(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031404
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】コンベヤ支持部材
(51)【国際特許分類】
B65G 21/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
B65G21/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134939
(22)【出願日】2022-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】592026819
【氏名又は名称】伊東電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】吉川 慎一
(72)【発明者】
【氏名】森 浩紀
(57)【要約】
【課題】より組み立ての容易化が可能なコンベヤ支持部材を提供する。
【解決手段】コンベヤ装置を支持するコンベヤ支持部材において、柱状部と補強部材を有し、柱状部は、第一側壁部と、第二側壁部と、第一側壁部の下側部分を折り曲げて形成された下板形成片部を有し、補強部材は、第一板部と第二板部を有し、第一板部と第二板部の境界部分で屈曲しつつ延びており、第一板部が第二側壁部に取り付けられ、第二板部と下板形成片部とが上下方向で重なる状態で配される構成とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤ装置を支持するコンベヤ支持部材であって、
柱状部と補強部材を有し、
前記柱状部は、第一側壁部と、第二側壁部と、前記第一側壁部の下側部分を折り曲げて形成された下板形成片部を有し、
前記補強部材は、第一板部と第二板部を有し、前記第一板部と前記第二板部の境界部分で屈曲しつつ延びており、
前記第一板部が前記第二側壁部に取り付けられ、前記第二板部と前記下板形成片部とが上下方向で重なる状態で配される、コンベヤ支持部材。
【請求項2】
接地側部材を有し、
前記柱状部を前記接地側部材に対して昇降させる昇降機構が設けられ、
前記昇降機構は、軸部材と、前記軸部材と係合する係合部を有し、
前記第二板部を貫通する第一孔部と、前記下板形成片部を貫通する第二孔部が形成されており、
前記第一孔部と前記第二孔部の少なくとも一方の内周部分に前記係合部が設けられ、前記軸部材の一部が前記第一孔部と前記第二孔部の双方に挿通されている、請求項1に記載のコンベヤ支持部材。
【請求項3】
前記補強部材の前記第二板部を位置決めする位置決め部を有し、
前記位置決め部は、前記下板形成片部の自由端側の部分を折り曲げて形成されている、請求項2に記載のコンベヤ支持部材。
【請求項4】
一の前記柱状部と他の前記柱状部、又は、一の前記柱状部と他の柱状部材が間隔を空けて配されており、一の前記柱状部と他の前記柱状部、又は、前記柱状部と前記柱状部材を連結する連結部材を有し、
前記連結部材は、天板部と、前記天板部を下方に折り曲げて形成される側壁部及び添板部を有し、
前記添板部は、前記側壁部よりも下方まで延びており、
前記添板部の一方の主面が前記柱状部の一部と面接触した状態で、前記柱状部に前記連結部材が取り付けられる、請求項1又は2に記載のコンベヤ支持部材。
【請求項5】
前記連結部材に配線を挿通可能な配線挿通孔が形成されている、請求項4に記載のコンベヤ支持部材。
【請求項6】
前記連結部材に一時締結要素を挿通する締結要素挿通孔が形成されており、当該締結要素挿通孔の開口形状が多角形状である、請求項4に記載のコンベヤ支持部材。
【請求項7】
前記接地側部材は、接触板部を有し、
前記接触板部は、下面が前記接地側部材の下端部分よりも高位置に配されるように形成されており、
前記軸部材の下端部分が前記接触板部に上方から接触する、請求項2に記載のコンベヤ支持部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤ装置を支持するコンベヤ支持部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、製品の組み立て工場や物品の配送場では、搬送物の搬送に搬送ユニットが利用されている。この搬送ユニットは、複数のコンベヤ装置が列状に並べられ、搬送路が形成されたものであり、物品等の所望の搬送物を当該搬送路で搬送可能となっている。
【0003】
複数のコンベヤ装置で搬送ユニットを形成する場合、それぞれのコンベヤ装置を床面から上方に離れた位置に配する場合がある。例えば、特許文献1に開示された搬送ユニット(コンベヤシステム)では、複数の支持部材(支持脚部)によって複数のコンベヤ装置を床面から上方に離れた位置に配している。
【0004】
特許文献1に開示された支持部材は、台座部と、台座部の上側に固定される柱状部から構成される脚部本体の上側に、支持部材を取り付けて形成されている。
【0005】
また、特許文献2では、枠状の支持部材(基台)の上にローラコンベヤ装置を載置した構成が開示されている。支持部材は、鉛直方向に延びる柱状の部分と、2つの柱状の部分を連結する水平方向に延びた横桟状の部分を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-31346号公報
【特許文献2】特開2020-19650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、コンベヤ装置の支持部材は、一定以上の強度が必要となるため、一般的に、各部を構成する鋼材や板材を溶接によって一体化して組み立てている。例えば、上記した枠状の基台を組み立てる際に柱状の部分と横桟状の部分を溶接によって固定する、といった具合である。
【0008】
しかしながら、溶接作業は大変に手間であり、コンベヤ装置の支持部材の組み立てをより容易化したいという欲求があった。
なお、溶接によって固定する構造では、組み立てた状態から分解することができない。このため、例えば、コンベヤ装置の支持部材の製造中に柱状の部分の幅が変更された場合等において、対応が困難であるという問題もあった。すなわち、すでに製造が完了していた支持部材を破棄せねばならず、部品が無駄になってしまうという問題である。
【0009】
そこで本発明は、より組み立ての容易化が可能なコンベヤ支持部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の一つの様相は、コンベヤ装置を支持するコンベヤ支持部材であって、柱状部と補強部材を有し、前記柱状部は、第一側壁部と、第二側壁部と、前記第一側壁部の下側部分を折り曲げて形成された下板形成片部を有し、前記補強部材は、第一板部と第二板部を有し、前記第一板部と前記第二板部の境界部分で屈曲しつつ延びており、前記第一板部が前記第二側壁部に取り付けられ、前記第二板部と前記下板形成片部とが上下方向で重なる状態で配される、コンベヤ支持部材である。
【0011】
本様相によると、第一側壁部の下側部分を折り曲げて下板形成片部を形成しており、第一側壁部を有する柱状の本体部分に別途形成した下板部分を溶接するような構造に比べ、組み立てが容易である。また、補強部材を有し、補強部材の第一板部が第二側壁部に取り付けられ、補強部材の第二板部と下板形成片部とが上下方向で重なる状態で配される。このため、下板形成片部を折り曲げによって形成しても、下板部分に十分な強度を発揮させることが可能となる。
【0012】
上記した様相は、接地側部材を有し、前記柱状部を前記接地側部材に対して昇降させる昇降機構が設けられ、前記昇降機構は、軸部材と、前記軸部材と係合する係合部を有し、前記第二板部を貫通する第一孔部と、前記下板形成片部を貫通する第二孔部が形成されており、前記第一孔部と前記第二孔部の少なくとも一方の内周部分に前記係合部が設けられ、前記軸部材の一部が前記第一孔部と前記第二孔部の双方に挿通されていることが好ましい。
【0013】
上記した様相では、下板部分に十分な強度を発揮させることが可能であるため、下板部分に昇降機構の一部を設けることが可能となる。
【0014】
上記した好ましい様相は、前記補強部材の前記第二板部を位置決めする位置決め部を有し、前記位置決め部は、前記下板形成片部の自由端側の部分を折り曲げて形成されている、ことがより好ましい。
【0015】
係る様相によると、補強部材を取り付ける際の位置決めが容易であり、より組み立ての容易化が可能となる。
【0016】
上記した様相は、一の前記柱状部と他の前記柱状部、又は、一の前記柱状部と他の柱状部材が間隔を空けて配されており、一の前記柱状部と他の前記柱状部、又は、前記柱状部と前記柱状部材を連結する連結部材を有し、前記連結部材は、天板部と、前記天板部を下方に折り曲げて形成される側壁部及び添板部を有し、前記添板部は、前記側壁部よりも下方まで延びており、前記添板部の一方の主面が前記柱状部の一部と面接触した状態で、前記柱状部に前記連結部材が取り付けられることが好ましい。
【0017】
係る様相によると、柱状部に連結部材を取り付けるとき、柱状部と連結部材を正しい姿勢として取り付けできるので、柱状部同士、又は、柱状部と柱状部材の連結作業を容易化できる。
【0018】
上記した好ましい様相は、前記連結部材に配線を挿通可能な配線挿通孔が形成されていることがより好ましい。
【0019】
係る様相によると、コンベヤ装置等から延びる配線を迂回させて延ばしたりすることなく配することが可能となり、コンベヤ支持部材を採用した搬送ユニットの見栄えをよくすることが可能となる。また、配線をより適切に配することで、断線の発生を抑制できる。
【0020】
上記した好ましい様相は、前記連結部材に一時締結要素を挿通する締結要素挿通孔が形成されており、当該締結要素挿通孔の開口形状が多角形状であることがより好ましい。
なお、ここでいう「一時締結要素」とは、締結要素の一種であって、原則的に破壊せずに被締結物を取り外せるように結合する機械構成要素の総称であり、例えば、ねじ、ボルトナット等である。このことは以下の説明においても同様とする。
【0021】
係る様相によると、一時締結要素として根角丸頭ボルトが使用可能であり、柱状部又は柱状部材と連結部材を強固に取り付けることが可能となる。
【0022】
上記した好ましい様相は、前記接地側部材は、接触板部を有し、前記接触板部は、下面が前記接地側部材の下端部分よりも高位置に配されるように形成されており、前記軸部材の下端部分が前記接触板部に上方から接触する、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、より組み立ての容易化が可能なコンベヤ支持部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施形態に係る搬送ユニットを示す斜視図である。
【
図2】
図1の搬送ユニットを内外方向の外側からみた様子を示す側面図である。
【
図3】
図1のコンベヤ支持部材を示す斜視図である。
【
図4】
図3の第一脚部材の下部を別方向からみた様子を示す斜視図である。
【
図5】
図3の第一脚部材の下部を内外方向の内側からみた様子を示す側面図である。
【
図6】
図4の柱状部の下部、台座部、補助部材を示す分解斜視図である。
【
図7】
図4の柱状部の下部を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は内外方向の内側からみた様子を示す側面図であり、(c)は内外方向の外側からみた様子を示す側面図である。
【
図9】
図3の固定部材の周辺を示す図であり、左図は斜視図であり、右図は内外方向の外側からみた側面図であって、(a)、(b)は、それぞれ載置板部の傾斜角度を異なる角度とした状態を示す。
【
図10】(a)は、
図3の連結部材を示す斜視図であり、(b)は、(a)の連結部材を示す図であって、搬送方向を視線方向とした側面図である。
【
図11】
図5の第一脚部材の下部を示すA-A断面図である。
【
図12】
図3のコンベヤ支持部材の柱状部と連結部材の連結部分の周辺を示す説明図である。
【
図13】上記した実施形態とは異なる実施形態に係る第一脚部材の下部を示す斜視図である。
【
図14】
図9(a)とは異なる実施形態に係る固定部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態に係る搬送ユニット1について説明する。
なお、以下の説明において、搬送ユニット1(コンベヤ装置3)を平面視したとき、搬送ユニット1(コンベヤ装置3)搬送方向と直交する方向を搬送ユニット1(コンベヤ装置3)の内外方向とも称す。つまり、この内外方向は、搬送ユニット1(コンベヤ装置3)の幅方向でもあり、搬送方向及び上下方向と直交する方向である。
【0026】
本実施形態の搬送ユニット1は、搬送物を搬送方向に搬送するものであり、
図1で示されるように、複数の搬送装置2が搬送方向に並設されたものである。
【0027】
搬送ユニット1は、搬送方向において、全体として下り傾斜した傾斜搬送ユニットである。具体的には、
図1、
図2で示されるように、搬送方向で隣接するそれぞれの搬送装置2がそれぞれ水平面に対して傾斜した搬送面6を有しており、一方の搬送装置2aの搬送面6aと、他方の搬送装置2bの搬送面6bの傾斜角度が相違している。なお、ここでいう搬送面6の傾斜角度は、水平面に対する傾斜角度である。また、特に限定されるものではないが、2つの搬送面6a,6bの差は、10度以下であることが好ましく、7度以下であることがより好ましい。
【0028】
搬送装置2は、
図1、
図2で示されるように、コンベヤ装置3と、複数のコンベヤ支持部材5(本実施形態では2つのコンベヤ支持部材5a,5b)を備えている。
【0029】
コンベヤ装置3は、本実施形態ではローラコンベヤであり、主要構成部材として、
図1で示されるように、複数のローラ10と、フレーム部材11を備えている。
なお、作図の都合上、一部のローラ10にのみ符号を付し、他への符号を省略する。
【0030】
ローラ10は、搬送物を搬送する搬送ローラであり、一又は複数のローラ10が駆動ローラであり、他のローラ10が従動ローラである。なお、本実施形態の駆動ローラは、ローラ本体の中にモータと減速機が内蔵されたモータ内蔵ローラであり、モータが稼働することでローラ本体が回転する。
本実施形態のコンベヤ装置3は、詳細な図示を省略するが、隣接する2つのローラ10にベルト部材が懸架されており、一又は複数の駆動ローラのローラ本体が回転することで、駆動ローラの動力が従動ローラに伝達され、従動ローラが回転する構造となっている。
【0031】
フレーム部材11は、互いに平行となるように搬送方向に延びた片側フレーム部11aと、他方側フレーム部11bによって構成されている。そして、片側フレーム部11a、他方側フレーム部11bにより、それぞれのローラ10の一方端側の部分と他方端側の部分が支持される。
【0032】
コンベヤ支持部材5は、
図1、
図2で示されるように、コンベヤ装置3(フレーム部材11)を下方側から支持する部材である。
本実施形態のコンベヤ支持部材5は、
図3で示されるように、第一脚部材20aと第二脚部材20bからなる2つの脚部材20と、2つの脚部材20を連結する連結部材21を有している。
【0033】
第一脚部材20aは、
図3、
図4、
図5で示されるように、柱状部30と、台座部31(接地側部材)と、補助部材32(
図4参照)と、固定部材33(
図3参照)を有している。また、
図4で示されるように柱状部30を台座部31に対して昇降させる昇降機構38を備えている。
【0034】
柱状部30は、
図6で示されるように、いずれも立板状の第一側壁部40と、第二側壁部41と、第三側壁部42を有しており、これらが平面視形状が略コ字状になるように連続して形成されている。この柱状部30は、金属製で縦長の長尺状の部材である。
すなわち、第二側壁部41と第三側壁部42は、搬送方向(コンベヤ支持部材5が支持するコンベヤ装置3の搬送方向)で離間対向するように形成されている。これら第二側壁部41と第三側壁部42は、いずれも厚さ方向が搬送方向と同方向となっている。
【0035】
第一側壁部40は、第二側壁部41と第三側壁部42の内外方向(搬送ユニット1の内外方向)の外側端部同士をつなぐように設けられている。すなわち、厚さ方向が内外方向と同方向となるように配されている。このことから、第一側壁部40、第二側壁部41、第三側壁部42によって三方を囲まれた空間である柱状部空間46が形成される。本実施形態の柱状部空間46は、内外方向の内側が開放された空間となる。
【0036】
第一側壁部40には、道具挿通用孔50が設けられており、第二側壁部41には固定用孔51が設けられている。
道具挿通用孔50は、第一側壁部40を貫通し、上下方向に延びる長孔である。
固定用孔51は、第二側壁部41を貫通する貫通孔であり、開口形状が略円形となっている。本実施形態では、第二側壁部41に複数(2つ)の固定用孔51が形成されており、上下方向で間隔を空けて並んだ状態となるように配されている。
【0037】
ここで、柱状部30の下側部分には、
図7で示されるように、下板形成片部55が形成されている。この下板形成片部55は、第一側壁部40を形成する部分の下側を柱状部空間46側に折り曲げて形成された舌片状の部分である。
具体的には、下板形成片部55は、第一側壁部40から片持ち状に突出する(延びる)ように設けられており、内外方向に沿って(本実施形態では内外方向内側に向かって)突出している。この下板形成片部55は、形成片本体部55aと、規制片部55b(位置決め部)を有する。
【0038】
形成片本体部55aは、平板状の部分であり、厚さ方向が上下方向と同方向となる部分となっている。この形成片本体部55aには、軸挿通孔56(第二孔部)が設けられている。軸挿通孔56は、開口形状が円形で形成片本体部55aを厚さ方向に貫通する貫通孔である。
【0039】
規制片部55bは、立板状の部分であり、下板形成片部55の自由端側の部分を下方に折り曲げて形成されている。規制片部55bは、第一側壁部40と厚さ方向が同方向となるように形成されている。このため、下板形成片部55は、自由端側に屈曲しつつ延びた鉤状の部分が形成される。
【0040】
ここで、第一側壁部40では、第一側壁部40の幅方向(
図7(b)の左右方向)における片側端部側の部分であり、第二側壁部41と隣接する部分が、第一側壁部40の幅方向の中央側に隣接する他の部分よりも下側まで延びた形状となっている。つまり、第一側壁部40は、第二側壁部41と隣接する部分の下側に、第二側壁部41とは逆側に隣接する他部よりも下方に延びる延設部40aを有する。そして、延設部40aの下面と第二側壁部41の下面は面一であり、同じ高さに配される(上下方向の位置が同じとなる)。
【0041】
そして、第一側壁部40のうち、延設部40aの下面と、第一側壁部40の幅方向で延設部40aと隣接する他部の下面とは段差を介して連続している。そして、第一側壁部40の幅方向で延設部40aと隣接する位置に下側欠落部58が形成される。下側欠落部58は、第一側壁部40の幅方向に延びる空隙部分であり、一部が下板形成片部55(形成片本体部55a)の基端側部分の下方に位置している。つまり、下側欠落部58は、第一側壁部40のうち、下端部分が延設部40aの下端部分よりも高い位置となる部分の下側に形成された空隙部分である。
【0042】
第三側壁部42は、幅方向の中心側の部分が他の部分よりも下側まで延びた形状となっている。つまり、第三側壁部42は、第三側壁部42の幅方向(内外方向)の中心側部分に、隣接する他部よりも下方に延びる係合突起板部59を有している。
【0043】
台座部31は、
図6で示されるように、台座本体部70と、台座固定部71を有しており、これらが一体に形成されている。
【0044】
台座本体部70は、第一台座側壁部75と、第二台座側壁部76と、第三台座側壁部77と、台座底板部78を有している。
【0045】
第一台座側壁部75、第二台座側壁部76、第三台座側壁部77は、いずれも立板状の部分であり、平面視形状が略コ字状になるように連続して形成されている。
すなわち、第二台座側壁部76と第三台座側壁部77は、搬送方向(コンベヤ支持部材5が支持するコンベヤ装置3の搬送方向)で離間対向するように形成されている。したがって、第二台座側壁部76と第三台座側壁部77は、いずれも厚さ方向が搬送方向と同方向となっている。
【0046】
第一台座側壁部75は、第二台座側壁部76と第三台座側壁部77の内外方向(搬送ユニット1の内外方向)の外側端部同士をつなぐように設けられている。すなわち、厚さ方向が内外方向と同方向となるように配されている。このことから、第一台座側壁部75は、第二台座側壁部76と第三台座側壁部77よって三方を囲まれた空間である台座部空間80が形成される。台座部空間80は、内外方向の内側が開放された空間である。
【0047】
台座底板部78は、台座本体部70の底部分を形成する部分であり、台座部空間80の下方側を閉塞する部分である。
【0048】
ここで、第一台座側壁部75には、台座側道具挿通孔83が設けられており、第二台座側壁部76には、挿入孔部84が設けられている。台座側道具挿通孔83は、第一台座側壁部75を貫通して上下方向に延びる長孔であり、挿入孔部84は、第二台座側壁部76を貫通して上下方向に延びる長孔である。
【0049】
台座固定部71は、台座本体部70の幅方向(搬送方向)の外側に向かって張り出した張り出し部分であり、厚さ方向が上下方向と同方向となる平板状の部分である。本実施形態では、2つの台座固定部71が設けられており、一方が幅方向の一方側に延びており、もう一方が幅方向の他方側に延びている。
この台座固定部71の下面は、台座底板部78の下面と面一であり、台座部31の下面の一部を形成する
【0050】
台座固定部71には、台座固定部71を厚さ方向に貫通する支持部材固定用孔71aが形成されている。この支持部材固定用孔71aは、コンベヤ支持部材5(台座部31)を設置場所の床面等に固定する際に、図示しない一時締結要素の軸部を挿通させる部分である。
【0051】
補助部材32は、
図6、
図8で示されるように、立板状の第一板部87と平板状の第二板部88を有する金属製の部材であり、第一板部87と第二板部88が境界部分89で屈曲しつつ連続して延びた形状となっている。すなわち、2つの板状部分が屈曲しつつ延びた形状の略L字板体の部材であるといえる。
なお、ここでいう「略L字板体」とは、一方の板体(主板)と他方の板体(副板)が屈曲部(境界部分89)を介して連続するように、相互に突き合わせ状に配置されて構成されたものである。このとき、屈曲部の内角は厳密に90度に限るものではなく、90度未満の角度や90度を超える角度を含むものであり、60度乃至120度である場合を含む。また、内角は、任意の曲率の丸角を含む。
【0052】
第一板部87には、
図8で示されるように、締結用孔90が設けられている。本実施形態では、複数(2つ)の締結用孔90が形成されており、上下方向で間隔を空けて並んだ状態となるように配されている。締結用孔90は、第一板部87を厚さ方向に貫通する孔であり、内周面に一時締結要素(ボルト)の軸部と係合可能なねじ山が形成されている。すなわち、締結用孔90は、一時締結要素の軸部と対となる係合部となる
【0053】
第二板部88には、軸挿通孔91(第一孔部)が設けられている。軸挿通孔91は、第二板部88を厚さ方向に貫通する孔であり、内周面にねじ山(係合部)が形成されている。このねじ山は、調整用軸部材115(詳しくは後述する、
図4等参照)の本体軸部115bの外周部分に形成されたねじ山と対となる係合部となる。このことから、軸挿通孔91と調整用軸部材115は互いに係合する構造となっている(詳しくは後述する)。
また、第二板部88には、係合凹部95が設けられている。係合凹部95は、第二板部88のうち、第一板部87との境界部分89とは逆側に位置する端部の端面に形成された凹部であり、境界部分89側に向かって窪んだ凹部である。
【0054】
ここで、第一板部87と第二板部88は、いずれも境界部分89側の端部の周辺部分において、幅方向の長さが短くなっている。このことから、補助部材32は、境界部分89の周辺が縊れた(細くなった)形状となっている。
言い換えると、2つの補助部材欠落部98の間に境界部分89が位置している。補助部材欠落部98は、第一板部87、第二板部88の幅方向で内側に窪んだ窪み部分(凹部)である。
【0055】
固定部材33は、
図2で示されるように、コンベヤ装置3が固定される部材であり、載置板部100と、固定板部101を有している。
載置板部100、固定板部101は、
図9で示されるように、略L字状に屈曲しつつ連続して延びている。すなわち、固定板部101は、立板状の部材であり、載置板部100は、固定板部101の上端側部分を内外方向外側に向かって折り曲げて形成されている。載置板部100は、コンベヤ支持部材5にコンベヤ装置3を取り付けたとき、コンベヤ装置3が載置される部分である。すなわち、載置板部100の上面は、コンベヤ装置3の下端側部分と接触する部分となる。
【0056】
固定板部101には、固定用の孔(図示しない)と、角度調整用孔105が形成されている。固定用の孔(図示しない)は、固定板部101を厚さ方向に貫通する孔であり、ボルト108の軸部が挿通される孔である。
角度調整用孔105は、固定板部101を厚さ方向に貫通すると共に、内外方向外側からみた平面視で円弧状に延びる長孔であって、一部にボルト109の軸部が挿通される孔である。
【0057】
この固定部材33は、柱状部30の上側部分に一時締結要素(ボルト108,109及び図示しないナット)を介して取り付けられている。そして、ボルト109を緩めることで、ボルト108の軸を回転中心として、角度調整用孔105の延び方向に回動させることが可能となっている。
【0058】
すなわち、ボルト109を緩め、固定部材33を回動させた後、ボルト109を再度締めることで、載置板部100の上面の傾斜角度を変更することができる。このことから、コンベヤ支持部材5に取り付けるコンベヤ装置3の搬送面6の角度の調整が可能となる。つまり、本実施形態のコンベヤ支持部材5は、取り付け対象となるコンベヤ装置3の搬送面6の角度を調整可能な角度調整機構(角度調整部)を有しており、角度調整用孔105とボルト109が角度調整機構として機能する。
なお、本実施形態では、ボルト109に根角丸頭ボルトを採用している。係る構成によると、ボルト109に人が接触してもケガをし難いので好ましい。
【0059】
昇降機構38は、
図5で示されるように、調整用軸部材115と、上記した第二板部88の軸挿通孔91(内周部分に形成されたねじ山、
図6参照)によって構成されている。
【0060】
調整用軸部材115は、上下方向に延びる棒状部材であり、頭部115aと、本体軸部115b(軸部材)を有する。
頭部115aは、本体軸部115bの上部に位置するフランジ状の部分であり、工具(図示しない)の先端部分と係合する係合部(凹部)が上面に設けられた部分である。
本体軸部115bは、上下方向に延びる円柱状部分の外周面にねじ山が形成された部分である。
【0061】
第二脚部材20bは、
図3で示されるように、昇降機構38(調整用軸部材115)を有さない点を除いて第一脚部材20aと同様であるので、重複する詳細な説明を省略する。
【0062】
連結部材21は、
図10で示されるように、平面視形状が略長方形平板状となる連結側天板部120(天板部)と、連結側側壁部121(側壁部)と、2つの添板部122を有している。
連結側側壁部121は、連結側天板部120の幅方向の端部を下方に折り曲げて形成された立板状の部分である。本実施形態の連結部材21は、2つの連結側側壁部121を有しており、この2つの連結側側壁部121が、連結側天板部120の幅方向(搬送方向)で離れた位置にそれぞれ配されて離間対向するように配されている。
したがって、連結側天板部120と2つの連結側側壁部121から構成される連結部材21の本体部分は、断面形状が略コ字状で延びる部分となっている。
【0063】
添板部122は、連結側天板部120の長手方向の端部を下方に折り曲げて形成された立板状の部分である。本実施形態の連結部材21は、2つの添板部122を有しており、この2つの添板部122が、連結側天板部120の長手方向(内外方向)で離れた位置にそれぞれ配されて離間対向するように配されている。
【0064】
以上のことから、連結側天板部120は、平面視における4辺のうち、2辺が連結側側壁部121と連続する部分であり、他の2辺が添板部122と連続する部分となる。
本実施形態では、添板部122の下端部分が連結側側壁部121の下端部分よりも下方に位置する。すなわち、添板部122は、連結側側壁部121よりも下方まで延びる部分となっている。
【0065】
本実施形態では、上記したように、平板状の連結側天板部120と立板状の添板部122が屈曲しつつ連続して延びており、略L字状に連続している。より詳細には、連結側天板部120と添板部122が屈曲部を介して連続するように、相互に突き合わせ状に配置されており、屈曲部の内角が90度となっている。なお、この屈曲部の内角は、厳密に90度に限るものではなく、プラスマイナス5度程度の誤差を許容するものとする。
【0066】
本実施形態では、連結側天板部120に配線挿通孔130が設けられている。配線挿通孔130は、連結側天板部120を厚さ方向(上下方向)に貫通する貫通孔であり、開口形状が多角形状(四角形状)の貫通孔となっている。
本実施形態では、複数(2つ)の配線挿通孔130が設けられており、連結側天板部120の長手方向で間隔を空けて並んだ状態となるように配されている。詳細には、連結側天板部120の長手方向における片側端部の近傍に一方の配線挿通孔130が設けられ、他方側端部の近傍に他方の配線挿通孔130が設けられている。
【0067】
また、連結側側壁部121に連結側挿通用孔131(締結要素挿通孔)が設けられている。連結側挿通用孔131は、連結側側壁部121を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、開口形状が多角形状(本実施形態では四角形状)の貫通孔となっている。
本実施形態では、一つの連結側側壁部121に複数(2つ)の連結側挿通用孔131が設けられており、連結側側壁部121の長手方向で間隔を空けて並んだ状態となるように配されている。なお、「連結側側壁部121の長手方向」は、連結側天板部120の長手方向でもあり、連結部材21の長手方向でもある。詳細には、連結側側壁部121の長手方向における片側端部の近傍に一方の連結側挿通用孔131が設けられ、他方側端部の近傍に他方の連結側挿通用孔131が設けられている。
【0068】
続いて、本実施形態のコンベヤ支持部材5を組み立てた際の各部の位置関係について説明する。
【0069】
本実施形態のコンベヤ支持部材5では、
図4乃至
図6で示されるように、台座部31の台座部空間80(
図6参照)内に柱状部30の下側の一部が配された状態とする。言い換えると、台座本体部70に形成された凹部に柱状部30の下側部分が挿入された状態とする。また、
図5で示されるように、柱状部30の柱状部空間46に補助部材32の第一板部87の大部分が配された状態とする。
【0070】
そして、
図5で示されるように、台座部31の第二台座側壁部76と、柱状部30の第二側壁部41と、補助部材32の第一板部87とが搬送方向(
図5の左右方向)で重なる状態とする。このとき、第二台座側壁部76の挿入孔部84(
図6参照)の一部と、第二側壁部41の一方の固定用孔51(
図6参照)及び第一板部87の一方の締結用孔90(
図6参照)が同方向で重なる状態とし、これらにボルト140の軸部を挿通する。同様に、挿入孔部84(
図6参照)の一部と、他方の固定用孔51(
図6参照)及び他方の締結用孔90が同方向で重なる状態とし、これらにボルト141の軸部を挿通する。このとき、ボルト140,ボルト141の軸部と、締結用孔90の内周部分を係合(螺合)させた状態とする。
【0071】
また、補助部材32は、
図4で示されるように、形成片本体部55aの下方に第二板部88が位置するように配する。ここで、補助部材32を柱状部30に対して位置合わせするとき、規制片部55bが第二板部88の移動を規制する規制片として機能する。すなわち、補助部材32の位置合わせ時において、第二板部88が内外方向の内側(
図4の左方手前側)に移動してしまうことを規制する。このことにより、本実施形態のコンベヤ支持部材5は、補助部材32の位置合わせが容易であり、組み立てが容易となる。
【0072】
補助部材32が規定の位置に配されると、
図11で示されるように、補助部材32の係合凹部95内に柱状部30の係合突起板部59が配され、係合凹部95と係合突起板部59が係合した状態となる。詳細には、係合凹部95に係合突起板部59が略丁度嵌入された状態となり、係合凹部95の内側面と係合突起板部59の外側面が三方(複数の部分)で面接触した状態となる。このように、規制片部55bよりも内外方向の外側(
図11では下側)に第二板部88が配されることに加え、係合凹部95と係合突起板部59が係合することで、第二板部88が位置ずれしない(大きく位置ずれしない)構造となる。
また、補助部材32が規定の位置に配されると、補助部材32の補助部材欠落部98に柱状部30の延設部40aが入り込んだ状態となる。さらに、柱状部30の下側欠落部58に、第二板部88の一部(第二板部88の幅方向における片側端部側の一部)が配された状態となる。
【0073】
補助部材32が規定の位置に配されると、下板形成片部55の軸挿通孔56(
図6参照)と、補助部材32の第二板部88の軸挿通孔91とが上下方向で重なる状態となる。すなわち、軸挿通孔56、軸挿通孔91が上下方向で重なる連通孔が形成される。そして、
図4で示されるように、軸挿通孔56と軸挿通孔91による連通孔(軸挿通孔91は
図4では図示しない)に、調整用軸部材115の本体軸部115bを挿通する。
【0074】
このとき、軸挿通孔91の内周面に形成されたねじ山(
図8等参照)と、本体軸部115bの外周部分に形成されたねじ山とを係合(螺合)させた状態とする。詳細には、本体軸部115bの長手方向の中途部分の一部が連通孔(軸挿通孔56、軸挿通孔91)に挿通され、同中途部分の一部が軸挿通孔91の内周面と係合した状態とする。また、本体軸部115bの下端部分は、
図4、
図5で示されるように、台座底板部78に上方から当接し、台座底板部78の上面と接触した状態とする。
【0075】
ここで、昇降機構38によって柱状部30を台座部31に対して昇降させ、柱状部30の高さ調整を行う際には、まず、ボルト140,ボルト141を緩めた状態とする。そして、調整用軸部材115を回動させる。詳細には、作業者が工具を使用して頭部115aを回動させることで、調整用軸部材115の全体が縦軸回りに回動する。
なお、本実施形態では、
図4、
図5で示されるように、第一側壁部40の道具挿通用孔50の一部と、第一台座側壁部75の台座側道具挿通孔83の一部とが内外方向で重なって連通孔を形成している。このことから、作業者は、この連通孔から工具の先端を柱状部空間46に挿入して頭部115aと係合させればよいので、作業が容易となる。
【0076】
この調整用軸部材115の回動に伴って第二板部88が上下に移動する。すなわち、調整用軸部材115と台座底板部78の接触状態が維持されたまま調整用軸部材115が回動することで、調整用軸部材115と軸挿通孔91(
図8等参照)との係合位置が上下に移動して第二板部88が上下に移動する。このことにより、補助部材32及び柱状部30が上下に移動する。詳細には、所定方向(平面視における時計回りと反時計回りの一方)に調整用軸部材115を回動させることで第二板部88が上昇する。対して、その反対方向(平面視における時計回りと反時計回りの他方)に調整用軸部材115を回動させることで第二板部88が下降する。
【0077】
ここで、柱状部30に形成された固定用孔51がボルト140,141の軸部が略丁度挿通可能な孔であることに対し、台座部31に形成された挿入孔部84は上下方向に延びる長孔となっている。そして、上記したように、挿入孔部84の一部にボルト140,141の軸部が挿通された状態となっている。
したがって、ボルト140,141が固定用孔51,51、挿入孔部84、締結用孔90に挿通され、且つ、緩められた状態で第二板部88(補助部材32)が上下に移動すると、柱状部30がボルト140,141から上下方向への力を受ける。このことから、補助部材32と共に柱状部30が上下方向に移動する。このように柱状部30と補助部材32とが上下に移動するとき、ボルト140,141の軸部の一部は、挿入孔部84の内で上下方向に移動する。すなわち、柱状部30及び補助部材32の上下方向への移動中において、台座部31は、ボルト140,141から上下方向に向かう力を受けず、上下方向に移動しない。以上のことから、柱状部30及び補助部材32が昇降し、台座部31に対して上下方向に相対移動する。そして、柱状部30の昇降が完了すると、その後にボルト140,ボルト141を締めた状態とする。このことにより、柱状部30を所望の高さに配することができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記したように、2つの脚部材20を連結部材21によって連結している(
図3参照)。
このとき、
図12で示されるように、連結部材21の長手方向の端部(内外方向の端部)を柱状部空間46内に配した状態としている。このことから、連結部材21のうち、配線挿通孔130(
図10参照)が形成されている部分や、連結側挿通用孔131が形成されている部分が柱状部空間46内に配された状態となる。
また、添板部122の外側面(内外方向の外側主面)が、第一側壁部40の内側面に内側から接触して面接触した状態となっている。
【0079】
ここで、本実施形態のコンベヤ支持部材5では、連結部材21の端部を内外方向内側から柱状部空間46内に嵌入するとき、添板部122を第一側壁部40に内側から当接させることができる。このため、柱状部30の柱状部空間46に連結部材21を挿入したり、柱状部30に連結部材21をボルト締めで取り付けたりするとき、連結部材21が歪んだりすることなく、連結部材21を正しい姿勢で取り付けることができる。
【0080】
また、連結部材21の端部を内外方向内側から柱状部空間46内に嵌入し、規定位置に配すると、
図12で示されるように、柱状部30に形成された柱側連結用孔145と、連結部材21に形成された連結側挿通用孔131が重なって一連の連通孔を形成する。
なお、柱側連結用孔145は、柱状部30の側壁部(第二側壁部41、第三側壁部42)を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、開口形状が連結側挿通用孔131と同じ形状であって、同じ大きさとなっている。
本実施形態では、柱側連結用孔145、連結側挿通用孔131の開口形状が四角形状(略四角形状)であり、根角丸頭ボルトを使用可能となっている。このことから、本実施形態のコンベヤ支持部材5は、柱状部30と連結部材21を強固に連結可能となっている。
【0081】
また、連結部材21の端部を柱状部空間46内に嵌入すると、連結部材21の配線挿通孔130が形成されている部分(
図10参照)もまた、柱状部空間46内に配される。そして、コンベヤ支持部材5が支持するコンベヤ装置3や、コンベヤ装置3の周辺機器(ゾーンコントローラ等、図示しない)から延びる配線を配線挿通孔130内を通過させつつ配置することができる。
このことから、本実施形態では、コンベヤ装置3等から延びる配線を必要以上に迂回させたりすることなく、目立たない位置に配置させることができる。
【0082】
上記した実施形態では、上下方向で重なって連通孔を形成する軸挿通孔56と軸挿通孔91のうち、軸挿通孔91に調整用軸部材115と係合するねじ山を形成した例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限るものではない。
例えば、軸挿通孔56に調整用軸部材115と係合するねじ山を形成することも考えられる。すなわち、軸挿通孔56と軸挿通孔91の双方にねじ山を形成する構造、軸挿通孔56にねじ山を形成する一方で軸挿通孔91にねじ山を形成しない構造が考えられる。
【0083】
上記した実施形態では、第一脚部材20aと第二脚部材20bを連結部材21で連結する例を示した。すなわち、2つの脚部がいずれも柱状部30を有しており、この柱状部30同士を連結部材21で連結する例を示した。しかしながら、本発明はこれに限るものではない。
例えば、第一脚部材20aと、柱状の部分と台座部分とが一体となった柱状部材を連結部材21で連結してもよい。すなわち、一方の脚部を上記した柱状部30を有するものとし、他方の脚部を上記した柱状部30を有さない柱状部材とし、これらを連結部材21で連結してもよい。また、一方の脚部を上記した柱状部30を有するものとし、他方の脚部を上記した柱状部30とは異なる柱状部(例えば、下板形成片部55が形成されていない柱状部)を有する脚部とし、これらを連結部材21で連結してもよい。この場合、他方の脚部は、補助部材32を有さないものであってもよい。
【0084】
上記した実施形態では、昇降機構38の本体軸部115bの下端部を台座本体部70の底部分を形成する台座底板部78の上面に接触させた例を示した(
図4参照)。しかしながら、本発明はこれに限るものでない。例えば、第一脚部材(脚部材)は、
図13で示されるような台座部231(接地側部材)を採用して形成することが考えられる。
【0085】
本実施形態の台座部231は、平板状の接触板部279を有している。接触板部279は、第一台座側壁部75、第二台座側壁部76、第三台座側壁部77と一体に形成されている。そして、接触板部279の下面は、台座部231の下端部分(設置場所の床面と接触する部分)が位置する高さよりも上方に離れた位置に配されている。本実施形態では、接触板部279が、台座底板部78の上方に離れた位置に配されており、接触板部279の下面と台座底板部78の上面が離間対向している。すなわち、接触板部279は、台座部空間80の上下方向の中途部分に位置している。そして、本実施形態では、昇降機構38の本体軸部115bの下端部を接触板部279の上面に接触させている。本実施形態の脚部では、本体軸部115bの下端部が接触する位置をより高い位置とすることが可能となる。
【0086】
上記した実施形態の固定部材33は、固定板部101の上端側部分を内外方向外側に向かって折り曲げて形成された載置板部100を有するものとした(
図9参照)。しかしながら、本発明はこれにかぎるものではない。例えば、
図14で示されるように、載置板部300が、固定板部101の上端側部分を内外方向内側に向かって折り曲げて形成された固定部材333であってもよい。
【符号の説明】
【0087】
3 コンベヤ装置
5 コンベヤ支持部材
21 連結部材
30 柱状部
31,231 台座部(接地側部材)
32 補助部材
38 昇降機構
40 第一側壁部
41 第二側壁部
55 下板形成片部
55b 規制片部
56 軸挿通孔(第二孔部)
87 第一板部
88 第二板部
91 軸挿通孔(第一孔部)
115 本体軸部(軸部材)
120 連結側天板部(天板部)
121 連結側側壁部(側壁部)
122 添板部
130 配線挿通孔
131 連結側挿通用孔(締結要素挿通孔)