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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031488
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
A63F5/04 603A
A63F5/04 620
A63F5/04 651
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135064
(22)【出願日】2022-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩田 旭
(72)【発明者】
【氏名】沼尾 崇広
(72)【発明者】
【氏名】小林 大悟
(72)【発明者】
【氏名】大厨 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】木田 隼弘
(72)【発明者】
【氏名】黒田 芳史
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 杏里
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 秀馬
(72)【発明者】
【氏名】吉田 啓豊
(72)【発明者】
【氏名】川添 航平
(72)【発明者】
【氏名】金児 亮哉
【テーマコード(参考)】
2C182
2C518
【Fターム(参考)】
2C182CD16
2C518CA01
2C518EA02
2C518EC15
(57)【要約】
【課題】告知の態様の興趣を向上した遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機1は、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態と、を発生可能であり、特別遊技状態を発生可能であることを示す絵柄31を発光可能な告知部30と、告知部30による絵柄31を模した絵柄を表示可能な疑似反射部40とを備え、疑似反射部40は、告知部30の近傍かつ下方に設けられるとともに、告知部30の表示の鏡像を観察可能な位置に対応した位置に配置され、告知部30による絵柄31の発光に対応させて絵柄を表示可能である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態と、を発生可能な遊技機において、
前記特別遊技状態を発生可能であることを示す報知表示を実行可能な報知部と、
前記報知部による報知表示を模した疑似報知表示を実行可能な疑似報知部と、
を備え、
前記疑似報知部は、
前記報知部の近傍かつ下方に設けられるとともに、
前記報知部の表示の鏡像を観察可能な位置に対応した位置に配置され、
前記報知部による報知表示の実行に対応させて前記疑似報知表示を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記疑似報知表示は、
前記報知表示が所定の向きで表示されているとした場合に、当該所定の向きから傾いた状態で表示される
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記疑似報知表示には、
第1疑似報知表示と、前記第1疑似報知表示とは異なる第2疑似報知表示と、が含まれ、
前記第1疑似報知表示の方が、前記第2疑似報知表示よりも前記報知表示との類似度が高くなるように実行され、
前記第2疑似報知表示が実行された場合には、前記第1疑似報知表示が実行された場合よりも、遊技者に付与される利益が高くなるように制御可能である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記疑似報知部は、
前記報知表示とは類似していない特定表示を実行可能とし、
前記特定表示を実行した後に、前記疑似報知表示を実行可能である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者が遊技価値を使用するために操作可能な操作部が前記疑似報知部の近傍に設けられ、
前記操作部は、
当該操作部を発光させるための発光手段を備え、
前記発光手段は、
前記疑似報知部による前記疑似報知表示が実行されるときに発光しないように動作可能である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場等に設置される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技の状況に応じた情報を表示可能な遊技機があった(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-089626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の遊技装置は、改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態と、を発生可能な遊技機において、前記特別遊技状態を発生可能であることを示す報知表示を実行可能な報知部と、前記報知部による報知表示を模した疑似報知表示を実行可能な疑似報知部と、を備え、前記疑似報知部は、前記報知部の近傍かつ下方に設けられるとともに、前記報知部の表示の鏡像を観察可能な位置に対応した位置に配置され、前記報知部による報知表示の実行に対応させて前記疑似報知表示を実行可能であることを特徴とする遊技機の構成にした。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の遊技機1を示す図である。
図2】実施形態の遊技機1のブロック図である。
図3】実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍を説明する図である。
図4】実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍を、遊技者の視界において縦方向(前後方向Y及び鉛直方向Z)に展開した図である。
図5】実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍の観察角度θ30,θ40を説明する図である。
図6】実施形態の疑似反射部40の構成を説明する縦断面図である。
図7】実施形態の疑似反射部40に表示される絵柄を説明する表である。
図8】疑似反射部40の絵柄の他の形態(絵柄141)を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の遊技機1の好ましい実施形態について説明する。
実施形態では、遊技機1は、スロットマシンである例を説明するが、これに限定されず、パチンコ機等の種々の遊技装置であってもよい。
図1は、実施形態の遊技機1を示す図である。
図1(A)は、遊技機1を前側Y1から見た斜視図である。
図1(B)は、前扉1aを開いた状態の斜視図である。
図2は、実施形態の遊技機1のブロック図である。
図1に示すように、遊技機1は、スロットマシンである。つまり、遊技機1は、複数のリール21L,21C,21Rを回転させることによって、遊技者が遊技媒体であるメダルを獲得可能な回胴式遊技機である。
【0008】
なお、実施形態、図面では、適宜、XYZ直交座標系を用いて説明する。この座標系は、図1に示すように、遊技機1に対面した状態の遊技機1の左右方向X(左側X1、右側X2)、前後方向Y(前側Y1(正面側)、後側Y2(背面側))、鉛直方向Z(下側Z1、上側Z2)を表す。
また、実施形態において、コンピュータとは、記憶装置、制御装置、演算装置等を備えた電子計算機をいい、遊技機1、主制御基板25、副制御基板26は、記憶部、制御部等を備え、コンピュータの概念に含まれる。また、コンピュータは、単体の電子計算機によって構成される形態に限定されず、必要に応じて複数の電子計算機から構成されていてもよい。
記憶部は、各装置の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
制御部は、各装置の動作に必要な演算処理をしたり、各装置を統括的に制御するための装置である。制御部は、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。制御部は、記憶部に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
【0009】
遊技機1は、前扉1a、筐体1bを備える。
前扉1aは、遊技機1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉可能に取り付けられる扉体である。前扉1aは、遊技機1の正面部を構成している。
前扉1aは、中パネル10、操作パネル11、メダル投入口12と、ワンベットボタン13、MAXベットボタン14、スタートレバー15、停止ボタン16(16L,16C,16R)、ナビランプ17(17L,17C,17R)、ランプ18、表示部19、スピーカ20を備える。
【0010】
中パネル10は、前扉1aの中央に設けられている。中パネル10は、アクリル樹脂等の透光部材から形成されている。中パネル10は、リール21L,21C,21Rを視認する表示窓等を備える。
操作パネル11は、メダル投入口12、ワンベットボタン13、MAXベットボタン14等が配置されたパネルである。操作パネル11は、水平面(XY平面)に平行、又はほぼ平行なパネルである。操作パネル11は、鉛直方向Zにおいて、中パネル10の直下に配置されている。操作パネル11は、遊技者の視線において、下側Z1の範囲に設けられ、遊技者は、操作パネル11を見下ろすように視認可能である。
【0011】
メダル投入口12、ワンベットボタン13、MAXベットボタン14、スタートレバー15と、停止ボタン16L,16C,16Rは、遊技者が操作する操作部である。
メダル投入口12は、ゲームをするためのメダルを投入する投入口である。メダル投入口12の内部には、メダルセレクタ12a(メダル検出手段)が設けられている。メダルセレクタ12aは、メダル投入口12に投入されたメダルを検出するセンサ等であり、検出信号を主制御部25b(後述する)に出力する。
【0012】
ワンベットボタン13と、MAXベットボタン14は、装置内部にクレジットとして貯留されたメダルを利用してゲームをする際に、メダルの掛け数を設定するボタンである。
つまり、ワンベットボタン13、MAXベットボタン14は、遊技者が遊技価値を使用するために操作するボタンである。主制御部25bは、ワンベットボタン13が1回操作される毎に、メダルの掛け数を1ずつ増やし(最大で掛け数3)、また、MAXベットボタン14が1回操作されることにより、メダルの掛け数を最大の3に設定する。
【0013】
ワンベットボタン13、MAXベットボタン14は、前面の操作パネル11上に配置されている。
MAXベットボタン14は、スタートレバー15の直上の範囲に配置されている。このため、遊技機1は、MAXベットボタン14を操作後に、スタートレバー15を操作する際の操作性がよい。
【0014】
ワンベットボタン13、MAXベットボタン14の内部には、LED等のベットランプ13a,14a(発光手段)が設けられている。
副制御部26bは、基本的には、ワンベットボタン13、MAXベットボタン14が操作可能な期間(1回のゲーム終了後、次ゲームのメダル掛け数の設定期間等)において、ベットランプ13a,14aをそれぞれ制御する。
【0015】
スタートレバー15は、各リール21L,21C,21Rの回転を始動させる操作部である。
各停止ボタン16L,16C,16Rは、回転している各リール21L,21C,21Rを、それぞれ停止させるボタンである。
【0016】
ナビランプ17(17L,17C,17R)は、停止ボタン16L,16C,16Rの操作順を、遊技者に対してナビゲート(報知)する。ナビランプ17L,17C,17Rは、停止ボタン16L,16C,16Rの操作順に従って順に点灯するように制御されることにより、このナビゲートを行う。
停止ボタン16L,16C,16Rは、リール21L,21C,21Rの停止操作を行うための操作手段の一例である。停止ボタン16は、各リール21L,21C,21Rに対応して設けられており、変動表示されている図柄(識別情報)を停止するための操作を受け付け可能である。停止ボタン16L,16C,16Rは、例えば、各ボタンに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより、押下操作可能な状態となる。
【0017】
表示部19は、液晶表示装置等である。表示部19は、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
ランプ18、スピーカ20は、発光、音による演出等を行う。
【0018】
筐体1bは、リール21(21L,21C,21R)、ドラムユニット21a、メダル払出装置22、設定ボタン24、主制御基板25、副制御基板26を備える。
リール21(21L,21C,21R)は、図柄を変動表示する可変表示手段の一例である。
各リール21L,21C,21Rの周面には、複数(例えば20個)の図柄が表されている。図柄の種類は、例えば、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「RP1」、「RP2」、「7」、「BAR」等である。
【0019】
ドラムユニット21aは、リール21L,21C,21Rを回転駆動させる装置である。ドラムユニット21aは、筐体1b内部に設けられている。
上記形態により、回転駆動されるリール21L,21C,21Rの周面の一部の図柄が、前扉1aの表示窓で視認されることにより、図柄が変動表示される。
なお、可変表示手段の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。また、可変表示手段の形態は、機械的なリールではなく、図柄を液晶表示装置等に表示する形態でもよい。
メダル払出装置22は、ホッパ22aに貯留されたメダルを、メダル払出口22bに払い出す装置である。
【0020】
設定ボタン24は、遊技場の管理者等の選択操作を受け付けることにより、各当選役の当選率の設定(つまり遊技の有利度合の設定)を複数の確率値(設定値)のなかから選択し、設定するために用いられる。
設定は、設定1が最も低設定であり、設定6が最も高設定である。設定は、高設定である程、遊技者に有利である。なお、設定は、5段階以下、又は7段階以上でもよく、また、各種当選役の振り分け率も一部又は全部について同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
【0021】
図2に示すように、メダル投入口12(メダルセレクタ12a)、主制御基板25と、各ベットボタン13,14、スタートレバー15、停止ボタン16、ドラムユニット21a、メダル払出装置22及び設定ボタン24等とは、通信ケーブルで接続されており通信可能である。
主制御基板25は、主記憶部25a、主制御部25bを備える。
図示は省略するが、主記憶部25aは、遊技に関する遊技プログラム、内部抽選テーブル、配当テーブル等を記憶する。
内部抽選テーブルは、各遊技の内部抽選処理における各当選役の当選率を規定する。内部抽選テーブルは、各当選役と、その当選率とを対応付けて記憶する。
配当テーブルは、各当選役と、各当選役に入賞した場合のメダル払出数とを対応付けて記憶する。
【0022】
主制御部25bは、各操作部の操作等に基づき内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、主記憶部25aに記憶した各種情報の管理、メダル払出装置22等の装置を制御することにより、遊技機1の遊技を実現する。
【0023】
副制御基板26と、ベットランプ13a,14a、表示部19、ランプ18及びスピーカ20等との間は、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御基板26は、主制御基板25からの指示に応じて、これらの装置を制御する。
【0024】
副制御基板26は、副記憶部26a、副制御部26bを備える。
副記憶部26aは、遊技に関する遊技プログラム等の各種情報等を記憶する。
副制御部26bは、主制御基板25の主制御部25bからのコマンド(指示)に応じて、遊技機1の遊技に同期した報知、演出等の処理、制御を行う。副制御部26bは、表示部19、ランプ18、スピーカ20等を制御することにより、映像出力、発光、ファンファーレ音出力等による演出を行う。これらの出力、演出は、例えば、ボーナス当選に係るもの、遊技状態の移行を報知するもの、各遊技状態に対応したもの等である。
【0025】
(遊技の基本処理)
遊技者によりメダル投入口12からメダルが投入されると、メダルがメダルセレクタ12aにより検出され、検出信号が主制御部25bに入力される。また、各ベットボタン13,14が操作された場合は、その操作信号が主制御部25bに入力される。主制御部25bは、これらの信号の入力の有無からゲーム可能なメダル数を監視するとともに、スタートレバー15の操作を監視する。
ゲーム開始可能なメダル数となったときに、遊技者のスタートレバー15の操作に応じて、主制御部25bは、ドラムユニット21aを駆動して、各リール21L,21C,21Rを回転させる制御を行う。実施形態では、遊技者のスタートレバー15の操作の受け付けることを、レバー操作等ともいう。
【0026】
さらに、主制御部25bは、レバー操作に応じて、ボーナス遊技に移行する開始役であるボーナス役、小役、再遊技役等の複数の当選役(ハズレも含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール21L,21C,21Rの停止前に事前に決定する内部抽選を行い、各停止ボタン16L,16C,16Rが押下操作されたタイミングに基づき、抽選結果に応じた図柄の組合せで停止するよう、回転している各リール21L,21C,21Rの停止制御を行う。
なお、3つの停止ボタン16L,16C,16Rのうち1回目に操作されたボタンを、第1停止ボタンともいい、また、遊技者がこのボタンから指を離した時点を、第1停止ボタン操作後ともいう。同様に、2回目、3回目に操作されたボタンを第2停止ボタン、第3停止ボタンともいい、遊技者がこれらのボタンから指を離した時点を、第2停止ボタン操作後、第3停止ボタン操作後ともいう。
【0027】
また、主制御部25bは、各リール21L,21C,21Rに停止表示される図柄の組合せを判定し、所定の図柄の組合せのときには、メダル払出装置22に対して所定数のメダルを払い出す制御を行い、メダルをメダル払出口22bから払い出す。
【0028】
主制御部25bは、所定の遊技タイミング(例えば、レバー操作、停止ボタン操作、ボーナスゲーム開始、ボーナス役当選等)において所定の制御信号を副制御部26bに出力する。副制御部26bは、この制御信号に従い、予め記憶した演出プログラムに基づき、ランプ18、表示部19、スピーカ20等を制御して、所定の遊技演出を行うようになっている。
【0029】
また、主制御部25bから副制御部26bに出力される制御信号には、例えば、レバー操作、停止ボタン操作、ボーナスゲーム開始等の遊技の進行を示す制御信号の他に、内部抽選の結果当選した抽選対象を示す当選対象信号(例えば、当選したボーナス役の種類(BB(ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス))、当選した小役の種類、再遊技役、ハズレ等を示す信号)、遊技機1への遊技媒体の投入数を示す投入信号、遊技媒体を所定の割合で費やす通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態を示すBB信号、RB信号がある。また、遊技機1からの遊技媒体の払出数を示すメダル払出信号等も出力される。
【0030】
これらのうち、BB信号は、遊技機1が実行可能なBBゲームが行なわれていることを示す信号であり、RB信号は、RBゲームが行なわれていることを示す信号である。
投入信号は、メダルが遊技機1に投入されたことを示す情報である。スタートレバー15が操作されることにより、投入信号を出力可能な出力条件(投入情報出力条件)が成立し、主制御部25bは、スタートレバー15が操作された時点で、スタート信号の出力を開始する。このため、主制御部25bは、ゲーム開始のためのメダル(クレジットメダルを含む)が実際に使用されたことに基づいて、投入信号を出力可能である。このため、投入信号は、ゲームがスタートしたことを示す信号でもある。
【0031】
内部抽選の結果、RB役に当選すると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することで、出玉の上限値で規定されたボーナスゲームが開始し、そのボーナスゲーム中は、少量の払出のある小役に高確率で当選するようになっており、例えば百枚以上の遊技媒体が払い出されるRB状態に移行する。
また、内部抽選の結果、BB役に当選すると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することでボーナスゲームが開始し、このボーナスゲーム中は、少量の払出のある小役に高確率で当選するようになっており、例えば、RB状態よりも多い数百枚の大量の遊技媒体が払い出されるようにゲームが制御されるBB状態に移行する。
このように、RB役、BB役とでは、遊技者に付与される遊技価値が異なる。
【0032】
BB役、RB役の当選確率は、例えば、設定1~6のなかから1つを、遊技機1に設定することができる。
当選確率は、例えば、設定1(最も低確率)ではBBの当選確率が150/65536、RBの当選確率が100/65536であり、設定6(最も高確率)ではBBの当選確率が170/65536、RBの当選確率が170/65536等となっている。
【0033】
そして、前述したように、遊技機1の主制御部25bは、レバー操作されたときに、今回ゲームの抽選結果をリール21L,21C,21Rの停止前に事前に決定する内部抽選を行い、各停止ボタン16L,16C,16Rが押下操作されたタイミングに基づき、抽選結果に応じた図柄の組合せで停止するよう、回転している各リール21L,21C,21Rの停止制御を行う。
【0034】
また、主制御部25bは、内部抽選処理のボーナス役の当選の当否を示す信号を副制御部26bに送信する。後述するように、副制御部26bは、この信号を受信することに応じて、告知部30、疑似反射部40を制御する。
【0035】
[告知部30、疑似反射部40]
また、遊技機1は、告知部30(報知部)、疑似反射部40(疑似報知部)を備える。
図3は、実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍を説明する図である。
図3(A)は、図1(A)の矢印3A部の拡大図である。
図3(B)は、遊技者の視点において、左下を見下ろすようにして告知部30、疑似反射部40を観察した態様を説明する図である。
図4は、実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍を、遊技者の視界において縦方向(前後方向Y及び鉛直方向Z)に展開した図である。
図5は、実施形態の告知部30、疑似反射部40近傍の観察角度θ30,θ40を説明する図である。
図6は、実施形態の疑似反射部40の構成を説明する縦断面図である。
図7は、実施形態の疑似反射部40に表示される絵柄を説明する表である。
【0036】
(告知部30)
図1図3(A)に示すように、告知部30は、中パネル10のうち左下コーナ部分に設けられている。また、告知部30は、操作パネル11の左側部分の直上の範囲に設けられている。
告知部30は、絵柄31(報知表示)が印刷等によって設けられている。
絵柄31は、星形部31a、文字部31bを備える。
星形部31aは、外形が星形の表示領域である。
文字部31bは、星形部31aの内側に設けられている。文字部31bは、「GOO!」という文字が印刷された部分である。
告知部30の構造は、詳細な説明を省略するが、例えば、特開2020-89626号公報に記載された構造等を用いることができる。
【0037】
副制御部26bは、主制御部25bからボーナス役の当選を示す制御信号(抽選処理においてボーナスが当選し、ボーナスに移行することが確定したことを示す信号)を受信した場合には、告知部30を発光(点灯)する。告知部30は、基本的には、ボーナス役が当選し、ボーナス図柄が揃うことにより入賞したゲームにおいて、第3リール停止操作後に消灯される。これにより、告知部30は、遊技者に対して、ボーナスに移行可能の状態であることを告知できる。実施形態では、このような発光態様を、基本パターンともいう。
但し、後述するように、告知部30は、疑似反射部40と連動して制御されることにより、基本パターンとは異なる態様で発光される場合がある。
【0038】
(疑似反射部40)
疑似反射部40は、操作パネル11に設けられている。疑似反射部40は、告知部30の近傍かつ下方に設けられている。つまり、疑似反射部40は、左右方向Xにおいて、告知部30よりも若干右側X2に設けられ、操作パネル11のうちMAXベットボタン14の左側X1の近傍に配置されている。また、疑似反射部40は、鉛直方向Zにおいて、告知部30の直下に設けられている。
図5に示すように、疑似反射部40は、遊技中の遊技者(より正確には遊技機1の手前の椅子に着座した遊技者)の視線において、告知部30の表示を鏡像として観察可能な位置に対応した位置に配置されている。つまり、疑似反射部40は、仮に操作パネル11が鏡であった場合に、反射して観察される告知部30の表示の鏡像を、遊技者が観察可能な位置に配置されている(図5参照)。
なお、従来の遊技機の操作パネルは、鏡ではないものの、光をある程度反射可能な鏡面を有するものが存在した。実施形態の遊技機1は、このような鏡面を有する操作パネルをより発展させて、疑似反射部40を設けることにより、演出に利用できるようにしたわけである。
【0039】
図6に示すように、疑似反射部40は、投影機40a、スクリーン40b、スモークパネル40cを備える。
投影機40aの詳細な説明は省略するが、投影機40aは、透明なシート上に印刷した絵柄に光を透過させて、スクリーン40bに投影する装置である。なお、投影機40aのタイプは、限定されず、例えば液晶プロジェクタ等でもよい。
【0040】
スクリーン40bは、絵柄が投影される白色スクリーン等である。
スモークパネル40cは、黒色であり、透明度が低いパネル(ガラス板、樹脂板等)である。このため、通常時(疑似反射部40が報知する遊技場面ではなく、投影機40aが絵柄を投影しない状態)には、遊技者は、遊技機1の外部から、スモークパネル40cよりも内側の構成を視認できない。一方、報知時(疑似反射部40が報知する遊技場面であり、投影機40aが絵柄を投影する状態)には、遊技者は、スクリーン40bに光で投影された絵柄を、スモークパネル40cを通して確認できる。
【0041】
ここで、告知部30の絵柄31は、遊技機1の左側X1の範囲に表示され、また、遊技者から見ると、左下の方向に表示される。仮に、疑似反射部40の設置範囲の表面が鏡面で構成されているとした場合、遊技者は、この鏡面で反射する告知部30の絵柄31を観察できる。
このため、遊技者は、疑似反射部40に表示される絵柄を、告知部30に表示された絵柄が、反射しているように観察できる。
【0042】
図7に示すように、疑似反射部40は、遊技の場面に応じて、4つの絵柄41~44のなかから1つを、選択して投影可能である。
絵柄41,42(疑似報知表示)は、告知部30の絵柄31を模した絵柄である。
絵柄41(第1疑似報知表示)は、告知部30の絵柄31と同様にデザインされている。このため、絵柄41は、星形部41a、文字部41bを備える。
図4に示すように、疑似反射部40の絵柄41は、告知部30の絵柄31に対して、全体的に傾けて表示される。例えば、告知部30の絵柄31のGOO!の文字は、左右方向Xから角度θ31(所定の向き)傾いて配置されているのに対して、疑似反射部40の絵柄41のGOO?の文字は、左右方向Xから角度θ41傾いて配置されている。
【0043】
ここで、告知部30の絵柄31は、疑似反射部40の設置範囲で反射した場合には、遊技者の視界の縦方向(前後方向Y及び鉛直方向Z)において鏡像となるため、より正確には、縦方向において対称にした態様で観察される。しかし、鏡像にした文字は、判読しにくい。さらに、告知部30の絵柄31を正確に鏡像にした態様で表示してしまえば、形状全体が大きく異なるために、遊技者は、直観的に認識しにくい。
このため、実施形態では、疑似反射部40の絵柄41は、告知部30の絵柄31を縦方向において反転等せずに、告知部30の絵柄31が、できるだけそのままの形態で、疑似反射部40で疑似的に観察できるように構成されている。
【0044】
図5に示すように、すなわち、遊技者の視線において、疑似反射部40の観察角度θ40(遊技者の視線と、疑似反射部40の法線とがなす角)は、告知部30の観察角度θ30(遊技者の視線と、告知部30の法線とがなす角)よりも小さい。
このため、告知部30の絵柄31と、疑似反射部40の絵柄41とを同一形状にしてしまうと、絵柄41は、絵柄31よりも大きく傾斜して、観察されてしまうため、遊技者は、違和感を持つ可能性がある。このため、遊技者が告知部30の絵柄31、疑似反射部40の絵柄41を観察した際に、文字部31b,41bの傾斜角度が同じ程度に観察できるように、絵柄41の角度θ41は、絵柄31の角度θ31よりも小さく設定されている。
【0045】
このような形態であっても、疑似反射部40は、告知部30の絵柄31の反射位置に設けられているので、遊技者は、疑似反射部40で表示された絵柄41が、告知部30の絵柄31に対応したものであることを、容易に認識できる。
【0046】
なお、疑似反射部40の絵柄41は、疑似反射部40のうち文字を含まない星形部31aのみを縦方向において対称にした態様としてもよく、また、告知部30の絵柄31が文字を含まれない模様、形状等である形態である場合には、絵柄31を縦方向において対称にしてもよい。
【0047】
絵柄42(第2疑似報知表示)は、星形部42a、文字部42bを備える。
絵柄41,42は、文字部41b,42bの内容のみが異なる。また、図示は省略するが、絵柄42の傾斜角度は、絵柄41の傾斜角度と同様に、角度θ41である。
つまり、星形部42aは、絵柄31の星形部31aと同じ形状、色彩である。
また、絵柄31の文字部31bが「GOO!」という文字表示であるのに対して、絵柄42の文字部42bは、「COO?」という文字表示である。両者の文字の色彩は、同じである。
このため、遊技者は、両者を比較した際には、一見したところ同じ絵柄に観察できる程度に類似しているものの、通常の注意力で観察すれば、両者が異なるものであることを容易に理解できる。
【0048】
このように、告知部30の絵柄31と比較すると、絵柄41は、絵柄42よりも類似点が多い。つまり、告知部30の絵柄31との類似度は、絵柄41の方が、絵柄42よりも高い。
なお、告知部30の絵柄31との類似度は、適宜設定できる。類似度は、基本的には、人間の感性によって、判断できるものが好ましいが、必要に応じて、測定器等を用いて機械判定できるものでもよい。類似度を機械判定する場合には、例えば、告知部30の絵柄31と、疑似反射部40の絵柄41との間における形状の類似度合い、色彩の類似度合い等に基づいて、スコア化してもよい。
【0049】
絵柄43,44(特定表示)は、絵柄31とは全く類似しておらず、絵柄31との関係において類似度の概念を有さない。つまり、絵柄43は、「TOUCH」という文字表示のみを備え、さらに、絵柄31の「GOO!」とは、全く異なる形状であり、文字の概念も異なる。絵柄44は、寅のイラストであるため、絵柄31とは全く異なる形状である。
【0050】
(告知部30、疑似反射部40の発光パターン)
副制御部26bは、告知部30、疑似反射部40を、一例として、以下のパターン1~4で制御する。
(パターン1:絵柄41)
パターン1は、前述した基本パターンに対応したパターンである。副制御部26bは、告知部30の発光と同期させて、疑似反射部40に絵柄を表示する。この場合、疑似反射部40は、絵柄41を表示する。
前述したように、疑似反射部40は、鏡面で反射する告知部30の絵柄31を観察可能な位置に設けられ、また、絵柄31,41の類似度が高い。このため、遊技者は、疑似反射部40の絵柄41を、告知部30の絵柄31が、反射しているかのように観察できる。
【0051】
パターン1で発光される場合には、ボーナスへの移行が確定している場合と、ボーナスへの移行が確定しない場合(ボーナス役に非当選でありボーナスに移行しない場合)とを有する。つまり、副制御部26bは、主制御部25bからボーナス移行が確定したことの信号を受信した場合(つまり、ボーナス役に当選であった場合)には、パターン1で制御するか否かの抽選処理を実行し、この抽選処理に当選した場合に、パターン1の制御を実行する。また、これに加えて、副制御部26bは、主制御部25bからボーナス移行が確定したことの信号を受信しない場合(つまり、ボーナス役に非当選であった場合)にも、パターン1で制御するか否かの抽選処理を実行し、この抽選処理に当選した場合に、パターン1の制御を実行する。
【0052】
パターン1で制御された場合において、ボーナスに移行する確率は、遊技機1の仕様に応じて、適宜設定してもよい。前者の確率(ボーナス役当選時にパターン1の制御を行う確率)が高い程、また、後者の確率(ボーナス役非当選時にパターン1の制御を行う確率)が低い程、パターン1が実行された場合におけるボーナスへの移行確率が高い。つまり、パターン1で制御された場合におけるボーナス移行の信頼度が高くなり、遊技者にとっては期待度が高くなる。
【0053】
遊技者にとっては、パターン1で制御された場合には、一見、絵柄42が表示されるように観察できるが、少し注意して観察すると、絵柄41が表示されたことを容易に識別できる。後述するように、絵柄42は、ボーナス移行が確定した場合に表示される。このため、遊技機1は、パターン1で制御された場合には、遊技者が絵柄41,42を識別できるまでの一瞬の間、遊技者に対してボーナス移行が確定したと思わせることができる。
【0054】
絵柄41が表示されるタイミングは、第3リール停止操作後である。このため、遊技者は、絵柄41が表示された場合には、当該ゲームにおいて、ボーナスが当選したことを期待できる。
このように、遊技機1は、告知部30の絵柄31を発光(報知表示)することに対応させて、絵柄41を疑似反射部40に表示(疑似報知表示)する。これにより、遊技機1は、疑似反射部40に表示が、告知部30の表示に関連しているように、演出できる。
【0055】
なお、副制御部26bは、ボーナス役に当選であった場合には、告知部30の絵柄31を発光する。この場合には、副制御部26bは、告知部30の絵柄31を発光と同期させて、疑似反射部40の絵柄41を表示する。
【0056】
(パターン2:絵柄42)
副制御部26bは、パターン2では、告知部30の発光と同期させて、パターン1の絵柄41の代わりに絵柄42を、疑似反射部40に表示する。遊技者は、一見、疑似反射部40の絵柄42を、告知部30の絵柄31が反射しているかのように観察できるものの、両絵柄41,42は、文字部41b,42bの内容が「GOO!」、「COO?」のように異なっている。このため、遊技者は、表示された絵柄42が絵柄41とは異なる表示であると理解できる。
また、パターン2で制御される場合には、ボーナスへの移行が確定している。つまり、副制御部26bは、主制御部25bからボーナス移行が確定したことの信号を受信した場合にのみ、パターン2で制御するか否かの抽選処理を実行し、この抽選処理に当選した場合に、パターン2の制御を実行する。一方、また、副制御部26bは、主制御部25bからボーナス移行が確定したことの信号を受信しない場合(つまり、ボーナス役に非当選であった場合)には、パターン2で制御するか否かの抽選処理を実行しない。
【0057】
遊技機1は、このようにパターン1,2で制御することにより、絵柄42が表示された場合には、絵柄41が表示された場合よりも、遊技者に付与される利益が高くなるように制御できる。
【0058】
絵柄42が表示されるタイミングは、第3リール停止操作後である。このため、遊技者は、絵柄42が表示された場合には、当該ゲームにおいて、ボーナスが当選したことを確認できる。
なお、遊技機の仕様は、パターン2で絵柄42を表示する場合は、BB移行確定であり、一方、パターン1で絵柄41を表示する場合は、BB又はRBの移行確定といったものでもよい。
また、ボーナス状態に滞在中にパターン1,2を実行する仕様でもよい。この仕様では、パターン2で絵柄42を表示する場合は、連荘(1G連等)確定とし、パターン1で絵柄41を表示する場合は、連荘の可能性がある(期待有)といったものでもよい。
【0059】
(パターン3:絵柄43→絵柄41)
発光パターン3は、パターン1のパターンを一部変形したものである。つまり、副制御部26bは、絵柄43を表示後に、絵柄41を、疑似反射部40に表示する。
絵柄43は、遊技者に対して疑似反射部40へのタッチ操作を促す「TOUCH」という文字表示であるため、遊技者は、絵柄43が表示された場合には、疑似反射部40へのタッチ操作を行えばよい。副制御部26bは、光学センサ、タッチパッド等の検出部(図示せず)の出力に基づいて、タッチ操作がされたことを判定できる。
副制御部26bは、絵柄43を表示後(特定表示の実行後)に、遊技者のタッチ操作を受け付けたことに応じて、必ず絵柄41を表示するように制御してもよく、一方、絵柄43を表示後に、絵柄41を表示しない場合があってもよい。
【0060】
前者の場合には、副制御部26bは、パターン1を実行するか否かの抽選処理において当選した場合にのみ、パターン3を実行するか否か(つまり、絵柄43を表示するか否か)の抽選処理を行い、この抽選処理に当選した場合にのみ、パターン3を実行すればよい。これにより、副制御部26bは、パターン3で制御した後に、パターン1を実行することにより、絵柄43を疑似反射部40に表示後に、絵柄41を疑似反射部40に表示できる。また、副制御部26bは、ボーナス役に当選であった場合には、告知部30の絵柄31を発光と同期させて、疑似反射部40の絵柄41を表示する。
【0061】
後者の場合には、副制御部26bは、パターン1を実行するか否かの抽選処理に関わらず、パターン3を実行するか否か(つまり、絵柄43を表示するか否か)の抽選処理を行えばよい。これら両方の抽選処理に当選した場合には、前述したように、疑似反射部40は、絵柄43を表示後に、絵柄41を表示できる。一方、パターン1を実行するか否かの抽選処理に非当選であり、パターン3を実行するか否かの抽選処理に当選した場合には、疑似反射部40は、絵柄43を表示後には、絵柄41を表示せず、また、告知部30も絵柄31を発光しない。
【0062】
遊技者にとっては、絵柄43が表示されるパターン3が実行された場合には、絵柄41が表示されるパターン1への発展を期待できる。これにより、ドキドキ感を演出できる。
【0063】
絵柄43が表示されるタイミングは、第3リール停止操作後である。このため、遊技者は、絵柄43が表示された場合や、絵柄43の表示後に絵柄41が表示された場合に、当該ゲームにおいて、ボーナスが当選したことを期待できる。
【0064】
なお、パターン3では、絵柄43の代わりに絵柄44を表示してもよい。この場合には、副制御部26bは、タッチ操作を受け付けることなく、絵柄43を表示後(特定表示の実行後)に、絵柄41を表示してもよい。これにより、遊技機1は、意外性のある演出を実行できる。
また、副制御部26bは、パターン3の後に実行するパターンとして、パターン1に代えて、又は加えてパターン2を実行するように制御してもよい。
【0065】
(パターン4)
副制御部26bは、パターン4を、パターン1~3とは異なり、遊技の流れとは関係なく実行する。つまり、絵柄44は、例えば、レバー操作時、第1~第3リール停止操作後等に、不規則に疑似反射部40に表示される。
このため、パターン4の制御は、基本的には、遊技の流れとは無関係に実施される演出として実行される。
なお、図7には、パターン4は、ボーナス役非当選時には実行されない例を示したが、ボーナス役非当選時にも実行されるようにしてもよい。この場合には、パターン4が実行された場合でもあっても、遊技者にとってはボーナス移行の期待を有することになり、また、遊技の流れとは関係なく実行される演出の不規則さを向上できる。
【0066】
以上の絵柄、パターン1~4は、遊技機1で基本的な構成であり、以下説明するように、適宜変形してもよい。
(他のパターン1)
副制御部26bは、告知部30を発光させずに疑似反射部40の演出のみ発生させたり、疑似反射部40の演出を発生後に告知部30を発光させてもよい。
【0067】
(他のパターン2)
副制御部26bは、告知部30の発光と、疑似反射部40の演出と、交互に切り替えて実行してもよい。
【0068】
(他のパターン3)
副制御部26bは、第3リール停止操作後に実行されるフリーズ(例えば3秒間程度)の間だけ、疑似反射部40の演出を実行してもよい。フリーズとは、ボーナス役に当選した場合等に、主制御部25b、副制御部26bがベットボタン等の操作部の操作を受け付けないように制御する演出である。
フリーズ中は、MAXベットボタン14の操作を受け付けない状態であるため、副制御部26bは、疑似反射部40の右側近傍に配置されたMAXベットボタン14のベットランプ14aを点灯しない。副制御部26bは、この状態で、絵柄を疑似反射部40に表示することにより、絵柄を目立たせることができ、また、絵柄の見栄えをよくできる。
この場合に、疑似反射部40に表示される絵柄は、ボーナス役の当選の当否に関連する絵柄41,42が好適である。
【0069】
(他のパターン4)
副制御部26bは、第3リール停止操作後に実行されるフリーズ(例えば3秒間程度)の間のうち前半を、告知部30の絵柄31を発光せず、かつ、疑似反射部40の絵柄を表示させず、その後の後半を、疑似反射部40の絵柄だけを表示してもよい。この場合、副制御部26bは、次ゲームのレバー操作に応じて告知部30を発光してもよい。
このように制御することにより、遊技者がフリーズの発生に気付かずにMAXベットボタン14を操作した際に、MAXベットボタン14の操作を受け付けない状態で、すぐ隣の疑似反射部40に絵柄が表示されることになる。この場合には、フリーズ中であっても、MAXベットボタン14のベットランプ14aを点灯させることが好適である。これにより、遊技者に驚きを与えることができる。
また、副制御部26bは、次ゲームのレバー操作に応じて、告知部30を発光するため、告知部30の告知も、遊技者に確実に見せることができる。
【0070】
(他のパターン5)
副制御部26bは、告知部30の絵柄31の発光を、第3停止操作後(後告知ともいう)に限定されず、例えばレバー操作時(先告知ともいう)等に実行してもよい。副制御部26bは、このような先告知の場合にも、疑似反射部40の絵柄の表示を、告知部30の発光と同期させてもよい。
また、副制御部26bは、例えば、先告知と同様にレバー操作時に絵柄を疑似反射部40に表示後、告知部30の絵柄31を第3停止操作後に後告知により発光してもよい。
【0071】
(疑似反射部40の絵柄の他の形態)
図8は、疑似反射部40の絵柄の他の形態(絵柄141)を説明する図である。
図8に示すように、絵柄141の星形部141a及び文字部141bは、告知部30の絵柄31の星形部31a及び文字部31bの全体を、縦方向にのみ縮小したものである(長さL141参照)。縮小の度合いは、遊技者の視点おいて、絵柄31の視野角と、絵柄41の視野角とが、縦方向において同一になる程度である。この場合にも、絵柄141は、絵柄41と同様な角度θ41だけ傾斜して配置されて表示される。
これにより、遊技者に観察された際に、絵柄141は、その傾斜に加えてその大きさを絵柄31に、より近似して見せることができる。
なお、絵柄42~44も、絵柄41と同様に、変形してもよい。
【0072】
以上説明したように、本実施形態の遊技機1は、告知部30の絵柄31を鏡像として観察可能な位置に、疑似反射部40を配置することにより、遊技の進行に応じた告知態様の興趣を向上できる。
これに対して、従来の遊技機は、告知部による告知態様がありふれた態様であった。
【0073】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。なお、前述した実施形態の各構成及び後述する変形形態の各構成は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0074】
(変形形態)
(1)副制御基板が担う動作の一部又は全部は、主制御基板が担う構成でもよい。また、主制御基板が担う動作の一部又は全部を、副制御基板が担う構成でもよい。
【0075】
(2)本実施形態において、遊技機は、スロットマシンである例を示したが、パチンコ機でもよい。また、遊技機は、遊技媒体を外部に払い出さず、内部循環させてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。さらに、遊技機は、実物の遊技媒体を使用せず、遊技媒体をデータとして管理し、電子情報で遊技媒体の貸出を行ない、遊技者が遊技媒体に触れることなく遊技できる装置(いわゆるスマート遊技機)でもよい。
【符号の説明】
【0076】
1:遊技機
10:中パネル
11:操作パネル
14:MAXベットボタン
14a:ベットランプ
25:主制御基板
25b:主制御部
26:副制御基板
26b:副制御部
30:告知部
31,41~44,141:絵柄
31a,41a,42a,141a:星形部
31b,41b,32b,141b:文字部
40:疑似反射部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8