(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031490
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】マッチングシステム、マッチング方法およびマッチングプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240229BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135068
(22)【出願日】2022-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】徳田 伊織
(72)【発明者】
【氏名】大井 憲人
(72)【発明者】
【氏名】鹿嶋 卓郎
(72)【発明者】
【氏名】藤井 秋紗子
(72)【発明者】
【氏名】岡 由紀子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】出資者が希望する事業を事業化する事業者を容易に探すことができるマッチングシステムを提供する。
【解決手段】マッチングシステム100を、取得部101と、実現度推定部102と、出力部103を備える構成とする。取得部101は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とを取得する。実現度推定部102は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する。出力部103は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果とを出力する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得する取得手段と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報と基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定手段と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する出力手段と
を備えるマッチングシステム。
【請求項2】
前記実現度推定手段は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定モデルを用いて、事業者による開業を出資者が希望している事業の実現度を推定する、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項3】
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とに対して事業者が作成した事業計画と、前記事業者に関する情報とを取得する事業者情報取得手段と、
前記事業者が作成した前記事業計画と、前記事業者に関する情報とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する前記事業者の適性を推定する適性推定手段と、
前記適性の推定結果を出力する適性出力手段と
をさらに備える、請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
前記事業者の適性は、出資者が希望する事業に対する、前記事業者が作成した前記事業計画の適合度と、前記事業者が事業を遂行する信頼度の少なくとも一方である、
請求項3に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
前記適性推定手段は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業者が作成した前記事業計画とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する前記事業計画の適合度を推定する適合度推定モデルを用いて、適合度を推定する、
請求項4に記載のマッチングシステム。
【請求項6】
前記適性推定手段は、前記事業者が作成した前記事業計画と、前記事業者に関する情報とに基づき、前記事業者が事業を遂行する信頼度を推定する信頼度推定モデルを用いて、信頼度を推定する、
請求項4または5に記載のマッチングシステム。
【請求項7】
前記適性の推定結果を参照した出資者が選択する事業者と、事業者に対する出資額とに基づき、事業を実施する事業者を決定する決定手段と、
をさらに備える請求項3に記載のマッチングシステム。
【請求項8】
事業者による開業を出資者が希望している事業において、出資者が希望する事業の内容が階層化されている、
請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項9】
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得し、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とに基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定し、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する、
マッチング方法。
【請求項10】
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得する処理と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とに基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定する処理と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する処理と
をコンピュータに実行させるマッチングプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッチングシステム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
出資者が資金提供とともに開業を希望している事業に対して、事業者が応じる開業形態がある。このような開業形態では、例えば、地域住民等の出資者が、開業を希望する事業および出資予定額を提示する。そして、出資者の提示に対して事業者が事業計画を提示することで、両者のマッチングが行われる。また、マッチングの形態に合わせて、マッチングを支援するためのシステムに関する技術も開発されている。
【0003】
特許文献1のマッチング支援サーバは、役務の委託者と、役務の受託者のマッチングを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、出資者が出資することによって事業化を希望する事業がある場合に、希望する事業を事業化する事業者を探すことが難しい場合がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するため、出資者が希望する事業を事業化する事業者を容易に探すことができるマッチングシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のマッチングシステムは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とを取得する取得手段と、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定手段と、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果とを出力する出力手段とを備える。
【0008】
本発明のマッチング方法は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とを取得し、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定し、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果とを出力する。
【0009】
本発明のマッチングプログラムは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とを取得する処理と、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する処理と、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果とを出力する処理とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、出資者が希望する事業を事業化する事業者を容易に探すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態における構成の例を示す図である。
【
図2】マッチングシステムにおけるフローの例を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの構成の例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態におけるモデル生成部の構成の例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態における表示画面の例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態におけるマッチングシステムの動作フローの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の情報処理システムの構成の例を示す図である。一例として、情報処理システムは、マッチングシステム100と、出資者端末装置200と、事業者端末装置300とを備える。マッチングシステム100は、ネットワークを介して、出資者端末装置200と接続する。また、マッチングシステム100は、ネットワークを介して、事業者端末装置300と接続する。出資者端末装置200と、事業者端末装置300は、複数であってもよい。
【0013】
マッチングシステム100は、開業を希望している事業があり、その事業の開業のために出資をする意思のある出資者と、出資を受けて、出資者が希望する事業を開業したい事業者とのマッチングを支援するシステムである。マッチングシステム100では、始めに、出資者によって、開業を希望する事業の提示が行われる。そして、マッチングシステム100では、出資者と、提示された事業を開業したい事業者とのマッチングが行われる。
【0014】
出資者は、出資することによって、事業者に開業して欲しい事業がある人物である。出資者が店舗の出店を希望する場合に、出資者は、例えば、出店を希望する内容を提示し、出店に関する資金を事業者に提供する人物である。事業者は、例えば、出資者からの出資を受けて、事業の実施を希望する人物である。事業者は、例えば、出資者が希望している事業に対する事業計画を作成する。そして、事業者は、出資者が希望している事業の実施者として決定された場合に、出資者が希望している事業を事業化する。出資者が店舗の出店を希望する場合に、事業者は、例えば、出資者から出資を受けて、出資者が希望する内容に応じた店舗を出店する人物である。出資者と、事業者は、それぞれ複数であってもよい。また、出資者と、事業者は、それぞれグループであってもよい。例えば、出資者は、地域住民によるグループであってもよい。また、事業者は、事業を共同で行うグループであってもよい。また、出資者と、事業者は、法人の代表、または、担当者であってもよい。また、マッチングとは、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業に対して、適切な事業者を決定することをいう。マッチングには、例えば、事業者に対して、事業者による開業を出資者が希望している事業を提示する行為を含まれる。また、マッチングには、出資者に対して、事業者が作成した事業計画を、出資先の候補として提示する行為も含まれる。マッチングの例は、上記に限られない。
【0015】
図2は、マッチングシステム100が、出資者と、事業者のマッチングを行う処理のフローの一例を模式的に示す図である。
図2の例において、出資者は、例えば、出資者端末装置200に、開業を希望する事業の内容と、出資額とを入力する。そして、出資者端末装置200は、マッチングシステム100に、開業を希望する事業の内容と、出資額を出力する。
【0016】
マッチングシステム100は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、事業に関する情報と、出資額とを基に、事業の実現度を推定する。事業の実現度は、例えば、出資者が希望する事業が実現可能かを示す指標である。事業に関する情報は、例えば、マッチングシステム100に、作業者によって入力される。
【0017】
実現度を推定すると、マッチングシステム100は、例えば、事業者に、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、実現度を提示する。事業者は、例えば、事業者端末装置300を用いて、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、実現度を閲覧する。事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、実現度を閲覧した事業者は、例えば、事業者端末装置300を操作し、応募を希望する事業に関する事業計画を作成する。そして、事業者端末装置300は、マッチングシステム100に、作成された事業計画を出力する。
【0018】
マッチングシステム100は、例えば、事業計画と、事業者に関する情報から、事業者の適性を推定する。事業者の適性は、例えば、事業者が作成した事業計画の適合度と、事業者の信頼度である。適合度は、例えば、事業計画が、事業者による開業を出資者が希望している事業に合っているかを示す指標である。また、信頼度は、例えば、事業者が事業を遂行できるかを示す指標である。信頼度は、例えば、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性を示す指標である。信頼度は、例えば、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性のいずれか一方を示す指標であってもよい。また、信頼度は、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性それぞれを重み付けすることで算出された指標であってもよい。また、事業者に関する情報は、例えば、マッチングシステム100に、作業者によって入力される。
【0019】
適性を推定すると、マッチングシステム100は、例えば、出資者端末装置200に、事業計画と、事業者の適性を出力する。出資者は、例えば、事業者の適性の情報を参照して、出資する事業者を選択する。マッチングシステム100は、例えば、出資者が選択した事業者と、出資額に基づいて、事業を実施する事業者を決定する。このように、マッチングシステム100は、出資者と、事業者のマッチングを行う。
【0020】
ここで、マッチングシステム100の構成について説明する。
図3は、マッチングシステム100の構成の例を示す図である。マッチングシステム100は、基本構成として、取得部101と、実現度推定部102と、出力部103を備える。また、マッチングシステム100は、例えば、事業者情報取得部104と、適性推定部105と、出資者側出力部106と、決定部107と、学習データ取得部108と、モデル生成部109と、記憶部110を備える。
【0021】
取得部101は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報を取得する。取得部101は、例えば、出資者端末装置200から、事業者による開業を出資者が希望している事業を取得する。事業者による開業を出資者が希望している事業は、例えば、出資者端末装置200に、出資者の操作によって入力される。
【0022】
事業に関する情報は、例えば、マッチングシステム100に、作業者によって入力される。取得部101は、ネットワークを介して接続する情報管理サーバから、事業に関する情報を取得してもよい。
【0023】
事業者による開業を出資者が希望している事業は、例えば、事業の内容と、事業の形態を含む。事業の内容は、例えば、出資者が希望する事業における営業内容である。出資者が店舗の出店を希望する場合に、事業の内容は、例えば、出資者が希望する、店舗の営業内容である。店舗の営業内容が飲食店であるとき、事業の内容は、例えば、店舗において提供される料理の内容である。
【0024】
店舗が飲食店であるとき、事業の内容は、例えば、レストラン、定食屋、喫茶店、または、居酒屋である。事業の内容は、和食料理店、中華料理店、または洋食料理店のように料理の内容を示すものであってもよい。また、事業の内容は、例えば、寿司屋、焼き鳥店、お好み焼き店、ラーメン店、餃子専門店、オムライス専門店、カレー店、インド料理店またはスパゲティ専門店のようにさらに詳細な料理の内容を示すものでもよい。このように、事業の内容は、大まかな内容を示すものであってもよく、また、詳細な内容を示すものであってもよい。また、事業の内容は、例えば、スーパー、酒屋、八百屋、魚屋、パン屋、靴屋または雑貨屋であってもよい。また、事業の内容は、例えば、工事、修理、清掃、学習塾、趣味に関する教室、スポーツ施設、病院、介護施設、または行政手続きの代行であってもよい。事業の内容は、上記に限られない。
【0025】
事業者による開業を出資者が希望している事業のうち、事業の内容は、階層化されて設定されもよい。例えば、出資者が、第1希望としては、専門店に出店して欲しいが、希望する料理が提供されるだけでもよい場合に、事業の内容が階層化されて設定される。事業の内容は、例えば、上位の階層、中位の階層、下位の階層のように階層化される。このような場合に、例えば、下位の階層は、より詳細な事業の内容をしている情報である。階層が3段階で設定される場合に、事業の内容は、例えば、上位階層がレストラン、中位階層が洋食レストラン、下位階層がオムライス店のように設定される。階層化は、例えば、出資者がオムライス店を希望しているが、オムライスが提供されるレストランまたは洋食レストランでもよい場合に行われる。また、下位の階層で設定した内容が、上位の階層で設定された内容に含まれていることの要否は、適宜、設定され得る。例えば、上位階層で設定されたレストランにおいて、下位階層で設定されたオムライス店の料理が提供される必要があるかは、例えば、出資者によって選択される。また、階層の数は、3段階に限られない。
【0026】
事業の形態は、例えば、出資者が希望する、事業の形態である。出資者が店舗の出店を希望する場合に、事業の形態は、例えば、出店形態、出店地域、営業時間、座席形態、および価格帯のうち、1つまたは複数である。出店形態は、例えば、店内での飲食、持ち帰りまたは配達のいずれの形態であるかを示す。出店地域は、例えば、出資者が希望する地域を示す。出店地域は、例えば、出資者が出店を希望する地域の地域名または、最寄りの駅名である。出店地域は、地域名と、道路名の組み合わせであってもよい。出店地域は、上記に限られない。営業時間は、例えば、店舗を利用可能な時間帯を示す。営業時間は、出資者が営業を希望する時間帯を示す用語で指定されてもよい。営業時間は、例えば、早朝営業、深夜営業または24時間営業のように指定されてもよい。座席形態は、例えば、客席の形態である。座席形態は、例えば、個室、カウンター、カップルシート、座敷または椅子席である。座席形態は、上記に限られない。価格帯は、例えば、1人あたりの平均的な飲食代金である。価格帯は、複数人あたりの平均的な飲食代金であってもよい。また、価格帯は、主なメニューの平均価格であってもよい。主なメニューは、例えば、店舗が定食屋であった場合に、定食の平均価格である。価格帯の例は、上記に限られない。また、事業の形態は、上記に限られない。
【0027】
事業に関する情報は、例えば、事業の開始しやすさと、事業の継続のしやすさに関する情報である。事業に関する情報は、事業の開始しやすさと、事業の継続のしやすさのいずれか一方に関する情報であってもよい。事業に関する情報は、例えば、出資者が希望する地域における事業環境の情報である。事業に関する情報は、例えば、商圏の広さ、周辺地域の人口、年齢構成、男女比、家族構成、周辺施設、店舗数、同一の業種の店舗数、類似の業種の店舗数、または開業年数のうち、1つまたは複数である。商圏の広さは、例えば、出資者が開業を希望する地域における商圏の広さである。周辺地域の人口は、例えば、出資者が開業を希望する地域の人口である。年齢構成は、例えば、出資者が開業を希望する地域における住人の年齢構成である。男女比は、出資者が開業を希望する地域における住人の男女比である。家族構成は、例えば、出資者が開業を希望する地域における平均的な家族構成である。周辺施設は、例えば、出資者が開業を希望する地域における集客に影響を与え得る施設である。周辺施設は、例えば、学校、競技場、コンサートホール、病院、工場、またはオフィスビルである。周辺施設は、上記に限られない。店舗数は、例えば、出資者が開業を希望する地域における店舗の総数である。同一の業種の店舗数と、類似の業種の店舗数は、例えば、資者が開業を希望する地域における同一の業種の店舗数と、類似の業種の店舗数である。開業年数は、出資者が開業を希望する地域における店舗の開業からの平均経過年数である。事業に関する情報は、上記に限られない。
【0028】
また、事業に関する情報は、階層化された情報であってもよい。事業に関する情報は、例えば、より詳細な情報によって設定されることで、開業する地域に存在する人の構成が変わる場合に設定される。例えば、事業に関する情報のうち周辺施設について、上位の階層が競技場、下位の階層がサッカー場のように設定されていてもよい。
【0029】
実現度推定部102は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する。実現度推定部102は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報を用いて、事業の実現性を示す実現度を推定する。実現度は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業が、事業化できる度合いである。すなわち、実現度は、事業者による開業を出資者が希望している事業を実現することができるかを示す指標である。
【0030】
実現度推定部102は、例えば、実現度推定モデルを用いて、事業者による開業を出資者が希望している事業の実現度を推定する。実現度推定モデルは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する。すなわち、実現度推定モデルは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と入力として、事業の実現性を示す実現度を推定する。実現度推定モデルは、事業に関する情報に含まれる各項目に対して重み付けを行って、実現度を推定してもよい。重み付けの基準は、例えば、実現度推定モデルを生成する際に、作業者によって設定される。
【0031】
実現度推定モデルは、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業、および事業に関する情報と、事業化の有無との関係を学習することによって生成される。事業化の有無は、例えば、過去の事例において、出資者が開業を希望した事業が実際に事業化できたかを示す情報である。実現度推定モデルは、例えば、モデル生成部109において、機械学習を行うことによって生成される。実現度推定モデルは、マッチングシステム100の外部において生成されてもよい。
【0032】
事業者による開業を出資者が希望している事業が階層化されている場合に、実現度推定部102は、階層ごとに実現度を推定してもよい。例えば、周辺地域に店舗が多く、商圏が狭い地域の場合には、より専門性が高い下位の階層の事業の実現度が高くなり得る。一方で、周辺地域に店舗が少なく商圏が広い場合には、品ぞろえが幅広い上位の階層の事業の実現度が高くなり得る。
【0033】
出資者が希望している事業が階層化されている場合に、実現度推定部102は、例えば、階層化に対応した実現度推定モデルを用いて、実現度を推定する。実現度推定モデルは、例えば、階層化して入力されたデータに対して、階層に応じた重み付けを行って、実現度を推定する。実現度推定部102は、階層それぞれに対応する実現度推定モデルを用いて、実現度を推定してもよい。
【0034】
実現度推定部102は、実現度推定モデルを用いずに、実現度を推定してもよい。実現度推定モデルを用いずに、実現度を推定する場合に、実現度推定部102は、設定されている基準に基づいて、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報に含まれる各項目をスコア化することによって実現度を推定してもよい。このような場合に、実現度推定部102は、例えば、設定されている基準に基づいて、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報に含まれる各項目をスコア化する。そして、実現度推定部102は、例えば、スコアの合計値を基に実現度を推定する。
【0035】
出力部103は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度推定部102による実現度の推定結果を出力する。出力部103は、例えば、事業者端末装置300に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を出力する。出力部103は、マッチングシステム100に接続されている、図示しない表示装置に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を出力してもよい。
【0036】
出力部103は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を、事業者ごとに出力してもよい。出力部103は、例えば、事業者が登録している事業の内容に適合している案件についての、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を出力する。出力部103は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を、事業者のグループごとに出力してもよい。事業者のグループは、例えば、同一または類似の事業の開業を希望している事業者ごとに設定される。例えば、居酒屋の開業を希望している事業者が複数いる場合に、出力部103は、事業者による開業を出資者が希望している事業が居酒屋に関する案件を、居酒屋の開業を希望している事業者のグループに出力する。出力部103は、例えば、事業者端末装置300それぞれを利用している事業者に応じて、事業者端末装置300に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果を出力する。
【0037】
出力部103は、同一または類似の事業を希望している出資者がいる場合に、同一または類似の事業ごとに分類して、事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の実現度の推定結果を出力する。同一または類似の事業ごとの分類は、例えば、事業の内容および事業に関する情報をクラスタリングすることによって行われる。
【0038】
事業者情報取得部104は、例えば、事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とを取得する。事業計画は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業に応募する事業者が作成する。事業者情報取得部104は、例えば、事業者端末装置300から、事業者が作成した事業計画を取得する。事業者が作成した事業計画は、例えば、事業者端末装置300に、事業者の操作によって入力される。複数の事業者が事業計画を作成した場合に、事業者情報取得部104は、例えば、事業者それぞれの事業者情報取得部104から、事業者が作成した事業計画を取得する。
【0039】
事業者に関する情報は、例えば、マッチングシステム100に、作業者によって入力される。事業者情報取得部104は、ネットワークを介して接続する情報管理サーバから、事業者に関する情報を取得してもよい。
【0040】
事業計画は、例えば、応募をする事業者が計画している事業の内容と、事業の形態を含む。事業の内容は、例えば、事業者が計画している事業における営業内容である。事業者が計画している事業が店舗の出店に関する事業である場合に、事業の内容は、例えば、事業者が計画している、店舗の営業内容である。店舗の営業内容が飲食店であるとき、事業の内容は、例えば、店舗において提供される料理の内容である。
【0041】
店舗が飲食店であるとき、事業の内容は、例えば、レストラン、定食屋、喫茶店、または、居酒屋である。事業の内容は、和食料理店、中華料理店、または洋食料理店のように料理の内容を示すものであってもよい。また、事業の内容は、例えば、寿司屋、焼き鳥店、お好み焼き店、ラーメン店、餃子専門店、オムライス専門店、カレー店、インド料理店またはスパゲティ専門店のようにさらに詳細な料理の内容を示すものでもよい。このように、事業の内容は、大まかな内容を示すものであってもよく、また、詳細な内容を示すものであってもよい。また、事業の内容は、例えば、スーパー、酒屋、八百屋、魚屋、パン屋、靴屋または雑貨屋であってもよい。また、事業の内容は、例えば、工事、修理、清掃、学習塾、趣味に関する教室、スポーツ施設、病院、介護施設、または行政手続きの代行であってもよい。事業の内容は、上記に限られない。また、事業者が計画している事業の内容は、階層化されていてもよい。事業者が計画している事業の内容の階層化は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業の階層化と同様の方法で行われる。
【0042】
事業者に関する情報は、例えば、事業に事業者が既に実施している事業の内容と、店舗数、店舗数の増減、売上高、売上高の推移、収支、または従業員数のうち1つ、または複数である。事業者が事業を実施していない場合に、事業者に関する情報は、事業を行う人物の経歴であってもよい。事業者が事業を実施していない場合に、事業者に関する情報は、例えば、過去に勤務した店舗の事業の内容、役職、担当内容または勤続年数のうち1つ、または複数である。飲食店の場合に、担当内容は、例えば、担当している料理の分野である。事業者に関する情報は、階層化されていてもよい。例えば、事業に事業者が既に実施している事業の内容が、上位階層がレストラン、中位階層が洋食レストラン、下位階層がオムライス店のように設定されてもよい。
【0043】
適性推定部105は、例えば、開業の希望に応じる事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業者の適性を推定する。適性推定部105は、例えば、開業の希望に応じる事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報を用いて、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業者の適性を推定する。事業者が開業の希望に応じるとは、例えば、事業者が当該事業の事業計画を提出することをいう。また、複数の事業者が事業計画を作成した場合に、適性推定部105は、例えば、事業者それぞれが作成した事業計画と、事業者に関する情報を用いて、事業者それぞれの適性を推定する。適性推定部105は、例えば、事業者の適性として、出資者が希望する事業に対する、事業者が作成した事業計画の適合度と、事業者が事業を遂行する信頼度を推定する。
【0044】
適合度は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業計画の適合の度合いを示す。適合度は、例えば、事業計画が、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容および事業の形態に合っているかを示す指標である。信頼度は、例えば、事業者が事業を遂行する信頼度を推定する。信頼度は、例えば、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性を示す指標である。信頼度は、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性のいずれか一方を示す指標であってもよい。また、信頼度は、事業者が事業化を実現する可能性と、事業を継続して実施する可能性それぞれに重みをつけて算出された指標であってもよい。
【0045】
適性推定部105は、例えば、適合度推定モデルを用いて、適合度を推定する。適合度推定モデルは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業者が作成した事業計画とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業計画の適合度を推定する。すなわち、適合度推定モデルは、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業者が作成した事業計画と入力として、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業計画の適合度を推定する。
【0046】
適性推定部105は、例えば、信頼度推定モデルを用いて、信頼度を推定する。信頼度推定モデルは、事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とに基づき、事業者が事業を遂行する信頼度を推定する。すなわち、信頼度推定モデルは、事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とを入力として、事業者が事業を遂行する信頼度を推定する。適合度推定モデルおよび信頼度推定モデルは、例えば、モデル生成部109において、機械学習を行うことによって生成される。適合度推定モデルおよび信頼度推定モデルは、マッチングシステム100の外部において生成されてもよい。
【0047】
出資者側出力部106は、例えば、適性の推定結果を出力する。出資者側出力部106は、例えば、出資者端末装置200に、適性の推定結果を出力する。出資者側出力部106は、例えば、適性の推定結果として、適合度と、信頼度を出力する。出資者側出力部106は、例えば、出資者端末装置200に、適合度と、信頼度を出力する。出資者側出力部106は、図示しない表示装置に、適性の推定結果を出力してもよい。
【0048】
出資者側出力部106は、出資者端末装置200に、事業者による開業を出資者が希望する事業の内容を出資者が入力する際に、事業者の候補を出力してもよい。また、出資者側出力部106は、出資者端末装置200に、事業ごとに想定される、事業化に必要な出資額を出力してもよい。
【0049】
決定部107は、例えば、適性の推定結果を参照した出資者が選択する事業者と、事業者に対する出資額とに基づき、事業を実施する事業者を決定する。決定部107は、例えば、適性の推定結果を参照した出資者が選択する事業者と、事業者に対する出資額とを用いて、事業を実施する事業者を決定する。決定部107は、例えば、出資者が選択する事業者のうち、出資額が基準を満たした事業者を、事業を実施する事業者として決定する。
【0050】
決定部107は、同一の事業者を選択する出資者が最も多い事業者を、事業を実施する事業者として決定してもよい。決定部107は、同一の事業者を選択する複数の出資者による出資額の総額が基準を満たした事業者を、事業を実施する事業者として決定してもよい。決定部107は、複数の出資者のうち、出資額が最も多い出資者が選択した事業者を、事業を実施する事業者として決定してもよい。決定部107は、複数の出資者のうち、複数の出資者による出資額の総額が基準を満たした事業者のうち、スコアが最も高い事業者を、実施を実施する事業者として決定してもよい。スコアは、例えば、実現度、適合度、および信頼度を基に算出される。決定部107は、例えば、出資額が基準を満たしている複数の事業者を、事業を実施する事業者の候補として決定してもよい。
【0051】
事業計画を作成した事業者が1人だった場合に、決定部107は、事業計画を作成した事業者を、事業を実施する事業者とするかを決定してもよい。事業計画を作成した事業者が1人だった場合に、出資者側出力部106は、例えば、適性の推定結果を出力する際に、事業計画を作成した事業者を、事業を実施する事業者として受け入れるかを確認する表示画面を出力する。そして、出資者が事業を実施する事業者として受け入れる選択をした場合に、決定部107は、事業計画を作成した事業者を、事業を実施する事業者として決定する。
【0052】
事業を実施する事業者の決定は、マッチングシステム100の外部で行われてもよい。例えば、事業を実施する事業者の決定は、マッチングシステム100が出力した適性の推定結果を基に、マッチングシステム100以外のシステムにおいて行われてもよい。また、事業を実施する事業者の決定は、マッチングシステム100が出力した適性の推定結果を基に、対面交渉において行われてもよい。事業を実施する事業者の決定がマッチングシステム100の外部で行われる場合に、決定部107は、適性の推定結果を参照した出資者が選択する事業者と、事業者に対する出資額とに基づき、事業を実施する事業者の候補を出力してもよい。
【0053】
学習データ取得部108は、例えば、実現度推定モデル、適合度推定モデルおよび信頼度推定モデルの生成に用いる学習データを取得する。学習データ取得部108は、例えば、作業用の端末装置に、作業者の操作によって入力された学習データを、作業用の端末装置から取得する。
【0054】
実現度推定モデルの生成に用いる学習データは、例えば、過去の事例における、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と、事業化の有無のデータを含む。事業化の有無は、例えば、出資者が開業を希望した事業が、実際に事業化されたかを示すデータである。事業化の有無は、学習時のラベルとして用いられる。
【0055】
適合度推定モデルの生成に用いる学習データは、例えば、過去の事例において、出資者が開業を希望していた事業、および事業者が作成した事業計画と、マッチングの成立の有無である。マッチングの成立の有無は、学習時のラベルとして用いられる。
【0056】
信頼度推定モデルの生成に用いる学習データは、例えば、過去の事例において、事業者が作成した事業計画、および事業者に関する情報と、事業の継続の有無である。事業の継続の有無は、学習時のラベルとして用いられる。信頼度推定モデルの生成に用いるラベルは、事業化の有無であってもよい。出資者が開業を希望していた事業、および事業者が作成した事業計画と、マッチングの成立の有無である。マッチングの成立の有無は、学習時のラベルとして用いられる。
【0057】
モデル生成部109は、例えば、実現度、適合度および信頼度の推定に用いる学習モデルをそれぞれ生成する。モデル生成部109は、例えば、実現度推定モデル生成部121と、適合度推定モデル生成部122と、信頼度推定モデル生成部123を備える。
【0058】
実現度推定モデル生成部121は、例えば、学習データを用いた機械学習によって、実現度推定モデルを生成する。実現度推定モデルを生成するときの学習データは、例えば、過去の事例において、出資者が開業を希望した事業、および事業に関する情報と、開業を希望した事業の事業化の有無である。このうち、過去の事例において、出資者が開業を希望した事業、および事業に関する情報は、入力データである。また、事業化の有無は、ラベルである。
【0059】
実現度推定モデルがニューラルネットワークを用いた学習モデルである場合に、実現度推定モデル生成部121は、例えば、学習データを用いた深層学習によってニューラルネットワークのパラメータを決定することで、実現度推定モデルを生成する。実現度推定モデルを生成する機械学習アルゴリズムは、上記に限られない。実現度推定モデルは、例えば、因子化漸近ベイズ推論を基にした機械学習アルゴリズムを用いて生成されてもよい。因子化漸近ベイズ推論を基にした機械学習アルゴリズムを用いて学習を行う際に、実現度推定モデル生成部121、出資者が開業を希望した事業、および事業に関する情報を入力データ、事業化の有無として決定木形式のルールによって場合分けする。そして、実現度推定モデル生成部121は、各場合で異なる説明変数を組み合わせた線形モデルを用いて実現度を予測する学習モデルを生成する。実現度推定モデル生成部121は、データの場合分け条件の最適化、説明変数の組み合わせの最適化のよる予測モデルの生成、および不要な予測モデルの削除の処理を順に行うことで学習モデルを生成する。
【0060】
適合度推定モデル生成部122は、例えば、学習データを用いた機械学習によって、適合度推定モデルを生成する。適合度推定モデルを生成するときの学習データは、例えば、過去の事例において、出資者が開業を希望していた事業、および事業者が作成した事業計画と、マッチングの成立の有無である。このうち、過去の事例において、出資者が開業を希望していた事業、および事業者が作成した事業計画は、入力データである。また、マッチングの成立は、ラベルである。
【0061】
適合度推定モデルがニューラルネットワークを用いた学習モデルである場合に、適合度推定モデル生成部122は、例えば、学習データを用いた深層学習によってニューラルネットワークのパラメータを決定することで、適合度推定モデルを生成する。適合度推定モデルを生成する機械学習アルゴリズムは、上記に限られない。適合度推定モデルは、例えば、因子化漸近ベイズ推論を基にした機械学習アルゴリズムを用いて生成されてもよい。
【0062】
信頼度推定モデル生成部123は、例えば、学習データを用いた機械学習によって、信頼度推定モデルを生成する。信頼度推定モデルを生成するときの学習データは、例えば、過去の事例において、事業者が作成した事業計画、および事業者に関する情報と、事業の継続の有無である。このうち、過去の事例において、事業者が作成した事業計画、および事業者に関する情報は、入力データである。また、事業の継続の有無は、ラベルである。
【0063】
信頼度推定モデルがニューラルネットワークを用いた学習モデルである場合に、信頼度推定モデル生成部123は、例えば、学習データを用いた深層学習によってニューラルネットワークのパラメータを決定することで、信頼度推定モデルを生成する。信頼度推定モデルを生成する機械学習アルゴリズムは、上記に限られない。信頼度推定モデルは、例えば、因子化漸近ベイズ推論を基にした機械学習アルゴリズムを用いて生成されてもよい。
【0064】
記憶部110は、例えば、実現度推定モデルと、適合度推定モデルと、信頼度推定モデルとを保存する。実現度推定モデル、適合度推定モデル、および信頼度推定モデルは、記憶部110以外の記憶手段に保存されていてもよい。
【0065】
記憶部110は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報を保存してもよい。また、記憶部110は、実現度の推定結果を保存してもよい。記憶部110は、事業者が作成した事業計画を保存してもよい。また、記憶部110は、適合度と、信頼度の推定結果を保存してもよい。記憶部110は、決定した事業者を保存してもよい。
【0066】
実現度推定モデルをマッチングシステム100の内部において生成する場合に、記憶部110は、実現度推定モデルの生成に用いる学習データを保存してもよい。適合度推定モデルをマッチングシステム100の内部において生成する場合に、記憶部110は、適合度推定モデルの生成に用いる学習データを保存してもよい。また、信頼度推定モデルをマッチングシステム100の内部において生成する場合に、記憶部110は、信頼度推定モデルの生成に用いる学習データを保存してもよい。
【0067】
出資者端末装置200は、例えば、出資者の操作による、事業者による開業を出資者が希望する事業の内容と、出資額の入力を受け付ける。出資者端末装置200は、例えば、マッチングシステム100に、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、出資額の情報を出力する。
【0068】
出資者端末装置200は、事業者による開業を出資者が希望する事業の内容を出資者が入力する際に、事業者の候補を出力してもよい。出資者端末装置200は、図示しない表示装置に、例えば、事業者が実施可能な事業の内容と、事業者の事業実績の情報を出力する。出資者端末装置200は、事業ごとに想定される、事業化に必要な出資額を出力してもよい。事業者の候補が出力される場合に、出資者は、例えば、出資者端末装置200に、事業者の候補を参照して、事業者による開業を出資者が希望する事業の内容を入力する。また、出資者端末装置200は、例えば、事業者の候補と、事業ごとに想定される、事業化に必要な出資額をマッチングシステム100から取得する。
【0069】
出資者端末装置200は、例えば、図示しない表示装置に、事業者による開業を出資者が希望している事業に応募した事業者の適性を出力する。出資者端末装置200は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業に応募した事業者の適性をマッチングシステム100から取得する。
【0070】
出資者端末装置200は、例えば、出資者の操作による、事業者による開業を出資者が希望している事業を実施する事業者の選択を受け付ける。出資者端末装置200は、例えば、マッチングシステム100に、選択された事業者を出力する。
【0071】
出資者端末装置200は、例えば、図示しない表示装置に、事業者による開業を出資者が希望している事業を実施する事業者として決定された事業者を出力する。出資者端末装置200は、例えば、事業を実施する事業者として決定された事業者をマッチングシステム100から取得する。
【0072】
事業者端末装置300は、例えば、事業者の操作による、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業計画の入力を受け付ける。事業者端末装置300は、例えば、マッチングシステム100に、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業計画を出力する。
【0073】
事業者端末装置300は、例えば、図示しない表示装置に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度を出力する。事業者端末装置300は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度をマッチングシステム100から取得する。
【0074】
事業者端末装置300は、例えば、図示しない表示装置に、事業者による開業を出資者が希望している事業を実施する事業者として決定されたかを示す情報を出力する。出資者端末装置200は、例えば、事業を実施する事業者として決定されたかを示す情報をマッチングシステム100から取得する。
【0075】
出資者端末装置200と、事業者端末装置300には、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、またはタブレット型コンピュータを用いることができる。出資者端末装置200と、事業者端末装置300として用いる情報端末装置は、上記の例に限られない。
【0076】
図5は、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容を入力する表示画面の例を示す図である。
図5の表示画面の例は、事業者による出店を希望する店舗の内容を入力する画面の例である。出資者端末装置200は、例えば、図示しない表示装置に、
図5の表示画面の例を出力する。
【0077】
図5の表示画面の例では、「お店の種類」、「地域」、「出店形態」、「座席」および「駐車場」が入力項目として設定されている。そして、
図5の表示画面の例では、「お店の種類」に、「カレー店」、「地域」に、「A駅付近」、「出資額」に「100万円」、「座席」に「ボックス席」、「駐車場」に「不要」がそれぞれ入力されている。また、
図5の表示画面の例では、「出店形態」に、「店内飲食」、「持ち帰り」および「宅配」が入力されている。
図5の表示画面の例における「出店形態」のように、1項目に対して複数の希望を入力できてもよい。1項目に対して入力可能な希望の数は、出資者の操作によって変更できてもよい。また、出資者の操作によって、設定されている項目が変更できてもよい。出資者端末装置200は、例えば、右下の「入力完了」のボタンが選択されたときに、マッチングシステム100に、各項目に入力されている情報を出力する。
【0078】
図6は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度を表示する表示画面の例を示す図である。
図6の表示画面に用いるデータは、例えば、事業者端末装置300に、出力部103によって出力される。そして、事業者端末装置300は、例えば、図示しない表示装置に、
図6の表示画面の例を出力する。
【0079】
図6の表示画面の例では、「お店の種類」、「地域」、「出店形態」、「出資額」「座席」および「駐車場」が表示項目として設定されている。そして、
図6の表示画面の例では、「お店の種類」に、「カレー店」、「地域」に、「A駅付近」、「出資額」に「100万円」、「座席」に「ボックス席」、「駐車場」に「不要」がそれぞれ表示されている。また、
図6の表示画面の例では、「出店形態」に、「店内飲食」、「持ち帰り」および「宅配」が表示されている。また、
図6の表示画面の例では、マッチングシステム100が推定した実現度が「実現度」の欄に表示されている。
【0080】
図7は、事業計画を入力する画面の例を示す図である。
図7の表示画面の例では、「お店の種類」、「地域」、「出店形態」、「座席」および「駐車場」が入力項目として設定されている。そして、75の表示画面の例では、「お店の種類」に、「カレー店」、「地域」に、「A駅付近」、「座席」に「ボックス席」、「駐車場」に「3台」がそれぞれ入力されている。また、
図7の表示画面の例では、「出店形態」に、「店内飲食」、「持ち帰り」および「デリバリー業者対応」が入力されている。
図7の表示画面の例における「出店形態」のように、1項目に対して複数の希望を入力できてもよい。1項目に対して入力可能な希望の数は、事業者の操作によって変更できてもよい。また、事業者の操作によって、設定されている項目が変更できてもよい。事業者端末装置300は、例えば、右下の「入力完了」のボタンが選択されたときに、マッチングシステム100に、各項目に入力されている情報を出力する。
【0081】
図8は、事業者による事業計画と、事業者の適性を表示する表示画面の例を示す図である。
図8の表示画面に用いるデータは、例えば、出資者端末装置200に、出資者側出力部106によって出力される。そして、出資者端末装置200は、例えば、図示しない表示装置に、
図8の表示画面の例を出力する。
【0082】
図8の表示画面の例では、「お店の種類」、「地域」、「出店形態」、「座席」および「駐車場」が表示項目として設定されている。そして、
図8の表示画面の例では、「お店の種類」に、「カレー店」、「地域」に、「A駅付近」、「座席」に「ボックス席」、「駐車場」に「3台」がそれぞれ表示されている。また、
図8の表示画面の例では、「出店形態」に、「店内飲食」、「持ち帰り」および「デリバリー業者対応」が表示されている。また、
図8の表示画面の例では、マッチングシステム100が推定した適合度と、信頼度が「適合度」と、「信頼度」の欄に表示されている。
【0083】
図9は、複数の事業者について、事業者による事業計画と、事業者の適性を表示する表示画面の例を示す図である。
図9の表示画面に用いるデータは、例えば、出資者端末装置200に、出資者側出力部106によって出力される。そして、出資者端末装置200は、例えば、図示しない表示装置に、
図9の例のような表示画面を出力する。
【0084】
図9の表示画面の例では、事業計画を作成した事業者それぞれについて、「業者名」、「店舗の種類」、「適合度」および「信頼度」の項目が表示されている。
図9の表示画面の例において、例えば、「詳細」のボタンが押されると、
図8の表示画面の例のような、事業者ごとの詳細な情報が表示される。また、
図9の表示画面の例において、例えば、「選択」のボタンが押されると、「選択」のボタンが押された事業者が出資先として選択される。
【0085】
図10は、
図8の表示画面の例において、さらに「出資総額」と、「不足額」を表示する表示画面の例を示す図である。「出資総額」は、複数の出資者による出資額の合計値である。また、「不足額」は、事業化のために必要な額に対する現在の出資額の合計値の不足額である。また、
図10の表示画面の例において、例えば、「出資額追加」のボタンが押されると、出資額を増額するための表示画面が表示される。
【0086】
マッチングシステム100の動作について説明する。マッチングシステム100が実現度を推定する際の動作について説明する。
図11は、マッチングシステム100が、実現度を推定する際の動作フローの例を示す。
【0087】
取得部101は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報を取得する(ステップS11)。
【0088】
事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報が取得されると、実現度推定部102は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報と基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する(ステップS12)。
【0089】
実現度が推定されると、出力部103は、実現度の推定結果を出力する(ステップS13)。出力部103は、例えば、事業者端末装置300に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を出力する。
【0090】
マッチングシステム100が事業者の適性を推定する際の動作について説明する。
図12は、マッチングシステム100が、事業者の適性を推定する際の動作フローの例を示す。
【0091】
事業者情報取得部104は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果に対して事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報を取得する(ステップS21)。複数の事業者が事業計画を作成している場合に、事業者情報取得部104は、事業者それぞれの事業計画を取得する。また、事業者情報取得部104は、事業者それぞれについての、事業者に関する情報を取得する。 事業計画と、事業者に関する情報が取得されると、適性推定部105は、開業の希望に応じる事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業者の適性を推定する(ステップS22)。適性推定部105は、例えば、開業の希望に応じる事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する事業者の適合度と信頼度を推定する。出資者側出力部106は、業者の適性として、適合度と、信頼度のいずれか一方を推定してもよい。
【0092】
事業計画を作成した事業者が複数であり、適性を推定していない事業者がある場合に(ステップS23でNo)、適性推定部105は、適性を推定していない事業者について、事業者の適性を推定する(ステップS22)。
【0093】
事業計画を作成したすべての事業者について、適性の推定が終わっている場合に(ステップS23でYes)、出資者側出力部106は、適性の推定結果を出力する(ステップS24)。出資者側出力部106は、例えば、出資者端末装置200に、適性の推定結果として、適合度と、信頼度を出力する。事業計画を作成した事業者が複数の場合に、出資者側出力部106は、例えば、事業者それぞれについて、適合度と、信頼度を出力する。
【0094】
マッチングシステム100において、出資者が希望する事業を事業化する事業者を決定する際の動作について説明する。
図13は、マッチングシステム100が、事業者を決定する際の動作フローの例を示す。
【0095】
取得部101は、出資者によって出資先として選択された事業者の情報を取得する(ステップS31)。同一または類似の案件について、複数の出資者がいる場合には、取得部101は、出資者それぞれによって出資先として選択された事業者の情報を取得する。
【0096】
選択された事業者の情報が取得されると、出資者が1人の場合に(ステップS32でYes)、決定部107は、適性の推定結果を参照した出資者によって選択された事業者と、事業者に対する出資額とに基づき、事業を実施する事業者を決定する(ステップS33)。
【0097】
事業を実施する事業者が決定されると、出資者側出力部106は、例えば、出資者端末装置200に、決定された事業者の情報を出力する(ステップS34)。また、出力部103は、例えば、事業者端末装置300に、事業に対して出資する出資者の情報を出力する。
【0098】
出資者が複数人の場合に(ステップS32でYes)、決定部107は、適性の推定結果を参照した出資者によって選択された事業者と、事業者に対する出資額と、設定されている決定基準に基づき、事業を実施する事業者を決定する(ステップS35)。
【0099】
事業を実施する事業者が決定されると、出資者側出力部106は、例えば、出資者それぞれの出資者端末装置200に、決定された事業者の情報を出力する(ステップS34)。また、出力部103は、例えば、事業者端末装置300に、事業に対して出資する出資者の情報を出力する。
【0100】
事業を実施する事業者が決定されると、出資者側出力部106は、例えば、出資者端末装置200に、決定された事業者の情報を出力する(ステップS34)。また、出力部103は、例えば、事業者端末装置300に、事業に対して出資する出資者の情報を出力する。
【0101】
マッチングシステム100において、実現度推定モデルを生成する際の動作について説明する。
図14は、マッチングシステム100が実現度推定モデルを生成する際の動作フローの例を示す図である。
【0102】
学習データ取得部108は、実現度推定モデルの生成に用いる学習データを取得する(ステップS41)。
【0103】
学習データを取得すると、モデル生成部109の実現度推定モデル生成部121は、学習データを用いて、実現度推定モデルを生成する(ステップS42)。実現度推定モデル生成部121は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業、および事業に関する情報と、開業の有無との関係を学習し、実現度推定モデルを生成する。
【0104】
実現度生成モデルを生成すると、実現度推定モデル生成部121は、実現度推定モデルを保存する(ステップS43)。実現度推定モデル生成部121は、例えば、記憶部110に、実現度推定モデルを保存する。
【0105】
マッチングシステム100において、適合度推定モデルを生成する際の動作について説明する。
図15は、マッチングシステム100が適合度推定モデルを生成する際の動作フローの例を示す図である。
【0106】
学習データ取得部108は、適合度推定モデルの生成に用いる学習データを取得する(ステップS51)。
【0107】
学習データを取得すると、モデル生成部109の適合度推定モデル生成部122は、学習データを用いて、適合度推定モデルを生成する(ステップS52)。適合度推定モデル生成部122は、例えば、事業者による開業を出資者が希望している事業、および事業者が作成した事業計画と、マッチングの成立の有無との関係を学習し、適合度推定モデルを生成する。
【0108】
適合度生成モデルを生成すると、適合度推定モデル生成部122は、適合度推定モデルを保存する(ステップS53)。適合度推定モデル生成部122は、例えば、記憶部110に、適合度推定モデルを保存する。
【0109】
マッチングシステム100において、信頼度推定モデルを生成する際の動作について説明する。
図16は、マッチングシステム100が信頼度推定モデルを生成する際の動作フローの例を示す図である。
【0110】
学習データ取得部108は、信頼度推定モデルの生成に用いる学習データを取得する(ステップS61)。
【0111】
学習データを取得すると、モデル生成部109の信頼度推定モデル生成部123は、学習データを用いて、信頼度推定モデルを生成する(ステップS62)。信頼度推定モデル生成部123は、例えば、事業者が作成した事業計画、および事業者に関する情報と、事業の継続の有無との関係を学習し、適合度推定モデルを生成する。
【0112】
適合度生成モデルを生成すると、信頼度推定モデル生成部123は、信頼度推定モデルを保存する(ステップS63)。信頼度推定モデル生成部123は、例えば、記憶部110に、信頼度推定モデルを保存する。
【0113】
マッチングシステム100は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報から、事業の実現度を推定する。そして、マッチングシステム100は、例えば、事業者端末装置300に、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業の実現度の推定結果を出力する。このように、事業の実現度を推定することで、例えば、出資者は、事業について詳細な知識がなくても、開業を希望する事業を、事業者に提示することができる。また、事業者は、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容と、事業の実現度を参照して、応募を希望する事業に対する事業計画の作成を行うことができる。このため、マッチングシステム100を用いることで、出資者が希望する事業を事業化する事業者を容易に探すことができる。
【0114】
事業に対する事業者の適性を推定する場合に、マッチングシステム100は、開業の希望に応じる事業者が作成した事業計画と、事業者に関する情報とから、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する、事業者の適性を推定する。そして、マッチングシステム100は、例えば、出資者端末装置200に、適性の推定結果を出力する。このように適性を推定することで、出資者は、事業者の適性を参照して、出資先を選択することができる。また、適性として、適合度と、信頼度を推定する場合に、出資者は、より適切に出資先を決定することができる。
【0115】
また、事業者による開業を出資者が希望している事業が階層化している場合には、例えば、開業を希望している地域の事業環境に応じて、実現度を推定することができる。このため、例えば、出資者と、事業者のマッチングを、事業環境に応じて的確に行うことができる。
【0116】
また、事業者による開業を出資者が希望している事業を入力する際に、事業者の候補を表示する場合には、出資者は、事業者の候補の情報を見ながら、事業者による開業を出資者が希望している事業の内容を入力することができる。このため、出資者は、より容易に事業者とのマッチングを受けることができる。
【0117】
また、事業者の登録した内容に応じて、事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を出力する場合に、事業者は、不要な情報の閲覧せずに、応募先を検討することができる。このため、事業者が応募先を探す際の利便性が向上する。
【0118】
マッチングシステム100における各処理は、コンピュータプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。
図17は、マッチングシステム100における各処理を行うコンピュータプログラムを実行するコンピュータ400の構成の例を示したものである。コンピュータ400は、CPU(Central Processing Unit)401と、メモリ402と、記憶装置403と、入出力I/F(Interface)404と、通信I/F405を備える。
【0119】
CPU401は、記憶装置403から各処理を行うコンピュータプログラムを読み出して実行する。CPU401は、複数のCPUの組み合わせによって構成されていてもよい。また、CPU401は、CPUと他の種類のプロセッサの組み合わせによって構成されていてもよい。例えば、CPU401は、CPUとGPU(Graphics Processing Unit)の組み合わせによって構成されていてもよい。メモリ402は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等によって構成され、CPU401が実行するコンピュータプログラムや処理中のデータが一時記憶される。記憶装置403は、CPU401が実行するコンピュータプログラムを記憶している。記憶装置403は、例えば、不揮発性の半導体記憶装置によって構成されている。記憶装置403には、ハードディスクドライブ等の他の記憶装置が用いられてもよい。入出力I/F404は、作業者からの入力の受付および表示データ等の出力を行うインタフェースである。通信I/F405は、出資者端末装置200、事業者端末装置300、および他の情報処理装置との間でデータの送受信を行うインタフェースである。また、出資者端末装置200、および事業者端末装置300は、コンピュータ400と同様の構成であってもよい。
【0120】
各処理の実行に用いられるコンピュータプログラムは、データを非一時的に記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して頒布することもできる。記録媒体としては、例えば、データ記録用磁気テープや、ハードディスクなどの磁気ディスクを用いることができる。また、記録媒体としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の光ディスクを用いることもできる。不揮発性の半導体記憶装置を記録媒体として用いてもよい。
【0121】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0122】
[付記1]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得する取得手段と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報と基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定手段と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する出力手段と
を備えるマッチングシステム。
【0123】
[付記2]
前記実現度推定手段は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定モデルを用いて、事業者による開業を出資者が希望している事業の実現度を推定する、
付記1に記載のマッチングシステム。
【0124】
[付記3]
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とに対して事業者が作成した事業計画と、前記事業者に関する情報とを取得する事業者情報取得手段と、
前記事業者が作成した前記事業計画と、前記事業者に関する情報とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する前記事業者の適性を推定する適性推定手段と、
前記適性の推定結果を出力する適性出力手段と
をさらに備える、付記1に記載のマッチングシステム。
【0125】
[付記4]
前記事業者の適性は、出資者が希望する事業に対する、前記事業者が作成した前記事業計画の適合度と、前記事業者が事業を遂行する信頼度の少なくとも一方である、
付記3に記載のマッチングシステム。
【0126】
[付記5]
前記適性推定手段は、事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業者が作成した前記事業計画とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する前記事業計画の適合度を推定する適合度推定モデルを用いて、適合度を推定する、
付記4に記載のマッチングシステム。
【0127】
[付記6]
前記適性推定手段は、前記事業者が作成した前記事業計画と、前記事業者に関する情報とに基づき、前記事業者が事業を遂行する信頼度を推定する信頼度推定モデルを用いて、信頼度を推定する、
付記4または5に記載のマッチングシステム。
【0128】
[付記7]
前記適性の推定結果を参照した出資者が選択する事業者と、事業者に対する出資額とに基づき、事業を実施する事業者を決定する決定手段と、
をさらに備える付記3に記載のマッチングシステム。
【0129】
[付記8]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、実現度の推定結果を、事業者に応じて出力する、
付記3に記載のマッチングシステム。
【0130】
[付記9]
事業者による開業を出資者が希望している事業において、出資者が希望する事業の内容が階層化されている、
付記1に記載のマッチングシステム。
【0131】
[付記10]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、事業に関する情報とに基づき、事業の実現性を示す実現度を推定する実現度推定モデルを生成する実現度推定モデル生成手段をさらに備える
付記2に記載のマッチングシステム。
【0132】
[付記11]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業者が作成した前記事業計画とに基づき、事業者による開業を出資者が希望している事業に対する前記事業計画の適合度を推定する適合度推定モデルを生成する適合度推定モデル生成手段をさらに備える
付記5に記載のマッチングシステム。
【0133】
[付記12]
前記事業者が作成した前記事業計画と、前記事業者に関する情報とに基づき、前記事業者が事業を遂行する信頼度を推定する信頼度推定モデルを生成する信頼度推定モデル生成手段をさらに備える
付記6に記載のマッチングシステム。
【0134】
[付記13]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得し、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とに基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定し、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する、
マッチング方法。
【0135】
[付記14]
事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とを取得する処理と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、前記事業に関する情報とに基づき、前記事業の実現性を示す実現度を推定する処理と、
前記事業者による開業を出資者が希望している事業と、出資者が希望している事業の前記実現度の推定結果とを出力する処理と
をコンピュータに実行させるマッチングプログラム。
【符号の説明】
【0136】
100 マッチングシステム
101 取得部
102 実現度推定部
103 出力部
104 事業者情報取得部
105 適性推定部
106 出資者側出力部
107 決定部
108 学習データ取得部
109 モデル生成部
110 記憶部
121 実現度推定モデル生成部
122 適合度推定モデル生成部
123 信頼度推定モデル生成部
200 出資者端末装置
300 事業者端末装置
400 コンピュータ
401 CPU
402 メモリ
403 記憶装置
404 入出力I/F
405 通信I/F