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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031604
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】美容装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20240229BHJP
   A61N 5/067 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
A61N5/06 Z
A61N5/067
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135259
(22)【出願日】2022-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】峰村 千尋
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082PA01
4C082PA02
4C082PC10
4C082PE09
4C082PE10
4C082PG12
4C082PJ21
(57)【要約】
【課題】発光素子による発熱の影響を低減する。
【解決手段】美容装置1は、肌と接触する接触面となる第1面110を有する筐体10と、背面に放熱部材であるヒートシンク220が設けられる金属基板200と、金属基板200の表面に設けられた複数の発光素子210と、接触面である第1面110に設けられ、複数の発光素子210から発せられた光が出射する窓部111とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌と接触する接触面を有する筐体と、
背面に放熱部材が設けられる金属基板と、
前記金属基板の表面に設けられた複数の発光素子と、
前記接触面に設けられ、前記複数の発光素子から発せられた光が出射する窓部と
を備える美容装置。
【請求項2】
前記金属基板は、各々1以上の発光素子が設けられた第1金属基板および第2金属基板を有し、
前記第1金属基板および前記第2金属基板は、前記接触面と前記第1金属基板および前記第2金属基板の各々の基板面とのなす角が互いに異なるように配置される
請求項1に記載の美容装置。
【請求項3】
前記金属基板は、各々1以上の発光素子が設けられた第1金属基板および第2金属基板を有し、
前記第1金属基板および前記第2金属基板は、前記接触面からの距離が互いに異なるように配置される
請求項1に記載の美容装置。
【請求項4】
前記第1金属基板および前記第2金属基板は互いに略平行に配置され、
前記第1金属基板から前記接触面までの距離は、前記第2金属基板から前記接触面までの距離よりも長く、
前記接触面からみた場合に、前記第1金属基板は、前記第2金属基板の外側に位置する
請求項3に記載の美容装置。
【請求項5】
前記窓部に、一の集光レンズが設けられる
請求項1に記載の美容装置。
【請求項6】
前記複数の発光素子のうち一部の発光素子は、光軸が前記接触面に対して所定の角度だけ内側に傾くように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の美容装置。
【請求項7】
前記複数の発光素子は、所定の領域内に所定の規則で配列され、
前記所定の領域の中心を含む第1領域には、第1波長の光を出射する第1発光素子が設けられ、
前記第1領域の外側にある第2領域には、前記第1波長よりも短い第2波長の光を出射する第2発光素子が設けられる
請求項1~6のいずれか一項に記載の美容装置。
【請求項8】
前記第1波長は800~950nmであり、
前記第2波長は500~800nmである
請求項7に記載の美容装置。
【請求項9】
前記複数の発光素子は、マトリックス状、放射状、または十文字状に配置される
請求項7に記載の美容装置。
【請求項10】
前記発光素子は、一の面発光レーザと、当該一の面発光レーザの周囲に配置された複数のLEDとを含む
請求項1に記載の美容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いた美容装置が種々提案されており、一例としては特許文献1、特許文献2、または特許文献3に開示の技術が挙げられる。特許文献1には、単色LEDを用いた美顔育毛器の発明が記載されている。特許文献2には、アクネ(にきび)のある皮膚の部分にLEDから光を照射することにより、アクネを除去する技術が開示されている。特許文献3には、赤色LEDまたは青色LEDを含む殺菌光源から発せられる光束を皮膚表面および毛穴内に照射し、細菌の自然死を引き起こすことにより、殺菌、清潔および美肌効果を奏する美肌装置の発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2008/084764
【特許文献2】特開平7-100219号公報
【特許文献3】特開2017-51588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LEDを用いた美容装置においては、肌面のある程度広い範囲に光を照射するために、複数のLEDを並べて配置することになる。配置するLEDの数が多くなると、LEDによる発熱の影響により、LED自体、あるいは周辺の部品が劣化する等の問題が発生する場合がある。
【0005】
本発明は、発光素子による発熱の影響を低減することができる美容装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る美容装置は、肌と接触する接触面を有する筐体と、背面に放熱部材が設けられる金属基板と、前記金属基板の表面に設けられた複数の発光素子と、前記接触面に設けられ、前記複数の発光素子から発せられた光が出射する窓部とを備える。
第1の態様の美容装置によれば、発光素子から発生する熱は、金属基板へ伝達し、さらに放熱部材に伝達することにより、放熱部材を介して排熱がされやすくなる。
また、複数の発光素子の特性を変えることで用途や機能を適宜選択または多重化できる。また、肌の照射エリア内の照射エネルギー密度および均一度を高くすることができる。また、放熱性能が高いので、筐体をユーザが手に把持して使用しても、熱さを感じることがない。
【0007】
好ましい態様において、前記金属基板は、各々1以上の発光素子が設けられた第1金属基板および第2金属基板を有し、前記第1金属基板および前記第2金属基板は、前記接触面と前記第1金属基板および前記第2金属基板の各々の基板面とのなす角が互いに異なるように配置されることとしてもよい。
この態様の美容装置によれば、異なるパワーの光または光軸の光を同時に照射することができる。
【0008】
好ましい態様において、前記金属基板は、各々1以上の発光素子が設けられた第1金属基板および第2金属基板を有し、前記第1金属基板および前記第2金属基板は、前記接触面からの距離が互いに異なるように配置されることとしてもよい。
この態様の美容装置によれば、異なるパワーの光または光軸の光を同時に照射することができる。
【0009】
好ましい態様において、前記第1金属基板および前記第2金属基板は互いに略平行に配置され、前記第1金属基板から前記接触面までの距離は、前記第2金属基板から前記接触面までの距離よりも長く、前記接触面からからみた場合に、前記第1金属基板は、前記第2金属基板の外側に位置することとしてもよい。
【0010】
好ましい態様において、前記窓部に、一の集光レンズが設けられることとしてもよい。
【0011】
好ましい態様において、前記複数の発光素子のうち一部の発光素子は、光軸が前記接触面に対して所定の角度だけ内側に傾くように配置されていることとしてもよい。
【0012】
好ましい態様において、前記複数の発光素子は、所定の領域内に所定の規則で配列され、前記所定の領域の中心を含む第1領域には、第1波長の光を出射する第1発光素子が設けられ、前記第1領域の外側にある第2領域には、前記第1波長よりも短い第2波長の光を出射する第2発光素子が設けられることとしてもよい。
【0013】
好ましい態様において、前記第1波長は800~950nmであり、前記第2波長は500~800nmであることとしてもよい。
【0014】
好ましい態様において、前記複数の発光素子は、マトリックス状、放射状、または十文字状に配置されることとしてもよい。
【0015】
好ましい態様において、前記発光素子は、一の面発光レーザと、当該一の面発光レーザの周囲に配置された複数のLED素子とを含むこととしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態による美容装置の外観を示した図である。
図2】第1実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図および金属基板上での発光素子の配置を示した図である。
図3】第1実施形態による美容装置の発光素子の発光特性の一例を示す図である。
図4】第2実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図および金属基板上での発光素子の配置を示した図である。
図5】第3実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図および金属基板上での発光素子の配置を示した図である。
図6】第4実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図である。
図7】第5実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図である。
図8】第6実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図および金属基板上での発光素子の配置を示した図である。
図9】第7実施形態による美容装置の第1面(接触面)付近の断面を示した図および金属基板上での発光素子の配置を示した図である。
図10】変形例による発光素子の配置(放射状、十文字状、長方形状)を示した図である。
図11】変形例による発光素子の配置(2種類の発光素子での放射状、十文字状、長方形状の配置)を示した図である。
図12】変形例による発光素子の配置(2種類の発光素子での正方形状、長方形状の配置)を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に説明する各実施形態の美容装置は、ニキビの治療、しわやたるみの低減、くすみやシミの低減、ムダ毛の除毛、血行促進、その他種々の美容効果を実現することを目的とすることができる。以下、ムダ毛の除毛(脱毛)に用いるための美容装置を例として説明する。しかしながら、以下の実施形態の美容装置は、肌面に光を照射する美容装置であれば、いかなる装置にも適用できるものである。
また、以下に説明する各実施形態には技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本発明の実施形態は、以下に述べる形態に限られるものではない。
【0018】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態による美容装置1の外観を示す斜視図である。美容装置1は、手足または顔等の肌面に光を照射することで、いわゆるムダ毛の除去(脱毛)を行う装置である。図1に示されるように、美容装置1は、筐体10と、筐体10に設けられる発光部20とを有する。筐体10は、角の丸められた矩形状に形成された第1面110と、第1面110と略同じ形状に形成された第2面(前面にある第1面110に対して、背面側の面)と、第1面110および第2面の外周に沿って設けられた側壁120とにより形成されている。なお、図1では第2面の図示は省略されている。筐体10の構成素材としては樹脂が挙げられる。
【0019】
筐体10内の第1面110に近い側には、ムダ毛を脱毛するための光、あるいは肌をケアするための光を発する発光部20が設けられる。第1面110の中央付近には、透明な部材で形成された窓部111が設けられている。発光部20から発せられる光は、窓部111を通過して筐体10外へ出射され、肌面に照射される。
【0020】
第1面110は、処置対象箇所(脱毛の場合は脱毛箇所)の肌面に接触する接触面となる。第1面110の四隅には、処置対象箇所の肌面に対する第1面110(即ち接触面)の滑りを良くするためのローラ部材310が設けられる。ローラ部材310は、球体状に形成されており、第1面110の法線方向、即ち図1におけるZ軸方向に浮き沈みするように筐体10に対して支持される。なお、ローラ部材310は、本発明の美容装置の必須構成要素ではなく、省略されてもよい。
【0021】
筐体10には、発光部20へ動作電力を供給する電源回路が内蔵される。図1では電源回路の図示は省略されている。側壁120には、発光部20と電源回路との電気的な接続/切断を切り替えるためのスイッチ410と、発光部20Aを冷却するための外気を筐体10内に取り込むための複数の通風孔510とが設けられる。
【0022】
図1に示されるように、発光部20は、例えば16個の発光素子210を備える。16個の発光素子210は、金属基板200の表面上に配置される。金属基板200の発光素子210が配置される平面は、筐体10の第1面110と略平行である。
【0023】
本実施形態では、発光部20の備える16個の発光素子210は、脱毛箇所の肌面に対する光の照射エリアが実質的に矩形になるように、Y軸方向に4個、且つX軸方向に4個のマトリックス状に配置される。以下では、Y軸に沿った方向は列方向と称され、X軸に沿った方向は行方向と称される。つまり、本実施形態では、発光部20Aの備える16個の発光素子210は、4行4列に配置される。このように、本実施形態においては、金属基板200に16個の発光素子210を配置しているが、金属基板200に配置する発光素子の数は、2個以上であればよい。
【0024】
図2は、美容装置1の第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図2(A)は、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1の断面の一部を示す部分断面図である。また、図2(B)は、16個の発光素子210が配置された金属基板200を第1面110側から見た平面図である。
【0025】
発光素子210は、COB(チップオンボード)のLED(Light Emitting Diode)である。金属基板200は、略矩形状に形成された、例えばアルミニウム基板である。本実施形態では、1枚の金属基板200上に直に16個の発光素子210が載せられて取り付けられている。すなわち、金属基板200と発光素子210の間には、他の部材が介在していない。
【0026】
図2(A)に示されるように、複数の発光素子210が配置された金属基板200の背面側(発光素子210からの光の照射方向と反対側)には、金属基板200の背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク220が設けられる。動作電力の供給を受けて発光する発光素子210は発熱し、この熱は金属基板200を介してヒートシンク220に伝わる。ヒートシンク220は、金属基板200の背面全体と接することが好ましいが、一部接しない部分があってもよい。
【0027】
本実施形態においては、発光素子210は、COBのLEDを用いているため、各LED素子にレンズが設けられたいわゆる砲弾型のLEDや、SMD(表面実装型)のLEDを用いた場合と異なり、LEDを載せる基板(本実施形態では金属基板200)の背面全体に放熱部材(本実施形態ではヒートシンク220)を設けることができる。従って、発光素子210、金属基板200から発熱する熱を効率よく放熱部材に伝達することができる。放熱部材に伝わった熱は、複数の通風孔510を介して筐体10内に流入した外気との熱交換により放熱される。
【0028】
また、本実施形態においては、発光素子210が金属基板200に直に載せられているため、発光素子210から発生する熱は、金属基板200へ伝わりやすい。従って、放熱が促進される。
【0029】
図2(B)に示されるように、16個の発光素子210は実質的に隣り合うように配置されている。図2(B)において、いちばん上の行においてX軸方向(行方向)に配置された4個の発光素子210は、X軸方向に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。同様に、2番目の行においてX軸方向に配置された4個の発光素子210もX軸方向に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。3番目の行、4番目の行において各々配置された4個の発光素子210も同様である。
【0030】
Y軸方向(列方向)についても、いちばん左側の列において配置された4個の発光素子210は、Y軸方向に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。他の3つの列においても、列方向に配置された4個の発光素子210は、Y軸方向に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。
【0031】
X軸方向において隣り合う発光素子210の配置間隔と、Y軸方向において隣り合う発光素子210の配置間隔とは、略同一であることが好ましいが、異なっていてもよい。
以上のように、16個の発光素子210は、金属基板200の矩形状の領域内に所定の規則(等間隔)で配列されている。
【0032】
図3は、発光素子210が出射する光の波長を示した発光特性の一例を示す図である。図3には、電源回路から動作電力の供給を受けたときに発光素子210の発する光の各波長の強度がピーク値に対する相対強度で示されている。電源回路から動作電力の供給を受けている発光素子210は、図3に示されるように、800nm~950nmの波長の光を発し、さらに好ましくは808nm~860nmの波長の光を発する。これらの範囲の波長の光がムダ毛ケアに最も有効であるからである。図3に示されるように850nm付近の波長を有する光の強度が最も高くなる。
なお、本明細書において、上述のように、例えば、「800nm~950nm」のように範囲を記載する場合は、「800nm以上950nm未満」を示すものとしてもよい。
【0033】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態による美容装置の説明をする。第2実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第2実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Aと記載する。
【0034】
図4は、美容装置1Aの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図4(A)は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Aの断面の一部を示す部分断面図である。また、図4(B)は、2枚の金属基板を第1面110側から見た斜視図である。
【0035】
発光部20Aは、2枚の金属基板200、201を備えている。金属基板200は、第1実施形態と同様のものであり、略矩形状に形成されたアルミニウム基板であり、16個の発光素子210(COBのLED)が配置されている。金属基板201は、第1面110側から見ると、金属基板200を囲うような形状であり、外周は略矩形状であり、内側に略矩形状の開口部が形成されている。第1面110側から見ると、金属基板201の開口部内に金属基板200が設けられているような配置となっている。金属基板201は、金属基板200と同様に、例えばアルミニウム基板である。
【0036】
第2実施形態の美容装置1Aの発光部20Aは、金属基板200上に配置された例えば16個の発光素子210(第1実施形態と同様)と、金属基板201上に配置された例えば20個の発光素子211とを備える。20個の発光素子211は、金属基板201の外周の各辺に沿って1列(あるいは1行)に並べて配置されている。各辺に沿って6個が並べられている。発光素子211は、発光素子210と同様に、COB(チップオンボード)のLED(Light Emitting Diode)であり、発光素子211は、金属基板201上に直に載せられて取り付けられている。
【0037】
第1実施形態と同様に、発光素子210が配置された金属基板200、および発光素子211が配置された金属基板201の背面側(発光素子210、211からの光の照射方向と反対側)には、金属基板200、201の背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク221が設けられている。
【0038】
以上のような、COBのLEDを用いた発光素子210、211、金属基板200、201、ヒートシンク221を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0039】
金属基板200の発光素子210が配置された平面と、金属基板201の発光素子211が配置された平面とは、略平行であり、これらの平面は、筐体10の第1面110とも略平行である。
【0040】
金属基板200と金属基板201は、筐体10の第1面110からの距離が互いに異なっている。本実施形態では、金属基板201から第1面110までの距離は、金属基板200から第1面110までの距離よりも長い。第1面110側から見た場合、金属基板201は、金属基板200の外側に位置している。
【0041】
金属基板201のX軸方向の両側に配置された6個の発光素子211は、X軸に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。金属基板201のY軸方向の両側に配置された6個の発光素子211は、Y軸に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。
【0042】
発光素子210は、第1実施形態と同様に、800nm~950nm、好ましくは808nm~860nmの波長を有する光の強度が最も高くなる発光特性を有する。発光素子211からの出射光の波長は、発光素子210からの出射光よりも短い波長とする。例えば、発光素子211は、500nm~800nmの波長を有する光の強度が最も高くなる発光特性を有するものとする。500nm~800nmの波長の光は、肌ケアに有効であるからである。
【0043】
以下、発光素子210からの出射光の波長である800nm~950nm(好ましくは808nm~860nm)の波長を第1波長、発光素子211からの出射光の波長である500nm~800nmを第2波長と記載する場合がある。
【0044】
以上のように、本実施形態においては、複数の発光素子210、211は、金属基板200、201上の所定の領域内に所定の規則により配列される。そして、配置される所定の領域の中心を含む金属基板200上の領域には、第1波長の光を出射する発光素子210が設けられ、金属基板200の外側にある金属基板201上の領域には、第1波長よりも短い第2波長の光を出射する発光素子211が設けられる構成としている。
【0045】
なお、複数の発光素子210、211の配置については、前記所定の領域の中心を含む金属基板200上の領域に第2波長の光を出射する発光素子211を設け、金属基板200の外側にある金属基板201上の領域に第2波長よりも長い第1波長の光を出射する発光素子210を設ける構成としてもよい。
【0046】
また、本実施形態においては、金属基板201から第1面110までの距離を、金属基板200から第1面110までの距離よりも長くする構成としたが、金属基板201から第1面110までの距離を、金属基板200から第1面110までの距離よりも短くする構成としてもよい。この場合、発光素子211から窓部111までの距離が、発光素子210から窓部111までの距離よりも短くなる。
【0047】
本実施形態においては、脱毛に効果がある第1波長の光を出射する発光素子210を肌から近い距離に配置して、狭い範囲に高出力で肌に照射することにより、脱毛の効果を高めることができる。
また、肌ケアに効果のある第2波長の光を出射する発光素子211を発光素子210と比べて肌から遠い距離に配置することにより、広い範囲に低出力で肌に照射することにより、肌ケアの効果を高めることができる。
【0048】
なお、本実施形態においては、金属基板200に16個の発光素子210を配置し、金属基板201に20個の発光素子211を配置しているが、各々の金属基板に配置する発光素子の数は、1個以上であればよい。
【0049】
[第3実施形態]
続いて、第3実施形態による美容装置の説明をする。第3実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第3実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Bと記載する。
【0050】
図5は、美容装置1Bの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図5(A)は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Aの断面の一部を示す部分断面図である。また、図5(B)は、金属基板を第1面110側から見た斜視図である。
【0051】
発光部20Bは、金属基板200と、金属基板200の周囲に設けられた4枚の金属基板202a、202b、202c、202dを備えている。金属基板200は、第1実施形態と同様のものであり、略矩形状に形成されたアルミニウム基板であり、16個の発光素子210(COBのLED)が配置されている。金属基板202a~dは、金属基板200の外周の各辺(4辺)の外側に各辺に沿って設けられた略矩形状(長方形状)に基板である。金属基板202a~dは、金属基板200と同様に、例えばアルミニウム基板である。
【0052】
金属基板200は、第1面110と略平行に配置されるが、金属基板202a~dは、第1面110に対して表面が内側(金属基板200側)を向くように傾斜して配置される。このように、本実施形態では、金属基板202a~dを内側に傾斜させて配置しているが、第1面110と金属基板200に基板面とのなす角と、第1面110と金属基板202a~dとのなす角とが異なるように配置されていればよい。
【0053】
第3実施形態の美容装置1Bの発光部20Bは、金属基板200上に配置された例えば16個の発光素子210(第1実施形態と同様)と、金属基板202a~d上の各々に例えば4個ずつ配置された例えば16個の発光素子211とを備える。16個の発光素子211は、金属基板201の外周の各辺に沿って1列(あるいは1行)に並べられ、金属基板202a~dの各々に4個が並べられている。発光素子211は、発光素子210と同様に、COB(チップオンボード)のLED(Light Emitting Diode)であり、発光素子211は、金属基板202a~d上に直に載せられて取り付けられている。
【0054】
第1実施形態と同様に、発光素子210が配置された金属基板200、202a~dの背面側(発光素子210、211からの光の照射方向と反対側)には、金属基板200、202a~dの背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク223が設けられている。
【0055】
以上のような、COBのLEDを用いた発光素子210、211、金属基板200、202a~d、ヒートシンク223を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0056】
金属基板202a~dの各々に配置された4個の発光素子211は、金属基板200の外周の辺方向に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。
発光素子210からの出射光の波長は、第1実施形態と同様に、上述の第1波長(800nm~950nm、好ましくは808nm~860nm)であってもよい。発光素子211からの出射光の波長は、発光素子210からの出射光よりも短い波長であってもよく、例えば、上述の第2波長(500nm~800nm)であってもよい。
【0057】
以上のように、本実施形態においては、複数の発光素子210、211は、金属基板200、202a~d上の所定の領域内に所定の規則により配列される。そして、配置される所定の領域の中心を含む金属基板200上の領域には、第1波長の光を出射する発光素子210が設けられ、金属基板200の外側にある金属基板202a~d上の領域には、第1波長よりも短い第2波長の光を出射する発光素子211が設けられる構成としている。
【0058】
なお、複数の発光素子210、211の配置については、前記所定の領域の中心を含む金属基板200上の領域に第2波長の光を出射する発光素子211を設け、金属基板200の外側にある金属基板202a~d上の領域に第2波長よりも長い第1波長の光を出射する発光素子210を設ける構成としてもよい。
【0059】
また、本実施形態においては、金属基板200に16個の発光素子210を配置し、金属基板202a~dに各々4個の発光素子211を配置しているが、各々の金属基板に配置する発光素子の数は、1個以上であればよい。
【0060】
また、本実施形態においては、金属基板200に配置された発光素子210のからの出射光の光軸は第1面110に対して略垂直方向となるが、金属基板202a~dに配置された発光素子211からの出射光の光軸は第1面110に対して所定の角度だけ内側に傾くように配置されている。そのため、本実施形態によれば、発光部20Bの外周側に設けられた発光素子211からの光を、中心方向に向けて出射させることができる。
【0061】
[第4実施形態]
続いて、第4実施形態による美容装置の説明をする。第4実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第4実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Cと記載する。
【0062】
図6は、美容装置1Cの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図6は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Cの断面の一部を示す部分断面図である。
【0063】
図6において、発光部20Cの金属基板204には、第1実施形態と同様に、16個の発光素子210が配置されている。金属基板204は、16個の発光素子210の発光方向に対して凸状の曲面を有している。さらに具体的には、金属基板204のX軸方向(Y軸方向でもよい)に沿った断面は、中央部分が第1面110方向に凸な曲線形状となっている。すなわち、アーチ状のような曲面を有している。
なお、本実施形態においては、金属基板204に16個の発光素子210を配置しているが、金属基板204に配置する発光素子の数は、2個以上であればよい。
【0064】
第1実施形態と同様に、発光素子210が配置された金属基板204の背面側(発光素子210からの光の照射方向と反対側)には、金属基板204の背面全体と接するヒートシンク224が設けられている。金属基板204が、第1面110方向に凸状の曲面を有しているため、ヒートシンク224の金属基板204と接触する面は、金属基板204と同様に、第1面110方向に凸状の曲面を有している。
【0065】
以上のような、COBのLEDを用いた発光素子210、金属基板204、ヒートシンク224を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
以上のように、発光素子210の発光方向に対して凸状の曲面を有する金属基板204を備えることにより、第1実施形態と比べて、発光素子210からの出射光を、肌面の広い範囲に照射することができ、より広い範囲での脱毛効果が得られる。
【0067】
[第5実施形態]
続いて、第5実施形態による美容装置の説明をする。第5実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第5実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Dと記載する。
【0068】
図7は、美容装置1Dの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図7は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Dの断面の一部を示す部分断面図である。
【0069】
発光部20Dは、複数(例えば16個)の発光素子210が設けられた金属基板200と、筐体10の第1面110の窓部111に設けられた集光レンズ601とを備える。金属基板200、発光素子210は、第1実施形態と同様のものである。
【0070】
集光レンズ601は、筐体10の窓部111に設けられている。すなわち、上述の第1実施形態において窓部111を形成している透明な部材に代えて、本実施形態では集光レンズ601が設けられている。集光レンズ601は、複数の発光素子から出射される光を集光して、肌面に照射させるためのものである。集光レンズ601は、図7においては、1枚の凸レンズとして記載されているが、複数枚のレンズから構成された1つの集光光学系であってもよい。
【0071】
金属基板200の背面側(発光素子210からの光の照射方向と反対側)には、金属基板200の背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク220が設けられる。ヒートシンク220は、第1実施形態と同様のものである。以上のような、COBのLEDを用いた発光素子210、金属基板200、ヒートシンク220を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0072】
本実施形態においては、集光レンズ601により、複数の発光素子210からの光を集光して肌面に照射することができるので、第1実施形態と比べて、肌面の単位面積あたりに照射するエネルギーを増大させることができる。
【0073】
[第6実施形態]
続いて、第6実施形態による美容装置の説明をする。第6実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第6実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Eと記載する。
【0074】
図8は、美容装置1Eの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図8(A)は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Eの断面の一部を示す部分断面図である。また、図8(B)は、金属基板を第1面110側から見た斜視図である。
【0075】
発光部20Eは、金属基板206を備えている。金属基板206は、例えばアルミニウム基板であり、中心部分は略矩形状に形成された平面形状であり、周辺部分は中心部分の平面に対して内側に傾斜した形状となっている。中心部分には16個の発光素子210が配置されている。傾斜した4つの周辺部分には、各々4個(計16個)の発光素子211は配置されている。
【0076】
すなわち、金属基板206の中心部分の発光素子210が配置された面は、筐体10の第1面110と略平行な平面であり、周辺部分の発光素子211は配置された面は、筐体10の第1面110に対して傾斜した面となっている。発光素子210、211は、第2実施形態と同様のものである。
【0077】
第1実施形態、第2実施形態と同様に、発光素子210、211が配置された金属基板206の背面側(発光素子210、211からの光の照射方向と反対側)には、金属基板206の背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク226が設けられている。
【0078】
以上のように、本実施形態においては、複数の発光素子210、211は、金属基板206上の所定の領域内に所定の規則により配列される。そして、配置される所定の領域の中心を含む金属基板206上の領域には、第1波長の光を出射する発光素子210が設けられ、発光素子210が設けられた領域の外側の領域には、第1波長よりも短い第2波長の光を出射する発光素子211が設けられる構成としている。
【0079】
なお、複数の発光素子210、211の配置については、前記所定の領域の中心を含む金属基板206上の領域に第2波長の光を出射する発光素子211を設け、発光素子211を設けた領域の外側の領域に第2波長よりも長い第1波長の光を出射する発光素子210を設ける構成としてもよい。
【0080】
以上のような、COBのLEDを用いた発光素子210、金属基板206、ヒートシンク226を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また,本実施形態においては、金属基板206の中心部分に配置された発光素子210のからの出射光の光軸は第1面110に対して略垂直方向となるが、金属基板206の周辺部分に配置された発光素子211からの出射光の光軸は第1面110に対して所定の角度だけ内側に傾くように配置されている。そのため、本実施形態によれば、金属基板206の外周側に設けられた発光素子211からの光を、中心方向に向けて出射させることができる。
【0081】
[第7実施形態]
続いて、第7実施形態による美容装置の説明をする。第7実施形態による美容装置の外観は、図1に示した第1実施形態による美容装置1と同様であるが、第7実施形態の美容装置は、以降、美容装置1Fと記載する。
【0082】
図9は、美容装置1Fの第1面110付近の断面の一例を示す図である。より詳細には、図9(A)は、図1の美容装置1と同様に、図1におけるAA線に沿った平面による美容装置1Fの断面の一部を示す部分断面図である。また、図9(B)は、金属基板を第1面110側から見た斜視図である。
【0083】
発光部20Fは、2枚の金属基板207、201を備えている。金属基板207は、略矩形状の例えばアルミニウム基板である。金属基板201は、第2実施形態と同様のものである。金属基板201は、第1面110側から見ると、金属基板207を囲うような形状であり、外周は略矩形状であり、内側に略矩形状の開口部が形成されている。第1面110側から見ると、金属基板201の開口部内に金属基板207が設けられているような配置となっている。金属基板201は、金属基板200と同様に、例えばアルミニウム基板である。
【0084】
金属基板207上の第1面110側の表面には、発光素子として1個の面発光レーザ215が設けられている。金属基板201上には、例えば28個の発光素子211が金属基板201の外周の各辺に沿って1列(あるいは1行)に並べて配置されている。各辺に沿って8個が並べられている。発光素子211は、第2実施形態と同様のものである。本実施形態では、面発光レーザ215から出射される光と、発光素子211から出射される光とが、窓部111を介して、肌面に照射される。
【0085】
第2実施形態と同様に、面発光レーザ215が配置された金属基板207、および発光素子211が配置された金属基板201の背面側(面発光レーザ215、発光素子211からの光の照射方向と反対側)には、金属基板207、201の背面全体と接する放熱部材であるヒートシンク227が設けられている。
【0086】
以上のような、面発光レーザ215、COBのLEDを用いた発光素子211、金属基板207、201、ヒートシンク227を備えた構成により、放熱に関しては、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0087】
金属基板207の面発光レーザ215が配置された平面と、金属基板201の発光素子211が配置された平面とは、略平行であり、これらの平面は、筐体10の第1面110とも略平行である。
【0088】
金属基板207と金属基板201は、筐体10の第1面110からの距離が互いに異なっている。本実施形態では、金属基板201から第1面110までの距離は、金属基板207から第1面110までの距離よりも長い。第1面110側から見た場合、金属基板201は、金属基板207の外側に位置している。このような配置により、第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0089】
金属基板201のX軸方向の両側に配置された8個の発光素子211は、X軸に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。金属基板201のY軸方向の両側に配置された8個の発光素子211は、Y軸に沿った略一直線上に等間隔で配置されている。
【0090】
本実施形態においては、金属基板207と金属基板201の第1面110からの距離は互いに異なる構成としているが、この距離を略同一としてもよい。すなわち、金属基板207表面と金属基板201の表面とが略同一平面上となるようにしてもよい。この場合、1枚の金属基板上に面発光レーザ215と発光素子211を配置してもよい。
【0091】
また、本実施形態においては、金属基板201から第1面110までの距離を、金属基板207から第1面110までの距離よりも長くする構成としたが、金属基板207から第1面110までの距離を、金属基板201から第1面110までの距離よりも長くする構成としてもよい。この場合、面発光レーザ215から窓部111までの距離が、発光素子211から窓部111までの距離よりも長くなる。
【0092】
[変形例]
上述した実施形態は様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。なお、上述した実施形態及び以下に示す変形例は適宜組み合わされてもよい。
【0093】
(1)上述の各実施形態においては、発光素子を載せる基板として、金属基板を用いるものとしたが、フレキシブル基板等の樹脂製の基板を用いてもよい。
【0094】
(2)上述の各実施形態においては、美容装置は、主に脱毛を行うための装置であるものとしたが、脱毛以外の肌ケアを主に行うものとしてもよい。例えば、脱毛の場合と同様にメラニンに作用する波長を使用して、くすみ、シミのケアを行う装置、あるいは、美容液を併用した美肌ケアのための装置としてもよい。いずれの場合も、発光素子から出射される光の波長が、所望の肌ケアに適した波長となるように、適宜発光素子を選択して配置すればよい。
【0095】
(3)上述の第1実施形態、第4実施形態、第5実施形態においては、1枚の金属基板上に出射される光の波長が第1波長である複数の発光素子210のみを設ける構成としたが、同一の金属基板上に異なる波長の光を出射する発光素子を設けてもよい。
【0096】
例えば、第1実施形態、第4実施形態、第5実施形態に示したように、金属基板上の所定の領域内に所定の規則で複数の発光素子を配列し、配列した所定の領域の中心を含む領域には、第1波長の光を出射する発光素子210を設け、発光素子210を設けた領域の外側にある領域には、第1波長よりも短い第2波長の光を出射する発光素子211が設けるものとしてもよい。
【0097】
(4)上述の実施形態においては、金属基板上に発光素子を、例えば4行4列のようにマトリックス状に配置するものとしたが、配置はマトリックス状に限定されず、他の形状に配置してもよい。
【0098】
図10は、変形例による発光素子の配置(放射状、十文字状、長方形状)を示した図である。図10(A)は、金属基板上に、複数の発光素子(ここでは発光素子210としている)を放射状に配置した例を示している。図10(B)は、金属基板上に、複数の発光素子210を十文字状に配置した例を示している。図10(C)は、金属基板上に、複数の発光素子210を長方形状に配置した例を示している。
【0099】
また、発光素子210(第1波長の光を出射する)を、上述のように放射状、十文字状、長方形状に配置した上で、発光素子210を配置した領域の外側に、第1波長より短い第2波長の光を出射する発光素子211を配置してもよい。
【0100】
図11は、変形例による発光素子の別の配置(2種類の発光素子での放射状、十文字状、長方形状の配置)を示した図である。
図11(A)は、金属基板上の破線で示す円形の領域内に図10(A)と同様に複数の発光素子210を放射状に配置し、破線で示す領域の外側に複数の発光素子211を円形状に配置し、全体として放射状に配置した例を示している。
図11(B)は、金属基板上の破線で示す十文字状の領域内に図10(B)と同様に複数の発光素子210を十文字状に配置し、十文字状の領域の外側に複数の発光素子211を配置し、全体として十文字状に配置した例を示している。
図11(C)は、金属基板上の破線で示す長方形状の領域内に図10(C)と同様に複数の発光素子210を長方形状に配置し、長方形状の領域の外側に複数の発光素子211を配置し、全体として長方形状に配置した例を示している。なお、図11(C)の例においては、発光素子211は、発光素子210が配置された長方形状の領域の周囲をすべて囲むのではなく、長方形状の領域の上辺側と下辺側の領域のみを囲む配置としている。
【0101】
図11(A)、図11(B)、図11(C)における配置において、発光素子210と発光素子211は、同一の金属基板上に配置されてもよいし、各々異なる金属基板上に配置されてもよい。異なる金属基板上に配置される場合は、第2実施形態と同様に、筐体10の第1面110から各々の金属基板までの距離が異なるようにしてもよい。同一の金属基板上に配置される場合は、第6実施形態と同様に、金属基板の外周側の発光素子211が配置された領域が、金属基板の中心方向に傾斜した構成としてもよい。
【0102】
なお、図11の各例においては、金属基板上の発光素子を配置する領域の内側の発光素子210を配置し、外側に発光素子211を配置するものとしたが、内側に発光素子211を配置し、外側に発光素子210を配置してもよい。
【0103】
図12は、変形例による発光素子の配置(2種類の発光素子での正方形状、長方形状の配置)の別の例を示した図である。
【0104】
図12(A)は、金属基板上の発光素子を配置する正方形の領域内に図2(B)と同様に複数の発光素子をマトリックス状に配置した例である。図12(A)において、破線で示す領域(左から第1番目の列、第3番目の列)に複数(各々4個)の発光素子210を配置し、左から第2目の列、第4番目の列に複数(各々4個)の発光素子211を配置した例を示している。すなわち、列方向に交互に波長が異なる発光素子210、211を配置している。
【0105】
図12(A)の例では、列方向に交互に波長が異なる発光素子210、211を配置しているが、行方向に交互に配置してもよい。すなわち、上から第1番目の行、第3番目の行に複数(各々4個)の発光素子210を配置し、上から第2番目の行、第4番目の行に複数(各々4個)の発光素子211を配置してもよい。
また、これらの配置例において、発光素子210と発光素子211の配置位置は入れ替えてもよい。
【0106】
図12(B)は、金属基板上の発光素子を配置する長方形の領域内に図11(C)と同様に複数の発光素子をマトリックス状に配置した例である。図12(B)において、破線で示す領域(上から第1番目の行、第3番目の行)に複数(各々8個)の発光素子210を配置し、上から第2目の行、第4番目の行に複数(各々8個)の発光素子211を配置した例を示している。すなわち、行方向に交互に波長が異なる発光素子210、211を配置している。
【0107】
図12(C)は、金属基板上の発光素子を配置する長方形の領域内に図11(C)、図12(B)と同様に複数の発光素子をマトリックス状に配置した例である。図12(C)において、破線で示す領域(左から第1番目の列、第3番目の列、第5番目の列、第7番目の列)に複数(各々4個)の発光素子210を配置し、左から第2目の列、第4番目の列、第6番目の列、第8番目の列に複数(各々4個)の発光素子211を配置した例を示している。すなわち、列方向に交互に波長が異なる発光素子210、211を配置している。
【0108】
図12(B)(C)の例においては、1行あるいは1列ずつ交互に波長が異なる発光素子210、211を配置しているが、複数行あるいは複数列ずつ(例えば2行ずつあるいは2列ずつ)交互に波長が異なる発光素子210、211を配置してもよい。
【0109】
例えば、図12(C)において、左から第1番目の列、第2番目の列、第5番目の列、第6番目の列に発光素子210を配置し、左から第3番目の列、第4番目の列、第7番目の列、第8番目の列の発光素子211を配置してもよい。
また、図12(B)(C)に示す配置例において、発光素子210と発光素子211の配置位置は入れ替えてもよい。
【0110】
(5)上述の実施形態、変形例においては、発光素子211が出射する光の波長である第2波長(例えば500nm~800nm)は、発光素子210が出射する光の波長である第1波長(例えば800nm~950nm、好ましくは808nm~860nm)よりも短いものとしたが、これに限定されず、第2波長が第1波長よりも長いものとしてもよい。
すなわち、発光素子210が出射する光の波長である第1波長を例えば500nm~800nmとし、発光素子211が出射する光の波長である第2波長を例えば800nm~950nm(好ましくは808nm~860nm)としてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1、1A、1B、1C、1D、1F…美容装置、
10…筐体、110…第1面、111…窓部、120…側壁、
20、20A,20B,20C、20D、20F…発光部、
200、201、202a~202d、204、206、207…金属基板、
210、211…発光素子、215…面発光レーザ、
220、221、223、224、226、227…ヒートシンク、
310…ローラ部材、410…スイッチ、510…通風孔、601…集光レンズ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12