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  • 特開-水流量センサー 図1
  • 特開-水流量センサー 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031723
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】水流量センサー
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/24 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
G01F23/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146005
(22)【出願日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】111131932
(32)【優先日】2022-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522060869
【氏名又は名称】原兆科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 錦材
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014DA02
(57)【要約】
【課題】水流量センサーを提供する。
【解決手段】水流量センサーは管体、第一導電部材および第二導電部材を備える。管体は管壁面を有する。管壁面は外壁面および内壁面を含む。第一導電部材は管体に固定され、第一外部連結部位および第一内部検知部位を有する。第一外部連結部位は少なくとも一部分が管体の外壁面に露出する。第一内部検知部位は少なくとも一部分が管体の内壁面に露出する。第二導電部材は管体に固定され、第二外部連結部位および第二内部検知部位を有する。第二外部連結部位は少なくとも一部分が管体の外壁面に露出する。第二内部検知部位は第一内部検知部位に間隔を保つように配置され、少なくとも一部分が管体の内壁面に露出する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道管中に装着されたうえで前記水道管を流れる水の量を検知し、管体、第一導電部材および第二導電部材を備え、
前記管体は管壁面を有し、前記管壁面は外壁面および内壁面を含み、
前記第一導電部材は前記管体に固定され、第一外部連結部位および第一内部検知部位を有し、前記第一外部連結部位は少なくとも一部分が前記管体の前記外壁面に露出し、前記第一内部検知部位は少なくとも一部分が前記管体の前記内壁面に露出し、
前記第二導電部材は前記管体に固定され、第二外部連結部位および第二内部検知部位を有し、前記第二外部連結部位は少なくとも一部分が前記管体の前記外壁面に露出し、前記第二内部検知部位は前記第一内部検知部位に間隔を保つように配置され、少なくとも一部分が前記管体の前記内壁面に露出することを特徴とする水流量センサー。
【請求項2】
前記第一導電部材および前記第二導電部材は金属棒であることを特徴とする請求項1に記載の水流量センサー。
【請求項3】
前記第一内部検知部位は一部分が前記管体の前記内壁面の中に嵌まり込み、
前記第二内部検知部位は一部分が前記管体の前記内壁面の中に嵌まり込むことを特徴とする請求項2に記載の水流量センサー。
【請求項4】
前記第一導電部材において、前記第一外部連結部位および前記第一内部検知部位は相互に連結されて一体になり、
前記第二導電部材において、前記第二外部連結部位および前記第二内部検知部位は相互に連結されて一体になることを特徴とする請求項3に記載の水流量センサー。
【請求項5】
前記第一導電部材の前記第一外部連結部位は第一露出部および第一埋め込み部を有し、前記第一埋め込み部は前記第一露出部と前記第一内部検知部位との間に位置するように一体に連結され、かつ前記管壁面に嵌まり込んで配置され、
前記第二導電部材の前記第二外部連結部位は第二露出部および第二埋め込み部を有し、前記第二埋め込み部は前記第二露出部と前記第二内部検知部位との間に位置するように一体に連結され、かつ前記管壁面に嵌まり込んで配置されることを特徴とする請求項4に記載の水流量センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、園芸用具に関し、詳しくは水流量センサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
植物に水を撒く際、散水システムを利用して植栽エリアに水を撒くことが一般的である。従来の散水システムは給水用開閉装置(例えば蛇口)、蛇口に連結される水管および水管に連結されるスプリンクラーを備える。蛇口を開ければ水は蛇口から水管の内管に流れ込んでスプリンクラーから散布される。実際のニーズに応じて散水システムにタイムスイッチを配置することができる。タイムスイッチは蛇口と水管との間に連結されるか、水道管の中に取り付けられたうえで一定時間ごとに散水システムに水撒きを進めさせる。言い換えれば、散水システムはタイムスイッチによって一定時間ごとに起動され、水管の内管を流れる水を花木に撒く。
【0003】
蛇口が締めてある場合、蛇口を通る水がまだ水管の内管に流入してない場合、または蛇口が完全に開かなかったか水道管が破裂して水漏れを起こしたことが原因で水管の内管を流れる水の量が少な過ぎる場合、タイムスイッチによって散水時間が設定されたとしても、散水システムは散水機能を効果的に果たすことができない。それ故散水システムが正常に散水作業を進めたうえで水道管内の水を十分に流動させるか否かを検知できる方法が課題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述した欠点に鑑み、水道管中に装着されることで水が水道管を流れるか否か、水道管を流れる水が足りるか否かを検知でき、構造および組立が簡単であるだけでなく、利便性および実用性を兼ね備える水流量センサーを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、水流量センサーは水道管中に装着されたうえで水道管を流れる水の量を検知し、管体、第一導電部材および第二導電部材を備える。管体は管壁面を有する。管壁面は外壁面および内壁面を含む。第一導電部材は管体に固定され、第一外部連結部位および第一内部検知部位を有する。第一外部連結部位は少なくとも一部分が管体の外壁面に露出する。第一内部検知部位は少なくとも一部分が管体の内壁面に露出する。第二導電部材は管体に固定され、第二外部連結部位および第二内部検知部位を有する。第二外部連結部位は少なくとも一部分が管体の外壁面に露出する。第二内部検知部位は第一内部検知部位に間隔を保つように配置され、少なくとも一部分が管体の内壁面に露出する。
【0006】
上述した構造特徴により、本発明による水流量センサーが水道管に繋がって装着される際、第一内部検知部位と第二内部検知部位との間の抵抗値変化に基づいて水が水道管を流れるか否か、水道管を流れる水が足りるか否かを検知することができる。また本発明による水流量センサーは全体構造が単純であるだけでなく、一般のジョイントによって水道管に繋がって装着されるため、利便性および実用性が高い。
【0007】
比較的好ましい場合、第一導電部材および第二導電部材は金属棒である。プラスチック射出成型法またはプラスチック成型法によって管体を製造する際、第一導電部材および第二導電部材と管体とを一体に結合させることができる。
【0008】
比較的好ましい場合、第一内部検知部位は一部分が管体の内壁面の中に嵌まり込む。第二内部検知部位は一部分が管体の内壁面の中に嵌まり込む。上述した構造特徴により、第一内部検知部位および第二内部検知部位は管体の内壁面の中に結合して配置される。
【0009】
比較的好ましい場合、第一導電部材において、第一外部連結部位および第一内部検知部位は相互に連結されて一体になる。第二導電部材において、第二外部連結部位および第二内部検知部位は相互に連結されて一体になる。上述した構造特徴により、第一外部連結部位および第二外部連結部位は管体の外壁面に露出するため、インピーダンス検出装置と電気的に接続することが容易である。
【0010】
比較的好ましい場合、第一導電部材の第一外部連結部位は第一露出部および第一埋め込み部を有する。第一埋め込み部は第一露出部と第一内部検知部位との間に位置するように一体に連結され、かつ管壁面に嵌まり込んで配置される。第二導電部材の第二外部連結部位は第二露出部および第二埋め込み部を有する。第二埋め込み部は第二露出部と第二内部検知部位との間に位置するように一体に連結され、かつ管壁面に嵌まり込んで配置される。上述した構造特徴により、第一埋め込み部および第二埋め込み部は第一外部連結部位および第二外部連結部位を管体の内壁面に固定し、安定させることができる。
【0011】
本発明による水流量センサーの詳細な構造、特徴、組み立てまたは使用方法は、以下の実施形態の詳細な説明を通して明確にする。また、以下の詳細な説明および本発明により提示された実施形態は本発明を説明するための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定できないことは、本発明にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による水流量センサーを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による水流量センサーが水道管に装着され、インピーダンス検出装置に電気的に接続される状態を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による水流量センサーの回路を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明による水流量センサーを図面に基づいて説明する。なお、明細書および図面において、前後、上下、左右、内外、表面、底面などの方向性用語は図面中の方向に基づいて表現される。
【0014】
(一実施形態)
図1に示すように、本発明の一実施形態による水流量センサー1は管体10、第一導電部材20および第二導電部材30を備える。
【0015】
管体10はプラスチックなどの絶縁材料から製作され、管壁面12を有する。管壁面12は外壁面121、内壁面122および内管122aを含む。内管122aは内壁面122で囲まれて形成される。
【0016】
第一導電部材20は銅製棒などの金属棒から構成され、管体10に差し込まれて固定され、第一外部連結部位22および第一内部検知部位24を有する。第一外部連結部位22および第一内部検知部位24は相互に連結されて一体になる。第一導電部材20の第一外部連結部位22は第一露出部221および第一埋め込み部222を有する。第一埋め込み部222は第一露出部221と第一内部検知部位24との間に位置するように一体に連結される。詳しく言えば、第一外部連結部位22は第一露出部221が管体10の外壁面121に露出し、第一埋め込み部222が管体10の管壁面12に嵌まり込む。第一内部検知部位24は外側面が管体10の内壁面122に嵌まり込み、内側面が管体10の内壁面122に露出する。
【0017】
第二導電部材30は銅製棒などの金属棒から構成され、第一導電部材20に間隔を保つように管体10に差し込まれて固定され、第二外部連結部位32および第二内部検知部位34を有する。第二外部連結部位32および第二内部検知部位34は相互に連結されて一体になる。第二導電部材30の第二外部連結部位32は第二露出部321および第二埋め込み部322を有する。第二埋め込み部322は第二露出部321と第二内部検知部位34との間に位置するように一体に連結される。詳しく言えば、第二外部連結部位32は第二露出部321が管体10の外壁面121に露出し、第二埋め込み部322が管体10の管壁面12に嵌まり込む。第二内部検知部位34は外側面が管体10の内壁面122に嵌まり込み、内側面が管体10の内壁面122に露出する。第一導電部材20の第一内部検知部位24と第二導電部材30の第二内部検知部位34とは相互に対応し、間隔を保つように配置される。
【0018】
第一導電部材20、第二導電部材30および管体10の固定方式は特に限定されず、プラスチック成型または射出成型などの方法を採用してもよい。第一導電部材20、第二導電部材30および管体10を結合および安定させ、防水効果を発揮することさえできればよい。
【0019】
以上は本発明の一実施形態による水流量センサー1の構造特徴についての説明である。続いて使用方法および効果について説明を進める。
【0020】
図2に示すように、水流量センサー1は水道管42に連結される。図3に示すように、インピーダンス検出装置50は水流量センサー1に電気的に接続される。インピーダンス検出装置50は本発明の請求範囲でなく、実際のニーズに応じて設けられてもよい。詳しく言えば、水流量センサー1と水道管42をジョイント40で連結すれば、水は水道管42を通って水流量センサー1の内管122aに流れ込むことができる。続いて、水が水道管42を流れるか否か、水道管42を流れる水が足りるか否かを、水流量センサー1はインピーダンス検出装置50によって検知することができる。インピーダンス検出装置50は第一経路54および第二経路56を有する。第一経路54は管体10の外壁面121に露出した第一導電部材20の第一露出部221に電気的に接続される。第二経路56は管体10の外壁面121に露出した第二導電部材30の第二露出部321に電気的に接続される。上述した構造特徴により、インピーダンス検出装置50と水流量センサー1は通常第一導電部材20と第二導電部材30との間を遮断するループ60を構成する。
【0021】
水道管42の中に水が流れていない、即ち管体10の内管122aの中に水が流れていない際、第一内部検知部位24および第二内部検知部位34の間は遮断状態である。第一導電部材20と第二導電部材30との間のインピーダンスはかなり大きい。このときインピーダンス検出装置50によって検知したインピーダンス値が大きいため、ユーザーは管体10の中に水が流れていないことを判断することができる。水道管42および管体10の内管122aを水が流れる際、第一内部検知部位24と第二内部検知部位34の間は導通状態であるため、第一導電部材20と第二導電部材30との間のインピーダンスが小さくなる。このときインピーダンス検出装置50によって検知したインピーダンス値に基づいてユーザーは管体10の中に水があることを判断することができる。続いてインピーダンスの変化が安定するか、激しいかを検知すれば、水がスムーズに流れるか、妨害を受けるかを推測することができる。推測した情報に基づいて水流スイッチを制御するか、故障発生のお知らせをユーザーに伝達することができる。
【0022】
上述をまとめてみると、本発明による水流量センサー1は部品が少ない、即ち全体構造が単純であり、製造が簡単であるため、一般のジョイントによってあらゆるタイプの水道管に取り付けることができるだけでなく、利便性および実用性が高い。水流量センサー1はスプリンクラーに取り付けられるが、これに限定されない。例えば、流体輸送用管路に水流量センサー1を取り付ければ、管路の中に流体が流れるか否か、管路を流れる流体が足りるか否かを検知することができる。
【0023】
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0024】
1:水流量センサー
10:管体
12:管壁面
121:外壁面
122:内壁面
122a:内管
20:第一導電部材
22:第一外部連結部位
221:第一露出部
222:第一埋め込み部
24:第一内部検知部位
30:第二導電部材
32:第二外部連結部位
321:第二露出部
322:第二埋め込み部
34:第二内部検知部位
40:ジョイント
42:水道管
50:インピーダンス検出装置
54:第一経路
56:第二経路
60:ループ
図1
図2
図3