(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031725
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】クラッシュシンパルスタンド
(51)【国際特許分類】
G10D 13/10 20200101AFI20240229BHJP
G10D 13/063 20200101ALI20240229BHJP
G10G 5/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G10D13/10 140
G10D13/063
G10G5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022153080
(22)【出願日】2022-08-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 別紙「1.公開の事実」に記載した通り
(71)【出願人】
【識別番号】522377538
【氏名又は名称】木原 チアゴ凜
(72)【発明者】
【氏名】木原 チアゴ凜
【テーマコード(参考)】
5D182
【Fターム(参考)】
5D182BB11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所望に応じ音響板であるクラッシュシンバルの特性、更には積層段数を所望に応じ適宜選択できる様にして、より音響効果を高めるドラム演奏装置を提供する。
【解決手段】クラッシュシンバルスタンドXは、クラッシュシンバルYの中央孔に挿通する螺旋外側筒体2と、螺旋外側筒体2に挿通すと共に全長に亘って螺旋を形成した一定長さの螺旋内側スタンド支柱3と、螺旋内側スタンド支柱3をクラッシュシンバルYの所要積層枚数に対応して上下に所要本数連結する螺旋連結子4と、更に螺旋内側スタンド支柱3を挿通すると共に、クラッシュシンバルYを挟持する衝撃吸収用上間座5及び衝撃吸収用下間座と、スタンド螺旋支柱3に螺合すると共に、衝撃吸収用上間座5及び衝撃吸収用下間座を所定位置にて保持する上側ナット及び下側ナットとで成す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
▲1▼クラッシュシンバルの中央孔に挿通する螺旋外側筒体と、
▲2▼この螺旋外側筒体に挿通すと共に全長に亘って螺旋を形成した一定長さの螺旋内側スタンド支柱と、
▲3▼この螺旋内側スタンド支柱をクラッシュシンバルの所要積層枚数に対応して上下に所要本数連結する螺旋連結子と、
▲4▼更に前記螺旋内側スタンド支柱を挿通すると共に、前記クラッシュシンバルを挟持する衝撃吸収用上下間座と、
▲5▼前記スタンド螺旋支柱に螺合すると共に、前記衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上下側締付ナットとで成したことを特徴とするドラム演奏装置。
【請求項2】
前記衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上側締付ナットは、更に上下ダブルナットとしたことを特徴とする請求項1記載のドラム演奏装置。
【請求項3】
前記クラッシュシンバルを挟持する衝撃吸収用上下間座は、該上下間座の柔軟性より硬質の下位間座にて支承される様にしたことを特徴とする請求項1~2記載のドラム演奏装置。
【請求項4】
前記衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上下側締付ナットは、更に上側締付ナットを上下ダブルナットとしたことを特徴とする請求項1~3記載のドラム演奏装置。
【請求項5】
前記下側締付ナットは、連結用の長ナット連結子としたことを特徴とする請求項1~4記載のドラム演奏装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム演奏に用いられるクラッシュシンパルのスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、この種ドラム演奏に用いられるクラッシュシンパルのスタンドとしては、特許文献1、2が存在する。
先ず、この特許文献1は三脚より立ち上げられたスタンド支柱の上端にクラッシュシンバルの中央孔を挿入して適宜保持している。
而して、その具体的な支持構成については明示されておらず、単なる抽象的開示に過ぎず、況してやクラッシュシンパルを複数段装備して、より音響効果を高めようとする技術的意図は開示されていない。
更に、特許文献2についても同様であって、スタンド支柱よりアームを張り出し、このアームにて打楽器を支持させており、その必要に応じ音響板を複数枚積層配列して音響効果を求めるクラッシュシンパルとは程遠い分野と言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】公開特許公報 特開2019-23698号
【特許文献2】公開特許公報 特開2019-28459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、その所望に応じ音響板であるクラッシュシンバルの特性、更には積層段数を所望に応じ適宜選択できる様にし、より音響効果を高め様とすること等の課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、クラッシュシンバルの中央孔に挿通する螺旋外側筒体と、この螺旋外側筒体に挿通すと共に全長に亘って螺旋を形成した一定長さの螺旋内側スタンド支柱と、この螺旋内側スタンド支柱をクラッシュシンバルの所要重畳枚数に対応して上下に所要本数連結する螺旋連結子と、更に前記螺旋内側スタンド支柱を挿通すると共に、前記クラッシュシンバルを挟持する衝撃吸収用上下間座と、前記スタンド螺旋支柱に螺合すると共に、前記衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上下側ナットとで成したことを特徴とするものである。
【0006】
更に本発明は、衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上側ナットは、更に上下ダブルナットとしたことを特徴とするものである。
【0007】
更に本発明は、クラッシュシンバルを挟持する衝撃吸収用上下間座は、該上下間座の柔軟性より硬質の下位間座にて支承される様にしたことを特徴とするものである。
【0008】
更に本発明は、衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上下側ナットは、更に上側ナットを上下分割子としたことを特徴とするものである。
【0009】
更に本発明は、衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上側ナットは、ダブルナットとしたことを特徴とするものである。
【0010】
更に本発明は、下側ナットは連結用の長ナットとしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
(1)請求項1により、クラッシュシンパルを所望により複数段装備して、より一層音響効果を高めることが出来ると共に、而もその複数段の装備は、一定長さの螺旋内側スタンド支柱を螺旋連結子にてクラッシュシンバルの所要積層段数に対応して上下に所要本数を連結すればよく、而も特殊な個々の専用部品を要することもない。
(2)請求項2により、衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上側ナットは、更に上下ダブルナットとしているから、クラッシュシンパルがステックの打撃衝撃での反動が上方向に作用することを考慮し、より一層の弛止め作用を意図している。
(3)請求項3により、クラッシュシンバルは柔軟性に富んだ上下間座にて直接保持され、且つ下間座は、更に上間座より硬質の下位間座にて支承されているので、クラッシュシンバルはテックの過度な打撃衝撃に対応して緩和させる。
(4)請求項4により、衝撃吸収用上下間座を所定位置にて保持する上下側ナットの上側ナットを上下分割子、即ちダブルナットとしたから、クラッシュシンバルの打撃衝撃に伴う反発作用にて上側ナットが弛むことを防止する。
(5)請求項5により、その下側ナットは連結用の長ナットとしたことにより、そのナットの長さ範囲内で下段のクラッシュシンバルとの距離間を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】クラッシュシンパルスタンドの全体を表す斜視図
【
図2】同上の最上段クラッシュシンバル部分を示す断面図
【
図3】同上の中段クラッシュシンバル部分を示す断面図
【
図4】同上の最下段クラッシュシンバル部分を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下本発明を実施形態の図面に基づいて説明する。
図1はクラッシュシンバルスタンドXの全体を表す斜視図であって、クラッシュシンバルYを所要段数Ya、Yb、Ycにて積層させている。
勿論、実施例の図面に於いては、三段としているが、段数については特に限定するものではなく、最上段のクラッシュシンバルYa及び最下段のクラッシュシンバルYcを一枚とし、中段のクラッシュシンバルYbは、互いに空洞Yxを介する様に二枚重ねとしている。
【0014】
更に、クラッシュシンバルYa、Yb、Ycは、ステックの打撃操作性を考慮し、上段より下段に従って順次大径となっており、更に最下段のクラッシュシンバルYcについは、音響変化を意図し、同心円的に複数の丸孔Ydを形成している。
先ず、
図2の上段クラッシュシンバルYaについて説明すると、クラッシュシンバルYaの中央孔1に外周に螺旋を形成した螺旋外側筒体2を挿入して摘子2aの締付操作により、所定位置にて保持すると共に、更に全長に亘って螺旋を形成した一定長さの螺旋内側スタンド支柱3をクラッシュシンバルYaの所要積層枚数に対応して上下に所要本数を螺旋連結子4にて連結する。
而して、その連結は、螺旋連結子4の上下に螺旋内側スタンド支柱3を所要本数螺合する。
図1の実施例においては、三段としているが、勿論、段数は適宜選択する。
【0015】
この螺旋内側スタンド支柱3は、各々のクラッシュシンバルYa、Yb、Ycに対応して複数本が螺旋連結子4にて連結される。
更に、この衝撃吸収用上下間座5、6は、上下側ナット7、8にて所定位置に保持されると共に、より保持力を考慮してクラッシュシンバルYa、Yb、Ycの外側位置となる上側ナット7は、衝撃力からの弛みを考慮し、上下ダブルタイプとしているが、
図3に示す如く、クラッシュシンバルYbが下向きの場合は、外向きとなる下側ナット8が外側位置となる。
【0016】
クラッシュシンバルYa、Yb、Ycを夫々挟持する衝撃吸収用上下間座5、6は、該上下間座5、6の柔軟性より硬質の下位間座9にて支承することとし、更にクラッシュシンバルYa、Yb、Ycの打撃衝撃力が直接考慮しており、上側ナット7を上下ダブルナット7a、7bとしている。
更に、
図5に示す如く、下側は連結用の長ナット連結子4により、そのナットの長さ範囲で下段のクラッシュシンバルYcとの距離間を調整できる。
【符号の説明】
【0017】
X クラッシュシンバルスタンド
Ya、Yb、Yc クラッシュシンバル
Yx 空洞
1 中央孔
2 螺旋外側筒体
3 螺旋内側スタンド支柱
4 螺旋連結子
5 衝撃吸収用上間座
6 衝撃吸収用下間座
7 上側ナット
8 下側ナット
9 下位間座