(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031736
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品
(51)【国際特許分類】
A23L 33/17 20160101AFI20240229BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240229BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240229BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240229BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240229BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240229BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240229BHJP
A61K 36/16 20060101ALI20240229BHJP
A61K 31/343 20060101ALI20240229BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240229BHJP
A61K 38/49 20060101ALI20240229BHJP
A61K 31/661 20060101ALI20240229BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20240229BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20240229BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20240229BHJP
A23L 33/12 20160101ALI20240229BHJP
A61K 127/00 20060101ALN20240229BHJP
【FI】
A23L33/17
A61P9/00
A61P25/00
A61P25/18
A61P25/28
A61P43/00 105
A61P29/00
A61K36/16
A61K31/343
A61K45/00
A61K38/49
A61K31/661
A61K31/192
A23L33/105
A23L33/10
A23L33/12
A61K127:00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197677
(22)【出願日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】P 2022134929
(32)【優先日】2022-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518283872
【氏名又は名称】株式会社スーパーライトウォーター
(74)【代理人】
【識別番号】100085257
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 有
(72)【発明者】
【氏名】白川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】川上 智史
(72)【発明者】
【氏名】関野 一
(72)【発明者】
【氏名】安川 明男
(72)【発明者】
【氏名】村上 篤良
(72)【発明者】
【氏名】臼井 雅明
(72)【発明者】
【氏名】飯田 重寿
【テーマコード(参考)】
4B018
4C084
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4B018MD09
4B018MD45
4B018MD48
4B018MD90
4B018ME14
4B018MF01
4C084AA22
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(57)【要約】
【課題】 ブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品を提供する。
【解決手段】
2019年12月から世界中に蔓延した新型コロナCovid-19感染による後遺症の中でもっとも多くの患者が確認されているのがブレインフォグである。統計によっては回復した患者の7~8割を占めている。しかしながら、未だに世界中でブレインフォグに効果的な治療法が見いだせていない。そこで、われわれは、血管の詰まりをとる酵素、神経鞘保護、抗炎症作用、抗酸化作用をもつ薬剤をイチョウ葉エキスと組み合わせることで画期的な症状緩和、治療効果を得ることができた。これらは同時に前身の血流も大幅に増強したことから、仕事、学習、スポーツ、静脈血栓症防止など様々な利用分野に応用できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルンブルキナーゼ、イチョウ葉エキス、プラズマローゲン及びフェルラ酸の4剤を混合してなることを特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
【請求項2】
請求項1に記載の機能性食品において、1回の摂取量の構成が、ルンブルキナーゼは150mg以上、イチョウ葉エキスは180mg以上、フェルラ酸は103mg、プラズマローゲンは1.5mgとすることを特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
【請求項3】
請求項1に記載の機能性食品において、前記イチョウ葉エキスは、ギンコライドとテルペンラクトンを含み、ギンコライドの精製度は24%以上、テルペンラクトンの精製度は6%以上であることを特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
【請求項4】
請求項1に記載の機能性食品において、前記イチョウ葉エキスは、ギンコライドとテルペンラクトンを含み、ギンコライドの精製度は27%以上、テルペンラクトンの精製度は7%以上であること特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
【請求項5】
請求項1に記載の機能性食品において、前記機能性食品はブレインフォグの症状緩和及び治療に加え、以下の症状緩和及び治療にも用いられることを特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
コロナ後遺症としての精神的な疾患、血管内の炎症、ADHDを含むヒトの精神疾患、精神障害、脳疾患由来の精神症状および神経症状、仕事や学習における集中力欠如、スポーツ選手の組織損傷。
【請求項6】
請求項1に記載の機能性食品において、前記機能性食品は、ルンブルキナーゼ、イチョウ葉エキス、プラズマローゲン及びフェルラ酸の4剤以外に以下のもののうち少なくとも1つが混合されていることを特徴とするブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品。
L-α-グリセリルホスホリルコリン、アスタキサンチン、レシチン、ジオスゲニン、ホワイトクルクミン、タキシフォリン、ピロロキノリンキノン、ビタミンB群、ビタミンC、Co-Q10、桂皮酸誘導体アルテピリンC、DHA、EPA、オメガIII脂肪酸、ホスファチジルセリン、βラクトリン、ビンマカイナー、フラボノイ
ド類およびピクノジェノールなGABA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新型コロナCovid-19感染症、あるいは新型コロナに対するワクチン接種後に起こるブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品に関する。
【背景技術】
【0002】
2019年12月に中国武漢で発生した新型コロナウイルス(以下Covid-19とする)は瞬く間に世界に流行し、多くの死者を出した。これに感染し回復した患者の中には、後遺症と思われるブレインフォグを訴える人が多く現れた。また、Covid-19に対するワクチンが世界中で開発され、多くの人に接種されたが、このワクチン接種後にも同様にブレインフォグの症状を訴える人が多数出ている。
新型コロナ患者の場合、ある統計によれば、軽症から回復した患者でさえ、その8割以上が、ブレインフォグの症状と思われる「脳のモヤモヤ感」「頭がボーっとする」「注意力散漫」「集中力欠如」「認知障害」「倦怠感」などの症状を訴えている。
【0003】
非特許文献1には、プラズマローゲン1.5mg、ルンブルクスルベルス120mg、フェルラ酸103mg及びイチョウ葉エキス140mgを含む機能性食品が示され、さらにビタミンB群などの栄養素をバランス良く配合していること、プラズマローゲンは、知的栄養成分として含まれ、「考えるチカラ」、「集中できるチカラ」をケアし、物覚えや行動力の低下改善に役立つ成分として含有されていること、ルンブルクスルベルスは、血流を気にかけている人のために生成された成分で、サプリの成分が全身をめぐらせるために含有させていること、フェルラ酸は、肝機能や高血圧改善に加えて軽度のアルツハイマー改善のために含有させていること、イチョウ葉エキスは、フラボノイド配糖体とテルペンラクトンを含み、認知症に重要な要素「記憶力」をサポートするために含有させていること、また、栄養機能食品の説明として、集中力、判断力を高めるとともに、記憶力や認知機能も補ってくれるものであり、中学受験をする小学生、会社経営者、ゴルフプレイヤー、プロゲーマー、物忘れする更年期の症状が出てきた人など、様々なシーンで利用できることが記載されている。
【0004】
特許文献1には、イチョウ葉抽出エキスについて、フラボノイド類、テルペノイド類などを含むエキスであり、イチョウ葉抽出エキスに含まれるテルペノイド類の一種であるギンコライドは、血小板活性因子(PAF)の働きを抑制する効果があり、血小板の凝集を抑えて血液の粘度を下げることにより血液循環を良くし、血液凝固を防止できることが知られていること(段落0010)に加え、健康補助食品に含有させるイチョウ葉エキスについて、ギンコライド含有量が27重量%およびテルペンラクトン含有量が7重量%であり、ギンコール酸を除去したものを用いたこと(段落0016)が記載されている。
【0005】
特許文献2には、機能改善組成物について、日常的に手軽に長期間摂取可能であり、脳機能の改善を介して認知症の予防又は改善効果が期待できること(段落0009)、1錠あたりイチョウ葉エキス末40mgを含む剤について、長谷川式簡易知能評価スケールに従い実施した認知症診断試験において脳機能が改善したことが記載されている。
【0006】
特許文献3には、認知症の改善に有効な脳内炎症を抑制する組成物として、プラズマローゲンとルンブロキナーゼとフェルラ酸の他にコエンザイムQ10やビタミンやミネラルを含む組成物が提案されている。
具体的な組成割合としては、1錠あたり、プラズマローゲン0.3mg、ルンブロキナーゼ(ルンブルスクルベルス乾燥粉末)30mgが挙げられ、フェルラ酸については4.3mg添加したことが記載されている。
【0007】
特許文献4には、アミロイドーシスの処置の必要な動物の組織または器官において、組織内在性マクロファージ例えば骨髄由来小神経膠細胞の活性を増大することによるアミロイド斑の形成および沈着に起因するアミロイドーシスに関連する疾患および障害を処置する方法が開示されている。
【0008】
特許文献5には、鳥類ムネ肉をアルコールを用いて抽出処理することにより、アンセリン、カルノシン、アミノ酸、ビタミンE、リン脂質、カルニチン、コエンザイムQ10等の、鳥類ムネ肉に含まれる有用成分を天然由来比(鳥類ムネ肉中の存在比)に近い比率で抽出することが開示されている。
【0009】
特許文献6には、イチョウジテルペンラクトン組成物(抽出物)は、脳虚血再灌流ラットの神経機能評価を低下させ、脳虚血面積を減少させ、脳組織浮腫後の水分含量を低減させ、SOD活性を向上し、MDA(3,4-メチレンジオキシアンフェタミン)の含有量を低減させることが開示されている。
【0010】
特許文献7には、副作用の少ない抗不安剤として、イチョウ葉エキス中の有効成分であるギンコライド-Aが記載されている。
【0011】
非特許文献2には、イチョウ葉エキスをアルツハイマー病をはじめとする脳疾患の治療や血管系の疾患治療に用いることが記載されている。
【0012】
非特許文献3には、イチョウ葉エキスをやや高度以上の認知症患者に6か月間(24週)投与したところ、改善が見られたという報告である。使用されたEGb 761というイチョウ葉エキスは、ギンコライド24%、テルペンラクトン6%を含有している医薬品としても使用を認められている標準的な精製度の成分が240mg投与されていることが記載されている。
【0013】
非特許文献4には、イチョウ葉エキスを軽中度の認知症患者に投与したことが記載され、非特許文献5には、イチョウ葉エキスがマウスの大腸癌異種移植片モデルの肝転移を悪化させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2006-158351号公報
【特許文献2】特開2018-70464号公報
【特許文献3】特開2018-149610号公報
【特許文献4】特表2010-510219号公報
【特許文献5】特開2010-063406号公報
【特許文献6】特表2021-508725号公報
【特許文献7】特開2004-83553号公報
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】ジアレティア[株式会社スーパーライトウォーター],waybackmachinearchive,2021年12月05日, HYPERLINK "http://web.archive.org/web/20211205103657/https://www.company.slwater.com/dialethea" http://web.archive.org/web/20211205103657/https://www.company.slwater.com/dialethea,
【非特許文献2】HYPERLINK "https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8068256/"Biomolecules.2021 Apr; 11(4): 543.Published online 2021 Apr 8.doi:HYPERLINK "https://doi.org/10.3390%2Fbiom11040543" \t "blank"10.3390/biom11040543Neuroprotective Herbs for the Management of Alzheimer's Disease
【非特許文献3】Psychopharmacology (Berl)2004 Apr;172(4):430-4.doi: 10.1007/s00213-003-1675-8.Epub 2003 Nov 25.The memory-enhancingeffects of Ginseng and Ginkgo biloba in healthy volunteers
【非特許文献4】Psychiatr Res2012 Jun; Ginkgo biloba extract EGb 761R in dementia with neuropsychiatric features: a randomised, placebo-controlled trial to confirm the efficacy and safety of a daily dose of 240 mg
【非特許文献5】Extract ofGinkgo bilobaexacerbates liver metastasis in a mouse colon cancer Xenograft model:H Wang, X Wu, HYPERLINK "https://scholar.google.co.jp/citationsuser=K-ou86sAAAAJ&hl=ja&oi=sra" S Lezmi, Q Li, WG Helferich2017, Springer
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
世界中で、ブレインフォグに対する治療法が模索されているが、未だに効果的な治療法を見出すに至っていない。
【0017】
「十全大補湯」「補中益気湯」など免疫を強化する漢方薬を処方するクリニックもあるが、「倦怠感」など一部の症状で回復する患者はいるものの、再発する患者もおり、未だ決定打は見つかっていない。まして、ブレインフォグに対しては有効打がない。
【0018】
特許文献1~7および非特許文献1~5に開示されるように、赤ミミズのルンブルキナーゼは血栓を溶かす作用があり、脳血管をはじめとする血流を改善することが知られ、イチョウ葉エキスは、一定の濃度以上で血流促進作用、抗酸化作用があることが知られているが、ブレインフォグに関しては何ら記載はされていない。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明者らは、ブレインフォグの原因を、脳血管内の炎症、および炎症による血管内損傷であると考え、様々な組み合わせの中で有効な組み合わせを見つけ出した。
【0020】
即ち本発明に係るブレインフォグの症状緩和及び治療用の機能性食品は、ルンブルキナーゼ、イチョウ葉エキス、プラズマローゲン、フェルラ酸の4剤を混合したものである。
【0021】
前記イチョウ葉エキスとしては、ギンコライドとテルペンラクトンを含み、ギンコライドの精製度は24%以上(好ましくは27%以上)、テルペンラクトンの精製度は6%以上(好ましくは7%以上)のものを選択する。
【0022】
本発明に係る機能性食品の用途としては、ブレインフォグの症状緩和及び治療に加え、コロナ後遺症としての精神的な疾患、血管内の炎症、ADHDを含むヒトの精神疾患、精神障害、脳疾患由来の精神症状および神経症状、仕事や学習における集中力欠如またはスポーツ選手の組織損傷の用途も考えられる。
【0023】
ルンブルキナーゼとイチョウ葉エキスとの2剤以外に、L-α-グリセリルホスホリルコリン、アスタキサンチン、レシチン、ジオスゲニン、ホワイトクルクミン、タキシフォリン、ピロロキノリンキノン、ビタミンB群、ビタミンC、Co-Q10、桂皮酸誘導体アルテピリンC、DHA、EPA、オメガIII脂肪酸、ホスファチジルセリン、βラクトリン、ビンマカイナー、フラボノイド類およびピクノジェノールなGABAのうちの少なくとも1つを加えてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る機能性食品によれば、「ルンブルキナーゼ」「プラズマローゲン」「フェルラ酸」「イチョウ葉エキス」を摂取することでブレインフォグの症状を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
一般的に抗酸化作用のある「フェルラ酸」、神経鞘を保護する「プラズマローゲン」をベースとし、それに「ルンブルキナーゼ」を加えたもの(=薬剤A)、「フェルラ酸」「プラズマローゲン」に「イチョウ葉エキス」を加えたもの(=薬剤B)、「フェルラ酸」「プラズマローゲン」に「ルンブルキナーゼ」と「イチョウ葉エキス」の両方を加えたもの(=薬剤C1、C2)を用意し、新型コロナに感染、回復後にブレインフォグの治療のために通院する患者の中から、クリニックの協力と患者の同意を得て、上記の薬剤A~Cを経口摂取してもらうことで、それぞれの有効性をテストした。
【0027】
薬剤の1回の摂取量の構成要素の量は以下の通りとした。
薬剤A:「フェルラ酸」=103mg、「プラズマローゲン」=1.5mg、ルンブルキナーゼ150mg。
薬剤B:「フェルラ酸」=103mg、「プラズマローゲン」=1.5mg、「イチョウ葉エキス」=180mg。
薬剤C1:「フェルラ酸」=103mg、「プラズマローゲン」=1.5mg、ルンブルキナーゼ120mg、「イチョウ葉エキス」=140mg。
薬剤C2:「フェルラ酸」=103mg、「プラズマローゲン」=1.5mg、ルンブルキナーゼ150mg、「イチョウ葉エキス」=180mg。
【0028】
患者の内訳は、新型コロナ感染後のブレインフォグで通院する20歳以上の成人男子30名、女性30名を無作為に選び出し、男女10名ずつ20名を1つのグループとし、1日2回(朝夕)それぞれに薬剤を摂取してもらい、3週間後にブレインフォグに関する症状について以下のアンケートに答えてもらう形式をとった。
【0029】
アンケート用紙の例を
図1に示す。尚、グループ1には薬剤A、グループ2には薬剤B、グループ3には薬剤C1、グループ4には薬剤C2を朝夕1回ずつ、合計毎日2回摂取してもらった。
【0030】
アンケートの結果を
図2に示す。
いずれの薬剤の摂取によって患者の状態が悪化したケースはなかった。グループ1、2、3において、ブレインフォグが改善されたかどうかが明確でない状態が多く見受けられた。それに対し、グループ4では明確にブレインフォグが改善された患者が多く、薬剤C2が、有意にブレインフォグの症状改善に効果を発揮したといえる。
また、薬剤の薬理動態や作用機序などについては、確認できなかったが、4剤を投与するだけでなくルンブルキナーゼとイチョウ葉エキスの量を記憶力改善や集中力改善に有効とされる量よりも多くすることで、ブレインフォグ患者の症状が大きく緩和されることが確認できた。
【0031】
更に、薬剤C2よりもルンブルキナーゼの量については160mg、180mg、200mgと増加させ、イチョウ葉エキスの量については200mg、220mg、240mgと増加させてグループ1,2,3の患者に朝夕1回ずつ、合計毎日2回摂取してもらった。結果は、明確にブレインフォグが改善された患者が多く、薬剤C2と同様の効果が認められた。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明に係る機能性食品は経口摂取以外の摂取法(点滴など)にも適用できる。