IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.の特許一覧

<>
  • 特開-プリント回路基板 図1
  • 特開-プリント回路基板 図2
  • 特開-プリント回路基板 図3
  • 特開-プリント回路基板 図4
  • 特開-プリント回路基板 図5
  • 特開-プリント回路基板 図6
  • 特開-プリント回路基板 図7
  • 特開-プリント回路基板 図8
  • 特開-プリント回路基板 図9
  • 特開-プリント回路基板 図10
  • 特開-プリント回路基板 図11
  • 特開-プリント回路基板 図12
  • 特開-プリント回路基板 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031745
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
H05K3/46 N
H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012841
(22)【出願日】2023-01-31
(31)【優先権主張番号】10-2022-0105672
(32)【優先日】2022-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0124825
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】金 萬坤
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA32
5E316AA38
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC05
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD23
5E316DD24
5E316EE31
5E316FF04
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH22
5E316HH24
(57)【要約】
【課題】集積度を高めて面積を縮小させることができ、層数を減少させることができ、コア絶縁層に形成される貫通ビアの信頼性などを改善することができるプリント回路基板を提供する。
【解決手段】本開示は、第1絶縁層、上記第1絶縁層の上面と下面との間を貫通する貫通孔、上記貫通孔の少なくとも一部を満たす第1ビア、上記第1ビアの上側と連結される第1パッド、及び上記第1ビアの下側と連結される第2パッドを含み、上記貫通孔の最上側における直径は、上記第1パッドの幅よりも大きく、上記第1ビアの上記第1パッドから露出する上面の少なくとも一部は、上記第1絶縁層の上面より下にリセスされるプリント回路基板に関するものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面と下面との間を貫通する貫通孔と、
前記貫通孔の少なくとも一部を満たす第1ビアと、
前記第1ビアの上側と連結される第1パッドと、
前記第1ビアの下側と連結される第2パッドと、を含み、
前記貫通孔の最上側における直径は、前記第1パッドの幅より大きく、
前記第1ビアの前記第1パッドから露出する上面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層の上面より下にリセスされる、プリント回路基板。
【請求項2】
前記貫通孔の最上側における平面積は、前記第1パッドの平面積より大きい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1ビアの前記第1パッドから露出する上面の少なくとも一部が下側にリセスされて前記貫通孔の上部領域に第1溝部が形成され、
前記第1溝部は前記第1パッドの周囲を囲む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記第1パッドの側面の少なくとも一部が内側にリセスされ、前記第1パッドの側部に第2溝部が形成され、
前記第1溝部及び前記第2溝部は、互いに連結されてラウンド形態を有する、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記貫通孔の最下側における直径は、前記第2パッドの幅より大きく、
前記第1ビアの前記第2パッドから露出する下面の少なくとも一部は、前記第1絶縁層の下面より上にリセスされる、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1ビアの前記第2パッドから露出する下面の少なくとも一部が上側にリセスされて前記貫通孔の下部領域に第3溝部が形成され、
前記第3溝部は前記第2パッドの周囲を囲む、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第2パッドの側面の少なくとも一部が内側にリセスされ、前記第2パッドの側部に第4溝部が形成され、
前記第3溝部及び前記第4溝部は互いに連結されてラウンド形態を有する、請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記第1ビアは前記第1パッド及び前記第2パッドとそれぞれ境界なしに一体化する、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1ビアは、前記貫通孔の壁面上に配置される第1金属層及び前記第1金属層上に配置される第2金属層を含み、
前記第1パッド及び前記第2パッドは、それぞれ前記第2金属層を含む、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記貫通孔の最上側及び最下側における直径は、それぞれ前記貫通孔の前記最上側と最下側との間の中心側における直径より大きい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記貫通孔の最上側及び最下側における直径は、それぞれ前記貫通孔の前記最上側と最下側との間の中心側における直径と同一である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1絶縁層の上面上に配置されるトレースをさらに含み、
前記トレースの線幅は、前記第1パッドの幅よりも小さい、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1絶縁層の上面上に配置される第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上にまたは内に配置される第3パッドと、
前記第2絶縁層内に配置され、前記第3パッドと連結される第2ビアと、
前記第1絶縁層の下面上に配置される第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上にまたは内に配置される第4パッドと、
前記第3絶縁層内に配置され、前記第4パッドと連結される第3ビアと、を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
コア絶縁層と、
前記コア絶縁層を貫通する貫通孔の少なくとも一部を満たす貫通ビアと、
前記貫通ビアの上側に連結される第1パッドと、
前記貫通ビアの下側に連結される第2パッドと、
前記コア絶縁層の上面上に配置され、前記第1パッドの少なくとも一部を覆う第1ビルドアップ絶縁層と、
前記第1ビルドアップ絶縁層を貫通する第1ビアホールの少なくとも一部を満たす第1接続ビアと、
前記第1接続ビアの上側に連結される第3パッドと、を含み、
前記貫通孔の最上側における直径は、前記第1パッドの幅より大きく、
前記第1パッドの幅は前記第3パッドの幅より大きい、プリント回路基板。
【請求項15】
前記コア絶縁層は、前記第1ビルドアップ絶縁層より厚く、
前記貫通ビアは前記第1接続ビアより高さが大きい、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記コア絶縁層の下面上に配置され、前記第2パッドの少なくとも一部を覆う第2ビルドアップ絶縁層と、
前記第2ビルドアップ絶縁層を貫通する第2ビアホールの少なくとも一部を満たす第2接続ビアと、
前記第2接続ビアの下側に連結される第4パッドと、を含み、
前記貫通孔の最下側における直径は、前記第2パッドの幅より大きく、
前記第2パッドの幅は前記第4パッドの幅よりも大きい、請求項14に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、電子機器の高性能化により基板内の信号伝達のための回路とビアの数が急増しており、これにより高多層及び大面積の基板が求められている。例えば、信号伝達回路の数が急増するにつれて、ビア及び回路の設計が増加するようになり、これによって基板の面積が大きくなって、基板の層数が増加している。
【0003】
一方、基板の面積を縮小させ、層数を減少させるためには、微細回路を実現するとともに、ビアサイズを減少させて集積度を高めることが求められるが、基板のコア絶縁層におけるスケールを減らすことは依然として限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示のいくつかの目的の一つは、集積度を高めて面積を縮小させることができ、層数を減少させることができるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本開示のいくつかの目的のもう一つは、コア絶縁層に形成される貫通ビアの信頼性などを改善することができるプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示を介して提案するいくつかの解決手段の一つは、コア絶縁層に形成される貫通孔の最上側及び/または最下側の直径を貫通孔を満たす貫通ビアのパッドの幅よりも大きく形成し、さらに貫通ビアの最上側及び/または最下側に溝部を形成して貫通ビアの上面及び/または下面の少なくとも一部をリセスさせることである。
【0007】
例えば、一例によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層の上面と下面との間を貫通する貫通孔と、上記貫通孔の少なくとも一部を満たす第1ビアと、上記第1ビアの上側と連結される第1パッドと、上記第1ビアの下側と連結される第2パッドと、を含み、上記貫通孔の最上側における直径は、上記第1パッドの幅よりも大きく、上記第1ビアの上記第1パッドから露出する上面の少なくとも一部は、上記第1絶縁層の上面より下にリセスされるものである。
【0008】
本開示を介して提案するいくつかの解決手段のうちもう一つは、コア絶縁層に形成される貫通孔の最上側及び/または最下側の直径を貫通孔を満たす貫通ビアのパッドの幅よりも大きく形成し、さらに貫通ビアのパッドの幅をビルドアップ絶縁層に形成されるビアホールを満たす接続ビアのパッドの幅よりも大きく形成することである。
【0009】
例えば、一例に係るプリント回路基板は、コア絶縁層と、上記コア絶縁層を貫通する貫通孔の少なくとも一部を満たす貫通ビアと、上記貫通ビアの上側に連結される第1パッドと、上記貫通ビアの下側に連結される第2パッドと、上記コア絶縁層の上面上に配置され、上記第1パッドの少なくとも一部を覆う第1ビルドアップ絶縁層と、上記第1ビルドアップ絶縁層を貫通する第1ビアホールの少なくとも一部を満たす第1接続ビアと、上記第1接続ビアの上側に連結される第3パッドと、を含み、上記貫通孔の最上側における直径は、上記第1パッドの幅よりも大きく、上記第1パッドの幅は上記第3パッドの幅よりも大きいものであることもできる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の様々な効果のうち一効果として、集積度を高めて面積を縮小させることができ、層数を減少させることができるプリント回路基板を提供することができる。
【0011】
本開示の様々な効果のうちもう一つの効果として、コア絶縁層に形成される貫通ビアの信頼性などを改善することができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】電子機器システムの例を概略的に示したブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図である。
図4図3の概略的なプリント回路基板のA-A’線に沿った切断断面図である。
図5図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図6図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図7図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図8図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図9図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図10図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
図11】本開示による場合とそうでない場合との貫通ビアと、そのパッドの形態を比較して示したイメージ断面図である。
図12】プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図である。
図13図12の概略的なプリント回路基板のB-B’線に沿った切断断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照して本開示について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0014】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示したブロック図である。
【0015】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0016】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログデジタルコンバータ、ASIC(application‐specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の形態のチップ関連の電子部品が含まれることもできる。さらに、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせることもできる。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であることもできる。
【0017】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi‐Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev‐DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されず、これ以外にもその他の多数の無線または有線標準やプロトコルのいずれかが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030がチップ関連部品1020とともに互いに組み合わされることもできる。
【0018】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co‐Firing Ceramics、低温同時焼成セラミックス)、EMI(Electro Magnetic Interference、電磁干渉)フィルタ、MLCC(Multi‐Layer Ceramic Capacitor、多層セラミックキャパシタ)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これ以外にもその他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動素子などが含まれ得る。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせることもできる。
【0019】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリー1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)なども挙げられる。これ以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の電子部品などが含まれることもできる。
【0020】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)部品などであることができる。但し、これらに限定されず、これ以外にもデータを処理する任意の他の電子機器であることもできる。
【0021】
図2は、電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0022】
図面を参照すると、電子機器は例えば、スマートフォン1100であることができる。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。さらに、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されるか、または連結されないこともできる他の部品が内部に収容されている。部品1120の一部は、上述したチップ関連部品であることができ、例えば、部品パッケージ1121であることができるが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面に実装配置されたプリント回路基板の形態であることができる。または、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であることもできる。一方、電子機器は必ずスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であることもできる。
【0023】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示した断面図であり、図4は、図3の概略的なプリント回路基板のA-A’線に沿った切断断面図である。
【0024】
図面を参照すると、一例に係るプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111、第1絶縁層111の上面と下面との間を貫通する貫通孔H、貫通孔Hの少なくとも一部を満たす第1ビア121、第1ビア121の上側と連結される第1パッド131、及び第1ビア121の下側と連結される第2パッド132を含む。また、第1絶縁層111の上面及び/または下面上に配置されるトレース141をさらに含むことができる。
【0025】
貫通孔Hの最上側における直径W1は、第1パッド131の幅W2より大きいことができ、このような観点から、貫通孔Hの最上側における平面積は、第1パッド131の平面積より大きいことができる。同様に、貫通孔Hの最下側における直径は、第2パッド132の幅より大きいことができ、このような観点から、貫通孔Hの最下側における平面積は、第2パッド132の平面積より大きいことができる。この場合、第1パッド131及び/または第2パッド132のサイズが小さくなるにつれて、貫通孔Hの密集度を向上させることができ、基板の面積を縮小させることができる。また、第1パッド131及び/または第2パッド132のサイズが縮小された領域にトレース141を配置して基板の層数を減少させることができる。
【0026】
本開示における直径及び幅は、垂直方向へのプリント回路基板の研磨または切断断面を基準に走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡を用いて測定することができる。断面における直径及び幅が一定でない場合には、最大直径と最大幅で測定された値を意味することができる。貫通孔などの対象物が平面上で円形または楕円形ではなく、多角形に形成される場合には、直径は幅に置き換えることができる。
【0027】
本開示における平面積は、水平方向へのプリント回路基板の研磨または切断断面を基準に走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡を用いて測定することができる。断面における平面積が一定でない場合には、最大平面積に測定された値を意味することができる。または、トップビューまたはボトムビューで見たときの面積を意味することもできる。
【0028】
本開示における水平方向は、平面上での任意の方向であることができ、垂直方向は断面上で水平方向と垂直な上部または下部方向であることができる。ここで、断面上という意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、または対象物をサイドビューから見たときの断面形状を意味することができ、平面上という意味は、対象物を水平に切断したときの形状、または、対象物をトップビューまたはボトムビューから見たときの平面形状であることができる。
【0029】
第1ビア121の第1パッド131から露出する上面の少なくとも一部は、第1絶縁層111の上面より下にリセスされることができる。同様に、第1ビア121の第2パッド132から露出する下面の少なくとも一部は、第1絶縁層111の下面より上にリセスされることができる。この場合、リセスされた空間に後述する第2絶縁層112及び/または第3絶縁層113が満たされることができ、これによって、第1ビア121の絶縁材料との接触面積が向上して接続信頼性などがより改善されることができる。
【0030】
第1ビア121の上面のリセスによって貫通孔Hの上部領域には、第1パッド131の周囲を囲む第1溝部h1が形成されることができ、第1パッド131の側面の少なくとも一部が内側にリセスされて第1パッド131の側部に第1溝部h1と連結される第2溝部h2が形成されることができる。第1溝部h1及び第2溝部h2はラウンド形態を有することができる。同様に、第1ビア121の下面のリセスによって貫通孔Hの下部領域には、第2パッド132の周囲を囲む第3溝部が形成されることができ、第2パッド132の側面の少なくとも一部が内側にリセスされて第2パッド132の側部に第3溝部と連結される第4溝部が形成されることができる。第3溝部及び第4溝部もラウンド形態を有することができる。この場合、第1パッド131及び/または第2パッド132のサイズをより縮小させることができる。また、第1ビア121だけでなく、第1パッド131及び/または第2パッド132の接続信頼性などもより改善することができる。
【0031】
第1ビア121は、第1パッド131及び第2パッド132とそれぞれ境界なしに一体化することができる。この場合、第1ビア121及び第1パッド131は、第1絶縁層111の上面の延長線を基準にして互いに区分されることができる。第1ビア121と第2パッド132とは、第1絶縁層111の下面の延長線を基準に互いに区分されることができる。第1ビア121と第1パッド131及び第2パッド132は、同一のめっき工程を介して形成されることができる。例えば、第1ビア121は、貫通孔Hの壁面上に配置される第1金属層M1と、第1金属層M1上に配置されて貫通孔Hの少なくとも一部を満たす第2金属層M2を含むことができ、第1パッド131及び第2パッド132は第2金属層M2を含むことができる。すなわち、第1ビア121と第1パッド131及び第2パッド132は、それぞれ第2金属層M2を共通的に含むことができる。第1金属層M1は、無電解めっき層などのシード層であることができ、第2金属層M2は電解めっき層であることができるが、これに限定されない。
【0032】
必要に応じて、一例に係るプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111の上面上に配置される第2絶縁層112、第1絶縁層111の下面上に配置される第3絶縁層113、第2絶縁層112上にまたは内に配置される第3パッド133、第3絶縁層113上にまたは内に配置される第4パッド134、第2絶縁層112内に配置されて第3パッド133と連結される第2ビア122、及び/または第3絶縁層113内に配置されて第4パッド134と連結される第3ビア123をさらに含むことができる。
【0033】
貫通孔Hの最上側における直径W1は、第1パッド131の幅W2より大きいことができ、第1パッド131の幅W2は第2ビア122を介して連結される最も隣接した第3パッドの幅W3より大きいことができる。同様に、貫通孔Hの最下側における直径は、第2パッド132の幅より大きいことができ、第2パッド132の幅は、第3ビア123を介して連結される最も隣接した第4パッド134の幅より大きいことができる。この場合、第1パッド131及び/または第2パッド132のサイズが過度に小さくなることを防止することができる。したがって、ビルドアップ工程過程でのアライメントマージンを十分に確保することができる。
【0034】
以下では、図面を参照して一例に係るプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0035】
第1絶縁層111は、コア絶縁層であることができる。第1絶縁層111は、絶縁物質を含むことができる。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂やポリイミドなどの熱可塑性樹脂などの絶縁樹脂、またはこれらの樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、または無機フィラーと共にガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、CCL(Copper Clad Laminate、銅張積層板)の絶縁層などが用いられることができるが、これに限定されない。第1絶縁層111は、後述する複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び複数の第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3のそれぞれより厚さが厚い場合がある。
【0036】
本開示において、厚さは、垂直方向へのプリント回路基板の研磨または切断断面を基準に走査顕微鏡または光学顕微鏡を用いて測定することができる。厚さが一定でない場合には、任意の5地点で測定した対象物のそれぞれの厚さの平均値で厚さの大小関係を比較することができる。
【0037】
第2絶縁層112及び第3絶縁層113はビルドアップ絶縁層であることができる。第2絶縁層112及び第3絶縁層113は、それぞれ複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び複数の第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3を含むことができる。複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び複数の第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3は、それぞれ絶縁物質を含むことができる。絶縁物質としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂やポリイミドなどの熱可塑性樹脂などの絶縁樹脂、またはこれらの樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、または無機フィラーとともにガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えば、ABF(Ajinomoto Build‐up Film、味の素ビルドアップフィルム)、プリプレグ(Prepreg)などが用いられることができるが、これに限定されるものではない。複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3は、互いに境界なしに一体化するかまたは互いに区分されることができ、図示したものより多い数で積層されるか、またはより少ない数で積層されることができる。複数の第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3は、互いに境界なしに一体化または互いに区分されることができ、図示したものより多い数で積層されるか、またはより少ない数で積層されることができる。
【0038】
貫通孔Hは、第1絶縁層111の上面と下面との間を貫通することができる。貫通孔Hの最上側及び最下側における直径は、それぞれ貫通孔Hの最上側と最下側との間の中心側における直径より大きいことができる。例えば、貫通孔Hは、断面上で幅が狭くなって再び広くなる砂時計形状を有することができる。但し、これに限定されるものではなく、貫通孔Hの形状は様々な形態で変わることができる。貫通孔Hの壁面としては、第1絶縁層111に含まれた無機フィラー及び/またはガラス繊維のそれぞれの少なくとも一部が突出されることができるが、これに限定されない。
【0039】
第1ビアホールV1及び第2ビアホールV2は、それぞれ厚さ方向に複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3のそれぞれを貫通することができる。ここで、貫通とは、各パッドまでの貫通を意味することができる。第1ビアホールV1は、それぞれ最上側における直径が最下側における直径より大きいことができる。例えば、第1ビアホールV1は、それぞれ断面上でテーパー形状を有することができる。第2ビアホールV2は、それぞれ最下側における直径が最上側における直径より大きいことができる。例えば、第2ビアホールV2は、それぞれ断面上で第1ビアホールV1のそれぞれと反対方向にテーパー形状を有することができる。但し、これに限定されるものではなく、第1ビアホールV1及び第2ビアホールV2のそれぞれの形状は様々な形態で変わることができる。
【0040】
第1ビア121は、金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。第1ビア121は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号連結のための貫通ビア、グランド連結のための貫通ビア、パワー連結のための貫通ビアなどを含むことができる。第1ビア121の数は特に限定されず、複数個であることができる。第1ビア121は、無電解めっき層(または化学銅めっき層)と電解めっき層(または電気銅めっき層)とを含むことができる。
【0041】
第2ビア122及び第3ビア123は金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。第2ビア122及び第3ビア123は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号連結のための接続ビア、グランド連結のための接続ビア、パワー連結のための接続ビアなどを含むことができる。第2ビア122及び第3ビア123の数は特に限定されず、第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3の各層に複数個で配置されることができる。第2ビア122及び第3ビア123はそれぞれ無電解めっき層(または化学銅めっき層)と電解めっき層(または電気銅めっき層)を含むことができる。
【0042】
第1絶縁層111を貫通する貫通孔Hの少なくとも一部を満たす第1ビア121は貫通ビアであることができる。複数の第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3をそれぞれ貫通する第1ビアホールV1の少なくとも一部をそれぞれ満たす第2ビア122は、それぞれ第1接続ビアであることができる。複数の第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3をそれぞれ貫通する第2ビアホールV2の少なくとも一部をそれぞれ満たす第3ビア123は、それぞれ第2接続ビアであることができる。このような観点から、第1ビア121は、第2ビア122及び第3ビア123のそれぞれよりも高さが大きいことがある。
【0043】
第1パッド131及び第2パッド132はそれぞれ金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。第1パッド131及び第2パッド132は、該当層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパッド、パワーパッド、信号パッドなどを含むことができる。第1パッド131及び第2パッド132はそれぞれ複数個であることができる。第1パッド131及び第2パッド132はそれぞれ電解めっき層(または電気銅めっき層)を含むことができる。
【0044】
第3パッド133及び第4パッド134は、それぞれ金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。第3パッド133及び第4パッド134は、該当層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパッド、パワーパッド、信号パッドなどを含むことができる。第3パッド133及び第4パッド134の数は特に限定されず、第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3の各層に複数個で配置されることができる。第3パッド133及び第4パッド134は、それぞれ無電解めっき層(または化学銅めっき層)及び電解めっき層(または電気銅めっき層)を含むことができる。必要に応じては、銅箔をさらに含むことができる。
【0045】
トレース141は、金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。トレース141は、信号用トレースを含むことができる。トレース141は、複数個であることができる。トレース141は、無電解めっき層(または化学銅めっき層)と電解めっき層(または電気銅めっき層)とを含むことができる。必要に応じては、銅箔をさらに含むことができる。トレース141は、ライン/スペースが小さい微細回路であることができ、例えば、トレース141の線幅は、第1パッド131及び/または第2パッド132の幅より小さいことができる。
【0046】
本開示において、線幅は、垂直方向へのプリント回路基板の研磨または切断断面を基準に走査顕微鏡または光学顕微鏡を用いて測定することができる。断面における線幅が一定でない場合には、最大線幅で測定された値を意味することができる。
【0047】
第1ビルドアップ絶縁層112-1、112-2、112-3及び第2ビルドアップ絶縁層113-1、113-2、113-3の各層には、第3パッド133及び第4パッド134の以外にも他のライン(line)パターン、プレーン(plane)パターン及び/またはパッド(pad)パターンが配置されることができる。これらのパターンは、それぞれ金属物質を含むことができる。金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/またはこれらの合金などを含むことができる。これらのパターンはそれぞれ該当層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。これらのパターンは、それぞれ無電解めっき層(または化学銅めっき層)及び電解めっき層(または電気銅めっき層)を含むことができる。必要に応じては、銅箔をさらに含むことができる。
【0048】
第2絶縁層112及び第3絶縁層113上には、それぞれレジスト層がさらに配置されることができる。レジスト層は、プリント回路基板100Aの最外側に配置され、内部構成要素を保護することができる。レジスト層の材料は特に限定されない。例えば、絶縁物質が用いられることができるが、このとき、絶縁物質としてはソルダーレジスト(Solder Resist)が用いられることができるが、これに限定されない。レジスト層には、パッド等のパターンのそれぞれの少なくとも一部をオープンさせる開口が複数個で形成されることができる。
【0049】
図5図10は、図3のプリント回路基板のコア絶縁層に形成される貫通ビアと第1及び第2パッドの製造一例を概略的に示した工程図である。
【0050】
図5を参照すると、第1絶縁層111を用意する。第1絶縁層111は、銅箔積層板(CCL)であることができる。第1絶縁層111の上面及び/または下面には銅箔が配置されることができるが、これに限定されない。
【0051】
図6を参照すると、第1絶縁層111に貫通孔Hを形成する。貫通孔Hは、レーザ加工によって形成することができる。例えば、レーザ加工、例えばCOレーザドリルなどを用いて第1絶縁層111の上側及び下側方向で全て加工を行って第1絶縁層111の上面と下面との間を貫通する砂時計形状の貫通孔Hを形成することができる。必要に応じては、上側または下側方向にのみ加工を行ってテーパー形状の貫通孔Hを形成することもできる。
【0052】
図7を参照すると、第1絶縁層111及び貫通孔Hに第1金属層M1及び第2金属層M2を形成する。例えば、無電解めっきなどにより貫通孔Hの壁面と第1絶縁層111の上面及び下面上に第1金属層M1を形成することができる。次に、第1金属層M1をシード層として用いて電解めっきなどで第1金属層M1上に第2金属層M2を形成することができる。第2金属層M2は、貫通孔Hを満たすことができる。
【0053】
図8を参照すると、貫通孔Hの上側及び下側の第2金属層M2上にそれぞれ第1エッチングレジスト210及び第2エッチングレジスト220を配置する。第1エッチングレジスト210及び第2エッチングレジスト220は、それぞれフォトリソグラフィ工程でパターニングが可能なドライフィルムであることができる。
【0054】
図9を参照すると、第1エッチングレジスト210及び第2エッチングレジスト220をマスクとして用いて第1金属層M1及び第2金属層M2に対するエッチング工程を行う。例えば、テンティング工程(Tenting Process)による等方性エッチング工程により、貫通孔Hの上部及び下部領域にそれぞれ第1溝部h1及び第3溝部h3を形成することができ、また、第1パッド131及び第2パッド132の側部にそれぞれ第2溝部h2及び第4溝部h4を形成することができる。第1溝部h1及び第2溝部h2と第3溝部h3及び第4溝部h4は、それぞれ丸くエッチングできる。
【0055】
図10を参照すると、第1エッチングレジスト210及び第2エッチングレジスト220を除去する。第1エッチングレジスト210及び第2エッチングレジスト220の除去としては、レジスト剥離液を用いることができるが、これに限定されず、物理的に剥離を行うこともできる。一連の過程を介して、コア絶縁層である第1絶縁層111に貫通ビアである第1ビア121と貫通ビアのパッドである第1パッド131及び第2パッド132が形成されることができる。この後、ビルドアップ工程を行うと、上述した一例に係るプリント回路基板100Aを製造することができる。それ以外の他の内容は上述したものと実質的に同一であるため、重複する説明は省略する。
【0056】
図11は、本開示による場合とそうでない場合の貫通ビアと、そのパッドの形態を比較して示したイメージ断面図である。
【0057】
図面を参照すると、(a)のように本開示による場合には、貫通ビア用パッドが比較的小さいサイズで形成され、貫通ビア用パッドの側部が一部エッチングできて丸い形態を有し、また、貫通ビアの上面及び下面が一部エッチングできて丸い形態を有するなど、コア絶縁層の上面及び下面とリセス段差を有することが分かる。一方、(b)のように一般的なめっき工程で貫通ビアとそのパッドを形成する場合には、貫通ビア用パッドが比較的大きいサイズで形成され、貫通ビアがリセス段差を有することができないことが分かる。したがって、集積度の観点や、信頼性の観点から、効果上の差異があり得る。一方、図面での点線は、コア絶縁層の上面及び下面のレベルを示す延長線であることができる。
【0058】
図12は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示した断面図であり、図13は、図12の概略的なプリント回路基板のB-B’線に沿った切断断面図である。
【0059】
図面を参照すると、他の一例に係るプリント回路基板100Bは、上述した一例に係るプリント回路基板100Aと比較して、貫通孔Hの形態が一部異なる。例えば、貫通孔Hの最上側及び最下側における直径がそれぞれ貫通孔Hの最上側と最下側との間の中心側における直径と実質的に同一であることができる。例えば、貫通孔Hは、断面上で幅が実質的に一定の矩形状を有することができる。このような形態の貫通孔Hは、機械的ドリルを用いて形成することができる。それ以外の他の内容は、上述したものと実質的に同一であるため、重複する説明は省略する。
【0060】
本開示において、実質的という意味は、工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含んで判断することができる。例えば、実質的に同一であるということは、全く同一である場合のみならず、工程誤差によって大略的に発生する微細な差異が存在する場合も含むものであることができる。また、実質的に一定であるということは、完全に一定である場合のみならず、工程誤差によって大略的に発生する微細な差異が存在する場合も含むものであることができる。
【0061】
本開示において、連結されるという意味は、直接連結された場合だけでなく、間接的に連結された場合を含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるものであって、該当構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0062】
本開示で用いられた一例という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の一例に関連した説明であると理解することができる。
【0063】
本開示で用いられた用語は、単に一例を説明するために用いられたものであり、本開示を限定する意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0064】
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラ
1060 アンテナ
1070 ディスプレイ
1080 バッテリー
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 マザーボード
1120 部品
1121 部品パッケージ
1130 カメラモジュール
1140 スピーカー
100A、100B プリント回路基板
111 第1絶縁層(コア絶縁層)
112 第2絶縁層
112-1、112-2、112-3 第1ビルドアップ絶縁層
113 第3絶縁層
113-1、113-2、113-3 第2ビルドアップ絶縁層
H 貫通孔
V1 第1ビアホール
V2 第2ビアホール
121 第1ビア(貫通ビア)
122 第2ビア(第1接続ビア)
123 第3ビア(第2接続ビア)
131 第1パッド
132 第2パッド
133 第3パッド
134 第4パッド
141 トレース
h1 第1溝部
h2 第2溝部
h3 第3溝部
h4 第4溝部
M1 第1金属層
M2 第2金属層
210 第1エッチングレジスト
220 第2エッチングレジスト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13