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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031754
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/443 20170101AFI20240229BHJP
【FI】
A47B88/443
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022169
(22)【出願日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】111132229
(32)【優先日】2022-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】翁 子承
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA01
3B160AB45
3B160EA03
3B160EA13
3B160EA14
3B160EA32
3B160EA35
3B160EB02
3B160EB23
3B160EB42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】所定の位置にスライド補助装置を強制的に動かし、前記スライド補助装置の動作の円滑性を確保することができるスライドレールアセンブリを提供する。
【解決手段】スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、スライド補助装置、弾性部材、及び作動部材を含む。前記第2のレール及び前記第1のレールは互いに対して可動である。前記弾性部材は、前記第2のレールに配置される。前記第2のレールが前記第1のレールに対して開口方向に沿って動かされる過程で、前記スライド補助装置を前記開口方向に沿って所定の位置まで動かすために、前記作動部材が初期状態で前記弾性部材に接触するように構成される。前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されると、前記弾性部材は前記第1のレールの所定のスペースを介して弾性力を放出し、それによって前記作動部材が前記弾性部材に接触しない状態で、前記弾性部材が前記初期状態でなくなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロッキング形状を含み、所定のスペースが形成された第1のレールと;
前記第1のレールに対して、長軸方向に可動である第2のレールと;
前記第1のレールと前記第2のレールとの間に可動に取り付けられたスライド補助装置と;
前記スライド補助装置に配置された弾性部材と;
前記第2のレールに配置された作動部材と、
を含み、
前記第2のレールが開口方向に沿って前記第1のレールに対して動かされる過程で、前記スライド補助装置を前記開口方向に沿って所定の位置まで動かすために、前記作動部材が初期状態で前記弾性部材に接触するように構成され、
前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されると、前記弾性部材は、前記第1のレールの前記所定のスペースを介して弾性力を放出し、前記初期状態から非初期状態に切り替わるように構成され、それによって前記非初期状態で前記作動部材が前記弾性部材に接触しなくなり、
前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記伸長位置から動かされるのを防ぐために、前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記開口方向に沿って伸長位置に更に動かされると、前記第1のレールの前記ブロッキング形状は、前記作動部材をブロックするように構成されることを特徴とするスライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のレールが前部と後部を有し、前記ブロッキング形状が前記第1のレールの前記前部に隣接して位置され、
前記第1のレールは、第1の壁、第2の壁、及び前記第1の壁と前記第2の壁との間に接続された長手方向の壁を含み、前記第2のレールを収容するために、通路は、前記第1のレールの前記第1の壁、前記第2の壁、及び前記長手方向の壁によって画定される請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記スライド補助装置が前記第1のレールの前記通路内に位置され、前記スライド補助装置が、本体及び前記本体に配置された複数の回転部材を含み、前記複数の回転部材が前記第1のレール及び前記第2のレールを支持するように構成され、
前記弾性部材が前記スライド補助装置の前記本体に配置され、
前記スライド補助装置の前記本体が、第1の部品、第2の部品、及び前記本体の前記第1の部品と前記第2の部品との間に接続された長手方向の部品を含み、前記複数の回転部材が、前記本体の前記第1の部品及び前記第2の部品に配置される請求項2に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項4】
前記弾性部材が接続部、弾性部、及び所定部を含み、
前記弾性部材の前記接続部が前記本体の前記長手方向の部品に接続され、前記弾性部が前記接続部から延び、前記所定部が前記弾性部に位置し、
前記弾性部が、前記第1のレールの前記長手方向の壁によって支持され、前記弾性部材を前記初期状態に保持し、前記弾性力を蓄積するよう構成され、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記開口方向に沿って動かされる過程で、前記開口方向に沿って前記所定の位置に前記スライド補助装置を強制的に動かすために、前記作動部材が前記弾性部材の前記弾性部にある前記所定部に接触するように構成され、
前記第1のレールの前記長手方向の壁に前記所定のスペースが形成され、前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されるときに、前記弾性部材の前記弾性部が前記第1のレールの前記長手方向の壁の前記所定のスペースを介して前記弾性力を放出し、前記弾性部材の前記弾性部が短手方向に動かされ、前記弾性部材が前記初期状態から前記非初期状態に切り替わり、前記作動部材が前記非初期状態で前記弾性部材の前記弾性部の前記所定部に接触しなくなる請求項3に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項5】
前記作動部材が前記第2のレールに可動に取り付けられるときに、前記スライドレールアセンブリが、前記作動部材を動かすように操作されるよう構成される操作部材を更に含み、
前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記伸長位置から動かされるのを防ぐために、前記第2のレールが、前記第1のレールに対して前記伸長位置に位置するときに、前記第1のレールの前記ブロッキング形状が第1の状態で前記作動部材をブロックするように構成され、
前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記伸長位置から動くのを可能にするために、前記操作部材が前記作動部材を駆動し、前記第1の状態から第2の状態に切り替え、それによって前記第1のレールの前記ブロッキング形状が前記作動部材をブロックせず、
前記作動部材が、前記第2のレール24に枢動可能に接続され、前記スライドレールアセンブリが補助基材を更に含み、前記補助基材が弾性部を含み、前記作動部材が前記弾性部の弾性力に応じて前記第1の状態に保持されるよう構成される請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
所定のスペースが形成された第1のレールと;
前記第1のレールに対して可動な第2のレールと;
前記第1のレールに配置された係合部材と;
前記第1のレールと前記第2のレールとの間に可動に取り付けられたスライド補助装置と;
前記スライド補助装置に配置された弾性部材と;
前記第2のレールに配置された作動部材と、
を含み、
前記第2のレールが開口方向に沿って前記第1のレールに対して動かされる過程で、前記スライド補助装置を前記開口方向に沿って所定の位置まで動かすために、前記作動部材が初期状態で前記弾性部材に接触するように構成され、
前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されると、前記弾性部材は、前記第1のレールの前記所定のスペースを介して弾性力を放出し、前記初期状態から非初期状態に切り替わるように構成され、それによって前記非初期状態で前記作動部材が前記弾性部材に接触しなくなり、
前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記第1のレールに対して更に動かされるとき、前記係合部材は前記スライド補助装置に係合するように構成されることを特徴とするスライドレールアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のレールが第1の壁、第2の壁、及び前記第1のレールの前記第1の壁と前記第2の壁との間に接続された長手方向の壁を含み、前記第2のレールを収容するために、通路は、前記第1のレールの前記第1の壁、前記第2の壁、及び前記長手方向の壁によって画定され、
前記スライド補助装置が前記第1のレールの前記通路内に位置され、
前記スライド補助装置が、本体及び前記本体に配置された複数の回転部材を含み、前記複数の回転部材が前記第1のレール及び前記第2のレールを支持するように構成される請求項6に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項8】
前記弾性部材が前記スライド補助装置の前記本体に配置され、
前記スライド補助装置の前記本体が、第1の部品、第2の部品、及び前記本体の前記第1の部品と前記第2の部品との間に接続された長手方向の部品を含み、前記複数の回転部材が、前記本体の前記第1の部品及び前記第2の部品に配置される請求項7に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項9】
前記弾性部材が接続部、弾性部、及び所定部を含み、
前記弾性部材の前記接続部が前記本体の前記長手方向の部品に接続され、前記弾性部が前記接続部から延び、前記所定部が前記弾性部に位置し、
前記弾性部が、前記第1のレールの前記長手方向の壁によって支持され、前記弾性部材を前記初期状態に保持し、前記弾性力を蓄積するよう構成され、
前記第2のレールが前記第1のレールに対して前記開口方向に沿って動かされる過程で、前記開口方向に沿って前記所定の位置に前記スライド補助装置を強制的に動かすために、前記作動部材が前記弾性部材の前記弾性部にある前記所定部に接触するように構成される請求項8に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項10】
前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されるときに、前記弾性部材の前記弾性部が前記第1のレールの前記所定のスペースを介して前記弾性力を放出し、それによって前記弾性部材の前記弾性部が短手方向に動かされ、前記弾性部材が前記初期状態から前記非初期状態に切り替わり、前記作動部材が前記非初期状態で前記弾性部材の前記弾性部の前記所定部に接触しなくなる請求項9に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドレールアセンブリに関し、特に、スライド補助装置を所定の位置に強制的に動かすことができるスライドレールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1のレール、第2のレール、ブロッキングベース、ボールリテーナ、及びブロッキング部材を含むスライドレールアセンブリが開示されている。前記第2のレールは、前記第1のレールに対して可動である。前記ブロッキングベースは、前記第1のレールに配置され、制限部を有する。前記ボールリテーナは、前記第2のレールと前記第1のレールとの間の動作を容易にするように構成される。前記ボールリテーナは、接触部を有する。前記ボールリテーナの接触部は、固定部(非可動部)である。前記ブロッキング部材は、第1の状態から第2の状態へ前記第2のレールに対して操作可能に動作されるように構成される。前記ブロッキング部材が前記第1の状態にあるとき、前記ブロッキング部材が前記ブロッキングベースの制限部に当接するまで、前記ブロッキング部材は、前記第2のレールの動作に応じて開口方向に沿って前記ボールリテーナの接触部を押して、ボールリテーナを動かすように構成される。一方、前記ボールリテーナの係合形状は、前記第1のレールのブロッキングベース上で弾性アームと係合し、それによって前記ボールリテーナを一時的に保持して所定の位置で停止させることができ、前記ボールリテーナの接触部及び前記ブロッキングベースの制動部が互いに分離される。
【0003】
しかしながら、このような分離はより多くのスペースを必要とする。特定の寸法が大きすぎたり、特定の位置が近すぎたりする等、製作公差が限界を超えると、ボールリテーナの動作の円滑性に影響を及ぼす。そのため、異なる市場の要求に対して、様々な製品を開発することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9,980,566B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、所定の位置にスライド補助装置を強制的に動かし、前記スライド補助装置の動作の円滑性を確保することができるスライドレールアセンブリに関する。
【0006】
本発明の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、スライド補助装置、弾性部材、及び作動部材を含む。前記第1のレールは、ブロッキング形状を含み、所定のスペースが形成される。前記第2のレールは、前記第1のレールに対して長手方向に可動である。前記スライド補助装置は、前記第1のレールと前記第2のレールとの間に可動に取り付けられる。前記弾性部材は、前記スライド補助装置に配置される。前記作動部材は、前記第2のレールに配置される。前記第2のレールが前記第1のレールに対して開口方向に沿って動かされる過程で、前記スライド補助装置を前記開口方向に沿って所定の位置まで動かすために、前記作動部材が初期状態で前記弾性部材に接触するように構成される。前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置されると、前記弾性部材は、前記第1のレールの前記所定のスペースを介して弾性力を放出し、前記初期状態から非初期状態に切り替わるように構成され、それによって前記非初期状態では前記作動部材が前記弾性部材に接触しなくなる。前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記伸長位置から動かされるのを防ぐために、前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記第1のレールに対して更に伸長位置まで動されると、前記第1のレールの前記ブロッキング形状が前記作動部材をブロックするように構成される。
【0007】
本発明の他の実施形態によれば、スライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、係合部材、スライド補助装置、弾性部材、及び作動部材を含む。前記第1のレールは、所定のスペースが形成される。前記第2のレールは、前記第1のレールに対して可動である。前記係合部材は、前記第1のレールに配置される。前記スライド補助装置は、前記第1のレールと前記第2のレールとの間に可動に取り付けられる。前記弾性部材は、前記スライド補助装置に配置される。前記作動部材は、前記第2のレールに配置される。前記第2のレールが前記第1のレールに対して開口方向に沿って動かされる過程で、前記スライド補助装置を前記開口方向に沿って所定の位置まで動かすために、前記作動部材が初期状態で前記弾性部材に接触するように構成される。前記スライド補助装置が前記所定の位置に位置すると、前記弾性部材は、前記第1のレールの前記所定のスペースを介して弾性力を放出し、前記初期状態から非初期状態に切り替わるように構成され、それによって前記非初期状態では前記作動部材が前記弾性部材に接触しなくなる。前記第2のレールが前記開口方向に沿って前記第1のレールに対して更に動かされるとき、前記係合部材は前記スライド補助装置に係合するように構成される。
【0008】
当業者であれば、様々な図及び図面に示されている好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読めば、本発明のこれらの目的及びその他の目的は明らかになることは間違いない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態によるスライドレールアセンブリが伸長状態にあることを示す図である。
図2図2は、本発明の実施形態による第1のレール、第2のレール、及び第3のレールを含むスライドレールアセンブリの分解図である。
図3図3は、本発明の実施形態による第1のレールを示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態による第2のレールを示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態による、第1のレールが第3のレールに対して伸長され、第2のレールが開口方向に沿って第1のレールに対して動くことを示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態による、第2のレールにある作動部材が開口方向に沿って動かされ、スライド補助装置を駆動し、弾性部材を介して動かすことを示す部分図である。
図7図7は、本発明の実施形態による、第2のレールにある作動部材を弾性部材から分離し、スライド補助装置を動かさないことを示す部分図である。
図8図8は、本発明の実施形態による、第2のレールにある作動部材を弾性部材から分離し、スライド補助装置を動かさないことを示す部分図である。
図9図9は、本発明の実施形態による、第2のレールにある作動部材をブロックするように構成された第1のレールにあるブロッキング形状を示す部分図である。
図10図10は、本発明の実施形態による、作動部材をブロックするブロッキング形状を備えて、スライドレールアセンブリが伸長状態にあることを示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態による、作動部材をブロックしないブロッキング形状を備えて、スライドレールアセンブリが伸長状態にあることを示す図である
図12図12は、本発明の他の実施形態による第1のレールのスライド補助装置を示す図である。詳細な説明
【0010】
図1及び図2に示されるように、本発明の実施形態によれば、スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22及び第2のレール24を含む。スライドレールアセンブリ20は、第3のレール26を更に含むことが好ましい。第1のレール22は、第3のレール26と第2のレール24との間に可動に取り付けられ、第1のレール22は、第3のレール26に対して第2のレール24の走行距離を伸長するように構成される。本実施形態では、第3のレール26(外部レール等)、第1のレール22(中間レール等)、及び第2のレール24(内部レール等)は、互いに長手方向に可動である。図1及び図2において、X軸は、スライドレールアセンブリ20の長手方向(又は長さ方向)であり、Y軸は、スライドレールアセンブリ20の短手方向(又は横方向)であり、Z軸は、スライドレールアセンブリ20の垂直方向(又は高さ方向)である。
【0011】
第3のレール26は、第1の壁28a、第2の壁28b、及び第3のレール26の第1の壁28aと第2の壁28bとの間に接続された長手方向の壁30を含む。通路32は、第1のレール22を収容するために、第3のレール26の第1の壁28a、第2の壁28b、及び長手方向の壁30によって画定される。第3のレール26は、前部26a及び後部26bを有する。
【0012】
第1のレール22は、第1の壁34a、第2の壁34b、及び第1のレール22の第1の壁34aと第2の壁34bとの間に接続された及び長手方向の壁36を有する。通路38は、第2のレール24を収容するために、第1のレール22の第1の壁34a、第2の壁34b、及び長手方向の壁36によって画定される。第1のレール22は、前部22a及び後部22bを有する。
【0013】
第2のレール24は、第1の壁40a、第2の壁40b、及び第2のレール24の第1の壁40aと第2の壁40bとの間に接続された長手方向の壁42を含む。第2のレール24は、前部24a及び後部24bを有する。
【0014】
第3のレール26の通路32には、少なくとも一つのスライド補助部材44が配置されていることが好ましい。第1のレール22と第3のレール26との間の相対的動作の円滑性を向上させるために、スライド補助部材44は、複数の回転ボールを含む。一方、スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22と第2のレール24との間に可動に取り付けられたスライド補助装置46を更に含む。更に、第1のレール22の通路38にはスライド補助装置46が配置され、第2のレール24と第1のレール22との相対的動作の円滑性を向上させるために、スライド補助装置46は、回転ボール(図3を参照下さい)等の複数の回転部材48を含む。
【0015】
スライド補助装置46は、本体33を含むことが好ましい。複数の回転部材48は、本体33に配置され、第1のレール22及び第2のレール24を支持するように構成される。
【0016】
図3に示されるように、第1のレール22は、ブロッキング形状50を含み、所定のスペース52が形成されている。ブロッキング形状50は、第1のレール22の通路38の内側に位置されている。
【0017】
突起部等のブロッキング形状50は、第1のレール22の長手方向の壁36に対して短手方向に(又は側方に)に突出していることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、ブロッキング形状50は、第1のレール22の前部22aに隣接して位置されている。
【0018】
第1のレール22の長手方向の壁36は、所定のスペース52が形成されていることが好ましい。例えば、第1のレール22の長手方向の壁36は、所定のスペース52を提供するための溝を含む。又は、本実施形態では、所定のスペース52は、開口によって提供されるが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、所定のスペース52は、第1のレール22の長手方向の壁36の第1の面L1及び第2の面L2と側方に連通している。第1の面L1は、第2の面L2と反対側である。第1のレール22の長手方向の壁36の第1の面L1は、第3のレール26の長手方向の壁30に面し、第1のレール22の長手方向の壁36の第2の面L2は、第2のレール24の長手方向の壁42に面している(図1も参照してください)。
【0019】
第1のレール22の通路38の内側にスライド補助装置46が配置されていることが好ましい。
【0020】
スライド補助装置46の本体33は、第1の部品54a、第2の部品54b、及び本体33の第1の部品54aと第2の部品54bとの間に接続された長手方向の部品56を含むことが好ましい。複数の回転部材48は、本体33の第1の部品54a及び第2の部品54bに配置される(図3は、視角の関係上、本体33の第1の部品54aにある回転部材48を示さず、本体33の第2の部品54bにある回転部材48のみを示す)。第1の部品54a、第2の部品54b、及び長手方向の部品56は、それぞれ第1のレール22の第1の壁34a、第2の壁34b、及び長手方向の壁36に相当する。
【0021】
スライドレールアセンブリ20は、スライド補助装置46の本体33に配置された弾性部材58を更に含む。本実施形態では、弾性部材58及び本体33は、独立した二つの構成要素であるが、本発明はこれに限定されない。
【0022】
弾性部材58は、本体33の長手方向の部品56に配置されることが好ましい。弾性部材58は、接続部60、弾性部62、及び所定部64を含む。弾性部材58の接続部60は、本体33の長手方向の部品56に接続(固定接続等)されている。接続部60からは弾性部62が延びており、所定部64は弾性部62の上に位置している。所定部64(突起部等)は、弾性部62に対して短手方向に突出しているが、本発明はこれに限定されない。弾性部62は、第1のレール22の長手方向の壁36によって支持され、弾性部材58を初期状態K1に保持して弾性力Fを蓄積するように構成される。
【0023】
本体33の長手方向の部品56は、本体33の長手方向の部品56の両側に連通するスペース65(開口等)が形成されていることが好ましい。弾性部62が短手方向にスペース65を貫通することで、第1のレール22の長手方向の壁36によって弾性部62が支持され、弾性部材58が初期状態K1にあるように保持され、弾性力Fが蓄積される。
【0024】
スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22に配置された係合部材66を更に含むことが好ましい。係合部材66は、固定部68及び弾性アーム70を含む。固定部68は、第1のレール22の長手方向の壁36に固定されている。固定部68からは弾性アーム70が延び、弾性アーム70は締結部72を含む。一方、スライド補助装置46の本体33は、締結部72と相互作用するように構成される締結部74を更に含む。締結部74は、本体33の前端に隣接して配置されているが、本発明はこれに限定されない。
【0025】
図4に示されるように、スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24に配置された作動部材76を更に含む。更に、作動部材76は、第2のレール24に可動に取り付けられている。本実施形態では、作動部材76は、シャフト部材78を介して第2のレール24に枢動可能に接続されている。
【0026】
スライドレールアセンブリ20は、操作部材80及び補助基材82を更に含むことが好ましい。操作部材80は、作動部材76を動かすために操作されるように構成される。操作部材80は、第2のレール24に可動に取り付けられる。例えば、操作部材80は、第2のレール24の長さ方向に沿って、第2のレール24に対して可動である。操作部材80を操作して動かすときの安定性を向上させるために、第2のレール24は、操作部材80を支持するように構成された少なくとも一つの保持形状84を含む。
【0027】
操作部材80は、操作部86a、駆動部86b、及び操作部86aと駆動部86bとの間に接続された伸長部86cを含むことが好ましい。
【0028】
補助基材82は、第2のレール24に配置され、補助基材82は作動部材76に弾性力を与えるように構成されることが好ましい。本実施形態では、補助基材82は、作動部材76に弾性力を与えるように構成された弾性部88を含む。作動部材76は、弾性部88の弾性力に応じて第1の状態S1に保持される。
【0029】
図5に示されるように、第1のレール22は、第3のレール26に対して延びており、第1のレール22の前部22aは、第3のレール26の前部26aを超えて延びている。作動部材76は、補助基材82の弾性部88の弾性力に応じて第1の状態S1に保持されている。
【0030】
図5図6図7に示されるように、第1のレール22に対して第2のレール24(図6及び図7では第2のレール24が省略されている)が開口方向D1に沿って格納位置から動かされる過程で、スライド補助装置46を開口方向D1に沿って所定の位置P(図7に示される)に強制的に動かすために、第1の状態S1にある作動部材76は、初期状態K1(図5図6に示される)にある弾性部材58の所定部64に接触するように構成される。スライド補助装置46が所定の位置Pに位置すると、弾性部材58は、第1のレール22の所定のスペース52を介して弾性力Fを放出し(第1のレール22の所定のスペース52へ短手方向に延びた弾性部材58の弾性部62)、初期状態K1(図5図6に示される)から非初期状態K2(図7に示される)に切り替わり、それによって作動部材76は弾性部材58に接触しなくなる。
【0031】
更に、第2のレール24が開口方向D1に沿って第1のレール22に対して動かされる過程で、スライド補助装置46を開口方向D1に沿って強制的に動かすために、作動部材76は、弾性部材58の弾性部62にある所定部64に接触するように構成され(図5図6に示される)、それによってスライド補助装置46が第1のレール22の前部22aに接近することを確実にすることができる。これにより、図5に示されるように、第2のレール24の所定部(中間部及び/又は後部、ただし、本発明はこれに限定されない)の第1の壁40a及び第2の壁40bは、スライド補助装置46(スライド補助装置46の回転部材48)によって適切に支持されることができる。
【0032】
スライド補助装置46を所定の位置P(図7に示される)に強制的に動かすと、第1のレール22の長手方向の壁36の所定のスペース52を介して、弾性部材58の弾性部62が弾性力Fを放出し、それによって弾性部材58の弾性部62が短手方向に(又は側方に)動かされ、弾性部材58が初期状態K1(図5及び図6に示される)から非初期状態K2(図7に示される)に切り替わる。したがって、弾性部材58の弾性部62にある所定部64から作動部材76が分離され、作動部材76が弾性部材58の弾性部62にある所定部64に接触しなくなる。
【0033】
図8図9図10に示されるように、第2のレール24が開口方向D1に沿って伸長位置Eから動されることを防止するために(図9及び図10に示される)、第2のレール24(図8及び図9では第2のレール24が省略されている)が、第1のレール22に対して開口方向D1に沿って伸長位置Eまで更に動されると、第1のレール22のブロッキング形状50が第1の状態S1で作動部材76をブロックするように構成される。
【0034】
好ましくは、第2のレール24が、開口方向D1に沿って第1のレール22に対して伸長位置Eまで更に動されると、第2のレール24と共に、スライド補助装置46が所定距離J分だけ開口方向D1に沿って動かされ(差動的に動され)(図8及び図9に示される)、それによって係合部材66(係合部材66の締結部72)がスライド補助装置46(スライド補助装置46の締結部74)に係合し、第1のレール22の前部22aに近い位置でスライド補助装置46を一時的に保持するように構成される(図10に示される)。
【0035】
更に、前述の差動は、第1のレール22に対する第2のレール24の動作に応じてスライド補助装置46の回転部材48を駆動して回転させる動作であるため、スライド補助装置46の変位は実際の第2のレール24の変位よりも小さくなる。このような構成は当業者にはよく知られており、簡略化のために、それ以上の説明は記載されていない。
【0036】
更に、格納方向D2に沿って、伸長位置Eから第1のレール22に対して第2のレール24は動かされることができる。第2のレール24が格納方向D2に沿って伸長位置Eから動かされる過程で、所定の形状90又は第2のレール24の所定の部分(図10に示されるような傾斜面や円弧面等)を介してスライド補助装置46(スライド補助装置46の締結部74)から係合部材66(係合部材66の締結部72)を係脱することができる。例えば、係合部材66(係合部材66の締結部72)をスライド補助装置46(スライド補助装置46の締結部74)から係脱させるために、所定の形状90は、係合部材66の弾性アーム70をたわませる(偏移させる)ように構成される。このような構成は当業者にはよく知られており、簡略化のために、それ以上の説明は記載されていない。更に、係合部材66(係合部材66の締結部72)がスライド補助装置46(スライド補助装置46の締結部74)から係脱された後、スライド補助装置46の回転部材48は、格納方向D2に沿って第2のレール24の動作に応じて回転させるように構成され、それによってスライド補助装置46が格納方向D2に沿って動かされる(差動的に動かされる)。このような過程で、弾性部材58(弾性部材58の弾性部62)は、第1のレール22の所定のスペース52から離れて動かされ、非初期状態K2から初期状態K1に戻るように構成される。
【0037】
図10及び図11に示されるように、前記第2のレール24が開口方向D1に沿って伸長位置Eから動くのを可能にするために、操作部材80を操作し、作動部材76を第1の状態S1(図10に示される)から第2の状態S2(図11に示される)に切り替えさせるように構成され、それによって第1のレール22のブロッキング形状50が作動部材76をブロックしない。
【0038】
更に、ユーザーは、操作部材80の操作部86aに操作力F’をかけ、第1の操作位置X1(図10に示される)から第2の操作位置X2(図11に示される)に操作部材80を動かし、それによって操作部材80の駆動部86bは、第1の状態S1(図10に示される)から第2の状態S2(図11に示される)に作動部材76を回転させるように構成される。したがって、第1のレール22のブロッキング形状50は、作動部材76をブロックせず、開口方向D1に沿って伸長位置Eから第2のレール24を動かし、第1のレール22の通路38から着脱されることを可能にする(図11に示される)。
【0039】
図12は、本発明の他の実施形態による第1のレール200を示す。第1のレール22と異なり、第1のレール200は、スライド補助装置46の本体33に一体化した弾性部材202を有するように構成される。このような構成により、前述の実施形態と同様の技術的効果を達成することができる。
【0040】
したがって、本発明の実施形態にかかるスライドレールアセンブリ20は、下記の技術的特徴を有する。
1.第2のレール24が開口方向D1に沿って第1のレール22に対して動かされる過程で、作動部材76は、弾性部材58に接触し、開口方向D1に沿って所定の位置にスライド補助装置46を強制的に動かすように構成され、それによってスライド補助装置46は、第1のレール22の前部22aに接近することを確実にすることができる。それによって、第2のレール24の所定部分は、スライド補助装置46(スライド補助装置46の回転部材48)によって適切に支持され、有効なスライド補助効果を第2のレール24に提供することができる。
2.第1のレール22(第1のレール22の長手方向の壁36)は、所定のスペース52が形成される。弾性部材58は、スライド補助装置46に配置される。弾性部材58は、第1のレール22の所定のスペース52を介して弾性力Fを放出し、初期状態K1から非初期状態K2に切り替わり(短手方向に動かされる等)、それによって作動部材76は弾性部材58に接触しなくなる。
【0041】
当業者であれば、本発明の教示を保持しながら、装置及び方法の多数の修正及び変更が行われ得ることを容易に観察するであろう。したがって、上記の開示は、添付された請求項の内容及び範囲によってのみ制限されるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12