(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031810
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】半導体チップ及びこれを含む半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/768 20060101AFI20240229BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20240229BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240229BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240229BHJP
H01L 27/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H01L21/90 B
H01L25/08 C
H01L21/88 J
H01L21/88 T
H01L21/90 J
H01L27/088 E
H01L27/00 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098579
(22)【出願日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0107917
(32)【優先日】2022-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池 永 根
(72)【発明者】
【氏名】黄 智 煥
(72)【発明者】
【氏名】李 忠 善
【テーマコード(参考)】
5F033
5F048
【Fターム(参考)】
5F033HH08
5F033HH11
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5F048CB01
5F048CB02
5F048CB03
5F048CB04
(57)【要約】
【課題】信頼性が向上された半導体チップを提供する。
【解決手段】本発明による半導体チップは、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板と、第1面上に配置されるトランジスタと、トランジスタを覆う第1層間絶縁膜と、第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜と、第2層間絶縁膜内に配置される配線と、第2層間絶縁膜上に配置される第1導電パッドと、第2層間絶縁膜と第1導電パッドを覆う第1パッシベーション膜と、第1パッシベーション膜内に配置され、第1導電パッドと接続される第2導電パッドと、半導体基板と第1層間絶縁膜を貫通して配線と接続される貫通ビアと、第2面を覆う第2パッシベーション膜と、第2パッシベーション膜内に配置され、貫通ビアと接続される第3導電パッドと、を有し、第1パッシベーション膜は、第1厚さを有し、第1厚さは、第2パッシベーション膜の上部面から第1面までの第2厚さの0.4~0.6倍である。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板と、
前記第1面上に配置されるトランジスタと、
前記トランジスタを覆う第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜と、
前記第2層間絶縁膜内に配置される配線と、
前記第2層間絶縁膜上に配置される第1導電パッドと、
前記第2層間絶縁膜と前記第1導電パッドを覆う第1パッシベーション膜と、
前記第1パッシベーション膜内に配置され、前記第1導電パッドと接続される第2導電パッドと、
前記半導体基板と前記第1層間絶縁膜を貫通して前記配線と接続される貫通ビアと、
前記第2面を覆う第2パッシベーション膜と、
前記第2パッシベーション膜内に配置され、前記貫通ビアと接続される第3導電パッドと、を有し、
前記第1パッシベーション膜は、第1厚さを有し、
前記第1厚さは、前記第2パッシベーション膜の上部面から前記第1面までの第2厚さの0.4~0.6倍であることを特徴とする半導体チップ。
【請求項2】
前記第2パッシベーション膜は、第3厚さを有し、
前記第1厚さは、前記第3厚さより大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
【請求項3】
前記第2導電パッドは、前記第1パッシベーション膜の下部面と共面をなす下面を有し、第1幅を有するパッド部と、
前記パッド部の前記第1幅より狭い第2幅を有し、前記第1パッシベーション膜を貫通するビア部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
【請求項4】
前記第2導電パッドは、前記パッド部と前記ビア部との間に位置し、第3幅を有する中間接続部をさらに含み、
前記第3幅は、前記第1幅より大きく、前記第2幅より小さいことを特徴とする請求項3に記載の半導体チップ。
【請求項5】
前記配線の内の少なくとも1つは、前記半導体チップの中心と同一のレベルに位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
【請求項6】
前記第2導電パッドは、第1幅と第1高さを有し、
前記第1高さは、前記第1幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
【請求項7】
前記第1導電パッドは、複数に配置され、
前記第1パッシベーション膜の下部面は、前記第1導電パッドと重畳される第1領域と、前記第1導電パッドとの間の位置と重畳される第2領域と、を含み、
前記第1領域は、前記第2領域より陥没していることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップ。
【請求項8】
第1サブチップと、
この上にボンディングされた第2サブチップと、を有し、
前記第1サブチップと前記第2サブチップは、互いに対称となる構造を有し、
前記第1サブチップと前記第2サブチップは、各々、
互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板と、
前記第1面上に配置されるトランジスタと、
前記トランジスタを覆う第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜と、
前記第2層間絶縁膜内に配置される配線と、
前記第2層間絶縁膜上に配置される第1導電パッドと、
前記第2層間絶縁膜と前記第1導電パッドを覆う第1パッシベーション膜と、
前記第1パッシベーション膜内に配置され、前記第1導電パッドと接続される第2導電パッドと、
前記半導体基板と前記第1層間絶縁膜を貫通して前記配線と接続される貫通ビアと、
前記第2面を覆う第2パッシベーション膜と、
前記第2パッシベーション膜内に配置され、前記貫通ビアと接続される第3導電パッドと、を含み、
前記第1サブチップの前記第1パッシベーション膜は、前記第2サブチップの前記第1パッシベーション膜と互いに接し、
前記第1サブチップの前記第2導電パッドは、前記第2サブチップの前記第2導電パッドと互いに接することを特徴とする半導体チップ。
【請求項9】
前記第1サブチップと前記第2サブチップの前記第2パッシベーション膜は、互いに同一の厚さを有し、
前記第1サブチップと前記第2サブチップの前記半導体基板は、互いに同一の厚さを有することを特徴とする請求項8に記載の半導体チップ。
【請求項10】
前記第1サブチップの前記貫通ビアは、前記第2サブチップの前記貫通ビアと垂直に重畳されることを特徴とする請求項8に記載の半導体チップ。
【請求項11】
バッファダイ(Buffer Die)と、
前記バッファダイ上に積層される複数の半導体チップと、
前記バッファダイの上部面と前記半導体チップの側面を覆うモールド膜と、を有し、
前記半導体チップは、各々、
多層の配線を含む配線部と、
前記配線部の下部に配置され、下部ビアと下部導電パッドを有する下部接続構造体と、
前記配線部の上部に配置され、上部ビアと上部導電パッドを有する上部接続構造体と、を含み、
前記配線部は、前記半導体チップの中心と同一のレベルに位置し、
前記下部導電パッドの下部面は、各々の前記半導体チップの下部面と同一レベルを有し、
前記上部接続構造体の上部面は、各々の前記半導体チップの上部面と同一レベルを有することを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項12】
前記下部接続構造体は、前記配線部の下部面を覆い、第1厚さを有し、前記下部ビアと前記下部導電パッドが内在される第1パッシベーション膜をさらに含み、
前記上部接続構造体は、前記配線部の上面に配置され、前記上部ビアによって貫通される半導体基板と、前記半導体基板の上面を覆い、前記上部導電パッドが内在される第2パッシベーション膜と、をさらに含み、
前記第1厚さは、前記第2パッシベーション膜の上部面から前記半導体基板の下面までの第2厚さの0.4~0.6倍であることを特徴とする請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第2パッシベーション膜は、第3厚さを有し、
前記第1厚さは、前記第3厚さより大きいことを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
前記下部ビアは、第1幅と第1高さを有し、
前記第1高さは、前記第1幅より大きいことを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項15】
前記下部接続構造体は、前記配線部の下部面に配置され、前記第1パッシベーション膜に被せる複数の内部導電パッドをさらに含み、
前記第1パッシベーション膜の下部面は、前記内部導電パッドと重畳される第1領域と、前記内部導電パッドとの間の位置と重畳される第2領域と、を含み、
前記第1領域は、前記第2領域より前記内部導電パッドに向かって陥没していることを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記半導体チップ上に配置される最上位半導体チップをさらに有し、
前記最上位半導体チップは、第4厚さを有する第2半導体基板と、
前記第2半導体基板下の第2配線部と、
前記第2配線部下の第3パッシベーション膜と、を含み、
前記半導体基板は、前記第4厚さより小さい第5厚さを有することを特徴とする請求項12に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
前記下部接続構造体は、前記配線部の下面に配置され、前記下部ビアによって貫通される第1半導体基板と、前記第1半導体基板の下面を覆い、前記下部導電パッドが内在される第1パッシベーション膜と、をさらに含み、
前記上部接続構造体は、前記配線部の上面に配置され、前記上部ビアによって貫通される第2半導体基板と、前記第2半導体基板の上面を覆い、前記上部導電パッドが内在される第2パッシベーション膜と、をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項18】
前記配線部は、下部接続構造体上の第1層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜内に配置される多層の第1配線と、
前記第1層間絶縁膜上の第1界面絶縁膜と、
前記第1界面絶縁膜内の第1内部導電パッドと第1接続導電パターンと、
前記第1界面絶縁膜上の第2界面絶縁膜と、
前記第2界面絶縁膜内の第2内部導電パッドと第2接続導電パターンと、
前記第2界面絶縁膜上の第2層間絶縁膜と、
前記第2層間絶縁膜内に配置される多層の第2配線と、を含み、
前記第1接続導電パターンは、前記第2接続導電パターンと接し、
前記第1界面絶縁膜は、前記第2界面絶縁膜と接することを特徴とする請求項17に記載の半導体パッケージ。
【請求項19】
前記第1配線は、前記第2配線と対称となる形状を有することを特徴とする請求項18に記載の半導体パッケージ。
【請求項20】
前記下部ビアは、前記上部ビアと垂直に重畳されることを特徴とする請求項11に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップ及びこれを含む半導体パッケージに関し、特に、信頼性が向上された半導体チップ及びこれを含む半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージは、集積回路チップを電子製品に使用する適合な形態で具現したものである。
通常、半導体パッケージは、印刷回路基板(PCB)上に半導体チップを実装し、ボンディングワイヤ、ないしバンプを利用してこれらを電気的に接続することが一般的である。
【0003】
そして、電子産業の発達につれて、半導体パッケージの信頼性及び耐久性向上のための様々な研究、開発が課題となって進行している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10,777,534号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の半導体パッケージにおける課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、信頼性が向上された半導体チップを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、信頼性が向上された半導体パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体チップは、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板と、前記第1面上に配置されるトランジスタと、前記トランジスタを覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜内に配置される配線と、前記第2層間絶縁膜上に配置される第1導電パッドと、前記第2層間絶縁膜と前記第1導電パッドを覆う第1パッシベーション膜と、前記第1パッシベーション膜内に配置され、前記第1導電パッドと接続される第2導電パッドと、前記半導体基板と前記第1層間絶縁膜を貫通して前記配線と接続される貫通ビアと、前記第2面を覆う第2パッシベーション膜と、前記第2パッシベーション膜内に配置され、前記貫通ビアと接続される第3導電パッドと、を有し、前記第1パッシベーション膜は、第1厚さを有し、前記第1厚さは、前記第2パッシベーション膜の上部面から前記第1面までの第2厚さの0.4~0.6倍であることを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体チップは、第1サブチップと、この上にボンディングされた第2サブチップと、を有し、前記第1サブチップと前記第2サブチップは、互いに対称となる構造を有し、前記第1サブチップと前記第2サブチップは、各々、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板と、前記第1面上に配置されるトランジスタと、前記トランジスタを覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜を覆う第2層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜内に配置される配線と、前記第2層間絶縁膜上に配置される第1導電パッドと、前記第2層間絶縁膜と前記第1導電パッドを覆う第1パッシベーション膜と、前記第1パッシベーション膜内に配置され、前記第1導電パッドと接続される第2導電パッドと、前記半導体基板と前記第1層間絶縁膜を貫通して前記配線と接続される貫通ビアと、前記第2面を覆う第2パッシベーション膜と、前記第2パッシベーション膜内に配置され、前記貫通ビアと接続される第3導電パッドと、を含み、前記第1サブチップの前記第1パッシベーション膜は、前記第2サブチップの前記第1パッシベーション膜と互いに接し、前記第1サブチップの前記第2導電パッドは、前記第2サブチップの前記第2導電パッドと互いに接することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体パッケージは、バッファダイ(Buffer Die)と、前記バッファダイ上に積層される複数の半導体チップと、前記バッファダイの上部面と前記半導体チップの側面を覆うモールド膜と、を有し、前記半導体チップは、各々、多層の配線を含む配線部と、前記配線部の下部に配置され、下部ビアと下部導電パッドを有する下部接続構造体と、前記配線部の上部に配置され、上部ビアと上部導電パッドを有する上部接続構造体と、を含み、前記配線部は、前記半導体チップの中心と同一のレベルに位置し、前記下部導電パッドの下部面は、各々の前記半導体チップの下部面と同一レベルを有し、前記上部接続構造体の上部面は、各々の前記半導体チップの上部面と同一レベルを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明による実施形態による半導体チップの製造方法は、互いに対向する第1面と第2面を有する半導体基板に貫通ビアを形成する段階と、前記第1面上に多層の配線とこれを覆う第1層間絶縁膜を形成する段階と、前記第1層間絶縁膜上に第1導電パッドを形成する段階と、前記第1導電パッドと前記第1層間絶縁膜を覆う第1パッシベーション膜を形成する段階と、前記第1パッシベーション膜をエッチングして前記第1導電パッドを露出させ、段差付けた内側壁を有する第1トレンチを形成する段階と、前記第1トレンチを満たす第2導電パッドを形成する段階と、前記第2面に隣接する前記半導体基板の一部を除去し、前記貫通ビアを露出させる段階と、前記第2面を覆う第2パッシベーション膜を形成する段階と、前記第2パッシベーション膜内に前記貫通ビアと接続される第3導電パッドを形成する段階と、を有する。
【0010】
また、本発明による実施形態による半導体チップの製造方法は、第1ウエハ構造体と第2ウエハ構造体を準備する段階と、ここで、前記第1ウエハ構造体と前記第2ウエハ構造体は、各々、半導体基板、前記半導体基板に形成された貫通ビア、これを覆う第1層間絶縁膜、前記第1層間絶縁膜内に配置される多層の配線、前記第1層間絶縁膜を覆う第1パッシベーション膜、及び前記第1パッシベーション膜内に配置される第1導電パッドを含み、前記第2ウエハ構造体を前記第1ウエハ構造体上にボンディングする段階と、ここで、前記第2ウエハ構造体の前記第1パッシベーション膜と前記第1導電パッドは前記第1ウエハ構造体の前記第1パッシベーション膜と前記第1導電パッドと各々接し、前記第2ウエハ構造体の前記半導体基板を一部除去して前記第2ウエハ構造体の前記貫通ビアを露出させる段階と、前記第2ウエハ構造体の前記半導体基板上に第2パッシベーション膜と第2導電パッドを形成する段階と、前記第1ウエハ構造体の前記半導体基板を一部除去して前記第1ウエハ構造体の前記貫通ビアを露出させる段階と、前記第1ウエハ構造体の前記半導体基板上に第3パッシベーション膜と第3導電パッドを形成する段階と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る半導体チップ及びこれを含む半導体パッケージによれば、配線部が中心部に位置し、配線部の上下部に接続構造体が配置されるので、半導体チップの製造過程の際に発生するウエハ構造体の表面高さ散布不良を防止/最小化させることができる。
したがって、最終的に形成された半導体チップと半導体パッケージの信頼性が向上される。
また、本発明による半導体チップの製造方法では、バックグラインディング工程を進行する前に、配線部がキャリヤー基板の接着膜と充分な距離で離隔されるように第1パッシベーション膜を厚くするか、又は第1及び第2ウエハ構造体をボンディングする。したがって、バックグラインディング工程で発生する物理的なストレスによるウエハ構造体のトポグラフィー(Topography)の劣化を防止又は最小化することができる。
したがって、工程不良を防止し、収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図1B】本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図1C】本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図1D】本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図1E】本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図2A】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2B】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2C】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2D】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2E】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2F】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図2G】
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
【
図3A】本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図3B】本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
【
図5A】
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
【
図5B】
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
【
図5C】
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
【
図5D】
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
【
図5E】
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
【
図6】本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る半導体チップ及びこれを含む半導体パッケージを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1A~
図1Eは、本発明の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
図1Aを参照すれば、本発明の実施形態による半導体チップ500は、半導体基板101を含む。
半導体基板101は、例えば、半導体物質を含む。
半導体基板101は、シリコン単結晶基板であり得る。
半導体基板101は、互いに対向する第1面101aと第2面101bを含む。
第2面101bには素子分離膜STIが配置されて活性領域を定義する。
【0015】
活性領域にはトランジスタTRが配置される。
記半導体基板101の第2面101b上にはキャパシタやメモリセルが配置される。
トランジスタTRと第2面101bは、第1層間絶縁膜ILDで覆われる。
第1層間絶縁膜ILDは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、多孔性絶縁膜の内の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を有する。
第1層間絶縁膜ILD内にはコンタクトCTが配置され、トランジスタTRと接続される。
トランジスタTRは、各々、ゲート電極、ゲート絶縁膜、及びソース/ドレーン領域を含む。
【0016】
第1層間絶縁膜ILDの下部面は、第2層間絶縁膜IMDで覆われる。
第2層間絶縁膜IMDは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、多孔性絶縁膜の内の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を有する。
第2層間絶縁膜IMDの機械的強度は、第1層間絶縁膜ILDの機械的強度より小さい。
第2層間絶縁膜IMD内には多層の配線105が配置される。
配線105は、各々、銅、タングステン、アルミニウム、チタニウム、チタニウム窒化物、タングステン窒化物の内の少なくとも1つの金属を含む。
第2層間絶縁膜IMD内には内部ビアVAが配置され配線105と接続される。
第2層間絶縁膜IMD、内部ビアVA、及び配線105は、配線部MRを構成する。
内部ビアVAは、配線105と同一の導電物質を含む。
【0017】
第2層間絶縁膜IMDの下には第1導電パッド107が配置される。
第1導電パッド107は、アルミニウムのような金属で形成される。
第1導電パッド107と第2層間絶縁膜IMDの下部面は、第1パッシベーション膜PL1で覆われる。
第1パッシベーション膜PL1は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、シリコン炭化窒化物の内の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を有する。
第1パッシベーション膜PL1内には第2導電パッドTE1が配置される。
第2導電パッドTE1は、例えば、銅のような金属を含む。
【0018】
第2導電パッドTE1は、各々、互いに一体形で成されたビア部VPとパッド部PPを含む。
第2導電パッドTE1は、「T」字形の断面を有する。
パッド部PPの下部面は、第1パッシベーション膜PL1の下部面(PL1_B)と共面をなす。
第1導電パッド107、第2導電パッドTE1、及び第1パッシベーション膜PL1は、下部接続構造体BSを構成する。
第1導電パッド107は、‘内部導電パッド’とも称される。
第2導電パッドTE1は、‘下部導電パッド’とも称される。
【0019】
半導体基板101の第1面101aは、保護膜110と第2パッシベーション膜PL2で覆われる。
保護膜110は、例えば、シリコン酸化物及びシリコン窒化物の内の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を有する。
第2パッシベーション膜PL2は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸化窒化物、シリコン炭化窒化物の内の少なくとも1つの単一膜又は多重膜構造を有する。
貫通ビアTSVは、保護膜110、半導体基板101、素子分離膜STI、及び第1層間絶縁膜ILDを貫通して配線105の内の1つと接する。
貫通ビアTSVと半導体基板101との間にはビア絶縁膜TVLが配置される。
ビア絶縁膜TVLは、シリコン酸化物を含む。
【0020】
第2パッシベーション膜PL2内には第3導電パッドTE2が配置され、貫通ビアTSVと各々接続される。
第3導電パッドTE2の上部面は、第2パッシベーション膜PL2の上部面(PL2_U)と共面をなす。
半導体基板101、貫通ビアTSV、ビア絶縁膜TVL、保護膜110、第2パッシベーション膜PL2、及び第3導電パッドTE2は、上部接続構造体USを構成する。
第3導電パッドTE2は、第2導電パッドTE1と各々重畳される。
第3導電パッドTE2は、‘上部導電パッド’とも称される。
【0021】
第1パッシベーション膜PL1は、第1厚さT1を有する。
第2パッシベーション膜PL2は、第1厚さT1より小さい第2厚さT2を有する。
第2パッシベーション膜PL2の上部面(PL2_U)から半導体基板101の第2面101bまでの第3厚さT3(又は距離)は、第2厚さT2より大きい。
第2厚さT2は、好ましくは、第3厚さT3の0.4~0.6倍である。
このような関係によって、配線105の内の少なくとも1つは、半導体チップ500の全体厚さTtの中心になる地点のレベルCVと同一の高さに位置する。
又は、配線部MRが半導体チップ500の中心領域に位置する。
【0022】
半導体チップ500の製造過程の際に、配線105と第1導電パッド107、第2層間絶縁膜IMD、及び半導体基板101等を構成する物質との間の熱膨張係数等の差によって、半導体チップ500の表面の高さにおいて局所的な凹凸の分布が発生するトポグラフィー(Topography)が存在する可能性がある。
本発明では第1パッシベーション膜PL1の第1厚さT1が第3厚さT3の0.4~0.6倍に該当してトポグラフィーの劣化を防止又は最小化することができる。
したがって、信頼性が向上された半導体チップ500を提供することができる。
【0023】
第2導電パッドTE1のパッド部PPは、第1幅W1を有する。
第3導電パッドTE2は、各々、第2幅W2を有する。
第2導電パッドTE1のビア部VPは、第1高さH1と第3幅W3を有する。
第3幅W3は、第1幅W1、第2幅W2、及び/又は第1高さH1より小さい。
第2導電パッドTE1の側面は、段差を有する。
第2導電パッドTE1のこのような構造は、これに隣接する第1導電パッド107とのショートを防止するのに適切である。
また、第2導電パッドTE1のこのような構造は、第2導電パッドTE1の物理的な膨張を緩和させて半導体チップ500の信頼性を向上させる。
【0024】
図1Bを参照すると、本実施形態による半導体チップ501では第2導電パッドTE1の形状が
図1Aと異なる。
第2導電パッドTE1は、全体的に一定の第3幅W3を有する。
第3幅W3は、第2導電パッドTE1の第1高さH1より小さい。
それ以外の構造は、
図1Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0025】
図1Cを参照すると、本実施形態による半導体チップ502では第2導電パッドTE1の形状が
図1Aと異なる。
第2導電パッドTE1は、各々、ビア部VPとパッド部PPとの間の中間接続部MPをさらに含む。
ビア部VP、パッド部PP、及び中間接続部MPは、互いに一体で形成され得る。
中間接続部MPは、第1幅W1より小さく、第3幅W3より大きい第4幅W4を有する。
第2導電パッドTE1の側壁は、段差付けた構造を有する。
それ以外の構造は、
図1Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0026】
図1Dを参照すると、本実施形態による半導体チップ503では第2導電パッドTE1の形状が
図1Aと異なる。
第2導電パッドTE1の幅は、上に行くほど、漸進的に小さくなる。
即ち、第2導電パッドTE1の下部面は、第1幅W1を有し、第2導電パッドTE1の上部面は、第1幅W1より小さい第3幅W3を有する。
第2導電パッドTE1の側面は、傾けることができる。
それ以外の構造は、
図1Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0027】
図1Eを参照すると、本実施形態による半導体チップ504の上部面と下部面は、凹凸構造を有する。
即ち、第1パッシベーション膜PL1の下部面(PL1_B)は、第1導電パッド107と重畳される第1領域PR1と第1導電パッド107との間の位置と重畳される第2領域PR2を有する。
第1パッシベーション膜PL1の第1領域PR1は、第2領域PR2より第1導電パッド107の方に陥没している。
一方、第1パッシベーション膜PL1の第2領域PR2は、第1領域PR1より外に向かって突出している。
第2導電パッドTE1の下部面も第1導電パッド107の方に陥没している。
そして/又は第2パッシベーション膜PL2の上部面(PL2_U)は、第1導電パッド107と重畳される第1領域PR1と第1導電パッド107との間の位置と重畳される第2領域PR2を有する。
第2パッシベーション膜PL2の第2領域PR2は、第1領域PR1より半導体基板101の方に陥没している。
一方、第2パッシベーション膜PL2の第1領域PR1は、第2領域PR2より外に向かって突出している。
第3導電パッドTE2の上部面も外に向かって突出している。
それ以外の構造は、
図1Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0028】
図2A~
図2Gは、
図1Aの断面を有する半導体チップを製造する過程を順次に説明するための断面図である。
図2Aを参照すると、ウエハ構造体WF1を準備する。
このために、デバイス領域R1とこれらの間のスクライブレーン領域SR1を有する半導体基板101の第2面101bに素子分離膜STIを形成して活性領域を定義する。
半導体基板101の第2面101bにトランジスタTRを形成する。
第1層間絶縁膜ILDを形成して第2面101bとトランジスタTRを覆う。
第1層間絶縁膜ILDをエッチングしてコンタクトホールを形成し、これを導電物質で満たしてコンタクトCTを形成する。
第1層間絶縁膜ILD、素子分離膜STI、及び半導体基板101をエッチングして貫通ビアホールを形成しビア絶縁膜VLを形成してその内壁をコンフォーマルに覆う。
【0029】
そして、導電物質で貫通ビアホールを満たされた後に、CMP工程又はエッチバック工程を実行して貫通ビアTSVを形成する。
第1層間絶縁膜ILD上に、多層の配線105、内部ビアVA、及び第2層間絶縁膜IMDを形成する。
第2層間絶縁膜IMD上に第1導電パッド107を形成する。
第2層間絶縁膜IMD上に第1パッシベーション膜PLを形成する。
エッチング工程を実行して第1パッシベーション膜PLに第1トレンチTCを形成する。
第1トレンチTCは、二重ダマシンホールのような断面形状を有する。
第1トレンチTCは、第1導電パッド107の内の一部を露出させる。
第1パッシベーション膜PL1は、
図1Aの第1厚さT1を有するように形成する。
【0030】
図2Bを参照すると、第1パッシベーション膜PL上に導電膜を積層して第1トレンチTCを満たす。
そして、CMP工程又はエッチバック工程を実行して第1パッシベーション膜PLの上部面を露出させる同時に、第1トレンチTCの内に第2導電パッドTE1を形成する。
【0031】
図2B及び
図2Cを参照すると、第1接着膜BL1を介在させて第1パッシベーション膜PL1上に第1キャリヤー基板CR1をボンディングする。
ウエハ構造体WF1を覆して半導体基板101の第1面101aに対してバックグラインディング工程を実行する。
したがって、ビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁が露出される。
配線105と第1導電パッド107、第2層間絶縁膜IMD、及び半導体基板101等を構成する物質との間の熱膨張係数等の差によって、ウエハ構造体WF1の表面の高さにおいて局所的な凹凸の分布が発生するトポグラフィーが存在する可能性がある。
バックグラインディング工程でウエハ構造体WF1と第1接着膜BL1との間の界面で物理的なストレス(例えば、shear stress)が発生する可能性がある。
【0032】
仮に、第1パッシベーション膜PL1は、第1厚さT1が
図1Aの第2厚さT2のように薄ければ、バックグラインディング工程で発生する物理的なストレスは、ウエハ構造体WF1の表面のトポグラフィー(又は高さ分布)を劣化させる可能性があり、したがって最終的に形成された半導体チップでクラックが誘発される可能性がある。
しかし、本発明では第1パッシベーション膜PL1が、第1厚さT1が、
図1Aの第2厚さT2より大きく、第3厚さT3の0.4~0.6になるように十分に厚いので、バックグラインディング工程で発生する物理的なストレスを防止/最小化/緩和させることができる。
したがって、ウエハ構造体WF1の表面のトポグラフィーの劣化を防止/最小化/緩和し、工程不良を防止し、収率を向上させることができる。
また、最終的に形成された半導体チップの信頼性を向上させることができる。
【0033】
図2Dを参照すると、半導体基板101の第1面101a上に保護膜110を積層する。
保護膜110は、ビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁も覆う。
【0034】
図2Eを参照すると、保護膜110に対してエッチバック工程を実行して保護膜110の一部とビア絶縁膜VLの一部を除去して貫通ビアTSVを露出させる。
【0035】
図2Fを参照すると、保護膜110上に第2パッシベーション膜PL2を形成する。
第2パッシベーション膜PL2をエッチングして貫通ビアTSVを露出させる第2トレンチを形成する。
導電膜を積層して第2トレンチを満たし、導電膜に対してCMP工程又はエッチバック工程を実行して第3導電パッドTE2を形成する。
【0036】
図2F及び
図2Gを参照すると、シングルギャレーション工程(又はソーイング工程)を実行してスクライブレーン領域SR1にレーザーを照射してウエハ構造体WF1を切断して個別半導体チップ500を製造する。
そして、第1接着膜BL1と第1キャリヤー基板CR1を除去する。
したがって、
図1Aの個別半導体チップ500が製造される。
【0037】
図3A及び
図3Bは、本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
図3Aを参照すると、本実施形態による半導体パッケージ1000は、バッファダイ(Buffer Die)10上に順次に積層された第1~第4半導体チップ(500a~500d)を含む。
【0038】
バッファダイ10は、インターポーザ又はロジック回路チップである。
バッファダイ10は、バッファ半導体基板1を含む。
バッファ半導体基板1は、互いに対向する第1面1aと第2面1bを有する。
バッファ半導体基板1の第1面1a上にバッファ層間絶縁膜3が配置される。
バッファ層間絶縁膜3内にバッファ配線5が配置される。
バッファ層間絶縁膜3の下には第1バッファ導電パッド7が配置される。
第1バッファ導電パッド7とバッファ層間絶縁膜3は、第1バッファパッシベーション膜9で覆われる。
【0039】
第1バッファパッシベーション膜9内には第2バッファ導電パッド27が配置され、第1バッファ導電パッド7と接する。
第2バッファ導電パッド27にはソルダボール33がボンディングされる。
バッファ半導体基板1の第2面1bは、バッファ保護膜15で覆われる。
バッファ貫通ビア11は、バッファ半導体基板1、バッファ保護膜15、及びバッファ層間絶縁膜3の一部を貫通してバッファ配線5の内の1つと接する。
バッファ貫通ビア11とバッファ半導体基板1との間にはバッファビア絶縁膜13が介在する。
バッファ保護膜15は、第2バッファパッシベーション膜19で覆われる。
第2バッファパッシベーション膜19内には第3バッファ導電パッド35が配置され、バッファ貫通ビア11と接続される。
【0040】
第1~第4半導体チップ(500a~500d)は、各々、
図1Aを参照して説明した半導体チップ500と同一の構造を有する。
但し、最上位に位置する第4半導体チップ500dは、貫通ビアTSV、ビア絶縁膜TVL、保護膜110、第2パッシベーション膜PL2、及び第3導電パッドTE2を有しない。
第4半導体チップ500dの半導体基板101は、第4厚さT4を有し、第1~第3半導体チップ(500a~500c)の内の1つの半導体基板101は、第4厚さT4より小さい第5厚さT5を有する。
第1~第4半導体チップ(500a~500d)は、互いに同一のメモリチップであり得る。
【0041】
メモリチップは、DRAM、NANDFlash、SRAM、MRAM、PRAM、又はRRAMであり得る。
本実施形態で、1つのロジック回路チップと4つのメモリチップが積層された構造を開示したが、ロジック回路チップとメモリチップの積層の数は、これに限定しなく、多様であり得る。
半導体パッケージ1000は、HBM(High Bandwidth Memory)チップであり得る。
【0042】
モールド膜MDは、バッファダイ10の上部面と第1~第4半導体チップ(500a~500d)の側面を覆う。
モールド膜MDは、例えば、エポキシ系モールディングコンパウンドEMCのような絶縁性樹脂を含む。
モールド膜MDは、フィラーをさらに含み得、フィラーは、絶縁性樹脂内に分散される。
フィラーは、例えば、シリコン酸化物(SiO2)を含み得る。
モールド膜MDの上部面は、第4半導体チップ500dの半導体基板101の第1面101aと共面をなす。
本実施形態による半導体パッケージ1000は、
図1Aを参照して説明したように、信頼性が向上した半導体チップ(500a~500d)を含むので、信頼性が向上する。
【0043】
図3Bを参照すると、本実施形態による半導体パッケージ1001は、バッファダイ10上に順次に積層された第1~第4半導体チップ(504a~504d)を含む。
第1~第4半導体チップ(504a~504d)は、各々、
図1Eを参照して説明したものと同一である。
第1~第4半導体チップ(504a~504d)の上下部面(PL2_U、PL1_B)は、凹凸構造を有し、互いに噛み合う。
それ以外の構造は、
図3Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0044】
図4は、本発明の他の実施形態による半導体チップの概略構成を示す断面図である。
図4を参照すると、本実施形態による半導体チップ505は、第1サブチップCH1とこの上にボンディングされた第2サブチップCH2を含む。
第1サブチップCH1と第2サブチップCH2は、互いに同一の機能/構造又は互いに対称となる構造を有する。
第1サブチップCH1と第2サブチップCH2は、例えば、メモリチップである。
第1サブチップCH1と第2サブチップCH2は、各々、
図1Bの半導体チップ501と同一/類似の構造を有し、第2導電パッドTE1の形状(即ち、横縦比)のみが異なる。
【0045】
第2サブチップCH2は、ひっくり返して第1サブチップCH1とボンディングされる。
即ち、第1サブチップCH1の第1パッシベーション膜PL1は、第2サブチップCH2の第1パッシベーション膜PL1とボンディングされる。
第1サブチップCH1の第2導電パッドTE1は、第2サブチップCH2の第2導電パッドTE1とボンディングされる。
第1及び第2サブチップ(CH1、CH2)の第1パッシベーション膜PL1は、‘界面絶縁膜’とも称される。
第1及び第2サブチップ(CH1、CH2)の第2導電パッドTE1は、‘接続導電パターン’とも称される。
【0046】
第1サブチップCH1と第2サブチップCH2の第2パッシベーション膜PL2は、互いに同一の第2厚さT2を有する。
第1サブチップCH1と第2サブチップCH2の各々で、第2パッシベーション膜PL2の外部面から半導体基板101の第2面101bまでの第3厚さT3は、互いに同一である。
本実施形態による半導体チップ505では、第1サブチップCH1と第2サブチップCH2の配線105、第2層間絶縁膜IMD、第1導電パッド107、第2導電パッドTE1、及び第1パッシベーション膜PL1が、配線部MRを構成する。
配線部MRは、第1パッシベーション膜PL1間の境界面を中心に、上と下が互いに対称となる構造を有する。
【0047】
第1サブチップCH1の第1層間絶縁膜ILD、コンタクトCT、半導体基板101、保護膜110、第2パッシベーション膜PL2、貫通ビアTSV、ビア絶縁膜TVL、及び第3導電パッドTE2が、下部接続構造体BSを構成する。
第2サブチップCH2の第1層間絶縁膜ILD、コンタクトCT、半導体基板101、保護膜110、第2パッシベーション膜PL2、貫通ビアTSV、ビア絶縁膜TVL、及び第3導電パッドTE2が、上部接続構造体USを構成する。
下部接続構造体BSと上部接続構造体USは、互いに同一の対称となる構造を有し、互いに同一の厚さを有する。
したがって、本実施形態による半導体チップ505では、配線部MRが半導体チップ505の中心部に位置する。
したがって、本発明では半導体チップ505のトポグラフィーを防止又は最小化することができる。
したがって、信頼性が向上した半導体チップ505を提供することができる。
第1サブチップCH1の貫通ビアTSVは、第2サブチップCH2の貫通ビアTSVと垂直に重畳される。
【0048】
図5A~
図5Eは、
図4の半導体チップの製造過程を順次に説明するための断面図である。
図5Aを参照すると、第1及び第2ウエハ構造体(WF1、WF2)を各々準備する。
このために、デバイス領域R1とこれらの間のスクライブレーン領域SR1を有する半導体基板101の第2面101bに、素子分離膜STIを形成して活性領域を定義する。
半導体基板101の第2面101bにトランジスタTRを形成する。
第1層間絶縁膜ILDを形成して第2面101bとトランジスタTRを覆う。
第1層間絶縁膜ILDをエッチングしてコンタクトホールを形成し、これを導電物質で満たしてコンタクトCTを形成する。
【0049】
第1層間絶縁膜ILD、素子分離膜STI、及び半導体基板101をエッチングして貫通ビアホールを形成し、ビア絶縁膜VLを形成してその内壁をコンフォーマルに覆う。
そして、導電物質で貫通ビアホールを満たされた後に、CMP工程又はエッチバック工程を実行して貫通ビアTSVを形成する。
第1層間絶縁膜ILD上に多層の配線105、内部ビアVA、及び第2層間絶縁膜IMDを形成する。
第2層間絶縁膜IMD上に第1導電パッド107を形成する。
第2層間絶縁膜IMD上に第1パッシベーション膜PL1を形成する。
エッチング工程を実行して第1パッシベーション膜PLに第1トレンチを形成する。
第1パッシベーション膜PL1上に導電膜を積層して第1トレンチを満たす。
そして、導電膜に対してCMP工程又はエッチバック工程を実行して第1パッシベーション膜PL1の上部面を露出させる同時に、第1トレンチの内に第2導電パッドTE1を形成する。
【0050】
図5Bを参照すると、プラズマ処理工程と熱圧着工程を実行して第1ウエハ構造体WF1上に第2ウエハ構造体WF2をボンディングする。
この時、第1ウエハ構造体WF1の第1パッシベーション膜PL1が第2ウエハ構造体WF2の第1パッシベーション膜PL1とボンディングされる。
第1ウエハ構造体WF1の第2導電パッドTE1は、第2ウエハ構造体WF2の第2導電パッドTE1とボンディングされる。
【0051】
図5Cを参照すると、第2ウエハ構造体WF2の半導体基板101の第1面101aに第1接着膜BL1を介在して第1キャリヤー基板CR1をボンディングする。
第1ウエハ構造体WF1の半導体基板101の第1面101aに対して1次バックグラインディング工程を実行してビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁を露出させる。
第1ウエハ構造体WF1と第2ウエハ構造体WF2の第2層間絶縁膜IMDが第2ウエハ構造体WF2の半導体基板101によって第1接着膜BL1と十分に遠く離れているので、1次バックグラインディング工程で発生する物理的なストレスによる第1ウエハ構造体WF1と第2ウエハ構造体WF2のトポグラフィー劣化を防止/最小化/緩和させることができる。
したがって、最終的に形成された半導体チップの信頼性を向上させることができる。
【0052】
第1ウエハ構造体WF1の半導体基板101の第1面101a上に、保護膜110を積層する。
保護膜110は、ビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁も覆う。
保護膜110に対してエッチバック工程を実行して保護膜110の一部とビア絶縁膜VLの一部を除去して貫通ビアTSVを露出させる。
保護膜110上に第2パッシベーション膜PL2を形成する。
第2パッシベーション膜PL2をエッチングして貫通ビアTSVを露出させる第2トレンチを形成する。
導電膜を積層して第2トレンチを満たし、導電膜に対してCMP工程又はエッチバック工程を実行して第3導電パッドTE2を形成する。
【0053】
図5Dを参照すると、第2ウエハ構造体WF2の半導体基板101の第1面101aから第1接着膜BL1と第1キャリヤー基板CR1を除去する。
第1ウエハ構造体WF1の第2パッシベーション膜PL2に第2接着膜BL2を介在させて第2キャリヤー基板CR2をボンディングする。
第2ウエハ構造体WF2の半導体基板101の第1面101aに対して2次バックグラインディング工程を実行してビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁を露出させる。
第1ウエハ構造体WF1と第2ウエハ構造体WF2の第2層間絶縁膜IMDが第1ウエハ構造体WF1の半導体基板101によって第2接着膜BL2と十分に遠く離れているので、2次バックグラインディング工程で発生する物理的なストレスによる第1ウエハ構造体WF1と第2ウエハ構造体WF2のトポグラフィー劣化を防止/最小化/緩和させる。
したがって、最終的に形成された半導体チップの信頼性を向上させることができる。
【0054】
第2ウエハ構造体WF2の半導体基板101の第1面101a上に、保護膜110を積層する。
保護膜110は、ビア絶縁膜VLの上部面と上部側壁も覆う。
保護膜110に対してエッチバック工程を実行して保護膜110の一部とビア絶縁膜VLの一部を除去して貫通ビアTSVを露出させる。
保護膜110上に第2パッシベーション膜PL2を形成する。
第2パッシベーション膜PL2をエッチングして貫通ビアTSVを露出させる第2トレンチを形成する。
導電膜を積層して第2トレンチを満たし、導電膜に対してCMP工程又はエッチバック工程を実行して第3導電パッドTE2を形成する。
【0055】
図5D及び
図5Eを参照すると、シングルギャレーション工程(又はソーイング工程)を実行してスクライブレーン領域SR1にレーザーを照射して第1及び第2ウエハ構造体(WF1、WF2)を切断して個別半導体パッケージ505を製造する。
そして、第2接着膜BL2と第2キャリヤー基板CR2を除去する。
この結果、
図4の個別半導体チップ505を製造する。
【0056】
図6は、本発明の実施形態による半導体パッケージの概略構成を示す断面図である。
図6を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ1002は、バッファダイ10上に順次に積層された第1~第3半導体チップ(505a~505c)を含む。
バッファダイ10は、インターポーザ又はロジック回路チップであり得る。
第1~第3半導体チップ(505a~505c)は、各々、
図4を参照して説明した半導体チップ505と同一の構造を有する。
【0057】
但し、最上位に位置する第3半導体チップ505cの第2サブチップCH2は、貫通ビアTSV、ビア絶縁膜TVL、保護膜110、第2パッシベーション膜PL2、及び第3導電パッドTE2を有しない。
モールド膜MDは、バッファダイ10の上部面と第1~第3半導体チップ(505a~505c)の側面を覆う。
モールド膜MDの上部面は、第3半導体チップ505cの第2サブチップCH2の半導体基板101の第1面101aと共面をなす。
それ以外の構造は、
図3Aを参照して説明したものと同一/類似である。
【0058】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 バッファ半導体基板
3 バッファ層間絶縁膜
5 バッファ配線
7 第1バッファ導電パッド
9 第1バッファパッシベーション膜
10 バッファダイ
11 バッファ貫通ビア
13 バッファビア絶縁膜
15 バッファ保護膜
19 第2バッファパッシベーション膜
27 第2バッファ導電パッド
33 ソルダボール
35 第3バッファ導電パッド
101 半導体基板
105 配線
107 第1導電パッド
110 保護膜
500 半導体チップ
500a~500d (第1~第4)半導体チップ
1000 半導体パッケージ
BS 下部接続構造体
CT コンタクト
ILD 第1層間絶縁膜
IMD 第2層間絶縁膜
MR 配線部
PL1、PL2 (第1、第2)パッシベーション膜
PP パッド部
STI 素子分離膜
TE1 第2導電パッド
TE2 第3導電パッド
TR トランジスタ
TSV 貫通ビア
TVL ビア絶縁膜
US 上部接続構造体
VA 内部ビア
VP ビア部