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▶ バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031886
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】平面状の多電極カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20240229BHJP
   A61B 5/367 20210101ALI20240229BHJP
   A61B 5/33 20210101ALI20240229BHJP
   A61B 5/287 20210101ALI20240229BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B5/367
A61B5/33 100
A61B5/287
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023134505
(22)【出願日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】63/400,184
(32)【優先日】2022-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/403,589
(32)【優先日】2022-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/406,673
(32)【優先日】2022-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/230,934
(32)【優先日】2023-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ババク・エブラヒミ
(72)【発明者】
【氏名】シュバユ・バス
(72)【発明者】
【氏名】メイル・バル-タル
(72)【発明者】
【氏名】フアン・ロドリゲス・ソト
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エメリウス・バン・ニーキルク
(72)【発明者】
【氏名】デビー・ハイスミス
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・アッバス
(72)【発明者】
【氏名】アブラハム・バーガー
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127LL08
4C127LL21
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK13
4C160KK38
4C160KL03
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】平面状の多電極カテーテルを提供すること。
【解決手段】一般に電極及びセンサのための両面及び多層プラットフォームを提供する、様々な構成の平面状のエンドエフェクタを有するカテーテルが、本明細書に提示される。いくつかの例では、エンドエフェクタは、1対のフレキシブル回路の間に支持フレーム(例えばニチノール)を有する。エンドエフェクタは、フレキシブル回路に支持フレームを封入するポリマー(例えばシリコーン、LCPなど)も含むことができる。このプラットフォームは、様々な間隔でエンドエフェクタのいずれかの側(両側を含む)への電極の位置決めを容易にし、超密な電極間隔及び/又は大面積電極を容易にする。センサ(超音波センサ、ナビゲーションコイルなど)は、様々な構成のフレキシブル回路の外面の間でエンドエフェクタ内に積層され得る。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルのエンドエフェクタであって、
長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、
前記フレームの大部分を取り囲むポリマー封入体と、
周囲環境に曝された略平面状の第1の表面を画定するために前記エンドエフェクタの第1の側の前記1つ以上の支柱の間に延在する第1の膜と、
少なくとも1つの第1の電極であって、前記少なくとも1つの第1の電極は、前記少なくとも1つの第1の電極の大部分が前記フレームの前記1つ以上の支柱の間に位置するように、前記第1の膜上に配置されている、少なくとも1つの第1の電極と、
を備えるエンドエフェクタ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の電極が複数の第1の電極を含み、前記エンドエフェクタが、
第2の膜であって、前記第2の膜は、前記フレームの少なくとも一部が前記第1の膜と前記第2の膜との間になるように前記1つ以上の支柱の間に延在し、前記第2の膜が、前記周囲環境に曝された略平面状の第2の表面を画定する、第2の膜と、
複数の第2の電極であって、前記複数の第2の電極は、各第2の電極が、各第1の電極に実質的に対向して配置され、所定の位置で互いに離間するように、前記第2の表面に固定されている、複数の第2の電極と、
を更に備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
組織と接触していない前記複数の第1の電極及び前記複数の第2の電極の一方が基準電極を含む、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記ポリマー封入体が、前記第1の膜と前記第2の膜との間に位置決めされている、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記1つ以上の支柱が、近位支柱と、前記近位支柱から遠位に延在する1対の支柱とを含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記1つ以上の支柱が、近位支柱と、前記近位支柱から遠位に延在する2から12個の支柱とを含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記1つ以上の支柱が、前記エンドエフェクタの外周に近接して位置決めされた1つ以上のループ状支柱を含み、前記1つ以上のループ状支柱が、接続されたループ支柱及び/又は切り離されたループ支柱を含み、前記ループ状支柱が、第1の近位端と、近位の第2の近位端と、前記第1の近位端から前記第2の近位端まで延在する連続的で非分岐の経路とを含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記1つ以上の支柱の少なくとも一部が、前記それぞれの支柱の長さの一部に沿った可撓性勾配を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記第1の膜がフレックス回路を含み、前記フレックス回路が、前記少なくとも1つの第1の電極又は第2の電極に接続された蛇行トレースを含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第1の電極が組織と接触するように位置決めされている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の電極が、複数の密接した間隔の共平面電極対を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項12】
前記第1の膜が、第1の幅を有する第1の長手方向延在セクションを含み、
前記第1の膜が、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の長手方向延在セクションを含み、
前記少なくとも1つの第1の電極が2つの電極を含み、前記2つの電極の一方が、前記第1の膜に固定され、前記第1の幅に対して中央に配置され、前記2つの電極の他方が、前記第1の膜に固定され、前記第2の幅に対して中央に配置されるようになっている、
請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1の電極が、高電極密度ゾーン及び低電極密度ゾーンに分布した複数の第1の電極を含み、
前記高電極密度ゾーンが前記低電極密度ゾーンの遠位に配置され、
前記高電極密度ゾーンが前記低電極密度ゾーンとほぼ等しい面積である、
請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項14】
ナビゲーションセンサを更に備え、前記ナビゲーションセンサは、前記ナビゲーションセンサの少なくとも一部が前記1つ以上の支柱の間になるように位置決めされている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項15】
第1の電極のうちの前記少なくとも1つのそれぞれの電極の下に配置された1つ以上の圧電トランスデューサ
を更に備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項16】
前記エンドエフェクタが、自由空間において、弓形経路を画定する曲率を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項17】
平面表面に押しつけられた前記エンドエフェクタが平面形状を含む、請求項16に記載のエンドエフェクタ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1の電極が、前記略平面状の第1の表面の大部分にわたる表面積を有する単一の電極を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの第1の電極が、前記略平面状の第1の表面上の所定の位置に配置された複数のより小さい電極を含み、前記複数のより小さい電極が前記単一の電極から電気的に絶縁されている、請求項18に記載のエンドエフェクタ。
【請求項20】
前記フレーム、前記ポリマー封入体、前記第1の膜、及び前記少なくとも1つの第1の電極を含む第1の膜構造と、
1つ以上の追加の膜構造であって、各々が、それぞれの1つ以上の支柱を含むそれぞれのフレームと、前記それぞれのフレームの大部分を取り囲むそれぞれのポリマー封入体と、前記それぞれのフレームの前記1つ以上のそれぞれの支柱の間に延在するそれぞれの膜と、前記1つ以上のそれぞれの支柱の間に位置決めされた少なくとも1つのそれぞれの電極とを含む、1つ以上の追加の膜構造と
を更に備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年8月23日に出願された先行出願の米国仮特許出願第63/400,184号、2022年9月2日に出願された63/403,589号、及び2022年9月14日に出願された63/406,673号の優先権を主張し、これらの各々は、本明細書に完全に明記されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本出願は、概して、診断及び治療目的のための多電極カテーテルに関し、具体的には、平面状の多電極カテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
心房細動などの心不整脈は、心組織の領域から隣接組織に電気信号が異常に伝導する場合に発生し、これにより、正常な心周期が乱されて非同期的リズムを引き起こす。望ましくない信号源は、心房又は心室の組織に位置する場合がある。望ましくない信号は、心臓組織を通って他の箇所に伝導し、不整脈を引き起こすか、又は不整脈を継続させる場合がある。
【0004】
不整脈を治療するための手順には、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に妨害すること、及びそのような信号の伝導路を妨害することが含まれる。更に最近では、心内膜の電気特性と心容積をマッピングし、エネルギーの印加により心組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓のある部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を中断又は修正することが可能であることが判明している。アブレーションプロセスは、組織の非伝導性領域の形成によって、望ましくない電気経路を破壊する。
【0005】
マッピングとそれに続くアブレーションを含む、この二段階手順においては、通常、1つ又は2つ以上の電気センサを備えるカテーテルを心臓の中に進入させ、多数の点でデータを取得することによって、心臓内の各点における電気活動が感知及び測定される。次いで、これらのデータを利用して、アブレーションが実施される標的エリアが選択される。
【0006】
マッピング解像度を高めるために、マッピングカテーテルについては、1平方センチメートル程度の領域内にて、組織の電気的活動を感知する電極を複数使用することによって、高密度の信号マップを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般に電極及びセンサのための両面及び多層プラットフォームを提供する、様々な構成の平面状のエンドエフェクタを有するカテーテルが、本明細書に提示される。いくつかの例では、エンドエフェクタは、1対のフレキシブル回路の間に支持フレーム(例えばニチノール)を有する。エンドエフェクタは、フレキシブル回路に支持フレームを封入するポリマー(例えばシリコーン、LCPなど)も含むことができる。このプラットフォームは、様々な間隔でエンドエフェクタのいずれかの側(両側を含む)への電極の位置決めを容易にし、超密な電極間隔を容易にする。センサ(超音波センサ、ナビゲーションコイルなど)は、様々な構成のフレキシブル回路の外面の間でエンドエフェクタ内に積層され得る。
【0008】
カテーテルの例示的なエンドエフェクタは、フレーム、第1の膜、複数の第1の電極、第2の膜、及び複数の第2の電極を含むことができる。フレームは、長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むことができる。第1の膜は、エンドエフェクタの第1の側の1つ以上の支柱の間に延在することができる。第1の膜は、周囲環境に曝された略平面状の第1の表面を画定することができる。複数の第1の電極は、第1の表面上の所定の位置で第1の膜に固定することができる。第2の膜は、フレームの少なくとも一部が第1の膜と第2の膜との間になるように、1つ以上の支柱の間に延在することができる。第2の膜は、周囲環境に曝された略平面状の第2の表面を画定することができる。複数の第2の電極は、各第2の電極が実質的に各第1の電極に対向して配置され、互いに離間するように、第2の露出面に固定することができる。
【0009】
フレームは、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0010】
1つ以上の支柱は、第1の支柱及び第2の支柱を含むことができる。第1の支柱は、第1の膜と第2の膜との間に位置決めすることができ、第2の支柱は、第1の膜と第2の膜との間に位置決めすることができる。
【0011】
第1及び第2の支柱は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0012】
1つ以上の支柱は、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する1対の支柱とを含むことができる。1対の支柱は各々、それぞれの遠位支柱端で終端することができる。
【0013】
近位支柱は、1対の支柱の各々の幅よりも広い幅を有することができる。
【0014】
1つ以上の支柱は、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する2から12個の支柱とを含むことができる。
【0015】
1つ以上の支柱は、エンドエフェクタの外周に近接して位置決めされた1つ以上のループ状支柱を含むことができる。1つ以上のループ状支柱は、接続されたループ状支柱及び/又は切り離されたループ状支柱を含むことができる。エンドエフェクタは、ループ状支柱と電気的に接触し、フレームから近位に延在する導電体を含むことができる。ループ状支柱は、長手方向軸に対して対称であり得る。ループ状支柱は、第1の近位端と、近位の第2の近位端と、第1の近位端から第2の近位端まで延在する連続的で非分岐の経路とを含むことができる。ループ状支柱は、長手方向軸に平行に延在する1対の平行なセグメントと、長手方向軸を横切って延在し、1対の平行なセグメントのセグメントに交わるコネクタセグメントとを有することができる。
【0016】
1つ以上の支柱の少なくとも一部は、それぞれの支柱の長さの一部に沿った可撓性勾配を有することができる。
【0017】
1つ以上の支柱の少なくとも一部は、それぞれの支柱の長さの一部に沿った段階的なカットアウトパターンを有することができる。
【0018】
第1の膜及び第2の膜の少なくとも一方は、フレックス回路を含むことができる。
【0019】
第1の膜は、複数の第1の電極と電気的に接触する導電性トレースを含むことができる。第2の膜は、複数の第2の電極と電気的に接触する導電性トレースを含むことができる。
【0020】
第1の膜及び第2の膜は各々、フレームの近位端から近位に延在するそれぞれの近位延在部を含むことができる。近位延在部は、約30センチメートル(cm)から約150cmの長さを有することができる。近位延在部は、約60センチメートル(cm)から約130cmの長さを有することができる。近位延在部は、エンドエフェクタの第1の表面上の複数の第1の電極及びエンドエフェクタの第2の表面上の複数の第2の電極と電気的に接触する複数の導電性トレースを含むことができる。
【0021】
複数の第1の電極の少なくとも一部は、組織に接触するように位置決めすることができる。
【0022】
複数の第1の電極の少なくとも一部は、1つ以上の支柱の間に位置決めすることができる。
【0023】
複数の第1の電極は、約5マイクロメートルから約650マイクロメートルの寸法の1対の共平面電極の間のギャップを有するように、又はより好ましくは約150マイクロメートルのギャップを有するように位置決めすることができる。
【0024】
複数の第1の電極は、複数の密接した間隔の共平面電極対を含むことができる。密接した間隔の共平面電極対は、対の間で約0.5ミリメートルから約6ミリメートルのピッチ、又はより好ましくは約2.5ミリメートルから約5ミリメートルピッチ、及び対の電極間で約150マイクロメートルのギャップで離間することができる。
【0025】
第1の膜は、第1の幅を有する第1の長手方向延在セクションを含むことができる。第1の膜に固定された第1の電極は、第1の幅に対して中央に配置することができる。第1の膜は、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の長手方向延在セクションを含むことができる。第1の膜に固定された第2の電極は、第2の幅に対して中央に配置することができる。
【0026】
複数の第2の電極は、基準電極を含むことができる。
【0027】
複数の第2の電極は、複数の第1の電極のそれぞれの電極に基準信号を提供するように各々構成された複数の基準電極を含むことができる。
【0028】
複数の第1の電極は、高電極密度ゾーン及び低電極密度ゾーンに分布することができる。高電極密度ゾーンは、低電極密度ゾーンの遠位に配置することができる。高電極密度ゾーンは、低電極密度ゾーンとほぼ等しい面積とすることができる。
【0029】
エンドエフェクタは、カテーテルシャフトの遠位端に近接して位置決めされるように構成されたエンドエフェクタの一部分に位置決めされた基準電極を更に含むことができる。
【0030】
エンドエフェクタは、フレームを封入するポリマーを更に含むことができる。
【0031】
エンドエフェクタは、第1の膜と第2の膜との間に位置決めされたポリマーを更に含むことができる。
【0032】
エンドエフェクタは、ナビゲーションセンサを更に含むことができ、ナビゲーションセンサは、ナビゲーションセンサの少なくとも一部が1つ以上の支柱の間になるように位置決めされている。ナビゲーションセンサは、約16平方ミリメートルの面積を有することができる。ナビゲーションセンサは、単軸センサ又は二軸センサとして構成することができる。ナビゲーションセンサは、平面状又は非平面状とすることができる。
【0033】
エンドエフェクタは、1つ以上の圧電トランスデューサを更に含むことができる。1つ以上の圧電トランスデューサは、第1の膜に固定された複数の電極のそれぞれの電極の下に配置することができる。1つ以上の圧電トランスデューサは、1つ以上の支柱のうちの支柱の開口部内に位置決めすることができる。1つ以上の圧電トランスデューサは、第1の膜の間、第2の膜の間、及び1つ以上の支柱の間に位置決めすることができる。1つ以上の圧電トランスデューサは、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含むことができる。1つ以上の圧電トランスデューサは、超音波トランスデューサとして構成することができる。
【0034】
第1の膜及び第2の膜の各々は、連続的な単一の膜を含むことができる。
【0035】
第1の膜及び第2の膜の各々は、長手方向軸の少なくとも片側に配置されたカットアウトを含むことができる。
【0036】
エンドエフェクタは、エンドエフェクタの中央部分をエンドエフェクタの左部分及びエンドエフェクタの右部分から分離する、1対の長手方向開口部を含むことができる。フレームは、左部分と右部分との間に位置決めすることができる。フレームは、中央部分に存在しなくてもよい。エンドエフェクタは、内径を有するカテーテルを通って送達されるように構成することができ、中央部分は、カテーテルの内径にほぼ等しい幅を有することができる。左部分及び右部分は、カテーテルを通したエンドエフェクタの送達のために、中央部分に向かって折り畳まれるように構成することができる。複数の第1の電極の大部分は、エンドエフェクタの中央部分に配置することができる。複数の第1の電極の第1の部分は、エンドエフェクタの右部分に配置することができる。複数の第1の電極の第2の部分は、エンドエフェクタの左部分に配置することができる。中央部分は、1対の長手方向開口部の各々よりも長手方向の長さが各々短い複数の開口部を含むことができる。フレームは、左部分に位置決めされた第1の遠位端を含むことができる。フレームは、右部分に位置決めされた第2の遠位端を含むことができる。第1の膜及び/又は第2の膜は、フレームの第1の遠位端にわたって、エンドエフェクタの遠位端を横切って、及びフレームの第2の遠位端にわたって、延在することができる。第1の膜及び/又は第2の膜は、フレームの第1の遠位端にわたって、エンドエフェクタの遠位端を横切って、及びフレームの第2の遠位端まで、単一の円弧で延在することができる。加えて、又は代わりに、第1の膜及び/又は第2の膜は、フレームの第1の遠位端からエンドエフェクタの中央部分までの第1の円弧、中央部分の遠位端を横切る第2の円弧、及び中央部分からフレームの第2の遠位端までの第3の円弧で延在することができる。
【0037】
エンドエフェクタは、エンドエフェクタが自由空間にあるとき、長手方向軸の周りに弓形経路を画定する曲率を有することができる。
【0038】
エンドエフェクタは、平面表面に押し付けられたときに平面形状を有することができる。
【0039】
例示的なカテーテル制御システムは、プロセッサと、プロセッサと通信し、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、マッピング電極が第1の方向において組織に面し、エンドエフェクタの第1の側に配置されるように、マッピング電極からマッピング電気信号を受信することと、基準電極が第2の方向において組織から離れる方に面し、第1の側と反対のエンドエフェクタの第2の側に配置されるように、基準電極から基準電気信号を受信することと、を行わせる命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体と、を含むことができる。
【0040】
命令は、システムに、マッピング電極と基準電極との間にある平面に配置された音響トランスデューサから超音波電気信号を受信することを行わせるように、更に実行することができる。
【0041】
命令は、組織のインピーダンストモグラフィを行うためにエンドエフェクタの第1の側に配置された複数のトモグラフィ電極を利用するように、更に実行することができる。命令は、エンドエフェクタの第1の側に配置された第1の複数のトモグラフィ電極に交流電流を印加し、第1の複数のトモグラフィ電極と対になってエンドエフェクタの第1の側に配置された第2の複数のトモグラフィ電極の等電位を受信し、等電位に基づいて組織の断層画像を生成し、ディスプレイに断層画像を表示するように、実行することができる。
【0042】
命令は、第1の表面上で第1の方向に面する第1の対の双極電極から双極マッピング電気信号を受信し、第2の対の基準電極がエンドエフェクタの第2の側で第1の方向と反対の第2の方向に面するように、第1の対の双極電極に対向して配置された第2の対の基準電極から基準電気信号を受信するように、更に実行することができる。
【0043】
命令は、マッピング電極と基準電極との間にある平面に配置された単軸センサコイルからナビゲーション信号を受信するように、更に実行することができる。
【0044】
命令は、エンドエフェクタの電極とボディパッチ電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいてエンドエフェクタの位置を判定するように、更に実行することができる。
【0045】
命令は、カテーテルのシャフトの遠位端に配置され、マッピング電極と基準電極との間にあるエンドエフェクタ平面に対してある角度の偏角平面に配置された単軸センサコイルからナビゲーション信号を受信するように、更に実行することができる。
【0046】
カテーテル用に構成された別の例示的なエンドエフェクタは、長手方向軸に沿った方向で互いに並んで延在する第1及び第2のセグメント(S1、S2)を有するフレーム構造を含むことができる。各セグメントは、第1の外面と、第1の外面とほぼ反対の方向に向く第2の外面とを有することができる。第1の外面は、少なくとも1つの第1の対の近接離間電極を含むことができ、各第1の対の近接離間電極は、一方の電極の一方の電極縁から他方の近接離間電極の最も近い電極縁まで測定しておよそ0.1からおよそ0.4mmの任意のギャップ長にわたって離間した2つの電極を含む。第2の外面は、少なくとも1つの第2の対の近接離間電極を含むことができ、各第2の対の近接離間電極は、一方の電極の一方の電極縁から他方の近接離間電極の最も近い電極縁までおよそ0.1mmからおよそ0.4mmの任意のギャップ長にわたって離間した2つの電極を含む。
【0047】
第1の外面は、第2の外面に実質的に平行な表面を有することができる。
【0048】
2つのセグメントは、導電性ループを形成するために、一端で互いに接続することができる。導電性ループは、導電性ループが電磁センサを含むように、近位部分に終端抵抗を有することができる。
【0049】
第1の表面上の少なくとも1つの第1の対の近接離間電極は、2対の近接離間電極を含むことができ、一方の対の近接離間電極は、およそ0.5mmから1.5mmの任意の値のそれぞれの電極の最も近い縁から測定したギャップ長(Ls)だけ他方の対の近接離間電極から分離される。
【0050】
第2の表面上の少なくとも1つの第2の対の近接離間電極は、2対の近接離間電極を含むことができ、一方の対の近接離間電極は、およそ0.5mmから2mmの任意の値のそれぞれの電極の最も近い縁から測定したギャップ長(Ls)だけ他方の対の近接離間電極から分離される。
【0051】
各電極は、周囲環境に曝された表面積において、およそ0.04平方mmから1平方mmの任意の値の表面積を有することができる。
【0052】
各電極は、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の長手方向軸に沿った長さと、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の幅とを有する周囲環境に曝された長方形領域を有することができる。
【0053】
各電極は、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の辺を有する周囲環境に曝された正方形領域を有することができる。
【0054】
各電極は、非線形表面領域を有することができる。
【0055】
第1の外面上の各電極は、第2の外面に配置された相手側電極の相手側電極表面に平行な周囲環境に曝された電極表面を含むことができる。
【0056】
各セグメントは、長手方向軸に直交する線形断面領域を有することができる。
【0057】
各セグメントは、長手方向軸に直交する非線形断面領域を有することができる。
【0058】
各電極は、長手方向軸に直交する線形断面領域を有することができる。面積は、約0.00005平方mmから約0.005平方mmであり得る。
【0059】
各電極は、長手方向軸に直交する非線形断面領域を有することができる。
【0060】
エンドエフェクタは、第3のセグメントが第1及び第2のセグメントの間に配置され、第2のセグメントが第3及び第4のセグメントの間に配置されるように、互いに並んで延在する第3及び第4のセグメントと、第1及び第2のセグメントとを有する別のフレーム構造を更に含むことができる。
【0061】
1つのセグメントの電極は、およそ0.5mmからおよそ4mmの任意の値を有する第1の横方向ギャップにわたって、電極の中心から隣接するセグメント上の別の電極の中心まで離間している。
【0062】
1つのセグメントの電極は、およそ0.3mmからおよそ3.8mmの任意の値を有する第2の横方向ギャップにわたって、電極縁から隣接するセグメント上の別の電極の最も近い電極縁まで離間することができる。
【0063】
1つのセグメントは、第2の横方向ギャップよりも小さい第3の横方向ギャップにわたって、横軸に沿って別のセグメントから離間することができる。
【0064】
全てのセグメントは、互いに平行であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0065】
本発明の上記及び更なる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照して更に考察され、様々な図面において、同様の数字は、同様の構造要素及び特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに主眼が置かれている。図は、限定としてではなく単なる例解として、本発明のデバイスの1つ又は2つ以上の実装形態を描写している。
図1A】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1B】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1C】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1D】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1E】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1F】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図1G】第1の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図2A】第2の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図2B】第2の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図2C】第2の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図2D】第2の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図2E】第2の例示的なエンドエフェクタの様々な図及び構成要素の図である。
図3】第3の例示的なエンドエフェクタの平面図である。
図4A】例示的なフレーム構成の図である。
図4B】例示的なフレーム構成の図である。
図4C】例示的なフレーム構成の図である。
図5】カテーテルを構築する方法のフロー図である。
図6】カテーテル及びカテーテル制御システムを利用する医療処置の図である。
図7A】別の例示的なエンドエフェクタを含む例示的なカテーテルの図である。
図7B】別の例示的なエンドエフェクタを含む例示的なカテーテルの図である。
図7C】別の例示的なエンドエフェクタを含む例示的なカテーテルの図である。
図7D】別の例示的なエンドエフェクタを含む例示的なカテーテルの図である。
図7E】別の例示的なエンドエフェクタを含む例示的なカテーテルの図である。
図7F図7Aから図7Eに示される単ループエンドエフェクタの複数ループバージョンの図である。
図7G図7Fに示される双極電極対を含むエンドエフェクタの外面の拡大図である。
図7H図7Fに示されるエンドエフェクタの断面図である。
図7I図7Fに示されるエンドエフェクタの断面図である。
図7J図7Fに示されるエンドエフェクタの変形例の斜視図である。
図7K図7Jに示されるエンドエフェクタの電極間隔の図である。
図7L】心臓内のカテーテル位置の画像に隣接する新組織のECG記録の図である。
図8】別の例示的なエンドエフェクタの図である。
図9】別の例示的なエンドエフェクタの図である。
図10A】大面積電極を有する別の例示的なエンドエフェクタの図である。
図10B図10Aに示される例示的なエンドエフェクタの例示的な大面積電極形状の図である。
図10C図10Aに示される例示的なエンドエフェクタの例示的な大面積電極形状の図である。
図10D】10Cを通るパルスフィールドアブレーションの例示的なシミュレーションの図である。
図10E】より小さい独立電極を含む、図10Aから図10Cの例示的なエンドエフェクタの変形例の図である。
図10F】電気トレースがより細く、より大きい曲率半径を有し、異なる電極が配置されている、図10Eの変形例である。
図11】複数の膜構造を含む別の例示的なエンドエフェクタの図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく例として本発明の原理を示す。本明細書は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物及び使用を説明する。
【0067】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「ほぼ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に記載の意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±10%の値の範囲を指してもよく、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指してもよい。
【0068】
更に、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、操作者に近い方の位置を示す一方、「遠位部」は、操作者又は医師から更に遠い位置を示す。
【0069】
本明細書で論じられる際に、「不可逆エレクトロポレーション(IRE)」又は「パルスフィールドアブレーション(PFA)」、及び「パルス電界(PEF)アブレーション」という用語は、標的組織細胞膜の不可逆エレクトロポレーションをもたらすために標的組織の細胞膜を横切って電界を提供するように意図される短時間電気パルスを利用して、細胞内の不規則な心臓信号の発生を低減又は防止するための、新組織への電気信号の印加を指すために、本明細書で交換可能に使用される。IRE信号は、負電圧パルスが続く正電圧パルスを含む二相パルスを含むことができる。IRE信号は、1つのみの電圧パルス極性を含む単相パルスを含むことができる。IRE信号は、標的組織に適用される電極と、1つ以上の遠隔電極(例えば、患者の皮膚に取り付けられ、標的組における電極よりも大きい総表面積を有する(1つ又は複数の)ボディパッチ電極)との間にIRE信号が印加される、単極構成で印加することができる。IRE信号は、標的組織に、又は標的組織の付近に適用される2つの電極の間にIRE信号が印加される、双極構成で印加することができる。
【0070】
本明細書に記載の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる。したがって、以下に記載されている教示、表現、変形例、実施例などは、互いに単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる種々の好適な方法が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0071】
略平面状であり、マッピング及び/又はアブレーションのために構成され得る複数の電極を含む例示的なエンドエフェクタが、本明細書に示され、開示される。エンドエフェクタは、本明細書に開示されるプロセス、及び当業者によって既知のものと同様のプロセスを通じてマッピング及び/又はアブレーションカテーテルを形成するために、追加のカテーテル構成要素を有するシャフトに接合することができる。本明細書に示される例示的なエンドエフェクタは、当業者によって理解されるように、追加のエンドエフェクタ設計を形成するために組み合わせ可能な変形例及び特徴を含む。
【0072】
図1Aから図1Gは、第1の例示的なエンドエフェクタ100の様々な図及び構成要素の図である。
【0073】
図1Aは、第1の例示的なエンドエフェクタ100の等角図である。エンドエフェクタ100は、長手方向軸A-Aに沿って延在し、実質的に平面状であり、第1の表面101a及び対向する第2の表面101bを有する。第1の表面101a及び第2の表面101bは、いずれかの表面101a、101bが組織に押し付けられるように、周囲環境に各々曝すことができる。第1の表面は、長手方向軸A-Aに直交し、エンドエフェクタ100によって画定された平面に直交する第1の方向O1に面する。第2の表面101bは、長手方向軸A-Aに直交し、エンドエフェクタ100によって画定された平面に直交する第2の方向O2に面する。
【0074】
エンドエフェクタ100は、遠位端106、カテーテルシャフトの遠位端に位置決めすることができる近位部分107、及びカテーテルシャフト90の少なくとも一部を通って延在することができる近位延在部108(破線の輪郭で示される)を有するように、更に配向される。エンドエフェクタ100は、長さL1を有する露出部分を含む。露出部分は、エンドエフェクタ100の遠位端106から、エンドエフェクタ100の近位部分107におけるカテーテルシャフト90の遠位端まで延在する。
【0075】
エンドエフェクタ100は、各支柱151a、151bの少なくとも一部が長手方向軸A-Aに並行になるように、長手方向軸A-Aに沿って延在する支柱151a、151bを含むことができるフレーム150を含む。フレーム150は長手方向軸A-Aに対して対称である。フレーム150は、フレーム150の支柱151a、151bの間に延在する第1の膜110を支持する。膜110は、概してエンドエフェクタ100の第1の平面表面101aを画定することができる。
【0076】
膜110は表面電極130aを支持し、エンドエフェクタ100表面電極130aの下にフレーム支柱を含む必要がない。電極130aは、エンドエフェクタ100の第1の表面101a上の所定の位置に固定され、互いに離間することができる。
【0077】
エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100の露出端の長さL1の大部分にわたって長手方向軸A-Aに沿って延在する、左長手方向開口部102a及び右長手方向開口部102bを含む。左長手方向開口部102aは、エンドエフェクタ100の左部分103aをエンドエフェクタ100の中央部分104から分離する。右長手方向開口部102bは、エンドエフェクタ100の右部分103bを中央部分104から分離する。中央部分104は、左長手方向開口部102a及び右長手方向開口部102bよりも長さが短い長手方向開口部105を更に含む。
【0078】
第1の表面101a上の表面電極130aの大部分は、エンドエフェクタの中央部分104上に位置決めされる。表面電極130aはまた、エンドエフェクタ100の右部分103b及び左部分103aの両方に位置決めされる。
【0079】
フレーム150は、左部分103a及び右部分103b内に延在する。左部分103a及び右部分103bの表面電極130aは、主に左フレーム支柱151a及び右フレーム支柱151bの上方に位置決めされる。中央部分104の電極130aは、フレーム150によって直接支持されていない。フレーム150は、中央部分104内に延在しない。
【0080】
図1Bは、図1Aに示されるエンドエフェクタ100の断面図である。断面は、図1Aに示されるように、フレーム150の支柱151a、151b、長手方向開口部102a、102b、及び第1の表面101a上の表面電極130aを覆う第1の膜110を示している。断面図はまた、第2の膜120、ポリマー層142、及び圧電トランスデューサ140も示している。
【0081】
図1Aに示される長手方向開口部102a、102bは、図1Bに示される第1の膜110の長手方向開口部112a、112bと、第2の膜120の長手方向開口部122a、122bとを含む。図1Aに示されるエンドエフェクタ100の左部分103aは、図1Bに示される第1の膜110及び第2の膜120の左部分113a、123aを含む。図1Aに示されるエンドエフェクタ100の右部分103bは、図1Bに示される第1の膜110及び第2の膜120の右部分113b、123bを含む。図1Aに示されるエンドエフェクタ100の中央部分104は、図1Bに示される第1の膜110及び第2の膜120の中央部分114、124を含む。図1Aに示されるエンドエフェクタ100の中央部分104の中央長手方向開口部105は、第1の膜110及び第2の膜120の中央長手方向開口部115、125を含む。
【0082】
図1Aに示される第1の表面101a上の電極130aは、第1の膜110の左部分113aの電極131a、第1の膜110の中央部分114の電極132a、及び第1の膜の右部分113bの電極133aとして示されている。エンドエフェクタ100はまた、第2の膜120の左部分123a上の電極131b第2の膜120の中央部分124上の電極132b、及び第2の膜120の右部分123b上の電極133bを含むエンドエフェクタ100の第2の表面101b上の第2の膜120の電極130b(図1D参照)を含む。
【0083】
第2の膜120は、第1の膜110と同様に構成することができる。第2の膜120は、フレーム150によって支持され、フレーム150の支柱151a、151bの間に延在することができる。支柱151a、151bを含む、フレーム150の少なくとも一部は、第1の膜110と第2の膜120との間に位置決めすることができる。第2の膜120は、エンドエフェクタ100の第2の平面表面101bを画定することができる。第2の膜120上の電極130bは、エンドエフェクタ100の第2の表面101b上の所定の位置に固定され、互いに離間することができる。第2の膜120上の表面電極130bの一部又は全部は、第1の膜110上のそれぞれの表面電極130aに対向して位置決めすることができる。第2の表面101b上の電極パターンは、第1の表面101a上の電極パターンと同一であってもよいが、同一である必要はない。
【0084】
エンドエフェクタ100は、第1の膜110と第2の膜120との間に位置決めされ、フレーム150の支柱151a、151bの周りに位置決めされた、構造部材142を含むことができる。図示されるように、膜110、120は、支柱151a、151bと間接的に接触している。しかしながら、膜110、120は、直交方向O1、O2において支柱151a、151bから離間してもよく、構造部材142は、支柱151a、151bを封入するために、支柱151a、151bと膜110、120との間に位置決めすることができる。
【0085】
膜110、120は、各々それぞれフレックス回路を含むことができる。膜110、120は、電極131a、131b、132a、132b、133a、133bと電気的に接触する導電性トレースをそれぞれ含むことができる。
【0086】
エンドエフェクタ100は、第1の表面101aの電極130aと第2の表面101bの電極130bとの間にある平面に位置決めされた圧電トランスデューサ140を含むことができる。圧電トランスデューサ140は、それぞれの電極130a、130bの下、又は対向する電極130a、130bの間に位置決めすることができる。しかしながら、圧電トランスデューサ140は、電極130a、130bの下に位置決めする必要はない。圧電トランスデューサ140は、エンドエフェクタ100の左部分103a及び右部分103bに示されるように、支柱151a、151bの開口部内に位置決めすることができる。加えて、又は代わりに、エンドエフェクタ100の中央部分104に示されるように、圧電トランスデューサ140は、膜110、120の間、及び支柱151a、151bの間に位置決めすることができる。
【0087】
圧電トランスデューサ140は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含むことができる。圧電トランスデューサ140は、超音波(超音波)トランスデューサとして構成することができる。超音波トランスデューサ140は、音響放射力インパルス(ARFI)を組織に伝送するように構成することができる。トランスデューサ140が電極130a、130bの下に位置決めされると、トランスデューサ140は、電極130a、130bを通じてARFIを組織に伝送するために電極130a、130bに結合することができる。インパルスは、組織の弾性に依存する量だけ組織を変位させ、トランスデューサ140は、組織の変位を測定するように構成することができる。アブレーション及び非アブレーション組織は異なる弾性を有するので、異なる変位は、エンドエフェクタがアブレーションされた組織の領域を識別することを可能にする。
【0088】
いくつかの例では、第1の表面101a及び/又は第2の表面101b上の電極130a、130bの少なくとも一部は、組織をアブレーションするように構成することができる。アブレーションの部位の近くに超音波トランスデューサ140を有することで、アブレーションの監視を容易にすることができる。更に、外部トランスデューサの結果に匹敵する結果を依然として達成しながら、より低い超音波エネルギーを使用し得る。本明細書に提示される例は、組織のアブレーションを行うように構成されたアブレーション要素と、アブレーション要素の近傍に配置され、組織のARFIを伝送し、組織のアブレーションを監視するようにARFIに応答して組織の変位を測定するように構成された、超音波トランスデューサとを含むために、参照により本明細書に組み込まれ、優先権特許出願第U.S.63/400,184号の付録に添付された、米国特許第10,492,854号に開示された特徴を含むことができる。
【0089】
いくつかの例では、第1の表面101a及び/又は第2の表面101b上の電極130a、130bの少なくとも一部は、組織をマッピングするように構成することができる。マッピング電極130a、130bの近くに超音波トランスデューサ140を有することで、アブレーション領域の近傍にマッピングするときにアブレーション領域に対する信頼性を向上させるように、マッピング信号を保管することができる。
【0090】
図1Cは、エンドエフェクタ100の右部分103bにおいて長手方向軸A-Aに沿って切断された、図1Bのエンドエフェクタ100の断面を示す。この断面図では、下にある支柱151bが第1の膜110と第2の膜120との間にあることがわかる。各対の電極(例えば、131a:131b;132a:132b;133a:133b)がその中心線CL軸を実質的に中心とするように、第1の膜110上の各第1の電極132aが第2の膜120上に設けられた相手側の第2の電極132bを有するように、第1の電極132aは第1の膜上に配置され、第2の電極132bは第2の膜120上に配置される。本発明の範囲は、各電極対が互いに一致する中心線を有することを必要としないことに留意されたい。すなわち、本明細書の図1Cに示されるように、一方の膜上の一方の電極の中心線CLaは、他方の膜上の電極のその相手側の中心線CLbに対して、互いにずれることができる。図1Bに示されるトランスデューサ140は、図を簡略化するために、図1Cでは省略されていることに留意されたい。
【0091】
図1Dは、図1Aに示されるエンドエフェクタの遠位端面図である。エンドエフェクタ100は、長手方向軸A-Aの周りでわずかに湾曲する弓形経路を画定する曲率を有することができる。エンドエフェクタ100は図1Dの図において配向されているので、長手方向軸A-Aは紙面に向かっている。エンドエフェクタ100の露出端は、第1の表面101aが凹状で第2の表面101bが凸状となるように、第一の直交方向O1に向かって曲げられる。エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタ100が送達カテーテルを通って遠位に送達される際、及びエンドエフェクタ100が送達カテーテルの遠位端内に近位に交代される際に送達カテーテル内に適合するように、エンドエフェクタ100の折り畳みを容易にすることができる。
【0092】
エンドエフェクタ100は、表面101a、101bのいずれかが組織に押し付けられたときに、表面101a、101bが組織の形状に適合するように構成することができる。例えば、表面101a、101bのいずれかが平面表面に押し付けられたときに、エンドエフェクタ100は、図1Bに示されるのと同様に平面上になることができる。エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタを含むカテーテルのシャフトの操作のみによって、表面に適合するように移動させることができる。例えば、カテーテルのシャフトは直接操作することができ、及び/又はシャフトは、少なくとも部分的に、シャフトが位置決めされている送達カテーテルの操作を通じて操作することができる。
【0093】
表面101a、101bの一方が組織に押し付けられると、対向面(すなわち、組織に接触せずに反対の方向に向いている表面)の電極は、基準電極として機能することができる。相手側の対電極を有する電極では、組織と接触している電極の反対の電極は、組織と接触している電極のための基準電極として使用することができる。更に、第1の表面101a上の1対の電極は双極対として機能することができ、その一方で第2の表面101b上の1対の電極は、第1の表面101a上の1対の電極のための(1つ又は複数の)基準電極として機能することができる(逆も同様)。第1の表面101a上の1対の双極電極と反対の第2の表面101b上の1対の電極は、第1の表面101a上の1対の双極電極からの電気信号のノイズを低減するために利用することができる。
【0094】
図1Eは、例示的なエンドエフェクタ100の第1の側101aの平面図である。エンドエフェクタ100の中央部分104は、治療中にエンドエフェクタ100が送達される送達カテーテルの内径にほぼ等しい幅W1を有することができる。エンドエフェクタ100は、全幅W2を有することができる。エンドエフェクタ100は、送達カテーテルを通るエンドエフェクタ100の送達中に左部分103a及び右部分103bが中央部分104の上に折り重なるように、長手方向開口部102a、102bにおいて長手方向軸A-Aに向かって屈曲するように構成することができる。
【0095】
長手方向開口部は、エンドエフェクタ100の左部分103a、右部分103b、及び中央部分104の電極131a、132a、133aの間に所望の間隔を提供するために、幅W3を有することができる。エンドエフェクタの長手方向部分は、電極131a、132a、133aと表面101aの縁部との間に所望の間隔を有するように、幅W4、W5、W6を有することができる。電極131a、132a、133aは、電極の縁部とそれぞれの開口部との間に所定の幅を提供するために、長手方向開口部102a、102b、115の間に位置決めすることができる。1つの長手方向領域内の電極は、別の長手方向領域とは異なる縁部間隔を有することができる。例えば、左部分及び右部分103a、103bの幅W4は、左部分及び右部分103a、103bに位置決めされた電極131a、133aが中央領域104に中心を置く電極132aよりも短い縁部間隔を有するように、中央部分104の中央幅W6よりも小さくすることができる。
【0096】
エンドエフェクタ100の遠位端106は、エンドエフェクタの幅W2を横切って延在する単一の円弧として成形することができる。膜110、120は、支柱151a、151bの遠位端を覆って、エンドエフェクタ100の遠位端106を横切って延在することができる。
【0097】
図1Fは、カテーテルシャフト90(図1A参照)内に位置決めすることができるエンドエフェクタ100の近位延在部108の長さL2を示すためにズームアウトされた例示的なエンドエフェクタ100の第1の側101aの等角図である。近位延在部108の長さL2は、カテーテルシャフト90(図1A参照)の遠位端に対応するエンドエフェクタの近位部分107から近位延在部108の近位端109まで測定することができる。膜110、120の一方又は両方は、エンドエフェクタの近位延在部108に位置決めすることができ、電極130a、130bと電気的に接触している導電性トレースを含むことができる。近位延在部108は、圧電トランスデューサ140、本明細書に開示される他のセンサ、及び当業者によって理解される他のエンドエフェクタの特徴部と電気的に接触するための追加の導電性トレースを更に含むことができる。
【0098】
一例では、近位延在部108は、カテーテルシャフト90の可撓性遠位部分を通って延在する、約10センチメートル(cm)の長さL2を有することができる。近位延在部108は、エンドエフェクタ100の電気部品への導電性経路を提供するためにエンドエフェクタ100にワイヤを取り付けることができるように、はんだパッドを含むことができる。この例では、近位延在部108の近位端109は、カテーテルシャフト90(図1A参照)によって取り囲まれている。
【0099】
別の例では、近位延在部108は、カテーテルシャフト90の全体を通って延在することができる。典型的なカテーテルシャフトは、約60cmから約130cmの挿入長を有し、115cmが一般的な標準挿入長である。したがって、近位延在部108は、カテーテルシャフト挿入長とほぼ同じ長さ、場合により近位延在部108の近位端109がカテーテルシャフトの近位端に近くなるか、又はわずかに遠くなるように、数センチメートル長い長さを有することができる。
【0100】
カテーテルは、当業者によって理解されるように、ハンドル(図示せず)を含むことができる。近位延在部108は、ハンドル内に延在することができる。一例では、近位延在部は、近位延在部上及び制御ハンドル(図示せず)内に制御回路を取り付けるように構成された近位部分を含むことができる。近位延在部108の制御回路部分は、カテーテルシャフトを横断する近位延在部108の部分よりも広い幅を有することができる。制御回路は、当業者によって理解されるように、小型電子機器のフレックス回路と同様に構成することができる。
【0101】
図1Gは、エンドエフェクタ100のフレーム150の図である。フレーム150は、長手方向軸A-Aに対して対象である左支柱151a及び右支柱151bを含む。フレーム支柱151a、151bの各々の幅W7は、それぞれの支柱151a、151bの長さにわたってほぼ等しい。
【0102】
フレーム150は、支柱151a、151bの遠位端152a、152bにおいて遠位に終端する。支柱151a、151bはそれぞれ、支柱151a、151bが長手方向軸A-Aに沿って延在し、長手方向軸A-Aと実質的に平行な、長手方向部分154a、154bを含む。支柱151a、151bは各々、長手方向軸に沿って延在し、近位方向(PD)に長手方向軸A-Aに向かって中心に傾斜している傾斜部分156a、156bを含む。支柱151a、151bは各々、長手方向軸A-Aに沿って長手方向軸に実質的に平行に延在する、近位部分157a、157bを含む。支柱151a、151bの近位部分157a、157bは、フレーム150の近位接続部分158によって接合される。好ましくは、近位部分157a、157b及び近位接続部分158は、組み立て済みカテーテルのカテーテルシャフト内に位置決めされるように成形される。
【0103】
支柱151a、151bは各々、それぞれの遠位端152a、152bから近位方向(PD)に延在する長さL3にわたる遠位可撓性領域153a、153bを含む。可撓性領域153a、153bは、支柱151a、151bが遠位方向(DD)で遠位端152a、152bに向かってより可撓性になるように、可撓性領域の長さL3にわたる可撓性勾配を有する。可撓性領域153a、153bは、長手方向部分154a、154bの全長L4の少なくとも半分の長さL3を有する。可撓性領域は、可撓性勾配を実現するために段階的に変化するカットアウトパターンを含む。カットアウトパターンは、ジグザグ又は蛇行パターンである。
【0104】
フレーム150は、適度な可撓性を達成するために、可撓性領域の近位に位置決めされた円形カットアウト155を更に含む。円形カットアウト155は、支柱151a、151bの長手方向部分154a、154bの近位部分を通り、支柱151a、151bの傾斜部分156a、156bの大部分を通って位置決めされる。フレーム150の近位部分156a、156b及び接続部分158にはカットアウトがない。
【0105】
図2Aから図2Eは、第2の例示的なエンドエフェクタ200の様々な図及び構成要素の図である。
【0106】
図2Aは、エンドエフェクタ200の等角分解図である。図1Aから図1Gに示されるエンドエフェクタ100と同様に、図2Aから図2Eに示されるエンドエフェクタ200は、第1の表面201a、対向する第2の表面201b、第1の膜210、第2の膜220、及び膜210、220の間のフレーム250を有する。図2Aから図2Eに示されるエンドエフェクタ200は、遠位端206及び近位端209を有し、長手方向軸A-A、直交方向O1、O2、遠位方向(DD)、及び近位方向(PD)に対して、図1Aから図1Gに示されるエンドエフェクタ100と同様に配向される。エンドエフェクタ200は、図1Bに示される構造部材142と同様の膜210、220の間に配置された部材を更に含むことができる。エンドエフェクタ200は、図1Fに示される近位延在部108と同様に構成することができる近位延在部208を含む。好適な実施形態では、フレーム250又は構造部材142は、ポリマー、金属、半金属、剛性、弾性、又は超弾性材料、及びこれらの組み合わせなどの群から選択することができる。膜210及び220は、ポリイミド、ポリエステル、フルオロカーボンフィルム、アラミドなどの絶縁体、誘電体、絶縁誘電体、これらの複合材料、及び組み合わせの群から選択することができる。
【0107】
図2Bは、エンドエフェクタ200の第1の側201aの平面図である。エンドエフェクタ200は、図1Aから図1Gに示されるエンドエフェクタ100の長手方向開口部102a、102b及びエンドエフェクタ部分103a、104、103bと同様に、エンドエフェクタ200の左部分203a、中央部分204、及び右部分203bを分離する長手方向開口部202a、202bを含む。エンドエフェクタ200のフレーム250は、図1Aから図1Gに示されるエンドエフェクタ100のフレーム150と同様に構成することができる。
【0108】
エンドエフェクタ200は、双極対235として機能するように構成することができる第1の側201aの電極対235a、235bを含む。双極対235は、端から端までの間隔である、電極対235の電極235a、235b間のギャップ距離G1を含むことができる。ギャップ距離は、約150マイクロメートルと測定され得る。エンドエフェクタ200の中央部分204を参照すると、双極対は、中心間で測定される長手方向に揃えられた双極対235の間の長手方向ピッチP1で離間することができる。双極対235は、互い違いの対235の間で長手方向ピッチP2及び横方向ピッチP3で互い違いにすることができる。互い違いの対の間の長手方向ピッチP2は、長手方向に揃えられた対235の間の長手方向ピッチP1の約半分であり得る。エンドエフェクタ200の左部分203a及び右部分203bの電極対235は、中央部分204の互い違いの対の間の長手方向ピッチP2にほぼ等しく、約2.5ミリメートルと測定され得る、長手方向ピッチP4を有することができる。
【0109】
エンドエフェクタは、エンドエフェクタ200の近位部分207に位置決めされた基準電極236を更に含む。基準電極236は、治療中に流体と接触するように位置決めすることができるが、カテーテルシャフトによって、治療中に組織と接触するのを阻止されるように位置決めすることができる。基準電極236は、電極対235の単一の電極235a、235bと比較して、より大きい表面積を有することができる。
【0110】
エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタの遠位端206を横切る3つの円弧を含むことができる。第1の円弧は、エンドエフェクタの左部分203aから遠位に延在し、長手方向軸A-Aに向かって湾曲し、エンドエフェクタの中央部分204まで近位方向(PD)に湾曲し、近位方向(PD)に向かって凹状とすることができる。第2の円弧は、中央部分204の遠位端を横切って湾曲することができる。第3の円弧は、中央部分204から右部分203bまで延在し、近位方向(PD)に向かって凹状とすることができる。
【0111】
図2Cは、電気トレース237を含む第1の膜210の態様を示す。膜210、220はフレックス回路を含むことができるので、エンドエフェクタ200は、フレックス回路技術に適合する構成要素、構造、及び特徴を含むことができる。例えば、エンドエフェクタは、最上部の電極層の下の1つ以上のフレックス回路内に、センサ260又は他の構成要素を含むことができる。図2Cは、このような特徴に適した位置の例である、2つのほぼ正方形の領域260を示す。例えば、エンドエフェクタ200は、単軸センサ(SAS)として機能することができるこれらの領域260内に平面スパイラルを含むことができる。各SASは、約4mmx4mmの寸法、又は約16mmの面積を有することができる。センサ260は、二軸センサを含むことができ、平面状である必要はない。
【0112】
図2D及び図2Eは、電極パターンが第2の表面201bと比較して第1の表面201aでは異なる例における第1の表面201a及び第2の表面201bの図である。各表面201a、201b上の電極のいくつかは、他方の表面上の対応する対電極を有し、いくつかの電極は有さない。各表面201a、201b上の電極パターンは、特定のエンドエフェクタに対する設計考慮点を満たすように変更することができる。
【0113】
図2Dに示されるように、エンドエフェクタ200は、図1Eに示されるエンドエフェクタ100の幅と同様の幅W1、W2、W3、W4を有することができる。エンドエフェクタ200の左部分及び右部分203a、203bの電極231a、233aは、エンドエフェクタ200の中央部分の中央に離間した電極232aから約5mmの横方向ピッチP5だけ分離することができる。
【0114】
図2Eに示されるように、第2の表面201bの左部分及び右部分203a、203bの電極231b、233bは、第1の表面201a上に対応する対電極231a、233aを有するが、第1の表面201a上の全ての対と一致するわけではない。中央部分204では、2つの電極対232bは対応する対電極を有し、第1の表面201a上の他の2対232aについては、第2の表面201bは、第1の表面201a上のそれぞれの対の両側で横方向に離間した2対232bを有する。
【0115】
図3は、第3の例示的なエンドエフェクタ300の平面図である。エンドエフェクタ300は、4つの遠位延在支柱351a、351b、351c、351d及び近位支柱353を有するフレーム350を含む。遠位延在支柱351a、351b、351c、351dは、図1Gに示される支柱151a、151bと同様に構成することができる。エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタを左部分及び右部分303並びに中央部分304に分離する長手方向開口部301、302を含む。表面電極330の一部はフレーム350の支柱351a、351b、351c、351dの上に位置決めされ、表面電極330の一部は支柱351b、351cの間に位置決めされる。エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300の遠位端306を成形する5つの円弧306a、306b、306c、306d、306eを有する。エンドエフェクタ300は、そうでなければ、本明細書に開示される他のエンドエフェクタ、その代替物、及びその変形例の適合する特徴で構成することができる。
【0116】
電極330は、エンドエフェクタ300の遠位端306の近くの高密度領域334及び高密度領域334の近位の低密度領域335に離間している。図示されるように、高密度領域334は、より小さい表面積内に低密度領域335と同じ数の電極330を有する。高密度領域334の電極330は、低密度領域335と同じ長手方向ピッチ、及び低密度領域335と比較してより短い高密度領域334の長手方向ピッチを有する。
【0117】
エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300の近位部分307に軸外SAS361を含む。軸外SAS361は、エンドエフェクタ300の平面に対してある角度で、又は図の紙面に対してある角度で配向することができる。説明のために、SAS361は、紙面に対して傾斜して示されている。しかしながら、SAS361は、SAS361の傾斜は、組み立て済みエンドエフェクタ300内で紙面の内外に向かうことを理解されたい。エンドエフェクタ300は、図2Cに示されるのと同様に、エンドエフェクタ300の平面内に1つ以上のSASを更に含むことができる。
【0118】
図4Aから図4Cは、例示的なフレーム構成の図である。図Aは、図3に示される近位支柱353と同様に構成された近位支柱453aを有して図1Gに示される支柱151a、151bと同様に構成された2つの遠位延在支柱451aを有するフレーム450aを示す。
【0119】
図4Bは、追加の遠位延在支柱451bを有して図4Aに示されるフレーム450aと同様に構成されたフレーム450bを示す。図示されるフレーム450aは、近位支柱453bから遠位に延在する6つの遠位延在支柱451bを含む。フレーム450bは、3つ、4つ、又は5つの遠位延在支柱451bを含むように修正することができる。
【0120】
図4Cは、長手方向近位端452、454と、近位端457から遠位に延在する近位セグメント457と、長手方向軸A-Aから遠位に傾斜する傾斜セグメント458と、傾斜セグメント458から遠位に長手方向軸A-Aに沿って延在する長手方向セグメント451cと、長手方向軸A-Aを横切ってフレームの遠位端を横切って延在するコネクタセグメント456と、を含むループ状支柱を有するフレーム450cを示す。ループ状支柱は、第1の近位端452から第2の近位端454までの連続的で非分岐の経路を形成する。ループ状支柱は、エンドエフェクタの露出端の外周の付近に位置決めすることができる。長手方向セグメント458は、本明細書の他の箇所に開示されるような可撓性勾配を含むことができる。
【0121】
ループ状支柱は、ナビゲーションセンサループとして機能するように構成することができる。導電体は、ループ状支柱の近位端452、454に取り付けることができ、カテーテルシャフトを通ってカテーテル制御システムに接続されるハンドルまで延在することができる。
【0122】
図5は、カテーテルを構築する方法500のフロー図である。図1Aから図3に示されるエンドエフェクタ100、200、300、及び図4Aから図4Cに示されるフレーム450a、450b、450cと同様に構成されたフレームを有する変形例を含むこれらの変形例は、組み立て済みエンドエフェクタの遠位部分がカテーテルシャフトの近位端に挿入され、カテーテルシャフトの全長を通して供給され、カテーテルシャフトの遠位端の遠位に位置決めされることが可能なように、十分に小さい直径に折り畳み可能であり得る。これは、エンドエフェクタの遠位部分がカテーテルシャフトを横断するには大きすぎるので、エンドエフェクタがカテーテルシャフトの遠位端に挿入されることを典型的に必要とする、多電極カテーテルの構築のための代替方法を提供することができる。
【0123】
ステップ502において、組み立て済みエンドエフェクタの遠位端は、カテーテルシャフトの近位端に挿入される。
【0124】
ステップ504において、組み立て済みエンドエフェクタの遠位端は、カテーテルシャフトの全長を通って移動する。
【0125】
ステップ506において、エンドエフェクタの遠位端は、カテーテルシャフトの遠位端から外に移動する。
【0126】
ステップ508において、組み立て済みエンドエフェクタは、カテーテルシャフトに固定することができる。一旦固定されると、エンドエフェクタは、図1Aに示されるのと同様に、シャフトに対して位置決めすることができる。
【0127】
任意選択的なステップ510において、カテーテルシャフトの近位端で電子回路の回りにカテーテルハンドルを固定することができる。エンドエフェクタはカテーテルシャフトの遠位端ではなく近位端で挿入されるので、エンドエフェクタの近位部分は、カテーテルシャフトに挿入するには大きすぎる寸法を有することがある。これにより、電子回路をエンドエフェクタに予め取り付けることができる。これにより、エンドエフェクタの遠位部分に接続された導体がカテーテルシャフトを通して供給された後にハンドル内の電子機器が取り付けられることを必要とする、多電極カテーテルの構築の代替方法を提供することができる。
【0128】
組み立て済みエンドエフェクタは、方法500を容易にするための様々な構成を有することができる。組み立て済みエンドエフェクタは、カテーテルシャフトの全体を通って延在する動態を有するフレックス回路を含むことができるか、又は組み立て済みエンドエフェクタは、カテーテルシャフトの少なくとも一部を通るワイヤを含むことができる。組み立て済みエンドエフェクタの近位端にある電子回路は、剛性又は可撓性とすることができる。電子回路は、当業者によって理解されるように、表面実装部品、集積回路、電気トレースなどの様々な構成要素を含むことができる。
【0129】
図6は、カテーテル670及びカテーテル制御システム600を利用する医療処置の図である。カテーテル670は、当業者によって理解されるように、本明細書に開示される例示的なエンドエフェクタ、その変形例、又はその代替物と同様に構成されたエンドエフェクタを含むことができる。制御システム600は、コンソール612及びディスプレイ618を含むことができる。医師PHは、患者PAの心臓Hの内部又は付近にエンドエフェクタを位置決めするために、カテーテル670のハンドル676を操作することができる。
【0130】
カテーテル670は、カテーテル670と制御システムとの間で電気信号を搬送し、及び/又はカテーテル670に電力を供給するための導体を含むケーブル630を介して、制御システム600に結合される。或いは、カテーテル670は、制御システム600と無線通信することができ、及び/又はカテーテル670は、制御システム600とは別個の電源を有することができる。コンソール612は、カテーテル670と通信するように構成されたカテーテルドライバモジュール614を含むことができる。カテーテルドライバモジュール614は、1つ以上のプロセッサと、(1つ又は複数の)プロセッサによって実行することができる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体(メモリ)とを含むことができる。メモリは、システム600に、組織と接触しているカテーテル670のマッピング電極からマッピング電気信号を受信させ、エンドエフェクタの反対側で組織から離れる方に面するカテーテル670の基準電極から基準電気信号を受信させる命令を含むことができる。マッピング電気信号は、好ましくは、組織と接触している2つの電極からの双極信号である。しかしながら、マッピング電気信号は、組織と接触している一方の電極からの単極であってもよい。命令は、システムに、双極信号及び/又は単極信号を含み得る複数のマッピング電気信号を受信させることができる。基準電極は、マッピング電極に対向することができる。命令は、システムに、組織と接触していない複数の基準電極から1つ以上の基準電気信号を受信させることができる。基準電極の少なくとも一部は、マッピング電極に対向することができる。命令は、基準電気信号との比較を通じて、マッピング電気信号のノイズを低減することができる。命令は、システムに、組織と接触しているエンドエフェクタの第1の対の双極電極から双極マッピング電気信号を受信させ、第1の対の双極電極に対向して配置され、組織から離れる方に面する第2の対の基準電極から1つ以上の基準電極信号を受信させることができる。
【0131】
命令は更に、システムに、組織のインピーダンストモグラフィを行うために、組織と接触しているエンドエフェクタの側にあるトモグラフィ電極を利用させることができる。命令は、エンドエフェクタの第1の側に配置された第1の複数のトモグラフィ電極に交流電流を印加し、第1の複数のトモグラフィ電極と対になってエンドエフェクタの第1の側に配置された第2の複数のトモグラフィ電極の等電位を受信し、等電位に基づいて組織の断層画像を生成し、ディスプレイ618に断層画像を表示するように、実行することができる。
【0132】
命令は更に、システムに、(1つ又は複数の)マッピング電極と(1つ又は複数の)基準電極との間にある平面内に配置されたSASコイルからナビゲーション信号を受信させることができる。命令は更に、システムに、エンドエフェクタ平面に対してある角度の偏角平面にあるSASからナビゲーション信号を受信させることができる。
【0133】
磁界発生器620は、患者PAの下に位置決めされ、ケーブル622を介して制御システム600にも接続される。制御システム600は、電力及び/又は制御信号を磁界発生器620に提供することができる。或いは、磁界発生器620と制御システム600との間の通信は無線であってもよく、かつ/又は磁界発生器は、制御システム600とは別個の電源を有することができる。コンソール612は、磁界発生器620を制御するように構成されたモジュール616を含む。モジュール616は、1つ以上のプロセッサと、システム600に、磁界発生器620を利用して患者PAを通して磁界を提供させるために1つ以上のプロセッサによって実行することができる命令を有するメモリとを含むことができる。磁界は、患者PA内のカテーテル670のエンドエフェクタの位置を判定するために、SASを含むナビゲーションセンサによって感知することができる。
【0134】
カテーテル670は、導管640及びポンプ644を介して流体源642に結合することができる。流体源642は、灌注を利用する医療処置において灌注能力を有するカテーテル670に灌注を提供することができる。
【0135】
コンソール612は、インピーダンスベースのカテーテルナビゲーションのために構成されたモジュールを更に含むことができる。導電性ボディパッチは患者PAに適用することができ、コンソール612は、ボディパッチとカテーテル670のエンドエフェクタの1つ以上の電極との間のインピーダンスを測定するように構成することができる。コンソール612及びカテーテル670は、例えば、参照により本明細書に組み込まれ、優先権特許出願第U.S.63/400,184号の付録に添付された米国特許第7,848,789号に開示されるように、又は当業者によって別途理解されるように、磁気ケースの位置感知及び/又はインピーダンスベースの位置感知のために構成することができる。コンソール612は、1つ以上のプロセッサと、制御システム600に、エンドエフェクタの電極とボディパッチ電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいてエンドエフェクタの位置を判定させるために(1つ又は複数の)プロセッサによって実行することができる命令を有するメモリとを含むことができる。
【0136】
コンソール612は、アブレーションを行うためにエンドエフェクタの1つ以上の電極に電気信号を提供するための発生器を有するように更に構成することができる。アブレーションエネルギー発生器によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極又は双極高電圧DCパルスを含む、無線周波数(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。IREを達成するために、高電圧電気信号の短パルスが組織に送達される。電気信号は、細胞膜の回復不能な透過化を生成する。多電極カテーテルを使用する組織へのIREエネルギーの送達は、特許文献において以前に提案された。IREアブレーションのために構成されたシステム及びデバイスの例は、米国特許公開第2021/0169550号、同第2021/0169567号、同第2021/0169568号、同第2021/0161592号、同第2021/0196372号、同第2021/0177503号、及び同第2021/0186604号に開示されており、その各々は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0137】
システム600の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.から市販されている、CARTOTM(商標)3システムとして入手可能である。
【0138】
図7Aから図7Eは、2つの面701a、701bを有する別の例示的なエンドエフェクタを含むカテーテル700を示し、第1の膜710が第1の側701aに、第2の膜720が第2の側701bに、及び電極730が両側にある。エンドエフェクタは、カテーテルシャフト790から遠位に延在する単一ループを含む。本明細書の他の箇所に示されるエンドエフェクタは、当業者によって理解されるように、図7Aから図7Eに示されるシャフト790、その変形例、及びその代替物と同様のカテーテルシャフトに固定することができる。
【0139】
図7Fは、少なくとも2つのループ750a及び750が長手方向軸A-Aの付近で互いに重なり合う、図7Aの単一ループ実施形態の複数ループバージョンを示す。ループ750aは、互いに並んで延在する第1のセグメントS1及び第2のセグメントS2を有してもよい。ループ750bは、互いに並んで延在する第3のセグメントS3及び第4のセグメントS4を有してもよい。これは、図7Fの各セグメント(S1、S2、S3、S4)が2つのほぼ対向する外面を有する図7Hの断面図に示されており、図7Fの上面上の合計12個の双極電極対(又は24個の個々の電極)及び底面(図示せず)上の12個の双極電極対(又は24個の個々の電極)について、第1の外面(図7Gの表面701a)は4つの近接離間した双極電極対(730aと730bとで対を形成)を提示し、他方の対向する第2の外面(図7Gの表面701b)は相手側の本質的に同一の双極電極を提示している。第1及び第2の外面701a及び701bは、図7H及び図7Iに示されるように、1つの配置において互いに実質的に平行であり得る。セグメントS1は、ループ750aのための遠位ループを形成するためにセグメントS2に接続されてもよく、セグメントS3及びS4はループ750bを形成するために接続されてもよいことに、更に留意されたい。
【0140】
図7Gでは、(図7Fの)セグメントS1の第1の外面701aは、密接して離間した双極電極の両面配置の理解を容易にするために、第2の外面701bと共に示されている。具体的には、図7Gの第1の外面701aを参照すると、双極電極の各対(730a1、730b1)は、約0.1mmから約1mmの任意の値、好ましくは約0.25mmの長手方向ギャップLgで(同じ密接して離間した対の)そのパートナー電極730b1から離間した一方の電極730a1を有する。図7Gでは、電極730a1は、約0.3mmから約2mm、好ましくは約0.85mmの距離Le1について、電極730aの対応する縁部から電極730bの縁部まで測定されるように、そのパートナー電極730bから離間している。各電極対の電極が同一である場合、距離Le1は、同じ対の一方の電極の中心から他方の電極まで測定することができる。ある双極対の電極730b1は、別の双極対の対応する電極730b1まで(長手方向軸A-Aに沿って端から端まで測定した)長さLe2にわたって離間し、Le2は約1.5mmからおよそ4mm、好ましくは2.4mmであり得る。
【0141】
加えて、ある対(図7Gの右側の730a1及び730b1)の一方の電極(730b1)の縁部は、隣接する対(図7Gの左側の730b1及び730a1)の他方の電極(730a1)の縁部から、およそ0.5mmから2mmの任意の値、好ましくは約0.95mmの距離Lsにわたって離間することができる。各電極730a1、730a2、730b1、又は730b2は、約0.04平方mmから約1平方mmの露出表面積(組織との物理的接触のため)を有してもよい。図7Gでは、長さLは、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の幅と共に、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値を有することができる。
【0142】
電極の表面積は長方形として図7Gに示されているが、表面積は正方形(線形)とすることもできる。外周が正方形である場合、このような外周は、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値としてその辺を有することができる。また、円形、楕円形、又は非線形の外周は、非線形外周が電極の前述の表面積に近似され得る限り、利用することができる。好適な実施形態では、各電極の表面積は、約0.04平方mmから約1平方mmの任意の値、好ましくは0.3平方mmである。
【0143】
図7Gの第2の対向する外面701bを参照すると、各密接した間隔の双極対730a1及び730b1について寸法及び測定値が同じ配置は、図7Gの2つの相手側の双極対730a2及び730b2にも適用可能である。
【0144】
横軸T-T(又はデカルトデータにおけるy軸)に沿った図7Hの断面図を参照すると、セグメントS1、S2、S3、S4は、横軸T-T(又はy軸)に沿って離間しており、各セグメントは例示的に断面を長方形として示されていることがわかる。この配置では、1つのセグメント(例えば、S2)上の各電極対は、図7Fに示されるように、より具体的には図7Hに示されるその断面図に示されるように、第1の横方向ギャップ距離Lt1(電極縁から電極縁まで)にわたって隣接するセグメント(例えば、S3又はS4)の別の電極対から離間している。電極730bは、(端から端まで又は電極中心から電極中心まで測定した)隣接する電極間の横方向ギャップ長Lt1がおよそ0.5mmからおよそ4mmの任意の値、好ましくは約2.4mmを有し得るように、長手方向軸A-Aを横切る軸T-T(又はy軸)に沿って離間している。1つのセグメント(S1)の電極730b1は、およそ0.3mmからおよそ3.8mmの間の任意の値、好ましくは約1.9mmを有する第2の横方向ギャップ(Lt2)にわたって、その電極縁から隣接するセグメント(S2)上の別の電極730b1の最も近い電極縁まで離間している。隣接するセグメント(例えば、S1及びS3)の最も近い縁部は、第2の横方向ギャップLt2よりも小さい第3の横方向ギャップLt3であってもよい。
【0145】
図7Hでは、各セグメント(S1、S2、S3、S4)は、z軸に対しておよそ0.3mmからおよそ1mm、好ましくは約0.4から0.7mmの任意の値の厚さtを有してもよい。各セグメントの断面は、図7Hに示される長方形領域に限定されず、このような表面積が本明細書で考案された範囲内にある限り、図7Iに示されるような表面積の非線形外周(又は線形外周及び非線形外周の組み合わせ)などの他の形態をとることができることに留意されたい。各電極730a1、730a2、730b1、又は730b2は、z軸に対しておよそ0.0001ミクロン又はマイクロメートルからおよそ10ミクロンの任意の値、好ましくは5ミクロンから7ミクロンの任意の値のその厚さtを有してもよい。電極の断面領域は長方形として描かれているが、正方形(線形外周)、円形若しくは楕円形(非線形外周)、又は線形外周と非線形外周との組み合わせなど、他の変形例も特許請求される発明の範囲内である。
【0146】
図7Jは、図7Fに示されるエンドエフェクタの更に別の変形例を示す。この変形例では、第1のループ750a又は第2のループ750bは、長手方向軸A-Aと交差しない。第1のループ750aは背骨セグメントA及びBで構成され、第2のループ750bは背骨セグメントC及びDで構成される。各背骨セグメントA、B、C、D上には、上部基板701a及び底部基板701bがある。各背骨(例えば、図7JのA及びD)の各上部基板701a上には、対1:3;対5:7;対9:11と付番された3対の近接離間電極が、又は電極1、3、5、7、9、及び11として参照される6つの異なる電極として、配置される。各背骨A、B、C、Dの各対向する底部基板701bは、電極対2:4;6:8;及び10:12として参照される対応する3対の近接離間電極である。対向面701b上のこれらの電極対は、電極2、4、6、8、及び10と呼ぶこともできる。
【0147】
図7Kは、背骨A及びその隣の背骨Bの近接離間電極対1:3及び5:7、並びに対応する電極対1:3及び5:7の代表的な寸法の図である。任意の2つの近接離間電極対(例えば、1つの対として7:5及び隣の対として3:1)の間の間隔Ls、同じ近接離間電極対(例えば、1:3)における縁部から対応する縁部までの距離、同じ対(例えば、1:3)における対向する縁部間のギャップ長Lgを有する各電極の寸法Lは、同じ名称で本明細書の他の箇所で以前定義されたものと同じである。図7Jの例では、隣り合う背骨AとBとの間の中心間距離はWSとして示され、これは約1mmから約5mmの範囲とすることができる。そして本明細書で使用される際に、「近接離間電極対」という用語は、対になった2つの電極が、1mm未満、好ましくは約0.85mmのギャップLgによって分離されることを意味する。
【0148】
背骨A、B、C、Dを有する電極配置は、奇数電極が上面701aを表し、偶数番号の電極が対向する底面701bの電極を表す、以下の表によって表される。本発明は、「第1の表面」及び「第1の表面の反対の第2の表面」であり得る「上面」及び「底面」の名称に限定されないことに留意されたい。また、第1の表面は、第2の表面の一部である必要はなく、図7Jに示されるように別個の部材であり得る。
【0149】
【表1】
【0150】
他の箇所で前述されたように、電極1は、組織接触電極2のための基準電極(組織と接触している)として作用することができ、同様に電極3は、他の対の対向する電極とは無関係に、組織接触電極4のための基準電極として作用することができる。この配置は、組織接触している電極から収集された組織信号(すなわち、ECG信号)が、組織接触していないその相手側電極から収集されたノイズ又は遠方場信号を減じることを可能にするという利点を有する。
【0151】
図7Lは、システム600(図6)のディスプレイ618上で可視化された心臓内のカテーテル位置の画像に隣接する新組織の実際のECG記録の図である。図示されるように、背骨Aの電極4は、典型的には心臓の他の領域からの信号(一般に「遠方場信号」と呼ばれる)を含む心電図信号(図7Lにおいて「SPU A4」として示される)を収集するために心組織と接触している。背骨Aの相手側電極3は反対側にあり、したがって組織接触していないので、相手側電極3(血液プールである、SPU A3として示される)の心電図は、収集された信号A4からの減算(適切な差動オペアンプを介して)に使用することができる、収集された遠方場信号を含む。得られた差動心電図信号(ここでは「SPU A4-A3」として示される)は、正確なECG信号を与えるために実質的に全ての外来ノイズ又は遠方場信号が減じられた高忠実度ECG信号を提供する。
【0152】
しかしながら、本発明では、出願人は、対向面にその相手側の対の電極のための二重基準電極を形成するように別個の近接離間電極を組み合わせることによって、この技術を更に深めた。表に見られるように、A、B、C、及びDは、一方の表面701aに近接離間電極対1:3を有し、反対側701bにその相手側の対2:4を有する、それぞれの背骨を表す。第2の電極対5:7及びその相手側電極対6:8並びにその相手側電極対10:12を有する第3の電極対9:11についても、同じ配置が見られる。この配置では、一方の表面上の1つの近接離間電極対は、組織と接触している反対向きの表面上の他方の密接した間隔の対の電極に対する基準電極対(組織と接触することなく血液プール内にあることによって遠方場信号を受信する)として作用することができ、その逆も同様である。
【0153】
一例では、上部基板又は表面701aは、少なくとも電極1及び3が組織と物理的に接触した状態で組織と接触し、その一方で底部基板又は表面701bは、少なくとも電極2及び4が組織と物理的に接触しないように、組織から離れる方に面していると想定される。背骨Aにおけるこの例の遠方場信号の減算は、以下の通りであり得る。電極A2(組織接触していない)からの信号は、電極A1(組織接触)から減じられ、すなわちA1-A2である。一方、電極A4(物理的に組織接触していない)は、電極A3(組織接触している)から減じられる。ノイズ減算は、(A1-A2)-(A3-A4)として記号的に表すことができる。(A1-A2)-(A3-A4)についてブラケットを用いる演算の順序は、同じ値に到達するために、A1-A3-A2+A4として減らすことができる。組織接触の順序が、この例において基板に対して反転される場合(底部基板701bが組織接触し、上部基板701aが血液プール内にある)、電極からのノイズに対する高忠実度信号を達成するために、同じ技術、すなわち(A2-A1)-(A4-A2)を適用することができる。この例は背骨Aを使用するが、本開示と一致する残りの背骨B、C、Dなどの各々における他の対の近接離間電極に同じ技術を適用することができることに留意されたい。
【0154】
図8は、第1の側801a、第2の側801b、及び両側801a、801bの電極830を有する別の例示的なエンドエフェクタ800の図である。(801a又は801bの)一方の側の電極830は、(801a又は801bの)他方の側の相手側電極830のための(1つ又は複数の)基準電極として作用し得る。すなわち、一方の側(例えば、801b)の電極が近接場信号(すなわち、ECG)を感知するために組織と接触しているとき、組織と接触していない反対側(例えば、801a)の電極は、遠方場ノイズを近接場信号から減じることができ、これによって組織と接触している電極によって測定された津凹高忠実度ECG信号を与えることができるように、遠方場信号又はノイズを感知するために使用することができる。エンドエフェクタは、フレーム850を含む。フレーム850は、導電性ループを形成するために互いに接続されたセグメントS1及びS2を含む。フレーム850は、導電性ループを形成するために互いに接続されたセグメントS1及びS2を含む。フレーム850(又は図7F若しくは図7Jなどの複数のフレーム)によって形成されたこのような導電性ループは、フレームが、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第2020/0289059号に図示及び記載されるような磁気位置感知コイルとして作用するために、電気端子T1及びT2に接続され得る。エンドエフェクタは、近位基準電極836を含んでもよい。
【0155】
図9は、図7Fから図7Lに記載及び図示されたものと配置及び寸法が同様である密接した間隔の双極電極対935を含む、別の例示的なエンドエフェクタ900の図である。
【0156】
図1Aから図9に関連して本明細書に記載及び図示された電極は、マッピング(すなわち、信号の感知又は信号の記録)に限定されず、双極又は単極モードのみで、又はマッピング若しくは感知機能と組み合わせてRF(交流サイクル)又はIRE(DCパルス)などのエネルギーを送達するために使用することができることに留意されたい。IREの用途では、電極は、細胞アポトーシスを引き起こすのに十分なパルス数にわたって、少なくとも20アンペアの電流で電極当たり少なくとも900Vを送達するように構成することができる。
【0157】
図10Aは、大面積電極1030を有する別の例示的なエンドエフェクタ1000の図である。大面積電極1030は、例えば患者PA(図6)の皮膚に印加される大面積電極1030と1つ以上のボディパッチとの間の単極パルスとして、組織にPFA/IREアブレーション電気信号を送達するように構成することができる。大面積電極1030は、PFA/IREのために構成されたより小さい電極よりも深い組織深さまで組織をアブレーションするのに有効であり得る。大面積電極1030は、心室の中又は付近など、心臓のより厚い領域をアブレーションするのに有効であり得る。大面積電極のアブレーション表面は、70から110mmの間、より好ましくはおよそ90mmであり得る。
【0158】
大面積電極1030は、フレックス回路の導電層、導電性材料のシートからのレーザ切断、導電性インクの直接印刷、又は当業者によって理解されるような他の適切な手段として製造することができる。図示されるように、大面積電極は、紙面の内外に向かうエンドエフェクタ1000の屈曲を促進するために、干渉カット、又はスリットを含むことができる。例えば、大面積電極1030は、ステンレス鋼箔からレーザ切断し、スリットを含むようにレーザ切断し、白金、金、又は他の生体適合性導電性材料でめっきすることができる。
【0159】
エンドエフェクタ1000は、1つ以上の膜1010と、図1Aから図2Dに示される膜110、120、210、220及びポリマー封入体142、本明細書の他の箇所に開示されている膜及びポリマー封入体、若しくは当業者によって理解されるようなその変形例及びその代替物と同様のポリマー封入体1042とを含むことができる。(1つ又は複数の)膜は、大面積電極1030とコンソール612(図6)との間の電気通信を提供するために、シャフト1090内に延在する導電体1060を含むことができる。エンドエフェクタ1000は、ポリマー封入体1042によって取り囲まれたフレーム1050を更に含む。(1つ又は複数の)膜1010は、ポリマー封入体1042に固定される。エンドエフェクタ1000は、図1Aから図2Dに示されるのと同様に、両側に1つずつ、2つの膜を含むことができる。
【0160】
(1つ又は複数の)膜1010は、図示される側に膜を含むことができ、この膜は、カテーテルのシャフト1090の遠位端から遠位に、エンドエフェクタ1000の近位部分1007から遠位端1006まで延在する、略平面状の表面を画定することができる。大面積電極1030は、略平面状の表面の大部分を専有することができる。エンドエフェクタ1000は、開口部1005がエンドエフェクタ1000の厚さを貫通して延在するように、(1つ又は複数の)膜及びポリマー封入体1042を通って延在する開口部1005を含むことができる。
【0161】
フレーム1050は、当業者によって理解されるように、図4Aから図4Cに示されるようなもの、本明細書の他の箇所に開示されるようなもの、その変形例、又はその代替物と同様に構成された、1つ以上の支柱を含むことができる。(1つ又は複数の)膜1010は、1つ以上の支柱の間に延在することができ、大面積電極1030は、大面積電極1030がフレーム1050の1つ以上の支柱の間に位置決めされるように、図示される膜1010上に配置することができる。例えば、フレーム1050は、図1A又は図4Aに示されるような2つの支柱を含むことができ、大面積電極1030は、フレーム1050の支柱にわたって延在する表面積部分を有することができ、その一方で、大面積電極1030の表面積の大部分は、フレーム1050の2つの支柱の間に配置される。このようにして、大面積電極1030の外周の少なくとも一部は、フレーム1050によって直接支持され、その一方で大面積電極1030の中央部分は、フレーム1050によって直接支持されない。
【0162】
図10Bは、例示的な大面積電極1030aを有する別の例示的なエンドエフェクタ1000aの図である。大面積電極1030aは、シートからレーザ切断することができ、紙面の内外に向かうエンドエフェクタ1000の屈曲を促進するために、干渉カットを含むことができる。大面積電極1030aは、図示される膜1010の表面積の大部分を専有する主要部分を含むことができる。大面積電極1030aは、大面積電極1030aの主要部分に対して近位方向に配置された近位電極部分1032aを更に含むことができる。大面積電極1030aは、大面積電極1030aの近位部分1032aを大面積電極1030aの主要部分に電気的かつ機械的に結合する導電性トレース又はセグメント1060aを含むことができる。例示的なエンドエフェクタ1000は、そうでなければ、図10Aに関連して記載されたようなエンドエフェクタ1000の特徴を含むことができる。
【0163】
図10Cは、別の例示的な大面積電極1030b及び独立近位電極1032bを有する別の例示的なエンドエフェクタ1000bの図である。大面積電極1030bは、図10Aに示される大面積電極1030に関連して論じられたように構成することができる。独立近位電極1032bは、大面積電極1030bから電気的に絶縁されており、大面積電極1030bから独立して組織からの電気信号を感知するように、及び/又はアブレーションするように構成することができる。加えて、又は代わりに、エンドエフェクタ1000bは、独立近位電極1032bと大面積電極1030bとの間に双極アブレーションPFA/IRE信号を提供するように構成することができる。
【0164】
図10Dは、図10Aから図10Cに示されるような例示的な大面積電極によって組織に印加されるパルスフィールドアブレーション信号の例示的なシミュレーションの図である。この図は、組織を表すボックスと、大面積電極1030を表す組織の上面に配置された5つの電極部分とを含む。図は、例えば、電極1030が組織に印加されるときに図10Cに示される線X-Xにわたって作られるような、組織及び大面積電極1030の断面を示す。図は、線の各々における電界の大きさが600V/cmとなるように、600V/cmの等電位線を含む。
【0165】
エレクトロポレーションは、細胞膜内の細孔の可逆的な(reversable)(一時的な)又は不可逆的な(永久的な)生成を引き起こすために、生物学的細胞にパルス電界を印加することによって誘発され得る。細胞は、パルス電界の適用時に休止電位を超えて増加する膜貫通静電位を有する。膜貫通静電位は閾値電位未満のままであるが、エレクトロポレーションは可逆的であり、これは、印加されたパルス電界が除去されると細孔が閉じることができ、細胞は自己修復して生存することができることを意味する。膜貫通静電位が閾値電位を超えて増加する場合、エレクトロポレーションは不可逆的であり、細胞は永久的に透過性になる。結果として、IREアブレーション細胞は、ホメオスタシスの喪失に起因して死滅し、典型的にはアポトーシスによって死亡する。一般に、異なるタイプの細胞は、異なる閾値電位を有する。例えば、心臓細胞はほぼ500V/cmの閾値電位を有するが、骨は3000V/cmの閾値電位を有する。閾値電位のこれらの差は、IREが閾値電位に基づいて組織を選択的に標的とすることを可能にする。図10Dは、600V/cmの等電位線を示しており、これは、心臓細胞に印加される様々なIREアブレーション信号の予想される損傷領域おおよその指標である。
【0166】
PFA/IREを使用してアブレーションするために、短時間電圧パルスを印加して心筋の細胞構造を破壊する。パルスは非正弦波形であり、細胞の電気生理学に基づいて標的細胞に調整することができる。対照的に、RFを使用してアブレーションするために、正弦波電圧波形が適用されて、治療エリアにおいて熱を生成し、治療エリア内の全ての細胞を無差別に加熱し、これにより、食道などの非標的組織の意図しない損傷を招く可能性がある。IREはしたがって、アブレーションモダリティ又は隔離モダリティで知られている起こり得る合併症の低減において有益であろう、隣接する感熱性構造又は組織を救う能力を有する。
【0167】
RFアブレーション対IREアブレーションの異なるアブレーションモダリティは、一般に、同様のアブレーション電極構成でのIRE対RFで、より小さく浅い損傷形成をもたらす。RFアブレーションは熱損傷を生成するので、RFアブレーション信号の印加が組織から除去された後、組織を通る熱の熱伝導に起因して、損傷サイズが増大し続ける。IREアブレーションは非熱的であり、したがって、損傷サイズは、アブレーション信号が組織から除去された後に著しく増大せず、可逆的エレクトロポレーションを受ける損傷外部領域の細胞の自己回復に起因して、サイズが収縮し得る。本開示の前に、IREカテーテルは、浅い損傷のみを形成することができると実証されており、これは心房組織をアブレーションするのに適切であり得るが、心室又はその付近などのより厚い心臓組織をアブレーションするのには適切ではない。
【0168】
この問題の解決策として、大面積電極1030は、アブレーション中に組織と接触するように構成された、著しく大きい表面積を提供する。以前に実証されたIREカテーテルに典型的な小面積の電極では、電界強度は、小面積電極からの距離の二乗にほぼ反比例し、小面積電極に印加される電圧が、損傷深さの線形増加を達成するために指数関数的に増加しなければならないことを意味する。大面積電極1030は、大面積電極1030に直接隣接する組織領域において、電界線が、大面積電極1030の中央領域のかなりの部分にわたって大面積電極1030の平面に直交して、互いに実質的に平行に延在するような表面積を有する。
【0169】
図10Dは、およそ12mmの全幅を有し、その間に空間を有する5つのセグメントに分割された、大面積電極1030を示す。図示されるように、大面積電極1030は、パルス電圧(1,800V、1,200V、又は800V)及び電極構成(単極、双極)に基づいて、等電位線によって示されるサイズを有する損傷を形成することができる。1,800Vの単極パルスを有するIRE信号では、損傷深さはおよそ10mmであり、損傷幅はおよそ25mmである。1,200Vの単極パルスを有するIRE信号では、損傷深さはおよそ7mmであり、損傷幅はおよそ21mmである。800Vの単極パルスを有するIRE信号では、損傷深さはおよそ4mmであり、損傷幅はおよそ12mmである。1,800Vの双極パルスを有するIRE信号では、損傷深さはおよそ5mmであり、損傷幅はおよそ18mmである。
【0170】
図10Eは、より小さい独立電極1034を含む、図10Aから図10Cの例示的なエンドエフェクタ1000の変形例である、別の例示的なエンドエフェクタ1000cの図である。独立電極1034は、大面積電極1030から電気的に絶縁されており、組織からの電気信号を感知するように構成することができる。アブレーション処置中、独立電極1034は、心組織を通る望ましくない電気経路を遮断する際の損傷形成の有効性を検出するために使用することができる。エンドエフェクタ1000cは、大面積電極1030によって第1のアブレーション信号を送達しながら標的部位でその位置を維持し、独立電極1034によって組織を通る電気信号を監視し、独立電極1034によって望ましくない電気信号が検出された場合に大面積電極1030によって第2のアブレーション信号を印加することができる。
【0171】
独立電極1034は、様々な配置で離間することができる。例えば、独立電極1034は、図10Eに示されるように、個別に離間することができる。加えて、又は代わりに、独立電極1034の少なくとも一部は、図2Bに示される電極対235、図7Fに示される電極対730a1、730b1、図7Kに示される電極対5:7、1:3、又は当業者によって理解されるようなその変形例などの双極対配置において離間することができる。エンドエフェクタ1000cは、独立電極1034が組織と接触している間に血液又は他の体液と接触するように構成された、エンドエフェクタ(図示せず)の裏面又は反対側の電極を含むことができる。(1つ又は複数の)裏面電極は、独立電極1034に対する基準電極として機能することができる。エンドエフェクタ1000cは、独立電極1034の少なくとも一部に直接対向する複数の裏面電極を含むことができる。独立電極1034及び裏面電極は、図7Lに関連して記載されたのと同様に、又は当業者によって理解されるような他の方法を通じて、独立電極1034によって検出されたECG信号から遠方場ノイズをフィルタリングすることができるように構成することができる。
【0172】
図10Aに示されるエンドエフェクタ1000、並びに図10B、10C、及び10Eに示されるその変形例1000a、1000b、1000c、1000dは、エンドエフェクタ(図示せず)の裏面又は反対側に、第2の大面積電極1030又はその変形例を含むことができる。加えて、又は代わりに、エンドエフェクタ1000cの裏面は、図1Aに示される電極130a、図2Bに示される電極対235、又は当業者によって理解されるようなその変形例と同様に配置又は別途構成された電極を含むことができる。
【0173】
図10Fは、組織接触電極1035によって測定されたインピーダンスによって検証されるように、マッピング電極1034’によって記録された信号が組織と接触していることを保証するために、電極1034’をマッピング又は記録することが提供され、組織接触品質電極1035を提供することができる、エンドエフェクタ1000dの変形例を示す。
【0174】
図11は、複数の膜構造1101を含む別の例示的なエンドエフェクタ1100の図である。各膜構造1101は、図1Aのエンドエフェクタ100、図2Aのエンドエフェクタ200、図3のエンドエフェクタ、図10Aのエンドエフェクタ1000、及び/又はこれらの変形例と同様に形成、成形、及び別途構成することができる。各膜構造1101は、フレームと、フレームの支柱の間に延在する少なくとも1つの膜と、膜上に配置され、支柱の間に位置決めされた少なくとも1つの電極とを含むことができる。各膜構造は、フレームを取り囲むポリマー封入体を更に含むことができる。各膜構造は、1つ以上の圧電センサ、1つ以上のナビゲーションセンサ、及び前述のエンドエフェクタ100、200、1000の他の適合する特徴を含む、追加の特徴を含むことができる。膜構造は、エンドエフェクタ100、200、1000に関連して記載されたのと同様に構成された電極を利用することによって、感知及び/又はアブレーションすることができる。
【0175】
本明細書に記載の実施例又は実施形態のいずれも、上記のものに加えて又はそれらの代わりに様々な他の特徴を含むことができる。本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであるべきである。
【0176】
以下の条項は、本開示の非限定的な実施形態を列挙する。
条項1.カテーテルのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、周囲環境に曝された略平面状の第1の表面を画定するためにエンドエフェクタの第1の側の1つ以上の支柱の間に延在する第1の膜と、第1の表面上の所定の位置で第1の膜に固定する複数の第1の電極と、第2の膜であって、第2の膜は、フレームの少なくとも一部が第1の膜と第2の膜との間になるように1つ以上の支柱の間に延在し、第2の膜が、周囲環境に曝された略平面状の第2の表面を画定する、第2の膜と、複数の第2の電極であって、複数の第2の電極は、各第2の電極が、各第1の電極に実質的に対向して配置され、互いに離間するように、第2の表面に固定されている、複数の第2の電極と、を備えるエンドエフェクタ。
条項2.フレームが、長手方向軸に対して対称に構成されている、条項1に記載のエンドエフェクタ。
条項3.1つ以上の支柱が、第1の膜と第2の膜との間に各々位置決めされた第1の支柱及び第2の支柱を含む、条項1又は2に記載のエンドエフェクタ。
条項4.第1及び第2の支柱が、長手方向軸に対して対称である、条項3に記載のエンドエフェクタ。
条項5.1つ以上の支柱が、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する1対の支柱とを含む、条項1~4のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項6.1対の支柱が、それぞれの遠位支柱端で各々終端する、条項5に記載のエンドエフェクタ。
条項7.近位支柱が、1対の支柱の各々の幅よりも広い幅を有する、条項5又は6に記載のエンドエフェクタ。
条項8.1つ以上の支柱が、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する2から12個の支柱とを含む、条項1~7のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項9.1つ以上の支柱が、エンドエフェクタの外周に近接して位置決めされた1つ以上のループ状支柱を含み、1つ以上のループ状支柱が、接続されたループ状支柱及び/又は切り離されたループ状支柱を含む、条項1~8のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項10.ループ状支柱と電気的に接触し、フレームから近位に延在する導電体を更に備える、条項9に記載のエンドエフェクタ。
条項11.ループ状支柱が、長手方向軸に対して対称である、条項9又は10に記載のエンドエフェクタ。
条項12.ループ状支柱が、第1の近位端と、近位の第2の近位端と、第1の近位端から第2の近位端まで延在する連続的で非分岐の経路とを含む、条項9~11のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項13.ループ状支柱が、長手方向軸に平行に延在する1対の平行なセグメントと、長手方向軸を横切って延在し、1対の平行なセグメントのセグメントに交わるコネクタセグメントとを含む、条項9~12のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項14.1つ以上の支柱の少なくとも一部が、それぞれの支柱の長さの一部に沿った可撓性勾配を含む、条項1~13のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項15.1つ以上の支柱の少なくとも一部が、それぞれの支柱の長さの一部に沿った段階的なカットアウトパターンを含む、条項1~14のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項16.第1の膜及び第2の膜の少なくとも一方がフレックス回路を含む、条項1~15のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項17.第1の膜が、複数の第1の電極と電気的に接触している導電性トレースを含み、第2の膜が、複数の第2の電極と電気的に接触している導電性トレースを含む、条項1~16のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項18.第1の膜及び第2の膜が各々、フレームの近位端から近位に延在するそれぞれの近位延在部を含む、条項1~17のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項19.近位延在部が、約30センチメートル(cm)から約150cmの長さを有する、条項18に記載のエンドエフェクタ。
条項20.近位延在部が、複数の第1の電極及び複数の第2の電極と電気的に接触している複数の導電性トレースを含む、条項18又は19に記載のエンドエフェクタ。
条項21.複数の第1の電極の少なくとも一部が、組織に接触するように位置決めされる、条項1~20のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項22.複数の第1の電極の少なくとも一部が、1つ以上の支柱の間に位置決めされる、条項1~21のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項23.複数の第1の電極が、約5マイクロメートルから約650マイクロメートルである1対の共平面電極の間のギャップを有する、条項1~22のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項24.複数の第1の電極が、複数の密接した間隔の共平面電極対を含む、条項1~23のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項25.密接した間隔の共平面電極対が、対の間で約0.5ミリメートルから約6ミリメートルのピッチ、及び対の電極間で約150マイクロメートルのギャップで離間している、条項24に記載のエンドエフェクタ。
条項26.第1の膜が、第1の幅を有する第1の長手方向延在セクションを含み、第1の膜に固定された複数の第1の電極の第1の電極が第1の幅に対して中央に配置され、第1の膜が、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の長手方向延在セクションを含み、第1の膜に固定された複数の第1の電極の第2の電極が第2の幅に対して中央に配置される、条項1~25のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項27.組織と接触していない複数の第1の電極及び複数の第2の電極の一方が基準電極を含む、条項1~26のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項28.組織と接触していない複数の第1及び第2の電極が、組織と接触している複数の第1及び第2の電極の他のものに基準信号を提供するように各々構成された複数の基準電極を含む、条項1~26のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項29.複数の第1の電極が高電極密度ゾーン及び低電極密度ゾーンに分布し、高電極密度ゾーンが低電極密度ゾーンの遠位に配置され、高電極密度ゾーンが低電極密度ゾーンとほぼ等しい面積である、条項1~28のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項30.カテーテルシャフトの遠位端に近接して位置決めされるように構成されたエンドエフェクタの一部分に位置決めされた基準電極を更に備える、条項1~29のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項31.フレームを封入するポリマーを更に備える、条項1~30のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項32.第1の膜と第2の膜との間に位置決めされたポリマーを更に備える、条項1~31のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項33.ナビゲーションセンサを更に備え、ナビゲーションセンサは、ナビゲーションセンサの少なくとも一部が1つ以上の支柱の間になるように位置決めされている、条項1~32のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項34.ナビゲーションセンサが、約16平方ミリメートルの面積を有し、単軸センサ又は二軸センサとして構成されている、条項33に記載のエンドエフェクタ。
条項35.1つ以上の圧電トランスデューサを更に備える、条項1~34のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項36.1つ以上の圧電トランスデューサが、複数の第1の電極のそれぞれの電極の下に配置されている、条項35に記載のエンドエフェクタ。
条項37.1つ以上の圧電トランスデューサが、1つ以上の支柱のうちの支柱の開口部内に位置決めされる、条項35又は36に記載のエンドエフェクタ。
条項38.1つ以上の圧電トランスデューサが、第1の膜の間、第2の膜の間、及び1つ以上の支柱の間に位置決めされる、条項35~37のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項39.1つ以上の圧電トランスデューサがチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含む、条項35~38のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項40.1つ以上の圧電トランスデューサが超音波トランスデューサとして構成されている、条項35~39のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項41.第1の膜及び第2の膜の各々が連続的な単一の膜を含む、条項1~40のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項42.第1の膜及び第2の膜の各々が、長手方向軸の少なくとも片側に配置されたカットアウトを含む、条項1~41のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項43.エンドエフェクタの中央部分をエンドエフェクタの左部分及びエンドエフェクタの右部分から分離する、1対の長手方向開口部を更に備える、条項1~42のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項44.フレームが左部分及び右部分に位置決めされ、フレームが中央部分に存在しない、条項43に記載のエンドエフェクタ。
条項45.エンドエフェクタが、内径を有するカテーテルを通って送達されるように構成され、中央部分が、カテーテルの内径にほぼ等しい幅を有する、条項43又は44に記載のエンドエフェクタ。
条項46.左部分及び右部分が、カテーテルを通したエンドエフェクタの送達のために、中央部分に向かって折り畳まれるように構成されている、条項43~45のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項47.複数の第1の電極の大部分がエンドエフェクタの中央部分に配置され、複数の第1の電極の第1の部分がエンドエフェクタの右部分に配置され、複数の第1の電極の第2の部分がエンドエフェクタの左部分に配置されている、条項43~46のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項48.中央部分が、1対の長手方向開口部の各々よりも長手方向の長さが各々短い複数の開口部を含む、条項43~47のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項49.フレームが、左部分に位置決めされた第1の遠位端を含み、フレームが、右部分に位置決めされた第2の遠位端を含み、第1の膜及び第2の膜の少なくとも一方が、フレームの第1の遠位端にわたって、エンドエフェクタの遠位端を横切り、フレームの第2の遠位端にわたって延在する、条項43~48のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項50.第1の膜及び第2の膜の少なくとも一方が、フレームの第1の遠位端にわたって、エンドエフェクタの遠位端を横切って、及びフレームの第2の遠位端まで、単一の円弧で延在する、条項49に記載のエンドエフェクタ。
条項51.第1の膜及び第2の膜の少なくとも一方が、フレームの第1の遠位端からエンドエフェクタの中央部分までの第1の円弧、中央部分の遠位端を横切る第2の円弧、及び中央部分からフレームの第2の遠位端までの第3の円弧で延在する、条項49又は50に記載のエンドエフェクタ。
条項52.エンドエフェクタが、自由空間において、長手方向軸の周りに弓形経路を画定する曲率を含む、条項1~51のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項53.平面表面に押し付けられたエンドエフェクタが平面形状を含む、条項52に記載のエンドエフェクタ。
条項54.カテーテル制御システムであって、プロセッサと、プロセッサと通信し、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、マッピング電極が第1の方向において組織に面し、カテーテルのエンドエフェクタの第1の側に配置されるように、マッピング電極からマッピング電気信号を受信することと、基準電極が第2の方向において組織から離れる方に面し、第1の側と反対のエンドエフェクタの第2の側に配置されるように、基準電極から基準電気信号を受信することと、マッピング電極と基準電極との間にある平面内に配置された音響トランスデューサから超音波電気信号を受信することと、を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体と、を備えるカテーテル制御システム。
条項55.カテーテル制御システムであって、プロセッサと、プロセッサと通信し、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、マッピング電極が第1の方向において組織に面し、カテーテルのエンドエフェクタの第1の側に配置されるように、マッピング電極からマッピング電気信号を受信することと、基準電極が第2の方向において組織から離れる方に面し、第1の側と反対のエンドエフェクタの第2の側に配置されるように、基準電極から基準電気信号を受信することと、エンドエフェクタの第1の側に配置された第1の複数のトモグラフィ電極に交流電流を印加することと、第1の複数のトモグラフィ電極と対になり、エンドエフェクタの第1の側に配置された第2の複数のトモグラフィ電極対の等電位を受信することと、等電位に基づいて組織の断層画像を生成することと、ディスプレイに断層画像を表示することと、を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体と、を備えるカテーテル制御システム。
条項56.非一時的コンピュータ可読媒体が、プロセッサによって実行されると、システムに、第1の表面上で第1の方向に面する第1の対の双極電極から双極マッピング電気信号を受信することと、第2の対の基準電極がエンドエフェクタの第2の側で第1の方向と反対の第2の方向に面するように、第1の対の双極電極に対向して配置された第2の対の基準電極から基準電気信号を受信することと、を行わせる命令を更に含む、条項54又は55に記載のカテーテル制御システム。
条項57.非一時的コンピュータ可読媒体が、プロセッサによって実行されると、システムに、マッピング電極と基準電極との間にある平面内に配置された単軸センサコイルからナビゲーション信号を受信することを行わせる命令を更に含む、条項54から56のいずれか一項に記載のカテーテル制御システム。
条項58.非一時的コンピュータ可読媒体が、プロセッサによって実行されると、システムに、カテーテルのシャフトの遠位端に配置され、マッピング電極と基準電極との間にあるエンドエフェクタ平面に対してある角度の偏角平面に配置された単軸センサコイルからナビゲーション信号を受信することを行わせる命令を更に含む、条項54から57のいずれか一項に記載のカテーテル制御システム。
条項59.非一時的コンピュータ可読媒体が、プロセッサによって実行されると、システムに、エンドエフェクタの電極とボディパッチ電極との間のインピーダンスに少なくとも部分的に基づいて、エンドエフェクタの位置を判定することを行わせる命令を更に含む、条項54から58のいずれか一項に記載のカテーテル制御システム。
条項60.カテーテルを構築する方法であって、組み立て済みエンドエフェクタの遠位端をカテーテルシャフトの近位端に挿入することと、組み立て済みエンドエフェクタの遠位端をカテーテルシャフトの全長を通って移動させることと、組み立て済みエンドエフェクタの遠位端をカテーテルシャフトの遠位端から外に移動させることと、組み立て済みエンドエフェクタをカテーテルシャフトに固定することと、を含む方法。
条項61.組み立て済みエンドエフェクタが、組み立て済みエンドエフェクタの近位端に電子回路を含む、条項60に記載の方法。
条項62.カテーテルハンドルを電子回路の周りに固定することを更に含む、条項61に記載の方法。
条項63.カテーテル用に構成されたエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿った方向で互いに並んで延在する第1及び第2のセグメント(S1、S2)を含むフレーム構造(750a)を備え、各セグメントが、第1の外面と、第1の外面とほぼ反対の方向に向く第2の外面とを有し、第1の外面が少なくとも1つの第1の対の近接離間電極を含み、各第1の対の近接離間電極が、一方の電極の一方の電極縁から他方の近接離間電極の最も近い電極縁まで測定しておよそ0.1からおよそ0.4mmの任意のギャップ長にわたって離間した2つの電極を含み、第2の外面が少なくとも1つの第2の対の近接離間電極を含み、各第2の対の近接離間電極が、一方の電極の一方の電極縁から他方の近接離間電極の最も近い電極縁までおよそ0.1mmからおよそ0.4mmの任意のギャップ長にわたって離間した2つの電極を含む、エンドエフェクタ。
条項64.第1の外面が、第2の外面に実質的に平行な表面を含む、条項63に記載のエンドエフェクタ。
条項65.2つのセグメントが、導電性ループを形成するために一端で互いに接続され、導電性ループが、導電性ループが電磁センサを含むように、近位部分に終端抵抗を有する、条項63に記載のエンドエフェクタ。
条項66.第1の表面上の少なくとも1つの第1の対の近接離間電極が、2対の近接離間電極を含み、一方の対の近接離間電極が、およそ0.5mmから1.5mmの任意の値のそれぞれの電極の最も近い縁から測定したギャップ長(Ls)だけ他方の対の近接離間電極から分離される、条項63に記載のエンドエフェクタ。
条項67.第2の表面上の少なくとも1つの第2の対の近接離間電極が、2対の近接離間電極を含み、一方の対の近接離間電極が、およそ0.5mmから2mmの任意の値のそれぞれの電極の最も近い縁から測定したギャップ長(Ls)だけ他方の対の近接離間電極から分離される、条項63に記載のエンドエフェクタ。
条項68.各電極が、周囲環境に曝された表面積において、およそ0.04平方mmから1平方mmの任意の値の表面積を有する、条項63~67のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項69.各電極が、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の長手方向軸に沿った長さと、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の幅とを有する周囲環境に曝された長方形領域を有する、条項63~68のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項70.各電極が、およそ0.1mmからおよそ1mmの任意の値の辺を有する周囲環境に曝された正方形領域を含む、条項63~68のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項71.各電極が非線形表面領域を有する、条項63~68のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項72.第1の外面上の各電極が、第2の外面に配置された相手側電極の相手側電極表面に平行な周囲環境に曝された電極表面を含む、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項73.各セグメントが、長手方向軸に直交する線形断面領域を含む、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項74.各セグメントが、長手方向軸に直交する非線形断面領域を含む、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項75.各電極が、長手方向軸に直交する線形断面領域を含み、面積が約0.00005平方mmから約0.005平方mmである、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項76.各電極が、長手方向軸に直交する非線形断面領域を含む、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項77.第3のセグメント(S3)が第1及び第2のセグメント(S1、S2)の間に配置され、第2のセグメント(S2)が第3及び第4のセグメント(S3、S4)の間に配置されるように、互いに並んで延在する第3及び第4のセグメント(S3、S4)と、第1及び第2のセグメント(S1、S2)とを有する別のフレーム構造(750b)を更に備える、条項63~70のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項78.1つのセグメントの電極が、およそ0.5mmからおよそ4mmの任意の値を有する第1の横方向ギャップ(Lt1)にわたって、電極の中心から隣接するセグメント上の別の電極の中心まで離間している、条項77に記載のエンドエフェクタ。
条項79.1つのセグメントの電極が、およそ0.3mmからおよそ3.8mmの任意の値を有する第2の横方向ギャップ(Lt2)にわたって、電極縁から隣接するセグメント上の別の電極の最も近い電極縁まで離間している、条項78に記載のエンドエフェクタ。
条項80.1つのセグメントが、第2の横方向ギャップ(Lt2)よりも小さい第3の横方向ギャップ(Lt3)にわたって、横軸に沿って別のセグメントから離間している、条項79に記載のエンドエフェクタ。
条項81.全てのセグメントが互いに平衡である、条項80に記載のエンドエフェクタ。
条項82.カテーテルのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、周囲環境に曝された略平面状の第1の基板を画定するためにエンドエフェクタの第1の側の1つ以上の支柱の各々に沿って延在する第1の表面と、カテーテルのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、周囲環境に曝された略平面状の第1の基板を画定するためにエンドエフェクタの第1の側の1つ以上の支柱の各々に沿って延在する第1の表面と、第1の表面に固定された1対の密接した間隔の第1の電極であって、密接した間隔の第1の対の電極が、端から端まで1mm未満離間した第1の電極及び第2の電極を含む、1対の第1の電極と、第1の表面の反対の第2の表面に固定された1対の密接した間隔の第2の電極であって、密接した間隔の第2の対の電極が、その中心を第1の表面上の第1の電極の中心に実質的に揃えて配置された第3の電極、及びその中心を第2の電極の中心に実質的に揃えて配置された第4の電極とを含み、それにより、第1及び第2の対の電極の一方が組織信号を受信するために組織と接触し、第1及び第2の対の電極の他方が遠方場信号を受信するために組織と接触していないとき、組織と接触している電極の対によって組織信号に含まれる遠方場信号の減算のために構成される、1対の第2の電極と、を備えるエンドエフェクタ。
条項83.カテーテルのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、エンドエフェクタのフレームの大部分を取り囲むポリマー封入体と、周囲環境に曝された略平面状の第1の表面を画定するためにエンドエフェクタの第1の側の1つ以上の支柱の間に延在する第1の膜と、少なくとも1つの第1の電極であって、少なくとも1つの第1の電極は、少なくとも1つの第1の電極の大部分がフレームの1つ以上の支柱の間に位置決めされるように、第1の膜上に配置されている、少なくとも1つの第1の電極と、を備えるエンドエフェクタ。
条項84.少なくとも1つの第1の電極が複数の第1の電極を含み、第2の膜であって、第2の膜は、エンドエフェクタが、フレームの少なくとも一部が第1の膜と第2の膜との間になるように1つ以上の支柱の間に延在し、第2の膜が、周囲環境に曝された略平面状の第2の表面を画定する、第2の膜と、複数の第2の電極であって、複数の第2の電極は、各第2の電極が、各第1の電極に実質的に対向して配置され、所定の位置で互いに離間するように、第2の表面に固定されている複数の第2の電極と、を更に備える、条項83に記載のエンドエフェクタ。
条項85.組織と接触していない複数の第1の電極及び複数の第2の電極の一方が基準電極を含む、条項84に記載のエンドエフェクタ。
条項86.ポリマー封入体が、第1の膜と第2の膜との間に位置決めされている、条項84又は86に記載のエンドエフェクタ。
条項87.1つ以上の支柱が、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する1対の支柱とを含む、条項84~86のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項88.1つ以上の支柱が、近位支柱と、近位支柱から遠位に延在する2から12個の支柱とを含む、条項84~87のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項89.1つ以上の支柱が、エンドエフェクタの外周に近接して位置決めされた1つ以上のループ状支柱を含み、1つ以上のループ状支柱が、接続されたループ支柱及び/又は切り離されたループ支柱を含み、ループ状支柱が、第1の近位端と、近位の第2の近位端と、第1の近位端から第2の近位端まで延在する連続的で非分岐の経路とを含む、条項83~88のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項90.1つ以上の支柱の少なくとも一部が、それぞれの支柱の長さの一部に沿った可撓性勾配を含む、条項83~89のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項91.第1の膜がフレックス回路を含む、条項83~90のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項92.少なくとも1つの第1の電極が組織と接触するように位置決めされている、条項83~91のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項93.少なくとも1つの第1の電極が、複数の密接した間隔の共平面電極対を含む、条項83~92のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項94.第1の膜が、第1の幅を含む第1の長手方向延在セクションを含み、第1の膜が、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の長手方向延在セクションを含み、少なくとも1つの第1の電極が2つの電極を含み、2つの電極の一方が第1の膜に固定され、第1の幅に対して中央に配置され、2つの電極の他方が、第1の膜に固定され、第2の幅に対して中央に配置されるようになっている、条項83~93のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項95.少なくとも1つの第1の電極が、電極が高電極密度ゾーン及び低電極密度ゾーンに分布した複数の第1の電極を含み、高電極密度ゾーンが低電極密度ゾーンの遠位に配置され、高電極密度ゾーンが低電極密度ゾーンとほぼ等しい面積である、条項83~94のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項96.ナビゲーションセンサを更に備え、ナビゲーションセンサは、ナビゲーションセンサの少なくとも一部が1つ以上の支柱の間になるように位置決めされている、条項83~95のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項97.第1の電極のうちの少なくとも1つのそれぞれの電極の下に配置された1つ以上の圧電トランスデューサを更に備える、条項83~96のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項98.エンドエフェクタが、自由空間において、弓形経路を画定する曲率を含む、条項83~97のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項99.平面表面に押し付けられたエンドエフェクタが平面形状を含む、条項98に記載のエンドエフェクタ。
条項100.少なくとも1つの第1の電極が、略平面状の第1の表面の大部分にわたる表面積を有する単一の電極を含む、条項83~99のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
条項101.少なくとも1つの第1の電極が、第2の表面上の所定の位置に配置された複数のより小さい電極を含み、複数のより小さい電極が単一の電極から電気的に絶縁されている、条項100に記載のエンドエフェクタ。
条項102.フレーム、ポリマー封入体、第1の膜、及び少なくとも1つの第1の電極を含む第1の膜構造と、1つ以上の追加の膜構造であって、各々が、それぞれの1つ以上の支柱を含むそれぞれのフレームと、それぞれのフレームの大部分を取り囲むそれぞれのポリマー封入体と、それぞれのフレームの1つ以上のそれぞれの支柱の間に延在するそれぞれの膜と、1つ以上のそれぞれの支柱の間に位置決めされた少なくとも1つのそれぞれの電極とを含む、1つ以上の追加の膜構造と、を更に備える、条項83~101のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0177】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上記に述べた方法及び工程が、特定の順序で起こる特定の事象を示している場合、特定の工程は述べられた順序で行われる必要はなく、工程が、実施形態がそれらの意図される目的で機能することを可能とするものである限り、任意の順序で行われることを意図している。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0178】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルのエンドエフェクタであって、
長手方向軸に沿って延在する1つ以上の支柱を含むフレームと、
前記フレームの大部分を取り囲むポリマー封入体と、
周囲環境に曝された略平面状の第1の表面を画定するために前記エンドエフェクタの第1の側の前記1つ以上の支柱の間に延在する第1の膜と、
少なくとも1つの第1の電極であって、前記少なくとも1つの第1の電極は、前記少なくとも1つの第1の電極の大部分が前記フレームの前記1つ以上の支柱の間に位置するように、前記第1の膜上に配置されている、少なくとも1つの第1の電極と、
を備えるエンドエフェクタ。
(2) 前記少なくとも1つの第1の電極が複数の第1の電極を含み、前記エンドエフェクタが、
第2の膜であって、前記第2の膜は、前記フレームの少なくとも一部が前記第1の膜と前記第2の膜との間になるように前記1つ以上の支柱の間に延在し、前記第2の膜が、前記周囲環境に曝された略平面状の第2の表面を画定する、第2の膜と、
複数の第2の電極であって、前記複数の第2の電極は、各第2の電極が、各第1の電極に実質的に対向して配置され、所定の位置で互いに離間するように、前記第2の表面に固定されている、複数の第2の電極と、
を更に備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(3) 組織と接触していない前記複数の第1の電極及び前記複数の第2の電極の一方が基準電極を含む、実施態様2に記載のエンドエフェクタ。
(4) 前記ポリマー封入体が、前記第1の膜と前記第2の膜との間に位置決めされている、実施態様2に記載のエンドエフェクタ。
(5) 前記1つ以上の支柱が、近位支柱と、前記近位支柱から遠位に延在する1対の支柱とを含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0179】
(6) 前記1つ以上の支柱が、近位支柱と、前記近位支柱から遠位に延在する2から12個の支柱とを含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(7) 前記1つ以上の支柱が、前記エンドエフェクタの外周に近接して位置決めされた1つ以上のループ状支柱を含み、前記1つ以上のループ状支柱が、接続されたループ支柱及び/又は切り離されたループ支柱を含み、前記ループ状支柱が、第1の近位端と、近位の第2の近位端と、前記第1の近位端から前記第2の近位端まで延在する連続的で非分岐の経路とを含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(8) 前記1つ以上の支柱の少なくとも一部が、前記それぞれの支柱の長さの一部に沿った可撓性勾配を含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(9) 前記第1の膜がフレックス回路を含み、前記フレックス回路が、前記少なくとも1つの第1の電極又は第2の電極に接続された蛇行トレースを含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(10) 前記少なくとも1つの第1の電極が組織と接触するように位置決めされている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0180】
(11) 前記少なくとも1つの第1の電極が、複数の密接した間隔の共平面電極対を含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(12) 前記第1の膜が、第1の幅を有する第1の長手方向延在セクションを含み、
前記第1の膜が、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の長手方向延在セクションを含み、
前記少なくとも1つの第1の電極が2つの電極を含み、前記2つの電極の一方が、前記第1の膜に固定され、前記第1の幅に対して中央に配置され、前記2つの電極の他方が、前記第1の膜に固定され、前記第2の幅に対して中央に配置されるようになっている、
実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(13) 前記少なくとも1つの第1の電極が、高電極密度ゾーン及び低電極密度ゾーンに分布した複数の第1の電極を含み、
前記高電極密度ゾーンが前記低電極密度ゾーンの遠位に配置され、
前記高電極密度ゾーンが前記低電極密度ゾーンとほぼ等しい面積である、
実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(14) ナビゲーションセンサを更に備え、前記ナビゲーションセンサは、前記ナビゲーションセンサの少なくとも一部が前記1つ以上の支柱の間になるように位置決めされている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(15) 第1の電極のうちの前記少なくとも1つのそれぞれの電極の下に配置された1つ以上の圧電トランスデューサ
を更に備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0181】
(16) 前記エンドエフェクタが、自由空間において、弓形経路を画定する曲率を含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(17) 平面表面に押しつけられた前記エンドエフェクタが平面形状を含む、実施態様16に記載のエンドエフェクタ。
(18) 前記少なくとも1つの第1の電極が、前記略平面状の第1の表面の大部分にわたる表面積を有する単一の電極を含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(19) 前記少なくとも1つの第1の電極が、前記略平面状の第1の表面上の所定の位置に配置された複数のより小さい電極を含み、前記複数のより小さい電極が前記単一の電極から電気的に絶縁されている、実施態様18に記載のエンドエフェクタ。
(20) 前記フレーム、前記ポリマー封入体、前記第1の膜、及び前記少なくとも1つの第1の電極を含む第1の膜構造と、
1つ以上の追加の膜構造であって、各々が、それぞれの1つ以上の支柱を含むそれぞれのフレームと、前記それぞれのフレームの大部分を取り囲むそれぞれのポリマー封入体と、前記それぞれのフレームの前記1つ以上のそれぞれの支柱の間に延在するそれぞれの膜と、前記1つ以上のそれぞれの支柱の間に位置決めされた少なくとも1つのそれぞれの電極とを含む、1つ以上の追加の膜構造と
を更に備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図7L
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11
【外国語明細書】