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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031905
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】バッテリ危険要因検出
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/392 20190101AFI20240229BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240229BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240229BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240229BHJP
   G01R 31/389 20190101ALI20240229BHJP
   G01R 31/382 20190101ALI20240229BHJP
   G01R 31/385 20190101ALI20240229BHJP
   G01R 31/374 20190101ALI20240229BHJP
【FI】
G01R31/392
H02J7/00 Q
H01M10/48 P
H01M10/44 P
G01R31/389
G01R31/382
G01R31/385
G01R31/374
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023135015
(22)【出願日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】17/821,986
(32)【優先日】2022-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】300057230
【氏名又は名称】セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】近藤 英雄
【テーマコード(参考)】
2G216
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
2G216BA01
2G216BA23
2G216BA33
2G216BA41
2G216BA51
2G216CD03
5G503EA08
5G503EA09
5H030AA06
5H030AS20
5H030BB01
5H030BB21
5H030FF43
5H030FF44
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ホストデバイス内部での異常状態バッテリを試験するための方法、システム、及び集積回路が提供される。
【解決手段】本方法は、バッテリを完全充電状態まで充電することと、次いで、バッテリに既知の負荷を加えて、バッテリをそのバッテリの指定された電圧深度まで放電させることと、を含む。既知の負荷は、バッテリから除去され、そのバッテリの開回路電圧(OCV)は、経時的に監視されて、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定する。判定された経過時間に基づいて、本方法は、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを監視する方法であって、
前記バッテリを完全充電状態まで充電することと、
次いで、前記バッテリに既知の負荷を加えて、前記バッテリを前記バッテリの指定された電圧深度まで放電させることと、
次いで、前記バッテリから前記既知の負荷を除去し、タイマを開始し、前記バッテリの開回路電圧(OCV)を経時的に監視することと、
前記OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定することと、
前記判定された経過時間に基づいて、前記バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定することと、を含む、方法。
【請求項2】
指定された充電値の状態をレジスタ及びメモリ場所のうちの1つ以上に書き込むことによって、前記指定された電圧深度を構成することと、
前記既知の負荷を前記バッテリに加える前に、前記値にアクセスして前記指定された充電状態を取得することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バッテリを前記完全充電状態まで充電した後に、前記バッテリの温度を測定することと、
前記バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定するために、複数の温度に対する安全でないOCV回復時間データを含む、メモリ内に格納されたデータセットにアクセスすることであって、前記バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定することが、前記バッテリの前記温度に更に基づく、アクセスすることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
バッテリを監視するための回路であって、
抵抗器及び定負荷回路のうちの一方を含む、バッテリ負荷と、
前記バッテリ負荷を前記バッテリに加えるように動作可能なスイッチと、
タイマと、
危険要因検出回路であって、
前記バッテリを完全充電状態まで充電することと、
次いで、前記スイッチを起動して、前記バッテリ負荷を前記バッテリに加えて、前記バッテリを前記バッテリの指定された電圧深度まで放電させることと、
次いで、前記スイッチを起動解除して前記負荷を前記バッテリから除去し、前記タイマを開始し、前記バッテリの開回路電圧(OCV)を経時的に監視することと、
前記OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定することと、
前記判定された経過時間に基づいて、前記バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定することと、を行うように動作可能である、危険要因検出回路と、を備える、回路。
【請求項5】
前記指定された電圧深度のための構成可能な値を保持するように再書き込み可能である、レジスタ及びメモリ場所のうちの一方を更に備える、請求項4に記載の回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バッテリ内の危険な状態についての事前監視のための技法、並びにそのような監視を実行するシステム及び集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
医療デバイス、携帯デバイス、産業デバイス、及び電気自動車などの、リチウムイオンバッテリを使用するバッテリ駆動デバイスの場合、リチウムイオンバッテリ内部の危険な状態を事前に検出することが、強く求められている。様々な故障状態が、そのようなバッテリ内に存在する可能性があるが、バッテリの経時劣化、及びそれに関する内部抵抗の増加は、故障状態の重要な原因である。更に、製造上の欠陥を有するバッテリは、故障の傾向がより高く、故障は、正常なバッテリの場合よりも、経時的により急速に増加する。
【0003】
バッテリ内の危険な状態を監視するための先行技術のバッテリ技法は、可能性のある危険な状態の主な指標として、バッテリ温度に焦点を当てる傾向がある。しかしながら、そのような技法は、バッテリ内部の潜在的に危険な状態を事前に検出して、バッテリの熱暴走によって引き起こされる危険な状態を防止するのに失敗することが多い。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示は、以下の添付図面を参照することによって、より良好に理解され得、かつ本開示の多数の特徴及び利点が、当業者にとって、明らかとされ得る。
図1】バッテリ内で故障を引き起こす傾向がある多数の状態をブロックダイアグラム形態で例解する。
図2A】バッテリが経時的にどのように容量を消失するかをダイアグラム形態で例解する。
図2B図2Aに描写された容量消失を例解する、バッテリ容量対バッテリの内部抵抗のグラフを示す。
図3A】バッテリの危険要因検出回路を含むシステムのブロックダイアグラムを示す。
図3B】危険要因検出中の、図3Aのバッテリの負荷電流と、図3Aのバッテリの、様々な状態下でのバッテリ電圧と、を例解する、2つのグラフを示す。
図4】バッテリ危険要因検出を実行するための集積回路を含むシステムをブロックダイアグラム形態で例解する。
図5】バッテリ内の危険要因を検出するプロセスのフローチャートを示す。
図6】開回路電圧回復期間の危険レベルを例解するグラフを示す。
図7】異なるバッテリ温度に対する開回路電圧回復期間を例解するグラフを示す。
図8】バッテリ開回路電圧対バッテリ充電状態を例解するグラフを示す。
図9】制御されたバッテリ放電による電圧降下を例解するチャート、並びにバッテリ及び負荷に伴う同じ電圧降下を例解するダイアグラムを示す。
図10】定負荷回路を含むシステムをブロックダイアグラム形態で例解する。
【0005】
異なる図面における同じ参照記号の使用は、同様又は同一の項目を示す。特段の記述がない限り、「結合される」という単語、及びそれに関連する動詞形は、当技術分野において既知の手段による、直接接続及び電気的な間接接続の両方を含み、特段の記述がない限り、直接接続に関するいかなる説明も、間接的な電気接続の好適な形態を更に使用する代替的な実施形態を暗示する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、バッテリ内で故障を引き起こす傾向がある多数の状態100のブロックダイアグラムを示している。概して示されているように、バッテリ故障は、様々な製造上の欠陥又は経時劣化から生じる内部ショートによって引き起こされる。そのような内部ショートは、バッテリ内部にホットスポットを作り出す。そのような熱は、しばらくの間、赤外線(infrared、IR)として放散され得るが、多くの場合、バッテリ内部の温度が100℃を超えて増加するにつれて、大きな領域の高熱を引き起こすことになる。これは、アノード伝搬、還元反応を引き起こす。電解質反応もまた、バッテリ内部で起こり得る。熱が増加するにつれて、カソード伝搬もまた、Oの生成に依存して、バッテリ内部で起こり得る。アノード伝搬又はカソード伝搬が起こると、出力消失が増加するため、熱暴走がバッテリ内部で生じることが多い。
【0007】
図2Aは、バッテリが経時的にどのように容量を消失するかをダイアグラム形態で例解する。新しいバッテリ200は、100%容量で描写されている。この状態では、バッテリ200は、抵抗Rを有する小さい抵抗器記号によって描写されるように、小さい内部抵抗202を有する。バッテリが経時劣化するにつれて、内部抵抗は増加し、バッテリ容量は減少する。中央に、(元の容量に対して)75%の容量を有するより古いバッテリが示されている。内部抵抗202は、約4/3Rまで増加している。最後に、右側に、50%の容量を有するより古いバッテリが描写されている。この時点で、内部抵抗202は、約2Rの値を有することになる。
【0008】
図2Bは、図2に描写された容量消失を例解する、バッテリ容量対バッテリの内部抵抗のグラフ250を示している。縦軸には、内部抵抗がミリオームで示され、横軸には、容量がパーセンテージとして示されている。見ることができるように、一般に、内部抵抗は、バッテリ容量が減少するにつれて、線形関係を伴って増加する。
【0009】
図3Aは、いくつかの実施形態による、危険要因検出特徴を含むシステム300をブロックダイアグラム形態で例解する。システム300は、バッテリによって電力供給される携帯デバイスにおいて具現化され得るが、バックアップバッテリを含む固定電源を有する非携帯デバイスにおいても具現化され得る。システム300は、この実施態様では、一般に、バッテリ310、負荷制御スイッチ311、負荷抵抗器312、充電器314、バッテリ監視特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)320、及びアプリケーションシステム330を含む。
【0010】
バッテリ310は、この実施態様では、リチウムイオンバッテリ又はリチウムポリマーバッテリなどのリチウムバッテリであるが、他のタイプのバッテリもまた、使用され得る。バッテリ310は、抵抗と直列の理想的な電圧源として示され、正電圧供給レールに接続された正端子、及び負電圧供給レールに接続された負端子を含む。サーミスタ又は他の温度センサ(個別には図示せず)は、その温度を監視するために含まれ得、バッテリ310に熱的に結合され得る。充電器314は、正電圧供給レールに接続された正端子、及び負電圧供給レールに接続された負端子を含む。更に、いくつかの実施形態では、別個のバッテリ保護ICが、バッテリモジュール内に含まれ得、そのバッテリ保護ICは、熱暴走が起きた場合に、バッテリをその回路から切り離すように動作する。
【0011】
この簡略化された形態で示されるように、バッテリ監視ASIC320及びシステム330は、バッテリ310によって電力が供給される。バッテリ監視ASIC320は、バッテリ310の電圧を監視し、負荷制御スイッチ311を起動及び起動解除するように接続された出力を有する。充電器314は、外部電源からバッテリ314を充電するように動作する。この実施形態では、充電器314及びバッテリ監視ASIC320は、別個の回路モジュールであるが、いくつかの実施形態では、それらは、単独のバッテリコントローラ集積回路(integrated circuit、IC)に集積化され得る。
【0012】
動作中、アプリケーションシステムがユーザによって操作されると、バッテリ310は、場合によっては、充電器314による充電を必要とする。バッテリ310は、携帯デバイスのための動作バッテリ、又は、高い信頼性を必要とする医療デバイスなどの、バックアップ電源を必要とするデバイスのためのバックアップバッテリであり得る。バッテリ監視ASIC320は、一般に、バッテリ310の健全性を監視し、バッテリ310内の危険な状態を検出するための試験能力を含む。この試験能力は、バッテリの早期経時劣化、及び他の危険な状態を検出するためのプロセスを含む。
【0013】
以下で更に説明されるように、試験プロセスは、一般に、バッテリを完全充電状態まで充電し、次いで、負荷制御スイッチ311を起動して、負荷抵抗器312を負荷としてバッテリ310に加えることを含む。これにより、バッテリが、指定された充電状態に放電する。そのような試験プロセスのための負荷抵抗器312を流れる電流は、図3Bのグラフ350に描写されており、そのグラフは、縦軸に電流を示し、横軸に時間を示している。示されるように、通常の動作では、「開」と標識された時間に示されているように、負荷抵抗器312を流れる負荷電流は存在しない。次いで、「負荷」と標識された時間によって示されているように、負荷が加えられる。指定された充電状態に達すると、プロセスは、「開」と標識された第2の時間までに、図3Bに示されているように、バッテリ310から負荷を除去する。この時点で、プロセスは、タイマを開始し、バッテリ310の開回路電圧(open circuit voltage、OCV)を経時的に監視する。プロセスは、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定し、判定された経過時間に基づいて、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定する。
【0014】
図3Bのグラフ360は、グラフ350に示された同じ期間にわたってバッテリ310のバッテリ電圧を描写しており、グラフ350とともに時間を整合させて、バッテリ電圧に対する電流負荷の影響を例解する。縦軸は、バッテリ電圧を示し、横軸は、時間を示している。見ることができるように、負荷が加えられるときに、バッテリ電圧は、開回路電圧から負荷電圧361まで非常に急速に降下し、次いで、バッテリが第2の電圧362まで放電するにつれて、更にゆっくり降下する。負荷が除去されると、バッテリ電圧は、第3の無負荷電圧363に急速に回復し、バッテリ電圧は、異なる速度で様々な開始点から回復するバッテリ電圧を示す複数のグラフによって描写されるように、バッテリの経時劣化及び状態に応じて変化している。これに続いて、OCVは、指定された回復電圧364まで経時的に回復する。その複数のグラフは、新しいバッテリ、100回の充電/放電サイクルを経過したバッテリ、300回の充電/放電サイクルを経過したバッテリ、500回の充電/放電サイクルを経過したバッテリ、及び1000回の充電/放電サイクルを経過したバッテリについてのOCV回復時間の例を示し、それは、危険であることを例解する。いくつかの実施形態では、回復時間は、以下で更に説明されるように、365と標識された新しいバッテリの回復時間に対して正規化され得る。
【0015】
図4は、図3のバッテリ監視ASIC320のより多くの詳細を示すシステム400を、ブロックダイアグラム形態で例解する。システム400は、一般に、バッテリ310、負荷制御スイッチ311、負荷抵抗器312、充電器314、第2の負荷制御スイッチ315、第2の負荷抵抗器316、システム電源スイッチ318、バッテリ監視ASIC320、及びアプリケーションシステム330を含む。
【0016】
バッテリ監視ASIC320は、この実施態様では、充電状態(state-of-charge、SOC)計算ユニット440、バッテリ電圧測定ユニット442、充電モード検出ユニット444、負荷制御ユニット446、温度検出ユニット448、制御ユニット450、相互集積回路(IIC又はIC)バスインターフェース452、回復基準電圧レジスタ454、比較器456、タイマ458、負荷時間制御レジスタ459、警報管理ユニット460、OCV対SOCデータセット462、及び危険レベル対回復期間データセット464を含む。一般に、バッテリ監視ASIC320は、アナログ及びデジタル回路、フラッシュメモリ、プロセッサコア、並びにスタティックランダムアクセスメモリ(static random-access memory、SRAM)の混合で実装される。この実施形態では、ASICが使用されているが、他の実施態様は、プログラマブルロジックデバイス若しくは他の好適な集積回路、又は回路の組み合わせを使用し得る。
【0017】
充電状態(SOC)計算ユニット440は、経時的に変化するバッテリ電圧及びバッテリの容量に基づいて、バッテリの現在のSOCを計算する。この現在のSOCを採用して、OCV対SOCデータセット462にアクセスして、バッテリ310の現在の回復電圧パラメータを判定する。バッテリ電圧測定ユニット442は、正バッテリ端子における電圧を受け取って、その電圧を、バッテリ電圧を追跡するためのデジタル値に変換する。充電モード検出ユニット444は、バッテリ310が充電又は放電しているかどうかを判定し、定電流(constant current、CC)モード又は定電圧(constant voltage、CV)モードなどの充電モードを検出し得る。この情報は、制御ユニット450によって使用されて、バッテリ試験プロセスがいつ起動され得るかを判定し、バッテリの経時劣化を追跡する。
【0018】
負荷制御ユニット446は、負荷抵抗器312を加え、そして除去するための制御負荷制御スイッチ311に接続された出力と、第2の負荷制御スイッチ315を制御して、バッテリ試験サイクル中に第2の負荷抵抗器316を加え除去するように接続された第2の出力と、バッテリ試験サイクル中に回路からシステム負荷を除去するためのシステム電源スイッチ318に接続された第3の出力と、を有する。第2の負荷制御スイッチ315及び第2の負荷抵抗器316は、負荷制御スイッチ311及び負荷抵抗器312に対して並列に接続されている。この実施形態では、2つの負荷抵抗器を採用して、バッテリ310からの負荷電流をより良好に制御する。負荷制御ユニットはまた、負荷電流が印加される時間を制御するための時間制御ユニットも含む。負荷時間制御レジスタは、バッテリ負荷がどれくらい長く加えられるかを判定するための時間制御ユニットに、構成された値を入力する。
【0019】
温度検出ユニット448は、バッテリ310の温度センサからの信号を受信し、その信号を、バッテリ温度を示すためのデジタル温度値に変換する。
【0020】
制御ユニット450は、一般に、他の描写される回路ブロックに結合され、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、及びフラッシュメモリなどの不揮発性メモリへのインターフェースを含み、それらは、個別には示されていないが、オンチップ又はオフチップで実装され得る。制御ユニット450は、一般に、他の回路ブロックのための動作のタイミングを制御し、本明細書に説明されているようなバッテリ試験プロセス、並びに本開示に関連しないために描写されていない他のバッテリ管理プロセスを実施するための命令を実行する。この実施形態における制御ユニット450は、様々な描写されたコンポーネントとインターフェース接続するための入力/出力回路を有するプロセッサコアである。この実施形態では、プロセッサコアが使用されているが、他の実施形態は、代わりに、デジタルロジック、例えば、VHDLなどのハードウェア記述言語(hardware description language、HDL)を用いて構成されたプログラマブルロジックを採用し得る。
【0021】
IICバスインターフェース452は、アプリケーション330と接続するために設けられている。IICバスインターフェース452を使用して、ソフトウェアをバッテリ監視ASIC320にロード及び更新し、システムにインストールされた特定のバッテリタイプのための、並びに危険要因状態をアプリケーションシステム330に報告し戻すための、データセット462及び464をロード及び更新する。
【0022】
回復基準電圧レジスタ454は、バッテリ試験プロセスにおいて追跡されたOCV電圧に対する回復電圧値、例えば、電圧364(図3)を保持する。この値は、バッテリの経時劣化に基づいて設定されたOCV対SOCデータから更新されて、経時劣化したときに、バッテリ310の電流容量に好適な回復電圧レベルを提供する。比較器456は、バッテリ電圧を、レジスタ454内に保持された回復電圧値と比較して、デジタル的に実装され得る。タイマ458は、バッテリ試験プロセス内で使用されて、OCVが指定された回復電圧値を回復する経過時間を判定する。警報管理ユニット460は、タイマ458によって測定された回復時間を、バッテリの回復時間が危険なレベルを超えているかどうかを示すための閾値を提供するデータセット464からの時間と比較する。
【0023】
OCV対SOCデータセット462は、図8に関して更に説明されるように、不揮発性メモリに格納されて、バッテリ310の開回路電圧データを収容する。危険なレベル対回復期間データセット464は、図7に関して更に説明されるように、不揮発性メモリに格納され、複数のバッテリ温度に対する安全でないOCV回復時間データを保持する。警報管理ユニット460は、データセット464にアクセスして、バッテリ310が安全でない状態を有するかどうかを判定するための閾値を取得する。
【0024】
この特定のハードウェア設計は、一例として与えられているが、様々な他の実施態様が、異なるハードウェアを使用して、以下に考察されるバッテリ監視機能を達成することができることは、この説明を理解した後に、明らかになるはずである。例えば、純粋にマイクロコントローラベースの実施態様は、コントローラが、測定値がデジタル化されてコントローラに入力された後に考察される全ての機能を実行するときに使用され得る。更に、上で考察されるように、いくつかの実施態様では、プログラマブルロジックは、HDLを使用して採用され得る。
【0025】
動作中、制御ユニット450は、バッテリ監視ASIC320を制御してバッテリ試験プロセスを実行し、以下で更に説明されるように、リチウムバッテリの爆発又は火災などの危険な状況を回避するために、バッテリ故障状態又は危険な経時劣化バッテリを事前に検出する。携帯型バッテリ駆動式外科手術ツール、他の医療機器、パーソナル電子機器、電気自動車、及びバッテリ駆動式産業機器などの多くのシステムが、本明細書のバッテリ危険要因監視技法の使用から多くの恩恵を受けることができる。
【0026】
図5は、いくつかの実施形態による、バッテリを試験するためのプロセスのフローチャート500を示している。このプロセスは、バッテリの寿命にわたる危険な状態についてバッテリを監視するために、図4のバッテリ監視ASIC又は他の好適なバッテリ監視回路による実行に好適である。
【0027】
プロセスは、ブロック502において開始し、そこでは、システムは、新しいバッテリ評価プロセスを開始する。この開始は、ユーザによる起動時に、又はバッテリの指定された充電及び放電サイクル数などの他の時間間隔で、経時的に定期的に起こり得る。ブロック504において、プロセスは、バッテリを完全充電状態まで充電する。完全充電レベル電圧は、一般に、バッテリ仕様によって判定され、充電器ICは、この完全充電レベル電圧(100%のSOCを有するバッテリのハイサイド電圧)をサポートする。一般に、バッテリ試験サイクルの開始点基準電圧として、100%のSOCを有するバッテリのハイサイド電圧を提供する完全充電レベル電圧を使用することが好ましい。いくつかの実施形態では、開始点として、90%などの別のSOCを使用することが許容可能である。ただし、そのような場合には、バッテリ試験プロセスは、開回路電圧対SOC特性曲線を参照することによって、SOC90%のバッテリ電圧を取得する必要がある。
【0028】
ブロック506において、プロセスは、既知の評価負荷をバッテリに加えること、並びにバッテリを特定の電圧深度及び指定された充電状態まで放電することを適用する。ここで、電圧深度は、負荷電流によって判定され、指定された充電状態(SOC)は、時間による負荷電流によって判定される。この負荷電流は、OCV回復電圧時間が正確に測定可能である十分に深い放電サイクルを提供するように選択される。1つの例示的なシナリオでは、バッテリの完全充電電圧レベル(100%SOC)は、4.2Vであり、バッテリ内部抵抗は、0.25Ωである。負荷抵抗器の抵抗がR=0.8Ωである場合、電流の流れは、既知の負荷である4A=4.2V/(0.25Ω+0.8Ω)となり、図3Bに例解された電圧降下の深度は、1V=0.25Ω*4Aとなるであろう。負荷期間にわたって引き出されるこの既知の負荷電流は、指定されたSOC減少をもたらす。例えば、バッテリ容量が1000mAhである場合、バッテリは、36000秒(1時間)間に1A(1000mA)を出力する能力を有し、45秒間の4Aの既知の負荷電流は、(1A3600[S])の総クーロン電荷の5%である(4A45s)の電荷減少を提供し、95%のバッテリSOCをもたらす。この例示的な実施形態は、95%の充電状態を提供するように、5%の放電を使用するが、他の実施形態では、他の値が使用され得る。いくつかの実施形態では、指定された充電状態は、バッテリの容量の2%~15%の放電である。この放電(負荷)の場合、バッテリSOCは、98%~85%となる。いくつかの実施形態では、指定された充電状態は、バッテリの容量の4%~6%の放電であり、バッテリSOCは、96%~94%となる。既知の負荷は、負荷抵抗器又は定負荷回路であり得る。図4に示されるように、負荷電流にわたって制限された制御を提供するように、複数の抵抗器が使用され得る。いくつかの実施形態では、負荷抵抗器又は定負荷回路は、(2C、1C、又は0.5C負荷として既知である)0.5時間、1時間、又は2時間などの指定された時間にわたってバッテリの総放電を提供することになるように、大きさが判定された負荷を提供する。この負荷を使用して、バッテリ放電(アンペア×時間の単位の電流のクーロン電荷における減少)は、時間が図4の「負荷時間制御レジスタ」470に格納されている負荷電流及び負荷時間によって制御される。負荷時間は、負荷の大きさと対になって選択され、例えば、試験を行うための合理的な時間内、例えば、45秒~90秒で所望の放電深度を提供する。一実施形態では、バッテリの電圧深度は、定負荷回路によって制御される。別の実施形態では、バッテリの電圧深度は、負荷抵抗器選択によって制御される。
【0029】
ブロック508において、プロセスは、バッテリから既知の負荷を除去し、タイマを開始し、バッテリのOCVを経時的に監視する。OCVを監視することは、プロセスのこの部分の間、バッテリに負荷が加えられないことを意味する。ブロック510において、プロセスは、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定する。この回復時間は、バッテリの経時劣化に関係する。更に、危険な状態を有するバッテリは、それらのバッテリが1000サイクルを経過したバッテリに対して描写された危険な回復時間よりも短い場合であっても、危険な回復時間を提示することが多い。
【0030】
ブロック512において、プロセスは、バッテリ温度に基づいて、回復時間のための安全値を判定する。図4のシステム400では、このステップは、危険なレベル対回復期間データセット464にアクセスして、安全な回復期間のための閾値を取得することを含む。ブロック514において、プロセスは、測定されたOCV回復時間が安全な閾値よりも大きいかどうかを点検する。そうである場合、プロセスは、ブロック516に進み、そこでは、そのプロセスは、バッテリが危険要因の又は危険な状態を有することをホストシステムに信号伝達する。そうでない場合、プロセスは、ブロック518に進み、そこでは、そのプロセスは、バッテリがOKであることを信号伝達する。
【0031】
プロセスはまた、図4の回復基準電圧レジスタ454などのレジスタ及びメモリ場所のうちの1つに値を書き込むことによって、指定された充電状態を構成することを含み得る。次いで、この値は、負荷をバッテリに加える前にアクセスされて、指定された充電状態を判定する。回復電圧(363、図3B)はまた、OCV対SOCデータセット462などのデータセットにアクセスすることによって、バッテリの経時劣化に基づいて構成され得、そのデータセットは、異なるバッテリの経時劣化における指定された充電状態に対して好適な回復電圧を収容する。
【0032】
図6は、開回路電圧回復期間に対する危険なレベルを例解するグラフ600を示している。上で考察されるように、開回路電圧回復期間は、バッテリ負荷が除去された後の回復時間であり、電流負荷が加えられたときに、バッテリ電圧が電圧深度から開回路電圧点に向かって回復することになる時間である。縦軸は、新しいバッテリの回復時間に対して正規化されたスケールを示している。すなわち、1は、新しいバッテリの回復時間であり、2は、新しいバッテリの回復時間の2倍である、等である。横軸は、時間を示している。危険なレベルは、この実施形態では、3.2の正規化された値で選択され、回復時間が新しいバッテリの回復時間の3.2倍よりも大きい場合、バッテリが危険な状態を有すると見なされることを示している。
【0033】
図7は、異なるバッテリ温度に対する開回路電圧回復期間を例解するグラフ700を示している。グラフ700は、図6のグラフと同様に正規化され、25度C、45度C、及びゼロ度Cの周囲温度(Ta)に対する開回路回復時間のグラフを示している。見ることができるように、回復時間は、温度に基づいて変化し、データセット462は、好ましくは、バッテリ動作温度の全範囲に対する値を含む。
【0034】
図8は、バッテリ開回路電圧対バッテリ充電状態を例解するグラフ800を示している。縦軸は、バッテリOCVを示し、横軸は、SOCをパーセンテージで示している。グラフ800は、新しいバッテリに対するOCV曲線を描写しており、これは、一般に、バッテリが経時劣化して容量を消失したときも変化しない。電圧の変化ΔVは、図9に更に例解されている。
【0035】
図9は、制御されたバッテリ放電による電圧降下を例解するチャート900、並びにバッテリ及び負荷を伴う同じ電圧降下を例解するダイアグラム910を示している。ダイアグラム910において見ることができるように、電流「i」が、負荷を加えることによってバッテリから引き出される場合、バッテリが内部抵抗を有するため、バッテリ電圧Vは、ΔVだけ下方にシフトし、内部抵抗及び電流負荷に起因するバッテリ電圧降下は、ゆっくり回復する。このOCV電圧曲線は、「放電」と標識された放電曲線とともに、1つのバッテリに対して示されており、その放電曲線は、負荷がバッテリ試験サイクル中に加えられた後のバッテリ電圧を示している。2つの曲線の間のΔVによって見ることができるように、バッテリ電圧は、電流負荷によって下方にシフトしている。次いで、バッテリ電圧は、電流負荷が除去された後、徐々に上方に向かって回復する。この回復時間は、バッテリの経時劣化レベル若しくは損傷レベル、又は複数の経時劣化バッテリに対するデータなどの危険なレベルによって変化する。このデータを採用して、様々な経時劣化のバッテリに対する回復電圧を判定する。
【0036】
図10は、定負荷回路を含むシステム1000をブロックダイアグラム形態で例解する。システム1000は、図3のシステム300と類似しているが、負荷抵抗器ではなく、定負荷回路1012を使用している。システム1000は、概して、バッテリ1010、負荷制御スイッチ1011、定負荷回路1012、充電器1014、バッテリ監視特定用途向け集積回路(ASIC)1020、及びアプリケーションシステム1030を含む。
【0037】
定負荷回路1012は、好ましくは、指定されたレベルの電流を引き出すようにバッテリ監視ASIC1020によって制御することができる構成可能な定電流負荷である。この回路を使用して図5のプロセスを実装するときに、定負荷回路は、放電プロセスのより正確な制御を提供し、その理由は、バッテリ電圧が降下するにつれて、負荷抵抗器が、わずかに小さい電流しか引き出さないからである。
【0038】
したがって、バッテリを監視する方法が、例えば、図5に関して説明されており、この方法は、バッテリを完全充電状態まで充電することと、次いで、既知の負荷をバッテリに加えることと、バッテリをバッテリの指定された電圧深度まで放電させることと、を含む。次いで、本方法は、バッテリから既知の負荷を除去し、タイマを開始し、バッテリの開回路電圧(OCV)を経時的に監視することを含む。本方法は、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定することを含む。判定された経過時間に基づいて、本方法は、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定することを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、本方法は、指定された充電値の状態をレジスタ及びメモリ場所のうちの1つ以上に書き込むことによって、指定された電圧深度を構成することと、既知の負荷をバッテリに加える前に、その値にアクセスして指定された充電状態を取得することと、を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、本方法は、バッテリを完全充電状態まで充電した後に、バッテリの温度を測定することと、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定するために、複数の温度に対する安全でないOCV回復時間データを含む、メモリ内に格納されたデータセットにアクセスすることであって、そのバッテリが危険な状態を有するかどうかを判定することは、バッテリの温度に更に基づく、アクセスすることと、を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、バッテリの指定された電圧深度は、定負荷回路によって制御される。
【0042】
いくつかの実施形態では、バッテリの指定された電圧深度は、負荷抵抗器の値を選択することによって制御される。
【0043】
いくつかの実施形態では、既知の負荷は、0.5時間~2時間の時間にわたってバッテリの総放電レベルを提供するように大きさが判定された負荷抵抗器である。
【0044】
いくつかの実施形態では、本方法は、バッテリを含むホストシステム内に配置された特定用途向け集積回路(ASIC)上で実行される。
【0045】
本発明の別の態様によれば、バッテリを監視するための回路は、抵抗器及び定負荷回路のうちの一方を有するバッテリ負荷と、スイッチと、タイマと、危険要因検出回路と、を含む。スイッチは、バッテリ負荷をバッテリに加えるように動作可能である。危険要因検出回路は、バッテリを完全充電状態まで充電させ、次いで、スイッチを起動してバッテリ負荷をバッテリに加え、バッテリをバッテリの指定された電圧深度まで放電するように動作可能である。危険要因検出回路は、スイッチを起動解除してバッテリから負荷を除去し、タイマを開始し、バッテリの開回路電圧(OCV)を経時的に監視し、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定し、判定された経過時間に基づいて、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定する。
【0046】
いくつかの実施形態では、レジスタ及びメモリ場所のうちの一方は、指定された電圧深度のための構成可能な値を保持するように再書き込み可能である。
【0047】
いくつかの実施形態では、この回路は、バッテリ温度センサと、
複数のバッテリ温度に対する安全でないOCV回復時間データを含むデータセットを保持する不揮発性メモリと、を含み、バッテリが安全でない状態を有するかどうかを判定することは、バッテリ温度に基づいてデータセットにアクセスすることを更に含む。
【0048】
バッテリの指定された電圧深度は、定負荷回路によって制御される。
【0049】
いくつかの実施形態では、バッテリの指定された電圧深度は、負荷抵抗器値を選択することによって制御される。
【0050】
いくつかの実施形態では、バッテリ負荷が加えられる負荷時間は、負荷時間制御レジスタによって制御される。
【0051】
本発明の別の態様によれば、装置は、バッテリと、バッテリによって電力供給されるアプリケーションシステムと、バッテリに結合された充電器と、抵抗器及び定負荷回路のうちの1つ以上を含むバッテリ負荷と、バッテリ負荷をバッテリに加えるように動作可能なスイッチと、タイマと、危険要因検出回路と、を含む。危険要因検出回路は、バッテリを完全充電状態まで充電し、次いで、スイッチを起動してバッテリ負荷をバッテリに加え、バッテリをバッテリの指定された電圧深度まで放電するように動作可能である。次いで、危険要因検出回路は、スイッチを起動解除して負荷をバッテリから除去し、タイマを開始し、バッテリの開回路電圧(OCV)を経時的に測定し、OCVが指定された回復電圧値まで回復する経過時間を判定し、判定された経過時間に基づいて、バッテリが危険な状態を有するかどうかを判定するように動作可能である。
【0052】
いくつかの実施形態では、本装置は、指定された電圧深度のための構成可能な値を保持するように再書き込み可能である、レジスタ及びメモリ場所のうちの一方を更に含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、本装置は、バッテリに熱的に結合され、かつ危険要因検出回路に通信可能に結合されたバッテリ温度センサと、複数のバッテリ温度に対して安全でないOCV回復時間データを含むデータセットを保持する不揮発性メモリと、を更に含み、バッテリが安全でない状態を有するかどうかを判定することは、バッテリ温度に基づいてデータセットにアクセスすることを更に含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、バッテリの指定された電圧深度は、定負荷回路によって制御される。
【0055】
いくつかの実施形態では、バッテリの指定された電圧深度は、負荷抵抗器の値を選択することによって制御される。
【0056】
いくつかの実施形態では、バッテリ負荷が加えられる負荷時間は、負荷時間制御レジスタによって制御される。
【0057】
いくつかの実施形態では、危険要因検出回路は、バッテリを含むホストシステム内に配置された特定用途向け集積回路(ASIC)内に形成される。
【0058】
したがって、バッテリ監視回路、そのようなバッテリ監視を含む装置、及び対応する方法の様々な実施形態が説明された。それらの様々な実施形態は、バッテリのための危険要因監視を提供する。バッテリ経時劣化及び故障を追跡する既知の技法は、不正確であり得、破局的な故障の危険性を増加させる可能性がある。本開示の実施形態は、充電操作中にバッテリ温度を監視して、バッテリ充電状態における指定された変化に対する異常な温度上昇を検出し、温度増加を、異常なバッテリ性能を示すデータに対して比較することによって、監視精度を改善する。
【0059】
上で開示された主題は、例解的かつ非限定的なものと見なされるべきであり、添付された特許請求の範囲は、その特許請求の範囲の真の範囲内に入る全てのそのような修正、拡張、及び他の実施形態を網羅することが意図されている。例えば、ΔSOCデータは、様々な形態で格納され得る。別の例として、バッテリ温度及び周囲温度を測定することは、温度変化を充電操作に適切に帰属させるためには好ましいが、周囲温度が著しく変化することが予想されないいくつかの実施形態では、周囲温度は、測定されず、その温度変化は、バッテリ温度の読み取り値のみに基づく。
【0060】
したがって、法律によって許容される最大限まで、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最も広い許容し得る解釈によって判定されるべきものであり、前述の詳細な説明によって制限されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】