(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031907
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】使用者設定基盤のプラント予知整備装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20240229BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240229BHJP
【FI】
G05B23/02 R
G06N20/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023135091
(22)【出願日】2023-08-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0105178
(32)【優先日】2022-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】520146732
【氏名又は名称】ワイセイテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コ ヨウンドン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン ビェオン セオク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ギュ
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223BA02
3C223BB01
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB02
3C223FF02
3C223FF03
3C223FF05
3C223FF12
3C223FF13
3C223FF22
3C223FF26
3C223GG03
3C223HH03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、使用者設定基盤のプラント予知整備装置に関するものである。
【解決手段】使用者設定基盤のプラント予知整備装置は、複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する収集部と、使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う前処理部と、前記前処理部で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる学習部と、前記学習部で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する管理部と、前記管理部に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記収集部で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる運営部とを含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者設定基盤のプラント予知整備装置において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する収集部と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う前処理部と、
前記前処理部で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる学習部と、
前記学習部で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する管理部と、
前記管理部に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記収集部で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる運営部と、
を含み、プラント予知整備装置。
【請求項2】
前記収集部で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する格納部、
をさらに含み、
前記前処理部は、
前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項3】
前記前処理部は、
前記外部前処理ファイルを用いて、 前記複数の設備データに対する前処理を行したり、装置内で提供する内部前処理機能を用いて、前記複数の設備データに対する前処理を行うものである、
請求項2に記載のプラント予知整備装置。
【請求項4】
前記管理部は、
装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードするものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項5】
前記管理部は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供するものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項6】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項1に記載のプラント予知整備方法。
【請求項7】
前記運営部は、
前記管理部に格納されている前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させるものである、
請求項2に記載のプラント予知整備装置。
【請求項8】
前記運営部で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する視覚化部をさらに含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載のプラント予知整備装置。
【請求項9】
使用者設定基盤のプラント予知整備方法において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する段階と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
前記前処理を行う段階で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる段階と、
前記学習させる段階で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する段階と、
前記モデルデータを管理する段階で格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記複数の設備データを収集する段階で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階と、
を含み、前記前処理を行う段階は、
【請求項10】
前記複数の設備データを収集する段階で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する段階、
をさらに含み、
前記前処理を行う段階は、
前記格納する段階で格納した複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことである、
請求項9に記載のプラント予知整備方法。
【請求項11】
前記前処理を行う段階は、
前記外部前処理ファイルを用いて、前記複数の設備データに対する前処理を行したり、装置内で提供する内部前処理機能を用いて、前記複数の設備データに対する前処理を行うものである、
請求項10に記載のプラント予知整備方法 。
【請求項12】
前記モデルデータを管理する段階は、
装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードすることである、
請求項9に記載のプラント予知整備方法。
【請求項13】
前記モデルデータを管理する段階は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供することである、
請求項9に記載のプラント予知整備方法。
【請求項14】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項9に記載のプラント予知整備方法。
【請求項15】
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階は、
前記モデルデータを管理する段階で格納している前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納する段階で格納している複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させることである、
請求項10に記載のプラント予知整備方法。
【請求項16】
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する段階、
をさらに含む、請求項9~15のいずれか一項に記載のプラント予知整備方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、使用者設定基盤のプラント予知整備装置及び方法に関する。より具体的に、本願は、使用者設定に基づいた前処理工程(または、前処理モジュール)及び人工知能モデルをインポート(Import)してプラント予知整備に適用可能なプラント予知整備装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラント(plant)設備において、予知整備(Predictive Maintenance)は、設備の状態による各種の危険を予め予知し措置して生産性を保全するために必須である。
【0003】
一般的に、設備を整備する方式は、一定時間が経過すれば設備を整備するTBM(Time Based Maintenance)方式、及び設備状態の点検データ、測定データ及び診断データなどを用いて設備整備が必要な条件を満すか否かを判断して、判断結果によって設備を整備するCBM(Condition Based Maintenance)方式がある。
【0004】
この時、モニタリングシステムを活用して設備の性能及び状態を調べるために、設備で発生する温度、変位、電流及び加速度などの原始データをリアルタイムで追跡する予知整備の場合は、設備装備に付着したセンサの値を通じて装備異常を感知し、維持補修が求められる状況のみで整備措置を取らせるCBM方式であるといえる。
【0005】
一方、予知整備システムに人工知能を適用する時、使用される人工知能モデルまたは前処理モデルが予知整備システムと従属的関係をなしてプラントまたは使用者嗜好による人工知能モデルまたは前処理モデルの選択が不可能であり、プラント毎に指定された人工知能モデルの使用のみが可能であるという不便さがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10-1282244号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、プラントで収集される複数の設備データを用いて人工知能モデルを学習すると同時に、プラントに対する予知整備を行うことができる使用者設定基盤のプラント予知整備装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
本願は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、外部の前処理ファイル及び外部の人工知能モデルをインポートしてプラントまたは使用者嗜好によって選択適用が可能な使用者設定基盤のプラント予知整備装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
但し、本願の実施例が達成しようとする技術的課題は、上記のような技術的課題に限定されず、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備装置は、複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する収集部と、使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う前処理部と、前記前処理部で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる学習部と、前記学習部で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する管理部と、前記管理部に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記収集部で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる運営部とを含み、前記前処理部は、前記プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う組込み前処理部と、前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う使用者前処理部とを含み、前記複数の設備データを前記内部前処理機能を用いる前記組込み前処理部または前記外部前処理ファイルを用いる前記使用者前処理部のうち一つを選択的に適用して前処理することを特徴とすることができる。
【0011】
本願の一実施例によると、前記収集部で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する格納部をさらに含み、前記前処理部は、前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことができる。
【0012】
本願の一実施例によると、前記管理部は、装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードすることができる。
【0013】
本願の一実施例によると、前記管理部は、前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供することができる。
【0014】
本願の一実施例によると、前記予測データは、前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0015】
本願の一実施例によると、前記運営部は、前記管理部に格納されている前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させることができる。
【0016】
本願の一実施例によると、前記運営部で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する視覚化部をさらに含むことができる。
【0017】
上記の技術的課題を達成するための技術的手段として、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備方法は、複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する段階と、使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、前記前処理を行う段階で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる段階と、前記学習させる段階で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する段階と、前記モデルデータを管理する段階で格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記複数の設備データを収集する段階で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階とを含み、前記前処理を行う段階は、(a)プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、(b)前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う段階とを含み、前記複数の設備データを前記(a)段階または前記(b)段階のうち一つを選択的に適用して前処理することを特徴とすることができる。
【0018】
本願の一実施例によると、前記複数の設備データを収集する段階で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する段階をさらに含み、前記前処理を行う段階は、前記格納する段階で格納した複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことができる。
【0019】
本願の一実施例によると、前記モデルデータを管理する段階は、装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードすることができる。
【0020】
本願の一実施例によると、前記モデルデータを管理する段階は、前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供することができる。
【0021】
本願の一実施例によると、前記予測データは、前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0022】
本願の一実施例によると、前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階は、前記モデルデータを管理する段階で格納している前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納する段階で格納している複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させることができる。
【0023】
本願の一実施例によると、前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する段階をさらに含むことができる。
【0024】
上述した課題解決手段は単に例示的なもので、本願を制限しようとする意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に追加的な実施例が存在することができる。
【発明の効果】
【0025】
前述した本願の課題解決手段によると、プラントで収集される複数の設備データを用いて人工知能モデルを学習すると同時に、プラントに対する予知整備を行うことで、ダウンタイム(Downtime)を減少させ、プラント運営の効率を向上させることができる。
【0026】
前述した本願の課題解決手段によると、外部の前処理ファイル及び外部の人工知能モデルをインポートしてプラントまたは使用者嗜好によって選択適用が可能であることにより、既存の内部前処理機能及び内部人工知能モデルのみを使用する時に比べて予知整備の機能を拡張し、性能を向上させることができる。
【0027】
但し、本願で得られる効果は、上記のような効果に限定されず、また他の効果が存在することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備システムの概略的な構成図である。
【
図2】本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備装置の概略的な構成図である。
【
図3】本願の一実施例による学習部で提供可能なディープラーニング基盤の非指導学習モデルであるオートエンコーダ(AutoEncoder)モデルを例示する図面である。
【
図4】本願の一実施例による管理部で管理するモデルデータを例示する図面である。
【
図5】本願の一実施例による管理部で外部人工知能モデルをインポートする過程を例示する図面である。
【
図6】本願の一実施例による視覚化部で提供する予測データを例示する図面である。
【
図7】本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備方法に対する動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、添付の図面を参照して本願が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、本願の実施例を詳しく説明する。しかし、本願は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、図面で本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似した図面符号をつけた。
【0030】
本願明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとすると、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」または「間接的に連結」されている場合も含む。
【0031】
本願明細書全体において、ある部材が他の部材「上に」、「上部に」、「上端に」、「下に」、「下部に」、「下端に」位置しているとすると、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0032】
本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とすると、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0033】
本願明細書全体において、「使用者設定」とは、以下で説明する使用者端末30を通じて受信する使用者入力、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備装置100に有線通信装置または無線通信装置を通じて直接的に入力される使用者入力などによる設定値を意味するもので解釈されることができる。換言すると、本願明細書全体において、「使用者設定」は使用者が入力した設定値を意味するものであり、これに対する入力方法は詳しく限定されるものではない。
【0034】
本願は、使用者設定基盤のプラント予知整備装置及び方法に関するものである。より具体的に、本願は、使用者設定に基づいた前処理工程(または、前処理モジュール)及び人工知能モデルをインポート(Import)してプラント予知整備に適用可能なプラント予知整備装置及び方法に関するものである。
【0035】
図1は、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備システムの概略的な構成図である。
【0036】
図1を参照すると、使用者設定基盤のプラント予知整備システム10は、使用者設定基盤のプラント予知整備装置100、プラント20及び使用者端末30を含むことができる。
【0037】
以下では、説明の便宜のために本願の一実施例による「使用者設定基盤のプラント予知整備システム10」を「予知整備システム10」と特定し、本願の一実施例による「使用者設定基盤のプラント予知整備装置100」を「予知整備装置100」と特定する。
【0038】
図1を参照すると、予知整備装置100は、ネットワークを通じてプラント20及び使用者端末30と通信することができる。具体的に、本願の一実施例によると、予知整備装置100は、ネットワークを通じて、プラント20に含まれている複数の設備センサから複数の設備データを受信することができ、使用者端末30から外部前処理ファイルまたは外部人工知能モデルのインポートに対する使用者入力を受信することができ、内部人工知能モデルまたは外部人工知能モデルを用いて算出された予知整備のための予測データを使用者端末30に送信することができる。
【0039】
この時、ネットワークは、3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、5G ネットワーク、WIMAX(登録商標)(World Interoperability for Microwave Access)ネットワーク、有無線インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)、Wireless LAN(Wireless Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、PAN(Personal Area Network)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))ネットワーク、Wifi ネットワーク、NFC(Near Field Communication)ネットワーク、衛星放送ネットワーク、アナログ放送ネットワーク、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)ネットワークなどが含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0040】
また、予知整備装置100は、予測データの算出結果、プラント20の異常を感知するか、即刻的な整備が要求される状況が発生したと判断した場合を含むイシューが発生すると、使用者端末30で発生したイシューに対するアラーム信号を送信することができる。この時、アラーム信号は、発生した異常(問題)の類型、異常発生位置、異常発生時間、整備の緊急程度及び整備が必要であると判断した理由などに対する情報を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
使用者端末30は、例えば、スマートフォン(Smartphone)、スマートパッド(Smart Pad)、タブレットPC、ウェアラブルデバイスなどと、PCS(Personal Communication System)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(登録商標)(Personal Handyphone System)、PDA(登録商標)(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA(W-Code Division Multiple Access)、Wibro(Wireless Broadband Internet)端末機のような全種類の無線通信装置及びデスクトップコンピュータ、スマートTVのような固定用端末機であってよい。
【0042】
図2は、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備装置の概略的な構成図である。
【0043】
図2を参照すると、予知整備装置100は、収集部110、格納部120、前処理部130、学習部140、管理部150、運営部160及び視覚化部170を含むことができる。
【0044】
図2を参照すると、収集部110は、プラント20に含まれている複数の設備センサからプラント20に対する複数の設備データを受信し、収集することができる。
【0045】
本願の一実施例によると、複数の設備データは、温度、変位、加速度、圧力、振動、流量のうち少なくとも一つに対するデータであることができ、複数の設備センサは、プラント20に付着している接触式センサまたはプラント20の構成装備のうち少なくとも一つに対する設備データを測定及び感知することができる非接触式センサを含むことができる。この時、収集部110は、収集(受信)する設備データが振動データであれば、複数の設備センサのそれぞれによって周波数領域に変換された値または時間領域に変換された値で収集(受信)することができる。
【0046】
換言すると、収集部110は、プラント20に含まれる複数の構成装備の所々に対する状態をモニタリングする複数の設備センサのそれぞれから複数の設備データをリアルタイムで受信することができる。
【0047】
図2を参照すると、収集部110は、収集した複数の設備データを格納部120に伝送し、格納部120は、収集部110から複数の設備データを受信することができる。この時、格納部120は、収集部110からリアルタイムで複数の設備データを受信し、受信した複数の設備データをリアルタイムで格納するか、既設定された周期によって周期的に格納することができる。しかし、これに限定されるものではなく、収集部110が既設定された周期によって周期的に格納部120に複数の設備データを伝送する場合、格納部120は、収集部110から複数の設備データを受信する度に受信した複数の設備データを格納することができる。換言すると、格納部120は、収集部110で収集された複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納することができる。
【0048】
この時、既設定された周期は、使用者設定による時間周期を意味することができ、予知整備装置100の稼動前、または稼動中に使用者によって設定及び修正可能であることができる。例えば、予知整備装置100は、使用者端末30を通じて複数の設備データの収集または格納のための時間周期を受信し、受信した時間周期によって複数の設備データを収集及び格納することができる。
【0049】
また、格納部120は、プラント類型、プラント規模、データ形態及び単位時間当りデータ収集の大きさのうち少なくとも一つを考慮して複数の設備データを細部的に分けて(区分して)格納することができる。例えば、格納部120は、データ形態を考慮して、複数の設備データを定型データ(Structured Data)、非定型データ(Unstructured Data)及び半定型データ(Semi-Structrued Data)に区分して格納することができる。
【0050】
この時、定型データは、関係型データ(Relational Database)に該当するもので、一例として、プラント20で収集される温度、圧力及び流量などを含むことができる。また、非定型データは、一例として、プラント20で発生する騷音データ、設備イメージ、CCTV映像、PDFファイル形態などの設備関連文書及びプラント図面ファイルなどを含むことができ、半定型データは、データ内容内に構造に対する説明を含むデータであり、一例として、HTML(Hyper Text Markup Language)、XML(eXtensible Markup Language)、JSON(JavaScript Object Notation)などのファイル形態のデータを含むことができ、より細部的に、CAD形状情報ファイル、ウェブログデータ、センサで発生する信号データなどを含むことができる。但し、これに限定されるものではない。
【0051】
図2を参照すると、前処理部130は、格納部120に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理(Preprocessing)を行うことができる。具体的に、前処理部130は、プラント類型、プラント規模、データ形態及び単位時間当りデータ収集のサイズなどによって区分して格納されている複数の設備データのうち、後述する人工知能モデルを学習するために要求されるデータを選択的に前処理することができる。
【0052】
また、前処理部130は、組込み前処理部131及び使用者前処理部132を含むことができる。組込み前処理部131は、本願の一実施例による予知整備装置100内で提供する、つまり、組み込まれている内部前処理機能を用いて複数の設備データの前処理を行うものであり、使用者前処理部132は、使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、複数の設備データに対する前処理を行うことができる。
【0053】
具体的に、内部前処理機能は、提供するデータ併合(merge)、欠測値または異常値処理、補間(線形補間(Linear Interpolation)及び多項補間(Multi Polynomal Interpolation)など)、カラムの追加、生成及び変換などの前処理機能を含むことができ、組込み前処理部131は、このような内部前処理機能を用いて複数の設備データを前処理(精製)することができる。
【0054】
欠測値を処理する前処理方法は、例えば、一般的な補間法である代替(Replace)、線形補間(Linear Interpolation)のような方法ではなく欠測値近方のm個の値を用いて補間をする方法である多項補間(Multi Polynomal Interpolation)方法がある。多項補間方法は、通常の技術者において周知寛容の技術であるため、以下で詳細な説明は省略する。
【0055】
使用者前処理部132は、上述したように、予知整備装置100に組み込まれている前処理機能以外の機能を用いて、使用者が設定したルール(rule)に従って前処理を行うことができるように、予知整備装置100の外部に存在する外部前処理ファイルをインポートし、外部前処理ファイルを定型化してアップロードし、アップロードした外部前処理ファイルを用いて複数の設備データを前処理することができる。換言すると、使用者前処理部132は、使用者が必要に応じて外部前処理機能を活用可能に提供されることができる。
【0056】
例えば、使用者前処理部132は、Python(登録商標)モジュール化及び拡張子形態などを通じて外部前処理ファイルをアップロードし、外部前処理ファイルを行うことができる。また、他の例を挙げると、データ処理のための単位変換が要求されて、定数の掛け算機能などの単純な作業ではなく特定の変換式が必要な場合、使用者前処理部132は、これに対する外部前処理ファイルをインポート及びアップロードして活用することができる。具体的に、温度の単位を摂氏(Celsius scale)温度から華氏(Fahrenheit scale)温度に変換する必要がある時、使用者前処理部132は、使用者の設定によって攝氏温度及び華氏温度の関係を示す関係式(゜F=1.8°C+32)をインポート及びアップロードして温度の単位を変換することができる。
【0057】
図面に示していないが、前処理部130で前処理された複数の設備データは、また格納部120に格納されることができ、後述する運営部160で人工知能モデルの運営に活用されることができる。また、前処理部130で前処理された複数の設備データは、学習部140に伝達されて内部人工知能モデルの学習に活用されることができる。
【0058】
よって、前処理部130は、使用者設定によって外部前処理ファイルをインポート及びアップロードして、外部前処理ファイルを活用して複数の設備データの前処理を行うことで、使用者が学習する人工知能モデルの種類及び類型、予知整備に使用する人工知能モデルに要求される入力値または入力値の形態などの多様な場合(状況)を考慮して前処理を行うように助力することができる。
【0059】
図2を参照すると、学習部140は、前処理部130で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させることができる。学習部140は、前処理された複数の設備データを用いて人工知能モデルを作ることができる。この時、学習部140で生成または学習される人工知能モデルは、以下の説明で「内部人工知能モデル」として開示されることができ、「外部人工知能モデル」とは区分される概念として解釈されるべきである。
【0060】
人工知能モデルは、指導学習(Supervised Learning)基盤のモデル、非指導学習基盤のモデル、マシンラーニング(Machine Learning)基盤のモデル(ランダムフォレスト、SVM(Support Vector Machine)など)及びディープラーニング(Deep Learning)基盤のモデルなどを含むことができる。
【0061】
学習部140は、例えば、ディープラーニング基盤のモデルのうち非指導学習モデルであるオートエンコーダ(AutoEncoder)モデルを提供することができる。
図3は、本願の一実施例による学習部で提供可能なディープラーニング基盤の非指導学習モデルであるオートエンコーダ(AutoEncoder)モデルを例示する図面である。
【0062】
また、学習部140は、格納部120に格納されている複数の設備データまたは前処理部130を通じて前処理されたデータを用いて内部人工知能モデルを生成または学習するだけでなく、既に生成及び学習された内部人工知能モデルに対する検証を行うことができる。
【0063】
具体的に、学習部140は、複数の設備データ(前処理されたデータ含む)を人工知能モデルの生成及び学習に必要な学習データ及び既に生成及び学習された人工知能モデルの検証に必要な検証データに分類し、学習データを用いて人工知能モデルを生成または学習し、検証データを用いて既に生成及び学習された人工知能モデルの性能を評価することができる。学習部140は、生成、学習及び検証された人工知能モデルを管理部150に伝達することで、格納することができる。
【0064】
また
図2を参照すると、管理部150は、学習部140から生成、学習及び検証された人工知能モデル、すなわち内部人工知能モデルの伝達を受けて格納し、格納した内部人工知能モデルに対する内部モデルデータを格納及び管理することができる。また、管理部150は、使用者設定による外部人工知能モデルをインポートして格納し、格納した外部人工知能モデルに対する外部モデルデータを格納及び管理することができる。換言すると、管理部150は、学習部140で学習された内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理することができる。
【0065】
具体的に、管理部150で管理するモデルデータは、当該人工知能モデルに対するモデル名、モデルタイプ、使用アルゴリズム、特性、スケール(Scale)、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否か(モデル登録者)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0066】
図4は、本願の一実施例による管理部で管理するモデルデータを例示する図面である。
図4を参照すると、二つ以上の人工知能モデルが複数のモデルデータと共に格納及び管理されていることを確認することができる。但し、これに限定されるものではなく、
図4は、管理部150の一実施例を図示したものと解釈されることが好ましい。
【0067】
本願の一実施例によると、管理部150は、内部モデル管理部151及び外部モデル管理部152を含むことができる。具体的に、内部モデル管理部151は、上述したように学習部140から生成、学習及び検証された内部人工知能モデルを格納し、格納した内部人工知能モデルに対する内部モデルデータを管理することができる。
【0068】
また、外部モデル管理部152は、予知整備装置100の他に存在する、すなわち、学習部140で生成または学習されていない外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化しアップロードして格納し、格納した外部人工知能モデルに対する外部モデルデータを管理することができる。
【0069】
図5は、本願の一実施例による管理部で外部人工知能モデルをインポートする過程を例示する図面である。
図5を参照してみると、外部モデル管理部152は、従来に既に存在する多様な外部人工知能モデルを呼び込んで、予知整備に使用可能な形態に定型化してアップロード及び格納することができる。
【0070】
本願の一実施例によると、予知整備装置100は、上述したように、プラント20または使用者嗜好によって外部の前処理ファイル及び外部の人工知能モデルを選択的に適用可能にプラント20または使用者嗜好によってインポート及びアップロードすることができる。これにより、予知整備装置100は、既存の内部前処理機能及び内部人工知能モデルのみを使用する時に比べて予知整備の機能を拡張し、性能を向上させることができる。
【0071】
また
図2を参照すると、運営部160は、管理部150に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと収集部110で収集して格納部120に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを受信し、受信した人工知能モデル及び設備データを用いてプラント20の整備のための予測データを算出可能にすることができる。
【0072】
具体的に、運営部160は、管理部150に格納されている多数の内部人工知能モデルまたは外部人工知能モデルのうち予知整備のために使用しようとする少なくとも一つの人工知能モデルを管理部150から伝達され、伝達された人工知能モデルに適用(入力)するためのデータとして用いるために、格納部120に格納されている複数の設備データ、または
図2に示していないが、前処理部130を通じて前処理された複数の設備データが伝達されることができる。
【0073】
また、運営部160は、伝達された人工知能モデルに伝達された設備データを入力することにより適用して、予測データを算出可能にする。換言すると、運営部160は、管理部150に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに格納部120に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して予測データを算出可能にする。
【0074】
例えば、運営部160は、プラント20の温度変化により発生し得る問題に対する予知整備を行う時、温度変化及び温度変化により発生し得る問題を予測可能な人工知能モデル及びプラント20のそれぞれの構成装備に対する温度データを伝達されることができ、伝達された人工知能モデルに、伝達された温度データを入力して、人工知能モデルから予測データを算出可能にする。
【0075】
この時、予測データは、プラント20に対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0076】
本願の一実施例によると、運営部160は、学習部140で生成及び学習している内部人工知能モデルではなく、管理部150で既に格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つを伝達されて使用するものであるため、学習部140における内部人工知能モデルの学習と同時に、管理部150で格納及び管理する複数の内部人工知能モデル及び複数の外部人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルを用いて予測データを算出、すなわち、予知整備を行うことができる。
【0077】
換言すると、予知整備装置100は、プラント20で収集される複数の設備データを用いて人工知能モデルを学習すると同時に、プラント20に対する予知整備を行うことができ、これによりダウンタイム(Downtime)を減少させ、プラント運営の効率が向上可能な効果を発揮することができる。
【0078】
図2を参照すると、視覚化部170は、運営部160から算出された予測データを受信することができる。視覚化部170は、運営部160で算出された予測データをモニタリング可能に視覚化することができる。
【0079】
図6は、本願の一実施例による視覚化部で提供する予測データを例示する図面である。
図6に示すように、視覚化部170は、予測データを使用した人工知能モデルまたは設備データの類型によって折れ線グラフ、バー(bar)チャートなどの多様な形態で表現して視覚化することができる。また、視覚化部170は、視覚化した予測データを使用者端末30または使用者が直接目でモニタリング可能なディスプレイを含むPCなどに伝送することができる。また、視覚化された予測データは、使用者設定によってイメージファイルとしてダウンロード可能に提供されるか、編集可能に提供されることができる。
【0080】
以下では、上記に詳しく説明された内容を基盤として、本願の動作流れを簡単に説明する。
【0081】
図7は、本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備方法に対する動作フローチャートである。
【0082】
図7に示した使用者設定基盤のプラント予知整備方法は、上述した使用者設定基盤のプラント予知整備装置100によって行われることができる。よって、以下で省略された内容であるとしても、使用者設定基盤のプラント予知整備装置100について説明された内容は、使用者設定基盤のプラント予知整備方法に対する説明にも同様に適用されることができる。
【0083】
図7を参照すると、段階S210において収集部110は、複数の設備センサからプラント20に対する複数の設備データを収集することができる。
【0084】
次に、段階S220において格納部120は、収集部110で収集された複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納することができる。
【0085】
次に、段階S230において前処理部130は、格納部120で格納した複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことができる。具体的に、前処理部130は、組込み前処理部131及び使用者前処理部132を含み、段階S231において組込み前処理部131は、予知整備装置100内で提供する内部前処理機能を用いて複数の設備データに対する前処理を行うことができ、段階S232において使用者前処理部132は、使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、複数の設備データに対する前処理を行うことができる。
【0086】
次に、段階S240において学習部140は、前処理部130で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させることができる。
【0087】
次に、段階S250において管理部150は、学習部140で学習された内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理することができる。具体的に、段階S250において管理部150は、内部人工知能モデルまたは外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対するモデルデータを格納及び提供することができる。また、管理部150は、内部モデル管理部151及び外部モデル管理部152を含み、段階S251において内部モデル管理部151は、学習部140で生成及び学習された内部人工知能モデルに対する内部モデルデータを管理するもので、段階S252において外部モデル管理部152は、予知整備装置100外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートして、使用可能形態に定型化してアップロードし、インポート及びアップロードした外部人工知能モデルに対する外部モデルデータを管理することができる。
【0088】
次に、段階S260において運営部160は、管理部150で格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つと収集部110で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いてプラント20の整備のための予測データを算出させることができる。具体的に段階S260において運営部160は、管理部150で格納している人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに格納部120で格納している複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して予測データを算出させることができる。この時、予測データは、プラント20に対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0089】
次に、段階S270において視覚化部170は、運営部160で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化することができる。
【0090】
上述した説明において、段階S210~S270は、本願の具現例により、追加的な段階にさらに分割されるか、さらに少ない段階に組み合わせられることができる。また、一部段階は必要に応じて省略されてもよく、段階間の手順が変更されてもよい。
【0091】
本願の一実施例による使用者設定基盤のプラント予知整備方法は、多様なコンピュータ手段を通じて行われることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読取可能媒体に記録されることができる。上記コンピュータ読取可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計されて構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能記録媒体の例としては、ハードディスク、プロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納し行うように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラーにより作られるもののような機械語コードだけでなく、インタプリターなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その反対も同一である。
【0092】
また、前述した使用者設定基盤のプラント予知整備方法は、記録媒体に格納されるコンピュータにより実行されるコンピュータプログラムまたはアプリケーションの形態でも具現されることができる。
【0093】
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本願の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能なことが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されてもよく、同様に分散したもので説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0094】
本願の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0095】
10:使用者設定基盤のプラント予知整備システム
20:プラント
30:使用者端末
100:使用者設定基盤のプラント予知整備装置
110:収集部
120:格納部
130:前処理部
131:組込み前処理部
132:使用者前処理部
140:学習部
150:管理部
151:内部モデル管理部
152:外部モデル管理部
160:運営部
170:視覚化部
【手続補正書】
【提出日】2023-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者設定基盤のプラント予知整備装置において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する収集部と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う前処理部と、
前記前処理部で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる学習部と、
前記学習部で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する管理部と、
前記管理部に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記収集部で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる運営部と、
を含み、
前記前処理部は、
前記プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う組込み前処理部と、
前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う使用者前処理部と、
を含み、
前記複数の設備データを前記内部前処理機能を用いる前記組込み前処理部または前記外部前処理ファイルを用いる前記使用者前処理部のうち一つを選択的に適用して前処理する、プラント予知整備装置。
【請求項2】
前記収集部で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する格納部、
をさらに含み、
前記前処理部は、
前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項3】
前記管理部は、
装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードするものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項4】
前記管理部は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供するものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項5】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項6】
前記運営部は、
前記管理部に格納されている前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させるものである、
請求項2に記載のプラント予知整備装置。
【請求項7】
前記運営部で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する視覚化部をさらに含む、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項8】
使用者設定基盤のプラント予知整備方法において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する段階と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
前記前処理を行う段階で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる段階と、
前記学習させる段階で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する段階と、
前記モデルデータを管理する段階で格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記複数の設備データを収集する段階で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階と、
を含み、
前記前処理を行う段階は、
(a)プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
(b)前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
を含み、
前記複数の設備データを前記(a)段階または前記(b)段階のうち一つを選択的に適用して前処理する、プラント予知整備方法。
【請求項9】
前記複数の設備データを収集する段階で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する段階、
をさらに含み、
前記前処理を行う段階は、
前記格納する段階で格納した複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことである、
請求項8に記載のプラント予知整備方法。
【請求項10】
前記モデルデータを管理する段階は、
装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードすることである、
請求項8に記載のプラント予知整備方法。
【請求項11】
前記モデルデータを管理する段階は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供することである、
請求項8に記載のプラント予知整備方法。
【請求項12】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項8に記載のプラント予知整備方法。
【請求項13】
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階は、
前記モデルデータを管理する段階で格納している前記人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納する段階で格納している複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させることである、
請求項9に記載のプラント予知整備方法。
【請求項14】
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する段階、
をさらに含む、請求項8に記載のプラント予知整備方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者設定基盤のプラント予知整備装置において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する収集部と、
前記収集部で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する格納部と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う前処理部と、
前記前処理部で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる学習部と、
前記学習部で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する管理部と、
前記管理部に格納されている人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記収集部で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる運営部と、
を含み、
前記前処理部は、
前記プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う組込み前処理部と、
前記プラント予知整備装置外に存在する前記外部前処理ファイルをインポートし、前記外部前処理ファイルを定型化してアップロードすることにより、前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う使用者前処理部と、
を含み、
前記プラント予知整備装置は、前記複数の設備データを前記内部前処理機能を用いる前記組込み前処理部または前記外部前処理ファイルを用いる前記使用者前処理部のうち一つを選択的に適用して前処理し、
前記管理部は、前記プラント予知整備装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードするものであり、
前記運営部は、前記プラントの発生可能な特定問題及び使用者設定によって、前記管理部に格納されている複数の前記内部人工知能モデル及び複数の前記外部人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させるものである、
プラント予知整備装置。
【請求項2】
前記前処理部は、
前記格納部に格納されている複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項3】
前記管理部は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供するものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項4】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項5】
前記運営部で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する視覚化部をさらに含む、
請求項1に記載のプラント予知整備装置。
【請求項6】
使用者設定基盤のプラント予知整備方法において、
複数の設備センサからプラントに対する複数の設備データを収集する段階と、
前記複数の設備データを収集する段階で収集された前記複数の設備データをリアルタイムまたは既設定された周期によって周期的に格納する段階と、
使用者設定によってインポート(Import)した外部前処理ファイルに基づいて、前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
前記前処理を行う段階で前処理された複数の設備データを入力することにより内部人工知能モデルを学習させる段階と、
前記学習させる段階で学習された前記内部人工知能モデルまたは使用者設定によってインポートした外部人工知能モデルに対するモデルデータを管理する段階と、
前記モデルデータを管理する段階で格納及び管理している人工知能モデルのうち少なくとも一つと前記複数の設備データを収集する段階で収集した複数の設備データのうち少なくとも一つを用いて前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階と、
を含み、
前記前処理を行う段階は、
(a)プラント予知整備装置内で提供して、前記プラント予知整備装置に組み込まれている内部前処理機能を用いて前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
(b)前記プラント予知整備装置外に存在する前記外部前処理ファイルをインポートし、前記外部前処理ファイルを定型化してアップロードすることにより、前記外部前処理ファイルを用いて、前記使用者設定によるルール(rule)によって前記複数の設備データに対する前処理を行う段階と、
を含み、
前記プラント予知整備方法では、前記複数の設備データを前記(a)段階または前記(b)段階のうち一つを選択的に適用して前処理し、
前記モデルデータを管理する段階は、前記プラント予知整備装置外に存在する外部人工知能モデルをファイル形態でインポートし、使用可能形態に定型化してアップロードすることであり、
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階は、前記プラントの発生可能な特定問題及び使用者設定によって、前記モデルデータを管理する段階で格納している複数の前記内部人工知能モデル及び複数の前記外部人工知能モデルのうち少なくとも一つの人工知能モデルに前記格納する段階で格納した複数の設備データのうち少なくとも一つを入力して前記予測データを算出させることである、プラント予知整備方法。
【請求項7】
前記前処理を行う段階は、
前記格納する段階で格納した複数の設備データのうち少なくとも一部を呼び込んで前処理を行うことである、
請求項6に記載のプラント予知整備方法。
【請求項8】
前記モデルデータを管理する段階は、
前記内部人工知能モデルまたは前記外部人工知能モデルに対するモデル名、使用アルゴリズム、特性、検証方法、ハイパーパラメータ(Hyper Parameter)値、適用された前処理方式及び内部/外部モデルであるか否かのうち少なくとも一つに対する前記モデルデータを格納及び提供することである、
請求項6に記載のプラント予知整備方法。
【請求項9】
前記予測データは、
前記プラントに対する異常探知、装備故障寿命の予測、故障確率の予知及び保全時期の予知のうち少なくとも一つを含むものである、
請求項6に記載のプラント予知整備方法。
【請求項10】
前記プラントの整備のための予測データを算出させる段階で算出した予測データをモニタリング可能に視覚化する段階、
をさらに含む、請求項6に記載のプラント予知整備方法。