(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003195
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A63F5/04 651
A63F5/04 620
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023194342
(22)【出願日】2023-11-15
(62)【分割の表示】P 2019124718の分割
【原出願日】2019-07-03
(71)【出願人】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】米谷 謙一
(57)【要約】
【課題】 有利区間の終了前又は有利区間の終了時に、管理している有限RTのゲーム数に基づいて、次回の有利区間に関する情報を出力する遊技機を提供する。
【解決手段】 第1制御手段(主制御部10)は、有限RT状態のとき、有限RT状態における遊技回数が第1遊技回数に到達すると、無限RT状態に制御し、第2制御手段(主制御部10)は、有利区間に滞在しているとき、所定の終了条件が成立すると、通常区間に制御し、付与手段(主制御部10)は、有利区間に滞在しているとき、有限RT状態における遊技回数が第1遊技回数とは異なる第2遊技回数よりも、第1遊技回数及び第2遊技回数とは異なる第3遊技回数の方が、AT当選を高い確率で付与し、第2報知手段(表示器8)は、第2報知状態(AT状態)で、第2情報(次回のAT当選に関する情報)を報知する構成としてある。
【選択図】
図30
【特許請求の範囲】
【請求項1】
今回の有利区間の終了後に通常区間に制御可能であり、当該通常区間の終了後に次回の有利区間に制御可能な遊技区間制御手段と、
前記今回の有利区間において、前記次回の有利区間に関する情報を報知可能な報知手段と、
前記今回の有利区間において、第1AT遊技状態と、当該第1AT遊技状態よりも遊技価値の獲得期待度が低い第2AT遊技状態と、に制御可能なAT遊技状態制御手段と、
を備え、
前記AT遊技状態制御手段は、
前記第1AT遊技状態の終了後において、前記第2AT遊技状態に制御可能であり、
前記報知手段は、
前記今回の有利区間且つ前記第2AT遊技状態において、前記次回の有利区間に関する情報を報知可能である
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技者に有利な遊技状態である有利区間中のゲーム数や獲得した獲得枚数を計数し、その計数結果が特定値になった場合に、有利区間を終了させる遊技機が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機には、改良すべき余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するため、本発明の遊技機は、今回の有利区間の終了後に通常区間に制御可能であり、当該通常区間の終了後に次回の有利区間に制御可能な遊技区間制御手段と、前記今回の有利区間において、前記次回の有利区間に関する情報を報知可能な報知手段と、前記今回の有利区間において、第1AT遊技状態と、当該第1AT遊技状態よりも遊技価値の獲得期待度が低い第2AT遊技状態と、に制御可能なAT遊技状態制御手段と、を備え、前記AT遊技状態制御手段は、前記第1AT遊技状態の終了後において、前記第2AT遊技状態に制御可能であり、前記報知手段は、前記今回の有利区間且つ前記第2AT遊技状態において、前記次回の有利区間に関する情報を報知可能な構成としてある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図4】遊技機の表示窓における有効ラインを示す図である。
【
図5】当選役と当選役に対応する特典を示す図である。
【
図6】3枚掛けのゲーム時における各当選役の内部抽選テーブルを示す図である。
【
図7】2枚掛けのゲーム時における各当選役の内部抽選テーブルを示す図である。
【
図10】AT1状態の当選時における遊技状態の遷移を示す図である。
【
図11】AT1状態の抽選テーブルを示す図である。
【
図12】AT2状態の当選時における遊技状態の遷移を示す図である。
【
図13】AT2状態のストック抽選テーブルを示す図である。
【
図14】AT2状態中の上乗せストック抽選テーブルを示し、(a)は上乗せ低確率状態、(b)は上乗せ高確率状態をそれぞれ示す図である。
【
図16】高確率ゲーム数抽選テーブルを示す図である。
【
図17】通常状態の演出画面の表示例を示す図である。
【
図18】AT1状態の演出画面の表示例を示す図である。
【
図19】第1実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例1を示す図である。
【
図20】第1実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例2を示す図である。
【
図21】第1実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例3を示す図である。
【
図22】第1実施形態における操作後リザルト画面抽選テーブルを示す図である。
【
図23】第1実施形態におけるRTカウンタ値例1と、操作後リザルト画面との対応付けを示す図である。
【
図24】第1実施形態におけるRTカウンタ値例2と、操作後リザルト画面との対応付けを示す図である。
【
図25】第1実施形態におけるRTカウンタ値例3と、操作後リザルト画面との対応付けを示す図である。
【
図26】第2実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例1を示す図である。
【
図27】第2実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例2を示す図である。
【
図28】第2実施形態におけるAT2状態の演出画面の表示例3を示す図である。
【
図29】第2実施形態における遊技中示唆画面抽選テーブルを示す図である。
【
図30】第2実施形態におけるRTカウンタ値例1と、遊技中示唆画面との対応付けを示す図である。
【
図31】第2実施形態におけるRTカウンタ値例2と、遊技中示唆画面との対応付けを示す図である。
【
図32】第2実施形態におけるRTカウンタ値例3と、遊技中示唆画面との対応付けを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、図面を参照しながら、本発明における遊技機の好ましい実施形態について説明する。
なお、遊技機は、遊技場などに設置されるものであり、様々な種類があるが、本実施形態の一例として、スロットマシン1に適用した場合について説明する。
【0008】
[スロットマシン]
スロットマシン1は、
図1~
図3に示すように、正面側が開口した筐体1bと、筐体1bの正面側を開閉することができるように覆う前扉1aとで構成される遊技機である。
前扉1aの上部には、例えば、液晶表示器から構成され、遊技に応じた表示による演出や情報表示を行う表示器8(第2報知手段)を備えている。
この表示器8の左右には、音声を出力するスピーカ9や、光による演出を行うLEDなどの発光手段を備えるランプ11が内蔵されている。
【0009】
前扉1aの中央部には、後方を視認可能な表示窓6が形成されており、この表示窓6を透して、表示手段としてリール41に表された図柄を視認することができる。
表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、ゲームの開始に際して遊技者が押下することにより掛け数を設定するベットボタン2aと、遊技者の押下により表示器8における演出などに変化を与える演出ボタン2dとを備えている。
段部の前面には、遊技者がゲームを開始する際に操作するスタートレバー3と、リール41を停止させる際に遊技者が押下する停止ボタン5とを備えている。
【0010】
表示窓6の上方には、停止ボタン5に対応する操作順序(以下、押し順という)に関する情報(第1情報)を報知するナビランプ12(第1報知手段)を備えている。
表示窓6の下方には、遊技者に有利な遊技状態(有利区間)であることを報知する有利区間ランプ13を備えている。
前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
【0011】
筐体1bの上部には、遊技を統括的に制御する主制御部10と、この主制御部10の制御下で遊技の演出などに関する制御を行う副制御部20を備えている。
主制御部10には、各種演算処理などを行うCPUと、制御プログラムや制御データなどが格納されたROMと、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域などを備えたRAMなどが備えられている。
主制御部10には、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、スタートレバー3、停止ボタン5が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの各種信号を受信できるように構成されている。
主制御部10は、遊技の開始処理や、乱数発生器からの乱数をサンプリングする処理などを行い、このサンプリングされた乱数に基づき役の内部抽選処理を行う。
副制御部20には、演出ボタン2d、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12が接続され、各機器に対して各種信号を送信できるように構成されている。
副制御部20は、主制御部10から受信する制御情報に基づき、これらを制御する。
筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。
ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cがステッピングモータ(不図示)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。
各リール41a~41cの外周面には、所定の配列にしたがって複数の図柄が表され、リール41の停止状態において、各リール41a~41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7やメダルを貯留するホッパー7aを備え、このメダル払出装置7から払い出されたメダルはメダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
このようなスロットマシン1は、主制御部10が、制御手段として機能することにより、以下のようなゲームを制御する。
【0012】
まず、遊技者が遊技媒体となるメダルをメダル投入口2に投入した後、ゲームの開始にあたり、1ゲームにおけるメダルの掛け数の設定を行う。
このとき、掛け数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押下して設定する方法とがある。
メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法では、投入されたメダルが前扉1a裏面に設けられたメダルセレクタ2bによって検知されることにより、投入分のメダル枚数に対応する掛け数が設定されてゲームを開始することが可能な状態になる。
【0013】
一方、ベットボタン2aを押下して設定する方法では、1ゲームに掛けるメダルの取得先をクレジットメダルから指定するためのベットボタン2aを押下することで、掛け数が設定されてゲームを開始することが可能な状態になる。
すなわち、本実施形態のスロットマシン1では、1ゲームに対して最大3枚掛けることができ、最大3枚の掛け数を超えない範囲で、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれの掛け数でもゲームを開始することができる。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダルの投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚まで記憶することができる。
このように、メダル投入口2からの直接メダルを投入して設定する方法やベットボタン2aを押下して設定する方法により、設定されるメダルの掛け数は、主制御部10が備えるRAMなどの記憶手段に記憶される。
このような状態で、スタートレバー3が操作されると、ゲームが開始され、各リール41a~41cを回転させることができる。
このとき、主制御部10は、スタートレバー3の操作とともに抽選対象となる「ハズレ」を含む複数の当選役の中から、1ゲームごとに内部抽選を行うことになる。
内部抽選処理では、複数の当選役の中からゲームが行われるたびに当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
【0014】
各リール41a~41cは、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた各停止ボタン5a~5cを押下できる状態となり、各停止ボタン5a~5cが押下されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果により許容される図柄の組み合わせで停止するように、各リール41a~41cが制御される。
【0015】
そして、第3リール停止操作後に、有効ライン上に停止した図柄の組み合わせを判定した結果、所定の図柄の組み合わせであるときに入賞と判定され、図柄の組み合わせに応じた特典が付与される。
このように、主制御部10は、各ゲームの終了に基づいて、遊技結果に応じた特典を付与する。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、最後に停止操作したとき、すなわち3番目に停止操作されたリールをいう。
また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指などを離した時点後のことをいう。
【0016】
第3リール停止操作後の停止状態では、各リール41a~41cに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から視認できるように表示される。
図4に示すように、表示窓6を介して視認される各リール41a~41cの停止図柄で表される図柄の組み合わせには、複数の有効ラインが設定されている。
有効ラインは、3つ水平に並んだ中段、上段、下段の有効ライン1、有効ライン2、有効ライン3と、斜めにクロスする2つの有効ライン4、有効ライン5の計5ラインが設けられている。
そして、この有効ラインに沿って停止されたリール41に表された図柄の組み合わせによって、ゲームの結果が決定されるようになっている。
【0017】
[当選役及び当選役に対応する特典]
次に、
図5を参照しながら、有効ラインに沿って停止され、表示窓6に表示される当選役とその当選役に対応する特典について説明する。
当選役には、大別すると「小役」、「リプレイ役」、「ボーナス役」などがある。
小役には、例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役、チャンス目役がある。
なお、チェリー役、スイカ役及びチャンス目役は、以下の説明において、纏めて「レア役」ともいう。
また、対応する図柄の組み合わせは、「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順に説明する。
【0018】
ベル役には、対応する図柄の組み合わせがそれぞれ異なる「押し順ベル役」と「共通ベル役」が設けられている。
【0019】
押し順ベル役には、例えば、3つの停止ボタン(左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c)についての6通りある押し順(例えば、「右停止ボタン5c→5b→5a」など)に対して、それぞれ1通りの押し順(特定の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組み合わせ(例えば、「ベル・ベル・リプレイ」)が有効ライン上に表示される小役で、6通りの押し順ベル1~6が設けられている。
【0020】
例えば、押し順ベル1役に当選した場合には、左停止ボタン5a→中停止ボタン5b→右停止ボタン5cの押し順で停止ボタン5a~5cを操作することで、「ベル・ベル・リプレイ」の図柄の組み合わせが揃うようになっている。
【0021】
このような押し順ベル1~6役は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組み合わせ(「ベル・ベル・リプレイ」)が停止されず、「ベル・リプレイ・ベル」などの他の図柄の組み合わせ(「ベルこぼし目」という)が停止することになる。
また、押し順ベル1~6役が有効ライン上に停止した場合には、3枚掛けのゲームと2枚掛けのゲームともに「9枚」のメダルが払い出される。
なお、押し順ベル役は、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3役などに適宜変更できるものとする。
【0022】
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cの押し順に関係なく、対応する図柄の組み合わせ「ベル・ベル・ベル」などが停止する小役である。
共通ベル役が有効ライン上に停止した場合には、ゲームの開始時に設定された掛け数によりメダルの払い出し数が異なり、3枚掛けのゲームでは「3枚」のメダルが払い出され、2枚掛けのゲームでは「2枚」のメダルが払い出される。
【0023】
チェリー役には、「弱チェリー」、「強チェリー」があり、いずれも左リール41aの有効ライン上にチェリー図柄が停止する。
弱チェリー役は、有効ライン上に「チェリー・チェリー・ベル」などの図柄の組み合わせが停止し、強チェリー役は、有効ライン上に「チェリー・チェリー・チェリー」などの図柄の組み合わせが停止する小役(レア役)である。
弱チェリー役及び強チェリー役は、ともに対応する図柄の組み合わせが停止した場合、掛け数に関わらず「1枚」のメダルが払い出される。
【0024】
スイカ役は、対応する図柄の組み合わせを、「スイカ・スイカ・スイカ」などとする小役(レア役)であり、チャンス目役は、対応する図柄の組み合わせを、「ベル・スイカ・リプレイ」などとする小役(レア役)である。
スイカ役は、対応する図柄の組み合わせの停止により、スイカの入賞と判定されれば、掛け数に関わらず「6枚」のメダルが払い出される。
また、チャンス目役は、対応する図柄の組み合わせが停止した場合には、掛け数に関わらず「1枚」のメダルが払い出される。
【0025】
リプレイ役は、対応する図柄の組み合わせを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする小役であり、このリプレイ役が入賞すれば、次回のゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、すなわちメダルを費やすことなく遊技できる状態となる。
【0026】
ボーナス役は、対応する図柄の組み合わせがそれぞれ異なる2つが設けられ、対応する図柄の組み合わせが「赤7・赤7・赤7」であるボーナスA役と、対応する図柄の組み合わせが「青7・青7・青7」であるボーナスB役とが設けられている。
ボーナス役は、このような図柄の組み合わせが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが可能な役なっている。
このため、対応する図柄の組み合わせが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この遊技状態を「ボーナス持越し状態」といい、一方、ボーナス役に当選していない遊技状態を「ボーナス非持越し状態」という)。
【0027】
そして、ボーナス役は、対応するボーナス図柄の組み合わせの停止により、共通ベル役のみに当選するボーナス状態に移行する。
また、ボーナスA状態中は、上述した通り、3枚掛けでゲームが行われ、必ず当選する共通ベル役の払出枚数が「3枚」と設定されているため、実際に増加するメダルの純増枚数は「0枚」となっている。
一方、ボーナスB状態中は、2枚掛けでゲームが行われ、2枚掛け時に当選する共通ベル役の払い出し枚数が「2枚」と設定されているため、ボーナスAと同様に、このボーナスB状態での実際に増加するメダルの純増枚数は「0枚」となっている。
すなわち、ボーナス状態では、ボーナスA状態及びボーナスB状態ともに、遊技者は、獲得するメダルの増加を期待することができない。
【0028】
そして、スロットマシン1は、このようなボーナス状態への移行抽選の当選確率や、後述するAT状態への移行抽選の当選確率などをスロットマシン1の電源部に設けられた設定変更手段を用いることで、変更することができる。
例えば、設定変更手段により、特定の当選役の当選確率の異なる1~6の6段階の設定値を設定することができる。
この1~6の設定値のいずれかを設定することで、その日のスロットマシン1の一部又は全部のレア役などに当選する確率が決定される。
以上、説明したような図柄の組み合わせに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され、判定の結果、対応する図柄の組み合わせが有効ラインに停止したときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた特典が付与される。
【0029】
次に、このような各当選役の内部抽選における当選確率について説明する。
図6は、3枚掛けのゲーム時、
図7は、2枚掛けのゲーム時における各当選役における内部抽選テーブルを示す図である。
図6及び
図7に示すように、内部抽選テーブルは、遊技者が設定するメダルの掛け数ごとに、異なるものが用意され、各当選役と当選確率とを対応付けて規定される。
主制御部10は、RT0状態、RT1状態がそれぞれボーナスを持越し中か否かで区分けして設定されている内部抽選テーブルを記憶する。
また、当選役(例えば、リプレイ役など)の中には、ボーナスの持越し中又は非持越し中とで当選確率に差が設けられているものもある。
そのため、RT0状態、RT1状態におけるメダルの掛け数ごとのゲーム時の各当選役の抽選が行われる。
例えば、3枚掛けのゲーム時は、ボーナスB役に当選することはなく、さらに、当選する可能性のあるボーナスA役においては、リプレイ役と必ず重複当選することになる。
一方、2枚掛けのゲーム時は、ボーナスA役に当選することはなく、さらに、当選する可能性のあるボーナスB役においては、リプレイ役と必ず重複当選することになる。
なお、設定値ごとの1枚掛けゲーム時の内部抽選テーブルをさらに加えても良い。
また、本実施形態では、図には示していないが、スロットマシン1に設定する設定値ごとに、内部抽選テーブルが設けられている。
そして、一部又は全部のレア役の当選確率は、高設定に設定されたスロットマシン1の設定値ほど高くなるように設定されているため、高設定ほど後述するAT1状態に当選しやすくなるように制御される。
すなわち、本実施形態におけるスロットマシン1は、設定値1が設定されているよりも、設定値6が設定されている方が、遊技者にとって有利にゲームを進行するように制御される。
【0030】
[遊技状態の遷移]
次に、主制御部10により制御される遊技状態の遷移について説明する。
図8に示すように、遊技状態は、RT0状態、RT1状態、ボーナス状態の間で移行するように制御される。
RT0状態又はRT1状態からボーナス状態へは、ボーナス役の入賞(リプレイ役及びボーナス役の重複当選)に基づいて移行する。
【0031】
[RT状態]
まず、本実施形態におけるスロットマシン1が有するRT状態について説明する。
図8に示すのは、RT状態の遷移図である。
RTは、リプレイタイムの略称であり、本実施形態のRT状態は、リプレイ役の当選確率が所定の確率で定められたRT0状態(第1RT状態)、RT1状態(第2RT状態)を有する。
このRT状態では、主制御部10が、第1制御手段として機能することにより、RT0状態、RT1状態を含む複数のRT状態のうち、何れかのRT状態に制御することができる。
【0032】
そして、RT0状態への移行は、ボーナス状態が終了したことに基づいて、その後、RT0状態に移行する(
図8の矢印(1))。
ボーナス状態の終了は、ボーナスA状態又はボーナスB状態ともに、ボーナス状態で、所定の枚数を超える払い出しが行われた時点で、終了する。
例えば、ボーナスA状態は、遊技者にメダルの払い出し数が所定枚数(例えば、メダル40枚)に達すると終了する。
一方、ボーナスB状態においても、遊技者にメダルの払い出し数が所定枚数(例えば、メダル10枚)に達すると終了する。
このように、ボーナスは、所定枚数の払い出しにより終了する有限の遊技状態である。
また、RT0状態の終了は、ボーナス役の入賞又は「50万回」ゲームを消化したことに基づいて、その後、ボーナス状態又はRT1状態にそれぞれ移行することで、終了する(
図8の矢印(2)、(3))。
したがって、RT0状態は、予めゲーム数が規定されている有限の遊技状態(有限RT)となっている。
ここで、RT0条件の終了は、「50万回」ゲームを消化したことに基づいて行われるが、これに限られず、適宜変更できるものとし、他の回数であっても良い。
【0033】
RT1状態への移行は、RT0状態で「50万回」ゲームを消化したとき又はスロットマシン1における初期化スイッチなどの操作に伴う電源投入(RAM初期化)又は設定値の変更(同じ設定値を設定し直した場合(打ち直し)も含む)に基づいて、その後、RT1状態に移行する(
図8の矢印(3)、(4))。
また、RT1状態の終了は、RT1状態でボーナス役に入賞したことに基づいて、その後、ボーナス状態に移行することで、終了する(
図8の矢印(5))。
したがって、RT1状態は、予めゲーム数が規定された有限の遊技状態(有限RT)ではなく、ボーナス役に入賞しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
【0034】
このように、本実施形態では、移行条件がそれぞれ異なるRT状態を複数設け、RT0状態又はRT1状態におけるボーナス役の入賞により、ボーナス状態に移行するという遊技性を実現している。
また、後述するAT状態の1つであるAT2状態は、RT0状態における残りゲーム数に基づいて、AT2状態のストック抽選処理が行われているため、RT1状態よりRT0状態に滞在しているほうが、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
そのため、本実施形態では、RT0状態で遊技を行うことを想定しており、3枚掛けでゲームを行った場合には、ボーナスB役に入賞しないように遊技が制御されるため、RT1状態に滞在する場合には、遊技場の管理者が事前に、ボーナスを入賞及び消化し、RT0状態に移行させ、その後、ボーナスB役を持越し中にすることが好ましい。
なお、ボーナスA状態又はボーナスB状態に関わらず、何れのボーナス状態が終了すれば、一律にRT0状態に移行する構成となっているが、これに限られるものではない。
例えば、ボーナスA状態又はボーナスB状態における何れか一方の終了時のみに、RT0状態に移行し、他方はRT1状態に移行するような構成としても良い。
ボーナスB状態の終了時のみRT0状態に移行するような構成とすれば、RT1状態に滞在中に、RT0状態、且つ、ボーナスB役に当選するまで、2枚掛けでのみゲームを行うことができる。
そのため、遊技場の管理者は、RT0状態、且つ、ボーナスB役に当選するまで、掛け数の設定を、2枚掛けの1種類に絞り込むことができるため、RT0状態、且つ、ボーナスB役に当選するまでの操作の煩わしさを軽減することができる。
また、設定値の変更又は同じ設定値を設定し直す、いわゆる打ち直しのときは、RT1状態に移行する構成となっているが、これに限られず、RT1状態に移行せずに、現状の遊技状態(RT状態又はボーナス状態)を維持する構成としても良く、RT状態又はボーナス状態ごとに、現状の遊技状態を維持するものと、RT1状態に移行するものとを分ける構成としても良い。
また、本実施形態のRT状態は、2つであるが、1つ又は3つ以上であっても良い。
また、本実施形態では、RT0状態で、主に、ボーナスB役を持越し中の状態で、3枚掛けでゲームを行う構成としているが、これに限られず、ボーナスA役を持越し中の状態で、3枚掛けでゲームを行う構成としても良い。
【0035】
ここで、RT0状態時における残りゲーム数をカウントするRTカウンタについて説明する。
主制御部10は、RTカウンタを有しており、RTカウンタは、RT0状態中に行われるゲーム数をカウントし、そのカウンタ値が「0」になった時点で、RT0状態の終了を判定するものである。
RTカウンタには、ボーナス状態の終了を契機に、「50万回」というRTカウンタ値がセットされる。
具体的には、RTカウンタは、ゲームが行われる(ゲームの開始操作を受け付ける)たびに、RTカウンタ値から「1」ずつ減算されることで、RT0状態の残りゲーム数をカウントすることができ、主制御部10は、RTカウンタ値が「0」になったか否かを判定する。
すなわち、主制御部10は、RT0状態(第1RT状態)におけるゲーム数(遊技回数)を計数することができる第1計数手段として機能する。
そして、主制御部10が、第1計数手段として計数した計数結果が「0」(第1遊技回数)に到達した場合、RT状態をRT1状態(第2RT状態)に移行する。
そのため、本実施形態におけるスロットマシン1は、RT0状態からRT1状態に移行するには、「50万回」というような多数回のゲームを消化しなければならないため、実質、遊技者は、RT0状態で遊技する遊技性となっている。
なお、この他にも、主制御部10は、ボーナスの終了を契機に、RTカウンタ値を「0」にクリアし、ゲームを消化するたびに、RTカウンタ値を「1」ずつ加算する方法で、RTカウンタ値が「50万回」に到達した場合に、RT1状態に移行する構成としても良い。
また、リプレイ役の当選確率は、ボーナス役を持越し中か否かに関わらず、同一の構成としているが、これに限られず、ボーナス役を持越し中の方が、非持越し中よりもリプレイ役の当選確率を高くすることで、ボーナス役を持越し中の方が、メダルが減りづらい構成としても良い。
【0036】
[AT状態]
次に、
図9を参照しながら、本実施形態におけるスロットマシン1が有するAT状態について説明する。
図9に示すのは、AT状態の遷移図であり、通常状態(非AT状態)、AT1状態、AT2状態が示されている。
ATは、アシストタイムの略称であり、小役やリプレイ役の当選時に、例えば、各停止ボタン5a~5cの押し順が報知され、小役やリプレイ役などの入賞を遊技者にアシストする遊技状態である。
【0037】
具体的には、押し順(特定停止操作)の報知例として、例えば、押し順ベル1役に当選したときは、表示器8、スピーカ9及びナビランプ12などを介して、押し順ベル1役に対応する押し順を報知する。
このときの押し順ベル1役の報知は、表示器8では、「左→中→右」などが表示され、スピーカ9では、「左」、「中」、「右」の順でそれぞれの音声が出力される。
そして、ナビランプ12では、「12a→12b→12c」の順に順次点灯される。
【0038】
AT状態では、押し順ベル1~6役の当選時に、表示器8、スピーカ9、ナビランプ12などの報知手段を介して、各停止ボタン5a~5cの押し順が報知されることにより、入賞をアシストすることができる。
このようなAT状態は、通常、所定の遊技回数に亘って継続して行われる。
そのため、押し順(特定停止操作)に関する情報(第1情報)を報知するAT状態(第2報知状態)は、押し順(特定停止操作)に関する情報(第1情報)を報知しない非AT状態(第1報知状態)よりも、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
【0039】
このように、本実施形態では、非AT状態と、AT状態とを有し、主制御部10は、第3制御手段として機能することにより、これら非AT状態と、AT状態とを含む複数の報知状態のうち、何れかの報知状態に制御する。
そして、主制御部10は、「押し順ベル1~6」が停止するように又は「ベルこぼし目」が停止しないようにアシストするという特典を遊技者に付与する。
そのため、主制御部10は、AT状態(第2報知状態)に制御する特典である特定権利を付与する付与手段として機能することができ、その特定権利が付与された場合には、遊技状態をAT状態に制御する。
【0040】
また、本実施形態のAT状態は、AT状態中に行われるゲーム数や押し順のナビ演出などが異なるAT1状態と、AT2状態とを有する。
AT1状態と、AT2状態は、ともに主制御部10によってゲーム数により管理される。
なお、AT状態の管理は、ゲーム数以外にも、小役(例えば、押し順ベル)の当選数又は入賞数、遊技者に払い出された払出枚数、投入した投入枚数と払い出された払出枚数の差である差枚数など、その他の数値などに基づき、AT状態を管理するようにしても良い。
【0041】
以下に、AT1状態、AT2状態について説明する。
まず、AT1状態について説明する。
AT1状態は、固定値として予め設定されるゲーム数(例えば、30ゲーム)が、AT1状態中のゲームの消化により減少し、残りゲーム数が「0」となるまで継続する遊技状態である。
そのため、主制御部10の記憶手段(RAM)には、AT1状態の開始時に、固定値として設定されるゲーム数(例えば、30ゲーム)が記憶される。
AT1状態中は、3つの停止ボタン(左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c)の全ての押し順を報知(以下、全ナビ演出という)するため、遊技者が初心者でもメダルを獲得しやすく有利な遊技状態といえる。
このとき、主制御部10は、AT1状態の制御に関する特定権利を付与可能な付与手段として機能する。
【0042】
続いて、AT1状態への移行条件について説明する。
AT1状態への移行は、遊技状態に関わらず、レア役の当選に基づく移行抽選に当選することにより、その後、AT1状態に移行する(
図9の矢印(a)、(f))。
一方、AT1状態の終了は、移行抽選に当選することにより、設定されたゲーム数が「0」となることで終了する(
図9の矢印(b)、(e))。
したがって、AT1状態は、通常状態、AT1状態、AT2状態の何れの遊技状態でも当選する可能性がある。
そして、AT1状態の移行抽選に当選したときは、当選時の遊技状態に応じて異なるように制御される。
具体的には、
図10に示すように、AT1状態に当選したときの遊技状態によって、前兆ゲームが行われる場合と、前兆ゲームが行われない場合とがある。
前兆ゲームとは、AT状態へ移行することの予告を、遊技者に対し予感させる演出を行うゲームである。
【0043】
ここで、
図10を参照しながら、AT1状態の当選時における遊技状態の遷移を遊技状態ごとに説明する。
まず、通常状態時に、AT1状態に当選したときの遊技状態の遷移について説明する。
通常状態時にAT1状態に当選した場合、当選した次のゲームから前兆ゲームが行われ、その前兆ゲームが所定数(例えば、32ゲーム)消化された後、AT1状態に移行するように制御される。
そのため、前兆ゲームが行われることで、AT1状態の移行に向けて、遊技者に期待感を与えることができる。
例えば、
図9に示す遷移図では、記号(a)に該当する移行条件であり、遊技状態が「通常状態→前兆ゲーム→AT1状態」と移行する。
【0044】
また、AT1状態時に、AT1状態に当選したときは、AT1状態が終了した後に、再びAT1状態に制御されるため、遊技状態が「AT1状態→AT1状態」と移行する。
したがって、遊技者に対し、AT1状態が連チャン(連荘)したような印象を与えることができ、AT1状態への盛り上がりを途切れさせることなく、継続して遊技させることができる。
【0045】
続いて、AT2状態時に、AT1状態に当選したときの遊技状態の遷移を説明する。
AT2状態時にAT1状態に当選した場合、当選した次のゲームから前兆ゲームが行われ、その前兆ゲームが所定数(例えば、8ゲーム)消化された後に、AT1状態に移行するように制御される。
例えば、
図9に示す遷移図では、記号(f)に該当する移行条件であり、遊技状態が「AT2状態→前兆ゲーム→AT1状態」と移行する。
【0046】
なお、本実施形態で行われる前兆ゲームは、AT1状態がAT2状態で当選(例えば、8ゲーム)したときよりも通常状態で当選(例えば、32ゲーム)したときの方が多く行われるが、これに限られず、同一ゲーム数の前兆ゲームが行われるように制御しても良いし、何れか一方又は双方で前兆ゲームが行われないように制御しても良い。
さらには、反対に通常状態で当選したときの方が、AT2状態で当選したときよりも少ない前兆ゲームが行われるように制御しても良い。
また、AT1状態でAT1状態に当選したときは、AT1状態が連チャン(連荘)したように制御しているが、所定のゲーム数(例えば、30ゲーム)を上乗せするゲーム数上乗せ式として制御するようにしても良い。
このように、AT1状態を制御することで、1回のAT1状態が長く継続したような印象を与えることができるため、遊技者に対し、得をしたような感覚を与え、遊技の興趣を高めることができる。
【0047】
次に、
図11を参照して、AT1状態の抽選処理について説明する。
本実施形態におけるスロットマシン1では、遊技状態、滞在区間などを問わず、レア役の当選を契機として、AT1状態の抽選を行い、AT1状態に当選したときには、AT1状態に移行する。
【0048】
図11は、主制御部10が、AT1状態の抽選に用いる抽選テーブルを示している。
AT1状態の抽選は、レア役である弱チェリー役、強チェリー役、スイカ役又はチャンス目役の何れかに当選したときに取得するAT1状態への移行抽選用の乱数の判定により行われる。
図11に示す抽選テーブルは、取得する乱数の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値(当選)及びハズレ値(非当選)が、当選役ごとにそれぞれ異なる。
【0049】
具体的には、弱チェリー役は、当たり値(当選)が9個で、ハズレ値(非当選)が247個に設定されていることから、弱チェリー役の当選時には、256個中9個(約1/28.4)の確率でAT1状態の抽選に当選する。
強チェリー役は、当たり値(当選)が86個で、ハズレ値(非当選)が170個に設定されていることから、強チェリー役の当選時には、256個中86個(約1/2.9)の確率でAT1状態の抽選に当選する。
スイカ役は、当たり値(当選)が43個で、ハズレ値(非当選)が213個に設定されていることから、スイカ役の当選時には、256個中43個(約1/5.9)の確率でAT1状態の抽選に当選する。
チャンス目役は、当たり値(当選)が52個で、ハズレ値(非当選)が204個に設定されていることから、チャンス目役の当選時には、256個中52個(約1/4.9)の確率でAT1状態の抽選に当選する。
【0050】
このように、AT1状態の当選確率は、レア役の中でも、強チェリー役に当選したときが最も高く、一方、弱チェリー役に当選したときが最も低く設定されている。
したがって、レア役の中でも、強チェリー役に当選した場合は、遊技者が当選に対する期待を高められるようになっている。
なお、スロットマシン1に設定される全ての設定値で同一のAT1状態の抽選テーブルを用いているが、これに限られず、設定値ごとに当選確率を変化させ、高設定の方がAT1状態に当選しやすい構成としても良い。
【0051】
次に、AT2状態について説明する。
AT2状態は、セット単位で管理されるAT状態であり、ストックを獲得することで、所定ゲーム数(例えば、1セットとして50ゲーム)の特典が付与される。
そして、AT2状態では、上乗せストック抽選でストックを獲得するたびに獲得したストックの上乗せが行われる遊技状態である。
また、AT2状態中は、全ナビ演出が行われるAT1状態と異なり、遊技者が1番初めに操作する停止ボタン5だけを報知(以下、一部ナビ演出という)する特典が付与される。
そのため、一部ナビ演出が行われるAT2状態よりも、全ナビ演出が行われるAT1状態の方が、遊技者は、全ての押し順を認識することができるため、多くのメダルを獲得することができる。
このように、主制御部10は、AT2状態の制御に関する特定権利を付与可能な付与手段として機能する。
【0052】
続いて、AT2状態への移行条件について説明する。
AT2状態への移行は、遊技状態に関わらず、上述で説明したRTカウンタの下3桁の値に基づく移行抽選に当選するか又はAT1状態の終了後、AT2状態のストックが残っていれば、その後、AT2状態に移行する(
図9の矢印(c)、(e))。
RTカウンタの下3桁は、RT0状態の残りゲーム数の100の位、10の位及び1の位からなる3桁の数字により構成され、この下3桁の値がAT2状態の移行抽選に対応付けられている。
一方、AT2状態の終了は、移行抽選に当選することで獲得したストックが無くなるか又はAT1状態に当選することで終了する(
図9の矢印(d)、(f))。
なお、AT1状態に当選することでAT2状態が終了したときは、移行したAT1状態の終了後、AT2状態のストックが残っていれば、再び、1セット分(例えば、50ゲーム)、最初からAT2状態に移行することとなる(
図9の矢印(e))。
したがって、AT2状態は、AT1状態と同様に、通常状態、AT1状態、AT2状態の何れの遊技状態でも当選する可能性がある。
【0053】
続いて、
図12を参照しながら、AT2状態の当選時における遊技状態の遷移を遊技状態ごとに説明する。
AT2状態では、AT1状態の当選時と異なり、前兆ゲームを行うことなく、AT2状態に移行する。
まず、通常状態時に、AT2状態に当選したときの遊技状態の遷移について説明する。
通常状態時にAT2状態に当選したときは、当選した次のゲームからAT2状態に移行するように制御される。
例えば、
図9に示す遷移図では、記号(c)に該当する移行条件であり、遊技状態が「通常状態→AT2状態」と移行する。
【0054】
また、AT1状態時に、AT2状態に当選したときは、AT1状態が終了した後に、AT2状態に移行するように制御される。
例えば、
図9に示す遷移図では、記号(e)に該当する移行条件であり、遊技状態が「AT1状態→AT2状態」と移行する。
【0055】
最後に、AT2状態時に、AT2状態に当選したときの遊技状態の遷移を説明する。
AT2状態時に、AT2状態に当選したときは、AT2状態が終了した後に、再びAT2状態に制御され、遊技状態が「AT2状態→AT2状態」と移行する。
【0056】
なお、通常状態時に、AT2状態に当選したときも、AT1状態のときと同様に、所定ゲーム数の前兆ゲームを消化後に、AT2状態に移行する構成としても良い。
また、主制御部10は、AT2状態のストックが残っているために、AT1状態からAT2状態に移行する場合(例えば、
図9に示す遷移図では、記号(e)に該当)は、AT2状態では、1セット分(例えば、50ゲーム)、最初からゲームを行うように制御されるが、これに限られず、AT1状態へ移行する前にAT2状態中に残っていた残りゲームのみを行うように制御しても良く、さらには、残りゲームと、1セット分とを合わせたゲーム(残りゲーム+50ゲーム)を行うように制御しても良い。
また、AT2状態は、一部ナビ演出だが、この他にも、異なったナビ演出の順序を予め定める構成としても良い。
例えば、全ナビ演出した後、全く押し順を報知しない(ナビ無し)演出を繰り返す構成としても良い。
さらには、このような演出を抽選で決定する抽選方式を用いて、30%の確率で全ナビ演出に当選し、70%の確率で全ナビ演出に非当選とすることにより、全く押し順を報知しない(ナビ無し)演出を設けることで、AT1状態との差別化を図る構成としても良い。
【0057】
ここで、
図13及び
図14を参照して、AT2状態のストック抽選処理及びAT2状態中の上乗せストック抽選処理について説明する。
まず、AT2状態のストック抽選処理について説明する。
図13は、AT2状態のストック抽選処理に用いるストック抽選テーブルを示す図である。
主制御部10は、AT2状態のストック数をカウントするAT2カウンタを有しており、後述する有利区間に滞在中で、AT2カウンタにストックが無い状態のとき、AT2状態のストック抽選を行い、この抽選に当選すると、所定のストック数(例えば、1個)がAT2カウンタに加算される。
また、AT2状態のストック抽選に当選したときは、AT2カウンタにストックを保有することになるため、次のゲームからは、AT2状態のストック抽選処理は行われない。
また、AT2状態のストック抽選テーブルは、RTカウンタの下3桁と、AT2状態のストック抽選の当選確率とが対応付けられている。
図13に示すAT2状態のストック抽選テーブルは、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数をそれぞれ示している。
AT2状態のストック抽選テーブルは、有利区間に滞在中に、AT2カウンタにストックが無い状態で、且つ、RTカウンタの下3桁の10の位、1の位(RTカウンタの下2桁)が、「01~05,34~38,67~71」である場合に用いられ、RTカウンタの下3桁の100の位によって、当選する確率が異なっている。
具体的には、RTカウンタの下3桁の100の位が「0,5」の場合には、256個中の256個(1/1)の確率であるため、必ずストック抽選に当選する。
RTカウンタの下3桁の100の位が「2,6」の場合には、256個中の7個(約1/36.5)の確率でストック抽選に当選し、100の位が「4,8」の場合には、256個中の20個(約1/12.8)の確率で当選し、100の位が「1,3,7,9」の場合には、256個中の1個(約1/256)の確率で当選することになる。
【0058】
例えば、RTカウンタの下3桁の100の位が「0,5」に該当するRTカウンタの下3桁が「001~005,034~038,067~071,501~505,534~538,567~571」の場合、必ずストック抽選に当選することになる。
したがって、RTカウンタの値が、「466501」、「36501」、「501」の場合は、何れもRTカウンタの下3桁が「501」であるため、必ずAT2状態のストック抽選に当選することになる。
また、RTカウンタの下3桁の100の位が「2,6」に該当するRTカウンタの下3桁が「201~205,234~238,267~271,601~605,634~638,667~671」の場合、ストック抽選に256個中の7個(約1/36.5)の確率で当選することになる。
また、RTカウンタの下3桁の100の位が「4,8」に該当するRTカウンタの下3桁が「401~405,434~438,467~471,801~805,834~838,867~871」の場合、ストック抽選に256個中の7個(約1/12.8)の確率で当選することになる。
また、RTカウンタの下3桁の100の位が「1,3,7,9」に該当するRTカウンタの下3桁が「101~105,134~138,167~171,301~305,334~338,367~371,701~705,734~738,767~771,901~905,934~938,967~971」の場合、ストック抽選に256個中の1個(約1/256)の確率で当選することになる。
【0059】
このように、AT2状態のストック抽選は、RTカウンタの下3桁に対応付けて規定される。
すなわち、主制御部10は、有利区間に滞在中で、且つ、AT2カウンタにストックが無い場合、RT0状態の計数された残りゲーム数の計数結果が「0」(第1遊技回数)とは異なる「RTカウンタの下3桁が101など」(第2遊技回数)よりも、「RTカウンタの下3桁が501など」(第3遊技回数)の方が、AT状態(第2報知状態)に制御する特典である特定権利を高い確率で付与する付与手段として機能する。
【0060】
なお、
図13に示すAT2状態のストック抽選テーブルの抽選値の区分けは、一例であり、他の区分けを適用しても良く、例えば、RTカウンタの下3桁の100の位を、1つずつ(0,1,・・・9)区分けして、それぞれ異なる確率で当選する構成としても良い。
また、AT2状態のストック抽選は、AT2状態のストック抽選の当選確率と、RTカウンタの下3桁とを対応付ける構成としたが、これに限られず、RTカウンタの他の桁数に対応付けても良く、さらには、RTカウンタ以外に対応付けても良い。
また、AT2カウンタにストックが無い場合にだけ、AT2状態のストック抽選を行う構成としたが、ストックの保有有無に関わらず、ストック抽選を行う構成としても良い。
例えば、ストックの保有有無に関わらず、AT2状態のストック抽選を行う場合、抽選に当選後の所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)は、抽選を行わない構成にすれば、ストックの保有時に抽選を行って、その抽選で当選した場合でも過度な利益を遊技者に与えることを防ぐことができる。
【0061】
続いて、AT2状態中に行われる上乗せストック抽選処理について説明する。
本実施形態では、さらに、AT2状態中にストック数の上乗せ抽選に用いられる上乗せストック抽選テーブルが設けられている。
図14は、ストック数の上乗せ抽選に用いられる2種類の上乗せストック抽選テーブルを示しており、(a)は上乗せ低確率状態、(b)は上乗せ高確率状態をそれぞれ示している。
AT2状態では、レア役に当選すると、AT2状態のストック数の上乗せ抽選が行われ、この上乗せ抽選に当選すると、当選したストック数がAT2カウンタに上乗せ(加算)される。
AT2状態中の上乗せ抽選は、主制御部10により、上乗せ抽選用の乱数の抽選により行われる。
図14は、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個としたとき、付与される上乗せストック数(0個、1個、2個)ごとに割り振られる乱数値の個数が異なっており、当たり値(当選)が、当選役と、上乗せストック数ごとに対応付けて規定される。
例えば、上乗せストック数が0個ということは、上乗せストック抽選にハズレたことを示している。
【0062】
具体的には、AT2状態中の上乗せストック抽選テーブルは、RTカウンタの下3桁と、上乗せストック数に応じたAT2状態のストック抽選の当選確率とが対応付けられており、上乗せストック抽選に当選すると、0~2個の何れかのストック数がAT2カウンタに上乗せされる。
さらに、RTカウンタの下3桁の10の位が、「0~2,4~6,8,9」である場合、ストック数の上乗せ状態が低確率に制御され、RTカウンタの下3桁の10の位が、「3,7」である場合、ストック数の上乗せ状態が高確率に制御される。
したがって、RTカウンタの下3桁が「502」であるとき、10の位は0であるため、ストック数の上乗せ状態が「低確率」に制御されることになる。
一方、RTカウンタの下3桁が「532」であるとき、10の位は3であるため、ストック数の上乗せ状態が「高確率」に制御されることになる。
【0063】
例えば、上乗せ低確率状態で弱チェリー役に当選した場合、0個のストック数の上乗せが、256個中の245個(約1/1.0)の確率で当選し、1個のストック数の上乗せが、256個中の10個(約1/25.1)の確率で当選し、2個のストック数の上乗せが、256個中の1個(約1/256)の確率で当選することになる。
一方、上乗せ高確率状態で弱チェリー役に当選した場合、0個のストック数の上乗せが、256個中の200個(約1/1.2)の確率で当選し、1個のストック数の上乗せが、256個中の50個(約1/5.1)の確率で当選し、2個のストック数の上乗せが、256個中の6個(約1/42.6)の確率で当選することになる。
このように、主制御部10は、上乗せ低確率状態よりも上乗せ高確率状態でレア役に当選した方が、ストック数の上乗せ抽選に当選しやすいように制御する。
なお、RTカウンタの下3桁の10の位を対応付けて上乗せ状態の確率を制御しているが、これに限られず、10の位以外の他の桁を対応付けても良い。
また、上乗せ状態が高確率のときよりも、さらにストック数を上乗せする確率が高い超高確率(例えば、レア役の当選で、1個のストック数の上乗せが、約1/2.0の確率で当選し、2個のストック数の上乗せも、約1/2.0の確率で当選するなど)を、RTカウンタに対応付けて、AT2状態の上乗せストック抽選を行う構成としても良い。
【0064】
ところで、本実施形態におけるスロットマシン1は、主制御部10が制御手段として機能することにより、通常状態、ボーナス状態、RT状態及びAT状態を含む複数の遊技状態を制御することが可能な構成となっている。
すなわち、主制御部10は、上述した通りボーナス状態、RT0状態、RT1状態の移行に関する制御と、通常状態、AT1状態1、AT2状態の移行に関する制御とを、それぞれ独立して行う。
そのため、遊技状態は、通常状態、AT1状態、AT2状態の各状態の滞在中において、RT0状態、RT1状態、ボーナス状態の間で移行する。
したがって、本実施形態の遊技は、基本的に、RT0状態で行われるため、通常状態、AT1状態、AT2状態の各状態は、RT0状態に滞在した状態で行われることになる。
さらに、これらの遊技状態は、以下に示す区間に区分される。
【0065】
[通常区間/有利区間]
本実施形態におけるスロットマシン1は、
図15に示すように、通常区間と、この通常区間よりも遊技者に有利な有利区間とに区分される。
通常区間は、主制御部10が遊技状態を通常状態に制御する状態であって、押し順(特定停止操作)の報知が不能な区間である。
しかし、通常状態でも、後述する高確率ゲーム数(高確率ゲーム数抽選テーブルで決定されるゲーム数)が1以上ある通常状態やAT1状態又はAT2状態に当選している通常状態は、通常区間に含まれず、有利区間に含まれることになる。
一方、有利区間は、基本的には、通常状態以外の状態であり、
図15の条件(g)に示すように、内部抽選の結果が「ハズレ」以外であれば、必ず移行されるため、極めて高い確率で当選する区間であり、押し順(特定停止操作)の報知が可能な区間である。
有利区間は、通常区間から移行し、再度、通常区間に移行するまで継続して滞在できる区間となっており、主制御部10は、第2計数手段として機能することにより、有利区間中に遊技が行われた遊技回数と、遊技者が獲得したメダル枚数(獲得数)と、高確率ゲーム数とをそれぞれカウントする。
そして、これらの有利区間中に管理される数値(遊技回数、メダル枚数、高確率ゲーム数)は、通常区間に移行すると「0」にリセットされる。
なお、通常区間における遊技状態は、他の遊技状態(例えば、通常区間中に移行したボーナス状態など)を加える構成としても良い。
【0066】
また、主制御部10は、第2制御手段として機能することで、押し順の報知が不能な通常区間と、押し順の報知が可能な有利区間とを含む区間のうち、何れかの区間に制御することができる。
有利区間は、有利区間に移行後、以下に示す条件(h1)~(h3)のうち少なくとも1つが成立することで終了する。
【0067】
<有利区間の終了条件>
(h1)有利区間のリミッタ(遊技値が終了値)に到達したこと
(h2)AT1状態及びAT2状態に当選していない状態で、AT1状態又はAT2状態(第2報知状態)が終了したこと
(h3)AT1状態及びAT2状態に当選していない状態で、高確率ゲーム数が0(遊技値が終了値)になったこと
【0068】
ここで、(h1)~(h3)に示す有利区間の終了条件について説明する。
(h1)は、「有利区間のリミッタに到達した」場合に、主制御部10は、有利区間を終了し、通常区間に移行する。
有利区間のリミッタは、「有利区間に滞在中、遊技回数が終了値である1500ゲームに到達したこと」又は「有利区間に滞在中、獲得したメダル枚数が終了値である2400枚に到達したこと」の何れかの条件を満たしたときである。
なお、この有利区間中の遊技回数の終了値(リミッタ)は、1500ゲーム以下が好ましく、例えば、500ゲームや1000ゲームなど、適宜任意のゲーム数に変更することができる。
さらに、有利区間中に獲得したメダルの終了値(リミッタ)も、2400枚以下が好ましく、例えば、1000枚や1500枚などに適宜任意の枚数に変更することができる。
【0069】
(h2)は、「AT1状態及びAT2状態に当選していない状態で、AT1状態又はAT2状態が終了した」場合に、主制御部10は、有利区間を終了し、通常区間に移行する。
この終了条件では、ATカウンタにストックが残っている状態、いわゆるAT1状態及びAT2状態に当選している状態は、有利区間が継続する場合があるため、除かれる。
すなわち、有利区間は、AT1状態及びAT2状態に当選していない状態(ATカウンタにストックが無い状態)で、AT1状態又はAT2状態の何れかが終了したときに通常区間に移行する。
AT1状態は、上述した通り、固定値として予め設定されたゲーム数(例えば、30ゲーム)が、全て消化することで終了する。
AT2状態は、上乗せストック抽選で当選して、上乗せされたストックも含め、全てのストックを消化することで終了する。
【0070】
(h3)は、「AT1状態及びAT2状態に当選していない状態で、高確率ゲーム数が0(終了値)になった」場合に、主制御部10は、有利区間を終了し、通常区間に移行する。
この終了条件においても、条件(h2)と同様に、ATカウンタにストックが残っている状態、いわゆるAT1状態及びAT2状態に当選している状態は、有利区間が継続する場合があるため、除かれる。
すなわち、有利区間は、AT1状態及びAT2状態に当選していない状態(ATカウンタにストックが無い状態)で、有利区間で行われる高確率ゲーム数が、全て消化されることで終了する。
なお、この高確率ゲーム数は、通常区間に滞在中に行われる高確率ゲーム数における抽選処理によって、決定される。
【0071】
ここで、有利区間中に行われる高確率ゲーム数の抽選について説明する。
図16は、高確率ゲーム数の抽選に用いる高確率ゲーム数抽選テーブルを示している。
高確率ゲーム数は、通常区間に滞在中に行われる内部抽選処理によって、決定される当選役に対応付けられており、高確率ゲーム数抽選テーブルに基づいて決定される。
具体的には、高確率ゲーム数の抽選は、レア役、リプレイ役又はベル役(押し順ベル1~6、共通ベル)の何れかに当選したときに取得する抽選用の乱数の判定により行われる。
この高確率ゲーム数抽選テーブルは、取得する乱数の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値(当選)が、当選役ごとにそれぞれ異なっており、各当選役と、付与される高確率ゲーム数ごとの当選確率とを対応付けて規定する。
【0072】
例えば、レア役に当選した場合は、32ゲームの当たり値(当選)が256個に設定されているため、必ず32ゲームが当選することになり、リプレイ役又はベル役(押し順ベル1~6、共通ベル)当選時に付与される10ゲームや50ゲームが当選することは無い。
一方、リプレイ役又はベル役(押し順ベル1~6、共通ベル)に当選した場合は、256個中の56個(約1/4.5の確率)の確率で10ゲームが当選し、256個中の180個(約1/1.4の確率)の確率で32ゲームが当選し、256個中の20個(約1/12.8の確率)の確率で50ゲームが当選することとなる。
そのため、レア役に当選したときには、高確率ゲーム数として、一律に32ゲームが当選することになるが、リプレイ役又はベル役(押し順ベル1~6、共通ベル)に当選したときには、32ゲームの他に、10ゲームや50ゲームにも当選することもあるため、遊技者に対し何ゲーム獲得できるかという期待を高めさせることができる。
【0073】
このようにして決定される高確率ゲーム数(遊技値)は、第2計数手段として機能する主制御部10が決定した次のゲームから減算され、カウントされる。
また、付与された高確率ゲーム数は、AT1状態又はAT2状態の何れかに移行した場合には、途中でも、「0」にリセットされる。
また、付与される高確率ゲーム数は、上乗せを行わない構成となっており、有利区間に滞在中に計数されるゲーム数を無駄に消化しないため、有利区間のリミッタに到達することを防ぐことができる。
その結果、遊技者は、有利区間のリミッタまでのゲーム数を無駄に消化にすることなく、有利区間に長く滞在することができるため、遊技者にとって有利な遊技構成となっている。
なお、本実施形態では、通常区間に滞在中に行われる内部抽選の結果がハズレ以外であれば、必ず有利区間に移行させるとともに、高確率ゲーム数を付与する構成としているが、これに限られず、内部抽選で当選した一部又は全部の当選役について、有利区間へ移行させない構成としても良い。
例えば、レア役に当選した場合には、有利区間に移行するか否かの抽選を行い、この抽選で非当選のとき、有利区間に移行しない構成とすることなどが挙げられる。
また、高確率ゲームは、高確率ゲーム数の上乗せを行わない構成であるが、上乗せを行う構成としても良く、さらには、上乗せではなく、高確率ゲーム数を計数するカウンタに、抽選で当選したゲーム数を書き換える、いわゆる上書きする構成としても良い。
また、高確率ゲーム数は、リプレイ役又はベル役(押し順ベル1~6、共通ベル)が当選した場合には、10ゲームや50ゲームも含めたが、レア役に当選した場合と同じく、一律に32ゲームとしても良く、さらには、10ゲーム、32ゲーム、50ゲーム以外の高確率ゲーム数を含めても良い。
また、レア役は、高確率ゲーム数の抽選において、一律に32ゲームを付与する構成としたが、これに限られず、リプレイ役やベル役と同様に、付与される高確率ゲーム数を複数設ける構成としても良い。
また、このとき付与される高確率ゲーム数は、AT1状態又はAT2状態に移行した場合には、「0」になるが、これに限られず、移行前の残り高確率ゲーム数をゲーム中も記憶保持することで、AT1状態又はAT2状態が終了した後に、記憶した残り高確率ゲーム数から高確率ゲームを開始する構成としても良い。
【0074】
以上の通り、有利区間の終了条件には、(h1)~(h3)が含まれ、この終了条件の何れかが成立した場合に、有利区間に滞在することはできず、通常区間に移行することになる。
そして、主制御部10は、第2計数手段として機能することで、有利区間中に遊技が行われた遊技回数と、有利区間中に遊技者が獲得したメダル枚数と、高確率ゲーム数とを計数することができる。
さらに、主制御部10は、有利区間に滞在中、「第2計数手段で計数した遊技値が終了値に到達したこと」又は「AT1状態及びAT2状態に当選していない状態(ATカウンタにストックが無い状態)で、AT1状態又はAT2状態が終了したこと」の何れかの終了条件が成立した場合に、遊技状態を有利区間から通常区間に制御する。
【0075】
ここで、有利区間に滞在中に点灯する有利区間ランプ13について説明する。
有利区間ランプ13は、主制御部10が、有利区間から通常区間に制御すれば、消灯されるため、有利区間に滞在中であることの情報の報知も終了することになる。
また、通常区間と有利区間の間を移行するタイミングは、遊技者が第3リールを停止するために操作した停止ボタン5から指などを離した時点後の第3リール停止操作後である。
また、有利区間ランプ13を点灯するタイミングは、AT1状態又はAT2状態のナビ演出の開始時である。
そのため、押し順が報知されるまでは、有利区間に滞在中であっても、有利区間ランプ13が点灯しないように制御されるため、有利区間ランプ13が点灯していなくても、有利区間に滞在していることがある。
また、有利区間ランプ13は、有利区間が終了するまで、点灯し続けるため、有利区間ランプ13が消灯したタイミングでは、有利区間ではなく、通常区間であることが確定する。
なお、通常区間と有利区間の間を移行するタイミングは、最後の3つ目の停止ボタン5を遊技者が押下したときであるが、これに限られず、他のタイミングで移行するように制御しても良い。
また、有利区間ランプ13は、押し順が報知される前に、点灯させても良く、例えば、有利区間に滞在中は、常に、有利区間ランプ13を点灯させるように制御しても良い。
さらに、有利区間ランプ13は、AT1状態又はAT2状態の何れかに移行したタイミングで点灯させるように制御しても良い。
【0076】
[各遊技状態における演出画面]
次に、
図17~
図19を参照して、通常状態、AT1状態、AT2状態における表示器8に表示される演出画面について説明する。
これらの各遊技状態で表示される演出画面は、大別して「開始画面」、「遊技中画面」、「リザルト画面」に区分することができる。
通常状態を除くAT1状態、AT2状態で表示される「リザルト画面」は、各遊技状態が終了したタイミングで表示される演出画面である。
すなわち、「リザルト画面」は、AT1状態又はAT2状態の何れかの遊技状態における最終ゲームで遊技者が第3リールを停止するために操作した停止ボタン5から指などを離した時点より後に表示される演出画面である。
なお、
図18及び
図19では、AT1状態又はAT2状態にそれぞれ移行したタイミングで有利区間ランプ13を点灯する例を示しているが、これに限られず、主制御部10は、表示器8に押し順が報知されるまでは、有利区間ランプ13を消灯するように制御しても良い。
【0077】
図17は、通常状態の演出画面の表示例を示す図である。
通常状態の「開始画面」は、AT1状態、AT2状態が終了した後に表示される演出画面であり、「遊技中画面」と同一の画面である。
そして、主制御部10は、通常区間である通常状態中には有利区間ランプ13を消灯するように制御する。
なお、「リザルト画面」は、通常状態では遊技結果(総獲得枚数など)を示すことが無いため、存在しないが、AT1状態、AT2状態に移行する前に使用したメダル枚数や通常状態中に消化したゲーム数などを表示する「リザルト画面」を表示するようにしても良い。
【0078】
続いて、
図18を参照して、AT1状態の演出画面を説明する。
図18に示すように、AT1状態の「開始画面」は、AT1状態の開始時に表示される画面であり、AT1状態が開始したことを報知する「ボーナス」の文字が表示される。
「遊技中画面」は、AT1状態で遊技者が遊技を行うことで表示される演出画面であり、AT1状態の残りゲーム数と、AT状態中に獲得したメダルの総獲得枚数とが画面上部に表示される。
なお、ここで表示されるAT状態中に獲得したメダルの総獲得枚数とは、AT1状態中に獲得したメダルの総獲得枚数だけでなく、AT2状態中に獲得したメダルの総獲得枚数も含むものである。
また、「遊技中画面」では、画面下部に全ての押し順が報知される全ナビ演出が行われる。
「リザルト画面」では、画面中央部に大きくAT状態中に獲得したメダルの総獲得枚数を表示する。
また、「開始画面」、「遊技中画面」は、AT1状態中であるため、主制御部10は、有利区間ランプ13を点灯するように制御する。
一方、「リザルト画面」は、AT1状態の最終ゲームにおける第3リール停止操作後よりも後に表示されるため、「リザルト画面」が表示されているとき、主制御部10は、有利区間ランプ13を消灯するように制御する。
なお、「リザルト画面」は、AT状態中の総獲得枚数を表示しているが、これに限られず、AT状態中の総獲得枚数に代えて又は加えて、AT1状態中に獲得したメダルだけの総獲得枚数を表示するようにしても良い。
【0079】
最後に、
図19及び
図20を参照して、AT2状態の演出画面を説明する。
AT2状態の「開始画面」は、
図19に示すようにAT2状態の開始時に表示される画面であり、AT2状態が開始したことを報知する「RUSH」の文字が表示される。
「遊技中画面」は、AT2状態で遊技を行うことで表示される演出画面であり、AT1状態と同様に、AT2状態の残りゲーム数と、AT状態中の総獲得枚数とが画面上部に表示される。
また、「遊技中画面」では、画面下部に遊技者が一番初めに操作する停止ボタン5だけが報知される一部ナビ演出が行われる。
「リザルト画面」は、画面中央部に大きくAT状態中に獲得したメダルの総獲得枚数を表示する。
そして、主制御部10は、これら「開始画面」、「遊技中画面」が表示されているとき、有利区間中であるため、有利区間ランプ13を点灯するように制御する。
また、AT2カウンタにストックが無い場合には、主制御部10は、AT2状態が終了したことを示す「リザルト画面」が表示されているとき、有利区間ランプ13を消灯するように制御する(
図20の(1)~(5)の場合)。
一方、AT2カウンタにストックが残っている場合には、主制御部10は、「リザルト画面」が表示されているときでも、消灯せずに継続して有利区間ランプ13を点灯し続けるように制御する(
図20の(6)の場合)。
【0080】
さらに、AT2状態では、「リザルト画面」が表示された後、所定時間(例えば、3秒)経過したとき、画面中央部に演出ボタン2dの操作を催促する催促表示(PUSH表示)が表示される。
この催促表示の「PUSH」が表示されているときに、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、次回の遊技に関する情報であるAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する
図21の(1)~(6)の何れかの演出画面が表示される。
なお、「リザルト画面」において、AT状態中の総獲得枚数に代えて又は加えて、終了したAT2状態で獲得したメダル枚数だけの総獲得枚数を表示するようにしても良い。
【0081】
次に、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出画面について説明する。
図21の(1)~(6)に示す演出画面は、「リザルト画面」の後、演出ボタン2dの操作後に表示される演出画面(以下、「操作後リザルト画面」という)であり、後述する
図22に示す抽選に基づき決定される。
この「操作後リザルト画面」は、有利区間が終了後、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する画面((1)示唆無し画面、(6)継続報知画面を除く)である。
具体的には、「操作後リザルト画面」は、
図21に示すように、「Total 120枚」といった文字や、星などの「識別情報」を含む演出画面である。
以下、演出ボタン2dの操作後に表示される
図21の(1)~(6)の「操作後リザルト画面」について説明する。
【0082】
(1)「示唆無し画面」は、演出ボタン2dを操作する前と同一の画面であり、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報は、表示されない演出画面である。
すなわち、「示唆無し画面」が表示された場合は、「操作後リザルト画面」における抽選で示唆無し画面が選択されたことを示している。
【0083】
(2)「通常Aモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「1,3,7,9」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において4番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
【0084】
(3)「通常Bモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「2,6」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において3番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
【0085】
(4)「チャンスモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「4,8」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において2番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
【0086】
(5)「天国モード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「0,5」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において最も高い確率で当選することを示唆する演出画面であり、この「天国モード示唆画面」が表示された場合、100%の確率でAT2状態のストック抽選に当選するように制御される。
【0087】
(6)「継続報知画面」は、AT2カウンタにストックが残っている場合に表示される演出画面であり、AT2状態が継続することを示し、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報は、表示されない。
【0088】
そのため、AT2カウンタにストックが無い場合、AT2状態は終了するため、有利区間ランプ13が消灯した状態で、表示器8には、「継続報知画面」以外の「示唆無し画面」、「通常Aモード示唆画面」、「通常Bモード示唆画面」、「チャンスモード示唆画面」又は「天国モード示唆画面」の何れかの演出画面が表示される。
一方、AT2カウンタにストックが残っている場合、AT2状態が継続するため、有利区間ランプ13は、点灯を続け、表示器8には、「継続報知画面」が表示されることになる。
このように、主制御部10は、有利区間ランプ13の消灯後、遊技者が演出ボタン2d(操作手段)を操作した場合に、表示器8(第2報知手段)に表示される「操作後リザルト画面」によって、AT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知することができる。
表示器8(第2報知手段)は、主制御部10が通常区間に制御した後に、「操作後リザルト画面」によって、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知することができる。
そして、「操作後リザルト画面」は、RT0状態で残りゲーム数を示すRTカウンタの下3桁の値に対応付けられて決定される。
なお、
図21に示すように、「操作後リザルト画面」は、AT2状態のストック抽選の当選確率が高くなるほど、表示される識別情報(例えば、星の数を増やすなど)に変化を与えることが望ましい。
【0089】
次に、
図22を参照して、「操作後リザルト画面」における抽選処理について説明する。
図22は、「操作後リザルト画面」における抽選処理に用いる操作後リザルト画面抽選テーブルを示す図である。
操作後リザルト画面抽選テーブルは、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値の個数が、「操作後リザルト画面」のモードごとに異なっており、RTカウンタの下3桁に対応付けて記憶される。
主制御部10は、この記憶した操作後リザルト画面抽選テーブルを用いて、表示器8に表示する「操作後リザルト画面」を決定する。
例えば、RTカウンタの下3桁が「006~033,039~066,072~103,506~533,539~566,572~603」の場合には、256個中の84個(約1/3.0)の確率で「示唆無し画面」に当選し、256個中の22個(約1/11.6)の確率で「通常Aモード示唆画面」、「通常Bモード示唆画面」及び「チャンスモード示唆画面」の何れかに当選し、256個中の106個(約1/2.4)の確率で「天国モード示唆画面」に当選する。
したがって、AT2状態の終了後のRTカウンタの下3桁が「006~033,039~066,072~103,506~533,539~566,572~603」の中に入っていれば、「天国モード示唆画面」が表示され易いことを示している。
【0090】
以下、具体的に
図23~
図25に示すようにRTカウンタ値の複数例を示し、AT2状態の終了時のRTカウンタの下3桁と、「操作後リザルト画面」との対応付けについて説明する。
まず、
図23を参照しながら、AT2状態の終了時におけるRTカウンタ値が「478533」の場合を一例として説明する。
「478533」の下3桁は、「533」であるため、「操作後リザルト画面」は、この「533」に対応付けて決定される。
また、AT2状態の終了後から1ゲーム目のRTカウンタの下3桁は、「533」から「1」を減算した「532」になり、AT2状態の終了後から32ゲーム目のRTカウンタの下3桁は、「533」から「32」を減算した「501」になる。
したがって、AT2状態の終了後のRTカウンタ値の下3桁が「533」の場合、AT2状態の終了後から32ゲームの範囲は、「501~532」の範囲となる。
また、この「501~532」の範囲のうちの「501~505」が有利区間で256個中の256個(1/1)の確率である。
そのため、AT2状態のストック抽選において最も高い確率で当選することを示唆する「天国モード示唆画面」が最も高い確率(256個中の106個(約1/2.4))で表示される。
【0091】
次に、
図24を参照しながら、AT2状態の終了時におけるRTカウンタ値が「478299」の場合を一例として説明する。
「478299」の下3桁は、「299」であるため、「操作後リザルト画面」は、この「299」に対応付けて決定される。
この場合、AT2状態の終了後から32ゲームの範囲は、「267~298」となり、
図13に示すように、このうちの「267~271」が有利区間において、256個中の7個(約1/36.5)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
そのため、AT2状態のストック抽選において3番目に高い確率で当選することを示唆する「通常Bモード示唆画面」が256個中の128個(約1/2)と最も高い確率で表示される。
【0092】
最後に、
図25を参照しながら、AT2状態の終了時におけるRTカウンタ値が「478803」の場合を一例として説明する。
「478803」の下3桁は、「803」であるため、「操作後リザルト画面」は、この「803」に対応付けて決定される。
この場合、AT2状態の終了後から32ゲームの範囲は、「771~802」となる。
そして、
図13のAT2状態のストック抽選テーブルを参照すると、このうちの「801~802」が有利区間において、256個中の20個(約1/12.8)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
また、「771~802」の範囲のうちの「771」も有利区間において、256個中の1個(約1/256)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
このため、RTカウンタの下3桁が「803」の場合には、AT2状態のストック抽選で、2つの当選確率が含まれることになるが、本実施形態では、複数の当選確率が含まれるとき、後半におけるAT2状態の当選確率に応じた「操作後リザルト画面」が表示されるように制御される。
したがって、「771」の当選確率に応じた「操作後リザルト画面」が表示されることになるため、AT2状態のストック抽選で4番目に高い確率で当選することを示唆する「通常Aモード示唆画面」が256個中の128個(約1/2)と最も高い確率で表示される。
このように、「操作後リザルト画面」は、AT2状態のストック抽選における当選確率に対応して、表示される。
これは、
図22に示す「操作後リザルト画面」における抽選処理に用いる操作後リザルト画面抽選テーブルのRTカウンタの下3桁が、
図13に示すAT2状態のストック抽選処理に用いるAT2状態のストック抽選テーブルのRTカウンタの下3桁に対応付けられているため実現される。
なお、AT2状態の終了後から32ゲームの間で、複数の当選確率が含まれる場合、前半におけるAT2状態の当選確率に応じた「操作後リザルト画面」が高い確率で表示されるように制御しても良く、さらには、他の「操作後リザルト画面」が高い確率で表示されるように制御しても良い。
【0093】
このように、主制御部10は、第3制御手段として機能することで、表示器8(第2報知手段)が、「天国モード示唆画面」(特別第3情報)を表示した場合には、AT2状態のストック抽選に必ず当選するため、報知状態をAT2状態(第2報知状態)に制御する。
また、AT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)には、「通常Aモード示唆画面(特定第3情報)など」と、「通常Aモード示唆画面(特定第3情報)など」よりもAT2状態(第2報知状態)に制御される確率が高いことを示す「天国モード示唆画面(特別第3情報)」が含まれる。
また、表示器8(第2報知手段)は、有利区間が終了した後の所定遊技回数内(例えば、32ゲーム)に、主制御部10(第1計数手段)による計数結果が「RTカウンタの下3桁が101(第2遊技回数)など」に到達するよりも、「RTカウンタの下3桁が501(第3遊技回数)など」の方が、「天国モード示唆画面(特別第3情報)」を高い確率で表示する。
そして、表示器8(第2報知手段)に「天国モード示唆画面」(特別第3情報)が表示された場合は、100%の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
したがって、主制御部10は、「天国モード示唆画面」(特別第3情報)が表示された場合、遊技状態をAT2状態(第2報知状態)に制御する第3制御手段として機能する。
このように、「操作後リザルト画面」の中に、表示された場合に高確率でAT2状態に移行される「天国モード示唆画面」(特別第3情報)を含めることで、遊技者に対し、「操作後リザルト画面」への興味を持たせることができるとともに、有利区間が終了した後でも、遊技への期待を継続させることができる。
【0094】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、既に説明した第1実施形態におけるスロットマシン1と同様の構成となる説明を省略する。
【0095】
第2実施形態におけるスロットマシン1は、第1実施形態と、以下の点において相違する。
第1実施形態では、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出画面を、「リザルト画面」の後であって、遊技者が演出ボタン2dの操作後に表示することで、次回の有利区間に関する情報の報知を実現していた。
第2実施形態では、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出画面を、AT2状態中、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに表示することで、次回の有利区間に関する情報の報知を実現している。
【0096】
具体的には、本実施形態では、
図26~
図28に示すように、「RUSH」の文字が表示された後のAT2状態中、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに、後述する
図29に示す抽選が行われ、その抽選結果に応じて、次回の遊技に関する情報であるAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する
図27の(1)~(5)の何れかの演出画面が表示される。
すなわち、主制御部10は、AT状態中、所定のゲーム数(所定回数の遊技が実行される)ごとに、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報(第2情報)を報知するか否かを判定する判定手段として機能することができる。
そして、表示器8(第3表示手段)は、主制御部10が次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報(第2情報)を報知すると判定した場合、その示唆する情報を報知する。
【0097】
以下、AT2状態中に表示器8に表示されるAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出画面について説明する。
図27の(1)~(5)に示す演出画面は、AT2状態が開始したことを報知する「RUSH」の文字が表示された後、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに表示される演出画面(以下、「遊技中示唆画面」という)である。
この「遊技中示唆画面」は、表示された時点でAT2状態が終了した場合(有利区間が終了した場合)、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する画面である。
具体的には、「遊技中示唆画面」は、
図27に示すように、画面中央部に星などの「識別情報」((1)「示唆無し画面」を除く)を含む演出画面である。
ここで表示される「遊技中示唆画面」は、上述で説明した「操作後リザルト画面」と異なり、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率に応じて、この「識別情報」の大きさが変化する点で異なる。
以下、AT2状態で所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに表示される
図27の(1)~(5)の「遊技中示唆画面」について説明する。
【0098】
(1)「示唆無し画面」は、一部ナビ演出がされないときの「遊技中画面」と同一の画面であり、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報は、表示されない演出画面である。
すなわち、「示唆無し画面」が表示された場合は、「遊技中示唆画面」における抽選で示唆無し画面が選択されたことを示している。
【0099】
(2)「通常Aモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「1,3,7,9」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において、4番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
そして、「通常Aモード示唆画面」では、画面中央部に「星」が現れる演出が行われ、その「星」の中央には、通常Aモードを示す「A」の文字が表示される。
【0100】
(3)「通常Bモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「2,6」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において、3番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
「通常Bモード示唆画面」では、画面中央部に星が現れる演出が行われ、その「星」の中央には、通常Bモードを示す「B」の文字が表示される。
なお、このとき演出画面の中央に表示される「星」と「B」の文字の大きさは、「通常Aモード示唆画面」で表示される「星」と「A」の文字よりも大きなものとなっている。
【0101】
(4)「チャンスモード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「4,8」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において、2番目に高い確率で当選することを示唆する演出画面である。
「チャンスモード示唆画面」では、画面中央部に「星」が現れる演出が行われ、その「星」の中央には、チャンスモードを英語表記した際のCHANCEの頭文字を示す「C」の文字が表示される。
そして、「チャンスモード示唆画面」の画面中央に表示される「星」と「C」の文字の大きさは、「通常Bモード示唆画面」で表示される「星」と「B」の文字よりも大きなものとなっている。
【0102】
(5)「天国モード示唆画面」は、RTカウンタの下3桁の100の位が「0,5」のときに表示され易く、次回のAT2状態のストック抽選において、最も高い確率で当選することを示唆する演出画面であり、この「天国モード示唆画面」が表示された場合、100%の確率でAT2状態のストック抽選に当選するように制御される。
また、「天国モード示唆画面」では、他のモードと同様に、画面中央部に「星」が現れる演出が行われ、その「星」の中央には、天国モードを示す「天国」の文字が表示される。
そして、「星」と「天国」の文字の大きさは、他のモードの識別情報の中で、最も大きなものとなっている。
【0103】
このように、表示器8(第2報知手段)は、AT状態(第2報知状態)において、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知する。
具体的には、次回のAT2状態のストック抽選に当選する確率が高いほど、識別情報を大きく変化させることで、大きな識別情報が表示されたときには、遊技者に次回の遊技に対する期待感をより一層与えることができる。
したがって、表示器8(第2報知手段)は、有利区間中の遊技の進行に応じて変動する遊技回数、獲得メダル数、高確率ゲーム数などの値(遊技値)に関わらず、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知する。
なお、画面中央に表示される識別情報の表示期間は、「遊技中示唆画面」の抽選処理を行った遊技のみでも良く、「遊技中示唆画面」の抽選処理を行った遊技から所定のゲーム数(例えば、3ゲーム)の間としても良い。
さらには、有利区間が終了するまでは、識別情報を表示し続けても良いが、このような場合、表示している識別情報と異なる識別情報(例えば、月など)を表示することが好ましい。
【0104】
また、
図28に示すように、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに「遊技中示唆画面」が表示されている場合でも、遊技状態は、AT2状態であるため、一部ナビ演出が行われる。
また、表示器8は、AT2状態が終了すれば、AT1状態と同様に、「リザルト画面」が表示され、画面中央部に大きくAT状態中に獲得したメダルの総獲得枚数が表示される。
また、「リザルト画面」が表示されているときは、既に、AT2状態が終了しているため、主制御部10により有利区間ランプ13は、消灯するように制御される。
このように、主制御部10は、所定のゲーム数ごとに、表示器8(第2報知手段)に「遊技中示唆画面」を表示することで、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知することができる。
これにより、所定のゲーム数のときに、AT2状態が終了した場合(有利区間が終了した場合)、その所定のゲーム数から32ゲーム後のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)を報知することができる。
すなわち、AT2状態の終了に近い「遊技中示唆画面」ほど、有利区間終了後のAT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報(第2情報)が正確な情報といえるため、遊技者は、「遊技中示唆画面」の表示に対し、興味を持って遊技を行うことができる。
なお、「リザルト画面」において、AT状態中の総獲得枚数に代えて又は加えて、終了したAT2状態で獲得したメダル枚数だけの総獲得枚数を表示するようにしても良い。
【0105】
続いて、
図29を参照して、「遊技中示唆画面」における抽選処理について説明する。
図29は、「遊技中示唆画面」における抽選処理に用いる遊技中示唆画面抽選テーブルを示す図である。
「遊技中示唆画面」においても、「操作後リザルト画面」と同様に、RT0状態で残りゲーム数を示すRTカウンタの下3桁の値に対応付けられて決定される。
具体的には、遊技中示唆画面抽選テーブルは、取得する乱数値の取得範囲(個数)を256個とし、当たり値の個数が、「遊技中示唆画面」のモードごとに異なっており、RTカウンタの下3桁に対応付けて記憶される。
また、遊技中示唆画面抽選テーブルの抽選値の区分け及び当選確率は、「操作後リザルト画面」の抽選に用いる操作後リザルト画面抽選テーブルと同様のものとなっている。
主制御部10は、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに、この記憶した遊技中示唆画面抽選テーブルを用いて、表示器8に表示する「遊技中示唆画面」を決定する。
なお、
図29に示す遊技中示唆画面抽選テーブルの抽選値の区分けは、一例であり、他の区分けの抽選テーブルを用いて、「遊技中示唆画面」の抽選を行う構成としても良い。
さらに、「遊技中示唆画面」の抽選は、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)ごとに、抽選される以外にも、不特定のタイミングで抽選される構成としても良い。
また、有利区間中に実行したゲーム数や有利区間中に獲得した遊技媒体数に応じて、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出を行うか否かを決定する構成としても良い。
例えば、有利区間に滞在中に行われるゲーム数が1~500ゲームを「第1区間」、501~1000ゲームを「第2区間」、1001~1500ゲームを「第3区間」とそれぞれ規定し、後半の区間(第1区間<第2区間<第3区間)ほど、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出が行われる構成としても良く、反対に、前半の区間(第1区間>第2区間>第3区間)ほど、AT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する演出が行われる構成としても良い。
このように、第2実施形態では、AT2状態の終了時期に関わらず、且つ、有利区間に滞在中に、AT2状態のストック抽選の当選確率に関する情報を報知することができるため、有利区間が終了しても遊技者に対し、遊技意欲を持続させることができる。
【0106】
図30~
図32は、RTカウンタ値の複数例を示し、所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)の終了時のRTカウンタの下3桁と、「遊技中示唆画面」との対応付けについて説明したものである。
上述で説明した「操作後リザルト画面」の抽選と異なり、「遊技中示唆画面」は、AT2状態中、所定のゲーム数ごとの終了時におけるRTカウンタの下3桁に対応付けられている。
具体的には、
図30~
図32に示すように、主制御部10は、所定のゲーム数ごとの終了時におけるRTカウンタ値に基づき、遊技中示唆画面抽選テーブルを用いて「遊技中示唆画面」を決定する。
例えば、
図30は、AT2状態中、所定のゲーム数の終了時におけるRTカウンタ値が「478533」を示しており、このRTカウンタ値の下3桁は、「533」であるため、「遊技中示唆画面」は、この「533」に対応付けて決定される。
また、所定のゲーム数の終了後から1ゲーム目のRTカウンタの下3桁は、「533」から「1」を減算した「532」になり、所定のゲーム数の終了後から32ゲーム目のRTカウンタの下3桁は、「533」から「32」を減算した「501」になる。
したがって、所定のゲーム数の終了時におけるRTカウンタの下3桁が「533」の場合、所定のゲーム数の終了後から32ゲームの範囲は、「501~532」の範囲となる。
また、この「501~532」の範囲のうちの「501~505」が有利区間で256個中の256個(1/1)の確率であるため、AT2状態のストック抽選に当選するため、それに合わせ「天国モード示唆画面」が最も高い確率で表示される。
【0107】
次に、
図31を参照しながら、所定のゲーム数の終了時におけるRTカウンタ値が「478299」の場合を一例として説明する。
「478299」の下3桁は、「299」であるため、「遊技中示唆画面」は、この「299」に対応付けて決定される。
この場合、所定のゲーム数の終了後から32ゲームの範囲は、「267~298」となり、
図13に示すように、このうちの「267~271」が有利区間において、256個中の7個(約1/36.5)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
そのため、「通常Bモード示唆画面」が最も高い確率で表示される。
【0108】
最後に、
図32を参照しながら、所定のゲーム数の終了時におけるRTカウンタ値が「478803」の場合を一例として説明する。
「478803」の下3桁は、「803」であるため、「遊技中示唆画面」は、この「803」に対応付けて決定される。
この場合、所定のゲーム数の終了後から32ゲームの範囲は、「771~802」となる。
そして、
図13のAT2状態のストック抽選テーブルを参照すると、このうちの「801~802」が有利区間において、256個中の20個(約1/12.8)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
また、「771~802」の範囲のうちの「771」も有利区間において、256個中の1個(約1/256)の確率でAT2状態のストック抽選に当選する。
このため、RTカウンタの下3桁が「803」の場合には、AT2状態のストック抽選で、2つの当選確率が含まれることになるが、「操作後リザルト画面」の場合と同様に、後半におけるAT2状態の当選確率に応じた「遊技中示唆画面」が表示されるように制御される。
したがって、「771」の当選確率に応じた「遊技中示唆画面」が表示され、「通常Aモード示唆画面」が最も高い確率で表示される。
このように、「遊技中示唆画面」においても、AT2状態のストック抽選における当選確率に対応して、表示される。
これは、
図29に示す「遊技中示唆画面」における抽選処理に用いる遊技中示唆画面抽選テーブルのRTカウンタの下3桁が、
図13に示すAT2状態のストック抽選処理に用いるAT2状態のストック抽選テーブルのRTカウンタの下3桁に対応付けられているため実現される。
したがって、主制御部10は、第1計数手段として機能することで、RT0状態(第1RT状態)におけるゲーム数(遊技回数)を計数することができ、その計数結果に基づいて、次回のAT2状態のストック抽選の当選確率を示唆する情報(第2情報)を報知するか否かを判定する判定手段として機能する。
なお、所定のゲーム数の終了後から32ゲームの間で、複数の当選確率が含まれる場合、前半におけるAT2状態の当選確率に応じた「遊技中示唆画面」が高い確率で表示されるように制御しても良く、さらには、他の「遊技中示唆画面」が高い確率で表示されるように制御しても良い。
【0109】
以上のように、本実施形態における遊技機によれば、有限RTのゲーム数に対応付けて、AT抽選の当選確率が規定されているため、有利区間が終了する前又は有利区間が終了したタイミングでも、次回の有利区間に関する情報を報知することができる。
その結果、遊技者に、次回の有利区間に関して予測させることができるため、有利区間が終了した後においても、遊技者を遊技に引き付け、有利区間の終了後でも継続して遊技を行わせることができる。
すなわち、遊技者は、今回の有利区間と次回の有利区間を一連で体感できるようになり、有利区間ランプ13が消灯した場合でも、期待感が低下することなく遊技を行うことができる。
【0110】
一方、従来の遊技機では、特許文献1に開示されているように、本発明のように有限RTのゲーム数にAT抽選の当選確率が対応付けられておらず、有利区間の終了時には、AT状態などを制御するための権利(ゲーム数など)も全てリセットされてしまうため、有利区間が終了する前又は有利区間が終了後に、次回の有利区間に関する情報を報知することができなかった。
そのため、遊技者は、有利区間が終了する前又は有利区間が終了後に、次回の遊技がどの様になるのか予測できないため、有利区間の終了とともに、遊技を終了する可能性が高く、継続して遊技を行わせることが困難であった。
本発明の遊技機によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部を解決することができる。
【0111】
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明における遊技機は上述した実施形態にのみに限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。
例えば、本実施形態では、本発明をスロットマシン1に適用して説明したが、これに限るものではなく、例えば、パチンコ機など、その他の遊技機にも適用することができる。
また、メダル、遊技球などの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを行う、いわゆる封入式遊技機にも適用することができる。
また、AT2状態の終了時におけるRTカウンタの下3桁が「006~033,039~066,072~103,506~533,539~566,572~603」の何れかに該当し、且つ、「AT2状態のストックが1個」である場合には、全てのAT2状態のストックを消去するように制御しても良い。
このように、制御すれば、有利区間を一旦リセットすることができるとともに、再度AT2状態に制御できるため、有利区間のリミッタに縛られずに、AT状態を制御することができる。
また、2つの有利区間を1つの有利区間であるかのように見せても良い。
具体的には、有利区間の終了後に行われる32ゲームの間に、RTカウンタの下3桁がAT2状態の当選確率が256個中の256個(1/1)となるとき、「リザルト画面」を次回のAT2状態の当選まで維持したり、次回のAT2状態が当選するまでAT2状態の演出画面を維持したりすることで、有利区間が終了していないように見せることで実現できる。
また、本実施形態におけるスロットマシン1では、主制御部10から副制御部20に対して、ボーナスA、ボーナスBが終了したタイミングで、ボーナス終了信号が送信されるため、副制御部20は、ボーナスA、ボーナスBの終了タイミングを認識することができる。
さらに、主制御部10から副制御部20に対して、ゲームを開始するたびに、スタート信号が送信されるため、副制御部20は、ゲーム数を認識することができる。
そのため、主制御部10だけでなく、副制御部20でも有限RTの残りゲーム数を管理することでき、管理している残りゲーム数に応じた「操作後リザルト画面」又は「遊技中示唆画面」をそれぞれ表示する構成となっている。
しかし、これに限られず、主制御部10から副制御部20に対して、有限RTの残りゲーム数を示す信号を送信することで、副制御部20が有限RTの残りゲーム数を認識するように制御して、「操作後リザルト画面」又は「遊技中示唆画面」を表示する構成としても良い。
【符号の説明】
【0112】
1 スロットマシン(遊技機)
2d 演出ボタン(操作手段)
8 表示器(第2報知手段)
10 主制御部(第1制御手段、第2制御手段、第3制御手段、第1計数手段、第2計数手段、付与手段、判定手段)
12 ナビランプ(第1報知手段)
12a 左ナビランプ
12b 中ナビランプ
12c 右ナビランプ
13 有利区間ランプ
20 副制御部