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特開2024-31979データ信号のロジックローレベルとロジックハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させてデータ信号のISIを除去するイコライザ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031979
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】データ信号のロジックローレベルとロジックハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させてデータ信号のISIを除去するイコライザ
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/03 20060101AFI20240229BHJP
   H04B 3/06 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H04L25/03 C
H04B3/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023137603
(22)【出願日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0107558
(32)【優先日】2022-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】18/331223
(32)【優先日】2023-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】羅 大▲ふん▼
(72)【発明者】
【氏名】李 善奎
(72)【発明者】
【氏名】裴 升浚
(72)【発明者】
【氏名】李 泰成
【テーマコード(参考)】
5K029
5K046
【Fターム(参考)】
5K029AA03
5K029EE01
5K029HH13
5K046AA01
5K046BA05
5K046BA06
5K046BB05
5K046EE10
5K046EE14
5K046EE47
5K046EF15
5K046EF51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】データ信号のロジックローレベル及びロジックハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させてデータ信号のシンボル間干渉ISIを除去するイコライザを提供する。
【解決手段】メモリ装置12において、イコライザ100aは、現在のデータビットに対応するデータ信号の第1論理レベルを有するパルスパルス幅を増加させて第1信号S1を生成する第1パルス幅調整器PWC1、データ信号の第2論理レベルを有するパルスパルス幅を増加させて第2信号S2を生成する第2パルス幅調整器PWC2、第1信号をサンプリングして第1サンプリングされた信号SD1を生成する第1サンプラーSMP1、第2信号をサンプリングして第2サンプリングされた信号SD2を生成する第2サンプラーSMP2及び以前のデータビットの値に基づいて、第1サンプリングされた信号及び第2サンプリングされた信号のうち、何れか1つを出力するマルチプレクサMUX1を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、
前記データ信号のうちの第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、
前記第1信号をサンプリングして第1サンプリングされた信号を生成するように構成された第1サンプラーと、
前記第2信号をサンプリングして第2サンプリングされた信号を生成するように構成された第2サンプラーと、
前記現在のデータビットの以前のデータビットの値に基づいて、前記第1サンプリングされた信号及び前記第2サンプリングされた信号のうち、いずれか1つを出力するように構成されたマルチプレクサと、を備える
イコライザ。
【請求項2】
前記以前のデータビットに対応するデータ信号は、前記現在のデータビットに対応する前記データ信号よりも単位時間周期の前にメモリコントローラから受信される、
請求項1に記載のイコライザ。
【請求項3】
前記マルチプレクサは、
前記以前のデータビットが第1値を有すれば、前記第2サンプリングされた信号を出力し、
前記以前のデータビットが第2値を有すれば、前記第1サンプリングされた信号を出力するようにさらに構成される、
請求項1に記載のイコライザ。
【請求項4】
前記第1サンプラーは、データストローブ信号の立ち上がりエッジの時点に基づいて、前記第1信号をサンプリングして前記第1サンプリングされた信号を生成するようにさらに構成され、
前記第2サンプラーは、前記データストローブ信号の前記立ち上がりエッジの時点に基づいて前記第2信号をサンプリングして前記第2サンプリングされた信号を生成するようにさらに構成された、
請求項1に記載のイコライザ。
【請求項5】
前記第1パルス幅調整器は、前記第1パルス幅を第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成され、
前記第2パルス幅調整器は、前記第2パルス幅を前記第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成された、
請求項1に記載のイコライザ。
【請求項6】
現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、
前記データ信号のうち、第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、
第1以前のデータビットの値に基づいて、前記第1信号及び前記第2信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された第1マルチプレクサと、
前記第1マルチプレクサから出力された信号をサンプリングするように構成された第1サンプラーと、を備える
イコライザ。
【請求項7】
前記第1以前のデータビットに対応するデータ信号は、前記現在のデータビットに対応する前記データ信号よりも単位時間周期の前にメモリコントローラから受信される、
請求項6に記載のイコライザ。
【請求項8】
前記第1マルチプレクサは、
前記第1以前のデータビットが第1値を有する場合、前記第2信号を出力し、
前記第1以前のデータビットが第2値を有する場合、前記第1信号を出力するようにさらに構成される、
請求項6に記載のイコライザ。
【請求項9】
前記第1サンプラーは、データストローブ信号の立ち上がりエッジの時点に基づいて、前記第1マルチプレクサから出力された前記信号をサンプリングして前記現在のデータビットを出力するようにさらに構成される、
請求項6に記載のイコライザ。
【請求項10】
前記第1パルス幅調整器は、前記データ信号のうち、前記第1パルス幅を第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成され、
前記第2パルス幅調整器は、前記データ信号のうち、前記第2パルス幅を前記第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成される、
請求項6に記載のイコライザ。
【請求項11】
前記イコライザは、
第1パルス幅を第2時間区間だけ増加させて第3信号を生成するように構成された第3パルス幅調整器と、
前記第2パルス幅を前記第2時間区間だけ増加させて第4信号を生成するように構成された第4パルス幅調整器と、
前記第1以前のデータビットの値及び第2以前のデータビットの値に基づいて、制御信号を生成するように構成された制御回路と、をさらに備え、
前記第1マルチプレクサは、前記制御信号に基づいて前記第1信号、前記第2信号、前記第3信号及び前記第4信号のうち、いずれか1つを出力するようにさらに構成された、
請求項10に記載のイコライザ。
【請求項12】
前記第2以前のデータビットに対応するデータ信号は、前記第1以前のデータビットに対応するデータ信号よりも単位時間周期の前にメモリコントローラから受信された、
請求項11に記載のイコライザ。
【請求項13】
前記第2時間区間は、前記第1時間区間より長い、
請求項11に記載のイコライザ。
【請求項14】
前記第1マルチプレクサは、
前記制御信号は、前記第1以前のデータビットが第2値を有し、前記第2以前のデータビットが第2値を有することを指す場合、前記第3信号を出力し、
前記制御信号は、前記第1以前のデータビットが第2値を有し、前記第2以前のデータビットが第1値を有することを指す場合、前記第1信号を出力し、
前記制御信号は、前記第1以前のデータビットが前記第1値を有し、第2以前のデータビットが前記第2値を有することを指す場合、前記第2信号を出力し、
前記制御信号は、前記第1以前のデータビットが前記第1値を有し、前記第2以前のデータビットが前記第1値を有することを指す場合、前記第4信号を出力するようにさらに構成された、
請求項11に記載のイコライザ。
【請求項15】
前記イコライザは、
前記第1パルス幅を増加させて第3信号を生成するように構成された第3パルス幅調整器と、
前記第2パルス幅を増加させて第4信号を生成するように構成された第4パルス幅調整器と、
前記第1サンプラーから出力された信号に基づいて、前記第3信号及び前記第4信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された第2マルチプレクサと、
前記第2マルチプレクサから出力された信号をサンプリングするように構成された第2サンプラーと、をさらに備え、
前記第1サンプラーは、データストローブ信号の立ち下がりエッジの時点に基づいて前記第1マルチプレクサから出力された信号をサンプリングするようにさらに構成され、
前記第2サンプラーは、前記データストローブ信号の立ち上がりエッジの時点に基づいて前記第2マルチプレクサから出力された信号をサンプリングするようにさらに構成される、
請求項6に記載のイコライザ。
【請求項16】
前記第2マルチプレクサは、
前記第1マルチプレクサから出力された信号が第1値を有する場合、前記第4信号を出力し、
前記第1マルチプレクサから出力された信号が第2値を有する場合、前記第3信号を出力するようにさらに構成される、
請求項15に記載のイコライザ。
【請求項17】
前記第1パルス幅調整器及び前記第3パルス幅調整器のそれぞれは、前記第1パルス幅を第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成され、
前記第2パルス幅調整器及び前記第4パルス幅調整器のそれぞれは、前記第2パルス幅を前記第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成される、
請求項15に記載のイコライザ。
【請求項18】
現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、
前記データ信号のうち、第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、
前記第1パルス幅を増加させて第3信号を生成するように構成された第3パルス幅調整器と、
前記第2パルス幅を増加させて第4信号を生成するように構成された第4パルス幅調整器と、
データストローブ信号の立ち下がりエッジの時点に基づいて前記第1信号をサンプリングして第1サンプリングされた信号を生成するように構成された第1サンプラーと、
前記データストローブ信号の前記立ち下がりエッジの時点に基づいて前記第2信号をサンプリングして第2サンプリングされた信号を生成するように構成された第2サンプラーと、
前記データストローブ信号の立ち上がりエッジの時点に基づいて前記第3信号をサンプリングして第3サンプリングされた信号を生成するように構成された第3サンプラーと、
前記データストローブ信号の前記立ち上がりエッジの時点に基づいて前記第4信号をサンプリングして第4サンプリングされた信号を生成するように構成された第4サンプラーと、
第2マルチプレクサから出力された信号に基づいて、前記第1サンプリングされた信号及び前記第2サンプリングされた信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された第1マルチプレクサと、
前記第1マルチプレクサから出力された信号に基づいて、前記第3サンプリングされた信号及び前記第4サンプリングされた信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された前記第2マルチプレクサと、を備える、
イコライザ。
【請求項19】
前記第1マルチプレクサは、
前記第2マルチプレクサから出力された前記信号が第1値を有する場合、前記第2サンプリングされた信号を出力し、
前記第2マルチプレクサから出力された前記信号が第2値を有する場合、前記第1サンプリングされた信号を出力するようにさらに構成され、
前記第2マルチプレクサは、
前記第1マルチプレクサから出力された前記信号が前記第1値を有する場合、前記第4サンプリングされた信号を出力し、
前記第1マルチプレクサから出力された前記信号が前記第2値を有する場合、前記第3サンプリングされた信号を出力するようにさらに構成された、
請求項18に記載のイコライザ。
【請求項20】
前記第1パルス幅調整器及び前記第3パルス幅調整器のそれぞれは、前記第1パルス幅を第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成され、
前記第2パルス幅調整器及び前記第4パルス幅調整器のそれぞれは、前記第2パルス幅を前記第1時間区間だけ増加させるようにさらに構成された、
請求項18に記載のイコライザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイコライザに関し、より詳細には、データ信号の論理ローレベル及び論理ハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させてデータ信号のシンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interface)を除去するイコライザに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリは、電源供給が遮断されると記憶していたデータが消滅する揮発性メモリ装置と、電源供給が遮断されても記憶していたデータを保持する不揮発性メモリ装置とに分けられる。
【0003】
半導体メモリに記憶されたデータは、信号ラインを介して外部装置(例えば、メモリコントローラ)に提供される。一例として、半導体メモリ装置はデータストローブ信号に同期してメモリコントローラにデータを転送する。この場合、メモリ装置とメモリコントローラとの間のライン特性に応じて、各信号に歪みが発生する可能性がある。そのため、データ転送速度が低下したり、データ信頼性が低下したりする問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9,444,437号明細書
【特許文献2】米国特許第10,454,723号明細書
【特許文献3】米国特許第10,587,256号明細書
【特許文献4】米国特許第9,577,848号明細書
【特許文献5】米国特許第10,545,889号明細書
【特許文献6】米国特許第10,075,308号明細書
【特許文献7】米国特許第10,958,484号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、データ信号のロジックローレベル及びロジックハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させてデータ信号のISI(Inter Symbol Interface)を除去するイコライザを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によるイコライザは、現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、前記データ信号のうち、第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、前記第1信号をサンプリングして第1サンプリング信号を生成するように構成された第1サンプラーと、前記第2信号をサンプリングして第2サンプリング信号を生成するように構成された第2サンプラーと、前記現在のデータビットの以前のデータビットの値に基づいて、前記第1サンプリングされた信号及び前記第2サンプリングされた信号のうち、いずれか1つを出力するマルチプレクサと、を備える。
【0007】
本発明の一実施形態によるイコライザは、現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、前記データ信号のうち、第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、第1以前のデータビットの値に基づいて、前記第1信号及び前記第2信号のうちの1つを出力するように構成された第1マルチプレクサと、前記第1マルチプレクサから出力された信号をサンプリングするように構成された第1サンプラーと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態によるイコライザは、現在のデータビットに対応するデータ信号のうち、第1論理レベルを有する第1パルス幅を増加させて第1信号を生成するように構成された第1パルス幅調整器と、前記データ信号のうち、第2論理レベルを有する第2パルス幅を増加させて第2信号を生成するように構成された第2パルス幅調整器と、前記第1パルス幅を増加させて第3信号を生成するように構成された第3パルス幅調整器と、前記第2パルス幅を増加させて第4信号を生成するように構成された第4パルス幅調整器と、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点に基づいて前記第1信号をサンプリングして第1サンプリング信号を生成するように構成された第1サンプラーと、前記データストローブ信号の前記立ち下がりエッジの時点に基づいて前記第2信号をサンプリングして第2サンプリング信号を生成するように構成された第2サンプラーと、前記データストローブ信号の立ち上がりエッジ時点に基づいて前記第3信号をサンプリングして第3サンプリング信号を生成するように構成された第3サンプラーと、前記データストローブ信号の前記立ち上がりエッジ時点に基づいて前記第4信号をサンプリングして第4サンプリング信号を生成するように構成された第4サンプラーと、第2マルチプレクサから出力された信号に基づいて、前記第1サンプリングされた信号及び前記第2サンプリングされた信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された第1マルチプレクサと、前記第1マルチプレクサから出力された信号に基づいて、前記第3サンプリングされた信号及び前記第4サンプリング信号のうち、いずれか1つを出力するように構成された第2マルチプレクサと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、メモリ装置は、データ信号の論理ローレベル及び論理ハイレベルを有するパルス幅をそれぞれ増加させた信号に基づいてデータ信号のISIを除去することができる。
【0010】
なお、メモリ装置は、データビットを識別するための有効マージンを確保することによって向上した信頼性を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態によるメモリシステムを示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態によるデータ信号を示すタイミング図である。
図3】一般的なメモリコントローラを具体化したブロック図である。
図4】本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。
図5図4の第1パルス幅調整器の動作を説明する図である。
図6図4の第1パルス幅調整器の動作を説明する図である。
図7図4の第1サンプラーの動作を説明する図である。
図8図4の第2サンプラーの動作を説明する図である。
図9図4の第1マルチプレクサの動作を説明する図である。
図10】本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。
図11図10の第2マルチプレクサの動作を説明する図である。
図12】本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。
図13図12の第1パルス幅調整器及び第3パルス幅調整器の動作を説明する図である。
図14図12の第2パルス幅調整器及び第4パルス幅調整器の動作を説明する図である。
図15】本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。
図16図15の第2マルチプレクサ及び第4マルチプレクサの動作を説明する図である。
図17】本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の技術分野における通常の知識を有する者が本発明の実施形態を容易に実施することができるように、本発明の実施形態が明確かつ詳細に説明される。
【0013】
以下で使用される「ユニット(unit)」、「モジュール(module)」などの用語または図面に示される機能ブロックは、ソフトウェア構成、ハードウェア構成またはそれらの組み合わせの形態で実施される。以下では、本発明の技術的思想を明確に説明するために、重複する構成要素に対する詳細な説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によるメモリシステムを示すブロック図である。図1を参照すると、メモリシステム10はメモリ装置12及びメモリコントローラ11とを含み得る。メモリ装置12はNANDフラッシュメモリであり得るが、本発明の範囲はこれに限定されず、メモリ装置12はダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のような揮発性メモリ装置またはNANDフラッシュメモリとは異なる不揮発性メモリ装置であり得る。
【0015】
メモリ装置12は、メモリコントローラ11の制御に応じてデータDATAを記憶したり、記憶したデータDATAをメモリコントローラ11に転送したりすることができる。例えば、メモリコントローラ11は、データストローブラインDQSを介して提供されるデータストローブ信号に同期してデータDATAをメモリコントローラ11に提供することができる。例として、メモリ装置12とメモリコントローラ11との間で、データDATAは複数のデータラインDQ及びデータストローブラインDQSを介して送受信されてもよい。
【0016】
メモリコントローラ11は、メモリ装置12からデータラインDQを介してデータDATAを受信することができる。例えば、メモリコントローラ11は、データストローブラインDQSの信号に基づいてデータラインDQを介して受信されたデータDATAを識別することができる。メモリコントローラ11は、相補データストローブライン(/DQS)を介して相補データストローブ信号を受信することができる。相補データストローブ信号は、データストローブの位相が反転された信号であり得る。相補データストローブ信号は、メモリコントローラ11からメモリ装置12に送信することができる。
【0017】
例として、メモリ装置12及びメモリコントローラ11は、SDR(Single Data Rate)またはDDR(Double Data Rate)インターフェースに基づいて通信することができるが、本発明の範囲はこれに限定されず、メモリ装置12及びメモリコントローラ11は、USB(Universal Serial Bus)、MMC(multimedia card)、PCI(peripheral component interconnection)、PCI-E(PCI-express)、ATA(Advanced Technology Attachment)、SATA(Serial-ATA)、PATA(parallel-ATA)、SCSI(small computer small interface)、ESDI(enhanced small disk interface)、IDE(integrated drive electronics)、MIPI(mobile industry processor interface)、NVM-e(nonvolatile Memory-express)、またはNANDインターフェースなどのような多様なインターフェースのうち、少なくとも1つに基づいて通信することができる。
【0018】
メモリ装置12は、DFE(Decision Feedback Equalization)100を含み得る。DFE100は、ISI(Inter Symbol Interface)除去動作を遂行することができる。いくつかの実施形態では、DFE100は、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号の第1論理レベルを有する部分及び第2論理レベルを有する部分をそれぞれ増加させて、第1信号及び第2信号を生成することができる。なお、DFE100は、以前に受信されたデータビットに基づいて第1信号及び第2信号のうち、いずれか1つを選択することができる。DFE100がデータ信号の第1論理レベルを有する部分及び第2論理レベルを有する部分をそれぞれ増加させるにつれて、ISIによって劣化した有効データウィンドウを補償することができる。
【0019】
これにより、メモリ装置12の受信端において、データビットを識別するための有効マージンを十分に確保することができる。したがって、高速インターフェースをサポートするメモリ装置12においてメモリコントローラ11から正常にデータを受信することができ、メモリ装置12の信頼性が向上する。
【0020】
図2は、本発明の実施形態によるデータ信号を示すタイミング図である。図1及び図2を参照すると、生データ(ローデータ)信号及び処理されたデータ信号が示されている。生データ信号は、メモリ装置12がメモリコントローラ11から受信した信号であり得る。処理されたデータ信号は、メモリ装置12が生データ信号を基準電圧Vrefと比較して生成した信号であってもよい。横軸は時間を表す。縦軸は電圧を表す。
【0021】
生データ信号が示されたタイミング図を参照すると、理想的なグラフ及び実際のグラフが示される。理想的なグラフを参照すると、生データ信号は、第1時点t1と第2時点t2との間に第1論理レベルを有し、第2時点t2と第3時点t3との間で第2論理レベルを有し、第3時点t3と第6時点t6との間に第1論理レベルを有し、第6時点t6と第7時点t7との間に第2論理レベルを有し得る。いくつかの実施形態では、第1論理レベルは論理ハイレベルであり、第2論理レベルは論理ローレベルであり得る。
【0022】
ただし、データ信号が伝達されるチャネルの影響により、隣接するシンボル間の重ね合わせと干渉が生じ、ISIが発生する可能性がある。したがって、実際のグラフは理想的なグラフとは異なる形態をとることができる。例えば、理想的なグラフを参照すると、第2時点t2と第3時点t3との間で、生データ信号は第2論理レベルを有する。しかしながら、実際のグラフを参照すると、第2時点t2と第3時点t3との間で、生データ信号は第1論理レベルと第2論理レベルとの間の電圧レベルを有し得る。
【0023】
メモリ装置12は、実際のグラフに示される生データ信号を基準電圧と比較して処理された信号を生成することができる。例えば、実際のグラフを参照すると、第1時点t1と時点taとの間で、生データ信号の電圧が基準電圧Vrefより小さいことに基づいて、第1時点t1と時点taとの間に第2論理レベルを有する処理された信号を生成することができる。時点taと時点tbとの間で、生データ信号の電圧が基準電圧Vrefより大きいことに基づいて、時点taと時点tbとの間に第1論理レベルを有する処理信号を生成することができる。処理された信号は、DFEを使用せずに処理された信号であり得る。
【0024】
理想的なグラフ及び処理された信号のグラフを参照すると、処理された信号のグラフの有効データウィンドウの幅は理想的なグラフよりも小さい可能性がある。例えば、理想的なグラフを参照すると、時点t1と時点t2との間に第1論理レベルを有するが、処理された信号のグラフを参照すると、時点t1と時点t2との間の幅よりも小さい時点taと時点tbとの間に第1論理レベルを有し得る。
【0025】
上述したように、処理された信号のグラフの有効データウィンドウの幅が理想的なグラフの有効データウィンドウの幅より小さい場合、データビットを識別するための有効マージンが十分に確保されない場合がある。すなわち、メモリ装置12では、メモリコントローラ11から正常にデータを受信できない可能性がある。
【0026】
したがって、データビットを識別するための有効マージンが十分に確保されるように処理された信号のISIを除去するDFEが必要となる可能性がある。
【0027】
図3は、一般的なメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図3を参照すると、一般的なメモリ装置MDでは、バッファBUF、第1DFE(DFE1)及び第2DFE(DFE2)が示される
【0028】
メモリ装置MDは、第1及び第2データラインDQ1、DQ2を介してメモリコントローラ11からデータDATAを受信し、第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)を介して受信されたデータDATAを処理することができる。データストローブラインDQSを介して受信されたデータストローブ信号は、データDATAを処理するためのクロック信号として動作することができる。バッファBUFは、データストローブ信号が第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)に伝達される時点を調整することができる。
【0029】
第1DFE(DFE1)はサンプラーSMPとスイッチSWを含み得る。第1DFE(DFE1)は、以前に受信されたデータに基づいて現在受信されたデータに対応する基準電圧を決定することができる。より詳細には、以前に受信されたデータが第1論理レベルを有すれば、スイッチSWは第1基準電圧Vref1を受信するように動作することができる。第1DFE(DFE1)は、第1基準電圧Vref1に基づいて現在受信されたデータの論理レベルを決定することができる。
【0030】
以前に受信されたデータが第2論理レベルを有すれば、スイッチSWは第2基準電圧Vref2を受信するように動作することができる。第1DFE(DFE1)は、第2基準電圧Vref2に基づいて現在受信されたデータの論理レベルを決定することができる。第1基準電圧Vref1は、第2基準電圧Vref2より高い可能性がある。第2DFE(DFE2)は、第1DFE(DFE1)と同様に動作することができる。
【0031】
上述したように、一般的なメモリ装置MDの第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)の動作は、以前に受信されたデータに基づいて現在受信されたデータの論理レベルを決定するための基準電圧を提供することができる。したがって、一般的なメモリ装置MDの第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)で現在受信されているデータの論理レベルを決定する時点において、以前に受信したデータがスイッチSWにフィードバックされる必要がある。すなわち、一般的なメモリ装置MDの第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)は、1UI(Unit Interval)内のフィードバックを必要とすることができる。
【0032】
サンプラーSMPから出力される以前に受信されたデータが1UI内でスイッチSWに転送できない場合、第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)で動作が行われない可能性がある。NANDフラッシュインターフェース標準におけるメモリ装置は、図3に示されたメモリ装置MDとは異なる構造を有することから、1UI内のフィードバックが不可能である。すなわち、図3に示された一般的なメモリ装置MDにおける第1及び第2DFE(DFE1、DFE2)を適用して、受信されたデータのISI影響を除去することはできない。したがって、1UI内のフィードバックが不可能な構造では、ISIの影響を除去することができるDFEが必要となる可能性がある。
【0033】
図4は、本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図4を参照すると、メモリ装置12は比較器CMP及びDFE100aを含み得る。説明の便宜及び図面の簡潔さのために、メモリ装置12の構成要素は概念的に示されており、いくつかの不要な構成要素は省略される。DFE100aは、図1のDFE100に対応し得る。
【0034】
メモリ装置12は、データラインDQを介してメモリコントローラ11から複数のデータビットを受信することができる。例えば、メモリ装置12は、データラインDQを介してデータビットD[n-1]、D[n]を順次受信することができる。データビットD[n-1]、D[n]は、データストローブラインDQSを介して受信されたデータストローブ信号に同期してメモリコントローラ11から提供され得る。なお、「1」のデータビットはロジックハイレベルのデータ信号を指し、「0」のデータビットはロジックローレベルのデータ信号を指すものと仮定する。nは1以上の自然数である。
【0035】
第1以前のデータビットD[n-1]に対応するデータ信号は、現在のデータビットD[n]に対応するデータ信号よりも単位時間周期以前にメモリコントローラ11から受信されてもよい。メモリ装置12は、単位時間周期当たり1つのデータビットに対応する信号を受信することができる。例えば、図2を参照すると、メモリ装置12は、時点t1と時点t2との間に第1以前のデータビットD[n-1]に対応する信号を受信することができ、時点t2と時点t3との間に現在のデータビットD[n]に対応する信号を受信することができる。
【0036】
上述された「現在」、「以前」などの時間的意味を有する用語は、単に本発明の技術的思想を容易に説明するためのものであり、これらの用語が特定の時点を限定的に説明するものではない。例えば、DFE100aは、時点t2と時点t3との間に受信されたデータ信号に対してISI除去動作を遂行して、現在のデータビットD[n]を生成しているが、時点t3と時点t4との間に受信されたデータ信号に対してISI除去動作を実行することができる。また、時点t3と時点t4との間で受信されたデータ信号に対してISI除去動作を行う場合、時点t2と時点t3との間で受信されたデータ信号が以前のデータ信号に対応し得る。
【0037】
比較器CMPは、基準電圧Vrefに基づいて、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号を基準電圧と比較して処理された信号PSを生成することができる。処理された信号PSは、図2の処理された信号であり得る。処理された信号PSは、現在のデータビットD[n]に対応する信号であり得る。比較器CMPは、受信されたデータ信号の電圧が基準電圧より高い部分を、第1論理レベルを有するものとして処理し、受信されたデータ信号の電圧が基準電圧より低い部分を、第2論理レベルを有するものとして処理することができる。
【0038】
以下では、DFE100aの構造に対して説明される。DFE100aは、現在のデータビットD[n]に対応する処理された信号PSに対してISI除去動作を行い、出力信号OSを出力することができる。DFE100aは、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第1サンプラーSMP1、第2サンプラーSMP2、第1マルチプレクサMUX1及びバッファBUFを含み得る。
【0039】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を増加させて第1信号S1を生成することができる。例えば、第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの論理ハイレベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させることができる。これに対するより詳細な説明は、図5と共に後述される。
【0040】
第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を増加させて第2信号S2を生成することができる。例えば、第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの論理ローレベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させることができる。これに対するより詳細な説明は、図6と共に後述される。
【0041】
第1サンプラーSMP1は、データストローブ信号に基づいて第1信号S1をサンプリングすることができる。第1サンプラーSMP1は、データストローブ信号に基づいて、第1信号S1から第1サンプリングされた信号SD1を生成することができる。これに対するより詳細な説明は、図7と共に後述される。
【0042】
第2サンプラーSMP2は、データストローブ信号に基づいて第2信号S2をサンプリングすることができる。第2サンプラーSMP2は、データストローブ信号に基づいて、第2信号S2から第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。これに対するより詳細な説明は、図8と共に後述される。
【0043】
第1マルチプレクサMUX1は、第1以前のデータビットD[n-1]の値に基づいて、第1サンプリングされた信号SD1及び第2サンプリングされた信号SD2のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第1以前のデータビットD[n-1]が第1値を有する場合、第1マルチプレクサMUX1は第2サンプリングされた信号SD2を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。この場合、現在のデータビットD[n]は第2サンプリングされた信号SD2に対応し得る。
【0044】
第1以前のデータビットD[n-1]が第2値を有する場合、第1マルチプレクサMUX1は第1サンプリングされた信号SD1を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。この場合、現在のデータビットD[n]は第1サンプリングされた信号SD1に対応し得る。これに対するより詳細な説明は、図9と共に後述される。
【0045】
バッファBUFは、第1マルチプレクサMUX1から受信された信号の出力時点を調整することができる。DFE100aが現在のデータビットD[n]に対応するデータ信号を処理する場合、バッファBUFは、単位時間周期の前にISI除去動作が完了された第1以前のデータビットD[n-1]を第1マルチプレクサMUX1に出力することができる。
【0046】
上述したように、図1は、第1以前のデータビットD[n-1]に基づいて現在のデータビットD[n]の値を決定するための基準電圧レベルを決定する図3の第1DFE(DFE1)とは異なり、本発明のDFE100aは、第1以前のデータビットD[n-1]に基づいて第1サンプリングされた信号SD1及び第2サンプリングされた信号SD2を選択することができる。すなわち、DFE100aにおいて現在のデータビットD[n]に対応するデータ信号の論理レベルを決定する時点で、第1以前のデータビットD[n-1]が比較器CMPにフィードバックされる必要がない。これにより、1UI内フィードバックが不可能な構造でも、本発明のDFE100aを介してISI除去動作を行うことができる。
【0047】
図5は、図4の第1パルス幅調整器の動作を説明する図である。図4及び図5を参照すると、スタート時点T1と終了時点T2との間の処理された信号PS及び第1信号S1のグラフが示されている。処理された信号PSは、図4の処理された信号PS及び図2の処理された信号に対応し得る。第1信号S1は、図4の第1信号S1に対応し得る。
【0048】
処理された信号PSを参照すると、時点taと時点tbとの間に第1論理レベルを有し、時点tcと終了時点T2との間に第1論理レベルを有する。
【0049】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を増加させて第1信号S1を生成することができる。例えば、第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの時点taと時点tbとの間に第1論理レベルを有するパルス幅を増加させ、処理された信号PSの時点tcと時点t4との間に第1論理レベルを有するパルス幅を増加させて第1信号S1を生成することができる。
【0050】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点を基準に処理された信号PSのパルス幅を第1基準時間区間rtだけ増加させ、第1信号S1を生成することができる。
【0051】
例えば、第1信号S1を参照すると、時点taよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルを上昇させることができる。時点tbよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルを下げることができる。時点tcよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルを上昇させることができる。いくつかの実施形態では、第1基準時間区間rtは、ユーザーの設定に従って決定され得る。
【0052】
第1信号S1の電圧レベル立ち上がり時点が処理された信号PSよりも第1基準時間区間rtだけ速く、第1信号S1の電圧レベル立ち下がり時点が処理された信号PSよりも第1基準時間区間rtだけ遅くなるにつれて、第1信号S1の第1論理レベルを有するパルス幅は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅よりも第1時間区間だけ増加され得る。
【0053】
したがって、第1論理レベルを読み取るための第1信号S1の有効データウィンドウの幅は、処理された信号PSの有効データウィンドウの幅より大きい可能性がある。
【0054】
図6は、図4の第2パルス幅調整器の動作を説明する図である。図4及び図6を参照すると、スタート時点T1と終了時点T2との間の処理された信号PS及び第2信号S2のグラフが示されている。処理された信号PSは、図4の処理された信号PS及び図2の処理された信号に対応し得る。第2信号S2は、図4の第2信号S2に対応し得る。
【0055】
処理された信号PSのグラフを参照すると、スタート時点T1と時点taとの間に第2論理レベルを有し、時点tbと時点tcとの間に第2論理レベルを有する。
【0056】
第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を増加させて第2信号S2を生成することができる。例えば、第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSのスタート時点T1と時点taとの間に第2論理レベルを有するパルス幅を増加させ、処理された信号PSの時点tbと時点tcとの間に第2論理レベルを有するパルス幅を増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0057】
第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点を基準に処理された信号PSのパルス幅を第1基準時間区間rtだけ増加させて、第2信号S2を生成することができる。例えば、第2信号S2を参照すると、時点taよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルを上昇させることができる。時点tbよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルを下げることができる。時点tcよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルを上昇させることができる。
【0058】
第2信号S2の電圧レベル立ち上がり時点が処理された信号PSよりも第1基準時間区間rtだけ遅く、第2信号S2の電圧レベル立ち下がり時点が処理された信号PSよりも第1基準時間区間rtだけ速くなると、第2信号S2の第2論理レベルを有するパルス幅は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅よりも第1時間区間だけ増加することができる。いくつかの実施形態では、第1パルス幅調整器PWC1が増加させたパルス幅は、第2パルス幅調整器PWC2が増加させたパルス幅と同一であり得る。
【0059】
したがって、第2論理レベルを読み取るための第2信号S2の有効データウィンドウの幅は、処理された信号PSの有効データウィンドウの幅より大きい可能性がある。
【0060】
図7は、図4の第1サンプラーの動作を説明する図である。図4及び図7を参照すると、第1信号S1及び第1サンプリングされた信号SD1が示されている。
【0061】
第1サンプラーSMP1は、クロック信号CKに基づいて第1信号S1をサンプリングして第1サンプリングされた信号SD1を生成する。クロック信号CKは、データストローブラインDQSを介して受信されたデータストローブ信号であり得る。
【0062】
第1サンプラーSMP1は、クロック信号CKの立ち上がりエッジ時点毎に第1信号S1をサンプリングすることができる。例えば、第1以前のデータビットD[n-1]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第1信号S1の論理レベルは第1論理レベルであり得る。したがって、第1サンプラーSMP1は、第1値を有する第1サンプリングされた信号SD1を生成することができる。
【0063】
現在データビットD[n]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第1信号S1の論理レベルは第1論理レベルであり得る。現在のデータビットD[n]に対応する区間で、クロック信号CKの立ち上がりエッジ時点で、第1信号S1の論理レベルが第2論理レベルであるように見えるが、第1信号S1が装置、媒質などを通過しながら生じる時間遅延により、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第1信号S1の論理レベルは第1論理レベルであり得る。したがって、第1サンプラーSMP1は、第1値を有する第1サンプリングされた信号SD1を生成することができる。
【0064】
第1次のデータビットD[n+1]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第1信号S1の論理レベルは第1論理レベルであり得る。したがって、第1サンプラーSMP1は、第1値を有する第1サンプリングされた信号SD1を生成することができる。
【0065】
図8は、図4の第2サンプラーの動作を説明する図である。図4及び図8を参照すると、第2信号S2及び第2サンプリングされた信号SD2が示されている。
【0066】
第2サンプラーSMP2は、クロック信号CKに基づいて第2信号S2をサンプリングして第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。クロック信号CKは、データストローブラインDQSを介して受信されたデータストローブ信号であり得る。
【0067】
第2サンプラーSMP2は、クロック信号CKの立ち上がりエッジ時点毎に第2信号S2をサンプリングすることができる。例えば、第1以前のデータビットD[n-1]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第2信号S2の論理レベルは第2論理レベルであり得る。第1以前のデータビットD[n-1]に対応する区間では、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第2信号S2の論理レベルが第1論理レベルを有するように見えることがあるが、第2信号S2が装置、媒質などを通過しながら発生する時間遅延により、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第2信号S2の論理レベルは第2論理レベルであり得る。したがって、第2サンプラーSMP2は、第2値を有する第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。
【0068】
現在のデータビットD[n]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第2信号S2の論理レベルは第2論理レベルであり得る。したがって、第2サンプラーSMP2は、第2値を有する第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。第1次のデータビットD[n+1]に対応する区間を参照すると、クロック信号CKの立ち上がりエッジの時点で、第2信号S2の論理レベルは第1論理レベルであり得る。したがって、第2サンプラーSMP2は、第1値を有する第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。
【0069】
図7及び図8は、SDR(Single Data Rate)構造で実施されているように示されているが、本発明はこれに限定されず、DDR(Double Data Rate)構造で実施されてもよい。
【0070】
図9は、図4の第1マルチプレクサの動作を説明する図である。図7図8及び図9を参照すると、第1サンプリングされた信号SD1、第2サンプリングされた信号SD2及び出力信号OSが示されている。第1サンプリングされた信号SD1の複数のデータビットD[n-1]、D[n]、D[n+1]は、図7の複数のデータビットD[n-1]、D[n]、D[n+1]に対応し得る。第2サンプリングされた信号SD2の複数のデータビットD[n-1]、D[n]、D[n+1]は、図8の複数のデータビットD[n-1]、D[n]、D[n+1]に対応し得る。出力信号OSは、図4の出力信号OSに対応し得る。
【0071】
第1マルチプレクサMUX1は、単位時間周期前にISI除去動作が完了したデータビットに基づいて、第1サンプリングされた信号SD1及び第2サンプリングされた信号SD2のうち、いずれか1つを出力することができる。例えば、第1以前のデータビットD[n-1]の値が「1」の場合、現在のデータビットD[n]に対応する時間区間において、第1マルチプレクサMUX1は第2サンプリングされた信号SD2を出力することができる。現在のデータビットD[n]の値が「0」である場合、第1次のデータビットD[n+1]に対応する時間区間において、第1マルチプレクサMUX1は第1サンプリングされた信号SD1を出力することができる。第1次のデータビットD[n+1]の値が「1」の場合、第2次のデータビットD[n+2]に対応する時間区間において、第1マルチプレクサMUX1は第2サンプリングされた信号SD2を出力することができる。第2次のデータビットD[n+2]の値が「1」の場合、第3次のデータビットD[n+3]に対応する時間区間において、第1マルチプレクサMUX1は第2サンプリングされた信号SD2を出力することができる。
【0072】
上述したように、出力信号OSは、現在のデータビットD[n]に対応する時間区間で第1値を有する第2サンプリングされた信号SD2、第1次のデータビットD[n+1)に対応する時間区間で第2値を有する第1サンプリング信号SD1、第2次のデータビットD[n+2]に対応する時間区間で第1値を有する第2サンプリングされた信号SD2、及び第3次のデータビットD[n+3]に対応する時間区間で第1値を有する第2サンプリングされた信号SD2を含み得る。
【0073】
DFE100aは、処理された信号のISIを除去することによって、図2に示されたロー(raw)信号と同様の出力信号OSを生成することができる。これにより、メモリ装置12の受信端において、データビットを識別するための有効マージンを十分に確保することができる。したがって、高速インターフェースをサポートするメモリ装置12においてメモリコントローラ11から正常にデータを受信することができ、メモリ装置12の信頼性が向上する。
【0074】
図10は、本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図10を参照すると、メモリ装置12は、比較器CMP及びDFE100bを含み得る。説明の便宜及び図面の簡潔さのために、メモリ装置12の構成要素は概念的に示されており、いくつかの不要な構成要素は省略される。DFE100bは、図1のDFE100及び図4のDFE100aに対応し得る。図10の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1及び第2パルス幅調整器PWC2は、図4の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1及び第2パルス幅調整器PWC2にそれぞれ対応し得る。
【0075】
比較器CMPは、基準電圧Vrefに基づいて、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号を基準電圧と比較して処理された信号PSを生成することができる。
【0076】
以下では、DFE100bの構造について説明される。DFE100bは、現在のデータビットD[n]に対応する処理された信号PSに対してISI除去動作を遂行して出力信号OSを出力することができる。DFE100bは、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第3サンプラーSMP3、第2マルチプレクサMUX2及びバッファBUFを含み得る。
【0077】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を増加させて第1信号S1を生成することができる。第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0078】
第2マルチプレクサMUX2は、第1以前のデータビットD[n-1]の値に基づいて、第1信号S1及び第2信号S2のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第1以前のデータビットD[n-1]が第1値を有する場合、第2マルチプレクサMUX2は第2信号S2を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。第1以前のデータビットD[n-1]が第2値を有する場合、第2マルチプレクサMUX2は第1信号S1を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。これに対するより詳細な説明は、図11と共に後述される。
【0079】
第3サンプラーSMP3は、データストローブ信号に基づいて第2マルチプレクサMUX2から出力された信号をサンプリングすることができる。第2マルチプレクサMUX2が第1信号S1を出力すると、第3サンプラーSMP3は第1信号S1をサンプリングして現在のデータビットD[n]を出力することができる。第2マルチプレクサMUX2が第2信号S2を出力すると、第3サンプラーSMP3は第2信号S2をサンプリングして現在のデータビットD[n]を出力することができる。
【0080】
バッファBUFは、第3サンプラーSMP3から受信された信号の出力時点を調整することができる。DFE100aが現在のデータビットD[n]に対応するデータ信号を処理する場合、バッファBUFは、単位時間周期の前にISI除去動作が完了した第1以前のデータビットD[n-1]を第2マルチプレクサMUX2に出力することができる。
【0081】
図11は、図10の第2マルチプレクサの動作を説明する図である。図10及び図11を参照すると、第1信号S1、第2信号S2及び出力信号OSが示されている。第1信号S1、第2信号S2及び出力信号OSは、図10の第1信号S1、第2信号S2及び出力信号OSにそれぞれ対応し得る。
【0082】
第2マルチプレクサMUX2は、単位時間周期の前にISI除去動作が完了したデータビットに基づいて、第1信号S1及び第2信号S2のうち、いずれか1つを出力することができる。例えば、第1以前のデータビットD[n-1]の値が「1」であれば、現在のデータビットD[n]に対応する時間区間で、第2マルチプレクサMUX2は第2信号S2を出力することができる。現在のデータビットD[n]の値が「0」であれば、第1次のデータビットD[n+1]に対応する時間区間において、第2マルチプレクサMUX2は第1信号S1を出力できる。第1次のデータビットD[n+1]の値が「1」の場合、第2次のデータビットD[n+2]に対応する時間区間において、第2マルチプレクサMUX2は第2信号S2を出力することができる。第2次のデータビットD[n+2]の値が「1」の場合、第3次のデータビットD[n+3]に対応する時間区間において、第2マルチプレクサMUX2は第2信号S2を出力することができる。
【0083】
DFE100bの出力信号を参照すると、第1信号S1をクロック信号CKの立ち上がりエッジ時点でサンプリングして出力された第1以前のデータビットD[n-1]、第2信号S2をクロック信号CKの立ち上がりエッジ時点でサンプリングして出力された現在のデータビットD[n]、第1信号S1をクロック信号CKの立ち上がり時点でサンプリングして出力された第1次のデータビットD[n+1]、第2信号S2をクロック信号CKの立ち上がりエッジ時点でサンプリングして出力された第2次のデータビットD[n+2]、及び第2信号S2をクロック信号CKの立ち上がりエッジ時点でサンプリングして出力された第3次データビットD[n+3]が図示される。
【0084】
DFE100bの出力信号と図2に示されている処理信号とを比較すると、DFE100bの出力信号の有効データウィンドウの幅が大きい可能性がある。すなわち、DFE100bは、処理された信号のISIを除去することにより、図2に示されたロー信号(raw signal)と同様の出力信号を生成することができる。これにより、メモリ装置12の受信端において、データビットを識別するための有効マージンを十分に確保することができる。
【0085】
図12は、本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図12を参照すると、メモリ装置12は比較器CMP及びDFE100cを含み得る。説明の便宜及び図面の簡潔さのために、メモリ装置12の構成要素は概念的に示されており、いくつかの不要な構成要素は省略される。DFE100cは、図1のDFE100及び図4のDFE100aに対応し得る。図12の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1及び第2パルス幅調整器PWC2は、図4の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1及び第2パルス幅調整器PWC2にそれぞれ対応し得る。
【0086】
比較器CMPは、基準電圧Vrefに基づいて、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号を基準電圧と比較して処理された信号PSを生成することができる。図12はSDR構造で実施されるように示されているが、本発明はこれに限定されず、DDR構造で実施され得る。
【0087】
以下では、DFE100cの構造について説明する。DFE100cは、現在のデータビットD[n]に対応する処理された信号PSに対してISI除去動作を遂行して出力信号OSを出力することができる。DFE100cは、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第3パルス幅調整器PWC3、第4パルス幅調整器PWC4、第3マルチプレクサMUX3、第4サンプラーSMP4、第5サンプラーSMP5及び制御回路CTRを含み得る。
【0088】
DFE100cは、図10のDFE100bとは異なり、第1以前のデータビットD[n-1]及び第2以前のデータビット(D[n-2])に基づいて、現在のデータビットD[n])を生成することができる。すなわち、DFE100cは2-tap DFEで実現され得る。第2以前のデータビットD[n-2]に対応するデータ信号は、第1以前のデータビットD[n-1]に対応するデータ信号よりも単位時間周期の前にメモリコントローラ11から受信されてもよい。
【0089】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第1信号S1を生成することができる。第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0090】
第3パルス幅調整器PWC3は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第2時間区間だけ増加させて第3信号S3を生成することができる。これに対するより詳細な説明は、図13と共に後述される。
【0091】
第4パルス幅調整器PWC4は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第2時間区間だけ増加させて第4信号S4を生成することができる。これに対するより詳細な説明は、図14と共に後述される。
【0092】
第3マルチプレクサMUX3は、制御信号CSに基づいて第1~第4信号(S1~S4)のうちの1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、制御信号CSが第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第1データパターンを有することを示す場合、第3マルチプレクサMUX3は第3信号S3を出力することができる。例えば、第1データパターンは「00」であり得る(すなわち、D[n-2]=0、D[n-1]=0)。
【0093】
制御信号CSが第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第2データパターンを有することを指す場合、第3マルチプレクサMUX3は、第1信号S1を出力することができる。例えば、第2データパターンは「10」であり得る(すなわち、D[n-2]=1、D[n-1]=0)。
【0094】
制御信号CSが第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第3データパターンを有することを指す場合、第3マルチプレクサMUX3は、第2信号S2を出力することができる。例えば、第3データパターンは「01」であり得る(すなわち、D[n-2]=0、D[n-1]=1)。
【0095】
制御信号CSが第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第4データパターンを有することを指す場合、第3マルチプレクサMUX3は、第4信号S4を出力することができる。例えば、第4データパターンは「11」であり得る(すなわち、D[n-2]=1、D[n-1]=1)。
【0096】
第3マルチプレクサMUX3が、第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]のデータパターンに応じて、第1~第4信号(S1~S4)のうち、いずれか1つを出力することで、ISIを正確に補償することができる。
【0097】
例えば、第1以前のデータビットD[n-1]が「1」の値を有する場合、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「1」を有する場合と、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「0」を有する場合との現在のデータビットD[n]に生じる歪みは異なることがある。言い換えれば、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「1」を有する場合では、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「0」を有する場合よりも現在のデータビットD[n]の論理ローレベルをより大きく補償する必要がある。
【0098】
上述したように、第3マルチプレクサMUX3は、第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第2データパターンを有することを指す場合、1時間区間だけ論理ローレベルを有するパルス幅を増加させた第1信号S1を出力することができる。第3マルチプレクサMUX3は、第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第4データパターンを有することを指す場合、第2時間区間だけ論理ローレベルのパルス幅を増加させた第4信号S4を出力することができる。すなわち、DFE100cは、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「1」を有する場合に、第2以前のデータビットD[n-2]の値が「0」を有する場合よりも、現在のデータビットD[n]の論理ローレベルをより大きく補償することができる。これにより、ISI除去動作を正確に行うことができる。
【0099】
第4サンプラーSMP4及び第5サンプラーSMP5は、データストローブ信号に基づいて、第3マルチプレクサMUX3から出力された信号をサンプリングすることができる。第5サンプラーSMP5は、第4サンプラーSMP4より単位時間周期の前に出力された信号をサンプリングすることができる。
【0100】
例えば、第3マルチプレクサMUX3が第1信号S1を出力すると、第5サンプラーSMP5は第1信号S1をサンプリングし、第2以前のデータビットD[n-2]を出力し、第4サンプラーSMP4は第1信号S1をサンプリングして第1以前のデータビットD[n-1]を出力することができる。
【0101】
制御回路CTRは、第4サンプラーSMP4及び第5サンプラーSMP5から出力されたビットに基づいて制御信号CSを生成することができる。いくつかの実施形態では、制御信号CSは、第1ビット及び第2ビットを有する信号であり得る。
【0102】
例えば、第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第1データパターンを有する場合、第1ビットの値は「1」であり、第2ビットの値は「0」であり得る。第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第2データパターンを有する場合、第1ビットの値は「0」であり、第2ビットの値は「0」であり得る。第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第3データパターンを有する場合、第1ビットの値は「0」であり、第2ビットの値は「1」であり得る。第2以前のデータビットD[n-2]及び第1以前のデータビットD[n-1]が第4データパターンを有する場合、第1ビットの値は「1」であり、第2ビットの値は「1」であり得る。
【0103】
図13は、図12の第1パルス幅調整器及び第3パルス幅調整器の動作を説明する図である。図12及び図13を参照すると、スタート時点T1と終了時点T2との間の処理された信号PS、第1信号S1及び第3信号S3のグラフが示されている。処理された信号PSは、図5の処理された信号PSに対応し得る。第1信号S1は、図5の第1信号S1に対応し得る。DFE100cは、第1以前のデータビットD[n-1]及び第2以前のデータビットD[n-2]に基づいて、現在のデータビットD[n]を生成することができる。
【0104】
処理された信号PSを参照すると、時点taと時点tbとの間に第1論理レベルを有し、時点tcと終了時点T2との間に第1論理レベルを有する。
【0105】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第1信号S1を生成することができる。より詳細には、第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点に基づいて処理された信号PSのパルス幅を第1基準時間区間rtだけ増加させて、第1信号S1を生成することができる。
【0106】
例えば、第1信号S1を参照すると、時点taよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルを上昇させることができる。時点tbよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルを下げることができる。時点tcよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルを上昇させることができる。
【0107】
第3パルス幅調整器PWC3は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第2時間区間だけ増加させて第3信号S3を生成することができる。より詳細には、第3パルス幅調整器PWC3は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点に基づいて処理された信号PSのパルス幅を第2基準時間区間2rtだけ増加させて第3信号S3を生成することができる。
【0108】
例えば、第3信号S3を参照すると、時点tbよりも第2基準時間区間2rtだけ遅く電圧レベルを下げることができる。時点tcよりも第2基準時間区間2rtだけ速く電圧レベルを上昇させることができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2基準時間区間2rtは、ユーザーの設定に従って決定され得る。第2基準時間区間2rtは、第1基準時間区間rtより長い時間であり得る。第2基準時間区間2rtは、第1基準時間区間rtより2倍であり得る。すなわち、第3パルス幅調整器PWC3は、第1パルス幅調整器PWC1よりも第1論理レベルを有するパルス幅を大きく増加させることができる。
【0110】
第3信号S3の電圧レベル立ち上がり時点が、処理された信号PSよりも第2基準時間区間2rtだけ速く、第3信号S3の電圧レベル立ち下がり時点が、処理された信号PSよりも第2基準時間区間2rtだけ遅くなるにつれて、第3信号S3の第1論理レベルを有するパルス幅は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅よりも第2時間区間だけ増加することができる。
【0111】
図14は、図12の第2パルス幅調整器及び第4パルス幅調整器の動作を説明する図である。図12及び図14を参照すると、スタート時点T1と終了時点T2との間の処理された信号PS、第2信号S2及び第4信号S4のグラフが示されている。処理された信号PSは、図6の処理された信号PSに対応し得る。第2信号S2は、図6の第2信号S2に対応し得る。DFE100cは、第1以前のデータビットD[n-1]及び第2以前のデータビットD[n-2]に基づいて、現在のデータビットD[n]を生成することができる。
【0112】
処理された信号PSのグラフを参照すると、スタート時点T1と時点taとの間に第2論理レベルを有し、時点tbと時点tcとの間に第2論理レベルを有する。
【0113】
第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を増加させて第2信号S2を生成することができる。より詳細には、第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点に基づいて処理された信号PSのパルス幅を、第1基準時間区間rtだけ増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0114】
例えば、第2信号S2を参照すると、時点taよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルが上昇され得る。時点tbよりも第1基準時間区間rtだけ速く電圧レベルが下降され得る。時点tcよりも第1基準時間区間rtだけ遅く電圧レベルが上昇され得る。
【0115】
第4パルス幅調整器PWC4は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第2時間区間だけ増加させて第4信号S4を生成することができる。より詳細には、第4パルス幅調整器PWC4は、処理された信号PSの電圧レベル立ち上がり時点及び電圧レベル立ち下がり時点に基づいて処理された信号PSのパルス幅を第2基準時間区間2rtだけ増加させて第4信号S4を生成することができる。
【0116】
例えば、第4信号S4を参照すると、時点taよりも第2基準時間区間2rtだけ遅く電圧レベルを上昇させることができる。時点tbよりも第2基準時間区間2rtだけ速く電圧レベルを下げることができる。時点tcよりも第2基準時間区間2rtだけ遅く電圧レベルを上昇させることができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、第2基準時間区間2rtは、ユーザーの設定に従って決定され得る。第2基準時間区間2rtは、第1基準時間区間rtより長い時間であり得る。第2基準時間区間2rtは、第1基準時間区間rtの2倍であり得る。すなわち、第4パルス幅調整器PWC4は、第2パルス幅調整器PWC2よりも第2論理レベルを有するパルス幅を大きく増加させ得る。
【0118】
第4信号S4の電圧レベル立ち上がり時点が処理された信号PSよりも第2基準時間区間2rtだけ遅く、第4信号S4の電圧レベル立ち下がり時点が処理された信号PSよりも第2基準時間区間2rtだけ速くなると、第4信号S4の第2論理レベルを有するパルス幅は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅よりも第2時間区間だけ増加することができる。
【0119】
図15は、本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図15を参照すると、メモリ装置12は比較器CMP及びDFE100dを含み得る。説明の便宜及び図面の簡潔さのために、メモリ装置12の構成要素は概念的に示されており、いくつかの不要な構成要素は省略される。
【0120】
DFE100dは、図1のDFE100及び図4のDFE100aに対応し得る。図15の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第3サンプラーSMP3及び第2マルチプレクサMUX2は、図10の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第3サンプラーSMP3及び第2マルチプレクサMUX2にそれぞれ対応し得る。
【0121】
比較器CMPは、基準電圧Vrefに基づいて、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号を基準電圧と比較して処理された信号PSを生成することができる。
【0122】
以下では、DFE100dの構造に対して説明される。DFE100dは、現在のデータビットD[n]に対応する処理された信号PSに対してISI除去動作を遂行して出力信号OSを出力することができる。DFE100dは、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第5パルス幅調整器PWC5、第6パルス幅調整器PWC6、第2マルチプレクサMUX2、第4マルチプレクサMUX4、第3サンプラーSMP3及び第5サンプラーSMP5を含み得る。
【0123】
また、DFE100dは、DDR(Double Data Rate)に基づいて動作することができる。図4に示されているDFE100aはデータストローブ信号の立ち上がり時点毎に1つのデータビットを受信するのに対し、図15のDFE100dはクロック信号CK(またはデータストローブ信号)の立ち上がりエッジ時点及び立ち下がりエッジ時点毎に1つのデータビットを受信することができる。
【0124】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第1信号S1を生成することができる。第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0125】
第5パルス幅調整器PWC5は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第5信号S5を生成することができる。第5パルス幅調整器PWC5は、第1パルス幅調整器PWC1と同様に動作することができる。
【0126】
第6パルス幅調整器PWC6は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第6信号S6を生成することができる。第6パルス幅調整器PWC6は、第2パルス幅調整器PWC2と同様に動作することができる。
【0127】
第2マルチプレクサMUX2は、第5サンプラーSMP5の出力に基づいて、第1信号S1及び第2信号S2のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第5サンプラーSMP5から出力されたビットが第1値を有する場合、第2マルチプレクサMUX2は第2信号S2を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。第5サンプラーSMP5から出力されたビットが第2値を有する場合、第2マルチプレクサMUX2は第1信号S1を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。
【0128】
第4マルチプレクサMUX4は、第3サンプラーSMP3の出力に基づいて、第5信号S5及び第6信号S6のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第3サンプラーSMP3から出力されたビットが第1値を有する場合、第4マルチプレクサMUX4は第5信号S5を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。第3サンプラーSMP3から出力されたビットが第2値を有する場合、第4マルチプレクサMUX4は第6信号S6を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。第2及び第4マルチプレクサMUX2、MUX4の動作は、図16と共に後述される。
【0129】
第3サンプラーSMP3は、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点に基づいて、第1信号S1及び第2信号S2のうち、いずれか1つをサンプリングすることができる。第4マルチプレクサMUX4は、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点でサンプリングされた信号に基づいて、第5信号S5及び第6信号S6のうち、いずれか1つを出力することができる。これにより、イーブン(even)データのサンプリング結果としてオッド(odd)データを選択することができる。
【0130】
第5サンプラーSMP5は、データストローブ信号に基づいて、第4マルチプレクサMUX4から出力された信号をサンプリングすることができる。すなわち、第5サンプラーSMP5は、データストローブ信号の立ち上がりエッジ時点に基づいて、第5信号S5及び第6信号S6のうち、いずれか1つをサンプリングすることができる。第2マルチプレクサMUX2は、データストローブ信号の立ち上がりエッジ時点でサンプリングされた信号に基づいて、第1信号S1及び第2信号S2のうち、いずれか1つを出力することができる。これにより、オッド(odd)データサンプリング結果としてイーブン(even)データを選択することができる。
【0131】
図16は、図15の第2マルチプレクサ及び第4マルチプレクサの動作を説明する図である。図15及び図16を参照すると、第1信号S1、第2信号S2、第5信号S5、第6信号S6及び出力信号OSが図示されている。第1信号S1、第2信号S2及び出力信号OSは、図11の第1信号S1、第2信号S2及び出力信号OSにそれぞれ対応し得る。
【0132】
第5パルス幅調整器PWC5が第1パルス幅調整器PWC1と同様に動作するため、第5信号S5は第1信号S1と同じ波形を有し得る。第6パルス幅調整器PWC6が第2パルス幅調整器PWC2と同様に動作するため、第6信号S6は第2信号S2と同じ波形を有し得る。以下では、クロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされた結果としてクロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされる信号を出力する第4マルチプレクサMUX4と、クロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされた結果としてクロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされる信号を出力する第2マルチプレクサMUX2との動作が説明される。
【0133】
第1以前のデータビットD[n-1]に対応する時間区間において、第3サンプラーSMP3は、クロック信号CKの立ち下がりエッジ時点で第1信号S1をサンプリングして第1以前のデータビットD[n-1]を出力することができる。
【0134】
現在のデータビットD[n]に対応する時間区間において、第1以前のデータビットD[n-1]の値が「1」であることに基づいて、第4マルチプレクサMUX4は第5信号S5及び第6信号S6のうち、第6信号S6を選択することができる。すなわち、第4マルチプレクサMUX4は、クロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされた結果の値が「1」であることに基づいて、第6信号S6をクロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされる信号として出力することができる。第5サンプラーSMP5は、クロック信号CKの立ち上がりエッジ時点で、第6信号S6をサンプリングして現在のデータビットD[n]を出力することができる。現在のデータビットD[n]の値は「0」であり得る。
【0135】
第1次のデータビットD[n+1]に対応する時間区間において、現在のデータビットD[n]の値が「0」であることに基づいて、第2マルチプレクサMUX2は、第1信号S1及び第2信号S2のうち、第1信号S1を選択することができる。すなわち、第2マルチプレクサMUX2は、クロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされた結果の値が「0」であることに基づいて、第2信号S2をクロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされる信号として出力することができる。第3サンプラーSMP3は、クロック信号CKの立ち下がりエッジ時点で、第1信号S1をサンプリングして第1次のデータビットD[n+1]を出力することができる。第1次のデータビットD[n+1]の値は「1」であり得る。
【0136】
第1次のデータビットD[n+1]の値が「1」であれば、第2次のデータビットD[n+2]に対応する時間区間において、第4マルチプレクサMUX4は第6信号S6を出力することができる。すなわち、第4マルチプレクサMUX4は、クロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされた結果の値が「1」であることに基づいて、第6信号S6をクロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされる信号として出力することができる。第5サンプラーSMP5は、クロック信号CKの立ち上がりエッジ時点で、第6信号S6をサンプリングして第2次のデータビットD[n+2]を出力することができる。第2次データビットD[n+2]の値は「1」であり得る。
【0137】
第2次のデータビットD[n+2]の値が「1」であれば、第3次データビット(D[n+3])に対応する時間区間において、第2マルチプレクサMUX2は、第2信号S2を出力することができる。すなわち、第2マルチプレクサMUX2は、クロック信号CKの立ち上がりエッジに基づいてサンプリングされた結果の値が「1」であることに基づいて、第2信号S2をクロック信号CKの立ち下がりエッジに基づいてサンプリングされる信号として出力することができる。第3サンプラーSMP3は、クロック信号CKの立ち下がりエッジ時点で、第2信号S2をサンプリングして第3次のデータビットD[n+3]を出力することができる。第3次のデータビットD[n+3]の値は「1」であってもよい。
【0138】
DFE100dの出力信号を参照すると、第1信号S1をサンプリングして出力された第1以前のデータビットD[n-1]、第6信号S6をサンプリングして出力された現在のデータビットD[n]、第2信号S2をサンプリングして出力された第1次のデータビットD[n+1]、第6信号S6をサンプリングして出力された第2次のデータビットD[n+2]、及び第1信号S1をサンプリングして出力された第3次のデータビットD[n+3]が示されている。
【0139】
DFE100dの出力信号と図2に示された処理信号とを比較すると、DFE100dの出力信号の有効データウィンドウの幅が大きい可能性がある。すなわち、DFE100dは、処理された信号のISIを除去することにより、図2に示されたロー(raw)信号と同様の出力信号を生成することができる。
【0140】
図17は、本発明の実施形態によるメモリ装置を具体化したブロック図である。図1及び図12を参照すると、メモリ装置12は比較器CMP及びDFE100eを含み得る。説明の便宜及び図面の簡潔さのために、メモリ装置12の構成要素は概念的に示されており、いくつかの不要な構成要素は省略される。DFE100eは、図1のDFE100及び図4のDFE100aに対応し得る。図17の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第1サンプラーSMP1、第2サンプラーSMP2及び第1マルチプレクサMUX1は、図4の比較器CMP、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第1サンプラーMPS1、第2サンプラーSMP2及び第1マルチプレクサMUX1にそれぞれ対応し得る。
【0141】
比較器CMPは、基準電圧Vrefに基づいて、メモリコントローラ11から受信されたデータ信号を基準電圧と比較して処理された信号PSを生成することができる。
【0142】
以下では、DFE100eの構造に対して説明される。DFE100eは、現在のデータビットD[n]に対応する処理された信号PSに対してISI除去動作を遂行し、出力信号OSを生成することができる。DFE100eは、第1パルス幅調整器PWC1、第2パルス幅調整器PWC2、第5パルス幅調整器PWC5、第6パルス幅調整器PWC6、第1サンプラーSMP1、第2サンプラーSMP2、第6サンプラーSMP6、第7サンプラーSMP7、第1マルチプレクサMUX1及び第5マルチプレクサMUX5を含み得る。
【0143】
なお、DFE100eは、DDR(Double Data Rate)に基づいて動作することができる。図4に示されているDFE100aは、データストローブ信号の立ち上がり時点毎に1つのデータビットを受信する反面、図17のDFE100eはクロック信号CK(またはデータストローブ信号)の立ち上がりエッジ時点及び立ち下がりエッジ時点毎に1つのデータビットを受信することができる。
【0144】
第1パルス幅調整器PWC1は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第1信号S1を生成することができる。第2パルス幅調整器PWC2は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第2信号S2を生成することができる。
【0145】
第5パルス幅調整器PWC5は、処理された信号PSの第1論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第5信号S5を生成することができる。第5パルス幅調整器PWC5は、第1パルス幅調整器PWC1と同様に動作することができる
【0146】

第6パルス幅調整器PWC6は、処理された信号PSの第2論理レベルを有するパルス幅を第1時間区間だけ増加させて第6信号S6を生成することができる。第6パルス幅調整器PWC6は、第2パルス幅調整器PWC2と同様に動作することができる。
【0147】
第1サンプラーSMP1は、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点に基づいて、第1信号S1から第1サンプリングされた信号SD1を生成することができる。第2サンプラーSMP2は、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点に基づいて、第2信号S2から第2サンプリングされた信号SD2を生成することができる。第6サンプラーSMP6は、データストローブ信号に基づいて、第5信号S5から第3サンプリングされた信号SD3を生成することができる。第7サンプラーSMP7は、データストローブ信号に基づいて、第6信号S6から第4サンプリングされた信号SD4を生成することができる。すなわち、第6及び第7サンプラーSMP6、SMP7は、データストローブ信号の立ち上がりエッジ時点に基づいて動作することができる。
【0148】
第1マルチプレクサMUX1は、第5マルチプレクサMUX5の出力に基づいて、第1サンプリングされた信号SD1及び第2サンプリングされた信号SD2のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第5マルチプレクサMUX5から出力されたビットが第1値を有する場合、第1マルチプレクサMUX1は第2サンプリングされた信号SD2を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。第5マルチプレクサMUX5の出力されたビットが第2値を有する場合、第1マルチプレクサMUX1は第1サンプリングされた信号SD1を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。すなわち、第1マルチプレクサMUX1は、データストローブ信号の立ち上がりエッジ時点でサンプリングされた信号に基づいて、第1サンプリング信号SD1及び第2サンプリング信号SD2のうち、いずれか1つを出力することができる。これにより、オッド(odd)データサンプリング結果としてイーブン(even)データを選択することができる。
【0149】
第5マルチプレクサMUX5は、第1マルチプレクサMUX1の出力に基づいて、第3サンプリング信号SD3及び第4サンプリング信号SD4のうち、いずれか1つを出力することができる。いくつかの実施形態では、第1マルチプレクサMUX1の出力されたビットが第1値を有する場合、第5マルチプレクサMUX5は第4サンプリングされた信号SD4を出力することができる。例えば、第1値は「1」であり得る。第1マルチプレクサMUX1の出力ビットが第2値を有する場合、第5マルチプレクサMUX5は第3サンプリングされた信号SD3を出力することができる。例えば、第2値は「0」であり得る。すなわち、第5マルチプレクサMUX5は、データストローブ信号の立ち下がりエッジ時点でサンプリングされた信号に基づいて、第3サンプリングされた信号SD3及び第4サンプリングされた信号SD4のうち、いずれか1つを出力することができる。これにより、イーブン(even)データサンプリング結果としてオッド(odd)データを選択することができる。
【0150】
上述された内容は、本発明を実施するための具体的な実施形態である。本発明は、上述された実施形態だけでなく、単に設計変更または容易に変更することができる実施形態も含む。また、本発明は、実施形態を用いて容易に変形して実施することができる技術も含む。したがって、本発明の範囲は、上述された実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、本発明の特許請求の範囲と均等なものによっても定められるべきである。
【符号の説明】
【0151】
10 メモリシステム
11 メモリコントローラ
12 メモリ装置

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