(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031987
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】システム及びプログラム等
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20240229BHJP
G01S 7/38 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G06F3/0482
G01S7/38
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023174930
(22)【出願日】2023-10-10
(62)【分割の表示】P 2018248236の分割
【原出願日】2018-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2018008368
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】小野里 繁
(72)【発明者】
【氏名】片桐 康晴
(72)【発明者】
【氏名】橋口 勝善
(72)【発明者】
【氏名】依藤 勇規
(72)【発明者】
【氏名】上 三千洋
(72)【発明者】
【氏名】阿部 和範
(72)【発明者】
【氏名】庄司 孝平
(72)【発明者】
【氏名】浅野 隆
(72)【発明者】
【氏名】大嶌 博昭
(72)【発明者】
【氏名】日比野 孝弘
(72)【発明者】
【氏名】野中 勇治
(72)【発明者】
【氏名】福田 稔
(72)【発明者】
【氏名】梶田 裕一
(72)【発明者】
【氏名】小林 典仙
(72)【発明者】
【氏名】清水 勇喜
(57)【要約】
【課題】設定が簡単かつ適切に行えるシステムを提供する。
【解決手段】ユーザに対する報知機能と、その報知機能による報知に関連する事項を設定する設定機能を備えたシステムである。図(a)に示すように、通常時に表示している待受画面に対してタッチ操作があると、即時性のある第一メニュー画面を表示し(図(b)参照)、その第一メニュー画面にある所定の項目が選択されると即時性の無い設定のための第二メニュー画面を表示する(図(c)参照)機能を有する。第一メニュー画面には、即時に設定できる増音量ボタン41a,減音量ボタン41bと、第二メニュー画面に行く設定ボタン41cを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対する報知機能と、その報知機能による報知に関連する事項を設定する設定機能を備えたシステムであり、
通常時に表示している画面に対して操作があると即時性のある第一メニュー画面を表示し、その第一メニュー画面にある所定の項目が選択されると即時性の無い前記設定のための第二メニュー画面を表示するようにし、
前記第一メニュー画面には、即時に設定できる項目と、前記第二メニュー画面に行く項目を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
第一メニュー画面を一定時間表示すると元の画面に復帰し、前記第二メニュー画面を一定時間表示しても元の画面に復帰しないように構成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
即時性のある前記第一メニュー画面は、一画面中に全ての選択可能な項目を表示し、
即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、一画面に表示する項目の表示数を基準値以下に制限することを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、設定項目を縦に所定数配置し、
その設定項目の表示領域に、その設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する機能を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、設定項目を縦に所定数配置し、
その設定項目の表示領域に、その設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する機能と、
前記表示領域に対する操作があると、その設定項目の設定内容を変更するための設定メニュー画面を表示する機能と、
前記第二メニュー画面における前記現在の設定内容を表示する領域に対する操作が行われると、前記設定メニュー画面を表示することなく現在の設定内容を切り替える機能を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、
設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する設定項目表示領域を備えるメニュー画面と、
そのメニュー画面とは別の、前記設定項目の設定内容を変更するための設定メニュー画面とを有し、
前記メニュー画面に表示する前記設定内容の表示語句文言と、前記設定メニュー画面に表示する選択候補として表示する設定内容の表示文言は、別のデータとして持たせ、同じ内容を意味するそれぞれの表示文言が前記メニュー画面の方が簡易な表現を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第二メニュー画面に表示した設定項目に対して第一の操作が行われた場合に当該設定項目の前記設定のための処理を行う機能と、前記第一の操作と異なる第二の操作があった場合にその設定項目の説明画面を表示する機能を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第二メニュー画面に表示した設定項目に対して第一の操作が行われた場合に当該設定項目の前記設定のための処理を行う機能と、前記第一の操作と異なる第二の操作があった場合にその設定項目の説明画面を表示する機能を備え、
前記通常時に表示している画面と、前記第一メニュー画面に対して前記第二操作があっても前記説明画面を表示しないことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、
前記第一警報は、前記動きを複数回繰り返して再生するものであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、
前記第一警報を表示後、前記第二警報を表示する処理を複数回繰り返し行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、
前記CGは、警報対象にズームアップする動きを有し、ズームアップした映像の次に、前記第二警報による前記画像を表示することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記報知機能は、取締情報画面を表示する機能を備え、
その取締情報画面で報知する取締情報の種類を所定の色で報知するようにしたことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記報知機能は、取締情報画面を所定時間表示後、所定の画面を表示する機能と、
その所定の画面の所定の場所を操作すると、前記取締情報画面を表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記報知機能は、取締情報画面を所定時間表示後、所定の画面を表示する機能と、
その所定の画面の所定の場所を操作すると、前記取締情報画面を表示する機能を備え、
走行中の道路が、取締情報が存在しない場合、前記所定の場所を操作しても前記取締情報画面を表示しないようにしたことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
同種の警報対象であって、通行に注意が必要な警報対象を特定警報対象とし、前記報知機能は、前記特定警報対象が、報知対象になる条件を緩くしてことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記報知機能は、警報対象に関する情報を表示するメッセージウインドウを、地図画面に対して重ねて表示し、その重ねる位置は、車両の進行先になりにくい場所とすることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
請求項1から17のいずれかに記載のシステムに用いられる機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばシステム及びプログラム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、例えばその段落[0078]に「本例のレーダー探知機1では、
図17のごとく待受画面へのタッチ操作に応じて切替表示される設定一覧画面1Aを利用して各種設定が可能である。この設定一覧画面1Aには、(1)待受設定、(2)モード設定、(3)警報設定、(4)画面・LED設定、(5)音声設定、(6)投稿設定、(7)リマインダー設定、(8)システム設定、(9)カスタム設定、(10)OBD設定に対応する各設定ボタンが配置されている。以下、各設定の内容・操作について説明する。ただし、(6)投稿設定については「10.投稿」において詳細に説明する。」との技術が開示されている。段落[0079]以降、
図18以降に示すように画面遷移しながら各設定を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術は、設定項目が多数存在し、画面を適宜切り替えて希望する設定項目を見つけ、設定内容を変更する。係る処理は煩雑で、スムーズな設定が行えないという課題がある。
【0005】
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、この課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題も開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)ユーザに対する報知機能と、その報知機能による報知に関連する事項を設定する設定機能を備えたシステムであり、通常時に表示している画面に対して操作があると即時性のある第一メニュー画面を表示し、その第一メニュー画面にある所定の項目が選択されると即時性の無い前記設定のための第二メニュー画面を表示するようにし、前記第一メニュー画面には、即時に設定できる項目と、前記第二メニュー画面に行く項目を備えるようにした。
【0007】
通常時に表示している画面に対し操作することで、即時性のある第一メニュー画面が表示されるので、ユーザはそのとき実施したい項目をすぐに選択できる。第一メニュー画面から所定の項目を選択すると、第二メニュー画面が表示されるので、ユーザは、第二メニュー画面を操作しながら所望の報知に関連する事項を設定することができる。
【0008】
システムは、例えば車載可能なものとすると良く、車載可能なものとした場合には報知は運転・走行に有益な情報を提供すると良い。システムは、複数の装置・機器から構成しても良いが、1つの機器で構成すると良い。通常時に表示している画面は、例えば動作中に表示する画面がある。
【0009】
(2)第一メニュー画面を一定時間表示すると元の画面に復帰し、第二メニュー画面を一定時間表示しても元の画面に復帰しないようにすると良い。ユーザは、第一メニュー画面を見ることで、今処理したい即時性のある項目があるか否かがすぐに判断でき、項目がない場合には、そのまま放置すれば自動的に待受画面に復帰するので良い。第二メニュー画面は、表示部の表示内容を見ながら、項目の設定をどのようにするか考えることもあり、一定時間以上操作がないこともある。そのようなときに元の画面に復帰すると、再び処理のための画面に遷移するための操作を行う必要があり煩雑となる。そこで、自動復帰させないことで、ゆっくり検討し、確実に操作を行うことができるので良い。
【0010】
(3)即時性のある前記第一メニュー画面は、一画面中に全ての選択可能な項目を表示し、即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、一画面に表示する項目の表示数を基準値以下に制限するとよい。
【0011】
即時性のある第一メニュー画面には、その第一メニュー画面で選択可能な項目が一覧表示されているので、ユーザは、目的の項目をすぐに選択し、所望の処理をすることができる。第二メニュー画面は、一画面中の表示数が制限されているので、その第二メニュー画面で表示される設定のための項目が見やすく、設定しようとする目的の項目を見つけやすく、確実に目的の項目を選択することができる。表示数を制限することで、第二メニュー画面の枚数は増えるが、即時性がないものなので、ゆっくり探すことができる。特に、設定ための項目の選択を表示画面に対するタッチ式にした場合には、表示数を制限したので例えば一つの設定項目の領域を大きくしたり、隣接する設定項目との距離を離したりすることができ、間違って異なる項目をタッチしたり、隣接する複数の設定項目を同時に押したりすることがなくなり、操作性が向上するので良い。
【0012】
(4)即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、設定項目を縦に所定数配置し、その設定項目の表示領域に、その設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する機能を備えるとよい。第二メニュー画面には、選択可能な設定項目が表示されているが、その設定項目のタイトルとともに表示される設定項目の現在の設定内容を知ることができる。ユーザは、現在の設定内容を確認するために、いちいちその設定項目の設定値を設定する階層に入る必要が無いので操作性が向上して好ましい。
【0013】
(5)即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、設定項目を縦に所定数配置し、その設定項目の表示領域に、その設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する機能と、前記表示領域に対する操作があると、その設定項目の設定内容を変更するための設定メニュー画面を表示する機能と、前記第二メニュー画面における前記現在の設定内容を表示する領域に対する操作が行われると、前記設定メニュー画面を表示することなく現在の設定内容を切り替える機能を備えると良い。このようにすると、下位の階層の設定メニュー画面に遷移しなくても、設定項目の設定内容の設定を行えるのでよい。設定メニュー画面を表示することなく現在の設定内容を切り替える機能は、設定内容の候補が少ないものの場合に適用し、候補が多い場合には係る切り替える機能が働かないようにすると良い。少ない数は、2乃至3個の場合とするとよく、2個の場合とするとより良い。
【0014】
(6)即時性の無い設定のための前記第二メニュー画面は、設定項目のタイトルと、現在の設定内容を表示する設定項目表示領域を備えるメニュー画面と、そのメニュー画面とは別の、前記設定項目の設定内容を変更するための設定メニュー画面とを有し、前記メニュー画面に表示する前記設定内容の表示語句文言と、前記設定メニュー画面に表示する選択候補として表示する設定内容の表示文言は、別のデータとして持たせ、同じ内容を意味するそれぞれの表示文言が前記メニュー画面の方が簡易な表現を有するようにするとよい。
【0015】
メニュー画面では、設定項目の表示領域内に、現在の設定内容を表示することができ、ユーザはその内容をなんとなくでも理解できる。実際の設定メニュー画面に遷移した状態では、選択候補としての設定内容が正しく表示されるので、ユーザは内容を正しく理解できる。簡易な表現は、例えば、マーク・記号としても良いが、少ない文字数の用語とするとよく、文字を少なくする場合には短縮形とすると良い。
【0016】
(7)前記第二メニュー画面に表示した設定項目に対して第一の操作が行われた場合に当該設定項目の前記設定のための処理を行う機能と、前記第一の操作と異なる第二の操作があった場合にその設定項目の説明画面を表示する機能を備えるとよい。
【0017】
ユーザは、第一の操作をすることで、設定項目の内容を変更等の設定することができ、第二の操作をすることで説明画面を表示して設定項目の内容を知ることができる。例えばユーザは操作をしながら、取扱説明書を見ることなく設定項目の内容をスムーズ・タイムリーに知ることができ、ユーザにとって必要な項目か否かをすぐに判断でき、効率よくユーザにとって適切な報知内容に設定することができる。
【0018】
第一の操作は例えば短押しとし、第二の操作は例えば長押しとすると良い。設定のための処理を行う機能は、例えば選択された設定項目の設定を変えるための設定メニュー画面の表示や、メニュー画面のまま設定項目の設定内容を変更することとするとよい。説明画面は、例えば、説明ポップアップ画面とすると良い。
【0019】
(8)前記第二メニュー画面に表示した設定項目に対して第一の操作が行われた場合に当該設定項目の前記設定のための処理を行う機能と、前記第一の操作と異なる第二の操作があった場合にその設定項目の説明画面を表示する機能を備え、前記通常時に表示している画面と、前記第一メニュー画面に対して前記第二操作があっても前記説明画面を表示しないようにすると良い。
【0020】
通常時に表示する画面はいつも表示される画面であるので説明画面による説明は不要であり、例えばユーザが意図せずに第一の操作と異なる第二の操作を行った場合に説明画面が表示されると煩雑であるが、表示しないことで係る煩雑さが解消されるのでよい。第一メニュー画面は、即時性を有する処理を選択するため画面であるので、各処理の内容がわかりやすく説明画面により説明が不要であり、例えばユーザが意図せずに第一の操作と異なる第二の操作を行った場合に説明画面が表示されると煩雑であるので、表示しないことで係る煩雑さが解消されるのでよい。特に、例えば第一の操作が画面への短押し、第二の操作が画面への長押しとした場合、第一メニュー画面は、即時性を有する処理を行うための画面であり、例えばユーザは、急ぐあまり画面を押し続けることがあるので、その長押しにより説明画面が表示されると煩雑で、即時性のある処理を阻害するので表示しない設定すると良い。
【0021】
(9)前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備えるとよい。
【0022】
動きのあるCGによりユーザに対して注意を喚起させた後で、第二警報による警報対象を含む景色に対応する画像を表示するので、警報内容をユーザに認識させやすくなるので良い。第一警報の後に行う第二警報は、連続して警報をすると良い。連続して警報することで、第一警報のCGと第二警報の画像の継続性が強くなり、連続した画像の再生で注意を喚起と警報内容の認識を効果的に行うことかできるので良い。第一警報のCGを表示する領域と、第二警報の画像を表示する領域は、同じ位置に行うと良い。第一警報と第二警報を同じ位置に表示することで、両者の一体化・連続継続性が強くなるので良い。第一警報によるCGは、警報の種類に関係するものとすると良い。第二警報の画像は、運転席から見た画像とすると良く、実写画像とするとより好ましい。警報対象は、特定の装置・機器とするとよく、当該機器等がないものの場合には特定の場所としても良いが、特定の装置・機器とするとわかりやすいので良い。
【0023】
(10)前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、前記第一警報は、前記動きを複数回繰り返して再生するものとするとよい。
【0024】
第一警報の後で第二警報の画像を継続して出し続けると注目されにくいが、第一警報の動きのあるCGの表示をある程度の時間をとり、一連の動きを複数回繰り返すことで着目させやすくなる。動きが複数回再生されるので、CGによる第一警報も注目されるので良い。例えば、CGが警報対象の種類に関係するものの場合、第一警報で警報対象の種類を認識させることができ、その後、警報対象を含む景色に対応する画像を表示することで、実際の状況を理解させることができるので好ましい。
【0025】
(11)前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、前記第一警報を表示後、前記第二警報を表示する処理を複数回繰り返し行うとよい。
【0026】
例えば、第一警報の後で第二警報が継続して表示されるような場合に、第二警報の表示時間が長くなり最初に表示された第一警報に対する注目度が低下してしまうが、第一警報の後で動きのあるCGからなる第一警報を表示することで、第一警報についても注目されるので良い。特に、第二警報で標示される画像が静止画の場合、動きのない画像が継続して表示されると、注目されにくいが、動きのあるCGからなる第一警報を適宜表示することで、ユーザの周辺視野で動きを生じさせ、気をつけるべきターゲットがあることを認識させることができるのでよい。
【0027】
第一警報の表示時間は、例えば数秒とすると良い。その程度の時間があると、動きを認識でき、また、その認識に伴いユーザが画面を見ると、長くとも数秒待てば例えば実写等の第二警報の画像が表示されるので、ユーザは画面を長い時間注視しなくても第二警報の内容を確認ができるので良い。
【0028】
また、第一警報が警報対象の種類に応じたCGとすると、実際の景色の画像を表示した後に種類に応じたCGを報知することで、CGにも着目され、第二警報で表示された警報対象の種類の理解が深まるので良い。特に、接近した場合に、例えば音声が鳴っていないときも警告画面を表示し続ける場合に、適宜に動きのあるCGを入れ込むことで、ユーザの周辺視野で動きを生じさせ、気をつけるべき警報対象があることを認識させることができる。それに伴い画面を見ると、長くとも数秒待てば第二警報の画像を見ることができるので良い。
【0029】
複数回の繰り返しは、必ずしも整数に限らず、例えば2.5回のように第一警報で終わるようにしても良く、また、第一警報や第二警報の途中で停止するようにしてもよいが、整数とすると良い。
【0030】
(12)前記報知機能は、動きのあるCGによる第一警報と、警報対象を含む景色に対応する画像を用いた第二警報を有し、所定のタイミングで第一警報を表示後、第二警報を表示する機能を備え、前記CGは、警報対象にズームアップする動きを有し、ズームアップした映像の次に、前記第二警報による前記画像を表示するようにすると良い。第一警報でユーザに対して警報対象がなんであるかを認識させることができ、その後に第二警報をすることで、その認識させた警報対象の存在を知らせることができるので良い。
【0031】
(13)前記報知機能は、取締情報画面を表示する機能を備え、その取締情報画面で報知する取締情報の種類を所定の色で報知するようにすると良い。取締情報を取締情報画面に表示するとともに、取締情報の種類を色で報知するようにしたので、ユーザは、その色を見て何についての取締情報が報知されているかが一目で理解できるので良い。取締情報は、例えば公開取締情報や、速度取締指針に関する情報などがあり、それらの種類を色で区別する。例えば係る取締情報の種類をテキスト表示すると見つけにくいが、色で区別することで一目でわかるので良い。所定の色は、例えば実施形態のように取締情報画面内の所定位置に表示すると良い。また所定の色は、例えば、実施形態のLED発光部に表示するようにしてもよいが、取締情報画面内に表示すると、表示された取締情報との関連がわかりやすくてよい。
【0032】
(14)前記報知機能は、取締情報画面を所定時間表示後、所定の画面を表示する機能と、その所定の画面の所定の場所を操作すると、前記取締情報画面を表示する機能を備えるとよい。取締情報画面が消えて内容を見逃したとしても、簡単な操作で再表示させ、内容を確認することができるので良い。所定の画面は、取締情報画面を表示する前の元の画面とすると良く、例えば地図表示の待受画面とすると良い。
【0033】
(15)前記報知機能は、取締情報画面を所定時間表示後、所定の画面を表示する機能と、その所定の画面の所定の場所を操作すると、前記取締情報画面を表示する機能を備え、走行中の道路が、取締情報が存在しない場合、前記所定の場所を操作しても前記取締情報画面を表示しないようにすると良い。走行中の道路が取締情報と関係ない場合、取締情報画面が表示されないので、所定の場所を操作することで、取締情報があるか否かを簡単に知ることができるのでよい。
【0034】
(16)同種の警報対象であって、通行に注意が必要な警報対象を特定警報対象とし、前記報知機能は、前記特定警報対象が、報知対象になる条件を緩くすると良い。同種の警報対象であっても、特定警報対象については報知対象になる条件を緩くするので、報知されやすくなり、警報対象から比較的離れた遠い位置で報知される。よって、離れた位置から注意して進行したり迂回したりする必要があることを理解することができ、安全でスムーズ運転が行える。同種の警報対象は、例えば「踏切」と「要注意踏切」のように名称に同一の部分を含むものとすると良い。報知対象になる条件を緩くとは、例えば対象となる離反距離を長くしたり、報知対象に含まれる角度を広くしたりするとよい。特定警報対象の報知は、通常の警報対象の報知よりも目立つ警報態様とするとよい。
【0035】
(17)前記報知機能は、警報対象に関する情報を表示するメッセージウインドウを、地図画面に対して重ねて表示し、その重ねる位置は、車両の進行先になりにくい場所とするとよい。メッセージウインドウを表示する際に地図画面に重ねて表示するので、例えばメッセージウインドウの表示の有無にかかわらず、同じ地図画面を使用することができるのでよい。地図画面等の待受画面を画面一杯に表示可能になるとよい。メッセージウインドウで重なって見えなくなる地図情報は、車両の進行先になりにくい場所としたので、弊害が少ないのでよい。メッセージウインドウの表示位置を固定すると良い。進行先になりにくい場所は、画面の右端とすると良い。メッセージウインドウは、常時は表示せず、必要なときに表示するとよく、例えば、現在位置の自車を挟んで2つのウインドウを表示した場合、各ウインドウは重ならないようにし、同じ警報対象についての情報を表示すると良い。
【0036】
(18)本発明に係るプログラムは、(1)から(17)のいずれかに記載のシステムにおける機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとするとよい。
【0037】
上述した(1)から(17)の発明は、任意に組み合わせることができる。例えば(1)に示した発明の全部または一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。本願出願人は、これらの構成を含むものについても、補正・分割出願・意匠登録出願への変更出願等により特許権・意匠権等を取得する意思を有する。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、設定が簡単かつ適切に行える。また、警報内容をユーザに認識させやすくなり、適切な警報が行える。
【0039】
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明に係るシステムの一例であるレーダー探知機の一形態を示す外観図で ある。
【
図5】設定機能を説明するための待受画面、第一メニュー画面、第二メニュー画面 の一例を示す図である。
【
図7】待受変更・位置登録機能を説明するための図である。
【
図8】設定機能を説明するためのシステムの設定項目を示す図である。
【
図9】設定機能を説明するための機能の設定項目を示す図である。
【
図13】設定機能(説明ポップアップ)を説明するための図である。
【
図14】設定機能(カータイプ変更)を説明する図である。
【
図15】警報機能(CG+実写)を説明する図である。
【
図17】動きのあるCG及び実写の一例を示す図である。
【
図18】警報機能(CG+実写)を説明する図である。
【
図19】警報機能(CG+実写)を説明する図である。
【
図20】警報機能(メッセージウインドウ)を説明する図である。
【
図21】警報機能(メッセージウインドウ)を説明する図である。
【
図22】警報機能(取締情報表示機能)を説明する図である。
【
図23】GPS警報機能における、各ターゲットの種類と、ターゲットアイコンと 、警報するタイミングの一例を示す図である。
【
図24】GPS警報機能における、各ターゲットの種類と、ターゲットアイコンと 、警報するタイミングの一例を示す図である。
【
図31】撮影した画像データに基づく警報機能を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成や形状等は単なる説明例であり、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0042】
[システムの基本構成]
図1,
図2は、本発明のシステムを構成するシステムとして好適な一実施形態である車載可能な機器の一形態のレーダー探知機の構成を示している。レーダー探知機1は、薄型矩形状のケース2を備え、例えばそのケース2の背面側下方に取り付けられたブラケット3を用いて車両のダッシュボード上等に貼り付けて固定される。
【0043】
ケース2の前面には、表示部4を備える。表示部4は、カラー液晶ディスプレイで構成する。このカラー液晶ディスプレイは、例えば、3.5インチサイズのものを用いる。この表示部4には、表示部4のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル5を備える。また、ケース2の前面の左サイドには、LED発光部6と、照度センサ7を配置する。LED発光部6は、上下方向に延びる棒状の発光領域を有し、様々な色を発光する機能をする。例えばフルカラーLEDなどで構成すると良い。このLED発光部6は、例えば警報の種類・緊急度や公開取締情報などのお知らせによって、さまざまな色で発光して警告等する。照度センサ7は、LED発光部6の上側に配置され、周囲の明るさを検知する。照度センサ7からの出力される周囲の明るさの検知結果に基づき、制御部18は、表示部4の輝度を調整する。
【0044】
ケース2の右側面には、着脱可能な記録媒体としてのメモリカード11を装着するためのカード挿入口9を備え、ケース2内のカード挿入口9の内側にカードリーダ10が内蔵される。このカード挿入口9からメモリカード11を挿入することで、そのメモリカード11はカードリーダ10に装着される。カードリーダ10は、装着されたメモリカード11に格納されたデータを内部に取り込む。メモリカード11に格納されたデータは、例えば新規な警報対象の情報(緯度経度等の位置情報,種別情報等)などの更新情報がある。その更新情報は、例えば制御部18経由で装置に内蔵されるデータベース19に格納・ダウンロードされ、データ更新がされる。
【0045】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばNANDFlashメモリ)により実現できる。またメモリカード11自体をデータベース19の一部又は全部として構成しても良い。なお、データベース19には、出荷時に地図データ並びに一定の警報対象に関する情報が登録されており、その後に追加された警報対象についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。
【0046】
ケース2の背面側上方の内部にGPS受信器13を配置し、さらにその横にマイクロ波受信器14,無線受信器15を配置する。GPS受信器13は、衛星軌道上の人工衛星から発信される電波を受信し、現在位置の緯度・経度を測位し得られた現在位置情報を出力する。GPS受信器13は、当該人工衛星からの電波に基づく測位機能に加え、準天頂衛星の「みちびき」からの信号を受信しより正確な測位をする機能、グロナス(Global Navigation Satellite System)といったロシアの衛星を利用し、地上での現在位置を計算する機能、運輸多目的衛星の「ひまわり」からの信号を受信することにより、衛星軌道上の人工衛星殻の電波の受信により測位する現在位置の誤差を補正し、測位精度を向上する機能、GAGAN(GPS Aided GEO Augmented Navigation)といったインドの静止衛星型衛星航法補強システムに対応する機能、GALILEO(Global Navigation Satellite System)といったEU(ヨーロッパ連合)の全地球航法衛星システムに対応する機能などを備えると良い。マイクロ波受信器14は、速度測定装置から出射される所定周波数のマイクロ波を受信する。無線受信器15は、交通取締連絡用のVHF及びUHF帯の無線電波等を受信する。ケース2内の所定位置には、スピーカ16を内蔵する。
【0047】
ケース2の背面側下方には、DCジャック12を配置する。このDCジャック12は、レーダー探知機1に電源を供給するのに使用する。例えば、DCジャック12にシガープラグコードのコネクタ22を接続し、そのシガープラグコードを車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得る。シガープラグコードに変えて、車両のOBDIIコネクタに接続可能なOBDIIアダプタ21を用いると良い。OBDIIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、定期的に各種の車両情報が出力される。そこで、このOBDIIアダプタ21と車両本体側のOBDIIコネクタとを連結し、OBDIIアダプタ21の接続コードの先端に取付けたコネクタ23をDCジャック12に接続することで、レーダー探知機1への電源供給を行うと同時に制御部18は、各種の車両情報を定期的に取得する。
【0048】
この車両情報としては、車両の走行距離、車両の車速、インジェクション噴射時間、吸入空気量、残燃料の情報等がある。残燃料は、現在の燃料タンクに残っている燃料の量であり、0.5リットルの分解能で出力される。よって、残燃料を定期的に取得し、前回の残燃料と今回の残燃料との間で変化が発生したタイミングを記録することで、前回変化が発生してから今回変化が生じるまでに消費された燃料は、0.5リットルと言える。また、定期的に燃費に関する情報(生涯燃費,今回燃費,瞬間燃費等の情報)が出力されるものもある。制御部18は、取得した車両情報を待受画面に表示させたり、トンネル内など衛星情報が受信できない場所でも速度情報を取得し、より正確な警報を行ったりする。
【0049】
ケース2には、加速度センサ25とジャイロセンサ26と気圧センサ27を設ける。加速度センサ25は、車両に係る加速度を検出するもので、車両の前後方向と、横方向の2方向の加速度を求める。ジャイロセンサ26は、角速度を積算することで、制御部18が、地図上で自車両の進行方向を求める。気圧センサ27は、気圧の変化による高度変化を計測するのに用いる。
【0050】
制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、
図2に示すように上述した各部と接続される。制御部18は、上記の各種の入力機器(タッチパネル5、GPS受信器13、マイクロ波受信器14、無線受信器15,加速度センサ25,ジャイロセンサ26,気圧センサ27等)から入力される情報に基づいて運転者に報知する情報を作成し、出力機器(表示部4,LED発光部6,スピーカ16等)を利用して情報を出力する。
【0051】
本実施形態のレーダー探知機1における機能は、制御部18に有するCPUが実行するファームウェアとして制御部18のNANDFlashメモリに格納され、これを制御部18に有するCPUが実行することで実現する。NANDFlashメモリに記憶されたファームウェアは、メモリカード11に記憶された新たなファームウェアによって更新することが可能である。
【0052】
「表示部4等を用いた報知・警報の基本機能」
レーダー探知機1の出力機器から出力される主な情報は、運転者に安全を促すための警報情報である。警報情報は、例えば次のような場合に出力される。制御部18は、データベース19に地図情報として記憶された警報対象の位置(緯度経度)と、GPS受信器13によって検出した車両の現在位置(緯度経度)から両者の距離を求め、求めた距離が所定距離以下となった場合に、出力機器から警報情報を出力する(GPS警報機能)。また例えば制御部18は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、出力機器から警報情報を出力する(レーダー波警報機能)。また例えば制御部18は、無線受信器15によって所定の無線電波を受信した場合、出力機器から警報情報を出力する(無線警報機能)。レーダー探知機1は、警報情報を出力することにより交通事故の発生しやすい危険な場所を運転者に認識させる。これにより、レーダー探知機1は、運転者に安全運転を促すことができる。なお、上述した警報情報は一例であり、実際には、他の様々な警報情報を運転者に対して出力する。警報情報は、例えば表示部4に出力する所定の画像・映像・文字等から構成される視覚情報や、スピーカ16に出力する音・音声を用いたもの等がある。具体的な警報内容については、後述する。
【0053】
*待受画面表示
制御部18は、所定のイベント発生時に運転者に安全を促すための警報情報を出力する。一方、係るイベントが発生していない場合、制御部18は、たとえば
図3に一例を示すような所定の待受画面を表示する(待受画面表示機能)。この待受画面表示機能は、運転に役立ついろいろな情報を表示するものであり、例えば、GPS受信器13によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度等のGPSに基づく情報を数値、グラフ、アニメその他の態様で表示したり、GPS受信器13で検出したGPS衛星の存在を、数値やアニメその他の態様で表示したり、OBDIIアダプタ21にて取得した所定のOBD情報・車両情報に基づき数値、グラフ、アニメその他の態様で表示したりする機能である。また、待受画面表示機能は、GPS受信器13によって検出した現在位置に基づき、データベース19にアクセスし、そこに記憶されている地図データを読み出して表示するMAP表示機能も備える。
【0054】
図3(a)は、MAP表示機能により表示部4に出力される表示画面の一例を示している。制御部18は、表示部4の表示画面全体のメイン表示領域R1に、自車両の現在位置を基準とした周囲の地図情報をデータベース19より読み出して表示する。地図上の自車両の位置には、矢印形の自車両アイコン31を表示する。この自車両アイコン31の表示位置は、メイン表示領域R1の決められた所定位置とし、その自車両アイコン31の表示位置を基準として、例えばヘディングアップ固定(常に進行方向が上になるように表示)として地図情報を表示する。この自車両アイコン31の表示位置は、例えば、メイン表示領域R1内の下方側の中央付近とする。
【0055】
制御部18は、メイン表示領域R1内の上方左隅に、第一ウインドウW1を重ねて表示する機能と、メイン表示領域R1内の上方右隅に、第二ウインドウW2を重ねて表示する機能を備える。第一ウインドウW1には、例えばその上側に走行速度表示部、下側に時計表示部を配置するレイアウトをとる。走行速度表示部は、自車両の現在の車速を表示するものである。制御部18は、例えば、受信したGPS電波に基づき、現在位置の変位・履歴と経過時間から速度を算出したり、OBDIIアダプタ21を介して車両から車速情報を取得したりして得た自車速度を走行速度表示部に出力する。時計表示部は、現在時刻を表示するもので、制御部18は、例えば内部時計やGPS情報から現在時刻を取得し、時計表示部に出力する。第二ウインドウW2には、現在位置の地名及び道路名を表示する。
【0056】
図3(b)は、加速度待受画面の一例を示し、メイン表示領域R1の左半分側に大きな加速度メーター32aを配置し、左半分側に上下に2つの小メーター32b,32cを配置し、下方右側に文字メーター32dを配置するレイアウトをとる。制御部18は、加速度センサ25で検出された車両にかかる加速度の方向・強さがわかるように、加速度メーター32a内に自車両の模式図と、その周囲に加速度の状態がわかるような図・アニメを表示する。また図示する初期値では、上側の小メーター32bにはアナログ時計を表示し、下側の小メーター32cにはコンパスを表示し、文字メーター32dには自車速度を表示する。小メーター32b,32cに表示する情報は、設定により変更可能とすると良い。
【0057】
図3(c)は、傾斜待受画面の一例を示し、メイン表示領域R1の左側から順に、車両の前後方向の傾斜を示す前後傾斜表示部33a、コンパス表示部33b、車両の左右方向の傾斜を示す左右傾斜表示部33cを配置する。制御部18は、加速度センサ25の出力に基づき、車両の前後・左右方向の傾斜角度を求め、前後傾斜表示部33aと、左右傾斜表示部33cに、傾斜角度の状態を自車両の模式図の向き・姿勢によりあらわす。図示の例では、傾斜角度が0のため、自車両ともに水平に表示している。
【0058】
図3(d)は、OBDIIアダプタを介して取得するOBD情報・車両情報に基づく待受画面の一例であるハイブリッド車用待受画面を示している。この待受画面は、メイン表示領域R1内の上方に、2つのミニメーター34a,34bを配置し、その下方の領域にハイブリッド情報を表示するレイアウトをとる。この例では、制御部18は、左側のミニメーター34aにエンジン回転数を表示し、右側のミニメーター34bにエンジン水温を表示する。ハイブリッド情報は、エンジン回転数34c、エンジン水温34d、HVエアコン消費電力34e、エンジン動作状態(緑:エンジンブレーキ,赤:エンジン駆動)34f、今回エンジン走行比率/瞬間燃費34g、ジェネレーター発電状態34h、フロントモータ動作状態(緑:回生,黄:駆動)34i、バッテリー残量34j、リニアモータ状態(緑:回生,黄:駆動)34k等を適宜の位置に表示する。
【0059】
*イベント発生に基づく警報出力
制御部18は、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行する。各警報機能は、イベントの発生に伴い、表示部4の表示を、各種待受画面から自車位置の周辺の地図を表示するマップ画面に切り替え警告する。待受画面は、
図3(a)に示す地図を表示した画面や、
図3(b)から(d)に示すように地図以外の情報を表示する画面がある。警告を視覚的に行うための警報画面は、例えば
図4等に示すように、表示部4の画面全体のメイン表示領域R1に表示する自車位置の周辺の地図を示すマップ画面と、そのマップ画面上の所定位置にメッセージウインドウを重ねて表示するレイアウトをとる。メッセージウインドウは、本形態では、下方左端に配置する警報画像表示ウインドウW3と、下方右端に配置するメッセージウインドウW4を備える。メッセージウインドウによる警報機能の詳細は後述する。
【0060】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号を検出した場合に、表示部4に対して待受画面から警報画面に切替えて表示するとともに(
図4(a)参照)、スピーカ16から警報音を出力する警報機能である。
【0061】
例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波をマイクロ波受信器14が検出した場合、制御部18は、データベース19に記憶したレーダーの模式図・CG或いは写真を読み出し、警報画像表示ウインドウW3に表示し、その警報に関する情報をメッセージウインドウW4に表示する。制御部18は、その警報画面を表示するとともに、データベース19に記憶した音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ16から出力する。
【0062】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶したその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図・CGを警報画像表示ウインドウW3に表示等した警報画面を表示部4に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶した音声データを読み出して、スピーカ16からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。
【0063】
GPS警報機能は、例えば待受画面表示機能の実行中に、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(例えば200ms間隔)で実行する処理であり、GPS受信器13によって検出した現在位置と、データベース19に記憶した警報対象情報を用いて警報条件(例えば所定の接近関係)を満たしたか否かを判断し、満たした場合に警報を発する機能である。
【0064】
まず警報対象の種別の一例を示すと、居眠り運転事故地点、車両速度測定装置(レーダー式/Hシステム/ループコイル/LHシステム)、移動式車両速度測定エリア、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング、ゾーン30エリア、踏切等の多様な種別のものがある。このような多様の種別について、全てについて警報対象として警報画面を表示するのではなく、設定により選択されたユーザが所望する対象について警報を行うようにすると良い。
【0065】
データベース19に格納する警報対象情報は、個々の警報対象に関する情報であり、警報対象の位置を特定するための経度・緯度を含む位置情報や、警報対象を運転者が特定するのに役立つ警報対象特定用情報がある。本実施形態では、位置情報は、経度・緯度を用いた絶対位置情報としている。これにより、GPS受信器13で検出した現在位置との相対位置関係を容易に求めることができるので好ましい。
【0066】
警報対象特定用情報は、警報対象の種別を示す種別情報や、警報対象の位置を示す文字情報、警報対象を示す音声情報、警報対象を示す画像情報等がある。警報対象を示す音声情報や画像情報等は、警報対象の種別情報に対応するものの場合、個々の警報対象に対する警報対象情報として格納するのではなく、別途共通の情報として所定の記憶エリアに記憶することもできる。そして制御部18は、警報をするに際しては、警報対象情報として記憶している種別情報を読み出し、その種別対象から対応する画像情報や音声情報等を取得し、警報出力することができる。
【0067】
共通の画像情報としては、警報対象の種別が容易に理解できるようにした模式図等のイメージデータがある。模式図は、警報対象の種類が、視覚から直感的に理解できるようにするためのマークでもあり、例えば、車両速度装置や、パトカーや、警官等を3D等でイメージとして作成したものがある。これらの模式図は、報知する際に表示部4に描画出力することで、運転者が直感的に現在報知している警報対象の種類・内容を理解できる。そして、表示部4の表示エリア上における自車位置に自車両アイコン31を描画し、警報対象の箇所の位置に当該模式図からなるターゲットアイコン35を描画する(
図4(b)等参照)。自車両アイコン31と、ターゲットアイコン35を表示すると、どの位置に何の警報対象のものがあるかが直感的に理解できるのでより好ましい。
【0068】
また、音声情報は、例えば、「左方向 1km先 高速道 Hシステムです」、「すぐ先 一般道 Nシステムです」などの相対位置関係や、警報対象の種類等を音声情報としてスピーカ16から出力するためのデータである。上記の例で言うと、「左方向」,「1km先」,「すぐ先」等の車両の現在位置と警報対象との相対的な位置関係を示す音声データと、「一般道 Nシステム」や「高速道 Hシステム」のように警報対象の種類・内容を特定するための音声データは、別に管理・記憶し、報知する際に制御部18がそれぞれの音声データを組み合わせて出力する。
【0069】
これらの警報対象の種類に応じて固定的な音声情報(音声データ)等を別に管理することで、同一内容の情報を個々の警報対象の警報対象情報として登録しなくて済み、メモリ領域の消費量を削減できる。
【0070】
そして、例えば、制御部18は、定期的に現在位置に基づいてデータベース19をアクセスし、警報対象であるループコイルと自車両との距離がデータベース19に記憶された接近警告距離である2km、1km、500mのいずれかになった場合には、警報対象であるループコイルの模式図・CGまたは写真のデータをデータベース19から読み出し、警報画像表示ウインドウW3に表示し、その警報に関する情報をメッセージウインドウW4に表示する。制御部18は、データベース19に記憶された音声データを読み出してスピーカ16から警報音声を出力する接近報知をする。例えば、500mに接近した場合には、「500m先ループコイルです、スピード注意」という音声データをデータベース19から読み出してスピーカ16から出力させる。
【0071】
さらに、データベース19には、道路ネットワーク情報を含む地図データを格納している。この道路ネットワーク情報は、カーナビゲーション等における推奨経路を検索する際に必要なデータであり、道路網(道路レイアウト)や、一方通行等の交通規制などの情報を含む。さらにこの道路ネットワーク情報は、道路と道路の交点ないし道路の変曲点をノードとしてそのノードの位置情報(緯度経度)を記憶するとともに各ノードが接続する他のノードがどのノードかの接続関係を示す情報を記憶している。このように各ノードの接続関係を示す情報に基づき、隣接するノード同士を接続し、その接続したノード間が道路リンクとなる。なお、カーナビゲーション装置のように目的地までの案内をするのではないので、施設・家屋等の表示データのような詳細なデータはなく、簡易なデータとなっている。
【0072】
[設定機能]
上述したように、本実施形態のレーダー探知機1は、イベントの発生に伴い警報等を発する警報機能のように、ユーザに対する報知機能を備えている。さらにレーダー探知機1は、その報知に関連する事項を設定する設定機能を備えている。この報知に関連する事項には、例えば、画面の明るさやベースカラーなどのシステム全体に関係するものや、多数用意した警報対象について警報を行うか否や、警報の仕方や、効果音等の個別の報知条件・機能に関係するものや、OBDIIアダプタ等のレーダー探知機1に接続するオプション品の設定などがある。本実施形態では、設定機能による設定を簡単かつスムーズに行うようにするため、以下に示す各種の機能を備えている。
【0073】
(即時性のある第一メニュー画面と即時性のない第二メニュー画面)
制御部18は、通常時に表示している待受画面に対して所定の操作があると、即時性のある第一メニュー画面を表示し、その第一メニュー画面にある所定の項目が選択されると即時性の無い第二メニュー画面を表示する機能を備える。所定の操作は、例えば、待受画面に対するタッチである。
図5(a)に示すように、制御部18は、表示部4の表示画面全体のメイン表示領域R1に所定の待受画面を表示する。タッチパネル5が、メイン表示領域R1内での接触を検知すると、制御部18は、表示部4の表示を、待受画面から
図5(b)に示す第一メニュー画面に切替えて、当該第一メニュー画面を表示部4の表示画面全体に表示する。
【0074】
第一メニュー画面は、即時に設定できる項目ボタンの一例として、増音量ボタン41aと減音量ボタン41bを備える。また、第一メニュー画面は、第二メニュー画面に遷移するための設定ボタン41cを備える。さらに第一メニュー画面は、待受変更ボタン41d、項目変更ボタン41e、登録ボタン41f、トップボタン41gを備える。各ボタンを縦横適宜に配置する。
【0075】
増音量ボタン41a,減音量ボタン41bは、音量を調整するためのボタンである。
図6(a)に示すように、タッチパネルにより各ボタン領域がタッチされたことを検知すると、制御部18は、音量の設定を1段階、増加或いは減少したレベルに変更設定する。制御部18は、変更後のレベルの音量で、『ピッ』という確認音を出力し、第一メニュー画面の中央付近に、現在の音量を示すレベル報知ウインドウW5を重ねて表示する。ユーザは、この確認音を聞いて、適切か否かを判断し、必要に応じて増音量ボタン41a或いは減音量ボタン41bをさらにタッチして音量調整する。音量は0~7の8段階で調整するようになっており、初期値は5にしている。音量レベルが0に設定された場合、音声による警報は行わない。また、現在の音量レベルが最大の「7」の状態で、さらに増音量ボタン41aがタッチされた場合、制御部18は、音量レベルの変更を行うことなく、『ブブッ』という警告音を出力する。このように、第一メニュー画面に増音量ボタン41aと減音量ボタン41bを配置したので、ユーザは、いずれかのボタンをタッチするだけですくに音量レベルの変更・設定ができ、即時性のある設定が行える。
【0076】
待受変更ボタン41dがタッチされたことが検知されると(
図7(a)参照)、制御部18は、第一メニュー画面に替えて
図7(b)に示す待受変更画面を表示部4に表示する。登録ボタン41fがタッチされたことが検知されると(
図7(c)参照)、制御部18は、第一メニュー画面に替えて
図7(d)に示す任意の場所を地点登録等するための登録画面を表示部4に表示する。このように、制御部18は、ボタンのタッチに伴い、所定の選択・登録等するための画面を表示する。
【0077】
さらにトップボタン41gがタッチされると、制御部18は、トップ画面である通常時に表示している待受画面を表示する。また、制御部18は、第一メニュー画面を表示してから所定時間無操作の場合、待受画面の表示に戻す処理を行う。所定時間は、例えば3秒である。
【0078】
設定ボタン41cがタッチされたことを検知すると(
図5(b)参照)、制御部18は、
図5(c)に示す第二メニュー画面のトップ画面である設定メニュー画面を、表示部4の表示画面全体に表示する。本実施形態では、設定を行う項目を3つのグループに分け、グループ毎に設けた設定メニュー画面から具体的な設定を行うことで、目的の項目に容易かつスムーズにたどり着き、設定を行うことができるようにしている。3つのグループは、「システム」、「機能」、「オプション」とした。システムは、レーダー探知機1の全体に関わる設定項目であり、例えば一度設定するとその車両に設置している限り変更しないことが多い設定項目や、使いはじめに行う初期設定的なものを割り当てると良い。このシステムに属する設定項目は、例えば、明るさ、ベースカラー、カータイプなどがあり、具体的には、例えば
図8に一覧で示す9項目がある。
【0079】
機能は、オープニングの変更やモードの変更など各個別の機能に関する設定を行う設定項目であり、通常使用時に逐次変更するものを割り当てると良い。この機能に属する設定項目は、例えば、報知する警報対象を特定するモードや、どのような警報表示をするかを設定する警報パターンなどがあり、具体的には、例えば
図9に一覧で示す6項目がある。フォトフレーム設定は、待受画面で表示する画像を設定するもので待受機能における表示設定であり、報知機能における表示態様の設定であるため、ともに「機能」に属する設定項目としている。
【0080】
オプションはOBDIIアダプタなど別売品のオプション品を接続した場合の設定項目であり、例えば、OBDIIアダプタの装着時のみ表示されるOBD設定と、無線LAN機能付SD装着時のみ表示されWLAN設定に分かれている。OBD設定と、WLAN設定に属する設定項目は、それぞれ複数個を有する。
【0081】
設定メニュー画面は、3つのグループにあわせ、システムボタン42aと、機能ボタン42bと、オプションボタン42cの3つのボタンを横並びに配置し、下方左側にトップボタン42dを小さく配置し、上方左側にタイトル表示部42eを配置するレイアウトをとる。タイトル表示部42eには、「設定」と表示し、設定メニュー画面であることを示している。制御部18は、トップボタン42dがタッチされたことを検知すると、トップの待受画面表示(
図5(a)等参照)に切り替える。
【0082】
設定メニュー画面でシステムボタン42aの領域が短押しされると(
図10(a)参照)、制御部18は、表示部4の表示画面全体に
図10(b)に示すようなシステム設定画面を表示する。後述するように、システム設定画面は、3頁から構成されており、その1頁目を表示する。このシステム設定画面は、上端にタイトル表示部43aを配置し、そのタイトル表示部43aの下方の多くの領域を使用して、複数の設定項目表示領域43bを縦に並ぶように所定数配置し、右端の上下にカーソルボタン43cを配置し、右端の中央にページ表示部43dを配置し、左端の下方に戻るボタン43eとトップボタン43fを配置するレイアウトをとる。
【0083】
戻るボタン43eがタッチされると、制御部18は、画面表示を一つ上の画面に戻す処理を行い、ここでは、設定メニュー画面を表示する。トップボタン43fがタッチされると、制御部18は、待受画面の表示に切り替える。タイトル表示部43aには、システム設定画面であることを表す「システム設定」と表示する。
【0084】
設定項目表示領域43bは、横長に形成し、その左端側に設定項目のタイトルを表示するタイトル表示部43b′を設け、右端側に、現在の設定内容を表示する設定内容表示部43b″を設ける。係る構成の設定項目表示領域43bを縦に所定数配置する。所定数は、本実施形態では4個とする。図示された頁のシステム設定画面では、一番上の設定項目表示領域43bには、タイトルとして「明るさ」を表示し、設定内容は「普通」を表示する。
図8に示すように、設定項目「明るさ」が取り得る設定値は、「暗い」「普通」「明るい」の3値であり、ここでは初期値の通り「普通」が現在の設定内容であることを示している。
【0085】
本実施形態では、システム設定画面の設定項目表示領域43bの右端に設定内容表示部43b″を設けたので、画面を切り替えて下位の階層の例えば設定変更画面に入ることなく、現在の設定内容を知ることができる。ユーザは、設定項目についての設定内容を変更すべきか否かが簡単にわかり、確認のために画面を切り替える必要が無い。ユーザは、表示された現在の設定内容を確認し、切り替えたい場合に、例えば下位の設定メニュー画面に入っていけば良いので、迅速に必要な設定項目についての設定が行えるので好ましい。さらに、一行表示で、タイトルと設定内容を対にして表示するので、一目でのその関係がわかるので良い。
【0086】
所定数は、最大4個としている。このように、設定項目表示領域43bは、1画面に4行表示とすることを特徴としている。このように4行表示にすることで、タイトル表示部43b′並びに設定内容表示部43b″に表示する情報の視認性を確保しつつ、1画面で表示可能な項目数を多くし、1つのグループに属する設定項目を表示するための画面の枚数を抑えることができる。本形態では、原則として、3枚以内に収まる設定となる。例えば、システムに属する設定項目は、9個であるので、システム設定画面は、3枚の画面で構成できる(
図11(a)参照)。各画面への切替は、カーソルボタン43cのタッチで行う。
【0087】
本例では、3枚の画面で構成されるので、少ないタッチ数で全体を確認し、目的の選択項目を見つけることができる。よって、設定メニュー画面から、一つ下位のシステム設定画面に入り、すぐに内容確認し、必要に応じて設定を行った後、戻るボタン43e或いはトップボタン43fのタッチにより上位の画面に戻ることができる。
【0088】
また後述するように設定値候補表示部44bは、下位の設定変更画面に遷移するボタンを兼用している。そして、当該ボタンを指等でタッチして選択するが、4行表示に抑えることで、上下に隣接する複数の設定値候補表示部44bを同時に押してしまうことなく、所望の設定値候補表示部44bを正確にタッチすることができるので良い。さらに、本実施形態では、表示部4は、3.5インチサイズのものを用いたが、4行表示を採用することで、例えば、2.8インチサイズのものでも視認性と誤タッチのない操作性を確保することができる。
【0089】
設定内容表示部43b″以外の設定項目表示領域43bがタッチされると、制御部18は、タッチされた設定項目についての設定変更画面を表示する。例えば、
図10(b)において「明るさ」の設定項目表示領域43bがタッチされると、
図10(c)に示す明るさについての設定変更画面を表示す。この設定変更画面のレイアウトは、システム設定画面と同様であり、上端にタイトル表示部44aを配置し、そのタイトル表示部44aの下方の多くの領域を使用して、複数の設定値候補表示部44bを縦に並ぶように所定数配置し、右端の上下にカーソルボタン44cを配置し、右端の中央にページ表示部44dを配置し、左端の下方に戻るボタン44eとトップボタン44fを配置するレイアウトをとる。タイトル表示部43aには、設定項目が「明るさ」であることを表す「明るさ選択」と表示する。
【0090】
一画面に設定値候補表示部44bを配置する最大数は、4個とした。4個に抑えることで、各設定値候補表示部44bに上下方向の長さをもたせることができ、良好な視認性を確保し、所望の一つの設定値候補表示部44bをタッチすることができるといった良好な操作性が確保できる。設定項目が「明るさ」の設定値の候補は、「暗い」、「普通」、「明るい」の3つであるため、4行目はブランクで、1画面でおさまっている。この設定候補値が5つ以上ある場合には、複数の画面を用意し、カーソルボタン44cのタッチ操作により画面を切替える。
【0091】
本実施形態では、設定対象となる設定候補値の数を4つ以内に納めるようにし、一画面で収まるようにした。これにより、ユーザは、設定処理対象となっている設定項目における選択可能な設定値の候補を一画面中にリストアップされ一目で確認でき、所望のものを選択して設定できるので良い。例えば、候補数を5以上の多数を用意すると、よりユーザ好みの設定にすることはできるものの、設定値の候補を確認するのにも画面を切替ながら多数の手間を掛ける必要があり、設定処理が煩雑となる。その結果、設定を行わずに初期値のまま使用することが多くなるが、本実施形態では、選択可能な設定値の候補の数や、設定項目の数を絞り込んで減らすことで、目的の設定値を見つけやくすし、少ない処理ステップ数で設定することができるようになる。
【0092】
図8に示すように、例えば設定項目「ベースカラー」や「カータイプ」は、設定値の候補が5つ用意している。従って、係る設定項目が選択された場合、2枚の設定変更画面を表示する。これらの設定項目についても、設定値の候補を4つ以下にすると、一画面で表示できるのでより好ましい。
【0093】
設定項目に対する設定値の設定は、所望の設定値候補を表示した状態で行う。この設定は、設定値候補表示部44bをタッチすることで行う。
図10(c)に示すように、制御部18は、現在の設定内容に対応する設定値候補表示部44bの領域を区画する枠内の下方にライン44hを表示する。図では、「普通」が選択されているので、当該「普通」に対応する中央の設定値候補表示部44bに、ライン44hを表示する。この状態で、例えば、上側の「暗い」の設定値候補表示部44bがタッチされると、制御部18は、選択項目「明るさ」についての設定内容を、「暗い」にし、その上側の「設定値候補表示部44b」にラインを表示する処理を行う。
【0094】
図5(c)に示す設定メニュー画面において、機能ボタン42bがタッチされたことを検知すると、制御部18は、
図11(b)の左側に示す機能設定画面(1/2)を表示する。機能設定画面は、図示するように、システム設定画面と同じレイアウトで、タイトルが「機能設定」となり、カーソルボタン44cのタッチ操作を受けて、制御部18は、機能設定画面(1/2)と機能設定画面(2/2)を切り替え表示する。図示するように、1枚目の機能設定画面における4行の設定項目表示領域43bには上から[モード][警報パターン][オープニング][フォトフレーム設定]と表示する。[モード]の設定項目の右端には、初期値では[ノーマル]を表示する。
【0095】
図5(c)に示す設定メニュー画面において、オプションボタン42cがタッチされたことを検知すると、制御部18は、オプション設定画面を表示する。オプション設定画面は、図示省略するが、「システム設定画面」や「機能設定画面」と同じレイアウトで、タイトルが「オプション設定」となり、4行表示領域の上から2つの領域に、[OBD][WLAN]を表示するレイアウトをとる。
【0096】
そして、係るオプション設定画面において、[OBD]のボタン部分がタッチされたことを検知すると、制御部18は
図11(c)の左側に示すOBD設定画面(1/2)を表示する。また、[WLAN]のボタン部分がタッチされたことを検知すると、制御部18は
図11(d)の左側に示すWLAN設定画面(1/3)を表示する。制御部18は、各設定画面においてカーソルボタン44cのタッチ操作を受けて、表示する画面を切替える。
【0097】
上述したように、本実施形態では、即時性のある第一メニュー画面は、一画面中に全ての選択可能な項目ボタンを表示し、即時性の無い設定のための第二メニュー画面は、一画面に表示する設定項目の表示数を基準値以下に制限するようにした。このように、即時性のある第一メニュー画面には、その第一メニュー画面で選択可能な操作ボタンが一覧表示されているので、ユーザは、目的の操作ボタンをすぐに選択し、所望の処理をすることができる。また第二メニュー画面では、全体を細長なボタン領域を縦に並べた4行表示のレイアウトを採るが、第一メニュー画面は、6つのボタン(戻るボタンを含めると7つ)を一覧表示し、第二メニュー画面のように縦に並べる基本配置レイアウトをとらないことを特徴としている。6乃至7つのボタンを縦に並べると、2頁にわたってしまい一覧表示できないので、一連で見せて、スクロールすることなくぱっと押すことができないが、本実施形態のように縦横に適宜に配置し、一画面で表示することで、上述した実施形態の効果を発揮する。
【0098】
第二メニュー画面は、一画面中の表示数が制限されているので、その第二メニュー画面で表示される設定項目が見やすく、設定しようとする目的の設定項目を見つけやすく、確実に目的の設定項目を選択することができる。特に、制限する表示数を超える場合には、複数枚数を備え、切り替える機能を備えると良い。切り替える機能は、実施形態では、カーソルボタンにより実現している。表示数を制限することで、第二メニュー画面の枚数は増えるが、即時性がないものなので、ゆっくり探すことができる。特に、設定項目の選択を表示画面に対するタッチ式にした場合には、表示数を制限したので例えば一つの設定項目の領域を大きくしたり、隣接する設定項目との距離を離したりすることができるので、間違って異なる設定項目をタッチしたり、隣接する複数の設定項目を同時に押したりすることがなくなり、操作性が向上するので良い。
【0099】
(待受画面への自動復帰機能等)
上述したように、待受画面でタッチされたら(
図5(a)等参照)、制御部18は、第一メニュー画面を表示する(
図5(b)等参照)が、一定時間画面操作がない場合、制御部18は、元の待受画面の表示に復帰する機能を備える。一定時間は、例えば3秒とすると良い。
【0100】
即時性のある第一メニュー画面は、例えば選択可能な操作ボタンが一覧表示されているので、ユーザは、第一メニュー画面を見ることで、今処理したい即時性のある項目があるか否かがすぐに判断でき、項目がない場合には、そのまま放置すれば自動的に待受画面に復帰するので良い。第一メニュー画面は、即時性がある処理を行うためのボタンであるため、各種の処理・設定を行いたいユーザは、例えば3秒等の一定時間があれば次の操作のためのボタンは押すはずなので、待受画面に自動復帰させても良い。
【0101】
さらに第一メニュー画面で設定ボタン41cが押され、システム設定画面を表示した後は、一定時間画面操作がなくても、元の画面に遷移しないようにするとよい。第二メニュー画面は、即時性のない設定を行う画面であるので、表示された画面を見てどのように設定をするかなど考えることがあり、一定時間画面操作がないことがある。そのようなときに元の画面に復帰すると、再び処理のための画面に遷移するための操作を行う必要があり煩雑となる。そこで、自動復帰させないことで、ゆっくり検討し、確実に操作を行うことができるので良い。
【0102】
また、レーダー波受信に伴う警報中に、画面をタッチすると警報を止めるレーダーキャンセル機能を備えている。例えば、係るレーダーキャンセル機能のために画面をタッチした場合にも画面タッチに伴う第一メニュー画面に遷移するようにすると、警報を止めたいためにタッチした人にとっては、第一メニュー画面の表示は邪魔な動作でありすぐに元の待受画面に戻したいという要求がある。そこで、比較的短い一定時間、例えば3秒で戻すようにするとよい。そして、その後に設定を行いたい人の場合には、3秒もあれば次の操作のためのボタンは押すので、自動復帰しないので良い。
【0103】
また、レーダー警報中に画面をタッチした場合、警報を停止してレーダーキャンセルするが、第一メニュー画面は表示しないようにすると良い。警報中のタッチは、警報キャンセルのための操作として、画面遷移しないことで、待ち受け画面を表示し続けることができるのでよい。
【0104】
(設定内容表示部43b″を用いた設定値の変更機能)
上述した実施形態では、各設定画面で、設定項目表示領域43bを縦に所定数配置し、横長になった各設定項目表示領域43bには、設定項目のタイトルを表示するタイトル表示部43b′と、現在の設定内容を表示する設定内容表示部43b″を備える構成を採り、係る設定画面のままで現在の設定内容を確認できるようにしている。設定項目の設定値を変更するためには、設定項目表示領域43bの所定位置をタッチして設定変更画面の表示に切り替える必要がある。
【0105】
設定項目表示領域43bを備えた各設定画面でも、設定項目の項目値の変更・設定を行う機能を備えると良い。例えば、設定値の変更・設定機能として、現在の設定内容を表示する設定内容表示部43b″に対する操作が行われると、設定変更画面を表示することなく現在の設定内容を切り替える機能を備えると良い。設定内容表示部43b″に対する操作は、例えば、当該部位へのタッチとすると良い。
【0106】
この機能は、設定値の候補が少ない2乃至3個の場合とするとよく、特に2個のものとすると良い。例えば2個の場合、設定内容表示部43b″がタッチされたことを検知すると、制御部18は現在の設定内容ではない別のものを現在の設定内容に設定し、設定内容表示部43b″の表示を切り替える。例えば、
図9に示すように、警報パターンの設定値は、「CG実写警報」と「テロップ警報」の2種類であるため、例えば初期値として「CG実写警報」が表示した状態で、設定内容表示部43b″がタッチされると、設定値を「テロップ警報」に設定し、設定内容表示部43b″に「テロップ警報」を表示する。さらにその状態から設定内容表示部43b″がタッチされると、設定値を「CG実写警報」に設定し、設定内容表示部43b″に「CG実写警報」を表示する。また、ある機能をON/OFFするような設定の場合にも適する。
【0107】
また、設定値の数が3つ以上ある場合、設定内容表示部43b″を1回タッチする都度、予め定め順で一つずつ設定値を変えていくトグル式とすると良い。また、3個以上の場合、例えば、設定内容表示部43b″のタッチに伴いトグル方式で切り替える設定値の候補を、下位の設定変更画面に表示し選択可能な設定値の候補よりも少なくすると、一周回るのに必要なタッチ操作の数を少なくできるので煩わしさが無くなる点で良いが、同じにすると良い。トグル式の方を少なくする場合、代表的なものが表示されるように設定すると良い。係る構成を採ると、下位層の設定変更画面に遷移しなくても、設定内容表示部43b″への操作で設定項目の設定内容の設定を行えるので、下位の設定変更画面と、設定項目を4行表示した設定画面との間で画面遷移を繰り返す必要が無く、操作も、本形態では設定画面の所定位置を1度タッチするだけでよいので簡単となり、操作性が良好となり好ましい。
【0108】
さらに、設定値の候補の数が基準値以上の場合、設定内容表示部43b″への操作があっても、設定内容は切り替わらないようにすると良い。ユーザは、設定値の候補の数が何個あるかを知らない場合が多く、仮に候補の数が多い場合に、試しにタッチして設定内容が切り替わっても中々希望する設定内容にならないおそれがある。そこで、設定値の候補の数が基準値以上の場合には、例えば設定内容表示部43b″へのタッチなどの所定の操作があっても設定内容の変更は行わないようにすることで、係る事態の発生を抑制するとよい。さらにまた、係る設定内容の変更を行わないようにした場合、下位の設定変更画面に遷移するようにすると、より好ましい。
【0109】
(設定内容表示部43b″への表示)
設定内容表示部43b″へ表示する設定値を特定するための表示情報と、下位の設定変更画面の設定値候補表示部44bへ表示する設定値を特定するための表示情報は同じとしても良いが、設定メニュー画面の設定内容表示部用の表示情報と、設定変更画面の設定値候補表示部用の表示情報をそれぞれ別のデータ構造として持たせ、同じ内容を意味するそれぞれの表示情報が設定内容表示部用の方が簡易な表現を有するようにすると良い。簡易な表現は、例えば、マーク・記号としても良いが、少ない文字数の用語とよく、文字を少なくする場合には短縮形とすると良い。
【0110】
特に設定内容表示部43b″は、設定項目表示領域43b内の一部の領域に設けられており、設定値候補表示部44bの表示領域に比べて狭く、特に横方向の長さが短い。そのため、例えば、設定内容の文字数が長くなると、表示領域内に収まらず、その意味内容がわかりにくくなるおそれがある。そこで、係る表示領域が横方向の長さが短いことを考慮し、短い内容で理解させることができるような表示情報にすることで、設定内容表示部43b″に表示された設定内容を容易に理解でき、設定変更する必要があるか否かの判断が行える。一方、設定値候補表示部44bは、横方向の長さが長いので、十分な長さの表示情報にし、設定変更画面を表示した状態ではその内容を容易に理解させることができ、ユーザが設定値の内容を理解した上で、ユーザ好みの設定が行える。
【0111】
現在の設定内容を文字で表示する場合、設定内容表示部43b″の表示は、フォントではなく一つの絵で作成したものを表示すると良い。設定内容表示部43b″は、表示領域の面積が小さいので、フォントを用いると見づらくなるが、各設定内容をそれぞれ1つの絵として作成したものを表示することで、文字部分が綺麗になり見やすくなるので良い。
【0112】
設定メニュー画面では、設定項目の表示領域内に、現在の設定内容を表示することができ、ユーザはその内容をなんとなくでも理解できる。そして実際の設定メニュー画面に遷移した状態では、選択候補としての設定内容が正しく表示されるので、ユーザは内容を正しく理解できるので良い。
【0113】
(モード設定機能)
この機能設定画面においても、設定項目表示領域43bがタッチされたことを検知すると、そのタッチされた設定項目についての設定変更画面を表示する。図示省略するが、[モード]をタッチすると、モードについての設定画面(上から、ノーマル、オールオン、マニュアルの選択候補を表示)を表示する。
図12に一部の設定項目と設定値の相関を示すように、「ノーマルモード」と「オールオンモード」は固定設定でユーザは各設定項目について個別にON/OFFの設定はできない。一方、[マニュアルモード]を選択した場合には、全ての設定項目に対して、個別に設定値を変更設定できるように構成している。具体的な図示は省略するが、設定項目を[レーダー/無線][GPS][その他]の3つのグループに分け、グループ単位で設定項目を選択し設定するように構成した。
【0114】
係る構成を実現するため、制御部18は、マニュアルモードが選択された場合、まず[レーダー/無線][GPS][その他]の3つの選択ボタンを備えた画面を表示し、いずれかのボタンがタッチされると、そのグループに属する設定項目を4つずつ縦に配置した設定メニュー画面を表示し、その4行表示された設定項目のうちの一つがタッチされると、制御部18は、例えばそのタッチされた設定項目についての設定変更画面を表示したり、設定内容表示部43b″に対するタッチに基づき設定内容を変更設定したりする機能を有する。
【0115】
マニュアルモードで設定値が変更可能な設定項目は、多数あり、上述したように、[レーダー/無線][GPS][その他]の3つのグループに分けても、特に「GPS」は、位置情報に基づく警報対象が多いため、GPS用の設定メニュー画面は、4頁を超えてしまう。本形態では、3頁以内の原則に沿うように、例えば[GPS1][GPS2][GPS3]のように分けることなく、例外として設定メニュー画面の枚数を、基準枚数である3頁を超えるようにした。仮に、3枚の設定目にニュー画面に収まるように、位置情報に基づく警報対象を複数のGPSグループに分けて振り分けると、ユーザは、どの項目がどのGPSのグループに属しているかわからないので、属しているグループを探すために各グループを順番に見る必要があり、かえって使い勝手が悪いくなる。そこで、GPSは一つのグループにまとめるようにした。
【0116】
さらに「マニュアルモード」の初期値は、必要最小限の設定項目をONにするミニマムモードの設定内容にした。従って、マニュアルモードを選択し、初期値のまま使用すると、警報が少なく一番うるさくない動作設定となるのでよい。そして、ユーザの好みにあった個別設定したい場合には、マニュアルモードを選択して各選択項目を個別に設定することで、自分好みの警報条件・警報の種類に設定することができる。一度設定した内容はその内容で保存され、例えば、別のモードを選択した後で、再びマニュアルモードを選択した場合には、各設定項目のON/OFF等は、保存した直前に設定した内容とする。本形態では、マニュアルモードが、文字通りマニュアル設定するためのモードと、必要最小限の警報を行うミニマムモードの2種類のモードを兼用することにした。
【0117】
(説明ポップアップ表示機能)
第二メニュー画面に表示した設定項目に対して第一の操作が行われた場合に当該設定項目の設定のための処理を行う機能と、その第一の操作と異なる第二の操作があった場合にその設定項目の内容を説明したる説明ポップアップ画面を表示する機能を備える。第一の操作は短押しであり、第二の操作は長押しとすると良い。設定のための処理を行う機能としては、例えば、別の画面を表示したり、上述した設定内容表示部43b″に対するタッチに基づき設定内容を変更設定したりする機能とすると良い。
【0118】
説明ポップアップ画面には、例えば選択された表示されている設定項目に関する説明、例えば、長押しされた項目についての一般的な解説・説明や、「○○という設定にするとこういう動きをする」,「ONにすると、こういう警報をする」などの設定の内容の説明等を表示画面に表示する機能である。このようにすると、例えばユーザは、表示部4の表示画面に表示された内容がわからない場合、長押しする。制御部18は、その長押しを検知すると、対応する説明ポップアップ画面を表示する。よってユーザは、その説明ポップアップ画面の表示内容を確認することができ、取扱説明書等を持ち出して該当する頁を探すことなく、瞬時に知りたい内容を知ることができる。実際に「設定項目」が表示された状態で、その「設定項目」を長押ししてその「設定項目」についての説明を表示するので、ユーザは、その「設定項目」を操作するとどのような設定が行われるかが理解でき、その設定が自分にとって必要か否かが容易に判断でき、必要な場合には、設定変更をすぐに行えるので良い。
【0119】
例えば、
図13(a)に示すように、第二メニュー画面の一例であるシステム設定画面を表示中に、所定の設定項目(図の例では「明るさ」)を表示する設定項目表示領域43bが長押しされたことを検知すると、制御部18は、表示部4に例えば
図13(b)に示すような説明ポップアップ画面を表示する。また、例えば
図13(a)に示すシステム設定画面で、「ベースカラー」の設定項目表示領域43bが長押しされたことを検知すると、制御部18は、表示部4に例えば
図13(c)に示すような説明ポップアップ画面を表示する。
【0120】
説明ポップアップ画面は、表示部4の表示画面全体のメイン表示領域R1に配置する内容説明表示部45aと、その内容説明表示部45a内の右下に配置する閉じるボタン45bを有するレイアウトとする。この説明ポップアップ画面は、表示部4の全面に表示するようにし、この表示により、その前に表示していた画面(ここでは、システム設定画面)は、目視できない状態になる。目視できない状態は、例えば、その前に表示していた画面を表示しつつ、その画面の上に重ねて説明ポップアップ画面を表示しても良いが、画面表示を切り替え前の画面は表示せずに説明ポップアップ外面を表示するようにすると良い。図示するように、内容説明表示部45aに表示する説明文の内容は、総括的な説明を表示し、具体的に設定可能な設定値などは示さない。
【0121】
この説明ポップアップ画面は、例えば
図5(c)に示す第二メニュー画面のトップ画面である設定メニュー画面を含む、第二メニュー画面の全てについて、各画面に配置される各項目について用意し、レーダー探知機1に記憶させており、制御部18は、長押しされた項目についての説明ポップアップ画面を呼び出し、表示部4に切り替え表示する。例えば、設定メニュー画面において、システムボタン42aが長押しされると、制御部18は
図13(d)に示すシステムについて説明した説明ポップアップ画面を切り替え表示し、機能ボタン42bが長押しされると、制御部18は
図13(e)に示す機能について説明した説明ポップアップ画面を切り替え表示し、オプションボタン42cが長押しされると、制御部18は
図13(f)に示すオプションについて説明した説明ポップアップ画面を切り替え表示する。各図において、内容説明表示部45aに表示する説明文を具体的に例示したが、総括的な説明を表示し具体的に属する設定項目などは示さない。
【0122】
説明ポップアップ画面を表示中において、閉じるボタン45bがタッチされたことを検知すると、制御部18は、説明ポップアップ画面の表示を消し、直前に表示していた画面を表示する。
【0123】
また、上述したように、第二メニュー画面では、原則として全ての項目に対して説明ポップアップ画面を用意し、画面への長押しに基づき対応する説明ポップアップ画面を表示する機能を備えたが、第二メニュー画面中の戻るボタンとトップボタンについては、説明ポップアップ画面を用意しないようにしたことを特徴としている。トップ画面や直前の画面に戻すためにそれらのボタンを操作するユーザは、例えば画面が切り替わるまでそれらのボタンを押し続けるなど、通常の操作でも長押しする傾向にあり、係る長押しにより説明ポップアップ画面を表示してしまうと、ユーザが予期しない処理であり、かえって煩わしい。さらに、戻るボタンやトップボタンについては、通常その内容が理解でき、説明ポップアップ画面による説明も不要と言える。そこで、本形態では、上述したように戻るボタンとトップボタンについては、説明ポップアップ画面を設けず、長押しされても説明ポップアップ画面を表示しないように構成した。
【0124】
待受画面や第一メニュー画面においても説明ポップアップ画面を用意しても良いが、本形態では、それの画面では、長押しされても説明ポップアップ画面を表示しないようにした。第一メニュー画面で選択する項目は、即時性があるものなど、今すぐにどうしたいかを選択・指示するボタンのため、ユーザもその即時性がある処理を行いたいという思いが強く、通常操作でも押し続けるなどして長押ししてしまうことがある。例えば、増音量ボタン41aや減音量ボタン41bは、現在の音量を増減したいという即時性のある設定のためのボタンであり、例えば、設定ボタン41cは、今何かしらの設定をしたいためにすぐに第二メニュー画面に遷移するためのボタンであり、登録ボタン41fも今の地点を登録するため、すぐに登録のためのメニュー画面に遷移すためのボタンであり、いずれも、各処理を行う画面に遷移するまでそれぞれのボタンを押し続けやすい。係る場合に説明ポップアップ画面が表示されると煩わしいので、第一メニュー画面では説明ポップアップ画面を表示しない設定にした。また、これらのボタンは、上述した戻るボタンやトップボタンと同様に、その内容がわかりやすく説明ポップアップ画面で説明する必要性が低い項目でもあるので、本形態では、説明ポップアップ画面を表示しない設定にした。
【0125】
一方、例えば設定ボタン41cをタッチして、画面表示が第二メニュー画面に遷移した後は、例えば、駐停車中などであって時間的に余裕もあるケースが多く、上述したようにユーザに対して説明ポップアップ画面による説明を提供し、適切な設定を行うため、戻るボタン・トップボタンといった画面遷移のボタンを除く全ての設定項目に説明ポップアップを用意した。
【0126】
また、待受画面では、例えばレーダーキャンセルのために画面をタッチするが、ユーザはキャンセルされるまで押し続ける傾向がある。係る事象を、長押しと判断し説明ポップアップ画面が表示されると煩わしい。そこで、第一メニュー画面と同様に待受画面においても長押しによる説明ポップアップ画面の表示をしない設定とした。
【0127】
(カータイプ設定機能)
本形態では、例えば
図10(b)や
図13(a)に示すシステム設定画面における上から2番目の設定項目表示領域43bに用意された「カータイプ」の設定値として、
図8に示すように、「小型車」、「セダン1」、「セダン2」、「SUV」、「ミニバン」の5種類を用意した。この設定項目表示領域43bがタッチされると、制御部18は、カータイプ用の設定変更画面を表示し、当該画面へのタッチ操作で、カータイプを設定する。係るカータイプの設定により、
図14に示すように待受画面で表示する自車両の模式
図50の形状や、ホイール51の表示態様を、設定されたカータイプに合ったものにする。このようにすることで、ユーザは、あたかも自分の車両が表示された感じが出て、うれしくなるので良い。
図14(a)は「小型車」、
図14(b)は「セダン1」、
図14(c)は「セダン2」、
図14(d)は「SUV」、
図14(e)は「ミニバン」についての待受画面をそれぞれ示している。また、具体的な図示は省略するが、このカータイプの設定に伴い、加速度計に表示する車両の形も変わる。
【0128】
[CG&実写警告]
図15(a)は、GPS警報機能による警報の動作タイミングの一例を示している。上述したように、制御部18は、自車両62の走行中などにおいて表示部に通常表示する待受画面を表示する。そして、制御部18は、定期的に現在位置に基づいてデータベース19をアクセスし、警報対象61と自車両62との距離がデータベース19に記憶された接近警告開始距離になると、マップ画面に切り替え警告を開始する。そして制御部18は、自車両62と警報対象61との距離に応じて、警報対象61のCGまたは写真のデータをデータベース19から読み出し、警報画像表示ウインドウW3に表示し、その警報に関する情報をメッセージウインドウW4に表示する(
図15(b)等参照)。
【0129】
本実施形態では、データベース19に記憶した動きのあるCGを表示する第一警報(
図15(c)等参照)と、警報対象を含む景色に対応する画像を撮影して得た実写画像を表示する第二警報(
図15(d)等参照)を備え、警報画像表示ウインドウW3に第一警報を出力した後、第二警報を出力するようにした。第一警報による動きのあるCGによりユーザに対して注意を喚起させた後で、第二警報による警報対象を含む景色に対応する画像を表示するので、警報内容をユーザに認識させやすくなるので良い。
【0130】
制御部18は、警告開始距離になったらLED発光部6を所定の発光色で点滅する制御を行う。所定色は、警報対象の種類に応じた赤、黄、緑、青のいずれかであり、後述するように、メッセージウインドウW4における背景表示色や、警報対象の地図上の一に描画するターゲットアイコン35のベース色と同色としている。同色は、同色系統の色とすると良いが、同じ色とするとなお良い。制御部18は、LED発光部6の点滅発光を開始すると、例えば、自車両62と警報対象61の距離が0で通過するか、当該距離が所定距離以上離れるなどの警報条件を外れるまで行うと良い。
【0131】
動きのあるCGは、警報対象の種類に応じたCGとし、例えば
図16に示すように、警報対象55を含む街中などの景色を俯瞰で遠方から見た状態から(
図16(a))、徐々に画面中における警報対象55の占める面積が大きくなるように拡大・ズームアップし、警報対象に接近していくようにし(
図16(b)乃至(h))、最後は警報対象55が画面の真ん中に来るような動きとするとよい。このような動きをすることで、ユーザは、どのような種類の警報対象であるかが理解しやすくなるので良い。また、道路を走行して接近していくのを再現するのではなく、例えば上空から見た状態から徐々に下降・近づき、回り込んで正面からアップするなど、警報対象55が目立つような動画とすると良く、CG画像中の警報対象55の位置を示す指示アイコン56を重ね表示すると良い。指示アイコン56は、図示の例では、当初は矩形の枠体で、警報対象に接近して拡大するにつれて全体が環状で、太く目立つように変形するようにしている。このように指示アイコン56を描画することで、画面内における警報対象55に注目しやすくなり、よりその種類を認識しやすくなるので良い。
【0132】
さらに、動きのあるCGは、そのウインドウの警報対象55以外の全体が途中からLED発光部6の発光色と同色の半透明の色で覆われる状態にし、さらに警報対象55以外の全体を覆う色の不透明度が徐々に増すようにする。このようにすることで、警報対象が徐々に浮き上がるのでより好ましく、CGと、LED発光部6と、メッセージウインドウW4の背景色を統一することで、くどくない程度で緊急度がわかるので良い。図示する例では、警報対象はLHシステムであるので、赤色で統一を図っている。
【0133】
動きのあるCGの再生に続いて表示する実写は、走行中の車両の運転席から見える景色となるような画像とするとよく、本実施形態では実際に警報対象が設置された場所において当該警報対象が映り込むように撮影した画像データからなる実写画像を用いるようにした。また、このような実写画像に限ることはなく、例えば、走行中の車両の運転席から見える景色をCG等の画像データで作成したものでも良いが、本形態のように実写とするとよりリアリティが増すので良い。
図15(d)に示すように、実写画像中に、警報対象を示す矢印57からなる指示アイコンを描画し、実写画像中のどこに警報対象が存在するかが一目でわかるようにすると良い。ユーザは、警報画像表示ウインドウW3に表示される実写画像を見て、風景とその中の警報対象の位置を確認することで、走行中に実際に前方に見える景色から、警報対象の存在を見つけやすくなるので良い。
【0134】
上述した
図16に示すCGは、LHシステムのように実際の装置・機器が特定されるものについての例示であり、警報対象の種類の中には、例えば、取締エリアなどの具体的な装置・機器が特定されないものもある。
図17(a)から(i)は、係る具体的な装置・機器並びにその設置位置・状態が一意に特定されない警報対象の一例の取締エリアについてのCGを構成するフレームの一部であり、
図17(j)は実写画像を示している。
【0135】
図17(a)から(i)に示すように、警報対象55がほぼ見えていない状態から徐々にズームアップし、最後は移動式の速度測定装置とそれを操作する警察官を模した警報対象55が画面全体にアップされた状態に変化するのを基本とし、指示アイコン58は、直径が徐々に変化する輪状体とし、黄色で統一するべく画面を半透明の黄色で覆うようにした。
【0136】
取締エリアのように常設で取締が行われないような場合、実写は、例えば
図17(j)に示すように取締が行われる場所を撮影した画像データとすると良く、取締をしている状態が撮影されていない場合には、具体的な場所・機器を示す矢印57等は描画しない。ユーザは、特に矢印が無い場合、走行中のフロントガラス越しに見える前方景色が、実写と同じ場所に来ると、よく取締が行われ交通事故等が多く注意して走行すべき場所であることを認識する。
【0137】
第一警報による動きのあるCGは、一連の動きを複数回繰り返して再生するものとするとよい。動きが複数回再生されるので、CGによる第一警報も注目されるので良い。例えば、CGが警報対象の種類に関係するものの場合、第一警報で警報対象の種類を認識させることができ、その後、警報対象を含む景色に対応する画像を表示することで、実際の状況を理解させることができるので良い。
【0138】
上述したように、制御部18は、警報画像表示ウインドウW3に対し、第一警報によるCGの再生に続き、第二警報による実写を出力する制御を行うが、第一警報のCGの出力と、第二警報による実写の出力の間にはタイムラグを設けることなく連続して行うようにすると良い。このようにすると、CG再生の後でそのまま連続して実写を表示することで、CGによる警報対象の種類の報知と、実写による実際の状況の報知との関連性を強めることができる。さらに最後に警報対象をズームアップさせるようなCGとしたので、警報対象の種類を強く認識させつつ、その種類を認識させたままの状態で実際の状況を理解させることができるのでよい。
【0139】
さらに、
図18(a)に示すように、制御部18は、一定区間は第一警報の画像と第二警報の画像を、ともに警報画像表示ウインドウW3に重ねて表示するように制御すると良い。重ねて表示する区間では、CGの画像の不透明度と、実写画像の不透明度の割合を徐々に変化させ、警報画像表示ウインドウW3に表示される2枚の画像の見え方が、最初に表示してる画像から次に標示する画像に対してスムーズに移行するようにするとよい。このように一定区間は、両方の画像を描画し、さらにそれぞれの画像の不透明度を徐々に変えることで、第一警報と第二警報の繋がり・連続性が強くなるので良い。
【0140】
係る制御の一例を示すと、
図18や
図19に示すものがある。例えば
図18(b)では、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像のみを表示し、
図18(c)では、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像と第二警報の実写画像を重ねて表示し、
図18(d)では、警報画像表示ウインドウW3に第二警報の実写画像のみ表示する状態を示している。また、
図19(a)では、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像のみを表示し、
図19(b)では、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像と第二警報の実写画像を重ねて表示し、
図19(c)では、警報画像表示ウインドウW3に第二警報の実写画像のみ表示する状態を示している。
【0141】
制御部18は、第一警報による表示後、第二警報による表示する処理を複数回繰り返し行うようにするとよい。例えば
図18(a)に示すように、第一警報によるCG再生をしたあと、第二警報による実写を出力した後、再び第一警報によるCG再生をした後、第二警報による実写を出力するというような処理を繰り返すと良い。
【0142】
例えば、第一警報の後で第二警報が継続して表示されるような場合、繰り返しをしないと第二警報の表示時間が長くなり最初に表示された第一警報に対する注目度が低下してしまうことがある。第二警報の後で、警報対象の種類に応じたCGからなる第一警報を表示することで、第一警報についても注目されるので良い。例えば最初に第一警報を見落としたユーザであっても、その後に第一警報を視認し、警報対象の種類を認識できるので良い。特に、第二警報が静止画の場合、動きのない画像が継続して表示されると、注目されにくい。特に運転中は、レーダー探知機1の表示部4の表示画面を注視することはできないが、動きのあるCGからなる第一警報を適宜表示することで、ユーザの周辺視野で動きを生じさせ、気をつけるべき警報対象があることを認識させることができるのでよい。
【0143】
第一警報の表示時間は、例えば数秒、2~3秒とすると良い。その程度の時間があると、動きを認識でき、また、その認識に伴いユーザが画面を見ると、長くとも2~3秒程度待てば実写等の第二警報が表示されるので、ユーザは画面を長い時間注視しなくても第二警報の内容を確認できるので良い。さらに、第二警報の実写画像によって実際の景色の画像を表示した後に、第一警報による警報対象の種類に応じたCGを報知することで、CGにも着目され、第二警報で表示された警報対象の種類の理解が深まるので良い。
【0144】
このように、第一警報と第二警報を繰り返し行う場合、例えば
図18(a)に示すように、第二警報から第一警報に切り替える際も、一部区間で両方の画像を描画し、それぞれの画像の不透明度を徐々に変えることで、第二警報から第一警報への繋がり・連続性を強くすると良い。この制御の一例を示すと、
図19(c)に示す、警報画像表示ウインドウW3に第二警報の実写画像のみ表示する状態から、
図19(d)に示す、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像と第二警報の実写画像を重ねて表示した状態を経て、
図19(a)に示す、警報画像表示ウインドウW3に第一警報のCGの画像のみを表示する状態に遷移すると良い。
【0145】
また、第一警報を行う時間と、第二警報を行う時間は、同じにすると良い。また、上述したように、例えば、音声による警報を接近警告距離である2km、1km、500mで行う場合、最初や2回目の警告時は、第一警報によるCG再生と第二警報による実写出力を所定回数繰り返したら警報画像表示ウインドウW3を用いた警報を停止し警報画像表示ウインドウW3を非表示にし、500mのように直近の接近警告距離に至ると、警報画像表示ウインドウW3を用いた警報を継続して行うと良い。継続は、例えば、警報対象を通過した場合や、通過しなくても進路変更などにより警報対条件を満たさなくなった場合まで行うと良く、当該場合になると警報画像表示ウインドウW3を非表示にすると良い。
【0146】
上述した実施形態では、第二警報による実写は静止画としたが、動画としても良い。動画の場合、車速と関係なく、或いは車速よりも早く近づくように再生すると良い。また、第一警報による動きのあるCGも警報対象に近づくように大きくなるので、実車の動画再生速度は、CGにおける接近する動きの速度と同じような速度とすると良い。同じようにすることで、第一警報と第二警報の連続性・一体感が増すので良い。
【0147】
図20,
図21は、メッセージウインドウW4を用いた警報・情報の報知の一例を示している。このメッセージウインドウW4は、警報時やお知らせ時に各種警報を表示するためのウインドウであり、警報画像表示ウインドウW3と同様に地図に重ねて表示する。このメッセージウインドウの表示に伴い、地図の表示位置をずらしたり、地図の表示領域を縮小したりする制御は行わない。ユーザは、このメッセージウインドウW4を見ることで、必要な情報を確認できる。地図の表示位置をずらしたり、地図の表示面積を小さくしたりしないので、表示部4における地図並びに地図上の自車両の位置等が変化しないので、見やすくて良い。ヘディングアップでの表示であって自車両アイコン31を表示部4の下方中央に表示した場合、警報画像表示ウインドウW3やメッセージウインドウW4の表示位置は、自車両の左側や右側となり、さらに、自車位置から所定距離を置いて配置するので、当該ウインドウで隠れる地図情報は、現在走行している自車両がその直後にすぐに行く場所ではないので重要度が低い。さらに、警報画像表示ウインドウW3とメッセージウインドウW4の表示/非表示に関係なく、マップ画面の表示領域は表示部4の画面全体となり、大きい領域が確保できるので良い。
【0148】
メッセージウインドウW4を用いた報知情報は、警報対象の緊急度のレベルにあわせて適宜設定し、背景色も緊急度のレベルにあわせて赤→黄→青→緑(レベル高い→低い)の4種類用意した。この背景色は、説明が前後するが、LED発光部6の発光色や、ターゲットアイコン35のベース色なども同じである。ループコイルなど緊急度のレベルが最も高い「厳重注意」ターゲットは、赤色の背景で警報し、警報対象の種類名、電波受信をレベル表示する。例えば
図20(a)は、警報対象が「取締レーダー波」の場合の表示レイアウト例であり、警報対象種類表示部60a(取締レーダー波の種類を表示)、受信レベル表示部60b(1(低)~5(高))、現在速度表示部60cを配置するレイアウトをとる。背景色は赤色である。
図20(b)は、警報対象が「GPSターゲット」の場合の表示レイアウト例であり、警報対象種類表示部60a(GPSターゲットの種類を表示)、制限速度表示部60d(速度測定装置等の位置における制限速度を表示)、現在速度表示部60e、警報対象の方向表示部60f(GPSターゲットの方向を矢印の向きで表示)、残り距離表示部60gを適宜の位置に配置するレイアウトをとる。制限速度と現在速度は、一つのウインドウ内で横並び配置したのでわかりやすく良い。背景色は赤色である。
図21(a)では、小型オービスの警報例を示している。
【0149】
取締エリアなど緊急度のレベルが上から2番目の「要注意」ターゲットは、黄色の背景で警告し、ターゲット名とターゲットまでの距離をカウントダウン表示する。例えば、
図20(c)は、警報対象が「デジタル無線」の場合の表示レイアウト例であり、警報対象種類表示部60a(無線の種類を表示)、現在速度表示部60cを配置するレイアウトをとる。背景色は、黄色である。
図21(b)では、開かずの踏切の警告例を示している。
【0150】
連続カーブなど緊急度のレベル比が上から3番目の「少し注意」ターゲットは、青色の背景で告知し、ターゲット名と現在速度を表示する。
図21(c)では、警察電話の告知例を示している。
【0151】
ETCレーンなどの緊急度のレベルが最も低い「安全運転のための情報」は、緑色の背景で知らせ、ターゲット名と現在速度を表示する。
図21(d)では、新救急無線の例を示している。
【0152】
このようなメッセージウインドウW4を用いた配置レイアウトは、警報対象毎に用意すると良い。右側のメッセージウインドウW4は、大きな文字で表示されており、当該警報画面を見ると、とりあえず状況がわかるので良く、走行をしていても安心し、運転に集中できるので良い。
【0153】
[公開取締情報等の表示機能]
図24は、公開取締情報の表示機能を説明する図である。定期的に警視庁や道府県の警察署から、例えば交通取締を行う日時や場所等についての公開取締情報が公表される。また速度管理指針は、交通事故発生状況等の交通実態や速度抑制の必要性などを基に各都道府県内における速度制限や交通取締りの方針を示したものであり、警察本部でまとめられた指針である。速度取締指針は、速度管理指針に示す方針のもと、各警察署管内の一般道路及び高速道路について、交通事故発生状況の分析や地域住民からの要望等を基に、速度取締りを重点的に行う路線、時間帯等を明らかに示したものである。警察署単位でまとめられた指針になる。これらの情報は、メモリカード等の記憶手段に格納されており、更新により最新のものにアップデートすると良い。また、例えば交通安全週間等の取締に直接関係が無いが交通に関係する情報もあわせて格納すると良い。
【0154】
制御部18は、起動時や走行中に記憶手段にアクセスし、現在位置に基づきその周辺や走行中の道路に沿った公開取締情報、速度取締指針その他の交通に関する情報を検索する。制御部18は、例えば待受画面でマップ画面を表示する場合、
図22(a)に示すように、公開取締情報がある取締路線70は背景色を赤色で点滅表示し、速度取締指針がある取締路線71は、道路の背景色を青色で点滅表示する。
【0155】
制御部18は、例えば取締情報がある路線に進入した場合、
図22(b)に示す取締情報画面を表示部4に所定時間表示し、元の画面に復帰する。所定時間は、例えば10秒である。
図22(b)は公開取締情報を表示する取締情報画面であり、公開取締情報画面となる。取締情報画面は、上端左側に日付情報表示部72b、上端右側に現在時刻表示部72cを配置し、下端に取締種類報知部72dを配置し、それ以外の多くの領域に情報表示部72aを設ける。取得した取締情報は、情報表示部72aに表示する。この情報表示部72aには、スクロールすることなく情報を表示する。スクロール表示は、ずっと見ていないと全体像がわからず、最初を見逃すと、一巡するのを待たなければならず煩雑であるが、本実施形態ではスクロールせずに一括表示をすることで、ユーザが知りたい情報を効率よく知ることができるのでよい。
【0156】
表示する情報が1頁で収まらない場合、制御部18は、スクロールすることなく1頁目を所定時間表示したら、表示を2頁に切替、所定時間表示し、最終頁を所定時間表示したら取締情報画面を消し、元の画面に切り替える制御を行う。さらに制御部18は、取締情報画面を表示しているときに、画面がタッチされたことを検知すると、取締情報画面の表示を消し、待受画面に戻る処理を行う。このように画面のタッチにより待受画面に戻る機能を備えることで、所定時間待つこと無く取締情報画面を消すことができるので良い。
【0157】
さらに制御部18は、待受画面の所定部位がタッチされた場合(
図22(c)参照)、取締情報画面を所定時間表示する(
図22(d)参照)。所定部位は、待受画面の左上にしている。公開取締情報画面が消えて見逃したとしても、簡単な操作で再表示させ、内容を確認することができる。
【0158】
制御部18は、待受画面の所定部位がタッチされた場合でも、走行中の路線に取締情報がない場合、公開取締情報画面は表示しないようにすると良い。これにより、タッチしても取締情報画面が表示されない場合、走行中の道路は関係ないことがわかるので安心して運転走行できるので良い。
【0159】
制御部18は、取締種類報知部72dに取締の種類に対応して赤色/青色を発光させ、何についての情報かが色からわかるようにしている。発光色は、道路の背景色と同じにしており、公開取締情報の場合には赤色にし、速度取締指針の場合には青色にする。取締種類を文字で表示する場合、スクロール表示だと最初を見逃すとわかず、情報表示部72aに文字で表示しても見つけにくいが、取締種類報知部72dに表示する色により直感的に理解できる。特に、発光色は、道路の背景色と同じにするので、ユーザは、その種類をより直感的に理解できるので良い。
【0160】
[同種の警報対象に対して異なる警報を行う機能]
同種の警報対象であっても、通行に注意が必要な警報対象を特定警報対象とし、当該特定警報対象は、報知対象になる条件を緩くし、報知されやすくすると良い。同種の警報対象は、例えば、名称に同一の部分を含むものとし、例えば、「踏切」という警報対象と同種で通行に注意が必要な「要注意踏切」を区別して警報すると良い。要注意踏切は、例えば、「開かずの踏切」、「事故多発踏切」、「自動車ボトルネック」、「歩行者ボトルネック」、「狭隘」、「通学路」等がある。この要注意踏切は、例えば、国・国土交通省が指定した、「改良すべき踏切道」の情報を利用するとよい。
【0161】
警報対象の踏切を、通常の踏切と、要注意踏切にグループ分けし、それらを区別して記憶する。例えば、通常の踏切との間での接近警報を開始する距離よりも、要注意踏切との間で接近警報を開始する距離を長くすることで、遠い位置から警報が発するようにすると良い。さらに、例えば通常の踏切に対して接近警報をする対象を車両の進行方向に対して所定角度θ1以内に対し、要注意踏切はθ2(θ2>θ1)とすると、より斜め方向に存在する踏切も要注意踏切の場合に警報条件を満たし、警報を発するようになる。
【0162】
例えば走行中の道路の先に「開かずの踏切」が存在する場合、例えば200mなど近くなってから「開かずの踏切が有ります」と報知されてもそこからでは逃げ場がなくストレスになるだけである。そこで、本形態では通常の踏切よりも早いタイミングで報知することで、別の迂回に逃げられるようにする。待受画面の地図上に開かずの踏切等の要注意踏切のターゲットアイコンが表示されるので、ユーザは、自車位置との関係を見て現在の道路を走行しても良いか、右左折する必要があるかを判断し、適切な通路を進むことができる。また、「左方向○○m先に要注意踏切があります」「前方○○m先に要注意踏切があります」等の方向も加えた音声メッセージを報知しても、直進すれば良いのか否かがわかるので良い。
【0163】
特定警報対象は、目立つ警報態様とするとよい。目立つ警報態様は、例えば色を変えたり、音声による報知内容を変えたりすると良い。音声を用いた報知は、例えば「開かずの踏切です、ご注意ください」「事故多発踏切です、……」の2つはそれぞれ個別に用意し、その他は「要注意踏切です、……」のようにまとめ、報知の種類の数を要注意踏切に属する踏切の種類よりも減らすようにした。特に注意を要する「開かずの踏切」と「事故多発踏切」を別の音声メッセージにすることで、音声を聞いただけでどのような要注意踏切であるかを知ることができるので良い。
【0164】
また、地図上に表示するターゲットアイコン35は6種類の要注意踏切で共通の1つを用いるようにし、警報画像表示ウインドウW3に表示する動きのあるCGは6種類それぞれ違うものを用意するとよい。ターゲットアイコン35では、表示面積も小さいので一目見てもその差を区別しにくいので、1種類にまとめるようにした。警報画像表示ウインドウW3は、ある程度の表示面積があるので、異なるCGにすることでそれぞれの踏切の内容をわかりやすく伝えるようにするので良い。
【0165】
さらに、「要注意踏切」のなかでも特に「開かずの踏切」に対する報知条件を緩くし、早め・広めに警報が発するようにすると良い。例えば、「事故多発踏切」や「狭隘」、「ボトルネック」、「通学路」は、 通常の踏切よりは注意喚起を強くするが注意して通行すれば良いが、開かずの踏切だけは通行できないか通過するのに多大な時間がかかるので早めに通知すると良い。また、通学路などは、通学時間帯や曜日にあわせて警報条件や警報内容を変えると良い。
【0166】
[変形例]
図22,
図23は、位置情報に基づいて警報するGPS警報機能における、警報対象である各ターゲットの種類と、ターゲットアイコンと、警報・報知するタイミングの一例を示している。上述した説明ポップアップ画面に表示する説明を、文字に替えて、或いは文字とともに、図示するような警報を発するタイミングを説明する図を表示しても良い。
【0167】
ユーザは、警報が鳴るタイミングをあまり意識していないが、図示することで直感的に理解でき、納得感ができるので良い。これらの図は、取扱説明書に記載することはあるが、実際にレーダー探知機1を操作しているときとの連動性が悪く、取扱説明書が見られないことが多いが、レーダー探知機1の表示部に表示することで警報タイミングを理解させやすくなるので良い。
【0168】
上述した各実施形態は、レーダー探知機1という一つの機器を前提としたが、例えば説明ポップアップ画面の表示は、別の機器で実現しても良い。別の機器で実現する場合、例えばスマートフォンやコミュニケーションロボットとすると良い。
【0169】
スマートフォンは、ARアプリとすると良い。例えば、レーダー探知機1を撮影し、取得した画像に基づき認識処理をして機種を特定し、その機種用の説明が表示されるようにすると良い。また、AIを使い音声で報知するようにすると良い。例えば、音声認識機能があり、「LHシステムは何?」などの設定項目に対応する用語を含む質問を認識すると、例えば説明ポップアップで報知する内容を音声で回答するようにするとよい。いずれも、知りたいときにすぐにその内容の説明があると良い。
【0170】
[履歴表示機能]
例えば、オービス等の車両速度測定装置の警報対象の通過時に、例えば「少し速度超過したかな?」等と運転者が心配になることがある。従前のレーダー探知機は、オービスの手前○○mから通過するまでの自車速度を表示部に表示する機能はあるが、通過後に通過した際の自車速度を確認することができないという課題がある。例えば運転者が、警報対象の通過時にレーダー探知機1の表示部4に表示された自車速度を見れば、通過速度を確認できる、しかし、通常、運転者は、走行中には前方を見ており、通過する時に表示部4を注視することは難しい。仮に表示部4に表示された自車速度を見た場合でも、その見たときピンポイントでの位置の自車車速を確認するだけであるので、走行状態・速度の変化等の運転動向の傾向がわかりにくいという課題もある。
【0171】
レーダー探知機1は、所定の警報対象を通過する際の自車速度に関する情報を記録する機能と、 その記録した自車速度の履歴情報を表示部4に報知する履歴表示機能を有する。所定の警報対象は、例えば、車両の速度を測定する速度測定装置等とすると良く、特に、固定設置される車両速度測定装置とすると良い。
【0172】
例えばオービス等の車両速度測定装置が固定設置された場所に限らず、取締エリアなどの移動式の速度取締を行う場所も含め、車両の速度が測定される地点・地域は、例えば速度超過をしやすい、交通事故が起こりやすいなどの危険な場所であり、速度超過することなく安全運転する必要があることが多い。GPS警報をする警報対象のうち、自車速度の履歴情報を記録する警報対象を、それらに限定すると、記録した履歴情報を後で確認する際に、特に安全運転をすべき地点・地域における自己の運転動向を効率良く確認できるので良い。特に、オービス等の車両速度測定装置が固定設置された場所は、取締エリアよりもより走行速度に気をつけるべき地点であるので、当該オービス等の警報対象のみ履歴情報を記録し、報知する機能を備えると良い。
【0173】
自車速度を記録する「警報対象を通過する際」は、例えば警報対象の通過時と、警報対象の手前Xmから、通過後のYmまでの所定の区間内とするとよい。本実施形態では、自車速度に関する情報を記録するので、所定の警報対象を通過後に、通過した際の自車速度を確認することができる。警報対象の手前Xmから、通過後のYmまでの所定の区間内の自車速度を記録したので、通過時だけではなく、その周囲における自車速度の走行状況を報知することができる。この所定の区間内の間、制御部18は、適宜のタイミングでGPS情報に基づいて求めた自車速度や、OBD情報に含まれる「車速」を取得して記録し、所定のタイミングで一覧表示として表示部4に表示する。
【0174】
警報対象の手前から当該警報対象までの区間で、複数回の車速の履歴をとり、表示する機能を備えると、運転の傾向がわかるのでよい。例えば、警報対象がオービスなどの速度測定装置の場合、警報対象の直前で速度を制限速度以下に減速するような運転動向は好ましくなく危険である。例えば通過時の自車速度のみを報知するようにすると、直前に減速して通過時には制限速度以下になった場合と、比較的遠い手前から制限速度以下で走行している場合のいずれも、「制限速度以下で通過」という正常な結果になり、直前の危険な運転の動向を検知できない。これに対し、本実施形態では、警報対象の所定距離の手前から速度の履歴を記録・表示することで、警報対象の直前で速度を落とすような安全運転上好ましくない走行をしていることを検出でき、注意を促すことができるので良い。
【0175】
例えば、表示された所定区間における自車速度を見た運転者は、「手前から常に法定速度以下で安全運転をしている」、「速度超過の状態から警報対象の直前等、接近するにつれて減速する」、「警報を受けてから速度を減速し、法定速度以下に抑える」、「警報を受けても減速しない」など、自分の運転の傾向がわかるので、その後の運転をする際の注意喚起となるので良い。また警報対象を通過した後も、一定期間速度の履歴を記録し、表示する機能を備えると、通過後の運転の傾向がわかるので良い。通過時等に加え通過後のYmまでの区間の自車速度を記録・表示すると、例えば、「通過後も法定速度以下で安全運転している」、「通過後、すぐに加速して速度超過する」などといった運転の傾向がわかり、すぐに加速して速度超過する運転は、良くないので、そのような運転をしていることを、ドライバー等に対して客観的に認識させることができるので良い。
【0176】
XmとYmは同じでも良いか、Xmの方を長くすると良い。警報対象が例えばオービスなど固定設置式の速度測定装置の場合、その設置位置は、例えば速度超過しやすい場所や交通事故が起こりやすい場所など、危険で安全運転をより心がける必要がある場所が選ばれることが多い。そのため、警報対象の速度測定装置の通過時点やその直前で走行速度を法定速度以下に下げるだけでは安全運転上好ましくなく、もっと手前から速度を落とす必要がある。そこで、Xは比較的長い距離に設定すると良く、比較的遠い位置から記録し報知するのが良い。
【0177】
一方、例えば速度測定装置を通過した直後に加速し、速度超過するような運転は、例えば安全運転上好ましくなく、そのような運転動向は速度測定装置等の警報対象の手前Xmに比べて比較的短い距離で出現するので、YはXに比べて短い距離で運転動向を十分に把握できる。Y=XやY>Xとしても良いが、そのようにすると、速度履歴情報を記録するためのメモリ容量が大きく必要になるので、本実施形態のようにX>Yにすると、必要十分なメモリ容量で、警報対象の前後の区間での運転動向を適切に記録・報知できるようになるのでよい。
【0178】
Xは、比較的長い距離とすると良いが、例えば音声による報知を行う警報対象の手前の所定距離に対応する距離とすると良い。対応する距離は、音声報知を行う警報対象の手前の所定距離を含む前後一定区間とするとよく、一定区間は直前・直後等の近い距離とするとよく、特に、同じとすると良い。このようにすると、例えば音声報知に基づき減速して適切な走行速度にしたり、音声報知を受けても減速すること無く高速走行し続けたりするなどといった音声報知後の走行状態がわかり、音声報知の注意喚起が運転者に対して有効に機能しているか等がわかるので良い。
【0179】
音声報知をする所定の距離は、例えば500m、1km、2kmなどがあるが、500mとするとよい。複数回警報を発する場合、直前の警報が最も重要で、その最も重要な直前の音声報知による警報の効果がわかるので良い。さらに速度測定装置等の警報対象が設置された地点が危険な区間とすると、例えば、その手前1kmや2km等の長い区間の全体にわたって速度超過しやすい場所や交通事故が起こりやすい場所など、危険で安全運転をより心がける必要がある場所になるのではなく、警報対象が設置された地点に近い所定区間が特に安全運転に気をつけるべき区間となる。係る点に鑑みても、本実施形態のようにXmを500mとするとよい良い。1kmや2kmとすると、警報対象までの区間を定期的に記録した場合には、データ容量が大きくなるので例えばメモリカードのメモリ容量の関係から好ましくないが、500mとすると、メモリ容量が少なくすむといったメリットも有するので良い。
【0180】
本実施形態の自車速度等の履歴表示機能を備える制御部18は、所定の警報対象の手前Xmから通過後Ymまでの自車速度の記録区間中、所定の距離毎に自車速度を取得し、記録する。所定距離は、例えば、100mとするとよい。本実施形態では、例えば、X=500,Y=100としたので、警報対象の通過500m手前からと通過後100mまでの区間について、100m間隔で自車速度を取得し、一つのファイルに格納する。また、制御部18は、運転・走行に関係する情報も取得し、自車速度と関連づけて記録し、報知する機能を備えると良い。関係する情報は、例えば、走行した日時情報、GPS電波の受信状況、走行している道路を特定する情報、実写警告の写真、制限速度、警報対象の種類などとするとよい。関係する情報を記録し、速度の履歴表示をする際に取得した自社速度とともに当該関係する情報を同時に表示することで、自車速度の履歴から適切な運転であったか否かの判断がより詳細・適切に行えるので良い。例えば、自車速度をGPS電波に基づき求めた場合、GPS電波の受信状況を記録することで、求めた自車速度の信用性の指針となるので良い。例えば、GPS電波の受信状況が良好な場合、記録した自車速度の信頼性が高くなり、受信状況が悪い場合には信頼性が低くなる。また、例えば制限速度を記録し、制限速度と自車速度を同時に表示することで、制限速度以下で走行しているか否か、制限速度に対するひらきの程度を直感的に理解できるので良い。
【0181】
制御部18は、所定のタイミングで、記録した所定の警報対象を通過した際に記録した記録区間中の自車速度の履歴を表示部4に表示する。本実施形態では、通過前500mから、通過後100mの自車速度を一覧表示するので、それを見た運転者等のユーザは、速度違反をしているか否かが一目でわかる。例えば運転者は、この辺からスピードが上がったよね、下がったよねという傾向や、制限速度に対する相対速度を知ることができ、運転者に対して安全運転を促し交通事故抑制の注意喚起に使用することができる。例えば、速度違反をしてオービスを通過した場合、後日警察署から通知が来るが、当該通知が来るまでに数ヶ月かかることがある。オービスを通過した後にオービスの存在に気付いた運転者は、履歴表示機能を用いて走行履歴を確認することで、速度違反をしたか否かの目安をとることができ、実際に通知が来るか来ないかがわかる数ヶ月間の間の心労を軽減することができる。
【0182】
記録した自車速度等の履歴情報の表示は、例えば、上述した即時性の無い第二メニュー画面を利用すると良い。上述したように、例えば待受画面がタッチされたことを検知した制御部18は、表示部4の表示を、待受画面から
図5(b)に示す第一メニュー画面に切替えて、当該第一メニュー画面を表示部4の表示画面全体に表示する。その状態で第一メニュー画面中の設定ボタン41cがタッチされたことを検知すると(
図5(b)参照)、制御部18は、
図5(c)に示す第二メニュー画面のトップ画面である設定メニュー画面を、表示部4の表示画面全体に表示する。この設定メニュー画面中の機能ボタン42bがタッチされると、制御部18は、
図11(b)の左側に示す機能設定画面の1頁目を表示する。上述した実施形態では、この機能設定画面の2頁目の4つの設定項目表示領域43bには、「サウンドカスタム」と「画面反転」の2つが使用され、下2つは空欄としているが、
図25(a)に示すように、2頁目の機能設定画面を、履歴表示のための設定項目を設けたレイアウトとした。この図示した例では、上から3番目の設定項目表示領域43bのタイトル表示部43b′に、「オービス通過履歴」と表示し、その3番目の設定項目表示領域43bの右端の設定内容表示部43b″は空欄のままとする。本実施形態では、自車速度等の通過履歴を記録する警報対象は、オービスのように固定設置された速度測定装置にしたため、警報対象がよくわかるように「オービス通過履歴」と表記した。
【0183】
この「オービス通過履歴」の設定項目表示領域43bがタッチされたことを検知すると、制御部18は、
図25(b)に示すようなオービス通過履歴一覧リスト画面を表示する。オービス通過履歴一覧リスト画面のレイアウトは、機能設定画面等と同様であり、上端にタイトル表示部46aを配置し、そのタイトル表示部46aの下方の多くの領域を使用して、複数の通過履歴リスト表示部46bを縦に並ぶように所定数配置し、右端の上下にカーソルボタン46cを配置し、右端の中央にページ表示部46dを配置し、左端の下方に戻るボタン46eとトップボタン46fを配置するレイアウトをとる。タイトル表示部46aには、通過履歴リストであることを表す「オービス通過履歴」と表示する。
【0184】
上述したように通過履歴リスト表示部46bは、上下に4つ並べたレイアウトを採る。制御部18は、記録した通過履歴の通過日時情報等を取得し、通過日時情報が最新のものから順に、その日時情報等を通過履歴リスト表示部46bに表示する。記録した通過履歴が5つ以上ある場合、制御部18は、オービス通過履歴一覧リスト画面を複数枚形成し、1枚目を表示する。また、カーソルボタン46cのタッチを受けて、制御部18は画面を切り替える。
【0185】
通過履歴リスト表示部46bには、通過日時と、警報対象の種類を特定する情報と、警報対象の設置場所における制限速度を表す情報を横一列に並べて表示する。通過日時は、図示するように年月日に曜日情報も付加するとよい。曜日情報も付加することで、ユーザが何時・どのオービス等を通過したかの記憶を思い出しやすくなるので良い。警報対象の種類を特定する情報は、マップ画面で地図上の警報対象の設置位置に対応する箇所に描画するターゲットアイコンを用いる。当該ターゲットアイコンを用いることで、一目で警報対象の種類を理解できるので良い。図示の例では、一番上から順にループコイルを示す「赤色の円内に白字のLC」のマーク、LHシステムを示す「赤色の円内に白字のLH」のマーク、小型オービス含むレーダー式を示す「赤色の円内に白字のRD」のマークをそれぞれ表示している。警報対象の設置場所の制限速度情報は、制限速度の交通標識に対応するマークとした。図示の例では、一番上から順に制限速度110km/h、100km/h、80km/hをそれぞれ表示している。
【0186】
制御部18は、通過履歴リスト表示部46bに各通過履歴のリストを表示するに際し、例えば制限速度超過などの好ましくない運転動向があった場合、通常の場合と異なる態様で表示するとよい。異なる態様は、目立つ態様とすると良い。目立つ態様とすると、制限速度超過等の安全運転上等の点で好ましくない運転がされていること見落とすことなく認識できるので良い。目立つ態様は、例えば、目立つ色とすると良く、例えば日時情報を赤色で表示すると良い。図示の例では、上から2番目の「2017/12/22(金)」についての日付・曜日・時刻を赤字で表示する。例えば異なる態様として、日付・曜日・時刻の一部を赤字等の異なる態様にしたり、通過履歴リスト表示部46bの外枠を赤色の線で表示したり、例えば
図10(c)のライン44hのように日時情報等の下にラインを表示したりしてもよいが、本実施形態のように、文字部分を赤字にすることで日時を目立たせることができるので良く、特に日付・曜日・時刻の全てを赤字にすることでより目立つので良い。
【0187】
通過履歴リスト表示部46bがタッチされたことを検知すると、制御部18は、タッチされた通過履歴に関する情報を読み出し、
図25(c),(d)等に示す詳細情報表示画面を表示する。制御部18は、詳細情報表示画面に、各地点での自車速度と、それに関連づけて記憶した運転・走行に関係する情報を読み出して表示する。詳細情報表示画面の表示レイアウトは、画面の左側の領域には上から順に日時情報表示部47a、道路特定情報表示部47b、自車速度情報表示部47cを配置し、画面の右側の領域には、上側から順に、GPS電波の受信状況表示部47d、移動方向表示部47e、通過した警報対象の実写画像を表示する実写画像表示部47f、警報対象の種類を表示する警報対象種類情報表示部47g、警報対象の地点の制限速度情報を表示する制限速度情報表示部47hを配置する。警報対象種類情報表示部47gと、制限速度情報表示部47hの下方には、SD出力ボタン47iを設け、それら警報対象種類情報表示部47gとSD出力ボタン47iの左隣には、QRコード(登録商標)等の二次元コード47jを表示するレイアウトをとる。
【0188】
日時情報表示部47aは、通過履歴リスト表示部46bに表示した日時情報を表示する。道路特定情報表示部47bは、走行した道路を特定する道路特定情報を表示し、例えば住所と、道路名を上下に同時に出力する。運転者は、道路名を良く覚えている人がいるので、住所と道路名を同時に出力することで、運転者は、表示されたオービス通過履歴が、どこに設置され、どの道路を走行中に記録した情報であるかを認識させやすくなるのでよい。具体的な場所が特定・認識できると、例えば、速度超過等している場合には、後日同じ道路・場所を走行する際にスピードの出し過ぎに注意しようという意識付けができるので良い。
【0189】
自車速度情報表示部47cは、例えば手前500mから通過後100mまでの各地点での自車速度情報を表示するもので、例えば記録した自車速度を警報対象の手前側の離れた位置から順に上から並べて表示する。自車速度が車両の移動順に上下に並ぶので、それを見たユーザは、警報対象のオービス等に接近するにつれての速度変化の状況や、通過後の速度変化の有無等を容易に理解できるのでよい。
【0190】
記録した自車速度が、制限速度に対して所定速度オーバーの場合、他と異なる表示態様で表示するようにするとよい。他と異なる表示態様は、目立つ態様とすると良い。目立つ態様は、例えば目立つ色で表示すると、簡単な構成で実現できるので良い。目立つ色は、例えば赤色とすると良い。色を変える部分は、例えば、「○○km/h」のように速度と単位の部分の全体を対象としても良いが、本実施形態のように速度の数字部分のみの表示色を変え、例えばkm/hなどの単位の部分は変えないようにすると良い。速度の数字部分のみ色を変えることで、より数字が目立ち、速度超過していることと、実際の速度がわかるので良い。
【0191】
所定速度は、例えば0km/hとして制限速度以上の場合に表示を変えたり、所定速度を1km/hとして制限速度を超えた場合に表示を変えて制限速度丁度の場合には変えないようにしたりしてもよいが、所定のマージンをとった一定の速度とすると良い。所定のマージンをとった一定の速度は、例えばスピードの出し過ぎで危険な走行速度となるような速度とすると良い。特に危険な走行速度となるような速度オーバーのみが赤色等の目立つ色で表示することで、係る目立つ色の表示があると、制限速度を大きく超過した運転があることが一目でわかり、今後の安全運転への注意喚起を行えるので良い。所定のマージンをとった一定の速度は、例えば、20km/hとすると良い。20km/hもの速度オーバーは、非常に危険で、例えばうっかりアクセルを少し踏みすぎたり、下り坂で少し速度が増したりした程度で生じる現象ではないので、当該速度以上の場合に色を変えて注意喚起するとよい。
【0192】
走行速度が制限速度を超えるのは安全運転上も好ましくないが、例えば制限速度で走行する場合に比べ、制限速度を例えば1km/h等の少し超えた場合に急に危険になるとは言いがたく、例えば、制限速度付近で安定走行している場合にアクセルの操作加減や、下り坂等の道路状況から瞬間的に制限速度を少し超過することがあり、係る少し超過したときの自車速度が記録されることがある。係る場合に、制限速度オーバーとして目立つ色等で表示すると、上述した20km/h以上の非常に危険な運転であったのか、制限速度を少し超えた程度の運転であったのかが一目でわかりにくく、危険な運転があったことを効率よく報知できず、場合によっては、危険な運転の履歴が他の制限速度付近で少し速度超過した履歴に埋もれてしまうおそれがある。本実施形態では、例えば20km/h以上の非常に高速で危険な運転があったもののみ、赤色等の異なる色で表示するので、当該危険な運転の履歴を確実にユーザに認識させることができるので良い。所定速度を例えば30km/hなどさらに大きくマージンをとるようにしても良いが、あまり大きくするとそれに満たない危険な運転を見落としやすくなるので、本実施形態のように20km/hとすると良い。
【0193】
GPS電波の受信状況を受信状況表示部47dに他の情報と同時に表示したので、走行速度をGPS電波に基づいて求めた場合、例えば受信状況が良好な場合には、表示している走行速度の履歴情報が確かなものであり、信頼性が高いことが理解できるので良い。例えば、受信状況が良好で、表示された走行速度がすべて制限速度以下の場合には、通過履歴を求めた区間は、速度違反することなく安全運転していたことがわかり、制限速度を超えている場合には速度違反をしてしまったことに納得することができる。受信状況が悪い場合、記録・表示された自車速度の信頼性が低いので、仮に表示された自車速度が制限速度以下であっても、速度違反をしていないと主張がしづらくなり、例えば、その通過履歴のあるオービスで速度違反が記録されている場合、ユーザはあきらめやすくなる。
【0194】
実写画像表示部47fに表示する画像データは、通過した警報対象の手前で警報画像表示ウインドウWに表示する実写画像を用いると良い。実写画像を表示することで、それを見たユーザは、どのオービス等の警報対象を通過した際の履歴データであるかをより直感的に認識することができる。
【0195】
SD出力ボタン47iがタッチされたことを検知すると、制御部18は、表示している詳細情報を記録したテキストファイルを作成し、メモリカード11に出力する処理を行う。テキストファイルのファイル名は、例えば日付時間情報を含むものとするとよい。
【0196】
QRコード(登録商標)等の二次元コードは、例えば、詳細情報表示画面に表示した警報対象を特定する情報を含む二次元コードとすると良い。警報対象を特定する情報は、例えば、位置情報や制限速度等とすると良い。例えば、スマートフォン等の二次元コードを読み取るアプリを実装した携帯機器を用いて二次元コード47jを撮影すると、当該アプリは、二次元コード47jに記録された情報を携帯機器の表示部に表示する。ユーザは、携帯機器に表示部に表示された内容を見ることで、自分の手元で表示している走行履歴に関するオービス等の警報対象の情報を知ることができる。通常、レーダー探知機1の表示部4よりも、スマートフォン等の携帯機器の表示部の表示画面の方が大きいので、より見やすく内容を容易に確認できるので良い。特に、警報対象を特定する情報として、警報対象が設置されている地点を特定する情報と、インターネット上の地図サイトにアクセスする情報を含む二次元コードとすると良い。地点を特定する情報は、例えば、経度・緯度情報とすると良い。例えば、スマートフォン等の二次元コードを読み取るアプリを実装した携帯機器を用い、二次元コード47jを撮影することで、地図サイトにアクセスし、携帯機器の表示部に警報対象の設置位置が地図上のどの位置かがわかるように表示する。このようにすると、ユーザは、警報対象がどこにあるかをより正確に認識でき、この後にその設置された道路を走行する際には注意して走行しようという注意喚起が行えるので良い。
【0197】
[履歴情報表示機能の変形例]
上述した実施形態では、所定の警報対象を通過する都度、自車速度等の履歴情報を作成して記録し、日時情報をキーにソートして一覧リストを表示するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、制御部18は、一回の警報対象の通過に伴い取得した一連の自車速度等の情報を記録するに際し、同一の警報対象についての情報は、関連づけて記録するとより好ましい。関連づけて記録は、例えば、個々の警報対象毎にホルダを作成し、通過した警報対象のホルダに記録すると良い。毎回通過するオービス等の警報対象があれば、制御部18は、取得した自車速度等の情報を同じホルダにグループ分けして格納する。このようにすると、同じオーヒス等の同一の警報対象について、過去の通過した際に取得した履歴情報と簡単に比較できるのでよい。同一の警報対象は、設置箇所が異なる場合は別の警報対象とし、例えば警報対象がオービス等の速度測定装置の場合、個々の速度測定対象毎に一つの警報対象として区別するようにしてもよいが、例えば道路名が同じ道路に設置される複数の速度測定装置は同一の警報対象とするとより好ましい。特に、高速道路等の自動車専用道路などは、例えば県単位など一定の区域に分けて、同一の自動車専用道であって当該区域に設置された複数の警報対象は同一の警報対象として一つのグループに登録すると良い。
【0198】
係る変形例では、例えば
図25(a)に示す機能設定画面で「オービス通過履歴」の設定項目表示領域43bがタッチされた場合に、警報対象毎のオービス通過履歴一覧リスト画面を表示する。この警報対象毎のオービス通過履歴一覧リストは、例えば
図25(b)に示すオービス通過履歴一覧リスト画面と同様のレイアウトとし、通過履歴リスト表示部46bの部分に表示する内容を、警報対象を特定する情報とすると良い。警報対象を特定する情報は、例えば道路名や、住所などとするとよく、特に道路名とすると理解しやすいので良い。上下に並ぶ複数の警報対象を特定する情報は、例えば、直近に通過した警報対象から順に並べると良い(
図26参照)。警報対象を特定する情報を表示する表示部がタッチされたことを検知すると、制御部18は、
図25(b)に示すオービス通過履歴一覧リストを表示し、各通過履歴リスト表示部46b内に、そのタッチされた警報対象のグループに属する通過履歴情報の日時情報等を表示するように構成すると良い。
【0199】
[速度記録の変形例]
上述した実施形態や変形例では、所定の警報対象を通過する都度、その通過に伴う速度履歴情報を作成して記録し、所定のタイミングで表示するように構成した。このように全て情報を記録するのではなく、例えば自車速度の通過履歴の保存は、制限速度に対し所定速度以上速度超過した場合に行い、所定速度未満の場合には保存しないようにすると良い。所定速度は、例えば0km/hとして制限速度以上の場合や所定速度を1km/hとして制限速度を超えた場合に保存するようにしてもよいが、特に、例えば20km/hや30km/hのように所定のマージンをとった速度とすると良い。このようにすると、保存される履歴の数が削減され、例えば、頻繁に通過するオービスがある場合に、その都度記録し履歴に残るとうっとうしいという課題を解決することができる。特に、通常、良く通るオービスの位置は把握しており、速度超過することはない傾向にあり、そのような速度超過しないデータが履歴に残り、一覧リストに表示されると、見たい履歴が見つけづらくなるが、本形態では係る事態の発生を抑制できる。所定のマージンをとった速度超過のレベルが大きいもののみ保存することで、危険な運転を効果的に履歴として表示し、注意喚起をすることができるのでよい。
【0200】
また、履歴を保存しない警報対象を地点登録し、登録したものは履歴に残さないようにしてもよいが、上述した変形例のように所定速度を超えた場合にのみ保存するようにする方がより好ましい。例えば普段良く走行しその警報対象の存在を知っていて制限速度を守る運転をしていても、例えばうっかり速度超過をするおそれもあり、上述した変形例では係る速度超過をしてしまった際には履歴を保存できるので好ましい。
【0201】
[表示タイミングの変形例]
記録した履歴情報の表示タイミングは、例えば、レーダー探知機1の電源がONになった際や、オービス等の所定の警報対象の手前の所定距離になった際に、その警報対象についての通過履歴が存在する場合に表示すると良く、特に、警報対象の手前の所定距離になった際に走行履歴の詳細画面を表示すると、安全運転への注意喚起を効率よく適切に行えるので良い。例えば、表示した同じ場所における過去の通過履歴の詳細情報の内容が、速度超過している場合には、過去にスピードを出し過ぎた道路のため運転者に対してそのまま運転すると同じように速度超過してしまうおそれがあり、速度を減速気味にして走行する必要があることを認識・注意喚起させることができるのでよい。
【0202】
電源ON時や警報対象の手前で表示する対象の通過履歴情報が複数ある場合、例えば直近のものを表示しても良いが、超過速度が大きい悪い通過履歴を表示すると、安全運転への注意喚起ができてより好ましい。
【0203】
このように表示タイミングは、条件合致に伴い自動的に表示するものとしても良いが、上述した実施形態のように、画面タッチ等に基づくユーザ操作に基づいて行うと良い。ユーザ操作に基づいて表示する場合、ユーザである運転者等は、通過履歴の詳細情報を見て確認したいという意識をもっているので、表示された詳細情報をしっかり見て速度超過の有無や警報対象の付近での速度変化の運転動向などを確認し、その後の安全運転等に契機付けすることができるので良い。
【0204】
[警報への反映の変形例1]
通過履歴の内容に応じ、警報対象の手前で行う警報内容を異なるもので行う機能を備えると良い。例えば制御部18は、警報対象の手前所定距離で警報を発するに際し、当該警報対象について速度超過などの安全運転上好ましくない通過履歴がある場合に、通常の警報より強い警報を行うようにすると良い。強い警報は、例えば、警報を発するタイミングを通常のものよりも遠い距離から行うようにしたり、警報内容を変えたり、報知態様を変えたりすると良く、複数を組み合わせるとなお良い。警報内容を変える場合、例えば所定距離手前で行う音声報知の内容を通常の物に変えて注意喚起を促せるような強い文言の内容や、通常の警報に加えて注意喚起を促す報知をすると良い。報知態様を変える場合、例えば、音声を用いた警報と表示部を用いた警報のうち、一方のみを使用する報知態様から両方を使用する報知態様にかえたりすると良い。
【0205】
強い警報を行う基準となる通過履歴の内容は、例えば単純に制限速度に応じた基準速度を超えるものがあった場合とするとよく、係る基準速度を速度が異なるものを複数備え、どの基準速度を超えたかにより強い警報の態様を異ならせるとなお良い。制限速度に応じた基準速度は、必ずしも制限速度以上とする必要は無く、制限速度未満の所定速度に設定すると良い。例えば、制限速度以下であっても制限速度に近い速度で走行している場合、例えばアクセルの踏み込みを少し強くすると制限速度を超えてしまうおそれがあり、将来事故を発生するおそれがある。基準速度を制限速度よりも遅い所定の速度にすると、制限速度に近い速度で走行した場合、次に走行するときに注意喚起する警報・プラスアルファの警告をすることができるので良い。
【0206】
例えば制限速度が100km/hの道路に対し、基準速度を90km/hに設定した場合、例えば通過履歴に走行速度が90km/hや100km/h近くの速度が記録されている場合、例えば「制限速度ぎりぎりですよ、注意して走行しましょう」などの特別な音声による警報をし、速度を落とさせる注意喚起をするとよい。オービス等の車両速度測定装置を設置する位置は、速度が出やすく、事故が発生しやすいおそれのある場所であるので、次に同じ場所を通過する際に速度超過しないように促し、事故発生を未然に抑止するのでよい。
【0207】
また、基準速度を複数設ける場合、基準速度が速くなるにつれて、それを超えた場合のその後に行う警報を、例えばより強調したフレーズで警告することで制限速度以下での安全運転を促すようにすると良い。基準速度を複数設ける場合、少なくとも一つは制限速度未満に設定し、少なくとも一つは制限速度より速い速度にすると良い。このようにすると、速度超過はしていないが将来速度超過をするおそれのある危険予備軍に対する警報と、実際に速度超過をして危険な運転をしている運転者に対する警報をそれそれぞれに合わせた警報を行うことで、それぞれの運転動向の運転者に適切な安全運転への注意喚起を行うことができるので良い。
【0208】
強い警報を行う基準となる通過履歴の内容は、複数回の過去の通過履歴で記録された自車速度の変化の動向から判断すると良い。例えば、速度制限が110km/hの場所を前回は100km/hで通過したが、今回は110km/hに近い速度で通過したのように、例えば直近に記録した自車速度が増加し速度超過する方向にある場合、次に同じ警報対象が設置された道路を走行する際に注意を促す警報をすると良い。例えば初めて走行する道路で警報対象の手前で警報を受けると、減速して制限速度よりも十分に遅い速度で通過するが、何回か走行するにつれてなれてきて、徐々に制限速度に近づき、そのままだとそのうち速度超過してしまうおそれがあるが、上述したように複数回の過去の通過履歴からので、そのようなことがないように傾向が出た場合に事前に注意喚起の警報をすると良い。
【0209】
強い警報は、音声報知に変えて、「所定の通過履歴についての詳細画面」を表示した後、通常の警報を行うと良く、特に、目立つ音声報知に加えて当該詳細画面を表示する報知を行うと、より強い警報となるので良い。
【0210】
[警報への反映の変形例2]
過去の走行状態に応じて、異なる警報を行う機能を備えると良い。過去の走行状態は、上述したようにオービス等の所定の警報対象についての自車速度の通過履歴に限ることはなく、例えば、制限速度に対して所定速度を超過した地点を記録し、その後に当該地点を通過する際に、その手前で所定の警報を発するようにすると良い。
【0211】
また、走行状態は、例えば荒い運転とするとよい。荒い運転は、例えば急発進・急減速・急カーブ等があり、例えばレーダー探知機1に実装した加速度センサの出力に基づき判定すると良い。制御部18は、当該荒い運転をした地点を記録し、その後の運転の際にその記録した地点の手前で警報する。上述した実施形態等のレーダー探知機1は、固有の警報対象の位置情報を記憶し、GPS情報から警報対象の手前で警報するGPS警報機能を備えるが、ユーザの運転の状況に基づく危険な場所ポイントを追加する機能を持ち、その追加した危険な場所ポイントに対しても警報を発する機能を備えると良い。
【0212】
[警報の有無設定機能の変形例]
警報対象の手前で行う警報を、ユーザの運転動向にあわせてアクティブに変える機能を備えると良い。例えば、いつも安全運転・制限速度以下で走行している場所は、通常よりも目立たない警報をすると良い。目立たない警報は、警報をしないものも含むと良いが、弱めの警報をすると良い。警報をしないと、故障と誤解したり、普段は制限速度以下で走行していてもうっかり制限速度を超えたりするおそれもあるので、何かしらの弱めの警報をすることで、係る誤解等を生じさせないので良い。このようにすると、同じ種類の警報対象であっても、ユーザの運転の動向に応じて通常の警報をしたり、目立たない警報をしたりすることができ、ユーザにとって必要な警報を適切にすることができるので良い。
【0213】
例えば、GPS警報を行う警報対象の種類・数は多数あり、走行する地域によっては頻繁に警報が発せられることから、重要な警報があってもそれに気がつかないおそれがある。上述した各変形例等のように各ユーザの走行の履歴情報に基づき警報を発するポイントが追加されるようにすると、係る問題はより顕著となる。警報発生回数を少なくするためには、例えば機能設定画面の設定項目表示領域43bの[モード]を選択し、モードの設定により警報対象の種類毎に警報のON/OFFを切り替えることで対応できる。特に、マニュアルモードにすると、警報対象の種類毎に個別にON/OFFの設定をすることができる。しかし、係るモード設定は煩雑であり、結局初期設定のまま使用するユーザも多く、その結果、レーダー探知機がしょっちゅう警報を発するのでうるさく感じ、警報に慣れて重要な警報を見逃すおそれがあるという課題が生じるが、ユーザの走行に応じて適切な警報を行え、係る課題が解決できて良い。
【0214】
[ドライブレコーダ連動]
レーダー探知機1とドライブレコーダを連係し、所定の警報対象の通過に際し、所定の区間についての動画データを記録する機能を備えると良い。レーダー探知機1の制御部18は、例えばオービス等の所定の警報対象の通過時に、ドライブレコーダに対してトリガ信号を送信する。ドライブレコーダは、当該トリガの受信を契機として、オービス等の警報対象の通過の前後一定時間の映像を記録する。一定時間は、例えば、手前側を15秒、通過後を5秒の合計20秒程度とすると良い。ドライブレコーダは、常時録画を撮影して記録する常時録画機能と、所定のイベント発生時にその前後所定の期間の動画を記録するイベント記録機能がある。本実施形態では、レーダー探知機1からのトリガの受信をイベント発生時とし、イベント記録機能と同様のアルゴリズムで通過の前後所定時間の映像を取得し、記録すると良い。ドライブレコーダは、例えば、警報対象の手前○○mからのように距離を基準に記録するのは難しく、本実施形態のように時間を基準にすることで、簡単に記録が行えるので良い。
【0215】
ドライブレコーダは、常時録画を記録するホルダと、イベント記録するホルダがあり、それぞれの映像データをそれぞれのホルダに格納する。本実施形態では、「オービス」というホルダを作成し(
図27(a)等参照)、オービスを通過したときに、通過前後の映像データのファイルを作成し、オービスホルダに格納する。
【0216】
通過履歴情報を、撮影した動画付で管理することで、例えば走行時の天気や周囲の車両状況など走行時の状況が確認できるのでよい。例えば運転者に対し、走行時の状況と走行速度の相関等を理解しやすくでき、例えば、運転者の理解度を向上させ、安全運転に意識ができる状況を作り出せる。
【0217】
オービスのホルダは、より好ましくは下位のホルダとしてオービスごとに作成するとよい。同じオービスを通過した際に作成された映像データは、同じ下位のホルダにグループ分けして格納する。ユーザは、所定のオービスのホルダを開くことで、同じオービスについての映像データを確認でき、過去の通過履歴情報と簡単に比較できるので良い。例えば同一のオービス等を通過した際の複数回分の走行データ並びに映像データを対比し確認することで、例えば、過去に制限速度を超過したり、制限速度近くの走行をしたりすることがある場合に、係る事象が例えば晴れの日など特定の天気の時に生じ、その他の天気の時には制限速度に対して余裕を持って走行していることがわかると、その後は、晴れの日に運転する際に特に安全運転に気をつける意識付けができるので良い。
【0218】
所定の警報対象の通過に伴い記録した履歴情報は、例えば、他の常時記録やイベント記録と同様にメモリカードに記録する。当該履歴情報を見る場合、例えばメモリカードを取り出すとともに、パソコン等にセットし所定のファイルを読み出すことで、パソコン上で再生すると良い。係る場合、上述したように警報対象毎にホルダ分けされていると、ユーザは、所望の警報対象を通過した際の履歴情報を見つけやすいので良い。
【0219】
記録した映像データの再生を、例えば、レーダー探知機1の表示部に表示する機能を備えるとよい。係る機能を備えると、上述したようにパソコンなどにセットすること無く、車両の中でその場で確認できるので良い。映像データの再生は、例えば、
図25(c),(d)に示す詳細情報表示画面内に、映像データの再生ボタン領域を設定し、当該再生ボタン領域がタッチされたことを検知すると、制御部18は、例えば、詳細情報表示画面に表示された通行履歴の映像データをドライブレコーダから取得し、再生すると良い。再生ボタン領域は、例えばSD出力ボタンのように特別なボタン領域を別途設定するとよいが、そのように特別なボタン領域を別途設定するのではなく、例えば、実写画像47f等他の情報を表示している処理領域に再生ボタン領域を割り当て、例えば当該実写画像47fの部分がタッチされた場合に、関連する映像データを取得し、再生すると特に良い。このように兼用すると再生ボタン領域のための領域を別途確保する必要がなくなり、自車速度等の情報を表示する領域を広く確保できるので好ましい。特に、上記に例示したように、実写画像47fの表示領域を再生ボタン領域に兼用させると、映像の再生を直感的に理解・想起させやすいので良い。
【0220】
上述したように、個々の自車速度の通過履歴の詳細情報表示画面からリンクして映像データを再生する機能に変えて、或いは係る機能に加えて、自車速度の通過履歴とは別に直接映像データを読み出し、再生する機能を備えると良い。係る機能は、例えば、制御部18は、
図5(c)に示す第二メニュー画面のトップ画面である設定メニュー画面中の機能ボタン42bがタッチされると、
図11(b)の左側に示す機能設定画面の1頁目を表示し、カーソルボタン43cのタッチに伴い表示する機能設定画面の頁目を例えば
図27(b)に示すようなレイアウトのものとすると良い。この
図27(b)に示す機能設定画面では、4番目の設定項目表示領域43bに、「オービス通過履歴(映像)」という映像データ再生のためのボタン領域を設定する。制御部18は、この4番目の設定項目表示領域43bがタッチされたことを検知すると、例えば
図27(c)に示すような映像データについてのオービス通過履歴一覧リスト画面を表示する。この例では、道路名毎にグループ分けして記録した場合の一例を示している。グループ分けしていない場合、制御部18は、例えば
図5(b)と同様な通過履歴一覧リストを表示するとよい。
【0221】
[映像データをレーダー探知機側で記録する機能]
上述した実施形態・変形例では、通過履歴の映像データをレーダー探知機1の表示部4に表示して再生する場合、制御部18はドライブレコーダに記録している映像データを取得して再生するようにしたが、例えば、予めレーダー探知機1の記憶手段に映像データを記憶しておき、制御部18は、レーダー探知機1が記憶している映像データを再生するようにすると良い。
【0222】
例えば、レーダー探知機1とドライブレコーダは、別体でケーブル連係タイプであって、それぞれにSDカード等のメモリカードを備えている。レーダー探知機1の制御部18は、所定の警報対象の位置に来たら、ドライブレコーダに対して動画・画像等の映像データを要求する。ドライブレコーダは、係る要求を受け付けると、例えば、受け付けた時の前後所定時間の映像データを送信する。制御部18は、送られてきた当該映像データを、レーダー探知機1のメモリカード11に記録すると良い。このようにすると、ドライブレコーダは、一般的な常時録画・イベント録画を自己のSDカードに記録するだけでよく、警報対象の通過履歴の映像データを記録しなくても良くなる。例えば、ドライブレコーダの常時録画は上書きで消され、イベント録画用の記憶容量がフルになって追加保存できない場合もあるが、通過の都度、レーダー探知機1のメモリカード11に保存することで、ドライブレコーダ側で上書きされて消されたり、記憶容量オーバーで対記録できなかったりするような事態が生じても、警報対象の通過履歴の映像データを記録できるので良い。
【0223】
制御部18は、取得した映像データをそのままメモリカード11に記録しても良いが、例えば、映像データからスナップショットのように写真画像を時系列で複数枚のファイルを作成し、記録するとよい。このようにすると、容量もさほど必要が無く、多数の通過履歴の映像データを記録できるので良い。
【0224】
映像データの再生タイミングは、例えば、次回その場所を通過する際とすると良い。制御部18は、例えば車両の現在位置が警報対象の手前所定距離になると、その警報対象についての通過履歴の映像データを記録するホルダにアクセスし、前回録画した映像データがあれば、それを読み出してレーダー探知機1の表示部4に当該映像を表示する。この表示に際し、「前回走行したときの風景です。」などのメッセージを音声や表示部4にテロップ表示すると良い。このようにすると、前回警報対象を通過した際の映像データが再生されるので、運転者等は、その映像を見て前回の運転・走行の状況を思い出し、今回の運転に注意喚起をすることができるので良い。警報対象の手前で過去の映像データを表示する場合、走行中で警報対象に時々刻々と接近しているので、読み出し・再生する時間的余裕が短いが、レーダー探知機1に記録した映像データを使用することで、所望の映像データを瞬時に読み出し再生できるので良い。ドライブレコーダに記録した映像データを利用しようとすると、ドライブレコーダから映像データを取得するのに時間を要し所望のポイントで再生できなかったり、ドライブレコーダ側で上書き等されて過去の映像データが消失して取得できなかったりするおそれがあるが、レーダー探知機1に記録した映像データを再生すると、係る問題は無いので良い。
【0225】
ドライブレコーダに記録する映像データの通過履歴情報は、例えば、レーダー探知機1に各道路の制限速度の情報を記憶させ、制限速度に対して所定の速度を超過したことをトリガに、その前後の映像を記録するようにしてもよいが、上述した変形例のようにオービス等の所定の警報対象の通過をトリガとするのが良い。所定速度超過をトリガとして映像を記録する場合、その映像を再生してもユーザはその場所がどこであるかを認識しづらく、その後の安全運転にあまり有効に寄与できない通過履歴情報が増えてしまい、特に安全に注意すべきオービス等の通過履歴情報が探しにくくなるのは好ましくないので、映像データの記録は所定の警報対象に絞るのが良い。
【0226】
映像データの記録は、例えば、車外での異変・異常・緊急で記録すべき事象の発生に基づく車内の様子・動向に基づき行うと良い。車内の様子・動向は、例えば、車外・車内の音の変化等の音情報とすると良い。車外での異変・異常・緊急で記録すべき事象の発生は、例えば、山中等の野外におけるイノシシや鹿や猿などの動物の飛び出しや、あおり運転された場合などがある。動物の飛び出しは、例えばその後に車両に衝突して車両が損傷したり、あおり運転された場合にはその後に事故の発生やあおり運転をしていた車両の同乗者が降車して近づいてきたりするような事態の発生に繋がるおそれがある。事故・衝突等に伴う車両へかかる衝撃が大きい場合には、加速度センサで衝突を検知し、ドライブレコーダは当該検知に基づきイベント記録をして衝突前後の映像データを記録できるが、検知できないような弱い衝撃の場合には加速度センサで衝突が検知できず、イベント記録できずに常時記録だけとなる。すると、常時記録した映像データが上書きされてしまうと、衝突した映像を保存できなくなるという課題がある。
【0227】
車内の様子・動向の一例である音情報は、例えば、子供の歓声や騒ぐ声や、「わー○○だ」「○○が出た」等の動物の出現を示す言葉や、「本当だ」などの同調する声などとするとよい。制御部18は、例えば、歓声や騒ぐ声に対応する音の周波数やレベル、音声認識に基づく所定のキーワードの出現をトリガとして、映像データを記録すると良い。
【0228】
例えば音声情報に基づく判定処理は、例えば、事故発生時の状況の映像記録のためにはドライブレコーダ側で行っても良いが、レーダー探知機1の表示部4に過去の通過時の履歴データを表示する場合には、レーダー探知機1に例えばマイクを内蔵させ、そのマイクの出力に基づき制御部18が当該判定処理を行い、条件を満たした際にその前後の区間の映像データをドライブレコーダから取得し、自己のメモリカード11に記録すると良い。
【0229】
例えば、あおり運転された場合は、室内の声に加え、「オイ」などの相手の声に基づき映像データの記録を行うと良い。例えば、ドライブレコーダが、所定のスイッチを操作することでイベント記録をする機能を備えている場合、例えばあおり運転をしていた相手が降車して近づいてきた際に、当該所定のスイッチを操作するとイベント記録できるが、押す処理が煩雑であり、緊迫して操作できないおそれもある。当該相手が接近後、車両に対してたたいたり、ゆすったりして一定以上の衝撃が加わると、加速度センサの出力により自動的にイベント録画する機能を備えている場合であっても、係る衝撃が小さいと自動的にイベント録画はされないという課題がある。本形態のように、音の変化などに基づいて自動的にイベント録画ができると、確実に映像データを記録できるので好ましい。
【0230】
上述した車外・車内の音の変化等をトリガとして映像データを記録する場合、例えばレーダー探知機1にマイクを内蔵させて音声を記録しておき、その後に同じ場所を通過する際に、制御部18は、その手前の所定地点で当該音声を出力すると良い。このようにすると、前回通過したときの状況が音声でわかるので、状況を思い出しやすくなるのでよい。例えば、以前動物が出現した場所は、同じ場所でその動物がいる可能性があるので、その手前等で音声再生等による報知を行う機能を備えると良い。係る機能を備えると、運転者は、その周囲を注意しながら運転するのでよい。この場合、映像データを併せて再生すると、それを見たユーザは、より状況を思い出しやすくなるので好ましいが、映像を再生することなく音声のみ出力するとよい。音声データのみでも十分当時の状況を思い出すことができ、映像データを再生しないことで、表示部4には他の有益な情報を表示できるので良い。
【0231】
動物発見ポイントをマイポイントのようにユーザ用の警報対象として記録し、そのユーザ用の警報対象に対する接近警報をする機能を備えると良い。その接近警報は、例えばあらかじめ用意したCG等による動画・静止画を警報画像表示ウインドウW3に表示してもよいが、録音した実際の音声を再生するように構成すると臨場感があって良い。
【0232】
[警報の強さの変更機能]
制御部18は、ユーザ設定に基づき警報の強さを変更する機能を備えると良い。例えば、変えられる。上述した実施形態におけるモード設定機能では、各項目の警報に対し、「する/しない」の二択とした。本形態では、例えば、警報のレベルを複数用意し、警報をする場合には警報のレベルを選択可能に構成した。警報のレベルの強弱は、例えば、音声による報知の場合、例えば音声レベルを変えたり(例えば、強い警報ほど音量を上げるなど)、発生する音声の内容自体を変えたりし、表示部を用いた報知の場合、例えば表示する内容や報知態様を変えたりすると良い。さらに、例えば警報のレベルが強いものほど、警報を発する箇所や、頻度を増やすようにすると、より好ましい。
【0233】
警報のレベル分けは、例えば、通常の警報と、より強いレベルの警報或いはより弱いレベルの警報のように2段階としたり、弱い・普通・強いのように3段階としたり、さらにはそれ以上としても良いが、あまりレベル数を増やすと、設定が煩雑であるとともにレベル分けすることにより生じる効果もさほど大きくならないので、2段階とするとよい。例えば、通常のレベルと、より強いレベルのように2段階にすると、通常のレベルの警報では気がつかないユーザであっても、モード設定により強いレベルの警報を発するようにすると、警報に気がつき、安全運転を促すことが出来るので良い。例えば、シートベルトを忘れやすいユーザに対して、例えば高速道路の入口手前等で頻繁に警報をすると、シートベルトの装着を促すことが出来るので良い。
【0234】
[待受画面の変形例]
図28(a)は、待受画面の一例を示している。図示する待受画面は、メイン表示領域R1の左半分側と右側半分側にそれぞれ上下に3つのミニメーター37を配置するレイアウトをとる。各ミニメーター37は、左上に項目名表示部37a、左下に文字情報表示部37b、右側に円形のメーター風表示部37cを備える。制御部18は、ミニメーターに表示する情報の項目を項目名表示部37aに表示する。図示の例では、左側の上から順に、時刻、速度(0-180Km/h)、衛星受信数と表示し、右側の上から順に、カレンダー、コンパス、気圧と表示する。制御部18は、各項目に関する情報を文字情報表示部37bとメーター風表示部37cの一方または両方を使用して表示する。例えば、左上の「時刻」についてのミニメーター37は、文字情報表示部37bに現在時刻をデジタル表示し、メーター風表示部37cに現在時刻をアナログ時計の模式図として表示する。このように、文字情報表示部37bとメーター風表示部37cで同じ内容を異なる態様で表示するタイプとしては、この「時刻」以外に、「速度」「コンパス」、「気圧」などがある。右上の「カレンダー」についてのミニメーター37は、文字情報表示部37bに曜日(図の例では「火曜日」)を表示し、メーター風表示部37cに上段に「月」・下段に「日」を表示する。このように、文字情報表示部37bとメーター風表示部37cをあわせて一つの情報を表示するタイプもある。また、左下の「衛星受信数」についてのミニメーター37は、文字情報表示部37bは非表示でメーター風表示部37cに現在受信している衛星の数を表示する。このように文字情報表示部37bとメーター風表示部37cの一方を用いて情報を表示するタイプもある。各ミニメーター37に表示する情報は、設定により変更可能とすると良い。
【0235】
このミニメーター37に表示する項目として、制限速度に関する情報を備えると良い。この制限速度に関する情報の表示例としては、例えば
図28(b)に示すように、例えば、制御部18は、項目名表示部37aに「制限速度」と表示し、文字情報表示部37bに例えば「60km/h」のように制限速度を文字で表示し、メーター風表示部37cに制限速度の交通標識を模したマークを表示すると良い。このようにすると、例えば制限速度の切替ポイントで、制限速度について音声等で報知する機能を備えたものにおいて、それを聞き逃しても本形態における待受画面を見ることで、現在走行中の道路の制限速度を確認できるので良い。また、例えば、
図18,
図19等に示すように、警報対象に接近しマップ画面を表示する状態では、制限速度が表示されるが、本形態では、警報対象に接近して表示するマップ画面に遷移する前の待受画面の状態で制限速度がわかるので良く、実際の道路に交通標識が設置されていない区間においても制限速度を表示する当該待受画面を見ることで現在の道路の制限速度を確認できるので、制限速度を超過するおそれを可及的に抑制できるので良い。
【0236】
このミニメーター37に表示する項目として、警報対象を特定する情報を備えると良い。例えば、警報対象に接近した場合、制御部18は、上述したマップ画面を用いた警報画面に切り替えることなく、所定位置のミニメーター37に警報対象に関する情報を表示すると良い。このようにすると、待受画面を用いて所望の情報を報知しつつ、警報対象の接近警報も行えるので良い。警報対象を特定する情報としては、例えば、制御部18は、メーター風表示部37cにマップ画面で地図上の警報対象の設置位置に対応する箇所に描画するターゲットアイコンを表示し、文字情報表示部37bに警報対象までの残り距離を表示すると良い。さらに制御部18は、警報対象の色(赤 黄 青 緑)に合わせてミニメーター37の枠の色及びまたは背景色を変える機能を備えると良い。枠の色や背景色を変えることで、警報対象のおおよその種類を容易に理解できるので良く、得に背景色を変えると、その理解度が高まるのでより好ましい。
【0237】
待受画面を用いた警報対象の接近警報は、詳述したミニメーター37を用いるものに限ることはなく、例えば、
図3等に示す小メーター32b,32cや、
図29(a)に示す大メーター38a等の待受画面を構成する所定の要素を用いると良い。例えば、
図29(a)に示す待受画面は、メイン表示領域R1の右側に大メーター38aを配置し、左側に上下に2つの小メーター38b,38cを配置するレイアウトをとる。図示した例では、制御部18は、上側の小メーター38bに時計(アナログ)を表示し、下側の小メーター32cにコンパスを表示し、大メーター38aに衛星情報を表示する。この例では、大メーター38aには、電波を受信した衛星の天空上の位置を模式的に示す絵を表示する。
【0238】
この大メーター38aを用いた警報は、例えば、自車位置から所定距離以下に警報対象が存在する場合、例えば大メーター38aの円の中心を自車位置とし、例えば進行方向前方を円の上側にし、当該円内における警報対象の対応する位置に、その警報対象を特定するマークを表示する。このマークは、例えば、ターゲットアイコンと同様のものとすると良い。このようにすると、大メーター38aを用いた警報対象の報知は、マップ画面における地図情報を無くし、自車アイコンとターゲットアイコン等を所定の位置関係で描画する態様となる。このようにすると、マップ画面を表示することなく、警報対象のおおよその位置を認識できるので良い。
【0239】
当該大メーター38aを用いた警報の一例を示すと、例えば、
図29(b),(c)等に示すように、円の中心に自車両アイコン39aを表示し、その周囲に存在する警報対象を特定するマーク39bを相対位置関係が合う位置に表示するレイアウトとすると良い。また、図示するように、自車両アイコン39aを中心とした真円の同心円39cや楕円の同心円39′を複数ライン表示し、各円の径を所定距離(例えば、500mなど)に設定すると、各警報対象までのおおよその距離もわかるので良い。
図29(b)のように真円の同心円39cを描画すると、平面図の2Dの態様となり、
図29(c)のように楕円の同心円39c′を描画すると、俯瞰図の3Dの態様となる。
【0240】
大メーター38aを用いた警報対象の相対位置関係を含めた警報では、メイン表示領域の全体を使用するマップ画面を用いた警報に比べると表示面積が小さいことから、警報対象の位置に表示するターゲットアイコンも小さくなり、見づらくなるという新たな課題が生じる。かかる課題を解決するためには、例えば大メーター38aの外枠の色や、大メーター38aの円内の背景色を、警報対象の色(赤 黄 青 緑)で表示すると良い。このようにすると、係る色から、警報対象のおおよその種類がわかるのでよい。
【0241】
図3(d)に示すハイブリッド車用待受画面では、上方の領域に2つのミニメーター34a,34bを表示し、その下方の領域にハイブリッド情報を表示するようにする。このミニメーター34a,34bに表示する情報は、設定により切り替えるようにすると良く、ハイブリッド情報に表示する情報を設定により切り替える機能を備えるとより好ましい。
【0242】
上述した大メーター、小メーター、ミニメーターを用いた待受画面における所定のメーターに表示する項目として、ドライビングチェックに関する情報を備えるとよい。ドライビングチェックに関する情報は、例えば、車両の走行状態や、急ハンドル/急ブレーキなどの危険運転の状態や、燃費向上のためのエコドライブの運転をしているかに関するエコドライブ情報などを表示するとよい。例えば、所定のミニメーター37を危険運転に関する情報を表示するものに使用する。制御部18は、例えば加速度センサの出力から、加速度が第一基準値以下の場合にはミニメーター37の背景色を緑色、第一基準医よりも大きい第二基準値以下の場合にはミニメーター37の背景色を黄色、第二基準値を超えた場合にはミニメーター37の背景色を赤色に表示し、急ブレーキ或いは急ハンドルを特定するマークをメーター内に表示するとよい。また、制御部は、エコドライブ情報をミニメーターや小メーターに表示する機能を備えると良い。例えば、エコドライブ情報は、急加速、急減速、アイドリング時間、経済速度での運転の可否等の情報をもとにエコドライブの運転をしているかの採点をして求める。制御部18は、そのようにして求めた点数を所定のミニメーターに表示し、及びまたは所定時間間隔で当該点数を求め、定数の変化・履歴を小メーターに表示すると良い。また制御部18は、例えば、1回の走行ごとなど所定の走行単位におけるエコドライブ情報の採点結果を記録し、今回の走行に基づく採点結果と前回等の過去の走行に基づく採点結果を比較し、点数の増減を報知する機能を備えると良い。このようにすると、今回の運転が、エコドライブがより達成できたか否かがわかるので良い。点数の増権を報知する機能は、例えば、信号の色の配色に合わせると、認知度が高いので余話借りやすく良い。信号の色の配色は、例えば、悪くなった場合は赤色、変化ない場合には黄色、良くなった場合には緑色とするとよい。
【0243】
待受画面は、例えば大メーター、小メーター、ミニメーターのように各種のメーター風表示部を備えている。例えば、システムに属する設定項目の「ベースカラー」で色を変更した場合、例えばメイン表示領域の全体を変えても良いが、メーターの円形領域の範囲内を変更し、外側は変更しないようにすると良い(
図30参照)。例えば、メイン表示領域の背景色は、例えば黒色などシックな色に統一を図り、メーターの円形領域の範囲内の背景色を変えることで、変えた色が目立つので良い。
【0244】
[ヘッドアップディスプレイとの連係機能等]
レーダー探知機1にヘッドアップディスプレイを接続し、現在の走行速度・時速等の情報や、各種の警報を、ヘッドアップディスプレイにより車両のフロントガラスに表示する機能を備えると良い。このようにすると、スマートで良く、運転者は、運転中に例えば前方を見ながら、視線を大きく変えることなく走行速度や警報内容等を認識できるので良い。
【0245】
ヘッドアップディスプレイを連携するとともに、ドライブレコーダを実装する場合、ドライブレコーダの撮影領域内に、ヘッドアップディスプレイが表示されるように設定するとよい。このようにすると、例えばドライブレコーダで撮影した映像データ中に、走行速度や警報内容を映り込ませて記録できるのでよい。例えば記録した映像データを後で再生すると、走行中の景色とともに例えば走行速度が表示されるので、運転者等のユーザはどの場所をどれくらいの走行速度で走行しているかが容易に確認できるので良く、また、当該ユーザは例えば警報が報知された際の外の景色から、どの場所を走行中に警報が発せられるかを確認でき、外の景色の刷り込み相まって、警報が報知される場所を記憶しやすくなり、その後の当該道路を走行する際の安全運転に寄与することが出来るので良い。ヘッドアップディスプレイのフロントガラスへの反射度合いを調整する機能を備えるとより好ましい。反射度合いを調整することで、ドライブレコーダで撮影した映像データ中に時速や警報等をより綺麗に映り込ませることが出来るので良い。
【0246】
通常、ドライブレコーダの撮影領域は、車両の前方景色等が映るように調整されており、車両のダッシュボード上等に配置したレーダー探知機1の表示部4は撮影領域外になるが、本形態では、レーダー探知機から出力されるヘッドアップディスプレイの表示が、ドライブレコーダで映るような位置関係にすることを特徴とする。このような特徴をすることで、例えば上述した効果を奏することかでき、また、例えば、GPS機能を備えていないドライブレコーダであっても、走行速度を記録することが出来るので良い。
【0247】
[Bluetooth(登録商標)でのデータ更新機能]
例えば、GPS警報するための警報対象についてのデータ等についてデータ更新する場合、上述した実施形態ではメモリカード11を用いて行う例を説明したが、本発明はこれに限ることはなく、無線通信機能を利用して行うと良い。例えば、上述した実施形態のレーダー探知機1は、WiFi接続を利用した無線LAN接続機能を備えている。例えば、制御部18は、
図11(d)の中央に示すWLAN設定画面(2/3)を表示した状態で、「手動ダウンロード」や「自動ダウンロード」のボタン領域がタッチされたことを検知すると、更新データをダウンロードするための所定の処理を実行し、データ更新を行う。この場合に、例えば、事前にレーダー探知機1とスマートフォンとを無線LANで接続する必要があり、当該接続を行うためには、例えばスマートフォンのデザリングをONにする必要があるので煩わしいという課題がある。係る課題を解決するため、Bluetoothを利用して例えばレーダー探知機1とスマートフォン等の携帯端末との間で無線通信を行い、データ更新をする機能を備えると良い。例えば、スマートフォンにデータ更新用のアプリをインストールし、当該アプリを起動すると、スマートフォンとレーダー探知機1との間でBluetoothによる接続をはかり、新しい更新データをスマートフォン側からレーダー探知機1に無線送信する。レーダー探知機1は、取得した更新データに基づき、データ更新を行う。スマートフォン等の携帯端末に、レーダー探知機1の各種設定等を行うアプリを、インストールし、当該アプリを実行することでレーダー探知機1の設定を行える機能を備えると良い。このようにすると、運転者等のユーザは、使い慣れたスマートフォン等を操作することでレーダー探知機1の設定を行うことができるので、簡単に設定が行える。操作も手元で行えるのでより容易に行えるので良い。設定操作が簡単になることで、設定を切り替えたりすることへの意識付けが強くなり、より自分に合った設定のレーダー探知機1を構成でき、必要な情報を過不足無く、適切な報知態様で報知することができるので良い。
【0248】
[警告時以外画面OFF機能]
制御部18は、警告を発しない通常時には表示部4を眩しくない状態にする機能を備えると良い。例えば、上述した実施形態等では、警告を発しない通常時は、例えば待受画面などを表示するなどして何かしらの情報を発する構成としている。この構成では、表示部4は常時発光しており、普段は眩しいという課題がある。本形態のように、警告を発しない通常時には表示部4を眩しくない状態にする機能を備えると、その通常時は眩しさがなくなり、例えば、普段は眩しいので、画面表示は不要というユーザに適した機能を提供できる。
【0249】
表示部4を眩しくない状態にする機能は、例えば、表示部4の画面全体を例えば黒色その他の暗い色・眩しくない色で描画するようにすると良く、特に、表示部4を構成する液晶ディスプレイの電源をOFFにするとより好ましい。同様の課題を解決するため、表示部4を、画面表示をしない非表示にする機能を備えるとしても良い。
【0250】
[周囲カメラ表示機能]
車両の前方を撮影するフロントカメラと、車両の左右を撮影するサイドビューカメラを備え、それら両カメラをレーダー探知機1に接続する。フロントカメラは、例えば、車両のフロントバンパーの辺りに取り付ける広角カメラを用いると良く、サイドビューカメラは、例えば、車両のサイドミラーの下の辺りに取り付ける広角カメラを用いると良い。レーダー探知機1の制御部18は、レーダー探知機1が記憶する地図情報等により丁字路の交差点等に合流することを認識した場合、例えば表示部4や上述したヘッドアップディスプレイ等の表示手段に、フロントカメラで撮影した映像を表示し、例えばOBD情報からウインカー信号を受診した場合は自動的にサイドビューカメラで撮影した映像を表示する機能を備えると良い。このようにすると、運転者が手動操作で表示部に表示するカメラ映像を切り替える必要がないので良い。
【0251】
表示するカメラの切替は、上述した地図情報に基づくものに限ることはなく、例えば、警報対象に基づいて行っても良い。例えば、上述したフロントカメラと、車両の後方を撮影可能なバックカメラを備え、それら両カメラをレーダー探知機1に接続する。例えば、制御部18は、オービス等の警報対象の通過前は、フロントカメラで撮影した映像を表示し、オービス等の警報対象の通過後はバックカメラで撮影した映像を表示するとよい。このように映像を表示するカメラの切替は、警報対象に基づくものより、上述した地図情報に基づくものが有益な情報を得られるのでより好ましい。
【0252】
警報対象を基準に通過前をフロントカメラで撮影し、通過後をバックカメラで撮影する場合、特に、制御部18は、それら撮影した映像を例えばメモリカード11等に記録すると良い。記録すると、通過前後の車両の周囲の状況を後で確認できるので好ましい。
【0253】
[撮影した画像データに基づく警報機能]
レーダー探知機は、前方を撮影する撮影手段を備え、その撮影手段を撮影した画像データに基づき、警報を発する機能を備えると良い。撮影手段は、レーダー探知機1の本体と一体で内蔵したものでも良いし、別体の撮影手段でも良い。別体とした方が、撮影手段を目的の映像を撮りやすい場所に設置しやすいので好ましい。
【0254】
画像データに基づく警報は、例えば、撮影した画像データに所定の検出対象物が存在した場合に行うと良い。検出対象物は、例えば、安全運転を促す看板等や、走行する道路の先に警報対象の存在を報知する看板等などとするとよく、特に、走行する道路の先に警報対象の存在を報知する看板の一つである「取締警告看板」を検出対象にすると良い。制御部18は、撮影手段で撮影して得られた画像データに対して例えばリアルタイム画像処理で「取締警告看板」を検出し、警告する機能を備えると良い。
【0255】
「取締警告看板」は、「事前警告標識」や「予告標識」とも称されており、例えば
図31に示すように、速度取締を行っている地点の手前には、道路脇等の所定位置に、取締警告看板73が設置される。図示の例では、取締警告看板73は、縦長の板で、背景色が青に対して白文字で「速度違反監視中」などの文字が手書きで記載されている。また、具体的な図は省略するが、自動速度取締装置が固定設置されている路線の当該設置位置から所定距離手前等に「速度自動取締機設置路線」等といった取り締まりを警告する看板が設置される。これらの取締警告看板に表示する文字は、上記のものに限ることはなく、例えば、「自動速度取締機設置区間」,「速度自動監視」,「自動速度取締路線」等何種類かあるが、特定の文字に限定使用される。そこで、制御部18は、撮影手段で撮影して得られた画像データに対して例えば所定の画像認識処理を行い、例えば看板の部分を抽出し、そこに記載された文字認識処理を行い、予め登録した文字の場合に、画像データに基づく警報を行う。ここで行う文字認識処理は、特定な文字に対して行えば良いので、制御部185のCPUの性能があまり高くなくてもリアルタイム判定を行える。
【0256】
このように、例えば取締警告看板を検知して報知する機能を備えると、例えば、位置情報を登録しておらずGPSに基づく警報が行えないがオービス等の速度取締装置に対する警報も行うことが可能となる。位置情報を登録していないオービス等の速度取締装置は、新しく設置されたものであり、最近の交通状況等に基づき安全運転を促すのが良い箇所であるので、そのような箇所に対しても警報を行うことで、安全運転に寄与することが出来るので良い。
【0257】
特に、小型オービスや移動オービスの手前に設置される看板は、簡易な立て看板のみが立てられているだけであるので、運転者等が見落としやすいという課題がある。本形態の機能を備えると、当該見落としやすい簡易な立て看板であっても、検出し報知されるので運転者はその存在を確実に認識できるので良い。
【0258】
[道路標高データを用いた警報機能]
レーダー探知機は、道路の標高データを記録するとよい。制御部18は、GPS情報から現在地点の経度・緯度の位置情報とともに高度の情報も取得し、その取得した高度の情報も利用して現在走行している道路を特定する機能を備えると良い。このようにすると安定した道路識別が可能となる。制御部18は、特定した現在走行している道路に関する警報を発し、現在走行している道路と関係ない警報対象に対しては、通常の警報をしないようにするとよい。通常の警報をしないとは、例えば、警報をしない場合と、軽め・弱めの警報をする場合などがある。このようにすると、走行している道路に関する警報が注力して行われ、不要な警報の発生を防いだり、弱めで気にならない報知にしたりできるので良い。例えば、高速道路と一般道路が併行して存在している場合、経度・緯度の位置情報だけでは、高速道路と一般道路のどちらを走行しているか特定できない場合があるが、本形態の機能を備えると、安定した道路識別が可能となるので、例えば、高速道路を走行中と認識した場合、一般道路に設けられたオービス等の速度取締装置その他の警報対象については正規の警報をしないようにすると、不要な警報を発しないので良い。また、その逆に、一般道路を走行中と認識した場合、高速道路に関する警報対象については正規の警報をしないようにすると良い。
【0259】
[AR警報]
ドライブレコーダとレーダー探知機を連携し、レーダー探知機は、GPS情報と、ドライブレコーダが撮影するライブ画像を解析してARで警報する機能を備えると良い。ARの警報を行うと、実際に撮影している映像に所望の警報・報知がなされるので、リアリティが増し、より効果的に注意付けを喚起することができるのでよい。AR警報は、例えば撮影し表示部等に表示する映像において、警報対象物の存在が目立つ態様で、ARで画像に重ねて報知すると良い。目立つ態様は、例えば、枠や矢印などの指示要素をCG等で作成し、画像中の警報対象物に関連付けて表示すると良い。関連付けて表示は、例えば指示要素が警報対象物を指していることをユーザが容易に理解できる配置にすると良く、例えば、警報対象物に重ねたり、警報対象物の近くに配置したりすると良い。指示要素が枠の場合、警報対象物の全体或いは一部を囲むように配置すると良く、指示要素が矢印の場合、矢の先に警報対象物が存在する配置とすると良い。
【0260】
一例としては、例えば、撮影した画像を解析し、交差点で警官を認識した場合、当該警官の存在がわかるようにAR警報をするとよい。また、車両の後方を撮影するカメラを備えた場合、その後方を撮影した画像データに基づき白バイ、パトカー、覆面パトカーなどを認識し、ARで警報するとよい。また、警報対象物をあらわすキャラクタをCG等で作成し、そのキャラクタを警報対象物の表示位置に重ねて表示してAR警報をすると良い。
【0261】
上述した実施形態,変形例等で説明したレーダー探知機に、ドライブレコーダの機能を実装すると良い。レーダー探知機1は、表示部4に対する運転者からの視認性を良くするため、ダッシュボード上に設置するのが良い。従来からある一般的なドライブレコーダは、本体を車両の所定位置に取付けた状態で、車両の前方を撮影するカメラは、その撮影方向が水平方向前方を向き、カメラの画角は水平を基準に上側とした側で等角度になるように調整する。係る調整を行いやすくするため、例えば、ケースが矩形状の場合、カメラの向きを、ケースの底面と平行にする。このようにすると、ケースの底面が車両の床面等に対し平行になるように起立して取付けると、カメラも水平方向前方を向くようになる。
【0262】
ドライブレコーダ機能を備えたレーダー探知機1において、カメラの向きを上述した従来一般的なものと同じようにし、レーダー探知機1を車両80のダッシュボード上に設置した場合、
図32(a)に示すように、そのレーダー探知機1に実装したカメラの画角81が車両80のボンネット82が存在し、当該カメラにボンネット82が映り込んでしまい、カメラの画角81の下側半分の領域の大部分が死角になってしまうという課題がある。
【0263】
そこで本形態では、例えば
図32(b)に示すように、矩形状で起立した姿勢のケース2の取付け状態で車両前方を向くケース2の後面2aにカメラ8を実装するに際し、カメラ8の画角の範囲が一定の角度で斜め上方を向いた状態で行う。このようにすると、例えば、ケース2を垂直状態で起立するように車両80のダッシュボードの上に取付けると、カメラ8は斜め上を向く姿勢となり、例えば
図32(c)に示すように画角81も車両80の前方斜め上方の範囲となる。そして、カメラ8の向きを、レーダー探知機1を設置した状態で画角81の下側の境界をボンネット82よりも上方になるように設定すると、カメラ8に死角がなくなるので好ましい。
【0264】
図32(d)は、ドライブレコーダ機能を備えたレーダー探知機1の変形例を示している。この変形例は、ケース2′の外形状を、縦断面が略片台形状にし、後面2′aを傾斜面にする。その傾斜面に対し、カメラの画角81の中心が直交するようにする。これにより、カメラ8の向きと後面2′aが揃うので、カメラ8が目立つことなくケース2に実装することが出来るので良い。
【0265】
例えばドライブレコーダ一体型のレーダー探知機を車両のダッシュボードの上に取り付けた場合、カメラを水平方向前方に向くように設置すると、上述したように例えば
図32(a)を参照して説明したように、カメラで撮影した映像データ中に自車両のボンネットが映り込むという課題がある。上記の形態のように、カメラ8の画角を斜め上に向かせると、死角がなくなるか少なくなるので、当該課題を解決することができる。一方、カメラ8で撮影した映像データは、中心から周辺に行くに従って解像度が低くなる。そのため、上記の形態のように、カメラ8を斜め上に向けた場合、前方車両等が解像度の低いカメラ8の画角の範囲の周縁付近に位置するという新たな課題が生じ、ドライブレコーダにおける事故時等の映像記録等を考慮すると、ドライブレコーダの取付自体は、例えばフロントガラスの上部の方が有利となる。
【0266】
ドライブレコーダ一体型のレーダー探知機にWiFiなどの無線通信機能を実装し、当該レーダー探知機1は、例えば車両のフロントガラスの上部の所定位置に取り付ける。スマートフォンなどのWiFiなどの無線通信機能と表示部を備えた端末を用意し、レーダー探知機と無線接続をした状態を維持し、レーダー探知機は、警告画面や撮影映像を当該端末に送信する機能を備え、端末は、受信した警告画面や撮影映像を端末の表示部に表示する機能を備える。このようにすると、例えば前方車両等の前方の景色は解像度の高いガメラの中央付近の領域で撮影できる。スマートフォン等の端末をダッシュボード上に設置したり運転者等のユーザの手元に置いたりすることで、ユーザは、警告画面や撮影映像を自分の近くにある当該端末で確認できるので良い。また、係る機能を実装することで、例えば、ドライブレコーダ一体型のレーダー探知機が、画面が無いモデルや、例えば、1.5インチ程度の小型画面のモデルであっても、警告画面や撮影した映像データ等を綺麗な状態で大きい画面で視認出来る。
【0267】
[2画面ドライブレコーダ機能を備えるレーダー探知機]
ドライブレコーダ機能を備えるレーダー探知機は、例えば、ドライブレコーダ機能を備える。本形態のレーダー探知機1は、例えば
図33に示すように、横長幅広のケース2を備え、ブラケット3を介して車両のダッシュボードなどに設置される。このレーダー探知機1は、ブラケット3の変更に応じてサンバイザー裏側やルームミラー裏側等にも設置可能とすると良い。このレーダー探知機1のケース2の前面に設ける表示部4は、水平方向に並列配置される第一表示部4aと第二表示部4bを備える。
【0268】
ドライブレコーダ機能付のレーダー探知機1は、レーダー探知機としての機能と、ドライブレコーダとしての機能の両方の画処理が出来るCMOSSensorI/F搭載のVideoSoCを用い、1チップでレーダー探知機としての処理と、ドライブレコーダとしての処理を行うようにすると良い。
【0269】
レーダー探知機1は、第一表示部4aと第二表示部4bの二つの画面を備え、その二つの画面に表示する種類・内容を設定する設定機能を備えると良い。例えば、左の第一表示部4aをドライブレーダ用の表示部に設定し、右の第二表示部4bをレーダー探知機用の表示部に設定すると良く、上述した設定機能により、表示位置を左右入れ替えたり、別の画像・映像を出力したりする設定を行えるようにした場合、上記の第一表示部4aをドライブレゴーダ用で、第二表示部4bをレーダー探知機用とするとより好ましい。ドライブレコーダの機能を備えた場合、通常、カメラは車両の幅方向の中央部付近に設けるので、本形態のドライブレコーダ機能を備えるレーダー探知機1は、例えば車両の幅方向の中央部付近に設置すると良い。このようにすると、例えば日本車などのように右ハンドルの車両の場合、第二表示部4bは運転中の運転者に近い側に配置されるので、運転者にとって車両の走行における有益なレーダー探知機による映像の報知を確認しやすくする。また、第一表示部4aは助手席に近い側に配置されるので、例えば助手席に同乗者がいる場合、その同乗者にとってドライブレコーダ機能のカメラで撮影した映像を見やすくする。
【0270】
図示省略するが、この第一表示部4aと第二表示部4bを備えたレーダー探知機1は、他の外部カメラと接続する映像入力端子を備え、当該他の外部カメラからの映像を第一表示部4a,第二表示部4bのうちの一方の表示部に表示し、他方の表示部には、ドライブレコーダ用或いはレーダー探知機用の表示画面を表示する機能を備えると良い。例えば、他方の表示部にレーダー探知機用の表示画面を表示する場合、運転者にとって車両の走行における有益なレーダー探知機による映像の報知を受けることと、外部カメラで撮像した映像を見ることが出来るので良い。特に、外部カメラは、車両の前方以外の領域を撮影するものとすると良い。当該車両の前方以外の領域を撮影するものとした場合には、前進移動の走行中において前を向いている運転者の視界の外の景色を表示部に表示することが出来る。また、外部カメラは、特にドライブレゴーダ用のカメラと異なる方向を撮影するように設定すると好ましい。そのように異なる方向を撮影するよう設定した場合において、特に、外部カメラで撮影した映像を一方の表示部に表示し、ドライブレコーダ用のカメラで撮影した映像を他方の表示部に表示すると良い。このようにすると、異なる方向を撮影した映像を、2画面で同時に表示することが出来る。
【0271】
上述した外部カメラを接続したシステム構成において、レーダー探知機1の制御部18は、第一表示部4aと第二表示部4bの二つの画面に表示する種類・内容を設定する設定機能を備えると良い。
【0272】
警報のない通常時における表示を、第一表示部4aと第二表示部4bの両方ともドライブレコーダ用のカメラや外部カメラなどで撮影した映像データを出力表示する構成にした場合、警報対象の接近警報その他のレーダー探知機としての報知・警報のイベントが発生した場合、第一表示部4aと第二表示部4bの少なくとも一方は、レーダー探知機の機能に基づく警報・報知画面を表示すると良い。係るレーダー探知機の機能に基づく警報・報知画面を表示する表示部を設定する機能を有すると良い。係る設定は、例えば「第一表示部4aと第二表示部4bの両方に警報・報知画面を表示」、「第一表示部4aに警報・報知画面を表示」、「第二表示部4bに警報・報知画面を表示」から選択する機能を備えると良い。当該設定は、例えば例示した3種類のうち、いずれか2種類を選択可能とするものでも設定が簡単で良いが、3種類とも選択できるように構成するとより好ましい。また、当該設定する機能を設けない場合、例えば、レーダー探知機の機能に基づく画面を第二表示部4bのみに表示するように構成するのがよい。このようにすると、所定のカメラ映像を表示しつつ、右ハンドルの車両の運転者側の第二表示部4bに警報画面を表示するので、当該警報画面を運転者が認識しやすくなるのでよい。
【0273】
[複数画面を備えたレーダー探知機(カメラの総数が表示部の数より多い形態)]
ドライブレコーダ機能の有無にかかわらず、表示部を複数備えたレーダー探知機であって、例えば、ケース2に実装する内蔵カメラと、ケース2に接続する外部カメラの総数が、表示部の数(本形態では、2個)よりも多い(本形態では3個以上)とするとよく、当該多い場合に設定した条件に基づき表示部の数以下の所定のカメラで撮影した映像データを、所定の表示部に表示する機能を備えると良い。所定の条件により、表示対象のカメラを切替、所定の表示部に表示することで、例えば適切な映像を表示することが出来る。
【0274】
例えば、本形態のように表示部が2個あり、カメラが前後・左右の夫々を撮影する4個存在する場合に、所定の2個のカメラからの映像を選択し、所定の表示部に表示する機能を備えると良い。左右方向の夫々を撮影するカメラの撮影領域は、真横ではなく、例えば斜め左前方や斜め右前方などとすると良い。これらの撮影領域は、運転者から死角になって見えない或いは見えづらい領域を含むようにすると良い。表示部に表示する映像を出力する所定の2個のカメラは、例えば、車両の前方と、走行しようとする方向を撮影するカメラとすると良い。走行しようとする所定の方向を撮影する方向は、例えば、OBD情報・車両情報で出力されるウインカー信号に基づき決定すると良い。例えばウインカー信号が左折の場合、制御部は、左側を撮影するカメラからの映像データを所定の表示部に表示し、例えばウインカー信号が右折の場合、制御部は、右側を撮影するカメラからの映像データを所定の表示部に表示する。OBD情報・車両情報で出力されるシフトレバー位置の信号に基づき、当該信号がRレンジの場合、制御部は、後方を撮影するカメラからの映像データを所定の表示部に表示する。
【0275】
例えば、前方に直進している場合に、前方を撮影するカメラと、後方を撮影するカメラの映像を夫々表示部に表示するように構成した場合、直進時と、後進時のいずれも表示するカメラの映像データは同じになるので、シフトレバー位置の信号に基づく制御を行わなくても同じ切り替え表示動作を行えるので良い。
【0276】
進行方向に基づくカメラの映像を表示する所定の表示部は、設定により切り替える機能を備えると良いが、例えば、切り替えられない場合或いはデフォルトとして前方を撮影するカメラからの映像データを、運転席から遠い第一表示部4aに表示し、左右或いは後方を撮影得るカメラからの映像データを運転席に近い第二表示部4bに表示すると良い。このようにすると、車両が進行しようとする方向の領域を撮像した映像が、運転者に近い位置に表示されるので、運転者にとって見やすく、運転者が確認しやすいので良い。前方を撮影した映像データは、元々運転者が直接、フロントガラスを介して視認できる領域でもあるので、運転者から離れた位置に表示されても見づらくなることでの影響が少ないので良い。
【0277】
また、別の表示形態としては、例えば、一方の表示部には、所定の条件に合致したカメラからの映像データを表示し、他方の表示部には、画面を複数に分割して複数のカメラからの映像データを縮小表示するようにすると良い。所定の条件に合致したカメラからの映像データは、例えば、所定の順番やランダムに切り替えてもよいが、上述した車両の進行方向を写すカメラからの映像データとすると運転に有用な映像となるのでより好ましい。当該所定の条件に合致したカメラからの映像を表示する一方の表示部は、例えば右ハンドルの車両における運転席から離れた側の第一表示部4aとすると良く、複数のカメラからの映像データを縮小して同時に表示する他方の表示部は、例えば右ハンドルの車両における運転席側に近い第二表示部4bとすると良い(
図34(a)参照)。縮小表示することで、分割された個々の表示は小さくなるが、より運転席に近い方で縮小表示することで、運転者が見づらくなるのを抑制する。なお、
図34では、各表示部に表示する映像データを、便宜上、アルファベット(a,b,c,d)で示している。
【0278】
図34(a)に示すように、例えば第二表示部4bを4分割すると、4つのカメラからの映像データを同時に表示することが出来る。また、
図34(b)に示すように、第二表示部4bにおける四分割した各映像において、第一表示部4aに表示した映像データに対応する映像を、例えば所定の色の第一指示枠90で囲むようにするとよい。このようにすると、四分割して表示しているどの映像が第一表示部4aに拡大表示されているかが容易に理解出来るので良い。
【0279】
さらに、
図34(c)に示すように、第一指示枠90を表示するのに対応して第一表示部4aの外周囲を囲むように第二指示枠91を表示すると良い。このようにすると、第一表示部4aに表示中の映像データと、第二表示部4bに分割表示した一の映像データとの相関がわかりやすくなるので良い。第一指示枠90と第二指示枠91の表示色を同系統色にすると、より相関が強くなるので好ましく、同色にするとより好ましい。
【0280】
第一指示枠90と第二指示枠91の表示色を同系統色或いは同色とした場合、分割表示される第二表示部4bの4つの表示位置、或いは4つのカメラに応じて異なる色を割り当てるとより好ましい。このようにすると、第一表示部4aに表示するカメラが切り替わると、第一指示枠90並びに第二指示枠91の表示色が変わるので、カメラが切り替わったことを直感的に理解でき、表示色からどのカメラの映像かが理解出来るので良い。
【0281】
上述した形態では、映像入力端子を設け、外部カメラを有線で接続するようにしたが、外部カメラを無線通信で接続しワイヤレスとすると良い。ケース2内にカメラを内蔵せず、外部カメラからの映像を取り込むようにしてもよい。このようにすると、例えばカメラはフロントガラスの情報中央などの所定位置に設置し、表示部を備えた本体を例えばダッシュボード上の運転者から見やすい位置に配置できるので良く、特にワイヤレスにすることで、配線の引き回しが不要となるので良い。
【0282】
[二画面のレーダー探知機1の上下反転対応]
上述した二画面のレーダー探知機1は、例えば、
図35(a)に示すように例えば本体のケース2の底面側に所定のブラケット3を取り付けた状態で、当該ブラケット3の底面を所定の固定部材で車両のダッシュボード上に固定する。なお
図35では、各表示部に表示する映像データを、便宜上、アルファベット(A,B)で示している。また、このレーダー探知機1は、別のブラケット3を用いてサンバイザー裏側やルームミラー裏側や、フロントガラス等に取り付け固定するように構成すると良い。
【0283】
この場合に、レーダー探知機1は、
図35(b)に示すように、ケース2の底面側を上にした天地を逆転した姿勢で車両に取り付けるため、第一表示部4aと第二表示部4bの運転者側から見た位置も左右が逆の配置になる。そのため、レーダー探知機1の制御部18は、レーダー探知機1の上下の向きに応じて、第一表示部4aと第二表示部4bに表示する画像を、左右を入れ変えるとともに、上下反転して表示する制御を行う。このようにすると、レーダー探知機1の取り付け姿勢に関わらず、運転者側に近い側で同じ表示内容を報知することができ、例えば運転者により見せたい情報を運転者側に配置することができる。同様に運転者側に遠い側でもレーダー探知機1の取り付け姿勢に関わらず、同じ表示内容を報知することができる。上下の向きは、例えばGセンサで検知すると良い。
【0284】
このレーダー探知機の表示制御の機能は、ドライブレコーダ機能の有無にかかわらず実装すると良いが、特にドライブレコーダ機能を実装したレーダー探知機の場合、レーダー探知機の取り付け姿勢に関わらず例えば運転者側に近い側を警報報知に使用すると良い。
【0285】
[二画面のレーダー探知機1のカメラ位置]
例えば
図33(c)に示すように、カメラ8の取付位置は、左右方向で中心からずらした位置にし、第一表示部4aの真裏・真背面に配置すると良い。カメラで撮影した映像を第一表示部4aに表示するようにすると、第一表示部4aを通して見ている感じを醸し出せるので良い。カメラで撮影した映像の表示を表示する表示部を切替設定する機能を備える場合、第一表示部4aに表示するのをデフォルトとすると良い。
【0286】
[ASIC搭載レーダー探知機]
上述した各種のレーダー探知機の回路は従来から採用されているものと同様でも良いが、ワンチップ化して作るとなお良い。チップに内蔵する構成要素としては、例えばLNA、MIXER、VCO、IF AMP、IF検波、信号処理、FSK(Kバンドオービス識別)等を備えると良い。このようにすれば、小型化、コストダウン、部品点数削減、性能安定化、回路コピーの防止等という効果を奏する。
【0287】
[ASIC内蔵VCO温度補償]
上述した各種のレーダー探知機等は、ASICを実装したタイプがある。係るASICに内蔵したVCO内部のバリキャップ容量は、温度変化により変動し、それに伴いVOCの発振周波数が変動する。その課題を解決するため、温度変化による周波数変移を外付け素子にて補償する機能を備えると良い。
【0288】
係る補償する機能は、例えば、ASICに備えるVCOの設定用の入力端子(Vcont)を利用すると良い。VCOは、Vcontに入力される電圧値に応じた発振周波数の信号を出力する。そこで、レーダー探知機等に例えば温度センサを実装し、周囲温度を検出する機能と、検出した周囲温度に基づきVcontに入力する電圧値を調整する機能を備えることで、Vcontの入力を使用したNTCサーミスタ及びLTC補償方法を実現すると良い。係る構成にすると、一定電圧範囲内(例えば、0.5~2.5V)で補正が可能となり、変動を抑制出来る。分圧を使用しているため、低電圧時には効果が出にくいが、所定の電圧以上であれば対応できるので良い。
【0289】
また、VCOの調整用の入力端子(Vadj)を利用すると良い。VCOは、Vadj端子に所定の電圧を入力すると、その入力電圧値に応じて発振周波数を変更調整する。そこで、レーダー探知機等に例えば温度センサを実装し、周囲温度を検出する機能と、検出した周囲温度に基づきVadjに入力する電圧値を調整する機能を備えることで、Vadjの入力を使用したNTCサーミスタ及びLTC補償方法を実現すると良い。係る構成にすると、すべての電圧範囲内(例えば、0~3V)で補正が可能となり、変動を抑制出来る。 LTCを使用することにより、リニアな補償が可能となり、ほぼ常温から変動しなくなる。
【0290】
[GPS(みちびき)から配信される災害に関する情報等を利用]
みちびき(準天頂衛星システム)QZSSが行うサービスの一つに、災害・危機管理通報サービスがある。この災害・危機管理通報サービスは、防災・危機管理の政府機関から、地震、津波などの災害情報、テロなどの危機管理情報、避難勧告などの発令状況について、みちびきから送信するサービスである。このサービスは、利用者に災害情報などのメッセージを届けるもので、災害・危機管理通報(以下、「災危通報」と称する)を送信する信号は、衛星測位で一般的に利用しているGPS衛生から送信される信号と同じ周波数で同じ波形である。そのため、例えば上述した各種のレーダー探知機や、ナビゲーションシステム、ドライブレコーダ等のGPSユニットを実装したGPS機器は、当該GPSユニットで災危通報を受信可能となる。
【0291】
例えば災害時には電力網が破壊され、携帯ネットワークが利用できなくなることが想定される。一方、車両は燃料がある限りGPS機器等の電源として機能する。またGPS機器は電池駆動も可能である。レーダー探知機その他のGPS機器に、災危通報を受信する機能と、その受信した災危通報に基づく報知を行う報知機能を備えると良い。
【0292】
例えば鹿児島県は、霧島山・桜島などからの降灰が問題となり、天気予報で降灰予測が発表されるくらい、降灰は日々の生活と密接に関連し、降灰予測を確認することは生活の一部となる。この降灰に関する情報が報知されると良い。例えば「現在、霧島山から多量の降灰が予想されています。」等というように、原因地点と、予測する降灰量を報知するとよい。
【0293】
報知タイミングは、駐車をする際、エンジンオフ時にお知らせするように構成すると良い。エンジンオフ等の電源断時点などにバッテリバックアップで動作させ、防災気象情報(降灰)を報知すると良い。
【0294】
例えば、エンジンがオフ時に防災気象情報(降灰)を「現在、霧島山から多量の降灰が予想されています。」等のように災危の発信源と、状況・程度等の情報を報知するとよく、特に、「洗濯物を取り込みましょう」などの次に取るべき行動についての注意メッセージを報知すると良い。エンジンがOFFになると、そのまま降車することが多く、車両は駐車し、運転者等はそのまま自宅等の家屋に入ることが多い。そこで、そのタイミングで報知することで、運転者等のユーザが次の行動に移りやすいので良い。
【0295】
エンジンをかけたときに報知しても良いが、望ましくはエンジンをオフしたときの方が良い。例えばエンジンをかけたときは、そのまま車両を発進してどこかに出かけようとしているため、例えば一定時間、自宅から離れ家を空けることを想定すると、そのタイミングで防災気象情報(降灰)を報知すれば、例えば洗濯物を取り込むなど降灰対策をしてから改めて出発するような機会を与える可能性がある点では好ましいが、時間が無く慌てて出ようとしていることもあるので、帰宅等のその後の時間的に余裕があるエンジンを切ったときに報知する方がより好ましい。また、エンジンオフ時に車両をカーポートなど屋根がある場所に入れたり、車両にカバーをかけたりといった対応を 降車時に予めとることができる。洗濯物をすぐに取り込むなどの対策もできるので良い。
防災気象情報(降灰)には、降灰の予測量についての情報も含まれる。降灰の予測量は、1から4の4段階に分かれている。例えば、1は「少量の降灰」、2は「やや多量の降灰」、3は「多量の降灰」、4は「小さな噴石の落下」がある。レーダー探知機等のGPS機器は、程度に応じて警報を変える機能を備えると良い。例えば、1の時は報知せず、2,3の時は報知するなどとするとよい。4の場合は、逃げる必要があるので防災気象情報(降灰)の報知は行わず、避難を促す警報を行い、防災気象情報(降灰)の報知は行わないようにすると良い。また、地域・時間帯が現在位置と現在時刻に該当するときにだけ報知するようにするとよい。
【0296】
(無線警報との連携)
レーダー探知機等の制御部は、無線警報の報知と、みちびきの情報を連携させて報知する機能を備えると良い。みちびきの情報は、例えば噴火警報の発令・降灰情報等とすると良い。例えば、導きから発せられる噴火情報等の所定の災危通報の内容と、無線情報を関連づけて報知すると、両方の警報に基づく注意喚起をより大きくできるので良い。
【0297】
警報のタイミングとして、所定の無線を受信した場合に、みちびきの所定の情報(例えば噴火警報の発令・降灰情報等)を受信している場合、そのみちびきの所定の情報も併せて報知する機能を備えるとよい。例えば、無線警報をするタイミングで、みちびきの情報をTTS等で読み上げる。例えば、「デジタル無線を受信しました。また霧島山(燃岳)には噴火警報が発令されています。走行に注意してください。」等と音声或いはテロップその他のテキストなどで報知すると良い。
所定の無線の受信は、行政活動が活発化している可能性があり、そのときに噴火警報などが発令されていると、行政活動と噴火対策の可能性が高く、例えば渋滞の発生を予想したルートや、行政活動の邪魔にならないようなルートで走行するなどの対応策がとれるので良い。
【0298】
みちびきの所定の情報を受信したときに、報知するようにしても良いが、定期的に送られてくるので、同じ警報を繰り返しすることになる。そのため、導きの所定の情報を受信した都度報知すると、頻繁に報知が行われ煩雑さを感じたり、警報の効果が低減したりするおそれがある。そこで、一回警報したら、同じ情報に基づく警報は所定の警報条件を満たした際に行うと良い所定の警報条件は、例えば所定期間の経過とすると良い。このようにすると、少なくとも所定期間は警報が行われないのでうるさくない。所定期間は、時間・回数などがある。また、所定の警報条件は、他の警報が行われたこととするとよく、特に、無線の受信に伴う無線警報に連携させると、関連性・関係性が高いので良い。
特に、警察・消防・ヘリなどの行政無線とすると良い。
【0299】
(津波、河川氾濫に基づく報知機能)
みちびきの所定の情報の一つに、「津波の警報」があり、その「津波の警報」の内容について非常に多数の種類が規程されている。例えば、「141 東日本大震災クラスの津波が来襲します」などがある。
【0300】
レーダー探知機等は、マップに海岸線情報をもたせた情報を記憶保持する。レーダー探知機等の制御部は、津波警報が現在地近傍ででた場合に、津波警報の内容の発令時に、海から離れてくださいという 「現在地が危険である旨の」警報音声を出す機能を備えると良い。津波がここ(現在地)まで到達することを伝えるメッセージとすると良い。例えば、「山の方に向かってください」、「高い位置に避難してください」等の現在採るべき行動を報知すると良い。
【0301】
一方、現在地が海から十分に離れている場合には 「現在地が危険である旨の」警報を抑制する機能を備えるとより好ましい。警報の抑制は、警報をしないようにしてもよいが、音声警報をせずに画面を用いた報知をするようにすると良い。
【0302】
例えば、市町村などの災危通報がされる一定の地域単位等で一律に警報を発するようにしても良いが、例えば同じ地域でも山の上など標高が高い地域や、海岸線から離れていて津波が到達する可能性が低い場所もあり、そのような可能性が低い場所でも報知すると、運転者に慌てさせたり、混乱させたり、不必要な退避行動をさせるおそれがある。そこで、上記のように現在地と海岸線との距離が近い位置のように危険に地域に特化して報知すると良い。
【0303】
津波の警報の報知は、上述した海岸線からの距離に基づいて行う機能に替えて、標高に基づいて報知する機能を備えても良く、より好ましくは、海岸線からの距離に基づく報知機能と、標高に基づく報知機能の両方を備えると良く、両方の情報に基づいて報知する機能を備えるとさらに好ましい。
【0304】
標高に基づく報知は、例えば、マップに等高線データをもっておき、現在地が最大級の津波に相当する高さ未満に相当する場合に、「現在地が危険である旨の」警報音声を出すようにしてもよい。海抜の低い地域は、海岸線から離れていても海水等が浸入してくるおそれがあるので、それらの地域に対して注意喚起するとよい。最大級の津波に相当する高さ未満は、例えば 海抜20m未満とすると良い。
【0305】
両方の情報に基づいて報知する機能は、例えば、少なくとも一方に該当する場合に報知し、例えば海岸線に近く標高も低いというように両方の報知条件を満たす場合には、緊急性が高いことがわかるより強い報知態様で報知すると良い。また、例えば、海岸線から一定の距離の範囲内であっても、標高が最大級の津波に相当する高さよりも高い場合には、津波の警報をしないようにするとよく、より好ましくは、当該状態がわかるように報知すると良い。当該状態がわかるように報知とは、例えば、「津波が発生/発生のおそれがあり、現在地は海岸線に近いが、標高が高い」ことを報知すると良い。例えば、津波の警報を報知に伴い、海岸線から離れる方向に移動しても、移動する方向の地域の標高が低くなると、海岸線から安全な距離だけ離れるまでに、津波が到達するおそれがあり、かえって津波の警報の報知があったときの標高の現在地に留まった方が安全な場合がある。そこで、例えば、現在地の海岸線からの距離と、標高を具体的な数値で報知すると、海岸線から離れるのと、そこで待機するのどちらがより安全かについてユーザに判断させるための有益な情報を提供することができる。
【0306】
上述した例は、津波に基づく報知について説明したが、河川の氾濫についても河川の位置と河川の標高を基準として同様にするとよい。
【0307】
(位置情報と報知レベルの併用)
レーダー探知機等の制御部は、地震、津波、噴火、氾濫などの方向(危険な場所:災害地域)が、現在地近傍や現在向かっている方向にあるか否かを判定して、ある場合に報知し、ない場合には報知を抑制する機能を備えると良い。
【0308】
この形態は、現在位置ではなく、近い将来に存在するであろう場所が危険な場合に報知するものである。例えばカーナビゲーションのように目的地が設定されている場合には、その走行予定経路に基づき報知できるが、目的地設定がされていない場合には、例えば出発地等からの走行履歴に基づきおおよその向かっている方向を予測し、その方向の先に危険な場所がある場合に報知すると良い。
【0309】
みちびきの災害・危機管理通報サービスでは、緊急地震速報、津波予報、噴火予知情報、気象警報、氾濫情報が配信され、報知レベルとして、最優先・優先・通常の3つが規程されている。そこで、最優先・優先・通常の優先度に応じて報知対象のエリアを変えると良く、例えば、最優先については、現在地近傍等でなくとも報知するようにするとより好ましい。
【0310】
(退避機能)
レーダー探知機と、車両の目的地設定機能をリンクしており、レーダー探知機が当該目的設定機能に対して災害情報の無い地域を目的地として入力する機能を備える。自動運転機能のある車両の場合、災害地域に現在地がある場合、自動運転で災害情報のない地域へ車を移動させる。人が載っている場合には移動するかどうかを尋ねるとよい。駐車時等の人が乗っていない場合には最も近い安全な地域へ車両を移動するとよい。
【0311】
(ドライブレコーダとの連携)
ドライブレコーダのログに、災危通報に基づく報知をしたことを記録する機能を備えると良い。災危報知をしたことに基づくイベント記録をすると、災危通報の基となる災害等の状況を記録することが可能となる。
【0312】
例えば、レーダー探知機とドライブレコーダを連携し、災危通報に基づく報知をしたレーダー探知機が、報知したこととその内容をドライブレコーダに通知する。ドライブレコーダは、その通知に基づきその通知の前後の所定期間を録画するイベント記録を行い、報知内容を関連付けて記録する。このようにすると、ユーザ等が後でログを見たときに、例えば、報知されたときの場所がわかり、危なかったことなどを思い出し、無事回避できたことを確認できる。
【0313】
特に、車内を撮影するカメラを搭載したドライブレコーダに災危報知をしたことに基づくイベント記録をする機能を備えると良い。当該ドライブレコーダでは、車内を撮影する場合、運転者や同乗者の様子を記録することが出来、例えば、災危通報に基づく報知がされた際にどんな感じで慌てたかを後で確認したり、人はどのような行動をとるのかの研究等に利用したりすることが出来るので良い。
【0314】
災害発生を送信してくる通信は、上述した衛星から送られてくる災危通信に限ることはなく、例えば、新放送サービスi-dioを用いた自治体防災情報メディアのV-ALERT(登録商標)その他の各種のものを用いても良いが、災危通信を利用するのが特に良い。災危通信は、全国をカバーしており、通知する災害の種類や程度も多く詳細な情報を知ることができ、レーダー探知機に元々実装しているGPSユニットを利用して受信できるので別途特別な受信器を実装しないので良い。
【0315】
[乗車者の認識機能]
上述した各種のレーダー探知機等は、車両への進入してきた乗車者の認識機能を備えると良く、認識した乗車者に応じて異なる警報を行う機能を備えると良い。このようにすると、進入してきた乗車者にあった警報を行えるので良い。乗車者の認識機能は、例えば、カメラを搭載し、撮影した画像データに基づく顔あるいは人物認証により行うと良い。異なる警報は、例えば、乗車者を判別して警報内容を変化させると良い。警報内容の変化は、例えば、キャラクタを表示し、そのキャラクタの動き・姿態の変化やキャラクタの声で報知する機能を備えたレーダー探知機において、乗車者にあったキャラクタを用いた報知を行ったり、当該キャラクタの報知の有無を切り替えたりすると良い。
【0316】
異なる警報は、例えば、男女別・若者向け・お年寄り向けコンテンツへの切り替える機能を備えると良い。例えば、お年寄り向けには取締りより一旦停止・一時停止・逆走を強化した警報を行い、例えば若者向けには、速度違反などを強化した警報を行うなどとすると良い。個人別お好み設定を登録し、乗車者にあわせて登録したお粉未設定の内容で警報を行うと良い。また、登録のない人物が運転すると盗難警報を行うと良い。これにより盗難対策ができる。
【0317】
[i-dioチューナー内蔵]
上述した各種のレーダー探知機等は、i-dioチューナーを内蔵し、有線通信或いは無線通信でカーオーディオに接続する機能を備えると良い。無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)を用いると良い。制御部は、i-dioチューナーで受信した音をカーオーディオから出力し、データ放送で送られてきた情報を表示部に表示する機能を備える。レーダー探知機の表示部に、待受画面の一つとして表示すると良い。クルマ好き・お出かけ好きのための無料デジタル放送サービスAmanekチャンネルの画面を表示するとよい。
【0318】
レーダー探知機は、警報音を内部スピーカから出力する。通常時は、チューナーで受信した音をカーオーディオから出力し、警報時は警報音を内蔵スピーカとカーオーディオからも出力すると良い。警報が入ったらi-dioチューナーで受信した音楽等を、内蔵スピーカからの出力に切替、カーオーディオからは警報を出すとより良い。運転者は、カーオーディオからの音に注力して聞いているので、そのカーオーディオから警報音・音声が出力されると、警報効果が高まるので良い。今までカーオーディオから出力してた音楽等は、切り替えて内蔵スピーカから出力するので、音楽の継続性は保てるので良い。
【0319】
[ドアミラー内蔵型]
上述した各種のレーダー探知機等は、ドアミラーに内蔵しても良い。ドアミラーに内蔵した場合、ミラー面に表示器をつて表示しても良いし、ミラーをハーフミラーにし、その背面側に表示部を配置し、表示部を点灯表示した状態ではハーフミラーを介して表示部の表示内容を視認でき、非店頭状態では全面がミラーとして機能するように構成しても良い。
【0320】
[フリップダウン式モニター]
上述した各種のレーダー探知機等は、本体に対して自動的に開閉するフリップダウンモニターを備え、当該本体を車両の所定位置に取り付ける。本体は、例えば所定の取り付けブラケットを用いて、例えばサンバイザーに取り付けたり、フロントガラスに取り付けたりする。本体を車両の所定位置に取り付けた状態では、当該モニターが閉じた状態では、モニターは車両の天井或いは床面とほぼ平行な状態となり、運転者の視界に入る面積が少なくなり、邪魔と感じることを抑制する。警報時は、当該モニターを開閉するモータが駆動してモニターを開いた状態にし、モニターの表示部に警報画面を表示する。警報が終了すると、当該モータが駆動してモニターを閉じた状態に戻すように構成すると良い。
【0321】
[既設モニター付ルームミラーに対する取付タイプ]
上述した各種のレーダー探知機等はルームミラー取り付け型のレーダー探知機であって、既設モニターを備えたルームミラーに取り付けた状態で、当該既設モニターを塞がない構造にするとよい。このようにすると、既設モニター付のルームミラーに対してその既設モニターの視認性を損なうことなくもレーダー探知機を取り付けることができ、ダッシュボード上に設置するタイプが嫌なユーザであっても利用可能となるので良い。
【0322】
既設モニターを塞がない構造は、例えば、既設モニターに対向する部分は開口した空間とすると良く、特に、レーダー探知機のディスプレイの一部または全部を透明ELで構成し、既設モニターの前側に透明ELのディスプレイを配置するようにすると良い。このようにすると、例えば、ルームミラーに対して占める面積が大きい既設モニターであっても、視認性を確保できる。透明ELを用いる構成では、既設モニターが点灯中は、透明ELを点灯せず、非表示で透明にするように制御する機能を備えるとより
【0323】
[USB出力端子付きレーダー探知機]
上述した各種のレーダー探知機等は、micro-USB電力出力端子を備えると良い。このようにすると、例えばスマートフォンその他の携帯端末機器等を接続し、充電ができるので良い。
【0324】
[音に伴うドライブレコーダの加速度センサの誤認識抑制機能等]
車内に発生する音が、加速度センサに伝わり、車両の振動と誤認識してイベント録画をするなどの影響がある。例えば、大音量での音楽の再生や、低音の場合に影響が大きい。特に、例えばドライブレコーダ一体型のレーダー探知機であって、同一筐体内に音を発生する部分、例えば探知機の警報音を出力するスピーカ等と、ドライブレコーダの加速度センサが実装される場合、同一筐体内で発生した音が、加速度センサへ回り込み衝撃検知に支障をきたすという課題がある。
【0325】
本形態では、係るそれらの課題を解決するため、音の逆相を加算する機能を備える。当該音は、例えば、外部で発生する音に対してはマイクで拾い、警報音などのように自ら出力する場合には、当該出力する音を用いる。それらの音を、逆相を生成する処理部に入力し、当該処理部で生成した逆相を加速度センサに加え相殺する。
【0326】
また、別の解決手段は、例えば、ドライブレコーダ一体型のレーダー探知機における警報音のように、自分で発生した音に基づく誤作動を抑制するものであり、音の発生が一時的の場合、警報中のように音を発する期間は、加速度検出をしない制御をすると良い。このようにすると、簡易な構成で課題を解決できる。
【0327】
例えばドライブレコーダ一体型のレーダー探知機における警報音に基づくドライブレゴーダ機能への影響は、上述した加速度センサ以外にも例えばドライブレコーダにおける環境音の録音に支障をきたす。探知機の警報音がドライブレコーダのマイクへ回り込み、環境音の録音に支障をきたす。係る課題を解決するため、マイクによる検出信号に警報音の逆相を加算する機能を備え
【0328】
[ドライブレコーダ一体型の電波放射機能付装置]
例えば、レーダー探知機や動体検知ドップラーセンサー等の電波を放射する機能を備えた装置では、指向性アンテナを備える。ドライブレコーダのカメラの撮像中心と、当該装置の指向性アンテナの放射軸とを合わせるように配置すると良い。このようにすると、目に見えない電波の放射方向が映像と一致しているので設置が適切になるのでよい。
【0329】
さらに、指向性アンテナの放射角が、カメラの画角以上に広がりを有するように配置すると良い。このようにすると、カメラで撮影された映像の範囲内には電波が飛んでいることが認識できるので良い。筐体がコンパクトになるのでよい。望ましくは、指向性アンテナの半値角が広いカメラの画角以上に広がりを有するように配置することである。放射角・半値角が同一とすると、カメラで撮影した映像の範囲がそれらの境界であることがわかるのでよい。一例を示すと、例えば、指向性アンテナ93がパッチアンテナとすると、指向性アンテナ93を構成する各パッチ93aとカメラ8を、
図36に示すように配置すると良い。
【0330】
[データ通信方式]
上述した各種のレーダー探知機等は、例えば、ファームウェアをアップデートしたり、警報対象に関するPOIデータをアップデート・更新したりする。ファームアップ用データ通信と、通常の通信とを別の料金体系で管理する通信システムを利用する通信機器であって、POIデータ等をファームアップ用データ通信の方で送信すると良い。例えば、ファームアップ用データ通信で1回に送れる容量の制限があり、送信予定のファームアップ用データのデータ容量が当該制限以下で容量に余裕がある場合、POIデータをあわせて送ると良い。
【0331】
例えば毎月など定期的にメーカー等から配信するPOIデータと、投稿に基づくPOIデータとを配信するシステムであって、定期的に配信するPOIデータはWiFi等の既存の方法で送信する一方、投稿に基づくPOIデータはLPWAで送信するように構成すると良い。
【0332】
このようにすると、投稿のPOIデータは、LPWAを用いてリアルタイムで送信することができる。定期的に配信するPOIデータは、リアルタイム性がなく、データサイズが大きいのでLPWAを用いることなく、従来と同様に例えばWiFiなどを用いて送信する。
【0333】
LPWAは、一度に遅れるデータ容量が小さいので、全国分のデータを送ることは難しく、周囲や投稿日時に基づいて絞り込むと良い。例えば、投稿のPOIデータを取得する場合、レーダー探知機は、現在地の位置情報を投稿のPOIデータを管理するサーバ等送り、サーバは、送られてきた現在地の周囲にあるPOIデータを抽出し、当該レーダー探知機に向けて送信する。レーダー探知機は、送信されてきたPOIデータを取得し、記憶し、以後、GPS警報を行う際の警報対象に加える。サーバが抽出して送る投稿のPOIデータは、例えば今日など、直近に登録されたものに限ると、送信データも小さくなるので良い。
【0334】
投稿のPOIデータの取得タイミングは、例えば、一定時間(例えば10分)ごとに現在地の位置情報をサーバに送り、サーバは、取得した現在地の周囲(たとえば半径5kmや10km等)にPOIデータがあれば返すというように定期的に行うと良い。現在地の位置情報を送信する一定時間を例えば1時間など長くし、例えば、エンジンを始動したときに、現在位置をサーバに送り、サーバは一時間で走行可能な距離(例えば、100km圏内)にある投稿のPOIデータを送り、レーダー探知機は、一定時間経過すると、現在位置を再び送る。以下、繰り返すことで、送信スパンを長くすることができる。
【0335】
エンジン始動時は、高速道路の移動を考慮して比較的広範囲にあるPOIを送り、二回目以降は前回の現在位置データから移動距離と、移動方向を認識し、次の一定時間で移動する範囲を予測し、予測した範囲内にある投稿のPOIデータを送ると良い。このようにすると、不要なデータを送ることで、通信容量が多くなるのを下げ、必要十分なPOIデータを送信できる。
POIデータのすべてをLPWAで送るのではなく、取締などの重要なPOIデータだけをLPWAで送るようにすると良い。POIデータを全部送ると、例えば2M近くあり、LPWAで送るのが難しい。そこで、取締などの重要なPOIデータだけを送ることで、重要なPOIデータを優先して確実に送信し、レーダー探知機が受信できるので良い。
【0336】
重要なPOIデータは定期更新よりも頻繁に先行して送り、レーダー探知機がWiFi接続された際に、全部のPOIデータを送ると良い。WiFi接続時の送信データは、先行して送信したPOIか否かに関わらず全部送ると良い。このようにすると、先行配信したPOIの情報を管理する必要が無く、制御が簡易となり、WiFiで送る場合、送信する総容量が大きくてもさほど影響はないので良い。
【0337】
WiFiは何時繋がるかわからない。サーバ側は例えば月1回など定期的に更新するが、更新期間を超えた長期間にわたりWiFi接続されないと、古いPOIデータに基づく警報になり好ましくない。そこで、重要なPOIデータは、LPWAを用いて積極的に送信する
【0338】
[車線通知機能]
上述した各種のレーダー探知機等は、主要道路など所定の道路に対し、何車線かの車線情報を関連付けて記録する。レーダー探知機は、現在位置情報から、現在走行中の道路を特定し、その道路に何車線かなどの車線情報が登録されている場合、当該車線情報を報知する機能を備えると良い。例えば、「この道路は、片側○○車線です」等の車線の数や、「対面通行です」など車線の状態などを音声で報知すると良い。
【0339】
このようにすると、例えば、雨で路面が光って見えない、積雪、ラインが削れて見えない等の走行している道路の車線が見えない状況であっても、おおよその車線の位置がわかり、車線を またいだ走行を減少できるので良い。特に、初めて走る場所では主要道路だけでも判れば、安心して走行できるので良い。また、例えば「片側5車線です」など車線数が多い場合、次の交差点等で右左折する予定の場合には、早めに曲がる方に近い車線に車線変更して移動した方が良いなど、交差点の直前で車線変更して慌てることがなく、安全運転の為に有益な情報を報知することができる。また、車線数が多い場合、交差点付近で右折車線や左折車線が設けられていることがあるので、直進する予定の場合、中央の車線を走行すると良いことがわかり、交差点近くで慌てて車線変更することが無くなるので
【0340】
[逆走警報機能]
上述した各種のレーダー探知機等は、 画像認識で進入禁止の標識を認識させ、逆走となる場合に警報する機能を備えると良い。また、高速道路出入り口やサービスエリア等ではGPSによる位置座標を予め何か所か登録し、順に地点を通過したかどうか判断させ、順に通過していない場合に逆走警報する機能を備えると良い。
【0341】
[GPSデータに連動したイベント記録]
ドライブレコーダ機能を備えた機器の場合、GPSデータに連動したイベント記録機能を備えると良い。イベント記録の対象は、例えば、GPSデータに逆走ポイントデータを入れ、逆走した場合に画面に警告表表示と音声で報知するだけでなく、イベント記録できるようにすると良い。特に、360度カメラなど、車内を写す機能を備えている場合、逆走の警告報知時のドライバーの様子なども記録できるので良い。
【0342】
また、一時停止ポイントで、車速が0km/hの完全停止にならなかった場合、イベント記録できるようにする。事故の発生も多いポイントであり、対自転車、歩行者などの軽微な接触でもイベント記録するようにすると良い。
【0343】
また、オービス等の車両速度測定装置の通過時、制限速度オーバーしていた場合に、イベント記録することで、通過後の確認をすることができる。何キロで走行していたかの確認ができ、車両速度測定装置で撮影された場合の速度との整合性がとれていない場合に、実際の走行速度を主張する根拠となるので良い。また、制限速度オーバーしていなかった場合にイベント記録すると良い。このようにすると、制限速度以内で走行していたことの証拠になるので良い。
【0344】
[画像を使った非測位時の自車位置補正機能]
大橋JCTなどの長いトンネルの場合、GPS情報が非測位となり、GPS情報に基づく警報ができない。係る場合にOBD情報に基づいて走行距離・方向を求め現在位置を推測し、それに基づいて警報対象に対する接近警報を行う機能を備えたレーダー探知機がある。OBD情報に基づく現在位置の推定では、例えば、警報位置が数cm単位で若干ずれる場合がある。かかる課題を解決するため、例えば、カメラを実装或いは他の車載機器のカメラ等で撮影した映像データを画像認識し、出口,入口や、トンネル内での分岐点などの特徴のある場所の映像で自車位置を補正して、正確な警報をできるようにする機能を備えると良い。係る補正機能を備えると、OBDを接続していないレーダー探知機でもトンネル内などで適切な位置での警報が可能となる。非常口や電光掲示板、その他の看板などに基づいて現在位置を補正すると良い。この場合、同じような看板等がトンネル内等に複数存在する場合、例えば、トンネル内に進入してからの数をカウントし、現在位置を補正すると良い。
【0345】
[駐車監視中の消費電力セーブ機能]
ドライブレコーダ一体型のレーダー探知機の場合、電源のON/OFFは共通で、例えば、エンジンの始動とともに電源がONすると、ドライブレコーダ機能とレーダー探知機の機能がともに動作し、エンジンのOFFに伴い本体の電源がOFFになりドライブレコーダ機能とレーダー探知機の機能が停止する。係る場合に、例えばドライブレコーダ一体型のレーダー探知機で駐車記録を行うと、車両の駐車時も本体の電源はONを継続するため、ドライブレコーダ機能とレーダー探知機の機能がともに動作することになり、バッテリーの消費が大きくなるという課題がある。
【0346】
そこで、本形態では、例えば、表示部の画面をOFFにして消費電力を抑える機能を備えると良い。また、無線やレーダー波などの受信機能もOFFにしてドライブレコーダのみの動作として警報などは行わず消費電力を抑える機能を備えると良い。
【0347】
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例等を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、願書に添付した特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。本願出願人は、そのような箇所・組み合わせについて、補正・分割出願・意匠登録出願への変更出願等により権利を取得する意思を有する。
【0348】
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらの構成の発明についても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
【符号の説明】
【0349】
1 :レーダー探知機
2 :ケース
4 :表示部
5 :タッチパネル
6 :LED発光部
11 :メモリカード
13 :GPS受信器
14 :マイクロ波受信器
18 :制御部
19 :データベース
41a :増音量ボタン
41b :減音量ボタン
41c :設定ボタン
41d :待受変更ボタン
41e :項目変更ボタン
41f :登録ボタン
42a :システムボタン
42b :機能ボタン
42c :オプションボタン
43b :設定項目表示領域
43b′ :タイトル表示部
43b″ :設定内容表示部
44a :タイトル表示部
44b :設定値候補表示部
45a :内容説明表示部
45b :ボタン
72a :情報表示部
72d :取締種類報知部
R1 :メイン表示領域
W1 :第一ウインドウ
W2 :第二ウインドウ
W3 :警報画像表示ウインドウ
W4 :メッセージウインドウ