(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032020
(43)【公開日】2024-03-08
(54)【発明の名称】コネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6471 20110101AFI20240301BHJP
H01R 13/506 20060101ALI20240301BHJP
H01R 12/75 20110101ALI20240301BHJP
【FI】
H01R13/6471
H01R13/506
H01R12/75
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204695
(22)【出願日】2023-12-04
(62)【分割の表示】P 2022509111の分割
【原出願日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】62/897,006
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ジョン シー ロールクス
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド ブラッドベリー
(72)【発明者】
【氏名】ジョー ファイア
(72)【発明者】
【氏名】アウグスト ピー パネラ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ビー マクゴーアン
(57)【要約】
【解決手段】電気コネクタアセンブリは、互いに嵌合することができるプラグコネクタおよびレセプタクルコネクタを含むことができる。プラグコネクタとレセプタクルコネクタとの間の導電通信は、各コネクタに収容された端子サブアセンブリに含まれる信号端子と接地端子とを嵌合することによって確立される。信号端子および接地端子を位置合わせして支持するために、端子は端子ウエハの一部であってもよく、端子サブアセンブリは1つまたは複数のウエハから組み立てることができる。端子ウエハは、電気的特性および電気コネクタアセンブリを通じたデータ伝送を改善するための接地機構を含むことができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタアセンブリであって、
プラグハウジングとプラグ端子サブアセンブリとを含むプラグコネクタであって、前記プラグ端子サブアセンブリは、
複数のプラグ信号端子と複数のプラグ接地端子とを含む導電性プラグ端子アレイと、
前記複数のプラグ信号端子および前記複数のプラグ接地端子の周りに配置され、前記複数のプラグ信号端子および前記複数のプラグ接地端子を支持する端子支持成形体と、
共通スパインから突出する複数のブレードを含む接地バーであって、前記複数のブレードの1つは、前記複数のプラグ接地端子の1つと機械的および電気的に相互接続されるように構成される、接地バーとを含む、プラグコネクタと、
レセプタクルハウジングとレセプタクル端子ウエハとを含むレセプタクルコネクタであって、前記レセプタクル端子ウエハは、
複数のレセプタクル信号端子と複数のレセプタクル接地端子とを含む導電性レセプタクル端子アレイと、
第1のレセプタクルウエハおよび第2のレセプタクルウエハと、
前記第1のレセプタクルウエハのためにケーブルを整列させる複数の第1のケーブルボアを含む第1のケーブル整列部材と、
前記第2のレセプタクルウエハのためにケーブルを整列させる複数の第2のケーブルボアを含む第2のケーブル整列部材とを含む、レセプタクルコネクタと、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のケーブル整列部材および第2のケーブル整列部材は、前記第1のケーブル整列部材を第2のケーブル整列部材と結合して整列するために協働する突起および凹部を含む、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記レセプタクルコネクタの第1のレセプタクルウエハと第2のレセプタクルウエハとの間に位置する接地シールド突起板を更に備え、
前記導電性レセプタクル端子アレイが、少なくとも部分的に共通アレイ平面内に延び、
前記接地シールド突起板が、前記共通アレイ平面と直交して延びる複数の接地突起を含む、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記導電性レセプタクル端子アレイの複数のレセプタクル接地端子が複数の接地開口部を含み、
前記接地シールド突起板の複数の接地突起は、形状が複数の接地開口部と非相補的であり、複数の接地突起が複数の接地開口部に挿入されると、複数のレセプタクル接地端子をねじる、請求項3に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記プラグハウジングは、嵌合面と、該嵌合面から離間した取り付け面と、前記嵌合面と取り付け面との間に延びる壁とを含み、
前記導電性プラグ端子アレイは、前記端子支持成形体の上方に延びる端子嵌合端部と、前記端子支持成形体の下方に延びる端子取り付け端部とを含み、
前記プラグ端子サブアセンブリは、前記端子取り付け端部が前記取り付け面から離間している第1の動作位置と前記端子取り付け端部が前記取り付け面と同一平面上にある第2の動作位置との間を前記プラグハウジングに関して移動するように構成されている、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項6】
レセプタクルコネクタであって、
ハウジングと端子ウエハとを備え、該端子ウエハは、
複数の信号端子と複数の接地端子とを含む導電性端子アレイと、
第1のウエハおよび第2のウエハと、
前記第1のウエハのために第1のケーブルを整列させる第1のケーブルボアを含む第1のケーブル整列部材と、
前記第2のウエハのために第2のケーブルを整列させる第2のケーブルボアを含む第2のケーブル整列部材とを含む、
レセプタクルコネクタ。
【請求項7】
前記第1のケーブル整列部材および第2のケーブル整列部材は、前記第1のケーブル整列部材を第2のケーブル整列部材と結合して整列するために協働する突起および凹部を含む、請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項8】
前記レセプタクルコネクタの第1のウエハと第2のウエハとの間に位置する接地シールドを更に備える、請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項9】
前記接地シールドは複数のケーブル開口部を含む、請求項8に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項10】
前記導電性端子アレイは少なくとも部分的に共通アレイ平面内に延び、
前記接地シールドは、前記共通アレイ平面と直交して延びる複数の接地突起を含む、請求項8に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項11】
前記接地シールドは突起板および中間板を含み、
前記突起板は複数の接地突起を含み、
前記中間板は、前記突起板の複数の接地突起と整列された複数のスロットを含む、請求項8に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項12】
前記導電性端子アレイは接地開口部を含み、
前記接地シールドは接地突起を含み、
前記接地シールドの接地突起は、形状が前記導電性端子アレイの接地開口部と非相補的であり、前記接地突起が前記接地開口部に挿入されると、複数の接地端子のうちの1つの接地端子をねじる、請求項8に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項13】
前記接地開口部は、前記接地突起から横方向にオフセットされたオフセット脚部を含む、請求項12に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項14】
前記導電性端子アレイの複数の接地端子の各々は接地開口部を含み、
前記接地シールドは複数の接地突起を含み、
該複数の接地突起は、形状が複数の接地開口部と非相補的であり、前記複数の接地突起が複数の接地開口部に挿入されると、前記複数の接地端子をねじる、請求項8に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項15】
プラグコネクタであって、
嵌合面と、該嵌合面から離間した取り付け面と、前記嵌合面と取り付け面との間に延びる壁と、前記取り付け面に配置された開口部とを含むハウジングと、
端子ウエハを含む端子サブアセンブリであって、前記端子ウエハは、複数の端子と、該複数の端子の周りに配置され、前記複数の端子を支持する端子支持成形体とを含み、前記複数の端子は、前記端子支持成形体の上方に延びる端子嵌合端部と、前記端子支持成形体の下方に延びる端子取り付け端部とを含む、端子サブアセンブリと、を備え、
該端子サブアセンブリは、前記端子取り付け端部が前記取り付け面から離間している第1の位置と前記端子取り付け端部が前記取り付け面と同一平面上にある第2の位置との間を前記ハウジングに関して移動するように構成されている、
プラグコネクタ。
【請求項16】
前記第1の位置では、前記端子取り付け端部の平面が前記取り付け面の取り付け平面の下方にある、請求項15に記載のプラグコネクタ。
【請求項17】
前記ハウジングは、前記端子サブアセンブリを前記ハウジングに関する前記第1の位置で支持するように構成されているラッチアームを含む、請求項15に記載のプラグコネクタ。
【請求項18】
前記端子支持成形体は上側ラッチ凹部および下側ラッチ凹部を含み、
前記ラッチアームは前記第1の位置で上側ラッチ凹部と係合し、
前記ラッチアームは前記第2の位置で下側ラッチ凹部と係合する、請求項17に記載のプラグコネクタ。
【請求項19】
共通スパインから突出する複数のブレードを有する接地バーであって、前記複数のブレードの各々が、前記複数の端子における複数の接地端子のうちの対応する接地端子と機械的および電気的に相互接続されるように構成される、接地バーを更に備える、請求項15に記載のプラグコネクタ。
【請求項20】
前記複数の接地端子の各々は開口部を含み、前記複数のブレードの各々が前記複数の接地端子のうちの対応する接地端子の開口部に挿入される、請求項19に記載のプラグコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年9月6日に出願された米国仮出願第62/897,006号の優先権を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、電気コネクタに関し、より具体的には、高データレート用途での使用に適した入力/出力コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
入出力(IO)コネクタは、基板対基板、ワイヤ対ワイヤ、およびワイヤ対基板システムを含む様々なシステム用に設計することができる。ワイヤ対基板システムは、ワイヤに取り付けられる自由端コネクタと、基板に取り付けられる固定端コネクタとを含む。要求およびコネクタが使用されることが意図される環境に応じて、システムのタイプごとに広範囲の適切な設計が存在する。
【0004】
しかしながら、データレートが高く、物理的空間が制限されている用途では、いくつかの競合する要件がコネクタ設計をより困難にする。高データレート(25Gbps以上のデータレート)は、典型的には、差動信号を伝送するために2つの導体が電気的に結合され、物理的に対になって配置される差動結合信号対を使用する。伝送される信号は、導体対の間で測定された電気差によって反射される。差動シグナリングは、スプリアス信号および電子クロストークに対してより大きな耐性を提供するのに役立ち、好ましくは、隣接し異なるように結合された信号対による不注意なシグナリングモードの生成を回避するのに十分な間隔を維持する。コネクタインターフェースでは、接地端子を追加して、電気的接地への戻り経路を形成し、差動対間にシールドを提供することができる。しかしながら、空間が問題である場合、コネクタのピッチを縮小し、すべての端子を互いに近づけることが望ましい(クロストークが増加する傾向がある)。
【0005】
したがって、電気コネクタは、典型的には、機械的要件および電気的要件の両方を満たすように設計される。高速または高速データレートの電気コネクタは、例えば、非常に高い導体密度および高いデータレートを必要とするバックプレーンアプリケーションで使用されることが多い。所望の機械的および電気的要件を達成するために、そのようなコネクタは、多くの場合、複数の導電性端子を支持する絶縁ウェブを有する複数のウエハアセンブリを組み込む。ウエハアセンブリの使用は、多くの場合、所望の組立プロセスをサポートするのに十分に堅牢である所望の高データレートを達成することができる構造を作成するために望ましい。しかしながら、高データレートが望まれ、物理的スペースが最小限である場合、ウエハは、データの伝送のための適切な電気的特性を維持しながら、コネクタの物理的なフットプリントを最小限に抑えるように構成されなければならない。本開示は、このような状況に適用するための電気コネクタに関する。
【0006】
前述の背景技術の説明は、読者を支援することのみを意図している。本明細書に記載された技術革新を限定することも、議論された従来技術を限定または拡張することも意図されていない。したがって、前述の説明は、先行システムの任意の特定の要素が本明細書に記載の技術革新と共に使用するのに適していないことを示すものと解釈されるべきではなく、任意の要素が本明細書に記載の技術革新を実施するのに不可欠であることを示すものでもない。本明細書に記載された技術革新の実装および適用は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、プリント回路基板および複数のケーブルなどの基板に電気的に相互接続するための電気コネクタアセンブリを記載する。電気コネクタアセンブリは、レセプタクルコネクタに嵌合することができるプラグコネクタを含むことができる。各プラグコネクタおよびレセプタクルコネクタには、複数の端子ウエハから作られたそれぞれの端子サブアセンブリを収容することができる。端子ウエハは、非導電性端子支持成形体に配置された導電性端子アレイを含む。端子アレイは、データ信号を伝送するための信号端子および接地端子を含むことができる。各端子は、別のコネクタ内の対応する端子または基板もしくはケーブルと嵌合または取り付けられるように構成された対向する端部を有して細長くてもよく、平面状の中間本体部分は、対向する端部間に延びてもよい。信号端子および接地端子は、典型的には、共通アレイ平面内で端子ウエハと位置合わせされる。
【0008】
一態様では、プラグまたはレセプタクルコネクタのいずれかの端子サブアセンブリは、端子ウエハ内の複数の接地端子と機械的および電気的に接触する複数の突出ブレードを有する接地バーと関連付けることができる。接地バーは、端子アレイの共通アレイ平面に対して垂直に配向されてもよく、嵌合端部と取り付け端部との間の中間で接地端子と接触してもよい。複数の接地端子間に接地バーを接続する可能な利点は、接地バーが、端子ウエハの電気的特性に有利に影響を及ぼし得る短縮された接地経路を提供し得ることである。
【0009】
別の態様では、プラグレセプタクルの絶縁体ハウジングおよびその中の端子サブアセンブリは、第1の動作位置と第2の動作位置との間で互いに対して移動可能であり得る。第1の動作位置では、端子アレイ内の信号端子および接地端子の取り付け端部は、絶縁体ハウジングによって画定された取り付け面の下に延びて、基板上の導電性接地パッドに接触することができる。絶縁体ハウジングの取り付け面を基板の上方に間隔を置いて配置することにより、基板への端子取り付け端部のはんだ付けを容易にすることができる。第2の動作位置では、絶縁体ハウジングおよび端子サブアセンブリは、取り付け面が基板に隣接し、信号端子および接地端子の取り付け端部と同一平面上にあるように、互いに対して移動することができる。片持ちラッチアームおよびラッチ凹部は、協働して相互作用して、絶縁体ハウジングおよび端子サブアセンブリを第1の動作位置と第2の動作位置との間で移動させるための戻り止めとして機能することができる。
【0010】
別の態様では、端子ウエハは、接地端子に追加の電気的接地を提供する接地シールドを含むことができる。接地シールドは、端子支持成形体に隣接して配置することができ、端子ウエハの残りの部分と同一の広がりを有する。接地シールドは、端子支持成形体を通って延びて、端子アレイ内の接地端子と機械的および電気的に接続することができる複数の接地突起を含むことができる。接地シールドは、端子ウエハ内に延びかつ終端する導体に追加のシールドを提供することができる。
【0011】
本開示の上記の特徴および利点ならびにその他は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示は、例として示されており、同様の参照番号が同様の要素を示す添付の図面に限定されない。
【0013】
【
図1】本開示による、基板に取り付けられたプラグコネクタおよびレセプタクルコネクタを含むコネクタシステムの斜視図である。
【
図2】プラグコネクタが、基板に取り付けられレセプタクルコネクタとは嵌合していない、非嵌合状態の
図1のコネクタシステムの斜視分解図である。
【
図3】互いに嵌合されたプラグコネクタおよびレセプタクルコネクタを示す、
図1のコネクタシステムの断面斜視図である。
【
図4】レセプタクルコネクタとは嵌合していないプラグコネクタを示す、
図1のコネクタシステムの断面組立図である。
【
図5】プラグハウジングと、内部に信号端子および接地端子が配置された端子サブアセンブリとを示す、
図1のプラグコネクタの一実施形態の上方からの斜視図である。
【
図6】内部に信号端子および接地端子が配置された端子サブアセンブリを有するプラグハウジングを示す、
図5のプラグコネクタの上面図である。
【
図7】信号端子およびそこから延びる接地端子の表面取り付け尾部を示す、プラグコネクタの底部からの斜視図である。
【
図8】プラグハウジングから取り外された端子サブアセンブリの対向する端子ウエハを示す、プラグコネクタの上方からの斜視組立図である。
【
図9】プラグハウジング内に配置された端子サブアセンブリの対向する端子ウエハを示す、
図6の線A-Aに沿ったプラグコネクタの断面斜視図である。
【
図10】プラグハウジングから取り外された端子サブアセンブリの対向する端子ウエハを示す、プラグコネクタの下方からの斜視組立図である。
【
図11】プラグハウジングから取り外された端子サブアセンブリの対向する端子モジュールを示す、
図6の線A-Aに沿ったプラグコネクタの断面組立図である。
【
図12】端子支持成形体内に配置された信号端子および接地端子を含むプラグコネクタの端子サブアセンブリの端子ウエハの斜視図である。
【
図13】端子支持成形体内に配置された信号端子および接地端子を含む端子ウエハの上面図である。
【
図14】端子支持成形体内に配置された2つの信号端子の間の、
図13の線A-Aに沿った端子ウエハの断面立面図である。
【
図15】端子支持成形体内に配置された接地端子を通る、
図13の線B-Bに沿った端子ウエハの断面立面図である。
【
図16】端子支持成形体内に配置された信号端子および接地端子を示す、端子ウエハのウエハ端部の斜視詳細図である。
【
図17】接地端子と接地バーとの間の機械的および電気的接続を示す、端子サブアセンブリの端子ウエハの斜視図である。
【
図18】接地端子と接地バーとの間の機械的および電気的接続を示す、端子サブアセンブリの端子ウエハのウエハ端部の斜視詳細図である。
【
図19】第1の動作位置にある基板に取り付けられたプラグコネクタの側面立面図である。
【
図20】第2の動作位置にある基板に取り付けられたプラグコネクタの側面立面図である。
【
図21】プラグハウジングおよび端子サブアセンブリの第1の動作位置を示すためにプラグハウジングの一部が取り外された状態のプラグコネクタの斜視詳細図である。
【
図22】プラグハウジングおよび端子サブアセンブリの第1の動作位置を示すためにプラグハウジングの一部が取り外された状態のプラグコネクタの斜視詳細図である。
【
図23】レセプタクルハウジングおよびその中の端子サブアセンブリを示す、
図1のレセプタクルコネクタの一実施形態の下方からの斜視図である。
【
図24】組み立てられていない状態の下部ハウジング構成要素および上部ハウジング構成要素を示す、レセプタクルコネクタの上方からの斜視組立図である。
【
図25】端子サブアセンブリが取り外された状態のレセプタクルコネクタの下部ハウジングを示す上方からの斜視組立図である。
【
図26】第1の端子ウエハおよび第2の端子ウエハを含む端子サブアセンブリを有するレセプタクルコネクタの下部ハウジングを示す上方からの斜視組立図である。
【
図27】ハウジングから取り外された第1の端子ウエハおよび第2の端子ウエハを含む端子サブアセンブリを有するレセプタクルコネクタの下部ハウジングの断面組立図であり、第1の端子ウエハは第2の端子ウエハよりも垂直方向に高い。
【
図28】レセプタクルコネクタ用の端子サブアセンブリのケーブル位置合わせ構造を含む第1の端子ウエハおよび第2の端子ウエハの背面からの斜視図である。
【
図29】端子支持成形体に埋め込まれた複数の信号端子および接地端子を有する端子アレイを含むレセプタクルコネクタの第1の端子ウエハの正面からの斜視図である。
【
図30】端子支持成形体に埋め込まれた複数の信号端子および接地端子を有する端子アレイを含むレセプタクルコネクタの第1の端子ウエハの背面からの斜視図である。
【
図31】隣接する導電性接地シールドを含む第1の端子ウエハの正面からの斜視組立図である。
【
図32】隣接する導電性接地シールドを含む第1の端子ウエハの背面からの斜視組立図である。
【
図33】複数の信号端子および接地端子を含む第1の端子ウエハ用の端子アレイの斜視図である。
【
図34】端子支持成形体に埋め込まれた複数の信号端子および接地端子を有する端子アレイを含むレセプタクルコネクタの第2の端子ウエハの正面からの斜視図である。
【
図35】端子支持成形体に埋め込まれた複数の信号端子および接地端子を有する端子アレイを含むレセプタクルコネクタの第2の端子ウエハの背面からの斜視図である。
【
図36】隣接する導電性接地シールドを含む第2の端子ウエハの正面からの斜視組立図である。
【
図37】隣接する導電性接地シールドを含む第2の端子ウエハの背面からの斜視組立図である。
【
図38】複数の信号端子および接地端子を含む第2の端子ウエハ用の端子アレイの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1~
図4を参照すると、ワイヤ対基板コネクタアセンブリ100が示されている。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタ102およびレセプタクルコネクタ104を含む。プラグコネクタ102は、基板106に取り付けられるように構成され、レセプタクルコネクタ104は、複数の導電性ケーブル108に終端するように構成される。プラグコネクタ102は、レセプタクルコネクタ104に嵌合して、基板106と複数の導電性ケーブル108との間の電気通信を確立することができる。プラグコネクタ102は、基板106の表面に対して隣接して配置されてもよく、レセプタクルコネクタ104は、ケーブル108が基板に平行に向けられ、プラグコネクタ102およびレセプタクルコネクタ104の嵌合方向または積層方向に対してほぼ垂直になるように配置することができる。したがって、コネクタアセンブリ100は、直交構成を有する。さらに、プラグコネクタ102およびレセプタクルコネクタ104の垂直高さを最小にすることができ、その結果、コネクタアセンブリ100は、間隔を考慮して薄型を維持する。
【0015】
基板106は、プリント回路基板、バックプレーン基板、または基板の取り付け面112上の複数の導電性パッド110に電気的に接続された導電性トレースを有するフレキシブル回路などの任意のタイプのほぼ平面状の部材であってもよい。
図3および
図4に最もよく示されているように、プラグコネクタ102およびレセプタクルコネクタ104は、プラグコネクタとレセプタクルコネクタとが嵌合されたときに互いに導電性接触することができる、内部に配置されたそれぞれの複数の導電性接点または端子を含むことができる。コネクタアセンブリ100は、プラグコネクタおよびレセプタクルコネクタが動作可能に関連付けられる電気部品の組み立ておよび交換を容易にするように、プラグコネクタ102およびレセプタクルコネクタ104が解放可能であるように構成することができる。
【0016】
図5~
図8を参照すると、プラグコネクタ102は、プラグハウジング120および端子サブアセンブリ160を含む。プラグハウジング120は、ほぼ長方形であり、嵌合面122と、平行であるが対向し離間した取り付け面124とを有する。プラグコネクタ102が基板に取り付けられると、プラグハウジングの取り付け面124は基板に隣接し、嵌合面122は基板から離れて突出し、嵌合時にレセプタクルコネクタに当接するように配向される。プラグハウジング120は、プラグハウジング120の長方形形状を提供するために、側壁と端壁とが直交して配置された側壁間に延びる一対の離間した短い端壁128に一体的に接合された一対の離間した細長い側壁126を含む。側壁126および端壁128は、嵌合面122および取り付け面124を接合する。離間した側壁126および端壁128は、互いに一体であり、端子サブアセンブリ160を取り囲んで保護することができるエンクロージャまたはシェルを画定することができる。一実施形態では、側壁126と端壁128との交差部によって形成された角は、図示のように、プラグコネクタ102をレセプタクルコネクタと嵌合するのを助けることができるベベル、隅肉、または面取りを含むことができる。プラグハウジング120は、成形熱可塑性樹脂などの任意の適切な非導電性材料から作製されてもよく、絶縁体ハウジングと呼ばれてもよい。
【0017】
一実施形態では、プラグハウジング120は、取り付け面124に関連付けられ、かつプラグコネクタ102がその上に取り付けられたときに基板に接触するように意図された複数のスタンドオフ130を含むことができる。スタンドオフ130は、基板の表面に隣接または同一平面上にあり、かつプラグハウジング120の下側の延長部として機能する取り付け平面132(破線で示す)を画定する。図示の実施形態では、スタンドオフ130は、交差する側壁126および端壁128の四隅に含まれてもよい。スタンドオフ130は、側壁126の下縁部に沿って横方向に延びる1つまたは複数の隙間134によって互いに分離されてもよい。
【0018】
図7~
図9に示すように、開口部140は、ハウジングの長手方向中心線からオフセットした位置でプラグハウジング120の取り付け面124を貫通して配置することができる。開口部140は、端子サブアセンブリ160を受け入れてプラグコネクタ102に固定するように機能する。結果として、端子サブアセンブリ160は、プラグハウジングの長手方向中心に対してオフセットしてプラグハウジング120内に配置されることが理解され得る。開口部140は、ほぼ長方形であり、互いに直交して配置された離間した細長い側縁部142(細長い側壁126に対応する)および離間した短い端縁部144(短い端壁128に対応する)によって画定される。中央ウェブ146は、短い端縁部144間で開口部140を横切って延びることができ、細長い側縁部142から離間することができる。開口部140およびそれにまたがる中央ウェブ146は、プラグハウジング120の横方向長さ内に延びる横方向長さを有することができる。中央ウェブ146は、開口部140を、互いに平行に延び、取り付け面124を介してプラグハウジング120の内部へのアクセスを提供する2つの別個のサブ開口部148に分離することができる。中央ウェブ146は、プラグハウジング120の一部として一体成形されてもよい。
【0019】
端子サブアセンブリ160をプラグハウジング120内に保持するために、プラグハウジングは、端子アセンブリを開口部140内に係合して位置決めするための保持構造を含むことができる。例えば、
図10および
図11に示すように、保持構造は、開口部140の細長い側縁部142に沿って一体形成された複数のリブ150を含むことができる。複数のリブ150は、側縁部142の高さを垂直に横切り、互いに離間することができる。リブ150は、それらが部分的に開口部140内に延びるように、側縁部142から中央ウェブ146に向かって内側に突出することができる。
【0020】
図10および
図11に示す別の例として、保持構造は、取り付け面124に配置された開口部140に近接し、かつ開口部140を画定する短い端縁部144に配置され得る片持ちラッチアーム152を含むことができる。片持ちラッチアーム152は、開口部140の端縁部144から垂直に延び、かつプラグハウジング120の端壁128に一体的に隣接する対向する第1および第2の支持脚部154の間で片持ち式に支持され得る。片持ちラッチアーム152は、ブリッジばね156によって支持脚部154の最上部において上方に延びる支持脚部154に接続することができる。ブリッジばね156は、片持ちラッチアーム152のばね状の片持ち撓みを可能にする弾性特性を有するリビングヒンジの形態とすることができる。
【0021】
片持ちラッチアーム152は、ブリッジばね156から開口部140に向かってほぼ下方に配向することができ、その遠位端に、端縁部144から離れて開口部140内に配向された鉤状部または遠位係止突起158を含むことができる。開口部140に対するラッチアーム152の片持ち撓みを容易にするために、第1および第2の支持脚部154は、プラグハウジング120の端壁128に対して間隔を空けてラッチアーム152を支持してもよい。したがって、下向きの遠位係止突起158は、プラグハウジング120の端壁128に向かっておよびそれから離れて、かつ取り付け面124に画定された開口部140に対して片持ち式に撓むことができる。開口部140が中央ウェブ146によって第1および第2のサブ開口部148に分離される実施形態では、少なくとも2つの片持ちラッチアーム152が各端壁128に関連付けられるように、一対の第1および第2の支持脚部154の間に支持された片持ちラッチアーム152を各サブ開口部148に含めることができる。別の実施形態では、片持ちラッチアーム152および支持脚部154は、長方形の開口部140の長い側縁部142に沿って形成することができる。
【0022】
図8~
図10を参照すると、端子サブアセンブリ160は、2つの細長い端子モジュールまたは端子ウエハ162から形成することができる。一実施形態では、端子ウエハ162は、互いにほぼ同一とすることができ、端子サブアセンブリ160を構築するために並列の対向する配置に位置合わせされたときに互いに交換可能に嵌合することができる雌雄同体の対を形成することができる。プラグハウジング120内に設置されると、端子アセンブリ160は、一般に、各端子ウエハ162がサブ開口部148のうちの1つに配置された状態で、取り付け面124を介して開口部140内に配置され、それにより、端子ウエハはクロスウェブ146の上に配置され、クロスウェブによって分離され得る。したがって、
図7に示すように、プラグコネクタ102は、プラグハウジング120に対して横方向にかつ細長い側壁126に平行に延びるインライン端子リード164の第1の行または列と、インライン端子脚部166の平行な第2の行または列とを有することができる。インライン端子リード164、166の平行な行は、コネクタアセンブリによって確立することができる通信チャネルの密度を増加させる。端子サブアセンブリ160をプラグハウジング120内に嵌合するために、端子ウエハ162は、開口部140とほぼ同一の広がりを有する横方向ウエハ長さ168を有することができる。
【0023】
図8~
図13に示すように、各端子ウエハ162は、非導電性の端子支持成形体172内に部分的に配置され、支持された導電性端子アレイ170を含むことができる。端子アレイ170は、データ信号を伝導するための複数の信号端子またはデータ端子174と、複数の接地端子176とを含む。信号端子174および接地端子176は、端子の垂直延在部が共通アレイ平面178内に整列するように、並列構成で互いに隣接して配置することができる。一実施形態では、差動シグナリングを伝送するために、信号端子174は、隣接する接地端子176の間に配置された端子対として構成することができる。信号端子174の各対は、互いに電気的に結合することができ、差動信号の一部を伝送することができる。しかしながら、信号および接地端子の他の構成またはパターンも考えられる。端子アレイ170は、端子支持成形体172内に埋め込まれるかまたは嵌合する3次元形状に打ち抜かれた平面状の信号端子174および接地端子176を備えるように、板金を打ち抜き形成することにより作製することができる。端子支持成形体172は、端子アレイ170を部分的に包囲して、信号端子174および接地端子176との間の間隔を維持することができる。
【0024】
図14および
図16に示すように、各信号端子174は、嵌合端部180と、嵌合端部180の反対側の取り付け端部182と、嵌合端部と取り付け端部との間に延びる平面状の中間本体部分184とを含むことができる。嵌合端部180は、レセプタクルコネクタからの対応する信号端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成される。嵌合端部180の角度付き端部は、平面状の中間本体部分184に対して約30°の角度でオフセットすることができる。基板上の導電性パッドに当接するために、取り付け端部182は、平面状の中間本体部分184に対してほぼ垂直であり、かつ嵌合端部180の角度付き端部とは反対方向に突出する表面取り付け尾部として形成される。
【0025】
細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分184は、嵌合端部184から取り付け端部182まで順次、第1の片持ちセグメント190、第2の嵌合セグメント192、第3の保持セグメント194、および第4の接続セグメント196を含む。嵌合端部180のその遠位端で終端する片持ちセグメント190は、レセプタクルコネクタの対応する端子と摺動接触するときに片持ちセグメントがある程度撓むことを可能にするように、端子支持成形体172内に支持されてもよい。嵌合セグメント192は、端子支持成形体172内に部分的に埋め込まれ、プラグコネクタ102とレセプタクルコネクタ104との嵌合中に対応する端子に物理的かつ導電的に接触するように平面状の嵌合面198に沿って露出される。保持セグメント194は、信号端子174を保持して支持するために、端子支持成形体172内に完全に埋め込まれる。接続セグメント196は、端子支持成形体172の下縁部と取り付け端部182との間に延び、取り付け端部の表面取り付け尾部を平面状の中間本体部分184に対して直角に突出させるための約90°の屈曲部を含むことができる。
【0026】
図15および
図16に示すように、各接地端子176は、嵌合端部200と、嵌合端部200の反対側の取り付け端部202と、嵌合端部と取り付け端部との間に延びる平面状の中間本体部分204とを含むことができる。嵌合端部200は、レセプタクルコネクタからの対応する接地端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成することができる。嵌合端部200を形成する角度付き端部は、平面状の中間本体部分204に対して約30°の角度でオフセットすることができる。一実施形態では、端子アレイ170に含まれる複数の接地端子176は、各接地端子176の嵌合端部200に沿って延びて接続する上部接地ブリッジまたはレール207によって互いに相互接続することができる。より具体的には、上部接地レール207は、嵌合端部200において各接地端子176を電気的に接続するように、嵌合端部200と一体に形成され、同一平面内に延びる。基板上の導電性接地パッドに当接するために、接地端子176の取り付け端部204は、平面状の中間本体部分204に対してほぼ垂直な表面取り付け尾部として形成することができる。
【0027】
細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分204は、嵌合端部200から取り付け端部202まで順次、第1の片持ちセグメント210、第2の嵌合セグメント212、第3の保持セグメント214、および第4の接続セグメント216を含む。嵌合端部200のその遠位端で終端する片持ちセグメント210は、レセプタクルコネクタの対応する端子と摺動接触するときに片持ちセグメントがある程度撓むことを可能にするように、端子支持成形体172内に支持されてもよい。嵌合セグメント212は、端子支持成形体172内に部分的に埋め込まれ、プラグコネクタ102とレセプタクルコネクタ104との嵌合中に対応する端子に物理的かつ導電的に接触するように平面状の嵌合面218に沿って露出される。保持セグメント214は、接地端子176を保持して支持するために、端子支持成形体172内に完全に埋め込まれる。接続セグメント216は、端子支持成形体172の下縁部と取り付け端部202との間に延び、取り付け端部の表面取り付け尾部を平坦な中間本体部分204に対して直角に突出させるための約90°の屈曲部を含むことができる。
【0028】
図14~
図16に示すように、各接地端子176は、信号端子174と比較して、端子アレイ170の平面178に沿って実質的に広い。具体的には、各接地端子176の平面状の中間本体部分204は、各信号端子174の対応する平面状の中間本体部分184よりも広くすることができる。端子ウエハ162の端部の2つの接地端子176aを除き、接地端子176は、信号端子174よりも垂直方向の全長にわたって実質的に広い。上述したように、各端子アレイ170は、打ち抜かれた板金から形成することができ、嵌合端部および取り付け端部を除いてほぼ平面状である。信号端子174の平面状の中間本体部分184および接地端子176の平面状の中間本体部分204は、端子アレイ170の共通アレイ平面178と位置合わせすることができる。
【0029】
図14~
図16に示すように、各端子ウエハ162の端子支持成形体172は、ほぼL字形であり、垂直脚部220と、垂直脚部220と直角に配置された水平脚部222とを含むことができる。垂直脚部220は、端子支持成形体172の後面224を画定することができ、水平脚部222は、端子支持成形体172の前面226を画定することができ、後面224と前面226との間の距離は、端子ウエハ162の幅または厚さを規定する。垂直脚部220は、各信号端子174の嵌合セグメント192および各接地端子176の嵌合セグメント202の後方に隣接して延び、それらを三方で部分的に取り囲み、その結果、信号端子174および接地端子176は、それらのそれぞれの嵌合面198、218に沿って露出したままである。各信号端子174の保持セグメント194および各接地端子176の保持セグメント214は、端子支持成形体172の水平脚部222に囲まれて完全に埋め込まれ、それにより、信号端子174および接地端子176は、端子ウエハ162の一部として固定される。一実施形態では、端子支持成形体172は、適切な製造プロセスによって、打ち抜かれて形成された端子アレイ170の周りにインサート成形またはオーバー成形された非導電性熱可塑性樹脂で作ることができる。他の実施形態では、端子支持成形体172を端子アレイ170とは別個に成形することができ、信号端子174および接地端子176を端子支持成形体内に組み立てることができる。
【0030】
端子サブアセンブリ160は、プラグハウジング120上の対応する保持機構と協働して相互作用する保持機構を含むことができる。例えば、
図12、
図13、および
図16に示すように、端子ウエハ162は、端子ウエハの長さによって分離され、かつ端子支持成形体172の対向する端面234によって画定される第1のウエハ端部230と第2のウエハ端部232との間に延びることができる。プラグハウジングの片持ちラッチアームと係合するために、第1のラッチ凹部236および第2のラッチ凹部238を、水平脚部222に近接する、端子支持成形体172の端面234内に配置することができる。第1のラッチ凹部236および第2のラッチ凹部238は、端子支持成形体172の後面224と前面226との間に延びてもよく、その結果、それらは端子ウエハ162の幅を横切る。第1のラッチ凹部236は、端子支持成形体172の端面234内に延びることができ、三角形の溝またはVチャネルとして成形することができる。第2のラッチ凹部238は、第1のラッチ凹部236の下方に位置することができ、端面234の下側の角部に形成することができ、面取りとして成形することができる。後述するように、第1の凹部236および第2の凹部238は、片持ちラッチアーム152をプラグハウジング120に係合させる際の戻り止めとして機能することができる。
【0031】
図8~
図11に示すように、端子ウエハ162は雌雄同体とすることができ、端子サブアセンブリ160を組み立てるために対として互いに連結するように構成することができる。雌雄同体の構成を提供するために、端子支持成形体172は、互いに同一とすることができ、垂直脚部220の後面224に沿って形成された相補的な係止構造240を含むことができる。係止構造240は、後面224から水平脚部222の反対方向に水平に延びる複数の支柱242を含むことができる。複数の支柱242は、端子支持成形体172の長さに沿ってそれぞれから横方向に離間している。係止構造240はまた、支柱240と相補的な形状でありかつ端子支持成形体172の長さに沿って横方向に離間している、垂直脚部220の後面224内に配置された複数の凹部244を含むことができる。支柱242の数および構成は、凹部244の数および構成に対応することができる。2つの同一の端子ウエハ162が、互いに隣接するそれぞれの垂直脚部220の後面224と対向する平行な関係で対称的に配置されると、複数の支柱242をそれぞれの複数の凹部244に受け入れることができる。一対の端子ウエハ162が互いに連結または圧入されて端子サブアセンブリ160を形成する実施形態では、クラッシュリブ246を各支柱240の表面に沿って形成することができる。支柱242が対応する凹部244に挿入されると、クラッシュリブ246は、凹部の内面に接触して変位し、端子サブアセンブリ160の一対の端子ウエハ162間に確実な連結係止嵌合を形成する。
【0032】
図12および
図16~
図18に示す本開示の一態様では、導電性の接地バー250は、端子アレイ170の接地端子176と機械的および電気的に接続することができる。接地バー250は、平坦でほぼ平面状とすることができ、端子アレイ170の横方向長さとほぼ同一の広がりを有する細長い共通スパイン252を含むことができる。共通スパイン252に沿って互いに離間することができる複数の突起状ブレード254が、共通スパイン252から突出することができる。ブレードの先端256は、それらの遠位端において先細または尖っていてもよい。ブレード254は平坦であり、共通スパイン252の上面および下面と同一平面上にある上面および下面によってより厚くなっているよりも横方向に広くてもよい。しかしながら、他の実施形態では、ブレードは異なる形状を有してもよい。共通スパイン252および複数のブレード254は、共通ブレード平面258に整列させることができる。組み立てられたとき、接地バー250が端子ウエハ162に組み立てられると、ブレード平面258は、信号端子174および接地端子176の共通アレイ平面178に対して垂直である。接地バー250は、導電性金属材料を打ち抜くことによって作製することができる。
【0033】
接地バー250と機械的および電気的に接続するために、端子アレイ170の接地端子176は、各接地端子の平面状の中間本体204内に配置された開口部260を含むことができる。開口部260は、共通アレイ平面178に垂直な平面状の中間本体部分204を部分的にまたは完全に通って延びることができる。開口部260は、開口部260が接地端子176の露出した平面状の嵌合面218に沿って露出されるように、端子支持成形体172の水平脚部222の垂直上方の平面状の中間本体部分204に配置することができる。ブレード254は、接地端子176の平面状の中間本体部分204を通って延びるのに十分な距離だけ共通スパイン252から突出してもよく、端子アレイ170に隣接する端子支持成形体172の垂直脚部220内に部分的に受け入れられてもよい。開口部260は任意の形状を有することができるが、特定の実施形態では、開口部260は、細長いスロットを形成するために長円形または楕円形であってもよい。したがって、開口部260は、長円形または楕円形の寸法と位置合わせされた長軸262を有することができる。開口部260の幅および厚さは、ブレード254の幅および厚さとほぼ同じであってもよく、それにより、開口部およびブレードは、寸法がほぼ相補的である。
【0034】
しかしながら、一実施形態では、接地端子176の開口部260および接地バー250のブレード254は、位置合わせが非相補的であってもよく、ブレード平面258に対してブレードを歪ませるように構成される。開口部260の長軸262は、接地端子276の平面状の中間本体部分204の垂直延在部に対して非垂直かつ非平行な角度で配置されてもよい。したがって、開口部260は、
図17~
図18に示すように、端子アレイ170の横方向および垂直方向の延在部に対して傾斜しているか、または斜めになっているように見える。さらに、開口部260の長軸262のオフセット角度は、端子アレイ170内の隣接する接地端子176間で交互になってもよい。例えば、開口部260の長軸262が一方の接地端子176の垂直延在部に対して時計回りに45°傾斜またはオフセットされている場合、隣接する接地端子176の開口部260は、反時計回りに45°傾斜またはオフセットされてもよい。開口部260の長軸262のオフセット角度を交互にすることの可能な利点は、ブレード254のねじれおよび歪みによって引き起こされる端子アレイ170と接地バー250との間に加えられるねじり力のバランスをとることができることである。他の実施形態では、ブレードと開口部との間の非相補的な位置合わせは、以下に説明するようなオフセット脚部などの他の配置によって、または円形、正方形、および/または菱形などのブレードおよび開口部の非相補的な形状または輪郭によって、または接地端子を通る非垂直方向に開口部を配置することによって提供することができる。
【0035】
接地バー250と端子アレイ170とを機械的および電気的に相互接続するために、接地バー250および端子ウエハ162は、複数のブレード250が複数の開口部260と位置合わせされるように配置される。接地バー250は、突出ブレード254が開口部260に入るように、端子アレイ170に垂直に向けられている。位置合わせを助けるために、端子アレイ170の前方に延び、共通アレイ平面178に垂直な端子支持成形体172の水平脚部222は、接地バー250のブレード254を支持するための上部棚面266として機能することができる。ブレード254を楕円形の開口部260に挿入すると、傾斜した長軸262は、ブレード254を開口部の傾斜した内周に接触させて、ブレード254をブレード平面258に対して回転またはねじる。接地バー250の材料および厚さは、ブレード254の歪みを促進または可能にするように選択することができる。それぞれの開口部260内のブレード254の回転によって引き起こされるねじり力は、接地バー250と各接地端子176との間の良好な機械的および電気的接触を提供し、接地バーおよび接地端子は、良好な導電性を維持しながらも係合解除しにくい。接地バー250を介して複数の接地端子176間の電気伝導を確立することの可能な利点は、接地端子の嵌合端部と取り付け端部との間の電気経路が短くなることであり、これは、接地回路の共振周波数に有利に影響を及ぼし得る。一実施形態では、接着剤を使用して、端子アレイ170および接地バー250を固定するのを助けることができる。
【0036】
図19~
図20に示す本開示の一態様では、プラグハウジング120および端子サブアセンブリ160は、プラグコネクタ102を基板に送って取り付けるための第1の動作位置と、プラグコネクタが基板に取り付けられた第2の動作位置との間で選択的に移動させることができる。
図19に示すように、第1の動作位置では、プラグハウジング120および端子サブアセンブリ160は、信号端子174の取り付け端部182および接地端子176の取り付け端部202がプラグハウジング120の取り付け面124に関連する取り付け平面132の下に延びるように、相対的に位置決めされる。第1の動作位置では、本明細書で説明するように表面取り付け尾部であってもよい、それぞれの信号端子174および接地端子176の取り付け端部182、202は、取り付け面124に関連する取り付け平面132から離れた下方の平面内に位置合わせされる。
図20に示すように、第2の動作位置では、プラグハウジング120および端子サブアセンブリ160は、スタンドオフ130が基板106に接触し、取り付け端部182、202の平面が取り付け面124に関連する取り付け平面134と同一平面上にあるように、互いに対して移動する。図示のように、スタンドオフ130を分離する隙間134は、基板106の上方に存在したままであり、それにより、接着剤を隙間を通して導いて、プラグコネクタ102を基板に接着固定することができる。第1の動作位置と第2の動作位置との間を移動するようにプラグコネクタ102を構成することの可能な利点は、第1の動作位置が取り付け端部182、202の基板へのはんだ付けを容易にし、第2の動作位置がプラグコネクタ102の垂直プロファイルを減少させることである。
【0037】
第1の動作位置と第2の動作位置との間の移動またはシフトを容易にするために、プラグハウジング120および端子サブアセンブリ160上の保持機構を選択的に係合させ、解放することができる。
図8~
図11に示すように、プラグコネクタ102を最初に組み立てるために、連結された雌雄同体の第1および第2の端子ウエハ162から組み立てることができる端子サブアセンブリ160を、第1および第2の端子ウエハをサブ開口部148と位置合わせした状態でプラグハウジング120の上方に配置することができる。端子サブアセンブリ160は開口部140に受け入れられ、端子ウエハ162は、クロスウェブ146によって分離されたサブ開口部148に収容される。端子支持成形体172の水平脚部222は、サブ開口部148の幅にわたって保持することができ、場合によっては、リブ150が開口部140の周りに配置された状態で端子ウエハ162と摩擦嵌合を形成することができる。
【0038】
送出およびはんだ付け中に第1の動作位置を達成し維持するために、
図19~
図21に示すように、端子サブアセンブリ160は、片持ちラッチアーム152がプラグハウジングの端壁128に向かって撓むように、プラグハウジング120に対して下方に移動される。下側の面取りされた第2のラッチ凹部238は、片持ちアーム152がラッチ突起をVチャネル付きの第1のラッチ凹部236内に押し込むまで、端子支持成形体172の端面234に対して垂直に摺動するラッチ突起158を通過して撓ませることができる。第1のラッチ凹部236は、片持ちラッチアーム152のラッチ突起158を捕捉して第1の動作位置を維持する戻り止めとして機能する。それぞれの信号端子174および接地端子176の取り付け端部182、202の平面は、プラグハウジング120の取り付け面124に関連する取り付け平面132から離間した下方にある。
【0039】
ハウジングプラグ120および端子サブアセンブリ160を第2の動作位置に移動させるために、
図20および
図22に示すように、プラグハウジング120は、片持ちラッチアーム152がプラグハウジングの端壁128に向かって撓むように、端子サブアセンブリ160に対して下方に移動される。Vチャネル付きの第1のラッチ凹部236は、片持ちラッチアーム152がラッチ突起を下側の第2のラッチ凹部238内に押し込むまで、端子支持成形体172の端面234に対して垂直に摺動するラッチ突起158を変位させて解放する。ここで、それぞれの信号端子174および接地端子176の取り付け端部184、204の平面は、プラグハウジング120の取り付け面124に関連する取り付け平面132と同一平面上にある。スタンドオフ130を有する実施形態では、スタンドオフ間に画定された隙間134を介して接着剤を導いて、プラグコネクタ102を基板106に接着固定することができる。一実施形態では、片持ちラッチアーム152ならびに第1のラッチ凹部236および第2のラッチ凹部238の位置は、端子サブアセンブリ160上の片持ちラッチアームおよびプラグハウジング120内に配置された凹部によって反転されてもよい。
【0040】
図23~
図24を参照すると、レセプタクルコネクタ104は、成形熱可塑性樹脂などの非導電性材料で作られたレセプタクルハウジング300と、複数の導電性ケーブル108と導電接続する端子サブアセンブリ400とを含む。レセプタクルハウジング300は、その非導電性のために絶縁体ハウジングとも呼ばれ、成形プラスチックなどの非導電性材料で作られた下部ハウジング構成要素302および上部ハウジング構成要素304を含むことができる。下部ハウジング構成要素304は、下部嵌合面322と、嵌合面322から離間して平行な組立面324とを有する。下部ハウジング302は、ほぼ長方形の形状であり、長方形の形状を画定するために、2つの平行な長い側壁326と、側壁316に直交する2つの平行な短い端壁328とを含む。下部ハウジング302の側壁326および端壁328は、互いに一体であり、端子サブアセンブリ400を収容するエンクロージャまたはシェルを画定することができる。側壁326および端壁328は、嵌合面322が組立面324に対して縮小した輪郭を有し、プラグコネクタの対応する嵌合面に当接することができる肩部329を提供するように、段付き構成を有することができる。
【0041】
図25~
図27に示すように、後方側壁326は、組立面334から下部ハウジング構成要素302内に配置された中間プラットフォーム330に向かって下方に延びるケーブル開口部332を含むことができる。中間プラットフォーム330は、嵌合面322と取り付け面324との間に配置され、それらにほぼ平行であり、細長い側壁326と短い端壁328との間に延びる。中間プラットフォーム330は、複数のケーブル108および端子サブアセンブリ400を互いに対して編成および配置するための構造を含むことができる。例えば、端子サブアセンブリ400を受け入れて設置するために、中間プラットフォーム330は、中間プラットフォームを通るアクセスを提供する第1のウエハスロット334および第2のウエハスロット336をその中に配置することができる。第1のウエハスロット334および第2のウエハスロット336は、細長い側壁326に平行であり、離間した端壁328の間で下部ハウジング構成要素302の横方向長さを横切る。第1のウエハスロット334は前方側壁326に隣接することができ、第2のウエハスロット336は後方側壁326に隣接することができる。中間プラットフォーム330はまた、後方側壁326に配置されたケーブル開口部332に平行かつ近接して、その中に配置された複数の凹部338を含むことができる。ケーブル開口部332は、後方側壁326を横方向に横切り、ケーブル108のレセプタクルコネクタ104への通過を可能にする。上部ハウジング構成要素304に位置合わせして組み立てるために、下部ハウジング構成要素302は、上部ハウジング構成要素304に配置された対応する凹部に受け入れることができる、前方側壁326から上方に突出する複数の位置合わせ突起339を有することができる。
【0042】
図23~
図24に示すように、上部ハウジング構成要素304は、下部ハウジング構成要素302と組み立てられるように構成され、同様に長方形であり、組み立て面342と、互いに直交して配置された平行な細長い側壁346および平行な短い端壁348によって接合された平行な対向する天井344とを含む。複数のケーブル108の通過を可能にするために、ケーブル開口部350は、下部ハウジング構成要素302のケーブル開口部332の横方向寸法に対応する後方側壁346を貫通して配置される。天井344は、垂直に配置された側壁326と端壁328との間に延びて、上部ハウジング構成要素304および下部ハウジング構成要素302が一緒に組み立てられたときにレセプタクルハウジング300の内部を覆うことができる。天井344の外部には、ほぼ長方形の形状であり、側壁326および端壁328の直交する輪郭に外接する凹部352を形成することができる。スロット354は、天井344を貫通して端壁328内に配置される。凹部352およびスロット354は、下部ハウジング構成要素302および上部ハウジング構成要素304の組み立て中に天井344に隣接して配置され得る圧力板356を収容することができる。圧力板356は、天井344の凹部352内に嵌合する寸法に対応し、レセプタクルコネクタ104の組み立て中に天井344に加えられる力を分散させることができる。圧力板356を上部ハウジング構成要素304に保持するために、圧力板356は、板の平坦な本体に対して垂直であり、かつ板の平面状の本体から下降し、かつ天井344に配置されたスロット354に受け入れられるように寸法決めされた離間した係止アーム358を含むことができる。
【0043】
図25~
図28に示すように、複数のケーブル108は、電気信号を伝送するための信号導体と、電気接地への戻りを提供するための接地導体とを含むことができ、電磁干渉を低減し、複数内の他のケーブルから信号導体を絶縁するように構成することができる。特定の実施形態では、ケーブルは、銅配線などの導電性材料で作られた2つの信号導体360がケーブル108の長さに延び、絶縁体362によって囲まれている二軸ケーブルであってもよい。2つの信号導体360は、差動信号を協働して伝送するように構成され得る。接地導体364はまた、ケーブル108の長さに延びることができ、金属箔などの導電性材料で作られる。複数のケーブル108は、上側の第1の複数のケーブル366と、第1の複数のケーブルの下に延びる下側の第2の複数のケーブル368に配置することができる。他の実施形態では、ケーブル108は、異なる構成を有してもよく、またはリボンケーブルなどの他の導体に置き換えられてもよい。
【0044】
複数のケーブル108を配置してレセプタクルコネクタ104内に誘導するために、レセプタクルハウジング300をケーブル整列アセンブリ370に関連付けることができる。ケーブル整列アセンブリは、成形熱可塑性樹脂などの非導電性材料の細長い構造であり得る上側の第1のケーブル整列部材372および下側の第2のケーブル整列部材374を含むことができる。第1のケーブル整列部材372および第2のケーブル整列部材374は、ほぼ長方形であり、第1の部材端部376と第2の部材端部378との間に延びるように横方向の寸法が互いに同一である。第1のケーブル整列部材372および第2のケーブル整列部材374を貫通して配置されているのは、複数のケーブル108の個々のケーブルがそこを通過することができるように寸法決めされた複数のケーブルボア380である。上側の第1のケーブル整列部材372は、第1の複数のケーブル366を収容することができ、下側の第2のケーブル整列部材374は、第2の複数のケーブル368を収容することができる。ケーブル整列アセンブリ370を接合して形成するために、第1のケーブル整列部材372、第2のケーブル整列部材374は、ケーブル整列部材372、376の端部に配置された協働する突起382および凹部384を含むことができる。ケーブル整列アセンブリ370は、第1の複数のケーブル366および第2の複数のケーブル368を、レセプタクルコネクタ104に対して垂直に延びる横列に整列させて維持することができる。レセプタクルハウジング300内に設置されると、ケーブル整列アセンブリ370は、それぞれの下部ハウジング構成要素300および上部ハウジング構成要素304のケーブル開口部332、350によって形成される開口部内に位置することができる。ケーブル整列アセンブリ370をケーブル開口部332、350内に保持するために、第1のケーブル整列部材372および第2のケーブル整列部材374は、下部ハウジング構成要素320の中間プラットフォーム330内に配置された凹部338および上部ハウジング構成要素322内に配置され得る同様の凹部内に受け入れられ得るそれらの下面および上面を横切って横方向に間隔を置いて配置された複数の整列突起386を含むことができる。
【0045】
図25~
図28に示すように、端子サブアセンブリ400は、第1の端子ウエハ402および第2の端子ウエハ404を含むことができる。第1の端子ウエハ402は、下部ハウジング構成要素302の前方側壁326に隣接する第1のウエハスロット334に挿入するように構成することができ、第2の端子ウエハ404は、後方側壁326に隣接する第2のウエハスロット336に挿入するように構成することができる。第1の端子ウエハ402および第2の端子ウエハ404は、下部ハウジング構成要素302の離間した端壁328の間のそれぞれのウエハスロット334、336を横切るように寸法決めされたウエハ長さを有することができる。図示の実施形態では、第1の複数のケーブル366が第2の複数のケーブル368上に延びることを可能にするために、第1の端子ウエハ402は、第2の端子ウエハ404に関連する第2のウエハ高さ408よりも垂直方向に高いまたは大きい第1のウエハ高さ406を有する。
【0046】
図29~
図32に示すように、より高い第1の端子ウエハ402は、成形熱可塑性樹脂などの非導電性材料で作られた端子支持成形体412内に部分的に配置され、支持する導電性端子アレイ410を含む。図示の実施形態では、端子アレイ410は、データ信号を伝導するための複数の信号端子414と、互いに隣接して交互に配置され、共通アレイ平面418内に並んで整列された複数の接地端子416とを含むことができる。一実施形態では、2つの信号端子414を差動信号対として共に電磁的に結合することができ、接地端子416を差動対の両側に配置してそれらを絶縁することができるが、他の実施形態では、信号端子および接地端子の異なる構成が考えられる。端子アレイ410の信号端子414および接地端子416は、導電性板金の平面状のブランクを打ち抜き成形することによって製造することができる。
【0047】
図33に示すように、各信号端子414は、嵌合端部420と、嵌合端部420の反対側の終端部422と、終端部と嵌合端部との間に延び、終端部と嵌合端部とを相互接続する平面状の中間本体部分424とを含むことができる。嵌合端部420は、プラグコネクタからの対応する信号端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成することができる。嵌合端部420における角度付き端部は、平面状の中間本体部分424に対して約30°の角度でオフセットすることができる。終端部422および平面状の中間本体部分424は、共通アレイ平面418に整列させることができる。共通アレイ平面418に垂直な終端部422には、導体終端孔428を配置することができる。
【0048】
細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分424は、終端部422から隣接して延びる第1の保持セグメント430と、嵌合端部420に隣接して延びる第2の片持ちセグメント432とを含む。保持セグメント430は、信号端子414を第1の端子ウエハ402内に固定的に保持するために端子支持成形体412内に埋め込むことができる。片持ちセグメント432は、その後側に、プラグコネクタの対応する信号端子と摺動接触する嵌合面434を含む。片持ちセグメント432は、嵌合する信号端子に対して付勢し、それとの導電性接触を維持するために、共通アレイ平面418に対してばね状の撓みを呈することができる。
【0049】
接地端子416は、嵌合端部440と、嵌合端部440の反対側の終端部442と、嵌合端部440と終端部442との間に延び、それらを相互接続する平面状の中間本体部分444とを含むことができる。嵌合端部440は、プラグコネクタからの対応する接地端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成することができる。嵌合端部440の角度付き端部は、平面状の中間本体部分444に対して約30°の角度でオフセットすることができる。細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分444は、信号端子414の対応する平面状の中間本体部分424よりも広い。平面状の中間本体部分444は、終端部442に隣接し、そこから延びる第1の保持セグメント450と、嵌合端部440に隣接し、そこから延びる第2の片持ちセグメント452とを含む。保持セグメント450は、接地端子416を第1の端子ウエハ402内に固定的に保持するために端子支持成形体412内に埋め込むことができる。片持ちセグメント452は、その後側に、プラグコネクタの対応する接地端子と摺動接触する嵌合面454を含む。片持ちセグメント452は、嵌合する接地端子に対して付勢し、それとの導電性接触を維持するために、共通アレイ平面418に対してばね状の撓みを呈することができる。
【0050】
図示の実施形態では、端子アレイ410の中間部分内の接地端子416の嵌合端部440は、それらの遠位端で分岐され、導電性接地ブリッジ456に接合される。しかしながら、端子アレイ410の両端の接地端子416は分岐されず、端子アレイ410の中央部分に向けられた単一の導電性接地ブリッジ456のみに接合する。各導電性接地ブリッジ456は、2つの接地端子416を相互接続するために、2つの隣接する別個に対になった信号端子414の嵌合端部420の下方および両端にわたって延びる。導電性接地ブリッジ456は、嵌合端部440の延在部として形成され、プラグコネクタの対応する接地端子との摺動接触を容易にするために、共通アレイ平面418に対して傾斜することができる。導電性接地ブリッジ456は、差動結合された信号端子414の各対を電気的に絶縁するように機能する。
【0051】
接地端子416の終端部442は、すべての接地端子416が電気的に相互接続されるように、端子アレイ410を横切って延びる導電性接地レール457によって相互接続することができる。導電性接地レール457は、差動結合された信号端子414の対の終端部442の上を横切って延びることができる。導電性接地ブリッジ456および導電性接地レール457によって相互接続された接地端子416は、差動結合された信号端子414のそれぞれの対の周りに延び、それらを電気的に絶縁する。共通アレイ平面418に垂直な導電性接地レール457には、導体終端孔458を配置することができる。接地端子416の導体終端孔458は、それぞれの差動結合された信号端子414の対の導体終端孔428の上方およびその間に位置する。差動的に対になった信号端子414の導体終端孔428および関連する接地端子416の導体終端孔458は、三角形の輪郭を画定する。
【0052】
図29~
図32に示すように、端子支持成形体412は、端子アレイ410の周りに延びて支持することができ、第1の端子ウエハ402の長さと同一の広がりを有する。端子支持成形体412は、前面460および対向する後面462を含む。信号端子414および接地端子416は、信号端子414および接地端子416の保持セグメントが端子支持成形体412の材料に埋め込まれた状態で、端子支持成形体412の前面460と後面462との間に配置することができる。端子支持成形体412はまた、信号端子414の嵌合端部420および接地端子416の嵌合端部440がそこから延びる下面464を含むことができる。したがって、信号端子414の嵌合面434および接地端子416の嵌合面454は、端子支持成形体412の下面464の下方に露出している。端子支持成形体412は、第1の端子ウエハ402のウエハ長さを画定する対向するウエハ端部466、468を含むことができる。端子支持成形体412は、成形熱可塑性樹脂などの非導電性材料から作製することができ、インサート成形またはオーバー成形製造プロセスによって端子アレイ410の周りに配置することができる。
【0053】
図26~
図29に示すように、上側の複数の第1のケーブル366のケーブル108は、第1の端子ウエハ402によって受け入れられ、終端することができる。特に、絶縁体362は、信号導体360および接地導体364を露出させるために、複数の第1のケーブル366の端部から除去することができる。信号導体360は、信号端子414の導体終端孔428に挿入することができ、接地導体364は、接地端子416の導体終端孔458に挿入することができる。したがって、信号導体360の端部および接地導体366の端部は、導体終端孔428、458と同様の三角形の構成で配置されている。信号導体360の端部および接地導体364の端部は、例えばレーザ溶接によってそれぞれの導体終端孔428、454内に接合されて、第1の複数のケーブル366と端子アレイ410との間に導電性接続を確立することができる。接地端子416は、それらの終端部442において接地レール457によって相互接続され、嵌合端部440において接地ブリッジ456によって相互接続されるため、接地端子も同様に導電的に相互接続され、共通の電気的接地を確立する。
【0054】
図33~
図36に示すように、垂直方向に短い第2の端子ウエハ404は、成形熱可塑性樹脂などの非導電性材料で作られた端子支持成形体512内に部分的に配置され、支持された導電性端子アレイ510を含む。図示の実施形態では、端子アレイ510は、データ信号を伝導するための複数の信号端子514と、互いに隣接して交互に配置され、アレイ平面518内に並んで整列された複数の接地端子516とを含むことができる。一実施形態では、2つの信号端子514を差動信号対として共に電磁的に結合することができ、接地端子516を差動対の両側に配置してそれらを絶縁することができるが、他の実施形態では、信号端子および接地端子の異なる構成が考えられる。端子アレイ510の信号端子514および接地端子516は、導電性板金の平面状のブランクを打ち抜き成形することによって製造することができる。
【0055】
図38に示すように、各信号端子514は、嵌合端部520と、嵌合端部520の反対側の終端部522と、嵌合端部520と終端部522との間に延び、嵌合端部520と終端部522を相互接続する平面状の中間本体部分524とを含むことができる。嵌合端部520は、プラグコネクタからの対応する信号端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成することができる。嵌合端部520の角度付き端部は、平面状の中間本体部分524に対して約30°の角度でオフセットすることができる。終端部522および平面状の中間本体部分524は、共通アレイ平面518に整列させることができる。共通アレイ平面518に垂直な終端部522には、導体終端孔528を配置することができる。
【0056】
細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分524は、終端部522から隣接して延びる第1の保持セグメント530と、嵌合端部500に隣接して延びる第2の片持ちセグメント532とを含む。保持セグメント530は、信号端子514を第2の端子ウエハ404内に固定的に保持するために端子支持成形体512内に埋め込むことができる。片持ちセグメント532は、その後側に、プラグコネクタの対応する信号端子と摺動接触する嵌合面534を含む。片持ちセグメント532は、嵌合信号端子に対して付勢し、それとの導電性接触を維持するために、アレイ平面518に対してばね状の撓みを呈することができる。
【0057】
接地端子516は、嵌合端部540と、嵌合端部540の反対側の終端部542と、嵌合端部540と終端部542との間に延び、それらを相互接続する平面状の中間本体部分544とを含むことができる。嵌合端部540は、プラグコネクタからの対応する接地端子に対して摺動し、それと導電接触するように意図されており、したがって、対応する端子を案内し、該端子とぶつかることを防止するための角度付き端部として形成することができる。嵌合端部540の角度付き端部は、平面状の中間本体部分544に対して約30°の角度でオフセットすることができる。細長くほぼ平面状の、平面状の中間本体部分544は、信号端子514の対応する平面状の中間本体部分524よりも広い。平面状の中間本体部分544は、終端部542に隣接し、そこから延びる第1の保持セグメント550と、嵌合端部540に隣接し、そこから延びる第2の片持ちセグメント552とを含む。保持セグメント550は、接地端子516を第2の端子ウエハ404内に固定的に保持するために端子支持成形体512内に埋め込むことができる。片持ちセグメント552は、その前側に、プラグコネクタの対応する接地端子と摺動接触する平面状の嵌合面554を含む。片持ちセグメント552は、嵌合する接地端子に対して付勢し、それとの導電性接触を維持するために、アレイ平面518に対してばね状の撓みを呈することができる。
【0058】
図示の実施形態では、端子アレイ510の中間部分内の接地端子516の嵌合端部540は、それらの遠位端で分岐され、導電性接地ブリッジ556に接合される。しかしながら、端子アレイ510の両端の接地端子516は分岐されず、端子アレイ516の中央部分に向けられた単一の導電性接地ブリッジ556のみに接合する。各導電性接地ブリッジ556は、2つの接地端子516を相互接続するために、2つの隣接する別個に対になった信号端子514の嵌合端部520の下方および両端にわたって延びる。導電性接地ブリッジ556は、嵌合端部540の延在部として形成され、プラグコネクタの対応する接地端子との摺動接触を容易にするために、共通アレイ平面518に対して傾斜することができる。導電性接地ブリッジ556は、差動結合された信号端子514の各対を電気的に絶縁するように機能する。
【0059】
接地端子516の終端部542は、すべての接地端子516が電気的に相互接続されるように、端子アレイ510を横切って延びる導電性接地レール557によって相互接続することができる。導電性接地レール557は、差動結合された信号端子514の対の終端部522の上を横切って延びることができる。導電性接地ブリッジ556および導電性接地レール557によって相互接続された接地端子516は、差動結合された信号端子514のそれぞれの対の周りに延び、それらを電気的に絶縁する。共通アレイ平面518に垂直な導電性接地レール557には、導体終端孔558を配置することができる。接地端子516の導体終端孔558は、それぞれの差動結合された信号端子514の対の導体終端孔528の上方およびその間に位置する。差動的に対になった信号端子514の導体終端孔528および関連する接地端子516の導体終端孔558は、三角形の輪郭を画定する。
【0060】
図34~
図37に示すように、端子支持成形体512は、端子支持アレイ510の周りに延び支持することができ、第2の端子ウエハ404のウエハ長さと同一の広がりを有する。端子支持成形体512は、前面560および対向する後面562を含む。信号端子514および接地端子516は、信号端子514および接地端子516が端子支持成形体512の非導電性材料に埋め込まれた状態で、前面560と後面562との間に配置することができる。端子支持成形体512はまた、信号端子514の嵌合端部520および接地端子516の嵌合端部540がそこから延びる下面564を含むことができる。したがって、信号端子514の嵌合面534および接地端子516の嵌合面554は、端子支持成形体512の下面564の下方に露出している。端子支持成形体512は、第2の端子ウエハ404の長さを画定する対向するウエハ端部566、568を含むことができる。端子支持成形体512は、成形プラスチックなどの非導電性材料から作製することができ、インサート成形またはオーバー成形製造プロセスによって端子アレイ510の周りに配置することができる。
【0061】
図26~
図28および
図35に示すように、下側の複数の第2のケーブル368のケーブル108は、第2の端子ウエハ404によって受け入れられ、終端することができる。特に、絶縁体362は、信号導体360および接地導体364を露出させるために、複数の第2のケーブル368の端部から除去することができる。信号導体360は、信号端子514の導体終端孔528に挿入することができ、接地導体364は、接地端子516の導体終端孔558に挿入することができる。信号導体360の端部および接地導体362の端部は、例えばレーザ溶接によってそれぞれの導体終端孔528、558内に接合されて、第2の複数のケーブル368と端子アレイ510との間に導電性接続を確立することができる。接地端子516は、それらの嵌合端部520において導電性接地ブリッジ556によって相互接続され、それらの終端部542において導電性接地レール557によって相互接続されるため、接地導体366も同様に導電的に相互接続され、共通の電気的接地を確立する。
【0062】
本開示の一態様では、
図26~
図28に示すように、第1の端子ウエハ402および第2の端子ウエハ404はそれぞれ、コネクタアセンブリに追加の電磁シールドを提供するそれぞれの第1の導電性接地シールド600および第2の導電性接地シールド602を含むことができる。第1の接地シールド600および第2の接地シールド602は、それぞれの第1の端子ウエハ402および第2の端子ウエハ404に隣接して配置され、かつ端子ウエハの長さと同一の広がりを有することができる平坦な平面構造である。特に、第1の接地シールド600は、第1の端子支持成形体412のそれぞれのウエハ端部466、468の間に延びることができ、それらと同一の広がりを有し、第2の接地シールド602は、第2の端子支持成形体512のそれぞれのウエハ端部566、568の間に延びることができ、それらと同一の広がりを有する。第1の接地シールド600および第2の接地シールド602は、第1の複数のケーブル366および第2の複数のケーブル368がそこから延びるそれぞれの第1の端子ウエハ402および第2の端子ウエハ404の端子支持成形体412、512の後面462、562に隣接している。
【0063】
一実施形態では、導電性接地シールド600、602は、打ち抜かれて形成された金属板から作製することができる。別の実施形態では、導電性接地シールド600、602は、金属粉末をバインダと混合し、金属粉末に起因する導電特性を有する完成部品に鋳造する金属射出成形プロセスから作製することができる。別の実施形態では、導電性接地シールド600、602は、成形プラスチック部品が金属でコーティングされて導電特性が付与される、金属化プラスチックから形成することができる。
【0064】
図29~
図32に示すように、第1の接地シールド600の平面形状は、取り付けられたときに第1の端子ウエハ402の共通アレイ平面418に平行である。一実施形態では、第1の接地シールド600は、比較的薄い平坦な突起板610および比較的厚い中間板640から組み立てることができる。端子アレイ410と相互接続するために、突起板610は、突起板610の平面から垂直に、かつ共通アレイ平面418に対して垂直に延びる複数の接地突起612を含むことができる。接地突起612は、第1の接地シールド600の横方向長さに沿って横方向に間隔を置いて配置され、端子アレイ410内の複数の接地端子416の数および位置合わせに対応することができる。一実施形態では、接地突起612は、垂直方向に整列され、したがって垂直タブ高さ614を有する接地タブであり得る。一実施形態では、突起板610は板金から作製することができ、接地突起612を形成する接地タブは、突起板610から打ち抜かれて一体化されたタブまたはフラップとすることができる。突起板610から接地突起612を打ち抜くことにより、隣接する接地突起612間の突起板610に長方形のタブ開口部616が形成される。他の実施形態では、接地突起612は、他の適切な形状および構成を有することができる。
【0065】
複数の第1のケーブルからのケーブルが第1の接地シールド600を通過することを可能にするために、複数のケーブル開口部618が突起板610を貫通して配置される。ケーブル開口部618は、端子アレイ410の信号端子414および接地端子416内に配置された導体終端孔428、458の三角形の輪郭に一致するように、ほぼ三角形または洋梨形とすることができる。したがって、ケーブル開口部618は、二軸ケーブルの信号および接地導体の三角形の配置を収容する。ケーブル開口部618は、突起板610から延びる横方向に隣接する接地突起612の間に配置することができる。
【0066】
一実施形態では、第1の端子ウエハ402は第2のウエハ高さよりも高い第1のウエハ高さを有するので、突起板610は、突起板610の平面から端子アレイ410の共通アレイ平面418に対して垂直に延びる第2の複数の接地突起620を含むことができる。第2の複数の接地突起620も、端子アレイの接地端子416の数および位置合わせに対応するが、第2の複数の接地突起620は、それぞれの第1の複数の接地突起612の垂直下方に位置することができる。第2の複数の接地突起620は、第1の複数の接地突起612と同様に打ち抜きタブとして形成することができ、結果として長方形の孔622が突起板610に形成されることにもなり得る。第2の複数の接地突起620はまた、垂直方向に整列することができ、第1の接地突起612の垂直タブ高さ614と同様の垂直タブ高さ624を有することができる。他の実施形態では、第1の接地突起612および第2の接地突起620は、突起板610から打ち抜かれた単一の垂直に細長いタブとして接合することができる。
【0067】
より厚い中間板640は、打ち抜き金属板などの導電性材料から作製することができ、または焼結もしくは鋳造金属とすることができる。中間板640もまた、第1の端子ウエハ402の長さと同一の広がりを有し、端子支持成形体412の第1のウエハ端部466と第2のウエハ端部468との間に延びる。中間板640は、より薄い突起板610に対する中間板の相対的な嵩を提供する厚さ642を有することができる。第1の複数のケーブルのケーブルが通過することを可能にするために、中間板640は、突起板610に配置された複数のケーブル開口部618と位置合わせされた同様の形状の複数のケーブル開口部644を含む。突起板610からの接地突起612が端子アレイ410の接地端子416まで延びて接続することを可能にするために、中間板640は、中間板を横切って横方向に一列に配置された第1の複数のスロット646を含むことができる。複数のスロット646は、中間板640の本体を貫通して延び、端子アレイ410の共通アレイ平面418に向かって垂直に配向される。スロット646は、複数の接地突起612の数および位置合わせに対応することができる。接地突起612が関連する垂直タブ高さ614を有する垂直タブとして形成される実施形態では、スロット646は、中間板640を通るタブの通過を可能にするために同様の寸法を有することができる。第2の複数の接地突起620を突起板610の第1の複数の接地突起612の垂直下方に形成することができる実施形態では、中間板460は、第2の複数の接地突起と位置合わせしてその中に配置された対応する第2の複数のスロット648を有することができる。
【0068】
第1の接地シールド600から接地突起612と機械的かつ電気的に接続するために、複数の接地開口部650を第1の端子ウエハ402の端子アレイ410に配置することができる。例えば、
図32に示すように、接地開口部650は、端子アレイを横切って延びる接地レール457の直下の端子アレイ410の各接地端子416の終端部442に配置することができる。接地開口部650の数および位置合わせは、第1の複数の接地突起612の数および位置合わせに対応することができる。接地端子416の終端部442が端子支持成形体412に埋め込まれているため、終端部に近接する端子支持成形体から材料を除去して、接地スロット650を接地突起612にさらす突起開口部652を設けることができる。
【0069】
図33に示すように、一実施形態では、接地開口部650は、接地突起をねじるまたは歪ませるために、接地突起612と形状または位置合わせが非相補的であってもよい。例えば、接地開口部650は、接地突起612を形成するタブと寸法が同様であるが、接地突起の垂直方向の整列に対して横方向にオフセットされた第1および第2のオフセット脚部654を有するスロットとして成形することができる。第1および第2のオフセット脚部654は、接地開口部650が突起板610から延びる接地突起612と垂直に整列しないように、端子ウエハの側端部に向かって配置することができる。さらに、オフセット脚部654のオフセットの横方向は、接地端子416から接地端子416に交互になって、端子アレイを横切って横方向に配置されたオフセットスロットの交互配置を提供することができる。他の実施形態では、ブレードと開口部との間の非相補的な位置合わせは、以下に説明するようなオフセット脚部などの他の配置によって、または円形、正方形、および/または菱形などのブレードおよび開口部の非相補的な形状または輪郭によって、または接地端子を通る非垂直方向に開口部を配置することによって提供することができる。接地板610がそこから延びる第2の複数の下側接地突起620を含む実施形態では、第2の複数の接地開口部658は、第2の複数の接地突起と位置合わせされて対応するように、平面状の中間本体部分442に対してほぼ垂直に接地端子416に配置することができる。
【0070】
図31~
図32に示すように、第1の接地シールド600および端子アレイ410を機械的および電気的に相互接続するために、接地突起が接地端子416の複数の接地開口部と位置合わせされるように、突起板610が第1の端子ウエハ402の残りの部分に対して位置決めされる。中間板640は、中間板640のスロット646および端子支持成形体の対応する成形開口部652が位置合わせされて、突起板610の平面から端子アレイ410の共通アレイ平面418への接地突起612の通過を可能にするように、端子支持成形体412と突起板610との間に配置されてもよい。接地突起612が接地端子416の接地開口部650に挿入されると、オフセット脚部654は、タブ状の接地突起を接地突起および接地端子の垂直延在部に対して回転またはねじる。第2の複数の下側接地突起620は、接地端子416内に配置された第2の複数の接地開口部658に同様に受け入れられて歪められ得る。突起板610の材料および厚さは、接地突起612の歪みを容易にするように選択することができる。それぞれの接地開口部650内の接地突起612の回転によって引き起こされるねじり力は、第1の接地シールド600と各接地端子416との間の良好な機械的および電気的接触を提供し、接地シールドおよび接地端子は、良好な導電性を維持しながらも係合解除しにくい。導電性接地シールド600を介して複数の接地端子416間の電気伝導を確立することの可能な利点は、接地端子の嵌合端部と取り付け端部との間の電気経路が短くなることであり、これは、接地回路の共振周波数に有利に影響を及ぼし得る。
【0071】
一実施形態では、中間板640に配置されたスロット646はまた、タブ状の接地突起612の垂直延在部に対して横方向にオフセットされたオフセット脚部660を有して、中間板を通して挿入するときに接地突起を歪めることができる。スロット646内の接地突起612の歪みは、突起板610および中間板640が機械的および電気的に互いに結合されることを確実にする。
図27を参照すると、信号導体360が端子アレイ410の導体終端孔428で終端する第1の複数のケーブル366からシールドを除去することができるので、第1の接地シールド600の厚さは、終端点でのインピーダンスを助けることができる。さらに、
図31を参照すると、接地突起612が、突起板610のケーブル開口部618および中間板640のケーブル開口部644の両側に配置されているため、タブ状の接地突起は、ケーブルが第1の端子ウエハ402と接続するときにケーブルの両側にかつケーブルと平行に延びることが理解されよう。したがって、接地突起612は、第1の端子ウエハ内の信号導体間の結合をさらに分離し改善する。
【0072】
図34~
図37に示すように、第2の接地シールド602は、第1の接地シールドと構造および配置が同様である。第2の接地シールド602は、第2の端子ウエハ404に取り付けられたとき、共通アレイ平面518に平行である。第2の接地シールド602はまた、比較的薄い平面状の突起板710および比較的厚い中間板740から組み立てることもできる。共通アレイ平面518に垂直な突起板710の平面から、複数の接地突起712が突出している。接地突起712は、第2の接地シールド602の横方向長さに沿って横方向に間隔を置いて配置され、第2の端子アレイ510の接地端子516の数および位置合わせに対応することができる。接地突起712は、板金製であってもよい突起板710から打ち抜かれて一体化された接地タブとして形成することができる。接地タブは、垂直に整列されてもよく、第1の接地シールドの接地タブの高さおよび寸法と同じである垂直タブ高さ714を有してもよい。接地突起712を打ち抜くことにより、突起板710に長方形のタブ開口部716が形成される。複数の第2のケーブルのケーブルが第1の接地シールド602を通過することを可能にするために、複数のケーブル開口部718も、第1の接地シールドのケーブル開口部と寸法および構成が同様である突起板に打ち抜かれる。ケーブル開口部718は、二軸ケーブル構成を収容するために三角形または洋梨形であってもよい。第2の端子ウエハ404は第1の端子ウエハ402よりも縦方向に短いので、突起板710には一列の接地突起712のみが形成される。
【0073】
より厚い中間板740も、鋳造または焼結金属などの導電性材料から作製することができる。中間板740は、より薄い突起板710に対して中間板に嵩または高さを提供する厚さ742を有する。第2の複数のケーブルからのケーブルの通過を可能にするために、中間板740は、突起板710のケーブル開口部718と位置合わせされた同様の形状の複数のケーブル開口部744を含む。同様に、突起板710からの接地突起712が第2の端子アレイ518の接地端子516まで延びて接触することを可能にするために、複数のスロット746が中間板を通って共通アレイ平面518に向かって垂直方向に配置される。スロット746は、中間板740を横切って横方向に一列に配置され、接地突起712の数および位置合わせに対応する。接地突起712が打ち抜きタブとして形成される実施形態では、スロット746は、タブの通過に対応する寸法に対応することができる。
【0074】
第2の接地シールド602からの接地突起712と機械的かつ電気的に相互接続するために、複数の接地開口部750を第2の端子ウエハ404の端子アレイ510に配置することができる。例えば、
図38に示すように、接地開口部750は、端子アレイを横切って延びる接地レール557の直下の端子アレイ510の各接地端子516の終端部542に形成することができる。接地開口部750の数および位置合わせは、複数の接地突起712の数および位置合わせに対応することができる。特に、接地突起712の信号横列のみが突起板710から延びるので、接地開口部750の単一の対応する横列のみが端子アレイ510に含まれる。接地端子516の終端部542が端子支持成形体512に埋め込まれているので、端子支持成形体から材料を除去して接地開口部750を接地突起612に露出させることによって成形開口部752を設けることができる。
【0075】
図38に示す実施形態では、接地開口部750は、挿入時に接地突起をねじるまたは歪ませるために、接地突起712と形状または位置合わせが非相補的である。例えば、接地開口部750は、接地突起612の垂直方向の位置合わせに対して横方向にオフセットされた第1および第2のオフセット脚部754を含むことができる。
図36~
図37に示すように、第2の接地シールド602を第2の端子ウエハ404に取り付けるために、突起板710は、接地突起712が接地端子516の複数の接地開口部750と位置合わせされた状態で、端子支持成形体512に隣接して配置される。中間板740は、接地突起が受け入れられ、中間板のスロット746を通って延びるように、端子支持成形体512と突起板710との間に配置することができる。接地突起712が接地開口部750に挿入されると、オフセット脚部754は、タブ状の接地突起を接地突起および接地端子516の垂直延在部に対して回転またはねじる。接地突起712の歪みによって引き起こされるねじり力は、第2の接地シールド602と各接地端子516との間の良好な機械的および電気的接続をもたらす。理解されるように、タブ状の接地突起712は、突起板710のケーブル開口部718および中間板740のケーブル開口部744の両側で延びるため、接地突起は、第2の端子ウエハ602内の複数の第2のケーブル内の信号導体をシールドおよび絶縁することができる。
【0076】
前述の説明は、開示されたシステムおよび技術の例を提供することが理解されよう。しかしながら、本開示の他の実施態様は、前述の例とは詳細において異なり得ることが企図されている。本開示またはその例へのすべての参照は、その時点で論じられている特定の例を参照することを意図しており、本開示の範囲に関してより一般的に限定することを意味するものではない。特定の特徴に関する区別および差別化のすべての文言は、それらの特徴に対する選好の欠如を示すことを意図しているが、特に明記しない限り、そのようなものを本開示の範囲から完全に除外することを意図していない。
【0077】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別段の指示がない限り、範囲内に含まれる各別個の値を個別に参照する簡略方法として役立つことを意図しているにすぎず、各別個の値は、本明細書に個別に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。
【0078】
したがって、本開示は、適用法によって許容されるように、添付の特許請求の範囲に列挙された主題のすべての修正および均等物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、そのすべての可能な変形における上述の要素の任意の組み合わせが本開示に含まれる。さらに、本明細書に記載の利点は、特許請求の範囲に包含されるすべての実施形態に適用可能であるとは限らない。