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  • 特開-災害対応植木鉢 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032052
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】災害対応植木鉢
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20240305BHJP
   A47K 11/04 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A01G9/02 101Z
A47K11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135485
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2B327
2D036
【Fターム(参考)】
2B327NC17
2B327NC24
2B327ND01
2B327VA20
2D036BA02
2D036CA05
2D036HA05
2D036HA12
2D036HA27
2D036HA43
(57)【要約】
【課題】 街や公園など場所を選ばずに個室トイレを設置可能であり、及び/又は、非常時の防災用品を収容可能な植木鉢を提供する。
【解決手段】 外側容器と、前記外側容器に収容可能な植樹用の内側容器と、前記外側容器に取り付け可能な便座を有する植木鉢であって、前記外側容器と前記内側容器との間に、目隠しシートを含む資材を収容する資材収容部と、組立式の複数の柱を収容する柱収容部を更に有し、前記内側容器を取り外して前記外側容器に前記便座を取り付け、前記柱を組み立てて前記目隠しシートを張ることで個室トイレを形成可能であることを特徴とする植木鉢とした。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側容器と、
前記外側容器に収容可能な植樹用の内側容器と、
前記外側容器に取り付け可能な便座を有する植木鉢であって、
前記外側容器と前記内側容器との間に、目隠しシートを含む資材を収容する資材収容部と、組立式の複数の柱を収容する柱収容部を更に有し、
前記内側容器を取り外して前記外側容器に前記便座を取り付け、前記柱を組み立てて前記目隠しシートを張ることで個室トイレを形成可能であることを特徴とする、植木鉢。
【請求項2】
前記外側容器の上部に前記柱を挿入可能な穴を設けたことを特徴とする請求項1に記載の植木鉢。
【請求項3】
前記内側容器は水抜き穴を有し、
前記外側容器は排水管を有し、
前記水抜き穴と前記排水管をホースで接続したことを特徴とする、請求項1に記載の植木鉢。
【請求項4】
前記資材収容部は前記外側容器の底と前記内側容器の底の間に位置する、請求項1に記載の植木鉢。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時にトイレを提供することのできる植木鉢に関する。
【背景技術】
【0002】
地震や火災等の災害時には、トイレの不足が問題となる。駅や公園の公衆トイレだけでは多数の被災者に対応することは困難であるが、景観や用地確保、費用等の観点から、街中に多数のトイレを設置することも実際上不可能である。特許文献1は携帯トイレを提案するが、不測の事態に備えて携帯トイレを持ち歩くことは現実的ではない。
【0003】
また、災害時に飲料水、食料、電力を提供するために防災用品を保管する防災倉庫が各所に設置されているが、設置場所は限定的であり、数も不十分である。鍵が無いために倉庫を開くことができない事態も想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-116744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、街や公園など場所を選ばずに個室トイレを設置可能であり、好ましい実施形態においては更に非常時の防災用品を収容可能な植木鉢を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願には、
外側容器と、
前記外側容器に収容可能な植樹用の内側容器と、
前記外側容器に取り付け可能な便座を有する植木鉢であって、
前記外側容器と前記内側容器との間に、目隠しシートを含む資材を収容する資材収容部と、組立式の複数の柱を収容する柱収容部を更に有し、
前記内側容器を取り外して前記外側容器に前記便座を取り付け、前記柱を組み立てて前記目隠しシートを張ることで個室トイレを形成可能であることを特徴とする、植木鉢が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の1実施形態の植木鉢を示す。(a)は側部断面図。(b)は平面図。
図2】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図3】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図4】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図5】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図6】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図7】本発明の1実施形態の利用状態を示す。
図8】本発明の他の実施形態の植木鉢を示す。(a)は平面図。(b)は側部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~4に、本発明の1実施形態の植木鉢1を示す。植木鉢1は、外側容器(外鉢)10と、外側容器10に収容可能な植樹用の内側容器(内鉢)20と、外側容器10に取り付け可能な便座30を有する。
【0009】
外側容器10及び内側容器20は、例えば、プラスチックやコンクリートで形成できる。内側容器20の中に土を入れて、植物を植えると植木鉢として使用できる。景観上の利点から街や公園、運動場等に設置可能である。平面視長方形の植木鉢1を示すが、円形等任意の形状が可能である。
【0010】
内側容器20は、外側容器10の上縁や後述の柱51に係止可能な張出21を有するとよい。
【0011】
便座30は植木鉢1の横に立て掛けてもよく、後述の資材収容部40に収容してもよく、設置場所は任意である。
【0012】
植木鉢1は、外側容器10と内側容器20の間に、目隠しシート41を含む資材を収容する資材収容部40と、組立式の複数の柱51を収容する柱収容部50を更に有する。
【0013】
資材収容部40は外側容器10の底と内側容器20の底の間に配置するとよい。資材収容部40は、便座30や目隠しシート41の他、便袋、ティッシュペーパー、除菌シート、トイレ用凝固剤等のトイレ用品を格納するとよい。資材収容部40は非常用の飲料提供のための浄水装置、ポータブル発電機やバッテリーを収容するとさらによい。
【0014】
柱収容部50は外側容器10の内周面に沿って設けるとよい。柱収容部50に個々の柱51のための収容スロットを設けてもよい。柱51は、木材、プラスチック等で形成できる。柱51は相互に差し込むなどで組み立て可能とするとよい。不図示のジョイントを用いて柱51を組み立て可能としてもよい。組み立て部位に応じて3方ジョイント等を使用するとよい。
【0015】
災害時には、外側容器10から内側容器20を取り外し、外側容器10に便座30を取り付けることでトイレとして使用することができる。便座30は外側容器10の上に差し渡してもよいし(図2)、外側容器10の側部に取り付けてもよい(図3)。図2,3は概念図であり、使用時に内側容器20は外側容器10から取り外してよい(図4参照)。便座30を外側容器10の側部に取り付ける場合、内側容器20の取り外しが不要となるので便利である(図5)。
【0016】
柱51を組み立てて目隠しシート41を張ることで個室トイレ60を形成可能である(図4,5)。外側容器10の上縁に穴11を形成し、当該穴11に柱51を差し込むことで個室トイレ60を安定化できる(図1~5)。目隠しシート41は防火材料で製造し、火災時の火よけの機能を持たせるとよい。
【0017】
用便時には、便袋42やティッシュペーパー43等を便座30の縁等から吊り下げて使用するとよい(図2)。
【0018】
渡し棒52を外側容器10の上に差し渡してその上に便座30を載せてもよい(図6,7)。これにより、便座30を小型にできるため、資材収容部40に収容し易くなる。この場合、便袋42やティッシュペーパー43を渡し棒52から吊り下げてもよい。柱51を渡し棒52として使用してもよい。
【0019】
植物には水やりが必要なため、内側容器20に水抜き穴22を設けるとよい。外側容器10は排水管12を有するとよい。水抜き穴22と排水管12をホース13で接続することで、資材収容部40を水濡れさせずに内側容器20の水抜きができる。内側容器20を取り外す際にホース13が一緒に除去されるよう、ホース13と水抜き穴22を強固に固着するとよい。
【0020】
資材収容部40aを植木鉢1の外部に設けてもよい(図8)。この場合、外側容器10内の資材収容部40は省略してもよい。
【0021】
上記植木鉢1は景観上の弊害がなく安価に設置可能であることから、街や公園など各所に多数の植木鉢1を設置できるため、災害時に十分な数の個室トイレを提供できる。資材収容部40を有するため、災害時に各種防災用品を確実に提供できる。
【0022】
上記実施形態に記載した植木鉢やその要素の寸法、形状、配置、個数、材料等は例示であり、他の態様も可能である。
【符号の説明】
【0023】
1・・・植木鉢
10・・・外側容器
11・・・穴
12・・・排水管
13・・・ホース
20・・・内側容器
21・・・張出
22・・・水抜き穴
30・・・便座
40、40a・・・資材収容部
41・・・目隠しシート
42・・・便袋
43・・・ティッシュペーパー
50・・・柱収容部
51・・・柱
52・・・渡し棒
60・・・個室トイレ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8