(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032065
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240305BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135502
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】517254916
【氏名又は名称】株式会社ケップル
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】神先 孝裕
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】企業の従業員数を適切の求めることのできる情報処理システム及び情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、サーバ装置は、企業を識別する識別情報に基づいて定期的に企業の被保険者数を取得しSQ403、取得した企業の被保険者数に基づいて企業の従業員数を決定しSQ404、決定した企業の従業員数を、識別情報及び企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶するSQ405。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
企業を識別する識別情報に基づいて定期的に前記企業の被保険者数を取得し、
取得した前記企業の被保険者数に基づいて前記企業の従業員数を決定し、
決定した前記企業の従業員数を前記識別情報及び前記企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記識別情報に基づいて定期的に所定のWebサイトより前記企業の被保険者数を取得する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記識別情報は、法人番号である、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記企業は、未上場企業である、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記企業の従業員数の推移に関する情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
設定された期間内の従業員数の増加率が設定された増加率より大きい企業の情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
設定された期間内の従業員数の減少率が設定された減少率より大きい企業の情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
複数の企業それぞれの住所情報と、前記複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、所定のエリアの企業の従業員数の推移の情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
第1の画面を表示するよう制御し、
前記第1の画面では、企業が存在する複数のエリアから1のエリアを選択可能に構成され、
前記第1の画面において、複数のエリアから1のエリアが選択された場合、選択された前記1のエリアに住所が存在する企業の従業員数の推移の情報を含む第2の画面を表示するよう制御する、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
複数の企業それぞれの事業の業種の情報と、前記複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、事業の業種の企業の従業員数の推移の情報を出力する、
情報処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理システムにおいて、
第3の画面を表示するよう制御し、
前記第3の画面では、複数の事業の業種から1の業種を選択可能に構成され、
前記第3の画面において、複数の事業の業種から1の業種が選択された場合、選択された前記1の業種の事業を行っている企業の従業員数の推移の情報を含む第4の画面を表示するよう制御する、
情報処理システム。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
企業の財務情報を取得し、
取得した前記企業の財務情報に基づいて、決定した前記企業の従業員数が適切か否かを出力する、
情報処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理システムにおいて、
取得した前記企業の財務情報に基づいて、決定した前記企業の従業員数が適切か否かを判定し、判定の結果を出力する、
情報処理システム。
【請求項14】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
企業を識別する識別情報に基づいて定期的に前記企業の被保険者数を取得し、
取得した前記企業の被保険者数に基づいて前記企業の従業員数を決定し、
決定した前記企業の従業員数を前記識別情報及び前記企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶する、
情報処理方法。
【請求項15】
プログラムであって、
コンピュータを、
請求項1から13までの何れか1項に記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には特徴量データを用いて評価対象企業の投資価値を求めること、特徴量データには従業員数が含まれること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
企業の従業員数を適切に求めることは困難な問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、企業を識別する識別情報に基づいて定期的に企業の被保険者数を取得する。取得した企業の被保険者数に基づいて企業の従業員数を決定する。決定した企業の従業員数を識別情報及び企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、未上場企業のDBの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、従業員数の情報を記憶したDBの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、エリア選択画面700の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、選択されたエリアに住所が存在する企業の従業員の推移の情報を含む画面800の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、業種選択画面900の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、選択された業種の企業の従業員の推移の情報を含む画面1010の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(実施形態1)
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。特に、本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表されるか、信号値の物理的な数値によって表されるか、又は量子的な重ね合わせによって表されるかによらず、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0008】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0009】
また、実施形態中に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、サーバーからダウンロード可能な態様で実施してもよいし、クラウドコンピュータ上でプログラムの実行がなされてもよいし、不揮発性又は揮発性の非一時的な記憶媒体に記憶させて頒布されてもよい。
【0010】
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、を含む。サーバー装置100と、クライアント装置110と、はネットワーク150を介して通信可能に接続されている。
サーバー装置100は、企業を識別する識別情報に基づいて定期的に企業の被保険者数を取得する。企業を識別する識別情報の一例としては法人番号がある。以下、本実施形態では説明の簡略化のため企業を識別する識別情報として法人番号を例に説明を行う。サーバー装置100は、取得した企業の被保険者数に基づいて企業の従業員数を決定する。サーバー装置100は、決定した企業の従業員数を法人番号及び企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けてサーバー装置100の後述する記憶部等に記憶する。
【0011】
なお、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していないが、情報処理システム1000には複数のクライアント装置110が含まれていてもよい。同様に、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、各種構成が限定的な数しか図示されていないが、情報処理システム1000には、
図1に示されていない各種構成が含まれていてもよい。また、
図1では、クライアント装置110の例としてPCを示しているが、PCに限定されるものではなく、タブレット型コンピュータ等、例えば後述する
図7~
図11等に示されるような画面を表示できるものであればどのようなものであってもよい。
ここで、特許請求の範囲に記載の情報処理システムは、複数の装置で構成されてもよいし、一つの装置で構成されてもよい。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが一つの装置で構成され場合、その装置の一例はサーバー装置100である。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが複数の装置で構成される場合、複数の装置の一例は、サーバー装置100及びクライアント装置110である。
【0012】
2.ハードウェア構成
(サーバー装置100のハードウェア構成)
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。
【0013】
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。
記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)の何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。本実施形態では、制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータは、記憶部220に記憶されているものとして説明を行うが、サーバー装置100と通信可能な他の装置等の記憶部に記憶されていてもよい。
通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
【0014】
(クライアント装置110のハードウェア構成)
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、入力部330と、出力部340と、通信部350と、を含む。
【0015】
制御部310は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。
記憶部320は、HDD、ROM、RAM、SSDの何れか、又はこれらの任意の組み合わせであって、プログラム、制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶させる。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能が実現される。
入力部330は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作に基づいて情報をクライアント装置110に入力する。出力部340は、ディスプレイ等であって、制御部310の制御に基づいて、画面等を表示する。通信部350は、NIC等であって、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。
【0016】
3.情報処理
以下、本実施形態に係る情報処理を説明する。
図4は、情報処理システム1000における情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、制御部210は、記憶部220に記憶されている未上場企業のDB(データーベース)より法人番号を読み出す。ここで、未上場企業のDBには、未上場企業に関する情報が記憶されている。
図5は、未上場企業のDBの一例を示す図である。
図5に示されるように、未上場企業のDBは、項目として、法人番号510、商号520、住所530、業種540等を含む。法人番号510には、企業の法人番号が記憶されている。商号520には、企業の商号が記憶されている。住所530には、企業の住所が記憶されている。業種540には、企業の業種が記憶されている。なお、
図5に示したDBは一例であり、
図5に示した項目以外の項目が含まれてもよい。
図5に示した項目以外の項目とは、例えば、事業内容、企業の設立日、企業の設立からいままでの合計資金調達金額、最終資金調達日等がある。
【0017】
シーケンスSQ402において、制御部210は、所定のWebサイトにアクセスし、所定のWebサイトのWebページにおいて、法人番号を入力して法人番号に該当する法人の被保険者数を検索する。より具体的に説明すると、制御部210は、ウェブスクレイピング(Web scraping)の技術を用いて、厚生年金保険・健康保険 適用事務所検索システムのWebページにアクセスし、法人番号を入力する領域に法人番号を入力し、検索実行ボタンを選択する操作を実行する。
【0018】
シーケンスSQ403において、制御部210は、ウェブスクレイピング(Web scraping)の技術を用いて、厚生年金保険・健康保険 適用事務所検索システムのWebページの検索結果の画面より法人番号に対応する企業の被保険者数を取得する。
【0019】
シーケンスSQ404において、制御部210は、取得した被保険者数に基づき従業員数を決定する。例えば、制御部210は、取得した被保険者数を従業員数として決定する。他の例としては、制御部210は、例えば、企業に被保険者から除外される人がいることを示す情報及び被保険者から除外される人の人数の情報を取得していた場合は、被保険者数にこれらの人数を足した人数を従業員数として決定するようにしてもよい。
【0020】
シーケンスSQ405において、制御部210は、決定した企業の従業員数を企業の法人番号及び企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶部220等に記憶する。例えば、企業の被保険者数を取得した日時に関する情報とは、制御部210がWebページから被保険者数を取得した日の日時の情報、又は取得した日の情報等である。
図6は、従業員数の情報を記憶したDBの一例を示す図である。
図6に示されるように、従業員数の情報を記憶したDBは、項目として、法人番号610、2022年4月従業員数620と、2022年5月従業員数630と、2022年6月従業員数640と、を含む。法人番号610には、企業の法人番号が記憶されている。2022年4月従業員数620には、2022年4月に決定された従業員数が記憶されている。2022年5月従業員数630には、2022年5月に決定された従業員数が記憶されている。2022年6月従業員数640には、2022年6月に決定された従業員数が記憶されている。シーケンスSQ405の処理が実行される度に、従業員数の情報を記憶したDBに620、630、640等のカラムが追加される。
【0021】
制御部210は、シーケンスSQ401からシーケンスSQ405までの処理を定期的に実行する。例えば、制御部210は、1ヶ月に1回、シーケンスSQ401からシーケンスSQ405までの処理を実行する。制御部210は、未上場企業のDBに記憶されている企業すべてに対して一度にシーケンスSQ401からシーケンスSQ405までの処理を実行すると、所定のWebページに対して負荷をかけてしまう可能性がある。したがって、制御部210は、未上場企業のDBに記憶されている企業のうち、例えば、1時間に30社ごとなど、単位時間あたり決められた数の企業に対して、シーケンスSQ401からシーケンスSQ405までの処理を実行する。
【0022】
シーケンスSQ406において、制御部210は、クライアント装置110から表示要求を受信する。例えば、制御部210は、ある企業の従業員数の推移に関する情報を含む画面の表示要求を受信する。
シーケンスSQ407において、制御部210は、制御部210は、所定の企業の従業員数の推移に関する情報を含む画面の表示要求を受信すると、指定された企業の従業員数の推移に関する情報を
図6に示したようなDBから取得する。そして、制御部210は、取得した情報に基づき指定された企業の従業員数の推移に関する情報を含む画面を生成し、要求元のクライアント装置110に送信する。
シーケンスSQ408において、制御部310は、送信された画面を出力部340等に表示する。
シーケンスSQ406及びシーケンスSQ407の処理は、画面の表示制御に関する処理の一例である。
なお、本実施形態では制御部210が要求に基づき画面を生成し、要求元に送信する。要求元は受信した画面を表示するとして説明を行う。しかし、制御部210は画面を生成するためのデータ等を要求元に送信する。要求元が受信したデータ等に基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。このような場合も、表示要求に基づき、画面の生成に必要なデータを要求元に送信する処理は、画面の表示制御に関する処理の一例である。
【0023】
シーケンスSQ409において、制御部210は、外部システム等から所定の企業の従業員数の情報の送信要求を受信する。
シーケンスSQ410において、制御部210は、指定された企業の従業員数の情報を
図6に示したようなDBから取得する。そして、制御部210は、取得した情報を要求元の外部システム等に送信する。
【0024】
本実施形態の処理によれば、制御部210は、企業の被保険者数から企業の従業員数を推定し、企業の従業員数の情報を蓄積していくことができる。したがって、例えば、企業のホームページ等から企業の従業員数が分からない場合や、最新の従業員数を知りたい場合等にも対応することができる。
【0025】
(変形例1)
上述した実施形態の変形例1を説明する。
変形例1の制御部210では、設定された期間内の従業員数の増加率が設定された増加率より大きい企業の情報を出力する。ここで、出力先は、画面であってもよいし、所定の記憶領域であってもよいし、他の装置、又はシステム等であってもよい。以下においても同様である。また、設定された期間内とは、出力要求に応じて、指定された期間であればよい。なお、制御部210は、設定された増加率より大きい企業の情報を取得するだけではなく、例えば、要求に応じて、増加率が上位X位以内の企業の情報を出力するようにしてもよい。なお、Xは0より大きい自然数であり、要求元が指定可能な数値とする。また、制御部210は、指定された業種及び/又は指定された範囲内に住所を有する企業の中で、増加率が設定された増加率より大きい企業の情報を出力したり、増加率が上位X位以内の企業の情報を出力したりするようにしてもよい。
【0026】
変形例1によれば、増加率が大きい企業の情報を出力することができる。
【0027】
(変形例2)
上述した実施形態の変形例2説明する。
変形例の制御部210では、設定された期間内の従業員数の減少率が設定された減少率より大きい企業の情報を出力する。ここで、設定された期間内とは、出力要求に応じて、指定された期間であればよい。なお、制御部210は、設定された減少率より大きい企業の情報を取得するだけではなく、例えば、要求に応じて、減少率が上位Y位以内の企業の情報を出力するようにしてもよい。なお、Yは0より大きい自然数であり、要求元が指定可能な数値とする。また、制御部210は、指定された業種及び/又は指定された範囲内に住所を有する企業の中で、減少率が設定された減少率より大きい企業の情報を出力したり、減少率が上位Y位以内の企業の情報を出力したりするようにしてもよい。
【0028】
変形例2によれば、減少率が大きい企業の情報を出力することができる。
【0029】
(変形例3)
上述した実施形態の変形例3を説明する。
変形例3の制御部210は、複数の企業それぞれの住所情報と、複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、所定のエリアの企業の従業員数の推移の情報を出力する。例えば、制御部210は、要求に応じて、エリア選択画面をクライアント装置110の出力部340に表示するよう制御する。エリア選択画面は、第1の画面の一例である。
図7は、エリア選択画面700の一例を示す図である。エリア選択画面700では、企業が存在する複数のエリアから1のエリアを選択可能に構成されている。なお、
図7の例では、日本を北海道エリア710、東北エリア720、関東エリア730、東海・北陸エリア740、近畿エリア750、中国エリア760、四国エリア770、九州エリア780、沖縄エリア790に分けた例を示しているがこれに限定されるものではない。複数のエリアから1のエリアを選択可能な画面は、それぞれ異なるエリアから1のエリアを選択可能ならばどのようなものであってもよい。例えば、画面は、48都道府県の中から1の都又は道又は府又は県が選択可能に構成されていてもよいし、複数の市区町村から1の市又は区又は町又は村を選択可能に構成されていてもよい。
【0030】
エリア選択画面700において、複数のエリアから1のエリアが選択された場合、制御部210は、選択された1のエリアに住所が存在する企業の従業員数の推移の情報を含む画面をクライアント装置110の出力部340に表示するよう制御する。
図8は、選択されたエリアに住所が存在する企業の従業員の推移の情報を含む画面800の一例を示す図である。選択されたエリアに住所が存在する企業の従業員の推移の情報を含む画面800(以下、単に画面800という)は、選択ボタン810を含む。選択ボタン810は、企業の業種を選択するためのボタンである。
図7の画面において選択されたエリアに住所があり、かつ、選択ボタン810で選択された業種の企業の従業員数の推移のグラフが画面800に表示される。なお、
図8の例では、選択ボタン810において、サービス業と、製造業と、不動産業と、情報通信業と、が選択可能になっているが、これは簡略化のためである。選択ボタン810は、
図8に示された業種以外の他の業種が選択可能に構成されてもよい。画面800は、第2の画面の一例である。
【0031】
図8の例では、選択ボタン810において、サービス業と、情報通信業と、が選択されている。そのため、画面800には、エリア選択画面700で選択されたエリアに住所が存在する企業のうち、情報通信業を業種とする企業の従業員数の推移を示すグラフ820と、サービス業を業種とする企業の従業員数の推移を示すグラフ830と、が表示されている。また、画面800には、表示期間切り替えボタン840が含まれる。表示期間切り替えボタン840は、画面800に表示されるグラフの期間を切り替えるためのボタンである。6ヶ月が選択されると、直近6ヶ月分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。1年が選択されると、直近1年分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。2年が選択されると、直近2年分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。
【0032】
変形例3によれば、選択されたエリアの企業の従業員数の情報を得ることができる。
なお、他の例として、例えば、
図7等において、複数のエリアを選択可能に構成してもよい。また、複数のエリアを選択可能に構成した場合、制御部210は、選択されたエリア間で従業員数の情報を比較可能に構成した画面が表示されるよう制御するようにしてもよい。
【0033】
(変形例4)
上述した実施形態の変形例4を説明する。
変形例4の制御部210は、複数の企業それぞれの事業の業種の情報と、複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、事業の業種の企業の従業員数の推移の情報を出力する。例えば、制御部210は、業種選択画面をクライアント装置110の出力部340に表示するよう制御する。業種選択画面は、第3の画面の一例である。
図9は、業種選択画面900の一例を示す図である。業種選択画面では、複数の事業の業種から1の業種を選択可能に構成されている。業種選択画面において、複数の事業の業種から1の業種が選択された場合、制御部210は、選択された1の業種の事業を行っている企業の従業員数の推移の情報を含む画面をクライアント装置110の出力部340に表示するよう制御する。
【0034】
図10は、選択された業種の企業の従業員の推移の情報を含む画面1010の一例を示す図である。選択された業種の企業の従業員の推移の情報を含む画面1010(以下、単に画面1010という)は、選択ボタン1020を含む。選択ボタン1020は、企業の住所が存在するエリアを選択するためのボタンである。
図9の画面において選択された業種を事業としており、かつ、選択ボタンで選択されたエリアに住所が存在する企業の従業員数の推移のグラフが画面1010に表示される。なお、
図10の例では、選択ボタン1020において、北海道と、東北と、関東と、北陸・東海と、が選択可能になっているが、これは簡略化のためである。選択ボタン1020は、
図10に示されたエリア以外の他のエリアが選択可能に構成されてもよい。また、選択ボタン1020は、都道府県や、市区町村が選択可能に構成されてもよい。画面1010は、第4の画面の一例である。
【0035】
図10の例では、選択ボタン1020において、北海道と、北陸・東海と、が選択されている。そのため、画面1010には、業種選択画面900で選択された業種の企業のうち、北陸・東海エリアに住所が存在する企業の従業員の推移を表すグラフ1030と、北海道エリアに住所が存在する企業の従業員の推移を表すグラフ1040と、が表示されている。また、画面1010には、表示期間切り替えボタン1050が含まれる。表示期間切り替えボタン1050は、画面1010に表示されるグラフの期間を切り替えるためのボタンである。6ヶ月が選択されると、直近6ヶ月分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。1年が選択されると、直近1年分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。2年が選択されると、直近2年分の従業員数の推移を示すグラフが表示される。
【0036】
変形例4によれば、選択された業種の企業の従業員数の情報を得ることができる。
なお、他の例として、例えば、
図9等において、複数の業種を選択可能に構成してもよい。また、複数の業種を選択可能に構成した場合、制御部210は、選択された業種間で従業員数の情報を比較可能に構成した画面が表示されるよう制御するようにしてもよい。
【0037】
(変形例5)
上述した実施形態の変形例5を説明する。
変形例5の制御部210は、企業の財務情報を取得する。企業ごとの財務情報は、未上場企業のDBにおいて企業ごとに記憶、管理されていてもよいし、制御部210が、サーバー装置100と通信可能な他のシステム等から取得してもよい。制御部210は、取得した企業の財務情報に基づいて、決定した企業の従業員数が適切か否かを出力する。より具体的に説明すると、制御部210は、制御部210では、取得した企業の財務情報と、財務情報ごとに適切な従業員数の情報が規定されている情報と、に基づいて、決定した企業の従業員数が適切か否かを判定し、判定の結果を出力する。
なお、財務情報としては、企業の売上利益、営業利益、貸借対照表の情報、損益計算書の情報、キャッシュ・フロー計算書の情報等が含まれる。
【0038】
変形例5によれば、企業の従業員数が適切か否かの情報を出力することができる。
【0039】
(その他の変形例)
上述した実施形態では、未上場企業を例に説明を行った。しかし、企業は未上場企業に限られず、上場企業、上場企業の子会社の企業等であってもよい。また、制御部210は、企業の財務情報と、企業の従業員数と、に基づいて、企業価値を求め、出力するようにしてもよい。
【0040】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0041】
(1)情報処理システムであって、企業を識別する識別情報に基づいて定期的に前記企業の被保険者数を取得し、取得した前記企業の被保険者数に基づいて前記企業の従業員数を決定し、決定した前記企業の従業員数を前記識別情報及び前記企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶する、情報処理システム。
【0042】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報に基づいて定期的に所定のWebサイトより前記企業の被保険者数を取得する、情報処理システム。
【0043】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記識別情報は、法人番号である、情報処理システム。
【0044】
(4)上記(1)から(3)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記企業は、未上場企業である、情報処理システム。
【0045】
(5)上記(1)から(4)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記企業の従業員数の推移に関する情報を出力する、情報処理システム。
【0046】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、設定された期間内の従業員数の増加率が設定された増加率より大きい企業の情報を出力する、情報処理システム。
【0047】
(7)上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、設定された期間内の従業員数の減少率が設定された減少率より大きい企業の情報を出力する、情報処理システム。
【0048】
(8)上記(1)から(7)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、複数の企業それぞれの住所情報と、前記複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、所定のエリアの企業の従業員数の推移の情報を出力する、情報処理システム。
【0049】
(9)上記(1)から(8)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、第1の画面を表示するよう制御し、前記第1の画面では、企業が存在する複数のエリアから1のエリアを選択可能に構成され、前記第1の画面において、複数のエリアから1のエリアが選択された場合、選択された前記1のエリアに住所が存在する企業の従業員数の推移の情報を含む第2の画面を表示するよう制御する、情報処理システム。
【0050】
(10)上記(1)から(9)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、複数の企業それぞれの事業の業種の情報と、前記複数の企業それぞれの従業員数と、に基づいて、事業の業種の企業の従業員数の推移の情報を出力する、情報処理システム。
【0051】
(11)上記(10)に記載の情報処理システムにおいて、第3の画面を表示するよう制御し、前記第3の画面では、複数の事業の業種から1の業種を選択可能に構成され、前記第3の画面において、複数の事業の業種から1の業種が選択された場合、選択された前記1の業種の事業を行っている企業の従業員数の推移の情報を含む第4の画面を表示するよう制御する、情報処理システム。
【0052】
(12)上記(1)から(11)までの何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、企業の財務情報を取得し、取得した前記企業の財務情報に基づいて、決定した前記企業の従業員数が適切か否かを出力する、情報処理システム。
【0053】
(13)上記(12)に記載の情報処理システムにおいて、取得した前記企業の財務情報に基づいて、決定した前記企業の従業員数が適切か否かを判定し、判定の結果を出力する、情報処理システム。
【0054】
(14)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、企業を識別する識別情報に基づいて定期的に前記企業の被保険者数を取得し、取得した前記企業の被保険者数に基づいて前記企業の従業員数を決定し、決定した前記企業の従業員数を前記識別情報及び前記企業の被保険者数を取得した日時に関する情報と関連付けて記憶する、情報処理方法。
【0055】
(15)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)から(13)までの何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0056】
例えば、上述したサーバー装置100の処理の一部、又は全てをクライアント装置110で実行するようにしてもよい。
また、上述した実施形態等において、サーバー装置100の所定の領域、又はフォルダへは所定の装置、例えば、クライアント装置110からアクセス可能に構成されているものとする。
【0057】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0058】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :入力部
340 :出力部
350 :通信部
510 :法人番号
520 :商号
530 :住所
540 :業種
610 :法人番号
700 :エリア選択画面
710 :北海道エリア
720 :東北エリア
730 :関東エリア
740 :北陸エリア
750 :近畿エリア
760 :中国エリア
770 :四国エリア
780 :九州エリア
790 :沖縄エリア
800 :画面
810 :選択ボタン
820 :グラフ
830 :グラフ
840 :表示期間切り替えボタン
900 :業種選択画面
1000 :情報処理システム
1010 :画面
1020 :選択ボタン
1030 :グラフ
1040 :グラフ
1050 :表示期間切り替えボタン