(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032084
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】画像形成システム及び画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240305BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
B41J29/38 201
G06F3/12 304
G06F3/12 359
G06F3/12 360
G06F3/12 367
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135530
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116964
【弁理士】
【氏名又は名称】山形 洋一
(74)【代理人】
【識別番号】100120477
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 賢改
(74)【代理人】
【識別番号】100135921
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 昌彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】半田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】西村 啓
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP10
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HJ10
2C061HQ06
(57)【要約】
【課題】グループ印刷を行う際に、グループに参加しているユーザが、自己の出力を容易に特定できるようにすること。
【解決手段】複数のPC110から、ユーザ識別情報を付与した複数の印刷ジョブをプリンタ130に送信し、プリンタ130は、その複数の印刷ジョブの内の一つの印刷ジョブを処理する際に、その一つの印刷ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに、その一つの印刷ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、その一つの印刷ジョブの一つ前及び一つ後に処理される印刷ジョブの少なくとも何れか一方に付与されているユーザ識別情報を通知してから、その一つの印刷ジョブに従って、媒体に画像を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に画像を形成するためのデータである画像形成ジョブに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を付与するユーザ情報付与部と、
前記画像形成ジョブからなる複数の画像形成ジョブを蓄積するジョブ蓄積部と、
前記複数の画像形成ジョブを処理する順番を管理する画像形成制御部と、
前記順番で、前記複数の画像形成ジョブの各々に従って媒体に画像を形成する画像形成部と、を備え、
前記画像形成制御部は、前記複数の画像形成ジョブに含まれている一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成するときに、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、前記順番において、前記一つの画像形成ジョブの一つ前及び一つ後に処理される画像形成ジョブの少なくとも何れか一方に付与されているユーザ識別情報を通知する画像形成通知メッセージを、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに通知すること
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成部は、前記一つの画像形成ジョブの一つ後に処理される画像形成ジョブが蓄積されたタイミングで、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記順番及び前記タイミングの管理を終了する条件を設定する画像形成処理部をさらに備え、
前記画像形成制御部は、前記条件が満たされた場合に、前記順番及び前記タイミングを管理する処理及び前記画像形成通知メッセージを通知する処理を終了すること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成部は、前記一つの画像形成ジョブが蓄積されてから、予め設定された待ち時間が経過する前に、前記一つの画像形成ジョブの一つ後に処理される他の画像形成ジョブである後続画像形成ジョブが蓄積された場合には、前記後続画像形成ジョブが蓄積されたタイミングで、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成し、前記一つの画像形成ジョブが蓄積されてから、前記待ち時間が経過する前に、前記一つの画像形成ジョブの一つ後に処理される他の画像形成ジョブが蓄積されない場合には、前記待ち時間が経過したタイミングで、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記順番及び前記タイミングの管理を終了する条件と、前記待ち時間と、前記順番及び前記タイミングを管理するユーザである対象メンバーとを設定する画像形成処理部をさらに備え、
前記画像形成制御部は、前記対象メンバーの画像形成ジョブについて前記順番及び前記タイミングを管理するとともに前記画像形成通知メッセージを通知し、前記条件が満たされた場合に、前記順番及び前記タイミングを管理する処理及び前記画像形成通知メッセージを通知する処理を終了すること
を特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記画像形成部は、前記対象メンバーが設定されると、前記条件が満たされるまで、前記対象メンバー以外のユーザの画像形成ジョブに従った画像の形成を行わないこと
を特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
媒体に画像を形成するためのデータである画像形成ジョブに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を付与し、
前記画像形成ジョブからなる複数の画像形成ジョブを蓄積し、
前記複数の画像形成ジョブに含まれている一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成するときに、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、前記一つの画像形成ジョブの一つ前及び一つ後に処理される画像形成ジョブの少なくとも何れか一方に付与されているユーザ識別情報を通知する画像形成通知メッセージを、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに通知し、
前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること
を特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成システム及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のユーザからの印刷ジョブを印刷するグループ印刷を行う印刷装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載されている印刷装置は、グループ印刷が行われる際には、グループに属するユーザからの印刷ジョブを優先的に出力し、グループの印刷ジョブの印刷が終了するまで、グループ外のユーザからの印刷ジョブについては、処理を開始しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の印刷装置では、グループ毎に印刷ジョブが出力されるが、そのグループに参加しているユーザの出力結果がどこにあるのかを特定することが難しい。このため、ユーザの全員がプリンタ前に集合するか、又は、グループ毎に回収した出力物の確認及び配布が必須となり手間が多かった。
【0005】
そこで、本開示の一又は複数の態様は、グループ印刷を行う際に、グループに参加しているユーザが、自己の出力を容易に特定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る画像形成システムは、媒体に画像を形成するためのデータである画像形成ジョブに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を付与するユーザ情報付与部と、前記画像形成ジョブからなる複数の画像形成ジョブを蓄積するジョブ蓄積部と、前記複数の画像形成ジョブを処理する順番を管理する画像形成制御部と、前記順番で、前記複数の画像形成ジョブの各々に従って媒体に画像を形成する画像形成部と、を備え、前記画像形成制御部は、前記複数の画像形成ジョブに含まれている一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成するときに、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、前記順番において、前記一つの画像形成ジョブの一つ前及び一つ後に処理される画像形成ジョブの少なくとも何れか一方に付与されているユーザ識別情報を通知する画像形成通知メッセージを、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに通知することを特徴とする。
【0007】
本開示の一態様に係る画像形成方法は、媒体に画像を形成するためのデータである画像形成ジョブに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を付与し、前記画像形成ジョブからなる複数の画像形成ジョブを蓄積し、前記複数の画像形成ジョブに含まれている一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成するときに、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、前記一つの画像形成ジョブの一つ前及び一つ後に処理される画像形成ジョブの少なくとも何れか一方に付与されているユーザ識別情報を通知する画像形成通知メッセージを、前記一つの画像形成ジョブに付与されているユーザ識別情報で識別されるユーザに通知し、前記一つの画像形成ジョブに従って媒体に画像を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一又は複数の態様によれば、グループ印刷を行う際に、グループに参加しているユーザが、自己の出力を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1及び2に係る画像形成システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図2】実施の形態1におけるPCの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1における印刷オプションの入力画面を示す概略図である。
【
図4】実施の形態1におけるグループ印刷の設定画面を示す概略図である。
【
図5】第1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図6】実施の形態1におけるプリンタの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図7】ジョブ順序管理テーブルの一例を示す概略図である。
【
図8】第2のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図9】実施の形態1において、PCで、グループ印刷を開始する際の処理を示すフローチャートである。
【
図10】実施の形態1において、グループ印刷を行う際のプリンタでの処理を示すフローチャートである。
【
図11】ジョブ順序管理テーブルの第1の更新例を示す概略図である。
【
図12】(A)及び(B)は、ジョブ順序管理テーブルの第2の更新例及び印刷通知メッセージの第1の例を示す概略図である。
【
図13】(A)及び(B)は、ジョブ順序管理テーブルの第3の更新例及び印刷通知メッセージの第2の例を示す概略図である。
【
図14】(A)及び(B)は、ジョブ順序管理テーブルの第4の更新例及び印刷通知メッセージの第3の例を示す概略図である。
【
図15】実施の形態2における第1のPCの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図16】実施の形態2における印刷オプションの入力画面を示す概略図である。
【
図17】実施の形態2におけるグループ印刷の設定画面を示す概略図である。
【
図18】実施の形態2における第2のPCの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図20】グループ印刷参加依頼メールの一例を示す概略図である。
【
図21】実施の形態2におけるプリンタの構成を概略的に示すブロック図である。
【
図22】実施の形態2において、第1のPCで、グループ印刷を開始する際の処理を示すフローチャートである。
【
図23】実施の形態2において、グループ印刷を行う際のプリンタでの処理を示す第1のフローチャートである。
【
図24】実施の形態2において、グループ印刷を行う際のプリンタでの処理を示す第2のフローチャートである。
【
図25】実施の形態2において、グループ印刷を行う際のプリンタでの処理を示す第3のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る画像形成システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
画像形成システム100は、情報処理装置としてのPC(Personal Computer)110と、画像形成装置としてのプリンタ130とを備える。
なお、画像形成システム100は、複数のPC110を含み、その複数のPC110と、プリンタ130とは、インターネット等のネットワーク101に接続されている。
【0011】
図2は、実施の形態1におけるPC110の構成を概略的に示すブロック図である。
PC110は、通信部111と、表示部112と、入力部113と、制御部114とを備える。
【0012】
通信部111は、ネットワーク101を介した通信を行う。
表示部112は、各種情報を表示する。
入力部113は、指示の入力を受け付ける。
【0013】
制御部114は、PC110での処理を制御する。
例えば、制御部114は、プリンタ130にグループ画像形成としてのグループ印刷を行うように設定する。
また、制御部114は、グループ印刷で印刷を行う画像形成ジョブとしての印刷ジョブを生成して、その印刷ジョブを通信部111にプリンタ130へ送信させる。
制御部114は、印刷処理部115と、送信者情報付与部116と、印刷通知処理部117とを備える。
【0014】
印刷処理部115は、通信部111を介して、プリンタ130に印刷を行わせる処理を制御する画像形成処理部として機能する。
例えば、印刷処理部115は、入力部113に入力された指示に応じて、媒体に画像を形成するためのデータである画像形成ジョブとしての印刷ジョブを生成して、その印刷ジョブを、通信部111を介してプリンタ130に送信させる。
【0015】
また、印刷処理部115は、入力部113に入力された指示に応じて、プリンタ130にグループ印刷の設定を行う。ここでは、印刷処理部115は、グループ印刷の開始を設定し、グループ印刷を終了する条件を設定する。
例えば、印刷処理部115は、入力部113に画像形成である印刷の指示が入力された際に、表示部112に、
図3に示されているような、画像形成オプションとしての印刷オプションの入力画面102を表示させる。
【0016】
入力画面102は、グループ印刷指示の選択領域102aと、グループ印刷指示の決定指示入力領域102bと、グループ印刷指示のキャンセル入力領域102cとを有する。
そして、ユーザが、入力部113を介して、グループ印刷指示の選択領域102aを選択して、グループ印刷指示の決定指示入力領域102bを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部115は、グループ印刷の設定を開始する。
【0017】
そして、印刷処理部115は、グループ印刷の設定を開始すると、表示部112に、例えば、
図4に示されているような、グループ印刷の設定画面103を表示させる。
【0018】
設定画面103は、条件選択領域103aと、管理個数入力領域103bと、グループ印刷設定の決定指示入力領域103cと、グループ印刷設定のキャンセル指示入力領域103dとを有する。
【0019】
ユーザは、条件選択領域103aにおいて、グループ印刷の終了条件の項目を選択することができる。ここでは、グループ印刷の終了条件の項目は、「ジョブ数」、「時間」及び「出力枚数」であるものとする。
【0020】
「ジョブ数」は、グループ印刷を終了する条件をジョブの数とすることを示す項目である。
「時間」は、グループ印刷を終了する条件を、グループ印刷を開始してからの時間とすることを示す項目である。グループ印刷の開始は、例えば、グループ印刷設定の決定指示入力領域103cを選択した実行指示の入力が行われた時とすることができる。
「出力枚数」は、グループ印刷を終了する条件を、グループ印刷に参加するユーザにより印刷が行われた枚数とすることを示す項目である。
【0021】
そして、ユーザは、管理個数入力領域103bに、条件選択領域103aで選択された終了条件の項目の数量を入力する。
例えば、ユーザは、条件選択領域103aで「ジョブ数」を選択した場合には、管理個数入力領域103bに、グループ印刷を終了させる個数を入力する。言い換えると、グループ印刷において、この領域に入力された個数の印刷ジョブが印刷された場合に、グループ印刷が終了する。
【0022】
また、ユーザは、条件選択領域103aで「時間」を選択した場合には、管理個数入力領域103bに、グループ印刷を終了させる時間を入力する。
さらに、ユーザは、条件選択領域103aで「出力枚数」を選択した場合には、管理個数入力領域103bに、グループ印刷を終了させる枚数を入力する。
【0023】
そして、条件選択領域103aで項目が選択され、管理個数入力領域103bに対応する数量が入力され、グループ印刷設定の決定指示入力領域103cを指定した実行指示が入力されると、印刷処理部115は、条件選択領域103a及び管理個数入力領域103bに入力された条件を含むグループ印刷の指示であるグループ印刷設定指示を、通信部111を介して、プリンタ130に送る。グループ印刷設定指示は、グループ画像形成設定指示ともいう。
【0024】
なお、以下では、グループ印刷の終了条件として、「ジョブ数」の項目が選択され、個数として「16個」が入力されているものとして説明する。
【0025】
図1に戻り、送信者情報付与部116は、印刷処理部115が生成した印刷ジョブに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報として、送信者情報を付与するユーザ情報付与部として機能する。
例えば、送信者情報は、PC110を利用しているユーザのユーザ名とする。なお、送信者情報については、ユーザのID(IDentification)、ユーザが使用しているPC110を識別するPC識別情報であるPC名等であってもよい。
【0026】
印刷通知処理部117は、通信部111を介して、プリンタ130からの印刷通知メッセージを受け取り、その印刷通知メッセージを表示部112に表示させる。印刷通知メッセージは、画像形成通知メッセージともいう。
【0027】
以上に記載された制御部114の一部又は全部は、例えば、
図5に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0028】
なお、通信部111は、NIC(Network Interface card)等の通信インタフェースで実現することができる。
表示部112は、ディスプレイにより実現することができる。
入力部113は、キーボード及びマウス等の入力インタフェースで実現することができる。
【0029】
図6は、実施の形態1におけるプリンタ130の構成を概略的に示すブロック図である。
プリンタ130は、通信部131と、記憶部132と、印刷部135と、制御部136とを備える。
通信部131は、ネットワーク101を介した通信を行う。
【0030】
記憶部132は、プリンタ130での処理に必要な情報を記憶する。
記憶部132は、ジョブ蓄積部133と、ジョブ順序記憶部134とを備える。
【0031】
ジョブ蓄積部133は、通信部131が受信した印刷ジョブを蓄積する。
【0032】
ジョブ順序記憶部134は、グループ印刷を行う際に、印刷ジョブを処理する順番を管理するためのジョブ順序管理情報であるジョブ順序管理テーブルを記憶する。
【0033】
図7は、ジョブ順序管理テーブルの一例を示す概略図である。
図7に示されているジョブ順序管理テーブル104は、順番列104aと、ユーザ名列104bとを有するテーブル形式の情報である。
順番列104aは、対応する印刷ジョブを処理する順番を示す。ここでは、上記のように、グループ印刷の終了条件として、「16個」の「ジョブ数」が設定されているため、順番列104aには、「1」~「16」までの順番が格納されている。
ユーザ名列104bは、対応する印刷ジョブに付与されているユーザ名を格納する。ここでは、印刷ジョブが受信される前の状態を示しているため、「(none)」の文字列によりユーザ名が格納されていないことが示されている。
【0034】
図6に戻り、印刷部135は、媒体に画像を形成する画像形成である印刷を実行する画像形成部として機能する。
例えば、印刷部135は、媒体を搬送する搬送機構、像担持体に静電潜像を形成して、その静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させて、現像剤像としてのトナー像を形成する現像部、現像部にトナーを供給する現像剤供給部としてのトナー供給部、媒体にトナー像を転写させる転写部、及び、媒体に転写されたトナー像をその媒体に定着させる定着部としての定着器を備える。
【0035】
そして、印刷部135は、グループ印刷の設定が行われると、ジョブ蓄積部133に蓄積されている印刷ジョブに従って、後述する制御部136で管理されている順番で、媒体に画像を形成する。
【0036】
制御部136は、プリンタ130での処理を制御する。
制御部136は、印刷制御部137と、通知内容生成部138とを備える。
【0037】
印刷制御部137は、印刷部135を制御して、媒体に画像を形成する画像形成である印刷を制御する画像形成制御部として機能する。
例えば、印刷制御部137は、通信部131が受信した印刷ジョブに基づいて、印刷部135に印刷を行わせる。
【0038】
また、印刷制御部137は、通信部131がPC110からのグループ印刷設定指示を受けると、そのグループ印刷設定指示に含まれているグループ印刷の設定に従って、印刷ジョブを処理する順番を管理する。グループ印刷は、印刷ジョブを処理する順番を少なくとも管理するモードであり、実施の形態1では、グループ印刷は、印刷ジョブを処理する順番及びタイミングを管理するモードである。
【0039】
例えば、印刷制御部137は、ジョブ蓄積部133に蓄積されている一つの印刷ジョブに従って、その一つの印刷ジョブに従って媒体に画像を形成するタイミングで、その一つの印刷ジョブに従って媒体に画像を形成すること、並びに、一つの画像形成ジョブの一つ前及び一つ後に処理される印刷ジョブの少なくとも何れか一方に付与されている送信者情報を通知する印刷通知メッセージを、その一つの印刷ジョブに付与されている送信者情報で識別されるユーザに通知する。
【0040】
実施の形態1では、印刷制御部137は、その一つの印刷ジョブの一つ後に受信された印刷ジョブをジョブ蓄積部133に蓄積させたタイミングで、その一つの印刷ジョブに従って、印刷部135に媒体へ画像を形成させる。このため、実施の形態1では、印刷制御部137は、そのタイミングで、その印刷通知メッセージを示すメールを、通信部131を介して、対応するユーザのPC110に送る。
【0041】
また、印刷制御部137は、グループ印刷設定指示で示されている、グループ印刷の終了の条件が満たされた場合に、グループ印刷を終了する。この場合、印刷制御部137は、印刷通知メッセージの通知も終了する。
【0042】
通知内容生成部138は、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルを参照して、印刷通知メッセージを生成する。
【0043】
以上に記載された制御部136の一部又は全部は、例えば、
図5に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0044】
また、制御部136の一部又は全部は、例えば、
図8に示されているように、単一回路、複合回路、プログラムで動作するプロセッサ、プログラムで動作する並列プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
以上のように、制御部136は、処理回路網により実現することができる。
【0045】
なお、通信部131は、NIC(Network Interface card)等の通信インタフェースで実現することができる。
記憶部132は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又は不揮発性メモリ等の記憶装置により実現することができる。
【0046】
図9は、PC110で、グループ印刷を開始する際の処理を示すフローチャートである。
まず、複数のPC110の内の一つのPC110のユーザは、管理者として、グループ印刷の設定を行う(S10)。
具体的には、管理者は、入力部113を介して指示を入力することにより、
図3に示されているような、印刷オプションの入力画面102を表示部112に表示させる。そして、管理者は、グループ印刷指示の選択領域102aを選択して、グループ印刷指示の決定指示入力領域102bを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部115は、グループ印刷の設定を開始する。
【0047】
グループ印刷の設定が開始されると、PC110の印刷処理部115は、表示部112に、
図4に示されているような、グループ印刷の設定画面103を表示させる。そして、管理者は、条件選択領域103aにおいてグループ印刷の終了条件の項目を選択し、管理個数入力領域103bにおいて、選択された項目の数量を入力することで、グループ印刷の設定を行うことができる。ここでは、グループ印刷の終了条件の項目及び数量が「ジョブ数」及び「16個」であるものとして説明する。
【0048】
次に、印刷処理部115は、
図4に示されているような、グループ印刷の設定画面103において、条件選択領域103aで項目が選択され、管理個数入力領域103bに対応する数量が入力され、グループ印刷設定の決定指示入力領域103cを指定した実行指示が入力されると、条件選択領域103a及び管理個数入力領域103bに入力された内容を含むグループ印刷の指示であるグループ印刷設定指示を、通信部111を介して、プリンタ130に送る。これにより、グループ印刷が開始される(S11)。
【0049】
グループ印刷が開始された後に、ユーザがPC110から送信者情報を付与した印刷ジョブをプリンタ130に送ることで、グループ印刷が行われる。
【0050】
図10は、グループ印刷を行う際のプリンタ130での処理を示すフローチャートである。
ここでは、プリンタ130は、既にグループ印刷設定指示を受けているものとする。
【0051】
まず、通信部131が印刷ジョブを受信すると(S20でYes)、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷設定指示を受けてから一つ目の印刷ジョブであるか否かを判断する(S21)。一つ目の印刷ジョブである場合(S21でYes)には、処理はステップS22に進み、一つ目の印刷ジョブではない場合(S21でNo)には、処理はステップS23に進む。
【0052】
ステップS22では、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。これにより、例えば、
図7に示されているジョブ順序管理テーブル104は、
図11に示されているジョブ順序管理テーブル104#1のようになる。ここでは、一番目の印刷ジョブのユーザ名が「K」であるものとする。
【0053】
一方、ステップS23では、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷設定指示を受けてから二つ目の印刷ジョブであるか否かを判断する。二つ目の印刷ジョブである場合(S23でYes)には、処理はステップS24に進み、二つ目の印刷ジョブではない場合(S23でNo)には、処理はステップS25に進む。
【0054】
ステップS24では、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。これにより、例えば、
図11に示されているジョブ順序管理テーブル104#1は、
図12(A)に示されているジョブ順序管理テーブル104#2のようになる。ここでは、二番目の印刷ジョブのユーザ名が「D」であるものとする。
【0055】
次に、印刷制御部137は、一つ目の印刷ジョブのユーザに、二つ目の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、一つ目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる(S25)。ここでの、印刷通知メッセージは、
図12(B)に示されているように、二番目の印刷ジョブのユーザ名である「D」を示して、ユーザ名「K」の印刷ジョブの印刷を実行することを示すものとなる。そして、処理はステップS20に戻る。
【0056】
また、ステップS26では、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の最後の印刷ジョブであるか否かを判断する。例えば、グループ印刷を終了する条件の項目がジョブ数である場合には、受信された印刷ジョブ数が設定された個数に至ったときに、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の最後の印刷ジョブであると判断する。また、グループ印刷の終了条件の項目が時間である場合には、印刷ジョブの受信時間が個数として設定された時間であるとき、又は、個数として設定された時間を経過して最初に受信された印刷ジョブであるときに、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の最後の印刷ジョブであると判断する。さらに、グループ印刷の終了条件の項目が出力枚数である場合には、受信された印刷ジョブの印刷を行うことで、出力枚数が個数として設定されてた枚数に一致するとき、又は、個数として設定された枚数を超えるときに、印刷制御部137は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の最後の印刷ジョブであると判断する。そして、最後の印刷ジョブではない場合(S26でNo)には、処理はステップS27に進み、最後の印刷ジョブである場合(S26でYes)には、処理はステップS29に進む。
【0057】
ステップS27では、今回受信された印刷ジョブが、N個目の印刷ジョブであるとすると(Nは、3以上の整数)、印刷制御部137は、受信されたN個目の印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。例えば、Nが「3」である場合、これにより、
図12(A)に示されているジョブ順序管理テーブル104#2は、
図13(A)に示されているジョブ順序管理テーブル104#3のようになる。ここでは、三番目の印刷ジョブのユーザ名が「M」であるものとする。
【0058】
次に、印刷制御部137は、(N-1)個目の印刷ジョブのユーザに、(N-2)個目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及びN個目の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、(N-1)個目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる(S28)。ここで、Nが「3」の場合、印刷通知メッセージは、
図13(B)に示されているように、一番目の印刷ジョブのユーザ名である「K」及び三番目の印刷ジョブのユーザ名である「M」を示して、ユーザ名「D」の印刷ジョブの印刷を実行することを示すものとなる。そして、処理はステップS20に戻る。
【0059】
ステップS29では、印刷制御部137は、受信された最後の印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、その印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。これにより、ジョブ順序管理テーブルは、
図14(A)に示されているジョブ順序管理テーブル104#4のようになる。
【0060】
次に、印刷制御部137は、最後から二番目の印刷ジョブのユーザに、最後から三番目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及び最後の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、最後から二番目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる(S30)。
【0061】
また、印刷制御部137は、最後の印刷ジョブのユーザに、最後から二番目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及び後続のユーザがいないグループ印刷最後の印刷ジョブであることを示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、最後の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる(S31)。ここでの印刷通知メッセージは、
図14(B)に示されているように、最後から二番目の印刷ジョブのユーザ名である「R」及び後続のユーザがいないグループ印刷最後の印刷ジョブを表す「-」を示して、ユーザ名「J」の印刷ジョブの印刷を実行することを示すものとなる。最後の印刷ジョブの印刷結果を出力したプリンタ130はグループ印刷の終了の条件を満たしたため、グループ印刷モードから通常印刷モードへと戻る。
【0062】
以上のように、実施の形態1によれば、ユーザは自身の印刷開始とその前後のユーザ名を通知されるため、出力物を取りに行くタイミングを把握し、さらに自身の前後のユーザ名を知る状態でプリンタ130へ向かうため、出力物の順序について迷うことなくスムーズに自身の出力物を得ることができる。
【0063】
実施の形態2.
実施の形態1では、ユーザは、自分の次の印刷ジョブが来るまで、自分の印刷ジョブが出力待ちになってしまう。実施の形態2では、ここに改良を加える。
【0064】
図1に示されているように、実施の形態2に係る画像形成システム200は、情報処理装置としてのPC210と、プリンタ230とを備える。
【0065】
実施の形態2では、グループ印刷の設定を行うユーザを管理者として、複数のPC210の内、管理者が使用するPCを第1のPC210Aとし、管理者以外のユーザが使用するPCを第2のPC210Bとして説明する。
【0066】
図15は、実施の形態2における第1のPC210Aの構成を概略的に示すブロック図である。
第1のPC210Aは、通信部111と、表示部112と、入力部113と、制御部214Aとを備える。
実施の形態2における第1のPC210の通信部111、表示部112及び入力部113は、実施の形態1におけるPC110の通信部111、表示部112及び入力部113と同様である。
【0067】
制御部214Aは、第1のPC210Aでの処理を制御する。
例えば、制御部214Aは、プリンタ230にグループ印刷を行うように設定する。
制御部214Aは、印刷処理部215と、メンバー管理部218とを備える。
【0068】
印刷処理部215は、入力部113に入力された指示に応じて、プリンタ230にグループ印刷の設定を行う。グループ印刷は、グループ印刷に参加するユーザである対象メンバーの印刷ジョブを処理する順番を少なくとも管理するモードであり、実施の形態2では、グループ印刷は、グループ印刷に参加するユーザである対象メンバーの印刷ジョブを処理する順番及びタイミングを管理するモードである。
例えば、印刷処理部215は、入力部113に印刷の指示が入力された際に、表示部112に、
図16に示されているような、印刷オプションの入力画面202を表示させる。
【0069】
入力画面202は、グループ印刷指示の選択領域202aと、グループ印刷参加の選択領域202bと、決定指示入力領域202cと、キャンセル入力領域202dとを有する。
そして、ユーザが、入力部113を介して、グループ印刷指示の選択領域202aを選択して、決定指示入力領域202cを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部215は、グループ印刷の設定を開始する。ここで、複数のPC210の内、グループ印刷の設定を開始したPCを、第1のPC210Aとする。
【0070】
なお、ユーザが、入力部113を介して、グループ印刷参加の選択領域202bを選択して、決定指示入力領域202cを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部215は、グループ印刷の参加を開始する。ここで、複数のPC210の内、グループ印刷の参加を開始したPCを、第2のPC210Aとする。第2のPC210Aでの処理は、後述する。
【0071】
例えば、印刷処理部215は、グループ印刷の設定を開始すると、表示部112に、
図17に示されているような、グループ印刷の設定画面203を表示させる。
【0072】
設定画面203は、条件選択領域103aと、管理個数入力領域103bと、待ち時間入力領域203cと、対象メンバー指定領域203dと、グループ印刷設定の決定指示入力領域203eと、グループ印刷設定のキャンセル指示入力領域203fとを有する。
【0073】
実施の形態2における設定画面203の条件選択領域103a及び管理個数入力領域103bは、実施の形態1における設定画面103の条件選択領域103a及び管理個数入力領域103bと同様である。
【0074】
待ち時間入力領域203cは、印刷ジョブの印刷を待機する最大時間である待ち時間の入力を受け付ける。これにより、実施の形態2では、ユーザは、印刷ジョブの印刷を待機する最大時間を入力することができる。
【0075】
対象メンバー指定領域203dは、グループ印刷に参加するユーザを対象メンバーとして指定する入力を受け付ける。
例えば、図示されていないが、第1のPC210Aが、ユーザを識別するためのユーザ識別情報(例えば、ユーザ名)と、そのユーザに連絡するためのアドレス情報(例えば、メールアドレス)とを対応付けたユーザ管理情報を記憶する記憶部を備えている場合には、そのユーザ管理情報を参照することで、印刷処理部215は、ユーザ識別情報の一覧を表示部112に表示させて、入力部113を介して、管理者に対象メンバーの選択の入力を受け付けてもよく。また、印刷処理部215は、対象メンバー指定領域203dにおいて、入力部113を介して、対象メンバーのアドレス情報の入力を受け付けてもよい。
【0076】
そして、条件選択領域103aで項目が選択され、管理個数入力領域103bに対応する数量が入力され、待ち時間入力領域203cで待ち時間が入力され、対象メンバー指定領域203dで対象メンバーが指定されて、決定指示入力領域203eを指定した実行指示が入力されると、印刷処理部215は、条件選択領域103a、管理個数入力領域103b、待ち時間入力領域203c及び対象メンバー指定領域203dに入力された内容を含むグループ印刷の指示であるグループ印刷設定指示を、通信部111を介して、プリンタ230に送る。
【0077】
なお、キャンセル指示入力領域203fを指定した実行指示が入力されると、印刷処理部215は、グループ印刷の設定画面203で入力された内容をキャンセルし、例えば、表示部112に、
図16に示されているような、印刷オプションの入力画面202を表示させる。
【0078】
図18は、第2のPC210Bの構成を概略的に示すブロック図である。
第2のPC210Bは、通信部111と、表示部112と、入力部113と、制御部214Bとを備える。
実施の形態2における第2のPC210Bの通信部111、表示部112及び入力部113は、実施の形態1におけるPC110の通信部111、表示部112及び入力部113と同様である。
【0079】
制御部214Bは、第2のPC210Bでの処理を制御する。
例えば、制御部214Bは、グループ印刷で印刷を行う印刷ジョブを生成して、その印刷ジョブを通信部111にプリンタ230へ送信させる。
制御部214Bは、印刷処理部215と、送信者情報付与部116と、印刷通知処理部117と、グループ通知処理部219とを備える。
【0080】
実施の形態2における制御部214Bの送信者情報付与部116及び印刷通知処理部117は、実施の形態1における制御部114の送信者情報付与部116及び印刷通知処理部117と同様である。
【0081】
印刷処理部215は、入力部113に入力された指示に応じて、プリンタ230にグループ印刷を実行させる。実施の形態2では、印刷処理部215は、グループ印刷を終了する条件と、後述する待ち時間と、グループ印刷に参加するユーザである対象メンバーとを設定する。
【0082】
例えば、印刷処理部215は、入力部113に印刷の指示が入力された際に、表示部112に、
図16に示されているような、印刷オプションの入力画面202を表示させる。
【0083】
そして、ユーザが、入力部113を介して、グループ印刷参加の選択領域202bを選択して、決定指示入力領域202cを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部215は、グループ印刷の参加を開始する。ここで、複数のPC210の内、グループ印刷の参加を開始したPCを、第2のPC210Bとする。言い換えると、複数のPC210は、ユーザからの指示に応じて、第1のPC210Aとしても機能するし、第2のPC210Bとしても機能する。
【0084】
グループ印刷の参加が開始されると、印刷処理部215は、表示部112に、
図19に示されているような、グループ指定画面205を表示させる。
【0085】
グループ指定画面205は、グループID入力領域205aと、決定指示入力領域205bと、キャンセル指示入力領域205cとを備える。
グループID入力領域205aは、ユーザが参加するグループの識別情報であるグループ識別情報としてのグループIDの入力を受ける。グループIDについては、後述するように、プリンタ230から通知される。
【0086】
そして、グループID入力領域205aにグループIDが入力され、決定指示入力領域205bを選択した実行指示が入力されると、印刷処理部215は、送信者情報付与部116により付与された送信者情報と、入力されたグループIDとを含む印刷ジョブを、通信部111からプリンタ230に送る。
【0087】
図18に戻り、グループ通知処理部219は、通信部111を介して、プリンタ230からグループ印刷参加依頼メールを受け取り、そのグループ印刷参加依頼メールを表示部112に表示させる。
【0088】
図20は、グループ印刷参加依頼メールの一例を示す概略図である。
グループ印刷参加依頼メール206では、グループIDが通知される。グループ印刷に参加するユーザは、通知されたグループIDを、上記の
図19に示されているグループ指定画面205のグループID入力領域205aに転載する。
【0089】
図21は、実施の形態2におけるプリンタ230の構成を概略的に示すブロック図である。
プリンタ230は、通信部131と、記憶部232と、印刷部135と、制御部236とを備える。
実施の形態2におけるプリンタ230の通信部131及び印刷部135は、実施の形態1におけるプリンタ130の通信部131及び印刷部135と同様である。
【0090】
記憶部232は、プリンタ230での処理に必要な情報を記憶する。
記憶部232は、ジョブ蓄積部133と、ジョブ順序記憶部134と、待ち時間記憶部239とを備える。
実施の形態2における記憶部232のジョブ蓄積部133及びジョブ順序記憶部134は、実施の形態1における記憶部132のジョブ蓄積部133及びジョブ順序記憶部134と同様である。
【0091】
待ち時間記憶部239は、グループ印刷のグループ毎の待ち時間を記憶する。具体的には、待ち時間記憶部239は、グループIDと、そのグループIDに対応するグループ印刷設定指示に含まれている待ち時間とを対応付けた待ち時間管理情報を記憶する。
【0092】
制御部236は、プリンタ230での処理を制御する。
制御部236は、印刷制御部237と、通知内容生成部138とを備える。
実施の形態2における制御部236の通知内容生成部138は、実施の形態1における制御部136の通知内容生成部138と同様である。
【0093】
印刷制御部237は、印刷部135を制御して、印刷を制御する。
例えば、印刷制御部237は、通信部131が受信した印刷ジョブに基づいて、印刷部135に印刷を行わせる。
【0094】
実施の形態2では、グループ印刷が設定されると、印刷制御部237は、一つの印刷ジョブが蓄積されてから、設定された待ち時間が経過する前に、その一つの印刷ジョブの一つ後に処理される他の印刷ジョブである後続印刷ジョブが蓄積された場合には、その後続印刷ジョブが蓄積されたタイミングで、印刷部135に、一つの印刷ジョブに従って媒体に画像を形成させる。また、印刷制御部237は、一つの印刷ジョブが蓄積されてから、その待ち時間が経過する前に、その一つの印刷ジョブの一つ後に処理される他の画像形成ジョブが蓄積されない場合には、その待ち時間が経過したタイミングで、印刷部135に、その一つの印刷ジョブに従って媒体に画像を形成させる。
【0095】
具体的には、印刷制御部237は、通信部131が第1のPC210Aからのグループ印刷設定指示を受けると、ユニークなグループIDを生成して、そのグループIDを通知するグループ印刷参加依頼メールを、通信部131を介して、そのグループ印刷設定指示に含まれているアドレス情報宛てに送る。
【0096】
また、印刷制御部237は、通信部131が第1のPC210Aからのグループ印刷設定指示を受けると、そのグループ印刷設定指示に含まれているグループ印刷の設定に従って、印刷ジョブによる印刷の順番、時期及び待ち時間を制御する。
【0097】
例えば、実施の形態2においては、印刷制御部237は、グループ印刷設定指示を受けると、グループ印刷を開始して、グループ印刷の最後の印刷ジョブを除き、印刷ジョブを受信すると、その印刷ジョブを対象印刷ジョブとして、その対象印刷ジョブの次の印刷ジョブが受信されたタイミング又はそのグループの待ち時間が経過したタイミングでその対象印刷ジョブのユーザに少なくとも次に処理される印刷ジョブのユーザを含む印刷通知メッセージを送り、その対象印刷ジョブの印刷を印刷部135に行わせる。なお、グループ毎の待ち時間は、待ち時間記憶部239に記憶されている。
【0098】
なお、印刷制御部237は、グループ印刷を終了する条件が満たされた場合に、グループ印刷を終了するとともに、印刷通知メッセージを通知する処理を終了する。
また、印刷制御部237は、グループ印刷を開始すると、グループ印刷を終了する条件が満たされるまで、印刷部135に対象メンバー以外のユーザの印刷ジョブに従った画像の形成を行わせない。
【0099】
図22は、第1のPC210で、グループ印刷を開始する際の処理を示すフローチャートである。
まず、複数のPC210の内の一つのPC210のユーザは、管理者として、グループ印刷の設定を行う(S40)。
具体的には、管理者は、入力部113を介して指示を入力することにより、
図16に示されているような、印刷オプションの入力画面202を表示部112に表示させる。そして、管理者は、グループ印刷指示の選択領域202aを選択して、決定指示入力領域202cを選択した実行指示を入力することにより、印刷処理部215は、グループ印刷の設定を開始する。
【0100】
グループ印刷の設定が開始されると、第1のPC210の印刷処理部215は、表示部112に、
図17に示されているような、グループ印刷の設定画面203を表示させる。そして、管理者は、条件選択領域103aにおいてグループ印刷の終了条件の項目を選択し、管理個数入力領域103bにおいて、選択された項目の数量を入力し、待ち時間入力領域203cにおいて待機時間の最大値を入力し、対象メンバー指定領域203dにおいてグループに参加するユーザである対象メンバーを指定することで、グループ印刷の設定を行うことができる。
【0101】
次に、印刷処理部215は、
図17に示されているような、グループ印刷の設定画面203において、必要な情報を入力した後に、決定指示入力領域203eを指定した実行指示が入力されると、入力された内容を含むグループ印刷の指示であるグループ印刷設定指示を、通信部111を介して、プリンタ230に送る。これにより、グループ印刷が開始される(S41)。
【0102】
図23は、グループ印刷を行う際のプリンタ230での処理を示すフローチャートである。
【0103】
プリンタ230の印刷制御部237は、通信部131を介して、第1のPC210Aからのグループ印刷設定指示を受けとると、そのグループに一意となるグループIDを生成し、そのグループIDを通知するグループ印刷参加依頼メールを、通信部131を介して、そのグループ印刷設定指示に含まれているアドレス情報宛てに送る(S50)。また、印刷制御部237は、そのグループ印刷設定指示に含まれている待ち時間と、そのグループIDとを対応付けて、待ち時間管理情報として、待ち時間記憶部239に記憶させる。
【0104】
次に、印刷制御部237は、通信部131が印刷ジョブを受信したか否かを判断する(S51)。印刷ジョブが受信された場合(S51でYes)には、処理はステップS52に進む。
【0105】
ステップS52では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の対象メンバーの印刷ジョブであるか否かを判断する。印刷制御部237は、印刷ジョブにグループIDが含まれているか否かでこの判断を行うことができる。対象メンバーの印刷ジョブではない場合(S52でNo)には、処理はステップS53に進み、対象メンバーの印刷ジョブである場合(S52でYes)には、処理はステップS54に進む。
【0106】
ステップS53では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがグループ印刷の印刷ジョブではないため、その印刷ジョブを記憶部232に記憶させる。そして、処理はステップS51に戻る。
【0107】
ステップS54では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがそのグループの一つ目の印刷ジョブであるか否かを判断する。そのグループの一つ目の印刷ジョブである場合(S54でYes)には、処理はステップS55に進み、そのグループの一つ目の印刷ジョブではない場合には、処理は
図24のステップS62に進む。
【0108】
ステップS55では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。そして、処理はステップS56に進む。
【0109】
ステップS56では、印刷制御部237は、通信部131が印刷ジョブを受信したか否かを判断する。印刷ジョブを受信した場合(S56でYes)には、処理はステップS57に進み、印刷ジョブを受信していない場合(S56でNo)には、処理はステップS60に進む。
【0110】
ステップS57では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の対象メンバーの印刷ジョブであるか否かを判断する。印刷制御部237は、対象メンバーの印刷ジョブではない場合(S57でNo)には、処理はステップS58に進み、対象メンバーの印刷ジョブである場合(S57でYes)には、処理はステップS59に進む。
【0111】
ステップS58では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがグループ印刷の印刷ジョブではないため、その印刷ジョブを記憶部232に記憶させる。そして、処理はステップS56に戻る。
【0112】
ステップS59では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがグループ印刷設定指示を受けてから二つ目の印刷ジョブであるため、一つ目の印刷ジョブのユーザに、二つ目の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、一つ目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。そして、処理は
図24のステップS62に進む。
【0113】
ステップS60では、印刷制御部237は、一つ目の印刷ジョブを受信してから、そのグループの待ち時間が経過したか否かを判断する。そのグループの待ち時間が経過した場合(S60でYes)には、処理はステップS61に進み、そのグループの待ち時間が経過していない場合(S60でNo)には、処理はステップS56に戻る。
【0114】
ステップS61では、印刷制御部237は、一つ目の印刷ジョブが受信されてから待機時間の最大値である待ち時間が経過したため、一つ目の印刷ジョブのユーザに、他のユーザのユーザ名を示さない印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、一つ目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。そして、処理はステップS51に戻る。
【0115】
図24のステップS62では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがそのグループの最後の印刷ジョブであるか否かを判断する。そのグループの最後の印刷ジョブではない場合(S62でNo)には、処理はステップS63に進み、そのグループの最後の印刷ジョブである場合(S54でYes)には、処理は
図25のステップS70に進む。
【0116】
ステップS63では、印刷制御部237は、受信された最新の印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。そして、処理はステップS64に進む。
【0117】
ステップS64では、印刷制御部237は、通信部131が印刷ジョブを受信したか否かを判断する。印刷ジョブを受信した場合(S64でYes)には、処理はステップS65に進み、印刷ジョブを受信していない場合(S64でNo)には、処理はステップS68に進む。
【0118】
ステップS65では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブが、グループ印刷の対象メンバーの印刷ジョブであるか否かを判断する。印刷制御部237は、対象メンバーの印刷ジョブではない場合(S65でNo)には、処理はステップS66に進み、対象メンバーの印刷ジョブである場合(S65でYes)には、処理はステップS67に進む。
【0119】
ステップS66では、印刷制御部237は、受信された印刷ジョブがグループ印刷の印刷ジョブではないため、その印刷ジョブを記憶部232に記憶させる。そして、処理はステップS64に戻る。
【0120】
ステップS67では、印刷制御部237は、今回受信された印刷ジョブをN個目の印刷ジョブとすると、(N-1)個目の印刷ジョブのユーザに、(N-2)個目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及びN個目の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、(N-1)個目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。そして、処理はステップS62に戻る。
【0121】
ステップS68では、印刷制御部237は、最新の印刷ジョブを受信してから、そのグループの待ち時間が経過したか否かを判断する。そのグループの待ち時間が経過した場合(S68でYes)には、処理はステップS69に進み、そのグループの待ち時間が経過していない場合(S68でNo)には、処理はステップS64に戻る。
【0122】
ステップS69では、印刷制御部237は、最新の印刷ジョブが受信されてから待機時間の最大値である待ち時間が経過したため、最新の印刷ジョブのユーザに、その前のユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、その最新の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。そして、処理は
図23のステップS51に戻る。
【0123】
図25のステップS70では、印刷制御部237は、受信された最後の印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。
【0124】
次に、印刷制御部237は、最後から二番目の印刷ジョブが既に印刷されているか否かを判断する(S71)。最後から二番目の印刷ジョブが既に印刷されている場合(S71でYes)には、処理はステップS73に進み、最後から二番目の印刷ジョブが未だ印刷されていない場合(S71でNo)には、処理はステップS72に進む。
【0125】
ステップS72では、印刷制御部237は、受信された最後の印刷ジョブをジョブ蓄積部133に記憶させるとともに、ジョブ順序記憶部134に記憶されているジョブ順序管理テーブルに、その印刷ジョブに付与されている送信者情報であるユーザ名を登録する。そして、印刷制御部237は、最後から二番目の印刷ジョブのユーザに、最後から三番目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及び最後の印刷ジョブのユーザのユーザ名を示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、最後から二番目の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。そして、処理はステップS73に進む。
【0126】
ステップS73では、印刷制御部237は、最後の印刷ジョブのユーザに、最後から二番目の印刷ジョブのユーザのユーザ名及びグループ印刷最後の印刷ジョブであることを示した印刷通知メッセージを、通信部131を介して送り、最後の印刷ジョブの印刷を印刷部135に実行させる。
【0127】
そして、印刷制御部237は、グループ外の印刷ジョブが記憶部232に記憶されている場合には、その印刷ジョブの印刷を実行する(S74)。
【0128】
以上のように、実施の形態2によれば、ユーザの印刷ジョブは、自分の次のユーザの印刷ジョブが受信されずにタイムアウトを迎えることで、印刷が実行され、ユーザの待機時間を短縮させることができる。
また、印刷が重なり合い、混み合う状態になったときには、実施の形態2でも、実施の形態1同様に、自分の前後の出力情報が得られるため、実施の形態1と同様に、列形成をスムーズに行うことができ、出力物の入手における混雑が解消される。
【0129】
以上に記載された実施の形態1及び2におけるプリンタ130、230の制御部136、236が行う処理の内、印刷部135の制御を除いた処理については、他の装置、例えば、PC110、210又は図示しないサーバが行ってもよい。言い換えると、グループ印刷を行うユーザは、グループIDを含む印刷ジョブを、プリンタ130、230の代わりに処理を行うPC110、210又はサーバに送り、プリンタ130、230の代わりに処理を行うPC110、210又はサーバは、その印刷ジョブを印刷するタイミングで、プリンタ130、230にその印刷ジョブを送信すればよい。このような場合、プリンタ130、230は、PC110、210又は図示しないサーバから送られてくる印刷ジョブを受信した順番で印刷すればよく、グループ印刷機能を備える必要がなくなる。具体的には、管理者が使用するPC110、210が、自装置及び他のPC110、210の印刷ジョブの管理を行って、印刷ジョブを印刷するタイミングで、プリンタ130、230に印刷ジョブを送信して、そのタイミングで印刷を実行させることができる。
【0130】
また、以上の実施の形態1及び2では、印刷通知メッセージ及びグループ印刷参加依頼メールを、電子メールを用いて送信しているが、実施の形態1及び2は、このような例に限定されない。例えば、各種チャットツール、グループ管理をする既存のアプリケーション、又は、双方向通信が可能なプリンタドライバ若しくはユーティリティが使用されてもよい。
【0131】
以上の実施の形態1及び2では、グループ印刷に参加した対象メンバーが、それぞれ印刷物をプリンタ130、230まで取りに行くことを前提としているが、実施の形態1及び2は、このような例に限定されない。例えば、グループ印刷に参加した対象メンバーの内、最後に印刷ジョブを送信した対象メンバーにのみ、印刷が行われたことを示すメッセージを送ることで、その対象メンバーが、グループ全員の出力結果を入手するようにしてもよい。このようにすることで、グループの対象メンバーの出力結果を一度に、誤りなく回収させることができる。
【0132】
以上に記載された実施の形態2では、設定された待ち時間まで、後続の印刷ジョブの受信を待機しているが、実施の形態2は、このような例に限定されない。例えば、プリンタ230は、後続の印刷ジョブの蓄積具合を監視することで、一度に送信されてきた印刷ジョブの個数によって、前後のユーザ名を通知するか否かを変えることもできる。例えば、プリンタ230の印刷ジョブの蓄積が予め定められた閾値よりも少ない場合には、通常印刷モードで、印刷ジョブに基づいて順番に印刷を実行し、印刷ジョブの蓄積が予め定められた閾値以上の場合には、前後のユーザ情報を通知するモードへと、印刷の状況に応じた自動切換えを行う構成も考えられる。
【0133】
以上のように、本実施の形態1及び2によれば、まず通知タイミングにより自身が出力物の回収に出向くタイミングを誤ることがなく、さらに、前後のユーザ名から誰の後につけば自身の出力結果が得られるのか、また自身の次が誰なのかを知ることで誰の出力物が自分の後に出力されているのかを知ることで出力物の入手列を誤りなく形成することができる。これにより排紙トレイ上の出力物は、列形成の結果と一致するため、出力結果を誤りなく、かつ、スムーズに入手可能になる。
【符号の説明】
【0134】
100,200 画像形成システム、 110,210A,210B PC、 111 通信部、 112 表示部、 113 入力部、 114,214A,214B 制御部、 115,215 印刷処理部、 116 送信者情報付与部、 117 印刷通知処理部、 218 メンバー管理部、 219 グループ通知処理部、 130,230 プリンタ、 131 通信部、 132,232 記憶部、 133 ジョブ蓄積部、 134 ジョブ順序記憶部、 135 印刷部、 136,236 制御部、 137,237 印刷制御部、 138 通知内容生成部、 239 待ち時間記憶部。