IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ BOURGEON株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-シェイカー 図1
  • 特開-シェイカー 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032114
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】シェイカー
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/27 20060101AFI20240305BHJP
   B65D 25/42 20060101ALI20240305BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A47J43/27
B65D25/42 Z
B65D1/02 212
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135577
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】521072076
【氏名又は名称】BOURGEON株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】瓶子 尚規
【テーマコード(参考)】
3E033
3E062
4B053
【Fターム(参考)】
3E033AA04
3E033BA15
3E033BA16
3E033DA03
3E062AA09
3E062AB02
3E062AC02
4B053AA03
4B053CA19
(57)【要約】
【課題】本体部と蓋部をしっかりと螺合することができるとともに、内容物を飲む際に違和感なく口をつけることを可能とするシェイカーを提供することである。
【解決手段】シェイカー10は、天井側に開口を含む円筒状を有し、液体を収容可能な容器本体部12と、底面側に開口を含む円筒状を有し、液体を攪拌する空間を形成するように容器本体部12に螺合する蓋部14と、を備え、容器本体部12と蓋部14を螺合させるための容器本体部12の螺合部は、容器本体部12の天井側の上端部から容器本体部12の底面側に所定の距離離れた位置に形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井側に開口を含む円筒状を有し、液体を収容可能な容器本体部と、
底面側に開口を含む円筒状を有し、前記液体を攪拌する空間を形成するように前記容器本体部に螺合する蓋部と、
を備え、
前記容器本体部と前記蓋部を螺合させるための前記容器本体部の螺合部は、前記容器本体部の天井側の上端部から前記容器本体部の底面側に所定の距離離れた位置に形成されていることを特徴とするシェイカー。
【請求項2】
請求項1に記載のシェイカーにおいて、
前記容器本体部は、床面に起立させた際に接触する本体側底面と、前記本体側底面に垂直に設けられる本体側側面と、本体側の底面部の角部が丸みを有するように前記本体側底面と前記本体側側面との間に設けられる本体側曲面とを有することを特徴とするシェイカー。
【請求項3】
請求項1に記載のシェイカーにおいて、
前記蓋部は、床面に起立させた際に前記床面と平行になる蓋側天井面と、前記蓋側天井面に垂直に設けられる蓋側側面と、蓋側の天井面部の角部が丸みを有するように前記蓋側天井面と前記蓋側側面との間に設けられる蓋側曲面とを有することを特徴とするシェイカー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シェイカーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、筋トレブームなどの影響もあり、粉末状のプロテインを液体で溶かして飲む機会が増えている。本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、液体収容空間を構成する容器本体と、液体撹拌空間を構成する蓋と、容器本体の上縁と蓋の内面に形成した段部との間で挟持されることにより容器本体と蓋との間の水密性を維持するようにするパッキン部材とからなるシェイカーであって、前記パッキン部材が、液体収容空間と液体撹拌空間とを仕切るとともに、液体収容空間と液体撹拌空間との間で液体が流通する貫通孔が形成されてなり、かつ、パッキン部材の外周縁が蓋の内面に形成したアンダーカット部に嵌着されて、蓋に対して分離可能な一体構造とされてなることを特徴とするシェイカーが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、本体壁面の縁近傍内側に内ネジを備えたコップ状の本体容器に対して、蓋体壁面の縁近傍外側に外ネジを備えた逆さコップ状の蓋容器の両者を螺合させて密閉でき、前記本体容器を飲用のコップとして使用できる内ネジ方式のシェイカー兼用飲用コップであって、前記本体容器において、前記内ネジより下方の位置から上方へ立設した第2壁面を設け、前記第2 壁面の縁近傍が平滑面の飲み口として提供され、前記第2 壁面の高さを前記本体壁面の高さより高く延設するとともに、前記蓋容器において、前記蓋体壁面の内壁面側に前記第2 壁面の外壁面を受け入れる窪みを設け、前記本体容器の前記内ネジと前記蓋容器の前記外ネジの螺合とともに、前記第2壁面の外壁面と前記蓋体壁面の内壁面の前記窪みが嵌合し合うことを特徴とする内ネジ方式のシェイカー兼用飲用コップが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-209225号公報
【特許文献2】特許第5949990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プロテインを液体で溶かして飲むために、例えば、特許文献1,2に開示されたシェイカーを用いることが出来るが、ここに開示されたシェイカーは本体部と蓋部を螺合するための螺合部が本体部の上端に形成されているため、プロテインを飲む際に本体部に口を付けたときに螺合部の凹凸による違和感がある。
【0006】
本発明の目的は、本体部と蓋部をしっかりと螺合することができるとともに、内容物を飲む際に違和感なく口をつけることを可能とするシェイカーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るシェイカーは、天井側に開口を含む円筒状を有し、液体を収容可能な容器本体部と、底面側に開口を含む円筒状を有し、前記液体を攪拌する空間を形成するように前記容器本体部に螺合する蓋部と、を備え、前記容器本体部と前記蓋部を螺合させるための前記容器本体部の螺合部は、前記容器本体部の天井側の上端部から前記容器本体部の底面側に所定の距離離れた位置に形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るシェイカーにおいて、前記容器本体部は、床面に起立させた際に接触する本体側底面と、前記本体側底面に垂直に設けられる本体側側面と、本体側の底面部の角部が丸みを有するように前記本体側底面と前記本体側側面との間に設けられる本体側曲面とを有することが好ましい。
【0009】
また、本発明に係るシェイカーにおいて、前記蓋部は、床面に起立させた際に前記床面と平行になる蓋側天井面と、前記蓋側天井面に垂直に設けられる蓋側側面と、蓋側の天井面部の角部が丸みを有するように前記蓋側天井面と前記蓋側側面との間に設けられる蓋側曲面とを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本体部と蓋部をしっかりと螺合することができるとともに、内容物を飲む際に違和感なく口をつけることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る実施形態のシェイカーの斜視図である。
図2】本発明に係る実施形態のシェイカーの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0013】
図1は、本発明に係る実施形態のシェイカー10の斜視図である。図2は、本発明に係る実施形態のシェイカー10の断面図である。
【0014】
図2(a)は、シェイカー10の容器本体部12に蓋部14が螺合されている状態を示す図であり、図2(b)は、シェイカー10の容器本体部12から蓋部14が取り外されている状態を示す図である。
【0015】
シェイカー10は、プロテインを飲む際に違和感なく口をつけることができ、清掃などのメンテナンスを容易にすることが出来る容器である。シェイカー10は、容器本体部12と、蓋部14とを備えている。
【0016】
シェイカー10は、適度な強度と柔軟性を有する材質で構成することが好ましく、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどで構成することが出来るが、もちろん、その他の材質で構成してもよい。
【0017】
プロテインは、水や牛乳などの液体に溶かして飲む必要があり、コップ、タンブラー及びマグボトルなどのような飲み物を入れる器があればプロテインを溶かすことができるが、例えば、コップで作るときは、水とプロテインを入れたあとに、スプーンやマドラーでよく混ぜ合わせる必要がある。
【0018】
しかし、スプーンやマドラーでよく混ぜたとしても、プロテインが溶け残ることがあり、またコップからあふれださないように、慎重に混ぜ合わせる必要がある。これに対し、シェイカー10を使うと水とプロテインを手軽に混ぜ合わせられることが出来る。
【0019】
容器本体部12は、天井側に開口を含む円筒状を有し、液体を収容可能な容器である。容器本体部12は、床面に起立させた際に接触する本体側底面12aと、本体側底面12aに垂直に設けられる本体側側面12bと、本体側の底面部の角部が丸みを有するように本体側底面12aと本体側側面12bとの間に設けられる本体側曲面12cとを有する。
【0020】
図2(b)に示されるように、容器本体部12の断面形状は略U字形状である。容器本体部12の直径は約88mmであり、容器本体部12の高さは約145mmである。容器本体部12の厚みは約2mmである。本体側曲面12cの内側はR25に設定されており、本体側曲面12cの外側はR35に設定されている。
【0021】
容器本体部12の天井側には、蓋部14を螺合するための螺合部12dが設けられる。螺合部12dは、螺旋状に形成された凹凸部である。
【0022】
容器本体部12と蓋部14を螺合させるための容器本体部12の螺合部12dは、容器本体部12の天井側の上端部から容器本体部12の底面側に所定の距離離れた位置に形成されている。
【0023】
所定の距離は、ユーザが容器本体部12の上端部に口をつけた際に螺合部12dが当たらないような距離であることが好ましく、例えば、20mmに設定することが出来る。
【0024】
蓋部14は、底面側に開口を含む円筒状を有し、プロテインを攪拌する空間を形成するように容器本体部12に螺合する蓋である。図2(a)に示されるように、蓋部14を容器本体部12に螺合して閉塞することで、プロテインを攪拌するための閉じられた空間(断面形状が略O字状)が形成される。
【0025】
蓋部14は、床面に起立させた際に床面と平行になる蓋側天井面14aと、蓋側天井面14aに垂直に設けられる蓋側側面14bと、蓋側の天井面部の角部が丸みを有するように蓋側天井面14aと蓋側側面14bとの間に設けられる蓋側曲面14cとを有する。
【0026】
図2(b)に示されるように、蓋部14の断面形状は略U字形状(図2(b)では逆U字)である。蓋部14の直径は約88mmであり、蓋部14の高さは約57mmである。蓋部14の厚みは約2mmである。蓋側曲面14cの内側はR33に設定されており、蓋側曲面14cの外側はR35に設定されている。
【0027】
蓋部14の底面側には、容器本体部12に螺合するための螺合部14dが設けられる。螺合部14dは、螺旋状に形成された凹凸部であり、容器本体部12の螺合部12dと螺合可能である。
【0028】
続いて、上記構成のシェイカー10の作用について説明する。近年、筋トレブーム、健康ブーム、ダイエットブームなどの影響により、プロテインを飲む機会が増えている。
【0029】
プロテインは、水や牛乳などの液体に溶かして飲む必要があり、コップ等で溶かして飲む場合はスプーンやマドラーで混ぜる必要があるが溶け残るなどの課題があるため、シェイカーが使用される機会が増えている。
【0030】
しかしながら、従来のシェイカーは、容器本体部と蓋部とを螺合するための螺合溝が容器本体部の上端に形成されているため、プロテインを飲むために口を容器本体部につけると螺合溝が口に当たってしまい違和感がある。このような課題に対し、本発明に係る実施形態のシェイカー10は顕著な効果を発揮する。
【0031】
一般的に、プロテインの1食分は、約200mlの水に20~30gのプロテインを溶かす。このプロテインの量は、専用スプーンで2~3杯となるがスプーンで残らず混ぜ合わせるのが難しい場合がある。
【0032】
しかし、シェイカー10を使えば、図2(a)に示されるように容器本体部12に蓋部14を閉めて上下に振ってプロテインを溶かすことが出来るため、粉末と水が混ざりやすく、コップで混ぜるよりも、素早く溶かすことができる。
【0033】
その後、図2(b)に示されるように容器本体部12から蓋部14を取り外し、ユーザは容器本体部12の上端に口を付けてプロテインを飲むことが出来る。この際、容器本体部12の上端部には螺合部12dが形成されていないため、ユーザは違和感なく飲むことが出来る。
【0034】
また、シェイカー10を用いて、粉末状のプロテインを溶かした後、粉末の滓が残ることがあるが、シェイカー10の天井側及び底面側は図2(a)に示されるように丸みを帯びた形状であるため、洗剤を付けたスポンジなどを用いて綺麗に清掃することができ、簡便にメンテナンスすることが出来るという顕著な効果を奏する。
【符号の説明】
【0035】
10 シェイカー、12 容器本体部、12a 本体側底面、12b 本体側側面、12c 本体側曲面、12d 螺合部、14 蓋部、14a 蓋側天井面、14b 蓋側側面、14c 蓋側曲面、14d 螺合部。
図1
図2