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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032189
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 304Z
A63F7/02 332B
A63F7/02 333A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135705
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 将吾
(72)【発明者】
【氏名】久保田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】山口 功太郎
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA07
2C088BA13
2C088BA15
2C088BA43
2C088BC30
2C088CA05
2C088CA13
2C088CA15
2C088CA28
2C088CA31
2C088EA10
2C088EB56
(57)【要約】
【課題】遊技者に不信感を与えるおそれを低減する。
【解決手段】遊技を進行制御する遊技制御手段と、遊技者が所持する遊技球数を表示部に表示させる遊技球数表示手段と、電断復帰後、遊技が可能な状態になる前に、前記表示部の動作確認を実行する確認手段と、を備える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を進行制御する遊技制御手段と、
遊技者が所持する遊技球数を表示部に表示させる遊技球数表示手段と、
電断復帰後、遊技が可能な状態になる前に、前記表示部の動作確認を実行する確認手段と、
を備える遊技機。
【請求項2】
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、
前記遊技領域に設けられる入賞口と、
前記入賞口への遊技球の入球に基づいて、遊技者に遊技球を払い出す払出手段と、
少なくとも前記遊技領域に発射された遊技球、および、遊技者に払い出された遊技球に基づいて計数値を計数する計数手段と、
所定の信号を出力する信号出力手段と、
を備え、
前記遊技制御手段は、
前記計数値が所定値に達したことに基づいて遊技を停止させ、
前記信号出力手段は、
前記計数値が所定値に達する前に前記所定の信号の出力を開始し、遊技の停止後も前記所定の信号の出力を継続する、
請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示されるように、遊技に関する情報がモニタ等の表示部に表示される遊技機が知られている。こうした遊技機においては、表示部の表示が適切になされるか、あるいは、外部への信号出力が正常に行われるか等の動作チェックが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-79719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の動作チェックが適切に行われないと、遊技者が情報を適切に把握することができなくなり、遊技者に不信感を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、遊技者に不信感を与えるおそれを低減することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技を進行制御する遊技制御手段と、遊技者が所持する遊技球数を表示部に表示させる遊技球数表示手段と、電断復帰後、遊技が可能な状態になる前に、前記表示部の動作確認を実行する確認手段と、を備える。
【0007】
また、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、前記遊技領域に設けられる入賞口と、前記入賞口への遊技球の入球に基づいて、遊技者に遊技球を払い出す払出手段と、少なくとも前記遊技領域に発射された遊技球、および、遊技者に払い出された遊技球に基づいて計数値を計数する計数手段と、所定の信号を出力する信号出力手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記計数値が所定値に達したことに基づいて遊技を停止させ、前記信号出力手段は、前記計数値が所定値に達する前に前記所定の信号の出力を開始し、遊技の停止後も前記所定の信号の出力を継続してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技者に不信感を与えるおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】遊技機の正面図である。
図2】循環ユニットの正面図である。
図3】一部の部品を取り外した状態の循環ユニットの正面図である。
図4】整流器を説明する第1の図である。
図5】整流器を説明する第2の図である。
図6】整流器出口センサを説明する図である。
図7】遊技機のブロック図である。
図8】枠制御基板を説明する図である。
図9】主制御基板および枠制御基板における処理を示すシーケンス図である。
図10】枠制御起動処理を説明するフローチャートである。
図11】情報受信処理を説明するフローチャートである。
図12】断線判定処理を説明するフローチャートである。
図13】枠制御基板および専用ユニットにおける処理を示すシーケンス図である。
図14】球抜き状態における主制御基板および枠制御基板における処理を示すシーケンス図である。
図15】球抜き状態中処理を説明するフローチャートである。
図16】枠制御表示器を説明する図である。
図17】遊技球数計数処理を説明する図である。
図18】遊技機状態フラグを説明する図である。
図19】主制御基板におけるCPU初期化処理を説明する第1のフローチャートである。
図20】主制御基板におけるCPU初期化処理を説明する第2のフローチャートである。
図21】主制御基板におけるサブコマンド群セット処理を説明するフローチャートである。
図22】主制御基板における主コマンド解析処理を説明するフローチャートである。
図23】主制御基板におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。
図24】主制御基板における設定関連処理を説明するフローチャートである。
図25】主制御基板におけるエラー管理処理を説明するフローチャートである。
図26】主制御基板における外部情報管理処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0011】
図1は、遊技機100の正面図である。遊技機100は、遊技機本体102を備える。遊技機本体102は、本体枠と、本体枠に開閉自在に支持される前扉とを備える。本体枠には遊技盤104が保持され、前扉には透過板が保持される。本体枠に対して前扉が閉じられた状態では、遊技盤104と所定の間隔を維持して透過板が対向する。
【0012】
前扉の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル106が設けられている。この操作ハンドル106は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル106を回転させて発射操作を行うと、操作ハンドル106の回転角度に応じた強度で遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤104に設けられたレール104a、104b間を上昇して遊技領域110に導かれることとなる。
【0013】
遊技領域110は、遊技盤104と透過板との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤104には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域110に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0014】
遊技領域110は、第1遊技領域110aおよび第2遊技領域110bを含む。第1遊技領域110aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域110の左側に位置し、第2遊技領域110bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域110の右側に位置している。レール104a、104bが遊技領域110の左側にあることから、所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域110aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域110bに進入する。
【0015】
また、遊技領域110には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
【0016】
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技または小当たり遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0017】
第1始動口120は、遊技領域110の下部であって、第1遊技領域110aを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第1遊技領域110aに進入した遊技球の方が、第2遊技領域110bに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。
【0018】
また、第2始動口122は、第2遊技領域110bに位置しており、第2遊技領域110bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域110bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域110aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。この第2始動口122は、可動片122bを有する可変始動口によって構成されており、第2始動口122への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。
【0019】
具体的には、第2始動口122は、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。なお、第2始動口122の具体的な構成は特に限定されないが、ここでは、可動片122bは、閉状態において、遊技盤104の背面側に没入し、開状態において、遊技盤104の正面側に突出するものとする。可動片122bが没入した閉状態では、第2始動口122が閉鎖され、第2始動口122の前面側を遊技球が流下する。
【0020】
これに対して、第1遊技領域110aおよび第2遊技領域110bに設けられたゲート124を遊技球が通過すると、第2始動口122が開放される補助遊技の実行有無が決定され、補助遊技の実行が決定された場合に、第2始動口122が開閉制御される補助遊技が実行される。より詳細には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。
【0021】
可動片122bが突出した開状態では、第2始動口122の前面側を流下する遊技球が可動片122b上に落下する。可動片122b上に落下した遊技球は、可動片122bに案内されて第2始動口122に導かれる。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。
【0022】
さらに、遊技領域110の下部には、大入賞口126が設けられている。大入賞口126は、少なくとも第2遊技領域110bを流下する遊技球が入球可能な位置に配置されている。大入賞口126には、開閉扉126bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉126bが大入賞口126を閉鎖して、大入賞口126への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技または小当たり遊技が実行されると、開閉扉126bが開放されて、開閉扉126bが受け皿として機能し、大入賞口126への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0023】
なお、遊技領域110の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口126のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域110から遊技盤104の背面側に排出する排出口130が設けられている。
【0024】
ここで、本実施形態の遊技機100は、遊技機本体102内で遊技球が循環する管理遊技機である。遊技機本体102には、後述する循環ユニット1が設けられる。循環ユニット1は、遊技盤104の下方に設けられており、遊技領域110に発射された遊技球は、全て、循環ユニット1に回収される。循環ユニット1は、回収した遊技球を整列させて発射装置に送出し、発射装置によって再び遊技領域110に遊技球が発射される。以下に、循環ユニット1について説明する。
【0025】
図2は、循環ユニット1の正面図であり、図3は、一部の部品を取り外した状態の循環ユニット1の正面図である。循環ユニット1は、循環通路3と、揚上スクリュー5と、揚上モータ5cと、整流通路7とを備える。循環通路3は、循環ユニット1の幅方向(図中左右方向)および前後方向(図中、紙面の奥行方向)に蛇行しながら延在する通路である。循環通路3の始端は、終端よりも上方に位置しており、始端から終端に向けて、緩やかに傾斜している。
【0026】
遊技盤104の背面側には、遊技領域110に発射された遊技球が集合する集合通路が設けられている。具体的には、集合通路には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口126、排出口130に入球した全ての遊技球が導かれる。そして、集合通路には、循環通路3の始端が接続されており、集合通路から循環通路3に遊技球が導かれる。循環通路3の始端に導かれた遊技球は、循環通路3内を自重により転動し、循環通路3の終端に到達する。
【0027】
循環通路3の終端には、揚上スクリュー5が位置している。揚上スクリュー5は、鉛直方向に沿って延在する回転軸5aと、回転軸5aの周囲に螺旋状に延在する螺旋片5bとを備える。回転軸5a、螺旋片5b、および、揚上スクリュー5を収容するケースによって、回転軸5a周りに螺旋状に延在する螺旋通路が形成される。
【0028】
循環通路3の終端に、揚上スクリュー5の下端が位置しており、循環通路3から螺旋通路に遊技球が導かれる。そして、揚上モータ5cの駆動により揚上スクリュー5が回転すると、鉛直下方から上方に向けて、螺旋通路内を遊技球が上昇する。揚上スクリュー5の上端には、整流通路7の上流端が位置しており、揚上スクリュー5によって螺旋通路を上昇した遊技球が整流通路7に導かれる。
【0029】
整流通路7は、ケースによって囲繞された通路であり、循環ユニット1の幅方向に延在する。螺旋通路に接続される整流通路7の上流端は、下流端よりも上方に位置している。したがって、整流通路7は、上流端から下流端に向けて緩やかに傾斜している。これにより、整流通路7に導かれた遊技球は、上流から下流に向けて自重で転動することとなる。このように、循環ユニット1においては、循環通路3、揚上スクリュー5(螺旋通路)、整流通路7の順に遊技球が転動する。なお、遊技機100の通常の稼働状態では、循環通路3および整流通路7に、多数の遊技球が滞留しており、遊技球同士が接触している。
【0030】
また、循環ユニット1は、整流器9を備える。整流器9は、整流通路7の下流端に設けられ、整流器9から発射装置への遊技球の供給を停止したり、遊技球を1つずつ発射装置に供給したりする役割を担う。
【0031】
図4は、整流器9を説明する第1の図であり、図5は、整流器9を説明する第2の図である。整流器9は、ベース板11を備える。ベース板11は、平板状の部材であり、循環ユニット1の前後方向(図中、紙面奥行方向)に空間を仕切るように配置される。このとき、整流通路7は、ベース板11よりも、循環ユニット1の前側に位置している。したがって、整流通路7の下流端近傍に滞留する遊技球は、ベース板11の前面側に位置することとなる。
【0032】
また、整流器9は、整流器ソレノイド9cを備える。整流器ソレノイド9cは、ベース板11に取り付けられており、整流通路7の下流端近傍に位置する。また、整流器ソレノイド9cは、整流通路7に対して、整流通路7における遊技球の転動方向(図中、左側から右側に向かう方向)前方側に離隔して設けられている。
【0033】
さらに、整流器9は、ベース板11の前面側に設けられる整流部材13を備える。整流部材13は、ベース板11と対向する停止面13aと、停止面13aに対して略直交する押圧面13bとを備える。整流部材13は、回動支点13cを備えており、回動支点13cがベース板11に回動可能に支持されている。これにより、整流部材13は、回動支点13cを支点として回動する。押圧面13bは、整流器ソレノイド9cに対向しており、整流器ソレノイド9cが突出すると、押圧面13bが整流器ソレノイド9cによって押圧され、回動支点13cを支点として回動する。つまり、整流部材13は、整流器ソレノイド9cにより、図4に示す状態と、図5に示す状態とに切り替わる。
【0034】
そして、停止面13aには、遊技球の直径よりも小さい第1送球溝13dと、第1送球溝13dに連続し、遊技球の直径よりも大きい第2送球溝13eとが形成されている。図4に示すように、整流器ソレノイド9cの没入状態では、整流通路7の下流端に位置する1つの遊技球が、第2送球溝13eから、ベース板11の奥側に落下する。ベース板11の奥側に落下した遊技球は、不図示の発射装置に導かれ、発射装置によって遊技球に発射される。
【0035】
一方、図5に示すように、整流器ソレノイド9cの突出状態では、整流通路7の下流端に位置する遊技球が、第1送球溝13dに対向する。この状態では、停止面13aにより、発射装置への遊技球の送球が停止される。したがって、例えば、遊技者が操作ハンドル106を操作した状態では、整流器ソレノイド9cが、図5に示す状態から、図4に示す状態へと、間欠的に制御されることで、一定の間隔で、発射装置に1つずつ遊技球が送球されることとなる。
【0036】
なお、整流通路7には、整流器入口センサ15sが設けられている。整流器入口センサ15sは、整流通路7に滞留する遊技球のうち、下流端から数えて3つ目の遊技球を検知する。換言すれば、整流器入口センサ15sは、発射装置に送球される遊技球のうち、3個目の遊技球を検知する位置に配置されている。
【0037】
図6は、整流器出口センサ17sを説明する図である。図6には、整流器9およびベース板11を取り外した状態を示している。ベース板11の背面側には、整流器出口センサ17sが設けられている。ベース板11の背面側には、1つの遊技球が進入可能な送球孔19が形成されている。整流器出口センサ17sは、送球孔19を通過する遊技球を検知する。遊技機100では、整流器入口センサ15sおよび整流器出口センサ17sによる遊技球の検知により、遊技者が所持する遊技球数や発射球数等が計数される。
【0038】
以上のように、遊技機100においては、循環ユニット1によって、遊技機本体102内を遊技球が循環することとなる。次に、遊技機100の内部構成について説明する。
【0039】
(制御手段の内部構成)
図7は、遊技機100のブロック図である。遊技機100は、主制御基板100A、枠制御基板200A、副制御基板300Aを備える。
【0040】
主制御基板100Aは遊技の基本動作を制御する。主制御基板100Aは、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0041】
遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板100AのメインROM100bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0042】
主制御基板100Aには、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ126sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100Aに検出信号が入力されるようになっている。
【0043】
また、主制御基板100Aには、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する大入賞口ソレノイド126cとが接続されており、主制御基板100Aによって、第2始動口122、大入賞口126の開閉制御がなされるようになっている。
【0044】
さらに、主制御基板100Aには、特別図柄が表示される第1特別図柄表示器、第2特別図柄表示器、特1保留または特2保留の数が表示される第1特別図柄保留表示器、第2特別図柄保留表示器、普通図柄が表示される普通図柄表示器、普図保留の数が表示される普通図柄保留表示器等、遊技の状態を示す複数の表示器が接続されている。ここでは、これらの各表示器をメイン表示器128と呼ぶ。主制御基板100Aによって、メイン表示器128の表示制御がなされる。
【0045】
また、遊技機100には、異常検知センサ132sが接続されている。異常検知センサ132sは、例えば、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ等で構成される。異常検知センサ132sから主制御基板100Aに異常検知信号が入力される。
【0046】
さらに、遊技盤104の背面には、設定変更スイッチ134sが設けられている。設定変更スイッチ134sは、専用の鍵によってアクセス可能に構成されている。設定変更スイッチ134sがオンしていることを条件として、設定値を変更、確認する操作が可能となる。詳しい説明は省略するが、遊技機100は、有利度合いが異なる6段階の設定値のいずれかが設定値バッファに登録設定値として記憶され、記憶されている登録設定値に応じて遊技が進行する。
【0047】
なお、遊技盤104の背面には、登録設定値が表示される設定値表示器134が設けられている。主制御基板100Aは、設定値の変更中や確認中等に、設定値表示器134に登録設定値を表示する。
【0048】
また、遊技盤104の背面には、RAMクリアボタンが押下操作可能に設けられており、このRAMクリアボタンの押下操作がRAMクリアスイッチ136sによって検出される。RAMクリアスイッチ136sは主制御基板100Aに接続されており、RAMクリアスイッチ136sから主制御基板100AにRAMクリア操作信号が入力される。電源投入時にRAMクリアスイッチ136sからRAMクリア操作信号が入力されている場合、メインCPU100aは、メインRAM100cをクリアする。
【0049】
また、主制御基板100Aには、枠制御基板200Aおよび副制御基板300Aが接続されている。
【0050】
枠制御基板200Aは、枠制御CPU200a、枠制御ROM200b、枠制御RAM200cを備える。副制御基板300Aは、サブCPU300a、サブROM300b、サブRAM300cを備える。副制御基板300Aは、主に、遊技中の演出を制御する。枠制御基板200Aは、遊技球を発射させるための制御、賞球を払い出すための制御等、主制御基板100Aとともに、遊技の進行に係る各種の制御を行う。枠制御基板200Aは、主制御基板100Aに対して双方向に通信可能に接続されている。以下に、枠制御基板200Aについて詳述する。
【0051】
図8は、枠制御基板200Aを説明する図である。枠制御基板200Aには、球抜きスイッチ201s、エラー解除スイッチ202s、遊技球数クリアスイッチ203s、RAMクリアスイッチ204s、発射強度ボリューム205sが設けられている。
【0052】
球抜きスイッチ201sは、枠制御基板200Aに設けられた球抜きボタンの操作を検知する。球抜きボタンが操作された状態で電源が投入されると、球抜きモードに設定される。球抜きモードは、遊技機本体102から遊技球を排出可能なモードである。メンテナンスで遊技球を交換する場合等には、球抜きモードに設定することで、遊技機本体102から遊技球を排出することができる。
【0053】
エラー解除スイッチ202sは、枠制御基板200Aに設けられたエラー解除ボタンの操作を検知する。エラー解除ボタンの操作により、エラー状態が解除される。
【0054】
遊技球数クリアスイッチ203sは、枠制御基板200Aに設けられた遊技球数クリアボタンの操作を検知する。枠制御基板200Aでは、遊技者が所持している遊技球数が計数されるが、遊技球数クリアスイッチ203sが操作された状態で電源が投入されると、遊技球数がクリアされる。
【0055】
RAMクリアスイッチ204sは、枠制御基板200Aに設けられたRAMクリアボタンの操作を検知する。RAMクリアスイッチ204sが操作された状態で電源が投入されると、枠制御RAM200cがクリアされる。
【0056】
発射強度ボリューム205sは、後述する発射ソレノイド231cの電流値を制御し、操作ハンドル106の操作角度に応じた強度で遊技球を発射させる。
【0057】
また、枠制御基板200Aには、ファール球センサ210s、電波センサ211s、開放スイッチ212s、ハンドルボリューム213s、発射停止スイッチ214s、タッチセンサ215s、アウトスイッチ216s、球数過少センサ217s、球数過多センサ218s、揚上モータセンサ5s、整流器入口センサ15s、整流器出口センサ17s、計数スイッチ219sが接続されている。
【0058】
ファール球センサ210sは、遊技領域110に向けて発射された遊技球のうち、遊技領域110に到達せずに、ファール通路に導かれた遊技球を検知する。電波センサ211sは、電波を検知する。開放スイッチ212sは、前扉が開放されていることを検知する。ハンドルボリューム213sは、操作ハンドル106の操作角度を検知する。
【0059】
発射停止スイッチ214sは、操作ハンドル106に設けられた発射停止ボタンの操作を検知する。発射停止ボタンが操作された状態では、操作ハンドル106の操作角度に拘わらず、遊技球の発射が停止される。タッチセンサ215sは、操作ハンドル106に遊技者の手が触れていることを検知する。アウトスイッチ216sは、遊技領域110から遊技盤104の背面側に排出された遊技球を検知する。
【0060】
球数過少センサ217sは、遊技機本体102内を循環する遊技球数が少ないことを検知する。球数過多センサ218sは、遊技機本体102内を循環する遊技球数が多いことを検知する。揚上モータセンサ5sは、揚上モータ5cの回転を検知する。整流器入口センサ15sは、整流通路7にある遊技球を検知する。整流器出口センサ17sは、整流通路7から発射装置側に送出された遊技球を検知する。
【0061】
計数スイッチ219sは、遊技球を検知する。また、枠制御基板200Aは、計数スイッチ219sに対してLED制御信号を出力する。
【0062】
以上のように、枠制御基板200Aには、ファール球センサ210s、電波センサ211s、開放スイッチ212s、ハンドルボリューム213s、発射停止スイッチ214s、タッチセンサ215s、アウトスイッチ216s、球数過少センサ217s、球数過多センサ218s、揚上モータセンサ5s、整流器入口センサ15s、整流器出口センサ17s、計数スイッチ219sから各種の検知信号が入力される。
【0063】
また、枠制御基板200Aには、揚上モータ5c、整流器ソレノイド9c、発射ソレノイド231c、が接続されている。揚上モータ5cは、上記の揚上スクリュー5を駆動する。整流器ソレノイド9cは、整流通路7に滞留する遊技球を、1つずつ発射装置側に送球する。発射ソレノイド231cは、発射装置に設けられ、遊技球を遊技領域110に向けて発射させる。揚上モータ5c、整流器ソレノイド9c、発射ソレノイド231cは、枠制御基板200Aによって制御される。
【0064】
また、枠制御基板200Aには、遊技球数表示装置240、枠制御表示器241、性能表示モニタ242が接続されている。遊技球数表示装置240は、例えば、前扉等、遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられる。遊技球数表示装置240には、遊技者が所持している遊技球数が表示される。枠制御表示器241は、遊技盤104の背面等、遊技中の遊技者が視認不可能な位置に設けられる。枠制御表示器241には、枠制御基板200Aに接続された各センサからの信号の入力状態や、エラー状態等が表示される。性能表示モニタ242は、遊技中の遊技者が視認不可能な位置に設けられ、ベース比率等の表示がなされる。遊技球数表示装置240、枠制御表示器241、性能表示モニタ242は、枠制御基板200Aによって表示制御がなされる。
【0065】
また、枠制御基板200Aは、遊技球等貸出装置接続端子板243を介して、専用ユニット250に接続されている。枠制御基板200Aと専用ユニット250とは、双方向通信可能に接続されている。
【0066】
専用ユニット250は、例えば、紙幣を投入するための紙幣投入口、ICカードを挿入するためのカード挿入口、残金等が表示される液晶表示器等を備える。専用ユニット250は、遊技者の操作に基づいて、ICカードの残金を更新したり、遊技球の貸し出しを行ったりする。また、専用ユニット250は、遊技場のホールコンピュータに接続され、枠制御基板200Aから送信される遊技機情報等を、ホールコンピュータに送信する。
【0067】
以下に、管理遊技機である遊技機100における主制御基板100A、枠制御基板200Aおよび専用ユニット250の処理について説明する。なお、本実施形態では、主制御基板100A、枠制御基板200Aおよび専用ユニット250における特徴的な処理を抽出して説明する。したがって、以下に説明する処理は、主制御基板100A、枠制御基板200Aおよび専用ユニット250にて遂行される処理の一部に過ぎない。
【0068】
図9は、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aにおける処理を示すシーケンス図である。なお、図9には、電源投入時に、設定変更や設定確認が行われず、また、異常も発生していない状態での処理を示している。主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aは、それぞれ電源基板に接続されている。遊技機100に電源が投入されると、主制御基板100Aにおいて主制御起動処理S1が実行され、枠制御基板200Aにおいて枠制御起動処理s1が実行される。主制御起動処理S1と、枠制御起動処理s1とは、それぞれ独立して実行される。
【0069】
主制御起動処理S1では、普通電動役物ソレノイド122c、大入賞口ソレノイド126c等、主制御基板100Aが制御するアクチュエータの確認確認、メイン表示器128等、主制御基板100Aが表示制御する表示器の確認動作等が行われる。表示器の確認動作には、設定値表示器134の確認動作が含まれる。メインCPU100aは、主制御起動処理S1において、設定値表示器134を点滅させ、LEDに異常がないかを目視で確認可能とする。この設定値表示器134の確認動作は、主制御起動処理S1の終了後、遊技が可能となる遊技可能状態に移行するまで継続する。
【0070】
枠制御起動処理s1では、枠制御基板200Aが制御する各表示器の確認動作等が行われる。枠制御起動処理s1について、図10を用いて説明する。
【0071】
図10は、枠制御起動処理s1を説明するフローチャートである。
【0072】
(s1-1)
枠制御基板200Aに電源が投入されると、枠制御CPU200aは、遊技球数クリアスイッチ203sがオン状態であるか、すなわち、遊技球数クリアボタンが操作された状態で電源が投入されたかを判定する。その結果、遊技球数クリアスイッチ203sがオン状態であると判定した場合にはs1-2に処理を移し、遊技球数クリアスイッチ203sはオン状態ではないと判定した場合にはs1-3に処理を移す。
【0073】
(s1-2)
枠制御CPU200aは、枠制御RAM200cのうち、遊技者が所持している遊技球数を記憶する記憶領域をクリアする。
【0074】
(s1-3)
枠制御CPU200aは、球抜きスイッチ201sがオン状態であるか、すなわち、球抜きボタンが操作された状態で電源が投入されたかを判定する。その結果、球抜きスイッチ201sがオン状態であると判定した場合にはs1-4に処理を移し、球抜きスイッチ201sはオン状態ではないと判定した場合にはs1-6に処理を移す。
【0075】
(s1-4)
枠制御CPU200aは、遊技者が所持している遊技球数が0であるかを判定する。その結果、遊技球数が0であると判定した場合にはs1-5に処理を移し、遊技球数は0ではないと判定した場合にはs1-6に処理を移す。
【0076】
(s1-5)
枠制御CPU200aは、球抜き状態に設定し、s1-15に処理を移す。この球抜き状態への移行により、枠制御基板200Aの内部状態が球抜きモードに設定される。このように、本実施形態では、遊技者が所持している遊技球数が0であり、かつ、球抜きボタンが操作された状態で電源が投入されたことを条件に、球抜きモードに設定される。なお、球抜きモードの詳細については後述する。
【0077】
一方、電源投入時に、球抜きボタンが操作されていない場合、あるいは、遊技者が所持している遊技球数が0ではない場合、s1-6以降の確認動作が行われる。
【0078】
(s1-6)
枠制御CPU200aは、確認タイマおよび起動後経過時間タイマをセットする。なお、確認タイマは、各種表示器等の確認動作を継続する時間を計時するものであり、ここでは、例えば、5秒に相当するタイマ値が確認タイマにセットされる。また、起動後経過時間タイマは、枠制御基板200Aが起動してからの経過時間を計時するものであり、ここでは、例えば3分に相当するタイマ値が起動後経過時間タイマにセットされる。なお、確認タイマおよび起動後経過時間タイマにセットされる時間は限定されない。起動後経過時間タイマにセットされる時間の方が、確認タイマにセットされる時間よりも長ければよい。
【0079】
(s1-7)
枠制御CPU200aは、遊技球数表示装置240の確認動作を行う。ここでは、枠制御CPU200aは、遊技球数表示装置240を点灯または点滅制御する。
【0080】
(s1-8)
枠制御CPU200aは、性能表示モニタ242の確認動作を行う。ここでは、枠制御CPU200aは、性能表示モニタ242を点灯または点滅制御する。
【0081】
(s1-9)
枠制御CPU200aは、ウェイト処理を実行し、所定時間(例えば数msから数100ms)が経過するまで待機する。
【0082】
(s1-10)
所定時間が経過すると、枠制御CPU200aは、確認タイマのタイマ値を減算する。
【0083】
(s1-11)
また、枠制御CPU200aは、起動後経過時間タイマのタイマ値を減算する。
【0084】
(s1-12)
枠制御CPU200aは、確認タイマのタイマ値が0であるかを判定する。その結果、確認タイマのタイマ値が0であると判定した場合にはs1-13に処理を移し、確認タイマのタイマ値は0ではないと判定した場合にはs1-7に処理を移す。
【0085】
(s1-13)
枠制御CPU200aは、遊技球数表示装置240および性能表示モニタ242の確認動作を終了する。これにより、確認タイマにセットされた時間(例えば5秒)が経過するまで、遊技球数表示装置240および性能表示モニタ242の確認動作が行われることとなる。
【0086】
(s1-14)
枠制御CPU200aは、主制御基板100Aとの情報の送受信を許可するコマンド許可信号をオンする。
【0087】
(s1-15)
枠制御CPU200aは、枠制御基板200Aにおいて計数される差玉をクリアし、当該枠制御起動処理を終了する。詳しくは後述するが、差玉は、払い出された遊技球数と、発射された遊技球数との差である。この差玉が所定値(例えば90000)に達すると、コンプリート機能が発動し、遊技が停止される。
【0088】
図9に戻り、枠制御基板200Aにおいて、枠制御起動処理s1が終了すると、タイマ割込みにより、さまざまな処理が実行される。このとき、枠制御基板200Aでは、タイマ割込みごとに、情報受信処理s2および専用ユニット接続確認処理s4が実行される。
【0089】
図11は、情報受信処理s2を説明するフローチャートである。
【0090】
(s2-1)
枠制御CPU200aは、主制御基板100Aから遊技機設置情報を受信したかを判定する。遊技機設置情報は、主制御基板100Aにおける主制御起動処理S1の終了後、所定間隔(例えば100ms)で繰り返し枠制御基板200Aに送信される。遊技機設置情報を受信したと判定した場合、枠制御CPU200aはs2-2に処理を移し、遊技機設置情報を受信していないと判定した場合、枠制御CPU200aはs3に処理を移す。
【0091】
(s2-2)
枠制御CPU200aは、応答情報を主制御基板100Aに送信する。この応答情報は、遊技機設置情報を適切に受信したことを主制御基板100Aに伝達するものである。また、情報受信処理s2は、球抜きモード中も実行される。応答情報は、球抜き状態であるか否かが識別可能に構成されており、主制御基板100Aでは、応答情報によって、枠制御基板200Aが球抜きモード中であるか否かを判別することができる。
【0092】
(s2-3)
枠制御CPU200aは、送信後経過時間タイマをセットする。なお、送信後経過時間タイマは、応答情報を送信してからの経過時間を計時するものであり、ここでは、例えば、1秒に相当するタイマ値が送信後経過時間タイマにセットされる。
【0093】
(s2-4)
枠制御CPU200aは、起動後経過時間タイマのタイマ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、タイマ値が0よりも大きいと判定した場合にはs2-5に処理を移し、タイマ値は0よりも大きくないと判定した場合には、当該情報受信処理を終了する。
【0094】
(s2-5)
枠制御CPU200aは、起動後経過時間タイマをリセットする。
【0095】
(s2-6)
枠制御CPU200aは、遊技球数表示装置240に遊技球数を表示する。すなわち、枠制御起動処理s1の終了後、換言すれば、枠制御基板200Aの電源投入後、起動後経過時間(例えば3分)が経過するまでの間に、最初に主制御基板100Aから遊技機設置情報を受信すると、遊技球数表示装置240に遊技球数が表示される。このように、遊技球数表示装置240には、確認動作の終了後に遊技球数が表示される。
【0096】
(s2-7)
枠制御CPU200aは、性能表示モニタ242における性能表示を開始する。すなわち、枠制御起動処理s1の終了後、換言すれば、枠制御基板200Aの電源投入後、起動後経過時間(例えば3分)が経過するまでの間に、最初に主制御基板100Aから遊技機設置情報を受信すると、性能表示モニタ242における性能表示が開始される。
【0097】
図12は、断線判定処理s3を説明するフローチャートである。s2-1において、遊技機設置情報を受信していないと判定した場合には、断線判定処理s3が実行される。
【0098】
(s3-1)
枠制御CPU200aは、起動後経過時間タイマのタイマ値が0よりも大きいかを判定する。その結果、タイマ値が0よりも大きいと判定した場合にはs3-2に処理を移し、タイマ値は0よりも大きくないと判定した場合には、s3-5に処理を移す。
【0099】
(s3-2)
枠制御CPU200aは、起動時間経過タイマのタイマ値を減算する。
【0100】
(s3-3)
枠制御CPU200aは、s3-2で更新されたタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合にはs3-4に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該断線判定処理を終了する。
【0101】
(s3-4)
枠制御CPU200aは、枠制御基板200Aと主制御基板100Aとの間で断線エラーが発生していると判定し、断線エラー処理を実行する。枠制御CPU200aは、断線エラー処理において、例えば、枠制御表示器241に所定のエラー表示を行う。また、断線エラー処理では、遊技球の発射や貸し出しを停止する等、遊技を停止するための処理が実行されてもよい。
【0102】
(s3-5)
一方、s3-1において、起動後経過時間タイマのタイマ値が0であると判定された場合、枠制御CPU200aは、送信後経過時間タイマのタイマ値を減算する。
【0103】
(s3-6)
枠制御CPU200aは、s3-5で更新されたタイマ値が0であるかを判定する。その結果、タイマ値が0であると判定した場合には、上記したs3-4に処理を移し、タイマ値は0ではないと判定した場合には当該断線判定処理を終了する。
【0104】
上記の断線判定処理によれば、枠制御基板200Aに電源が投入されてから、起動後経過時間(例えば3分)が経過するまでの間に、主制御基板100Aから遊技機設置情報を受信できなかった場合に、断線エラー処理が実行される。なお、主制御起動処理S1に要する時間は3分未満であり、主制御起動処理S1が終了すると、例えば100ms間隔で遊技機設置情報が送信される。したがって、主制御基板100Aにおいて主制御起動処理S1が終了し、遊技機設置情報が送信できるタイミングであるにも拘わらず、遊技機設置情報を受信できなかった場合に、枠制御基板200Aにおいて断線エラーが発生したものと判断される。
【0105】
また、遊技機設置情報の受信間隔が、送信後経過時間(例えば1秒)を超えた場合にも、断線エラー処理が実行される。したがって、例えば、100ms間隔で遊技機設置情報が送信されるため、10回連続して遊技機設置情報を受信できなかった場合に、枠制御基板200Aにおいて断線エラーが発生したものと判断される。
【0106】
図13は、枠制御基板200Aおよび専用ユニット250における処理を示すシーケンス図である。枠制御CPU200aは、枠制御起動処理s1の終了後、専用ユニット接続確認処理s4(図9参照)を所定時間おきに実行する。図13に示すように、枠制御CPU200aは、専用ユニット接続確認処理において、専用ユニット250に対して所定時間おきに接続確認情報を送信する。また、専用ユニット250は、接続確認情報を受信すると、応答情報を枠制御基板200Aに送信する。このように、接続確認情報および応答情報の送受信を所定時間おきに繰り返すことで、枠制御基板200Aと専用ユニット250との通信が確立されていることが確認されている。
【0107】
なお、枠制御基板200Aにおいて、所定時間に亘り、専用ユニット250から応答情報を受信できなかった場合には、専用ユニット250との間で断線エラーが発生していると判断し、枠制御CPU200aが上記と同様の断線エラー処理を実行する。なお、枠制御基板200Aと専用ユニット250との間では、この他にも、さまざまな情報が所定時間おきに送受信されている。枠制御基板200Aと専用ユニット250との間で送受信される他の情報については後述する。
【0108】
図9に戻り、主制御基板100Aにおいて主制御起動処理S1が終了すると、メインCPU100aは、遊技機設置情報を所定時間(例えば100ms)おきに枠制御基板200Aに送信する(S2)。枠制御基板200Aでは、タイマ割込みごとに情報受信処理s2が実行されており、遊技機設置情報を受信すると、応答情報を主制御基板100Aに送信する。
【0109】
主制御基板100Aでは、枠制御基板200Aから最初に応答情報を受信した際に、内部状態を遊技可能状態に設定するとともに、遊技球の発射を許可する発射許可状態に設定する(S3)。なお、メインCPU100aは、遊技可能状態に設定するのに伴って、設定値表示器134の確認動作を終了し、設定値表示器134を消灯させる。これにより、以後、遊技が可能となる。また、遊技可能状態に設定された後も、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの間で、所定時間おきに遊技機設置情報と応答情報との送受信が繰り返される。
【0110】
次に、球抜きモードについて説明する。図14は、球抜き状態における主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aにおける処理を示すシーケンス図である。上記したように、球抜きボタンを操作した状態で電源投入がなされると、枠制御基板200Aにおいて、枠制御起動処理s1後に、球抜き状態中処理s5が実行され、球抜きモードに設定される。なお、図示は省略しているが、球抜きモード中においても、上記した専用ユニット接続確認処理s4が所定時間おきに繰り返し実行されている。
【0111】
図15は、球抜き状態中処理s5を説明するフローチャートである。球抜き状態中処理s5は、タイマ割込みごとに実行される。
【0112】
(s5-1)
枠制御CPU200aは、枠制御基板200Aに接続された所定のセンサからの入力信号をチェックする。
【0113】
(s5-2)
次に、枠制御CPU200aは、s5-1のチェック結果に基づき、検出済み情報を更新する。ここでは、入力信号が検出されたセンサについて、入力信号を検出済みであることが記憶される。
【0114】
(s5-3)
次に、枠制御CPU200aは、s5-1およびs5-2の結果に基づいて、枠制御表示器241の入力状態を示すランプを点灯する。
【0115】
(s5-4)
次に、枠制御CPU200aは、枠制御表示器241の球抜き状態を示すランプを点灯する。
【0116】
図16は、枠制御表示器241を説明する図である。図16(a)に示すように、枠制御表示器241は、6つのLED構成群241aを備える。1つのLED構成群241aは、8の数字を示すように配置された7つのLED(所謂7セグ)と、右下に配置されるドット形状のLEDとで構成される。6つのLED構成群241aは、枠制御表示器241に並列して配置されており、左の3つのLED構成群241aによって、発生しているエラー状態を報知するエラー状態報知部が構成される。また、左から4番目および5番目のLED構成群241aは、入力状態を報知する入力状態報知部を構成し、一番右側のLED構成群241aは、球抜き状態を報知する球抜き状態報知部を構成する。
【0117】
3つのLED構成群241aからなるエラー状態報知部には、発生中のエラー状態に対応するエラーコードが表示される。また、2つのLED構成群241aからなる入力状態報知部のうち、右側(左から5番目)のLED構成群241aは、各センサからの入力信号の検出済み状態を示す。また、2つのLED構成群241aからなる入力状態報知部のうち、左側(左から4番目)のLED構成群241aは、各センサからの現在の入力信号の検出状態を示す。
【0118】
入力状態報知部のうち、入力信号の検出済み状態を示すLED構成群241aを構成する8つのLEDには、それぞれ、枠制御基板200Aに接続されたいずれかのセンサが対応付けられている。そして、入力信号の検出済み状態であるセンサに対応するLEDが点灯する。また、入力状態報知部のうち、現在の入力信号の検出状態を示すLED構成群241aを構成する8つのLEDについても、枠制御基板200Aに接続されたいずれかのセンサが対応付けられている。そして、現在、入力信号が検出されているセンサに対応するLEDが点灯する。
【0119】
球抜き状態報知部は、球抜き状態中に所定のLEDが点灯することで、現在、球抜きモードに設定されていることを報知する。例えば、球抜きモードに設定されている間は、図16(b)に示すように、入力状態報知部および球抜き状態報知部の一部のLEDが点灯する。
【0120】
(s5-5)
図15に戻り、枠制御CPU200aは、専用ユニット250と未接続であるかを判定する。その結果、専用ユニット250と未接続であると判定した場合にはs5-6に処理を移し、専用ユニット250と未接続ではない(接続されている)と判定した場合にはs5-9に処理を移す。
【0121】
(s5-6)
枠制御CPU200aは、遊技球の発射を禁止する発射禁止状態を維持する。発射禁止状態では、遊技球の発射が不可能となる。なお、詳しい説明は省略するが、専用ユニット250と通信接続が確立していない状態では、球抜きモード中に限らず、通常の遊技中であっても、発射禁止状態となる。
【0122】
(s5-7)
枠制御CPU200aは、専用ユニット250との断線エラーを示すエラーコードを、枠制御表示器241のエラー状態報知部に表示する。
【0123】
(s5-8)
枠制御CPU200aは、遊技機本体102から遊技球を排出するための球抜き処理を実行し、当該球抜き状態中処理を終了する。
【0124】
(s5-9)
また、専用ユニット250と通信接続が確立している場合(s5-5のNO)、枠制御CPU200aは、遊技球の発射を許可する発射許可状態を維持し、s5-8に処理を移す。
【0125】
ここで、遊技機本体102内を遊技球が循環する管理遊技機においては、整流通路7等、遊技機本体102内に滞留する遊技球を排出するために、発射操作が必要となる。そのため、球抜きモードに設定されている間は、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの双方において、発射許可状態に維持される必要がある。
【0126】
図14に戻り、球抜き状態においても、遊技機設置情報が主制御基板100Aから枠制御基板200Aに送信されると(S2)、枠制御基板200Aから主制御基板100Aに応答情報が送信される。上記したとおり、応答情報は、球抜き状態であるか否かを識別可能に構成されている。球抜き状態に対応する応答情報を受信すると、主制御基板100Aでは、発射許可状態に設定され、以後、無限ループとなる(S3)。これにより、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの双方で発射許可状態となり、遊技球を遊技機本体102内から排出することができる。
【0127】
なお、球抜きモードは、電源断により解消される。換言すれば、電源が投入された状態では、球抜きモードを終了させることができず、電源を落とすことでのみ、球抜きモードを終了させることができる。
【0128】
ここで、遊技機本体102内から遊技球を排出する球抜きモードは、前扉を開放して行う必要がある。前扉が開放されると、開放スイッチ212sからの信号入力により、扉開放のエラー状態であると判定される。また、球抜きモードでは、遊技機本体102内を循環する遊技球が減少するため、球数過少センサ217sからの信号入力により、遊技球過少のエラー状態であると判定される。このように、球抜きモード中は、さまざまなエラー状態が重複した状態となる。
【0129】
しかしながら、球抜きモード中は、これらのエラー状態が、不具合や不正によって生じるわけではなく、適切に生じるものである。そのため、球抜きモード中に、枠制御表示器241において、各種のエラーを報知するのは望ましくない。したがって、球抜きモード中は、枠制御表示器241において、基本的にエラーの報知が行われない。
【0130】
一方で、上記したように、枠制御基板200Aと専用ユニット250との間で断線が生じた場合には、如何なる状態においても、遊技球の発射が不可能となる。仮に、球抜きモード中に、枠制御基板200Aと専用ユニット250との間で断線が生じると、遊技球を発射させることができなくなり、遊技機本体102内から遊技球を排出することができなくなる。このとき、エラー状態報知部にエラーコードが表示されないと、遊技球を発射することができない理由が不明となり、また、断線を解消することもできない。
【0131】
本実施形態では、球抜きモード中に断線エラーが発生した場合、球抜き状態中処理のs5-7において、枠制御表示器241のエラー状態報知部に、断線エラーに対応するエラーコードが表示される。このとき、例えば、図16(c)に示すように、枠制御表示器241のエラー状態報知部に、「H04.」と表示される。このように、球抜きモード中に、断線エラー状態であることが報知されるので、断線エラー状態を早期に把握して解消することが可能となる。
【0132】
次に、枠制御基板200Aにおける遊技球数計数処理を説明する。枠制御基板200Aでは、遊技者が所持する遊技球数(以下、所持数という)を計数、管理するための遊技球数計数処理が実行される。この遊技球数計数処理は、枠制御基板200Aのタイマ割込みごとに実行される。
【0133】
図17は、遊技球数計数処理を説明するフローチャートである。
【0134】
(s10-1)
枠制御CPU200aは、主制御基板100Aから払出個数指定コマンドを受信したかを判定する。上記したように、主制御基板100Aには、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ126sから、遊技球の検知信号が入力される。詳しい説明は省略するが、遊技球の検知信号が入力されると、所定数の遊技球の払い出しを要求する払出個数指定コマンドが主制御基板100Aから枠制御基板200Aに送信される。この払出個数指定コマンドは、払い出す遊技球数を示す情報を含む。つまり、入賞口に遊技球が入球すると、入賞口に対応する遊技球数の払い出しを要求する払出個数指定コマンドが、主制御基板100Aから枠制御基板200Aに送信される。払出個数指定コマンドを受信した場合には、s10-3に処理が移り、払出個数指定コマンドを受信していない場合には、s10-7に処理が移る。
【0135】
(s10-3)
枠制御CPU200aは、所持数を計数する計数カウンタを更新する。ここでは、受信した払出個数指定コマンドに対応する値が、現在の計数カウンタのカウンタ値に加算される。このように、計数カウンタのカウンタ値を更新することにより、遊技者に遊技球が払い出されることとなる。
【0136】
(s10-5)
枠制御CPU200aは、要求された遊技球数を払い出したことを伝達する払出個数主コマンドを主制御基板100Aに送信する。これにより、主制御基板100Aにおいて、要求した遊技球の払い出しが完了したことを把握することができる。
【0137】
(s10-7)
枠制御CPU200aは、所持数の更新条件が成立したかを判定する。所持数の更新条件には、減算条件と加算条件とが含まれる。減算条件は、例えば、整流器入口センサ15sによって、遊技球が非検知状態となった後、遊技球が所定時間以上継続して検知されたことである。本実施形態では、整流器入口センサ15sによって遊技球が継続して検知された場合に、1個の遊技球が発射されたものと判定される。
【0138】
また、加算条件は、ファール球センサ210sから遊技球の検知信号が入力されたことである。上記したように、ファール球センサ210sは、遊技領域110に到達せずに、ファール通路に導かれた遊技球を検知する。
【0139】
(s10-9)
枠制御CPU200aは、成立した更新条件にしたがって、計数カウンタを更新する。具体的には、枠制御CPU200aは、減算条件が成立した場合、計数カウンタのカウンタ値を1減算する。また、枠制御CPU200aは、加算条件が成立した場合、計数カウンタのカウンタ値を1加算する。
【0140】
(s10-11)
枠制御CPU200aは、遊技球の更新数を伝達する遊技球数更新主コマンドを主制御基板100Aに送信する。これにより、主制御基板100Aにおいて、遊技球の更新数を把握することができる。
【0141】
(s10-13)
枠制御CPU200aは、s10-3において加算された遊技球数を、差玉カウンタのカウンタ値に加算する。
【0142】
(s10-15)
枠制御CPU200aは、アウトスイッチ216sから遊技球の検知信号が入力されているかを判定する。その結果、検知信号が入力されていると判定した場合にはs10-17に処理を移し、検知信号は入力されていないと判定した場合にはs10-19に処理を移す。
【0143】
(s10-17)
枠制御CPU200aは、差玉カウンタを1減算する。なお、差玉カウンタのカウンタ値の下限は0としてもよいし、下限が設定されず、マイナスまで更新されてもよい。
【0144】
(s10-19)
枠制御CPU200aは、現在の差玉カウンタのカウンタ値を識別可能な差玉主コマンドを主制御基板100Aに送信する。
【0145】
(s10-21)
枠制御CPU200aは、差玉カウンタのカウンタ値を確認し、差玉が74999を超えたか、より厳密には、差玉が74999から75000以上に更新されたかを判定する。その結果、差玉が74999を超えたと判定した場合にはs10-23に処理を移し、差玉は74999を超えていないと判定した場合にはs10-25に処理を移す。
【0146】
(s10-23)
枠制御CPU200aは、終了前主コマンドを主制御基板100Aに送信する。つまり、終了前主コマンドは、差玉が74999を超えたことを主制御基板100Aに伝達するコマンドである。
【0147】
(s10-25)
枠制御CPU200aは、差玉カウンタのカウンタ値を確認し、差玉が90000以上であるかを判定する。その結果、差玉が90000以上であると判定した場合にはs10-27に処理を移し、差玉は90000以上ではないと判定した場合には、当該遊技球数計数処理を終了する。
【0148】
(s10-27)
枠制御CPU200aは、差玉エラー主コマンドを主制御基板100Aに送信する。つまり、差玉エラー主コマンドは、差玉が90000以上であることを主制御基板100Aに伝達するコマンドである。
【0149】
(s10-29)
枠制御CPU200aは、遊技停止処理を実行し、当該遊技球数計数処理を終了する。ここでは、遊技球の発射を停止させる等、遊技を停止させるための処理が実行される。
【0150】
このように、本実施形態では、差玉が90000以上になると、遊技が停止される。また、差玉に関する情報や、所持数に関する情報が、枠制御基板200Aから主制御基板100Aに送信される。これにより、主制御基板100Aと枠制御基板200Aとで、所持数や差玉に関する情報が共有される。
【0151】
次に、主制御基板100Aにおける遊技を進行するための処理について説明する。なお、本実施形態では、電源投入時の処理、遊技停止に関する処理、エラーに関する処理について説明し、その他の処理については説明を省略する。
【0152】
図18は、遊技機状態フラグを説明する図である。主制御基板100Aにおいては、内部状態が遊技機状態フラグにより管理される。遊技機状態フラグは、上位4ビット、下位4ビットからなる1バイトで構成される。下位4ビットは、主制御基板100Aの内部状態を示し、上位4ビットは、枠制御基板200Aの内部状態を示す。以下では、遊技機状態フラグのうち、主制御基板100Aの内部状態を示す下位4ビットを、主制御状態フラグと呼び、枠制御基板200Aの内部状態を示す上位4ビットを、枠制御状態フラグと呼ぶ。
【0153】
主制御状態フラグの0Hは、遊技可能状態を示す。主制御状態フラグが、遊技可能状態を示す0Hに設定されている場合、遊技が進行可能となる。主制御状態フラグの1Hは、設定変更状態を示す。主制御状態フラグが、設定変更状態を示す1Hに設定されている場合、登録設定値の変更操作が可能となる。主制御状態フラグの2Hは、設定確認状態を示す。主制御状態フラグが、設定確認状態を示す2Hに設定されている場合、登録設定値が設定値表示器134に表示され、登録設定値を確認することが可能となる。
【0154】
主制御状態フラグの3Hは、設定異常状態を示す。主制御状態フラグが、設定異常状態を示す3Hに設定されている場合、登録設定値が異常であるとして遊技が停止される。主制御状態フラグの4Hは、RWM(read write memory)異常状態を示す。主制御状態フラグが、RWM異常状態を示す4Hに設定されている場合、遊技が停止される。主制御状態フラグの5Hは、チェックサム異常状態を示す。主制御状態フラグが、チェックサム異常状態を示す5Hに設定されている場合、遊技が停止される。主制御状態フラグの7Hは、コンプリート機能作動状態を示す。主制御状態フラグが、コンプリート機能作動状態を示す7Hに設定されている場合、コンプリート機能の作動状態であるとして遊技が停止される。
【0155】
また、枠制御状態フラグの0Hは、枠制御基板200Aにおける遊技可能状態を示す。また、枠制御状態フラグの1Hは、枠制御基板200Aからのコマンドの受信を待機する待機状態を示す。また、枠制御状態フラグの2Hは、枠制御基板200Aにおける球抜き状態を示す。
【0156】
遊技機状態フラグは、枠制御状態フラグと主制御状態フラグとが掛け合わされて構成される。つまり、遊技機状態フラグは、0H、1H、2Hの3種類の枠制御状態フラグと、0H~5H、7Hの7種類の主制御状態フラグとを掛け合わせた、合計21種類が設けられている。主制御基板100Aでは、遊技機状態フラグが00Hである場合に遊技が進行制御され、遊技機状態フラグが00H以外である場合には、遊技が停止される。
【0157】
(主制御基板100AのCPU初期化処理)
図19は、主制御基板100AにおけるCPU初期化処理を説明する第1のフローチャートであり、図20は、主制御基板100AにおけるCPU初期化処理を説明する第2のフローチャートである。上記した主制御基板100Aにおける主制御起動処理S1には、CPU初期化処理が含まれる。
【0158】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
【0159】
(S100-1)
メインCPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
【0160】
(S100-3)
メインCPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
【0161】
(S100-5)
メインCPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板100Aには、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記S100-3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、S100-7に処理を移す。
【0162】
(S100-7)
メインCPU100aは、上記S100-3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはS100-9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記S100-5に処理を移す。
【0163】
(S100-9)
メインCPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
【0164】
(S100-11)
メインCPU100aは、電源断前の遊技機状態フラグのフラグ値をロードし、Dレジスタに記憶する。ただし、ここでは、遊技機状態フラグのうち、枠制御状態フラグは、電源断前の値に拘わらず0Hとなる。また、電源断前の主制御状態フラグが7Hであった場合には、主制御状態フラグが0Hとなる。したがって、電源断前にコンプリート機能の作動中であった場合、電断復帰後の遊技機状態フラグは00Hとなる。
【0165】
(S100-13)
メインCPU100aは、チェックサムを算出するとともに、算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと一致する(正常である)か、ならびに、バックアップフラグが正常であるかを判定する。その結果、バックアップフラグおよびチェックサムが正常であると判定した場合にはS100-15に処理を移し、いずれか一方または双方が正常ではないと判定した場合にはS100-25に処理を移す。
【0166】
(S100-15)
メインCPU100aは、メインRAM100cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含まない番地をセットする。
【0167】
(S100-17)
メインCPU100aは、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されているか(RAMクリアボタンが押下操作されているか)を判定する。その結果、RAMクリア操作信号が入力されていると判定した場合にはS100-31に処理を移し、RAMクリア操作信号は入力されていないと判定した場合にはS100-19に処理を移す。
【0168】
(S100-19)
メインCPU100aは、上記S100-11でロードした遊技機状態フラグのフラグ値が00H(遊技可能状態)であり、設定変更スイッチ134sがオンしており、かつ、中枠104が開放しているかを判定する。その結果、3つの条件をすべて満たすと判定した場合にはS100-21に処理を移し、3つの条件の1つでも満たされないと判定した場合にはS100-23に処理を移す。
【0169】
(S100-21)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグに02H(設定確認状態)をセットする。すなわち、中枠104が開放されており、設定変更スイッチ134sがオンしており、RAMクリアボタンが押下されていない状態で正常に電源投入がなされると、設定確認状態となる。
【0170】
(S100-23)
メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、上記S100-15でセットされた先頭アドレス以降の領域である電源復帰時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、S100-51に処理を移す。
【0171】
(S100-25)
メインCPU100aは、Dレジスタに05H(チェックサム異常状態)をセットする。
【0172】
(S100-27)
メインCPU100aは、使用外領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う領域外リードライトチェック処理を行う。
【0173】
(S100-29)
メインCPU100aは、メインRAM100cのクリア対象の先頭アドレスに、設定値および遊技機状態フラグを含む番地をセットする。
【0174】
(S100-31)
メインCPU100aは、使用領域のリードライトメモリのチェックおよびクリアを行う。
【0175】
(S100-33)
メインCPU100aは、上記S100-31におけるリードライトメモリのチェック結果が正常であるかを判定する。その結果、正常であると判定した場合にはS100-37に処理を移し、正常ではないと判定した場合にはS100-35に処理を移す。
【0176】
(S100-35)
メインCPU100aは、Dレジスタに04H(RWM異常状態)をセットし、S100-45に処理を移す。
【0177】
(S100-37)
メインCPU100aは、Dレジスタに02H(設定確認状態)がセットされているかを判定する。その結果、02Hがセットされていると判定した場合にはS100-39に処理を移し、02Hはセットされていないと判定した場合にはS100-41に処理を移す。
【0178】
(S100-39)
メインCPU100aは、Dレジスタに00H(遊技可能状態)をセットする。
【0179】
(S100-41)
メインCPU100aは、設定変更条件を満たしているかを判定する。その結果、設定変更条件を満たしていると判定した場合にはS100-43に処理を移し、設定変更条件は満たしていないと判定した場合にはS100-45に処理を移す。なお、ここでは、設定変更条件に、設定変更スイッチ134sがオンしていること、中枠104が開放していること、および、RAMクリアスイッチ182sからRAMクリア操作信号が入力されていることが少なくとも含まれる。
【0180】
(S100-43)
メインCPU100aは、Dレジスタに01H(設定変更状態)をセットする。
【0181】
(S100-45)
メインCPU100aは、Dレジスタにセットされている値を遊技機状態フラグにセーブする。
【0182】
(S100-47)
メインCPU100aは、メインRAM100cのうち、RAMクリア時のクリア対象をクリアする初期化処理を実行し、S100-51に処理を移す。
【0183】
(S100-51)
メインCPU100aは、電断時に所定のエラーが発生していたかを判定する。所定のエラーが発生していたと判定した場合にはS100-53に処理を移し、所定のエラーは発生していないと判定した場合にはS100-55に処理を移す。なお、所定のエラーは、磁気エラー、電波エラー等、不正が行われている疑いのあるエラー、遊技の進行を即座に停止すべき重大なエラーとすることができる。また、エラーの発生時には、発生したエラーの内容を識別するエラー情報がメインRAM100cに記憶される。このエラー情報は、S100-23の初期化処理のクリア対象に含まれない。
【0184】
(S100-53)
メインCPU100aは、差玉監視フラグをオンする。なお、差玉監視フラグのオン状態では、電断復帰後の遊技球の増減に基づいて、電源断前の差玉が更新される。換言すれば、差玉監視フラグのオン状態では、電源断前の差玉が、電源復帰後も引き継がれる。したがって、差玉に関する情報は、S100-23の初期化処理のクリア対象に含まれない。
【0185】
(S100-55)
メインCPU100aは、終了前フラグがオンしているかを判定する。なお、詳しくは後述するが、終了前フラグは、枠制御基板200Aから終了前主コマンドを受信した際にオンされる。終了前フラグがオンしていると判定した場合にはS100-57に処理を移し、終了前フラグはオンしていないと判定した場合にはS110に処理を移す。
【0186】
(S100-57)
メインCPU100aは、終了前フラグをオフする。
【0187】
(S100-59)
メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている差玉をクリアする。
【0188】
(S110)
メインCPU100aは、サブコマンド群セット処理を行う。なお、このサブコマンド群セット処理については後述する。
【0189】
(S100-61)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグを書き替える。具体的には、メインCPU100aは、遊技機状態フラグのうち、上位4ビットの枠制御状態フラグを「1H」に更新する。これにより、主制御基板100Aの内部状態が、枠コマンド待機状態となり、以後、枠制御基板200Aとの通信が確立されるまで待機状態となる。
【0190】
(S100-63)
メインCPU100aは、遊技機設置情報を枠制御基板200Aに送信する。
【0191】
(S100-65)
メインCPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
【0192】
(S100-67)
メインCPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。
【0193】
(S100-69)
メインCPU100aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数-1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
【0194】
(S120)
メインCPU100aは、枠制御基板200Aから受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。この主コマンド解析処理については後述する。
【0195】
(S100-71)
メインCPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板300Aに送信するための処理を行う。
【0196】
(S100-73)
メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
【0197】
(S100-75)
メインCPU100aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記S100-67から処理を繰り返す。
【0198】
図21は、主制御基板100Aにおけるサブコマンド群セット処理(S110)を説明するフローチャートである。
【0199】
(S110-1)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
【0200】
(S110-3)
メインCPU100aは、S110-1でロードしたフラグ値に対応する遊技機状態コマンドを送信バッファにセットする。
【0201】
(S110-5)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグが00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはS110-7に処理を移し、00Hではないと判定した場合には、当該サブコマンド群セット処理を終了する。
【0202】
(S110-7)
メインCPU100aは、遊技機100の機種情報を示す機種コマンドを送信バッファにセットする機種コマンド設定処理を行う。
【0203】
(S110-9)
メインCPU100aは、登録設定値を示す設定値指定コマンドを送信バッファにセットする設定値指定コマンド設定処理を行う。
【0204】
(S110-11)
メインCPU100aは、特1保留数を示す特図1保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図1保留指定コマンド設定処理を行う。
【0205】
(S110-13)
メインCPU100aは、特2保留数を示す特図2保留指定コマンドを送信バッファにセットする特図2保留指定コマンド設定処理を行う。
【0206】
(S110-15)
メインCPU100aは、時短遊技状態の残り回数を示す回数コマンドを送信バッファにセットする回数コマンド設定処理を行う。
【0207】
(S110-17)
メインCPU100aは、変動パターン選択状態を示す変動パターン選択状態指定コマンドを送信バッファにセットする変動パターン選択状態指定コマンド設定処理を行う。
【0208】
(S110-19)
メインCPU100aは、特別遊技管理フェーズを示す特図フェーズ指定コマンドを送信バッファにセットする特図フェーズ指定コマンド設定処理を行う。
【0209】
(S110-21)
メインCPU100aは、特別遊技管理フェーズが特別図柄変動待ち状態であるかを判定する。その結果、特別図柄変動待ち状態であると判定した場合にはS110-21に処理を移し、特別図柄変動待ち状態ではないと判定した場合にはS110-25に処理を移す。
【0210】
(S110-23)
メインCPU100aは、客待ち指定コマンドを送信バッファにセットする。
(S110-25)
メインCPU100aは、終了前フラグがオンしているかを判定する。その結果、終了前フラグがオンしていると判定した場合にはS110-27に処理を移し、終了前フラグはオンしていないと判定した場合には、当該サブコマンド群セット処理を終了する。
【0211】
(S110-27)
メインCPU100aは、注意喚起指定コマンドを送信バッファにセットする注意喚起指定コマンド設定処理を実行し、当該サブコマンド群セット処理を終了する。
【0212】
図22は、主制御基板100Aにおける主コマンド解析処理(S120)を説明するフローチャートである。
【0213】
(S120-1)
メインCPU100aは、枠制御基板200Aから応答情報を受信したかを判定する。その結果、応答情報を受信した場合にはS120-3に処理を移し、応答情報を受信していない場合にはS120-11に処理を移す。
【0214】
(S120-3)
メインCPU100aは、受信した応答情報を確認する。
【0215】
(S120-5)
メインCPU100aは、受信した応答情報により、枠制御基板200Aが球抜き状態であるかを判定する。その結果、球抜き状態であると判定した場合にはS120-7に処理を移し、球抜き状態ではないと判定した場合にはS120-9に処理を移す。
【0216】
(S120-7)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグのうち、上位4ビットの枠制御状態フラグを2Hに更新する。
【0217】
(S120-9)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグのうち、上位4ビットの枠制御状態フラグを0Hに更新する。これにより、下位4ビットの主制御状態フラグが0Hの場合、遊技機状態フラグが00Hとなり、以後、遊技可能状態に設定され、遊技の進行が可能となる。
【0218】
(S120-11)
メインCPU100aは、差玉監視フラグがオンしているかを判定する。その結果、差玉監視フラグがオンしていると判定した場合にはS120-17に処理を移し、差玉監視フラグはオンしていないと判定した場合にはS120-13に処理を移す。
【0219】
(S120-13)
メインCPU100aは、枠制御基板200Aから差玉主コマンドを受信したかを判定する。その結果、差玉主コマンドを受信したと判定した場合にはS120-15に処理を移し、差玉主コマンドは受信していないと判定した場合にはS120-27に処理を移す。
【0220】
(S120-15)
メインCPU100aは、メインRAM100cにおいて、受信した差玉主コマンドが示す差玉に更新する。つまり、主制御基板100Aでは、差玉監視フラグがオフの場合、枠制御基板200Aで計数される差玉がそのまま記憶される。
【0221】
(S120-17)
メインCPU100aは、払出個数主コマンドを受信したかを判定する。その結果、払出個数主コマンドを受信した場合にはS120-21に処理を移し、払出個数主コマンドを受信していない場合にはS120-19に処理を移す。
【0222】
(S120-19)
メインCPU100aは、遊技球数更新主コマンドを受信したかを判定する。その結果、遊技球数更新主コマンドを受信した場合にはS120-21に処理を移し、遊技球数更新主コマンドを受信していない場合にはS120-27に処理を移す。
【0223】
(S120-21)
メインCPU100aは、メインRAM100cにおいて差玉を更新する。具体的には、受信した払出個数主コマンドまたは遊技球数更新主コマンドが示す遊技球数を、メインRAM100cに記憶された差玉に加算もしくは減算する。
【0224】
(S120-23)
メインCPU100aは、上記S120-21で更新した差玉が90000以上であるかを判定する。その結果、差玉が90000以上である場合にはS120-25に処理を移し、差玉が90000以上ではない場合にはS120-27に処理を移す。
【0225】
(S120-25)
メインCPU100aは、遊技を停止するための遊技停止処理を実行する。ここでは、例えば、遊技球の発射を停止する発射不許可状態に設定される。これにより、以後の遊技が停止される。
【0226】
(S120-27)
メインCPU100aは、終了前主コマンドを受信したかを判定する。その結果、終了前主コマンドを受信した場合にはS120-29に処理を移し、終了前主コマンドを受信していない場合にはS120-31に処理を移す。
【0227】
(S120-29)
メインCPU100aは、終了前フラグをオンする。
【0228】
(S120-31)
メインCPU100aは、差玉エラー主コマンドを受信したかを判定する。その結果、差玉エラー主コマンドを受信した場合にはS120-33に処理を移し、差玉エラー主コマンドを受信していない場合には、当該主コマンド解析処理を終了する。
【0229】
(S120-33)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグのうち、主制御状態フラグを7Hに更新する。
【0230】
(S120-35)
メインCPU100aは、遊技を停止するための遊技停止処理を実行し、当該主コマンド解析処理を終了する。ここでは、例えば、遊技球の発射を停止する発射不許可状態に設定される。これにより、以後の遊技が停止される。
【0231】
上記の主コマンド解析処理によれば、所定のエラーが発生した状態で電源断となり、その後、電断復帰した場合に、主制御基板100Aにおいては、差玉の計数が、電断前の差玉から更新される。一方で、枠制御基板200Aにおいては、電断復帰時に、枠制御起動処理において差玉がクリアされる(s1-15)。
【0232】
仮に、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの双方で、電断復帰時に差玉がクリアされるとした場合、差玉が上限である90000個に近付いた状態で、遊技者が意図的に所定のエラーを発生させるおそれがある。この場合、所定のエラーの発生により、差玉がクリアされてしまうため、実際上は差玉が90000個を超えているにも拘わらず、遊技が継続されてしまう。本実施形態によれば、所定のエラーが発生した場合には、電断前の差玉が、電断復帰後にも持ち越されるため、上記のように、意図的にエラーを発生させることで差玉がクリアされてしまうおそれがない。
【0233】
一方で、上記の状態であっても、枠制御基板200Aにおいては、主制御基板100Aとは別個に、電断復帰後の差玉が適切に計数されることとなる。
【0234】
なお、上記の処理において、例えば、S120-21とS120-23との間に、差玉が74999を超えたかを判定し、差玉が74999を超えた場合に、終了前フラグをオンする処理を追加してもよい。この場合、差玉が75000に近づいたところで、所定のエラーを意図的に発生させたとしても、遊技再開後に注意喚起がなされる。
【0235】
(主制御基板100Aのタイマ割込み処理)
図23は、主制御基板100Aにおけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板100Aには、所定の周期(一種参考例では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(S100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
【0236】
(S400-1)
メインCPU100aは、レジスタを退避する。
【0237】
(S400-3)
メインCPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
【0238】
(S400-5)
メインCPU100aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、メイン表示器128を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
【0239】
(S400-7)
メインCPU100aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
【0240】
(S400-9)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグのフラグ値をロードする。
【0241】
(S400-11)
メインCPU100aは、上記S400-9でロードしたフラグ値が00H(遊技可能状態)であるかを判定する。その結果、00Hであると判定した場合にはS400-15に処理を移し、00Hではないと判定した場合にはS400-13に処理を移す。
【0242】
(S400-13)
メインCPU100aは、上記S400-9でロードしたフラグ値のうち、下位4ビット、すなわち、主制御状態フラグが3H(設定異常状態)以上であるかを判定する。その結果、3H以上であると判定した場合にはS1000に処理を移し、3H以上ではないと判定した場合にはS450に処理を移す。
【0243】
(S450)
メインCPU100aは、設定関連処理を実行し、S1000に処理を移す。なお、設定関連処理については後述する。
【0244】
(S400-15)
メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、当該主制御基板100Aのタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
【0245】
(S400-17)
メインCPU100aは、上記S100-69と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
【0246】
(S400-19)
メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
【0247】
(S400-21)
メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124s、大入賞口検出スイッチ126sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。このスイッチ管理処理では、第1始動口検出スイッチ120sから信号の入力があった場合、特別遊技で用いられる特1保留が取得され、第2始動口検出スイッチ122sから信号の入力があった場合、特別遊技で用いられる特2保留が取得され、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があった場合、普通遊技で用いられる普図保留が取得される。
【0248】
(S400-23)
メインCPU100aは、特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。詳しい説明は省略するが、特別遊技は、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球に起因して実行される遊技である。上記したように、第1始動口120に遊技球が入球すると特1保留が取得され、第2始動口122に遊技球が入球すると特2保留が取得される。
【0249】
そして、始動条件が成立すると、特1保留または特2保留に基づいて、大当たりまたはハズレの当否判定を行う大役抽選が実行される。大役抽選が実行されると、当否判定の結果に基づいて特別図柄が決定され、決定された特別図柄に基づいて変動時間が決定される。そして、メイン表示器128である特別図柄表示器において、決定された変動時間に亘って特別図柄の変動表示が行われた後、変動時間の経過に伴って、特別図柄表示器に特別図柄が停止表示される。
【0250】
このとき、特別図柄には、大当たり図柄およびハズレ図柄が含まれており、大当たり図柄が停止表示された場合には、大役遊技が実行される。大役遊技では、遊技領域110に設けられた大入賞口126が開放されるラウンド遊技が実行される。大入賞口126に遊技球が入球すると、賞球が遊技者に払い出される。また、大役遊技が終了すると、大当たり図柄の種別に基づいて、以後の遊技状態が設定される。このように、特別遊技管理処理では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球に基づく特別遊技を進行制御するための処理が実行される。
【0251】
(S400-25)
メインCPU100aは、普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。詳しい説明は省略するが、普通遊技は、ゲート124への遊技球の進入に起因して実行される遊技である。ゲート124に遊技球が進入すると普図保留が取得される。
【0252】
そして、普図始動条件が成立すると、普図保留に基づいて、当たりまたはハズレの当否判定を行う普図抽選が実行される。普図抽選が実行されると、当否判定の結果に基づいて普通図柄が決定され、決定された普通図柄に基づいて普図変動時間が決定される。そして、メイン表示器128である普通図柄表示器において、決定された普図変動時間に亘って普通図柄の変動表示が行われた後、普図変動時間の経過に伴って、普通図柄表示器に普通図柄が停止表示される。
【0253】
このとき、普通図柄には、当たり図柄およびハズレ図柄が含まれており、当たり図柄が停止表示された場合には、補助遊技が実行される。補助遊技では、第2始動口122が開放される。そして、第2始動口122に遊技球が入球すると、賞球が遊技者に払い出されるとともに、上記のように特2保留が取得され、特2保留に基づく特別遊技の実行機会を獲得することができる。このように、普通遊技管理処理では、ゲート124への遊技球の進入に基づく普通遊技を進行制御するための処理が実行される。
【0254】
(S800)
メインCPU100aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。このエラー管理処理については後述する。
【0255】
(S400-27)
メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ126sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
【0256】
(S400-29)
メインCPU100aは、上記S400-27でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および枠制御基板200Aへの送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
【0257】
(S1000)
メインCPU100aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。この外部情報管理処理については後述する。
【0258】
(S400-31)
メインCPU100aは、メイン表示器128を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
【0259】
(S400-33)
メインCPU100aは、普通電動役物ソレノイド122c、大入賞口ソレノイド126cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
【0260】
(S400-35)
メインCPU100aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
【0261】
(S400-37)
メインCPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。
【0262】
(S400-39)
メインCPU100aは、メインRAM300cの使用外領域を用いて、性能表示モニタ242に表示するベース比率を算出するための処理を行い、算出したベース比率を性能表示モニタ242に表示するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットする性能表示モニタ制御処理を実行する。なお、性能表示モニタ制御処理においては、所定期間ごとにベース比率が算出される。また、メインCPU100aは、遊技機状態フラグの下位4ビットが1Hまたは2Hである場合に、設定値バッファにセットされている登録設定値を性能表示モニタ242に表示する。
【0263】
(S400-41)
メインCPU100aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
【0264】
図24は、上記の設定関連処理(S450)を説明するフローチャートである。
【0265】
(S450-1)
メインCPU100aは、主制御状態フラグが1H(設定変更状態)であるかを判定する。その結果、1Hであると判定した場合にはS450-3に処理を移し、1Hではないと判定した場合にはS450-15に処理を移す。
【0266】
(S450-3)
メインCPU100aは、設定値バッファに記憶されている登録設定値を所定の処理領域にロードする。
【0267】
(S450-5)
メインCPU100aは、RAMクリアスイッチ182sがオン(RAMクリア操作信号が入力されているか)であるかを判定する。その結果、RAMクリアスイッチ182sがオンしていると判定した場合にはS450-7に処理を移し、RAMクリアスイッチ182sがオンしていないと判定した場合にはS450-9に処理を移す。
【0268】
(S450-7)
メインCPU100aは、処理領域の設定値に1を加算する。
【0269】
(S450-9)
メインCPU100aは、処理領域の設定値が1~6の範囲であるかを判定する。その結果、設定値が1~6の範囲であると判定した場合にはS450-13に処理を移し、設定値が1~6の範囲ではないと判定した場合にはS450-11に処理を移す。
【0270】
(S450-11)
メインCPU100aは、処理領域の設定値を1にセットする。
【0271】
(S450-13)
メインCPU100aは、処理領域の設定値を設定値バッファにセットする。
【0272】
(S450-15)
メインCPU100aは、設定変更スイッチ134sがオンしているかを判定する。その結果、設定変更スイッチ134sがオンしていると判定した場合には当該設定関連処理を終了し、設定変更スイッチ134sはオンしていないと判定した場合にはS450-17に処理を移す。
【0273】
(S450-17)
メインCPU100aは、設定関連処理の終了を示す設定関連終了指定コマンドを送信バッファにセットする。
【0274】
(S450-19)
メインCPU100aは、主制御状態フラグに0H(遊技可能状態)をセットする。
【0275】
(S110)
メインCPU100aは、図21のサブコマンド群セット処理を実行し、当該設定関連処理を終了する。
【0276】
図25は、主制御基板100Aにおけるエラー管理処理(S800)を説明するフローチャートである。
【0277】
(S800-1)
メインCPU100aは、終了前フラグがオンしているかを判定する。その結果、終了前フラグがオンしていると判定した場合にはS800-3に処理を移し、終了前フラグはオンしていないと判定した場合には当該エラー管理処理を終了する。
【0278】
(S800-3)
メインCPU100aは、終了前送信済み情報が記憶されているかを判定する。終了前送信済み情報は、終了前指定コマンドを副制御基板300Aに送信済みであることを示す情報である。終了前送信済み情報が記憶されている場合にはS800-5に処理を移し、終了前送信済み情報が記憶されていない場合には当該エラー管理処理を終了する。
【0279】
(S800-5)
メインCPU100aは、終了前指定コマンドを送信バッファにセットする。なお、詳しい説明は省略するが、副制御基板300Aでは、終了前指定コマンドを受信すると、遊技終了が近づいていることの報知がなされる。
【0280】
(S800-7)
メインCPU100aは、終了前送信済み情報を記憶し、当該エラー管理処理を終了する。
【0281】
図26は、主制御基板100Aにおける外部情報管理処理(S1000)を説明するフローチャートである。
【0282】
(S1000-1)
メインCPU100aは、終了前フラグがオンしているかを判定する。その結果、終了前フラグがオンしている場合にはS1000-5に処理を移し、終了前フラグがオンしていない場合にはS1000-3に処理を移す。
【0283】
(S1000-3)
メインCPU100aは、遊技機状態フラグが07Hであるかを判定する。その結果、遊技機状態フラグが07HであればS1000-5に処理を移し、遊技機状態フラグが07Hでなければ、当該外部情報管理処理を終了する。
【0284】
(S1000-5)
メインCPU100aは、コンプリート機能作動前信号を外部に出力し、当該外部情報管理処理を終了する。
【0285】
上記の外部情報管理処理によれば、差玉が74999個を超えたところで、コンプリート機能作動前信号が外部に出力される。また、コンプリート機能作動前信号は、コンプリート機能の作動後、すなわち、差玉が90000個以上となって遊技が停止された後も、継続して出力される。
【0286】
上記の主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの処理により、以下の作用が実現される。すなわち、差玉が74999個を超えた時点で、主制御基板100Aから外部にコンプリート機能作動前信号が出力される。これにより、例えば、遊技機100の試験段階において、遊技の停止が近いことが試験員に報知され、試験中にコンプリート機能が作動して試験が中断してしまう事態を回避することができる。
【0287】
また、コンプリート機能作動前信号は、コンプリート機能が作動した後も継続して出力される。これにより、コンプリート機能の作動前後で信号が共通化され、コンプリート機能が作動したこと、および、コンプリート機能の作動が近いことを確実に試験員に報知することができる。また、コンプリート機能の作動により、出力を停止させる処理が省略されるため、処理負荷が軽減される。
【0288】
また、コンプリート機能作動前信号の出力中に電源断となり、その後に電断復帰した場合には、コンプリート機能作動前信号は再出力されない。これにより、不要な信号の出力がなくなり、処理を簡素化することができる。
【0289】
なお、上記したように、差玉が74999個を超えると、副制御基板300Aにおいて、コンプリート機能の作動が近づいていることの報知がなされる。この報知は、例えば、演出用の画像が表示される演出表示部等に、「コンプリート機能の作動まであと15000個です」といった表示によりなされる。なお、こうした報知は、差玉が74999個を超えて以降、常時、あるいは、段階的になされてもよい。また、コンプリート機能作動前信号の出力が開始される差玉数と、演出表示部等において報知がなされる差玉数とが異なってもよい。
【0290】
また、所定のエラーが発生した場合には、電断復帰後も、電断復帰前の差玉が持ち越される。この場合、例えば、差玉が75000個以上の状態で電断復帰すると、電断復帰後に演出表示部等において所定の報知がなされる。ただし、演出表示部等における報知は、副制御基板300Aにおける起動処理が完了するまで開始されない。一方で、コンプリート機能作動前信号の出力は、電源投入後、CPU初期化処理が終了すると即座に開始される。これにより、コンプリート機能の作動が近づいていることが早期に報知可能となる。
【0291】
なお、外部情報管理処理では、上記のコンプリート機能作動前信号とは別に、メイン表示器128の状態に合わせた各種外部信号が出力される。具体的には、特別図柄の変動表示中には特図変動中信号が出力され、普通図柄の変動表示中には普図変動中信号が出力される。また、例えば、普図抽選の当選確率が高い時短遊技状態中等、所定の遊技状態中に出力される状態信号が出力される。
【0292】
そして、特別図柄や普通図柄の変動表示中に、差玉が90000個に達し、コンプリート機能が作動した場合には、メイン表示器128が全消灯となる。これは、コンプリート機能の作動(遊技停止処理)により、遊技機状態フラグが07Hとなり(S120-33)、以後のタイマ割込み処理で、特別遊技管理処理や普通遊技管理処理が実行されなくなるため(S400-11でNOとなるため)である。
【0293】
しかしながら、上記の場合においても、外部情報管理処理(S1000)において、特図変動中信号、普図変動中信号、および、状態信号が出力される。これにより、メイン表示器128が全消灯されても、外部に出力される信号により、コンプリート機能の作動時の状態を把握することが可能となる。したがって、例えば、試験や開発段階でのデータ取得に活用することができる。
【0294】
なお、上記の場合において電断復帰した場合、電断復帰後に特図変動中信号、普図変動中信号、および、状態信号が出力されてもよい。このようにすれば、コンプリート機能の作動時の情報伝達が適切になされないといったリスクが低減される。
【0295】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0296】
なお、上記実施形態では、整流器入口センサ15sの検知信号に基づいて、遊技球が発射されたものと判定される場合について説明した。ただし、整流器出口センサ17sによって遊技球が検知された場合、あるいは、整流器出口センサ17sによって遊技球が非検知状態となった場合に、遊技球が発射されたものと判定されてもよい。
【0297】
また、上記実施形態では、アウトスイッチ216sの検知信号に基づいて、差玉カウンタが減算されることとした。ただし、整流器入口センサ15sあるいは整流器出口センサ17sの検知信号により、遊技球が発射されたと判定されたことに基づいて、差玉カウンタを減算してもよい。
【0298】
また、上記実施形態において、主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aに接続されるセンサは一例に過ぎない。上記実施形態において、主制御基板100Aに接続されるセンサは、枠制御基板200Aに接続されてもよいし、枠制御基板200Aに接続されるセンサは、主制御基板100Aに接続されてもよい。
【0299】
また、上記実施形態では、枠制御基板200Aにおいて差玉が計数され、枠制御基板200Aから主制御基板100Aに差玉に関する情報が送信されることとした。ただし、差玉は主制御基板100Aにおいて計数されてもよい。上記実施形態における主制御基板100Aおよび枠制御基板200Aの処理は一例にすぎず、上記の主制御基板100Aの処理の一部が枠制御基板200Aにおいて実行されてもよいし、枠制御基板200Aの処理の一部が主制御基板100Aにおいて実行されてもよい。
【0300】
また、上記実施形態における遊技性は一例に過ぎず、上記した処理は、第一種遊技機、第二種遊技機、第一種二種混合機等、あらゆる遊技性を採用した遊技機に適用可能である。
【0301】
なお、上記実施形態におけるメインCPU100aが、本発明の遊技制御手段に相当する。
また、上記実施形態における枠制御CPU200aが、本発明の遊技球数表示手段に相当する。
また、上記実施形態において、s1-7の処理を実行する枠制御CPU200aが、本発明の確認手段に相当する。
【0302】
また、上記実施形態において、遊技球数計数処理を実行する枠制御CPU200aが、本発明の計数手段に相当する。
また、上記実施形態において、外部情報管理処理を実行するメインCPU100aが、本発明の信号出力手段に相当する。
また、上記実施形態におけるコンプリート機能作動前信号が、本発明の所定の信号に相当する。
【符号の説明】
【0303】
100 遊技機
100a メインCPU
104 遊技盤
110 遊技領域
118 一般入賞口
120 第1始動口
122 第2始動口
126 大入賞口
200a 枠制御CPU
240 遊技球数表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26