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  • 特開-ボイラ 図1
  • 特開-ボイラ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032219
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ボイラ
(51)【国際特許分類】
   F22B 37/14 20060101AFI20240305BHJP
   F22B 21/06 20060101ALI20240305BHJP
   F22B 21/36 20060101ALI20240305BHJP
   F22B 37/22 20060101ALI20240305BHJP
   F22B 37/26 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
F22B37/14
F22B21/06 A
F22B21/36
F22B37/22 E
F22B37/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135771
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】山口 幸洋
(57)【要約】
【課題】ボイラの性能の維持を図ることができるボイラを提供することである。
【解決手段】上部ヘッダと下部ヘッダとを燃焼室内において連結する複数の水管を備えるボイラであって、前記燃焼室から排ガスを導出する排気口と、前記燃焼室外において前記上部ヘッダと前記下部ヘッダとを連通する連通管とを備え、前記連通管は、前記排気口側に設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部ヘッダと下部ヘッダとを燃焼室内において連結する複数の水管を備えるボイラであって、
前記燃焼室から排ガスを導出する排気口と、
前記燃焼室外において前記上部ヘッダと前記下部ヘッダとを連通する連通管とを備え、
前記連通管は、前記排気口側に設けられている、ボイラ。
【請求項2】
前記下部ヘッダには、給水口が設けられており、
前記給水口は、前記排気口と反対側に設けられている、請求項1に記載のボイラ。
【請求項3】
前記連通管は、気水分離器を含む、請求項1または請求項2に記載のボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、上部ヘッダと下部ヘッダとを燃焼室内において連結する複数の水管、および、排ガスを排出する排気口を備える蒸気ボイラが知られている。このようなボイラでは、下部ヘッダから給水した水を水管内にて加熱し、降水管を介して上部ヘッダに蒸気とともに押し上げられた缶水を下部ヘッダに循環させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-56803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボイラにおいては、一般的に、排ガスが排気口から排出されるため、排気口に近い水管ほど、水管の単位面積当たりにおいて受熱する熱量(以下、熱負荷ともいう)が高くなる。このため、水管から蒸気とともに上部ヘッダに押し上げられた水は、排気口に近く熱負荷が高い水管よりも、排気口から離れており熱負荷が低い水管に流れ込みやすい。このような状況下において、特許文献1に記載のボイラでは、降水管が排気口と正反対であって熱負荷が低い側に設けられている。このため、排気口から離れており熱負荷が低い水管については、上部ヘッダおよび降水管を介して、水を循環させることができるのに対し、排気口に近い水管については循環が悪くなる。その結果、排気口に近く循環が悪い水管ほど腐食しやすくなり、ボイラの性能(例えば、水管の耐久性・伝熱性など)を低下させてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、ボイラの性能の維持を図ることができるボイラを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うボイラは、上部ヘッダと下部ヘッダとを燃焼室内において連結する複数の水管を備えるボイラであって、前記燃焼室から排ガスを導出する排気口と、前記燃焼室外において前記上部ヘッダと前記下部ヘッダとを連通する連通管とを備え、前記連通管は、前記排気口側に設けられている。
【0007】
上記の構成によれば、上部ヘッダと下部ヘッダとを連通する連通管が、熱負荷が高い排気口側に設けられている。これにより、排気口に近く熱負荷が高くなる水管内の缶水についても連通管を介して循環しやすくなり、複数の水管間における循環量の偏りを抑えることにより局部腐食を抑制できる。その結果、ボイラの耐久性能を高めることができる。
【0008】
好ましくは、前記下部ヘッダには、給水口が設けられており、前記給水口は、前記排気口と反対側に設けられている。
【0009】
上記の構成によれば、給水口が、熱負荷が低い排気口と反対側に設けられている。これにより、給水口が排気口側に設けられている場合と比較して、給水口付近における水管へのスケールの付着を抑制でき、複数の水管間においてスケールが不均一に付着してしまうことを抑制できる。その結果、ボイラの伝熱性能を維持できる。
【0010】
好ましくは、前記連通管は、気水分離器を含む。
【0011】
上記の構成によれば、連通管を気水分離器接続用の管に兼用できるため、部品点数を増やしてしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明におけるボイラの縦断面図を説明するための図である。
図2】ボイラを図1のZ-Z線で切断した断面を上から見た場合の概略断面図である。
図3】本発明におけるボイラの別の実施形態の一例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図1および図2を参照しつつ、本発明の実施形態に係るボイラ1の概略構成について説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。
【0014】
図1には、ボイラ1が備える構成のうちの、燃料を燃焼させて蒸気を生成する缶体2が示されている。缶体2は、略円筒状に形成されており、その内部に燃料を燃焼させるバーナ3、複数の水管9(9a、9b)、上部ヘッダ7、および下部ヘッダ8などを含む。複数の水管9は、各々、上部ヘッダ7と下部ヘッダ8との間に連結して構成されている。なお、燃料は、ガスなどの気体である例について説明するが、気体に限らず、油などの液体であってもよい。
【0015】
図2に示すように、複数の水管9は、缶体2の内部に環状に収容されており、缶体2の円周方向に所定の間隔で立設されている内側水管9aと、当該内側水管9aよりも外側において缶体2の円周方向に所定の間隔で立設されている外側水管9bとを含む。これらの内側水管9aと外側水管9bとをまとめて水管9ともいう。図1に示すように、内側水管9aのうち隣り合う水管の隙間には、当該隙間を閉塞するように、下端部の隙間を残して内側縦ヒレ9a´が設けられる。外側水管9bについても隣り合う水管の隙間には、当該隙間を閉塞するように、上端部の隙間を残して外側縦ヒレ9b´が設けられる。これにより、缶体2の略中央部に燃焼室4、および燃焼ガス通路5が形成される。燃焼ガス通路5を通った排気ガスは、排気口15から排気ダクト11に導出され缶体2外部に排出される。
【0016】
バーナ3は、燃焼室4の上方に設けられている。バーナ3は、複数の水管9の内部に導入された缶水を加熱して、蒸気を生成する。また、バーナ3には、空気供給装置から燃焼用空気が供給されるとともに、燃料供給装置から燃料ガスが供給される。空気供給装置は、送風機を含み、燃料供給装置は、流量調整弁を含む。ボイラ1の燃焼量は、ボイラ1の運転・動作を制御する制御装置により、燃焼状態(燃焼量)に応じた態様で送風機および流量調整弁が制御されることにより、連続的又は段階的に調整される。例えば、燃焼状態が高燃焼状態であるときには、流量調整弁の開度が100%に制御され、高燃焼状態よりも燃焼量が小さい低燃焼状態であるときには、流量調整弁の開度が50%に制御される。
【0017】
下部ヘッダ8は、缶体2の下部に設けられ、複数の水管9の下部と連結されている。下部ヘッダ8は、缶体2に給水を行う給水管10と接続されている。給水管10の上流側には、給水ポンプや逆止弁(いずれも図示せず)が設けられている。給水ポンプから給水管10を介して送られてくる水は、給水口14から下部ヘッダ8へ給水される。給水された水は水管9において加熱される。
【0018】
上部ヘッダ7は、缶体2の上部に設けられ、複数の水管9の上部と連結されている。上部ヘッダ7は、複数の水管9において生成した蒸気や、蒸気とともに押し上げられた水を集め、乾き蒸気と水分とに分離(気水分離)する機能を有している。上部ヘッダ7にて分離された乾き蒸気は、蒸気供給管6を介して所定の機器に送り出される。一方、上部ヘッダ7にて分離された水分は、上部ヘッダ7と下部ヘッダ8とを連通する降水管12を介して下部ヘッダ8に戻される。これにより、後述する上部ヘッダ7内で行われる循環に加えてさらに缶水が循環される。なお、降水管12には、途中に缶体2の缶水を排出するブロー配管13が接続されている。ブロー配管13にはブロー弁13aが設けられている。ブロー弁13aを開くことにより、缶体2内の缶水の排出(ブロー)を行うことができる。
【0019】
燃焼室4での燃料の燃焼による燃焼ガスは、図1の点線矢印で示すように、内側水管9aと外側水管9bとの間の燃焼ガス通路5へ導出される。そして、その燃焼ガスは、外側水管9bの外側を通り、排ガスとして、排気口15から排気ダクト11へ導出される。この際、燃焼ガスは、複数の水管9内の水と熱交換し、複数の水管9内において水の加熱が図られる。これにより、複数の水管9内において加熱された水は、蒸気となり、上部ヘッダ7から、蒸気供給管6を介して蒸気を用いる各種装置に供給される。
【0020】
以上のような缶体構造を有するボイラ1においては、1箇所に設けられている排気口15から燃焼ガスが排出されるため、燃焼ガスが排気口15に近づく方向に偏る(寄る)ように燃焼ガス通路5内を通過する。このため、排気口15に近い水管ほど燃焼ガスとより多く接するため熱負荷が高くなり、排気口15から離れている水管ほど熱負荷が低くなる。このように、排気口15との位置関係によって水管の熱負荷に偏りが生じることによる課題について、図2を参照しつつ説明する。
【0021】
図2では、説明の便宜を図るために、缶体2の中央(中心)と排気口15の幅方向(左右方向)における中央位置とを通る軸をY軸とし、当該Y軸と直交し缶体2の中央を通る軸をX軸として図示している。また、以下の説明において、排気口15側とは、缶体2をX軸で分けた場合(図2に示す上下)における、排気口15が含まれる側(図2における缶体2のX軸よりも上半分側)をいい、排気口15と反対側とは、缶体2をX軸で分けた場合における、排気口15が含まれない側(図2における缶体2のX軸よりも下半分側)をいう。
【0022】
前述したとおり、本実施形態のボイラ1においては、排気口15に近い水管ほど熱負荷が高くなり、排気口15から離れている水管ほど熱負荷が低くなる。このため、図2のX軸において大別した場合、排気口15側の水管の方が、排気口15と反対側の水管よりも熱負荷が高くなる。
【0023】
また、熱負荷が高い水管では、蒸気の生成量が多く、上部ヘッダ7に勢いよく蒸気を送るとともに水も押し上げることとなる。一方、熱負荷が低い水管では、蒸気の生成が緩慢となり、上部ヘッダ7への勢いが弱い。このため、上部ヘッダ7に押し上げられた水は、排気口15に近く熱負荷が高い水管よりも、蒸気の生成量が少なく勢いがない排気口15からより離れた熱負荷が低い水管に流れ込みやすくなる。図2のX軸において大別した場合、上部ヘッダ7に押し上げられた水は、排気口15側の水管よりも、排気口15と反対側の水管に流れ込みやすくなる。これにより、排気口15と反対側の水管の缶水については、上部ヘッダ7を介して水を循環させることができるのに対し、排気口15側の水管においては水の循環が悪くなる。その結果、缶体2内における水循環(水質)が不均一となり、排気口15に近く循環が悪い水管ほど低濃縮(低pH)の缶水となるため他の対策を施さなければ腐食しやすくなり(局部腐食)、水管の耐久性能を低下させてしまう虞があった。
【0024】
そこで、本実施形態におけるボイラ1では、上部ヘッダ7と下部ヘッダ8とを連通する連通管としての降水管12を缶体内において熱負荷が高くなる排気口15側に設けた。すなわち、上部ヘッダ7および下部ヘッダ8各々の排気口15側の所定位置において降水管12を接続させた。降水管12は、缶体外に設けられているため熱負荷はゼロである。このため、上部ヘッダ7に押し上げられた水を降水管12に流入させることができ、排気口15に近く熱負荷が高い水管に流れ込みやすくなる。これにより、排気口15側の水管内においても水の循環を促すことができ、缶体2内における水循環(水質)が極力均一となることにより、水管の局部腐食を抑制でき、水管の耐久性能を高めることができる。本実施形態における降水管12は排気口15と隣接する位置に設けられている例を示しているが、排気口15側に設けられているものであればこれに限らず、例えば、排気口15と垂直方向において重畳する位置に(例えば、Y軸上であって排気ダクト11を迂回するように)設けられているものであってもよい。
【0025】
また、特許文献1として例示したボイラでは、下部ヘッダへの給水口が排気口側であって熱負荷が高い側に設けられている。また、前述したとおり、熱負荷が高い排気口側に降水管が連通されていないボイラにおいては、排気口側の水管内の循環が悪い。このため、給水された水は、排気口側に偏り、熱負荷が高いことにより蒸発が促されることにより、排気口側の水管内にスケールが付着しやすくなる。その結果、局所的にスケールが付着した排気口側の水管が過熱されやすくなり、スケール付着による熱効率の低下を招き、ボイラとしての本来の伝熱性能を維持できない虞があった。
【0026】
そこで、本実施形態におけるボイラ1では、給水口14を、下部ヘッダ8のうち排気口15と反対側に設けた。前述したとおり、給水口14付近の熱負荷が低い水管では、蒸気の生成が緩慢であるとともに、上部ヘッダ7を介して缶水が循環される。このため、給水された水のみが急激に加熱されて蒸発してしまうことを抑制でき、給水口14付近の水管に集中して局所的にスケールが付着することを抑止できる。その結果、ボイラとしての本来の伝熱性能を維持できる。
【0027】
また、図2に示すように、本実施形態における給水口14は、Y軸方向と隣接する位置で、かつ、降水管12の略対角線上(例えば180度反対側)となる位置に設けられている。これにより、ブロー弁13aと対角線上となり、給水されたばかりの新水が循環される前に排水(ブロー)されてしまうことを抑止できるため、さらに水質の均一化が図られ、缶水が異常に濃縮されすぎてしまうことを防止できる。また、ボイラ1の奥行サイズを抑えることができ、小型化が可能となる。なお、給水口14は、排気口15と反対側に設けられているものであればこれに限らず、例えば、ボイラ1の中央位置を挟んで排気口15と正反対となる位置に(例えば、Y軸上に)設けられているものであってもよい。
【0028】
以上のように、本実施形態においては。降水管12が、缶体2において排気口15側において連通される。これにより、缶体2における熱負荷が高いことによる循環しにくい側の缶水を循環させやすくなり水質が均一となる。そのため、缶体2内の腐食を抑制し、ボイラの耐久性能が維持される。また、給水口14が、排気口15と反対側の下部ヘッダ8に設けられる。これにより、缶体2内の局所的なスケール付着を抑止し、ボイラの伝熱性能が維持される。その結果、ボイラとしての本来の性能の維持を図ることができる。
【0029】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例などについて説明する。
【0030】
上記の実施の形態では、気水分離を上部ヘッダ7内のみで行う例について説明した。しかし、図3に示すように気水分離器16が設けられているボイラにも適用することができる。このようなボイラにおいては、生成した蒸気が沸き上がった缶水とともに上部ヘッダ7から連絡管17を介して気水分離器16に流入し、当該気水分離器16により分離され、蒸気供給管6から蒸気が取り出される。また、降水管12は、気水分離器16の下部と下部ヘッダ8とを連通するように設けられており、気水分離器16により分離された缶水は、降水管12を介して下部ヘッダ8に戻される。この場合、上部ヘッダ7と下部ヘッダ8とを連通する連通管は、連絡管17、気水分離器16および降水管12により構成される。連絡管17、気水分離器16および降水管12は、缶体2内において熱負荷が高くなる排気口15側に設けられている。すなわち、上部ヘッダ7の排気口15側の所定位置において連絡管17が接続され、下部ヘッダ8の排気口15側の所定位置において降水管12が接続されている。これにより、缶体2における熱負荷が高いことによる循環しにくい側の缶水を循環させやすくなり水質が均一となる。そのため、缶体2内の腐食を抑制し、ボイラの耐久性能が維持される。また、上部ヘッダ7と下部ヘッダ8とを連通する連通管を気水分離器接続用の管に兼用できるため、部品点数を増やしてしまうことを防止できる。なお、図3では、連絡管17を、上部ヘッダ7の上方位置に接続している例を示しているが、上部ヘッダ7の排気口15側の位置に接続するものであればこれに限らず、上部ヘッダ7の下方位置に接続するものであってもよい。
【0031】
上記の実施の形態では、図1に示すように、1箇所の給水口14を介して下部ヘッダ8へ給水される例について説明した。しかし、給水口の数は、これに限らず、複数箇所設けられているものであってもよい。例えば、給水口として2箇所設ける場合、給水管を途中で2経路に分岐させて、一方の経路を第1の給水口に接続し、他方の経路を第2の給水口に接続し、2箇所の給水口を介して下部ヘッダ8へ給水されるようにしてもよい。この場合、第1の給水口と、第2の給水口とは、いずれも排気口15や降水管12と反対側となる位置に設けられているものであればよい。例えば、第1の給水口は、降水管12の略対角線上(例えば180度反対側)となる位置に設け、第2の給水口は、第1の給水口から缶体2の円周方向に所定の間隔(20度~30度に相当する距離)をあけた位置に設けられているものであってもよい。また、第1の給水口と第2の給水口とが、各々、缶体2の円周方向に所定の間隔(20度~30度に相当する距離)をあけて、その間隔の中間位置が降水管12の略対角線上(例えば180度反対側)となるように設けられているものであってもよい。
【0032】
上記の実施の形態における内側水管9aは、図1に示すように、隣り合う水管との隙間を閉塞するように、内側縦ヒレ9a´が設けられている例について説明したが、内側縦ヒレ9a´を設けずに、例えば、隣り合う水管が互いに接するように水管を詰めて配置させるようにしてもよい。また、外側水管9bについても同様に、外側縦ヒレ9b´を設けずに、隣り合う水管が互いに接するように水管を詰めて配置させるようにしてもよい。
【0033】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0034】
1 ボイラ
2 缶体
3 バーナ
4 燃焼室
5 燃焼ガス通路
6 蒸気供給管
7 上部ヘッダ
8 下部ヘッダ
9a 内側水管
9b 外側水管
9a´ 内側縦ヒレ
9b´ 外側縦ヒレ
10 給水管
11 排気ダクト
12 降水管
13 ブロー配管
13a ブロー弁
14 給水口
15 排気口
16 気水分離器
17 連絡管
図1
図2
図3