特開 2024-32233 バスバー構造

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024032233

(43)【公開日】2024-03-12

(54)【発明の名称】バスバー構造

(51)【国際特許分類】

   H01R 4/38 20060101AFI20240305BHJP

   H05K 7/06 20060101ALI20240305BHJP

【ＦＩ】

H01R4/38 C

H05K7/06 C

【審査請求】未請求

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022135790

(22)【出願日】2022-08-29

(71)【出願人】

【識別番号】000003067

【氏名又は名称】ＴＤＫ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100088155

【弁理士】

【氏名又は名称】長谷川 芳樹

(74)【代理人】

【識別番号】100113435

【弁理士】

【氏名又は名称】黒木 義樹

(74)【代理人】

【識別番号】100124062

【弁理士】

【氏名又は名称】三上 敬史

(72)【発明者】

【氏名】山口 賢一

(72)【発明者】

【氏名】金子 浩二

(72)【発明者】

【氏名】小林 康一

(72)【発明者】

【氏名】池澤 輝

【テーマコード（参考）】

5E012

【Ｆターム（参考）】

5E012BA12

(57)【要約】

【課題】バスバーのうちの外部接続部を、外部接続に適した構成とすることができるバスバー構造を提供する。
【解決手段】バスバー２は、バスバー本体部４と、外部接続される外部接続部６と、を有する。このうち、バスバー本体部４と外部接続部６とは、別体の部品として分割されている。従って、外部接続部６の部品は、バスバー本体部４の部品の構成に影響を受けることなく、外部接続される箇所として必要な構成とすることができる。以上より、バスバー２のうちの外部接続部６を、外部接続に適した構成とすることができる。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

導電性のバスバーを備えるバスバー構造であって、
前記バスバーは、バスバー本体部と、外部接続される外部接続部と、を有し、
前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、別体の部品として分割されている、バスバー構造。

【請求項2】

前記外部接続部は、応力緩和構造を備える、請求項１に記載のバスバー構造。

【請求項3】

前記外部接続部の厚みは、前記バスバー本体部の厚みに比して薄い、請求項１に記載のバスバー構造。

【請求項4】

前記外部接続部及び前記バスバー本体部の何れか一方の表面にはめっきが形成される、請求項１に記載のバスバー構造。

【請求項5】

前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、組み合わせた状態で、少なくともいずれかの一部が樹脂で一体成型された、請求項１に記載のバスバー構造。

【請求項6】

前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、前記バスバー構造を基板に固定する際に共締めされることによって互いに接続される、請求項１に記載のバスバー構造。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、バスバー構造に関する。

【背景技術】

【0002】

基板などにおいて、電子部品や端子などに電流を流すための経路として、バスバーが用いられる（例えば、特許文献１）。バスバーは、一方の端部が基板に接続されて、他方の端部が外部接続端子に接続される場合がある。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０１５－１３８７９９号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ここで、バスバーは、一端から他端に至るまで、一体の金属材料で構成される場合がある。この場合、外部接続される外部接続部と、他の部分とを同様な構成（厚み、めっき態様など）とする必要があった。従って、外部接続部を、外部接続に適した構成とすることが求められていた。

【0005】

本開示は、バスバーのうちの外部接続部を、外部接続に適した構成とすることができるバスバー構造を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本開示の一形態に係るバスバー構造は、導電性のバスバーを備えるバスバー構造であって、バスバーは、バスバー本体部と、外部接続される外部接続部と、を有し、バスバー本体部と外部接続部とは、別体の部品として分割されている。

【0007】

本開示の一形態に係るバスバー構造において、バスバーは、バスバー本体部と、外部接続される外部接続部と、を有する。このうち、バスバー本体部と外部接続部とは、別体の部品として分割されている。従って、外部接続部の部品は、バスバー本体部の部品の構成に影響を受けることなく、外部接続される箇所として要求される性能を有する構成とすることができる。以上より、バスバーのうちの外部接続部を、外部接続に適した構成とすることができる。

【0008】

外部接続部は、応力緩和構造を備えてよい。この場合、外部接続部に作用する応力を緩和することができる。

【0009】

外部接続部の厚みは、バスバー本体部の厚みに比して薄くてよい。この場合、外部接続部を薄くすることによって、加工が容易となることにより、応力緩和構造を容易に構成可能となる。さらに応力緩和構造においても変形し易くなるため、応力緩和をすることができる。

【0010】

外部接続部及びバスバー本体部の何れか一方の表面にはめっきが形成されてよい。この場合、バスバー本体部は外部接続部と分離しているため、バスバー全体に対してめっきを形成しなくとも、外部接続部またはバスバー本体部として要求される性能、例えばはんだ付け性や接触性（導電性）や経時的信頼性（錆防止）等を部分的に向上することができる。

【0011】

バスバー本体部と外部接続部とは、組み合わせた状態で、少なくともいずれかの一部が樹脂で一体成型されてよい。この場合、バスバー構造を基板に固定する際に、バスバー本体部と外部接続部とを一体の部品として取り扱うことができる。

【0012】

バスバー本体部と外部接続部とは、バスバー構造を基板に固定する際に共締めされることによって互いに接続されてよい。これにより、基板に対するネジ止めの箇所を低減することができる。

【発明の効果】

【0013】

本開示によれば、バスバーのうちの外部接続部付近を、外部接続に適した構成とすることができるバスバー構造を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】本開示の本実施形態に係るバスバー構造１が基板５０に実装された様子を示す平面図である。

【図2】バスバー構造１の斜視図である。

【図3】バスバー構造１の展開斜視図である。

【図4】比較例に係るバスバー構造を示す斜視図である。

【図5】バスバーの板取について説明するための模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

図１～図３を参照して、本開示の実施形態に係るバスバー構造１について説明する。図１は、本開示の本実施形態に係るバスバー構造１が基板５０に実装された様子を示す平面図である。図２は、バスバー構造１の斜視図である。図３は、バスバー構造１の展開斜視図である。

【0016】

図１に示すように、バスバー構造１は、バスバー２を備え、基板５０に実装される構造である。バスバー構造１は、例えば、箱状の収容体の内部空間に基板５０、電子部品５１等を収容することで構成される電子ユニット１００に適用される。電子ユニット１００として、例えば、ＤＣ／ＤＣコンバータ、充電器、ＥＣＵ（エンジン・コントロール・ユニット）などが挙げられる。図１では、このような電子ユニット１００の一部が示されている。電子ユニット１００は、基板５０と、電子部品５１と、ベースプレート５２と、を備える。また、電子ユニット１００は、少なくとも一部にバスバー構造１を備えている。バスバー構造１は、基板５０及びベースプレート５２の縁部であって、外部接続が行われる箇所に設けられる。なお、以降の説明については、ＸＹＺ座標を用いて説明を行う場合がある。Ｘ軸方向及びＹ軸方向は互いに直交する方向であり、基板５０及びベースプレート５２が広がる平面方向である。基板５０及びベースプレート５２の縁部が延びる方向がＸ軸方向である。Ｚ軸方向は、Ｘ軸方向及びＹ軸と直交する方向であり、基板５０及びベースプレート５２の厚み方向である。Ｚ軸方向のうち、バスバー構造１が設けられる主面側が正側である。Ｘ軸方向及びＹ軸方向の一方側をそれぞれ正側とし、他方側をそれぞれ負側とする。

【0017】

図１～図３に示すように、バスバー構造１は、バスバー２と、樹脂カバー３と、を備える。バスバー２は、導電性の部材であって、電流経路を構成する部材である。バスバー２の材料は特に限定されないが、銅等を採用してよい。樹脂カバー３は、バスバー２の一部を覆うことによって他の導電体からバスバー２を絶縁すると共にバスバー２を支持する樹脂性のカバーである。

【0018】

バスバー２は、バスバー本体部４と、外部接続される外部接続部６と、を有する。バスバー本体部４と外部接続部６とは、別体の部品として分割されている。バスバー本体部４及び外部接続部６は、金属板から所望の形状に切り出した部材を折り曲げ加工することによって構成される。

【0019】

バスバー本体部４は、延在部１１と、固定部１２，１３と、を有する。延在部１１は、概略Ｘ軸方向に沿って延びる部分である。延在部１１は、Ｚ軸方向に立ち上がった状態で、概略Ｘ軸方向に沿って延びる。固定部１２は、延在部１１のＸ軸方向の負側の端部に設けられる。固定部１２は、延在部１１の下端部にて屈曲し、Ｙ軸方向の正側へ突出する。固定部１３は、延在部１１のＸ軸方向の正側の端部に設けられる。固定部１３は、延在部１１の下端部にて屈曲し、Ｘ軸方向の正側へ突出する。固定部１２，１３は、ＸＹ平面と平行に広がる。固定部１２，１３は、ボルト孔１２ａ，１３ａを有しており、ボルトによって基板５０等に固定される部分である（図１参照）。

【0020】

図３に示すように、延在部１１は、Ｘ軸方向の負側から正側へ向かって順に第１の部分１４、第２の部分１６、第３の部分１７、第４の部分１８、及び第５の部分１９を有する。第１の部分１４は、延在部１１のＸ軸方向の負側の端部から、Ｘ軸方向の正側へ平行に延びる。第１の部分１４のＸ軸方向の負側の端部の下端部には、固定部１２が設けられる。第１の部分１４は、基板５０の縁部からＹ軸方向の負側へ離間した位置に設けられ、固定部１２は基板５０の縁部付近に固定される（図１参照）。

【0021】

第２の部分１６は、Ｘ軸方向の正側へ向かうに従ってＹ軸方向の正側へ向かうように傾斜している。第３の部分１７は、Ｘ軸方向の正側へ平行に延びる。第３の部分１７は、電子部品５１を通過するように配置される（図１参照）。第４の部分１８は、Ｘ軸方向の正側へ向かうに従ってＹ軸方向の負側へ向かうように傾斜している。第５の部分１９は、Ｙ軸方向の負側へ延びるように屈曲する。第５の部分１９の下端部には、固定部１３が設けられ、固定部１３は、当該位置にて基板５０に固定される（図１参照）。

【0022】

外部接続部６は、バスバー本体部４のＸ軸方向の負側の端部から、Ｙ軸方向の正側へ引き出される部材である。外部接続部６は、ＸＹ平面と平行に広がる。外部接続部６のＹ軸方向の負側の端部は固定部１２と同一のボルトにて基板５０に固定される（図１参照）。これにより、バスバー本体部４と外部接続部６とは、バスバー構造１を基板５０に固定する際に、固定部１２にて共締めされることによって互いに接続される。外部接続部６は、固定部１２の位置からＹ軸方向の正側へ延びて、ベースプレート５２の縁部よりも外部へ引き出される（図１参照）。

【0023】

外部接続部６のＹ軸方向の負側には、固定部１２のボルト孔１２ａと同軸となるボルト孔６ａが形成される。外部接続部６が基板５０に固定されるとき、外部接続部６は、ボルト孔１２ａ，６ａが同軸となるように固定部１２の上面に重ね合わせられ、固定部１２と共にボルトによって固定される（図１参照）。外部接続部６のＹ軸方向の正側の端部には、外部端子等に固定される固定部２０が形成される。固定部２０には、ボルト孔２０ａが形成される。固定部２０は、ベースプレート５２の縁部よりも外側に配置される（図１参照）。ボルト孔６ａとボルト孔２０ａとの間には、応力緩和構造２１が形成される。応力緩和構造２１は、外部接続部６の板材の一部を湾曲させることで弾性変形し易い構造とした部分である。応力緩和構造２１は、板材をＸ軸方向から見たときにアーチ状に湾曲させた形状を有する。

【0024】

外部接続部６とバスバー本体部４とは別体の部品として分割されているため、互いに異なる素材の異なる板材、（仮に同一の素材の場合には）互いに板厚の異なる板材を用いて製造されてよく、さらに互いに異なる表面加工がなされてもよい。具体的に、外部接続部６の厚みは、バスバー本体部４の厚みに比して薄い。すなわち、外部接続部６は、バスバー本体部４よりも薄い板材によって形成される。厚みは特に限定されないが、仮にバスバー本体部４の厚みを０．３～３．０ｍｍとした場合、外部接続部６はバスバー本体部４に対して１０～５０％の厚みであってよい。なお、当該厚みは一例に過ぎず、適宜変更可能である。

【0025】

また、外部接続部６の表面加工については、表面にはめっきが形成される。外部接続部６は、板材から切り出されて応力緩和構造２１を形成した後、めっき処理がなされる。なお、バスバー本体部４には、必要に応じてめっきが形成される場合もあるが、されていなくともよい。

【0026】

樹脂カバー３は、バスバー２の少なくとも一部を覆う樹脂性の成形部品である。樹脂カバー３は、カバー部２３，２４と、支持部２６と、を備える。カバー部２３は、バスバー本体部４の第２の部分１６を覆う部分である（図２、３参照）。カバー部２４は、バスバー本体部４の第３の部分１７を覆う部分である（図２、３参照）。支持部２６は、外部接続部６を支持する部分である。支持部２６は、外部接続部６のボルト孔６ａとボルト孔２０ａとの間の位置において、外部接続部６の少なくとも一部を覆うと共にＸ軸方向に延びる（図２、３参照）。支持部２６は、外部接続部６にＸ軸方向の負側に隣り合う位置に固定部２７を有し、外部接続部６にＸ軸方向の正側に隣り合う位置に固定部２８を有する。固定部２７，２８はボルト孔２７ａ，２８ａを有しており、ボルトによってベースプレート５２に固定される（図１参照）。これにより、外部接続部６が固定部２７，２８を介してベースプレート５２に固定される。

【0027】

図２に示すように、樹脂カバー３は、バスバー本体部４と外部接続部６とを組み合わせた状態で、樹脂の一体成形を行うことによって形成される。従って、樹脂カバー３は、バスバー本体部４と外部接続部６とを互いに固定された状態にて、これらの部材を支持することができる。そのため、バスバー構造１は、バスバー本体部４、外部接続部６、及び樹脂カバー３が互いに固定された状態の一つの部材として取り扱うことができる。なお、バスバー構造１を基板５０及びベースプレート５２に実装するときは、バスバー本体部４と外部接続部６とを一つの部材として取り扱うことができるが、樹脂カバー３を含めた一体成型製造時においてはバスバー本体部４と外部接続部６とは別体として互いに分離している。このような状態は、別体の部品として分割された状態である。

【0028】

次に、本実施形態に係るバスバー構造１の作用・効果について説明する。

【0029】

まず、図４を参照して、比較例に係るバスバー構造２００について説明する。バスバー構造２００は、バスバー２０２と、樹脂カバー２０３と、を備える。バスバー２０２は、バスバー本体部４と外部接続部６とが一体的に形成され、一つの部品として構成される。すなわち、外部接続部６、固定部１２、延在部１１、及び固定部１３が一体的に形成されて一つの部品として構成される。外部接続部６と固定部１２との間には切れ目などがなく、板材が連続した状態にて互いに固定されている。比較例に係るバスバー構造２００では、外部接続部６とバスバー本体部４とが同一の板材からプレス等で打ち抜かれ、加工によって形成される。従って、外部接続部６の厚みはバスバー本体部４の厚みと同一となる。この場合、外部接続部６が厚すぎることで外部の部品との締結部における応力緩和が不十分になる場合や、応力緩和構造２１の加工が難しくなる場合がある。あるいは、外部接続部６を薄くすると、バスバー本体部４の強度低下及び抵抗成分の増加による電圧降下や発熱が増大する場合がある。また、外部接続部６に要求される性能、例えば、はんだ付け性や接触性（導電性）や接続部における経時的信頼性等を向上するためにめっきを形成する場合、バスバー２０２全体にめっきを形成する必要があるため、めっきに関するコストアップという問題がある。

【0030】

これに対し、本実施形態に係るバスバー構造１において、バスバー２は、バスバー本体部４と、外部接続される外部接続部６と、を有する。このうち、バスバー本体部４と外部接続部６とは、別体の部品として分割されている。従って、外部接続部６の部品は、バスバー本体部４の部品の構成に影響を受けることなく、外部接続される箇所として要求される性能を満たす構成とすることができる。以上より、バスバー２のうちの外部接続部６を、外部接続に適した構成とすることができる。

【0031】

外部接続部６は、応力緩和構造２１を備えてよい。この場合、外部接続部６に作用する応力を緩和することができる。

【0032】

外部接続部６の厚みは、バスバー本体部４の厚みに比して薄くてよい。この場合、外部接続部６を薄くすることによって、加工が容易となることにより、応力緩和構造２１を容易に構成可能となる。さらに応力緩和構造２１においても変形し易くなるため、外部の部品との締結部の応力緩和をすることができる。

【0033】

外部接続部６の表面にはめっきが形成されてよい。この場合、バスバー本体部４は外部接続部６と分離しているため、バスバー２全体に対してめっきを形成しなくとも、外部接続部６に要求される性能、例えば、はんだ付け性や接触性（導電性）や接続部における経時的信頼性（錆防止）等を部分的に向上することができる。また、バスバー全体２にめっきを形成しない構成とすることにより、めっきに関するコストアップを抑えることが可能となる。

【0034】

なお、ユーザー側との接続部である外部接続部６において、めっきコストを抑えるためにめっき不要とする要求がある一方、バスバー本体部４は電子ユニット内部で他の電子部品をはんだ付けする要求によってめっきが必要な場合がある。この場合も、バスバー本体部４は外部接続部６と分離しているため、バスバー全体２にめっきを形成しない構成とすることにより、めっきに関するコストアップを抑えることが可能となる。

【0035】

バスバー本体部４と外部接続部６とは、組み合わせた状態で、少なくともいずれかの一部が樹脂で一体成型されてよい。この場合、バスバー構造１を基板５０に固定する際に、バスバー本体部４と外部接続部６とを一体の部品として取り扱うことができる。

【0036】

バスバー本体部４と外部接続部６とは、バスバー構造１を基板５０に固定する際に共締めされることによって互いに接続されてよい。これにより、基板５０に対するネジ止めの箇所を低減することができる。

【0037】

また、バスバー締結点を基板５０と接続することにより、電子ユニットにおける出力端において電子ユニット内において、基板５０内に構成されて別回路（例えば各種フィルタ回路等）へ接続することが可能となる。

【0038】

また、バスバー本体部４と外部接続部６とを別体とすることで、板材からの材料の板取数（材料コスト）が改善される。図５（ａ）は、板材から切り出して、屈曲する前段階のバスバー２０２を示す。板材からの切断時におけるバスバー２０２は延在部１１から屈曲する固定部１２及び外部接続部６の部分の長さが、固定部１３の長さより長くなる。よって、外部接続部６の長さを基準として板取範囲Ｅ１を設定する必要があるため、板取範囲Ｅ１が広くなってしまう。一方、本実施形態に係るバスバー２は、図５（ｂ）に示すように、外部接続部６が固定部１２とは別体であるため、バスバー本体部４の固定部１２側の突出量を短く抑えることができる。そのため、バスバー本体部４の板取範囲Ｅ２を狭くすることができる。これにより、板取数を改善することができ、材料費を低減することでコスト削減を図ることができる。

【0039】

また、バスバー構造１が樹脂カバー３を有することで、一体構造とすることができるため、バスバー構造１の基板５０及びベースプレート５２に対する組立性を向上できる。また、バスバー構造１が樹脂カバー３を有することで他部品とバスバー２との絶縁距離を確保することができる。また、樹脂カバー３が固定部２７，２８を有することでベースプレート５２への固定が可能となるため、防振性を向上できる。

【0040】

本開示は、上述の実施形態に限定されるものではない。

【0041】

各図面に示す各部材の配置や形状は一例に過ぎず、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、バスバー２の形状は図１～図３に示すものに限定されず、適宜変更してよい。また、基板５０に対するバスバー構造１の取付位置も適宜変更してよい。

【0042】

［形態１］
導電性のバスバーを備えるバスバー構造であって、
前記バスバーは、バスバー本体部と、外部接続される外部接続部と、を有し、
前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、別体の部品として分割されている、バスバー構造。
［形態２］
前記外部接続部は、応力緩和構造を備える、形態１に記載のバスバー構造。
［形態３］
前記外部接続部の厚みは、前記バスバー本体部の厚みに比して薄い、形態１又は２に記載のバスバー構造。
［形態４］
前記外部接続部及び前記バスバー本体部の何れか一方の表面にはめっきが形成される、形態１～３の何れか一項に記載のバスバー構造。
［形態５］
前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、組み合わせた状態で、少なくともいずれかの一部が樹脂で一体成型された、形態１～４の何れか一項に記載のバスバー構造。
［形態６］
前記バスバー本体部と前記外部接続部とは、前記バスバー構造を基板に固定する際に共締めされることによって互いに接続される、形態１～５に記載のバスバー構造。

【符号の説明】

【0043】

１…バスバー構造、２…バスバー、４…バスバー本体部、６…外部接続部。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】