(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032236
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】支柱支持装置
(51)【国際特許分類】
E04G 5/04 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
E04G5/04 C
E04G5/04 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135793
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】311001772
【氏名又は名称】株式会社フクザワ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】豊田 清昭
(57)【要約】
【課題】足場の構築時における作業性を向上できる支柱支持装置を提供する。
【解決手段】支柱支持装置100は、立ち上がり壁WLの高さ方向となる第1方向D1に延びる第1固定フレーム110と、第1固定フレーム110から立ち上がり壁WLの厚さ方向となる第2方向D2に延びる第2固定フレーム120と、第2固定フレーム120に対して第2方向D2に移動する可動フレーム160と、可動フレーム160に固定され、第2方向D2において第1固定フレーム110と対向する押さえ部180と、可動フレーム160を第2固定フレーム120に対して移動させる間隔調整部と、第1固定フレーム110に固定され、支柱20を把持するクランプ230を保持するホルダ220と、を備える。第1固定フレーム110は、第1方向D1におけるホルダ220の固定位置を調整するための複数の固定孔116を有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の立ち上がり壁に装着され、前記立ち上がり壁に沿って延びる支柱を支持する支柱支持装置であって、
前記立ち上がり壁の高さ方向となる第1方向に延びる第1固定フレームと、
前記第1固定フレームから前記立ち上がり壁の厚さ方向となる第2方向に延びる第2固定フレームと、
前記第2方向に延び、前記第2固定フレームに対して前記第2方向に移動する可動フレームと、
前記可動フレームに固定され、前記第2方向において前記第1固定フレームと対向する押さえ部と、
前記可動フレームを前記第2固定フレームに対して移動させることにより、前記第1固定フレームと前記押さえ部との間隔を調整する間隔調整部と、
前記第1固定フレームに固定され、前記支柱を把持するクランプを保持するホルダと、を備え、
前記第1固定フレームは、前記第1方向における前記ホルダの固定位置を調整する位置調整部を有する
支柱支持装置。
【請求項2】
前記位置調整部は、前記第1固定フレームにおいて前記第1方向に並ぶ複数の固定孔であって、
前記ホルダは、前記複数の固定孔のうちの何れかの固定孔を通る締結部材によって、前記第1固定フレームに固定される
請求項1に記載の支柱支持装置。
【請求項3】
前記第2固定フレームは、筒状をなす内筒と、前記内筒に固定されるナットと、を有し、
前記可動フレームは、筒状をなすとともに前記内筒が挿入される外筒と、前記外筒に固定される軸受部と、を有し、
前記間隔調整部は、前記可動フレームの前記軸受部に回転可能に支持されるとともに、前記第2固定フレームの前記ナットに螺合するねじ軸を有し、前記ねじ軸の回転に伴い、前記ねじ軸の回転方向に応じた方向に前記可動フレームを前記第2固定フレームに対して移動させる
請求項1又は請求項2に記載の支柱支持装置。
【請求項4】
前記間隔調整部は、前記ねじ軸に固定されるストッパを有し、
前記ストッパは、前記間隔が広くされる場合、前記ナットに接触することにより、前記可動フレームの前記第2固定フレームに対する移動を制限する
請求項3に記載の支柱支持装置。
【請求項5】
前記ねじ軸の頭部は、前記可動フレームの前記外筒に収容されている
請求項3に記載の支柱支持装置。
【請求項6】
前記可動フレームは、前記ねじ軸の頭部が隠れるように、前記外筒の開口を塞ぐカバーを有する
請求項4に記載の支柱支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支柱支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、建築物の外壁に沿って足場を構築するための支柱支持装置が記載されている。支柱支持装置は、建築物の立ち上がり壁に装着された状態で、複数の緊結部を有する支柱を支持する。支柱支持装置に支持された支柱の緊結部には、例えば、ブラケットの端部に設けられるくさびが挿入される。こうして、ブラケットの端部が支柱に緊結される。支柱に緊結されたブラケットに踏み板を載せれば、建築物の外壁に沿って足場が構築される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような支柱支持装置は、足場の構築時における作業性を向上させる点について改善の余地が残されていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する支柱支持装置は、建築物の立ち上がり壁に装着され、前記立ち上がり壁に沿って延びる支柱を支持する支柱支持装置であって、前記立ち上がり壁の高さ方向となる第1方向に延びる第1固定フレームと、前記第1固定フレームから前記立ち上がり壁の厚さ方向となる第2方向に延びる第2固定フレームと、前記第2方向に延び、前記第2固定フレームに対して前記第2方向に移動する可動フレームと、前記可動フレームに固定され、前記第2方向において前記第1固定フレームと対向する押さえ部と、前記可動フレームを前記第2固定フレームに対して移動させることにより、前記第1固定フレームと前記押さえ部との間隔を調整する間隔調整部と、前記第1固定フレームに固定され、前記支柱を把持するクランプを保持するホルダと、を備え、前記第1固定フレームは、前記第1方向における前記ホルダの固定位置を調整する位置調整部を有する。
【0006】
例えば、複数の階層にわたって足場を構築する場合を想定すると、ある階層の立ち上がり壁に装着した支柱支持装置は、当該階層の上層又は下層から延長される支柱を支持する必要が生じる。このため、複数の階層の高さなどによっては、支柱支持装置が上層又は下層から延びる支柱をクランプで把持しようとする際に、支柱の緊結部の位置とクランプの位置とが上下方向に重なる場合がある。この場合、支柱支持装置のクランプは支柱を把持することができなくなる。この点、上記構成の支柱支持装置は、上下方向において、第1固定フレームに対するホルダの固定位置を調整できる。このため、支柱支持装置が上層又は下層から延びる支柱をクランプで把持しようとする際に、上下方向におけるクランプの位置を支柱の緊結部の位置からずらすことができる。したがって、支柱支持装置は、足場の構築時における作業性を向上できる。
【0007】
支柱支持装置において、前記位置調整部は、前記第1固定フレームにおいて前記第1方向に並ぶ複数の固定孔であって、前記ホルダは、前記複数の固定孔のうちの何れかの固定孔を通る締結部材によって、前記第1固定フレームに固定されることが好ましい。
【0008】
支柱支持装置は、締結部材によって、第1固定フレームに対するホルダの固定位置を容易に調整できる。
支柱支持装置において、前記第2固定フレームは、筒状をなす内筒と、前記内筒に固定されるナットと、を有し、前記可動フレームは、筒状をなすとともに前記内筒が挿入される外筒と、前記外筒に固定される軸受部と、を有し、前記間隔調整部は、前記可動フレームの前記軸受部に回転可能に支持されるとともに、前記第2固定フレームの前記ナットに螺合するねじ軸を有し、前記ねじ軸の回転に伴い、前記ねじ軸の回転方向に応じた方向に前記可動フレームを前記第2固定フレームに対して移動させることが好ましい。
【0009】
支柱支持装置は、ねじ軸の回転に応じて、第1固定フレームと押さえ部との間隔を調整できる。つまり、支柱支持装置は、立ち上がり壁に対する着脱が容易となる。
支柱支持装置において、前記間隔調整部は、前記ねじ軸に固定されるストッパを有し、前記ストッパは、前記間隔が広くされる場合、前記ナットに接触することにより、前記可動フレームの前記第2固定フレームに対する移動を制限することが好ましい。
【0010】
支柱支持装置は、ストッパにより、可動フレームに対する第2固定フレームの移動範囲を制限できる。例えば、支柱支持装置は、ストッパにより、可動フレームが第2固定フレームから脱落することを抑制できる。
【0011】
支柱支持装置において、前記ねじ軸の頭部は、前記可動フレームの前記外筒に収容されていることが好ましい。
支柱支持装置は、ねじ軸の頭部が可動フレームに収容されているため、ねじ軸の頭部に何らかの物体が接触することを抑制できる。
【0012】
支柱支持装置において、前記可動フレームは、前記ねじ軸の頭部が隠れるように、前記外筒の開口を塞ぐカバーを有することが好ましい。
支柱支持装置は、ねじ軸の頭部がカバーによって覆われているため、ねじ軸の頭部に何らかの物体が接触することをより抑制できる。さらに、支柱支持装置は、ねじ軸の頭部が作業者ではない者の目に触れることを抑制できる。
【発明の効果】
【0013】
支柱支持装置は、足場の構築時における作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図5】
図5は、支柱支持装置を立ち上がり壁に装着する様子を説明する側面図である。
【
図6】
図6は、支柱支持装置を立ち上がり壁に装着する様子を説明する側面図である。
【
図7】
図7は、支柱支持装置が支柱を支持する様子を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、支柱支持装置を備える仮設足場の一実施形態について説明する。
<仮設足場>
図1に示すように、仮設足場10は、建築物の複数のフロアにわたって、建築物の外壁に沿って設置される。仮設足場10は、複数の支柱20と、複数のブラケット30と、複数の踏板40と、複数の支柱支持装置100と、を備える。なお、
図1では、説明理解の容易のために、仮設足場10の一部のみを抽出している。
【0016】
支柱20は、円筒状をなす支柱本体21と、支柱本体21の軸方向に等間隔に並ぶ複数の緊結部22と、を有する。支柱本体21の長手方向における第1端の外径は、支柱本体21の長手方向における第2端の内径よりも僅かに小さくなっている。つまり、2本の支柱20のうち、一方の支柱本体21の第1端を他方の支柱本体21の第2端に挿入することにより、2本の支柱20を連結することができる。緊結部22は、支柱20の軸方向を板厚方向とする平板状をなしている。緊結部22は、板厚方向に貫通する4つの係合孔23を有する。4つの係合孔23は、支柱本体21の周方向に等間隔に並んでいる。
【0017】
ブラケット30は、棒状をなす連結棒31と、連結棒31の両端部から連結棒31の軸方向と交差する方向にそれぞれ延びる2つのくさび32と、を有する。2つのくさび32は、同じ形状をなすとともに、同方向に延びている。くさび32の形状は、基端から先端に向かうに連れて細くなっている。くさび32の形状は、支柱20の緊結部22の係合孔23に対応している。
【0018】
踏板40は、平面視において矩形状をなす踏板本体41と、踏板本体41から延びる4つのフック42と、を有する。4つのフック42は、踏板本体41の長手方向と直交する2つの側面から延びている。フック42の形状は、ブラケット30の連結棒31に対応している。
【0019】
<支柱支持装置100>
図2及び
図3に示すように、支柱支持装置100は、第1固定フレーム110と、第2固定フレーム120と、連結部150と、可動フレーム160と、押さえ部180と、間隔調整部190と、を備える。また、支柱支持装置100は、2つのホルダ220と、2つのクランプ230と、複数のクッション240と、複数の固定ボルト251及び複数の固定ナット252と、を備える。
【0020】
以降の説明では、支柱支持装置100を建築物の立ち上がり壁WLに装着したときに上下方向となる方向を第1方向D1とする。また、第1方向D1と直交する方向を第2方向D2とし、第1方向D1及び第2方向D2の両方向と直交する方向を第3方向D3とする。第1方向D1は立ち上がり壁WLの高さ方向に相当し、第2方向D2は立ち上がり壁WLの厚さ方向に相当する。なお、立ち上がり壁WLとは、建築物のベランダ及び屋上などの床から鉛直上方に延びる壁部である。立ち上がり壁WLは、手すり壁といったり、パラペットといったりすることもある。
【0021】
図2~
図4に示すように、第1固定フレーム110は、第1方向D1を長手方向とする筒状をなしている。第1固定フレーム110は、第1方向D1に対して正方形状をなす断面形状を有する角パイプである。第1固定フレーム110は、第2方向D2を板厚方向とする2つの第2側壁111,112と、第3方向D3を板厚方向とする2つの第3側壁113,114と、を有する。
【0022】
図4に示すように、第2側壁111は、第2方向D2に貫通する連通孔115を有する。連通孔115の形成位置は、第2側壁111の長手方向における端部寄りの位置となっている。
図2及び
図3に示すように、第3側壁113,114は、第3方向D3に貫通する複数の固定孔116を有する。複数の固定孔116は、2つの第3側壁113,114において、第1方向D1に等間隔に並んでいる。複数の固定孔116は「間隔調整部」に相当している。
【0023】
図2及び
図3に示すように、第2固定フレーム120は、第1外筒130と、内筒140と、を有する。
図4に示すように、第2固定フレーム120は、ナット121と、保持板122と、スペーサ123と、を有する。第2固定フレーム120は、第2方向D2を長手方向としている。以降の説明では、第2固定フレーム120の長手方向における一端を基端といい、第2固定フレーム120の長手方向における他端を先端という。
【0024】
図2及び
図3に示すように、第1外筒130及び内筒140は、第2方向D2を長手方向とする筒状をなしている。第1外筒130及び内筒140は、第2方向D2に対して正方形状をなす断面形状を有する角パイプである。
【0025】
第1外筒130は、第1方向D1を板厚方向とする2つの第1側壁131,132と、第3方向D3を板厚方向とする2つの第3側壁133,134と、を有する。第1外筒130の外径は第1固定フレーム110の外径と同等である。ここで、第1外筒130の外径とは、2つの第1側壁131,132の外面間の距離であるとともに、2つの第3側壁133,134の外面間の距離である。第1外筒130は、第1固定フレーム110の端部に接合されている。詳しくは、第1外筒130の第1側壁131の基端部と第1固定フレーム110の長手方向における端面とが接合されている。この点で、第2固定フレーム120は、第1固定フレーム110から第2方向D2に延びているといえる。
【0026】
内筒140は、第1方向D1を板厚方向とする2つの第1側壁141,142と、第3方向D3を板厚方向とする2つの第3側壁143,144と、を有する。内筒140の外径は、第1外筒130の内径よりも小さくなっている。ここで、第1外筒130の内径とは、2つの第1側壁131,132の内面間の距離であるとともに、2つの第3側壁133,134の内面間の距離である。内筒140の基端部は、第1外筒130の先端部に挿入された状態で、第1外筒130に接合されている。つまり、内筒140の基端部及び第1外筒130の先端部は、第2方向D2に重なっている。
【0027】
なお、本実施形態において、接合とは、部材同士が相互に離れないように繋ぎ合わせることをいう。部材同士を接合する手段は、溶接であればよいが、スペースに余裕があれば締結であってもよいし、接合強度が要求されないのであれば接着であってもよい。
【0028】
図4に示すように、保持板122は、第2方向D2を板厚方向とする矩形板状をなしている。保持板122の中央部には、板厚方向に保持孔122aが貫通している。保持板122は、ナット121を保持している。このとき、保持板122の保持孔122aの軸線及びナット121のねじ穴の軸線は、同一直線上に位置している。保持板122は、内筒140の内側であって、内筒140の基端よりも先端に近い位置に配置されている。詳しくは、保持板122は、2つの第1側壁141,142の内面及び2つの第3側壁143,144の内面に接合されている。このとき、保持板122の保持孔122aの軸線と内筒140の中心線とは同一直線上に位置していることが好ましい。スペーサ123は、第1方向D1を板厚方向とする矩形板状をなしている。スペーサ123は、内筒140に接合されている。詳しくは、スペーサ123は、内筒140の第1側壁141の外側であって、内筒140の基端よりも先端に近い位置に接合されている。第2方向D2において、スペーサ123は、保持板122よりも、内筒140の先端の近くに位置している。
【0029】
図2及び
図4に示すように、連結部150は、連結板151と、カバーパネル152と、を有する。
連結板151は、第2方向D2を板厚方向とする矩形板状をなしている。
図4に示すように、連結板151には、板厚方向に作業孔151a及び連結孔151bが貫通している。作業孔151a及び連結孔151bは、第1方向D1に並んでいる。作業孔151aは通常の孔であるのに対して、連結孔151bは内側面がねじ切りされたねじ孔となっている。作業孔151aの内径は、連結孔151bの内径よりも大きくなっている。連結板151は、第1固定フレーム110の第2側壁111と第2固定フレーム120の長手方向における端面とに接合されている。このとき、作業孔151aの軸線は内筒140の中心線と同一直線上に位置し、連結孔151bの軸線は第1固定フレーム110の連通孔115の軸線と同一直線上に位置している。
【0030】
カバーパネル152は、第2方向D2を板厚方向とする矩形板状をなしている。カバーパネル152は、作業孔151a及び連結孔151bのうち作業孔151aだけを覆うことのできる大きさとなっている。カバーパネル152の板厚は、連結板151の板厚よりも薄くなっている。カバーパネル152は、ねじなどの締結部材を介して、カバーパネル152に固定されている。
【0031】
図2~
図4に示すように、可動フレーム160は、第2外筒170と、支持板161と、カバー162と、を有する。可動フレーム160は、第2方向D2を長手方向としている。以降の説明では、可動フレーム160の長手方向における一端を基端といい、可動フレーム160の長手方向における他端を先端という。
【0032】
第2外筒170は、第2方向D2を長手方向とする筒状をなしている。第2外筒170は、第2方向D2に対して正方形状をなす断面形状を有する角パイプである。第2外筒170は、第1方向D1を板厚方向とする2つの第1側壁171,172と、第3方向D3を板厚方向とする2つの第3側壁173,174と、を有する。第2外筒170の外径は第1外筒130の外径と同等であり、第2外筒170の内径は第1外筒130の内径と同等である。つまり、第2外筒170の内径は、内筒140の外径よりも大きくなっている。第2外筒170の第1側壁172は、基端寄りの位置に第2外筒170の中心線に向かって凹む凹部175を有する。凹部175は、第1側壁172を除く他の側壁に設けてもよい。
【0033】
図4に示すように、支持板161は、第2方向D2を板厚方向とする矩形板状をなしている。支持板161の中央部には、板厚方向に支持孔161aが貫通している。支持孔161aの内径は、保持板122の保持孔122aの内径と同等となっている。支持板161は、第2外筒170の内側であって、第2外筒170の基端よりも先端に近い位置に配置されている。詳しくは、支持板161は、2つの第1側壁171,172の内面及び2つの第3側壁173,174の内面に接合されている。このとき、支持板161の支持孔161aの軸線と第2外筒170の中心線とは同一直線上に位置している。また、支持板161の先端側の面は、第2外筒170の先端側の面よりも第2外筒170の基端に向かって進んだ位置に位置している。このため、可動フレーム160を第1方向D1又は第3方向D3から見ると、支持板161は、第2外筒170の先端部に隠れている。支持板161は「軸受部」に相当している。
【0034】
第2外筒170の基端には、内筒140の先端が挿入されている。このとき、第2外筒170の中心線及び内筒140の中心線は同一直線上に位置している。つまり、支持板161の支持孔161aの軸線及び保持板122の保持孔122aの軸線は同一直線上に位置している。また、第1方向D1及び第3方向D3において、第2外筒170と内筒140との間には隙間が存在しているため、第2外筒170は、内筒140に対して第2方向D2に移動可能となっている。第1方向D1において、第2固定フレーム120のスペーサ123は、第2外筒170の第1側壁171の内側面に接し、第2外筒170の第1側壁172の凹部175は、第2固定フレーム120の内筒140の第1側壁142の外側面に接している。このため、第2外筒170と内筒140との間には隙間が存在しているものの、第1方向D1において、内筒140と第2外筒170との間にガタツキが生じにくいようになっている。
【0035】
図2及び
図3に示すように、カバー162は、ゴム又は樹脂などのエラストマーによって構成されている。カバー162は、第2外筒170の先端側の開口に応じた形状をなしている。カバー162は、第2外筒170の先端側の開口を覆うように第2外筒170に装着される。このとき、カバー162の一部は弾性変形しつつ第2外筒170に挿入される。つまり、カバー162は、自身の弾性変形により、第2外筒170に装着される。このため、カバー162を第2外筒170に着脱する際に、ねじなどの締結部材及び工具が不要となる。
【0036】
図2~
図4に示すように、押さえ部180は、押さえ板181と、補強板182と、を有する。押さえ板181は、第2方向D2を板厚方向とする矩形板状をなしている。押さえ板181は、第2方向D2において、第1固定フレーム110の第2側壁112と対向するように、可動フレーム160の第1側壁171に接合されている。補強板182は、第3方向D3を板厚方向としている。補強板182は、第1固定フレーム110の第1側壁171と押さえ板181とを接合している。
【0037】
図4に示すように、間隔調整部190は、ねじ軸191と、ワッシャ192と、固定ピン193と、ストッパ210と、を有する。
ねじ軸191は、頭部191aとねじ部191bとを有するボルトである。ねじ軸191の軸方向における長さは、第2固定フレーム120の第2方向D2における長さと同等となっている。ねじ軸191の呼び径は、第2固定フレーム120のナット121の呼び径と対応している。ねじ軸191は、可動フレーム160の第2外筒170の先端側の開口から可動フレーム160の第2外筒170と第2固定フレーム120の内筒140とに挿入されている。このとき、ねじ軸191は、支持板161の支持孔161aと保持板122の保持孔122aとを通過している。また、ねじ軸191は、第2固定フレーム120のナット121に螺合している。ねじ軸191の軸方向において、ねじ軸191の頭部191aは支持板161の一端側に位置し、ワッシャ192は支持板161の他端側に位置している。つまり、ねじ軸191の頭部191aとワッシャ192とは、可動フレーム160の支持板161を第2方向D2に挟んでいる。固定ピン193は、ねじ部191bの頭部191aに近い部分を径方向に貫通している。こうして、固定ピン193は、ワッシャ192を位置決めしている。
【0038】
間隔調整部190において、ねじ軸191が回転すると、ねじ軸191の回転方向に応じて、ねじ軸191が第2方向D2に移動する。例えば、
図4に示すように、ねじ軸191の頭部191aがナット121に接近する方向に移動する場合、ねじ軸191の頭部191aは可動フレーム160の支持板161を同方向に押す。すると、可動フレーム160が押さえ部180とともに、ねじ軸191の頭部191aと同方向に移動する。その結果、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が狭くなる。一方、ねじ軸191の頭部191aがナット121から離れる方向に移動する場合、ワッシャ192は可動フレーム160の支持板161を同方向に押す。すると、可動フレーム160が押さえ部180とともに、ねじ軸191の頭部191aと同方向に移動する。その結果、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が広くなる。
【0039】
以降の説明では、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が狭くなるときの可動フレーム160の移動方向を収縮方向D21という。一方、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が広くなるときの可動フレーム160の移動方向を伸長方向D22という。収縮方向D21及び伸長方向D22は、何れも第2方向D2に沿う方向である。可動フレーム160が収縮方向D21に移動する場合、支柱支持装置100の第2方向D2における全長が短くなる。一方、可動フレーム160が伸長方向D22に移動する場合、支柱支持装置100の第2方向D2における全長が長くなる。
【0040】
こうして、本実施形態の間隔調整部190は、電動工具などでねじ軸191の頭部191aを回転させることにより、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔を調整することができる。なお、手動の工具などで、ねじ軸191の頭部191aを回転させることも可能である。
【0041】
図4に示すように、ストッパ210は、円管211と、接合ナット212と、を有する。円管211の内径は、ねじ軸191のねじ部191bの外径よりも大きく、円管211の外径は第2固定フレーム120のナット121のねじ孔の内径よりも大きくなっている。円管211の軸方向における長さは、ねじ軸191の軸方向における長さよりも短くなっている。接合ナット212の呼び径は、ねじ軸191の呼び径と対応している。接合ナット212は、円管211の軸方向における端面に接合されている。このとき、円管211の中心線と接合ナット212の軸線とは、同一直線上に位置している。ストッパ210には、円管211の接合ナット212が接合されていない方の開口からねじ軸191が挿入されている。このとき、ねじ軸191のねじ部191bは、円管211を通るとともに接合ナット212に螺合している。そして、接合ナット212の端面とねじ軸191の端面とが一致した状態で、接合ナット212とねじ軸191とが接合されている。なお、ストッパ210のねじ軸191に対する接合作業は、可動フレーム160を最も収縮方向D21に移動させた状態で、連結板151の作業孔151aを介して行われる。
【0042】
ここで、第2方向D2における第2固定フレーム120のナット121とストッパ210との間隔を「第1距離L1」とする。また、第2方向D2における第2固定フレーム120の内筒140の先端面と可動フレーム160の第2外筒170の基端面との間をなす距離を「第2距離L2」とする。第2距離L2は、第2固定フレーム120と可動フレーム160との重複量ということもできる。本実施形態では、可動フレーム160の位置に関わらず、第2距離L2が第1距離L1よりも必ず長くなっている。この条件を満たす限り、第1距離L1が最小値である「0」となる場合であっても、第2距離L2が「0」よりも大きくなる。つまり、第2固定フレーム120から可動フレーム160が脱落することはなくなる。
【0043】
図2及び
図3に示すように、ホルダ220は、2つの挟持板221と、第1接続板222と、2つの立設板223と、第2接続板224と、を有する。2つの挟持板221と2つの立設板223は、第3方向D3を板厚方向とし、第1接続板222及び第2接続板224は、第2方向D2を板厚方向としている。2つの挟持板221は、第1接続板222に接続されることにより第3方向D3に間隔をあけて位置している。2つの挟持板221の間隔は、第1固定フレーム110の外径と同等となっている。2つの挟持板221は、板厚方向に貫通する2つの固定孔225を有する。2つの固定孔225は、第1方向D1に間隔をあけて位置している。2つの固定孔225の形成間隔は、第1固定フレーム110における複数の固定孔116の形成間隔の2倍となっている。2つの固定孔225の形成間隔は、第1固定フレーム110における複数の固定孔116の形成間隔の整数倍であればよい。2つの立設板223は、第3方向D3に間隔をあけた状態で第1接続板222から延びている。第2接続板224は、2つの立設板223の先端同士を接続している。
【0044】
ホルダ220は、固定ボルト251及び固定ナット252によって、第1固定フレーム110に固定されている。ホルダ220を第1固定フレーム110に固定する場合には、ホルダ220の2つの固定孔225を第1固定フレーム110の複数の固定孔116のうちの2つの固定孔116に位置合わせする。続いて、位置合わせした固定孔116,225に2つの固定ボルト251を挿通させた後、2つの固定ボルト251に2つの固定ナット252をそれぞれ螺合させる。こうして、ホルダ220が第1固定フレーム110に固定される。本実施形態では、第1固定フレーム110に対して2つのホルダ220が固定されているが、第1固定フレーム110に固定するホルダ220の数は適宜に変更可能である。また、固定ボルト251及び固定ナット252は「締結部材」の一例に相当している。
【0045】
また、ホルダ220の第2接続板224には、ボルトなどの締結部材によって、クランプ230が固定されている。言い換えれば、ホルダ220に固定されるクランプ230は交換したり着脱したりすることが可能となっている。こうして、ホルダ220は、クランプ230を保持している。
【0046】
図2及び
図3に示すように、クランプ230は、固定片231と、可動片232と、連結ボルト233と、連結ナット234と、を有する。可動片232は、固定片231に対して回転可能に支持されている。固定片231の回転軸線の延びる方向からクランプ230を見たとき、固定片231及び可動片232は半円状をなす部分を有している。また、可動片232は、可動片232の回転軸線の延びる方向と交差する方向に延びる係合溝232aを有する。係合溝232aの幅は、連結ボルト233の軸径よりも僅かに大きくなっている。連結ボルト233は、固定片231に回転可能に支持されている。連結ボルト233の回転軸線は可動片232の回転軸線と平行に延びている。連結ボルト233は、回転軸線回りに回転することにより、可動片232の係合溝232aに出入りする。連結ナット234は、連結ボルト233に螺合している。連結ナット234は、可動片232の係合溝232aに連結ボルト233を収めた状態で、可動片232を固定片231に向けて締め付けることにより、固定片231と可動片232との間に支柱20を把持させる。支柱支持装置100が備えるクランプ230の数は、ホルダ220と同数であればよい。
【0047】
クッション240は、樹脂又はゴムなどのエラストマーによって構成されている。クッション240は、第1固定フレーム110における押さえ部180と向き合う面と、押さえ部180における第1固定フレーム110と向き合う面と、に固定されている。クッション240は、ねじなどの締結部材を用いて、第1固定フレーム110と押さえ部180とに固定されている。クッション240の形状、固定方法及び数は、適宜に選択することができる。
【0048】
<本実施形態の作用>
支柱支持装置100を建築物の立ち上がり壁WLに装着するときの作用について説明する。
【0049】
図5に示すように、支柱支持装置100を立ち上がり壁WLに装着する場合には、支柱支持装置100の第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が立ち上がり壁WLの厚さよりも大きくされる。そして、支柱支持装置100は、立ち上がり壁WLの上に載置される。このとき、第1固定フレーム110のクッション240を立ち上がり壁WLの外面に接した状態とすることが好ましい。なお、
図5に示す支柱支持装置100は、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が最大となっている。つまり、ストッパ210が第2固定フレーム120のナット121に接触することにより、可動フレーム160が伸長方向D22に移動できなくなっている。
【0050】
支柱支持装置100が立ち上がり壁WLの上に載置されると、電動工具でねじ軸191の頭部191aが回転される。すると、
図6に示すように、可動フレーム160が第2固定フレーム120に対して、収縮方向D21に移動する。言い換えれば、押さえ部180が立ち上がり壁WLに向かって移動する。可動フレーム160の収縮方向D21への移動が継続されると、第1固定フレーム110と押さえ部180とが立ち上がり壁WLを第2方向D2に挟持する。その結果、支柱支持装置100が立ち上がり壁WLに装着される。支柱支持装置100が立ち上がり壁WLに装着されると、可動フレーム160にカバー162が装着される。つまり、ねじ軸191の頭部191aがカバー162で覆われる。
【0051】
建築物の立ち上がり壁WLに装着される支柱支持装置100に支柱20を支持させるときの作用について説明する。
複数の階層にわたって足場を構築する場合には、上下方向において、複数の支柱20が連結される。このため、複数の階層毎の高さと支柱20における緊結部22の配置間隔とによっては、
図7に二点鎖線で示すように、支柱20の緊結部22の高さと支柱支持装置100の下側のクランプ230の高さとが一致する場合がある。この場合には、支柱支持装置100の上側のクランプ230で支柱20を把持することができても、下側のクランプ230で支柱20を把持することができなくなる。この点、本実施形態の支柱支持装置100は、第1固定フレーム110に対するホルダ220の固定位置を調整することにより、クランプ230の高さを可変できる。詳しくは、第1固定フレーム110の複数の固定孔116のうち、どの固定孔116を用いて、第1固定フレーム110にホルダ220を締結するかを選択することにより、第1固定フレーム110に対するホルダ220の固定位置が調整される。したがって、
図7に二点鎖線で示す位置から
図7に実線で示す位置に下側のホルダ220の固定位置を上げることで、下側のクランプ230が支柱20を把持できるようになる。
【0052】
<本実施形態の効果>
(1)支柱支持装置100は、第1固定フレーム110に対するホルダ220の固定位置を調整できる。このため、支柱支持装置100が上層又は下層から延びる支柱20をクランプ230で把持しようとする際に、上下方向において支柱20の緊結部22の位置とずれた位置にクランプ230を配置できる。したがって、支柱支持装置100は、足場の構築時における作業性を向上できる。
【0053】
(2)第1固定フレーム110とホルダ220とは、固定ボルト251及び固定ナット252によって連結されている。つまり、第1固定フレーム110とホルダ220とを締結する固定ボルト251及び固定ナット252を脱着するだけで、第1固定フレーム110に対するホルダ220の位置を変更できる。したがって、支柱支持装置100は、クランプ230の上下方向における位置を容易に調整できる。
【0054】
(3)支柱支持装置100は、ねじ軸191の回転に応じて、第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔を調整できる。つまり、支柱支持装置100は、立ち上がり壁WLに対する着脱が容易となる。
【0055】
(4)支柱支持装置100は、ストッパ210により、可動フレーム160に対する第2固定フレーム120の移動範囲を制限できる。詳しくは、支柱支持装置100は、ストッパ210により、可動フレーム160が第2固定フレーム120から脱落することを抑制できる。
【0056】
(5)支柱支持装置100において、可動フレーム160を動かすときの操作対象であるねじ軸191の頭部191aは、可動フレーム160に収容されている。このため、支柱支持装置100は、不意にねじ軸191の頭部191aに何らかの物体が接触することを抑制できる。つまり、支柱支持装置100は、不意に第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が変化することを抑制できる。
【0057】
(6)支柱支持装置100において、可動フレーム160を動かすときの操作対象であるねじ軸191の頭部191aは、カバー162によって覆われている。このため、支柱支持装置100は、不意にねじ軸191の頭部191aに何らかの物体が接触することをより抑制できる。さらに、支柱支持装置100は、ねじ軸191の頭部191aが建築物の利用者及び住人などの目に触れることを抑制できる。つまり、支柱支持装置100は、建築物の利用者及び住人などにねじ軸191が操作されることを抑制できる。
【0058】
(7)支柱支持装置100は、連結孔151bを有する連結板151を有する。このため、支柱支持装置100は、連結孔151bを介して壁つなぎを支持することもできる。この場合、立ち上がり壁WLに壁つなぎを固定するために、立ち上がり壁WLにねじ穴を設ける必要がなくなる。さらに、連結孔151bは、第1固定フレーム110の連通孔115に連通している。このため、支柱支持装置100に対して、壁つなぎを奥深くまでねじ込むことが可能となる。
【0059】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0060】
・ねじ軸191は、第2固定フレーム120の基端側の開口から第2固定フレーム120及び可動フレーム160に挿入されていてもよい。この場合、第2固定フレーム120は、支持板161に相当する構成を有することが好ましく、可動フレーム160は、保持板122とナット121とに相当する構成を有することが好ましい。そして、可動フレーム160の第2外筒170は、第2固定フレーム120の内筒140に挿入されることが好ましい。
【0061】
・固定ボルト251及び固定ナット252は、第1固定フレーム110の固定孔116及びホルダ220の固定孔225に挿通される単なる係合ピンであってもよい。この場合、係合ピンが「締結部材」に相当する。
【0062】
・第1固定フレーム110、第2固定フレーム120及び可動フレーム160の長手方向と直交する断面形状は、長方形状であってもよい。また、第1固定フレーム110、第2固定フレーム120及び可動フレーム160の長手方向と直交する断面形状は、楕円形状であってもよい。
【0063】
・第2固定フレーム120は、連結部150を備えなくてもよい。言い換えれば、支柱支持装置100は、壁つなぎを支持する機能を有しなくてもよい。
・支柱支持装置100は、第1固定フレーム110に対してホルダ220を第1方向D1に相対移動可能に構成するとともに、「位置調整部」として、第1固定フレーム110とホルダ220との間にラチェット機構を備えてもよい。この場合、ラチェット機構は、ラチェットに爪が係止することにより、第1固定フレーム110に対するホルダ220の下降を防止するように構成されることが好ましい。また、ラチェット機構は、ラチェットに対する爪の係止を解除することにより、第1固定フレーム110に対してホルダ220を上昇できるように構成されることが好ましい。このように、位置調整部は、第1固定フレーム110に対するホルダ220の固定位置を調整できるものであればよい。
【0064】
・間隔調整部190は、ストッパ210を備えなくてもよい。この場合、固定フレームから可動フレーム160を取り外すことができる。つまり、第1固定フレーム110及び第2固定フレーム120を含む固定ユニットと可動フレーム160と押さえ部180と間隔調整部190とを含む可動ユニットとを分離させた状態で、支柱支持装置100を運搬することが可能となる。
【0065】
・第1固定フレーム110と押さえ部180との間隔が狭くされる場合において、ストッパ210は、第2固定フレーム120の保持板122に接触することで、可動フレーム160の可動範囲を規定してもよい。また、ストッパ210の接触対象は、第2固定フレーム120の内筒140又は内筒140に設けた他の構造であってもよい。
【0066】
・間隔調整部190のストッパ210の構成は適宜に変更可能である。例えば、第2固定フレーム120の第1外筒130と可動フレーム160の第2外筒170とをワイヤなどで接続することにより、第2固定フレーム120から可動フレーム160が脱落することを抑制してもよい。
【0067】
・支持板161は、転がり軸受などに置き換えることもできる。つまり、支持板161は、ねじ軸191を回転可能に支持できる構成であればよい。
・支柱支持装置100は、カバー162を備えなくてもよい。また、支柱支持装置100において、ねじ軸191の頭部191aは、可動フレーム160の第2外筒170の先端から露出していてもよい。
【0068】
・支柱20の緊結部22の形状は、ブラケット30のくさび32が挿入可能であれば、適宜に変更可能である。
【符号の説明】
【0069】
10…仮設足場
20…支柱
30…ブラケット
40…踏板
100…支柱支持装置
110…第1固定フレーム
116…固定孔(間隔調整部の一例)
120…第2固定フレーム
121…ナット
130…第1外筒
140…内筒
160…可動フレーム
161…支持板(軸受部の一例)
162…カバー
180…押さえ部
190…間隔調整部
191…ねじ軸
191a…頭部
191b…ねじ部
210…ストッパ
220…ホルダ
225…固定孔
230…クランプ
251…固定ボルト(締結部材の一例)
252…固定ナット(締結部材の一例)
WL…立ち上がり壁
D1…第1方向
D2…第2方向
D3…第3方向