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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032250
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】光学センサ付き液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1368 20060101AFI20240305BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20240305BHJP
   G06V 40/13 20220101ALI20240305BHJP
【FI】
G02F1/1368
G02F1/1333
G06V40/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135811
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕行
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 玲彦
(72)【発明者】
【氏名】森本 政輝
【テーマコード(参考)】
2H189
2H192
【Fターム(参考)】
2H189LA10
2H189LA27
2H189LA28
2H189LA31
2H192AA24
2H192BC42
2H192CB02
2H192CB13
2H192CC04
2H192CC55
2H192GB04
2H192GB07
2H192GB14
2H192GB15
2H192GB16
2H192GB24
2H192GB33
2H192GD06
(57)【要約】
【課題】高精度に生体情報を検出することが可能な光学センサ付き液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】一実施形態に係る光学センサ付き液晶表示装置は、第1基板と、第2基板と、液晶層と、を備える。第1基板は、第1信号線、第2信号線および第3信号線と、液晶層側から入射する光に応じた検出信号を出力する光電変換素子を有した光学センサと、光学センサを動作させるための電圧を供給する第1給電線、第2給電線および第3給電線と、検出信号を出力するセンサ信号線と、を備える。第1給電線、第2給電線および第3給電線は、厚さ方向において、第1信号線、第2信号線および第3信号線と、センサ信号線との間に配置される。
【選択図】 図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、を具備し、
前記第1基板は、
赤色に対応する第1副画素に映像信号を供給する第1信号線、緑色に対応する第2副画素に映像信号を供給する第2信号線、および、青色に対応する第3副画素に映像信号を供給する第3信号線と、
前記液晶層側から入射する光に応じた検出信号を出力する光電変換素子を備えた光学センサと、
前記光学センサを動作させるための第1電圧を供給する第1給電線、前記光学センサを動作させるための第2電圧を供給する第2給電線、および、前記光学センサを動作させるための第3電圧を供給する第3給電線と、
前記検出信号を出力するセンサ信号線と、を備え、
前記第1給電線、前記第2給電線および前記第3給電線は、厚さ方向において、前記第1信号線、前記第2信号線および前記第3信号線と、前記センサ信号線との間に配置される、
光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1基板は、前記光学センサに接続されるセンサ回路をさらに備え、
前記光学センサは、
前記光電変換素子と、
前記光電変換素子の下面に接触する第1電極と、
前記光電変換素子の上面に接触する第2電極と、を含み、
前記センサ回路は、
前記第1電極の電位をリセットするための第1スイッチング素子と、
前記検出信号を増幅するための第2スイッチング素子と、
前記増幅された検出信号を前記センサ信号線に出力するための第3スイッチング素子と、を含み、
前記第1給電線は、前記第1電圧を前記第1スイッチング素子に供給し、
前記第2給電線は、前記第2電圧を前記第2電極に供給し、
前記第3給電線は、前記第3電圧を前記第2スイッチング素子に供給する、
請求項1に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項3】
前記第1信号線は、前記第3給電線と平面視において重なり、
前記第2信号線は、前記第2給電線と平面視において重なり、
前記第3信号線は、前記第1給電線と平面視において重なる、
請求項2に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項4】
前記第3給電線は、前記厚さ方向において、前記第1信号線と前記センサ信号線との間に配置され、前記第1信号線および前記センサ信号線と平面視において重なる、
請求項3に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1基板は、
物体の接近または接触を検出するセンサ電極と、
前記センサ電極に接続される検出配線と、をさらに備え、
前記検出配線は、前記センサ信号線と同層に配置される、
請求項4に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項6】
前記検出配線は、前記光学センサと平面視において重なる分岐部を有し、
前記分岐部は、前記液晶層側から入射する光のうち、前記光電変換素子の上面の法線方向と平行な光を透過する開口を有する、
請求項5に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項7】
前記第2給電線は、前記光学センサと平面視において重なる分岐部を有し、
前記分岐部は、前記液晶層側から入射する光のうち、前記光電変換素子の上面の法線方向と平行な光を透過する開口を有する、
請求項5に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【請求項8】
前記光学センサは、前記第3副画素が位置する領域に配置される、
請求項1に記載の光学センサ付き液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、光学センサ付き液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、指紋センサや静脈センサ等、生体情報を検出するセンサが内蔵された液晶表示装置が開発されている。この種のセンサとしては、例えば光電変換素子を用いた光学センサが用いられる。光学センサは、例えばバックライト等の光源から発せられ、対象物にて反射された光を検出することで、当該対象物の生体情報を検出する。
【0003】
しかしながら、上記したような光学センサ付き液晶表示装置において検出される生体情報には、例えば画像を表示するための配線等、液晶表示装置内に設けられる各種配線の影響がノイズとして反映されてしまい、当該生体情報を十分な検出精度で得ることができないことが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0265207号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、高精度に生体情報を検出することが可能な光学センサ付き液晶表示装置を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る光学センサ付き液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に位置する液晶層と、を具備する。前記第1基板は、赤色に対応する第1副画素に映像信号を供給する第1信号線、緑色に対応する第2副画素に映像信号を供給する第2信号線、および、青色に対応する第3副画素に映像信号を供給する第3信号線と、前記液晶層側から入射する光に応じた検出信号を出力する光電変換素子を備えた光学センサと、前記光学センサを動作させるための第1電圧を供給する第1給電線、前記光学センサを動作させるための第2電圧を供給する第2給電線、および、前記光学センサを動作させるための第3電圧を供給する第3給電線と、前記検出信号を出力するセンサ信号線と、を備える。前記第1給電線、前記第2給電線および前記第3給電線は、厚さ方向において、前記第1信号線、前記第2信号線および前記第3信号線と、前記センサ信号線との間に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一実施形態に係る表示装置を模式的に示す図である。
図2図2は、同実施形態に係る表示装置を概略的に示す平面図である。
図3図3は、同実施形態に係る表示装置に実装されるタッチセンサの一構成例を示す平面図である。
図4図4は、同実施形態に係る光学センサと、光学センサに接続されるセンサ回路とを示す等価回路図である。
図5図5は、同実施形態に係る光学センサと、光学センサに接続されるセンサ回路との動作例を説明するための図である。
図6図6は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な断面図である。
図7図7は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図8図8は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図9図9は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図10図10は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図11図11は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図12図12は、比較例に係る表示装置に適用し得る第1基板の概略構成例を示す断面図である。
図13図13は、同実施形態に係る表示装置に適用し得る第1基板の概略構成例を示す断面図である。
図14図14は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な断面図である。
図15図15は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図16図16は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
図17図17は、同実施形態に係る第1基板に適用し得る構造の一例を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の趣旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実施の態様に比べて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を省略することがある。
【0009】
なお、図面には、必要に応じて理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸、および、Z軸を記載する。X軸に沿った方向をX方向または第1方向と称し、Y軸に沿った方向をY方向または第2方向と称し、Z軸に沿った方向をZ方向、第3方向または厚さ方向と称する。X軸およびY軸によって規定される面をX-Y平面と称し、X軸およびZ軸によって規定される面をX-Z平面と称する。X-Y平面を見ることを平面視という。
【0010】
図1は、一実施形態に係る表示装置DSPを模式的に示す図である。詳細については後述するが、表示装置DSPは光学センサ付き液晶表示装置である。表示装置DSPは、表示パネルPNLと、カバー部材CMと、第1偏光板PLZ1と、第2偏光板PLZ2と、照明装置ILとを備えている。
【0011】
表示パネルPNLは、液晶表示パネルであり、第1基板SUB1と、第1基板SUB1に対向する第2基板SUB2と、シール材SEと、液晶層LCとを備えている。液晶層LCは、シール材SEにより第1基板SUB1と第2基板SUB2の間に封入されている。本実施形態の表示パネルPNLは、第1基板SUB1の背面側からの光を第2基板SUB2の上面側に選択的に透過させることで画像を表示する透過型の表示パネルである。
【0012】
第1基板SUB1は、光学センサOSとコリメート層CLを備えている。光学センサOSは、第1基板SUB1の主面のうち第2偏光板PLZ2と対向する主面と、コリメート層CLとの間に位置している。コリメート層CLは、光学センサOSと重なる開口OPを有している。コリメート層CLは、例えば金属材料で形成され、遮光性を有している。このようなコリメート層CLは、第1基板SUB1だけでなく、第2基板SUB2にさらに配置されてもよい。
【0013】
シール材SEは、第1基板SUB1と第2基板SUB2を接着している。第1基板SUB1と第2基板SUB2の間には、図示しないスペーサによって所定のセルギャップが形成される。液晶層LCは、このセルギャップ内に充填されている。
【0014】
カバー部材CMは、表示パネルPNLの上に設けられている。例えば、カバー部材CMとしてはガラス基板や樹脂基板を用いることができる。カバー部材CMは、光学センサOSによる検出の対象物が接触する上面USFを有している。なお、本実施形態においては、カバー部材CMの上面USFが、光学センサOSの上面と平行である場合を想定する。図1の例においては、対象物の一例である指Fgが上面USFに接触している。第1偏光板PLZ1は、表示パネルPNLとカバー部材CMの間に設けられている。
【0015】
照明装置ILは、表示パネルPNLの下に設けられ、第1基板SUB1に光Lを照射する。照明装置ILは、例えばサイドエッジ型のバックライトであり、プレート状の導光体と、この導光体の側面に光を放つ複数の光源とを備えている。第2偏光板PLZ2は、表示パネルPNLと照明装置ILの間に設けられている。
【0016】
光Lのうち指Fgで反射された反射光は、コリメート層CLに形成された開口OPを通って光学センサOSに入射する。すなわち、指Fgで反射された反射光は、光学センサOSに入射するまでに、カバー部材CM、第1偏光板PLZ1、第2基板SUB2、液晶層LC、さらには第1基板SUB1のうち光学センサOSより上層に位置する部分を透過する。
【0017】
光学センサOSは、入射した光に応じた検出信号を出力する。後述するように、表示パネルPNLは複数の光学センサOSを備えており、これら光学センサOSが出力する検出信号に基づけば、指Fgの凹凸、つまり指紋を検出することができる。
【0018】
光学センサOSは、より正確な検出信号を得るために、上面USFの法線方向と平行な入射光を受光することが望ましい。コリメート層CLは、光学センサOSに入射する光を平行化するコリメータとして機能する。つまり、コリメート層CLによって上面USFの法線方向に対して傾斜した光(換言すると、光学センサOSの上面の法線方向に対して傾斜した光)が遮断される。
【0019】
以上のように、表示装置DSPに光学センサOSを搭載することで、表示装置DSPに指紋センサとしての機能を付加することができる。また、光学センサOSは、指紋の検出に加えてあるいは指紋の検出に代えて、生体に関する情報を検出する用途で用いることもできる。生体に関する情報は、例えば、静脈等の血管像や脈拍、脈波等であり、指Fgの内部で反射された光に基づき検出される。
【0020】
図2は、本実施形態に係る表示装置DSPを概略的に示す平面図である。表示装置DSPは、上記した表示パネルPNLと、表示パネルPNLに実装された配線基板1とを備えている。表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAを囲む周辺領域PAとを有している。
【0021】
第1基板SUB1は、第2基板SUB2と重ならない実装領域MAを有している。シール材SEは、周辺領域PAに位置している。図2においては、シール材SEが配置された領域が斜線で示されている。表示領域DAは、シール材SEの内側に位置している。表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて第1方向Xおよび第2方向Yにマトリクス状に配置された複数の画素PXを備えている。
【0022】
画素PXは、赤色(R)の光を放つ副画素SP1と、緑色(G)の光を放つ副画素SP2と、青色(B)の光を放つ副画素SP3とを含む。なお、画素PXは、赤色、緑色および青色以外の光を放つ副画素を含んでもよい。
【0023】
図2の例においては、各画素PXに対して1つずつ光学センサOSが配置されている。より詳しくは、各画素PXに含まれる青色の光を放つ副画素SP3に対して1つずつ光学センサOSが配置されている。表示領域DA全体では、複数の光学センサOSは、第1方向Xおよび第2方向Yにマトリクス状に並んでいる。
【0024】
光学センサOSは必ずしも全ての画素PXに対して配置される必要はない。例えば、光学センサOSは、複数の画素PXに対して1つの割合で配置されてもよい。また、光学センサOSは、表示領域DAにおける一部の領域の画素PXに対して配置され、その他の領域の画素PXに対して配置されなくてもよい。
【0025】
配線基板1は、例えばフレキシブル回路基板であり、実装領域MAに設けられた端子部に接続されている。また、配線基板1は、表示パネルPNLを駆動するドライバ2を備えている。なお、ドライバ2は、実装領域MA等の他の位置に実装されてもよい。例えば、ドライバ2は、画像を表示するための表示モードを制御するICと、物体の接近または接触を検出するためのタッチセンシングモードを制御するICと、光学センサOSによる検出動作を制御するICと、を含む。これらICは、それぞれ異なる位置に実装されてもよい。光学センサOSが出力する検出信号は、配線基板1およびドライバ2を介してコントローラCTに出力される。コントローラCTは、複数の光学センサOSからの検出信号に基づき、指紋を検出するための演算処理等を実行する。
【0026】
図3は、タッチセンサTSの一構成例を示す平面図である。ここでは、自己容量方式のタッチセンサTSについて説明するが、タッチセンサTSは相互容量方式であってもよい。タッチセンサTSは、複数のセンサ電極Rxと、複数のタッチ検出線TLと、を備えている。複数のセンサ電極Rxは、表示領域DAに位置し、第1方向Xおよび第2方向Yにマトリクス状に配置されている。1つのセンサ電極Rxは、図2に示した複数の画素PXと平面視において重なり、1つのセンサブロックBを構成している。センサブロックBとは、タッチセンシングが可能な最小単位である。複数のタッチ検出線TLは、表示領域DAにおいて、それぞれ第2方向Yに沿って延出し、第1方向Xに並んでいる。タッチ検出線TLの各々は、後述する信号線SLと重なる位置に配置されている。タッチ検出線TLの各々は、対応するセンサ電極Rxと電気的に接続されている。また、タッチ検出線TLの各々は、周辺領域PAに引き出され、配線基板1を介してドライバ2に電気的に接続されている。
【0027】
タッチセンシングモードにおいては、センサ電極Rxにはタッチ駆動電圧が印加され、センサ電極Rxでのセンシングが行われる。センサ電極Rxでのセンシング結果に対応したセンサ信号は、タッチ検出線TLを介してドライバ2に出力される。ドライバ2あるいはコントローラCTは、センサ信号に基づいて、物体の接近または接触の有無、および、接近または接触している物体の位置座標を検出する。
【0028】
表示モードにおいては、センサ電極Rxにはコモン電圧(Vcom)が印加され、センサ電極Rxは後述する共通電極CEとして機能する。コモン電圧は、例えば、後述する給電線PLを介して供給される。
【0029】
図4は、本実施形態に係る光学センサOSと、光学センサOSに接続されるセンサ回路とを示す等価回路図である。
図4に示すように、センサ回路には、第1センサ用走査線SGL1と、第2センサ用走査線SGL2と、第1センサ用給電線SPL1と、第2センサ用給電線SPL2と、第3センサ用給電線SPL3と、センサ用信号線SSLと、スイッチング素子SW2Aと、スイッチング素子SW2Bと、スイッチング素子SW2Cと、キャパシタC1と、キャパシタC2と、が設けられる。
【0030】
なお、以下では、第1センサ用走査線SGL1を第1走査線SGL1と称し、第2センサ用走査線SGL2を第2走査線SGL2と称し、第1センサ用給電線SPL1を第1給電線SPL1と称し、第2センサ用給電線SPL2を第2給電線SPL2と称し、第3センサ用給電線SPL3を第3給電線SPL3と称して説明する。
【0031】
また、図4では、スイッチング素子SW2A,SW2B,SW2Cがそれぞれ、n型TFT(Thin Film Transistor)で構成された場合を示しているが、スイッチング素子SW2A,SW2B,SW2Cは、p型TFTで構成されてもよい。
【0032】
光学センサOSについて、一方の電極は第2給電線SPL2に接続され、他方の電極はノードN1に接続される。ノードN1は、スイッチング素子SW2Aのドレイン電極およびスイッチング素子SW2Bのゲート電極に接続されている。光学センサOSの一方の電極には、第2給電線SPL2を通じて第2電圧Vcom_FPSが供給される。第2電圧Vcom_FPSはセンサ用基準電圧と称されてもよい。光学センサOSに光が入射した場合、入射した光量に応じた信号(電荷)が光学センサOSより出力され、キャパシタC1に蓄積される。なお、キャパシタC2において保持される容量は、キャパシタC1において保持される容量に付加される寄生容量である。
【0033】
スイッチング素子SW2Aについて、ゲート電極は第1走査線SGL1に接続され、ソース電極は第1給電線SPL1に接続され、ドレイン電極はノードN1に接続されている。スイッチング素子SW2Aが第1走査線SGL1から供給される走査信号に応じてオンになると、ノードN1の電位(つまり、光学センサOSの他方の電極の電位)は第1給電線SPL1を通じて供給される第1電圧VPP1により第1電位VPP1にリセットされる。第1電圧VPP1はリセット電圧と称されてもよい。また、スイッチング素子SW2Aはリセットトランジスタと称されてもよい。第2電圧Vcom_FPSは第1電圧VPP1よりも低い値を示し、光学センサOSは逆バイアス駆動される。
【0034】
スイッチング素子SW2Bについて、ゲート電極はノードN1に接続され、ソース電極は第3電圧VPP2を供給する第3給電線SPL3に接続され、ドレイン電極はスイッチング素子SW2Cのソース電極に接続されている。スイッチング素子SW2Bのゲート電極には、光学センサOSから出力された信号が供給される。スイッチング素子SW2Bは、光学センサOSから出力された信号に応じた電圧信号(光学センサOSから出力された信号を増幅して得られる電圧信号)をスイッチング素子SW2Cに出力する。スイッチング素子SW2Bはソースフォロワトランジスタと称されてもよい。
【0035】
スイッチング素子SW2Cについて、ゲート電極は第2走査線SGL2に接続され、ソース電極はスイッチング素子SW2Bのドレイン電極に接続され、ドレイン電極はセンサ用信号線SSLに接続されている。スイッチング素子SW2Cが第2走査線SGL2から供給される走査信号に応じてオンになると、スイッチング素子SW2Bから出力される電圧信号が、検出信号Vdetとしてセンサ用信号線SSLに出力される。スイッチング素子SW2Cはリードトランジスタと称されてもよい。
【0036】
なお、図4では、スイッチング素子SW2A,SW2Cがダブルゲート構造である場合を示したが、スイッチング素子SW2A,SW2Cはシングルゲート構造やマルチゲート構造であってもよい。
【0037】
図5は、本実施形態に係る光学センサOSと当該光学センサOSに接続されるセンサ回路との動作例を説明するための図である。光学センサOSは、図5に示す指紋撮像期間P1において指紋の撮像(検出動作)を行う。図5に示すように、指紋撮像期間P1は、リセット期間P11と、露光期間P12と、リード期間P13とを含む。なお、ここでは図示を省略しているが、光学センサOSの一方の電極には、リセット期間P11、露光期間P12、リード期間P13に亘って、第2電圧Vcom_FPSが供給される。
【0038】
リセット期間P11は、ノードN1の電位をリセットする期間である。時刻t0においてリセット期間P11が開始され、スイッチング素子SW2Aが第1走査線SGL1から供給される走査信号に応じてオンになると、ノードN1の電位は、第1給電線SPL1を通じて供給される第1電圧VPP1によりVPP1にリセットされる。時刻t1において、スイッチング素子SW2Cが第2走査線SGL2から供給される走査信号に応じてオンになると、検出信号Vdet1がセンサ用信号線SSLに出力される。検出信号Vdet1の電位は、VPP1-Vth-Vsw2cとなる。なお、Vthは、ソースフォロワトランジスタであるスイッチング素子SW2Bのしきい値電圧であり、Vsw2cは、スイッチング素子SW2Cのオン抵抗に起因して発生する電圧降下である。
【0039】
時刻t2においてリセット期間P11が終了し露光期間P12が開始されると、スイッチング素子SW2Aはオフになる。露光期間P12が開始されると、ノードN1の電位は、光学センサOSに入射した光量(指で反射された光)に応じて徐々に低下し、VPP1-ΔVosとなる。なお、ΔVosは、光学センサOSに光が入射することで発生する電圧降下である。露光期間P12中の時刻t3において、スイッチング素子SW2Cはオフとなる。
【0040】
時刻t4において露光期間P12が終了しリード期間P13が開始されると、スイッチング素子SW2Cが第2走査線SGL2から供給される走査信号に応じてオンになり、検出信号Vdet2がセンサ用信号線SSLに出力される。検出信号Vdet2の電位は、VPP1-Vth-Vsw2c-ΔVosとなる。つまり、検出信号Vdet2の電位は、上記した検出信号Vdet1の電位よりΔVosだけ低下している。時刻t5においてリード期間P13は終了する。
【0041】
コントローラCT(またはドライバ2)は、検出信号Vdet1の電位と、検出信号Vdet2の電位とを比較し、その差分(つまり、ΔVos)に基づいて、光学センサOSに入射した光を検出することができる。なお、図5では、1つの光学センサOSと1つのセンサ回路との動作例を示したが、全ての光学センサOSと全てのセンサ回路とは同様に動作することが可能である。コントローラCT(またはドライバ2)は、全ての光学センサOSから得られる上記した差分の面内分布を解析することで、指の凹凸(指紋)や血管像(静脈パターン)等を検出することができる。
【0042】
図6は、第1基板SUB1の概略構成例を示す断面図である。第1基板SUB1は、透明な第1基材10と、絶縁層11,12,13,14,15,16,17と、配向膜ALとを備えている。
【0043】
第1基材10は、例えばガラス基板や樹脂基板である。絶縁層11,12,14,17は、無機材料で形成される。絶縁層13,15,16は、有機材料で形成される。絶縁層11,12,13,14,15,16,17と、配向膜ALとは、第1基材10の上方において、この順で第3方向Zに積層されている。
【0044】
第1基板SUB1は、画像表示に関わる要素として、信号線SLと、走査線GLと、スイッチング素子SW1と、画素電極PEと、共通電極CEと、中継電極R1,R2,R3,R4,R5と、給電線PLとを備えている。画素電極PEおよびスイッチング素子SW1は、副画素SP1,SP2,SP3のそれぞれに対して設けられている。共通電極CEは、例えば複数の画素PXに亘って設けられている。
【0045】
スイッチング素子SW1は、半導体層SC1を含む。半導体層SC1は、第1基材10と絶縁層11の間に配置されている。走査線GLは、絶縁層11,12の間に配置され、半導体層SC1と対向している。なお、走査線GLは絶縁層11,12の間ではなく、別の層に配置されてもよい。信号線SLは、絶縁層12,13の間に配置され、絶縁層11,12を貫通するコンタクトホールCH1を通じて半導体層SC1に接触している。
【0046】
中継電極R1は、絶縁層12,13の間、つまり、信号線SLと同層に配置され、絶縁層11,12を貫通するコンタクトホールCH2を通じて半導体層SC1と接触している。中継電極R2は、絶縁層13,14の間に配置され、絶縁層13を貫通するコンタクトホールCH3を通じて中継電極R1に接触している。中継電極R3は、絶縁層14,15の間に配置され、絶縁層14を貫通するコンタクトホールCH4を通じて中継電極R2に接触している。中継電極R4は、絶縁層15,16の間に配置され、絶縁層15を貫通するコンタクトホールCH5を通じて中継電極R3に接触している。中継電極R5は、絶縁層16,17の間に配置され、絶縁層16を貫通するコンタクトホールCH6を通じて中継電極R4に接触している。
【0047】
画素電極PEは、絶縁層17と配向膜ALの間に配置され、絶縁層17を貫通するコンタクトホールCH7を通じて中継電極R5に接触している。給電線PLは、絶縁層15,16の間、つまり、中継電極R4と同層に配置されている。共通電極CEは、絶縁層16,17の間、つまり、中継電極R5と同層に配置され、絶縁層16を貫通するコンタクトホールCH8を通じて給電線PLに接触している。
【0048】
給電線PLには、コモン電圧Vcomが供給される。コモン電圧Vcomは、共通電極CEに供給される。信号線SLには映像信号が供給され、走査線GLには走査信号が供給される。走査線GLに走査信号が供給されたときに、信号線SLの映像信号が半導体層SC1および中継電極R1,R2,R3,R4,R5を通じて画素電極PEに供給される。このとき、画素電極PEと共通電極CEとの間には、映像信号に応じた画素電極PEの電位と、共通電極CEの電位Vcomとの電位差に起因した電界が発生し、この電界が液晶層LCに作用する。
【0049】
第1基板SUB1は、光学センサOSに関わる要素として、スイッチング素子SW2と、センサ用走査線SGLと、中継電極R6,R7,R8と、第2給電線SPL2と、第3給電線SPL3と、タッチ検出線TL(コリメート層CL)とを備えている。また、光学センサOSは、第1電極E1(下部電極)と、第2電極E2(上部電極)と、光電変換素子PCとを備えている。
【0050】
なお、図6では、説明の便宜上、光学センサOSに関わる複数のスイッチング素子SW2A,SW2B,SW2Cに関係する要素をスイッチング素子SW2と表している。また、図6では、スイッチング素子SW2のゲート電極として機能する要素をセンサ走査線SGLと表している。図6では、スイッチング素子SW2のソース電極として機能する要素を中継電極R7と表している。図6では、スイッチング素子SW2のドレイン電極として機能する要素を中継電極R6と表している。さらに、図6では、光学センサOSに関わる要素の全てではなく、その一部を図示している。
【0051】
光電変換素子PCは、第1基材10に対向する第1面F1と、液晶層LCに対向する第2面F2とを有している。光電変換素子PCの第2面F2が光学センサOSの上面に相当する。光電変換素子PCは、絶縁層13,14の間に位置している。第1電極E1は、光電変換素子PCと絶縁層13の間に配置され、第1面F1に接触している。第1電極E1の外周部は、光電変換素子PCから突出しており、絶縁層14によって覆われている。第1電極E1は、光電変換素子PCの下方において絶縁層13を貫通するコンタクトホールCH9を通じて中継電極R6に接触している。第2電極E2は、光電変換素子PCと絶縁層14の間に配置され、第2面F2に接触している。第2電極E2は、光電変換素子PCの上方において絶縁層14を貫通するコンタクトホールCH10を通じて第2給電線SPL2に接触している。
【0052】
第2給電線SPL2は、絶縁層14,15の間に配置され、絶縁層14を貫通するコンタクトホールCH10を通じて第2電極E2に接触している。第2給電線SPL2には第2電圧Vcom_FPSが供給され、第2電極E2には第2給電線SPL2を通じて第2電圧Vcom_FPSが供給される。
【0053】
スイッチング素子SW2は、半導体層SC2を含む。半導体層SC2は、第1基材10と絶縁層11の間に配置されている。センサ走査線SGLは、絶縁層11,12の間に配置され、半導体層SC2と対向している。なお、センサ走査線SGLは絶縁層11,12の間ではなく、別の層に配置されてもよい。
【0054】
中継電極R6は、絶縁層12,13の間に配置され、絶縁層11,12を貫通するコンタクトホールCH11を通じて半導体層SC2と接触している。中継電極R7は、絶縁層12,13の間、つまり、中継電極R6と同層に配置され、絶縁層11,12を貫通するコンタクトホールCH12を通じて半導体層SC2と接触している。中継電極R8は、絶縁層13,14の間、つまり、第1電極E1と同層に配置され、絶縁層13を貫通するコンタクトホールCH13を通じて中継電極R7に接触している。
【0055】
第3給電線SPL3は、絶縁層14,15の間、つまり、第2給電線SPL2と同層に配置され、絶縁層14を貫通するコンタクトホールCH14を通じて中継電極R8に接触している。第3給電線SPL3には、第3電圧VPP2が供給される。
【0056】
絶縁層15,16の間には、タッチ検出線TLが配置される。タッチ検出線TLには開口OPが形成され、当該タッチ検出線TLはコリメート層CLとしても機能する。開口OPは、光電変換素子PCの第2面F2と重なる位置に形成される。
【0057】
信号線SL、中継電極R1,R6,R7は、同じ金属材料で形成されている。第1電極E1および中継電極R2,R8は、同じ金属材料で形成されている。第2給電線SPL2と、第3給電線SPL3と、中継電極R3とは、同じ金属材料で形成されている。給電線PLと、タッチ検出線TL(コリメート層CL)と、中継電極R4とは、同じ金属材料で形成されている。第2電極E2と、画素電極PEと、共通電極CEと、中継電極R5とは、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料で形成されている。
【0058】
金属材料で形成された第1電極E1は、遮光層としても機能し、下方からの光の光電変換素子PCへの入射を抑制している。光電変換素子PCは、例えばフォトダイオードであり、入射する光に応じた検出信号Vdetを出力する。光電変換素子PCとしては、PIN(Positive Intrinsic Negative)フォトダイオードを用いることができる。この種のフォトダイオードは、p型半導体層、i型半導体層およびn型半導体層を有している。p型半導体層は第2電極E2側に位置し、n型半導体層は第1電極E1側に位置し、i型半導体層はp型半導体層とn型半導体層との間に位置している。
【0059】
p型半導体層、i型半導体層およびn型半導体層は、例えばアモルファスシリコン(a-Si)によって形成されている。なお、半導体層の材料はこれに限定されず、アモルファスシリコンが多結晶シリコンや微結晶シリコン等に置換されてもよいし、多結晶シリコンがアモルファスシリコンや微結晶シリコン等に置換されてもよい。
また、PINフォトダイオードに代えて、OPD(Organic Photo diode)を用いるものであってもよい。
【0060】
センサ用走査線SGLには、センサOSによる検出を実施すべきタイミングで走査信号が供給される。センサ用走査線SGLに走査信号が供給されたとき、光電変換素子PCにて生成される検出信号Vdetが、図6においては図示が省略されたセンサ用信号線SSLに出力される。センサ用信号線SSLに出力された検出信号Vdetは、例えばドライバ2を介してコントローラCTに出力される。
【0061】
図7は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図6に示した第1基材10から絶縁層13の間に配置される要素を概略的に示す平面図である。なお、図7では、スイッチング素子SW2Aに関係する要素の符号の末尾に「A」を付し、スイッチング素子SW2Bに関係する要素の符号の末尾に「B」を付し、スイッチング素子SW2Cに関係する要素の符号の末尾に「C」を付している。
【0062】
走査線GL、第1走査線SGL1、第2走査線SGL2はそれぞれ、第1方向Xに沿って延出し、第2方向Yに沿って並んでいる。第1走査線SGL1および第2走査線SGL2は、第2方向Yに隣接して並んでいる。第1走査線SGL1および第2走査線SGL2は、隣接する2つの走査線GLの間に配置される。
【0063】
赤色の副画素SP1に対応する信号線SLR、緑色の副画素SP2に対応する信号線SLG、青色の副画素SP3に対応する信号線SLBは、屈曲しながら第2方向Yに沿って延出し、第1方向Xに沿って並んでいる。
【0064】
第2方向Yに沿って隣接して並ぶ2つの走査線GLと、第1方向Xに沿って隣接して並ぶ2つの信号線SLとによって囲まれる領域に、副画素SP1,SP2,SP3は配置される。副画素SP1,SP2,SP3はそれぞれ、第2走査線SGL2および第1走査線SGL1と、隣接する2つの信号線SLとによって囲まれた開口部を有している。
【0065】
第1走査線SGL1は、第2方向Yに沿って延出する分岐部(凸部)を有している。この分岐部は、スイッチング素子SW2Aのゲート電極として機能する。スイッチング素子SW2Aのゲート電極と平面視において重畳する領域には、半導体層SC2Aが配置されている。
【0066】
半導体層SC2Aは、副画素SP3の開口部と、副画素SP1の開口部とに跨って配置され、その一部が副画素SP3に対応する信号線SLBと重なっている。副画素SP1の開口部であって、半導体層SC2Aと重なる位置には、スイッチング素子SW2Aのソース電極として機能する島状の中継電極R7Aが配置される。中継電極R7Aは、コンタクトホールCH12Aを通じて半導体層SC2Aに接触している。副画素SP3の開口部であって、半導体層SC2Aと重なる位置には、スイッチング素子SW2Aのドレイン電極として機能する島状の中継電極R6Aが配置される。中継電極R6Aは、コンタクトホールCH11Aを通じて半導体層SC2Aに接触している。
【0067】
中継電極R6Aは、コンタクトホールCH21Aを通じてスイッチング素子SW2Bのゲート電極として機能する第1ゲート電極GE1に接触している。コンタクトホールCH21は、絶縁層12を貫通する貫通孔であり、中継電極R6,R7と同層に位置する要素と、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2と同層に位置する要素とを接触させる。
【0068】
第1ゲート電極GE1は、副画素SP3の開口部と、副画素SP2の開口部とに跨って配置され、その一部が副画素SP2に対応する信号線SLGと重なっている。副画素SP2の開口部において、第1ゲート電極GE1と平面視において重畳する領域には、半導体層SC2Bが配置されている。
【0069】
半導体層SC2Bと重なる位置には、スイッチング素子SW2Bのソース電極として機能する島状の中継電極R7Bが配置される。中継電極R7Bは、コンタクトホールCH12Bを通じて半導体層SC2Bに接触している。半導体層SC2Bと重なる位置には、スイッチング素子SW2Bのドレイン電極として機能する島状の中継電極R6Bが配置される。中継電極R6Bは、コンタクトホールCH11Bを通じて半導体層SC2Bに接触している。
【0070】
中継電極R6Bは、コンタクトホールCH21Bを通じて第2ゲート電極GE2に接触している。第2ゲート電極GE2は、副画素SP2の開口部と、副画素SP3の開口部とに跨って配置され、その一部が副画素SP2に対応する信号線SLGと重なっている。スイッチング素子SW2Bと、スイッチング素子SW2Cとは、第2ゲート電極GE2によって接続されている。
【0071】
第2走査線SGL2は、第2方向Yに沿って延出する分岐部(凸部)を有している。この分岐部は、スイッチング素子SW2Cのゲート電極として機能する。スイッチング素子SW2Cのゲート電極と平面視において重畳する領域には、半導体層SC2Cが配置されている。
【0072】
半導体層SC2Cは、副画素SP3の開口部と、副画素SP1の開口部とに跨って配置され、その一部が副画素SP3に対応する信号線SLBと重なっている。副画素SP3の開口部であって、半導体層SC2Cと重なる位置には、スイッチング素子SW2Cのソース電極として機能する島状の中継電極R7Cが配置される。中継電極R7Cは、コンタクトホールCH12Cを通じて半導体層SC2Cに接触している。また、中継電極R7Cは、コンタクトホールCH21Cを通じて第2ゲート電極GE2と接触している。
【0073】
副画素SP1の開口部であって、半導体層SC2Cと重なる位置には、スイッチング素子SW2Cのドレイン電極として機能する島状の中継電極R6Cが配置される。中継電極R6Cは、コンタクトホールCH11Cを通じて半導体層SC2Cに接触している。
【0074】
なお、第1走査線SGL1と走査線GLとの間の開口部には、画像表示に関わる要素として、スイッチング素子SW1が配置されている。スイッチング素子SW1に含まれる半導体層SC1は、コンタクトホールCH1を通じて対応する色の信号線SLに接触している。また、スイッチング素子SW1に含まれる半導体層SC1は、コンタクトホールCH2を通じて中継電極R1に接触している。
【0075】
図8は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図6に示した絶縁層13,14の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図8においては位置関係を分かりやすくするために、図7に示した走査線GL、信号線SL(SLR,SLG,SLB)、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2も一部簡略化して示している。
【0076】
副画素SP1の開口部には、島状の中継電極R8Aが配置される。中継電極R8Aは、コンタクトホールCH13Aを通じて下層の中継電極R7Aと接触している。
【0077】
また、副画素SP1の開口部には、島状の中継電極R11が配置される。中継電極R11は、絶縁層13,14の間、つまり、中継電極R8や第1電極E1と同層に配置され、コンタクトホールCH22を通じて下層の中継電極R6Cと接触している。コンタクトホールCH22は、絶縁層13を貫通する貫通孔であり、中継電極R11と中継電極R6Cとを接触させる。
【0078】
副画素SP2の開口部には、島状の中継電極R8Bが配置される。中継電極R8Bは、コンタクトホールCH13Bを通じて下層の中継電極R7Bと接触している。
【0079】
副画素SP3の開口部には光学センサOSの第1電極E1が配置されている。第1電極E1は、コンタクトホールCH9を通じて下層の中継電極R6Aに接触している。
【0080】
なお、第1走査線SGL1と走査線GLとの間の開口部には、画像表示に関わる要素として、信号線SLR,SLG,SLBのそれぞれに対応する島状の中継電極R2が配置される。中継電極R2は、コンタクトホールCH3を通じて下層の中継電極R1と接触している。
【0081】
図9は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図6に示した絶縁層14,15の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図9においても位置関係を分かりやすくするために、図7に示した走査線GL、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2を一部簡略化して示している。
【0082】
第1給電線SPL1、第2給電線SPL2、第3給電線SPL3は、屈曲しながら第2方向Yに沿って延出し、第1方向Xに沿って並んでいる。第1給電線SPL1は、青色の副画素SP3に対応する信号線SLBと平面視において重なっている。第2給電線SPL2は、緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGと平面視に置いて重なっている。第3給電線SPL3は、赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRと平面視において重なっている。
【0083】
副画素SP1の開口部には、島状の中継電極R12が配置される。中継電極R12は、絶縁層14,15の間、つまり、第1給電線SPL1や第2給電線SPL2、第3給電線SPL3と同層に配置され、コンタクトホールCH23を通じて下層の中継電極R11と接触している。コンタクトホールCH23は、絶縁層14を貫通する貫通孔であり、中継電極R12と中継電極R11とを接触させる。
【0084】
第1給電線SPL1は、第1方向Xに沿って延出する分岐部(凸部)SPL11を有しており、この分岐部SPL11において、コンタクトホールCH14Aを通じて下層の中継電極R8Aと接触している。これにより、第1給電線SPL1とスイッチング素子SW2Aとが電気的に接続され、第1電圧VPP1をスイッチング素子SW2Aに供給することができる。
【0085】
副画素SP3の開口部に配置される第1電極E1の上には、光電変換素子PCが配置されている。光電変換素子PCの上には、光学センサOSの第2電極E2が配置されている。光学センサOSは、第2給電線SPL2と平行に延びる長軸と、当該長軸と直交する短軸とを有した長円形状を有している。このため、光電変換素子PC、第1電極E1および第2電極E2は、第2給電線SPL2と平行に延びる長軸と、当該長軸と直交する短軸とを有した長円形に形成されている。
【0086】
第2給電線SPL2は、第1方向Xに沿って延出する分岐部(凸部)SPL21を有しており、この分岐部SPL21において、コンタクトホールCH10を通じて光学センサOSの第2電極E2と接触している。これにより、第2給電線SPL2と光学センサOSとが電気的に接続され、第2電圧Vcom_FPSを光学センサOSに供給することができる。
【0087】
第3給電線SPL3は、第1方向Xに沿って延出する分岐部(凸部)SPL31を有しており、この分岐部SPL31において、コンタクトホールCH14Bを通じて下層の中継電極R8Bと接触している。これにより、第3給電線SPL3とスイッチング素子SW2Bとが電気的に接続され、第3電圧VPP2をスイッチング素子SW2Bに供給することができる。
【0088】
なお、第1走査線SGL1と走査線GLとの間の開口部には、画像表示に関わる要素として、信号線SLR,SLG,SLBのそれぞれに対応する島状の中継電極R3が配置される。中継電極R3は、コンタクトホールCH4を通じて下層の中継電極R2と接触している。
【0089】
図10は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図6に示した絶縁層15,16の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図10においても位置関係を分かりやすくするために、図7に示した走査線GL、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2を一部簡略化して示している。
【0090】
タッチ検出線TL1,TL2、センサ用信号線SSLは、屈曲しながら第2方向Yに沿って延出し、第1方向Xに沿って並んでいる。タッチ検出線TL1は、青色の副画素SP3に対応する信号線SLBおよび第1給電線SPL1と平面視において重なっている。タッチ検出線TL2は、緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGおよび第2給電線SPL2と平面視において重なっている。センサ用信号線SSLは、赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRおよび第3給電線SPL3と平面視において重なっている。
【0091】
タッチ検出線TL1,TL2は、センサ電極Rxでのセンシング結果に対応したセンサ信号をドライバ2に出力する。
タッチ検出線TL2は、副画素SP3の開口部において光電変換素子PCの外周と重なる分岐部TL21を有している。分岐部TL21のサイズは、光電変換素子PCのサイズよりも大きい。分岐部TL21はコリメート層CLに相当し、当該コリメート層CLは、円形の開口OPを有している。コリメート層CL(分岐部TL21)は、開口OPにおいて液晶層LC側からの光を透過し、その他の部分において液晶層LC側からの光を遮断する。
【0092】
センサ用信号線SSLは、第1方向Xに沿って延出する分岐部(凸部)SSL1を有しており、この分岐部SSL1において、コンタクトホールCH24を通じて下層の中継電極R12と接触している。コンタクトホールCH24は、絶縁層15を貫通する貫通孔であり、センサ用信号線SSLと中継電極R12とを接触させる。これにより、センサ用信号線SSLとスイッチング素子SW2Cとが電気的に接続され、検出信号Vdetをセンサ用信号線SSLに出力することができる。
【0093】
なお、第1走査線SGL1と走査線GLとの間の開口部には、画像表示に関わる要素として、信号線SLR,SLG,SLBのそれぞれに対応する島状の中継電極R4が配置される。中継電極R4は、コンタクトホールCH5を通じて下層の中継電極R3と接触している。
【0094】
図11は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図6に示した絶縁層16,17の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。
副画素SP1,SP2,SP3の開口部には、共通電極CEが配置されている。共通電極CEは、複数の画素PXに亘って配置されている。共通電極CEは、コンタクトホールCH25を通じて下層のタッチ検出線TL1と接触している。コンタクトホールCH25は、絶縁層16を貫通する貫通孔であり、共通電極CEとタッチ検出線TL1とを接触させる。共通電極CEは、タッチセンシングモードにおいてはセンサ電極Rxとして機能し、タッチ駆動電圧が印加され、タッチ検出線TL1にセンサ信号を出力する。なお、図11では図示を省略しているが、共通電極CEは、タッチ検出線TL2とも図示しないコンタクトホールを通じて接触している。図示しないコンタクトホールは、例えば、同じセンサブロックBに含まれる他の画素PXと重なる位置であって、共通電極CEとタッチ検出線TL2とが重なる位置のいずれかに配置される。
【0095】
なお、画像表示に関わる要素として、信号線SLR,SLG,SLBのそれぞれに対応する島状の中継電極R5が配置される。中継電極R5は、コンタクトホールCH6を通じて下層の中継電極R4と接触している。また、中継電極R5は、図11には図示されないコンタクトホールCH7(図6参照)を通じて上層の画素電極PEと接触している。これにより、画素電極PEとスイッチング素子SW1とが電気的に接続され、信号線SLの映像信号を画素電極PEに供給することができる。
【0096】
以下では、比較例を用いて、本実施形態に係る表示装置DSPの効果について説明する。なお、比較例は、本実施形態に係る表示装置DSPが奏し得る効果の一部を説明するためのものであって、本実施形態と比較例とで共通する構成や効果を本願発明の範囲から除外するものではない。
【0097】
図12は、比較例に係る表示装置DSP1に適用し得る第1基板の概略構成例を示す断面図である。比較例に係る表示装置DSP1は、(1)赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRと、第1電圧VPP1を供給する第1給電線SPL1と、タッチ検出線TL2(TL1)とが平面視において重なるように配置され、(2)緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGと、第2電圧Vcom_FPSを供給する第2給電線SPL2と、第3電圧VPP2を供給する第3給電線SPL3とが平面視において重なるように配置され、(3)青色の副画素SP3に対応する信号線SLBと、検出信号Vdetを出力するセンサ用信号線SSLと、タッチ検出線TL1(TL2)とが平面視において重なるように配置されている点で、本実施形態に係る表示装置DSPと相違している。
【0098】
このような構成においては、検出信号Vdetを出力するセンサ用信号線SSLが、青色の副画素SP3に対応する信号線SLBの直上に位置するため、検出信号Vdetは、信号線SLBに供給される映像信号と容量結合し、当該映像信号の影響を受けてしまう。これによれば、検出信号Vdetに基づき生成される撮像データに、上記した映像信号の影響がノイズとして反映されてしまい、例えば指紋を精度良く検出することができないことが考えられる。例えば、表示装置DSP1が、各副画素列に対して、隣接する副画素列とは反対極性の電圧を印加し、印加する電圧の極性を所定の周期(例えば1フレーム毎)で反転させるカラム反転駆動方式により駆動される場合、検出信号Vdetに基づき生成される撮像データには、第2方向Yに沿って延びる(より詳しくは、センサ用信号線SSLと平面視において重なるように延びる)スジ状の線が発生してしまう。なお、ここでは、センサ用信号線SSLと重なる信号線SLBに供給される映像信号が、検出信号Vdetと容量結合し、当該検出信号Vdetに基づき生成される撮像データに影響を与える場合について説明したが、検出信号Vdetは、赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRに供給される映像信号や、緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGに供給される映像信号とも少なからず容量結合してしまうため、当該検出信号Vdetに基づき生成される撮像データには、これら映像信号の影響もまたノイズとして反映されてしまう。
【0099】
以上のように、比較例に係る表示装置DSP1においては、検出信号Vdetを出力するセンサ用信号線SSLが、映像信号を供給する信号線SLの直上にあることから、指紋を精度良く検出することができないことが考えられる。
【0100】
これに対し、本実施形態に係る表示装置DSPにおいては、図13に示すように、(1)赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRと、第3電圧VPP2を供給する第3給電線SPL3と、検出信号Vdetを出力するセンサ用信号線SSLとが平面視において重なるように配置され、(2)緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGと、第2電圧Vcom_FPSを供給する第2給電線SPL2と、タッチ検出線TL2とが平面視において重なるように配置され、(3)青色の副画素SP3に対応する信号線SLBと、第1電圧VPP1を供給する第1給電線SPL1と、タッチ検出線TL1とが平面視において重なるように配置されている。
【0101】
つまり、本実施形態に係る表示装置DSPにおいては、信号線SLの直上に、固定電位の給電線SPL1,SPL2,SPL3が配置されているので、信号線SLに供給される映像信号と、センサ用信号線SSLを介して出力される検出信号Vdetとが容量結合し、映像信号が検出信号Vdetに影響するのを抑制することができる。これによれば、検出信号Vdetに基づき生成される撮像データに、上記したノイズが反映されることがないため、指紋を精度良く検出することが可能である。
【0102】
なお、本実施形態においては、図6の断面図と図10の平面図に示したように、コリメート層CLが、タッチ検出線TL2の一部を利用して絶縁層15,16の間に形成・配置される構成を示したが、これに限定されず、コリメート層CLは、図14に示すように、第2給電線SPL2の一部を利用して絶縁層14,15の間に形成・配置されてもよい。以下では、図15図17を参照して、コリメート層CLが、第2給電線SPL2の一部を利用して絶縁層14,15の間に形成・配置される構成について説明する。
【0103】
図15は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図14に示した絶縁層14,15の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図15においては位置関係を分かりやすくするために、絶縁層14,15の間に配置された要素とは異なる層に配置される走査線GL、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2も一部簡略化して示している。なお、以下では、図9に示した構成と同じ要素についての説明は適宜省略し、図9に示した構成と異なる要素についてのみ説明する。
【0104】
副画素SP3の開口部に配置される第1電極E1の上には、光電変換素子PCが配置されている。光電変換素子PCの上には、光学センサOSの第2電極E2が配置されている。光学センサOSは、第2給電線SPL2と平行に延びる長軸と、当該長軸と直交する短軸とを有した長円形状を有し、光電変換素子PC、第1電極E1および第2電極E2もまた長円形状に形成されている。
【0105】
第2給電線SPL2は、副画素SP3の開口部において光電変換素子PCの外周と重なる分岐部SPL21’を有している。分岐部SPL21’のサイズは、光電変換素子PCのサイズよりも大きい。この分岐部SPL21’がコリメート層CLに相当し、当該コリメート層CLは、円形の開口OPを有している。コリメート層CL(分岐部SPL21’)は、開口OPにおいて液晶層LC側からの光を透過し、その他の部分において液晶層LC側からの光を遮断する。
【0106】
第2給電線SPL2は、分岐部SPL21’において、コンタクトホールCH10を通じて光学センサOSの第2電極E2と接触している。これにより、第2給電線SPL2と光学センサOSとが電気的に接続され、第2電圧Vcom_FPSを光学センサOSに供給することができる。
【0107】
図16は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図14に示した絶縁層15,16の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図16においても位置関係を分かりやすくするために、図15に示した走査線GL、第1走査線SGL1および第2走査線SGL2を一部簡略化して示している。図16に示す構成は、分岐部TL21が省略されていること以外は、図10に示した構成と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0108】
図17は、第1基板SUB1に適用し得る要素であって、図14に示した絶縁層16,17の間に配置された要素を概略的に示す平面図である。図17に示す構成もまた、分岐部TL21が省略されていること以外は、図11に示した構成と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0109】
図14図17に示したように、コリメート層CLが、第2給電線SPL2の一部を利用して絶縁層14,15の間に形成・配置される場合であっても、(1)赤色の副画素SP1に対応する信号線SLRと、第3電圧VPP2を供給する第3給電線SPL3と、検出信号Vdetを出力するセンサ用信号線SSLとが平面視において重なるように配置され、(2)緑色の副画素SP2に対応する信号線SLGと、第2電圧Vcom_FPSを供給する第2給電線SPL2と、タッチ検出線TL2とが平面視において重なるように配置され、(3)青色の副画素SP3に対応する信号線SLBと、第1電圧VPP1を供給する第1給電線SPL1と、タッチ検出線TL1とが平面視において重なるように配置されている点に変わりはないため、信号線SLに供給される映像信号と、センサ用信号線SSLを介して出力される検出信号Vdetとが容量結合し、映像信号が検出信号Vdetに影響するのを抑制することができる。つまり、指紋を精度良く検出することが可能である。
【0110】
また、コリメート層CLが、タッチ検出線TL2の一部を利用して絶縁層15,16の間に形成・配置される構成の場合、図6に示したように、タッチ検出線TL2と第2電極E2とが対向して配置されるため、タッチ検出線TL2と第2電極E2との間で発生する寄生容量が当該タッチ検出線TL2を介して出力されるセンサ信号に影響し、タッチ検出精度の低下を招く可能性がある。これに対し、コリメート層CLが、第2給電線SPL2の一部を利用して絶縁層14,15の間に形成・配置される場合、タッチ検出線TL2は第2電極E2と対向しないため、上記した寄生容量の発生を抑制することができ、上記したタッチ検出精度の低下を抑制することが可能である。
【0111】
さらに、コリメート層CLが、第2給電線SPL2の一部を利用して絶縁層14,15の間に形成・配置される場合、タッチ検出線TL2の一部を利用して絶縁層15,16の間に形成・配置される構成に比べて、光学センサOSの近くにコリメート層CLを配置することができるため、照明装置ILから照射される光の一部である迷光が光学センサOSに入射してしまうことを、より抑制することが可能である。
【0112】
以上説明した一実施形態によれば、高精度に生体情報(例えば指紋)を検出することが可能な光学センサ付き液晶表示装置DSPを提供することが可能である。
【0113】
なお、本実施形態では、表示装置DSPは照明装置BLを備えた液晶表示装置であるとしたが、これに限定されず、表示装置DSPは表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置であってもよい。
【0114】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0115】
DSP…表示装置、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板、LC…液晶層、SP1,SP2,SP3…副画素、SLR,SLG,SLB…信号線、OS…光学センサ、PC…光学変換素子、Vdet…検出信号、SPL1…第1給電線、SPL2…第2給電線、SPL3…第3給電線、SSL…センサ用信号線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17