IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本航空電子工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-コネクタ 図1
  • 特開-コネクタ 図2
  • 特開-コネクタ 図3
  • 特開-コネクタ 図4
  • 特開-コネクタ 図5
  • 特開-コネクタ 図6
  • 特開-コネクタ 図7
  • 特開-コネクタ 図8
  • 特開-コネクタ 図9
  • 特開-コネクタ 図10
  • 特開-コネクタ 図11
  • 特開-コネクタ 図12
  • 特開-コネクタ 図13
  • 特開-コネクタ 図14
  • 特開-コネクタ 図15
  • 特開-コネクタ 図16
  • 特開-コネクタ 図17
  • 特開-コネクタ 図18
  • 特開-コネクタ 図19
  • 特開-コネクタ 図20
  • 特開-コネクタ 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032289
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135867
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100129953
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100154900
【弁理士】
【氏名又は名称】関 京悟
(72)【発明者】
【氏名】芦部 健太
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA11
5E021FA14
5E021FA16
5E021FC38
5E021JA05
5E021JA11
(57)【要約】
【課題】接触信頼性を向上させることができるコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ1は、プラグ100と、プラグ100と接続するレセプタクル200と、を備え、プラグ100は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142及び第3プラグ領域143を含むプラグ面117を有するプラグ本体部110と、プラグ面117から突出した第1突出部121及び第2突出部122を含む複数の突出部120と、プラグ面117から突出部120よりも低く突出した複数のプラグ端子130と、を含み、レセプタクル200は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242及び第3レセプタクル領域243を含むレセプタクル面217を有し、レセプタクル面217に第1溝221及び第2溝222が形成されたレセプタクル本体部210と、複数のレセプタクル端子230と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグと、
前記プラグと接続するレセプタクルと、
を備え、
前記プラグは、
第1プラグ領域、第2プラグ領域及び第3プラグ領域を含む平面状のプラグ面を有するプラグ本体部と、
前記プラグ面から突出した、第1突出部及び第2突出部を含む複数の突出部と、
前記プラグ面から前記突出部よりも低く突出した複数のプラグ端子と、
を含み、
前記レセプタクルは、
第1レセプタクル領域、第2レセプタクル領域及び第3レセプタクル領域を含む平面状のレセプタクル面を有し、前記レセプタクル面に第1溝及び第2溝が形成されたレセプタクル本体部と、
前記レセプタクル面に形成された複数の孔の内部にそれぞれ配置された複数のレセプタクル端子と、
を含み、
前記第1突出部は、前記第1プラグ領域と前記第2プラグ領域とを区分し、
前記第2突出部は、前記第2プラグ領域と前記第3プラグ領域とを区分し、
前記第1溝は、前記第1レセプタクル領域と前記第2レセプタクル領域とを区分し、
前記第2溝は、前記第2レセプタクル領域と前記第3レセプタクル領域とを区分し、
前記第1突出部及び前記第2突出部を、それぞれ、前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、
前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域の各プラグ端子は、前記第1レセプタクル領域、前記第2レセプタクル領域及び前記第3レセプタクル領域の各レセプタクル端子と接続する、
コネクタ。
【請求項2】
前記プラグ面は、第4プラグ領域をさらに含み、
前記複数の突出部は、前記プラグ面から突出した第3突出部及び第4突出部をさらに含み、
前記レセプタクル面は、第4レセプタクル領域をさらに含み、
前記レセプタクル本体部は、第3溝及び第4溝がさらに形成され、
前記第3突出部は、前記第3プラグ領域と前記第4プラグ領域とを区分し、
前記第4突出部は、前記第1プラグ領域と前記第4プラグ領域とを区分し、
前記第3溝は、前記第3レセプタクル領域と前記第4レセプタクル領域とを区分し、
前記第4溝は、前記第1レセプタクル領域と前記第4レセプタクル領域とを区分し、
前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ、前記第3溝及び前記第4溝へさらに挿入した場合に、
前記第4プラグ領域の各プラグ端子は、前記第4レセプタクル領域の各レセプタクル端子と接続する、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1突出部及び前記第3突出部は、前記プラグ面において、一方向に延び、
前記第2突出部及び前記第4突出部は、前記プラグ面において、前記一方向に交差する他方向に延び、
前記レセプタクル面と前記プラグ面とを対向させた場合に、
前記第1溝及び前記第3溝は、前記レセプタクル面において、前記一方向に延び、
前記第2溝及び前記第4溝は、前記レセプタクル面において、前記他方向に延びた、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記プラグ面は、第1中央領域をさらに含み、
前記第1突出部及び前記第3突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域を挟んで並び、
前記第2突出部及び前記第4突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域を挟んで並び、
前記レセプタクル面は、第2中央領域をさらに含み、
前記第1溝及び前記第3溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域を挟んで並び、
前記第2溝及び前記第4溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域を挟んで並ぶ、
請求項2また3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記プラグ端子は、前記レセプタクル端子よりも低い弾性を有し、
前記レセプタクル端子の先端は、前記孔の内部に位置する、
請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記プラグは、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域、前記第3プラグ領域及び前記第4プラグ領域を囲むプラグ枠をさらに有し、
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ、前記第1溝、前記第2溝、前記第3溝及び前記第4溝へ挿入した場合に、前記レセプタクルは、前記プラグ枠で囲まれた内部に嵌合する、
請求項2または3に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記プラグ枠は、矩形の枠状であり、第1枠部、第2枠部、第3枠部及び第4枠部を含み、
前記第1枠部及び前記第3枠部は、前記プラグ面において、一方向に交差する他方向に延び、
前記第2枠部及び前記第4枠部は、前記プラグ面において、前記一方向に延びた、
請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記プラグは、プラグシェルをさらに有し、
前記プラグシェルは、
前記第1突出部に形成された第1突出補強部と、
前記第2突出部に形成された第2突出補強部と、
前記第3突出部に形成された第3突出補強部と、
前記第4突出部に形成された第4突出補強部と、
前記プラグ本体部の側面を覆うとともに、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域、前記第3プラグ領域及び前記第4プラグ領域を囲み、前記第1突出補強部、前記第2突出補強部、前記第3突出補強部及び前記第4突出補強部に接続したシェル部と、
を含み、
前記レセプタクルは、レセプタクルシェルをさらに有し、
前記レセプタクルシェルは、
前記第1溝の内壁に形成された第1溝補強部と、
前記第2溝の内壁に形成された第2溝補強部と、
前記第3溝の内壁に形成された第3溝補強部と、
前記第4溝の内壁に形成された第4溝補強部と、
前記レセプタクル本体部の側面を覆い、前記第1溝補強部、前記第2溝補強部、前記第3溝補強部及び前記第4溝補強部に接続したシェル部と、
を含み、
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ前記第1溝、前記第2溝、前記第3溝及び前記第4溝へ挿入した場合に、
前記第1突出補強部、前記第2突出補強部、前記第3突出補強部及び前記第4突出補強部は、それぞれ前記第1溝補強部、前記第2溝補強部、前記第3溝補強部及び前記第4溝補強部と対向し、
前記プラグシェルにおける前記シェル部は、前記レセプタクルシェルにおける前記シェル部と接触する、
請求項2または3に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第1突出部は、前記プラグ面において、一方向に延び、
前記第2突出部は、前記プラグ面において、前記一方向に交差する他方向に延び、
前記レセプタクル面と前記プラグ面とを対向させた場合に、
前記第1溝は、前記レセプタクル面において、前記一方向に延び、
前記第2溝は、前記レセプタクル面において、前記他方向に延びた、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記プラグ面は、第1中央領域をさらに含み、
前記第1突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域と並び、
前記第2突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域と並び、
前記レセプタクル面は、第2中央領域をさらに含み、
前記第1溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域と並び、
前記第2溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域と並ぶ、
請求項1または9に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記プラグは、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域を囲むプラグ枠をさらに有し、
前記第1突出部及び前記第2突出部をそれぞれ前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、前記レセプタクルは、前記プラグ枠で囲まれた内部に嵌合する、
請求項1または9に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記プラグ枠は、矩形の枠状であり、第1枠部、第2枠部、第3枠部及び第4枠部を含み、
前記第1枠部及び前記第3枠部は、前記プラグ面において、一方向に交差する他方向に延び、
前記第2枠部及び前記第4枠部は、前記プラグ面において、前記一方向に延びた、
請求項11に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記プラグは、プラグシェルをさらに有し、
前記プラグシェルは、
前記第1突出部に形成された第1突出補強部と、
前記第2突出部に形成された第2突出補強部と、
前記プラグ本体部の側面を覆うとともに、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域を囲み、前記第1突出補強部及び前記第2突出補強部に接続したシェル部と、
を含み、
前記レセプタクルは、レセプタクルシェルをさらに有し、
前記レセプタクルシェルは、
前記第1溝の内壁に形成された第1溝補強部と、
前記第2溝の内壁に形成された第2溝補強部と、
前記レセプタクル本体部の側面を覆い、前記第1溝補強部及び前記第2溝補強部に接続したシェル部と、
を含み、
前記第1突出部及び前記第2突出部を、それぞれ前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、
前記第1突出補強部及び前記第2突出補強部は、前記第1溝補強部及び前記第2溝補強部と対向し、
前記プラグシェルにおける前記シェル部は、前記レセプタクルシェルにおける前記シェル部と接触する、
請求項1または9に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図21は、プラグ1000及びレセプタクル2000を備えた関連するコネクタにおいて、プラグ面1001にアレイ状に配置されたプラグ端子1002及びレセプタクル面2001にアレイ状に配置されたレセプタクル端子2002を例示した図である。図21に示すように、プラグ端子1002及びレセプタクル端子2002は、それぞれ、プラグ面1001及びレセプタクル面2001から突出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6615845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したコネクタおいて、プラグ端子1002及びレセプタクル端子2002は、ばね性を必要とする。よって、プラグ端子1002及びレセプタクル端子2002の強度は、それほど大きくない。加えて、プラグ端子1002及びレセプタクル端子2002は、いずれも、それぞれ、プラグ面1001及びレセプタクル面2001から突出している。このため、堅牢性は低い。よって、プラグ1000及びレセプタクル2000に嵌合位置ずれが発生した際には、プラグ端子1002及びレセプタクル端子2002は、相手側のプラグ本体及びレセプタクル本体と干渉し、破損する懸念がある。このようなことから、上述した関連するコネクタは、接触信頼性を向上させることができない。
【0005】
本発明の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、接触信頼性を向上させることができるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願開示の観点によれば、コネクタは、プラグと、前記プラグと接続するレセプタクルと、を備え、前記プラグは、第1プラグ領域、第2プラグ領域及び第3プラグ領域を含む平面状のプラグ面を有するプラグ本体部と、前記プラグ面から突出した、第1突出部及び第2突出部を含む複数の突出部と、前記プラグ面から前記突出部よりも低く突出した複数のプラグ端子と、を含み、前記レセプタクルは、第1レセプタクル領域、第2レセプタクル領域及び第3レセプタクル領域を含む平面状のレセプタクル面を有し、前記レセプタクル面に第1溝及び第2溝が形成されたレセプタクル本体部と、前記レセプタクル面に形成された複数の孔の内部にそれぞれ配置された複数のレセプタクル端子と、を含み、前記第1突出部は、前記第1プラグ領域と前記第2プラグ領域とを区分し、前記第2突出部は、前記第2プラグ領域と前記第3プラグ領域とを区分し、前記第1溝は、前記第1レセプタクル領域と前記第2レセプタクル領域とを区分し、前記第2溝は、前記第2レセプタクル領域と前記第3レセプタクル領域とを区分し、前記第1突出部及び前記第2突出部を、それぞれ、前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域の各プラグ端子は、前記第1レセプタクル領域、前記第2レセプタクル領域及び前記第3レセプタクル領域の各レセプタクル端子と接続する。
【0007】
上記コネクタでは、前記プラグ面は、第4プラグ領域をさらに含み、前記複数の突出部は、前記プラグ面から突出した第3突出部及び第4突出部をさらに含み、前記レセプタクル面は、第4レセプタクル領域をさらに含み、前記レセプタクル本体部は、第3溝及び第4溝がさらに形成され、前記第3突出部は、前記第3プラグ領域と前記第4プラグ領域とを区分し、前記第4突出部は、前記第1プラグ領域と前記第4プラグ領域とを区分し、前記第3溝は、前記第3レセプタクル領域と前記第4レセプタクル領域とを区分し、前記第4溝は、前記第1レセプタクル領域と前記第4レセプタクル領域とを区分し、前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ、前記第3溝及び前記第4溝へさらに挿入した場合に、前記第4プラグ領域の各プラグ端子は、前記第4レセプタクル領域の各レセプタクル端子と接続してもよい。
【0008】
上記コネクタでは、前記第1突出部及び前記第3突出部は、前記プラグ面において、一方向に延び、前記第2突出部及び前記第4突出部は、前記プラグ面において、前記一方向に交差する他方向に延び、前記レセプタクル面と前記プラグ面とを対向させた場合に、前記第1溝及び前記第3溝は、前記レセプタクル面において、前記一方向に延び、前記第2溝及び前記第4溝は、前記レセプタクル面において、前記他方向に延びてもよい。
【0009】
上記コネクタでは、前記プラグ面は、第1中央領域をさらに含み、前記第1突出部及び前記第3突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域を挟んで並び、前記第2突出部及び前記第4突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域を挟んで並び、前記レセプタクル面は、第2中央領域をさらに含み、前記第1溝及び前記第3溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域を挟んで並び、前記第2溝及び前記第4溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域を挟んで並んでもよい。
【0010】
上記コネクタでは、前記プラグ端子は、前記レセプタクル端子よりも低い弾性を有し、前記レセプタクル端子の先端は、前記孔の内部に位置してもよい。
【0011】
上記コネクタでは、前記プラグは、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域、前記第3プラグ領域及び前記第4プラグ領域を囲むプラグ枠をさらに有し、前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ、前記第1溝、前記第2溝、前記第3溝及び前記第4溝へ挿入した場合に、前記レセプタクルは、前記プラグ枠で囲まれた内部に嵌合してもよい。
【0012】
上記コネクタでは、前記プラグ枠は、矩形の枠状であり、第1枠部、第2枠部、第3枠部及び第4枠部を含み、前記第1枠部及び前記第3枠部は、前記プラグ面において、一方向に交差する他方向に延び、前記第2枠部及び前記第4枠部は、前記プラグ面において、前記一方向に延び延びてもよい。
【0013】
上記コネクタでは、前記プラグは、プラグシェルをさらに有し、前記プラグシェルは、前記第1突出部に形成された第1突出補強部と、前記第2突出部に形成された第2突出補強部と、前記第3突出部に形成された第3突出補強部と、前記第4突出部に形成された第4突出補強部と、前記プラグ本体部の側面を覆うとともに、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域、前記第3プラグ領域及び前記第4プラグ領域を囲み、前記第1突出補強部、前記第2突出補強部、前記第3突出補強部及び前記第4突出補強部に接続したシェル部と、を含み、前記レセプタクルは、レセプタクルシェルをさらに有し、前記レセプタクルシェルは、前記第1溝の内壁に形成された第1溝補強部と、前記第2溝の内壁に形成された第2溝補強部と、前記第3溝の内壁に形成された第3溝補強部と、前記第4溝の内壁に形成された第4溝補強部と、前記レセプタクル本体部の側面を覆い、前記第1溝補強部、前記第2溝補強部、前記第3溝補強部及び前記第4溝補強部に接続したシェル部と、を含み、前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部及び前記第4突出部を、それぞれ前記第1溝、前記第2溝、前記第3溝及び前記第4溝へ挿入した場合に、前記第1突出補強部、前記第2突出補強部、前記第3突出補強部及び前記第4突出補強部は、それぞれ前記第1溝補強部、前記第2溝補強部、前記第3溝補強部及び前記第4溝補強部と対向し、前記プラグシェルにおける前記シェル部は、前記レセプタクルシェルにおける前記シェル部と接触してもよい。
【0014】
上記コネクタでは、前記第1突出部は、前記プラグ面において、一方向に延び、前記第2突出部は、前記プラグ面において、前記一方向に交差する他方向に延び、前記レセプタクル面と前記プラグ面とを対向させた場合に、前記第1溝は、前記レセプタクル面において、前記一方向に延び、前記第2溝は、前記レセプタクル面において、前記他方向に延び延びてもよい。
【0015】
上記コネクタでは、前記プラグ面は、第1中央領域をさらに含み、前記第1突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域と並び、前記第2突出部は、前記プラグ面において、前記第1中央領域と並び、前記レセプタクル面は、第2中央領域をさらに含み、前記第1溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域と並び、前記第2溝は、前記レセプタクル面において、前記第2中央領域と並んでもよい。
【0016】
上記コネクタでは、前記プラグは、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域を囲むプラグ枠をさらに有し、前記第1突出部及び前記第2突出部をそれぞれ前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、前記レセプタクルは、前記プラグ枠で囲まれた内部に嵌合してもよい。
【0017】
上記コネクタでは、前記プラグ枠は、矩形の枠状であり、第1枠部、第2枠部、第3枠部及び第4枠部を含み、前記第1枠部及び前記第3枠部は、前記プラグ面において、一方向に交差する他方向に延び、前記第2枠部及び前記第4枠部は、前記プラグ面において、前記一方向に延びてもよい。
【0018】
上記コネクタでは、前記プラグは、プラグシェルをさらに有し、前記プラグシェルは、前記第1突出部に形成された第1突出補強部と、前記第2突出部に形成された第2突出補強部と、前記プラグ本体部の側面を覆うとともに、前記プラグ面から突出し、前記第1プラグ領域、前記第2プラグ領域及び前記第3プラグ領域を囲み、前記第1突出補強部及び前記第2突出補強部に接続したシェル部と、を含み、前記レセプタクルは、レセプタクルシェルをさらに有し、前記レセプタクルシェルは、前記第1溝の内壁に形成された第1溝補強部と、前記第2溝の内壁に形成された第2溝補強部と、前記レセプタクル本体部の側面を覆い、前記第1溝補強部及び前記第2溝補強部に接続したシェル部と、を含み、前記第1突出部及び前記第2突出部を、それぞれ前記第1溝及び前記第2溝へ挿入した場合に、前記第1突出補強部及び前記第2突出補強部は、前記第1溝補強部及び前記第2溝補強部と対向し、前記プラグシェルにおける前記シェル部は、前記レセプタクルシェルにおける前記シェル部と接触してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、接触信頼性を向上させることができるコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。
図2】実施形態1に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。
図3】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した上面図である。
図4】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のIV-IV線の断面を示す。
図5】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のV-V線の断面を示す。
図6】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のVI-VI線の断面を示す。
図7】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグのプラグ端子を例示した拡大断面図である。
図8】実施形態1に係るコネクタにおいて、レセプタクルのレセプタクル端子を例示した拡大断面図である。
図9】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが対向した状態を例示した断面図である。
図10】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグのプラグ面とレセプタクルのレセプタクル面とがずれた状態を例示した図である。
図11】実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。
図12】実施形態2に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。
図13】実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した上面図である。
図14】実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXIV-XIV線の断面を示す。
図15】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXV-XV線の断面を示す。
図16】実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXVI-XVI線の断面を示す。
図17】実施形態2に係るプラグシェルを例示した斜視図である。
図18】実施形態2に係るレセプタクルシェルを例示した斜視図である。
図19】実施形態3に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。
図20】実施形態3に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。
図21】関連するコネクタを例示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
【0022】
(実施形態1)
実施形態1のコネクタを説明する。図1は、実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。図2は、実施形態1に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。図3は、実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した上面図である。図4は、実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のIV-IV線の断面を示す。図5は、実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のV-V線の断面を示す。図6は、実施形態1に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図3のVI-VI線の断面を示す。
【0023】
図1図6に示すように、コネクタ1は、プラグ100及びレセプタクル200を備えている。コネクタ1は、プラグ100とレセプタクル200とを接続させることにより、プラグ100とレセプタクル200とを電気的に導通させることができる。また、コネクタ1は、プラグ100とレセプタクル200との接続及び切断を行うことによって、電流の流れを制御する。なお、コネクタ1は、プラグ100とレセプタクル200との接続及び切断が可能なものに限らず、プラグ100とレセプタクル200とをネジ止め等により固定し、プラグ100とレセプタクル200との切断を意図しない接続状態を維持する接続構造に用いてもよい。
【0024】
ここで、コネクタ1を説明する便宜のために、XYZ直交座標軸系を導入する。プラグ100とレセプタクル200とが対向して接続した場合に、プラグ100とレセプタクル200とが対向する方向をZ軸方向とする。レセプタクル200からプラグ100に向かう向きを+Z軸方向の向きとする。Z軸方向に直交する2つの方向を、X軸方向及びY軸方向とする。
【0025】
プラグ100は、プラグ本体部110、複数の突出部120、及び、複数のプラグ端子130を含んでいる。以下、プラグ100の各構成を説明する。
【0026】
プラグ本体部110は、例えば、矩形の板状であり、対向する2つの板面111及び112、対向する2つの側面113及び115、並びに、対向する2つの側面114及び116を有している。各側面113~116は、各板面111及び112に接続している。プラグ本体部110は、材料として、例えば、樹脂等の絶縁物を含んでいる。なお、プラグ本体部110の材料は、複数のプラグ端子130と電気的に短絡しなければ、樹脂等の絶縁物に限らず、絶縁膜で覆われた金属等でもよい。
【0027】
板面111は、プラグ本体部110の-Z軸方向側の板面111である。板面111は、レセプタクル200と対向するプラグ面117となっている。よって、プラグ本体部110は、平面状のプラグ面117を有している。プラグ面117は、レセプタクル200と嵌合する場合の嵌合基準面となる。
【0028】
プラグ面117は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144を含む。第1プラグ領域141は、第2プラグ領域142よりも-Y軸方向側に配置されている。第1プラグ領域141は、第4プラグ領域144よりも-X軸方向側に配置されている。また、第2プラグ領域142は、第1プラグ領域141よりも+Y軸方向側に配置されている。第2プラグ領域142は、第3プラグ領域143よりも-X軸方向側に配置されている。さらに、第3プラグ領域143は、第2プラグ領域142よりも+X軸方向側に配置されている。第3プラグ領域143は、第4プラグ領域144よりも+Y軸方向側に配置されている。また、第4プラグ領域144は、第1プラグ領域141よりも+X軸方向側に配置されている。第4プラグ領域144は、第3プラグ領域143よりも-Y軸方向側に配置されている。
【0029】
プラグ面117は、第1中央領域149を含んでもよい。第1中央領域149は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144に囲まれている。具体的には、第1中央領域149は、第1プラグ領域141と第3プラグ領域143との間に配置されている。また、第1中央領域149は、第2プラグ領域142と第4プラグ領域144との間に配置されている。
【0030】
側面113及び側面115は、X軸方向に対向し、側面114及び側面116は、Y軸方向に対向する。なお、プラグ本体部110の形状は、レセプタクル200と対向するプラグ面117を有していれば、矩形の板状に限らず、例えば、プラグ面117を断面とする半球状でもよい。
【0031】
複数の突出部120は、プラグ面117から突出している。複数の突出部120は、プラグ面117から-Z軸方向に突出している。複数の突出部120は、材料として、プラグ本体部110と同じ材料を含んでもよい。例えば、複数の突出部120は、材料として、樹脂等の絶縁物を含んでもよい。なお、複数の突出部120は、材料として、金属を含んでもよい。複数の突出部120は、第1突出部121、第2突出部122、第3突出部123及び第4突出部124を含む。各突出部120のプラグ面117からの高さ、すなわち、各突出部120のZ軸方向の長さは、同じ長さであることが望ましい。なお、各突出部120のZ軸方向の長さが等しいとは、不可避な誤差を含む範囲で同じ長さであることを意味する。以下、同じ長さは、同様の意味で用いる。各突出部120がプラグ面117から突出した長さは、プラグ端子130がプラグ面117から突出した長さよりも長い。
【0032】
各突出部120は、例えば、直方体状である。第1突出部121及び第3突出部123は、例えば、X軸方向に延びた直方体状である。よって、第1突出部121及び第3突出部123は、プラグ面117において、X軸方向に延びている。第2突出部122及び第4突出部124は、例えば、Y軸方向に延びた直方体状である。よって、第2突出部122及び第4突出部124は、プラグ面117において、X軸方向に交差するY軸方向に延びている。なお、各突出部120の形状は、直方体状に限らず、円柱状でもよいし、X軸方向またはY軸方向に延びた楕円を底面とする柱状体でもよい。
【0033】
また、第1突出部121及び第3突出部123は、X軸方向からずれた方向に延びてもよい。例えば、-Z軸方向から見て、第1突出部121及び第3突出部123は、それぞれ、Z軸を回転軸としてX軸から同じ回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第1突出部121及び第3突出部123は、-Z軸方向から見て、例えば、斜めに2本の突出部120が並んだ「//」状である。また、第1突出部121及び第3突出部123は、それぞれ、X軸から相互に異なる回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第1突出部121及び第3突出部123は、-Z軸方向から見て、例えば、異なる方向を向いた2本の突出部120が並んだ「>」状である。
【0034】
第2突出部122及び第4突出部124は、Y軸方向からずれた方向に延びてもよい。例えば、-Z軸方向から見て、第2突出部122及び第4突出部124は、それぞれ、Z軸を回転軸としてY軸から同じ回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第2突出部122及び第4突出部124は、-Z軸方向から見て、例えば、斜めに2本の突出部120が並んだ「//」状である。また、第2突出部122及び第4突出部124は、それぞれ、Y軸から相互に異なる回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第2突出部122及び第4突出部124は、-Z軸方向から見て、例えば、異なる方向を向いた2本の突出部120が並んだ「>」状である。
【0035】
第2突出部122及び第4突出部124がそれぞれ延びる方向は、第1突出部121及び第3突出部123が延びた方向に交差する方向であれば、第1突出部121及び第3突出部123が延びる方向に直交する方向に限らない。
【0036】
第1突出部121は、第1プラグ領域141と第2プラグ領域142との間に配置されている。よって、第1突出部121は、第1プラグ領域141と第2プラグ領域142とを区分する。第2突出部122は、第2プラグ領域142と第3プラグ領域143との間に配置されている。よって、第2突出部122は、第2プラグ領域142と第3プラグ領域143とを区分する。第3突出部123は、第3プラグ領域143と第4プラグ領域144との間に配置されている。よって、第3突出部123は、第3プラグ領域143と第4プラグ領域144とを区分する。第4突出部124は、第1プラグ領域141と第4プラグ領域144との間に配置されている。よって、第4突出部124は、第1プラグ領域141と第4プラグ領域144とを区分する。
【0037】
第1突出部121及び第3突出部123は、X軸方向に隣り合っている。例えば、第1突出部121は、第3突出部123よりも-X軸方向側に配置されている。第1突出部121及び第3突出部123は、プラグ面117において、第1中央領域149を挟んでX軸方向に並んでいる。第2突出部122及び第4突出部124は、Y軸方向に隣り合っている。例えば、第2突出部122は、第4突出部124よりも+Y軸方向側に配置されている。第2突出部122及び第4突出部124は、プラグ面117において、第1中央領域149を挟んでY軸方向に並んでいる。
【0038】
プラグ100は、枠状のプラグ枠150をさらに有してもよい。プラグ枠150は、プラグ面117から突出している。プラグ枠150は、プラグ面117から-Z軸方向に突出している。プラグ枠150は、材料として、プラグ本体部110と同じ材料を含んでもよい。例えば、プラグ枠150は、材料として、樹脂等の絶縁物を含んでもよい。なお、プラグ枠150は、材料として、金属を含んでもよい。プラグ枠150は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144を囲む。
【0039】
プラグ枠150は、例えば、矩形の枠状である。プラグ枠150は、第1枠部151、第2枠部152、第3枠部153及び第4枠部154を含んでいる。第1枠部151は、プラグ枠150の-X軸方向側の部分である。第2枠部152は、プラグ枠150の+Y軸方向側の部分である。第3枠部153は、プラグ枠150の+X軸方向側の部分である。第4枠部154は、プラグ枠150の-Y軸方向側の部分である。
【0040】
第1枠部151及び第3枠部153は、例えば、Y軸方向に延びている。第2枠部152及び第4枠部154は、X軸方向に延びている。第1枠部151の各端部は、それぞれ第2枠部152及び第4枠部154に接続している。第2枠部152の各端部は、それぞれ第1枠部151及び第3枠部153に接続している。第3枠部153の各端部は、それぞれ第2枠部152及び第4枠部154に接続している。第4枠部154の各端部は、それぞれ第1枠部151及び第3枠部153に接続している。
【0041】
プラグ枠150における各枠部のプラグ面117からの高さ、すなわち、各枠部のZ軸方向の長さは、同じ長さであることが望ましい。各枠部がプラグ面117から突出した長さは、プラグ端子130がプラグ面117から突出した長さよりも長い。各枠部がプラグ面117から突出した長さは、各突出部120がプラグ面117から突出した長さと同じ長さでもよい。
【0042】
図7は、実施形態1に係るコネクタ1において、プラグ100のプラグ端子130を例示した拡大断面図である。図1図6及び図7に示すように、複数のプラグ端子130は、プラグ面117から突出している。複数のプラグ端子130は、プラグ面117から-Z軸方向に突出している。各プラグ端子130は、プラグ面117から、各突出部120及びプラグ枠150よりも低く突出している。具体的には、各プラグ端子130のプラグ面117からの高さ、すなわち、各プラグ端子130のプラグ面117から突出した部分のZ軸方向の長さは、各突出部120のZ軸方向の長さ及びプラグ枠150のZ軸方向の長さよりも短い。
【0043】
プラグ端子130は、Z軸方向に延びた部分、及び、X軸またはY軸方向に延びた部分を有するL字状でもよい。よって、プラグ端子130のX軸またはY軸方向に延びた部分をプラグ本体部110に固定することができるので、プラグ端子130を強固に固定することができる。プラグ端子130は、ばね性を有していないことが好ましい。プラグ端子130の弾性は、レセプタクル端子230の弾性よりも低い。プラグ端子130の+Z軸方向側の端部132は、板面112に露出している。プラグ端子130は、レセプタクル端子と接続することにより、レセプタクル端子と導通させる。図では、図が煩雑にならないようにいくつかのプラグ端子130の符号を省略している。
【0044】
複数のプラグ端子130は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144に配置されている。複数のプラグ端子130は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144の各領域において、マトリックス状に配置されてもよい。複数のプラグ端子130は、各領域において、X軸方向及びY軸方向にマトリックス状に配置されてもよいし、X軸方向及びY軸方向とはずれた方向にマトリックス状に配置されてもよい。
【0045】
なお、各領域におけるプラグ端子130の配列は、それぞれ異なってもよい。プラグ端子130は、第1中央領域149に配置されていない。なお、プラグ端子130は、第1中央領域149に配置されてもよい。
【0046】
レセプタクル200は、レセプタクル本体部210、及び、複数のレセプタクル端子230を含んでいる。以下、レセプタクル200の各構成を説明する。
【0047】
レセプタクル本体部210は、例えば、矩形の板状であり、対向する2つの板面211及び212、対向する2つの側面213及び215、並びに、対向する2つの側面214及び216を有している。各側面213~216は、各板面211及び212に接続している。レセプタクル本体部210は、材料として、例えば、樹脂等の絶縁物を含んでいる。なお、レセプタクル本体部210の材料は、複数のレセプタクル端子230と電気的に短絡しなければ、樹脂等の絶縁物に限らず、絶縁膜で覆われた金属等でもよい。
【0048】
板面211は、レセプタクル本体部210の+Z軸方向側の板面211である。板面211は、プラグ100と対向するレセプタクル面217となっている。よって、レセプタクル本体部210は、平面状のレセプタクル面217を有している。レセプタクル面217は、プラグ100と嵌合する場合の嵌合基準面となる。
【0049】
レセプタクル面217は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242、第3レセプタクル領域243及び第4レセプタクル領域244を含む。第1レセプタクル領域241は、第2レセプタクル領域242よりも-Y軸方向側に配置されている。第1レセプタクル領域241は、第4レセプタクル領域244よりも-X軸方向側に配置されている。第2レセプタクル領域242は、第1レセプタクル領域241よりも+Y軸方向側に配置されている。第2レセプタクル領域242は、第3レセプタクル領域243よりも-X軸方向側に配置されている。第3レセプタクル領域243は、第2レセプタクル領域242よりも+X軸方向側に配置されている。第3レセプタクル領域243は、第4レセプタクル領域244よりも+Y軸方向側に配置されている。第4レセプタクル領域244は、第1レセプタクル領域241よりも+X軸方向側に配置されている。第4レセプタクル領域244は、第3レセプタクル領域243よりも-Y軸方向側に配置されている。
【0050】
レセプタクル面217は、第2中央領域249を含んでもよい。第2中央領域249は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242、第3レセプタクル領域243及び第4レセプタクル領域244に囲まれている。具体的には、第2中央領域249は、第1レセプタクル領域241と第3レセプタクル領域243との間に配置されている。また、第2中央領域249は、第2レセプタクル領域242と第4レセプタクル領域244との間に配置されている。
【0051】
側面213及び側面215は、X軸方向に対向し、側面214及び側面216は、Y軸方向に対向する。なお、レセプタクル本体部210の形状は、プラグ100と対向するレセプタクル面217を有していれば、矩形の板状に限らず、例えば、レセプタクル面217を断面とする半球状でもよい。
【0052】
レセプタクル本体部210は、レセプタクル面217に複数の溝220が形成されている。複数の溝220は、レセプタクル本体部210のレセプタクル面217から裏面の板面212まで貫通してもよい。複数の溝220は、第1溝221、第2溝222、第3溝223及び第4溝224を含む。なお、複数の溝220は、レセプタクル本体部210のレセプタクル面217から所定の深さまで形成されてもよい。その場合には、各溝220の深さ、すなわち、各溝220のレセプタクル面217からのZ軸方向の長さは、同じ長さであることが望ましい。
【0053】
各溝220の内部の空間は、例えば、直方体状である。第1溝221及び第3溝223の内部の空間は、例えば、X軸方向に延びた直方体状である。よって、第1溝221及び第3溝223は、レセプタクル面217において、X軸方向に延びている。第2溝222及び第4溝224の内部の空間は、例えば、Y軸方向に延びた直方体状である。よって、第2溝222及び第4溝224は、レセプタクル面217において、X軸方向に交差するY軸方向に延びている。なお、各溝220の内部の形状は、直方体状に限らず、円柱状でもよいし、X軸方向またはY軸方向に延びた楕円を底面とする柱状体でもよい。
【0054】
また、第1溝221及び第3溝223は、X軸方向からずれた方向に延びてもよい。例えば、+Z軸方向から見て、第1溝221及び第3溝223は、それぞれ、Z軸を回転軸としてX軸から同じ回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第1溝221及び第3溝223は、+Z軸方向から見て、例えば、斜めに2本の溝220が並んだ「//」状である。また、第1溝221及び第3溝223は、それぞれ、X軸から相互に異なる回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第1溝221及び第3溝223は、+Z軸方向から見て、例えば、異なる方向を向いた2本の突出部120が並んだ「>」状である。
【0055】
第2溝222及び第4溝224は、Y軸方向からずれた方向に延びてもよい。例えば、+Z軸方向から見て、第2溝222及び第4溝224は、それぞれ、Z軸を回転軸としてY軸から同じ回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第2溝222及び第4溝224は、+Z軸方向から見て、例えば、斜めに2本の溝220が並んだ「//」状である。また、第2溝222及び第4溝224は、それぞれ、Y軸から相互に異なる回転方向に回転した方向に延びてもよい。その場合には、第2溝222及び第4溝224は、+Z軸方向から見て、例えば、異なる方向を向いた2本の突出部120が並んだ「>」状である。
【0056】
第2溝222及び第4溝224がそれぞれ延びる方向は、第1溝221及び第3溝223が延びた方向に交差する方向であれば、第1溝221及び第3溝223が延びる方向に直交する方向に限らない。
【0057】
第1溝221は、第1レセプタクル領域241と第2レセプタクル領域242との間に配置されている。よって、第1溝221は、第1レセプタクル領域241と第2レセプタクル領域242とを区分する。第2溝222は、第2レセプタクル領域242と第3レセプタクル領域243との間に配置されている。よって、第2溝222は、第2レセプタクル領域242と第3レセプタクル領域243とを区分する。第3溝223は、第3レセプタクル領域243と第4レセプタクル領域244との間に配置されている。よって、第3溝223は、第3レセプタクル領域243と第4レセプタクル領域244とを区分する。第4溝224は、第1レセプタクル領域241と第4レセプタクル領域244との間に配置されている。よって、第4溝224は、第1レセプタクル領域241と第4レセプタクル領域244とを区分する。
【0058】
第1溝221及び第3溝223は、X軸方向に隣り合っている。例えば、第1溝221は、第3溝223よりも-X軸方向側に配置されている。第1溝221及び第3溝223は、レセプタクル面217において第2中央領域249を挟んでX軸方向に並んでいる。第2溝222及び第4溝224は、Y軸方向に隣り合っている。例えば、第2溝222は、第4溝224よりも+Y軸方向側に配置されている。第2溝222及び第4溝224は、レセプタクル面217において第2中央領域249を挟んでY軸方向に並んでいる。
【0059】
図8は、実施形態1に係るコネクタ1において、レセプタクル200のレセプタクル端子230を例示した拡大断面図である。図2図6図8に示すように、レセプタクル面217には、複数の孔231が形成されている。各孔231の内部には各レセプタクル端子230が配置されている。
【0060】
複数のレセプタクル端子230は、レセプタクル面217に形成された複数の孔231の内部にそれぞれ配置されている。レセプタクル端子230は、孔231の内部に格納されている。レセプタクル端子230は、側面から見て、レセプタクル面217から突出していない。レセプタクル端子230の先端は、孔231の開口よりも孔231の内部に位置している。
【0061】
レセプタクル端子230は、Z軸方向に延びた部分、及び、X軸またはY軸方向に延びた部分を有するL字状でもよい。よって、レセプタクル端子230のX軸またはY軸方向に延びた部分をレセプタクル本体部210に固定することができる。レセプタクル端子230は、ばね性を有していることが好ましい。レセプタクル端子230は、プラグ端子130よりも高い弾性を有する。つまり、レセプタクル端子230は、プラグ端子130よりもバネ性が大きい。一方、プラグ端子130は、レセプタクル端子230よりも低い弾性を有する。
【0062】
例えば、レセプタクル端子230のZ軸方向に延びた部分は、内側に折れ曲がった部分を有する。これにより、プラグ端子130が挿入される部分の幅を、プラグ端子130の外径よりも小さくしている。そして、プラグ端子130が孔231に挿入された場合に、レセプタクル端子230のZ軸方向に延びた部分は、外側に湾曲する。それとともに、レセプタクル端子230は、ばね性によりプラグ端子130との接触を保つようにプラグ端子130を保持する。
【0063】
レセプタクル端子230の-Z軸方向側の端部232は、板面212に露出してもよい。レセプタクル端子230は、プラグ端子130と接続することにより、プラグ端子130と導通させる。図では、図が煩雑にならないようにいくつかのレセプタクル端子230及び孔231の符号を省略している。
【0064】
複数のレセプタクル端子230は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242、第3レセプタクル領域243及び第4レセプタクル領域244に配置されている。複数のレセプタクル端子230は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242、第3レセプタクル領域243及び第4レセプタクル領域244の各領域において、マトリックス状に配置されてもよい。複数のレセプタクル端子230は、各領域において、X軸方向及びY軸方向にマトリックス状に配置されてもよいし、X軸方向及びY軸方向とはずれた方向にマトリックス状に配置されてもよい。なお、各領域におけるレセプタクル端子230の配列は、それぞれ異なってもよい。レセプタクル端子230は、第2中央領域249に配置されていない。なお、レセプタクル端子230は、第2中央領域249に配置されてもよい。
【0065】
図9は、実施形態1に係るコネクタ1において、プラグ100及びレセプタクル200が対向した状態を例示した断面図である。図9に示すように、プラグ100とレセプタクル200とを接続する場合には、プラグ100のプラグ面117とレセプタクル200のレセプタクル面217とを対向させる。そして、第1突出部121、第2突出部122、第3突出部123及び第4突出部124を、それぞれ、第1溝221、第2溝222、第3溝223及び第4溝224へ挿入する。その場合には、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144の各プラグ端子130は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242、第3レセプタクル領域243及び第4レセプタクル領域244の各レセプタクル端子230と接続する。プラグ面117は、レセプタクル面217と嵌合基準面を形成する。このようにして、プラグ100とレセプタクル200とを接続することができる。
【0066】
プラグ100がプラグ枠150を有する場合には、第1突出部121、第2突出部122、第3突出部123及び第4突出部124を、それぞれ、第1溝221、第2溝222、第3溝223及び第4溝224へ挿入した場合に、レセプタクル200は、プラグ枠150で囲まれた内部に嵌合する。具体的には、第1枠部151は、レセプタクル本体部210の側面213に接触する。第2枠部152は、レセプタクル本体部210の側面214に接触する。第3枠部153は、レセプタクル本体部210の側面215に接触する。第4枠部154は、レセプタクル本体部210の側面216に接触する。これにより、コネクタ1の接続を強固にすることができる。
【0067】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態のレセプタクル端子230は、レセプタクル面217に形成された孔231の内部に配置されている。一方、プラグ100の突出部120は、プラグ端子130よりもプラグ面117から突出させている。これにより、プラグ端子130及びレセプタクル端子230は、相手側のプラグ本体部110及びレセプタクル本体部210と干渉及び破損することを抑制することができ、コネクタ1の接触信頼性を向上させることができる。
【0068】
図10は、実施形態1に係るコネクタ1において、プラグ100のプラグ面117とレセプタクル200のレセプタクル面217とがずれた状態を例示した図である。図では、ハッチングを省略している。図10に示すように、コネクタ1は、プラグ100のプラグ面117に、突出部120を有している。突出部120のプラグ面117からの高さは、プラグ端子130のプラグ面117からの高さよりも高い。よって、プラグ面117とレセプタクル面217とがずれた場合でも、突出部120は、レセプタクル面217に接触する。これにより、プラグ端子130とレセプタクル面217とが干渉することを抑制することができ、プラグ端子130の破損を抑制することができる。
【0069】
また、突出部120は、一方向及び一方向に交差する他方向の2つの方向に延びた複数の突出部120を有している。よって、いずれの方向に嵌合位置がずれても、プラグ端子130を保護することができる。
【0070】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るコネクタを説明する。本実施形態のコネクタは、プラグ本体部及びレセプタクル本体部の側面にシェルを有している。図11は、実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。図12は、実施形態2に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。図13は、実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した上面図である。図14は、実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXIV-XIV線の断面を示す。図15は、実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXV-XV線の断面を示す。図16は、実施形態2に係るコネクタにおいて、プラグ及びレセプタクルが嵌合した状態を例示した断面図であり、図13のXVI-XVI線の断面を示す。図17は、実施形態2に係るプラグシェルを例示した斜視図である。図18は、実施形態2に係るレセプタクルシェルを例示した斜視図である。
【0071】
図11図18に示すように、コネクタ2は、プラグ300及びレセプタクル400を備えている。プラグ300は、プラグ100の構成に加えて、プラグシェル160をさらに有している。すなわち、プラグ300は、プラグ本体部110、複数の突出部120、複数のプラグ端子130、及び、プラグシェル160を含んでいる。レセプタクル400は、レセプタクル200の構成に加えて、レセプタクルシェル260をさらに有している。すなわち、レセプタクル400は、レセプタクル本体部210、複数のレセプタクル端子230、及び、レセプタクルシェル260を含んでいる。
【0072】
図17に示すように、プラグシェル160は、大まかに言えば、矩形の枠状である。プラグシェル160は、材料として、金属を含んでいる。なお、プラグシェル160は、材料として、樹脂等の絶縁物を含むことを拒まない。プラグシェル160は、シェル部160a及び補強部160bを含んでいる。
【0073】
シェル部160aは、プラグ本体部110の側面113~116を覆う。それとともに、シェル部160aは、プラグ面117から突出している。具体的には、シェル部160aの-Z軸方向側の部分は、プラグ面117から突出している。シェル部160aは、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142、第3プラグ領域143及び第4プラグ領域144を囲む。
【0074】
シェル部160aは、第1シェル部161a、第2シェル部162a、第3シェル部163a及び第4シェル部164aを含んでいる。第1シェル部161a及び第3シェル部163aは、例えば、Y軸方向に延びている。第2シェル部162a及び第4シェル部164aは、X軸方向に延びている。各シェル部161a~164aのプラグ面117からの高さ、すなわち、各シェル部161a~164aのプラグ面117から突出した部分のZ軸方向の長さは、同じ長さであることが望ましい。
【0075】
各シェル部161a~164aがプラグ面117から突出した長さは、プラグ端子130がプラグ面117から突出した長さよりも長い。各シェル部161a~164aがプラグ面117から突出した長さは、各突出部120がプラグ面117から突出した長さと同じ長さでもよい。
【0076】
第1シェル部161aは、プラグ本体部110の側面113を覆う。第1シェル部161aの両端は、それぞれ、第2シェル部162a及び第4シェル部164aと接続されている。第2シェル部162aは、プラグ本体部110の側面114を覆う。第2シェル部162aの両端は、それぞれ、第1シェル部161a及び第3シェル部163aと接続されている。第3シェル部163aは、プラグ本体部110の側面115を覆う。第3シェル部163aの両端は、それぞれ、第2シェル部162a及び第4シェル部164aと接続されている。第4シェル部164aは、プラグ本体部110の側面116を覆う。第4シェル部164aの両端は、それぞれ、第1シェル部161a及び第3シェル部163aと接続されている。
【0077】
補強部160bは、第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bを含む。第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bは、それぞれ、第1シェル部161a、第2シェル部162a、第3シェル部163a及び第4シェル部164aの中央部に接続されている。言い換えれば、シェル部160aは、第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bに接続している。
【0078】
図14図16に示すように、第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bの断面は、例えば、S字状の部分を有している。第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bは、各突出部120の一方の端部を覆っている。
【0079】
第1突出補強部161bは、第1突出部121に形成されている。具体的には、第1突出補強部161bは、第1突出部121における-Z軸方向側の面の-X軸方向側の部分及び第1突出部121における-X軸方向側の端面を覆う。また、第1突出補強部161bは、上述した第1突出部121を覆った部分と、第1シェル部161aと、をつないでいる。
【0080】
第2突出補強部162bは、第2突出部122に形成されている。第2突出補強部162bは、第2突出部122における-Z軸方向側の面の+Y軸方向側の部分及び第2突出部122における+Y軸方向側の端面を覆う。また、第2突出補強部162bは、上述した第2突出部122を覆った部分と、第2シェル部162aと、をつないでいる。
【0081】
第3突出補強部163bは、第3突出部123に形成されている。第3突出補強部163bは、第3突出部123における-Z軸方向側の面の+X軸方向側の部分及び第3突出部123における+X軸方向側の端面を覆う。また、第3突出補強部163bは、上述した第3突出部123を覆った部分と、第3シェル部163aと、をつないでいる。
【0082】
第4突出補強部164bは、第4突出部124に形成されている。第4突出補強部164bは、第4突出部124における-Z軸方向側の面の-Y軸方向側の部分及び第4突出部124における-Y軸方向側の端面を覆う。また、第4突出補強部164bは、上述した第4突出部124を覆った部分と、第4シェル部164aと、をつないでいる。
【0083】
図18に示すように、レセプタクルシェル260は、大まかに言えば、矩形の枠状である。レセプタクルシェル260は、材料として、金属を含んでいる。なお、レセプタクルシェル260は、材料として、樹脂等の絶縁物を含むことを拒まない。レセプタクルシェル260は、シェル部260a及び補強部260bを含んでいる。
【0084】
シェル部260aは、レセプタクル本体部210の側面213~216を覆う。シェル部260aの-Z軸方向側の端部は、レセプタクル面217から突出していない。よって、シェル部260aは、レセプタクル面217から-Z軸方向に突出していない。
【0085】
シェル部260aは、第1シェル部261a、第2シェル部262a、第3シェル部263a及び第4シェル部264aを含んでいる。第1シェル部261a及び第3シェル部263aは、例えば、Y軸方向に延びている。第2シェル部262a及び第4シェル部264aは、X軸方向に延びている。
【0086】
第1シェル部261aは、レセプタクル本体部210の側面213を覆う。第1シェル部261aの両端は、それぞれ、第2シェル部262a及び第4シェル部264aと接続されている。第2シェル部262aは、レセプタクル本体部210の側面214を覆う。第2シェル部262aの両端は、それぞれ、第1シェル部261a及び第3シェル部263aと接続されている。第3シェル部263aは、レセプタクル本体部210の側面215を覆う。第3シェル部263aの両端は、それぞれ、第2シェル部262a及び第4シェル部264aと接続されている。第4シェル部264aは、レセプタクル本体部210の側面216を覆う。第4シェル部264aの両端は、それぞれ、第1シェル部261a及び第3シェル部263aと接続されている。
【0087】
補強部260bは、第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bを含む。第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bは、それぞれ、第1シェル部261a、第2シェル部262a、第3シェル部263a及び第4シェル部264aの中央部に接続されている。言い換えれば、シェル部260aは、第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bに接続している。
【0088】
図14図16に示すように、第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bの断面は、例えば、U字状の部分を有している。第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bは、各溝220の一方の内壁を覆っている。
【0089】
第1溝補強部261bは、第1溝221の内壁に形成されている。第1溝補強部261bは、第1溝221における-X軸方向側の内壁を覆う。また、第1溝補強部261bは、上述した第1溝221の内壁を覆った部分と、第1シェル部261aと、をつないでいる。
【0090】
第2溝補強部262bは、第2溝222の内壁に形成されている。第2溝補強部262bは、第2溝222における+Y軸方向側の内壁を覆う。また、第2溝補強部262bは、上述した第2溝222の内壁を覆った部分と、第2シェル部262aと、をつないでいる。
【0091】
第3溝補強部263bは、第3溝223の内壁に形成されている。第3溝補強部263bは、第3溝223における+X軸方向側の内壁を覆う。また、第3溝補強部263bは、上述した第3溝223の内壁を覆った部分と、第3シェル部263aと、をつないでいる。
【0092】
第4溝補強部264bは、第4溝224の内壁に形成されている。第4溝補強部264bは、第4溝224における-Y軸方向側の内壁を覆う。また、第4溝補強部264bは、上述した第4溝224の内壁を覆った部分と、第4シェル部264aと、をつないでいる。
【0093】
本実施形態のコネクタ2において、第1突出部121、第2突出部122、第3突出部123及び第4突出部124を、それぞれ第1溝221、第2溝222、第3溝223及び第4溝224へ挿入した場合に、第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bは、第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bと対向する。例えば、各突出補強部と、各溝補強部との間に設計上のクリアランスがあってもよい。なお、第1突出部121、第2突出部122、第3突出部123及び第4突出部124を、それぞれ第1溝221、第2溝222、第3溝223及び第4溝224へ挿入する過程で、第1突出補強部161b、第2突出補強部162b、第3突出補強部163b及び第4突出補強部164bの少なくともいずれかは、第1溝補強部261b、第2溝補強部262b、第3溝補強部263b及び第4溝補強部264bのいずれかと接触してもよい。
【0094】
また、各突出部120を各溝220へ挿入した場合に、プラグシェル160におけるシェル部160aは、レセプタクルシェル260におけるシェル部260aと接触する。具体的には、シェル部260aの外周面は、シェル部160aにおけるプラグ面117から突出した部分の内周面に嵌合する。
【0095】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態のコネクタ2は、プラグシェル160及びレセプタクルシェル260を有している。プラグシェル160のシェル部160aは、プラグ本体部110の側面113~116を覆っている。レセプタクルシェル260のシェル部260aは、レセプタクル本体部210の側面213~216を覆っている。プラグ300をレセプタクル400に嵌合させる場合には、シェル部160a及びシェル部260aが相互に接触する。よって、プラグシェル160及びレセプタクルシェル260は、嵌合時の接触により、プラグ本体部110及びレセプタクル本体部210に損傷が発生することを抑制することができる。
【0096】
また、プラグ300をレセプタクル400に嵌合させる場合には、各突出部120を各溝220に嵌合させる。この場合には、プラグシェル160の各補強部160bは、レセプタクルシェル260の各補強部260bに接触する場合がある。よって、各補強部160b及び各補強部260bは、嵌合時の接触により、各突出部120及び各溝220に損傷が発生することを抑制することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
【0097】
(実施形態3)
次に、実施形態3を説明する。本実施形態は、突出部120及び溝220の数を低減している。図19は、実施形態3に係るコネクタにおいて、プラグを例示した斜視図である。図20は、実施形態3に係るコネクタにおいて、レセプタクルを例示した斜視図である。
【0098】
図19及び図20に示すように、本実施形態のコネクタ3は、プラグ500及びレセプタクル600を備えている。プラグ500は、プラグ本体部110、複数の突出部120及び複数のプラグ端子130を含んでいる。プラグ本体部110は、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142及び第3プラグ領域143を含む平面状のプラグ面117を有する。複数の突出部120は、プラグ面117から突出した第1突出部121及び第2突出部122を含む。第1突出部121は、第1プラグ領域141と第2プラグ領域142とを区分する。第2突出部122は、第2プラグ領域142と第3プラグ領域143とを区分する。
【0099】
レセプタクル600は、レセプタクル本体部210及び複数のレセプタクル端子230を含んでいる。レセプタクル本体部210は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242及び第3レセプタクル領域243を含む平面状のレセプタクル面217を有し、レセプタクル面217に第1溝221及び第2溝222が形成されている。第1溝221は、第1レセプタクル領域241と第2レセプタクル領域242とを区分する。第2溝222は、第2レセプタクル領域242と第3レセプタクル領域243とを区分する。
【0100】
第1突出部121及び第2突出部122を、それぞれ、第1溝221及び第2溝222へ挿入した場合に、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142及び第3プラグ領域143の各プラグ端子130は、第1レセプタクル領域241、第2レセプタクル領域242及び第3レセプタクル領域243の各レセプタクル端子230と接続する。
【0101】
プラグ面117は、第1中央領域149をさらに含んでもよい。その場合には、第1突出部121は、プラグ面117において、第1中央領域149と並び、第2突出部122は、プラグ面117において、第1中央領域149と並んでもよい。レセプタクル面217は、第2中央領域249をさらに含んでもよい。その場合には、第1溝221は、レセプタクル面217において、第2中央領域249と並び、第2溝222は、レセプタクル面217において、第2中央領域249と並んでもよい。
【0102】
プラグ500は、プラグ面117から突出し、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142及び第3プラグ領域143を囲むプラグ枠150をさらに有してもよい。その場合には、第1突出部121及び第2突出部122をそれぞれ第1溝221及び第2溝222へ挿入した場合に、レセプタクル600は、プラグ枠150で囲まれた内部に嵌合する。プラグ枠150は、矩形の枠状であり、第1枠部151、第2枠部152、第3枠部153及び第4枠部154を含んでもよい。第1枠部151及び第3枠部153は、プラグ面117において、一方向に交差する他方向に延びてもよい。第2枠部152及び第4枠部154は、プラグ面117において、一方向に延びてもよい。
【0103】
プラグ500は、プラグシェル160をさらに有してもよい。プラグシェル160は、第1突出部121に形成された第1突出補強部161bと、第2突出部122に形成された第2突出補強部162bと、プラグ本体部110の側面113~116を覆うとともに、プラグ面117から突出し、第1プラグ領域141、第2プラグ領域142及び第3プラグ領域143を囲み、第1突出補強部161b及び第2突出補強部162bに接続したシェル部160aと、含んでもよい。
【0104】
レセプタクル600は、レセプタクルシェル260をさらに有してもよい。レセプタクルシェル260は、第1溝221の内壁に形成された第1溝補強部261bと、第2溝222の内壁に形成された第2溝補強部262bと、レセプタクル本体部210の側面213~216を覆い、第1溝補強部261b及び第2溝補強部262bに接続したシェル部260aと、を含んでもよい。
【0105】
第1突出部121及び第2突出部122を、それぞれ第1溝221及び第2溝222へ挿入した場合に、第1突出補強部161b及び第2突出補強部162bは、第1溝補強部261b及び第2溝補強部262bと対向する。なお、第1突出部121及び第2突出部122を、それぞれ第1溝221及び第2溝222へ挿入する過程で、第1突出補強部161b及び第2突出補強部162bの少なくともいずれかは、第1溝補強部261b及び第2溝補強部262bのいずれかと接触してもよい。プラグシェル160におけるシェル部160aは、レセプタクルシェル260におけるシェル部260aと接触する。
【0106】
本実施形態によれば、プラグ500における突出部120及びレセプタクル600における溝220の数を低減しても、プラグ端子130及びレセプタクル端子230は、相手側のプラグ本体部110及びレセプタクル本体部210と干渉及び破損することを抑制することができ、コネクタ1の接触信頼性を向上させることができる。これ以外の構成及び効果は実施形態1及び2の記載に含まれている。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本開示は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態よる限定は受けない。また、実施形態1~3における各構成は、適宜、組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0108】
1、2 コネクタ
100、300、500 プラグ
110 プラグ本体部
111、112 板面
113、114、115、116 側面
117 プラグ面
120 突出部
121 第1突出部
122 第2突出部
123 第3突出部
124 第4突出部
130 プラグ端子
132 端部
141 第1プラグ領域
142 第2プラグ領域
143 第3プラグ領域
144 第4プラグ領域
149 第1中央領域
150 プラグ枠
151 第1枠部
152 第2枠部
153 第3枠部
154 第4枠部
160 プラグシェル
160a シェル部
160b 補強部
161a 第1シェル部
161b 第1突出補強部
162a 第2シェル部
162b 第2突出補強部
163a 第3シェル部
163b 第3突出補強部
164a 第4シェル部
164b 第4突出補強部
200、400、600 レセプタクル
210 レセプタクル本体部
211、212 板面
213、214、215、216 側面
217 レセプタクル面
220 溝
221 第1溝
222 第2溝
223 第3溝
224 第4溝
230 レセプタクル端子
231 孔
232 端部
241 第1レセプタクル領域
242 第2レセプタクル領域
243 第3レセプタクル領域
244 第4レセプタクル領域
249 第2中央領域
260 レセプタクルシェル
260a シェル部
260b 補強部
261a 第1シェル部
261b 第1溝補強部
262a 第2シェル部
262b 第2溝補強部
263a 第3シェル部
263b 第3溝補強部
264a 第4シェル部
264b 第4溝補強部
1000 プラグ
1001 プラグ面
1002 プラグ端子
2000 レセプタクル
2001 レセプタクル面
2002 レセプタクル端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21