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特開2024-32307採用支援装置、採用支援方法及び採用支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032307
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】採用支援装置、採用支援方法及び採用支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240305BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240305BHJP
【FI】
G06Q10/10 322
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135893
(22)【出願日】2022-08-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3(2021)年12月2日付けで、株式会社リクルートが、ウェブサイト(https://alumy.jp/)にて、金田知樹、鈴木康誠、小町俊樹及び隈部耕太郎が発明した採用支援装置について公開した。 令和4(2022)年1月24日付けで、株式会社リクルートが、自社プレスリリース用のウェブサイト(ttpswww.recruit.co.jpnewsroompressrelease20220124_9845.html)にて、金田知樹、鈴木康誠、小町俊樹及び隈部耕太郎が発明した採用支援装置について公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】金田 知樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康誠
(72)【発明者】
【氏名】小町 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】隈部 耕太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】企業への転職に対する退職者の意欲を考慮して採用活動することができる採用支援装置を提供する。
【解決手段】採用支援装置であるサーバ装置2は、利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、利用者が操作する第1の端末から受け付ける第1の受付部211と、第1の受付部211により受け付けられた職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する登録部213と、登録部213により登録された職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付ける第2の受付部211と、を備え、登録部213は、既に登録されている職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、第2の受付部211により受け付けられた変更指示に対応する内容に変更する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、前記利用者が操作する第1の端末から受け付ける第1の受付部と、
前記第1の受付部により受け付けられた前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、前記利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する登録部と、
前記登録部により登録された前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付ける第2の受付部と、を備え、
前記登録部は、既に登録されている前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、前記第2の受付部により受け付けられた前記変更指示に対応する内容に変更する、
採用支援装置。
【請求項2】
前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標は、前記利用者が前記職歴情報に含まれる企業に戻りたい意欲の度合いを表す指標である、
請求項1に記載の採用支援装置。
【請求項3】
前記利用者へのカムバック注力に関する指標の入力を、前記職歴情報に含まれる企業の担当者が操作する第3の端末から受け付ける第3の受付部をさらに備え、
前記登録部は、前記第3の受付部により受け付けられた前記利用者へのカムバック注力に関する指標を、前記利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する、
請求項1又は2に記載の採用支援装置。
【請求項4】
前記利用者へのカムバック注力に関する指標は、前記職歴情報に含まれる企業が前記利用者を戻したい意欲の度合いを表す指標である、
請求項3に記載の採用支援装置。
【請求項5】
前記利用者へのカムバック注力に関する指標は、前記職歴情報に含まれる企業の担当者が任意のタイミングで変更可能である、
請求項3に記載の採用支援装置。
【請求項6】
前記利用者以外の者は、前記職歴情報に含まれる企業と前記利用者との間のやり取りを調整するコーディネーターである、
請求項1又は2に記載の採用支援装置。
【請求項7】
プロセッサにより実行される方法であって、
利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、前記利用者が操作する第1の端末から受け付けるステップと、
受け付けられた前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、前記利用者を特定する識別情報に対応付けて登録するステップと、
登録された前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付けるステップと、を含み、
前記登録するステップは、既に登録されている前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、受け付けられた前記変更指示に対応する内容に変更する、
採用支援方法。
【請求項8】
コンピュータを、
利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、前記利用者が操作する第1の端末から受け付ける第1の受付部、
前記第1の受付部により受け付けられた前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、前記利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する登録部、
前記登録部により登録された前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付ける第2の受付部、として機能させ、
前記登録部は、既に登録されている前記職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、前記第2の受付部により受け付けられた前記変更指示に対応する内容に変更する、
採用支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採用支援装置、採用支援方法及び採用支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、人材を募集する企業に対して、その企業の募集要件を満たす人材を斡旋するサーバが開示されている。このサーバでは、募集する企業と競合関係にある企業での職歴を含まない人材情報のみを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-282938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、元従業員を再び雇用するカムバック採用を行う企業が増えつつある。上記特許文献1では、元従業員を再雇用することについて考慮されていない。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、企業への転職に対する退職者の意欲を考慮して採用活動することができる採用支援装置、採用支援方法及び採用支援プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る採用支援装置は、利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、退職者が操作する第1の端末から受け付ける第1の受付部と、第1の受付部により受け付けられた職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する登録部と、登録部により登録された職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付ける第2の受付部と、を備え、登録部は、既に登録されている職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、第2の受付部により受け付けられた変更指示に対応する内容に変更する。
【0007】
上記態様において、職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標は、利用者が職歴情報に含まれる企業に戻りたい意欲の度合いを表す指標であってもよい。
【0008】
上記態様において、利用者へのカムバック注力に関する指標の入力を、職歴情報に含まれる企業の担当者が操作する第3の端末から受け付ける第3の受付部をさらに備え、登録部は、第3の受付部により受け付けられた利用者へのカムバック注力に関する指標を、利用者を特定する識別情報に対応付けて登録してもよい。
【0009】
上記態様において、利用者へのカムバック注力に関する指標は、職歴情報に含まれる企業が利用者を戻したい意欲の度合いを表す指標であってもよい。
【0010】
上記態様において、利用者へのカムバック注力に関する指標は、職歴情報に含まれる企業の担当者が任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0011】
上記態様において、利用者以外の者は、職歴情報に含まれる企業と利用者との間のやり取りを調整するコーディネーターであってもよい。
【0012】
本発明の他の態様に係る採用支援方法は、プロセッサにより実行される方法であって、利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、利用者が操作する第1の端末から受け付けるステップと、受け付けられた職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、利用者を特定する識別情報に対応付けて登録するステップと、登録された職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、理由者以外の者が操作する第2の端末から受け付けるステップと、を含み、登録するステップは、既に登録されている職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、受け付けられた変更指示に対応する内容に変更する。
【0013】
本発明の他の態様に係る採用支援プログラムは、コンピュータを、利用者の職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標の入力を、利用者が操作する第1の端末から受け付ける第1の受付部、第1の受付部により受け付けられた職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、利用者を特定する識別情報に対応付けて登録する登録部、登録部により登録された職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標に対する変更指示を、利用者以外の者が操作する第2の端末から受け付ける第2の受付部、として機能させ、登録部は、既に登録されている職歴情報に含まれる企業への転職に関する指標を、第2の受付部により受け付けられた変更指示に対応する内容に変更する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、企業への転職に対する退職者の意欲を考慮して採用活動することができる採用支援装置、採用支援方法及び採用支援プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る採用支援装置であるサーバ装置を含む情報処理システムの構成を例示するブロック図である。
図2】サーバ装置の物理的な構成を例示するブロック図である。
図3】コーディネーター端末の物理的な構成を例示するブロック図である。
図4】サーバ装置の機能的な構成を例示するブロック図である。
図5】企業担当者端末に表示されるURLの一例である。
図6】企業担当者端末に表示される管理画面の一例である。
図7】企業担当者端末に表示される面談ログ画面の一例である。
図8】退職者端末に表示されるマイページの一例である。
図9A】情報処理システムの動作手順を例示するシーケンスチャートである。
図9B】情報処理システムの動作手順を例示するシーケンスチャートである。
図9C】情報処理システムの動作手順を例示するシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
[情報処理システムの概要]
図1を参照して、実施形態に係る採用支援装置であるサーバ装置2を含む情報処理システムの構成について説明する。情報処理システムは、例えば、サーバ装置2及びコーディネーター端末3を含む採用支援システム1と、企業担当者端末4と、退職者端末5と、を備える。
【0018】
採用支援システム1は、企業を退職した退職者をその企業に再雇用するカムバック採用を支援するためのシステムである。サーバ装置2は、カムバック採用を支援するための各種の処理を実行する。各種の処理については後述する。コーディネーター端末3は、企業と退職者との間のやり取りを調整するコーディネーターが利用する端末装置である。
【0019】
企業担当者端末4は、企業の採用担当者等(以下、「企業の担当者」という。)が利用する端末装置である。退職者端末5は、企業を退職した退職者が利用する端末装置である。
【0020】
コーディネーター端末3、企業担当者端末4及び退職者端末5は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC(Personal Computer)、PC端末、その他の端末装置であってよい。
【0021】
サーバ装置2、コーディネーター端末3、企業担当者端末4及び退職者端末5は、それぞれネットワークNを介して相互に通信できるように構成される。
【0022】
ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0023】
[サーバ装置の物理的な構成]
図2に示すように、サーバ装置2は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ21と、通信インタフェース22と、記憶装置23とを備える。
【0024】
プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ21は、記憶装置23に記憶されているプログラム231を実行することで、後述するサーバ装置2の各種の機能を実現する。
【0025】
通信インタフェース22は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置や端末と通信する通信部として機能する。
【0026】
記憶装置23は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置23は、サーバ装置2の各種の機能を実現するためのプログラム231及びそのプログラム231で使用される各種のデータ232等を記憶する記憶部として機能する。各種のデータには、後述する退職者に関する情報や求人情報などが含まれる。
【0027】
[コーディネーター端末、企業担当者端末及び退職者端末の物理的な構成]
図3に示すように、コーディネーター端末3は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ31と、通信インタフェース32と、記憶装置33と、入力装置34と、表示装置35とを備える。
【0028】
プロセッサ31は、例えばCPU等のプロセッサである。プロセッサ31は、記憶装置33に記憶されているプログラム331を実行することで、コーディネーター端末3の各種の機能を実現する制御部として機能する。
【0029】
通信インタフェース32は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末や装置と通信する通信部として機能する。
【0030】
記憶装置33は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置33は、コーディネーター端末3の各種の機能を実現するためのプログラム331及びそのプログラム331で使用される各種のデータ等を記憶する記憶部として機能する。
【0031】
入力装置34は、ユーザからの入力を受け付ける入力部として機能する。入力装置34として、例えば、タッチパネル、ペンタブレット、キーボード、マウス、マイク等を用いることができる。
【0032】
表示装置35は、画像や画面等を表示する表示部として機能する。表示装置35として、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等を用いることができる。
【0033】
ここで、企業担当者端末4及び退職者端末5は、コーディネーター端末3と同様の構成要素を備える。つまり、企業担当者端末4及び退職者端末5は、物理的な構成として、例えば、プロセッサと、通信インタフェースと、記憶装置と、入力装置と、表示装置とを備える。企業担当者端末4及び退職者端末5の各構成要素は、上述したコーディネーター端末3の各構成要素と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0034】
[サーバ装置の機能的な構成]
図4を参照して、プロセッサ21により実現されるサーバ装置2の各種機能について説明する。サーバ装置2の各種機能には、例えば、受付部211と、表示制御部212と、登録部213と、送信部214とが含まれる。それぞれの機能について、以下に説明する。
【0035】
受付部211は、コーディネーター端末3、企業担当者端末4又は退職者端末5から各種の要求や入力情報を受け付ける。各種の要求や入力情報として、例えば、招待用URL発行要求(招待情報発行要求)、退職者に関する情報、面談ログ情報、求人情報、応募情報、応募可否情報、管理画面表示要求、マイページ表示要求、求人情報検索要求等がある。各種の要求や入力情報について、以下に順に説明する。
【0036】
招待用URL発行要求は、招待用URL(招待情報)を発行するようにサーバ装置2に要求するメッセージであり、企業担当者端末4から送信される情報である。この招待用URL発行要求は、例えば、企業担当者端末4において、カムバック採用の管理画面に設けられた招待用URL発行ボタンが押下されることによりサーバ装置2に送信される。
【0037】
退職者に関する情報は、カムバック採用による再雇用の候補となる退職者に関する情報であり、退職者端末5、企業担当者端末4及びコーディネーター端末3から送信される情報である。退職者に関する情報は、退職者を特定するための退職者IDに対応付けてサーバ装置2で管理される。
【0038】
退職者に関する情報には、例えば、退職者のプロフィール(個人情報)、退職者の在籍時の情報、退職者の退職後の情報(予定を含む)、退職した企業への転職に関する指標、退職者へのカムバック注力に関する指標、転職の希望条件及びコーディネーターからの積極的な案内(ヒアリングを含む)の要否等が含まれる。退職者の在籍時の情報及び退職者の退職後の情報を、退職者の職歴情報として管理してもよい。また、退職者に関する情報に、後述する応募情報、面談ログ情報及び応募可否情報を含めてもよい。
【0039】
退職者のプロフィール及び転職の希望条件は、退職者が登録し、任意のタイミングで変更できるようにしてもよい。退職者の在籍時の情報及び退職者の退職後の情報は、退職者、コーディネーター及び企業の担当者が登録し、任意のタイミングで変更できるようにしてもよい。
【0040】
退職した企業への転職に関する指標は、退職者が退職した企業に戻りたい意欲の度合いを表すものである。退職した企業への転職に関する指標として、例えば、1、2、3、4という4つの指標を設けることができる。この場合、1、2、3、4と数値が上がるに従って退職した企業に戻りたい意欲の度合いが低くなるようにしてもよい。
【0041】
具体的に、1は“オファーがあれば、すぐに応募したい”、2は“条件次第で、すぐに応募したい”、3は“条件次第で、タイミングが合えば応募したい”、4は“全く考えていない”として管理してもよい。
【0042】
また、退職した企業への転職に関する指標を、カムバック採用の管理画面に表示する際に、1を晴れマークのアイコン、2を晴れ時々曇りマークのアイコン、3を曇りマークのアイコン、4を雨マークのアイコンにより表現し、マークを見ることで意欲の度合いを把握できるようにしてもよい。
【0043】
退職した企業への転職に関する指標は、退職者が登録し、その後、退職者又はコーディネーターが任意のタイミングで変更できるようにしてもよい。
【0044】
退職者へのカムバック注力に関する指標は、企業が退職者を戻したい意欲の度合いを表すものである。退職者へのカムバック注力に関する指標として、例えば、N、1、2、3という4つの指標を設けることができる。この場合、1を初期値とし、2、3と数値が上がるに従って退職者を戻したい意欲の度合いが低くなるようにしてもよい。Nは、コーディネーターからの積極的な案内を不要とした退職者に対して設定してもよい。退職者へのカムバック注力に関する指標は、企業の担当者が登録し、その後、企業の担当者が任意のタイミングで変更できるようにしてもよい。
【0045】
面談ログ情報は、退職者と面談したコーディネーターが入力する情報であり、コーディネーター端末3から送信される情報である。この面談ログ情報に、退職者の在籍時の情報や退職者の退職後の情報を含めることができる。コーディネーターが、面談ログ情報を登録又は更新することで、退職者に関する情報に含まれる退職者の在籍時の情報や退職者の退職後の情報も更新される。
【0046】
求人情報は、企業が募集する求人に関する情報であり、企業担当者端末4から送信される情報である。求人情報には、例えば、求人タイトル、職種、勤務地、給与、仕事内容、企業の担当者名、担当者のメールアドレス、担当者の電話番号などを含むことができる。求人情報は、企業の担当者が、例えば、求人の種類ごと、部署ごと、職種ごと、勤務地ごと等に作成することができる。求人の種類として、例えば、“カムバック採用”、“副業又は業務委託”、“スポット業務又はその他”を設けることができる。
【0047】
応募情報は、企業の求人情報を閲覧した退職者がその求人に応募するための情報であり、退職者端末5から送信される情報である。
【0048】
応募可否情報は、退職者の応募に対する企業側の可否を示す情報であり、企業担当者端末4から送信される情報である。
【0049】
管理画面表示要求は、管理画面を表示するように要求するメッセージであり、企業担当者端末4から送信される。
【0050】
マイページ表示要求は、マイページを表示するように要求するメッセージであり、退職者端末5から送信される。
【0051】
求人情報検索要求は、求人情報の検索を要求するメッセージであり、退職者端末5から送信される。求人情報検索要求は、例えば、マイページで求人の検索条件が指定され、検索ボタンが押下されることで送信される。
【0052】
図4に示す表示制御部212は、受付部211により受け付けられた各種の要求や入力情報に基づいて、各種の画面や出力情報を、コーディネーター端末3のディスプレイ、企業担当者端末4のディスプレイ又は退職者端末5のディスプレイに表示させる。各種の画面や出力情報として、例えば、招待用URL、管理画面、マイページ等がある。各種の画面や出力情報について、以下に順に説明する。
【0053】
招待用URLは、サーバ装置2の特定サイトにアクセスするためのURLである。この招待用URLは、例えば、受付部211により受け付けられた招待用URL発行要求に応答して発行され、企業担当者端末4のディスプレイに表示される。図5に、企業担当者端末4のディスプレイに表示されるURLの一例を示す。同図のURLは、カムバック採用の管理画面5a上にポップアップ表示される画面5c内に表示されている。この画面5cは、例えば、管理画面5aに設けられた招待用URL発行ボタン5bを押下することでポップアップ表示される。企業の担当者は、例えば、画面5cに表示されたURLをコピーして電子メールに貼り付けて招待メールを作成し、退職者宛に送信する。これにより、退職者をサーバ装置2の特定サイトに招待することが可能となる。
【0054】
管理画面は、受付部211により受け付けられた退職者に関する情報を管理するための画面である。この管理画面は、例えば、受付部211により受け付けられた管理画面表示要求に応答して発行され、企業担当者端末4のディスプレイに表示される。管理画面には、例えば、その企業を退職した退職者に関する情報が表示される。
【0055】
図6に、管理画面の一例を示す。同図の管理画面6aには、例示的に、退職者へのカムバック注力に関する指標6b、退職した企業への転職に関する指標6c、及び退職者の退職後の情報6dが表示されている。同図には、退職者へのカムバック注力に関する指標6bとして、N、1、2、3という4段階の目盛りを有するスライダーバーが退職者ごとに表示されている。このスライダーバーの目盛りを変更することで、退職者へのカムバック注力に関する指標6bを変更することができる。また、退職した企業への転職に関する指標6cとして、晴れマーク、晴れ時々曇りマーク、曇りマーク及び雨マークの何れかのアイコンが表示されている。さらに、退職者の退職後の情報6dとして、現在の年齢、年収、職種、勤務エリア及び雇用形態が表示されている。
【0056】
図7に、管理画面の一部として表示される面談ログ画面の一例を示す。同図の管理画面7a上には、面談ログ画面7bが重ねて表示されている。面談ログ画面7bには、例示的に、退職者の基本情報7c、退職者の在籍時の情報7d、及び退職者の退職後の情報7eが表示される。退職者の基本情報7cとして、現在の年齢、退職した企業への入社年、退職した企業からの退社年、在籍時の部署、現在の年収、現在の職種、現在の雇用形態が表示されている。退職者の在籍時の情報7d及び退職者の退職後の情報7eは、コーディネーターが面談ログ情報として入力する情報となるが、企業の担当者が面談ログ画面7b上で編集することもできる。
【0057】
マイページは、受付部211により受け付けられた退職者に関する情報を登録した退職者に対して発行される退職者専用の個人ページである。このマイページは、例えば、受付部211により受け付けられたマイページ表示要求に応答して発行され、退職者端末5のディスプレイに表示される。マイページには、例えば、退職者が退職した企業の求人情報が表示される。
【0058】
図8に、マイページに表示される求人情報の一例を示す。同図のマイページ8aには、例示的に、退職者が退職した企業の求人情報が一覧表示されている。一覧表示させる求人情報は、例えば、求人の種類を選択する欄8bやフリーワードを入力する欄8cに入力された検索条件により絞り込むことができる。同図には、例示的に、“カムバック採用”での求人情報8d、“業務委託”での求人情報8e、及び“スポット業務”での求人情報8fが表示されている。
【0059】
図4に示す登録部213は、受付部211により受け付けられた情報に基づいて、サーバ装置2に記憶される情報を管理する。例えば、登録部213は、退職者に関する情報、面談ログ情報及び求人情報を、退職者IDに対応付けて登録し、管理する。また、登録部213は、登録した情報に基づいて、退職者のマイページに表示する情報を管理する。
【0060】
送信部214は、退職者端末5や企業担当者端末4から受け付けた情報に基づいてコーディネーター端末3に情報を送信する。例えば、送信部214は、受付部211により応募情報が受け付けられた場合に、応募受け付け通知をコーディネーター端末3に送信する。また、送信部214は、受付部211により応募可否情報が受け付けられた場合に、応募可否情報をコーディネーター端末3に送信する。
【0061】
[情報処理システムの動作手順]
図9A乃至図9Cを参照し、情報処理システムの動作手順の一例について説明する。
【0062】
最初に、企業の担当者が管理画面に設けられた招待用URL発行ボタンを押下する(ステップS101)と、企業担当者端末4は、招待用URL発行要求をサーバ装置2に送信する(ステップS102)。
【0063】
続いて、サーバ装置2の表示制御部212は、招待用URLを企業担当者端末4に表示させる(ステップS103)。
【0064】
続いて、企業の担当者が招待用URLを貼り付けた招待メールを作成して送信操作を行う(ステップS104)と、企業担当者端末4は、招待メールを退職者端末5に送信する(ステップS105)。
【0065】
続いて、退職者が招待メールに含まれる招待用URLを選択する(ステップS106)と、退職者端末5は、招待用URLに対応するサーバ装置2の特定サイトにアクセスする(ステップS107)。
【0066】
続いて、サーバ装置2の表示制御部212は、登録フォームを退職者端末5に表示させる(ステップS108)。
【0067】
続いて、退職者が登録フォームに退職者に関する情報を入力して登録操作を行う(ステップS109)と、退職者端末5は、退職者に関する情報をサーバ装置2に送信する(ステップS110)。
【0068】
続いて、サーバ装置2の登録部213は、退職者に関する情報を、退職者IDに対応付けて登録し、退職者のマイページを発行する(ステップS111)。
【0069】
続いて、企業の担当者の操作指示に従って企業担当者端末4が管理画面表示要求を送信する(ステップS112)と、サーバ装置2の表示制御部212は、管理画面を企業担当者端末4に表示させる(ステップS113)。
【0070】
続いて、企業の担当者が管理画面に退職者に関する情報を入力する等して登録操作を行う(ステップS114)と、企業担当者端末4は、入力された退職者に関する情報をサーバ装置2に送信する(ステップS115)。
【0071】
続いて、サーバ装置2の登録部213は、退職者に関する情報を更新する(ステップS116)。
【0072】
続いて、企業の担当者が求人登録画面に求人情報を入力して登録操作を行う(ステップS117)と、企業担当者端末4は、入力された求人情報をサーバ装置2に送信する(ステップS118)。サーバ装置2の登録部213は、求人情報を登録する(ステップS119)。なお、上記ステップS117からステップS119までの求人情報登録処理は、任意のタイミングで実行することができる。
【0073】
サーバ装置2に登録された求人情報は、退職者のマイページで閲覧可能となる(ステップS120)。退職者端末5は、例えば、退職者により指定された検索条件によって絞り込まれた求人情報を一覧表示する。
【0074】
続いて、退職者がマイページから所望の求人に応募する操作を行う(ステップS121)と、退職者端末5は、応募情報をサーバ装置2に送信する(ステップS122)。
【0075】
続いて、サーバ装置2の送信部214は、応募が受け付けられた旨の応募受け付け通知をコーディネーター端末3に送信する(ステップS123)。
【0076】
続いて、例えば、コーディネーターが退職者と面談し、その面談後に面談ログ情報を入力して登録操作を行う(ステップS124)と、コーディネーター端末3は、面談ログ情報をサーバ装置2に送信する(ステップS125)。
【0077】
続いて、サーバ装置2の登録部213は、面談ログ情報を登録し(ステップS126)、サーバ装置2の表示制御部212は、例えば、企業の担当者の操作指示に従って企業担当者端末4に面談ログ情報を表示させる(ステップS127)。
【0078】
続いて、例えば、面談ログ情報等に基づいて、企業の担当者が応募の可否を判断し(ステップS128)、企業の担当者の操作指示に従って企業担当者端末4が応募可否情報をサーバ装置2に送信する(ステップS129)と、サーバ装置2が応募可否情報をコーディネーター端末3に転送する(ステップS130)。
【0079】
続いて、例えば、応募可否情報を確認したコーディネーターが応募の可否を退職者に通知する(ステップS131)と、応募が認められた退職者が履歴書等の採用選考に必要な書類をコーディネーターに送付する(ステップS132)。
【0080】
続いて、例えば、コーディネーターが企業の採用管理システムに採用選考に必要な情報を入力して登録する(ステップS133)と、採用選考に必要な情報が企業担当者端末4で閲覧できるようになる(ステップS134)。なお、採用管理システムは、各企業が独自に備えるシステムである。
【0081】
続いて、例えば、採用選考に必要な情報に基づいて、企業の担当者が退職者と面談する等して、採用選考を行う(ステップS135)。
【0082】
上述したように、実施形態に係るサーバ装置2を備える情報処理システムによれば、退職者が退職した企業に戻りたい意欲の度合いを表す指標の入力を退職者端末5から受け付け、その指標を退職者IDに対応付けて登録し、その指標に対する変更指示を例えばコーディネーター端末3から受け付け、既に登録されている指標を変更指示に対応する内容に変更することができる。
【0083】
これにより、企業へのカムバックに対する退職者の意欲を考慮して採用活動することが可能となる。
【0084】
また、実施形態に係るサーバ装置2を備える情報処理システムによれば、退職した企業が退職者を戻したい意欲の度合いを表す指標を任意のタイミングで企業担当者端末4から受け付け、その指標を退職者IDに対応付けて登録することができる。
【0085】
これにより、上記退職者の意欲に加え、企業が退職者を戻したい意欲を考慮して採用活動することが可能となる。
【0086】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0087】
また、上述した実施形態では、企業の採用活動の対象者がその企業の退職者である場合について説明したが、これに限定されず、その企業の退職者以外であってもよい。この場合、上述した実施形態で用いた退職者、退職者端末及びカムバック採用を、それぞれ利用者、利用者端末及び採用と置き換えることができる。
【0088】
また、実施形態におけるプログラムは、CD-ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【符号の説明】
【0089】
1…採用支援システム、2…サーバ装置、3…コーディネーター端末、4…企業担当者端末、5…退職者端末、5a,6a,7a…管理画面、7b…面談ログ画面、8a…マイページ、21…プロセッサ、22…通信インタフェース、23…記憶装置、31…プロセッサ、32…通信インタフェース、33…記憶装置、34…入力装置、35…表示装置、211…受付部、212…表示制御部、213…登録部、214…送信部、231…プログラム、232…各種のデータ、331…プログラム
図1
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