(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032331
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】燃料電池ユニット
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20240305BHJP
H01M 8/04029 20160101ALI20240305BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20240305BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/04 N
H01M8/04 J
H01M8/04029
H01M8/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135930
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】吉田 智志
(72)【発明者】
【氏名】吉房 敬二
【テーマコード(参考)】
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5H126BB06
5H127AA06
5H127BA02
5H127BB02
5H127CC06
5H127EE02
(57)【要約】
【課題】枠内領域に冷却液が溜まり続けることを抑制できる燃料電池ユニットを提供すること。
【解決手段】燃料電池ユニット10の組付部材11は、ベースプレート12と、ベースプレート12の上面12aから枠状に突出する防液壁20と、ベースプレート12の下方に配置される排出タンク40と、を備えている。上方から見て、往路51、復路52、接続流路53、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34及びリザーブタンク35は、防液壁20によって囲まれた枠内領域R2に配置されている。ベースプレート12における防液壁20の枠内には、排出タンク40に連通する第1排液口12c及び第2排液口12dが形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池スタックと、
冷却液を外気と熱交換させるラジエータと、
前記ラジエータで熱交換された前記冷却液が前記燃料電池スタックに向けて流れる往路と、
前記燃料電池スタックで熱交換された前記冷却液が前記ラジエータに向けて流れる復路と、
前記往路及び前記復路で前記冷却液が流れる方向を流れ方向とすると、前記往路において、前記流れ方向の前記ラジエータより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるポンプと、
前記往路において、前記流れ方向の前記ポンプより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるインタークーラと、
前記往路において、前記流れ方向の前記インタークーラより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流となる位置と、前記復路において、前記流れ方向の前記燃料電池スタックより下流、かつ前記ラジエータより上流となる位置とを接続する接続流路と、
前記接続流路に設けられるイオン交換器と、
前記ラジエータに供給する前記冷却液を収容するリザーブタンクと、
前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクを一体化したユニットとするために用いられる組付部材と、を備える燃料電池ユニットであって、
前記組付部材は、前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器、前記リザーブタンク、前記往路、前記復路、及び前記接続流路の下方に配置されるベースプレートと、
前記ベースプレートの上面から枠状に突出する防液壁と、
前記ベースプレートの下方に配置される排出タンクと、を備え、
上方から見て、前記往路、前記復路、前記接続流路、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクは、前記防液壁によって囲まれた枠内領域に配置され、
前記ベースプレートにおける前記防液壁の枠内には、前記排出タンクに連通する排液口が形成されていることを特徴とする燃料電池ユニット。
【請求項2】
前記組付部材は、前記ベースプレートから突出するフレームを備え、
前記フレームは、前記ベースプレートから突出する複数の柱を含み、
上方から見て、前記柱は、前記防液壁よりも外側で前記ベースプレートにボルト締めされている請求項1に記載の燃料電池ユニット。
【請求項3】
上方から見て、前記排液口は、前記防液壁の内面に沿う位置に配置されている請求項1又は請求項2に記載の燃料電池ユニット。
【請求項4】
前記ラジエータに向かう空気の流れを作る送風部を備え、前記ラジエータ及び前記送風部は、前記ベースプレートの上面に沿う一方向の端部寄りに配置され、前記排液口は、前記一方向の前記端部寄りに配置されている請求項1又は請求項2に記載の燃料電池ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池スタックを備える燃料電池ユニットにおいて、燃料電池スタックは、発電反応により熱を発生する。燃料電池スタックの発電性能の低下を抑制するため、燃料電池スタックは、冷却される。
【0003】
例えば、特許文献1の燃料電池システムは、スタックを冷却するための冷却系を筐体の内部に備えている。冷却系は、冷却水を溜める冷却水容器と、冷却水容器の冷却水をスタックに搬送するポンプと、冷却水を放熱させる放熱器と、冷却水供給配管と、冷却水排出配管と、を備えている。スタックを冷却する前の冷却水は、ポンプの作動により、冷却水供給配管を介してスタックの内部に供給される。スタックを冷却した冷却水は、冷却水排出配管を介してスタックから排出される。
【0004】
燃料電池スタックを備える燃料電池システムは、冷却水を受け止める構成を備えることが義務づけられている。特許文献1の燃料電池システムは、冷却水を受け止める第1液体受け部と第2液体受け部と、を備えている。第1液体受け部は、筐体の内部において、スタックの下部側に設けられている。第1液体受け部は、第1液体受け部に溜まった液体を第1液体受け部の外部に排出する排出部を備えている。排出部には、排出路を有する配管が繋がっている。第2液体受け部は、第1液体受け部の下方に配置されている。第2液体受け部は、筐体の収容室の下部に配置されている。配管は、第1液体受け部から第2液体受け部に向けて延設されている。
【0005】
そして、スタックから漏出した冷却水は、第1液体受け部に受け止められる。第1液体受け部に受け止められた冷却水は、排出部から配管を介して第2液体受け部に排出される。第1液体受け部から排出された冷却水は、第2液体受け部に受け止められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の燃料電池システムにおいては、スタックから漏出した冷却水は、第1液体受け部から排出部、及び配管を介して第2液体受け部に排出される。しかし、第2液体受け部に排出された冷却水は、第2液体受け部に溜まり続けてしまう。また、特許文献1では、スタック以外の部品からの冷却水の漏出についても、漏出した冷却水がスタック以外の部品の周りに溜まり続けることについても言及されていない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するための燃料電池ユニットは、燃料電池スタックと、冷却液を外気と熱交換させるラジエータと、前記ラジエータで熱交換された前記冷却液が前記燃料電池スタックに向けて流れる往路と、前記燃料電池スタックで熱交換された前記冷却液が前記ラジエータに向けて流れる復路と、前記往路及び前記復路で前記冷却液が流れる方向を流れ方向とすると、前記往路において、前記流れ方向の前記ラジエータより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるポンプと、前記往路において、前記流れ方向の前記ポンプより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるインタークーラと、前記往路において、前記流れ方向の前記インタークーラより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流となる位置と、前記復路において、前記流れ方向の前記燃料電池スタックより下流、かつ前記ラジエータより上流となる位置とを接続する接続流路と、前記接続流路に設けられるイオン交換器と、前記ラジエータに供給する前記冷却液を収容するリザーブタンクと、前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクを一体化したユニットとするために用いられる組付部材と、を備える燃料電池ユニットであって、前記組付部材は、前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器、前記リザーブタンク、前記往路、前記復路、及び前記接続流路の下方に配置されるベースプレートと、前記ベースプレートの上面から枠状に突出する防液壁と、前記ベースプレートの下方に配置される排出タンクと、を備え、上方から見て、前記往路、前記復路、前記接続流路、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクは、前記防液壁によって囲まれた枠内領域に配置され、前記ベースプレートにおける前記防液壁の枠内には、前記排出タンクに連通する排液口が形成されていることを要旨とする。
【0009】
これによれば、往路、復路、接続流路、ラジエータ、ポンプ、インタークーラ、イオン交換器及びリザーブタンクのいずれか一つ又は複数から冷却液の漏出があっても、漏出した冷却液は、枠内領域で受け止められる。枠内領域は防液壁によって囲まれている。このため、防液壁によって、枠内領域外への冷却液の漏出を抑制できる。防液壁の内側の冷却液は、排液口から排出タンクへ排出できる。よって、往路、復路、接続流路、ラジエータ、ポンプ、インタークーラ、イオン交換器及びリザーブタンクのいずれか一つ又は複数から漏出した冷却液は、枠内領域から排出される。このため、枠内領域に冷却液が溜まり続けることを抑制できる。
【0010】
燃料電池ユニットについて、前記組付部材は、前記ベースプレートから突出するフレームを備え、前記フレームは、前記ベースプレートから突出する複数の柱を含み、上方から見て、前記柱は、前記防液壁よりも外側で前記ベースプレートにボルト締めされていてもよい。
【0011】
これによれば、冷却液を受け止める領域には、ボルトの貫通する箇所が形成されない。このため、枠内領域に受け止められた冷却液が、ベースプレートに対する柱の固定箇所から洩出することを防止できる。
【0012】
燃料電池ユニットについて、上方から見て、前記排液口は、前記防液壁の内面に沿う位置に配置されていてもよい。
これによれば、排液口に連通する排出タンクを、排液口の沿う防液壁に寄せて配置できる。
【0013】
燃料電池ユニットについて、前記ラジエータに向かう空気の流れを作る送風部を備え、前記ラジエータ及び前記送風部は、前記ベースプレートの上面に沿う一方向の端部寄りに配置され、前記排液口は、前記一方向の前記端部寄りに配置されていてもよい。
【0014】
これによれば、送風部は、ラジエータに向かう空気の流れを形成する。そして、ラジエータを通過した空気を燃料電池ユニットから遠ざけるため、ラジエータ及び送風部は、ベースプレートの一方向の端部寄りに配置される。ポンプによって冷却液を圧送する際、圧損を低減させるためには、往路及び復路の長さは短い程好ましい。その結果、ラジエータ、ポンプ、往路及び復路は、ベースプレートの一方向の端部寄りに配置される。そして、このベースプレートの一方向の端部寄りに排液口が配置されている。このため、万一、ラジエータ、ポンプ、往路、及び復路のいずれかから冷却液が漏出しても、排液口から速やかに冷却液を排出できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、枠内領域に冷却液が溜まり続けることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態の燃料電池ユニットを模式的に示す斜視図である。
【
図2】ベースプレートを上方から見たときの平面図である。
【
図3】燃料電池ユニットを短辺方向から見たときの側面図である。
【
図4】燃料電池ユニットを上方から見たときの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、燃料電池ユニットを具体化した一実施形態を
図1~
図5にしたがって説明する。
<燃料電池ユニットの全体構成>
図1に示すように、燃料電池ユニット10は、組付部材11と、送風部29と、燃料電池スタック30と、ラジエータ31と、ポンプ32と、インタークーラ33と、イオン交換器34と、リザーブタンク35と、排出タンク40と、往路51と、復路52と、接続流路53と、供給配管61と、を備えている。なお、燃料電池ユニット10は、非常電源として用いられる定置式である。
【0018】
<組付部材>
組付部材11は、燃料電池スタック30、送風部29、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、及びリザーブタンク35を一体化したユニットとするために用いられる。
【0019】
組付部材11は、ベースプレート12と、フレーム13と、防液壁20と、を備えている。
<ベースプレート>
ベースプレート12は長四角の金属プレート製である。ベースプレート12は、板厚方向の一方面に上面12aを備えるとともに、板厚方向の他方面に下面12bを備えている。ベースプレート12の長辺の延びる方向を長辺方向Xとする。ベースプレート12の短辺の延びる方向を短辺方向Yとする。長辺方向Xは、上面12aに沿う一方向であるとともに、短辺方向Yは、上面12aに沿う他方向である。ベースプレート12の板厚方向は上下方向Zである。
【0020】
<フレーム>
図2及び
図3に示すように、フレーム13は、ベースプレート12から上方に突出する。フレーム13は、第1柱14aと、第2柱14bと、第3柱14cと、第4柱14dと、第1梁部材15aと、第2梁部材15bと、ブラケット16と、を備えている。したがって、フレーム13は、複数の柱を含む。第1~第4柱14a~14dは、ベースプレート12の上面12aから上方へ突出している。第1~第4柱14a~14dの各々は、ベースプレート12の上面12aに固定されている。第1~第4柱14a~14dの各々は、下端に固定片17を備えている。各固定片17には、固定ボルト18が挿通されている。固定ボルト18は、ベースプレート12を板厚方向に貫通している。固定ボルト18には、ベースプレート12の下方でナット19に螺合されている。したがって、第1~第4柱14a~14dの各々は、固定ボルト18とナット19によってベースプレート12に固定されている。
【0021】
第1柱14aと第2柱14bは、短辺方向Yに対向している。第3柱14cと第4柱14dは、短辺方向Yに対向している。第1梁部材15aは、第1柱14aと第2柱14bの上端に掛け渡されている。第2梁部材15bは、第3柱14cと第4柱14dの上端に掛け渡されている。ブラケット16は、第1梁部材15aの下方で、第1柱14aと第2柱14bに掛け渡されている。
【0022】
<防液壁>
防液壁20は、ベースプレート12の上面12aから枠状に突出している。防液壁20は、長四角枠状である。防液壁20の長手は、長辺方向Xに延びている。防液壁20は、第1壁20aと、第2壁20bと、第3壁20cと、第4壁20dと、を備えている。第1~第4壁20a~20dの各々は、細長板状である。第1壁20aと第2壁20bとは、短辺方向Yに対向している。また、第1壁20aと第2壁20bは、互いに平行である。第3壁20cと第4壁20dとは、長辺方向Xに対向している。また、第3壁20cと第4壁20dは、互いに平行である。第3壁20c及び第4壁20dの各々について、短辺方向Yの両端部は、第1壁20aの外面及び第2壁20bの外面よりも突出している。
【0023】
防液壁20は、ベースプレート12の縁から離れている。ベースプレート12の上面12aのうち、ベースプレート12の縁と、防液壁20の外縁とで囲まれた領域を、枠外領域R1とする。枠外領域R1は、長四角枠状である。枠外領域R1は、長辺方向Xに幅を有する。長辺方向Xへの枠外領域R1の幅について、第3壁20cに隣接する部分での幅と、第4壁20dに隣接する部分での幅は同じであってもよいし、異なっていてもよい。枠外領域R1は、短辺方向Yに幅を有する。短辺方向Yの枠外領域R1の幅について、第1壁20aに隣接する部分での幅と、第2壁20bに隣接する部分での幅は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0024】
第1~第4柱14a~14dは、枠外領域R1に固定されている。第1柱14aは、短辺方向Yにおいて、第1壁20aの外側に配置されている。第2柱14bは、短辺方向Yにおいて、第2壁20bの外側に配置されている。第3柱14c及び第4柱14dは、長辺方向Xにおいて、第3壁20cの外側に配置されている。したがって、第1~第4柱14a~14dは、防液壁20よりも外側でベースプレート12にボルト締めされている。
【0025】
ベースプレート12を上方から見て、ブラケット16は、第1柱14a及び第2柱14bから第4壁20dに近づくように長辺方向Xに延在している。
ベースプレート12の上面12aのうち、防液壁20の内縁より内側の領域を枠内領域R2とする。枠内領域R2は、防液壁20の内面によって囲まれた領域である。枠内領域R2は、長辺方向Xに長手の延びる長方形状である。ベースプレート12を上方から見て、ブラケット16の一部分は、枠内領域R2に対して上下方向Zに重なっている。
【0026】
<第1排液口及び第2排液口>
ベースプレート12には、第1排液口12cと第2排液口12dが形成されている。第1排液口12c及び第2排液口12dの各々は、円形状である。第1排液口12c及び第2排液口12dの各々は、ベースプレート12を板厚方向に貫通している。第1排液口12c及び第2排液口12dは、ベースプレート12における防液壁20の枠内に形成されている。ベースプレート12を上方から見て、第1排液口12c及び第2排液口12dの各々は、第1壁20aの内面に沿う位置に配置されている。具体的には、第1排液口12c及び第2排液口12dの円周上の一点は、短辺方向Yに沿って、第1壁20aの内面から僅かに離れている。第1排液口12cと第2排液口12dは、長辺方向Xの両側に離れている。第1排液口12cは、第2排液口12dに比べて第3壁20cの近くに配置されるとともに、第2排液口12dは、第1排液口12cに比べて第4壁20dの近くに配置されている。
【0027】
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック30は、図示しない複数の電池セルを積層させることにより構成されている。燃料電池スタック30は、例えば、固体高分子型燃料電池である。燃料電池スタック30は、図示しないアノード極と、図示しないカソード極と、図示しない電解質膜と、を有する。燃料電池スタック30は、アノード極に供給される燃料ガスとしての水素と、カソード極に供給される酸化剤ガスとしての酸素と、を化学反応させることにより発電する。燃料電池スタック30は、フレーム13に組付けられている。
【0028】
図4に示すように、燃料電池スタック30は、フレーム13の内側に配置されている。燃料電池スタック30は、ベースプレート12の上面12aから上方に離れて配置されている。
【0029】
<ラジエータ>
ラジエータ31は、ブラケット16に取り付けられている。上記したように、ベースプレート12を上方から見て、ブラケット16の一部分は、枠内領域R2に対して上下方向Zに重なり合って配置されている。このため、ブラケット16の一部分に取り付けられたラジエータ31は、枠内領域R2に対して上下方向Zに重なり合って配置されている。ラジエータ31は、冷却液を外気と熱交換させる。
【0030】
<送風部>
図1に示すように、送風部29は、ラジエータ31と長辺方向Xに隣り合う。送風部29は、ケース29aと、ファン29bと、を有する。ファン29bは、ケース29aの中央部に配置されている。ファン29bは、回転することによってラジエータ31に向かう空気の流れを形成する。空気は、
図1及び
図4の矢印Nに示すように、長辺方向Xの第1端から第2端に向けて流れる。このような空気の流れを形成するため、送風部29は、ベースプレート12の上面12aに沿う長辺方向Xの第2端寄りに配置されている。したがって、送風部29及びラジエータ31は、ベースプレート12の上面12aに沿う一方向の端部寄りに配置されている。
【0031】
<冷却装置>
燃料電池ユニット10は、燃料電池スタック30を冷却液で冷却するための冷却装置28を備えている。冷却装置28は、ラジエータ31と、ポンプ32と、インタークーラ33と、イオン交換器34と、リザーブタンク35と、往路51と、復路52と、接続流路53と、供給配管61と、を備えている。
【0032】
<往路と復路>
図5に示すように、燃料電池スタック30とラジエータ31とは、往路51と復路52によって接続されている。往路51は、ラジエータ31と燃料電池スタック30とを接続している。往路51は、ラジエータ31で熱交換された冷却液が燃料電池スタック30に向けて流れる流路である。したがって、往路51を流れる冷却液は、ラジエータ31で、外気との熱交換によって冷却された後の冷却液である。
【0033】
復路52は、燃料電池スタック30とラジエータ31とを接続している。復路52は、燃料電池スタック30で熱交換された冷却液がラジエータ31に向けて流れる流路である。復路52を流れる冷却液は、発熱した燃料電池スタック30との熱交換によって温められた後の冷却液である。ラジエータ31から燃料電池スタック30を経由して、再びラジエータ31に戻ってくるように冷却液が流れる方向を「冷却液の流れ方向」とする。この流れ方向は、往路51及び復路52で冷却液の流れる方向である。
【0034】
<ポンプ>
ポンプ32は、往路51に設けられている。ポンプ32は、往路51において、流れ方向のラジエータ31より下流、かつ燃料電池スタック30より上流に設けられている。ポンプ32は、往路51及び復路52に冷却液を流すために、冷却液を圧送する。
【0035】
<インタークーラ>
インタークーラ33は、往路51に設けられている。インタークーラ33は、往路51において、流れ方向のポンプ32より下流、かつ燃料電池スタック30より上流に設けられている。インタークーラ33は、ラジエータ31で熱交換された後の冷却液を冷却する。そして、インタークーラ33で冷却された冷却液は、燃料電池スタック30に流入する。
【0036】
<リザーブタンク>
リザーブタンク35は、ラジエータ31に供給する冷却液を収容する。リザーブタンク35とラジエータ31とは供給配管61によって接続されている。
【0037】
<イオン交換器>
イオン交換器34は、ラジエータ31から流れ出た冷却液から電荷を除去する。イオン交換器34は、往路51と復路52を接続する接続流路53に設けられている。接続流路53は、往路51において、流れ方向のインタークーラ33より下流、かつ燃料電池スタック30より上流となる位置と、復路52において、流れ方向の燃料電池スタック30より下流、かつラジエータ31より上流となる位置とを接続する。
【0038】
<冷却装置の動作>
ラジエータ31によって冷却された冷却液は、インタークーラ33によって冷却された後、燃料電池スタック30に流入する。燃料電池スタック30と冷却液との熱交換によって、燃料電池スタック30が冷却される。燃料電池スタック30との熱交換によって温められた冷却液は、ラジエータ31に流入する。ラジエータ31において、冷却液は、ファン29bによる空気の流れとともに冷却される。
【0039】
また、インタークーラ33によって冷却された冷却液の一部は、接続流路53を流れる。冷却液の電荷は、イオン交換器34によって除去される。電荷の除去された冷却液は、復路52に流入する。
【0040】
<ベースプレートでの冷却装置の配置>
図1、
図3及び
図4に示すように、ポンプ32は、ベースプレート12の上面12aの上方に配置されている。ポンプ32は、ベースプレート12の上方での位置のうち、長辺方向Xにおける第4壁20d寄り、かつ短辺方向Yにおける第1壁20a寄りに配置されている。つまり、ポンプ32は、ベースプレート12の上面12aに沿う長辺方向Xの一端部寄りに配置されている。したがって、ポンプ32は、長辺方向Xにおいてラジエータ31に近付けて配置されている。
【0041】
インタークーラ33は、ベースプレート12の上面12aの上方に配置されている。また、インタークーラ33は、燃料電池スタック30の下方に配置されている。インタークーラ33は、ベースプレート12の上方での位置のうち、長辺方向Xにおける中央、かつ短辺方向Yにおける第2壁20b寄りに配置されている。
【0042】
イオン交換器34は、ベースプレート12の上面12aの上方に配置されている。また、イオン交換器34は、ポンプ32より上方に配置されている。イオン交換器34は、ベースプレート12の上方での位置のうち、長辺方向Xにおける第4壁20d寄り、かつ短辺方向Yにおける第1壁20a寄りに配置されている。つまり、イオン交換器34は、ベースプレート12の上面12aに沿う長辺方向Xの一端部寄りに配置されている。したがって、イオン交換器34は、長辺方向Xにおいてラジエータ31に近付けて配置されている。
【0043】
リザーブタンク35は、ベースプレート12の上面12aの上方に配置されている。リザーブタンク35は、ベースプレート12の上方での位置のうち、長辺方向Xにおける中央付近、かつ短辺方向Yにおける中央付近に配置されている。リザーブタンク35は、燃料電池スタック30よりも短辺方向Yにおける第1壁20a寄りに配置されている。
【0044】
したがって、ベースプレート12は、燃料電池スタック30、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、リザーブタンク35、往路51、復路52、接続流路53、及び供給配管61の下方に配置されている。
【0045】
燃料電池スタック30、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、及びリザーブタンク35は、組付部材11によって一体化されて、ユニット化されている。したがって、組付部材11は、燃料電池スタック30、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、及びリザーブタンク35を一体化したユニットとするために用いられる。なお、燃料電池スタック30、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、及びリザーブタンク35がユニット化されていれば、組付部材11に対する各部品の組付方法は任意である。
【0046】
図4に示すように、燃料電池ユニット10を上方から見て、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、リザーブタンク35、往路51、復路52、接続流路53、及び供給配管61は、枠内領域R2に配置されている。つまり、枠内領域R2の上方に、冷却装置28が配置されている。
【0047】
上記したように、ポンプ32及びイオン交換器34は、長辺方向Xにおいてラジエータ31に近付けて配置されている。また、送風部29は、ラジエータ31に向かう空気の流れを形成する。そして、ラジエータ31を通過した空気を燃料電池スタック30から遠ざけるため、ラジエータ31及び送風部29は、ベースプレート12の長辺方向Xの一端部寄りに配置されている。
【0048】
また、ポンプ32によって冷却液を圧送する際、圧損を低減させるためには、往路51及び復路52の長さは短い程好ましい。その結果、ラジエータ31、ポンプ32、往路51、及び復路52は、ベースプレート12における長辺方向Xの一端部寄りに配置されている。
【0049】
そして、このベースプレート12の一端部寄りに第2排液口12dが配置されている。つまり、ラジエータ31、ポンプ32、往路51、及び復路52の下方又はその近くには、第2排液口12dが配置されている。したがって、第2排液口12dの近くには、ラジエータ31と往路51との接続箇所、ポンプ32と往路51との接続箇所が配置されている。さらに、第2排液口12dの近くには、イオン交換器34と接続流路53との接続箇所が配置されている。
【0050】
第1排液口12cの上方には、燃料電池ユニット10の部品は配置されていない。なお、第1排液口12cから長辺方向X及び短辺方向Yに離れた位置には、リザーブタンク35と供給配管61との接続箇所が配置されている。
【0051】
<排出タンク>
図1及び
図2に示すように、排出タンク40は、ベースプレート12の下方に配置されている。排出タンク40は、長辺方向Xに長い直方体状である。排出タンク40は、第1入口41と、第2入口42と、を備えている。第1入口41及び第2入口42の各々は、円形状である。第1入口41の直径は、第1排液口12cの直径と同じである。なお、第1入口41の直径は、第1排液口12cの直径より大きくてもよいし、小さくてもよい。第2入口42の直径は、第2排液口12dの直径と同じである。なお、第2入口42の直径は、第2排液口12dの直径より大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0052】
第1入口41の全て又は一部は、第1排液口12cと上下方向Zに重なり合っている。また、第2入口42の全て又は一部は、第2排液口12dと上下方向Zに重なり合っている。したがって、第1排液口12c及び第2排液口12dの各々は、排出タンク40に連通している。なお、図示しないが、ベースプレート12と排出タンク40との間には、第1入口41及び第1排液口12cからの冷却液の漏出を防止するシール部材が設けられている。同じく、図示しないが、ベースプレート12と排出タンク40との間には、第2入口42及び第2排液口12dからの冷却液の漏出を防止するシール部材が設けられている。
【0053】
<防液壁の高さ及び枠内領域の面積>
図2に示すように、枠内領域R2の長辺方向Xへの寸法を[L1]とする。寸法L1は、第3壁20cの内面と第4壁20dの内面とを長辺方向Xに繋ぐ直線の長さである。枠内領域R2の短辺方向Yの寸法を[L2]とする。寸法L2は、第1壁20aの内面と第2壁20bの内面とを短辺方向Yに繋ぐ直線の長さである。この寸法L1と寸法L2の乗算値は、枠内領域R2の面積である。
【0054】
図3に示すように、防液壁20の上下方向Zへの寸法をL3とする。寸法L3は、ベースプレート12の上面12aから防液壁20の上端までの防液壁20の長さである。そして、枠内領域R2の面積と寸法L3の乗算値が、防液壁20で囲まれた領域の容積である。
【0055】
容積は、冷却液の体積に応じて決まる。冷却液は、冷却装置28を循環しているため、一定である。容積は、冷却液の体積の所定倍となるように設定されている。この容積となるように、防液壁20の寸法L3及び枠内領域R2の面積が調節されている。枠内領域R2の面積は、枠内領域R2に冷却装置28の全てを配置できる大きさに設定されている。この枠内領域R2の面積に応じて、寸法L3が設定されている。
【0056】
<実施形態の作用>
万一、冷却装置28や各接続箇所から冷却液が漏出しても、冷却液は、防液壁20の内側に溜まる。防液壁20の内側の冷却液は、枠内領域R2の上面12aを流れて第1排液口12cや第2排液口12dからベースプレート12の下方へ排出される。第1排液口12cから排出された冷却液は、第1入口41を通じて排出タンク40に排出される。第2排液口12dから排出された冷却液は、第2入口42を通じて排出タンク40に排出される。
【0057】
<実施形態の効果>
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)枠内領域R2に冷却装置28を配置した。このため、冷却装置28から冷却液の漏出があっても、漏出した冷却液は、枠内領域R2に受け止められる。そして、枠内領域R2は防液壁20によって囲まれている。このため、防液壁20によって、枠内領域R2外への冷却液の漏出が抑制される。そして、枠内領域R2の冷却液は、第1排液口12c及び第2排液口12dによって排出タンク40へ排出される。つまり、冷却装置28から漏出した冷却液は、枠内領域R2から排出される。このため、枠内領域R2に冷却液が溜まり続けることを抑制できる。
【0058】
(2)第1排液口12c及び第2排液口12dによって、枠内領域R2の冷却液は、排出タンク40へ排出される。このため、冷却装置28の各部品が、冷却液に浸かることを抑制できる。
【0059】
(3)防液壁20とベースプレート12によって囲まれた空間の容積は、冷却液の体積を超えるように設定されている。このため、万一、冷却液の漏出が発生して、冷却液の全てが防液壁20の内側に排出されたとしても、冷却液の全てを防液壁20の内側に溜めることができる。この結果、冷却液が防液壁20の外へ漏出することを抑制できる。
【0060】
(4)組付部材11のフレーム13のうち、第1~第4柱14a~14dは、固定ボルト18によってベースプレート12に固定されている。そして、第1~第4柱14a~14dは、ベースプレート12の枠外領域R1にボルト締めされている。このため、ボルト締め箇所は、枠内領域R2に存在しない。したがって、ボルト締め箇所を通じて、冷却液がベースプレート12の下方へ洩れ出ることを防止できる。
【0061】
(5)第1排液口12c及び第2排液口12dの各々は、第1壁20aの内面に沿うように枠内領域R2に配置されている。このため、第1排液口12c及び第2排液口12dに連通する排出タンク40も、ベースプレート12の下方において、第1壁20aに寄せて配置できる。よって、ベースプレート12の下方において、排出タンク40以外の部分にスペースを確保できる。その結果、スペースを有効利用して、燃料電池ユニット10の部品を配置できる。
【0062】
(6)ラジエータ31及び送風部29は、長辺方向Xにおけるベースプレート12の一端部寄りに配置されている。そして、このベースプレート12の一端部寄りには、ラジエータ31、ポンプ32、往路51、及び復路52が配置されている。そして、このベースプレート12の一端部寄りに第2排液口12dが配置されている。このため、万一、ラジエータ31、ポンプ32、往路51、及び復路52から冷却液が漏出しても、第2排液口12dから速やかに冷却液を排出できる。
【0063】
(7)防液壁20は、細長板状の第1~第4壁20a~20dによって形成されている。これら第1~第4壁20a~20dは、リブとしてベースプレート12を補強できる。このため、防液壁20をベースプレート12に設けつつ、ベースプレート12を補強できる。
【0064】
(8)ベースプレート12には、第1排液口12cと第2排液口12dが設けられている。例えば、排液口が1つの場合と比べると、冷却液を排出タンク40に排出できる箇所を増やすことができる。このため、枠内領域R2に冷却液が溜まり続けることをより抑制できる。
【0065】
(9)第3壁20c及び第4壁20dの各々について、短辺方向Yの両端部は、第1壁20aの外面及び第2壁20bの外面よりも突出している。このため、第3壁20c及び第4壁20dをリブとして機能させてベースプレート12を補強したとき、その補強できる範囲を広げることができる。
【0066】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○第1排液口12c及び第2排液口12dは、丸孔でなくてもよいし、1個でもよいし、枠内領域R2のどの位置にあってもよい。
【0067】
○ベースプレート12の上面12aは、第1排液口12cや第2排液口12dに向けて下り傾斜する勾配を有していてもよい。
○燃料電池ユニット10は、送風部29を備えていなくてもよい。この場合、ラジエータ31での熱交換のみで冷却液を冷却する。
【0068】
○枠内領域R2内に冷却装置28が配置されていれば、ラジエータ31、ポンプ32、インタークーラ33、イオン交換器34、及びリザーブタンク35の位置は適宜変更してもよい。
【0069】
○フレーム13の第1~第4柱14a~14dは、ベースプレート12の上面12aのうち、枠内領域R2から突出していてもよい。この場合、第1~第4柱14a~14dは、固定ボルト18による固定でないほうが好ましい。例えば、第1~第4柱14a~14dは、上面12aに対し溶接されている。
【0070】
○枠内領域R2に冷却装置28を配置できれば、防液壁20は四角枠状でなくてもよい。楕円枠状や、台形枠状など、防液壁20の枠形状は、冷却装置28の配置に合わせて適宜変更してもよい。
【0071】
○燃料電池ユニット10は、産業車両の電源として産業車両に搭載されていてもよい。
○ラジエータ31は、ベースプレート12における短辺方向Yの一端部寄りに配置されていてもよい。
【0072】
○リザーブタンク35は、供給配管61無しでラジエータ31と接続されていてもよい。
○燃料電池スタック30に対する往路51及び復路52の接続箇所は適宜変更してもよい。
【0073】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
[態様1]燃料電池スタックと、冷却液を外気と熱交換させるラジエータと、前記ラジエータで熱交換された前記冷却液が前記燃料電池スタックに向けて流れる往路と、前記燃料電池スタックで熱交換された前記冷却液が前記ラジエータに向けて流れる復路と、前記往路及び前記復路で前記冷却液が流れる方向を流れ方向とすると、前記往路において、前記流れ方向の前記ラジエータより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるポンプと、前記往路において、前記流れ方向の前記ポンプより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流に設けられるインタークーラと、前記往路において、前記流れ方向の前記インタークーラより下流、かつ前記燃料電池スタックより上流となる位置と、前記復路において、前記流れ方向の前記燃料電池スタックより下流、かつ前記ラジエータより上流となる位置とを接続する接続流路と、前記接続流路に設けられるイオン交換器と、前記ラジエータに供給する前記冷却液を収容するリザーブタンクと、前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクを一体化したユニットとするために用いられる組付部材と、を備える燃料電池ユニットであって、前記組付部材は、前記燃料電池スタック、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器、前記リザーブタンク、前記往路、前記復路、及び前記接続流路の下方に配置されるベースプレートと、前記ベースプレートの上面から枠状に突出する防液壁と、前記ベースプレートの下方に配置される排出タンクと、を備え、上方から見て、前記往路、前記復路、前記接続流路、前記ラジエータ、前記ポンプ、前記インタークーラ、前記イオン交換器及び前記リザーブタンクは、前記防液壁によって囲まれた枠内領域に配置され、前記ベースプレートにおける前記防液壁の枠内には、前記排出タンクに連通する排液口が形成されていることを特徴とする燃料電池ユニット。
【0074】
[態様2]前記組付部材は、前記ベースプレートから突出するフレームを備え、前記フレームは、前記ベースプレートから突出する複数の柱を含み、上方から見て、前記柱は、前記防液壁よりも外側で前記ベースプレートにボルト締めされている[態様1]に記載の燃料電池ユニット。
【0075】
[態様3]上方から見て、前記排液口は、前記防液壁の内面に沿う位置に配置されている[態様1]又は[態様2]に記載の燃料電池ユニット。
[態様4]前記ラジエータに向かう空気の流れを作る送風部を備え、前記ラジエータ及び前記送風部は、前記ベースプレートの上面に沿う一方向の端部寄りに配置され、前記排液口は、前記一方向の前記端部寄りに配置されている[態様1]~[態様3]のいずれか一つに記載の燃料電池ユニット。
【符号の説明】
【0076】
R2…枠内領域、10…燃料電池ユニット、11…組付部材、12…ベースプレート、12a…上面、12c…第1排液口、12d…第2排液口、13…フレーム、14a~14d…第1柱~第4柱、20…防液壁、29…送風部、30…燃料電池スタック、31…ラジエータ、32…ポンプ、33…インタークーラ、34…イオン交換器、35…リザーブタンク、40…排出タンク、51…往路、52…復路、53…接続流路。