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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032335
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/56 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B65D25/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022135935
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】前田 信也
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA09
3E062AB01
3E062AC02
3E062BB09
3E062DA02
3E062KA09
3E062KB09
3E062MA15
(57)【要約】
【課題】内容物の残量表示機能を実現し得る吐出容器を提供する。
【解決手段】容器本体4と、容器本体4内の内容物15を吐出する吐出器3と、内容物15の吐出に伴って容器本体4の外周部4aに対して軸方向一方側に吐出器3に向けて摺動する中皿5と、所定量を超える内容物15の吐出に伴って中皿5によって軸方向一方側に押されることで弾性変形により容器本体4に対する係止を解除される係止部11と、係止部11に一体に設けられる残量確認用の表示部12と、係止部11の係止の解除により、係止部11が容器本体4に係止する第1位置から表示部12が容器本体4の外周部4aよりも径方向外側に突出する第2位置まで表示部12を径方向外側に移動させるように付勢する付勢部9と、を有する吐出容器1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、
前記容器本体内の内容物を吐出する吐出器と、
前記内容物の吐出に伴って前記容器本体の外周部に対して軸方向一方側に前記吐出器に向けて摺動する中皿と、
所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで弾性変形により前記容器本体に対する係止を解除される係止部と、
前記係止部に一体に設けられる残量確認用の表示部と、
前記係止部の係止の解除により、前記係止部が前記容器本体に係止する第1位置から前記表示部が前記容器本体の前記外周部よりも径方向外側に突出する第2位置まで前記表示部を径方向外側に移動させるように付勢する付勢部と、
を有する吐出容器。
【請求項2】
前記所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで、前記容器本体の前記外周部に対して前記軸方向一方側に摺動する摺動部材を有し、
前記係止部が、前記所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記摺動部材を介して前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで弾性変形により前記容器本体に対する係止を解除される、請求項1に記載の吐出容器。
【請求項3】
前記係止部が、前記表示部から径方向内側に延びる片持ち状の弾性片を有し、
前記容器本体が、前記摺動部材よりも前記軸方向一方側で前記外周部から径方向内側に延在する環状段差部と、前記外周部よりも径方向内側において前記環状段差部から軸方向他方側に延在する内側筒部と、前記内側筒部よりも径方向外側において前記環状段差部よりも前記軸方向他方側に設けられ、前記環状段差部との間に前記係止部を設けられる係止壁と、を有し、
前記摺動部材が、前記内側筒部の外周面に対して前記軸方向一方側に摺動可能な内側摺動筒を有し、
前記係止壁が切り欠き部を有し、前記表示部が前記第1位置にあるときに、前記内側摺動筒が、前記軸方向一方側への摺動によって前記切り欠き部に入り込むことにより、前記係止壁に係止された状態の前記弾性片を前記軸方向一方側に押すことで、前記係止部の係止を解除する、請求項2に記載の吐出容器。
【請求項4】
前記表示部が前記第2位置から前記径方向外側に抜け出すことを前記表示部への当接によって規制するように前記容器本体に取り付けられる規制部と、
前記規制部と前記表示部を破断によって分離させる破断分離部と、
を有する、請求項1~3の何れか1項に記載の吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器本体内の内容物を吐出する吐出器と、内容物の吐出に伴って容器本体の外周部に対して軸方向一方側に吐出器に向けて摺動する中皿とを有する吐出容器が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-35605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような吐出容器は、内容物の残量が少なくなったことを確認できる残量表示機能を有すると便利な場合がある。
【0005】
そこで本発明の目的は、内容物の残量表示機能を実現し得る吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は以下のとおりである。
【0007】
[1]
容器本体と、
前記容器本体内の内容物を吐出する吐出器と、
前記内容物の吐出に伴って前記容器本体の外周部に対して軸方向一方側に前記吐出器に向けて摺動する中皿と、
所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで弾性変形により前記容器本体に対する係止を解除される係止部と、
前記係止部に一体に設けられる残量確認用の表示部と、
前記係止部の係止の解除により、前記係止部が前記容器本体に係止する第1位置から前記表示部が前記容器本体の前記外周部よりも径方向外側に突出する第2位置まで前記表示部を径方向外側に移動させるように付勢する付勢部と、
を有する吐出容器。
【0008】
[2]
前記所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで、前記容器本体の前記外周部に対して前記軸方向一方側に摺動する摺動部材を有し、
前記係止部が、前記所定量を超える前記内容物の吐出に伴って前記摺動部材を介して前記中皿によって前記軸方向一方側に押されることで弾性変形により前記容器本体に対する係止を解除される、[1]に記載の吐出容器。
【0009】
[3]
前記係止部が、前記表示部から径方向内側に延びる片持ち状の弾性片を有し、
前記容器本体が、前記摺動部材よりも前記軸方向一方側で前記外周部から径方向内側に延在する環状段差部と、前記外周部よりも径方向内側において前記環状段差部から軸方向他方側に延在する内側筒部と、前記内側筒部よりも径方向外側において前記環状段差部よりも前記軸方向他方側に設けられ、前記環状段差部との間に前記係止部を設けられる係止壁と、を有し、
前記摺動部材が、前記内側筒部の外周面に対して前記軸方向一方側に摺動可能な内側摺動筒を有し、
前記係止壁が切り欠き部を有し、前記表示部が前記第1位置にあるときに、前記内側摺動筒が、前記軸方向一方側への摺動によって前記切り欠き部に入り込むことにより、前記係止壁に係止された状態の前記弾性片を前記軸方向一方側に押すことで、前記係止部の係止を解除する、[2]に記載の吐出容器。
【0010】
[4]
前記表示部が前記第2位置から前記径方向外側に抜け出すことを前記表示部への当接によって規制するように前記容器本体に取り付けられる規制部と、
前記規制部と前記表示部を破断によって分離させる破断分離部と、
を有する、[1]~[3]の何れか1つに記載の吐出容器。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、内容物の残量表示機能を実現し得る吐出容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態の吐出容器の使用開始時の状態を示す縦断面図である。
図2図1の一部拡大図である。
図3図2に示す係止壁の底面図である。
図4図2のA-A図である。
図5図2のB-B図である。
図6図2に示す状態にする前の表示部材の取り付け時の状態を示す縦断面図である。
図7図6に示す状態の表示部材の周方向から見た時の平面図である。
図8図6に示す状態の表示部材の径方向内側から見た時の平面図である。
図9図6に示す状態の表示部材の径方向外側から見た時の平面図である。
図10図1に示す吐出容器の使用終了時の状態を示す縦断面図である。
図11図10の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0014】
図1に示すように、本発明の一実施形態において吐出容器1は、容器2と吐出器3を有する。
【0015】
図1図5に示すように、容器2は、容器本体4、中皿5、摺動部材6、表示部材7、規制部8、付勢部9(圧縮ばね)及び底蓋10を有する。表示部材7は、係止部11、残量確認用の表示部12及びばね保持凸部13を有する。図6図9に示すように、表示部材7と規制部8は、規制部8と表示部12を破断によって分離させる破断分離部14を介して一体に連なるように例えば樹脂によって一体成形される。容器本体4、中皿5、摺動部材6及び底蓋10はそれぞれ例えば樹脂によって一体成形される。なお、上記の部材はそれぞれ一体成形物に限らず、複数の部材を組み付けて構成してもよい。付勢部9は表示部材7と別体の圧縮ばねによって構成されるが、これに限らず、例えば表示部材7に一体に設けてもよい。
【0016】
図1に示すように、容器本体4は、中心軸線Oを中心とする円筒状の外周部4aと、摺動部材6よりも軸方向一方側(上方)で外周部4aから径方向内側に延在する環状段差部4bと、外周部4aよりも径方向内側において環状段差部4bの内周縁部から軸方向他方側(下方)に延在し中心軸線Oを中心とする円筒状の内側筒部4cと、内側筒部4cよりも径方向外側において環状段差部4bよりも下側に設けられ、環状段差部4bとの間に係止部11を設けられる係止壁4dと、環状段差部4bの内周縁部から上方に延在し中心軸線Oを中心とする筒状の口部4eと、を有する。なお外周部4aと内側筒部4cはそれぞれ、円筒状に限らず、例えば角筒状など、円筒状以外の筒状をなす構成としてもよい。
【0017】
説明の便宜上、中心軸線Oに沿う方向である軸方向を上下方向ともいい、中心軸線Oに沿って底蓋10から口部4eに向かう方向である軸方向一方側を上方ともいい、その反対方向である軸方向他方側を下方ともいう。径方向とは中心軸線Oに直交する直線に沿う方向であり、周方向とは中心軸線Oを周回する方向であり、縦断面とは中心軸線Oを含む断面である。
【0018】
図1に示すように、吐出器3は、容器本体4の口部4eに装着される装着キャップ3aと、上方への付勢力に抗する押し下げ操作を受けるノズルヘッド3bと、ノズルヘッド3bの昇降動作によって容器本体4の内容物15をノズルヘッド3bに送り、吐出させる送出機構3cと、を有する。なお、送出機構3cは図示する構成に限らず適宜設定できる。
【0019】
中皿5は、内容物15の収容空間Sに面する上面を有し、内容物15の吐出に伴って容器本体4の外周部4aに対して上方に吐出器3に向けて摺動する。中皿5は、容器本体4の外周部4aに密接する摺動筒5aと、摺動筒5aに一体に連なり摺動筒5aの径方向内側を閉塞する底壁5bと、を有する。摺動筒5aは、上下方向中間部が括れており、上端部と下端部のそれぞれにおいて容器本体4の外周部4aの内周面に対して上方に摺動可能である。吐出器3による内容物15の吐出に伴い収容空間Sが負圧化することにより、その負圧によって中皿5が上昇させられる。
【0020】
摺動部材6は、内容物15の収容空間Sに面する下面を有し、所定量を超える内容物15の吐出に伴って中皿5によって上方に押されることで、図10に示すように容器本体4の外周部4aに対して上方に摺動する。摺動部材6は、内側筒部4cの外周面に対して上方に摺動可能な内側摺動筒6aと、容器本体4の外周部4aに密接する外側摺動筒6bと、内側摺動筒6aの下端部と外側摺動筒6bを一体に連ねる環状壁6cと、を有する。外側摺動筒6bは、上下方向中間部が括れており、上端部と下端部のそれぞれにおいて容器本体4の外周部4aの内周面に対して上方に摺動可能である。
【0021】
図10に示すように、中皿5の摺動筒5aの上端部は、上記の所定量を超える内容物15の吐出に伴って、摺動部材6の外側摺動筒6bの下端部を押し上げることができる。なお、中皿5の摺動筒5aの上端部以外の部分によって摺動部材6を押し上げる構成としてもよい。
【0022】
内容物15は容器本体4内の収容空間Sに収容される。また内容物15は、高粘度の液体である。なお、内容物15はこれに限らず、例えば水のような低粘度の液体であってもよいし、液体以外であってもよい。
【0023】
図2に示すように、係止部11は表示部12から径方向内側に延びる片持ち状の弾性片11aを有する。係止壁4dは切り欠き部16を有し、弾性片11aは、図2図3に示すように、表示部12が第1位置にあるときに係止壁4dの切り欠き部16に入り込み係止壁4dに係止される係止凸部17を有する。係止凸部17は弾性片11aの先端から下方に突出する。第1位置とは、このように、係止部11が容器本体4に係止する位置をいう。
【0024】
内側摺動筒6aは、表示部12が第1位置にあるときに上方への摺動によって切り欠き部16に入り込むことにより、係止壁4dに係止された状態の弾性片11aの係止凸部17を上方に押すことで、弾性片11aを上方に弾性変形させ、係止部11(係止凸部17)の係止を解除する。
【0025】
付勢部9は、係止部11の係止の解除により、第1位置から、図10図11に示すように表示部12が容器本体4の外周部4aよりも径方向外側に突出する第2位置まで、表示部12を径方向外側に移動させるように付勢する。
【0026】
規制部8は、表示部12が第2位置から径方向外側に抜け出すことを表示部12への当接によって規制するように容器本体4に嵌合によって取り付けられる。図6図9に示すように、規制部8は、成形時の状態において、表示部12の軸心Pを中心とする円環状をなす。なお、規制部8は円環状に限らず、例えば角形環状など、円環状以外の環状をなす構成としてもよい。
【0027】
図6図9に示すように、表示部12は、軸心Pを中心とする柱体状をなし、軸心Pが中心軸線Oの径方向に沿うように配置される。なお表示部12は、軸心Pが中心軸線Oの径方向に対して傾斜するように配置される構成としてもよい。表示部12における中心軸線Oの径方向内側の端部には、軸心Pの径方向外側に突出する当接凸部18が設けられる。当接凸部18は、表示部12が第2位置にある時に規制部8に径方向内側から当接し、その結果、表示部12が第2位置から径方向外側に抜け出すことを規制する。当接凸部18は軸心Pの周方向に連続する環状をなすが、これに限らず、周方向に断続的に設けてもよい。
【0028】
係止部11(弾性片11a)の径方向外側の端部は、表示部12における中心軸線Oの径方向内側の端部に一体に連なる。ばね保持凸部13は、係止部11よりも上方において、表示部12における中心軸線Oの径方向内側の端部から径方向内側に突出する柱体状をなす。ばね保持凸部13は圧縮ばねによって構成される付勢部9に挿入され、付勢部9を保持する。この状態で付勢部9は中心軸線Oの径方向に伸縮可能である。
【0029】
表示部12と規制部8は成形時の状態において破断分離部14によって一体に連なる。この状態で規制部8は容器本体4の外周部4aに取り付けられ、この時、表示部材7と内側筒部4cの間には、表示部材7を中心軸線Oの径方向内側に押し込むことで破断分離部14を破断させて付勢部9の付勢力に抗して表示部材7を中心軸線Oの径方向内側に移動させ、係止部11を係止壁4dに係止させることを可能にする隙間Gが形成される。なお破断分離部14は、軸心Pの周方向に間欠状に設けられる複数の連結片によって構成されるが、これに限らない。規制部8は、表示部材7の軸心P回りの位置を決めるための位置決め用の凹凸部19を介して容器本体4に取り付けられる。破断分離部14を設ける構成によれば、部品数低減による製造工程の簡素化とコスト低減を実現できる。
【0030】
図1に示すように、底蓋10は、中皿5よりも下方において容器本体4の外周部4aに一体に取り付けられ、容器2の底部を形成する。底蓋10は、外周縁部において容器本体4の外周部4aに嵌合する底板部10aと、底板部10aの中央部から上方に突出し、中皿5の下面を支持可能な中心軸線Oを中心とする支持筒部10bと、を有する。なお底蓋10の構成はこれに限らない。
【0031】
本実施形態によれば、容器本体4内の内容物15の残量が少なくなってからの内容物15の吐出(つまり所定量の内容物15の吐出)により、中皿5で摺動部材6を押し上げ、摺動部材6の内側摺動筒6aで係止部11を押し上げて係止壁4dへの係止を解除し、付勢部9により表示部12を第1位置から第2位置に移動させることができる。したがって、内容物15の残量が少なくなったことを、表示部12が第2位置に移動することによる外観の変化により、使用者に分かり易く知らせることができる。
【0032】
本発明は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0033】
したがって、前述した実施形態の吐出容器1は、容器本体4と、容器本体4内の内容物15を吐出する吐出器3と、内容物15の吐出に伴って容器本体4の外周部4aに対して軸方向一方側に吐出器3に向けて摺動する中皿5と、所定量を超える内容物15の吐出に伴って中皿5によって軸方向一方側に押されることで弾性変形により容器本体4に対する係止を解除される係止部11と、係止部11に一体に設けられる残量確認用の表示部12と、係止部11の係止の解除により、係止部11が容器本体4に係止する第1位置から表示部12が容器本体4の外周部4aよりも径方向外側に突出する第2位置まで表示部12を径方向外側に移動させるように付勢する付勢部9と、を有する吐出容器1である限り変更可能である。
【0034】
例えば、係止部11の係止凸部17を設ける位置は弾性片11aの先端に限らない。係止壁4dに設ける切り欠き部16の径方向位置と摺動部材6に設ける内側摺動筒6aの上端部の径方向位置は、係止凸部17の径方向位置などに応じて適宜設定できる。係止凸部17を係止壁4dの上面に設け、弾性片11aの先端部などの下面に係止凸部17に嵌り込む穴を設ける構成としてもよい。
【0035】
係止部11は片持ち状の弾性片11aを有する構成に限らない。摺動部材6は、内側摺動筒6aによって係止部11を押し上げて係止を解除する構成に限らない。規制部8は成形時に破断分離部14によって表示部12に連なる構成に限らず、表示部12と別体に成形する構成としてもよい。
【0036】
吐出容器1は摺動部材6を有する構成に限らない。例えば、内側摺動筒6aのように、所定量を超える内容物15の吐出に伴う中皿5の摺動によって切り欠き部16に入り込み、係止部11の係止を解除する筒状などの凸部を中皿5に設ける構成としてもよい。容器2は底蓋10を有する構成に限らない。吐出器3はノズルヘッド3b型に限らず、例えばトリガーの牽曳操作によって内容物15を吐出するトリガー型に構成してもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 吐出容器
2 容器
3 吐出器
3a 装着キャップ
3b ノズルヘッド
3c 送出機構
4 容器本体
4a 外周部
4b 環状段差部
4c 内側筒部
4d 係止壁
4e 口部
5 中皿
5a 摺動筒
5b 底壁
6 摺動部材
6a 内側摺動筒
6b 外側摺動筒
6c 環状壁
7 表示部材
8 規制部
9 付勢部
10 底蓋
10a 底板部
10b 支持筒部
11 係止部
11a 弾性片
12 表示部
13 ばね保持凸部
14 破断分離部
15 内容物
16 切り欠き部
17 係止凸部
18 当接凸部
19 凹凸部
G 隙間
O 中心軸線
P 軸心
S 収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11