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特開2024-32478ブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032478
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法。
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/42 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
E06B9/42 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136151
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】日比 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】大塚 英希
(72)【発明者】
【氏名】江上 賢一郎
(57)【要約】
【課題】スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーン下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能なブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法を提供する。
【解決手段】ブラインド用のスクリーン120は、ウエイトバー140を取り付けるための長尺のシャフト130を挿入可能な袋状部121が一端に形成される。袋状部は、一端近傍の折り返し位置で折り返されて縫製されることにより形成され、袋状部は、シャフトの挿入方向に沿って形成された一つ以上の折り目部122、123-1、123-2を備え、折り目部が折り曲げられることで袋状に変形可能に構成される。よって、スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーン下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バー材を取り付けるための長尺の取付部材を挿入可能な袋状部が一端に形成されるブラインド用のスクリーンであって、
前記袋状部は、一端近傍の折り返し位置で折り返されて接合されることにより形成され、
前記袋状部は、前記取付部材の挿入方向に沿って形成された一つ以上の折り目部を備え、
前記折り目部が折り曲げられることで袋状に変形可能であることを特徴とする、ブラインド用のスクリーン。
【請求項2】
前記スクリーンの表面及び裏面の少なくともいずれか一方の面は被覆材で被覆されることを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項3】
前記折り目部は、前記折り返し位置に1つだけ形成された第1折り目部であることを特徴とする、請求項2に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項4】
前記折り目部は、前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成された第2折り目部であることを特徴とする、請求項3に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項5】
前記折り目部は、前記被覆材の一部が切れ目状に剥離されることで形成されることを特徴とする、請求項2に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項6】
前記折り目部は、前記袋状部が形成される際に前記袋状部の外側となる面に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項7】
前記折り目部は、
前記折り返し位置に形成された第1折り目部と、
前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成された第2折り目部と、
であることを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項8】
前記第2折り目部は、前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側に、前記第1折り目部までの距離が略同等となるように一対以上形成されたことを特徴とする、請求項7に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項9】
前記折り目部は、前記折り返し位置を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項10】
前記折り目部は、前記折り返し位置を跨いだ一方側及び他方側に、前記折り返し位置までの距離が略同等となるように一対以上形成されたことを特徴とする、請求項9に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項11】
前記折り目部は、少なくとも前記取付部材の挿入口近傍には形成されないことを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項12】
前記折り目部は、破線状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項13】
前記折り目部は、押し跡で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項14】
前記折り目部は、切れ目で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用のスクリーン。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかに記載の前記スクリーンと、前記取付部材と、前記バー材とを備えることを特徴とする、ブラインド。
【請求項16】
バー材を取り付けるための長尺の取付部材を挿入可能な袋状部が一端に形成されるブラインド用のスクリーン製造方法であって、
加工手段により、一端近傍に前記取付部材の挿入方向に沿って一つ以上の折り目部を形成し、
一端を折り返して縫製し、縫製した状態で前記一つ以上の折り目部を折り曲げることで袋状に変形可能な袋状部を形成することを特徴とする、ブラインド用のスクリーン製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブラインドとして、実開平7-32189号公報(特許文献1)に示されるものがある。同文献には、ロールスクリーンに備えられるバー材として、一方向に延在する筒状に形成され、延在方向に沿って上下に開口されたスリットと、内部を上下に仕切る仕切板と、スリットの辺側縁部を内側に折り返して形成された延長部と、を備え、延長部によって外周に開口しない内部室が形成されるウエイトバーが開示されている。
【0003】
この種のウエイトバーは、スクリーンの下端を折り返して縫製することで形成された袋状部に棒状の取付部材(心棒)を挿入することでスクリーンの下端に抜け止め部材を形成し、抜け止め部材を内部室に収容することによってスクリーンと連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平7-32189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示されるような従来のブラインドでは、袋状部はスクリーンの下端を折り畳んだ状態で縫製して形成されるため、縫製後は袋状部が隙間なく閉じた状態になる。また、取付部材を挿入する前に袋状部を膨らませるように変形させることは容易ではない。このため、袋状部に取付部材を挿入する際の摩擦抵抗が大きくなったり、取付部材の挿入側端部が袋状部の内面に引っ掛かったりして、袋状部に取付部材を挿入する作業が困難であるという課題がある。
【0006】
そこで本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーンの下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能なブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、バー材(ウエイトバー)を取り付けるための長尺の取付部材(シャフト)を挿入可能な袋状部が一端に形成されるブラインド用のスクリーンであって、前記袋状部は、一端近傍の折り返し位置で折り返されて接合されることにより形成され、前記袋状部は、前記取付部材の挿入方向に沿って形成された一つ以上の折り目部を備え、前記折り目部が折り曲げられることで袋状に変形可能であることを特徴とする、ブラインド用のスクリーンが提供される。
【0008】
かかる構成によれば、折り目部を折り曲げることで閉じた状態の袋状部を膨らませるように変形させることができるため、取付部材を袋状部に挿入しやすくなり作業性が向上する。また、取付部材を挿入しやすくするために袋状部を大きく構成する必要がなくなるため、意匠性においても有利である。
【0009】
本発明は様々な応用が可能である。例えば、前記スクリーンの表面及び裏面の少なくともいずれか一方の面は被覆材(アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等からなるバックコーティング剤)で被覆されるようにしてもよい。かかる構成によれば、袋状部に取付部材を挿入する際の摩擦抵抗が大きくなるような被覆材でスクリーンが被覆されていたり、被覆材によって生地の剛性が向上して袋状に膨らみにくかったりする場合であっても、折り目部を形成することで袋状部を容易に膨らませることができるので、取付部材を容易に袋状部に挿入することができる。
【0010】
また、前記折り目部は、前記折り返し位置に1つだけ形成された第1折り目部(主線)であってもよい。かかる構成によれば、第1折り目部を折り曲げてスクリーン下端を折り返すことで、スクリーンの剛性によって袋状部を膨らませることができる。
【0011】
また、前記折り目部は、前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成された第2折り目部(副線)であってもよい。かかる構成によれば、第1折り目部を折り曲げてスクリーンの下端を折り返し、第2折り目部を折り曲げて袋状部を膨らませることができる。
【0012】
また、前記折り目部は、前記被覆材の一部が切れ目状に剥離されることで形成されてもよい。かかる構成によれば、袋状部に取付部材を挿入する際の摩擦抵抗が大きくなるような被覆材でスクリーンが被覆されていたり、被覆材によって生地の剛性が向上して袋状に膨らみにくかったりする場合であっても、被覆材の一部を切れ目状に剥離するという簡単な作業で折り目部を形成することができ、取付部材を容易に袋状部に挿入することができる。
【0013】
また、前記折り目部は、前記袋状部が形成される際に前記袋状部の外側となる面に形成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、折り目部が袋状部の外側に配置されるため、折り目部の切れ目に沿ってスクリーンが外側に変形しやすくなり、折り目となる位置を視認しながら容易に袋状部を膨らませることができる。
【0014】
また、前記折り目部は、前記折り返し位置に形成された第1折り目部(主線)と、前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成された第2折り目部(副線)と、であってもよい。かかる構成によれば、第1折り目部を折り曲げてスクリーンの下端を折り返し、第2折り目部を折り曲げて袋状部を膨らませることができる。
【0015】
また、前記第2折り目部は、前記第1折り目部を跨いだ一方側及び他方側に、前記第1折り目部までの距離が略同等となるように一対以上形成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、折り返し位置を跨いで対称な形状で袋状部を膨らませることができる。
【0016】
また、前記折り目部は、前記折り返し位置を跨いだ一方側及び他方側の少なくともいずれか一方側に一つ以上形成されてもよい。かかる構成によれば、折り目部を折り曲げて袋状部を膨らませることができる。
【0017】
また、前記折り目部は、前記折り返し位置を跨いだ一方側及び他方側に、前記折り返し位置までの距離が略同等となるように一対以上形成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、折り返し位置を跨いで対称な形状で袋状部を膨らませることができる。
【0018】
また、前記折り目部は、少なくとも前記取付部材の挿入口近傍には形成されないようにしてもよい。かかる構成によれば、袋状部が膨らみづらいスクリーンの中央付近では、折り目部で膨らませることができるので、取付部材を挿入しやすくなる。
【0019】
また、前記折り目部は、破線状に形成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、万一、折り目部がスクリーンを貫通してしまってもスクリーン全体が切断されることを防止することができる。
【0020】
また、前記折り目部は、押し跡で構成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、折り目部の加工によるスクリーンへのダメージが軽減できるとともに、折り目部がスクリーンを貫通することがない。
【0021】
また、前記折り目部は、切れ目で構成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、
スクリーンの一部に切れ目を入れるだけの簡単な作業で、折り目部を形成することができる。
【0022】
また、本発明の第2の観点によれば、前記スクリーンと、前記取付部材と、前記バー材とを備えることを特徴とする、ブラインドが提供される。
【0023】
かかる構成によれば、スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーンの下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能なブラインド(ロールスクリーン、プリーツスクリーン等)を得ることができる。
【0024】
また、本発明の第3の観点によれば、バー材(ウエイトバー)を取り付けるための長尺の取付部材(シャフト)を挿入可能な袋状部が一端に形成されるブラインド用のスクリーン製造方法であって、加工手段(カッター)により、一端近傍に前記取付部材の挿入方向に沿って一つ以上の折り目部を形成し、一端を折り返して縫製し、縫製した状態で前記一つ以上の折り目部を折り曲げることで袋状に変形可能な袋状部を形成することを特徴とする、ブラインド用のスクリーン製造方法が提供される。
【0025】
かかる構成によれば、スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーンの下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能なスクリーンを製造することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、スクリーンにバー材を取り付けるための取付部材をスクリーンの下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能なブラインド用のスクリーン、ブラインド、及びブラインド用のスクリーン製造方法を提供することができる。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】第1の実施形態のロールスクリーン100の側断面図である。
図2】スクリーン120の正面図である。
図3】スクリーン120に折り目部の加工を施している状態を示す図である。
図4】スクリーン120に折り目部の加工を施す工程を説明するための図であり、(a)は加工を施す前の状態を示し、(b)は加工を施している途中の状態を示し、(c)は加工を施した後の状態を示す。
図5】スクリーン120の下端に袋状部121を形成する手順を示す図であり、(a)はスクリーン120の下端に縫製SWを施す前の状態を示し、(b)はスクリーン120の下端を第1折り目部122(主線)で折り返した状態を示し、(c)は折り返した端部に縫製SWを施して袋状部121を形成した状態を示し、(d)は第2折り目部123-1、123-2(副線)を利用して袋状部121を膨らませた状態を示し、(e)は袋状部121にシャフト130を挿入した状態を示す。
図6】スクリーン120の下端にシャフト130を挿入する手順を示す斜視図であり、(a)は膨らませた袋状部121にシャフト130を挿入する前の状態を示し、(b)は袋状部121にシャフト130を挿入している状態を示す。
図7】スクリーン120の下端にシャフト130を挿入している状態を示す正面図である。
図8】スクリーン120の下端をウエイトバー140に取り付けた状態を説明するための図であり、(a)はウエイトバー140に取り付ける前のスクリーン120の下端の側断面図であり、(b)はスクリーン120の下端をウエイトバー140に取り付けた状態を示す側断面図である。
図9】第2の実施形態のロールスクリーン200のスクリーン220を説明するための図であり、(a)はスクリーン220の正面図であり、(b)はスクリーン220に折り目の加工を施している状態を示す図である。
図10】スクリーン220に袋状部を形成する工程を説明するための図であり、(a)は折り目部222、223-1、223-2を形成した断面図であり、(b)は袋状部221を形成した斜視図である。
図11】第3の実施形態のロールスクリーン300のスクリーン320の断面図である。
図12】第4の実施形態のロールスクリーンのスクリーン420に折り目部の加工を施している状態を示す図である。
図13】第5の実施形態のロールスクリーンのスクリーン520に折り目部の加工を施している状態を示す図である。
図14】スクリーン620の変形例を示す側断面図であり、(a)はスクリーン620に第1折り目部622と1つの第2折り目部623-2が施された変形例1であり、(b)はスクリーン620に第1折り目部622が施されておらず2つの第2折り目部623-1、623-2が施された変形例2であり、(c)はスクリーン620に第1折り目部622と4つの第2折り目部623-1~623-4が施された変形例3である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、以下に説明する実施形態では、ロールスクリーンを例にとって説明するが、本発明はプリーツスクリーン等のブラインドに適用することができる。
【0029】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。まず、ロールスクリーン100の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のロールスクリーン100の側断面図である。なお、本実施形態のロールスクリーン100は、ガイドレールに沿ってスクリーン120が昇降するタイプのものに用いることができる。
【0030】
ロールスクリーン100は、図1に示したように、ブラケット110によって窓枠などの固定面に固定されセットフレーム112内に配設される巻取パイプ114にスクリーン120の上端が巻取り及び巻解き可能に連結されており、スクリーン120の下端がシャフト130(取付部材)を介してウエイトバー140(バー材)に連結されて構成されている。巻取パイプ114の前方にはフロントカバー116が設けられている。また、ウエイトバー140の底部からは窓枠の下枠等との隙間を塞ぐ隙間防止部材142が突出して設けられている。
【0031】
なお、スクリーン120以外の構成要素であるブラケット110、セットフレーム112、巻取パイプ114、フロントカバー116、シャフト130、ウエイトバー140、隙間防止部材142は、一般的なロールスクリーンと同様の構成とすることができる。よって、詳細な説明を省略する。以下、本実施形態の特徴的な構成であるスクリーン120について説明する。
【0032】
スクリーン120の構成について、図1に加えて図2を参照しながら説明する。図2は、スクリーン120の正面図である。スクリーン120は、図1に示したように、ウエイトバー140を取り付けるための長尺な断面六角形状のシャフト130を挿入可能な袋状部121が下端に形成されている。また、スクリーン120の裏面(即ち、室外側の面)には、図3に示したように、基布120aにアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等からなる遮光性を向上させるためのバックコーティング剤(被覆材)をコーティングしたバックコート面120bが形成されて構成されている。
【0033】
スクリーン120の袋状部121が形成される位置には、図2に示したように、シャフト130の挿入方向に沿って平行に3つの折り目部122、123-1、123-2がバックコート面120bに形成される。袋状部121は、3つの折り目部122、123-1、123-2に沿って折り曲げられることで袋状に変形可能である。中央に形成される第1折り目部122は、スクリーン120の折り返し位置に形成される。よって、第1折り目部122によってスクリーン120の折り返しが容易になる。
【0034】
第1折り目部122を跨いだ一方側及び他方側に、第1折り目部122までの距離が略同等となるように第2折り目部123-1、123-2が形成されている。第2折り目部123-1、123-2は、袋状部121の膨らみの形成を容易にするためのものである。第1折り目部122と第2折り目部123-1、123-2は、スクリーン120の一部に入れられた破線状の切れ目によって形成される。
【0035】
以上、スクリーン120の構成について説明した。次に、スクリーン120に3つの折り目部122、123-1、123-2を加工する工程について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、スクリーン120に折り目部の加工を施している状態を示す図である。図4は、スクリーン120に折り目部の加工を施す工程を説明するための図であり、(a)は加工を施す前の状態を示し、(b)は加工を施している途中の状態を示し、(c)は加工を施した後の状態を示す。
【0036】
スクリーン120の折り目部の加工は、図3に示したように、ロータリーカッターRC(加工手段)によって行われる。ロータリーカッターRCは、カッターの刃CBが円周方向に一定間隔で形成されており、バックコート面120bに切れ目を入れる。なお、ロータリーカッターRCは、刃CBの長さが調整される等して、バックコート面120bに切れ目を入れるが基布120aには切れ目を入れないように構成されているものとする。切れ目は、スクリーン120に沿って破線状に形成される。ロータリーカッターRCを、図3の矢印aに示したように、スクリーン120上を移動させると、バックコート面120bには一定間隔で切れ目が形成されて3つの折り目部122、123-1、123-2が形成される。
【0037】
ロータリーカッターRCは、図4に示したように、カッターの刃CBが間隔を空けて3枚並設されている。各カッターの刃CBの間隔は、3つの折り目部122、123-1、123-2の間隔に設定されている。以上、ロータリーカッターRCの構成と、切れ目について説明した。以下、3つの折り目部122、123-1、123-2を加工する工程について説明する。
【0038】
ロータリーカッターRCのカッターの刃CBを、図4(a)に示したように、スクリーン120の切れ目を加工する位置に配置する。カッターの刃CBを、図4(b)に示したように、スクリーン120上に押し当ててロータリーカッターRCを移動させる。この際、ロータリーカッターRCの荷重で連続的にスクリーン120上を引いていく。すると、スクリーン120には、図4(c)に示したように、バックコート面120bに切れ目が形成されて3つの折り目部122、123-1、123-2が形成される。
【0039】
3つの折り目部122、123-1、123-2を加工したスクリーン120に袋状部121を形成する工程について、図5を参照しながら説明する。図5は、スクリーン120の下端に袋状部121を形成する手順を示す図である。
【0040】
スクリーン120に袋状部121を形成する場合、まず、図5(a)に示したように、スクリーン120に3つの折り目部122、123-1、123-2を形成する。次に、図5(b)の矢印bに示したように、3つの折り目部122、123-1、123-2が表面(袋状部121の外側面)になるように第1折り目部122に沿ってスクリーン120を折り返す。そして、図5(c)に示したように、スクリーン120の縁部124の近傍に縫製SWを施す。縁部124は三つ折りにして縫製SWを施してもよく、また二つ折りで縫製SWを施してもよい。
【0041】
そして、図5(d)に示したように、第2折り目部123-1、123-2同士を矢印cに示したように離間する方向に折り曲げると、第1折り目部122も矢印dに示したように上昇して袋状部121が膨らむ。バックコート面120bは、剛性が大きいが、3つの折り目部122、123-1、123-2を表面(袋状部121の外側面)に配置するため、容易に折り曲げることができる。袋状部121には、図5(e)に示したように、シャフト130が挿入される。なお、第1折り目部122を矢印dに示したように下から押すことで、第2折り目部123-1、123-2同士を矢印cに示した離間方向に広げて袋状部121を膨らませてもよい。
【0042】
袋状部121にシャフト130を挿入する手順について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、スクリーン120の下端にシャフト130を挿入する手順を示す斜視図である。図7は、スクリーン120の下端にシャフト130を挿入している状態を示す正面図である。袋状部121にシャフト130を挿入する際には、図6(a)に示したように、予め第2折り目部123-1、123-2同士を離間する方向に折り曲げて袋状部121を膨らませておく。そして、袋状部121の端部の開口から、図6(b)及び図7に示したように、袋状部121内にシャフト130を挿入する。シャフト130は、図6(b)に示したように、袋状部121がシャフト130の径よりも大きいため、円滑に挿入されていく。
【0043】
スクリーン120の下端をウエイトバー140に取り付けた状態を、図8を参照しながら説明する。図8は、スクリーン120の下端をウエイトバー140に取り付けた状態を説明するための図である。スクリーン120をウエイトバー140に取り付ける際には、図8(a)に示したように、スクリーン120の袋状部121にシャフト130を取り付けておく。そして、図8(b)に示したように、ウエイトバー140の側端部から取付空間144にシャフト130が取り付けられた袋状部121を挿入する。スクリーン120のその他の部分は、取付空間144の上部の開口146から上方に導出される。シャフト130は、取付空間144の開口146よりも幅が大きいため、抜け止めされる。
【0044】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、バックコーティング剤(被覆材)により剛性が向上したスクリーン120であっても、バックコート面120bに形成した3つの折り目部122、123-1、123-2を折り曲げることで閉じた状態の袋状部121を膨らませるように変形させることができる。よって、シャフト130を袋状部121に挿入しやすくなり、作業性が向上する。また、シャフト130を挿入しやすくするために袋状部121を大きくする必要がないため、意匠性においても有利である。
【0045】
また、第1折り目部122と、第1折り目部122を跨いだ一方側及び他方側の両方に形成された第2折り目部123-1、123-2とを形成したことにより、第1折り目部122を折り曲げてスクリーン120の下端を折り返し、第2折り目部123-1、123-2を折り曲げて袋状部121を膨らませることができる。
【0046】
また、第2折り目部123-1、123-2は、第1折り目部122を跨いだ一方側及び他方側に、第1折り目部122までの距離が略同等となるように一対形成されるため、折り返し位置を跨いで対称な形状で袋状部121を膨らませることができる。
【0047】
また、3つの折り目部122、123-1、123-2は、破線状に形成されるため、万一、切れ目がスクリーン120を貫通してしまってもスクリーン120全体が切断されることを防止することができる。
【0048】
また、バックコート面120bの一部に切れ目を入れるだけの簡単な作業で、折り目部122、123-1、123-2を形成することができる。
【0049】
(第2の実施形態)
第2の実施形態のロールスクリーン200のスクリーン220について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、本実施形態のロールスクリーン200のスクリーン220を説明するための図である。図10は、スクリーン220に袋状部を形成する工程を説明するための図である。スクリーン220には、第1の実施形態と同様に、基布220aの裏面にバックコーティング剤(被覆材)をコーティングしたバックコート面220bが形成されて構成されている。また、スクリーン220には、図9(a)に示したように、3つの折り目部222、223-1、223-2が連続する直線状に形成されている。3つの折り目部222、223-1、223-2は、第1の実施形態と同様に、図10(a)に示したように、スクリーン220の袋状部221が形成される位置のバックコート面220bに形成される。
【0050】
連続する直線状の折り目部222、223-1、223-2は、図9(b)に示したように、全周にカッターの刃CBを設けたロータリーカッターRCによって第1の実施形態と同様に形成される。
【0051】
スクリーン220は、図10(b)に示したように、3つの折り目部222、223-1、223-2が表面(袋状部221の外側面)に配置されるように第1折り目部222に沿って折り返される。そして、第2折り目部223-1、223-2を離間する方向に折り曲げて膨らませることで袋状部221が形成される。バックコート面220bは、剛性が大きいが、第1の実施形態と同様に、3つの折り目部222、223-1、223-2を表面(袋状部221の外側面)に配置するため、容易に折り曲げることができる。
【0052】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、バックコーティング剤(被覆材)により剛性が向上したスクリーン220であっても、バックコート面220bに3つの折り目部222、223-1、223-2を連続する直線状に形成したことにより、スクリーン220が折り曲げやすくなる。よって、3つの折り目部222、223-1、223-2を折り曲げることで閉じた状態の袋状部221を膨らませるように変形させることができ、シャフトを容易に袋状部221に挿入することができる。
【0053】
(第3の実施形態)
第3の実施形態のロールスクリーン300のスクリーン320について、図11を参照しながら説明する。図11は、本実施形態のロールスクリーン300のスクリーン320を示す図である。スクリーン320には、第1、第2の実施形態と同様に、基布320aの裏面にバックコーティング剤(被覆材)をコーティングしたバックコート面320bが形成されて構成されている。
【0054】
スクリーン320には、第1、2の実施形態と同様に、袋状部が形成される位置に3つの折り目部322、323-1、323-2が形成される。3つの折り目部322、323-1、323-2は、例えばケガキ加工可能なカッターの刃が間隔を空けて3枚並設されている治具でバックコート面320bにケガキ加工を施し、コーティング剤を削り取る(即ち、剥離する)ことによって連続した直線状に形成される。なお、ケガキ加工は必ずしも連続した直線状に施される必要はなく、破線状に施されるようにしてもよい。
【0055】
スクリーン320は、3つの折り目部322、323-1、323-2が表面(袋状部の外側面)に配置されるように第1折り目部322に沿って折り返され、第2折り目部323-1、323-2を離間する方向に折り曲げて膨らませて袋状部が形成される。バックコート面320bは、剛性が大きいが、3つの折り目部322、323-1、323-2を表面(袋状部の外側面)に配置するため、容易に折り曲げることができる。
【0056】
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、バックコーティング剤(被覆材)により剛性が向上したスクリーン320であっても、バックコート面320bに3つの折り目部322、323-1、323-2を連続する直線状に形成したことにより、スクリーン320を折り曲げやすくなる。よって、第1、第2の実施形態と同様に、3つの折り目部322、323-1、323-2を折り曲げることで閉じた状態の袋状部を膨らませるように変形させることができ、シャフトを容易に袋状部に挿入することができる。
【0057】
(第4の実施形態)
第4の実施形態のロールスクリーンのスクリーン420について、図12を参照しながら説明する。図12は、本実施形態のロールスクリーンのスクリーン420に折り目部の加工を施している状態を示す図である。本実施形態のロールスクリーンは、スクリーン420の裏面(即ち、室外側)にバックコーティング剤(被覆材)がコーティングされていない点において、第1~第3の実施形態と異なる。
【0058】
図12は、バックコート面が形成されていないスクリーン420に折り目部の加工を施している状態を示す図である。スクリーン420の折り目部の加工は、図12に示したように、ロータリーカッターRCによって行われる。ロータリーカッターRCの構成は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0059】
ロータリーカッターRCを、図12の矢印aに示したように、スクリーン420上を移動させると、スクリーン420には一定間隔で切れ目が形成されて3つの折り目部422、423-1、423-2が形成される。3つの折り目部422、423-1、423-2は、破線状に形成されるため、スクリーン420が切断されることはない。
【0060】
スクリーン420は、第1折り目部422に沿って折り返され、第2折り目部423-1、423-2を離間する方向に折り曲げて膨らませることで袋状部が形成される。
【0061】
(第4の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、スクリーン420の生地自体に3つの折り目部422、423-1、423-2を形成したことにより、スクリーン420を折り曲げやすくなる。よって、生地に剛性があるスクリーン420であっても、3つの折り目部422、423-1、423-2を折り曲げることで閉じた状態の袋状部を膨らませるように変形させることができ、シャフトを容易に袋状部に挿入することができる。
【0062】
(第5の実施形態)
第5の実施形態のロールスクリーンのスクリーン520について、図13を参照しながら説明する。図13は、本実施形態のロールスクリーンのスクリーン520に折り目部の加工を施している状態を示す図である。本実施形態のロールスクリーンは、第4の実施形態と同様に、スクリーン520の裏面(即ち、室外側)にバックコーティング剤(被覆材)がコーティングされていない点において第1~3の実施形態と異なる。
【0063】
図13は、バックコート面が形成されていないスクリーン520に折り目部の加工を施している状態を示す図である。スクリーン520の折り目部の加工は、図13に示したように、ロータリーカッターRCによって行われる。ロータリーカッターRCの構成は、第1の実施形態と同様であるが、スクリーン520の生地の厚み方向の一部に切れ目を入れるように刃の長さが調整されているものとする。
【0064】
ロータリーカッターRCを、図13の矢印aに示したように、スクリーン520上を移動させると、スクリーン520には一定間隔で切れ目が形成されて3つの折り目部522、523-1、523-2が形成される。
【0065】
スクリーン520は、3つの折り目部522、523-1、523-2が表面(袋状部の外側面)に配置されるように第1折り目部522に沿って折り返され、第2折り目部523-1、523-2を離間する方向に折り曲げて膨らませることで袋状部が形成される。
【0066】
(第5の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、スクリーン520の生地自体に3つの折り目部522、523-1、523-2を形成したことにより、スクリーン520を折り曲げやすくなる。よって、生地に剛性があるスクリーン520であっても、3つの折り目部422、423-1、423-2を折り曲げることで閉じた状態の袋状部を膨らませるように変形させることができ、シャフトを容易に袋状部に挿入することができる。また、生地の厚み方向の一部にのみ切れ目を入れるため、生地の強度を維持したまま折り目部を形成することができる。
【0067】
以下では、スクリーン620の変形例について、図14を参照しながら説明する。図14は、スクリーン620の変形例を示す側断面図であり、(a)はスクリーン620に第1折り目部622と1つの第2折り目部623-2が施された変形例1であり、(b)はスクリーン620に第1折り目部が施されておらず、2つの第2折り目部623-1、623-2が施された変形例2であり、(c)はスクリーン620に第1折り目部622と4つの第2折り目部623-1~623-4が施された変形例3である。
【0068】
(変形例1)
変形例1では、図14(a)に示したように、スクリーン620には、スクリーン120の折り返し位置に形成される第1折り目部622と、1つの第2折り目部623-2の2つの折り目部が形成されている。1つの第1折り目部622と1つの第2折り目部623-2で袋状部621を形成することができる。よって、シャフト130の袋状部621への挿入が容易である。
【0069】
(変形例2)
変形例2では、図14(b)に示したように、スクリーン620には、スクリーン120の折り返し位置に形成される第1折り目部は形成されておらず、2つの第2折り目部623-1、623-2が形成されている。第1折り目部は形成されていないが、2つの第2折り目部623-1、623-2を離間する方向に折り曲げることで袋状部621を形成することができる。よって、シャフト130の袋状部621への挿入が容易である。
【0070】
(変形例3)
変形例3では、図14(c)に示したように、スクリーン620には、第1折り目部622と、4つの第2折り目部623-1~623-4が形成されている。4つの第2折り目部623-1~623-4は、第1折り目部622を跨いだ一方側及び他方側に、第1折り目部622までの距離が略同等となるように二対形成されている。よって、第1折り目部622と二対の第2折り目部623-1~623-4で袋状部621を形成することができるため、シャフト130の袋状部621への挿入が容易である。また、上下の第2折り目部623-1~623-4の間に沿って六角のシャフト130の対向する2辺が配置されるため、袋状部621はシャフト130を安定して保持することができる。
【0071】
なお、本発明の折り目部の数は、袋状部にシャフト130を挿入する際の作業性を向上させることが可能であれば、必ずしも複数である必要はない。例えば、スクリーンのバックコート面において、スクリーンを折り返す折り返し位置に1本のみ形成するようにしてもよいし、折り返し位置を跨いだ一方側又は他方側に1本のみ形成するようにしてもよい。
【0072】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0073】
例えば、上記第1の実施形態では、折り目部122、123-1、123-2は、シャフト130の挿入口まで形成したが、本発明はこの例に限定されない。取付部材をスクリーン下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能であれば、任意に設計することができる。例えば、折り目部を少なくとも取付部材の挿入口近傍には形成されないようにすることもできる。かかる構成によれば、袋状部が膨らみづらいスクリーンの中央付近では、折り目部で膨らませることができるので、取付部材を挿入しやすくなる。また、スクリーンの全幅にわたって折り目部を形成しなくてもよいため、作業性が向上する。第2~第5の実施形態も同様である。
【0074】
また、上記第1の実施形態では、折り目部122、123-1、123-2を切れ目で構成したが、本発明はこの例に限定されない。取付部材をスクリーン下端に形成された袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能であれば、任意に設計することができる。例えば、折り目部を押し跡で構成してもよい。折り目部の加工によるスクリーンへのダメージが軽減できるとともに、折り目部がスクリーンを貫通することがない。第2~第5の実施形態も同様である。
【0075】
また、上記第1の実施形態では、折り目部122、123-1、123-2は袋状部121が形成される際に袋状部121の外側となる面に形成されるように構成したが、本発明はこの例に限定されない。取付部材をスクリーンの袋状部に挿入する際の作業性を向上させることが可能であれば、任意に設計することができる。例えば、折り目部は袋状部が形成される際に袋状部の内側となる面に形成されるように構成してもよい。第2~第5の実施形態も同様である。
【0076】
また、上記第1の実施形態では、スクリーン120にウエイトバー140を取り付けたが、本発明はこの例に限定されない。スクリーン120に取り付けられるバー材であれば任意に設計することができる。第2~第5の実施形態も同様である。
【0077】
また、上記第1の実施形態では、スクリーン120をウエイトバー140に取り付けるために断面六角形状のシャフト130を用いたが、本発明はこの例に限定されない。袋状部に挿入可能な長尺状の部材であれば任意に設計することができる。例えば、丸棒などでもよい。第2~第5の実施形態も同様である。
【0078】
また、上記第1の実施形態では、スクリーン120を折り返して縫製SWを施すことによって袋状部121を形成したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、折り返したスクリーンの間に熱融着テープを挿入し、熱をかけて生地同士をくっつけることによって袋状部を形成してもよい。第2~第5の実施形態も同様である。
【0079】
また、上記第1の実施形態では、ロータリーカッターRCでスクリーン120に折り目部122、123-1、123-2を形成したが、本発明はこの例に限定されない。スクリーンに折り目部を形成することができれば任意に設計することができる。例えば、一般的な直線状の刃を有するカッター、レーザー加工、細幅の刃を有するカンナ等を使用してもよい。第2~第5の実施形態も同様である。
【0080】
以上説明した実施形態・応用例・変形例等は、適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0081】
100、200、300 ロールスクリーン
110 ブラケット
112 セットフレーム
114 巻取パイプ
116 フロントカバー
120、220、320、420、520、620 スクリーン
121、221、621 袋状部
122、222、322、422、522、622 第1折り目部
123-1~623-1、123-2~623-2、623-3、623-4 第2折り目部
124 縁部
130 シャフト(取付部材)
140 ウエイトバー(バー材)
142 隙間防止部材
144 取付空間
146 開口
120a、220a、320a 基布
120b、220b、320b バックコート面
SW 縫製(接合)
RC ロータリーカッター(加工手段)
CB カッターの刃

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14