(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032481
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】路上車両検知装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20240305BHJP
G08G 1/04 20060101ALI20240305BHJP
G08G 1/052 20060101ALI20240305BHJP
G06V 10/75 20220101ALI20240305BHJP
G06V 20/54 20220101ALI20240305BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G08G1/00 J
G08G1/04 D
G08G1/052
G06V10/75
G06V20/54
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136155
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181146
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 充広
(72)【発明者】
【氏名】木下 康太
(72)【発明者】
【氏名】畑崎 由季子
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC04
5H181DD03
5H181FF10
5L096BA04
5L096CA04
5L096CA18
5L096DA02
5L096EA35
5L096FA02
5L096FA64
5L096FA69
5L096GA51
5L096HA02
5L096HA11
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】路上駐車の存在を迅速に検知できる路上車両検知装置を提供すること。
【解決手段】路上車両検知装置100は、路上の検知範囲における車両の速度ベクトルを算出する速度ベクトル算出部VCと、速度ベクトル算出部VCにより算出された検知範囲内における速度ベクトルの関係から、路上駐車の有無を判定する判定部JD(路上駐車判定部PD)とを備える。上記路上車両検知装置100では、検知範囲における車両の速度ベクトルに基づいて路上駐車の有無を迅速に判定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路上の検知範囲における車両の速度ベクトルを算出する速度ベクトル算出部と、
前記速度ベクトル算出部により算出された前記検知範囲内における速度ベクトルの関係から、路上駐車の有無を判定する判定部と
を備える路上車両検知装置。
【請求項2】
前記判定部は、速度ベクトルに関する学習済みモデルに基づいて、路上駐車の有無を判定する、請求項1に記載の路上車両検知装置。
【請求項3】
前記判定部は、速度ベクトルが所定値以下となっている停止車両と、前記停止車両の周辺に存在する車両の速度ベクトルとの関係から、前記停止車両が路上駐車をしているか否かを判定する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の路上車両検知装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記速度ベクトル算出部において、前記停止車両の前後で他の車両の速度ベクトルの変化が算出された場合、前記停止車両が路上駐車をしていると判定する、請求項3に記載の路上車両検知装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記速度ベクトル算出部において、前記停止車両の前に存在する全ての車両の速度ベクトルが所定値より大きい場合、前記停止車両が路上駐車をしていると判定する、請求項3に記載の路上車両検知装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記停止車両の前方に空きスペースがある場合、前記停止車両が路上駐車をしていると判定する、請求項3に記載の路上車両検知装置。
【請求項7】
前記検知範囲について撮像した連続画像から車両を抽出する画像抽出部を備え、
前記速度ベクトル算出部は、前記画像抽出部において抽出された連続画像としての車両の変化から速度ベクトルを算出する、請求項1に記載の路上車両検知装置。
【請求項8】
自動運転車両から受け付けた走行情報に応じて、前記判定部による前記検知範囲における交通状況の判定結果を、前記自動運転車両に返信する通信部を備える、請求項1に記載の路上車両検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路上に存在する車両についての検知を行う路上車両検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動運転車両が自動運転を継続することを支援するための路車間通信装置として、路上駐車の有無を、自動運転車両に対して情報提供するものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上記特許文献1では、路上駐車の判定に際して、赤信号の時間等に基づき路上駐車の存在を判定するため、路上駐車に関する情報を提供するまでに所定時間を要してしまう可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、路上駐車の存在を迅速に検知できる路上車両検知装置を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するための路上車両検知装置は、路上の検知範囲における車両の速度ベクトルを算出する速度ベクトル算出部と、速度ベクトル算出部により算出された検知範囲内における速度ベクトルの関係から、路上駐車の有無を判定する判定部とを備える。
【0007】
上記路上車両検知装置では、検知範囲における車両の速度ベクトルに基づいて路上駐車の有無を判定することで、例えば赤信号の時間等に基づき路上駐車の存在を判定する等の場合に比べて、迅速に判定が行える。
【0008】
本発明の具体的な側面では、判定部は、速度ベクトルに関する学習済みモデルに基づいて、路上駐車の有無を判定する。この場合、迅速かつ的確な判定ができる。
【0009】
本発明の別の側面では、判定部は、速度ベクトルが所定値以下となっている停止車両と、停止車両の周辺に存在する車両の速度ベクトルとの関係から、停止車両が路上駐車をしているか否かを判定する。この場合、車両間の相対的な関係から判定がなされる。
【0010】
本発明のさらに別の側面では、判定部は、速度ベクトル算出部において、停止車両の前後で他の車両の速度ベクトルの変化が算出された場合、停止車両が路上駐車をしていると判定する。この場合、特定の状況における路上駐車を的確に捉えることができる。
【0011】
本発明のさらに別の側面では、判定部は、速度ベクトル算出部において、停止車両の前に存在する全ての車両の速度ベクトルが所定値より大きい場合、停止車両が路上駐車をしていると判定する。この場合、特定の状況における路上駐車を的確に捉えることができる。
【0012】
本発明のさらに別の側面では、判定部は、停止車両の前方に空きスペースがある場合、停止車両が路上駐車をしていると判定する。この場合、一定の状況における路上駐車を的確に捉えることができる。
【0013】
本発明のさらに別の側面では、検知範囲について撮像した連続画像から車両を抽出する画像抽出部を備え、速度ベクトル算出部は、画像抽出部において抽出された連続画像としての車両の変化から速度ベクトルを算出する。この場合、適切に算出された速度ベクトルに基づく判定ができる。
【0014】
本発明のさらに別の側面では、自動運転車両から受け付けた走行情報に応じて、判定部による検知範囲における交通状況の判定結果を、自動運転車両に返信する通信部を備える。この場合、自動運転車両に対して、迅速かつ的確な情報提供ができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1実施形態の路上車両検知装置について概要を説明するための概念図である。
【
図2】路上車両検知装置の一構成例について説明するためのブロック図である。
【
図3】(A)~(C)は、将来位置情報について説明するための概念図である。
【
図4】(A)~(D)は、路上駐車の有無を判定するためのデータ抽出について説明するための概念的な画像図である。
【
図5】(A)~(C)は、停止車両が路上駐車をしていると判定される態様について説明するための概念的な画像図である。
【
図6】路上車両検知装置における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図7】第2実施形態の路上車両検知装置について概要を説明するための概念図である。
【
図8】(A)は、第3実施形態の路上車両検知装置に利用する学習済みモデルの作成について説明するための概念図であり、(B)は、路上車両検知装置の一構成例について説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1実施形態〕
以下、
図1等を参照して、第1実施形態に係る路上車両検知装置について、一例を説明する。
【0017】
図1は、本実施形態に係る路上車両検知装置100について概要を説明するための概念図である。路上車両検知装置100は、路上における車両GMの走行状況を検知するための装置であり、図示において、路上車両検知装置100により検知を行う路上の範囲を、検知範囲DRとしている。また、図示の一例では、インフラ側(路側)において、自動運転車両VEに対して道路状況に関する情報を提供して運転支援を行う運転支援装置SSに、路上車両検知装置100が組み込まれる態様について示している。つまり、運転支援装置SSは、検知範囲DRについて、路上における車両GMを検知する路上車両検知装置100を利用して、路上駐車に関する情報を、検知範囲DRよりも上流側を走行する自動運転車両VEに対して提供している。また、見方を変えて、路上車両検知装置100が、さらに自動運転車両VEとの通信までを行うことで、運転支援装置SSとして機能している、と考えることもできる。
【0018】
本実施形態の路上車両検知装置100あるいは運転支援装置SSは、上記のような態様とすべく、センサー部10と、制御装置50と、通信部70とを備え、センサー部10により、路上のうち所定範囲を占める領域である検知範囲DRに存在する車両GMについて検知するとともに、制御装置50により車両GMについて走行状態を解析して、検知範囲DRの全体における交通状況を把握可能としている。特に、本実施形態では、制御装置50での解析に基づいて、路上駐車の有無についての判定を行う。以上から、検知範囲DRについての典型的一例としては、車両GMの路上駐車が多く生じるような箇所が想定される。
【0019】
また、ここでの一例では、路上車両検知装置100は、制御装置50における判定結果について、通信部70を介して検知範囲DRよりも上流側を走行する自動運転車両VEに送信するものとする。つまり、通信部70を有することによって、路上車両検知装置100は、路側に設置されて自動運転車両VEの運転支援を行う運転支援装置SSとして機能する、ということになる。あるいは、運転支援装置SSは、路上車両検知装置100を含むことで、路側から、特に検知範囲DRにおける路上駐車に関する情報を、自動運転車両VEに提供し、自動運転車両VEの運転支援を行っている、とも言える。また、以上のようにして、自動運転車両VEは、走行先におけるである検知範囲DRにおける路上駐車の有無や、当該走行先に路上駐車がある場合に、駐車している車両がどこに存在しているかといった情報について、路上車両検知装置100から予め受けることで、当該箇所での円滑な走行が可能になる。
【0020】
センサー部10は、例えば各種カメラや、LiDAR等の測距装置等で構成されている。センサー部10は、検知範囲DRに存在する車両GMの挙動を捉えるべく、例えば動画等の連続的な画像データ等の各種データを取得する。
【0021】
制御装置50は、例えばCPUやストレージデバイス等で構成され、センサー部10で取得された検知範囲DRの画像データについて画像処理を行って、図中において概念的に示すように、検知範囲DRに存在する車両GMの位置や位置の変位、また、移動速度等の各種データを取得可能としている。具体的には、車両GMとして、図中においてハッチングで例示するように、停止している停止車両SVを捉えたり、連続的な画像データを比較することで、図中において破線で例示する車両GMのように、時間とともに移動しているすなわち走行している走行車両RVを捉えたりする。なお、図中において、走行車両RVの位置変化の様子は、矢印で示されており、これらの矢印を速度ベクトルVVとする。本実施形態では、上記のように、検知範囲DRを撮像あるいは測距して得た各種画像中から各車両GMを個々に抽出し、さらに、各車両GMが動いていく様子を、速度ベクトルVVとして捉え、これらを比較することで、路上駐車の有無を判定可能にしている。上記した図示の一例では、ハッチングで示した停止車両SVの前後で、他の車両である走行車両RVの速度ベクトルVVの変化が算出されることになる。これらの解析結果から、走行車両RVが、停止車両SVを追い越しさらに追い抜いている、ということが判明する。このような場合、走行車両RVに追い抜かれた停止車両SVは、路上駐車をしている、と制御装置50において判定されることになる。以下、路上駐車をしていると判定された車両GM(停止車両SV)を、駐車車両PVと表記する。すなわち、図示の場合、ハッチングで示す停止車両SVが、検知範囲DRにおいて路上駐車をしている駐車車両PVである、ということになる。
【0022】
なお、路上車両検知装置100あるいは運転支援装置SSは、上記のほか、既述のように、通信部70を備える。通信部70は、自動運転車両VEとの通信を担う装置で構成され、自動運転車両VEからの将来位置情報(自動運転車両VEの予定走行ルートを示す情報)を受け付けると、これに応じて、予定走行先における交通状況について、情報を提供する。本実施形態では、自動運転車両VEから将来位置情報を受けた際に、上記したように、自動運転車両VEの走行先(下流側)に位置する検知範囲DRにおける路上駐車の状況についての判定結果を、提供すべき情報として、自動運転車両VEに対して送信する。以上のように、通信部70は、自動運転車両VEから受け付けた走行情報としての将来位置情報に応じて、制御装置50(より正確には
図2を参照して後述する判定部JD)による検知範囲DRにおける交通状況の判定結果を、自動運転車両VEに返信する。
【0023】
以下、
図2として示すブロック図を参照して、路上車両検知装置100の一構成例について、より詳細に説明する。
【0024】
図示のように、また、既述のように、路上車両検知装置100あるいは運転支援装置SSは、センサー部10と、制御装置50と、通信部70とを備え、このうち、制御装置50は、本体部分である制御部51と、判定部JDと、データ保存部DSとを備える。あるいは、制御部51は、判定部JDとデータ保存部DSとで構成されている。
【0025】
制御装置50あるいは制御部51は、例えばセンサー部10や通信部70と接続されており、センサー部10で取得した画像データを受け付けるとともに、通信部70を介して外部装置である自動運転車両VEとの通信を行い、各種動作制御を担う。
【0026】
制御装置50(制御部51)のうち、判定部JDは、物体検知部ODと、速度ベクトル算出部VCと、路上駐車判定部PDとを備える、あるいは、これらにより構成されている。
【0027】
物体検知部ODは、センサー部10で取得した画像データ等の各種データから、各種物体を抽出する。ここでは、抽出された情報を、物標情報とする。すなわち、物標情報には、検知範囲DR(
図1参照)に存在する各種車両や歩行者等についての動作状況のほか、障害物の存在等についての情報といった各種情報が含まれている。ここでは、特に、路上車両検知装置100として、物標情報のうち、車両GM(
図1参照)に関する情報が、画像の情報として抽出される。なお、以後において、物体としての車両GMとこれを画像として検知したものとを、ともに車両GMと記載する。物体検知部ODの典型的一例としては、センサー部10により検知範囲DRについて撮像した連続画像から車両GMを抽出する画像抽出部GEにより構成する態様が考えられる。
【0028】
速度ベクトル算出部VCは、抽出された車両GMから速度ベクトルVVを抽出する(
図1参照)。すなわち、速度ベクトル算出部VCは、路上の検知範囲DRにおける車両GMの速度ベクトルVVを算出する。また、上記において、車両GMのうち例えば停止車両SV(
図1参照)のように、停止したままのものについては、速度ベクトルVVの値がゼロとして算出されることになる。ここでは、このような状況を、ベクトルゼロと呼ぶこととする。なお、ベクトルゼロとして取り扱われる典型的な一態様としては、算出した速度ベクトルVVの値が、予め定めた所定値以下となっている、というようなものが想定される。言い換えると、予め定めた所定値以下となっている車両GMは、停止車両SVであるものと判定される。なお、物体検知部ODを画像抽出部GEにより構成する態様とした場合、速度ベクトル算出部VCは、画像抽出部GEにおいて抽出された連続画像としての車両GMの変化から速度ベクトルVVを算出するものとなる。
【0029】
路上駐車判定部PDは、速度ベクトル算出部VCにより算出された検知範囲DR内における速度ベクトルVVの関係から、路上駐車の有無を判定する。すなわち、路上駐車判定部PDは、判定部JDの本体部分として機能する。
【0030】
路上駐車判定部PDすなわち判定部JDは、停止車両SVの周辺に存在する車両GMの速度ベクトルVVとの関係から、停止車両SVが路上駐車をしているか否かを判定するものとなっており、一典型例としては、
図1を参照して説明したハッチングで示す駐車車両PVの場合が挙げられる。すなわち、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、速度ベクトル算出部VCにおいて、停止車両SVの前後で他の車両GMである走行車両RVの速度ベクトルVVの変化が算出された場合、停止車両SVが路上駐車をしている駐車車両PVと判定する。
【0031】
データ保存部DSは、例えば各種ストレージデバイス等で構成され、上述した画像処理あるいは解析処理等の各種処理を行うために必要な各種データやプログラムを格納するとともに、センサー部10で取得した各種データや、制御装置50(制御部51)における解析結果、判定結果等の一時保管をする。
【0032】
以下、
図3を参照して、自動運転車両VEから路上車両検知装置100(運転支援装置SS)に向けて発信される将来位置情報の一例について、概念的に説明する。
図3(A)~
図3(C)のうち、まず、
図3(A)は、自動運転車両VEからに対して送信される最初の将来位置情報について示している。自動運転車両VEが描かれている位置を現在位置とし、自動運転車両VEの進行方向をZ方向とした場合において、Z方向に沿って示されている点FP1~FP4は、自動運転車両VEの将来位置を示している。より具体的には、現在位置(現時点)における時刻Tを0(T=0)として、点FP1が、現時点からt秒後(T=t)における自動運転車両VEの予定位置を示している。同様に、点FP2が、現時点から2t秒後(T=2t)における自動運転車両VEの予定位置を示し、点FP3が、現時点から3t秒後(T=3t)における自動運転車両VEの予定位置を示し、点FP4が、現時点から4t秒後(T=4t)における自動運転車両VEの予定位置を示している。
【0033】
次に、
図3(B)は、
図3(A)の状態から実際にt秒が経過した時点すなわち
図3(A)の状態からt秒後において、自動運転車両VEから路上車両検知装置100に対して送信される2回目の将来位置情報について示している。この場合、
図3(A)の状態からt秒経過していることで、自動運転車両VEは、
図3(A)における点FP1に相当する位置まで進行していることになる。この上で、自動運転車両VEは、自身の新たな将来位置情報について、すなわち新たな点FP1~FP4の情報について、路上車両検知装置100に対して送信する。以下、同様にして、
図3(C)に示すように、さらにt秒後に、3回目の将来位置情報(点FP1~FP4の情報)が送信される。なお、図示の例では、自動運転車両VEが予定通りに走行した場合について示しているが、予定が変更された場合、新たな将来位置情報は、それよりも前の将来位置情報からずれることになる。
【0034】
また、図示の例では、点FP4の場合についてまでしか示しておらず、点FP4より先については、省略しているが、さらに先の将来位置についての情報まで含まれる態様としてもよい。
【0035】
以上について、インフラ側である路上車両検知装置100(運転支援装置SS)の立場から見ると、
図3(A)~
図3(C)のように、自動運転車両VEが走行を継続していく過程で、一定時間ごと(例えばt=1秒ごと)に、新たな将来位置情報が、自動運転車両VEから送信されることとなり、これに応じて、都度、将来位置情報が更新されていくことになる。これに対して、路上車両検知装置100は、例えば検知範囲DRにおける交通状況を常時監視することで、常に更新された直近の路上駐車の状況を、自動運転車両VEに対して提供することが可能となる。
【0036】
以下、
図4(A)~
図4(D)として示す概念的な画像図を参照して、路上車両検知装置100において、路上駐車の有無を判定するためのデータ抽出についてより具体的に説明する。まず、
図4(A)に示す一例のように、検知範囲DRを撮像した連続画像GGのうち最初の画像GG1として、車両GMとして2つの車両(画像としての車両)GM1,GM2が存在しているとする。この場合、
図4(B)に示すように、既存の画像抽出の手法により、矩形状の枠体FMで囲って示すようにして、各車両GM1,GM2が抽出され、この際、車両の色や形状等の違いに基づきこれらが区別して検知される。なお、図示では、ハッチングのパターン(車両GM1をドットパターン、車両GM2をクロスパターンで区別している)を変えて、識別されている様子を示している。このような画像処理により、各車両GM(車両GM1,GM2)を抽出し、複数の画像で構成される連続画像GGの間における各車両GMの同一性(紐づけ)をする。これにより、例えば、
図4(C)に示す一例のように、次の画像GG2(ただし、画像GG1の一部を破線で重畳して示している。)における各車両GM1,GM2と、
図4(B)に示した1つ前の画像GG1との間で、各車両GM1,GM2とを関連付け、速度ベクトル算出処理を行うことで、一の車両GM1が、走行している走行車両RVであり、かつ、その際の速度ベクトルVVが速度ベクトルVV1である(ベクトルゼロではない)ことが判明する。一方、車両GM2については、走行していない停止車両SVである、すなわち速度ベクトルVVがベクトルゼロであることが判明する。
【0037】
さらに、
図4(D)に示す一例のように、次々の画像GG3における各車両GM1,GM2と、画像GG1及び画像GG2との間で、各車両GM1,GM2とを関連付け、速度ベクトル算出処理を行うことで、停止車両SV(車両GM2)が停止を続ける一方、走行車両RVについて、速度ベクトルVV1に加え速度ベクトルVV2が算出され、走行車両RV(車両GM1)が停止車両SV(車両GM2)を追い越しさらに追い抜いている、ということが判明する。この結果、停止車両SV(車両GM2)が、駐車車両PVであることが判明する。
【0038】
以下、
図5(A)~
図5(C)として示す概念的な画像図を参照して、停止車両SVが路上駐車をしている駐車車両PVであると判定される態様について、いくつかの例を説明する。なお、
図5(A)は、
図4(A)~
図4(D)を参照して説明した一例を示すものであるので、ここでは説明を省略し、他の態様、すなわち
図5(B)に示す一例と、
図5(C)に示す一例とについて説明する。
【0039】
まず、
図5(B)の一例では、ハッチングで示す停止車両SVの前に存在する全ての車両GMが動き出して走行車両RVとなる場合が示されている。これは、
図2に示す速度ベクトル算出部VCにおいて、停止車両SVの前に存在する全ての車両GMの速度ベクトルVVが所定値より大きい(ベクトルノンゼロ)と算出される場合に相当し、このような場合に、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、
図5(B)においてハッチングで示した停止車両SVが、駐車車両PVであると判定する。このような状況となる典型例としては、検知範囲DRのさらに前方において、渋滞や混雑が発生している、あるいは、信号機が赤になっている、といった場合が想定される。つまり、渋滞や混雑が解消する、あるいは、信号機が青に変わる等により、停止車両SVの前において停止していた車両GMが走行を開始する。そのような状況であるにもかかわらず、停止車両SVが停止し続けていた場合、これを路上駐車している駐車車両PVであるものとして取り扱う。
【0040】
次に、
図5(C)の一例では、停止車両SVの前方に空きスペースEPがある場合が示されている。つまり、
図5(B)に示した一例の場合と異なり、停止車両SVの前には、何もなく、停止車両SVは、前方に進行可能な状態であるにも関わらず、進行していない、という状況にある。この場合、
図2に示す判定部JD(路上駐車判定部PD)は、停止車両SVが路上駐車をしている駐車車両PVである、と判定する。なお、
図5(C)に示すような空きスペースEPのサイズをどの程度以上とするかについては、種々のものが想定されるが、例えば、車両一台の前後方向の長さ分以上とする、といった態様とすることが考えられる。
【0041】
なお、路上駐車しているか否かの判定パターンについては、検知範囲DRの特性等に応じて、上記以外の種々の態様が存在する場合も考えられるが、これについては、検知範囲DRの特性ごとに類型化することで、路上駐車であるか否かの判定に適したパターン化が可能であると考えられる。
【0042】
以下、
図6として示すフローチャートを参照して、路上車両検知装置100における一連の動作について一例を説明する。なお、ここでは、説明を簡略化するため、
図5(A)~
図5(C)に例示した複数の判定パターンに基づいて、路上駐車の有無を判定する場合について説明する。
【0043】
まず、路上車両検知装置100の制御装置50(制御部51)は、カメラ等で構成されるセンサー部10から検知範囲DRについての画像を取得すると(ステップS101)、物体検知部OD(画像抽出部GE)において、検知対象となる物標としての車両GMの検出(抽出)を行い(ステップS102)、さらに、抽出した車両GMごとに、速度ベクトルVVを求める処理を行うべく、速度ベクトル算出部VCに指令する(ステップS103)。
【0044】
制御装置50(制御部51)は、ステップS103での指令に対して、速度ベクトル算出部VCにより速度ベクトルVVが計算された車両GMが存在するか否かを確認し(ステップS104)、ステップS104において車両GMが存在すると判定された場合(ステップS104:Yes)、さらに、停止車両SVが存在するか否かを確認する(ステップS105)。すなわち、ベクトルゼロとなっている車両GM(停止車両SV)が存在するか否かを確認する。
【0045】
ステップS105において停止車両SVが存在すると判定された場合(ステップS105:Yes)、さらに、停止車両SV以外の車両GMが存在するか否かを確認し(ステップS106)、かかる車両GMが存在する場合(ステップS106:Yes)、すなわち停止車両SV以外に走行車両RVが存在する場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)において、走行車両RVが、停止車両SVを追い越しさらに追い抜いているかについて確認する(ステップS107)。つまり、
図5(A)に例示したような状況となっているか否かについて判定がなされる。ステップS107において、
図5(A)に例示したような追越し・追抜きが確認された場合(ステップS107:Yes)、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車ありと判定する(ステップS108)。
【0046】
一方、ステップS104において車両GMが存在しないと判定された場合(ステップS104:No)、すなわち検知範囲DRに車両GMが存在しないといった場合や、ステップS105において停止車両SVが存在しないと判定された場合(ステップS105:No)、すなわち検知範囲DRに車両GMが存在していても停止車両SVのようなもの(ベクトルゼロのもの)が存在しないといった場合には、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車なしと判定する(ステップS109)。
【0047】
上記のほか、例えば、ステップS107において、追越し・追抜きが確認されない場合(ステップS107:No)、すなわち停止車両SV以外に走行車両RVが存在するが、走行車両RVによる停止車両SVの追越し・追抜きが確認されない場合、さらに、停止車両SV以外の車両GMが全て移動を開始しているか(走行車両RVとして検知されているか)否かを確認する(ステップS110)。つまり、
図5(B)に例示したような状況となっているか否かについて判定がなされる。ステップS110において、
図5(B)に例示したように停止車両SV以外の車両GMが全て移動を開始している(走行車両RVとして検知されている)場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車ありと判定する(ステップS111)。
【0048】
一方、ステップS111において停止車両SV以外の車両GMが全て移動を開始しているとは検知されない場合、例えば検知範囲DRの前方において渋滞等が発生していると考えられるような場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、その旨の判定をする(ステップS112)。言い換えると、この場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車ありとは判定しない。
【0049】
また、例えば、ステップS106において、検知範囲DRにおいて停止車両SV以外の車両GMが存在しない場合(ステップS106:No)、すなわち停止車両SV以外に走行車両RVが存在しない場合、停止車両SVの前に空きスペースEPが存在するか否かが確認される(ステップS113)。つまり、
図5(C)に例示したような状況となっているか否かについて判定がなされる。ステップS113において、
図5(C)に例示したように空きスペースEPが存在する場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車ありと判定する(ステップS114)。
【0050】
一方、ステップS113において空きスペースEPが存在しない場合、例えば検知範囲DRの最前方に停止車両SVが存在するような場合、例えば検知範囲DRの前方において渋滞等が発生していると考えられるような場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、その旨の判定をする(ステップS112)。言い換えると、この場合、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、路上駐車ありとは判定しない。
【0051】
なお、上記のうち、ステップS112のような結果となった場合、例えば運転支援装置SSとしての路上車両検知装置100は、路上駐車の判定に代えて、かかる結果を、検知範囲DRの現状を示すものとして、自動運転車両VEに対して送信するものとしてもよい。
【0052】
以上のように、本実施形態の路上車両検知装置100は、路上の検知範囲DRにおける車両GMの速度ベクトルVVを算出する速度ベクトル算出部VCと、速度ベクトル算出部VCにより算出された検知範囲DR内における速度ベクトルVVの関係から、路上駐車の有無を判定する判定部JD(路上駐車判定部PD)とを備える。上記路上車両検知装置100では、検知範囲DRにおける車両GMの速度ベクトルVVに基づいて路上駐車の有無を判定することで、例えば赤信号の時間等に基づき路上駐車の存在を判定する等の場合に比べて、迅速に判定が行える。
【0053】
〔第2実施形態〕
以下、
図7を参照して、第2実施形態に係る路上車両検知装置について一例を説明する。
図7は、本実施形態の路上車両検知装置200について概要を説明するための概念図であり、
図1に対応する図である。本実施形態では、検知を行う範囲を、路上駐車を検知する検知範囲DRからさらに拡張している点において、第1実施形態の場合と異なっている。具体的には、
図7に示す一例では、検知範囲DRに加え、図中の車両GMにとっての走行上の前方側にあたる拡張範囲DReについても、状況を確認している。なお、図示の一例では、拡張範囲DReとして交差点CSを含む範囲としているが、これに限らず、種々の領域が拡張範囲DReになり得る。
【0054】
検知範囲DRの典型的一例としては、既述のように、路上駐車が多く生じるような箇所が想定される。一方、例えば交差点CSのように、道路交通法上において駐停車禁止となっているような範囲については、路上駐車が発生することがあまり想定されず、検知範囲DRとして選択されにくい箇所であると考えられる。しかしながら、検知範囲DRとすべき領域の進行先が駐停車禁止の領域であっても、当該進行先の状況によっては、手前側(上流側)である検知範囲DRにおいて路上駐車ではないのにもかかわらずその場に止まる車両が存在する可能性もある。そこで、本実施形態の路上車両検知装置200は、路上駐車についての検知を行う対象となっている検知範囲DRに加え、路上駐車についての検知を行う対象とはなっていない検知範囲DRの先の領域である拡張範囲DReについても、交通状況を確認し、拡張範囲DReにおける交通状況を加味して、検知範囲DRにおける路上駐車の有無についての判定を行っている。
【0055】
すなわち、図示のように、ここでは、検知範囲DRから外れた領域であって、交差点CS及びその周辺を含む領域を拡張範囲DReとし、路上車両検知装置200のセンサー部10は、検知範囲DRに加え、拡張範囲DReまでについてセンシングすなわち撮像や測距等を行う態様としている。すなわち、例えば検知範囲DRを撮像した連続画像GGに加え、拡張範囲DReを撮像した連続画像GGeについて情報取得が可能になっている。拡張範囲DReには、例えば交差点CSに信号機TLが設けられており、路上車両検知装置200は、制御装置50において解析処理等を行うことで、信号機TLの灯色や交差点CS内における交通状況の把握ができる。
【0056】
この場合、例えば図示の一例のように、検知範囲DRの最前方に停止車両SVが存在するような場合に、拡張範囲DReにおける交通状況すなわち連続画像GGeについての解析結果に基づいて、停止車両SVが路上駐車であるか否かを判定することができる。
【0057】
以上のように、本実施形態においても、検知範囲DRにおける車両GMの速度ベクトルVVに基づいて路上駐車の有無を判定することで、迅速に判定が行える。特に、本実施形態では、検知範囲DRを拡張した拡張範囲DReについてまで検知することで、検知範囲DRにおける路上駐車の有無に関して、より的確な判定が可能となる。
【0058】
〔第3実施形態〕
以下、
図8を参照して、第3実施形態に係る路上車両検知装置について一例を説明する。本実施形態では、路上駐車の有無の判定を行うに際して、路上駐車の有無に関する学習を行ったAI(人工知能)を利用する態様としている点において、判定パターンを必要に応じて検知範囲DRの特性ごとに類型化したものに基づき判定を行っている第1実施形態等の場合と異なっている。具体的には、
図8(A)において学習段階(学習フェーズ)における一構成例を示すように、機械学習を行って、路上車両検知装置300に利用する学習済みモデルを作成し、
図8(B)に示すように、路上駐車判定部PDに、作成した学習済みモデルTMを組み込んでいる。なお、
図8(B)は、
図2に対応するブロック図である。
【0059】
図8(A)に示す機械学習のモデルの一例としては、例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNN)等の既存の態様を利用することが可能であり、また、ViT(Vision Transformers)等の他の手法を利用すること等も考えられる。図示の一例では、検知範囲DRについて撮像した連続画像GG(
図4等参照)や、これから抽出した車両GM等の部分画像データといった種々の画像データGDのほか、速度ベクトルVV(
図1等参照)に関するデータである速度ベクトルデータVD等が予め準備され、これらに基づき必要に応じて人が適宜調整(チューンアップ)等を行いつつ、判定基準となる学習済みモデルTMが作成される。すなわち、検知範囲DRが路上駐車の状況にあるか否かの確信度を定める基準が、教師付き学習により作成される。以上により、判定部JD(路上駐車判定部PD)は、検知範囲DRについての連続画像GGや速度ベクトルVVに関する学習済みモデルTMに基づいて、路上駐車の有無を判定する態様となる。なお、上記では、学習済みモデルTMが教師付き学習により作成されるものとしているが、これに限らず、教師無しでの学習により学習済みモデルTMが作成されるものとしてもよい。また、学習に用いる画像データGDや速度ベクトルデータVD等についても、上記以外にも種々の態様にできる。
【0060】
以上のように、本実施形態においても、検知範囲DRにおける車両GMの速度ベクトルVVに基づいて路上駐車の有無を判定することで、迅速に判定が行える。特に、本実施形態では、学習済みモデルTMを組み込むことで、路上駐車の有無に関して、より迅速かつ的確な判定ができる。
【0061】
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
【0062】
まず、上記のうち、路上車両検知装置100を導入する箇所については、上記に限らず、自動運転車両VEが情報提供を要する種々の箇所において、路上車両検知装置100を適用することが可能である。また、運転支援装置SSについては、路上車両検知装置100として、上記のような路上駐車の有無を判定するものに加え、さらに、物標情報から人の飛び出しや反対車線の車両の動作状況等、種々の検知を行う態様とし、路上駐車の有無を判定する路上車両検知装置100が、いわば運転支援装置SSの一部として組み込まれているものとしてもよい。
【0063】
さらに、路上車両検知装置100あるいは運転支援装置SSは、上記路上駐車の有無に関する判定に加えて、路面の状況等について判断するものとしてもよい。この際、例えば速度ベクトルVVの変化等に基づいて、雨天により路面に発生した水たまりの状態や、倒木等の障害物の有無、さらには、工事発生のための回避の要否等を予測する、といった態様とすることも考えられる。
【0064】
また、上記では、路上車両検知装置100における情報提供の対象車両を、将来位置情報を疎送信する自動運転車両VEとし、将来位置情報を、路上駐車についての情報提供(運転支援)を行うためのトリガーとしているが、トリガーとしては将来位置情報に限らず、自動運転車両から受け付けた種々の走行情報をトリガーとすることができる。さらに、路上車両検知装置100との通信可能であれば、自動運転車両以外の車両であっても情報提供(運転支援)を受ける対象となり得る。また、路上車両検知装置100が、検知範囲DRの上流側の一定の領域に対して、常に現状の検知範囲DRの交通状況を示す情報を発信し、自動運転車両等が受信可能になっているものとしてもよい。
【0065】
また、上記では、主に画像データ(連続画像GG)に関して解析処理を行った状況把握をする例について説明したが、センサー部10において取得するデータについては、多様なものが想定され、例えばセンサー部10として、上記した測距用のLiDAR等のほか、ミリ波センサーや、レーダーを採用すること等も考えられ、例えば測距を行って測距データを生成することで、車両GMの位置等を取得可能にする態様としてもよい。
【0066】
また、上記一例のセンサー部10について、カメラと測距装置とで構成されるものとしてもよいが、例えばこれらのうち、どちらか一方でセンサー部10が構成されているものとしてもよい。
【0067】
また、上記では支援対象たる一の自動運転車両VEに対して、一の路上車両検知装置100等による情報提供(運転支援)をするものとして説明したが、2以上の路上車両検知装置100による情報提供がなされてもよい。さらに、2以上の路上車両検知装置100が連携する態様とすることも考えられ、例えば第2実施形態において、一の路上車両検知装置が検知範囲DRについて検知し、他の路上車両検知装置が拡張範囲DReについて検知し、他の路上車両検知装置が検知結果を一の路上車両検知装置に送信する態様とする、といったことも考えられる。
【0068】
また、速度ベクトル算出部VCにおける車両GMの速度ベクトルVVの算出タイミングについても、種々の態様とすることができ、常時行う場合のほか、例えば車両GMの変位が確認された場合にのみ行う態様とする、といったことが考えられる。
【符号の説明】
【0069】
10…センサー部、50…制御装置、51…制御部、70…通信部、100,200,300…路上車両検知装置、CS…交差点、DR…検知範囲、DRe…拡張範囲、DS…データ保存部、EP…空きスペース、FM…枠体、FP1~FP4…点、GD…画像データ、GE…画像抽出部、GG…連続画像、GG1,GG2,GG3…画像、GGe…連続画像、GM,GM1,GM2…車両、JD…判定部、OD…物体検知部、PD…路上駐車判定部、PV…駐車車両、RV…走行車両、SS…運転支援装置、SV…停止車両、T…時刻、TL…信号機、TM…学習済みモデル、VC…速度ベクトル算出部、VD…速度ベクトルデータ、VE…自動運転車両、VV,VV1,VV2…速度ベクトル