(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032516
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】カバー装置
(51)【国際特許分類】
H05K 5/03 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
H05K5/03 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136201
(22)【出願日】2022-08-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 浩一
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AB42
4E360BA01
4E360BA11
4E360BB23
4E360BC13
4E360BD03
4E360BD10
4E360EA18
4E360GA46
4E360GB26
4E360GB46
(57)【要約】
【課題】電子ペーパーを使用可能な状態にする手間を削減することができる。
【解決手段】実施形態のカバー装置は、カバーと、マグネットと、検出ユニットと、を備える。前記カバーは、装着された電子ペーパーのディスプレイを少なくとも覆う。前記マグネットは、前記カバーにおいて、前記電子ペーパーの前記ディスプレイを覆う部材に配置される。前記検出ユニットは、前記カバーにより前記電子ペーパーが覆われた場合に、前記マグネットの磁気を検出する検出部と、前記検出部により磁気が検出されなくなった場合に、前記電子ペーパーに対して起動信号を出力する第1接続部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着された電子ペーパーのディスプレイを少なくとも覆うカバーと、
前記カバーにおいて、前記電子ペーパーの前記ディスプレイを覆う部材に配置されたマグネットと、
前記カバーにより前記電子ペーパーが覆われた場合に、前記マグネットの磁気を検出する検出部と、前記検出部により磁気が検出されなくなった場合に、前記電子ペーパーに対して起動信号を出力する第1接続部と、を有する検出ユニットと、
を備えるカバー装置。
【請求項2】
前記検出ユニットは、
外部電源と接続され、当該外部電源から電力の供給を受ける第2接続部を更に備え、
前記第1接続部は、前記外部電源から供給された電力を前記電子ペーパーに供給する、
請求項1に記載のカバー装置。
【請求項3】
前記検出ユニットは、
前記外部電源から供給された電力のうち、前記電子ペーパーに供給される電力が閾値よりも少ない場合に、前記外部電源から供給された電力が充電されるバッテリーを更に備え、
前記第1接続部は、前記外部電源から電力が供給されていない場合に、前記バッテリーの電力を前記電子ペーパーに供給する、
請求項2に記載のカバー装置。
【請求項4】
前記検出ユニットは、
前記外部電源から電力の供給を受けている場合に、当該外部電源からの電力を一時的に遮断するスイッチ回路を更に備え、
前記第1接続部は、前記スイッチ回路が一時的に遮断することで生成された前記起動信号を出力する、
請求項2に記載のカバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパーと呼ばれる携帯端末が知られている。電子ペーパーは、画面描画の更新がない場合は電力を消費しない特徴を持ったディスプレイを搭載しており、低消費電力で動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子ペーパーは、衝撃や汚れから守るために、カバーが装着されることがある。
【0005】
しかしながら、電子ペーパーは、カバーが装着された場合に、カバーの開放と、電源ボタンの押下との2つの所作の後でなければ、操作を受け付けることができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、電子ペーパーを使用可能な状態にする手間を削減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、実施形態のカバー装置は、カバーと、マグネットと、検出ユニットと、を備える。前記カバーは、装着された電子ペーパーのディスプレイを少なくとも覆う。前記マグネットは、前記カバーにおいて、前記電子ペーパーの前記ディスプレイを覆う部材に配置される。前記検出ユニットは、前記カバーにより前記電子ペーパーが覆われた場合に、前記マグネットの磁気を検出する検出部と、前記検出部により磁気が検出されなくなった場合に、前記電子ペーパーに対して起動信号を出力する第1接続部と、を有する。
【0008】
上記構成において、実施形態のカバー装置が備える前記検出ユニットは、外部電源と接続され、当該外部電源から電力の供給を受ける第2接続部を更に備える。前記第1接続部は、前記外部電源から供給された電力を前記電子ペーパーに供給する。
【0009】
また、上記構成において、実施形態のカバー装置が備える前記検出ユニットは、前記外部電源から供給された電力のうち、前記電子ペーパーに供給される電力が閾値よりも少ない場合に、前記外部電源から供給された電力が充電されるバッテリーを更に備える。前記第1接続部は、前記外部電源から電力が供給されていない場合に、前記バッテリーの電力を前記電子ペーパーに供給する。
【0010】
また、上記構成において、実施形態のカバー装置が備える前記検出ユニットは、前記外部電源から電力の供給を受けている場合に、当該外部電源からの電力を一時的に遮断するスイッチ回路を更に備える。前記第1接続部は、前記スイッチ回路が一時的に遮断することで生成された前記起動信号を出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上記態様によれば、電子ペーパーを使用可能な状態にする手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパーの外観の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパーの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第2の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパーの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照してカバー装置に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能等を含むことができる。
【0014】
図1は、第1の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパー1の外観の一例を示す図である。カバー開放検出型電子ペーパー1は、カバー10が開放された瞬間を検出した場合に、電子ペーパー20を起動させる。カバー開放検出型電子ペーパー1は、カバー装置2と、電子ペーパー20とを備える。また、カバー装置2は、電子ペーパー20を覆うカバー10と、カバー10が開放された瞬間を検出する検出ユニット30とを備える。
【0015】
電子ペーパー20は、画面描画の更新がない場合は電力を消費しないディスプレイ21が前面に設けられる。また、電子ペーパー20は、電源ボタン22を側面に有している。電子ペーパー20は、スリープ状態で電源ボタン22が押下された場合に、起動状態に移行する。また、電子ペーパー20は、起動状態で電源ボタン22が押下された場合に、スリープ状態に移行する。または、電子ペーパー20は、操作が受け付けられずに指定時間経過した場合に、スリープ状態に移行する。また、電子ペーパー20は、検出ユニット30に接続されるコネクタ201(
図2参照)を有する。電子ペーパー20は、コネクタ201を介して、電子ペーパー20を起動させる信号を受け付ける。
【0016】
ここで、電子ペーパー20は、薄く且つ軽量をコンセプトにデザインされており、機能を追加することはコンセプトに反する。一方、ユーザは、カバー10を開いた後に電源ボタン22を押下することは手間だと感じることがある。そこで、電子ペーパー20にカバー装置2を装着することで、電子ペーパー20のコンセプトは遵守しつつ、ユーザの手間を削減する。
【0017】
カバー10は、装着された電子ペーパー20のディスプレイ21を少なくとも覆う。カバー10は、前面部11と、屈曲部12と、背面部13とを備える。前面部11は、ディスプレイ21が設けられた電子ペーパー20の前面側を覆う部材である。背面部13は、電子ペーパー20の背面側を覆う部材である。前面部11と背面部13とは、プラスチック、布、革、又はこれらの組み合わせなどにより形成される。
【0018】
また、背面部13は、電子ペーパー20と連結するための部材を備えていてもよい。また、背面部13は、検出ユニット30と連結するための部材を備えていてもよい。さらに、背面部13は、ディスプレイ21に操作を入力するタッチペンが装着される部材を備えていてもよい。
【0019】
屈曲部12は、前面部11と背面部13とを連結する部材であって、柔軟性を有している。これにより、屈曲部12は、前面部11と背面部13とで電子ペーパー20を挟み込むように屈曲する。これにより、カバー10は、電子ペーパー20を挟み込むように覆う。また、カバー10は、前面部11を開放することでディスプレイ21を露出させる。
【0020】
また、前面部11は、マグネット14が配置される。すなわち、マグネット14は、カバー10において、電子ペーパー20のディスプレイ21を覆う部材に配置される。さらに詳しくは、前面部11は、前面部11が閉じられた場合に、検出回路302の上方に配置される位置にマグネット14が配置される。そして、前面部11、屈曲部12、及び背面部13は、電子ペーパー20を挟み込むように覆う被覆部の一例である。
【0021】
なお、
図1に示すカバー10は、電子ペーパー20の左側に屈曲部12が配置され、右方向に開く構造を有している。しかしながら、カバー10は、電子ペーパー20の右側に屈曲部12が配置され、左方向に開く構造を有していてもよい。また、カバー10は、電子ペーパー20の下側に屈曲部12が配置され、上方向に開く構造を有していてもよい。また、カバー10は、電子ペーパー20の上側に屈曲部12が配置され、下方向に開く構造を有していてもよい。
【0022】
検出ユニット30は、マグネット14の磁気を検出することで、カバー10が開放された瞬間を検出する。ここで、カバー10が開放された瞬間とは、前面部11のマグネット14が検出回路302から離れた時である。すなわち、カバー10が開放された瞬間とは、検出回路302によりマグネット14の磁気が検出できなくなった時である。そして、検出ユニット30は、検出結果を電子ペーパー20に出力する。
【0023】
さらに詳しくは、検出ユニット30は、検出回路302と、接続ケーブル31とを備える。検出回路302は、前面部11に配置されたマグネット14の磁気を検出する。検出回路302は、前面部11が閉鎖された場合に、マグネット14の下方、つまりマグネット14の磁気を検出可能な位置に配置される。
【0024】
接続ケーブル31は、検出ユニット30と、電子ペーパー20とを接続するケーブルである。検出ユニット30は、検出回路302によりマグネット14の磁気を検出している状態から磁気を検出しない状態に変化した場合に、接続ケーブル31を介して、電子ペーパー20を起動させる信号を出力する。
【0025】
なお、検出ユニット30は、接続ケーブル31を備えていなくてもよい。この場合に、検出ユニット30は、L字型の形状を有し、電子ペーパー20のコネクタ201と直接接続してもよい。
【0026】
次に、検出ユニット30と、電子ペーパー20との詳細な構成について説明する。
【0027】
図2は、第1の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパー1の構成の一例を示す図である。検出ユニット30は、第1コネクタ301、検出回路302、バッテリー303、電源回路304、第1スイッチ回路305、第2コネクタ306を備える。
【0028】
第1コネクタ301は、外部機器と接続するためのインタフェースである。例えば、第1コネクタ301は、USB(Universal Serial Bus)コネクタである。
【0029】
検出回路302は、磁気を検出する回路である。更に詳しくは、検出回路302は、カバー10により電子ペーパー20が覆われた場合に、マグネット14の磁気を検出する。検出回路302は、検出部の一例である。また、検出回路302は、カバー10により電子ペーパー20が覆われた場合に、マグネット14の磁気を検出可能な位置に配置される。検出回路302は、閾値以上あった磁気が閾値未満になったことを検出する。すなわち、検出回路302は、マグネット14が検出回路302から離れたことにより、磁気が閾値未満になったことを検出する。これにより、検出回路302は、カバー10が開放された瞬間を検出する。そして、検出回路302は、検出結果を第1スイッチ回路305に出力する。
【0030】
バッテリー303は、電力を充電する2次電池である。また、バッテリー303に充電された電力は、検出ユニット30の駆動に使用される。例えば、検出ユニット30は、バッテリー303に充電された電力を用いて、電子ペーパー20を起動させる信号を生成する。また、バッテリー303は、電子ペーパー20の電源として使用されてもよい。
【0031】
電源回路304は、バッテリー303から供給された電流の電圧を、規定の電圧に変換する。例えば、電源回路304は、バッテリー303から供給された電流の電圧を5ボルトに変換する。
【0032】
第1スイッチ回路305は、検出回路302の検出結果に基づいて、配線を切り替えることで電子ペーパー20を起動させる信号を生成する。例えば、第1スイッチ回路305は、FET(Field Effect Transistor)により形成される。さらに詳しくは、第1スイッチ回路305は、カバー10が開放された瞬間を検出回路302の検出結果が示している場合に、一時的に電源回路304と第2コネクタ306とを通電させる。
【0033】
ここで、USB機器は、外部機器に接続された場合に、スリープ状態から起動状態に遷移させるWakeUp機能を有している。したがって、第1スイッチ回路305は、電源回路304と第2コネクタ306とを通電させることで、検出ユニット30が接続し直された状態を電気的に再現する。言い換えると、第1スイッチ回路305は、再度の接続において、電子ペーパー20を起動させる信号を生成する。このようにして、第1スイッチ回路305は、電子ペーパー20を起動させる信号を生成する。
【0034】
第2コネクタ306は、電子ペーパー20と接続するためのインタフェースである。第2コネクタ306は、第1接続部の一例である。例えば、第2コネクタ306は、USBコネクタである。例えば、第2コネクタ306は、接続ケーブル31を介して、電子ペーパー20と接続する。例えば、第2コネクタ306は、検出回路302により磁気が検出されなくなった場合に、電子ペーパー20に対して起動信号を出力する。すなわち、第2コネクタ306は、電子ペーパー20を起動させる信号を電子ペーパー20に出力する。また、第2コネクタ306は、電子ペーパー20に電力を供給してもよい。なお、第2コネクタ306は、接続ケーブル31を介さずに、直接電子ペーパー20と接続してもよい。
【0035】
電子ペーパー20は、コネクタ201と、制御回路202とを備える。
【0036】
コネクタ201は、検出ユニット30と接続するためのインタフェースである。例えば、コネクタ201は、USBコネクタである。例えば、コネクタ201は、接続ケーブル31を介して、検出ユニット30と接続する。コネクタ201は、電子ペーパー20を起動させる信号を受け付ける。また、コネクタ201は、電力の供給を受け付けてもよい。
【0037】
制御回路202は、電子ペーパー20の起動を制御する。制御回路202は、電子ペーパー20を起動させる信号を受け付けた場合に、スリープ状態から起動状態に遷移させる。
【0038】
以上のように、第1の実施形態に係るカバー装置2は、電子ペーパー20の少なくとも一部を覆うカバー10と、前面部11に配置されたマグネットとを備える。また、カバー装置2は、マグネット14の磁気を検出する検出回路302と、検出回路302によりマグネット14の磁気が検出されなくなった場合に、電子ペーパー20を起動させる信号を出力する第2コネクタ306と、を有する検出ユニット30を備える。
【0039】
これにより、カバー装置2は、カバー10が開放された場合に、装着された電子ペーパー20を起動させることができる。したがって、カバー装置2は、電子ペーパー20を使用可能な状態にする手間を削減することができる。さらに、電子ペーパー20は、機能の追加等は行われていないため、コンパクト且つ軽量とのコンセプトを遵守することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパー1aは、パーソナルコンピュータやAC(Alternating Current)アダプタ等の外部電源40と接続する。すなわち、カバー装置2aは、外部電源40と接続する。
【0041】
外部電源40は、コネクタ401を備える。コネクタ401は、検出ユニット30と接続するためのインタフェースである。例えば、コネクタ401は、USBコネクタである。例えば、コネクタ401は、接続ケーブル41を介して、検出ユニット30と接続する。コネクタ401は、接続ケーブル41を介して、検出ユニット30に電力を供給する。なお、コネクタ401は、接続ケーブル41を介さずに、直接検出ユニット30と接続してもよい。
【0042】
検出ユニット30aは、外部電源40と接続する。電子ペーパー20は、検出ユニット30aを介して、外部電源40から供給された電力を充電する。また、検出ユニット30aは、外部電源40から供給された電力が電子ペーパー20で使用されていない場合に、バッテリー303aに充電する。
【0043】
図3は、第2の実施形態に係るカバー開放検出型電子ペーパー1aの構成の一例を示す図である。
【0044】
検出ユニット30aは、第1コネクタ301、検出回路302、バッテリー303a、電源回路304、第1スイッチ回路305a、及び第2コネクタ306に加えて、充電回路307、第2スイッチ回路308、及びスイッチ制御回路309を備える。
【0045】
第1コネクタ301は、外部電源40が接続される。第1コネクタ301は、第2接続部の一例である。例えば、第1コネクタ301は、USBコネクタである。第1コネクタ301は、外部電源40から電力の供給を受ける。なお、第1コネクタ301は、接続ケーブル41を介して接続されてもよいし、接続ケーブル41を介さずに直接外部電源40と接続されてもよい。
【0046】
また、第1コネクタ301は、電源用の配線である電源線を介して、充電回路307、スイッチ制御回路309、及び第2スイッチ回路308と接続する。さらに、第1コネクタ301は、第2スイッチ回路308を介して、電源線により第2コネクタ306と接続する。また、電源線は、例えば、USBのVBUS信号線である。
【0047】
充電回路307は、電源線を介して供給された電力をバッテリー303aに充電する回路である。
【0048】
スイッチ制御回路309は、検出ユニット30aの状態に応じて、第1スイッチ回路305a及び第2スイッチ回路308を制御する回路である。検出ユニット30aの状態とは、外部電源40から電力が供給されているか否か、検出回路302の検出結果、電子ペーパー20に電力を供給しているか否か等である。
【0049】
例えば、スイッチ制御回路309は、電源線の電圧に基づいて外部電源40から電力が供給されているか否かを判定する。スイッチ制御回路309は、電源線の電圧が閾値以上の場合に、外部電源40から電力が供給されていると判定する。
【0050】
例えば、スイッチ制御回路309は、検出回路302の検出結果に基づいて、カバー10が開放された瞬間を検出する。すなわち、スイッチ制御回路309は、カバー10が開放された瞬間の検出を、検出回路302の検出結果が示しているか否かにより、カバー10が開放された瞬間を検出する。
【0051】
例えば、スイッチ制御回路309は、第2スイッチ回路308における電圧降下に基づいて、電子ペーパー20に電力を供給しているか否かを判定する。スイッチ制御回路309は、第2スイッチ回路308で電圧降下が発生している場合に、電子ペーパー20に電力を供給していると判定する。
【0052】
第1スイッチ回路305aは、電源回路304と電源線とを接続する配線に設けられたスイッチ回路である。第1スイッチ回路305aは、スイッチ制御回路309による制御に基づいて、電源回路304から出力された電流を遮断する。
【0053】
第2スイッチ回路308は、第1コネクタ301と第2コネクタ306とを接続する電源線に配置されたスイッチ回路である。第2スイッチ回路308は、スイッチ制御回路309による制御に基づいて、外部電源40から供給された電流を遮断する。
【0054】
第2コネクタ306は、外部電源40から供給された電力を電子ペーパー20に供給する。また、第2コネクタ306は、外部電源40から電力が供給されていない場合に、バッテリー303aの電力を電子ペーパー20に供給する。
【0055】
次に、検出ユニット30aの状態に応じてスイッチ制御回路309により制御される第1スイッチ回路305a及び第2スイッチ回路308の動作について説明する。
【0056】
スイッチ制御回路309は、外部電源40から電力が供給されておらず、且つ、カバー10が開放された瞬間を検出していない場合に、第1スイッチ回路305aに遮断させ、第2スイッチ回路308に通電させる。
【0057】
スイッチ制御回路309は、外部電源40から電力が供給されておらず、且つ、カバー10が開放された瞬間を検出した場合に、第2スイッチ回路308に遮断させる。また、スイッチ制御回路309は、第2スイッチ回路308を遮断した後に、第1スイッチ回路305aに遮断状態から通電状態に変更させる。これにより、検出ユニット30aは、バッテリー303aに充電された電力を、電子ペーパー20に供給する。電子ペーパー20は、コネクタ201に電源が接続されたと判定して起動する。また、スイッチ制御回路309は、電子ペーパー20が起動した後に、第1スイッチ回路305aに遮断させる。ここで、電子ペーパー20が起動後とは、起動したことを示す信号を受信することで判定してもよいし、起動したと推定される期間の経過後であってもよい。また、スイッチ制御回路309は、第1スイッチ回路305aに遮断した後に、第2スイッチ回路308に通電させる。このように、検出ユニット30aは、コネクタ201に対する外部機器の挿入を電気的に再現することで、電子ペーパー20を起動させる。
【0058】
スイッチ制御回路309は、外部電源40から電力が供給されており、且つ、カバー10が開放された瞬間を検出していない場合に、外部電源40から供給された電力のうち、電子ペーパー20に供給される電力が閾値よりも少ないか否かを判定する。さらに詳しくは、スイッチ制御回路309は、第2スイッチ回路308における電圧降下に基づいて、電子ペーパー20に供給される電力が閾値よりも少ないか否かを判定する。
【0059】
スイッチ制御回路309は、電子ペーパー20に供給している電力が閾値よりも多い場合に、第1スイッチ回路305aに遮断させ、第2スイッチ回路308に通電させる。すなわち、スイッチ制御回路309は、外部電源40の電力を、電子ペーパー20に供給する状態を継続させる。
【0060】
スイッチ制御回路309は、電子ペーパー20に供給している電力が閾値よりも少ない場合に、第1スイッチ回路305aに通電させ、第2スイッチ回路308に遮断させる。これにより、充電回路307は、外部電源40から供給された電力をバッテリー303aに充電する。このように、スイッチ制御回路309は、外部電源40の電力を電子ペーパー20に供給していない場合に、バッテリー303aに充電する。
【0061】
スイッチ制御回路309は、外部電源40から電力が供給されており、且つ、カバー10が開放された瞬間を検出した場合に、第1スイッチ回路305aに遮断させる。また、スイッチ制御回路309は、第2スイッチ回路308に通電状態から遮断状態に変更させる。スイッチ制御回路309は、所定期間の経過後に、第2スイッチ回路308に遮断状態から通電状態に変更させる。すなわち、第2スイッチ回路308は、外部電源40から電力の供給を受けている場合に、外部電源40からの電力を一時的に遮断する。第2コネクタ306は、第2スイッチ回路308が一時的に遮断することで生成された電子ペーパー20を起動させる信号を出力する。電子ペーパー20は、コネクタ201に外部機器が接続されたと判定して起動する。このように、検出ユニット30aは、外部機器がコネクタ201に抜き差しされた状態を電気的に再現することで、電子ペーパー20を起動させる。
【0062】
以上のように、第2の実施形態に係るカバー装置2aにおいて、検出ユニット30aは、外部電源40が接続される。バッテリー303aは、外部電源40から供給された電力のうち、電子ペーパー20に供給される電力が閾値よりも少ない場合に、外部電源40から供給された電力が充電される。また、外部電源40が接続された状態で、カバー10が開放された瞬間を検出回路302が検出した場合に、第2スイッチ回路308は、外部電源40からの電力を一時的に遮断する。そして、第2コネクタ306は、第2スイッチ回路308が一時的に遮断することで生成された電子ペーパー20を起動させる信号を出力する。したがって、カバー装置2aは、外部電源40が接続された場合であっても、装着された電子ペーパー20を起動させることができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0064】
1、1a…カバー開放検出型電子ペーパー、2、2a…カバー装置、10…カバー、11…前面部、12…屈曲部、13…背面部、14…マグネット、20…電子ペーパー、21…ディスプレイ、22…電源ボタン、201…コネクタ、202…制御回路、30、30a…検出ユニット、31…接続ケーブル、301…第1コネクタ、302…検出回路、303、303a…バッテリー、304…電源回路、305、305a…第1スイッチ回路、306…第2コネクタ、307…充電回路、308…第2スイッチ回路、309…スイッチ制御回路、40…外部電源、41…接続ケーブル、401…コネクタ。