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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032520
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】美容器具
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20240305BHJP
   A61N 1/30 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N1/30
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136207
(22)【出願日】2022-08-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年11月10日公開(パンプレットを配布)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年11月10日公開(製品パンプレットを配布) 令和4年4月4日公開(製品パンプレットを配布) 令和4年4月18日公開(ダイレクトメールによる製品パンプレットを配布) 令和4年5月18日公開(製品パンプレットを配布) 令和4年6月2日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/ 令和4年6月6日公開(製品パンプレットを配布) 令和4年6月6日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/ 令和4年6月19日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/105537368868631/posts/pfbid0FAiJ1J2ZSokoZDEsTFVu1buB9ryimfBA6n8FM6EAU9HZkYAURhK7QxZM3RvirhSGl/?d=n https://m.facebook.com/105537368868631/photos/a.105540358868332/105540335535001/?type=3
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月1日公開(製品概要を説明) https://meets-trading.com/products/ems/ 令和4年7月4日公開(製品概要を説明) https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid027x7JFFEFa9muBVDHhgjGfX88iXEK5StgYojVGTUusz7uDXkVyiwLcz1cpS6F5L74l&id=105537368868631 https://www.instagram.com/p/Cfl7KUGL2Cx/?igshid=YmMyMTA2M2Y= https://twitter.com/tradingmeets/status/1543957592195493889?s=46&t=feXsLXrI4BYSHvUfxYFbtg https://m.facebook.com/meetstrading/photos/a.104943341210674/572465981125072/?type=3 令和4年7月8日公開(製品概要を説明) https://www.instagram.com/p/CfvJTVKtnr9/?hl=ja 令和4年7月13日公開(製品概要を説明) https://www.tiktok.com/@takata_fufu_24/video/7119898012037434626?is_from_webapp=1&sender_device=pc&web_id=7073334140926871041 令和4年7月14日公開(製品概要を説明) https://www.instagram.com/p/Cf-u1dfpthD/?hl=ja https://twitter.com/kalosbeauty__ https://www.makuake.com/project/beau-te/ https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月15日公開(製品概要を説明) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000104446.html https://crowdfunding.meikan.org/project/makuake-beau-te/ https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/ 令和4年7月16日公開(製品概要を説明) https://www.instagram.com/p/CgEPJ-NT2JL/?igshid=YmMyMTA2M2Y= https://twitter.com/tradingmeets/status/1548220930995826690?s=46&t=feXsLXrI4BYSHvUfxYFbtg https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid02uCY8RZGKDwPt7uMXZiJEFXhhPLsQiTKUHxq7BYDoYvWXQRJUtA88BnbBQLAgwPp5l&id=104942451210763 令和4年7月28日公開(製品概要を説明) https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid0zmh3cURbhYHcjC1fixM8kBbZu58mF6EBagmeBgLSjv2QLxKZP71RdZJt3HRNoyYxl&id=104942451210763 令和4年7月30日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年8月2日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/hidekazu.takata.7/ 令和4年8月23日公開(製品概要を説明) https://www.instagram.com/p/Chl27wBtBgo/?hl=ja 令和4年8月24日公開(製品概要を説明) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000104446.html 令和4年8月28日公開(製品概要を説明) https://www.facebook.com/104942451210763/posts/pfbid0YLvmPGMosd2QLxt2mq7YDAd5sDhn3D2MQLcQrYzzcPdXstvLAYeAC9XKjrUEK7fbl/?d=n
(71)【出願人】
【識別番号】518088509
【氏名又は名称】株式会社KALOS BEAUTY TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】高田 栄和
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053HH01
4C053JJ05
4C053JJ06
4C053JJ11
4C053JJ24
4C053JJ32
(57)【要約】
【課題】使用者の手の筋肉に刺激を与えることができ、かつ、美容液成分を手の内部に浸透させることの可能な美容器具を提供する。
【解決手段】使用者の手に装着されるグローブ本体11と、グローブ本体11に設けられて手に電流を流して手の筋肉に刺激を与え、かつ、手に塗布されている美容液を電流によりイオン化する導電パッド30,31と、を有する美容器具10を構成した。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の手に装着されるグローブ本体と、
前記グローブ本体に設けられて前記手に電流を流して前記手の筋肉に刺激を与え、かつ、前記手に塗布されている美容液を電流によりイオン化する第1導電部及び第2導電部と、
を有する、美容器具。
【請求項2】
請求項1記載の美容器具において、
前記第1導電部及び前記第2導電部は、前記筋肉に刺激を与えて前記筋肉を伸縮させることにより、前記使用者の脳を刺激する、美容器具。
【請求項3】
請求項1または2記載の美容器具において、
前記グローブ本体は、電気的に絶縁性の布地で構成されており、
前記第1導電部及び前記第2導電部は、前記グローブ本体に所定間隔をおいて配置されている、美容器具。
【請求項4】
請求項3記載の美容器具において、
前記第1導電部及び前記第2導電部を覆い、かつ、前記第1導電部及び前記第2導電部をそれぞれ露出させる開口部を有し、かつ、前記グローブ本体へホットプレスにより固定されたカバーを有する、美容器具。
【請求項5】
請求項1または2記載の美容器具において、
前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧をプラス極とマイナス極とで変化させる周波数を複数種類に切り替えできる、美容器具。
【請求項6】
請求項5記載の美容器具において、
前記制御部は、前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を段階的に変化させる制御を行う、美容器具。
【請求項7】
請求項5記載の美容器具において、
前記制御部は、
前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を、所定時間おきに電圧“0”とマイナス電圧との間で複数回行き来させる第1制御と、
前記第1制御の後、前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を、電圧“0”からプラス電圧に変更し、さらに、プラス電圧から電圧“0”に変更する第2制御と、
を行う、美容器具。
【請求項8】
請求項5記載の美容器具において、
前記制御部は、
前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を、プラス電圧とマイナス電圧とで交互に変化させる第3制御と、
前記第3制御で前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を、プラス電圧とマイナス電圧とで交互に変化させる過程で、前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を所定時間に亘って電圧“0”に保持する第4制御と、
を行う、美容器具。
【請求項9】
請求項5記載の美容器具において、
前記グローブ本体に対して取り付け及び取り外し可能なコントローラと、
前記コントローラを前記グローブ本体に対して取り付け及び取り外し可能とする連結具と、
を有し、
前記コントローラは、
前記制御部と、
前記第1導電部及び前記第2導電部に電流を供給する電源部と、
を有し、
前記連結具は、前記電源部と前記第1導電部及び前記第2導電部とを電気的に接続する、
美容器具。
【請求項10】
請求項9記載の美容器具において、
前記グローブ本体と前記第1導電部及び前記第2導電部との間に、クッションが設けられている、美容器具。
【請求項11】
請求項1または2記載の美容器具において、
前記グローブ本体が筒形状に構成され、
前記グローブ本体を円周方向に絞ることにより、前記第1導電部及び前記第2導電部を前記手の甲に押し付ける調整ベルトが、前記グローブ本体に設けられている、美容器具。
【請求項12】
使用者の手に浸透させる美容液を前記手に塗布する第1ステップと、
前記第1ステップの後に行われ、かつ、前記手に装着されるグローブ本体に設けられている第1導電部及び第2導電部を介して前記手に電流を流して前記手の筋肉に刺激を与える第2ステップと、
前記第1ステップの後に行われ、かつ、前記手に装着される前記グローブ本体に設けられている前記第1導電部及び前記第2導電部を介して前記手に電流を流して前記美容液の美容成分をイオン化させて前記手の角質層に浸透させる第3ステップと、
を有する、美容方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使用者の手に装着できる美容器具及び美容方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
使用者の手に装着できる美容器具の一例が、特許文献1-3に記載されている。特許文献1には、環状又は帯状の本体と、本体に配置された第1電極と第2電極と、電気信号を出力する出力回路と、電気信号を制御する制御部と、出力回路及び制御部に対してバッテリやコンセントから電力を供給する電源部を有する、電流刺激装置が記載されている。出力回路から出力される電気信号は、筋収縮を与えない電気信号であって使用者が感じない電気信号である。特許文献1の図14には、手袋型の電流刺激装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、作用電極部と補助電極部とを備え、美容用液が塗布された指先に作用電極部が接触された状態で、作用電極部と補助電極部により指先の肌面に電流を供給することにより、指先の肌面のケアを行うように構成されている、スキンケア用具が記載されている。
【0004】
特許文献3には、第1電極部と、第1電極部と異なる電位を有し、第1電極部と電気的に接続された第2電極部と、身体に嵌めて取り付けるための嵌め部と、を有し、第1電極部と第2電極部を電気的に接続する導電部とを有する、微弱電流具が記載されている。特許文献3の図14には、手袋型の微弱電流具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-25326号公報
【特許文献2】特許第6444069号公報
【特許文献3】特許第6742648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明者は、特許文献1-3に記載された美容器具は、使用者の手の筋肉に刺激を与えるものではなく、かつ、美容液成分を手の内部に浸透させるものでもなく、改善の余地があった。
【0007】
本開示の目的は、使用者の手の筋肉に刺激を与えることができ、かつ、美容液成分を手の内部に浸透させることの可能な美容器具及び美容方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、使用者の手に装着されるグローブ本体と、前記グローブ本体に設けられて前記手に電流を流して前記手の筋肉に刺激を与え、かつ、前記手に塗布されている美容液を電流によりイオン化する第1導電部及び第2導電部と、を有する美容器具である。
【0009】
本開示は、使用者の手に浸透させる美容液を前記手に塗布する第1ステップと、前記第1ステップの後に行われ、かつ、前記手に装着される前記グローブ本体に設けられている第1導電部及び第2導電部を介して前記手に電流を流して前記手の筋肉に刺激を与える第2ステップと、前記第1ステップの後に行われ、かつ、前記手に装着される前記グローブ本体に設けられている前記第1導電部及び前記第2導電部を介して前記手に電流を流して前記美容液の美容成分をイオン化させて前記手の角質層に浸透させる第3ステップと、を有する、美容方法である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の美容器具及び美容方法によれば、使用者の手の筋肉に刺激を与えることができ、かつ、美容液成分を手の内部に浸透させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の美容器具のグローブ本体を手に装着した状態の正面図である。
図2】グローブ本体からコントローラが取り外された状態の平面図である。
図3】(A)は、グローブ本体を手の平側から見た図、(B)は、本開示の美容器具のリモートコントローラの平面図である。
図4】本開示の美容器具の制御系統を示すブロック図である。
図5】グローブ本体の模式的な断面図である。
図6】手に装着されたグローブ本体と、手の筋肉との関係を示す模式図である。
図7】本開示の美容方法の一例を示すフローチャートである。
図8】(A),(B)は、電動パッドに印加される電圧の波形制御の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[概要]
本開示における美容器具の一実施形態を図面に基づいて説明する。美容器具を説明するための全図において、同一の構成には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0013】
図1図2図3及び図4のように、本開示の美容器具10は、グローブ本体11、コントローラ12及びリモートコントローラ13を有する。本実施例で説明するグローブ本体11は、左手用グローブ本体11Aと、右手用グローブ本体11Bと、を含む。左手用グローブ本体11Aは、手14、具体的には左手14Aに装着される。右手用グローブ本体11Bは、手14、具体的には右手14Bに装着される。また、コントローラ12は、左手用グローブ本体11A及び右手用グローブ本体11Bの何れにも取り付け及び取り外しすることができる。
【0014】
左手用グローブ本体11Aと右手用グローブ本体11Bとは、平面視した場合における形状及び構造が、左右対称である他は、構成及び機能が同じである。このため、本実施例では、便宜上、左手用グローブ本体11Aと右手用グローブ本体11Bとを区別せず、単に、グローブ本体11として説明する場合がある。また、主として左手用グローブ本体11Aを参照して、グローブ本体11の構成、形状、機能を説明する。グローブ本体11は、可撓性を有するファブリック系の生地、例えば、アクリル、レーヨン、ウール、ナイロン等を使用して織った生地により構成されている。グローブ本体11は、電気的に絶縁性を有する。
【0015】
グローブ本体11は、図1に示す外側構成片15と、図3(A)に示す内側構成片16とを重ね合わせて縫合した筒形状の構造を有する。外側構成片15は、手14の甲18側に配置される要素であり、内側構成片16は、手14の平19側に配置される要素である。グローブ本体11は、図1のように手14を出し入れできる開口部63と、開口部63につながった内部空間17と、内部空間17につながった第1指出し部20、第2指出し部21及び第3指出し部22と、を有する。使用者は、手14を開口部63から内部空間17へ出し入れできる。第1指出し部20は、親指23を内部空間17から外部24へ出すための開口部であり、第2指出し部21は、人差し指25を、内部空間17から外部24へ出すための開口部であり、第3指出し部22は、中指26、薬指27及び小指28の3本を、全て内部空間17から外部24へ出すための開口部である。
【0016】
外側構成片15には、図5に示すような刺激付与部29が設けられている。刺激付与部29は、手14に電気的な刺激を付与するために設けられている。より具体的には、脳の運動神経のかわりに、電源部45から手14の皮膚の表面に電流を流して鍛えたい筋肉を刺激する、「骨格筋電気刺激」を行うためのものである。刺激付与部29は、導電パッド30,31、2個の係合片32,33、及びクッション37を有する。導電パッド30,31は、外側構成片15における内部空間17側に配置されている。導電パッド30,31は、可撓性を有する導電性の素材、例えば、銀繊維が用いられている。クッション37は、絶縁性の素材により構成されたスポンジであり、クッション37の一方の面から他方の面に亘って、導電パッド30,31がそれぞれ貼り付けられている。導電パッド30と導電パッド31とは、所定間隔をおいて配置されている。
【0017】
さらに、導電パッド30,31及びクッション37を外側構成片15に固定するカバー34が設けられている。カバー34は、絶縁材、一例として、熱可塑性ポリウレタン製のシートであり、カバー34は、ホットプレス方式により、外側構成片15に熱溶着されている。カバー34は、図2に示すように2つの開口部35を有する。2つの開口部35は、所定間隔(所定距離)L1をおいて配置されている。所定間隔L1は、例えば、8mm乃至12mmの範囲内である。図6のように、中指26の長さ方向、言い換えると、手14の筋肉(虫様筋)36が伸びた第1方向A1に対して交差する第2方向A2において、2つの開口部35が所定間隔で配置されている。
【0018】
筋肉36は、人差し指25、中指26、薬指27の付け根付近から、手首62に向けて延びるように形成されている。カバー34は、導電パッド30,31にそれぞれ密着されており、導電パッド30,31の一部が、2つの開口部35から内部空間17へそれぞれ露出されている。このため、図2のように、導電パッド30,31のうち、開口部35から露出した箇所は、所定間隔L1の距離がある。つまり、手14の筋肉(虫様筋)36が伸びた第1方向A1に対して交差する第2方向A2において、所定間隔L1をおいて導電パッド30,31が手14の甲18に接触する。
【0019】
2個の係合片32,33は、導電性を有する材料で構成されており、2個の係合片32,33の材質は、例えば、鉄、銅、ニッケル、真鍮等である。2個の係合片32,33のそれぞれの第1端部は、外側構成片15の外部24に露出して配置されている。2個の係合片32,33のそれぞれの第2端部は、共に外側構成片15の内側に配置され、かつ、導電パッド31に電気的に接続されている。つまり、2個の係合片32,33は、外側構成片15を厚さ方向に貫通するように設けられている。2個の係合片32,33のそれぞれの第1端部は、球形状の突起物である。図2のように、グローブ本体11を平面視すると、2個の係合片32,33は、開口部35の配置領域内にそれぞれ配置されている。つまり、2個の係合片32,33は、第2方向A2に間隔をおいて配置されている。
【0020】
図3(A)のように、内側構成片16の外面において、手14の平19に対応する箇所に調整ベルト38が設けられている。調整ベルト38は、グローブ本体11を手14に密着させるために設けられている。調整ベルト38の材質は、グローブ本体11の材質と同じであり、調整ベルト38は、グローブ本体11の長手方向に対して交差する第3方向A3に沿って配置されている。第2方向A2と第3方向A3とは、同じ方向である。調整ベルト38の長さ方向の中央を含む所定の範囲は、内側構成片16に固定されている。調整ベルト38の長さ方向の両端38Aは、内側構成片16から延ばされている。
【0021】
調整ベルト38の長さ方向の両端38Aは、内側構成片16へ近づくように折り返し可能である。調整ベルト38の表面には、マジックテープ(登録商標)が設けられている。調整ベルト38の長さ方向の両端38Aを内側構成片16へ近づくように折り返した箇所を、マジックテープにより固定可能である。これにより、グローブ本体11を円周方向に絞ることができる。具体的には、内側構成片16を、第3方向A3に沿って収縮させることができる。
【0022】
コントローラ12は、導電パッド30,31に供給する電流を制御する機能を有する。コントローラ12は、図2及び図4のように、本体39、2つの操作ボタン40,41、ランプ42、通信部43、制御部44、電源部45、インバータ回路46、変圧器47、電極48,49、及び2個の係合片50,51を有する。外側構成片15に設けられている1個の係合片32と、1個の係合片50との組み合わせにより、ホック52が構成される。外側構成片15に設けられている1個の係合片33と、1個の係合片51との組み合わせにより、ホック53が構成される。
【0023】
本体39は、電気的な絶縁性を有する材料製、例えば、合成樹脂製である。電源部45は、充電及び放電を行うことができる二次電池であり、電源部45は、一例として、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素電池、金属リチウム電池等である。電源部45の電力は、制御部44、通信部43、ランプ42、及びグローブ本体11の導電パッド30,31に供給される。
【0024】
2つの操作ボタン40,41は、使用者が何れかの指で操作することができる。2つの操作ボタン40,41の操作信号は、制御部44へ入力される。制御部44は、入力ポート、出力ポート、中央演算処理部、記憶部及びタイマーを有するマイクロコンピュータである。記憶部には、制御部44が行う処理及び制御に用いられる情報が記憶されている。通信部43は、リモートコントローラ13から送信される信号を受信する。電源部45と、2つの電極48,49との間にインバータ回路46及び変圧器47が設けられている。インバータ回路46は、電源部45と変圧器47との間に設けられている。変圧器47は、インバータ回路46と、2つの電極48,49との間に設けられている。
【0025】
インバータ回路46は、電源部45の直流電流を交流電流に変換する機能と、交流電流の周波数を調整する機能と、を有する。交流電流の周波数は、所定期間内に交流電圧が変化する回数である。変圧器47は、交流電流の電圧を昇降させる機能、及び交流電流を増減させる機能を有する。制御部44は、2つの操作ボタン40,41の操作信号、通信部43が受信する信号、記憶部に記憶されている情報に基づいて、ランプ42の点灯状態を制御し、かつ、インバータ回路46及び変圧器47を制御する。すなわち、制御部44は、導電パッド30,31が手14に接触されている状態において、電源部45から導電パッド30,31に供給される電流の電圧、周波数等を制御する。制御部44は、導電パッド30と導電パッド31とに電位差を生じさせ、導電パッド30,31、及び手の甲18を流れる電流の向きを切り替える。導電パッド30,31を流れる交流電流の波形は、一例として、パルス波である。
【0026】
電極48,49に使用される導電材料は、例えば、銅-タングステン合金、銀-タングステン合金、銅、黄銅、グラファイトである。1個の係合片50は、電極48へ電気的に接続され、1個の係合片51は、電極49へ電気的に接続されている。2個の係合片50,51は、導電性の材料、例えば、鉄、銅、ニッケル、真鍮等で構成されている。係合片50は係合片32に係合及び解放が可能である。係合片51は係合片33に係合及び解放が可能である。係合片50と係合片32とが接続され、係合片51と係合片33とが接続された状態で、制御部44がインバータ回路46及び変圧器47を制御することにより、電源部45の電流が導電パッド30,31及び手14の甲18へ供給される。また、ランプ42は、例えば、発光ダイオードランプである。
【0027】
リモートコントローラ13は、導電パッド30,31が手14に接触されている状態で、導電パッド30,31に供給される電流を、コントローラ12を介して間接的に制御する機能を有する。リモートコントローラ13は、本体54、2つの操作ボタン55,56、ランプ57、メインスイッチ58、通信部59、制御部60、電源部61を有する。本体54は、電気的な絶縁性を有する材料製、例えば、合成樹脂製である。電源部61は、充電及び放電を行うことができる二次電池であり、電源部61は、コントローラ12の電源部45と同様に構成されている。電源部61の電力は、制御部60、通信部59、ランプ57に供給される。
【0028】
メインスイッチ58及び2つの操作ボタン55,56は、使用者が指で操作することができる。メインスイッチ58の操作信号、及び2つの操作ボタン55,56の操作信号は、それぞれ制御部60へ入力される。制御部60は、入力ポート、出力ポート、中央演算処理部、記憶部及びタイマーを有するマイクロコンピュータである。記憶部には、制御部60が行う処理及び制御に用いられる情報が記憶されている。通信部59は、制御部60の指示によりコントローラ12へ信号を送信する。制御部60は、メインスイッチ58の操作信号、2つの操作ボタン55,56の操作信号、記憶部に記憶されている情報に基づいて、ランプ57の点灯状態を制御し、かつ、通信部59からコントローラ12へ送信される信号を制御する。ランプ57は、例えば、発光ダイオードランプである。
【0029】
[使用例及び効果]
美容器具10を用いた美容方法の一例は、次の通りである。美容器具10の使用者は、先ず、コントローラ12をグローブ本体11の外側構成片15に取り付ける。具体的には、図5に示す係合片50と係合片32とを係合させ、かつ、係合片51と係合片33とを係合させることで、コントローラ12がグローブ本体11に取り付けられる。
【0030】
図7のステップS1において、使用者は、グローブ本体11を手14に装着する前において、手14の甲18に、美容液を塗布する。美容液は、肌を保湿する他、目的別に訴求成分を配合することで、プラスアルファの美容効果を得ることを目的とするものである。美容液は、リキッド、ジェル、ミルク、オイル等を含む。
【0031】
次に、使用者は、第1ステップの後に、グローブ本体11を手14に装着し、親指23、人差し指25、中指26、薬指27、小指28をそれぞれ外部24に露出させる。また、調整ベルト38の両端38Aを内側構成片16へ近づくように折り返し、内側構成片16を幅方向に収縮させる。この操作により、導電パッド30,31が、手14の甲18へそれぞれ押し付けられる。つまり、導電パッド30,31が手14の甲18にそれぞれ面接触される。
【0032】
さらに、図7のステップ2において、使用者は、コントローラ12を操作することにより、グローブ本体11の導電パッド30に電流を供給することができる。具体的に説明すると、操作ボタン40を所定時間以上、例えば、2秒以上押すと制御部44が起動され、かつ、ランプ42が点灯する。制御部44が起動された後、操作ボタン40を所定時間未満、例えば、2秒未満押すと、制御部44は、電源部45の電流を導電パッド30,31に供給する制御を開始する。このようにして、手14の甲18の表面から深部(内部)に向けて深さ方向に電気力線が形成されて手14の筋肉36に届き、筋肉36に刺激が与えられる。ここで、形成される電気力線の深さ、つまり、電気力線が到達する範囲は、図2を参照して説明した所定間隔L1の1/2程度である。
【0033】
電源部45から導電パッド30,31に供給される電流は、微弱電流であるため使用者が手14のピリピリ感を自覚することは無く、心地良い筋肉の刺激でリラックスすることができる。このように、筋肉36の緊張緩和及びリラックス、血行促進、等の美容効果を期待できる。また、筋肉36が刺激を受けて伸縮することにより、神経幹細胞が活性化して脳に刺激を与えることができる。手の筋肉が電気的な刺激を受けると、その刺激が脳へ働きかけられることを検証した論文が、多数存在している。さらに、手14の甲18に美容液が塗布されているため、図7のステップS3において、導電パッド30と導電パッド31との間に流れる電流により美容成分がイオン化(マイナスイオン)され、甲18の表面(皮膚)の角質層に対する美容成分の浸透が促進され、肌の潤い(保湿効果)を得ることができる。なお、図7のステップS2とステップS3とは、並行して行われる。
【0034】
操作ボタン40,41を操作することにより、導電パッド30,31に電流を供給して筋肉36を刺激するEMS(Electrical Muscle Stimulation)レベルを、複数種類、例えば、7段階に変更することができる。複数種類のEMSレベルは、周波数及び電圧の制御内容が異なる。例えば、EMSレベルが高くなることに伴い、周波数が増加し、かつ、電圧が高くなる。
【0035】
図8(A),(B)には電圧の波形制御の一例がそれぞれ示されている。図8(A)に示す例は、主として美容成分にイオン導入を行う場合の例である。ここで、周波数10Hz、電圧10V、電流200μA±10μAの定電流制御、20回のパルスを1セット、とした例である。具体的には、マイナスのパルス波19回、プラスのパルス波1回である。マイナスのパルス波と、プラスのパルス波とでは、導電パッド30,31及び手14を流れる電流が流れる向きが逆になる。1回のパルスの幅(間隔)は、一例として100μsに制御され、電圧“0”となる待機時間が設けられる。
【0036】
つまり、制御部44は、導電パッド30,導電パッド31及び手14の甲18に対して、第1の向きで電流を間欠的に供給した後、導電パッド30,31及び手14の甲18に対して第2の向きで電流を供給する制御を行う。電圧“0”とマイナス電圧とを交互に行き来させるマイナスのパルス波19回を生成する制御が、第1制御である。この第1制御の後、電圧“0”からプラス電圧に増加させ、かつ、プラス電圧から電圧“0”に低下させる制御が、第2制御である。
【0037】
図8(B)は、主として筋肉36に刺激を与える場合の例である。電圧Vmaxと電圧-Vmaxとの間で“0”を境界として交互に切り制御される。つまり、所定時間おきに電圧“0”と電圧-Vmax(マイナス電圧)との間で複数回行き来させる。電圧-Vmaxでは、導電パッド30,31及び手14を第1の向きで電流が流れ、電圧Vmaxでは、導電パッド30,31及び手14を第2の向きで電流が流れる。電流の向きが切り替えられる場合、電圧Vmaxから電圧“0”へ低下され、電圧“0”で時間t2が経過すると、電圧“0”から電圧-Vmaxへ増加される。電圧-Vmaxは、時間t6保持される。また、電圧-Vmaxから電圧“0”へ低下され、電圧“0”で時間t2が経過すると、電圧“0”から電圧Vmaxへ増加される。つまり、電圧Vmaxと電圧-Vmaxとの間における切り替え制御は、2段階で行われる。EMSレベルに応じて周波数が変更されても、時間t1(μs),t2(μs),t3(ms)は、同じである。時間t2は、電圧“0”とする待機時間である。したがって、電圧Vmaxと電圧-Vmaxとの間で1段階で変化されず、筋肉36に加わる刺激が急激に変化することを抑制できる。また、周波数が変更されると、時間t4(ms),t5(ms)は、それぞれ変更、具体的には短くなる。図8(B)のように、電圧を、電圧Vmax(プラス極)と電圧-Vmax(マイナス極)との間で交互に変化させる制御が、第3制御の一例である。そして、第3制御を行う過程で、時間t2に亘って電圧“0”に保持する制御が、第4制御の一例である。
【0038】
例えば、周波数を4Hz程度に設定すると、深部の筋肉(遅筋)36をゆっくり動かしてほぐすことができる。周波数を10Hz程度に設定すると、美容成分にイオン導入する効果が向上する。周波数を20Hz乃至80Hzの範囲内に設定すると、浅部の筋肉(速筋)36を迅速に動かして鍛えることができる。特に、周波数を20Hz程度に設定すると、他の周波数と比べてとより多くの酸素を消費するため、神経細胞のエネルギー源が体内で作られ易くなる。
【0039】
制御部44は、導電パッド30,31へ電流が供給されている状態で、操作ボタン40が操作される毎に、EMSレベルを高める制御を行う。制御部44は、導電パッド30,31へ電流が供給されている状態で、操作ボタン41が操作される毎に、EMSレベルを低下させる制御を行う。さらに、制御部44は、図8(A)に示す電圧の制御と、図8(B)に示す電圧の制御とを、交互に行うようにしてもよい。このようにすると、美容液を手14の甲18に浸透させることを主体とする状態と、筋肉36に刺激を与えることを主体とする状態とを交互に切り替えることができる。なお、操作ボタン41が所定時間以上押されると、制御部44は、インバータ回路46を制御して、導電パッド30,31に対する電流の供給を停止し、かつ、ランプ42を消灯させた後、制御部44がシャットダウンされる。
【0040】
一方、グローブ本体11を装着している使用者以外の他の使用者は、リモートコントローラ13を操作することにより、導電パッド30,31に電流を供給して行うEMSレベルを、コントローラ12を介して間接的に制御することができる。具体的に説明すると、メインスイッチ58を操作すると、制御部60が起動され、かつ、ランプ57が点灯する。さらに、コントローラ12が起動されている状態で、操作ボタン55を押すと、その操作信号がリモートコントローラ13からコントローラ12へ送られ、制御部44は、電源部45の電力を導電パッド30,31に供給する制御を開始する。
【0041】
また、制御部60は、導電パッド30,31へ電流が供給されている状態で、操作ボタン55が押されると、その操作信号がリモートコントローラ13からコントローラ12へ送られ、制御部44は、EMSレベルを高める制御を行う。これに対して、制御部60は、導電パッド30,31へ電流が供給されている状態で、操作ボタン56が押されると、その操作信号がリモートコントローラ13からコントローラ12へ送られ、制御部44は、EMSレベルを低下させる制御を行う。さらに、メインスイッチ58がオンされている状態で、メインスイッチ58が押されると、制御部60は、ランプ57を消灯させた後、制御部60がシャットダウンされる。
【0042】
このように、他の使用者がリモートコントローラ13を操作すると、使用者がコントローラ12を操作することなく、導電パッド30,31に電流を供給する制御と、導電パッド30,31に対する電流の供給を停止する制御と、EMSレベルを変更する制御と、を行うことができる。さらに、グローブ本体11を使用しない場合は、グローブ本体11を手14から取り外し、グローブ本体11を洗濯機で洗うこともできる。カバー34は、ホットプレスにより外側構成片15に接合されているため、カバー34が剥がれることはない。なお、グローブ本体11を手14に装着し、かつ、調整ベルト38を折り返す操作、グローブ本体11を手14に装着した状態で、導電パッド30,31に電流を供給すること、グローブ本体11を手14から取り外して洗濯機で洗うことは、左手用グローブ本体11A及び右手用グローブ本体11Bの何れにおいても行うことができる。
【0043】
さらに、本実施形態におけるグローブ本体11は、親指を第1指出し部20から露出させ、人差し指25を第2指出し部21から露出させ、中指26、薬指27及び小指28を第3指出し部22から露出させることができる。したがって、グローブ本体11を手14に装着した状態で、指を使うことができる。例えば、指で操作ボタン40,41,55,56、メインスイッチ58を直接に操作できる。また、使用者が本等を指でめくる操作を行える。
【0044】
また、電流が流れる導電パッド30,31は、2つの開口部35から露出される箇所が手14の甲18に接触する。このため、手14の甲18の内部に形成される電気力線の一部は、図6に示す手14の甲18の筋肉36が延ばされた第1方向A1に沿って形成される。つまり、手14の甲18の内部を電気力線が筋肉36の繊維方向に沿って生成され、筋肉36の伸縮及び血流が促進される。
【0045】
さらに、導電パッド30,31が銀繊維であるため、電気の伝導性が良好であり、導電パッド30,31が手14の甲18に接触した時に抵抗値を下げることができる。したがって、美容液のイオン化が一層促進される。さらに、コントローラ12と、導電パッド30、31のうち手14の甲18に接触する部位との間に、クッション37が介在されている。このため、使用者がコントローラ12を操作し、その操作力が外側構成片15へ加わった場合に、その荷重の一部がクッション37により吸収及び緩和される。したがって、手14の甲18が受ける荷重を低減できる。
【0046】
さらに、手14の大きさ、例えば、厚さ、全周長が、使用者によって変わる場合でも、調整ベルト38の折り返し箇所をマジックテープで固定する位置を変更することで、内側構成片16の絞り量を調整できる。したがって、使用者の手14の大きさが変わる場合、特に、手14のサイズが小さい人でも、導電パッド30,31を開口部35から手14の甲18に密着させること、すなわち、装着感を向上できる。このため、手14の甲18に対する導電率の低下を抑制できる。さらに、親指23とそれ以外の指とを、異なる指出し部から外部24へ露出させることができる。したがって、グローブ本体11を手14に装着する装着性を確保できる。
【0047】
本実施形態において、速筋と遅筋とでは、刺激に対する反応速度が異なる。また、導電パッド30と導電パッド31との距離に対応する所定間隔L1は、実験及びシミュレーション等の検証結果から設定されている。具体的に説明すると、導電パッド30と導電パッド31との所定間隔L1が8mm以下であると、深さ方向への刺激が入らないことが検証結果から判明している。また、導電パッド30と導電パッド31との所定間隔L1の1/2の深さで、実際に刺激が入り込むことが検証されている。このため、本実施形態では、導電パッド30と導電パッド31との所定間隔L1を12mm程度に設定している。つまり、刺激が6mm程度の深さまで到達している計算になる。また、導電パッド30,31とコントローラ12との接続には、これまでも衣服等に用いられているホック52,53を採用している。このホック52,53は、耐久性の実績を検証済みである。なお、導電パッド30,31とコントローラ12との接続には、ホック52,53以外の導電部材を用いた接続方法も可能である。
【0048】
本実施形態において導電パッド30,31に電流を供給するにあたり、次の制御例を実行することも可能である。この制御例は、合計で12分間に亘って行われる。周波数8Hzで30秒間行い、次いで、周波数20Hzで90秒間行い、次いで、イオン導入を行う。次いで、周波数4Hzを30秒間行い、次いで、周波数10Hzを60秒間行い、次いで、周波数30Hzを90秒間行い、次いで、イオン導入を行う。次いで、周波数10Hzを30秒間行い、次いで、周波数80Hzを90秒間行い、次いで、周波数20Hzを90秒間行い、次いで、イオン導入を行い、制御を終了する。本実施形態では、全部で7種類の波形を使用可能である。但し、波形の種類は、7種類に限定される訳ではなく、6種類以下でもよいし、8種類以上でもよい。
【0049】
[補足説明]
本実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。美容器具10は、美容器具の一例である。グローブ本体11、左手用グローブ本体11A、右手用グローブ本体11Bは、グローブ本体の一例である。導電パッド30は第1導電部の一例であり、導電パッド31は、第2導電部の一例である。制御部44は、制御部の一例である。電源部45は、電源部の一例である。コントローラ12は、コントローラの一例である。ホック52,53は、連結具の一例である。図7のステップS1は、第1ステップの一例であり、ステップS2は、第2ステップの一例であり、ステップS3は、第3ステップの一例である。
【0050】
本実施形態は、図面を用いて開示されたものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、グローブ本体の導電パッドに印加される電圧及び電流を制御するコントローラ及びリモートコントローラに設けられる操作部は、操作ボタンの他に、タッチパネルを含む。電源部は、グローブ本体に取り付けられるものの他、グローブ本体とは別に設けられた電源部から、電力ケーブルを介して導電パッドに電流を供給するものであってもよい。
【0051】
第1導電部及び第2導電部は、グローブ本体のうち、手の平側に配置される内側構成片に設けられていてもよい。第1導電部及び第2導電部は、棒線状の電極でそれぞれ構成できる。また、この場合、第1導電部と係合片とを接続する電力ケーブルがグローブ本体に設けられ、第2導電部と係合片とを接続する電力ケーブルがグローブ本体に設けられる。このように構成すると、手を握った(丸めた)状態において、フラットな領域ではなく、手の平のしわに沿った形状に第1導電部及び第2導電部が弾性変形し、第1導電部及び第2導電部が手の平に接触する。そして、第1導電部及び第2導電部に電流を供給すると、手の平側の筋肉に刺激を与えることができる。さらに、第1導電部及び第2導電部が、外側構成片及び内側構成片の両方に設けられていると、手の甲と手の平とを貫通するように、電流を流すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本実施形態は、使用者の手に電気的な刺激を与える美容器具及び美容方法として利用可能である。
【符号の説明】
【0053】
10…美容器具、11…グローブ本体、11A…左手用グローブ本体、11B…右手用グローブ本体、12…コントローラ、30,31…導電パッド、44…制御部、45…電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-01-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の手に装着されるグローブ本体と、
前記グローブ本体に間隔をおいて設けられ、かつ、前記手に接触される第1導電部及び第2導電部と、
前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を制御する制御部と、
を有する、美容器具において、
前記グローブ本体は、手の甲側に配置される外側構成片と、手の平側に配置される内側構成片とを縫合した筒形状の構造を有し、
前記第1導電部及び前記第2導電部は、前記外側構成片のうち、前記外側構成片と前記内側構成片との間に形成される内部空間側に固定され
前記外側構成片の外面に取り付け及び取り外し可能なコントローラと、
前記コントローラを前記前記外側構成片の外面に取り付け及び取り外し可能とする連結具と、
を有し、
前記コントローラは、
前記制御部と、
前記第1導電部及び前記第2導電部に電流を供給する電源部と、
を有し、
前記連結具は、前記電源部と前記第1導電部及び前記第2導電部とを電気的に接続し、
前記コントローラは、使用者の手で操作される操作ボタンを有し、
前記外側構成片は、
前記第1導電部の一部の一部を前記内部空間へ露出させる第1開口部と、
前記第2導電部の一部を前記内部空間へ露出させる第2開口部と、
を有し、
前記コントローラが前記外側構成片に取り付けられている状態で前記グローブ本体を平面視すると、前記連結具は、前記第1開口部及び前記第2開口部の配置領域内に配置されている、美容器具。
【請求項2】
請求項1記載の美容器具において、
前記外側構成片における前記内部空間側に、電気的な絶縁材により構成されて前記第1導電部及び前記第2導電部を覆い、かつ、前記第1導電部及び前記第2導電部を前記外側構成片に固定するカバーが取り付けられ、
前記カバーが、前記第1開口部及び前記第2開口部を有する、美容器具。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本開示は、使用者の手に装着できる美容器具に関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の目的は、使用者の手の筋肉に刺激を与えることができ、かつ、美容液成分を手の内部に浸透させることの可能な美容器具を提供することにある。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の手に装着され、かつ、電気的に絶縁性の布地で構成されたグローブ本体と、
前記グローブ本体に所定間隔をおいて設けられ、かつ、美容液が塗布されている前記手の甲に接触されて前記手に電流を流す第1導電部及び第2導電部と、
前記第1導電部及び前記第2導電部に印加する電圧を制御する制御部と、
を有する、美容器具において、
前記グローブ本体は、前記手の甲側に配置される外側構成片と、手の平側に配置される内側構成片とを縫合した筒形状の構造を有し、
前記第1導電部及び前記第2導電部は、前記外側構成片のうち、前記外側構成片と前記内側構成片との間に形成される内部空間側に固定され、
前記外側構成片の外面に取り付け及び取り外し可能なコントローラと、
前記コントローラを前記前記外側構成片の外面に取り付け及び取り外し可能とする連結具と、
を有し、
前記コントローラは、
前記制御部と、
前記第1導電部及び前記第2導電部に電流を供給する電源部と、
を有し、
前記連結具は、前記電源部と前記第1導電部及び前記第2導電部とを電気的に接続し、
前記コントローラは、使用者の手で操作される操作ボタンを有し、
前記外側構成片は、
前記第1導電部の一部を前記内部空間へ露出させる第1開口部と、
前記第2導電部の一部を前記内部空間へ露出させる第2開口部と、
を有し、
前記コントローラが前記外側構成片に取り付けられている状態で前記グローブ本体を平面視すると、前記連結具は、前記第1開口部及び前記第2開口部の配置領域内に配置されている、美容器具。
【請求項2】
請求項1記載の美容器具において、
前記外側構成片における前記内部空間側に、電気的な絶縁材により構成されて前記第1導電部及び前記第2導電部を覆い、かつ、前記第1導電部及び前記第2導電部を前記外側構成片に固定するカバーが取り付けられ、
前記カバーが、前記第1開口部及び前記第2開口部を有する、美容器具。