(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032533
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】園芸施設用熱供給システム
(51)【国際特許分類】
A01G 9/24 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
A01G9/24 T
A01G9/24 N
A01G9/24 H
A01G9/24 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136225
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100109508
【弁理士】
【氏名又は名称】菊間 忠之
(72)【発明者】
【氏名】丸本 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】兼田 慎平
【テーマコード(参考)】
2B029
【Fターム(参考)】
2B029PA03
2B029PA05
2B029RA03
2B029RA04
2B029RA06
2B029RA18
2B029SA02
2B029SB06
2B029SD07
2B029SD16
2B029SD19
2B029SD27
2B029SD28
2B029TA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備を提供する。
【解決手段】園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成された送風機4、化学蓄熱材を収容することができるように構成された反応器3、ソーラー式空気加温装置2、ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成された第1輸送ライン6、反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成された第2輸送ライン10、暖まった空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材に蓄熱させ、且つ夜間に、空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材から放熱させ、それによって暖まった空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されたバルブシステムを有する、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
園芸施設、
園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成された送風機、
化学蓄熱材、
化学蓄熱材を収容することができるように構成された反応器、
吸い込んだ空気を日射のエネルギを利用して暖めることができるように構成されたソーラー式空気加温装置、
ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成された第1輸送ライン、
反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成された第2輸送ライン、ならびに
昼間に、空気をソーラー式空気加温装置で暖め、暖まった空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材に蓄熱させ、且つ
夜間に、空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材から放熱させ、それによって暖まった空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されたバルブシステム
を有する、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節しながら栽培することができる、設備。
【請求項2】
日射強度測定器、および
日射強度測定器による日射強度の測定値に基づいてソーラー式空気加温装置に吸い込む空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有する、請求項1に記載の設備。
【請求項3】
園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度を測定することができるように構成された温湿度測定器、温度測定器もしくは湿度測定器、および
温湿度測定器、温度測定器もしくは湿度測定器による園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度の測定値に基づいて反応器に流入させる空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有する、請求項1に記載の設備。
【請求項4】
園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度のムラを小さくすることができるように構成された温風ダクトおよび/もしくは循環扇を園芸施設内にさらに有する、請求項1に記載の設備。
【請求項5】
燃焼式暖房装置をさらに有する、請求項1に記載の設備。
【請求項6】
ヒートポンプ式冷暖房装置をさらに有する、請求項1に記載の設備。
【請求項7】
太陽光発電装置と蓄電装置とをさらに有する、請求項6に記載の設備。
【請求項8】
園芸施設は、園芸施設内の空気と園芸施設外の空気との間において断熱することができるように構成された断熱層を有する、請求項1~7のいずれかひとつに記載の設備。
【請求項9】
園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成された送風機、
化学蓄熱材、
化学蓄熱材を収容することができるように構成された反応器、
吸い込んだ空気を日射のエネルギを利用して暖めることができるように構成されたソーラー式空気加温装置、
ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成された第1輸送ライン、
反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成された第2輸送ライン、ならびに
昼間に、空気をソーラー式空気加温装置で暖め、暖まった空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材に蓄熱させ、且つ
夜間に、空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材から放熱させ、それによって暖まった空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されたバルブシステム
を有する、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、園芸施設用熱供給システムに関する。より詳細に、本発明は、昼間にソーラー式空気加温装置によって暖められた空気を供給することで化学蓄熱材に蓄熱させ且つ夜間に化学蓄熱材から放熱させて空気を暖め供給することで、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節しながら栽培することができる設備および園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備に関する。
【背景技術】
【0002】
園芸施設は、ガラス製や透明樹脂フィルム製などの温室、植物工場など、主に通常夏季に生産するものを、秋~春にかけて生産するために用いられる施設である。加温設備を備えることで、露地では難しい冬季の栽培も可能になる。
加温設備としては、燃焼式暖房器が主に利用されている。燃焼式暖房器は、化石燃料を燃焼させるため、温暖化ガスの一種である二酸化炭素を大量放出する。燃焼式暖房器は、光熱費が嵩むという、課題がある。
【0003】
光熱費の低減を目的として、太陽熱を利用した加温設備が、種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、温室の外部に配設される太陽熱温水器と、温室の内部に配設される放熱装置と、温水を貯溜する貯湯タンクと、放熱装置と貯湯タンクとを連通する連通パイプと、連通パイプに配設される循環ポンプと、温室内の温度を測定する温度測定装置と、該温室内または別棟に配設される加温装置と、を具備することを特徴とする、温室内の空気を温める温室の加温システムを開示している。
【0005】
特許文献2は、潜熱型蓄熱剤を充填した容器を内設の網状棚に並列するかもしくは吊具によって吊着し或いは球状に形成して積み重ねた状態で熱媒となる液体に浸した蓄熱槽と、空気対液体の熱交換器とを連結し、液体を該熱交換器と上記蓄熱槽との間で循環させることにより、日中の温室内の高温空気と液体との間で熱交換を行わせるとともに液体と潜熱型蓄熱材との間で熱交換を行わせて日中の太陽熱を液体と蓄熱型蓄熱剤とに蓄熱し、夜間は潜熱型蓄熱剤及び液体の保有熱を温室内空気に日中と逆の熱交換を行って放熱し暖房することを特徴とする温室内熱暖房方法を開示している。
【0006】
特許文献3は、サポートフレーム、サポートフレームの上端の片側に設置された真空管エアコレクタ、真空管エアコレクタの入口端に取り付けられた第1の吸気管、サポートフレーム1の上面の片側に設置された加湿器、加湿器の入口端に取り付けられた第2の空気取り入れ管、サポートフレーム1の上面の片側に取り付けられたインレットファン、インレットファンの出口端に取り付けられ且つ第1の吸気管および第2の吸気管に接続されている三方弁、サポートフレームの上面の片側に設置された反応器、真空管エアコレクタの一端に取り付けられた第1の空気出口パイプ、加湿器の一端に設置された第2の排気管、反応器内に延びる第1のガス出口パイプ8および第2のガス出口パイプ9、サポートフレームの上面の片側に設置された混合チャンバー、混合チャンバーの入口端と反応器の出口端とを接続する接続パイプ、混合チャンバーの片側に設置されかつ空気出口パイプを介して混合チャンバーに接続された混合室ファン、および混合チャンバーの上端に設置された排気管を有する、熱化学吸着蓄熱加熱装置を開示している。
【0007】
特許文献4は、ソーラーコレクター、バイオマス燃焼炉、相変化蓄熱装置、水熱交換器、加熱熱交換器、水ポンプ、温度センサー、およびオンオフバルブを含むことを特徴とする相変化エネルギ貯蔵に基づく村や町の建物のための太陽エネルギ結合バイオマスエネルギ供給システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008-220217号公報
【特許文献2】特開昭63-59056号公報
【特許文献3】CN 215808802 U
【特許文献4】CN 112923425 A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、昼間にソーラー式空気加温装置によって暖められた空気を供給することで化学蓄熱材に蓄熱させ且つ夜間に化学蓄熱材から放熱させて空気を暖め供給することで、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節しながら栽培することができる設備および園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく検討した結果、以下のような態様を包含する本発明を完成するに至った。
【0011】
〔1〕 園芸施設、
園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成された送風機、
化学蓄熱材、
化学蓄熱材を収容することができるように構成された反応器、
吸い込んだ空気を日射のエネルギを利用して暖めることができるように構成されたソーラー式空気加温装置、
ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成された第1輸送ライン、
反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成された第2輸送ライン、ならびに
昼間に、空気をソーラー式空気加温装置で暖め、暖まった空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材に蓄熱させ、且つ
夜間に、空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材から放熱させ、それによって暖まった空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されたバルブシステム
を有する、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節しながら栽培することができる、設備。
【0012】
〔2〕 日射強度測定器、および
日射強度測定器による日射強度の測定値に基づいてソーラー式空気加温装置に吸い込む空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有する、〔1〕に記載の設備。
【0013】
〔3〕 園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度を測定することができるように構成された温湿度測定器、温度測定器もしくは湿度測定器、および
温湿度測定器、温度測定器もしくは湿度測定器による園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度の測定値に基づいて反応器に流入させる空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有する、〔1〕または〔2〕に記載の設備。
【0014】
〔4〕 園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度のムラを小さくすることができるように構成された温風ダクトおよび/もしくは循環扇を園芸施設内にさらに有する、〔1〕、〔2〕または〔3〕に記載の設備。
【0015】
〔5〕 燃焼式暖房装置をさらに有する、〔1〕~〔4〕のいずれかひとつに記載の設備。
【0016】
〔6〕 ヒートポンプ式冷暖房装置をさらに有する、〔1〕~〔5〕のいずれかひとつに記載の設備。
【0017】
〔7〕 太陽光発電装置と蓄電装置とをさらに有する、〔6〕に記載の設備。
【0018】
〔8〕 園芸施設は、園芸施設内の空気と園芸施設外の空気との間において断熱することができるように構成された断熱層を有する、〔1〕~〔7〕のいずれかひとつに記載の設備。
【0019】
〔9〕 園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成された送風機、
化学蓄熱材、
化学蓄熱材を収容することができるように構成された反応器、
吸い込んだ空気を日射のエネルギを利用して暖めることができるように構成されたソーラー式空気加温装置、
ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成された第1輸送ライン、
反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成された第2輸送ライン、ならびに
昼間に、空気をソーラー式空気加温装置で暖め、暖まった空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材に蓄熱させ、且つ
夜間に、空気を反応器に送ることによって化学蓄熱材から放熱させ、それによって暖まった空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されたバルブシステム
を有する、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節するための設備。
【発明の効果】
【0020】
本発明の設備は、大気の温度および/もしくは湿度に関わらず、蓄熱損失を減らして有効利用される熱量を増やすことができ、園芸施設内の温度および/もしくは湿度を調節することができる。反応器内に収容した化学蓄熱材に空気が直接に接触するので熱伝達率が高い。空気の湿度が低い場合にも化学蓄熱材の安定的な放熱を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】
図1に示す本発明設備の昼間の運用の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示す本発明設備の夜間の運用の一例を示す図である。
【
図4】ソーラー式空気加温装置(U字管式)の主要部の一構成例を示す図である。
【
図5】ソーラー式空気加温装置(ヒートパイプ式)の主要部の一構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照しながら、本発明を説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明の範囲はこれら例示によって何等制限されるものでない。なお、図面中、白抜きの弁は開いていることを、黒塗りの弁は閉じていることを意味する。
【0023】
図1に示す、本発明の設備は、園芸施設1、送風機4、化学蓄熱材22、反応器3、ソーラー式空気加温装置2、第1輸送ライン6、第2輸送ライン10、およびバルブシステムを具備する。
【0024】
反応器3には、化学蓄熱材22が収容されている。化学蓄熱材は、化学反応を利用して、放熱または蓄熱を行うことができる物質を主成分(含有率5割超の成分)として含むことが好ましい。化学蓄熱材の主成分の具体例としては、マグネシウムの水酸化物または酸化物、ストロンチウムの水酸化物または酸化物、バリウムの水酸化物または酸化物、カルシウムの水酸化物または酸化物、硫酸カルシウムなどを挙げることができる。これら化学蓄熱材の主成分の中、ソーラー式空気加温装置にて生成できる暖い空気の温度範囲で蓄熱を効率的に行うことができる観点から、硫酸カルシウムが好ましい。
【0025】
マグネシウムの水酸化物または酸化物を主成分として含む化学蓄熱材は、水酸化マグネシウムが脱水して酸化マグネシウムに変化する際の吸熱と、酸化マグネシウムが水和して水酸化マグネシウムに変化する際の発熱とを利用する。マグネシウムの水酸化物または酸化物による放蓄熱作動温度は350℃前後である。
【0026】
ストロンチウムの水酸化物または酸化物を主成分として含む化学蓄熱材は、水酸化ストロンチウムが脱水して酸化ストロンチウムに変化する際の吸熱と、酸化ストロンチウムが水和して水酸化ストロンチウムに変化する際の発熱とを利用する。
【0027】
バリウムの水酸化物または酸化物を主成分として含む化学蓄熱材は、水酸化バリウムが脱水して酸化バリウムに変化する際の吸熱と、酸化バリウムが水和して水酸化バリウムに変化する際の発熱とを利用する。
【0028】
カルシウムの水酸化物または酸化物を主成分として含む化学蓄熱材は、水酸化カルシウムが脱水して酸化カルシウムに変化する際の吸熱と、酸化カルシウムが水和して水酸化カルシウムに変化する際の発熱とを利用する。カルシウムの水酸化物または酸化物による放蓄熱作動温度は500℃前後である。
【0029】
硫酸カルシウムを主成分として含む化学蓄熱材は、一形態として、硫酸カルシウム0.5水和物が脱水して無水硫酸カルシウムに変化する際の吸熱と、無水硫酸カルシウムが水和して硫酸カルシウム0.5水和物に変化する際の発熱とを利用することができる。硫酸カルシウム0.5水和物と無水硫酸カルシウムとの反応(CaSO4・0.5H2O ←→ CaSO4)による蓄熱作動温度は130℃前後である。
硫酸カルシウムを主成分とする化学蓄熱材は、別の一形態として、硫酸カルシウム2水和物が脱水して硫酸カルシウム0.5水和物に変化する際の吸熱と、硫酸カルシウム0.5水和物が水和して硫酸カルシウム2水和物に変化する際の発熱とを利用することができる。硫酸カルシウム2水和物と硫酸カルシウム0.5水和物との反応(CaSO4・2H2O ←→ CaSO4・0.5H2O)による蓄熱動作温度は80℃前後である。
硫酸カルシウムを主成分として含む化学蓄熱材は、別の一形態として、硫酸カルシウム2水和物が脱水して無水硫酸カルシウムに変化する際の吸熱と、無水硫酸カルシウムが水和して硫酸カルシウム2水和物に変化する際の発熱とを利用することができる。硫酸カルシウム2水和物と無水硫酸カルシウムとの反応(CaSO4・2H2O ←→〈CaSO4・0.5H2O〉←→ CaSO4)による蓄熱作動温度は130℃前後である。
【0030】
本発明においては、これら化学蓄熱材のうち、硫酸カルシウムを主成分とする化学蓄熱材が、好ましく用いられる。
【0031】
化学蓄熱材は、機械的強度、熱伝導性などの観点から、熱可塑性樹脂、熱伝導性付与材、無機充填剤、補強繊維、シリカゾル、ケイ酸塩、リン酸塩、セメントなどの添加剤を副成分として含むことができる。
【0032】
熱可塑性樹脂の具体例としては、ジエン系重合体、シリコーン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアリ-レート;ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素含有重合体;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリーエーテル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、アクリル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、イソプレン-イソブチレン共重合体、水添イソプレン-イソブチレン共重合体などのオレフィン系重合体;C4石油樹脂、C5石油樹脂、C5-C9石油樹脂、C9石油樹脂およびこれらの水素化物などの石油樹脂(炭化水素樹脂)を挙げることができる。これらのうち、オレフィン系重合体が好ましく、ポリイソブチレン、イソプレン-イソブチレン共重合体がより好ましい。
熱可塑性樹脂の量は、例えば、化学蓄熱材の主成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上30質量部以下、より好ましくは3質量部以上20質量部以下、さらに好ましくは4質量部以上15質量部以下である。
【0033】
無機充填剤としては、酸化チタン、酸化ケイ素、アルミナシリケート繊維、Eガラス繊維などを挙げることができる。酸化チタンおよび酸化ケイ素は、粉末状のものであることが好ましい。
無機充填剤の量は、例えば、化学蓄熱材の主成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上55質量部以下、より好ましくは8質量部以上50質量部以下、さらに好ましくは10質量部以上45質量部以下である。
【0034】
熱伝導性付与材としては、溶融シリカ、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルムニウム、窒化珪素、炭酸マグネシウム、カーボンナノチューブ、窒化ホウ素ナノチューブ、酸化ベリリウムなどを挙げることができる。
補強繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維、鋼繊維などを挙げることができる。
【0035】
他の添加剤として、活性白土、セピオライト、ベントナイト、パリゴルスタイト、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、黒鉛、フェライトなどを挙げることができる。これらのうち、化学蓄熱材が多孔質となる添加剤が好ましく用いられる。
【0036】
本発明においては、化学蓄熱材を支持体に付着(担持)させて蓄熱体としてもよいし、化学蓄熱材を成形して蓄熱体としてもよい。支持体としては、ハニカム支持体; コルゲート支持体; エキスバンドメタル、パーフォレーテッドメタル(パンチングメタル)などの板状支持体(ラス板)などを挙げることができる。支持体への化学蓄熱材の付着量は、充填率の向上などを考慮し、適宜、設定することができる。
化学蓄熱材は、充填率の向上、頭損失上昇の抑制などを考慮して、ハニカム、コルゲート、円錐体、円錐台体、楕円体、紡錘体、ラシヒリング(RASCHIG RING)、ディクソン(DIXSON)、サドル、マクマホン(Mc MAHON)などの形状に成形することができる。
化学蓄熱材もしくは蓄熱体は、反応器内に、固定床、流動床、移動床、疑似移動床などの形態で、好ましくは固定床もしくは疑似移動床の形態で、設置することができる。
反応器は、連続流通式のものであることが好ましい。連続流通式は、空気を、反応器入口から流入させ、反応器内で化学反応を行わせ、反応器出口から流出させるものである。
【0037】
園芸施設は、圃場を囲むことができるように構成されていることが好ましい。園芸施設は、ガラス製、透明樹脂製などの温室、植物工場などである。
【0038】
一般に、日射(短波放射:紫外線、可視光線、近赤外線)によっておよそ500W/m2のエネルギが、地面放射(長波放射:遠赤外線)によっておよそ100W/m2のエネルギが、生じると言われている。昼間は日射と地面放射の両方が起こり、夜間は地面放射のみが起こる。
【0039】
園芸施設は、地上部に、園芸施設外の空気13と園芸施設内の空気15との間を断熱することができる構造(地上部断熱層14:例えば、ガラス板、樹脂製板、樹脂製フィルム、内張り、外張りなど)を有することが好ましい。地上部断熱層によって、日射のエネルギが空気15に留まりやすくなり、空気15は保温される。
【0040】
さらに、園芸施設は、地下部に、園芸施設外の土壌19と園芸施設内の土壌18との間を断熱することができる構造(地下部断熱層:例えば、樹脂製発泡体など)を有してもよい。深い部分の土壌は大気温度が変動してもほぼ一定の温度を保っているが、浅い部分の土壌は大気温度の変動に従って温度が変動する。土壌19は、夜間の放射冷却によって、通常、温度が下がる。地下部断熱層を設けなかった場合、土壌18は夜間に土壌19によって冷やされる。地下部断熱層を設けると、土壌18から土壌19に逃げる熱が減り、土壌18の温度が地下部断熱層を設けなかった場合に比べて高く維持され、空気15の保温を助ける。地下部断熱層は、好ましくは地表から深さ3mまでの間、より好ましくは地表から深さ4mまでの間、さらに好ましくは地表から深さ5mまでの間に設置しても良い。
【0041】
園芸施設は、植物の生育環境を整えるために、換気扇23、換気窓(換気口)20、循環扇11、温風ダクト24、燃焼式暖房装置、ヒートポンプ式冷暖房装置、太陽光発電装置、蓄電装置、温水貯槽、温水ボイラ、温水パイプ、局所加温システム、遮光材などを有することができる。
換気扇23、換気窓(換気口)20は、例えば、昼間に園芸施設内の温度および/もしくは湿度が高くなりすぎないようにするなどのために、使用することができる。
【0042】
循環扇11、温風ダクト24は、例えば、園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度のムラを小さくするなどのために、使用することができる。
局所加温システムは、例えば、植物の生長点などの局所を加温し、植物の生長を促進させるなどのために、使用することができる。
【0043】
燃焼式暖房装置、ヒートポンプ式冷暖房装置、温水ボイラ、温水貯槽、温水パイプは、例えば、本発明の設備を補助して、園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度を調節するために、使用することができる。ヒートポンプ式冷暖房装置は、暖房以外に、冷房および除湿を行うことができる。
【0044】
太陽光発電装置は日射のエネルギを電気エネルギに変換するために使用することができる。日射を可能な限り多く集めるために、太陽光発電装置は、それのパネルの面が、南中時刻に、太陽にできるだけ正対する傾斜角度で設置することが好ましい。例えば、北緯35度(東京付近)における南中高度は、冬至において約32度(=90-緯度-23.4)、夏至において約78度(=90-緯度+23.4)である。これを考慮して、太陽光発電装置のパネルの面の傾斜角度を設定することが好ましく、例えば、北緯35度においては、傾斜角度を、好ましくは12~58度、より好ましくは20~45度に設定することができる。
蓄電装置は、太陽光発電装置などで生じた電気エネルギを、蓄えておき、必要な時にヒートポンプ式冷暖房装置、自動制御装置、換気扇、循環扇、送風機などの電気で稼働する装置に供給するために、使用することができる。
【0045】
ソーラー式空気加温装置は、吸い込んだ空気を日射のエネルギを利用して暖めることができるように構成されている。ソーラー式空気加温装置は、集熱部と熱交換部とを含む。
【0046】
集熱部としては、平板型集熱部、真空管型集熱部などを挙げることができる。平板型集熱部は、構造が簡単で、安価である。ただ、冬季に集熱を効率的に行うという観点から、真空管型集熱部が好ましい。
真空管型集熱部は、例えば、ガラス製内側管31とガラス製外側管30とからなる二重構造で且つ内側管と外側管との間の空間が真空になっている管壁からなる真空二重ガラス管を含むものである。内側管の外側には集熱膜33が被覆されていてもよい。集熱膜は、例えば、外側から順に、反射防止層、赤外線吸収層および熱伝導層が積層された膜であってもよい。外側管の外側には反射防止膜、防汚膜などが被覆されていてもよい。真空二重ガラス管は、両方の端が開いた細長い筒となっていてもよいし、一方の端が閉じ、もう一方の端が開いた、細長い容器となっていてもよい。
【0047】
真空管型集熱部に対応する熱交換部は、内側管の内側に設置される。熱交換部の一例として、高熱伝導性材料からなる伝熱フィン34、高熱伝導性材料からなる伝熱膜または伝熱プレートなどを挙げることができる。高熱伝導性材料としては、銅、アルミニウムなどを挙げることができる。内側管の内側にある熱交換部に、水、不凍液、空気などの熱媒を接触させることによって、熱媒を温めることができる。
【0048】
内側管の内側にある熱交換部に熱媒を接触させる代わりに、例えば、内側管の中にU字管を曲がった部分を先にして挿入し、U字管に水、不凍液、空気などの熱媒を通して、熱媒を温めることができる(
図4)。
【0049】
内側管の内側にある熱交換部に熱媒を接触させる代わりに、例えば、内側管の中にヒートパイプ39を挿入し、ヒートパイプの蒸発部を温め、ヒートパイプの凝縮部に水、不凍液、空気などの熱媒37を接触させることによって、熱媒を温めることができる(
図5)。凝縮部の外側には熱媒への熱伝導効率を高めるために高熱伝導性材料からなる伝熱フィン34などを設けてもよい。なお、ヒートパイプは、銅やアルミなどの熱伝導率の高い金属などで作ったパイプ、パイプの中に密封された作動液36と呼ぶ少量の液体(純水など)、およびパイプの内側に設置された毛細管構造(ウィック)を含んでなり、パイプの中は、作動液とその蒸気以外が含まれないよう真空状態になっており、作動液の蒸発・凝縮が起きやすくなっている。ヒートパイプの一端を熱源に密着させて熱を得ると、その部分(蒸発部)にある作動液が蒸発して気体となり、熱を潜熱として吸収する。気体はパイプの低温部(凝縮部)に移動する。低温部に移動した作動液は凝縮し、熱を放出して液体に戻る。この仕組みによって高温部の熱を低温部に運ぶ(伝える)働きをする。液体となった作動液は、ウィックの毛細管現象によって蒸発部に戻る。作動液の気化と液化、移動は非常に高速で、かつ連続的に起こる。なお、
図5において、白抜き矢印は作動液の移動を、灰塗り矢印は熱の移動を示す。
【0050】
本発明において、熱媒として水、不凍液などの液体を用いた場合(液体式)は、温められた液体から熱交換によって熱を空気に伝え、空気の温度を高める。熱媒に空気を用いた場合(空気式)は、液体(水、不凍液など)から空気への熱交換を行う必要がないので、日射の利用効率が高い。
【0051】
熱媒に蓄えられた熱は、後述するように化学蓄熱材に蓄える。余剰の熱は、温水槽などにおいて熱媒に蓄えたままにしておいてもよい。そして、熱媒または蓄熱材に蓄えられた熱を利用して、主に夏季において、ナチュラルチラーによる園芸施設の冷房を行うことができる。ナチュラルチラーは、水の蒸発の際に生じる気化熱を利用して冷水をつくるシステムで、蒸発した水を臭化リチウム等の吸収液に吸収させ、吸収液から水を再生する過程で前記の熱を利用する。ナチュラルチラーによって作られた冷水で空気を冷やすことができる。熱を蓄熱材(化学蓄熱材、温水などの熱媒)に蓄えることで、夜間にもナチュラルチラーによる冷房を行うことができる。
【0052】
ソーラー式空気加温装置は、複数の真空管型集熱部を並べて平たく設置したパネルを有するものであることが好ましい。日射を可能な限り多く集めるために、ソーラー式空気加温装置は、集熱部のパネルの面が、南中時刻に、太陽にできるだけ正対する傾斜角度で設置することが好ましい。例えば、北緯35度(東京付近)における南中高度は、冬至において約32度(=90-緯度-23.4)、秋分・春分において約55度(=90-緯度)、夏至において約78度(=90-緯度+23.4)である。これを考慮して、集熱部のパネルの面の傾斜角度を設定することが好ましい。例えば、北緯35度において、冬季にだけソーラー式空気加温装置を利用する場合は、傾斜角度を、好ましくは35~58度、より好ましくは45~55度に設定することができ、夏季にだけソーラー式空気加温装置を利用する場合は、傾斜角度を、好ましくは12~35度、より好ましくは15~30度に設定することができ、ソーラー式空気加温装置を一年中利用する場合は、傾斜角度を、好ましくは12~58度、より好ましくは20~45度に設定することができる。真空管型集熱部に日射を集めるために背後に反射板を設けてもよい。
【0053】
本発明の設備は、日射強度測定器、および日射強度測定器による日射強度の測定値に基づいてソーラー式空気加温装置に吸い込む空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有することが好ましい。日射強度が強いほど、空気に加わる熱量が増えるので、制御装置は、例えば、ソーラー式空気加温装置から流出する空気の温度をおおむね一定にするために、ソーラー式空気加温装置に吸い込む空気の量を増減させるなどの調節を行う。
【0054】
第1輸送ライン6は、ソーラー式空気加温装置から流出する空気を反応器に流入させることができるように構成されている。
昼間にソーラー式空気加温装置から流出する空気は日射によって暖められている。昼間に反応器に流入させる空気は、温度が、例えば、好ましくは90~160℃、より好ましくは100~140℃である。
昼間に反応器に流入する空気は、反応器内に収容された化学蓄熱材を加温する。加温された化学蓄熱材において、脱水とともに吸熱反応が進行し、蓄熱する。反応器から流出する空気は、例えば、第5輸送ライン9を経て、排気16として排出してもよいし、図示しないが、ソーラー式空気加温装置に戻して暖め直してもよい。
【0055】
夜間にソーラー式空気加温装置から流出する空気は、暖められておらず、吸い込んだ空気とほぼ同じ温度を有する。空気は、水蒸気を含んでいる。水蒸気の含有量は気象環境に応じて変わる。例えば、1月の水蒸気含有量は、平均気温と平均湿度に関する気象庁平年値から、東京(5.4℃、51%RH)において約3.56g/m3、富山(3.0℃、82%RH)において約4.89g/m3、新潟(2.5℃、72%RH)において約4.15g/m3、札幌(-3.2℃、69%RH)において約2.68g/m3と推定できる。
夜間に反応器に流入する空気として、ソーラー式空気加温装置を通さずに、第4輸送ライン8を経て送られる園芸施設内の空気15をそのままおよび/もしくは第3輸送ライン7を経て送られる園芸施設外の空気13をそのまま用いることができる。この配管は、例えば、弁aを閉じ、弁bおよび/もしくは弁eを開くことで、実現できる。このような弁構成とすることによって、頭損失を減らすことができる。
夜間に反応器に流入する空気中の水蒸気が、反応器内に収容された化学蓄熱材に吸水され発熱反応が進行し、放熱する。放たれた熱は空気を暖め、暖まった空気は反応器から流出する。夜間に反応器から流出する空気は、吸水によって、水含有量が、反応器に流入する空気に比べて、少ない。
【0056】
本発明の設備は、園芸施設内の空気の温度および湿度を測定することができるように構成された温湿度測定器、園芸施設内の空気の温度を測定することができるように構成された温度測定器もしくは園芸施設内の空気の湿度を測定することができるように構成された湿度測定器、および温湿度測定器、温度測定器もしくは湿度測定器による園芸施設内の空気の温度および/もしくは湿度の測定値に基づいて反応器に流入させる空気の量を調節することができるように構成された制御装置をさらに有することが好ましい。化学蓄熱材から放たれる熱の量は吸水量に比例する。空気に含まれる水の量が同じであるとき、反応器に流入させる空気の量を増やすと、放熱量が増える。この制御装置は、園芸施設内の空気の温度が低いときおよび/もしくは湿度が高いときに、反応器に流入させる空気の量を増やすように調節する。
【0057】
第2輸送ライン10は、反応器から流出する空気を園芸施設内に流入させることができるように構成されている。
第2輸送ライン10を経て送り出した暖まった空気は、温風ダクトにて園芸施設内に振り分けることができる。温風ダクトは、例えば、側面に通気孔が穿たれた樹脂製や布製のチューブであることができる。園芸施設内に暖まった空気を万遍なく送るために温風ダクトは分岐していてもよい。通気孔を通って暖まった空気が園芸施設内に送り出される。反応器に近いほど温風ダクト内の空気の温度は高いので、反応器に近いほど通気孔の数を少なくしておよび/もしくは孔径を小さくして、園芸施設内に送り出される空気の量を調節し、園芸施設内への熱エネルギ供給量を均一にすることが好ましい。
【0058】
送風機は、園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気を吸い込み且つそれを送り出すことができるように構成されている。送風機は、1基のみであっても、複数基であってもよい。例えば、送風機は、反応器の入口に近い第1輸送ライン6に設置(
図1参照)してもよいし、反応器の出口に近い第2輸送ライン10と第5輸送ライン9とにそれぞれ設置してもよいし、ソーラー式空気加温装置の吸気口と第3輸送ライン7および/もしくは第4輸送ライン8とにそれぞれ設置してもよい。
【0059】
放熱運転時に反応器から流出する空気は、温度が、例えば、好ましくは20~100℃、より好ましくは30~80℃である。放熱運転時に反応器から流出する空気は、水分量が、例えば、好ましくは0~50体積%、より好ましくは0~20体積%である。温度および/もしくは湿度を調整するために、放熱運転時に反応器から流出する空気に、園芸施設外もしくは園芸施設内の空気を混ぜて、希釈してもよい。
【0060】
植物は、高温多湿で、風通しが悪くなると、カビ、細菌、ウイルスなどによって、罹病することがある。化学蓄熱材は放熱の際に吸水が起こるので、放熱運転時に反応器から流出する空気に含まれる水の量は、園芸施設外の空気および/もしくは園芸施設内の空気よりも少ない。このような低含水量の空気は、園芸施設内の除湿に寄与し、植物病害の防止に役立つ。
【0061】
以上のとおり、本発明の設備に関して、例示的な実施形態を記載した。本発明の設備の変形例及び変更例は、前述した実施形態の説明を読み、理解すると、他者にも思いつくかも知れない。例示的な実施形態は、例えば、特許請求の範囲に記載のもの又はその均等物によって、本出願に付与される保護の範囲に入る限り、全てのかかる変形例及び変更例を含むと解釈されるものとする。
【符号の説明】
【0062】
1:園芸施設
2:ソーラー式空気加温装置
3:反応器
4:送風機
6:第1輸送ライン
7:第3輸送ライン
8:第4輸送ライン
9:第5輸送ライン
10:第2輸送ライン
11:循環扇
12:日射
13:園芸施設外空気
14:地上部断熱層
15:園芸施設内空気
16:排気
17:温風
18:園芸施設内土壌
19:園芸施設外土壌
20:換気窓
21:植物
22:化学蓄熱材
23:換気扇
24:温風ダクト
25:地面放射
a,b,c,d,e,f:バルブ
30:外側管
31:内側管
32:真空
33:集熱膜
34:伝熱フィン
35:プラグ
36:作動液
37:熱媒(例えば、空気)
38:ダクト
39:ヒートパイプ
40:U字管