(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032542
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】移送装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B65G1/04 551Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136241
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】397003219
【氏名又は名称】司ゴム電材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】小泉 徹洋
(72)【発明者】
【氏名】和田 芳美
(72)【発明者】
【氏名】舘野 博明
(72)【発明者】
【氏名】塚本 栄伸
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022JJ08
3F022KK16
3F022MM11
(57)【要約】
【課題】作業者を限定せず、メンテナンスフリーで使用可能な移送装置を提供すること。
【解決手段】移送装置1は、後付けで棚に設置される。移送装置1は、棚に対して左右方向に移動可能な左右可動フレーム10と、左右可動フレーム10内を棚に対して上下方向に移動可能な上下可動フレーム30と、上下可動フレーム30に接続されたローラーテーブル50と、ローラーテーブル50に設置され、上下可動フレーム30の移動を制御するグリップ板と、を備えている。上下可動フレーム30は、グリップ板に追従して動作するストッパーブラケットを備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後付けで棚に設置される移送装置であって、
前記棚に対して左右方向に移動可能な左右可動フレームと、
前記左右可動フレーム内を前記棚に対して上下方向に移動可能な上下可動フレームと、
前記上下可動フレームに接続されたローラーテーブルと、
前記ローラーテーブルに設置され、前記上下可動フレームの移動を制御するグリップ板と、
を備え、
前記上下可動フレームは、前記グリップ板に追従して動作するストッパーブラケットを備えている、
移送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移送装置において、
前記左右可動フレームは、前記棚に設置された吊りレールにより吊り下げられている、
移送装置。
【請求項3】
請求項1に記載の移送装置において、
前記上下可動フレームは、上下方向に移動する際に前記上下可動フレームを垂直方向に保持する垂直保持ローラーを備えている、
移送装置。
【請求項4】
請求項1に記載の移送装置において、
前記上下可動フレームは、前記左右可動フレームに吊り下げられている、
移送装置。
【請求項5】
請求項1に記載の移送装置において、
前記ローラーテーブルは、折り畳みヒンジにより前記上下可動フレームと接続されている、
移送装置。
【請求項6】
請求項5に記載の移送装置において、
前記ストッパーブラケットが、前記上下可動フレームを移動可能な状態である場合、
前記ローラーテーブルを回転させるように上方に押し上げることで、前記ローラーテーブルが折り畳まれる、
移送装置。
【請求項7】
請求項1に記載の移送装置において、
前記左右可動フレームは、前記棚の天板上を左右方向に移動する第1揺れ抑制ローラーを備えている、
移送装置。
【請求項8】
請求項1に記載の移送装置において、
前記左右可動フレームは、前記棚の下部を左右方向に移動する第2揺れ抑制ローラーを備えている、
移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫や工場等の作業スペースには、パーツを収納したパーツボックスが棚に設置されている。ピッキング作業時には、移送装置を用いてパーツボックスの移送作業が行われる。
【0003】
例えば、特許文献1には、移送装置として電動のスタッカークレーンが開示されている。特許文献1によれば、スタッカークレーンの昇降台は、その前後両側に連結した昇降用チェーンにて吊下げ支持され、この昇降用チェーン8は、上部フレームに設けた案内スプロケットと一方の昇降マストに設けた案内スプロケットとに巻き掛けられて、走行車体の一端に装備した巻き取りドラムに連結される。
【0004】
また、特許文献1によれば、巻き取りドラムを、いわゆるインバータ式のモータである昇降用電動モータにて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーンの繰り出しや巻き取り操作で昇降台を駆動昇降させるように構成されている。
【0005】
また、特許文献1によれば、スタッカークレーンは、上部位置規制用ローラにて倒れ止めされながら、走行用電動モータによる駆動で走行レールに沿って自走自在に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の構成では、制御盤、操作パネル、電源ボックス等を配置する場所が必要である。また、これに伴い、電源供給用および信号用の配線類が複雑に配置されてしまう。また、定期的なメンテナンスが必要となるため、使用できない期間が発生するとともに、メンテナンス費用が必要になる。また、移送装置の操作方法を覚える必要があり、作業者が限定されてしまう。
【0008】
そこで、本発明は、作業者を限定せず、メンテナンスフリーで使用可能な移送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の代表的な実施の形態による移送装置は、後付けで棚に設置される。移送装置は、棚に対して左右方向に移動可能な左右可動フレームと、左右可動フレーム内を棚に対して上下方向に移動可能な上下可動フレームと、上下可動フレームに接続されたローラーテーブルと、ローラーテーブルに設置され、上下可動フレームの移動を制御するグリップ板と、を備えている。上下可動フレームは、グリップ板に追従して動作するストッパーブラケットを備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業者を限定せず、メンテナンスフリーで使用可能な移送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態1に係るパーツリフタが棚に設置された状態を例示する図である。
【
図2】パーツリフタの構成を例示する斜視図である。
【
図3】左右可動フレームの構成を例示する図である。
【
図4】カウンターウェイトの構成を例示する図である。
【
図5】上下可動フレームの構成を例示する図である。
【
図6】ローラーテーブルの構成を例示する図である。
【
図7】グリップ板による上下可動フレームの操作を説明する図である。
【
図9】パーツリフタの使用方法を説明する図である。
【
図10】パーツリフタの使用方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は適宜省略する。
【0013】
<パーツリフタの構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係るパーツリフタが棚に設置された状態を例示する図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るパーツリフタ1は、吊りレール90により吊り下げられた状態で棚に設置される。このように、パーツリフタ1は、後付けで棚100に設置される。
【0014】
なお、棚100の正面に対して左右方向(幅方向)をX方向、棚100の正面に対して前後方向(奥行方向)をY方向、棚100の正面に対して上下方向(高さ方向)をZ方向とする。具体的には、棚100の正面に対して右方向を+X方向、棚100の正面に対して手前方向を+Y方向、棚100の上方向を+Z方向とする。
【0015】
図2は、パーツリフタの構成を例示する斜視図である。
図2に示すように、移送装置としてのパーツリフタ1は、左右可動フレーム10、上下可動フレーム30、パーツボックスBOXを載置するローラーテーブル50等を備えている。上下可動フレーム30は、左右可動フレーム10内に設置され、ローラーテーブル50は、上下可動フレーム30に取り付けられる。作業者は、左右可動フレーム10および上下可動フレーム30を動かすことにより、ローラーテーブル50を所定の位置へ移動させることができる。そして、作業者は、所定の位置で、棚100からローラーテーブル50へのパーツボックスBOXの移動、ローラーテーブル50から棚100へのパーツボックスBOXの移動、ローラーテーブル50に載置したパーツボックスBOXからのパーツのピッキング等を行う。
【0016】
<<左右可動フレーム>>
左右可動フレーム10は、吊りレール90に吊り下げられ、吊りレール90に沿って、棚100の正面に対して左右方向(X方向)に移動可能なフレームである。
図3は、左右可動フレームの構成を例示する図である。
図3(a)は左右可動フレーム10の正面図、
図3(b)は左右可動フレーム10の背面図、
図3(c)は左右可動フレーム10の左側面図、
図3(c)は左右可動フレーム10の平面図、
図3(e)は左右可動フレーム10の背面側からの斜視図である。
図3(a)-
図3(e)の各図に示すように、左右可動フレーム10は、本体フレーム(第1本体フレーム)11、吊りローラー12a、12b、揺れ抑制ローラー(第1揺れ抑制ローラー)13a、揺れ抑制ローラー(第2揺れ抑制ローラー)13b、上限ストッパー14a、14b、下限ストッパー15a、15b、上部ワイヤープーリー16a、16b、下部ワイヤープーリー17a、17b、カウンターウェイトカバー18a、18b等を備えている。
【0017】
本体フレーム11は、左右可動フレーム10のメインフレームであり、パーツリフタ1の各部材を支持するフレームである。本体フレーム11は、例えば、上部ワイヤープーリー16a、16b、下部ワイヤープーリー17a、17bを介してワイヤーで吊り下げられた上下可動フレーム30を支持する。本体フレーム11は、正面側(あるいは背面側)から見て縦長の長方形の枠状に形成されている。
【0018】
吊りローラー12aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの上部に設けられる。吊りローラー12bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの上部に設けられる。吊りローラー12a、12bは、吊りレール90にそれぞれ嵌め込まれ、これにより、本体フレーム11ひいてはパーツリフタ1が吊り下げられる。
【0019】
揺れ抑制ローラー13aは、取付部材13cを介して本体フレーム11の上部フレーム11aに取り付けられる。一方、揺れ抑制ローラー13bは、本体フレーム11の下部フレーム11b取り付けられる。揺れ抑制ローラー13a、13bは、パーツリフタ1が移動する際の揺れを抑えるために設けられている。揺れ抑制ローラー13aは、棚100の天板上を左右方向に移動する。なお、揺れ抑制ローラー13aは、渡り板101を介して隣り合う棚100の間を移動する。
【0020】
揺れ抑制ローラー13bは、棚100の下部のフレーム100b(
図1を参照)を左右方向に移動する。揺れ抑制ローラー13a、13bは、両方設けられることが好ましいが、いずれか一方のみでもよい。一方の揺れ抑制ローラーのみでも、パーツリフタ1の揺れを抑えることが可能である。
【0021】
上限ストッパー14a、14bは、上下可動フレーム30の可動範囲の上限を規定する部材である。上限ストッパー14aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの上部に設けられる。上限ストッパー14bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの上部に設けられる。上限ストッパー14a、14bは、例えばナットやネジ等の簡易な部材で構成されてもよい。また、上限ストッパー14a、14bには、上下可動フレーム30が接触した際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材が設けられてもよい。
【0022】
下限ストッパー15a、15bは、上下可動フレーム30の可動範囲の下限を規定する部材である。下限ストッパー15aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの下部に設けられる。下限ストッパー15bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの下部に設けられる。下限ストッパー15a、15bは、例えばナットやネジ等、上限ストッパー14a、14bと同様の部材が用いられてもよい。また、下限ストッパー15a、15bにも、上限ストッパー14a、14bと同様に、上下可動フレーム30が接触した際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材が設けられてもよい。
【0023】
上部ワイヤープーリー16a、16b、下部ワイヤープーリー17a、17bは、上下可動フレーム30を吊り下げるための部材である。上部ワイヤープーリー16aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの上端付近、または上部フレーム11aのサイドフレーム11cと接する場所付近に設けられる。上部ワイヤープーリー16bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの上端付近、または上部フレーム11aのサイドフレーム11dと接する場所付近に設けられる。
【0024】
下部ワイヤープーリー17aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの下端付近、または下部フレーム11bのサイドフレーム11cと接する場所付近に設けられる。下部ワイヤープーリー17bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの下端付近、または下部フレーム11bのサイドフレーム11dと接する場所付近に設けられる。
【0025】
上部ワイヤープーリー16aおよび下部ワイヤープーリー17aは、対になって用いられる。上部ワイヤープーリー16aには、上下可動フレーム30の上部ワイヤー固定部35aとカウンターウェイト25a(いずれも詳しくは後述する)とを接続するワイヤー21aが掛けられる。一方、下部ワイヤープーリー17aには、上下可動フレーム30の下部ワイヤー固定部36a(詳しくは後述する)とカウンターウェイト25aとを接続するワイヤー22aが掛けられる。上部ワイヤープーリー16aおよび下部ワイヤープーリー17aは、互いに協働して上下可動フレーム30を上下方向にスムーズに移動させる。
【0026】
同様に、上部ワイヤープーリー16bおよび下部ワイヤープーリー17bは、対になって用いられる。上部ワイヤープーリー16bには、上下可動フレーム30の上部ワイヤー固定部35bとカウンターウェイト25b(いずれも詳しくは後述する)とを接続するワイヤー21bが掛けられる。一方、下部ワイヤープーリー17bには、上下可動フレーム30の下部ワイヤー固定部36b(詳しくは後述する)とカウンターウェイト25bとを接続するワイヤー22bが掛けられる。上部ワイヤープーリー16bおよび下部ワイヤープーリー17bは、互いに協働して上下可動フレーム30を上下方向にスムーズに移動させる。
【0027】
図4は、カウンターウェイトの構成を例示する図である。
図4(a)は、正面側または背面側から見たカウンターウェイト25a、25bを示している。
図4(b)は、側面側から見たカウンターウェイト25a、25bを示している。なお、カウンターウェイトに関しては、主にカウンターウェイト25aを例にして説明するが、カウンターウェイト25bもカウンターウェイト25aと同様である。
【0028】
図4(a)に示すように、カウンターウェイト25aは、縦長の複数のプレートが接続された構成となっている。
図4(a)では、サイズが大きいプレート1枚と、サイズが小さいプレート3枚が積層された構成となっている。カウンターウェイト25aの重量は、各サイズのプレートの枚数により調整可能である。カウンターウェイト25a、25bの重量は、上下可動フレーム30の重量、およびパーツを含むパーツボックスBOXの重量を考慮して調整される。また、カウンターウェイト25a、25bの重量は、同じであることが好ましい。
【0029】
カウンターウェイト25aの上端付近には、ワイヤー21aの一端が接続されている。ワイヤー21aの他端は、上下可動フレーム30の上部ワイヤー固定部35aと接続されている。一方、カウンターウェイト25aの下端付近には、ワイヤー22aの一端が接続されている。ワイヤー22aの他端は、上下可動フレーム30の下部ワイヤー固定部36aと接続されている。カウンターウェイト25aとワイヤー21a、22aとの接続は、
図4(b)に示すように、サイズが大きいプレートで行われることが好ましい。
【0030】
また、カウンターウェイト25aの内側(サイドフレーム11c側)には、カウンターウェイト25aが移動する際にサイドフレーム11cを保護するためのウェイトガイド26aが設けられている。ウェイトガイド26aは、
図4(b)に示すように、ワイヤー21a、22aと同様、サイズが大きいプレートに固定されることが好ましい。
【0031】
カウンターウェイトカバー18a、18bは、対応するカウンターウェイト25a、25bを保護する部材である。カウンターウェイトカバー18aは、本体フレーム11の右側(+X側)のサイドフレーム11cの外側を下端から上端の手前まで(例えば上限ストッパー14aの手前まで)覆うように設置される。サイドフレーム11cの外側とカウンターウェイトカバー18aとの間には、カウンターウェイト25aが上下に移動可能な空間が形成される。
【0032】
同様に、カウンターウェイトカバー18bは、本体フレーム11の左側(-X側)のサイドフレーム11dの外側を下端から上端の手前まで(例えば上限ストッパー14bの手前まで)覆うように設置される。サイドフレーム11dの外側とカウンターウェイトカバー18bとの間には、カウンターウェイト25bが上下に移動可能な空間が形成される。
【0033】
<<上下可動フレーム>>
次に、上下可動フレーム30について説明する。
図5は、上下可動フレームの構成を例示する図である。
図5(a)は、上下可動フレーム30の背面側からの斜視図である。
図5(b)は、上下可動フレーム30の平面図である。
図5(c)は、上下可動フレーム30の背面図である。
図5(d)は、上下可動フレーム30の左側面図である。
図5(d)は、上下可動フレーム30の下方側からの斜視図である。なお、
図5の各図には、上下可動フレーム30に接続されるローラーテーブル50も併せて示されている。
【0034】
図5の各図に示すように、上下可動フレーム30は、本体フレーム(第2本体フレーム)31、上部垂直保持ローラー32a、32b、下部垂直保持ローラー33a、33b、上部ワイヤー固定部35a、35b、下部ワイヤー固定部36a、36b、ワイヤーテンション調整ブラケット37a、37b、ストッパーブラケット38a、38b、ストッパーブラケット取付部材39a、39b、折り畳みヒンジ40a、40b等を備えている。
【0035】
本体フレーム31は、上下可動フレーム30のメインフレームであり、上下可動フレーム30に接続される各部材を支持するフレームである。本体フレーム31は、例えば、後述するストッパーブラケット38a、38b、折り畳みヒンジ40a、40bによりローラーテーブル50を支持する。本体フレーム31は、正面側あるいは背面側から見て正方形の枠状に形成されている。
【0036】
上部垂直保持ローラー32a、32b、下部垂直保持ローラー33a、33bは、上下可動フレーム30gが上下方向に移動する際に、上下可動フレーム30を垂直方向に保持する部材である。上部垂直保持ローラー32aは、本体フレーム31のサイドフレーム31aの中央付近で背面側に設置される。上部垂直保持ローラー32aは、正面側から見た場合に、サイドフレーム31aの外側に露出している。下部垂直保持ローラー33aは、本体フレーム31のサイドフレーム31aの下端付近で正面側に設置される。下部垂直保持ローラー33aは、背面側から見た場合に、サイドフレーム31aの一部が外側に露出している。そして、左右可動フレーム10に上下可動フレーム30が設置されると、上部垂直保持ローラー32aおよび下部垂直保持ローラー33aで本体フレーム11のサイドフレーム11cを挟み込んだ状態となる。
【0037】
一方、上部垂直保持ローラー32bは、本体フレーム31のサイドフレーム31bの中央付近で背面側に設置される。上部垂直保持ローラー32bは、正面側から見た場合に、サイドフレーム31bの外側に露出している。下部垂直保持ローラー33bは、本体フレーム31のサイドフレーム31bの下端付近で正面側に設置される。下部垂直保持ローラー33bは、背面側から見た場合に、サイドフレーム31bの一部が外側に露出している。そして、左右可動フレーム10に上下可動フレーム30が設置されると、上部垂直保持ローラー32bおよび下部垂直保持ローラー33bで本体フレーム11のサイドフレーム11dを挟み込んだ状態となる。
【0038】
上部ワイヤー固定部35a、35b、下部ワイヤー固定部36a、36bは、カウンターウェイトと接続されたワイヤーを固定する部材である。上部ワイヤー固定部35aは、本体フレーム31のサイドフレーム31aの背面側の上端付近に設けられ、カウンターウェイト25aと接続されたワイヤー21aを固定する。下部ワイヤー固定部36aは、本体フレーム31のサイドフレーム31aの背面側の下端付近に設けられ、カウンターウェイト25aと接続されたワイヤー22bを固定する。下部ワイヤー固定部36aは、例えばピン状の部材であり、リング状に形成されたワイヤー22aの端部をピンに掛けることでワイヤー22aを固定する。
【0039】
一方、上部ワイヤー固定部35bは、本体フレーム31のサイドフレーム31bの背面側の上端付近に設けられ、カウンターウェイト25bと接続されたワイヤー21bを固定する。下部ワイヤー固定部36bは、本体フレーム31のサイドフレーム31bの背面側の下端付近に設けられ、カウンターウェイト25bと接続されたワイヤー22bを固定する。下部ワイヤー固定部36bは、下部ワイヤー固定部36aと同様、例えばピン状の部材であり、リング状に形成されたワイヤー22bの端部をピンに掛けることでワイヤー22bを固定する。このように、上下可動フレーム30は、左右可動フレーム10に吊り下げられている。
【0040】
ワイヤーテンション調整ブラケット37a、37bは、ワイヤーのテンションを調整する部材である。ワイヤーテンション調整ブラケット37aは、本体フレーム31のサイドフレーム31aの背面側の下端付近に設けられる。ワイヤーテンション調整ブラケット37aは、第1パーツ37a_1、下部ワイヤー固定部36aと接続された第2パーツ37a_2、第1パーツ37a_1と第2パーツ37a_2とを接続するテンション調整部材37a_3を備えている。第1パーツ37a_1は、サイドフレーム31aに固定されているが、第2パーツ37a_2は、上下方向に移動可能となるようにサイドフレーム31aに設置されている。
【0041】
テンション調整部材37a_3により第2パーツ37a_2を上方に移動させると、第2パーツ37a_2と接続された下部ワイヤー固定部36aも上方に移動する。これにより、下部ワイヤー固定部36aに固定されたワイヤー22aの端部が上方に引き上げられ、ワイヤー22aおよびワイヤー21aのテンションが高くなる。
【0042】
一方、テンション調整部材37a_3により第2パーツ37a_2を下方に移動させると、第2パーツ37a_2と接続された下部ワイヤー固定部36aも下方に移動する。これにより、下部ワイヤー固定部36aに固定されたワイヤー22aの端部が下方に引き下げられ、ワイヤー22aおよびワイヤー21aのテンションが低くなる。このようにして、ワイヤー21a、22aのテンションが調整される。
【0043】
ワイヤーテンション調整ブラケット37bは、第1パーツ37b_1、下部ワイヤー固定部36bと接続された第2パーツ37b_2、第1パーツ37b_1と第2パーツ37b_2とを接続するテンション調整部材37b_3を備えている。第1パーツ37b_1は、サイドフレーム31bに固定されているが、第2パーツ37b_2は、上下方向に移動可能となるようにサイドフレーム31bに設置されている。ワイヤー21b、22bのテンションの調整方法は、ワイヤーテンション調整ブラケット37aと同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0044】
ストッパーブラケット38a、38bは、上下可動フレーム30を左右可動フレーム10に固定する部材である。ストッパーブラケット38aは、ストッパーブラケット取付部材39aを用いて、本体フレーム31のサイドフレーム31aに設置される。ストッパーブラケット38aは、背面側から見た場合に、サイドフレーム31aの外側に露出している。
【0045】
ストッパーブラケット38aは、第1パーツ38a_1、第2パーツ38a_2を備えている。第1パーツ38a_1は、
図5に示すように、上下方向に延在する平板で、上端付近には間隔を開けて背面側へ突出した2つの突部を備えている。第2パーツ38a_2は、内側へ左右方向に延在する平板で、後述するストッパーリンク62aと連動して前後方向に移動可能である。第1パーツ38a_1は、第2パーツ38a_2と連動して、ストッパーブラケット取付部材39aを軸として前後方向に移動可能である。
【0046】
ストッパーブラケット38bは、ストッパーブラケット取付部材39bを用いて、本体フレーム31のサイドフレーム31bに設置される。ストッパーブラケット38bは、背面側から見た場合に、サイドフレーム31bの外側に露出している。
【0047】
ストッパーブラケット38bは、第1パーツ38b_1、第2パーツ38b_2を備えている。第1パーツ38b_1は、
図5に示すように、上下方向に延在する平板で、上端付近には間隔を開けて背面側へ突出した2つの突部を備えている。第2パーツ38b_2は、内側へ左右方向に延在する平板で、後述するストッパーリンク62bと連動して前後方向に移動可能である。第1パーツ38b_1は、第2パーツ38b_2と連動して、ストッパーブラケット取付部材39bを軸として前後方向に移動可能である。
【0048】
第1パーツ38a_1の2つの突部、および第1パーツ38b_1の2つの突部が、左右可動フレーム10のサイドフレーム11cおよびサイドフレーム11dのストッパーナット19をそれぞれ上下方向から挟み込んだ状態では、上下可動フレーム30が固定される。これに対し、第1パーツ38a_1の2つの突部、および第1パーツ38b_1の2つの突部が、ストッパーナット19から離れた状態では、上下可動フレーム30は上下に移動可能となる。
【0049】
折り畳みヒンジ40a、40bは、ローラーテーブル50を上下可動フレーム30に接続する部材である。折り畳みヒンジ40aの一端は、上下可動フレーム30のサイドフレーム31aの内側の面に接続され、折り畳みヒンジ40aの他端は、ローラーテーブル50のサイドフレーム31a側の外側の面に接続される。一方、折り畳みヒンジ40bの一端は、上下可動フレーム30のサイドフレーム31bの内側の面に接続され、折り畳みヒンジ40bの他端は、ローラーテーブル50のサイドフレーム31b側の外側の面に接続される。
【0050】
折り畳みヒンジ40aは、サイドフレーム31a側の第1パーツ40a_1、ローラーテーブル50側の第2パーツ40a_2、第1パーツ40a_1と第2パーツ40a_2とを接続する接続部40a_3を備えている。同様に、折り畳みヒンジ40bは、サイドフレーム31b側の第1パーツ40b_1、ローラーテーブル50側の第2パーツ40b_2、第1パーツ40b_1と第2パーツ40b_2とを接続する接続部40b_3を備えている。
【0051】
ローラーテーブル50が開いた状態では、折り畳みヒンジ40aの延在方向に対し、接続部40a_3が第1パーツ40a_1および第2パーツ40a_2より僅かに下がっている。同様に、ローラーテーブル50が開いた状態では、折り畳みヒンジ40bの延在方向に対し、接続部40b_3が第1パーツ40b_1および第2パーツ40b_2より僅かに下がっている。この状態でローラーテーブル50を折り畳もうとすると、接続部40a_3、40b_3に下方向の力が働き、接続部40a_3、40b_3がストッパーの役割を果たすため、折り畳みヒンジ40a、40bを折り畳むことができない。このよう構造とすることで、折り畳みヒンジ40a、40b、ひいてはローラーテーブル50gが容易に折り畳まれないようになっている。
【0052】
一方、ローラーテーブル50の手前側の端部を上方に持ち上げつつ、折り畳みヒンジ40aの接続部40a_3、40b_3を上方に持ち上げると、折り畳みヒンジ40aが接続部40a_3を軸にして折り畳まれ、折り畳みヒンジ40bが接続部40b_3を軸にして折り畳まれる。これにより、ローラーテーブル50を上下可動フレーム30側に折り畳むことができる。
【0053】
上下可動フレーム30とローラーテーブル50とを連携させた動作については、後で説明する。
【0054】
<<ローラーテーブル>>
次に、ローラーテーブル50について説明する。ローラーテーブル50は、棚100から取り出したパーツボックスBOXを設置するためのテーブルである。また、ローラーテーブル50は、上下可動フレーム30の移動を制御する機能も備えている。
【0055】
図6は、ローラーテーブルの構成を例示する図である。
図6(a)は、ローラーテーブル50の背面側からの斜視図である。
図6(b)は、ローラーテーブル50の正面図である。
図6(c)は、ローラーテーブル50の左側面図である。
図6(d)は、ローラーテーブル50の平面図である。
図6(e)および
図6(f)は、ローラーテーブル50の底面図である。なお、
図6(e)は、グリップ板61が引かれていない状態を示す図であり、
図6(f)は、グリップ板61が引かれた状態を示す図である。
【0056】
図6に示すように、ローラーテーブル50は、テーブルフレーム51、ローラー52、停止ピン53、グリップ板61、ストッパーリンク62a、62b、引き出しトレイ70等を備えている。
【0057】
テーブルフレーム51は、棚100から取り出したパーツボックスBOX、あるいは棚に戻すパーツボックスBOXを一時的に載置する。
図6に示すように、テーブルフレーム51は、複数のフレームを組み合わせて構成されてもよいし、グリップ板61のグリップ61aが操作できる範囲で、一部に板状部材が用いられてもよい。
【0058】
ローラー52は、棚100とローラーテーブル50との間でパーツボックスBOXをスムーズに移動させる。ローラー52は、テーブルフレーム51の背面側に設置されている。
【0059】
停止ピン53は、テーブルフレーム51に載置されたパーツボックスBOXの手前側からの落下を防止する部材である。パーツボックスBOXをテーブルフレーム51に載置する際、勢い余ってパーツボックスBOXが落下するおそれがあるが、停止ピン53が手前側へのパーツボックスBOXを止めることができるので、パーツボックスBOXの落下を防止することができる。
図6において、停止ピン53は、テーブルフレーム51の手前側に2本設置されているが、停止ピン53の本数はこれに限定されない。
【0060】
グリップ板61は、上下可動フレーム30の動作を制御する部材である。グリップ板61は、前後方向に延在する板状部材で、テーブルフレーム51に前後方向に移動可能に設置されている。グリップ板61の正面側(手前側)にはグリップ板61を操作するグリップ61aが形成されている。グリップ板61の背面側には、ストッパーリンク62a、62bが接続されている。
【0061】
ストッパーリンク62a、62bは、グリップ板61の操作を、それぞれ対応するストッパーブラケット38a、38bへ伝達する部材である。ストッパーリンク62a、62bは、左右方向に延在する細長の平板である。ストッパーリンク62aの一端側は、固定部材62a_1を用いてグリップ板61に接続されている。ストッパーリンク62aの一端側には、細長の開口部62a_2が形成されている。ストッパーリンク62aの他端側は、固定部材62a_3によりフレーム51aに回転可能に接続されている。ストッパーリンク62aは、固定部材62a_1が開口部62a_2に位置する範囲内で回転可能である。
【0062】
同様に、ストッパーリンク62bの一端側は、固定部材62b_1を用いてグリップ板61に接続されている。ストッパーリンク62bの一端側には、細長の開口部62b_2が形成されている。ストッパーリンク62bの他端側は、固定部材62b_3によりフレーム51bに回転可能に接続されている。ストッパーリンク62bは、固定部材62b_1が開口部62b_2に位置する範囲内で回転可能である。
【0063】
<<<上下可動フレームの操作方法>>>
ここで、グリップ板61による上下可動フレームの操作について説明する。
図7は、グリップ板による上下可動フレームの操作を説明する図である。
図7(a)は、グリップ61aが引かれていない状態を示している。
図7(b)は、グリップ61aが引かれた状態を示している。
【0064】
グリップ61aが引かれていないとき、ストッパーリンク62a、62bは、左右方向に並行に配置された状態となっている。この場合、ストッパーブラケット38aの第2パーツ38a_2、ストッパーブラケット38bの第2パーツ38b_2は、対応するストッパーリンク62a、62bにより押されていないので、ストッパーブラケット38a、38bが、左右可動フレーム10のサイドフレームのストッパーナット19を挟み込んだ状態となっている(
図6(e)、
図7(a))。
【0065】
一方、グリップ61aが引かれたとき、ストッパーリンク62a、62bの一端側は、固定部材62a_3、62b_3を軸としてグリップ61a側(手前側)に回転し、ストッパーリンク62a、62bの他端側は、固定部材62a_3、62b_3をそれぞれ軸として背面側に回転する。
【0066】
これにより、ストッパーブラケット38aの第2パーツ38a_2、ストッパーブラケット38bの第2パーツ38b_2は背面側へ押し出される。これにより、ストッパーブラケット38aの第1パーツ38a_1、ストッパーブラケット38bの第1パーツ38b_1は、グリップ61a側(手前側)へ回転し、ストッパーナット19から外れる(
図6(f)、
図7(b))。この状態でグリップ板61、ひいてはローラーテーブル50を上下方向に移動させることにより、上下可動フレーム30を移動させることができる。このように、ストッパーブラケット38a、38bは、グリップ板61に追従して動作する。
【0067】
ここで、
図6の説明に戻る。引き出しトレイ70は、パーツボックスBOXから取り出したパーツを一時的に取り置くための部材である。引き出しトレイ70は、テーブルフレーム51の底面側に設置されている。左右方向に延在するフレーム71、72がテーブルフレーム51の底面側に設置され、引き出しトレイ70は、フレーム71、72により左右方向に移動可能に保持されている。
図6の例では、引き出しトレイ70は、右方向(+X方向)に引き出されるが、左方向(-X方向)に引き出されるようにしてもよい。
【0068】
<<吊りレール>>
次に、吊りレール90について説明する。
図8は、吊りレールの構成を例示する図である。
図8(a)は、吊りレール90の斜視図である。
図8(b)は、吊りレール90の平面図である。
図8(c)は、吊りレール90の正面図である。
図8(d)は、吊りレール90の右側面図である。
図8(e)は、吊りレール90と棚100との接続構造を拡大して示す図である。
【0069】
図8に示すように、吊りレール90は、左右方向に延在する細長の部材である。吊りレール90は、棚100の支柱102上部の取付ブラケット91により棚100の天板に固定されている。取付ブラケット91は、例えば、板状部材91a、丸環ボルト91b、固定ピン91cを備えている。板状部材91aは、一方で吊りレール90と接続され、他方で板状部材91aを通した丸環ボルト91bに固定ピン91bを差し込むことにより棚100に固定される。
【0070】
図8(d)に示すように、吊りレール90の内部には、左右可動フレーム10の吊りローラー12a、12bを通して保持する溝90aが形成されている。吊りローラー12a、12bを溝90aに通した状態で、左右可動フレーム10、ひいてはパーツリフタ1は、吊りレール90に沿って左右方向に移動することができる。
【0071】
<パーツリフタの使用方法の具体例>
次に、パーツリフタ1の使用方法について具体的に説明する。
図9、
図10は、パーツリフタの使用方法を説明する図である。
【0072】
図9に示すように、パーツリフタ1は、パーツボックスBOXを移動(移送)させるときの状況を示す図である。例えば、新たに搬入したパーツボックスBOXは、
図9(a)に示すようにローラーテーブル50に載置される。そして、作業者は、グリップ61aを握ってグリップ板61を引くことで、ストッパーブラケット38a、38bをストッパーナット19から外す。そして、作業者は、グリップ61aを握ったまま、ローラーテーブル50を上方に押し上げることで、上下可動フレーム30を所望の高さまで移動させる(
図9(b))。
【0073】
そして、作業者は、ストッパーブラケット38a、38bの高さをストッパーナット19の位置に合わせ、グリップ61aを離す。これにより、ストッパーブラケット38a、38bは、ストッパーナット19を挟み込んだ状態となり、この位置で上下可動フレーム30は固定される。その後、作業者は、パーツボックスBOXを押し出して棚100に収納する。なお、例えば、パーツボックスBOXを隣の棚100に移動させるために、パーツリフタ1を左右方向に移動させる操作が行われてもよい。
【0074】
また、ピッキング作業時には、作業者は、パーツリフタ1を所望の位置へ移動させ、この位置にあるパーツボックスBOXをローラーテーブル50に載置する。そして、作業者は、このパーツボックスBOXから必要なパーツをピッキングする。その際、取り出したパーツを引き出しトレイ70に置いてもよい。その後、作業者は、このパーツボックスBOXを棚100に戻す。別のパーツが必要な場合、作業者は、再びパーツリフタ1を移動させた後同様の作業を行い、必要なパーツをピッキングする。
【0075】
パーツリフタ1を使用しない場合、作業者は、折り畳みヒンジ40aの接続部40a_3、40b_3を上方に持ち上げながら、ローラーテーブル50の端部を上方に持ち上げることで、ローラーテーブル50を左右可動フレーム10および上下可動フレーム30側に折り畳むことができる(
図10)。このように、ローラーテーブル50を折り畳むことで、パーツリフタ1を使用しないときの作業スペースを確保することができる。
【0076】
<本実施の形態による主な効果>
本実施の形態によれば、作業者は、左右可動フレーム10を押すことでパーツリフタ1を左右方向に移動させることができる。また、作業者がグリップ板61を操作することで、上下可動フレーム30を上下方向に移動させることができる。この構成によれば、作業者を限定せず、メンテナンスフリーで使用可能な移送装置を提供することができる。これにより、定期的なメンテナンスが不要となり、パーツリフタ1を使用できない期間が発生しない。
【0077】
また、本実施の形態によれば、パーツリフタ1を動作させるための電力が不要なので、大掛かりな機器を使用してモータへ動力を伝える必要がないので、狭いスペースにもパーツリフタ1を設置することができる。
【0078】
ここまで、本発明の各実施形態を説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
【符号の説明】
【0079】
1…パーツリフタ、10…左右可動フレーム、13a、13b…揺れ抑制ローラー、30…上下可動フレーム、38a、38b…ストッパーブラケット、40a、40b…折り畳みヒンジ、50…ローラーテーブル、61…グリップ板、90…吊りレール。