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特開2024-3255HEV核酸を検出するための組成物および方法
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  • 特開-HEV核酸を検出するための組成物および方法 図1A
  • 特開-HEV核酸を検出するための組成物および方法 図1B
  • 特開-HEV核酸を検出するための組成物および方法 図1C
  • 特開-HEV核酸を検出するための組成物および方法 図1D
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003255
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】HEV核酸を検出するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/6888 20180101AFI20231228BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALI20231228BHJP
   C12N 15/11 20060101ALN20231228BHJP
   C12Q 1/6844 20180101ALN20231228BHJP
【FI】
C12Q1/6888 Z ZNA
C12Q1/04
C12N15/11 Z
C12Q1/6844 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195878
(22)【出願日】2023-11-17
(62)【分割の表示】P 2021076233の分割
【原出願日】2014-08-14
(31)【優先権主張番号】61/865,848
(32)【優先日】2013-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/941,303
(32)【優先日】2014-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】クイ ガオ
(72)【発明者】
【氏名】エドガー オー. オング
(72)【発明者】
【氏名】ジェニファー コール
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー エム. リネン
(57)【要約】
【課題】高い特異性および感度で検体中のHEVの存在または非存在を検出するための組成物、キットおよび方法を提供する。
【解決手段】1つの実施態様において、本発明は、試料中のE型肝炎ウイルス(HEV)の存在または非存在を決定するための、少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせを提供する。該オリゴマーの組み合わせは、HEV標的核酸の標的領域の相補的核酸鎖を増幅するための少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図面に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2013年8月14日に出願された仮出願第61/865,848号および2014年2月18日に出願された仮出願第61/941,303号の米国特許法第119条(e)項の利益を主張する。これらの出願の各々の内容全体は、それらの全体が参考として本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
E型肝炎ウイルス(HEV)は、Hepeviridae科に分類される一本鎖のプラス鎖RNAウイルスであり、Hepevirus属の唯一のメンバーであり、そのうち、哺乳動物HEVおよび鳥類HEVは2つの主要な公知の種である。Daltonら、Lancet Infect. Dis. 8巻:698~709頁、2008年;Baylisら、J. Clin. Microbiol.
49巻:1234~1239頁、2011年。哺乳動物HEVは、ブタおよび潜在的に他の哺乳動物がリザーバーとなり、ヒトにおける急性肝炎の主な原因である。Daltonら、前掲を参照されたい。ウイルスは、主に糞口経路を介して伝播し、発展途上国、特に衛生が貧弱で公衆衛生の基盤が脆弱な地域において、散発的な感染症および流行病に関連している。先進国において、HEV感染は稀であると考えられ、主に、ウイルスが流行している地域に旅行中に感染した個体において起こる。しかしながら、最近では、土地固有の感染症が、北米、ヨーロッパ、日本、ニュージーランドおよびオーストラリアを含めた先進地域においてより頻繁に報告されている。したがって、先進国における土地固有のE型肝炎は、以前に認識されていたものよりも一般的であり、A型肝炎よりも一般的であり得る。Daltonら、Lancet Infect. Dis. 8巻:698~709頁、2008年。
【0003】
HEVの4つの主要な遺伝子型はヒトにおいて感染症を引き起こすことが公知である。Baylisら、前掲。HEV感染症の臨床的特徴は、軽度から重度の肝炎、ならびに亜急性肝不全を含み得る。例えば、Pinaら、J. Hepatol. 33巻:826~833頁、2000年;Sainokamiら、J. Gastroenterol. 39巻:640~648頁、2004年;Tsangら、Clin. Infect. Dis. 30巻:618~619頁、2000年;Widdowsonら、Clin. Infect. Dis. 36巻:29~33巻、2003年;Daltonら、Eur. J. Gastroenterol. Hepatol. 20巻:784~790頁、2008年を参照されたい。HEV感
染症は、妊娠女性、ならびに既存の慢性肝疾患を有する個体において予後不良である。Borkakotiら、J. Med. Virol. 85巻:620~626頁、2013年;Baylisら、前
掲を参照されたい。肝炎の症状を有する患者におけるHEVの診断テストは、特に急性肝炎の他の原因が除外された患者にとって重要である。Baylisら、前掲;Waarら、J. Clin. Virol. 33巻:145~149頁、2005年を参照されたい。
したがって、高い特異性および感度で検体中のHEVの存在または非存在を検出するための組成物、キットおよび方法が必要である。このような組成物、キットおよび方法は、HEVの診断、血液または血漿供血におけるHEVの存在のスクリーニングおよび/もしくはモニタリング、または処置に対する患者の応答のモニタリングに特に有用である。本発明は、これらの必要性および他の必要性を満たす。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Daltonら、Lancet Infect. Dis. 8巻:698~709頁、2008年
【非特許文献2】Baylisら、J. Clin. Microbiol. 49巻:1234~1239頁、2011年
【非特許文献3】Pinaら、J. Hepatol. 33巻:826~833頁、2000年
【非特許文献4】Sainokamiら、J. Gastroenterol. 39巻:640~648頁、2004年
【非特許文献5】Tsangら、Clin. Infect. Dis. 30巻:618~619頁、2000年
【非特許文献6】Widdowsonら、Clin. Infect. Dis. 36巻:29~33巻、2003年
【非特許文献7】Daltonら、Eur. J. Gastroenterol. Hepatol. 20巻:784~790頁、2008年
【非特許文献8】Borkakotiら、J. Med. Virol. 85巻:620~626頁、2013年
【非特許文献9】Waarら、J. Clin. Virol. 33巻:145~149頁、2005年
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様では、本発明は、試料中のE型肝炎ウイルス(HEV)の存在または非存在を決定するための少なくとも2つのオリゴマーの組合せを提供する。該オリゴマーの組み合わせは、HEV標的核酸の標的領域の相補的核酸鎖を増幅するための少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む。ここで、
(a)少なくとも1つの増幅オリゴマーは、
(i)配列番号63の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号26のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号26の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー、および
(ii)配列番号16のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号16の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー
から選択され;
(b)少なくとも1つの増幅オリゴマーは、配列番号47の配列に含有される約17個~約28個の連続するヌクレオチドであり、配列番号25のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号25の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0006】
(a)における上記で特定した適切な増幅オリゴマーは、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。一部の好ましいバリエーションでは、前記(a)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。一部の実施形態では、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号13の配列に含有される約14個~約20個のヌクレオチド(例えば、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号62、配列番号64、配列番号65または配列番号66)である、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0007】
特定のバリエーションでは、(a)において特定した増幅オリゴマーが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32からなる選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。一部の実施形態では、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。
【0008】
(b)において上記で特定された適切な増幅オリゴマーは、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。一部の好ましいバリエーションでは、(b)の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。他の好ましいバリエーションでは、(b)の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体)。
【0009】
一部の実施形態では、上記のとおりの少なくとも2つのオリゴマーの組合せが、(a)(i)において特定された増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された増幅オリゴマーを含む。一部のそのような実施形態では、(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定の好ましいバリエーションでは、(a)(i)の前記増幅オリゴヌクレオチドが、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0010】
(a)(i)において特定された増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された増幅オリゴマーを含む特定の実施形態では、前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定の好ましいバリエーションでは、前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31および配列番号32ら選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、(I)前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含むか;あるいは(II)前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号65、または配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29または配列番号31、または、配列番号29または配列番号31のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0011】
一部の実施形態では、上記のとおりの少なくとも2つのオリゴマーの組合せは、(a)(ii)において特定された第1の増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された第2の増幅オリゴマーを含む。一部のそのような実施形態では、前記(a)(ii)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(a)(ii)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0012】
上記のとおりのオリゴマーの組み合わせの一部の実施形態では、前記組み合わせは、(b)において特定された第1および第2の増幅オリゴマーを含む。一部のそのような実施形態では、前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。他の実施形態では、前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、(I)前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む;あるいは(II)前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号23または配列番号51、または、配列番号23または配列番号51のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号45、または、配列番号45のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0013】
上記のとおりのオリゴマーの組み合わせは、(a)(i)に記載の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含み得る。特定のバリエーションでは、前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号64、または、配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。別のバリエーションでは、前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号65、または、配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0014】
上記のとおりのオリゴマーの組み合わせは、(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含み得る。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号46、または、配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0015】
上記のとおりの増幅オリゴマーの組み合わせのなお他の実施形態では、前記(a)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。一部のそのような実施形態では、前記組合せが、それぞれ第1、第2および第3の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1、第2および第3の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下のとおりのセット(i)~(vi)から選択される:(i)配列番号65、配列番号29および配列番号24のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号24;(ii)配列番号65、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号56;(iii)配列番号29、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号24および配列番号56;(iv)配列番号66、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号66、配列番号24および配列番号56;(v)配列番号65、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号24および配列番号56;ならびに(vi)配列番号62、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号29および配列番号56。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0016】
一部の実施形態では、上記のとおりのオリゴマーの組み合わせが、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下の通りのセット(i)~(xiv)から選択される:
(i)
(A)配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号54、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号53、および
(B)配列番号23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号52、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xiii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、41、52、44、45、46または47、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiv)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定の実施形態では、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。特定のバリエーションでは、標的にハイブリダイズする配列AおよびBの該セットが、以下の通りのセット(i)~(xiii)から選択される:
(i)
(A)配列番号54、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、56、48、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、24、45、56または50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、24、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiii)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
【0017】
さらに他の実施形態では、上記のとおりのオリゴマーの組み合わせは、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下のセット(i)~(x)から選択される:
(i)
(A)配列番号48のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号48、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、52、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(x)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定の実施形態では、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。特定のバリエーションでは、標的にハイブリダイズする配列AおよびBの該セットが、以下のとおりのセット(i)~(ix)から選択される:
(i)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、61、62、64または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号33、34、35、62、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号54、62または64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(ix)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、33、34、35、53、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
【0018】
上記のとおりのオリゴマーの組み合わせの一部の実施形態では、(b)に記載の増幅オリゴマーが、前記標的にハイブリダイズする配列の5’側に位置するプロモーター配列(例えば、T7プロモーター配列)をさらに含むプロモータープライマーである。特に適切なプロモーター配列は、配列番号73に示される配列を有するT7プロモーター配列である。
【0019】
特定の実施形態では、オリゴマーの組合せは、少なくとも1つの検出プローブオリゴマーをさらに含む。特定の実施形態では、前記検出プローブオリゴマーは、長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71から選択される。検出プローブオリゴマーは、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含み得る。
【0020】
一部のバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、少なくとも2つの検出プローブオリゴマーを含む。例えば、オリゴマーの組合せは、長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39内に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも2つの検出プローブオリゴマーをさらに含み得る。一部のそのような実施形態では、それぞれの検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71から個々に選択される。特定のバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、配列番号55もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;および配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマーを含む。他のバリエーションでは、前記オリゴマーの組合せが、少なくとも3つの検出プローブオリゴマーを含む。例えば、前記少なくとも3つの検出プローブオリゴマーが、配列番号37もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマー;および配列番号71もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の検出プローブオリゴマーを含み得る。前記少なくとも2つの検出プローブオリゴマーのうちの1つまたは複数(例えばそれぞれ)は、それぞれの検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有し得る。
【0021】
一部の実施形態では、オリゴマーの組合せは、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した、標的にハイブリダイズする配列を含む捕捉プローブオリゴマーをさらに含む。特に、適切な、該標的にハイブリダイズする配列が、配列番号4および配列番号42の相補体、DNA同等物、およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号4および配列番号42に示される配列を含む。配列番号4の標的にハイブリダイズする配列を含む一部のバリエーションでは、配列番号4の20位の核酸塩基がアデニン(A)である。一部のこのようなバリエーションでは、配列番号4の19位の核酸塩基がシトシン(C)またはウラシル(U)である。より特定のバリエーションでは、前記捕捉プローブオリゴマーが、配列番号3、配列番号7および配列番号43から選択される配列を有する。特定の実施形態では、オリゴマーの組合せは、上記のとおりの少なくとも2つまたは少なくとも3つの捕捉プローブオリゴマーをさらに含む。例えば、オリゴマーの組合せは、配列番号2もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の捕捉プローブオリゴマー;配列番号6もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の捕捉プローブオリゴマー;および配列番号42もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の捕捉プローブオリゴマーを含み得る。より特定のバリエーションでは、前記第1、第2および第3の捕捉プローブオリゴマーがそれぞれ配列番号3、配列番号7および配列番号43の配列を有する。
【0022】
他の態様では、本発明は、上記のとおりのオリゴマーの組み合わせを含む、キットまたは反応混合物を提供する。
【0023】
なお別の態様では、本発明は、試料中のE型肝炎ウイルス(HEV)の存在または非存在を決定するための方法を提供する。前記方法は、一般に以下のステップを包含する:(1)HEVを含有することが疑われる試料を、HEV標的核酸の標的領域を増幅させるための少なくとも2つのオリゴマーと接触させるステップ;(2)in vitro核酸増幅反応を行うステップであって、該試料中に存在する任意のHEV標的核酸が、増幅産物を生成するための鋳型として使用されるステップ;ならびに(3)該増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより該試料中のHEVの存在または非存在を決定するステップ。この少なくとも2つの増幅オリゴマーは、
(a)
(i)配列番号63の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号26のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号26の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー、および
(ii)配列番号16のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号16の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー
から選択される少なくとも1つの増幅オリゴマー;
(b)配列番号47の配列に含有される約17個~約28個の連続するヌクレオチドであり、配列番号25のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号25の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの増幅オリゴマー
を含む。
【0024】
(a)で特定された適切な増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。一部の好ましいバリエーションでは、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。一部の実施形態では、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号13の配列に含有される約14個~約20個のヌクレオチド(例えば、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号62、配列番号64、配列番号65または配列番号66)である、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0025】
HEVの存在または非存在を決定するための方法の特定のバリエーションでは、(a)において特定された増幅オリゴマーは、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。一部の実施形態では、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。
【0026】
(b)において上記のとおり特定された適切な増幅オリゴマーは、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。一部の好ましいバリエーションでは、(b)の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。他の好ましいバリエーションでは、(b)の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0027】
HEVの存在または非存在を決定するための上記のとおりの方法の一部の実施形態では、前記少なくとも2つの増幅オリゴマーは、(a)(i)において特定された増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された増幅オリゴマーを含む。一部のそのような実施形態では、前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定の好ましいバリエーションでは、前記(a)(iの増幅オリゴマーが、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0028】
(a)(i)において特定された増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された増幅オリゴマーがHEV標的領域の増幅のために用いられる方法の特定の実施形態では、(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定の好ましいバリエーションでは、前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、(I)前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含むか;あるいは(II)前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号65、または配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29または配列番号31、または、配列番号29または配列番号31のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0029】
HEVの存在または非存在を決定するための上記のとおりの方法の一部の実施形態では、上記のとおりの少なくとも2つのオリゴマーの組み合わせは、(a)(ii)において特定された第1の増幅オリゴマーおよび(a)(ii)において特定された第2の増幅オリゴマーを含む。一部のそのような実施形態では、前記(a)(ii)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列(例えば、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32から選択される、標的にハイブリダイズする配列)を含む。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(a)(ii)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0030】
上記のとおりの方法の一部の実施形態では、前記増幅ステップが、(b)において特定された第1の増幅オリゴマーおよび第2の増幅オリゴマーを利用する。一部のそのような実施形態では、前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。他の実施形態では、前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、(I)前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む;あるいは(II)前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号23または配列番号51、または、配列番号23または配列番号51のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号45、または、配列番号45のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0031】
上記のとおりの方法において前記HEV標的領域を増幅させるために、(a)(i)に記載の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(1)(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが用いられ得る。特定のバリエーションでは、前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号64、または、配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。別のバリエーションでは、前記(a)(i)の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の増幅オリゴマーが、配列番号65、または、配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0032】
上記のとおりの方法において前記HEV標的領域を増幅するための他の実施形態では、(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが用いられ得る。特定のバリエーションでは、前記(a)(ii)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(a)(ii)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;前記(b)の第2の増幅オリゴマーが、配列番号46、または、配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む。
【0033】
上記のとおりのHEVの存在または非存在を決定するための方法のなお他の実施形態では、(a)の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含み、前記(b)の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む。一部のそのような実施形態では、前記増幅するステップが、それぞれ、第1、第2および第3の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む、第1、第2および第3の増幅オリゴマーのセットを含むオリゴマーの組み合わせを使用し、ここで、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下の通りのセット(i)~(vi)から選択される:(i)配列番号65、配列番号29および配列番号24のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号24;(ii)配列番号65、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号56;(iii)配列番号29、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号24および配列番号56;(iv)配列番号66、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号66、配列番号24および配列番号56;(v)配列番号65、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号24および配列番号56;ならびに(vi)配列番号62、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号29および配列番号56。配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。
【0034】
一部の実施形態では、前記増幅するステップが、それぞれ、第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む、第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含むオリゴマーの組み合わせを使用し、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下の通りのセット(i)~(xiv)から選択される:
(i)
(A)配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号54、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号53、および
(B)配列番号23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号52、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xiii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiv)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定の実施形態では、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。特定のバリエーションでは、標的にハイブリダイズする配列AおよびBの該セットは、以下の通りのセット(i)~(xiii)から選択される:
(i)
(A)配列番号54、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、56、48、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、24、45、56または50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、24、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiii)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
【0035】
さらに他の実施形態では、前記増幅するステップは、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含むオリゴマーの組み合わせを使用し、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、以下のとおりのセット(i)~(x)から選択される:
(i)
(A)配列番号48のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号48、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、52、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(x)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
配列番号56の標的にハイブリダイズする配列を有する増幅オリゴマーを含む特定の実施形態では、配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である(すなわち、配列番号46、または配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体)。特定のバリエーションでは、標的にハイブリダイズする配列AおよびBのセットは、以下のとおりのセット(i)~(ix)から選択される:
(i)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、61、62、64または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号33、34、35、62、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号54、62または64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(ix)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、33、34、35、53、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体。
【0036】
上記のとおりのHEVの存在または非存在を決定するための方法の一部の実施形態では、(b)に記載の増幅オリゴマーが、前記標的にハイブリダイズする配列の5’側に位置するプロモーター配列(例えば、T7プロモーター配列)をさらに含むプロモータープライマーである。特に適切なプロモーター配列は、配列番号73に示される配列を有するT7プロモーター配列である。
【0037】
代表的には、HEVの存在または非存在を決定するための方法は、前記増幅ステップ(1)の前に、前記試料中の他の構成要素から前記HEV標的核酸を精製するステップをさらに含む。特定の実施形態では、前記精製するステップが、前記試料を、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーと接触させるステップを含む。特に、適切な、標的にハイブリダイズする配列が、配列番号4および配列番号42の相補体、DNA同等物、およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号4および配列番号42に示される配列を含む。配列番号4の標的にハイブリダイズする配列の使用を含む方法の一部のバリエーションでは、配列番号4の20位の核酸塩基がアデニン(A)である。一部のそのようなバリエーションでは、配列番号4の19位の核酸塩基がシトシン(C)またはウラシル(U)である。より特定のバリエーションでは、前記捕捉プローブオリゴマーが、配列番号3、配列番号7および配列番号43から選択される配列を有する。特定の実施形態では、前記精製するステップが、上記のとおりの少なくとも2つまたは少なくとも3つの捕捉プローブオリゴマーの使用を含む。例えば、前記精製するステップが、配列番号2、またはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の捕捉プローブオリゴマー;配列番号6、またはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の捕捉プローブオリゴマー;および配列番号42、またはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の捕捉プローブオリゴマーの使用を含み得る。より特定のバリエーションでは、前記第1、第2および第3の捕捉プローブオリゴマーがそれぞれ配列番号3、配列番号7および配列番号43の配列を有する。
【0038】
一部の実施形態では、前記検出するステップ(3)が、前記in vitroの核酸増幅反応物を、前記増幅産物の存在または非存在を決定する条件下で該増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成されている少なくとも1つの検出プローブオリゴマーと接触させ、それにより前記試料中のHEVの存在または非存在を決定することを含む。特定の実施形態では、検出プローブオリゴマーは、長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む。特定のバリエーションでは、前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71から選択される。検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有し得る。
【0039】
一部のバリエーションでは、前記検出するステップが、前記in vitroの核酸増幅反応物を、少なくとも2つの検出プローブオリゴマーと接触させることを含む。例えば、前記in vitroの核酸増幅反応物を、長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39内に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも2つの検出プローブオリゴマーと接触させ得る。一部のそのような実施形態では、それぞれの検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71から個々に選択される。特定のバリエーションでは、前記検出するステップが、前記in vitroの核酸増幅反応物を、配列番号55もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;および配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマーと接触させることを含む。他のバリエーションでは、前記検出するステップが、前記in vitroの核酸増幅反応物を、少なくとも3つの検出プローブオリゴマーと接触させることを含む。前記少なくとも3つの検出プローブオリゴマーが、配列番号37もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;配列番号67もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマー;および配列番号71もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNA同等物の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の検出プローブオリゴマーを含み得る。前記少なくとも2つの検出プローブオリゴマーのうちの1つまたは複数(例えば、それぞれ)が、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有し得る。
【0040】
検出プローブオリゴマーを利用する方法の一部の実施形態では、前記検出プローブが、少なくとも1つの標識を含む。特定のバリエーションでは、前記1つまたは複数の標識は、化学発光標識、蛍光標識、クエンチャー、またはそれらの任意の組合せから選択される。特定の実施形態では、前記検出するステップ(3)が、ホモジニアス検出システムにおいて、前記増幅産物への標識された前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーのハイブリダイゼーションを検出する。均一検出系において使用するために特に適切な標識は、前記標識が、前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーの2つの核酸塩基間で連結された化学発光アクリジニウムエステル(AE)化合物である。
【0041】
上記のとおりのHEVの存在または非存在を決定するための方法の特定のバリエーションでは、ステップ(2)の前記増幅反応が、例えば、転写媒介性増幅(TMA)反応などの等温増幅反応である。
【0042】
本発明のこれらの態様および他の態様は、本発明の以下の詳細な記載および添付の図面を参照することにより明らかになる。
特定の実施形態では、例えば以下が提供される:
(項目1)
試料中のE型肝炎ウイルス(HEV)の存在または非存在を決定するための少なくとも2つのオリゴマーの組合せであって、該オリゴマーの組合せが、
HEV標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つの増幅オリゴマーを含み、
(a)少なくとも1つの増幅オリゴマーは、
(i)配列番号63の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号26のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号26の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー、および
(ii)配列番号16のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号16の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー
からなる群から選択され;
(b)少なくとも1つの増幅オリゴマーは、配列番号47の配列に含有される約17個~約28個の連続するヌクレオチドであり、配列番号25のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号25の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む、
少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目2)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号13の配列に含有される約14個~約20個のヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目3)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目4)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目5)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29および配列番号64のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号64からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目6)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目7)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目6に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目8)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列を含む、項目6に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目9)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目8に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目10)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号31、配列番号62、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号31、配列番号62、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目11)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目12)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目13)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目11または12に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目14)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号46のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号46からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目15)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目16)
(a)(i)に記載の増幅オリゴマーおよび(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーを含む、項目1~15のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目17)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目16に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目18)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目17に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目19)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号62、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目17に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目20)
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目16~19のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目21)
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目16~19のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目22)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目16に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目23)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号65、または配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29または配列番号31、または、配列番号29または配列番号31のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目16に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目24)
(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマーおよび(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目25)
前記(a)(ii)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目24に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目26)
前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目25に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目27)
前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列を含む、項目25に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目28)
前記(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目27に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目29)
(b)に記載の第1の増幅オリゴマーおよび(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目1~28のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目30)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目29に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目31)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目29に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目32)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目29に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目33)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目30または32に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目34)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号23または配列番号51、または、配列番号23または配列番号51のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号45、または、配列番号45のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目29に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目35)
(a)(i)に記載の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目1~15のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目36)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または、配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目35に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目37)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号65、または、配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目35に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目38)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目36または37に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目39)
(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目1~15のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。(項目40)
前記(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号46、または、配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目39に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目41)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目42)
それぞれ第1、第2および第3の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1、第2および第3の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)配列番号65、配列番号29および配列番号24のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号24;
(ii)配列番号65、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号56;
(iii)配列番号29、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号24および配列番号56;
(iv)配列番号66、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号66、配列番号24および配列番号56;
(v)配列番号65、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号24および配列番号56;ならびに
(vi)配列番号62、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号29および配列番号56
からなる群から選択される、項目41に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目43)
それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号54、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号53、および
(B)配列番号23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号52、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xiii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiv)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目44)
それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号54、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45、45、46または47、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、56、48、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、24、45、56または50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、24、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiii)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目45)
それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号48のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号48、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、52、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(x)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目46)
それぞれ第1(A)および第2(B)の標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、61、62、64または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号33、34、35、62、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号54、62または64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(ix)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、33、34、35、53、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目1に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目47)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目41~46のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目48)
前記(b)に記載の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、前記標的にハイブリダイズする配列の5’側に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーである、項目1~47のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目49)
前記プロモーター配列がT7プロモーター配列である、項目48に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目50)
前記T7プロモーター配列が配列番号73に示される配列を有する、項目49に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目51)
長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの検出プローブオリゴマーをさらに含む、項目1~50のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目52)
前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71からなる群から選択される、項目51に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目53)
前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号67および配列番号71からなる群から選択される、項目51に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目54)
前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有する、項目51~53のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目55)
長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39内に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも2つの検出プローブオリゴマーをさらに含む、項目1~50のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目56)
それぞれの検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71からなる群から個々に選択される、項目55に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目57)
前記少なくとも2つの検出プローブオリゴマーが、
配列番号55もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;および
配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマーを含む、項目55に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目58)
少なくとも3つの検出プローブオリゴマーを含む、項目55または56に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目59)
前記少なくとも3つの検出プローブオリゴマーが、
配列番号37もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;
配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマー;および
配列番号71もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の検出プローブオリゴマー
を含む、項目58に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目60)
それぞれの検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有する、項目55~59のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目61)
固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した、標的にハイブリダイズする配列を含む捕捉プローブオリゴマーをさらに含み、該標的にハイブリダイズする配列が、配列番号4および配列番号42の相補体、DNA同等物、およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号4および配列番号42からなる群から選択される、項目1~60のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目62)
配列番号4の20位の核酸塩基がアデニン(A)である、項目61に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目63)
配列番号4の19位の核酸塩基がシトシン(C)またはウラシル(U)である、項目62に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目64)
前記捕捉プローブオリゴマーが、配列番号3、配列番号7および配列番号43からなる群から選択される配列を有する、項目61に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目65)
固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも2つの捕捉プローブオリゴマーをさらに含み、それぞれの、標的にハイブリダイズする配列が、配列番号4および配列番号42の相補体、DNA同等物、およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号4および配列番号42からなる群から個別に選択される、項目1~60のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。(項目66)
配列番号4の20位の核酸塩基がアデニン(A)である、項目65に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目67)
配列番号4の19位の核酸塩基がシトシン(C)またはウラシル(U)である、項目66に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目68)
少なくとも3つの捕捉プローブオリゴマーを含む、項目65に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目69)
前記3つの捕捉プローブオリゴマーが、
配列番号2もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の捕捉プローブオリゴマー;
配列番号6もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の捕捉プローブオリゴマー;および
配列番号42もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の捕捉プローブオリゴマー
を含む、項目68に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目70)
前記第1、第2および第3の捕捉プローブオリゴマーがそれぞれ配列番号3、配列番号7および配列番号43の配列を有する、項目69に記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せ。
(項目71)
項目1~70のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せを含むキット。(項目72)
項目1~70のいずれかに記載の少なくとも2つのオリゴマーの組合せを含む反応混合物。
(項目73)
試料中のE型肝炎ウイルス(HEV)の存在または非存在を決定するための方法であって、
(1)HEVを含有することが疑われる試料を、HEV標的核酸の標的領域を増幅させるための少なくとも2つのオリゴマーと接触させるステップであって、該オリゴマーの組合せが、
(a)
(i)配列番号63の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号26のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号26の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー、および
(ii)配列番号16のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号16の配列に含有される約14個~約23個の連続するヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマー
からなる群から選択される少なくとも1つの増幅オリゴマー;ならびに
(b)配列番号47の配列に含有される約17個~約28個の連続するヌクレオチドであり、配列番号25のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号25の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの増幅オリゴマー
を含むステップ;
(2)in vitro核酸増幅反応を行うステップであって、該試料中に存在する任意のHEV標的核酸が、増幅産物を生成するための鋳型として使用されるステップ;ならびに
(3)該増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより該試料中のHEVの存在または非存在を決定するステップ
を含む方法。
(項目74)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号13の配列に含有される約14個~約20個のヌクレオチドである、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目75)
前記(1)(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目76)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目77)
前記(1)(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29および配列番号64のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号64からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目78)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目79)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目78に記載の方法。
(項目80)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列を含む、項目78に記載の方法。
(項目81)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号31、配列番号62、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号31、配列番号62、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目83)
前記(1)(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目84)
前記(1)(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目85)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目83または84に記載の方法。
(項目86)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号46のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号46からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目87)
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目73に記載の方法。
(項目88)
前記HEVの標的領域を増幅させるための前記少なくとも2つのオリゴマーが、(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマーおよび(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーを含む、項目73~87のいずれかに記載の方法。
(項目89)
前記(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号61、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目89に記載の方法。
(項目91)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号62、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目89に記載の方法。
(項目92)
前記(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号52、配列番号53および配列番号54からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目88~91のいずれかに記載の方法。
(項目93)
前記(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目92に記載の方法。
(項目94)
前記(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目88に記載の方法。
(項目95)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号65、または配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29または配列番号31、または、配列番号29または配列番号31のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目88に記載の方法。
(項目96)
前記HEV標的領域を増幅するための前記少なくとも2つのオリゴマーが、(a)(ii)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーを含む、項目73に記載の方法。
(項目97)
前記(a)(ii)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号16の配列に含有される15個~17個のヌクレオチドであり、配列番号27のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、少なくとも配列番号27の配列を含む、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号30、配列番号31および配列番号32からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目97に記載の方法。
(項目99)
前記(a)(ii)の第1および第2の増幅オリゴマーのそれぞれが、配列番号28のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号28の標的にハイブリダイズする配列を含む、項目97に記載の方法。
(項目100)
前記(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記HEV標的領域を増幅するための前記少なくとも2つのオリゴマーが、(1)(b)に記載の第1および第2の増幅オリゴマーを含む、項目73~100のいずれかに記載の方法。
(項目102)
前記(1)(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目101に記載の方法。
(項目103)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号22、配列番号23、配列番号45、配列番号46および配列番号51からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目101に記載の方法。
(項目104)
前記(1)(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(1)(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目101に記載の方法。
(項目105)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目102または104に記載の方法。
(項目106)
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号23または配列番号51、または、配列番号23または配列番号51のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号45、または、配列番号45のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目101に記載の方法。
(項目107)
前記HEV標的領域を増幅させるための前記少なくとも2つのオリゴマーが、(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマー、(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマー、(1)(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(1)(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目73~87のいずれかに記載の方法。
(項目108)
前記(1)(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号64、または、配列番号64のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(1)(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(1)(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(1)(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目107に記載の方法。
(項目109)
前記(a)(i)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の増幅オリゴマーが、配列番号65、または、配列番号65のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号56、または、配列番号56のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目107に記載の方法。
(項目110)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目108または109に記載の方法。
(項目111)
前記HEV標的領域を増幅させるための前記少なくとも2つのオリゴマーが、(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマー、(b)に記載の第1の増幅オリゴマー、および(b)に記載の第2の増幅オリゴマーを含む、項目73~87のいずれかに記載の方法。
(項目112)
前記(a)(ii)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号29、または、配列番号29のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(a)(ii)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号32、または、配列番号32のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第1の増幅オリゴマーが、配列番号24、または、配列番号24のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)に記載の第2の増幅オリゴマーが、配列番号46、または、配列番号46のRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記(a)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号62、配列番号64、配列番号65および配列番号66からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含み;
前記(b)の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号24および配列番号56からなる群から選択される、標的にハイブリダイズする配列を含む、
項目73に記載の方法。
(項目114)
第1、第2および第3の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1、第2および第3の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)配列番号65、配列番号29および配列番号24のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号24;
(ii)配列番号65、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号29および配列番号56;
(iii)配列番号29、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号29、配列番号24および配列番号56;
(iv)配列番号66、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号66、配列番号24および配列番号56;
(v)配列番号65、配列番号24および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号65、配列番号24および配列番号56;ならびに
(vi)配列番号62、配列番号29および配列番号56のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号62、配列番号29および配列番号56
からなる群から選択される、項目113に記載の方法。
(項目115)
前記組み合わせが、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号54のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号54、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号53、および
(B)配列番号23、24、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号52、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xiii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiv)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および(B)配列番号21、22、23、24、45、56、48、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目73に記載の方法。
(項目116)
前記組み合わせが、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号54、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号53、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45、49、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号30、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号21、56、48、50または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号65、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45、56または51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、24、45、56または50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号62、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、23、24、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(x)
(A)配列番号35、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xi)
(A)配列番号34、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(xii)
(A)配列番号33、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号23、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(xiii)
(A)配列番号61、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号22、45または56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目73に記載の方法。
(項目117)
前記組み合わせが、それぞれ第1(A)および第2(B)の、標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号48のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号48、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、52、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ix)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(x)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、31、33、34、35、53、54、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目73に記載の方法。
(項目118)
前記組み合わせが、それぞれ第1(A)および第2(B)の標的にハイブリダイズする配列のセットを含む第1および第2の増幅オリゴマーのセットを含み、標的にハイブリダイズする配列の該セットが、
(i)
(A)配列番号49のRNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号49、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(ii)
(A)配列番号50、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29または31、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iii)
(A)配列番号51、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、31、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(iv)
(A)配列番号21、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(v)
(A)配列番号22、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、61、62、64または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vi)
(A)配列番号23、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号33、34、35、62、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(vii)
(A)配列番号24、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号54、62または64、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;
(viii)
(A)配列番号56、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号29、30、33、34、35、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体;ならびに
(ix)
(A)配列番号45、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体、および
(B)配列番号31、33、34、35、53、61、62、64、65または66、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体
からなる群から選択される、項目73に記載の方法。
(項目119)
配列番号56の1位の核酸塩基がグアニン(G)である、項目113~118のいずれかに記載の方法。
(項目120)
前記(1)(b)に記載の少なくとも1つの増幅オリゴマーが、前記標的にハイブリダイズする配列の5’側に位置するプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーである、項目73~119のいずれかに記載の方法。
(項目121)
前記プロモーター配列がT7プロモーター配列である、項目120に記載の方法。
(項目122)
前記T7プロモーター配列が配列番号73に示される配列を有する、項目121に記載の方法。
(項目123)
ステップ(1)の前に、前記試料中の他の構成要素から前記HEV標的核酸を精製するステップをさらに含む、項目73~122のいずれかに記載の方法。
(項目124)
前記精製するステップが、前記試料を、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合した、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーと接触させるステップを含み、該標的にハイブリダイズする配列が、配列番号4および配列番号42の相補体、DNA同等物、およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号4および配列番号42からなる群から選択される、項目123に記載の方法。
(項目125)
配列番号4の20位の核酸塩基がアデニン(A)である、項目124に記載の方法。
(項目126)
配列番号4の19位の核酸塩基がシトシン(C)またはウラシル(U)である、項目125に記載の方法。
(項目127)
前記精製するステップが、前記試料を少なくとも3つの捕捉プローブオリゴマーと接触させるステップを含む、項目124に記載の方法。
(項目128)
前記3つの捕捉プローブオリゴマーが、
配列番号2、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の捕捉プローブオリゴマー;
配列番号6、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の捕捉プローブオリゴマー;および
配列番号42、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の捕捉プローブオリゴマー
を含む、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記第1、第2および第3の捕捉プローブオリゴマーがそれぞれ配列番号3、配列番号7および配列番号43の配列を有する、項目128に記載の方法。
(項目130)
前記検出するステップ(3)が、前記in vitroの核酸増幅反応物を、前記増幅産物の存在または非存在を決定する条件下で該増幅産物に特異的にハイブリダイズするように構成されている少なくとも1つの検出プローブオリゴマーと接触させ、それにより前記試料中のHEVの存在または非存在を決定することを含む、項目73~129のいずれかに記載の方法。
(項目131)
長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの検出プローブオリゴマーをさらに含む、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号41、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号41、配列番号55、配列番号67および配列番号71からなる群から選択される、項目131に記載の方法。
(項目133)
前記検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号67および配列番号71からなる群から選択される、項目131に記載の方法。
(項目134)
前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有する、項目131~133のいずれかに記載の方法。
(項目135)
前記検出するステップが、前記in vitroの核酸増幅反応物を、長さが約14個~約28個のヌクレオチドであり、配列番号39内に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも2つの検出プローブオリゴマーと接触させることを含む、項目130に記載の方法。
(項目136)
それぞれの検出プローブの標的にハイブリダイズする配列が、配列番号37、配列番号41、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号41、配列番号55、配列番号67および配列番号71からなる群から個々に選択される、項目135に記載の方法。
(項目137)
前記少なくとも2つの検出プローブオリゴマーが、
配列番号55もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;および
配列番号67もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマー
を含む、項目135に記載の方法。
(項目138)
前記検出するステップが、前記in vitroの核酸増幅反応物を少なくとも3つの検出プローブオリゴマーと接触させることを含む、項目135または136に記載の方法。
(項目139)
前記少なくとも3つの検出プローブオリゴマーが、
配列番号37もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第1の検出プローブオリゴマー;
配列番号67もしくはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体の、標的にハイブリダイズする配列を含む第2の検出プローブオリゴマー;および
配列番号71、またはそのDNA同等物またはDNA/RNA同等物の、標的にハイブリダイズする配列を含む第3の検出プローブオリゴマー
を含む、項目138に記載の方法。
(項目140)
それぞれの検出プローブオリゴマーが、その核酸主鎖の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有する、項目135~139のいずれかに記載の方法。
(項目141)
前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーが、
(a)化学発光標識;
(b)蛍光標識;
(c)クエンチャー;および
(d)(a)、(b)および(c)の1つまたは複数の組合せ
からなる群から選択される標識を含む、項目130~140のいずれかに記載の方法。
(項目142)
前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーが前記化学発光標識を含む、項目141に記載の方法。
(項目143)
前記検出するステップ(3)が、ホモジニアス検出システムにおいて、前記増幅産物への標識された前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーのハイブリダイゼーションを検出する、項目141に記載の方法。
(項目144)
前記標識が、前記少なくとも1つの検出プローブオリゴマーの2つの核酸塩基間で連結された化学発光アクリジニウムエステル(AE)化合物である、項目143に記載の方法。
(項目145)
ステップ(2)の前記増幅反応が等温増幅反応である、項目73~144のいずれかに記載の方法。
(項目146)
前記等温増幅反応が転写媒介性増幅(TMA)反応である、項目145に記載の方法。
【0043】
定義
他に定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、記載される方法および組成物に関係する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用するとき、以下の用語および語句は、他に特定されない限り、それらに帰する意味を有する。
【0044】
用語「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が他に明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「核酸」は、本明細書で使用するとき、1つまたは複数の核酸を表すものと理解される。したがって、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数の」および「少なくとも1つの」は、本明細書において交換可能に使用され得る。
【0045】
「試料」は、E型肝炎ウイルス(HEV)(例えば、HEV遺伝子型1、2、3もしくは4のいずれか1つを含む)またはその構成要素、例えば、核酸または核酸断片を含み得る任意の検体を含む。試料には、HEVまたはそれ由来の標的核酸を含み得る、生きているまたは死亡したヒト由来の任意の組織または材料を含む「生物学的試料」が含まれ、例えば、末梢血、血漿、血清、リンパ節、胃腸組織(例えば、肝臓)または他の体液もしくは材料を含む。生物学的試料を処理して、物理的または機械的に組織または細胞構造を破壊し、こうして細胞内の構成要素を、酵素、緩衝剤、塩、界面活性剤などをさらに含有してもよい溶液中に放出してもよく、それらは、標準的な方法を用いて、分析用に生物学的試料を調製するために使用される。また、試料は、加工された試料、例えば、試料を濾過デバイス上でもしくは濾過デバイスを通過させて得られたもの、または続く遠心分離、または媒体、マトリックスもしくは支持体への付着によって得られたものを含んでもよい。
【0046】
「核酸」は、窒素含有複素環塩基または塩基類似体を有する、2つまたはそれ超の共有結合したヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体を含み、該ヌクレオシドがホスホジエステル結合または他の連結によってともに連結されてポリヌクレオチドを形成している、多量体化合物を指す。核酸には、RNA、DNAまたはキメラDNA-RNAポリマーもしくはオリゴヌクレオチド、およびそれらの類似体が含まれる。核酸「主鎖」は、多様な連結で構成されてもよく、該連結には、糖-ホスホジエステル連結、ペプチド-核酸結合(「ペプチド核酸」またはPNAにおいて、例えば、国際特許出願公開第WO95/32305号を参照されたい)、ホスホロチオエート連結、メチルホスホネート連結またはそれらの組合せの1つまたは複数が含まれる。核酸の糖部分は、リボースもしくはデオキシリボース、または公知の置換、例えば、2’-メトキシ置換および2’-ハロゲン化物置換(例えば2’-F)などを有する同様の化合物であってもよい。窒素含有塩基(nitrogenous base)は、慣用的な塩基(A、G、C、T、U)、それらの類似体(例えば、イノ
シン、5-メチルイソシトシン、イソグアニン;例えば、The Biochemistry of the Nucleic Acids 5~36頁、Adamsら、編集、第11版、1992年;Abrahamら、2007年、BioTechniques 43巻:617~24頁を参照されたい)であってもよく、こ
れにはプリンまたはピリミジン塩基の誘導体(例えば、N-メチルデオキシグアノシン(deoxygaunosine)、デアザプリンまたはアザプリン、デアザピリミジンまたはアザピリミジン、5位または6位に置換基を有するピリミジン塩基、2位、6位および/または8位に変更された置換基または置き換えられた置換基を有するプリン塩基、例えば、2-アミノ-6-メチルアミノプリン、O-メチルグアニン、4-チオ-ピリミジン、4-アミノ-ピリミジン、4-ジメチルヒドラジン-ピリミジンおよびO-アルキル-ピリミジン、およびピラゾロ化合物、例えば未置換または3-置換ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン;それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,378,825号、同第6,949,367号および国際特許出願公開第WO93/13121号)が含まれる。核酸には、主鎖が、1つまたは複数の残基に関して窒素含有塩基を含まない「無塩基の」残基が含まれてもよい(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,585,481号を参照されたい)。核酸は、RNAおよびDNAにおいて見出されるような、慣用的な糖、塩基および連結のみを含んでもよく、または慣用的な構成要素および置換を含んでもよい(例えば、2’-メトキシ主鎖によって連結された慣用的な塩基、または慣用的な塩基および1つまたは複数の塩基類似体の混合物を含む核酸)。核酸には、1つまたは複数のヌクレオチド単量体が、RNA模倣糖コンホメーションにロックされた二環フラノース単位を有する「ロックド核酸」(LNA)が含まれてもよく、これは一本鎖RNA(ssRNA)、一本鎖DNA(ssDNA)または二本鎖DNA(dsDNA)中の相補配列に対するハイブリダイゼーション親和性を増進する(参照により本明細書に組み込まれるVesterら、Biochemistry 43巻:13233~41頁、2004年)。核酸には、核酸の機能または挙動を変える修飾塩基が含まれてもよく、例えば、さらなるヌクレオチドが核酸に付加されるのをブロックするため、3’末端にジデオキシヌクレオチドが付加されてもよい。in vitroで核酸を作製するための合成法は、当該技術分野において周知であるが、ルーチンの技術を用いて、核酸を天然供給源から精製してもよい。
【0047】
用語「ポリヌクレオチド」は、本明細書で使用するとき、核酸鎖を指す。本出願全体を通じて、核酸は5’末端から3’末端までで表される。合成核酸、例えば、DNA、RNA、DNA/RNAキメラ体(chimeric)(非天然のヌクレオチドまたは類似体がそこに含まれる場合を含む)は、典型的には、「3’から5’」に、すなわち、成長中の核酸の5’末端へのヌクレオチドの付加によって合成される。
【0048】
「ヌクレオチド」は、本明細書で使用するとき、リン酸基、5炭糖(5-carbon sugar
)および窒素含有塩基からなる核酸のサブユニットである(本明細書において「核酸塩基」とも称する)。RNA中で見出される5炭糖はリボースである。DNAにおいて、5炭糖は2’-デオキシリボースである。該用語にはまた、このようなサブユニットの類似体、例えば、リボースの2’位でのメトキシ基(本明細書において「2’-O-Me」または「2’-メトキシ」とも称する)も含まれる。本明細書で使用するとき、「T」残基を含有するメトキシオリゴヌクレオチドは、リボース部分の2’位にメトキシ基を有し、ヌクレオチドの塩基位置にウラシルを有する。
【0049】
「非ヌクレオチド単位」は、本明細書で使用するとき、ポリマーのハイブリダイゼーションに有意には関与しない単位である。このような単位は、例えば、ヌクレオチドとのいかなる有意な水素結合にも関与してはならず、構成要素として、5つのヌクレオチド塩基またはそれらの類似体の1つを有する単位を排除する。
【0050】
「標的核酸」は、本明細書で使用するとき、増幅されるべき標的配列を含む核酸である。標的核酸は、本明細書で記載されるDNAまたはRNAであってもよく、一本鎖または二本鎖のいずれであってもよい。標的核酸には、標的配列に加えて、増幅されなくてもよい他の配列が含まれてもよい。
【0051】
用語「標的配列」は、本明細書で使用するとき、増幅および/または検出しようとする標的核酸の特定のヌクレオチド配列を指す。「標的配列」には、オリゴヌクレオチド(例えば、プライミングオリゴヌクレオチドおよび/またはプロモーターオリゴヌクレオチド)が増幅プロセス(例えば、TMA)中に複合体を形成する複合体形成配列が含まれる。標的核酸が元々一本鎖である場合、用語「標的配列」はまた、標的核酸に存在するような「標的配列」に相補的である配列も指す。標的核酸が元々二本鎖である場合、用語「標的配列」は、センス(+)鎖およびアンチセンス(-)鎖の両方を指す。
【0052】
「標的にハイブリダイズする配列(target-hybridizing sequence)」は、標的核酸配列とハイブリダイズするように構成されているオリゴマーの部分を指すように本明細書で使用される。好ましくは、標的にハイブリダイズする配列は、標的核酸配列と特異的にハイブリダイズするように構成されている。標的にハイブリダイズする配列は、それらがハイブリダイズするように構成されている標的配列の部分に100%相補的であってもよいが、必ずしもそうではない。標的にハイブリダイズする配列はまた、標的配列に対して、挿入、欠失および/または置換されたヌクレオチド残基を含んでもよい。標的配列への、標的にハイブリダイズする配列の100%未満の相補性は、例えば、標的核酸が種内の複数の株である場合に生じ得、例えば、HEVの種々の遺伝子型にハイブリダイズするように構成されているオリゴマーに関する場合が挙げられる。標的核酸に100%未満の相補性を有するように、標的にハイブリダイズする配列を構成することについて他の理由があることは理解される。
【0053】
HEV核酸の領域に言及した用語「配列を標的とする」は、本明細書で使用するとき、オリゴヌクレオチドが、本明細書に記載する増幅および検出を可能にする方式で標的配列にハイブリダイズするプロセスを指す。好ましい一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、標的化されたHEV核酸配列と相補的であり、ミスマッチを含有しない。別の好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドは、標的化されたHEV核酸配列と相補的であるが、該配列と1つ、2つ、3つ、4つまたは5つのミスマッチを含有する。好ましくは、HEV核酸配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドには、標的配列に相補的な少なくとも10個から最大50個のヌクレオチドが含まれる。少なくとも10個および最大50個は、10個、50個およびそれらの間のそれぞれの整数を含むような包括的範囲であると理解される。好ましくは、オリゴマーは、標的配列に特異的にハイブリダイズする。
【0054】
用語「するよう構成される」は、言及されるオリゴヌクレオチド標的にハイブリダイズする配列のポリヌクレオチド配列構成の実際の配置を示す。例えば、標的配列から特定のアンプリコンを生成するように構成されている増幅オリゴマーは、標的配列にハイブリダイズし、アンプリコンを生成するための増幅反応において使用され得るポリヌクレオチド配列を有する。また、一例として、標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成されているオリゴヌクレオチドは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で言及された配列に特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチド配列を有する。
【0055】
用語「に特異的にハイブリダイズするように構成されている」とは、本明細書で使用するとき、増幅オリゴヌクレオチド、検出プローブまたは他のオリゴヌクレオチドの、標的にハイブリダイズする領域が、言及されたHEV標的領域の配列を標的とし得るポリヌクレオチド配列を有するように設計されていることを意味する。このようなオリゴヌクレオチドは、その配列だけを標的化することに限定されるものではなく、HEV標的核酸を標的化するための組成物として、キットにおいて、または方法においてむしろ有用である。オリゴヌクレオチドは、試料からのHEVを増幅および検出するためのアッセイの構成要素として機能するように設計され、したがって、試験試料中に一般的に見出される他の核酸の存在下でHEVを標的化するように設計される。「に特異的にハイブリダイズする」とは、当該技術分野において理解されるように、非標的核酸へのいくらかの小レベルのハイブリダイゼーションが生じ得るため、排他的にハイブリダイズすることを意味しない。むしろ、「に特異的にハイブリダイズする」とは、試料中の標的核酸の正確な検出が決定され得るように、主に標的にハイブリダイズするようにアッセイにおいて機能するようにオリゴヌクレオチドが構成されることを意味する。
【0056】
用語「断片」は、HEV標的化核酸に言及して本明細書で使用するとき、連続する核酸の小片を指す。ある特定の実施形態では、断片には、配列番号1に対応するHEV RNA由来の連続するヌクレオチドが含まれ、ここで、断片中の連続するヌクレオチドの数は、配列番号1に対応する全配列についてのものよりも少ない。
【0057】
用語「領域」は、本明細書で使用するとき、全核酸より小さい核酸の部分を指す。例えば、言及される核酸がオリゴヌクレオチドプロモータープライマーである場合、用語「領域」は、全オリゴヌクレオチドのより小さいプロモーター部分を指すように使用されてもよい。同様におよび例のみとして、核酸がHEV RNAである場合、用語「領域」は、核酸のより小さい領域を指すように使用されてもよく、ここで、より小さな領域は本発明の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドによって標的化される。別の非限定的な例として、言及される核酸がアンプリコンである場合、領域なる用語は、プローブの標的にハイブリダイズする配列によるハイブリダイゼーションのために同定されるより小さいヌクレオチド配列を指すように使用されてもよい。
【0058】
交換可能な用語「オリゴマー」、「オリゴ」および「オリゴヌクレオチド」は、一般的に1,000ヌクレオチド(nt)残基未満を有する核酸を指し、約5nt残基の下限および約500~900nt残基の上限を有する範囲のポリマーを含む。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、約12~15ntの下限および約50~600ntの上限を有するサイズ範囲にあり、そして他の実施形態は、約15~20ntの下限および約22~100ntの上限を有する範囲にある。オリゴヌクレオチドは、天然に存在する供給源から精製されてもよく、または多様な周知の酵素的もしくは化学的方法のいずれかを用いて合成されてもよい。好ましくは、オリゴヌクレオチドは、例えば、DNA合成機および関連する化学(例えば、ABI 3900、Life Technologies、Foster City、CA)を用いて合成される。合成された増幅オリゴマーは、一態様では、自動合成機およびホスホラミダイト化学を用いて合成されたオリゴヌクレオチドであり得る。一態様では、合成されたオリゴヌクレオチドは、ホスホラミダイト化学を用いて作製され、大部分の3’末端のヒドロキシル基は固体支持体に共有結合される。固体支持体としては、これらに限定されないが、細孔制御ガラス(CPG)および多孔質ポリスチレン(MPPS)が挙げられる。一態様では、合成されたオリゴヌクレオチドは、ホスホラミダイト化学を用いて作製され、ホスホラミダイトビルディングブロックはそれらの官能基に結合した保護基を有する。反応基としては、これらに限定されないが、ジメトキシトリチル(DMT)、t-ブチルジメチルシリル基(TBDMS)、トリ-イソ-プロピルシリルオキシメチル基(TOM)および2-シアノエチル基が挙げられる。オリゴヌクレオチドなる用語は、試薬に対するいかなる特定の機能も示さない;むしろ、一般的に、本明細書に記載される全てのこのような試薬を包括するように使用される。オリゴヌクレオチドは、多様な異なる機能を果たし得る。例えば、オリゴヌクレオチドは、相補鎖に特異的であり、それにハイブリダイズすることができ、さらに核酸ポリメラーゼの存在下で伸長することができる場合には、プライマーとして機能し得る;オリゴヌクレオチドは、RNAポリメラーゼによって認識される配列を含み、転写を可能にする場合には、プライマーとして機能し、プロモーターを提供することができる(例えば、T7プライマー);オリゴヌクレオチドは、標的核酸またはそのアンプリコンにハイブリダイズすることができ、検出可能な部分(例えば、アクリジニウム-エステル化合物)をさらに提供する場合、標的核酸を検出するために機能することができる。
【0059】
本明細書で使用するとき、特定の参照核酸配列に「実質的に対応する」オリゴヌクレオチドとは、オリゴヌクレオチドが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で同じ標的核酸配列とハイブリダイズするという点で、オリゴヌクレオチドが参照核酸配列と類似したハイブリダイゼーション特性を有するように、参照核酸配列に十分に類似していることを意味する。当業者は、「実質的に対応するオリゴヌクレオチド」が、参照配列と異なるが、同じ標的核酸配列になおもハイブリダイズし得ることを理解する。また、第2の核酸に対応する第1の核酸が、そのRNAまたはDNA同等物、ならびにそのDNA/RNAキメラ体を含み、文脈が明確に他に指示しない限り、その相補体を含むことが理解される。核酸からのこの変化は、配列内の同一塩基の割合、またはプローブもしくはプライマーとその標的配列との間の完全に相補的な塩基の割合の観点で記述されてもよい。したがって、ある特定の実施形態では、塩基同一性または相補性のこれらの割合が100%から約80%である場合、オリゴヌクレオチドは、参照核酸配列に「実質的に対応する」。好ましい実施形態では、割合は100%から約85%である。より好ましい実施形態では、この割合は、100%から約90%である;他の好ましい実施形態では、この割合は、100%から約95%である。同様に、核酸または増幅された核酸の領域は、参照核酸配列に対応するものとして、本明細書において言及され得る。当業者は、許容できないレベルの非特異的なハイブリダイゼーションを引き起こすことなしに、特異的な標的配列に対するハイブリダイゼーションを可能にする相補性の様々な割合で要求され得るハイブリダイゼーション条件への様々な改変を理解する。
【0060】
本明細書で使用するとき、DNA配列に言及した語句「またはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体」は、(言及されたDNA配列に加えて)DNA配列の相補体、言及されたDNA配列のRNA同等物、言及されたDNA配列の相補体のRNA同等物、言及されたDNA配列のDNA/RNAキメラ体、および言及されたDNA配列の相補体のDNA/RNAキメラ体を含む。同様に、RNA配列に言及した語句「またはその相補体、またはそのDNA同等物またはDNA/RNAキメラ体」は、(言及されたRNA配列に加えて)RNA配列の相補体、言及されたRNA配列のDNA同等物、言及されたRNA配列の相補体のDNA同等物、言及されたRNA配列のDNA/RNAキメラ体、および言及されたRNA配列の相補体のDNA/RNAキメラ体を含む。
【0061】
本明細書で使用するとき、「ブロッキング部分」は、核酸ポリメラーゼによって効率的に伸長不能であるように、オリゴヌクレオチドまたは他の核酸の3’末端を「ブロック」するために使用される物質である。核酸ポリメラーゼによる伸長が意図されていないオリゴマーは、増幅反応におけるオリゴマーの酵素媒介性伸長を防ぐために、3’OHを置き換えるブロッカー基を含むことができる。例えば、増幅中に存在する、ブロックされた増幅オリゴマーおよび/または検出プローブは、機能的3’OHを有していなくてもよく、その代わりに3’末端にまたはその近傍に位置する1つまたは複数のブロッキング基を含んでもよい。一部の実施形態では、3’末端近傍のブロッキング基は、3’末端の5つの残基内にあってもよく、オリゴマーへのポリメラーゼの結合を制限するには十分に大きい。他の実施形態では、ブロッキング基は、3’末端に共有結合される。多くの異なる化学基は、3’末端、例えば、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、アルカン-ジオールジデオキシヌクレオチド残基およびコルジセピンをブロックするために使用され得る。
【0062】
「増幅オリゴマー」は、少なくともその3’末端が標的核酸に相補的であり、標的核酸またはその相補体にハイブリダイズし、核酸増幅反応に関与するオリゴマーである。増幅オリゴマーの例は、標的核酸にハイブリダイズし、増幅プロセスにおいてポリメラーゼによって伸長される3’OH末端を含有する「プライマー」である。増幅オリゴマーの別の例は、(例えば、3’がブロックされた末端を有するため)ポリメラーゼによって伸長されないが、増幅に関与しまたは促進するオリゴマーである。例えば、増幅オリゴヌクレオチドの5’領域は、標的核酸に相補的でないプロモーター配列(「プロモータープライマー」または「プロモータープロバイダー」と称されてもよい)を含み得る。当業者は、プライマーとして機能する増幅オリゴマーが、5’プロモーター配列を含むように改変されてもよく、したがってプロモータープライマーとして機能し得ることを理解する。3’がブロックされた末端の組み込みは、プロモータープライマーをさらに改変し、ここでは、プロモータープライマーは標的核酸にハイブリダイズし、転写を開始させる働きをする上流プロモーター配列を提供することができるが、オリゴ伸長のためのプライマーを提供しない。このような改変されたオリゴは、本明細書において「プロモータープロバイダー」オリゴマーと称される。増幅オリゴヌクレオチドのサイズ範囲には、長さが約10~約70ntであり(いかなるプロモーター配列もポリAテールも含まない)、標的核酸配列の領域(またはその相補鎖)に相補的である少なくとも約10個の連続する塩基またはさらに少なくとも12個の連続する塩基を含有するものが挙げられる。連続する塩基は、増幅オリゴマーが結合する標的配列に少なくとも80%、または少なくとも90%、または完全に相補的である。増幅オリゴマーは、増幅反応に関与するが、標的核酸もしくは鋳型配列に相補的でなく、それに含有されない、改変されたヌクレオチドもしくは類似体、または追加のヌクレオチドを任意選択で含んでもよい。オリゴヌクレオチド、アンプリコンまたは他の核酸の長さに関する範囲について言及する場合、その範囲は全ての整数を含む(例えば、長さが19~25個の連続するヌクレオチドには19、20、21、22、23、24および25が含まれる)ことが理解される。
【0063】
本明細書で使用するとき、「プロモーター」は、特定の部位で核酸に結合し、RNAの転写を開始するためのシグナルとして、DNA依存性RNAポリメラーゼ(「転写酵素」)によって認識される特異的核酸配列である。
【0064】
本明細書で使用するとき、「プロモータープロバイダー」または「プロバイダー」は、第1および第2の領域を含み、その3’末端からのDNA合成の開始を防止するよう改変されたオリゴヌクレオチドを指す。プロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドの「第1の領域」は、DNA鋳型にハイブリダイズする塩基配列を含み、該ハイブリダイズする配列(hybridizing sequence)は、プロモーター領域の3’に位置するが、必ずしもこ
れに隣接しない。プロモーターオリゴヌクレオチドのハイブリダイズする部分は、典型的には、長さが少なくとも10ヌクレオチドであり、長さは最長50またはそれ超のヌクレオチドまで伸長可能である。「第2の領域」は、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む。プロモーターオリゴヌクレオチドは、好ましくは上記のようにその3’末端でブロッキング部分を含む、RNAまたはDNA依存性DNAポリメラーゼ、例えば、逆転写酵素によって伸長不能であるように操作される。本明細書で言及されるように、「T7プロバイダー」は、T7 RNAポリメラーゼによって認識されるオリゴヌクレオチド配列を提供するブロックされたプロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドである。
【0065】
「終結オリゴヌクレオチド(terminating oligonucleotide)」は、プライミングオリゴヌクレオチドを含む新生核酸のプライマー伸長を「終結」させ、それによって新生核酸鎖の定義された3’末端を提供するように、標的領域の5’末端付近の標的核酸内の配列に実質的に相補的である塩基配列を含むオリゴヌクレオチドである。終結オリゴヌクレオチドは、標的核酸に、新生核酸鎖に所望の3’末端が得られるのに十分な位置でハイブリダイズするように設計される。終結オリゴヌクレオチドの位置決定は、その設計に応じて適応性がある。終結オリゴヌクレオチドは、改変されていてもよくまたは改変されていなくてもよい。ある特定の実施形態では、少なくとも1つまたは複数の2’-O-MEリボヌクレオチドを有する終結オリゴヌクレオチドが合成される。これらの改変されたヌクレオチドは、相補的な二重鎖のより高い熱安定性を示している。また、2’-O-MEリボヌクレオチドは、エキソヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドの抵抗性を増加させ、それにより、該改変されたオリゴヌクレオチドの半減期を長くするように機能する。(例えば、参照により本明細書に組み込まれるMajlessiら、Nucleic Acids Res.26巻、2224~9頁、1988年を参照されたい。)2’-O-Meリボヌクレオチドに加えてまたはその代わりに、本明細書の別の箇所に記載される他の改変を利用してもよい。例えば、終結オリゴヌクレオチドはPNAまたはLNAを含んでもよい。(例えば、参照により本明細書に組み込まれるPetersenら、J. Mol. Recognit. 13巻:44~53頁、
2000年を参照されたい。)本発明の終結オリゴヌクレオチドは、典型的には、その3’末端に伸長を防止するブロッキング部分を含む。また、終結オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼによる新生核酸鎖のさらなる伸長が終結されるように、オリゴヌクレオチドに繋がれたタンパク質またはペプチドを含んでもよい。本発明の終結オリゴヌクレオチドは、典型的には、長さが少なくとも10塩基であり、最大15、20、25、30、35、40、50ヌクレオチドまたはそれ超の長さまで伸長してもよい。終結オリゴヌクレオチドは、典型的または必ず3’ブロッキング部分を含むが、「3’がブロックされた」オリゴヌクレオチドは、必ずしも終結オリゴヌクレオチドであるとは限らない。
【0066】
「増幅」は、標的核酸配列またはその相補体もしくはその断片の複数コピーを得るための任意の公知の手技を指す。複数コピーは、アンプリコンまたは増幅産物と称され得る。「断片」の増幅は、完全な標的核酸またはその相補体より短いものを含有する増幅核酸の産生を指し、例えば、標的核酸の内部位置にハイブリダイズし、該位置から重合が開始する増幅オリゴヌクレオチドを用いることによって産生される。公知の増幅法には、例えば、レプリカーゼ媒介性増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)および転写媒介性または転写関連増幅が含まれる。レプリカーゼ媒介性増幅は、自己複製RNA分子、およびQB-レプリカーゼなどのレプリカーゼを用いる(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,786,600号を参照されたい)。PCR増幅は、DNAポリメラーゼ、プライマー対およびサーマルサイクリングを用いて、dsDNAの2つの相補鎖の、またはcDNAから、複数コピーを合成する(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号および同第4,800,159号を参照されたい)。LCR増幅は、複数のサイクルのハイブリダイゼーション、ライゲーションおよび変性を用いることによって、4つまたはそれ超の異なるオリゴヌクレオチドを用いて、標的およびその相補鎖を増幅する(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,427,930号および同第5,516,663号を参照されたい)。SDAは、制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含有するプライマー、および標的配列を含む半改変DNA二重鎖の一方の鎖にニックを入れるエンドヌクレアーゼを用いて、それにより一連のプライマー伸長および鎖置換ステップで増幅が起こる(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,422,252号;同第5,547,861号;および同第5,648,211号を参照されたい)。
【0067】
「転写関連増幅」または「転写媒介性増幅」(TMA)は、RNAポリメラーゼを用いて、核酸鋳型から複数のRNA転写物を産生する核酸増幅を指す。これらの方法は、一般的に、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸、およびプロモーター配列を含む鋳型相補性オリゴヌクレオチドを使用し、任意選択で、1つまたは複数の他のオリゴヌクレオチドを含んでもよい。TMA法および単一プライマー転写関連増幅法は、本明細書に記載するようなHEV標的配列を検出するために使用される増幅法の実施形態である。転写関連増幅の変形は、先に詳細に開示されるように、当該技術分野において周知である(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,868,105号;同第5,124,246号;同第5,130,238号;同第5,399,491号;同第5,437,990号;同第5,554,516号;および同第7,374,885号;ならびに国際特許出願公開第WO88/01302号;同第WO88/10315号および同第WO95/03430号を参照されたい)。当業者は、ポリメラーゼによるオリゴマー配列の伸長に基づく増幅法において、開示される組成物を用いてもよいことを理解する。
【0068】
本明細書で使用するとき、用語「リアルタイムTMA」は、リアルタイム検出手段によって監視される標的核酸の単一プライマー転写媒介性増幅(「TMA」)を指す。
【0069】
用語「アンプリコン」または「増幅産物」は、本明細書で使用するとき、標的配列内に含有される配列に相補的または相同である、増幅手技中に生成される核酸分子を指す。アンプリコンの相補配列または相同配列は、本明細書において、時として「標的特異的配列」と称される。本発明の増幅オリゴマーを用いて生成されるアンプリコンは、非標的特異的配列を含んでもよい。アンプリコンは、二本鎖であってもよくまたは一本鎖であってもよく、DNA、RNAまたはその両方を含み得る。例えば、DNA依存性RNAポリメラーゼは、転写媒介性増幅の手技中に二本鎖DNAから一本鎖アンプリコンを転写する。これらの一本鎖アンプリコンはRNAアンプリコンであり、増幅オリゴマーがどのように構成されるかに応じて、二本鎖複合体のいずれかの鎖であり得る。したがって、アンプリコンは一本鎖RNAであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼは、RNA鋳型に相補的であるDNA鎖を合成する。このようにして、アンプリコンは二本鎖DNAとRNAのハイブリッドであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼは、RNアーゼ活性を含むことが多く、あるいはRNアーゼと共に使用され、RNA鎖を分解する。よって、アンプリコンは一本鎖DNAであり得る。RNA依存性DNAポリメラーゼおよびDNA依存性DNAポリメラーゼは、DNA鋳型から相補的DNA鎖を合成する。よって、アンプリコンは二本鎖DNAであり得る。RNA依存性RNAポリメラーゼは、RNA鋳型からRNAを合成する。よって、アンプリコンは二本鎖RNAであり得る。DNA依存性RNAポリメラーゼは、二本鎖DNA鋳型からRNAを合成し、これは転写とも称される。よって、アンプリコンは一本鎖RNAであり得る。アンプリコンおよびアンプリコンを生成するための方法は当業者に公知である。本明細書において便宜上、一本鎖のRNAまたは一本鎖のDNAは、本発明の増幅オリゴマーの組合せによって生成されるアンプリコンを表わし得る。このような表現は、アンプリコンを示されている表現に限定することを意味するものではない。本開示を所有する当業者は、増幅オリゴマーおよびポリメラーゼ酵素を使用して、多数のタイプのアンプリコンのうちいずれかを生成するが、これらは全て本発明の趣旨および範囲内である。
【0070】
「非標的特異的配列」は、本明細書で使用するとき、標準ハイブリダイゼーション条件下で標的配列と安定的にハイブリダイズしない、オリゴマー配列の領域を指す。非標的特異的配列を有するオリゴマーには、これらに限定されないが、プロモータープライマーおよび分子ビーコンが挙げられる。増幅オリゴマーは、標的または鋳型配列に相補的でない配列を含み得る;例えば、プライマーの5’領域は、標的核酸に対して非相補的なプロモーター配列を含み得る(「プロモータープライマー」と称される)。当業者は、プライマーとして機能する増幅オリゴマーが、5’プロモーター配列を含むように、したがって、プロモータープライマーとして機能するように改変し得ることを理解する。同様に、プロモータープライマーは、プロモーター配列を除去またはプロモーター配列なしで合成することによって改変され得、依然としてプライマーとして機能し得る。3’がブロックされた増幅オリゴマーは、プロモーター配列を提供し、重合の鋳型の役割を果たすことができる(「プロモータープロバイダー」と称される)。このようにして、プロモータープライマーなどの増幅オリゴマーメンバーによって生成されたアンプリコンは、標的特異的配列および非標的特異的配列を含む。
【0071】
「検出プローブ」、「検出オリゴヌクレオチド」および「検出プローブオリゴマー」は、交換可能に使用され、ハイブリダイゼーションを促進して標的配列または増幅された核酸の検出を可能にする条件下で、核酸中または増幅された核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズする核酸オリゴマーを指す。検出は、直接的(例えば、その標的配列に直接ハイブリダイズするプローブ)または間接的(例えば、中間分子構造を介してその標的に連結されるプローブ)のいずれであってもよい。検出プローブは、DNA、RNA、それらの類似体、またはそれらの組合せ(例えば、DNA/RNAキメラ体)であってもよく、これらは標識されていてもよくまたは標識されていなくてもよい。検出プローブは、例えば、2’-O-メチル連結などの代替の主鎖連結をさらに含むことができる。検出プローブの「標的配列」は、一般的に、標準的塩基対形成によってプローブオリゴマーの少なくとも一部に特異的にハイブリダイズする、より大きい核酸配列内のより小さい核酸配列領域を指す。検出プローブは、プローブの三次元立体構造に寄与する標的特異的配列および他の配列を含んでもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,118,801号;同第5,312,728号;同第6,849,412号;同第6,835,542号;同第6,534,274号;および同第6,361,945号;ならびに米国特許出願公開第20060068417号を参照されたい)。
【0072】
「安定」または「検出のため安定」とは、反応混合物の温度が、核酸二重鎖の融解温度より少なくとも2℃低いことを意味する。
【0073】
本明細書で使用するとき、「標識」は、検出されるまたは検出可能シグナルをもたらす、プローブに直接的または間接的に繋がれた部分または化合物を指す。直接標識は、共有結合または非共有相互作用、例えば、水素結合、疎水性相互作用およびイオン性相互作用、またはキレートもしくは配位錯体の形成を含む、標識をプローブに連結する結合または相互作用を通じて起こってもよい。間接標識は、直接的または間接的のいずれかで標識され、検出可能シグナルを増幅することができる、橋架け部分または「リンカー」、例えば結合対メンバー、抗体またはさらなるオリゴマーの使用を通じて起こってもよい。標識には、任意の検出可能な部分、例えば、放射性核種、リガンド(例えば、ビオチン、アビジン)、酵素または酵素基質、反応性基、または発色団(例えば、色素、粒子、または検出可能な色を与えるビーズ)、発光化合物(例えば、生物発光、燐光または化学発光標識)、またはフルオロフォアが含まれる。標識は、混合物中の結合した標識プローブが、未結合標識プローブのものと異なる検出可能な変化、例えば、不安定性または示差的な分解特性を示す、ホモジニアスアッセイにおいて検出可能であり得る。標識または標識プローブの未結合型から結合型を物理的に除去せずに、「ホモジニアス検出可能標識」を検出してもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,283,174号;同第5,656,207号;および同第5,658,737号を参照されたい)。標識には、化学発光化合物、例えば、標準的アクリジニウムエステル(「AE」)および誘導体を含むAE化合物が含まれる(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,656,207号;同第5,658,737号および同第5,639,604号を参照されたい)。合成および核酸に標識を結合させ、標識を検出する方法は周知である。(例えば、参照により本明細書に組み込まれるSambrookら、Molecular
Cloning、A Laboratory Manual、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、1989年)、第10章を参照されたい。さらに、それぞ
れが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,658,737号、同第5,656,207号、同第5,547,842号、同第5,283,174号、および同第4,581,333号を参照されたい)。1を超える標識、および1を超える標識タイプは、特定のプローブ上に存在してもよく、または検出は、検出可能シグナルを生じる化合物で各プローブが標識されている、プローブの混合物を用いてもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,180,340号および同第6,350,579号を参照されたい)。
【0074】
「捕捉プローブ」、「捕捉オリゴヌクレオチド」および「捕捉プローブオリゴマー」は、交換可能に使用され、標準的塩基対形成によって、標的核酸中の標的配列に特異的にハイブリダイズし、固定されたプローブ上の結合パートナーに繋ぎ、標的核酸を支持体に捕捉する核酸オリゴマーを指す。捕捉オリゴマーの一例には、通常、同じオリゴマー上の2つの結合領域:配列結合領域(例えば、標的特異的部分)および固定化プローブ結合領域を含むが、該2つの領域は、1つまたは複数のリンカーによって一緒に繋がれた2種の異なるオリゴマーに存在し得る。捕捉オリゴマーの別の実施形態は、標的核酸に非特異的に結合し、該核酸を支持体上の固定化プローブに連結する、ランダムまたは非ランダムのポリGU配列、ポリGT配列またはポリU配列を含む標的配列結合領域を使用する。
【0075】
本明細書で使用するとき、「固定化オリゴヌクレオチド」、「固定化プローブ」または「固定化核酸」は、捕捉オリゴマーを支持体に、直接的または間接的に繋ぐ核酸結合パートナーを指す。支持体に繋がれた固定化プローブは、試料中の未結合物質から捕捉プローブに結合した標的の分離を容易にする。固定化プローブの一実施形態は、試料中の未結合物質からの結合標的配列の分離を容易にする、支持体に繋がれるオリゴマーである。支持体には、公知の物質、例えば、マトリックスおよび溶液中の遊離粒子が含まれてもよく、これは、ニトロセルロース、ナイロン、ガラス、ポリアクリレート、混合ポリマー、ポリスチレン、シラン、ポリプロピレン、金属または他の組成物からできていてもよく、その一実施形態は磁気誘引可能粒子(magnetically attractable particle)である。支持
体は、固定化プローブが直接的(共有結合、キレート化もしくはイオン性相互作用を介して)または間接的に(1つまたは複数のリンカーを介して)繋がれる、単分散磁気球体(例えば、均一サイズ±5%)であってもよく、この場合、プローブと支持体との間の連結または相互作用は、ハイブリダイゼーション条件中、安定である。
【0076】
「相補的」とは、2つの一本鎖核酸の類似した領域または同じ一本鎖核酸の2つの異なる領域のヌクレオチド配列が、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件または増幅条件下で、一本鎖領域がともにハイブリダイズして安定した二本鎖水素結合領域になるのを可能にする、ヌクレオチド塩基組成を有することを意味する。互いにハイブリダイズする配列は、標準的核酸塩基対形成によって、意図される標的配列に対して、完全に相補的であってもよくまたは部分的に相補的であってもよい(例えば、G:C、A:TまたはA:U対形成)。「十分に相補的」とは、一連の相補塩基間の水素結合によって、別の配列にハイブリダイズ可能な連続する配列を意味し、これは、標準的塩基対形成によって、配列中の各位置で相補的であってもよく、または相補的でない、無塩基の残基を含む1つまたは複数の残基を含んでもよい。十分に相補的な連続する配列は、典型的には、オリゴマーが特異的にハイブリダイズすることが意図される配列に対して、少なくとも80%または少なくとも90%相補的である。「十分に相補的な」配列は、配列が完全に相補的ではないとしても、適切なハイブリダイゼーション条件下で、その標的配列と核酸オリゴマーとの安定したハイブリダイゼーションを可能にする。AがUまたはTと対形成し、CがGと対形成するように、1つの一本鎖領域のヌクレオチドの連続する配列が、他の一本鎖領域のヌクレオチドの類似した配列と、一連の「規範的な」水素結合した塩基対を形成することができる場合、ヌクレオチド配列は「完全に」相補的である(例えば、参照により本明細書に組み込まれるSambrookら、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、第
2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、198
9年)、§§1.90~1.91、7.37~7.57、9.47~9.51および11.47~11.57、特に§§9.50~9.51、11.12~11.13、11.45~11.47および11.55~11.57を参照されたい)。同一性パーセントの範囲は、全ての整数および部分数(partial number)を含む(例えば、少なくとも90%
は90、91、93.5、97.687などを含む)ことが理解される。
【0077】
「優先的にハイブリダイズする」または「特異的にハイブリダイズする」とは、ストリンジェントなハイブリダイゼーションアッセイ条件下で、プローブがそれらの標的配列またはそれらの複製物にハイブリダイズし、安定なプローブ:標的配列ハイブリッドを形成し、一方、同時に、安定なプローブ:非標的ハイブリッドの形成が最小限であることを意味する。したがって、プローブは、非標的配列に対するよりも十分に高い度合いで、標的配列またはその複製物にハイブリダイズし、当業者が、増幅中に形成される標的配列のRNA複製物または相補的DNA(cDNA)を正確に検出または定量するのを可能にする。適切なハイブリダイゼーション条件は、当該技術分野において周知であり、配列組成に基づいて予測可能であり得、またはルーチンの試験法を用いることによって決定することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Sambrookら、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold
Spring Harbor、NY、1989年)、§§1.90~1.91、7.37~7.57、9.47~9.51および11.47~11.57、特に§§9.50~9.51、11.12~11.13、11.45~11.47および11.55~11.57を参照されたい)。
【0078】
「核酸ハイブリッド」、「ハイブリッド」または「二重鎖」とは、二本鎖の水素結合した領域を含有する核酸構造を意味し、ここで、各鎖は他方に相補的であり、領域は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、これらに限定されないが、化学発光または蛍光検出、オートラジオグラフィーまたはゲル電気泳動を含む手段によって検出するのに十分に安定である。このようなハイブリッドは、RNA:RNA、RNA:DNAまたはDNA:DNA二重鎖分子を含んでもよい。
【0079】
「試料調製」は、試料中に存在するHEV核酸の後の増幅および/または検出のために試料を処理する任意のステップまたは方法を指す。試料は、標的核酸が少量の構成要素である、構成要素の複雑な混合物であってもよい。試料調製には、より大きい試料体積から、構成要素、例えば、微生物または核酸を濃縮する任意の公知の方法、例えば、より大きい体積の試料からの空気で伝播するもしくは水で伝播する粒子の濾過による方法、または標準的な微生物学的方法を用いることによる、試料からの微生物の単離による方法が含まれてもよい。試料調製には、細胞内構成要素を実質的に水相または有機相に放出する、細胞構成要素の物理的破壊および/または化学的溶解、および例えば、濾過、遠心分離または吸着を用いることによる破片の除去が含まれてもよい。試料調製には、選択的にまたは非特異的に標的核酸を捕捉し、該核酸を他の試料構成要素から分離する、核酸オリゴヌクレオチドの使用が含まれてもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,110,678号および国際特許出願公開第WO2008/016988号に記載されるようなもの)。
【0080】
「分離」または「精製」は、試料の1つまたは複数の構成要素を除去するまたは他の試料構成要素から分離することを意味する。試料構成要素には、通常、一般的には水性の溶液相中の標的核酸が含まれ、溶液相にはまた、細胞の断片、タンパク質、炭水化物、脂質および他の核酸も含まれてもよい。「分離」または「精製」は、いずれの程度の精製も含まない。典型的には、分離または精製は、他の試料構成要素から標的核酸の少なくとも70%または少なくとも80%または少なくとも95%を除去する。
【0081】
本明細書で使用するとき、「DNA依存性DNAポリメラーゼ」は、DNA鋳型から相補的DNAコピーを合成する酵素である。例は、E.coli由来のDNAポリメラーゼI、バクテリオファージT7 DNAポリメラーゼまたはバクテリオファージT4、Phi-29、M2もしくはT5由来のDNAポリメラーゼである。DNA依存性DNAポリメラーゼは、細菌もしくはバクテリオファージから単離された天然に存在する酵素であってもよく、または組換え的に発現されてもよく、あるいは特定の望ましい特性、例えば、熱安定性、または多様な改変鋳型由来のDNA鎖を認識もしくは合成する能力を所持するように操作された、改変または「進化した」形態であってもよい。すべての公知のDNA依存性DNAポリメラーゼは、合成を開始するために、相補的プライマーを必要とする。適切な条件下で、DNA依存性DNAポリメラーゼは、RNA鋳型から相補的DNAコピーを合成可能であることが公知である。RNA依存性DNAポリメラーゼはまた、典型的には、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性も有する。
【0082】
本明細書で使用するとき、「DNA依存性RNAポリメラーゼ」または「転写酵素」は、通常は二本鎖であるプロモーター配列を有する二本鎖DNA分子または部分的二本鎖DNA分子から複数のRNAコピーを合成する酵素である。RNA分子(「転写物」)は、プロモーターのすぐ下流の特定の位置で始まり、5’から3’方向に合成される。転写酵素の例は、E.coli、ならびにバクテリオファージT7、T3およびSP6由来のDNA依存性RNAポリメラーゼである。
【0083】
本明細書で使用するとき、「RNA依存性DNAポリメラーゼ」または「逆転写酵素」(「RT」)は、RNA鋳型から相補的DNAコピーを合成する酵素である。すべての公知の逆転写酵素はまた、DNA鋳型から相補的DNAコピーを作製する能力を有する;したがって、これらはRNA依存性DNAポリメラーゼとDNA依存性DNAポリメラーゼの両方である。RTはまた、RNアーゼH活性を有し得る。プライマーは、RNA鋳型とDNA鋳型の両方を用いた合成を開始するために必要である。
【0084】
本明細書で使用するとき、「選択的RNアーゼ」は、RNA:DNA二重鎖のRNA部分を分解するが、一本鎖RNA、二本鎖RNAまたはDNAを分解しない酵素である。例示的な選択的RNアーゼはRNアーゼHである。RNアーゼHと同じまたは類似の活性を有する酵素もまた使用可能である。選択的RNアーゼは、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼであってもよい。大部分の逆転写酵素は、それらのポリメラーゼ活性に加えて、RNアーゼH活性を有する。しかしながら、RNアーゼHの他の供給源は、関連するポリメラーゼ活性を伴わずに入手可能である。この分解により、RNA:DNA複合体からRNAの分離が生じ得る。あるいは、選択的RNアーゼは、RNAの部分が融解されるか、または酵素がRNAの部分をほどくのを可能にするように、RNAを多様な位置で簡単に切断し得る。本発明のRNA標的配列またはRNA産物を選択的に分解する他の酵素は、当業者に容易に明らかになる。
【0085】
用語「特異性」は、増幅および/または検出システムとの関連で、配列およびアッセイ条件に依存して、標的配列と非標的配列とを区別するその能力を記載する、該システムの特性を指すように本明細書で使用される。核酸増幅に関して、特異性は、一般的に、副産物の数に対する、産生される特異的アンプリコンの数の比(例えば、シグナル対ノイズ比)を指す。検出に関して、特異性は、一般的に、非標的核酸から産生されるシグナルに対する、標的核酸から産生されるシグナルの比を指す。
【0086】
用語「感度」は、核酸増幅反応が検出または定量され得る正確さを指すように本明細書において使用される。増幅反応の感度は、一般的に、増幅システムにおいて確実に検出され得る標的核酸の最小のコピー数の尺度であり、例えば、使用する検出アッセイ、および増幅反応の特異性、例えば、特異的アンプリコン対副産物の比に依存する。
【0087】
本明細書で使用するとき、用語「相対発光量」(「RLU」)は、所与の波長または波長帯域で試料によって発光される光子の相対数を指示する測定の任意単位である。RLUは、測定に使用される検出手段の特性に伴って変化する。
【図面の簡単な説明】
【0088】
図1A図1は、GenBankで受託番号AB074918.2およびGI:21218075に見出される完全な配列である、E型肝炎ウイルス(HEV)ゲノム(配列番号1)の参照配列を示す。
図1B図1は、GenBankで受託番号AB074918.2およびGI:21218075に見出される完全な配列である、E型肝炎ウイルス(HEV)ゲノム(配列番号1)の参照配列を示す。
図1C図1は、GenBankで受託番号AB074918.2およびGI:21218075に見出される完全な配列である、E型肝炎ウイルス(HEV)ゲノム(配列番号1)の参照配列を示す。
図1D図1は、GenBankで受託番号AB074918.2およびGI:21218075に見出される完全な配列である、E型肝炎ウイルス(HEV)ゲノム(配列番号1)の参照配列を示す。
【発明を実施するための形態】
【0089】
発明の詳細な説明
本発明は、試料からC型肝炎ウイルス(HEV)核酸を増幅および検出するための組成物、キットおよび方法を提供する。好ましくは、試料は生物学的試料である。組成物、キットおよび方法は、HEV遺伝子型1、2、3および4の標的配列を含む、HEVゲノムの標的配列、またはそれらの相補的配列を認識するオリゴヌクレオチド配列を提供する。このようなオリゴヌクレオチドは、増幅オリゴヌクレオチドとして使用され得、これらは、機能が前述されている、プライマー、プロモータープライマー、ブロックされたオリゴヌクレオチドおよびプロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドを含んでもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,683,195号;同第4,683,202号;同第4,800,159号;同第5,399,491号;同第5,554,516号;同第5,824,518号;および同第7,374,885号を参照されたい)。他のオリゴヌクレオチドは、HEVの増幅された配列を検出するため、またはHEV標的核酸を捕捉するためのプローブとして使用され得る。
【0090】
方法は、HEV核酸の高感度であり、特異的な検出を提供する。方法は、HEV標的領域の核酸増幅を行うステップ、および、例えば、試料中のHEVの存在を指示するシグナルを提供する核酸検出プローブと増幅産物とを特異的にハイブリダイズすることによって、増幅産物を検出するステップを含む。増幅ステップは、HEV核酸が試料中に存在する場合に、HEV標的核酸中の標的配列に特異的な1つまたは複数の増幅オリゴマーと試料とを接触させて増幅産物を生成するステップを含む。増幅は、(例えば、鋳型鎖を用いてプライマーからの配列を伸長することによって)鋳型鎖からのコピーを生成させるために少なくとも1つの核酸ポリメラーゼと増幅オリゴマーとを用いることによって、標的配列またはその相補体の追加コピーを合成する。増幅産物を検出するための一実施形態は、選択された増幅オリゴマーによって増幅された配列、例えば、選択された増幅オリゴマー対によって挟まれた標的配列に含まれる配列に特異的な少なくとも1つのプローブと増幅産物とを接触させるステップを含むハイブリダイゼーションステップを使用する。
【0091】
検出ステップは、増幅された標的配列に特異的に関連しているシグナルを検出するための様々な公知の技術のいずれかを用いて、例えば、標識された検出プローブと増幅産物とをハイブリダイズさせ、標識されたプローブから生じるシグナルを検出することなどによって行うことができる。検出ステップはまた、増幅された配列、例えば、その核酸塩基配列の全てまたは一部などに関する追加情報を提供することができる。検出は、増幅反応が終了した後に行われてもよく、または標的領域を増幅するのと同時に、例えばリアルタイムで行ってもよい。一実施形態では、検出ステップは、ホモジニアス検出、例えば、ハイブリダイズしていないプローブの混合物からの除去を伴わずに、ハイブリダイズしたプローブの検出を可能にする(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,639,604号および同第5,283,174号を参照されたい)。
【0092】
増幅産物を増幅ステップ終了間近または終了時に検出する実施形態では、線状検出プローブを用いて、増幅産物に対するプローブのハイブリダイゼーションを示すシグナルを提供してもよい。このような検出の一例は、標的核酸にハイブリダイズする、発光的に標識されたプローブを使用する。次に、発光標識は、ハイブリダイズしていないプローブから加水分解される。検出は、ルミノメーターを用いて化学発光によって行われる。(例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際特許出願公開第WO89/002476号を参照されたい)。リアルタイム検出を用いる他の実施形態では、検出プローブは、ヘアピンプローブ、例えば、プローブが増幅産物に結合するときに検出されるレポーター部分などで標識される分子ビーコン、分子トーチまたはハイブリダイゼーションスイッチプローブであってもよい。このようなプローブは、標的にハイブリダイズする配列および標的にハイブリダイズしない配列を含むことができる。このようなプローブの多様な形態は先に記載されている(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,118,801号;同第5,312,728号;同第5,925,517号;同第6,150,097号;同第6,849,412号;同第6,835,542号;同第6,534,274号;および同第6,361,945号;ならびに米国特許出願公開第20060068417A1号および同第20060194240A1号を参照されたい)。
【0093】
本発明の好ましい組成物は、試料中に存在することが疑われる他の非HEV核酸(例えば、他の血液伝播病原体)に対して最小限の交差反応性を有して、全4つの主要なHEV遺伝子型(タイプ1、2、3および4)の核酸に特異的にハイブリダイズするように構成されている。ある特定のバリエーションでは、本発明の組成物は、さらに、HEV遺伝子型6に属するものとして暫定的に指定された配列の検出を可能にする。一部の態様では、本発明の組成物は、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス1(HIV1)、B型肝炎ウイルス(HBV)およびウエストナイルウイルスの1つまたは複数に対して最小限の交差反応性を有して、HEV核酸に特異的にハイブリダイズするように構成されている。一態様では、本発明の組成物は、これらの生物の1つまたは複数を検出するための構成要素および方法をさらに含む多重システムの一部である。
【0094】
本発明のある特定の態様では、少なくとも2つのオリゴマーの組合せは、試料中のHEVの存在または非存在を決定するために提供される。典型的には、オリゴマーの組合せは、配列番号1の配列に対応するHEV標的核酸の標的領域を増幅するための少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む。このような実施形態では、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、センス配向の、標的にハイブリダイズする配列(「センスTHS」)を含み、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、アンチセンス配向の、標的にハイブリダイズする配列(「アンチセンスTHS」)を含み、この場合、センスTHSおよびアンチセンスTHSは、それぞれ、配列番号1内に含有される配列に対応するHEV標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成されており、この場合、標的にハイブリダイズする配列は、アンチセンスTHSによって標的化されるHEV配列が、センスTHSによって標的化されるHEV配列の下流に位置されるように選択される(すなわち、少なくとも2つの増幅オリゴマーは、増幅されるべき標的領域を挟むように位置される)。一部のバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、(a)(i)約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号63の配列に含有され、少なくとも配列番号26の配列もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体を含む配列に実質的に対応するかまたはそれと同一である、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。一部のバリエーションでは、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、(a)(ii)約14個~約23個の連続するヌクレオチドであり、配列番号16の配列もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体に含有される配列に実質的に対応するかまたはそれと同一である、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーである。一部のバリエーションでは、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、(b)約17個~約28個の連続するヌクレオチドであり、配列番号47の配列に含有され、少なくとも配列番号25の配列もしくはその相補体、またはそのRNA同等物またはDNA/RNAキメラ体を含む配列に実質的に対応するかまたはそれと同一である、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーである。より具体的な実施形態では、HEVを検出するための少なくとも1つの増幅オリゴマーは、増幅反応混合物中の少なくとも1つの増幅オリゴマーを提供することを含む。一態様では、少なくとも1つの増幅オリゴマーの各々は、約4pmol/反応~約12pmol/反応(その範囲の全ての整数および部分数(例えば、4、4.5、5、6.75、8、10、10.25、11、12.01)を含む)の濃度で増幅反応混合物において提供される。一部のバリエーションでは、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、各々が等しい濃度で増幅反応混合物中に提供される複数の増幅オリゴマーである。一部のバリエーションでは、少なくとも1つの増幅オリゴマーは、各々が等しい濃度で増幅反応混合物において必ずしも提供されない複数の増幅オリゴマーである(例えば、1つの増幅オリゴマーは、増幅反応混合物において別の増幅オリゴマーの2倍の濃度で提供される)。
【0095】
上記の(a)(i)、(a)(ii)または(b)に記載の増幅オリゴマーを含むバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、少なくとも2つの増幅オリゴマーが増幅されるべき標的領域を挟むように、(a)(i)、(a)(ii)または(b)のオリゴマーの標的にハイブリダイズする配列として、反対の極性のHEV特異的な標的にハイブリダイズする配列(センス対アンチセンスまたはその逆)を含む少なくとも1つの増幅オリゴマーを含む。一部のこのような実施形態では、オリゴマーの組合せは、(a)(i)および/または(a)(ii)のオリゴマー(複数可)と(b)のオリゴマー(複数可)とが増幅されるべき標的領域を挟むように、(a)(i)および/または(a)(ii)に記載の少なくとも1つのオリゴマーと(b)に記載の少なくとも1つのオリゴマーを含む。一部のこのような実施形態では、オリゴマーの組合せは、(a)(i)に記載の少なくとも1つの増幅オリゴマー、(a)(ii)に記載の少なくとも1つの増幅オリゴマー、および(b)に記載の少なくとも1つの増幅オリゴマー(例えば、2つの増幅オリゴマー)を含む。他のこのようなバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、(b)に記載の少なくとも2つの増幅オリゴマー、および(a)(i)または(a)(ii)のいずれかに記載の少なくとも1つの増幅オリゴマーを含む。
【0096】
本発明のより具体的な実施形態では、試料中のHEVの存在または非存在を決定するためのオリゴマーの組合せは、(1)以下の表1に記述される少なくとも1つのセンスオリゴマー配列に実質的に対応するHEV標的にハイブリダイズする領域を含む少なくとも1つの増幅オリゴマー、および(2)表1に記述される少なくとも1つのアンチセンスオリゴマー配列に実質的に対応するHEV標的にハイブリダイズする領域を含む少なくとも1つの増幅オリゴマーを含む。一部のこのような実施形態では、オリゴマーの組合せは、上記の(1)の少なくとも2つの増幅オリゴマー、および/または上記(2)の少なくとも2つの増幅オリゴマーを含む。特定のバリエーションでは、増幅オリゴマーの組合せのセンスおよび/またはアンチセンスの標的にハイブリダイズする配列(複数可)は、表1から選択されるセンスおよび/またはアンチセンス配列(複数可)を含むまたはそれからなる。
【表1-1】
【表1-2】
【0097】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される増幅オリゴマーは、標的にハイブリダイズする配列の5’に位置し、HEV標的核酸に対して非相補的であるプロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。例えば、HEV標的領域を増幅するための、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せの一部の実施形態では、(b)において上述される増幅オリゴマー(例えば、表1に示されるアンチセンスの、標的にハイブリダイズする配列を含むまたはそれからなる増幅オリゴマー)は、5’プロモーター配列をさらに含むプロモータープライマーである。特定の実施形態では、プロモーター配列は、T7 RNAポリメラーゼプロモーター配列であり、例えば、配列番号73に示される配列を有するT7プロモーター配列などである。具体的なバリエーションでは、(b)の増幅オリゴマーは、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号15、配列番号17、配列番号18、配列番号18、または配列番号20に示される配列を有するプロモータープライマーである。
【0098】
一部の実施形態では、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せは、標的領域の5’末端付近における標的核酸内に含有される配列に対して実質的に相補的な(例えば、完全に相補的な)塩基配列を含む終結オリゴヌクレオチド(本明細書において「ブロッカー」オリゴヌクレオチドとも称される)をさらに含む。終結オリゴマーは、典型的には、例えば、転写媒介性増幅(TMA)に関する本明細書に記載されるある特定の実施形態などでは、例えば、プロモータープロバイダー増幅オリゴマーと組み合わせて使用される。
【0099】
一部の実施形態では、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せは、配列番号1の相補体に含有される配列に実質的に対応する、標的にハイブリダイズする配列を含む少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーをさらに含み、標的にハイブリダイズする配列は、固定化プローブに結合する配列または部分に共有結合される。具体的なバリエーションでは、標的にハイブリダイズする配列は、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号42の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号42から選択される配列に実質的に対応するもしくはそれと同一である配列を含むまたはそれからなる。より具体的なバリエーションでは、捕捉プローブオリゴマーは、配列番号3、配列番号7および配列番号43から選択される配列を有する。オリゴマーの組合せは、上記のように少なくとも2つ(例えば、3つ)の捕捉プローブオリゴマーを含み得る。より具体的な実施形態では、少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーは、標的捕捉反応混合物中に少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーを提供することを含む。一態様では、少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーの各々は、約3pmol/反応~約6pmol/反応(その範囲の全ての整数および部分数(例えば、4、4.75、5.12、5.98、6)を含む)の濃度で標的捕捉反応混合物において提供される。複数の、少なくとも1つの捕捉プローブオリゴマーが標的捕捉反応で使用される場合、各捕捉プローブオリゴマーの濃度は、本明細書に記載されるように、他のものの濃度と等しくてもよく、または様々な濃度であってもよい。
【0100】
ある特定のバリエーションでは、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せは、第1および第2の増幅オリゴマーを用いて増幅可能であるHEV標的配列(例えば、第1および第2の増幅オリゴマーの標的にハイブリダイズする配列によって挟まれるHEV標的配列)に特異的にハイブリダイズするように構成されている少なくとも1つの検出プローブオリゴマーをさらに含む。特定の実施形態では、検出プローブオリゴマーは、長さが約14~約28ヌクレオチドであり、配列番号39内に含有される標的配列またはその相補体に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む。特に適した検出プローブオリゴマーは、例えば、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号37、配列番号55、配列番号67および配列番号71から選択される配列に実質的に対応するまたはそれと同一である、標的にハイブリダイズする配列を含むオリゴマーを含む。検出プローブオリゴマーは、核酸主鎖中の1つまたは複数の連結部に2’-メトキシ主鎖を含有し得る。一部のバリエーションでは、オリゴマーの組合せは、少なくとも2つの検出プローブオリゴマーを含む。より具体的な実施形態では、少なくとも1つの検出プローブオリゴマーは、アンプリコンの検出反応混合物中に少なくとも1つの検出プローブオリゴマーを提供することを含む。一態様では、少なくとも1つの検出プローブオリゴマーの各々は、約2.0E+06RLU/反応~約6.0E+06RLU/反応(その範囲の全ての整数および部分数(例えば、2.0E+06、2.138E+06、3.385E+06RLU)を含む)で検出反応混合物に提供される。複数の、少なくとも1つの検出プローブオリゴマーが検出反応で使用される場合、各検出オリゴマーの濃度は、本明細書に記載されるように、他のものの濃度と等しくてもよく、または様々な濃度であってもよい。
【0101】
典型的には、本発明による検出プローブオリゴマーは標識をさらに含む。特に適切な標識は、検出可能な光シグナルを発光する化合物、例えば、均一混合物中で検出することができるフルオロフォアまたは発光(例えば、化学発光)化合物を含む。1を超える標識および1種を超える標識は、特定のプローブ上に存在してもよく、または検出は、検出可能なシグナルを生成する化合物で各プローブが標識されるプローブの混合物の使用に依存してもよい(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,180,340号および同第6,350,579号を参照されたい)。標識は、共有結合、キレート化およびイオン性相互作用を含む様々な手段によってプローブに結合されてもよいが、好ましくは、標識は共有結合される。例えば、一部の実施形態では、検出プローブは、典型的なバリエーションでは、非ヌクレオチドリンカーによってプローブに結合される、結合した化学発光標識、例えば、アクリジニウムエステル(AE)化合物(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,185,439号;同第5,639,604号;同第5,585,481号;および同第5,656,744号を参照されたい)を有する(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,585,481号;同第5,656,744号;および同第5,639,604号、特に第10欄第6行~第11欄第3行、および実施例8を参照されたい)。他の実施形態では、検出プローブは、蛍光標識とクエンチャーの両方を含み、その組合せは、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイにおいて特に有用である。このような検出プローブの具体的なバリエーションには、例えば、TaqMan検出プローブ(Roche Molecular Diagnostics)および「分子ビーコン」が挙げられる(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれるTyagiら、Nature Biotechnol.16巻:49~53頁、1998年;米国特許第5,118,801号および同第5,312,728号を参照されたい)。
【0102】
本発明による検出プローブオリゴマーは、標的にハイブリダイズしない配列をさらに含み得る。このような検出プローブの具体的な実施形態としては、例えば、一般的にヘアピンと呼ばれる立体構造などの、分子内のハイブリダイゼーションにより保持された立体構造を形成するプローブが挙げられる。特に適切なヘアピンプローブには、「分子トーチ」(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,849,412号;同第6,835,542号;同第6,534,274号;および同第6,361,945号を参照されたい)、および「分子ビーコン」(例えば、Tyagiら、前掲;US5,
118,801およびUS5,312,728、前掲を参照されたい)が含まれる。このようなヘアピンプローブを使用する方法は、当該技術分野において周知である。
【0103】
さらに他の実施形態では、検出プローブは、分子内結合によって保持された立体構造を実質的に形成しない線状オリゴマーである。具体的なバリエーションでは、線状検出プローブオリゴマーは、標識として化学発光化合物、好ましくはアクリジニウムエステル(AE)化合物を含む。
【0104】
さらに他のバリエーションでは、HEV核酸を検出するためのオリゴマーの組合せは、検出プローブオリゴマーに実質的に相補的なプローブ保護オリゴマーをさらに含む。プローブ保護オリゴマーは、実質的に相補的な、標識された検出プローブオリゴマー(例えば、化学発光化合物で標識されたプローブ)にハイブリダイズし、保存中に、標識されたプローブを安定化し得る。具体的な実施形態では、プローブ保護オリゴマーは、配列番号36および配列番号40から選択される配列に実質的に対応するまたはそれと同一である配列を有する。
【0105】
また、本発明により、本明細書に記載される検出プローブオリゴマー、捕捉プローブオリゴマーおよびプローブ保護オリゴマーが提供される。
【0106】
別の態様では、本発明は、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せを用いて、試料中のHEVの存在または非存在を決定するための方法を提供する。このような方法は、一般的に、(1)試料を、HEV標的核酸に対応するHEV核酸標的領域を増幅するための少なくとも2つのオリゴマーと接触させるステップであって、該オリゴマーが、上記される少なくとも2つの増幅オリゴマーを含むステップ;(2)in vitro核酸増幅反応を行うステップであって、試料中に存在する任意のHEV標的核酸が、増幅産物を生成するための鋳型として使用されるステップ;ならびに(3)増幅産物の存在または非存在を検出し、それにより、試料中のHEVの存在または非存在を決定するステップを含む。本発明による検出法は、典型的には、少なくとも2つのオリゴマーと接触される試料を得るステップをさらに含む。ある特定の実施形態では、ステップ(1)~(3)において使用される試料を「得ること」には、例えば、方法の1つまたは複数のステップが行われる試験施設または他の場所で試料を受領すること、および/または方法の1つまたは複数のステップが行われる施設内のある場所から(例えば、保存もしくは他の寄託から)試料を取り出すことを含む。
【0107】
ある特定の実施形態では、方法は、接触ステップの前に、試料中の他の構成要素からHEV標的核酸を精製するステップをさらに含む。このような精製は、他の試料構成要素から試料中に含有される生物を分離および/または濃縮する方法を含み得る。特定の実施形態では、標的核酸を精製することは、他の試料構成要素から標的核酸を特異的にまたは非特異的に分離するために標的核酸を捕捉することを含む。非特異的な標的捕捉法は、実質的に水性の混合物からの核酸の選択的沈殿、支持体へ核酸を付着させ、該支持体を洗浄して他の試料構成要素を取り除くこと、またはHEV核酸と他の試料構成要素を含有する混合物から核酸を物理的に分離する他の手段を伴い得る。
【0108】
一部の実施形態では、HEV標的核酸は、HEV標的核酸を捕捉プローブオリゴマーに特異的にハイブリダイズすることによって他の試料構成要素から選択的に分離される。捕捉プローブオリゴマーは、試料構成要素から分離される標的配列:捕捉プローブ複合体が形成されるように、HEV標的配列に特異的にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を含む。適切な捕捉プローブの標的にハイブリダイズする配列は、配列番号2、配列番号4、配列番号6および配列番号42の相補体、DNA同等物およびDNA/RNAキメラ体を含む、配列番号2、配列番号4、配列番号6および配列番号42から選択される配列に実質的に対応するまたはそれと同一である配列を含む。好ましいバリエーションでは、特定の標的捕捉は、HEV標的:捕捉プローブ複合体を固定化プローブに結合させ、標的:捕捉プローブ:固定化プローブ複合体を形成することで、試料から分離し、かつ、任意選択で洗浄して標的でない試料構成要素を除去する(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,110,678号;同第6,280,952号;および同第6,534,273号を参照されたい)。このようなバリエーションでは、捕捉プローブオリゴマーは、捕捉プローブを結合または付着させる配列または部分をさらに含み、固体支持体に結合した固定化プローブに標的配列を結合させ、それにより、ハイブリダイズした標的核酸を他の試料構成要素から分離することができる。
【0109】
より具体的な実施形態では、捕捉プローブオリゴマーは、HEV標的配列に相補的でないが、固定化プローブ上の配列に特異的にハイブリダイズし、それにより、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,110,678号において先に記載されるように、標的核酸を他の試料構成要素から分離することを可能にする部分として機能するテール部分(例えば、3’テール)を含む。任意の配列は、一般的に、長さが約5~50ntであるテール領域において使用することができ、好ましい実施形態は、固体支持体、例えば、マトリックスまたは粒子に結合した相補的な固定化配列(例えば、ポリ-T)に結合する約10~40nt(例えば、A10~A40)、より好ましくは約14~33nt(例えば、A14~A30またはT14~T30)の実質的にホモポリマーであるテールを含む。例えば、3’テールを含む捕捉プローブの具体的な実施形態では、捕捉プローブは、配列番号3、配列番号7および配列番号43から選択される配列を有する。
【0110】
標的捕捉は、典型的には、通常、テール-配列:固定化プローブ配列二重鎖のTより高い温度で、ハイブリダイズする条件下でHEV標的配列に特異的にハイブリダイズする1つまたは複数の捕捉プローブオリゴマーを含有する溶液相混合物中に生じる。捕捉プローブテールを含む実施形態に関して、HEV標的:捕捉プローブ複合体は、ハイブリダイゼーション条件を調整することによって捕捉され、その結果、捕捉プローブテールは、固定化プローブにハイブリダイズし、次に、固体支持体上の全複合体が他の試料構成要素から分離される。結合した固定化プローブ:捕捉プローブ:HEV標的配列を有する支持体は、他の試料構成要素をさらに除くために1回または複数回洗浄され得る。好ましい実施形態は、常磁性ビーズなどの粒子状固体支持体を使用し、その結果、結合したHEV標的:捕捉プローブ:固定化プローブ複合体を有する粒子は、洗浄溶液に懸濁され、好ましくは磁気引力の使用によって、洗浄溶液から取り出されてもよい。処理ステップの数を制限するために、HEV標的核酸は、単に、支持体上の複合体中のHEV標的配列を増幅オリゴマーと混合し、増幅ステップを進めることによって増幅され得る。
【0111】
HEV標的配列の増幅は、増幅される標的領域を挟む少なくとも2つの増幅オリゴマーを用いたin vitro増幅反応を利用する。特定の実施形態では、増幅される標的領域は、約5230位のヌクレオチドから約5379位のヌクレオチドの配列番号1に実質的に対応する。これらの標的領域を増幅させるために特に適切な増幅オリゴマーの組合せは、本明細書に記載されている(例えば、段落[4]~[14]および[87]~[90]、前掲を参照されたい)。適切な増幅法としては、例えば、レプリカーゼ媒介性増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換増幅(SDA)および転写媒介性増幅または転写関連増幅(TMA)が挙げられる。このような増幅法は、当該技術分野において周知であり(例えば、段落[59]および[60]、前掲を参照されたい)、本発明の方法に従って容易に使用される。
【0112】
例えば、TMA増幅を使用するいくつかの増幅法は、以下のステップを含む。簡単には、増幅される配列を含有する標的核酸は、一本鎖核酸(例えば、ssRNAまたはssDNA)として提供される。当業者は、二本鎖核酸(例えば、dsDNA)の従来の融解が一本鎖標的核酸を提供するために使用され得ることを理解する。プロモータープライマーは、その標的配列で標的核酸に特異的に結合し、逆転写酵素(RT)は、鋳型として標的鎖を用いて、プロモータープライマーの3’末端を伸長し、標的配列鎖のcDNAコピーを作製し、RNA:DNA二重鎖をもたらす。RNアーゼはRNA:DNA二重鎖のRNA鎖を消化し、第2のプライマーは、プロモータープライマー末端から下流のcDNA鎖上に位置するその標的配列に特異的に結合する。RTは、第1のcDNA鋳型を用いて、第2のプライマーの3’末端を伸長することによって新たなDNA鎖を合成して、機能的プロモーター配列を含有するdsDNAを作製する。次に、プロモーター配列に特異的なRNAポリメラーゼは転写を開始して、反応における最初の標的鎖の約100~1000個の増幅されたコピー(「アンプリコン」)であるRNA転写物を生成する。第2のプライマーがアンプリコンのそれぞれにおいてその標的配列に特異的に結合し、RTがアンプリコンRNA鋳型からDNAコピーを作製してRNA:DNA二重鎖を生成する場合に、増幅は継続する。反応混合物中のRNアーゼは、RNA:DNA二重鎖からアンプリコンRNAを消化し、プロモータープライマーは、新たに合成されたDNAにおいてその相補的配列に特異的に結合する。RTはプロモータープライマーの3’末端を伸長して、RNAポリメラーゼが標的鎖に相補的である付加的なアンプリコンに結合して転写するための機能的プロモーターを含有するdsDNAを作製する。より多くのアンプリコンのコピーを作製する自己触媒サイクルは、反応の過程で繰り返し、試料中に存在する標的核酸の約10億倍の増幅をもたらす。増幅産物は、増幅産物に含有される標的配列に特異的に結合するプローブを用いて、増幅中にリアルタイムで、または増幅反応の終了時に検出することができる。結合したプローブから生じるシグナルの検出は、試料中の標的核酸の存在を示す。
【0113】
一部の実施形態では、方法は、「リバース」TMA反応を利用する。このようなバリエーションでは、最初のまたは「フォワード」の増幅オリゴマーは、標的領域の3’末端付近で標的核酸にハイブリダイズするプライミングオリゴヌクレオチドである。逆転写酵素(RT)は、鋳型として標的核酸を用いて、プライマーの3’末端を伸長することによってcDNA鎖を合成する。第2のまたは「リバース」の増幅オリゴマーは、合成されたcDNA鎖内に含有される標的配列にハイブリダイズするように構成されている、標的にハイブリダイズする配列を有するプロモータープライマーまたはプロモータープロバイダーである。第2の増幅オリゴマーがプロモータープライマーである場合、RTは、鋳型としてcDNA鎖を用いてプロモータープライマーの3’末端を伸長し、標的配列鎖の第2のcDNAコピーを作製し、それにより、機能的プロモーター配列を含有するdsDNAを作製する。次に、増幅は、RNAポリメラーゼを利用したプロモーター配列からの転写の開始について、段落[105]で上述したように本質的に継続する。あるいは、第2の増幅オリゴマーがプロモータープロバイダーである場合、標的領域の5’末端付近にある標的配列にハイブリダイズする終結オリゴヌクレオチドは、典型的には、終結オリゴヌクレオチドの3’末端でプライミングオリゴマーの伸長を終結させるために利用され、それにより、プライミングオリゴマーからの伸長によって合成された最初のcDNA鎖について定義された3’末端を提供する。次に、プロモータープロバイダーの標的にハイブリダイズする配列は、最初のcDNA鎖の定義された3’末端にハイブリダイズし、cDNA鎖の3’末端は、プロモータープロバイダーのプロモーター配列に相補的な配列を付加するように伸長され、その結果、二本鎖プロモーター配列を形成する。その後、最初のcDNA鎖は鋳型として使用し、二本鎖プロモーターを認識し、そこから転写を開始するRNAポリメラーゼを用いて、プロモーター部分を含まない最初のcDNA鎖に相補的な複数のRNA転写物を転写する。次いで、これらのRNA転写物のそれぞれは、第1のプライミング増幅オリゴマーからさらなる増幅のための鋳型として機能するために利用可能である。
【0114】
増幅産物の検出は、様々な方法によって達成され得る。核酸は、検出可能な電気的変化などの物理的な変化をもたらす表面に会合し得る。増幅された核酸は、マトリックス中でもしくはその上で該核酸を濃縮し、該核酸もしくはそれらと会合した色素(例えば、臭化エチジウムもしくはサイバーグリーンなどのインターカレーティング剤)を検出することによって、または溶液相にある核酸と会合した色素の増加を検出することによって検出され得る。検出の他の方法は、増幅産物の配列に特異的にハイブリダイズするように構成されている核酸検出プローブを使用して、プローブ:産物複合体の存在を検出することができるか、または増幅産物と関連した検出可能なシグナルを増幅し得るプローブの複合体を用いることによる(例えば、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,424,413号;同第5,451,503号;および同第5,849,481号)。増幅産物と特異的に会合する直接的または間接的に標識されたプローブは、試料中の標的核酸の存在を示す検出可能なシグナルを提供する。具体的には、増幅産物は、HEVゲノムRNAの配列中の標的配列またはHEVゲノムRNAの配列に相補的な標的配列を含み、プローブは、試験される試料中にHEV核酸の存在を示す増幅産物に含有される配列に直接的または間接的に結合する。
【0115】
相補的な増幅された配列にハイブリダイズする検出プローブの好ましい実施形態は、DNAもしくはRNAオリゴマー、またはDNAヌクレオチドとRNAヌクレオチドとの組合せを含有するオリゴマー、または改変された主鎖を用いて合成されたオリゴマー、例えば、1つまたは複数の2’-メトキシ置換されたリボヌクレオチドを含むオリゴマーであり得る。増幅されたHEV配列を検出するために使用されるプローブは、標識されていなくてもよく、間接的に(例えば、プローブ上の部分に別の結合パートナーを結合させることによって)検出され得、または様々な検出可能な標識で標識され得る。本発明の方法に従って使用するのに適した検出プローブの特定の実施形態をさらに本明細書に記載する(例えば、段落[15]、[16]および[31]~[33]、前掲を参照されたい)。HEV配列を検出するための方法の一部の好ましい実施形態では、例えば、転写媒介性増幅(TMA)を用いたある特定の実施形態では、検出プローブは、線状化学発光標識されたプローブ、より好ましくは線状アクリジニウムエステル(AE)標識されたプローブである。
【0116】
核酸ポリメラーゼによって伸長されることが意図されていないオリゴマーとしては、好ましくは、増幅反応におけるオリゴマーの酵素媒介性伸長を防ぐために3’OHを置き換えるブロッカー基が挙げられる。例えば、増幅中に存在するブロックされた増幅オリゴマーおよび/または検出プローブは、好ましくは、機能性3’OHを持たず、代わりに、3’末端でまたはその近傍に位置した1つまたは複数のブロッキング基を含む。3’末端近傍のブロッキング基は、好ましくは3’末端の5つの残基内にあり、ポリメラーゼのオリゴマーへの結合を制限するには十分に大きく、他の好ましい実施形態は、3’末端に共有結合したブロッキング基を含有する。多くの異なる化学基は、3’末端をブロックするために使用することができ、例えば、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、アルカン-ジオールジデオキシヌクレオチド残基およびコルジセピンが挙げられる。
【0117】
典型的には3’末端でブロックされ、転写媒介性増幅を用いたある特定の実施形態では特に適切であるオリゴマーの例は、プロモータープロバイダーである。先に記載されるように、プロモータープロバイダーは、第1の、標的にハイブリダイズする領域と、第1の領域に対して5’に位置した、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む第2の領域を含む。プロモータープロバイダーオリゴヌクレオチドは、例えば、上記で論じられるようにブロッカー基を含むことによって、その3’末端からのDNA合成の開始を防止するために改変される。
【0118】
典型的には、3’ブロックされたオリゴマーの別の例は、上記で先に記載される終結(「ブロッカー」)オリゴヌクレオチドである。終結オリゴマーは、典型的には、例えば、転写媒介性増幅(TMA)に関連する、本明細書に記載されるある特定の実施形態などでは、例えば、プロモータープロバイダー増幅オリゴマーと組み合わせて使用される。終結オリゴマーは、プライミングオリゴヌクレオチドを含む新生核酸のプライマー伸長を「終結させる」ように、標的領域の5’末端付近で標的核酸内に含有される配列にハイブリダイズし、それにより、新生核酸鎖のための定義された3’末端を提供する。
【0119】
転写媒介性増幅を用いた他の実施形態は、第1の、標的にハイブリダイズする領域と、第1の領域に対して5’に位置し、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む第2の領域を含むが、その3’末端からDNA合成の開始を防止するように改変されていないプロモータープライマーを利用する。一部の実施形態では、検出法に従って使用するためのプロモータープライマーは、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号45、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号56から選択される配列に実質的に対応するまたはそれと同一である配列を有する、標的にハイブリダイズする配列を含む。配列番号56に記載の、標的にハイブリダイズする配列を含むプロモータープライマーのある特定のバリエーションでは、配列番号56の1位の核酸塩基はグアニン(G)である;他のバリエーションでは、プロモータープライマーは配列番号56の1位で縮重を有し、そのため、この位置は、配列番号56を含むオリゴマーの集団内でシトシン(C)またはグアニン(G)のいずれかによって占有される。より具体的なバリエーションでは、検出法に従って使用するためのプロモータープライマーは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号15、配列番号17、配列番号18、配列番号19または配列番号20に示される配列を有する。
【0120】
HEV核酸を検出するためのアッセイは、任意選択で、内部対照(IC)配列に特異的である増幅オリゴマーおよび検出オリゴマーを用いることによって、同じアッセイ反応混合物において増幅および検出される非HEV IC核酸を含んでもよい。IC核酸配列は、RNA鋳型配列(例えば、in vitro転写物)、試料中にスパイクされる合成核酸配列であり得、またはIC核酸配列は、細胞の構成要素であってもよい。細胞の構成要素であるIC核酸配列は、検体と比較して、外因性の細胞源または内因性の細胞源由来であり得る。これらの場合において、内部対照核酸は、増幅反応混合物中でHEV核酸と共増幅される。内部対照増幅産物とHEV標的配列増幅産物は、独立して検出することができる。2つの異なる内部対照システムは、以下に記載される手順において使用された。
【0121】
内部対照システムのための最初のアレンジメントは、プライマーの対になったセット、および増幅産物をプライマー結合部位間の位置でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブ、またはそれらの相補体を用いる増幅反応および検出反応の完全性を監視するために有用であった。このアレンジメントを以下の実施例に記載されるアッセイにおいて使用した。簡単な応用において、内部対照鋳型核酸は、プローブ結合部位として機能する塩基の配列で分析物鋳型核酸から区別することができる。これらの塩基は、スクランブルされ、無関係な塩基配列で置き換えられ、または単に、示差プローブ結合をもたらすのに十分な数の点変異を含み得る。このようにして、分析物核酸の増幅から得られる核酸生成物は、内部対照特異的プローブによってではなく、分析物特異的プローブによって検出され得る。同様に、内部対照核酸の増幅から生じるアンプリコンは、分析物特異的プローブによってではなく、内部対照特異的プローブによって検出され得る。この構成は、分析物と内部対照の核酸鋳型との両方が同一のプライマーまたはプライマーセットを用いて増幅することができることを可能にする。
【0122】
ある特定の実施形態では、増幅されたIC配列からのシグナルの増幅および検出は、シグナルが意図された標的HEV核酸(例えば、HEVについて試験が陰性である試料)について得られない場合、アッセイ試薬、条件およびアッセイステップの性能は、アッセイにおいて適切に使用されることを明らかに示す。ICはまた、定量的な結果が所望される場合、アッセイに対する内部較正因子として使用されてもよく、すなわち、ICの増幅および検出から得られるシグナルは、増幅されたHEV標的配列について得られたシグナルに基づいて、試料中のHEV核酸の量を定量するためのアルゴリズムに使用されるパラメータを設定するために使用される。ICはまた、アッセイにおける1つまたは複数のステップの完全性を監視するために有用である。合成IC核酸配列の好ましい実施形態は、天然に存在する供給源に由来したランダム化配列(例えば、ランダムな方法で再配置されたHIV配列)である。別の好ましいIC核酸配列は、天然に存在する供給源から単離されたRNA転写物であっても、または例えば、アッセイに含まれるICのコピーの数が正確に決定され得るように、クローニングされたランダム化配列から転写物を作製することによってin vitroで合成されたRNA転写物であってもよい。IC標的配列用のプライマーおよびプローブは、任意の周知の方法を用いることによって構成および合成されるが、ただし、プライマーおよびプローブは、HEV標的配列を増幅および検出するために使用される実質的に同じアッセイ条件を使用した、IC標的配列の増幅および増幅されたIC配列の検出のために機能することを条件とする。標的捕捉に基づく精製ステップを含む好ましい実施形態では、IC標的に特異的な標的捕捉プローブは標的捕捉ステップにおけるアッセイに含まれることが好ましく、その結果、ICは、アッセイステップの全部において意図されたHEV分析物に対するものに類似した方法でアッセイにおいて処理される。
【0123】
試料中のHEVの存在または非存在を決定するための方法のある特定の実施形態では、方法は、アッセイ感度を調整するために、本明細書に記載されるプローブ保護オリゴマーの使用をさらに含む。
【0124】
また、本発明によって、試料中のHEV標的核酸の存在または非存在を決定するための反応混合物が提供される。本発明による反応混合物は、HEV標的核酸を増幅させるための、本明細書に記載されるオリゴマーの組合せ;HEV標的核酸を精製するための、本明細書に記載される捕捉プローブオリゴマー;HEV増幅産物の存在または非存在を決定するための、本明細書に記載される検出プローブオリゴマー;およびHEV標的核酸を検出するアッセイの感度を離調する(detuning)ための、本明細書に記載されるプローブ保護オリゴマーの1つまたは複数を少なくとも含む。反応混合物は、いくつかの任意選択の構成要素、例えば、捕捉プローブ核酸のアレイなどをさらに含み得る。増幅反応混合物に関して、反応混合物は、典型的には、in vitroで増幅を行うのに適した他の試薬、例えば、バッファ、塩溶液、適切なヌクレオチド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、ATP、CTP、GTPおよびUTP)、および/または酵素(例えば、逆転写酵素および/またはRNAポリメラーゼ)などを含み、典型的には、HEV標的核酸が存在してもよくまたは存在しなくてもよい試験試料の構成要素を含む。さらに、増幅オリゴマーの組合せと一緒に検出プローブを含む反応混合物に関して、反応混合物のための増幅オリゴマーおよび検出プローブオリゴマーの選択は、共通の標的領域によって結びつけられる(すなわち、反応混合物は、反応混合物の増幅オリゴマーの組合せによって増幅し得る配列に結合するプローブを含む)。
【0125】
また、本発明によって、本明細書に記載される方法を実施するためのキットが提供される。本発明によるキットは、HEV標的核酸を増幅させるための、本明細書に記載される増幅オリゴマーの組合せ;HEV標的核酸を精製するための、本明細書に記載される捕捉プローブオリゴマー;HEV増幅産物の存在または非存在を決定するための、本明細書に記載される検出プローブオリゴマー;およびHEV標的核酸を検出するアッセイの感度を離調するための、本明細書に記載されるプローブ保護オリゴマーの1つまたは複数を少なくとも含む。キットは、いくつかの任意選択の構成要素、例えば、捕捉プローブ核酸のアレイなどをさらに含み得る。キットに存在し得る他の試薬は、in vitroで増幅を行うのに適した試薬、例えば、バッファ、塩溶液、適切なヌクレオチド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、ATP、CTP、GTPおよびUTP)、および/または酵素(例えば、逆転写酵素および/またはRNAポリメラーゼ)を含む。本明細書に記載されるオリゴマーは、様々な異なる実施形態ではパッケージされてもよく、当業者は、本発明が多くの異なるキット構成を包含することを理解する。例えば、キットは、HEVゲノムのたった1つの標的領域に対する増幅オリゴマーを含み得るか、または複数のHEV標的領域に対する増幅オリゴマーを含み得る。さらに、増幅オリゴマーの組合せと一緒に検出プローブを含むキットに関して、キットのための増幅オリゴマーおよび検出プローブオリゴマーの選択は、共通の標的領域によって結びつけられる(すなわち、キットは、キットの増幅オリゴマーの組合せによって増幅し得る配列に結合するプローブを含む)。ある特定の実施形態では、キットは、本発明に従って方法を実施するための1セットの指示をさらに含み、この場合、指示は、パッケージ挿入物および/またはキットもしくはその構成要素のパッケージングと関連付けられ得る。
【0126】
本発明は、以下の非限定的な実施例によってさらに例証される。
【実施例0127】
(実施例1)
この実施例は、HEV標的領域を増幅するための種々のプライマーセットを用いた増幅反応を記載する。以下の表2は、このアッセイにおいて使用される全ての増幅オリゴマーを列挙する。
【表2】
【0128】
表2に列挙されたT7プライマーおよび非T7プライマーの各々の可能な組合せを試験した。プライマーは、15および0コピー/反応でHEV in vitro転写物(IVT)を用いて、転写媒介性増幅(TMA)反応において試験された。転写媒介性増幅(TMA)反応は、本質的には、米国特許第5,399,491号においてKacianらによって記載されるように実施され、この米国特許の開示は、参照により本明細書の上記に組み込まれている。増幅反応は、それぞれのT7プライマーおよび非T7プライマーの、反応あたり約5~10pmolを用いて種々のプライマーの組合せについて行われた。増幅産物は、AE標識検出プローブ(配列番号67に示される核酸塩基配列を有する)を用いて、ハイブリダイゼーション保護アッセイ(HPA)により検出された。シグナル対ノイズ比は、HEV IVTの0コピーで観察されたバックグラウンドRLU値でHEV IVTの15コピーで観察されたRLU値を割ることによって、各プライマー対について計算された。結果を以下の表3に示す。
【表3】
【0129】
少なくとも10またはそれ超のシグナル対バックグラウンド比を明らかに示したプライマー対は、反応あたり少なくとも15コピーの低さまでHEV標的核酸の増幅に成功していると考えられ、一方、10を下回る比を明らかに示すそれらの対は不成功と考えられた。10を超える比を表3に太字で示す。
【0130】
(実施例2)
この実施例では、様々なオリゴマーの組合せを用いて行われたHEV増幅および検出アッセイを記載する。これらの実験で使用される試薬、オリゴヌクレオチドおよび試料を下記の表4~6に列挙する。
【表4】
【表5-1】
【表5-2】
【表6】
【0131】
実施されたステップ
手法の原理
HEVアッセイは、単一チューブ内で行われる3つの主要なステップを伴った:試料調製;転写媒介性増幅(TMA)によるHEV RNAの標的増幅;およびハイブリダイゼーション保護アッセイ(HPA)による増幅産物(アンプリコン)の検出。
【0132】
試料調製中に、RNAは、標的捕捉の使用を介して検体から単離された。検体を界面活性剤で処理し、ウイルス粒子を可溶化し、タンパク質を変性し、およびウイルスゲノムRNAを放出させた。HEVの高度に保存された領域に相同であるオリゴヌクレオチド(「捕捉オリゴヌクレオチド」)は、試験検体において、存在する場合、HEV RNA標的にハイブリダイズさせた。次に、ハイブリダイズした標的は磁性微粒子上に捕捉し、磁場中で検体から分離した。洗浄ステップを利用して、反応チューブから余分な構成要素を除去した。磁気分離ステップおよび洗浄ステップは、標的捕捉システムを用いて行われた。
【0133】
標的増幅はTMAを介して生じさせた。TMAは、2つの酵素、MMLV逆転写酵素およびT7 RNAポリメラーゼを利用する転写に基づく核酸増幅法である。逆転写酵素は、標的RNA配列のDNAコピー(T7 RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を含む)を生成するために使用された。T7 RNAポリメラーゼは、DNAコピー鋳型から複数コピーのRNAアンプリコンを生成させる。HEVアッセイは、HEV RNAの領域を増幅するためのTMA法を利用した。
【0134】
検出は、アンプリコンに相補的な化学発光標識を有する一本鎖核酸プローブを用いたHPAによって達成された。標識された核酸プローブは、アンプリコンに特異的にハイブリダイズする。選択試薬は、ハイブリダイズしていないプローブ上で標識を不活性化することにより、ハイブリダイズしたプローブとハイブリダイズしていないプローブとを区別した。検出ステップ中、ハイブリダイズしたプローブによって生成される化学発光シグナルをルミノメーターで測定し、相対発光量(RLU)として報告した。
【0135】
内部対照は、作業標的捕捉試薬を介してそれぞれの試験検体およびアッセイ較正因子に追加された。HEVアッセイにおける内部対照(IC)は、検体処理ステップ、増幅ステップおよび検出ステップについて調節した。内部対照シグナルは、異なる標識を有するプローブからの発光の差動速度論(differential kinetics)によってHEVシグナルと区別された。内部対照特異的なアンプリコンは、光の急速な発光(フラッシャーシグナル)を有するプローブを用いて検出された。HEVに特異的なアンプリコンは、比較的遅い動態の発光(グラウアシグナル(glower signal))を有するプローブを用いて検出された。二重速度論アッセイ(DKA)は、フラッシャー標識およびグラウア標識からのシグナルを区別するために使用される方法である。
【0136】
ステップの順番
標的捕捉:鋳型が、本明細書に与えられる配列を有するE型肝炎ウイルス標的捕捉オリゴヌクレオチドを用いて捕捉されたことを除いて、核酸は、公開された国際特許出願第PCT/US2000/18685号に開示されている手法に本質的に従って、増幅前に検体処理および標的捕捉を受けた。注目すべきは、捕捉オリゴヌクレオチドは、アッセイの増幅反応または検出反応に関与しない。ウイルスを含有する試料は標的捕捉試薬と組み合わせて、核酸放出と、磁気ビーズ上に配置された捕捉オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションとを容易にした。インキュベーションは、試料からHEV核酸を捕捉するために行われた。インキュベーション後、磁気ビーズおよびいずれもの捕捉標的核酸は、洗浄ステップのために、10~20分間、磁気洗浄ステーションに移された。次に、捕捉された標的核酸を増幅反応においてアッセイした。
【0137】
転写媒介性増幅(TMA)反応は、本質的には実施例1に記載されるように行われた。単離された標的核酸は、増幅試薬中のプライマー(表2)と組み合わせて、10分間60℃に加熱し、次に、42℃に冷却して、プライマーのアニーリングを促進した。その後、当業者によく知られているように、酵素試薬を混合物に添加し、増幅反応を行った。
【0138】
検出:42℃で1時間インキュベートした後、増幅反応体積は、当業者によく知られている技術を用いて、化学発光化合物で内部標識されたプローブを用いたハイブリダイゼーションアッセイに供し、次に、ハイブリダイゼーション反応におけるそれぞれのプローブについて、約2E+06~約6E+06RLUに同等の量で使用した。(例えば、これらの特許の開示が参照により組み込まれる米国特許第5,585,481号および同第5,639,604号を参照されたい)。ハイブリダイゼーション反応に続いて、0.15Mの四ホウ酸ナトリウム(pH8.5)のアリコートおよび1%TRITON X-100(Union Carbide Corporation;Danbury、CT)を添加した。これらの混合物は、最初に、ハイブリダイズしていないプローブに結合した化学発光標識を不活性化するために、10分間60℃でインキュベートし、ハイブリダイゼーションシグナルを読み取る前に、室温(すなわち、15~30℃)に手短に冷却した。各試料中のハイブリダイズしたプローブによる化学発光は、1mMの硝酸および0.1%(v/v)の過酸化水素を注入するために構成された市販の機器(Gen-Probe Incorporated;San Diego、CA)を用い、次に、1N水酸化ナトリウムを含有する溶液を注入することによってアッセイした。化学発光反応の結果は、相対発光量(RLU)で測定した。この手順において、シグナル/ノイズ値は、標的核酸の非存在下で測定されたバックグラウンドシグナルで割った、特異的にハイブリダイズしたプローブに結合した標識によって生成された化学発光シグナル(RLUで測定される)に対応した。
【0139】
結果および考察
実験I-組合せ増幅システム
目的は、異なるプライマーの組合せのうちのどれがより良好な性能を示すか、およびどの個々のプライマーが最も機能的に性能を発揮するかを確認するために、T7および非T7の対、ならびにいくつか個別的に試験することであった。標的捕捉反応は、標的捕捉オリゴマーとして配列番号76を用いて行った。検出反応は、AE標識検出プローブオリゴマーとして配列番号67を用いて行った。増幅オリゴマーの組合せを以下の表7に示す。先の実験において配列番号29+配列番号65および配列番号12プライマーが最もよく作用することを決定した後、この実験の大部分はこれらの特定のプライマーに焦点をあてた。また、いくつかのプライマーの濃度を増加させて試験を行い、システムにおける性能および機能を評価した。20コピー/mLのHEV IVT(8反復)およびBI0052陰性血清(2反復)でのパネルは各増幅システムについて試験した。
【表7】
【0140】
表8は、実験Iに関する概要を示す。配列番号12と対形成したとき、配列番号65は、より高い平均RLUとより低い%CV値(増幅システム1と2)とで示されるように、配列番号29より良好に機能した。配列番号29+配列番号65と対形成したとき、配列番号12は、より高い平均RLUとより低い%CV値(増幅システム3と4)とで示されるように、配列番号15より良好に機能した。増幅システム5でわかるように、配列番号15の添加は、増幅システム3と比較してRLUシグナルを改善した。ともに5pmol/反応での配列番号29+配列番号65の保持は、増幅システム6における10pmol/反応への配列番号65の増加よりも良好なRLUと%CV性能(増幅システム5)とを示した。増幅システム8と9を比較したとき、5から10pmol/反応への配列番号12の増加は、配列番号15の増加よりも良好な性能を示した。増幅システム10~14は、どの非T7がより高いRLUと低い%CVとで機能するかを比較したものである。判定基準に基づいて、配列番号66と配列番号64とは最も高いRLUと最も低い%CVとを示した。増幅システム15~17は、システムにおける非T7またはT7のいずれかに関して、濃度を5~10pmol/反応、増加させた。増幅システム15と16とを比較すると、これらのデータは、配列番号65の増加が性能を改善し(増幅システム16)、他方では、配列番号15の増加は性能を低減させた(増幅システム17)ことを示す。
【表8】
【0141】
実験II-最良の性能であるプライマー対の組合せの確認
目的は、増幅試薬におけるT7と非T7との対および異なるプライマーの組合せを試験することであった。20c/mLのHEV IVTのパネルは、それぞれの増幅システムについて5反復で試験した。
【0142】
表9は実験デザインを示す。全ての条件は、試験する増幅システムを除いて同じままであった。標的捕捉は、配列番号76を用いて行い、検出は、検出プローブとしてAE標識した配列番号67を用いて行った。実験Iに示されるように、増幅システム1は、良好な性能を示し、それを対照として設定した。増幅システム2~4は、配列番号15とのみ対形成した場合の、各非T7がどれほど互いと比較されるのかを試験した。配列番号66、配列番号64および配列番号62は、実験Iにおいて良好なRLUと%CV性能とを示したので、それぞれのこれらの非T7は、増幅システム5~7において示されたプライマーの対形成の組合せにおいて試験した。
【表9】
【0143】
表10は、実験IIに関する概要を示す。増幅システム2~4を比較すると、配列番号64は、配列番号66および配列番号62と比較して、より高い平均RLUで最良の性能を示した。増幅システム1と6とを比較すると、配列番号64と対形成した配列番号29は、配列番号29+配列番号65より良好に機能した。増幅システム5は、増幅システム6および7と比較すると、最も高いRLU性能を示したが、増幅システム6が、配列アラインメントに基づいて、さらなる研究のために選択した。
【表10】
【0144】
実験III-新規なプローブ対のスクリーニング
目的は、新規なプローブオリゴ対を試験し、性能を評価することであった。また、プローブのそれぞれを、性能を評価するために個々に試験した。0(IC緩衝液のみ)と1,000コピー/mLのHEV IVTとにおけるパネルは、それぞれ、アッセイの陰性および陽性の較正因子として試験した。20コピー/mLのHEV IVTとBI0052陰性血清のパネルは、それぞれ試料として7反復で試験した。各パネルの種類は、各プローブの条件について試験した。
【0145】
表11は、実験デザインを示す。すべての条件は、試験した7つプローブシステムを除いて同じままであった。内部対照(IC)プローブはまた、表に列挙された7つのプローブの各々に添加した。
【表11】
【0146】
表12は、実験IIIに関する概要を示す。プローブ対(プローブ5、6および7)を含有するプローブ試薬を調べると、プローブ5および6は、低いバックグラウンド(陰性較正因子とBI0052陰性血清における低い分析物RLU)、および陽性較正因子と20c/mLのHEV IVTとにおいて高い分析物RLUシグナルを示した。プローブ7も類似した結果を示した。3つのプローブ(プローブ5、6および7)のうち、プローブ5は、陽性試料において最も高い分析物RLUシグナルを有した。個々のプローブの性能(プローブ1~4)について、配列番号67は、陽性試料において最も高い分析物RLUシグナルを示し、これは陰性試料において相対的に高いバックグラウンドシグナルであった。
【表12-1】
【表12-2】
【0147】
表13は、実験IIIに関して、反応性および有効性を含む、平均分析物S/CO値の概要を示す。
【表13-1】
【表13-2】
【0148】
(実施例3)
この実施例は、HEV増幅および検出アッセイに関する分析感度、交差反応性、特異性、および、さらにプローブ処方の評価を記載する。試薬は、実施例2において先に記載される通りである。これらの実験において使用するオリゴヌクレオチドおよび試料を以下の表14と15とに列挙する。
【表14-1】
【表14-2】
【表15】
【0149】
実施したステップ
アッセイステップは、実施例2に記載されている通りに実施した。
【0150】
結果および考察
分析感度
HEVアッセイの分析感度は、HEV RNA核酸増幅技術(NAT)に基づくアッセイの第一次世界保健機関(WHO)国際標準品(IS)(PEIコード6329/10)を用いて決定した。WHO ISは、北海道赤十字[日本赤十字(JRC)の一部]からポールエーリッヒ研究所(Langen、Germany)によって最初に得られた臨床分離株(GenBank受託番号AB630970)由来のHEV遺伝子型3aに基づく。
【0151】
感度は、HEV WHO ISに関する95%検出レベルで8.4国際単位(IU)/mLであると決定した。
【表16】
【0152】
様々なHEV遺伝子型IVT間のHEVアッセイの分析感度。RNA IVTは、HEV-3に関する3つのサブ遺伝子型、すなわち、HEV-3a、HEV-3bおよびHEV-3fを含む、主要な公知のHEV遺伝子型1~4のそれぞれについて調製した。HEV-3a IVTは、HEVアッセイ陽性較正因子として使用する。さらに、RNA IVTも、推定のHEV遺伝子型6のために作製した。主要なHEV遺伝子型/サブ遺伝子型IVTのそれぞれについての感度は、95%検出レベルで10~19c/mLの範囲であると決定した。例外は、HEVアッセイの感度が、HEV遺伝子型1~4 IVTの平均感度と比較して約5倍低い、推定のHEV遺伝子型6の場合である。HEVアッセイにおける推定のHEV遺伝子型6株の検出がより低いことは、推定の遺伝子型6に関連する株(wbJOY_06;GenBank受託番号AB602441)がただ1つ存在し、それは日本において1頭の野生のイノシシにおいて見つかり、任意の公知のヒトHEV症例に関連していなかったという事実により緩和される(Takahashi Mら、J. Gen. Virol.92巻:902~908頁、2011年)。
【表17】
【0153】
交差反応性
HEV特異的オリゴのインシリコBLAST分析は、C型肝炎ウイルス(HCV)を除いて、他の血液伝播病原体に対して配列の一致を示さなかった。HEVオリゴ配列番号64は、HCVエンベロープ遺伝子の一部(GenBank受託番号JQ063881における199~213位)と100%同一性を示した。HEV特異的オリゴ配列(全部または一部)の残りの全てはHCVゲノム配列で見出されないため、これはいずれもの偽陽性の問題を引き起こさないことが予想される。これは、HEVアッセイにおいて非反応性を示したHCV陽性試料の試験によって支持される。試験した他の血液伝播ウイルス(ヒト免疫不全ウイルス1、B型肝炎ウイルスおよびウエストナイルウイルス)はまたHEVアッセイに関して非反応性であった。
【表18】
【0154】
特異性
HEVアッセイの特異性は、2,100個の関連のない凍結血漿検体について99.95%(95%スコアCI:99.73%~99.99%)であると決定した。データは、凍結血漿検体におけるHEVアッセイの優れた特異性を示した。
【表19】
【0155】
プローブの設計
HEVプローブオリゴの配列番号71は、配列番号55と比較して、HEV-3fについて検出シグナルの増加を示し[12、13]、HEV 3f感度を12.4c/mLの95%LODから10.2c/mLに増加させ、試験した他のHEV遺伝子型により匹敵するレベルまでRLUシグナルを増加させた。
【0156】
(実施例4)
この実施例は、血液ドナーにおけるHEV RNA有病率の決定、および上記されるようにオリゴヌクレオチドを用いたHEV増幅と検出アッセイの性能特性を記載する。
【0157】
方法
研究は、HEV WHO国際標準品(ポールエーリッヒ研究所(PEI)コード6329/10)および全4つの臨床的に関連するHEV遺伝子型(1~4)のRNA転写物に対する分析感度、ならびに上記されるHEVアッセイ(「HEVアッセイ」)の臨床的特異性を示すために行った。血漿(核酸試験用)は、約10,000人の関連のないボランティアの全血液ドナーから収集した。試料は、自動化パンサーシステム(Hologic,Inc.、cat.no.303095)上でHEVアッセイを用いてHEV RNAについて試験した。TMAを用いて繰り返して反応性である試料をPCRおよび配列分析により確認した。
【0158】
結果
HEVアッセイは、WHO標準品を用いた7.9IU/mLと、HEV WHO標準品と同じ配列を有するHEV 3a RNA転写物を用いて14.4コピー/mLの95%検出限界(LOD)を示した(表20および21を参照されたい)。アッセイは、HEV1、2、3a、3b、3fおよび4cについてのRNA転写物を用いて、7.9~17.7コピー/mLの範囲の95%LODを有する全4つのHEV遺伝子型を検出した(表23を参照されたい)。全9,998個の供血は、TMAアッセイを用いてHEV RNAについてスクリーニングした。3つのTMA反復反応性供血が同定され、PCRを用いて独立したアリコートを試験することによって陽性であることが確認された。1つの試料は、配列分析によって遺伝子型3fであると決定した。この研究に基づいて、これらの供血におけるHEV RNAの有病率は、3,333分の1または0.03%であると推定され、HEVアッセイの臨床的特異性は99.99%であると決定した(表22および表24を参照されたい)。
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【0159】
考察/結論
結果は、HEVアッセイが高感度であり、特異的であることを示し、全4つの臨床的に関連するHEVの遺伝子型を検出した。この研究用の10,000人近い個々の血液ドナーの試験により、3つのHEV RNA確認陽性供血が得られ、HEV RNA有病率が0.03%であった。本研究において実証された性能に基づいて、HEVアッセイは、HEV RNAに関する供血のスクリーニングに有用であり得る。
配列
【表25-1】
【表25-2】
【表25-3】
【表25-4】
アンプリコンおよび部分的なアンプリコン配列は本明細書およびDNAとしての配列表に
おいて例示されるが、当業者であれば、TMA反応中に生じた増幅産物が、増幅サイクルに
おける段階に応じてRNAまたはDNAのいずれかであることを理解することに留意されたい。DNA指定は、便宜上のためにだけに本明細書で提供され、限定するものではない。11位のNはCであるまたは存在せず、16位のNはGであるまたは存在せず、17位のNはGであるまたは
存在しない。一部の実施形態では、16位のNがGであり、17位のNが存在しない場合、1位のNはCである。
【0160】
以上のことから、本発明の具体的な実施形態が例示の目的のために本明細書に記載されているが、種々の改変が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解される。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除き、限定されるものではない。本明細書において引用された全ての刊行物、特許および特許出願は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1A
図1B
図1C
図1D
【配列表】
2024003255000001.app
【外国語明細書】