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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003260
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】機械式駐車装置の入庫管理システム
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20231228BHJP
   E04H 6/00 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
E04H6/18 601B
E04H6/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023195936
(22)【出願日】2023-11-17
(62)【分割の表示】P 2019168281の分割
【原出願日】2019-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 和弘
(57)【要約】
【課題】ICカードやリモコン等の専用操作媒体を不要として、利便性向上並びに管理・保守に要する労力削減を図り得る機械式駐車装置の入庫管理システムを提供する。
【解決手段】複数の機械式駐車装置の入庫口が隣接して設けられた機械式駐車装置の入庫管理システムに関し、入庫車路に設置された誘導ビーコン100から発信される電波を移動体通信端末10で受信して専用アプリケーションを起動する受信接続機能と、専用アプリケーション上で入庫指令に基づき入庫すべき機械式駐車装置の号機番号を移動体通信端末10の画面上に表示する表示機能と、機械式駐車装置に設置された入庫ビーコン110からの電波を受信して扉の開操作を利用者に促す扉開操作機能と、利用者が入庫すべき機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコン110を電波強度により判別する判別機能とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機械式駐車装置の入庫口が隣接して設けられた機械式駐車装置の入庫管理システムであって、
前記機械式駐車装置の入庫操作機能を含む専用アプリケーションがインストールされた移動体通信端末と、
前記機械式駐車装置の入庫を管理する管理パーソナルコンピュータと、
該管理パーソナルコンピュータが接続され且つ前記機械式駐車装置の作動を制御する制御装置と、
前記移動体通信端末が通信回線を介して接続され且つ前記管理パーソナルコンピュータと連携する管理サーバと、
機械式駐車装置の入庫車路に設置された誘導ビーコンと、
機械式駐車装置に設置された入庫ビーコンと
を備え、
前記誘導ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信することにより、専用アプリケーションを起動する受信接続機能と、
該受信接続機能で起動された専用アプリケーション上で、管理パーソナルコンピュータから管理サーバを経由して送信される入庫指令に基づき入庫すべき機械式駐車装置の号機番号を移動体通信端末の画面上に表示する表示機能と、
該表示機能で表示された機械式駐車装置の入庫ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信することにより、専用アプリケーションから機械式駐車装置の扉の開操作を利用者に促す扉開操作機能と、
前記複数の機械式駐車装置のうち、前記利用者が入庫すべき機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコンを、他の機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコンと電波強度により判別する判別機能と
を備えた機械式駐車装置の入庫管理システム。
【請求項2】
前記入庫車路に配設されたゲートを備え、
前記受信接続機能で起動された専用アプリケーションから利用者が入庫を選択した際に前記ゲートが開かれるゲート開機能を備えた請求項1記載の機械式駐車装置の入庫管理システム。
【請求項3】
前記移動体通信端末は、利用者の扉開ボタンの入力後、扉が閉じたまま「入庫が受付待ち状態」もしくは「入庫が受付けられなかった場合」にて入庫不可となった場合、再び扉を開く入力を促す画面を表示し、利用者が確認画面に再入力すると、前記入庫ビーコンから発信される電波を受信し、入庫準備が完了した状態を示す入力状態に画面を戻すように構成された請求項1又は2に記載の機械式駐車装置の入庫管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式駐車装置の入庫管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、機械式駐車装置は、地上に建設された建屋内部や、地下に形成された空間内部に多数の車両を立体的に格納するものであり、エレベータ式、垂直循環式等、様々な方式の機械式駐車装置が採用されており、利用者として契約者を対象とするマンション等の集合住宅や、不特定多数の利用者を対象とするデパート等の施設に設けられている。
【0003】
従来、例えば、大規模なマンション等の集合住宅で複数基の機械式駐車装置が設けられている場合、入庫車路に設置された入庫予約盤において、利用者が契約成立後に管理者から渡されるICカードやリモコンを使用して入庫予約が行われている。
【0004】
前記入庫車路にゲートが設けられている場合、入庫可能であればゲートが開き、利用者は、車両を運転して入庫予約盤に表示された機械式駐車装置へ移動し、該機械式駐車装置の扉を開操作して車両を入庫するようになっている。
【0005】
尚、前記機械式駐車装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-168985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、機械式駐車装置の管理者にとって、ICカードやリモコンを利用者に配布することは、その管理や保守に多大な労力を要しているのが現状であった。
【0008】
又、前述のように、ICカードやリモコンを使用して入庫予約を行うのでは、機械式駐車装置のためだけに使用される専用操作媒体を利用者は携帯しなければならなかった。
【0009】
更に又、利用者がICカードやリモコン等の専用操作媒体を紛失した際には、再発行の手続きに加え、機械式駐車装置の制御装置の設定を変更することが必要となる場合もあり、改善が望まれていた。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、ICカードやリモコン等の専用操作媒体を不要として、利便性向上並びに管理・保守に要する労力削減を図り得る機械式駐車装置の入庫管理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、複数の機械式駐車装置の入庫口が隣接して設けられた機械式駐車装置の入庫管理システムであって、
前記機械式駐車装置の入庫操作機能を含む専用アプリケーションがインストールされた移動体通信端末と、
前記機械式駐車装置の入庫を管理する管理パーソナルコンピュータと、
該管理パーソナルコンピュータが接続され且つ前記機械式駐車装置の作動を制御する制御装置と、
前記移動体通信端末が通信回線を介して接続され且つ前記管理パーソナルコンピュータと連携する管理サーバと、
機械式駐車装置の入庫車路に設置された誘導ビーコンと、
機械式駐車装置に設置された入庫ビーコンと
を備え、
前記誘導ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信することにより、専用アプリケーションを起動する受信接続機能と、
該受信接続機能で起動された専用アプリケーション上で、管理パーソナルコンピュータから管理サーバを経由して送信される入庫指令に基づき入庫すべき機械式駐車装置の号機番号を移動体通信端末の画面上に表示する表示機能と、
該表示機能で表示された機械式駐車装置の入庫ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信することにより、専用アプリケーションから機械式駐車装置の扉の開操作を利用者に促す扉開操作機能と、
前記複数の機械式駐車装置のうち、前記利用者が入庫すべき機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコンを、他の機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコンと電波強度により判別する判別機能と
を備えた機械式駐車装置の入庫管理システムに係るものである。
【0012】
前記機械式駐車装置の入庫管理システムにおいては、前記入庫車路に配設されたゲートを備え、
前記受信接続機能で起動された専用アプリケーションから利用者が入庫を選択した際に前記ゲートが開かれるゲート開機能を備えることができる。
ここで、前記移動体通信端末は、利用者の扉開ボタンの入力後、扉が閉じたまま「入庫が受付待ち状態」もしくは「入庫が受付けられなかった場合」にて入庫不可となった場合、再び扉を開く入力を促す画面を表示し、利用者が確認画面に再入力すると、前記入庫ビーコンから発信される電波を受信し、入庫準備が完了した状態を示す入力状態に画面を戻すように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムによれば、ICカードやリモコン等の専用操作媒体を不要として、利便性向上並びに管理・保守に要する労力削減を図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例を示す制御ブロック図である。
図2】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における入庫車路に車両が進入した状態を示す平面図である。
図3】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における機械式駐車装置の扉の前に車両が移動した状態を示す平面図である。
図4】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、誘導ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信した状態を示す図である。
図5】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、利用者が入庫ボタンをタップして入庫が受付けられた状態を示す図である。
図6】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、利用者が入庫ボタンをタップしたが、入庫が受付待ちとなった状態を示す図である。
図7】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、利用者が入庫ボタンをタップしたが、入庫が受付けられなかった状態を示す図である。
図8】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、入庫ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信し、入庫準備が完了した状態を示す図である。
図9】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、入庫ビーコンから発信される電波を移動体通信端末で受信したが、入庫準備が完了していない状態を示す図である。
図10】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、利用者が扉開ボタンをタップし、扉が開いて入庫可能となり、Home画面に移行した状態を示す図である。
図11】本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例における移動体通信端末の表示画面を示す図であって、利用者が扉開ボタンをタップしたが、扉が閉じたまま入庫不可となった状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0016】
図1図11は本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムの実施例である。
【0017】
本実施例の機械式駐車装置の入庫管理システムは、図1に示す如く、移動体通信端末10と、管理パーソナルコンピュータ20と、制御装置30と、管理サーバ40とを備えている。
【0018】
前記移動体通信端末10は、利用者によって所持され且つ機械式駐車装置の入庫操作機能を含む専用アプリケーションがインストールされた端末であって、例えば、スマートフォンである。但し、車両Cに搭載されたカーナビゲーションシステムに機械式駐車装置の入庫操作機能を含む専用アプリケーションをインストールして、該カーナビゲーションシステムを移動体通信端末10とすることも可能である。因みに、マンション等の集合住宅の場合、利用者は、管理者と機械式駐車装置の利用契約を行っている。
【0019】
前記管理パーソナルコンピュータ20は、機械式駐車装置の入庫を管理するようになっており、ハブ50を介して入庫用予約表示装置70が接続されている。尚、前記管理パーソナルコンピュータ20は、機械式駐車装置の出庫予約も管理するようになっており、ハブ50を介して出庫用予約表示装置60が接続されている。
【0020】
前記制御装置30は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC:Programmable Logic Controller)であり、管理パーソナルコンピュータ20がハブ50を介して接続され且つ前記機械式駐車装置の作動を制御するようになっている。
【0021】
前記管理サーバ40は、前記移動体通信端末10が3Gや4G等の通信回線を介して接続され且つ前記管理パーソナルコンピュータ20とルータ80を介して接続され、該管理パーソナルコンピュータ20と連携するようになっている。
【0022】
そして、本実施例の場合、図1図3に示す如く、誘導ビーコン100と、入庫ビーコン110とを備えている。尚、図2及び図3には、1号機~6号機の機械式駐車装置が設けられた例を示しているが、その数については、マンション等の集合住宅の規模に応じて適宜変更し得ることは言うまでもない。
【0023】
前記誘導ビーコン100は、機械式駐車装置の入庫車路120に設置されている。尚、前記誘導ビーコン100の設置位置に関しては、入庫車路120の上方や側方の何れであっても良い。
【0024】
前記入庫ビーコン110は、機械式駐車装置の各々に設置されている。
【0025】
更に、本実施例の場合、受信接続機能と、表示機能と、扉開操作機能と、判別機能とを備えている。
【0026】
前記受信接続機能は、前記誘導ビーコン100から発信される電波を移動体通信端末10で受信することにより、専用アプリケーションを起動する機能である。
【0027】
前記表示機能は、前記受信接続機能で起動された専用アプリケーション上で、管理パーソナルコンピュータ20から管理サーバ40を経由して送信される入庫指令に基づき入庫すべき機械式駐車装置を移動体通信端末10の画面上に表示する機能である。
【0028】
前記扉開操作機能は、前記表示機能で表示された機械式駐車装置の入庫ビーコン110から発信される電波を移動体通信端末10で受信することにより、専用アプリケーションから機械式駐車装置の扉の開操作を利用者に促す機能である。
前記判別機能は、前記複数の機械式駐車装置のうち、前記利用者が入庫すべき機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコン110を、他の機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコン110と電波強度により判別する機能である。
【0029】
又、前記入庫車路120にはゲート130が配設され、前記受信接続機能で起動された専用アプリケーションから利用者が入庫を選択した際に前記ゲート130が開かれるゲート開機能を備えている。尚、前記専用アプリケーションは、下記の作用に示す処理ステップを備えている。
【0030】
次に、上記実施例の作用を説明する。
【0031】
先ず、図2に示す如く、入庫車路120へ車両Cが進入しゲート130の手前で停止すると、誘導ビーコン100から発信される電波を移動体通信端末10が受信する。
【0032】
前記電波を移動体通信端末10が受信すると、受信接続機能にて専用アプリケーションが起動される。
【0033】
ここで、前記移動体通信端末10には、図4に示す如く、「おかえりなさいませ。□□□□さん」というメッセージが表示され、IC-No.と車両名が表示されると共に、入庫ボタンが表示される。
【0034】
利用者が入庫ボタンをタップして入庫が受付けられると、図5に示す如く、「ゲートが開いた後、○号機へお進み下さい。」というメッセージが表示される。これが、前記受信接続機能で起動された専用アプリケーション上で、管理パーソナルコンピュータ20から管理サーバ40を経由して送信される入庫指令に基づき入庫すべき機械式駐車装置を移動体通信端末10の画面上に表示する表示機能となる。又、前記受信接続機能で起動された専用アプリケーションから利用者が入庫を選択した際には前記ゲート130が開かれるが、これがゲート開機能となる。
【0035】
利用者が入庫ボタンをタップしたが、入庫が受付待ちとなると、図6に示す如く、「現在利用中です。しばらくお待ち下さい。」というメッセージが表示される。この後、入庫が受付けられると、移動体通信端末10の表示画面は、図5に示す表示画面に移行する。
【0036】
利用者が入庫ボタンをタップしたが、入庫が受付けられなかった場合、図6に示す如く、「入庫が受付できませんでした。」というメッセージが表示され、利用者がOKボタンをタップすると、移動体通信端末10の表示画面は、図4の表示画面に戻る。
【0037】
図5の表示画面のメッセージに従い、利用者が車両Cを移動させ、図3に示す如く、入庫すべき○号機(図3の例では、例えば、5号機)の機械式駐車装置の付近に到着すると、該機械式駐車装置の入庫ビーコン110から発信される電波が移動体通信端末10で受信される。その時点で入庫準備が完了していると、図8に示す如く、「入庫準備が完了しました。扉開ボタンを押して下さい。」というメッセージが表示され、扉開ボタンをタップできる状態となる。これが、前記表示機能で表示された機械式駐車装置の入庫ビーコン110から発信される電波を移動体通信端末10で受信することにより、専用アプリケーションから機械式駐車装置の扉の開操作を利用者に促す扉開操作機能となる。因みに、入庫ビーコン110から発信される電波は、移動体通信端末10で受信した際、その電波強度により入庫ビーコン110までのある程度の距離が認識できる。このため、隣接する1号機~6号機の機械式駐車装置の各々に入庫ビーコン110を設置してある場合であっても、移動体通信端末10で受信した電波を発信している一番近くの入庫ビーコン110が入庫すべき機械式駐車装置のものであるかを判断することは可能となる。これが、前記複数の機械式駐車装置のうち、前記利用者が入庫すべき機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコン110を、他の機械式駐車装置から発せられる入庫ビーコン110と電波強度により判別する判別機能となる。
【0038】
前記機械式駐車装置の入庫ビーコン110から発信される電波を移動体通信端末10で受信したが、その時点で入庫準備が完了していない場合、図9に示す如く、「現在パレット呼出中です。しばらくお待ち下さい。」というメッセージが表示される。この後、入庫準備が完了すれば、移動体通信端末10の表示画面は、図8の表示画面に移行する。
【0039】
利用者が扉開ボタンをタップし、扉が開いて入庫可能となり、利用者が車両Cを入庫させると、図10に示す如く、移動体通信端末10の表示画面はHome画面に移行する。尚、利用者は、車両Cを入庫させた後、機械式駐車装置の操作盤にて扉閉操作を行う。
【0040】
利用者が扉開ボタンをタップしたが、扉が閉じたまま入庫不可となった場合、図11に示す如く、「扉を開くことができませんでした。OKボタンを押した後に再度、扉開ボタンを押して下さい。」というメッセージが表示される。利用者がOKボタンをタップすると、移動体通信端末10の表示画面は、図8の表示画面に戻る。
【0041】
本実施例の場合、機械式駐車装置の管理者は、ICカードやリモコンを利用者に配布しなくて済み、その管理や保守に要していた多大な労力を大幅に削減することが可能となる。
【0042】
又、従来のように、ICカードやリモコンを使用して入庫予約を行うのとは異なり、移動体通信端末10を利用できるため、機械式駐車装置のためだけに使用される専用操作媒体を利用者は携帯しなくて済む。
【0043】
更に又、利用者がICカードやリモコンを紛失することはなく、再発行の手続きは不要で、機械式駐車装置の制御装置の設定を変更する必要もなくなる。
【0044】
こうして、ICカードやリモコン等の専用操作媒体を不要として、利便性向上並びに管理・保守に要する労力削減を図り得る。
【0045】
そして、本実施例の場合、前記入庫車路120に配設されたゲート130を備え、前記受信接続機能で起動された専用アプリケーションから利用者が入庫を選択した際に前記ゲート130が開かれるゲート開機能を備えている。このように構成すると、ゲート130を開けるために、利用者がICカードやリモコンをその都度取り出して、ICカードを入庫予約盤にかざしたり、或いはリモコンを入庫予約盤に向けて操作を行ったりする必要がなく、利便性を高める上でより有効となる。
【0046】
尚、本発明の機械式駐車装置の入庫管理システムは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
10 移動体通信端末
20 管理パーソナルコンピュータ
30 制御装置
40 管理サーバ
50 ハブ
60 出庫用予約表示装置
70 入庫用予約表示装置
80 ルータ
100 誘導ビーコン
110 入庫ビーコン
120 入庫車路
130 ゲート
C 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11