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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032647
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】物品搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/84 20060101AFI20240305BHJP
   B65G 47/08 20060101ALN20240305BHJP
【FI】
B65G47/84 B
B65G47/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086007
(22)【出願日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】P 2022135738
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴志
【テーマコード(参考)】
3F072
3F080
【Fターム(参考)】
3F072AA07
3F072GC03
3F072GE01
3F072GG03
3F072KC01
3F080AA21
3F080BA01
3F080BA02
3F080BC03
3F080BD12
3F080CC03
(57)【要約】
【課題】物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供すること。
【解決手段】容器搬送装置2は、容器20の一側面20aに接触可能な接触支持部4Aを有し、容器20の搬送方向に回転自在に設けられたスターホイール4と、容器20の他側面20bに接触可能な接触支持部5Aを有し、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール4に対して相対回転自在に設けられたホールド用ホイール5とを備えており、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを物品から離隔させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品投入部(11)から順次投入される物品(20)を収容する複数の収容部(4A、5A、34A、35A)を有し、前記収容部に収容された物品を物品検査位置(P2)に搬送する搬送部材(4、5、34、35)を備えた物品搬送装置(2、21、24、26、31)であって、
前記搬送部材は、
前記物品の搬送方向に移動自在に設けられた第1の搬送部材(4、34)と、前記物品の搬送方向に移動自在で、かつ、前記第1の搬送部材に対して相対移動自在に設けられた第2の搬送部材(5、35)とを有し、
前記収容部は、
前記第1の搬送部材の端部に設けられ、前記物品の一側面(20a)に接触可能な複数の第1の接触支持部(4A、34A)と、
前記第2の搬送部材の端部に設けられ、前記物品の他側面(20b)に接触可能な複数の第2の接触支持部(5A、35A)とを有し、
前記物品が前記物品検査位置に位置していないときに少なくとも前記第1の接触支持部を前記物品に接触させることにより前記物品の姿勢を維持して搬送し、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部とを前記物品から離隔させる物品搬送装置。
【請求項2】
前記第1の搬送部材に形成された第1の開口窓(4W)と前記第2の搬送部材に形成された第2の開口窓(5W)とに設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材(8)と、
前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させる第1の駆動部(9)と、
前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させる第2の駆動部(6)とを有する請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項3】
前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の間に設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材(15)と、
前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部との間隔を調整し、前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部とを一定の間隔に位置決めする調整部(4h、5i、14)と、
前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させる第1の駆動部(9)と、
前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させる第2の駆動部(6)とを有する請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項4】
前記第1の搬送部材を前記物品の搬送方向に移動させる第3の駆動部(6)と、
前記第2の搬送部材を前記物品の搬送方向に移動させる第4の駆動部(22、23、25、27、27B、28、28B、29)とを有する請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項5】
前記第4の駆動部は、駆動モータ(22、25、27)を有し、前記駆動モータによって前記第2の搬送部材を直接移動させる、または、前記駆動モータの動力を、動力伝達部(5f、23、27B、28、28A、29)を介して前記第2の搬送部材に伝達することにより、前記第2の搬送部材を移動させる請求項4に記載の物品搬送装置。
【請求項6】
前記第1の搬送部材に形成された第1の開口窓(4W)と前記第2の搬送部材に形成された第2の開口窓(5W)とに設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材(8)とを有し、
前記第4の駆動部は、前記駆動モータの動力を前記第2の搬送部材に直接伝達することにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させ、または、前記駆動モータの動力を、前記動力伝達部を介して前記第2の搬送部材に伝達することにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させ、
前記第3の駆動部は、前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させることを特徴とする請求項5に記載の物品搬送装置。
【請求項7】
前記第1の搬送部材(34)と前記第2の搬送部材(35)は、前記物品の搬送方向が回転方向であって上下方向に重なる回転部材から構成されており、
前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材を回転駆動する駆動モータ(36)および遊星歯車機構(41)を有し、
前記遊星歯車機構は、
前記第1の搬送部材に取付けられ、前記駆動モータによって駆動される太陽歯車(42)と、
前記第2の搬送部材に形成された内歯(35g)と、
前記太陽歯車と前記内歯とに噛み合う遊星歯車(43A)を回転自在に支持し、前記駆動モータによって回転駆動されるキャリア(43)とを備えている請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項8】
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第1の駆動部は、前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、
前記第2の駆動部は、前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材の移動方向と反対方向に移動させることにより、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させる請求項2または請求項3に記載の物品搬送装置。
【請求項9】
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第4の駆動部は、前記駆動モータの動力を前記第2の搬送部材に直接伝達することによって前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、または、前記駆動モータの動力を、前記動力伝達部を介して前記第2の搬送部材に伝達することによって前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、
前記第3の駆動部は、前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材の移動方向と反対方向に移動させることにより、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させる請求項5または請求項6に記載の物品搬送装置。
【請求項10】
前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記キャリアを前記駆動モータから切り離して非回転とすることにより、前記駆動モータによって前記太陽歯車を回転させ、かつ、前記遊星歯車を自転させることにより、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材とを相対回転させて前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、かつ、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させる請求項7に記載の物品搬送装置。
【請求項11】
前記第2の搬送部材の移動方向に沿って傾斜溝(5t)が形成されており、
前記第1の駆動部は、
前記傾斜溝に接触しながら前記傾斜溝に沿って移動する移動部(9C)を有し、前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させるアクチュエータ(9)を含んで構成されており、
前記傾斜溝は、前記移動部の移動方向に対して傾斜している請求項2または請求項3に記載の物品搬送装置。
【請求項12】
前記第2の搬送部材の移動方向に沿って傾斜溝(5t)が形成されており、
前記第1の駆動部は、
前記傾斜溝に接触しながら前記傾斜溝に沿って移動する移動部(9C)を有し、前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させるアクチュエータ(9)を含んで構成されており、
前記傾斜溝は、前記移動部の移動方向に対して傾斜している請求項8に記載の物品搬送装置。
【請求項13】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の物品搬送装置。
【請求項14】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の物品搬送装置。
【請求項15】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(34b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(35b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項7または請求項10に記載の物品搬送装置。
【請求項16】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項8に記載の物品搬送装置。
【請求項17】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項9に記載の物品搬送装置。
【請求項18】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項11に記載の物品搬送装置。
【請求項19】
前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面(4b)を有し、
前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面(5b)を有し、
少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部(20m)から上部(20n)に亙って延在している請求項12に記載の物品搬送装置。
【請求項20】
前記第1の搬送部材は、前記物品の搬送方向が回転方向となる第1の回転部材(4)であり、
前記第2の搬送部材は、前記第1の回転部材の回転方向と正逆方向に回転自在な第2の回転部材(5)である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の物品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器を計量装置に搬送する物品搬送装置として、特許文献1に記載される容器を計量するシステムが知られている。
【0003】
この容器を計量するシステムは、径方向の外周部に容器を引き込むための凹部を有する回転ディスクを備えており、凹部に容器を引き込んで回転ディスクが回転することにより、容器を計量ステーションまで搬送する。
【0004】
計量ステーションには、容器を計量(秤量)するための計量セルが設けられており、容器が回転ディスクによって計量ステーションに搬送されたときに、計量セルの上で容器を静止させた後、正確な計量値を得るために、容器を凹部から物理的に切り離す。このため、凹部は容器の寸法よりも大きく形成されている。
【0005】
ところで、従来の容器を計量するシステムにあっては、回転ディスクによって容器を低速で計量ステーションに搬送する場合は、容器の計量時に計量セルと容器の摩擦力によって容器を計量位置で停止させることができる。
【0006】
しかしながら、容器を計量ステーションに高速で搬送して計量位置で停止させる場合には、容器と凹部の隙間によって容器が凹部内で激しく揺れるため、容器の静止位置を特定できず、場合によっては凹部と容器が接触した状態で容器が計量されるおそれがあり、容器を正確に計量できないおそれがある。
【0007】
このため、容器を高速で搬送することが困難となり、容器の計量時間が長くなるおそれがある。
【0008】
このような事態が生じることを回避可能なものとして、特許文献2に記載される計量システムが知られている。
【0009】
この計量システムは、計量テーブルと、計量テーブルに設けられ、容器をクランプするクランプ装置とを有する。計量テーブルとクランプ装置は、容器の計量を行う計量セルの荷重受け部に載置されており、容器を搬送する搬送軌道が計量テーブル上を走っている。
【0010】
この計量システムは、搬送軌道に沿って計量テーブル上に搬送される容器をクランプ装置で保持した状態で計量セルによって計量できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6128466号公報
【特許文献2】特許第4805360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献2に記載される計量システムにあっては、容器を保持するクランプ装置が容器を計量する計量セル上に設置されているので、静止直後の容器の位置を正確に制御できないおそれがある上に、場合によっては搬送軌道(すなわち、搬送装置)に接触した状態で容器が保持されるおそれがあり、容器を正確に計量できないおそれがある。
【0013】
そこで、本発明は、物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の物品搬送装置は、物品投入部から順次投入される物品を収容する複数の収容部を有し、前記収容部に収容された物品を物品検査位置に搬送する搬送部材を備えた物品搬送装置であって、前記搬送部材は、前記物品の搬送方向に移動自在に設けられた第1の搬送部材と、前記物品の搬送方向に移動自在で、かつ、前記第1の搬送部材に対して相対移動自在に設けられた第2の搬送部材とを有し、前記収容部は、前記第1の搬送部材の端部に設けられ、前記物品の一側面に接触可能な複数の第1の接触支持部と、前記第2の搬送部材の端部に設けられ、前記物品の他側面に接触可能な複数の第2の接触支持部とを有し、前記物品が前記物品検査位置に位置していないときに少なくとも前記第1の接触支持部を前記物品に接触させることにより前記物品の姿勢を維持して搬送し、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部とを前記物品から離隔させるものから構成される。
【0015】
この構成により、物品投入部から投入される物品を収容部に収容し、物品が物品検査位置に位置していないときに少なくとも第1の接触支持部を物品に接触させることにより、物品の姿勢を維持して搬送するので、物品を物品検査位置まで高速で搬送できる。
【0016】
物品が物品検査位置に搬送されたときには、第1の搬送部材と第2の搬送部材を停止し、第1の接触支持部と第2の接触支持部とを物品から離隔させることにより、物品が物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部とに干渉することを防止できる。
【0017】
この結果、物品投入部から投入された物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできるとともに、物品検査位置で物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる。
【0018】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1の搬送部材に形成された第1の開口窓と前記第2の搬送部材に形成された第2の開口窓とに設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材と、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させる第1の駆動部と、前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させる第2の駆動部とを有するものから構成されている。
【0019】
この構成により、例えば、弾性部材を最大限に伸ばしたときに、第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔を物品の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して第1の接触支持部と第2の接触支持部との間に物品を収容して物品検査位置に搬送できる。
このため、物品を物品投入位置から物品検査位置まで高速で搬送でき、物品の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0020】
また、第1の搬送部材を物品の搬送方向に移動させたときに、弾性部材を介して第2の搬送部材に第1の搬送部材の動力を伝達できるので、第2の搬送部材を駆動する専用のアクチュエータを不要にできる。
【0021】
また、第1の駆動部によって第2の搬送部材を第1の搬送部材に対して相対移動させて弾性部材を弾性変形させることにより、物品から第2の接触支持部を離隔させることができる。
【0022】
これに加えて、第2の駆動部によって弾性部材を弾性変形させて第1の搬送部材を第2の搬送部材に対して相対移動させることにより、物品から第1の接触支持部を離隔させることができる。
【0023】
この結果、簡素な構成の物品搬送装置によって物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできる上に、物品が物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部に干渉することを確実に防止して、物品を正確に検査できる。
【0024】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の間に設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材と、前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部との間隔を調整し、前記第1の接触支持部と前記第2の接触支持部とを一定の間隔に位置決めする調整部と、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させる第1の駆動部と、前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させる第2の駆動部とを有するものから構成されている。
【0025】
この構成により、調整部によって弾性部材を弾性変形させて第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔を調整し、第1の接触支持部と第2の接触支持部とを一定の間隔に位置決めすることにより、第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔を物品の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して第1の接触支持部と第2の接触支持部との間に物品を収容して物品検査位置に搬送できる。
【0026】
このため、物品を物品投入位置から物品検査位置まで高速で搬送でき、物品の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0027】
また、調整部により、物品の直径(大きさ)に応じて第1の接触支持部と第2の接触支持部の間隔を調整することにより、直径の異なる物品を第1の接触支持部と第2の接触支持部とに収容して搬送できる。
【0028】
このため、物品の直径に応じて第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔が固定された複数の種類の第1の搬送部材と第2の搬送部材とを用いることを不要にして、物品搬送装置の製造コストを大幅に低減できる。
【0029】
また、第1の搬送部材を物品の搬送方向に移動させたときに、弾性部材を介して第2の搬送部材に第1の搬送部材の動力を伝達できるので、第2の搬送部材を駆動する専用のアクチュエータを不要にできる。
【0030】
また、第1の駆動部によって第2の搬送部材を第1の搬送部材に対して相対移動させて弾性部材を弾性変形させることにより、物品から第2の接触支持部を離隔させることができる。
【0031】
これに加えて、第2の駆動部によって弾性部材を弾性変形させて第1の搬送部材を第2の搬送部材に対して相対移動させることにより、物品から第1の接触支持部を離隔させることができる。
【0032】
この結果、簡素な構成の物品搬送装置によって物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできる上に、物品が物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部に干渉することを確実に防止して、物品を正確に検査できる。
【0033】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1の搬送部材を前記物品の搬送方向に移動させる第3の駆動部と、前記第2の搬送部材を前記物品の搬送方向に移動させる第4の駆動部とを有する。
【0034】
この構成により、第3の駆動部によって第1の搬送部材を物品の搬送方向に移動させ、第4の駆動装置によって第2の搬送部材を物品の搬送方向に移動させることにより、物品が物品検査位置に位置していないときに少なくとも第1の接触支持部を物品に接触させて物品の姿勢を維持して物品検査位置に搬送できるとともに、物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部とを物品から離隔させることができる。
【0035】
この結果、物品投入部から投入された物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできるとともに、物品検査位置で物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を得ることができる。
【0036】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第4の駆動部は、駆動モータを有し、前記駆動モータによって前記第2の搬送部材を直接移動させる、または、前記駆動モータの動力を、動力伝達部を介して前記第2の搬送部材に伝達することにより、前記第2の搬送部材を移動させる。
【0037】
この構成により、駆動モータ、または、駆動モータと動力伝達部とによって第2の搬送部材を移動させることができる。このため、簡素な構成によって第2の搬送部材を移動させることができる。
【0038】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1の搬送部材に形成された第1の開口窓と前記第2の搬送部材に形成された第2の開口窓とに設置され、前記第1の搬送部材から前記第2の搬送部材に動力を伝達可能で、かつ、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材の相対移動時に弾性変形自在な弾性部材とを有し、前記第4の駆動部は、前記駆動モータの動力を前記第2の搬送部材に直接伝達することにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させ、または、前記駆動モータの動力を、前記動力伝達部を介して前記第2の搬送部材に伝達することにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させ、前記第3の駆動部は、前記弾性部材を弾性変形させて前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材に対して相対移動させる。
【0039】
この構成により、例えば、弾性部材を最大限に伸ばしたときに、第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔を物品の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して第1の接触支持部と第2の接触支持部との間に物品を収容して物品検査位置に搬送できる。
【0040】
このため、物品を物品投入位置から物品検査位置まで高速で搬送でき、物品の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0041】
また、第1の搬送部材を物品の搬送方向に移動させたときに、弾性部材を介して第2の搬送部材に第1の搬送部材の動力を伝達できるので、第1の接触支持部と第2の接触支持部との間隔を物品の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に維持しつつ、第3の駆動部によって第1の搬送部材と第2の搬送部材を物品の搬送方向に移動させることができる。
【0042】
また、第4の駆動部の駆動モータの動力を第2の搬送部材に直接伝達することにより、弾性部材を弾性変形させて第2の搬送部材を第1の搬送部材に対して相対移動させ、または、駆動モータの動力を、動力伝達部を介して第2の搬送部材に伝達することにより、弾性部材を弾性変形させて第2の搬送部材を第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、物品から第2の接触支持部を離隔させることができる。
【0043】
これに加えて、第3の駆動部によって弾性部材を弾性変形させて第1の搬送部材を第2の搬送部材に対して相対移動させることにより、物品から第1の接触支持部を離隔させることができる。
【0044】
この結果、簡素な構成の物品搬送装置によって物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできる上に、物品が物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部に干渉することを確実に防止して、物品を正確に検査できる。
【0045】
また、本発明の物品搬送装置は、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材は、前記物品の搬送方向が回転方向であって上下方向に重なる回転部材から構成されており、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材を回転駆動する駆動モータおよび遊星歯車機構を有し、 前記遊星歯車機構は、前記第1の搬送部材に取付けられ、前記駆動モータによって駆動される太陽歯車と、前記第2の搬送部材に形成された内歯と、前記太陽歯車と前記内歯とに噛み合う遊星歯車を回転自在に支持し、前記駆動モータによって回転駆動されるキャリアとを備えている。
【0046】
この構成により、物品投入部から投入される物品を収容部に収容し、物品が物品検査位置に位置していないときには、キャリアを回転自在とし、太陽歯車を回転させることにより、ピニオンギヤを周回移動させてピニオンギヤに噛み合うサンギヤと内歯とを一体で回転させる。
【0047】
これにより、第1の接触支持部を物品に接触させて物品の姿勢を維持し、第2の接触支持部と物品の間に隙間を形成するようにして第2の搬送部材を移動させることができ、物品を物品検査位置まで高速で搬送できる。
【0048】
この結果、物品投入部から投入された物品を物品検査位置まで高速で搬送して物品を物品検査位置に正確に位置決めできる。
【0049】
また、本発明の物品搬送装置において、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第1の駆動部は、前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、前記第2の駆動部は、前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材の移動方向と反対方向に移動させることにより、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させるものから構成されている。
【0050】
この構成により、第1の接触支持部と第2の接触支持部に収容された物品を物品検査位置に高速で搬送し、物品検査位置において第1の駆動部と第2の駆動部を駆動して第1の接触支持部と第2の接触支持部を物品から離すことにより、物品が第1の接触支持部と第2の接触支持部に干渉することを確実に防止でき、物品を正確に検査できる。
【0051】
また、本発明の物品搬送装置は、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記第4の駆動部は、前記駆動モータの動力を前記第2の搬送部材に直接伝達することによって前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、または、前記駆動モータの動力を、前記動力伝達部を介して前記第2の搬送部材に伝達することによって前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させることにより、前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、前記第3の駆動部は、前記第1の搬送部材を前記第2の搬送部材の移動方向と反対方向に移動させることにより、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させる。
【0052】
これにより、物品検査位置で物品が第1の接触支持部と第2の接触支持部とに干渉することを防止でき、物品検査位置で物品を正確に検査できる。この結果、物品の検査時間を短縮できる。
【0053】
また、本発明の物品搬送装置は、前記物品が前記物品検査位置に位置したときに、前記キャリアを前記駆動モータから切り離して非回転とすることにより、前記駆動モータによって前記太陽歯車を回転させ、かつ、前記遊星歯車を自転させることにより、前記第1の搬送部材と前記第2の搬送部材とを相対回転させて前記第2の接触支持部を前記物品の他側面から離隔させ、かつ、前記第1の接触支持部を前記物品の一側面から離隔させる。
【0054】
この構成により、物品が物品検査位置で第1の接触支持部と第2の接触支持部とに干渉することを防止でき、物品検査位置で物品を正確に検査できる。この結果、物品の検査時間を短縮できる。
【0055】
また、本発明の物品搬送装置において、前記第2の搬送部材の移動方向に沿って傾斜溝が形成されており、前記第1の駆動部は、前記傾斜溝に接触しながら前記傾斜溝に沿って移動する移動部を有し、前記第2の搬送部材を前記第1の搬送部材に対して相対移動させるアクチュエータを含んで構成されており、前記傾斜溝は、前記移動部の移動方向に対して傾斜しているものから構成されている。
【0056】
この構成により、物品が物品検査位置に搬送されたときに、第1の駆動部により移動部を傾斜溝に沿って移動させることにより、第2の搬送部材を第1の搬送部材に対して相対移動させることができる。このため、物品検査位置で第2の接触支持部が物品に干渉することを確実に防止できる。
【0057】
これに加えて、移動部を傾斜溝に接触させた状態で第2の搬送部材が移動することを規制し、この状態で第2の駆動部によって弾性部材を弾性変形させて第1の搬送部材を第2の搬送部材に対して相対移動させることにより、物品から第1の接触支持部を離隔させることができる。このため、物品検査位置で第1の接触支持部が物品に干渉することを確実に防止できる。
【0058】
この結果、物品検査位置で物品が第1の接触支持部と第2の接触支持部に干渉することを確実に防止でき、物品を正確に検査できる。
【0059】
また、本発明の物品搬送装置において、前記第1の接触支持部は、前記物品の一側面に接触する第1の接触面を有し、前記第2の接触支持部は、前記物品の他側面に接触する第2の接触面を有し、少なくとも前記第1の接触面は、前記物品の下部から上部に亙って延在している。
【0060】
この構成により、第1の接触支持部の第1の接触面の全体を物品に押し付けて物品を搬送することができ、物品の姿勢を安定的に維持して物品投入位置から物品検査位置に高速で搬送できる。
【0061】
また、本発明の物品搬送装置において、前記第1の搬送部材は、前記物品の搬送方向が回転方向となる第1の回転部材であり、前記第2の搬送部材は、前記第1の回転部材の回転方向と正逆方向に回転自在な第2の回転部材である。
【0062】
この構成により、物品が直線状に搬送されるものに比べて、物品搬送装置の設置面積を低減できる。
【発明の効果】
【0063】
本発明は、物品を高速で搬送しつつ、物品を正確に検査でき、物品の検査時間を短縮できる物品搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図2図2は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部によって物品を保持した状態を示している。
図3図3は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部によって物品を保持した状態を示している。
図4図4は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図5図5(a)から図5(d)は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置によって物品を物品検査位置に搬送して物品を秤量する手順を示す図であり、図1図2の矢印A方向から見た図である。
図6図6は、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の他の形状を示す図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の一部分を示す図である。
図8図8は、図7のVIII-VIII矢視断面図である。
図9図9は、本発明の第3の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図10図10は、図9のX-X方向矢視断面図である。
図11図11は、本発明の第3の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部によって物品を保持した状態を示している。
図12図12は、本発明の第3の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図13図13は、本発明の第4の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図14図14は、図13のXIV-XIV方向矢視断面図である。
図15図15は、本発明の第4の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部によって物品を保持した状態を示している。
図16図16は、本発明の第4の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図17図17は、本発明の第5の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図18図18は、図17のXVIII-XVIII方向矢視断面図である。
図19図19は、本発明の第6の実施形態に係る物品搬送装置を備えた物品秤量装置の平面図であり、接触支持部を物品から離隔した状態を示している(図20のXIX-XIX矢視断面図に相当)。
図20図20は、図19のXX-XX方向矢視断面図であり、プラネタリキャリアを駆動モータの駆動軸に接続した状態を示している。
図21図21は、図19のXX-XX方向矢視断面図に相当し、プラネタリキャリアを本体に接続した状態を示している。
図22図22は、本発明の第6の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部によって物品を保持した状態を示している。
図23図23は、本発明の第6の実施形態に係る物品搬送装置の接触支持部の拡大平面図を示し、接触支持部を物品から離隔した状態を示している。
図24図24(a)から図24(c)は、本発明の第6の実施形態に係る物品搬送装置によって物品を物品検査位置に搬送して物品を秤量する手順を示す図であり、図19の矢印A方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図1から図6に基づいて説明する。
図1において、容器搬送装置2は、容器秤量装置1に設けられたものであり、秤量対象の物品を整列して容器秤量部3に連続して搬送する。
【0066】
秤量対象である物品は、既存の製造設備で製造された所定形状の物品や成形品を含む。
該当する物品としては、例えば、内容物を収容するエアゾール缶、ボトル等の容器である。
【0067】
図1図2に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置2と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置2に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置2から容器を搬出する容器搬出部12とを備えている。本実施形態の容器投入部11は、物品投入部を構成し、容器検査位置P2は、物品検査位置を構成する。
【0068】
容器搬送装置2は、スターホイール4とホールド用ホイール5とを備えている。ホールド用ホイール5は、スターホイール4に対して相対回転自在で、かつ、スターホイール4と同軸に設けられており、スターホイール4とホールド用ホイール5は、容器20の搬送方向に回転自在となっている。
【0069】
スターホイール4の外周部(端部)には凹部4aが形成されており、凹部4aは、スターホイール4の回転方向Rに等間隔で設けられている。スターホイール4の外周部には接触支持部4Aが設けられており、接触支持部4Aは、スターホイール4の回転方向Rに等間隔で設けられている。
【0070】
なお、スターホイール4とホールド用ホイール5の回転方向は、時計回転方向R1および反時計回転方向R2であり、回転方向の向きを限定しない場合にはスターホイール4とホールド用ホイール5の回転方向を回転方向Rとして説明する。
【0071】
凹部4aは、スターホイール4の回転方向Rで接触支持部4Aの間に形成されている。すなわち、スターホイール4の外周部は回転方向Rに連続する凹凸形状に形成されている。
【0072】
スターホイール4とホールド用ホイール5は、容器秤量装置1の本体1A(図5に本体1Aの一部を示す)に設置されている。容器秤量装置1の本体1Aにはステッピングモータからなる駆動モータ6が設けられている。
【0073】
スターホイール4の上部には駆動モータ6の駆動軸6Aに固定される固定部材7が設けられており、固定部材7は、スターホイール4の上面に固定されている。駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール4が回転される。本実施形態の駆動モータ6は、第2の駆動部を構成する。
【0074】
凹部4aのそれぞれには2つの容器20が収容される。接触支持部4Aの径方向の長さは、容器20の直径の2倍以上の長さに形成されている。
【0075】
スターホイール4には切り欠き4kが形成されており、ホールド用ホイール5は、一部が切り欠き4kに収容されている(図5参照)。ホールド用ホイール5は、駆動モータ6の駆動軸6Aに対して相対回転し、かつ、スターホイール4に対して相対回転するように容器秤量装置1の本体1Aに設置されている。
【0076】
ホールド用ホイール5の外周部には凹部5aが設けられており、凹部5aは、ホールド用ホイール5の回転方向Rに等間隔で設けられている。ホールド用ホイール5の外周部には接触支持部5Aが設けられており、接触支持部5Aは、ホールド用ホイール5の回転方向Rに等間隔で設けられている。
【0077】
凹部5aは、ホールド用ホイール5の回転方向Rで接触支持部5Aの間に形成されている。すなわち、ホールド用ホイール5の外周部は回転方向Rに連続する凹凸形状に形成されている。なお、凹部4a、5aおよび接触支持部4A、5Aは、スターホイール4およびホールド用ホイール5の回転方向Rに等間隔に設けられていなくてもよい。
【0078】
接触支持部4Aの径方向の外端に対して、接触支持部5Aの径方向の外端は内側に位置しており、接触支持部4Aと接触支持部5Aは上下方向に並んで形成されている。
【0079】
2つの容器20は、それぞれ接触支持部4Aと接触支持部5Aの間に位置するように接触支持部4Aと接触支持部5Aに収容される。すなわち、凹部4a、5aに収容される。
【0080】
具体的には、図5に示すように、接触支持部4Aの回転方向Rの接触面4bは、容器20の搬送方向の一側面(上流側の側面)20aに接触可能となっており、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している。
【0081】
つまり、接触支持部4Aの接触面4bは、容器20の一側面20aの上下方向全体に接触するように上下方向に延在している。
【0082】
本実施形態のスターホイール4は、ホールド用ホイール5と上下方向に対向する部位と、ホールド用ホイール5と水平方向に対向する部位とを有する。
【0083】
接触支持部5Aの回転方向Rの接触面5bは、容器20の搬送方向の他側面(下流側の側面)20bに接触可能となっている。容器20の下部20mは、物品の下部を構成し、容器20の上部20nは、物品の上部を構成する。
【0084】
ここで、上流、下流とは、容器20の搬送方向(スターホイール4とホールド用ホイール5の回転方向)に対して上流、下流を指す。例えば、容器検査位置P2に対して容器投入位置P1が上流側に位置し、容器投入位置P1に対して容器検査位置P2が下流側に位置する。
【0085】
容器20の搬送時において、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、例えば、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0086】
つまり、搬送時において、容器20は、接触支持部4Aの接触面4bが容器20の一側面20aに接触し、接触支持部5Aの接触面5bと容器20の他側面20bとの間に僅かな隙間が形成されるように接触支持部4Aと接触支持部5Aに収容される(図3参照)。
【0087】
この隙間は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に行き過ぎない隙間で、かつ、容器20の搬送時に容器20が傾いて接触支持部5Aに寄り掛かることを防止できる隙間に形成される。
【0088】
これにより、搬送時において、接触支持部4Aと接触支持部5Aとに収容された容器20は、容器20の中心軸が鉛直軸と平行となる姿勢に維持されて搬送される。
【0089】
図2に示すように、スターホイール4の回転方向Rにおける接触支持部5Aの幅w1は、スターホイール4の回転方向Rにおける接触支持部4Aの幅w2よりも短く形成されている。すなわち、接触支持部4A、5Aは、スターホイール4の回転方向Rの側面で容器20を保持可能な保持片から構成されている。
【0090】
本実施形態のスターホイール4は、搬送部材、第1の搬送部材および第1の回転部材(第1のスターホイール)を構成し、ホールド用ホイール5は、搬送部材、第2の搬送部材および第2の回転部材(第2のスターホイール)を構成する。接触支持部4Aは、収容部および第1の接触支持部を構成し、接触支持部5Aは、収容部および第2の接触支持部を構成する。
【0091】
容器20の搬送方向は、時計回転方向R1であり、スターホイール4とホールド用ホイール5の回転方向Rは、第1の搬送部材と第2の搬送部材の移動方向である。これにより、容器20は、環状に搬送される。
【0092】
接触支持部4Aの接触面4bは、物品の一側面に接触する第1の接触面を構成し、接触支持部5Aの接触面5bは、物品の他側面に接触する第2の接触面を構成する。
【0093】
スターホイール4には長方形状の4つの開口窓4Wが形成されており、開口窓4Wは、長手方向がスターホイール4の回転方向Rに延在している。ホールド用ホイール5には長方形状の4つの開口窓5Wが形成されており、開口窓5Wは、長手方向がスターホイール4の回転方向Rに延在している。
【0094】
開口窓4Wと開口窓5Wは同じ大きさに形成されており、開口窓4Wと開口窓5Wが上下方向に対向したときに上下方向で合致する。本実施形態の開口窓4Wは、第1の開口窓を構成し、開口窓5Wは、第2の開口窓を構成する。
【0095】
図3図4に示すように、開口窓4Wと開口窓5Wにはコイルスプリング8が設置されている。開口窓4Wと開口窓5Wが上下方向に合致した状態において、コイルスプリング8の一端部8aは、開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cの両方に当接しており、コイルスプリング8の他端部8bは、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dの両方に当接している。
【0096】
つまり、コイルスプリング8が最大に伸びた状態ではコイルスプリング8の付勢力によって開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cとが上下方向に対向し、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dとが上下方向に対向する。
【0097】
コイルスプリング8が最大に伸びた状態においては、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔となる。この状態で接触支持部4Aと接触支持部5Aの間に容器20が収容可能となる。
【0098】
駆動モータ6によってスターホイール4が回転駆動されると、コイルスプリング8の付勢力によりホールド用ホイール5がスターホイール4と一体で回転駆動する。つまり、ホールド用ホイール5は、スターホイール4に連れ回りする。本実施形態のコイルスプリング8は、弾性部材を構成する。
【0099】
図1図2に示すように、容器秤量装置1の本体1Aには2つのアクチュエータ9が設置されている。アクチュエータ9は、スターホイール4の回転中心軸Oに対して対向するようにスターホイール4の回転方向Rで180°の間隔で設置されている。
【0100】
アクチュエータ9は、シリンダ部9Aと、シリンダ部9Aに対して出没自在な軸部9Bと、軸部9Bの先端に取付けられ、シリンダ部9Aに対する軸部9Bの出没によりシリンダ部9Aに近づく方向と離れる方向とに移動自在なローラ部9Cとを有する。
【0101】
接触支持部4A、5Aに対してホールド用ホイール5の径方向内方には開口部5Cが形成されており、開口部5Cには傾斜溝5tが形成されている。傾斜溝5tは、ローラ部9Cの移動方向(出没方向)に対して傾斜している。ローラ部9Cの移動方向は、スターホイール4とホールド用ホイール5の径方向である。
【0102】
アクチュエータ9は、ローラ部9Cがシリンダ部9Aから突出されるに従ってローラ部9Cが傾斜溝5tに接触しながら傾斜溝5tに沿って移動する。図3図4に示すように、傾斜溝5tは、開口部5Cの径方向の内端5mから外端5nに向かって左斜め方向に傾斜している。
【0103】
これにより、ローラ部9Cがシリンダ部9Aから突出されるに従ってローラ部9Cが傾斜溝5tに接触しながら傾斜溝5tに沿って移動すると、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して相対回転する。本実施形態のアクチュエータ9は、第1の駆動部を構成し、ローラ部9Cは、移動部を構成する。
【0104】
図1図2に示すように、容器投入部11は、容器投入位置P1に設けられている。容器投入部11は、容器20を容器搬送装置2に投入するものであり、例えば、直進フィーダやコンベアなどの容器搬送部13を有する。
【0105】
容器搬送部13の上部には一対のガイドレール11A、11Bが設けられており、ガイドレール11Aとガイドレール11Bの隙間は容器20の直径より僅かに大きく形成されている。ガイドレール11A、11Bは、支持部11Cによって本体1Aに支持されている。
【0106】
容器搬送部13によって搬送される容器20は、ガイドレール11A、11Bに挟まれるようにして1列で容器搬送装置2に搬送される。
【0107】
スターホイール4は、駆動モータ6によって回転速度が制御され、容器投入位置P1で凹部4a、5aに容器20が投入されるタイミングで停止される。このタイミングでスターホイール4が停止されると、容器投入部11から凹部4a、5aに2つの容器20が投入され、接触支持部4Aと接触支持部5Aの間に容器20に収容される。
【0108】
凹部4a、5aに2つの容器20が収容されたときに、凹部4a、5aに収容された容器20に後続する容器20は、凹部4a、5aに収容された容器20に接触して接触支持部4Aと接触支持部5Aの間に収容されない。これにより、後続の容器20は、容器投入部11で待機されることになる。
【0109】
このため、容器搬送部13の摩擦力は、容器20を搬送可能で、かつ、容器投入部11に容器20を待機させた状態で容器20に対して滑るようなものに設定されている。
【0110】
容器搬出部12は、容器搬出位置P3に設けられている。容器搬出部12は、容器搬送装置2から容器20を搬出するものであり、容器投入部11に連続する容器搬送部13を有する。
【0111】
すなわち、容器搬送部13は、容器投入部11からスターホイール4の下方を通過して容器搬出部12に延在している。
【0112】
スターホイール4は、容器搬出位置P3で停止された状態において、容器搬出部12によって凹部4a、5aから容器20が搬出され、容器搬出部12に搬出された容器20は、容器搬送部13によって次工程に搬送される。容器搬出部12において、ガイドレール11B、11Cを設置してもよい。
【0113】
容器秤量部3は、容器検査位置P2に一対で設置されており、スターホイール4の径方向に並んでいる。容器検査位置P2は、スターホイール4の回転方向Rで容器投入位置P1と容器搬出位置P3の間に位置している。
【0114】
すなわち、容器秤量部3は、スターホイール4の回転方向Rで容器投入部11と容器搬送装置2の間に設置されており、スターホイール4の回転方向Rで容器投入部11と容器秤量部3と容器搬出部12は、それぞれ90°の間隔で設置されている。なお、この90°間隔での設置は一例であって、これに限られるものではない。
【0115】
図5に示すように、容器秤量部3は、本体1Aの搬送面1aに対して下方に窪んだ凹部1bに設置されている。容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0116】
つまり、接触支持部4Aと接触支持部5Aに収容された容器20は、スターホイール4の回転によって接触支持部4Aに接触して押され、接触支持部5Aとの間に僅かな隙間が形成される。
【0117】
これにより、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aによって完全に掴まれることがなく、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0118】
ここで、容器20が凹部4a、5aに収容されること、および容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aとに収容されることは、同じ意味である。
【0119】
容器秤量部3には容器20が載置されるようになっており、容器秤量部3は、容器検査位置P2で容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aが離れたときに容器20を秤量する。
【0120】
本実施形態の容器搬送装置2は、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させ、容器20の秤量の終了後に接触支持部4Aを容器20に接触させて容器搬出位置P3に搬送する。
【0121】
また、容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20が秤量されるタイミングと、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4a、5aに容器20が投入(収容)されるタイミングと、容器搬出位置P3で凹部4a、5aから容器搬出部12に容器20が搬出されるタイミングは同一であり、このタイミングで容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aが離隔される。
【0122】
図1図2に示すように、スターホイール4には4つの切り欠き4eが形成されており、切り欠き4eはスターホイール4の回転方向Rに沿って延在している。
【0123】
ホールド用ホイール5には4つの凸部5eが設けられており、凸部5eは、ホールド用ホイール5の回転方向Rに延在し、切り欠き4eに挿入されている。
【0124】
これにより、スターホイール4とホールド用ホイール5が相対回転したときに、凸部5eが切り欠き4eに沿って移動することにより、スターホイール4とホールド用ホイール5とが径方向にずれることを防止でき、スターホイール4とホールド用ホイール5とを円滑に相対回転できる。
【0125】
スターホイール4の回転方向Rにおける切り欠き4eの長さに対してスターホイール4の回転方向Rにおける凸部5eの長さは短く形成されており、何らかの原因によりホールド用ホイール5がスターホイール4に対して過度に相対回転した場合には、スターホイール4の回転方向Rにおける凸部5eの端部がスターホイール4の回転方向Rにおける切り欠き4eの端部に当接する。
【0126】
これにより、コイルスプリング8が過度に圧縮されることを防止でき、コイルスプリング8を保護できる。このため、コイルスプリング8の耐久性を向上できる。
【0127】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部4a、5aに容器20が投入される場合には、接触支持部4Aと接触支持部5Aに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0128】
次いで、アクチュエータ9を駆動してローラ部9Cをシリンダ部9Aから突出させ、ローラ部9Cを傾斜溝5tに接触させながら傾斜溝5tに沿って移動させる。
【0129】
これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して回転方向R1に相対回転し、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔が広くなり、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成される。
【0130】
このときに、容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入される(図1参照)。容器20の投入時には接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成されるので、容器20の投入性能を向上できる。
【0131】
容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入されると、アクチュエータ9を駆動してローラ部9Cをシリンダ部9A側に移動させ、ローラ部9Cを傾斜溝5tから離隔させる。
【0132】
このとき、開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cが上下方向に重なるとともに、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dが上下方向に重なるように、スターホイール4とホールド用ホイール5がコイルスプリング8により付勢され、コイルスプリング8が最大に伸長される(図2図4参照)。
【0133】
コイルスプリング8が最大に伸長されると、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0134】
この状態で駆動モータ6を駆動することにより、スターホイール4を回転させると、スターホイール4の動力がコイルスプリング8を介してホールド用ホイール5に伝達される。
【0135】
このとき、スターホイール4とホールド用ホイール5が回転すると、接触支持部4Aに容器20が押され、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0136】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール4の接触支持部4Aの接触面4bに接触し、接触支持部4Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。このとき、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される(図5(a)参照。なお、当該僅かな隙間の図示は省略している。後出の図5(b)と図6も同じ。)。
【0137】
容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが接触支持部5Aの接触面5bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が接触支持部5Aに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0138】
また、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aとに完全に保持されることがない。
【0139】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面が搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0140】
凹部4a、5aに収容された容器20が容器検査位置P2に搬送されると(図5(b)参照)、駆動モータ6を停止させてスターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0141】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4とホールド用ホイール5を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触する。
【0142】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0143】
なお、スターホイール4とホールド用ホイール5の停止時には容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触することが多いが、容器20は搬送方向に対して上流側や下流側に振れるので、容器20の一側面20aが接触支持部4Aに接触することもあり、接触支持部4Aと接触支持部5Aに接触しないこともある。
【0144】
次いで、図4に示すように、アクチュエータ9を駆動してローラ部9Cをシリンダ部9Aから突出させ、ローラ部9Cを傾斜溝5tに接触させながら傾斜溝5tに沿って移動させる。
【0145】
これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して回転方向R1に相対回転し、接触支持部5Aの接触面5bが容器20の他側面20bから離れる(図5(c)参照)。
【0146】
このとき、コイルスプリング8が縮むように弾性変形し、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持したときよりも開口窓5Wの一端部5cと開口窓4Wの他端部4dの距離が縮まる。
【0147】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4をホールド用ホイール5の回転方向R1と反対側の回転方向R2に回転させ、コイルスプリング8をさらに圧縮させて開口窓5Wの一端部5cと開口窓4Wの他端部4dの距離を縮ませ、接触支持部4Aを接触支持部5Aから離すことにより、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aから離す(図4図5(d)参照)。
【0148】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放され、容器20にスターホイール4とホールド用ホイール5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。
【0149】
また、搬送時において、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20の底面が搬送面1aに接触した状態で搬送面1a上をスライドしながら容器検査位置P2に搬送される。
【0150】
このため、容器20の秤量時に容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aを離隔させたときに、容器20が搬送面1aに衝突して揺れること等を防止でき、容器20の挙動を安定させることができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めして正確に秤量できる。
【0151】
なお、駆動モータ6とアクチュエータ9とを同時に駆動して容器20に対して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に離隔させる、または接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に近づけるようにしてもよい。
【0152】
一方、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放されたタイミングで、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4a、5aに容器20が投入されるとともに、容器搬出位置P3で凹部4a、5aから容器搬出部12に容器20が搬出される。
【0153】
なお、容器20が搬送されるときには、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、当該開放タイミングまで待たずに先行して容器20の投入および搬出を行ってもよい。
【0154】
容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20の秤量が終了すると、アクチュエータ9が駆動され、ローラ部9Cがシリンダ部9A側に移動する。これにより、傾斜溝5tからローラ部9Cが離隔する。
【0155】
このとき、コイルスプリング8が最大限に伸びるように弾性変形することにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aに近づくようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して相対回転し、容器20の一側面20aに接触支持部4Aの接触面4bが接触するとともに、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0156】
これにより、秤量が終了した容器20は、接触支持部4Aと接触支持部5Aとにより姿勢が維持された状態で容器検査位置P2から容器搬出位置P3に搬送され、容器搬出位置P3で容器搬出部12に搬出される。
【0157】
なお、容器検査位置P2において、容器20の秤量時間を短縮するため、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aから開放される時間を短縮することが好ましい。
【0158】
本実施形態の容器搬送装置2において、容器検査位置P2で容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aから開放されるタイミングで容器投入部11から凹部4a、5aに2つの容器20が投入され、凹部4a、5aから容器搬出部12に2つの容器20が搬出される。
【0159】
このため、容器検査位置P2で容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aから開放されるタイミングと同じタイミングで、容器投入位置P1において凹部4a、5aに2つの容器20を素早く投入するために、容器搬送部13の搬送速度を速くする。
【0160】
この結果、容器検査位置P2で容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aから開放されるタイミングと同じタイミングで容器搬出位置P3において凹部4a、5aから2つの容器20が素早く搬出される。
【0161】
次に、本実施形態の容器搬送装置2の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置2は、容器投入部11から順次投入される容器20を収容する接触支持部4A、5Aを有し、接触支持部4A、5Aに収容された容器20を容器検査位置P2に搬送するスターホイール4とホールド用ホイール5とを有する。
【0162】
スターホイール4は、容器20の搬送方向に回転自在に設けられており、ホールド用ホイール5は、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール4に対して相対回転自在に設けられている。
【0163】
接触支持部4Aは、スターホイール4の外周部に等間隔に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能であり、接触支持部5Aは、ホールド用ホイール5の外周部に等間隔に設けられ、容器20の他側面20bに接触可能である。
【0164】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0165】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させるので、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを防止できる。
【0166】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0167】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、スターホイール4に形成された開口窓4Wとホールド用ホイール5に形成された開口窓5Wとに設置され、スターホイール4からホールド用ホイール5に動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対回転時に弾性変形自在なコイルスプリング8と、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させるアクチュエータ9とを有する。
【0168】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に搬送されたときには、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対移動させる駆動モータ6を有する。
【0169】
これにより、例えば、コイルスプリング8を最大限に伸ばしたときに、スターホイール4とホールド用ホイール5との間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成してスターホイール4とホールド用ホイール5との間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0170】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器の秤量時間をより効果的に短縮できる。
【0171】
また、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させたときに、コイルスプリング8を介してホールド用ホイール5にスターホイール4の動力を伝達できるので、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持した状態で容器検査位置P2に搬送できる。このため、ホールド用ホイール5を駆動する専用のアクチュエータを不要にできる。
【0172】
また、アクチュエータ9によってホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させてコイルスプリング8を弾性変形させることにより、容器20から接触支持部5Aを離隔させることができる。
【0173】
これに加えて、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対移動させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。
【0174】
このため、簡素な構成の容器搬送装置2によって容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる上に、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止して、容器20を正確に秤量できる。
【0175】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、アクチュエータ9は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、アクチュエータ9がホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させることにより、接触支持部5Aを容器20の他側面20bから離隔させ、駆動モータ6は、スターホイール4をホールド用ホイール5の回転方向R1と反対側の回転方向R2に移動させることにより、接触支持部4Aを容器20の一側面20aから離隔させるものである。
【0176】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aに収容された容器20を容器検査位置P2に高速で搬送し、容器検査位置P2においてアクチュエータ9と駆動モータ6とを駆動して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを容器20から離すことにより、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止でき、容器20を正確に秤量できる。
【0177】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、ホールド用ホイール5の回転方向Rに沿って傾斜溝5tが形成されている。
【0178】
アクチュエータ9は、傾斜溝5tに接触しながら傾斜溝5tに沿って移動する回転自在なローラ部9Cを有し、ホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させるように構成されており、傾斜溝5tは、ローラ部9Cの移動方向に対して傾斜している。
【0179】
これにより、容器20が容器検査位置P2に搬送されたときに、アクチュエータ9によりローラ部9Cを傾斜溝5tに沿って移動させることにより、ホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させることができる。このため、容器検査位置P2で接触支持部5Aが容器20に干渉することを確実に防止できる。
【0180】
これに加えて、ローラ部9Cを傾斜溝5tに接触させた状態でホールド用ホイール5が回転することを規制し、この状態で駆動モータ6によってコイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対移動させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。このため、容器検査位置P2で接触支持部4Aが容器20に干渉することを確実に防止できる。
【0181】
この結果、容器検査位置P2で容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止でき、容器20を正確に秤量できる。
【0182】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、接触支持部4Aは、容器20の一側面20aに接触する接触面4bを有し、接触支持部5Aは、容器20の他側面20bに接触する接触面5bを有し、接触面5bは、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している。
【0183】
これにより、接触支持部4Aの接触面4bの全体を容器20に押し付けて容器20を搬送することができ、容器20の姿勢を安定的に維持して容器投入位置P1から容器検査位置P2に高速で搬送できる。
【0184】
なお、本実施形態の容器搬送装置2は、接触面4bを容器20の下部20mから上部20nに亙って延在させているが、これに限定されるものではない。
【0185】
例えば、図6に示すように、スターホイール4とホールド用ホイール5を上下方向に対向させ、スターホイール4の接触支持部4Aの接触面4fを容器20の上部20nに接触させるようにしてもよい。また、接触面4bを容器20の下部20mから上部20nに亙って延在させてもよい。
【0186】
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、スターホイール4が、容器20の搬送方向が回転方向となる回転部材であり、ホールド用ホイール5が、スターホイール4の回転方向と正逆方向に回転自在な回転部材である。
【0187】
これにより、容器20が直線状に搬送されるものに比べて、容器搬送装置2の設置面積を低減できる。
【0188】
また、本実施形態のアクチュエータ9は、180°の間隔で2つ設置されているが、これに限定されるものではない。例えは、アクチュエータ9は1つだけ設置されてもよく、スターホイール4の円周方向(回転方向)に離隔して3つ以上設置されてもよい。
【0189】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、回転自在なスターホイール4とホールド用ホイール5から搬送部材を構成しているが、これに限定されるものではない。
【0190】
例えば、搬送部材を、直進方向に移動自在な第1の搬送部材と、第2の搬送部材と一体で直進方向に移動自在で、かつ、第1の搬送部材に対して直進方向に相対移動自在な第2の搬送部材から構成し、第1の搬送部材と第2の搬送部材の端部に、第1の搬送部材と第2の搬送部材の移動方向に沿って接触支持部を設けても良い。
【0191】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、容器20の搬送時に接触支持部4Aを容器20に接触させているが、接触支持部4Aと接触支持部5Aの両方を容器20に接触させてもよい。すなわち、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持してもよい。
【0192】
また、本実施形態の容器搬送装置2は、容器検査位置P2で容器20を秤量する例を示しているが、これに限定されるものではない。例えば、金属検出やX線透過検査等の別の検査にも適用できる。
【0193】
検査時に接触支持部が検査対象物に近接していると測定結果に影響を及ぼすことがある。例えば、接触支持部4A、5Aが金属製であれば、金属検出時には測定結果に影響が及ぶことがある。また、X線検査ではX線源から放射状に出射されるため、放射状の広がり端が接触支持部4A、5Aにかかってしまい、測定結果に影響を及ぼすことがある。
【0194】
次に、本発明の第2の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図7図8に基づいて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0195】
図7図8において、スターホイール4には長方形状の6つの開口窓4g(図示1つ)が形成されており、ホールド用ホイール5には長方形状の6つの開口窓5g(図示1つ)が形成されている。これら開口窓4g、5gは、スターホイール4の回転方向に離隔して設置されている。なお、開口窓4g、5gは、6つに限定されるものではない。
【0196】
開口窓4gの開口面積は開口窓5gの開口面積よりも大きく形成されている。スターホイール4を上方から見た場合に開口窓5gは、開口窓4gの内方に位置している。
【0197】
スターホイール4には折り曲げ部4hが形成されており、折り曲げ部4hは、スターホイール4から開口窓5gに挿通されるように下方に向かって折り曲げられている。すなわち、折り曲げ部4hはホールド用ホイール5と同じ高さ位置に設けられている。
【0198】
開口窓5gにはコイルスプリング15が収容されている。コイルスプリング15の一端部は開口窓5gの内壁面5hに当接しており、コイルスプリング15の他端部は折り曲げ部4hに当接している。
【0199】
コイルスプリング15は、接触支持部4Aと接触支持部5Aとが離隔するように、スターホイール4とホールド用ホイール5とをスターホイール4の回転方向に付勢している。
【0200】
ホールド用ホイール5にはボルト支持部5iが設けられており、ボルト支持部5iにはボルト14が螺合されている。ホールド用ホイール5には貫通孔5jが形成されており、貫通孔5jにはボルト14の頭部14Aが収容されている。これにより、作業者は、貫通孔5jに工具を入れてボルト14を操作可能となっている。
【0201】
ボルト14の先端部(頭部14Aと反対側の端部)は、折り曲げ部4hに当接している。ボルト14を一方向に回転させてコイルスプリング15を圧縮させるように弾性変形させると、接触支持部4Aと接触支持部5Aとが近づくようにスターホイール4とホールド用ホイール5とがスターホイール4の回転方向に相対回転する。
【0202】
一方、ボルト14を他方向に回転させてコイルスプリング15を伸長させるように弾性変形させると、接触支持部4Aと接触支持部5Aとが離れるようにスターホイール4とホールド用ホイール5とがスターホイール4の回転方向に相対回転する。
【0203】
本実施形態の容器搬送装置2は、ボルト14を操作することにより容器20の直径に応じて接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を調整し、接触支持部4Aと接触支持部5Aとを一定の間隔に位置決めできる。
【0204】
このため、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔に応じて直径の異なる容器20を接触支持部4Aと接触支持部5Aとに収容し、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aに接触させ、接触支持部5Aの接触面5bと容器20の他側面20bとの間に僅かな隙間を形成させて容器20を容器検査位置P2に搬送できる。
【0205】
本実施形態の折り曲げ部4h、ボルト支持部5iおよびボルト14は、調整部を構成し、コイルスプリング15は、弾性部材を構成する。
【0206】
容器20が容器検査位置P2に搬送されると、駆動モータ6を停止させてスターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0207】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4とホールド用ホイール5を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触する。
【0208】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0209】
次いで、図4と同様に、アクチュエータ9を駆動してローラ部9Cをシリンダ部9Aから突出させ、ローラ部9Cを傾斜溝5tに接触させながら傾斜溝5tに沿って移動させる。
【0210】
これにより、コイルスプリング15が圧縮されて接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して回転方向R1に相対回転し、接触支持部5Aの接触面5bが容器20の他側面20bから離れる。
【0211】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4をホールド用ホイール5の回転方向R1と反対側の回転方向R2に回転させ、コイルスプリング15をさらに圧縮させて接触支持部4Aを接触支持部5Aから離すことにより、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aから離す。
【0212】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放され、容器20にスターホイール4とホールド用ホイール5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。
【0213】
なお、駆動モータ6とアクチュエータ9とを同時に駆動して容器20に対して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に離隔させる、または接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に近づけるようにしてもよい。
【0214】
このように本実施形態の容器搬送装置2は、スターホイール4とホールド用ホイール5の間に設置され、スターホイール4からホールド用ホイール5に動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対移動時に弾性変形自在なコイルスプリング15とを有する。
【0215】
また、容器搬送装置2は、コイルスプリング15を弾性変形させて接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を調整し、接触支持部4Aと接触支持部5Aとを一定の間隔に位置決めする折り曲げ部4h、ボルト支持部5iおよびボルト14と、コイルスプリング15を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対移動させるアクチュエータ9と、コイルスプリング15を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対移動させる駆動モータ6とを有する。
【0216】
これにより、ボルト14によってコイルスプリング15を弾性変形させて接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を調整し、接触支持部4Aと接触支持部5Aとを一定の間隔に位置決めすることにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0217】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器20の秤量時間をより効果的に短縮できる。
【0218】
また、ボルト14を操作することにより、容器20の直径(大きさ)に応じて接触支持部4Aと接触支持部5Aの間隔を調整し、直径の異なる容器20を接触支持部4Aと接触支持部5Aとに収容して搬送できる。
【0219】
このため、容器20の直径に応じて接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔が固定された複数の種類のスターホイール4とホールド用ホイール5とを用いることを不要にして、容器搬送装置2の製造コストを大幅に低減できる。
【0220】
また、スターホイール4を容器20の搬送方向に移動させたときに、コイルスプリング15を介してホールド用ホイール5にスターホイール4の動力を伝達できるので、スターホイール4を駆動する専用のアクチュエータを不要にできる。
【0221】
また、アクチュエータ9によってホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対移動させてコイルスプリング15を弾性変形させることにより、容器20から接触支持部5Aを離隔させることができる。
【0222】
これに加えて、駆動モータ6によってコイルスプリング15を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対移動させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。
【0223】
この結果、簡素な構成の容器搬送装置2によって容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる上に、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止して、容器20を正確に秤量できる。
【0224】
次に、本発明の第3の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図9から図12に基づいて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0225】
図9に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置21と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置21に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置21から容器20を搬出する容器搬出部12とを備えている。
【0226】
容器搬送装置21は、スターホイール4とホールド用ホイール5とを備えている。接触支持部4A、5Aに対してホールド用ホイール5の径方向内方の開口部5Cには内歯5fが形成されており、内歯5fは、ホールド用ホイール5の円周方向(回転方向)に亙って形成されている。本実施形態の内歯5fは、歯部を構成する。
【0227】
図9図10に示すように、スターホイール4の上部には駆動モータ6の駆動軸6Aに固定される固定部材7が設けられており、固定部材7は、スターホイール4の上面に固定されている。駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール4が回転する。
【0228】
容器搬送装置21は、ステッピングモータからなる駆動モータ22と歯車23とを備えている。駆動モータ22は、歯車23の下方に設置されており、本体1Aに取付けられている。駆動モータ22は、歯車23に接続されており、歯車23は駆動モータ22によって回転駆動される。駆動モータ22によって歯車23が回転されると、ホールド用ホイール5が回転する。
【0229】
本実施形態の駆動モータ6は、第3の駆動部を構成し、駆動モータ22および歯車23は、第4の駆動部を構成する。また、歯車23および内歯5fは、動力伝達部を構成する。
【0230】
次に、本実施形態の容器搬送装置21の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部4a、5aに容器20が投入される場合には、接触支持部4Aと接触支持部5Aに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0231】
次いで、駆動モータ22を駆動(励磁)して歯車23を時計回転方向R1に回転させる。
これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して時計回転方向R1に相対回転し、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔が広くなる。このため、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成される。
【0232】
このときに、容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入される(図9参照)。容器20の投入時には接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成されるので、容器20の投入性能を向上できる。
【0233】
容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入されると、駆動モータ22を非励磁状態にして歯車23を回転自在にする。
【0234】
このとき、開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cが上下方向に重なるとともに、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dが上下方向に重なるように、スターホイール4とホールド用ホイール5がコイルスプリング8により付勢され、コイルスプリング8が最大に伸長される(図11参照)。コイルスプリング8が伸びる過程において歯車23が反時計回転方向R2に回転し、ホールド用ホイール5がスターホイール4に対して反時計回転方向R2に相対回転する。
【0235】
コイルスプリング8が最大に伸長されると、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0236】
この状態で駆動モータ6を駆動することにより、スターホイール4を時計回転方向R1に回転させると、スターホイール4の動力がコイルスプリング8を介してホールド用ホイール5に伝達される。
【0237】
スターホイール4とホールド用ホイール5が回転すると、接触支持部4Aに容器20が押され、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0238】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール4の接触支持部4Aの接触面4bに接触し、接触支持部4Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。このとき、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される(図5(a)参照)。
【0239】
容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが接触支持部5Aの接触面5bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が接触支持部5Aに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0240】
また、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aとに完全に保持されることがない。
【0241】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面が搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0242】
凹部4a、5aに収容された容器20が容器検査位置P2に搬送されると(図5(b)参照)、駆動モータ6を停止させてスターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0243】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4とホールド用ホイール5を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触する。
【0244】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0245】
なお、スターホイール4とホールド用ホイール5の停止時には容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触することが多いが、容器20は搬送方向に対して上流側や下流側に振れるので、容器20の一側面20aが接触支持部4Aに接触することもあり、接触支持部4Aと接触支持部5Aに接触しないこともある。
【0246】
次いで、駆動モータ22を駆動(励磁)して歯車23を時計回転方向R1に回転させる。これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して時計回転方向R1に相対回転し、接触支持部5Aの接触面5bが容器20の他側面20bから離れる(図5(c)参照)。
【0247】
このとき、コイルスプリング8が縮むように弾性変形し、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持したときよりも開口窓5Wの一端部5cと開口窓4Wの他端部4dの距離が縮まる。
【0248】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させ、コイルスプリング8をさらに圧縮させて接触支持部4Aを接触支持部5Aから離すことにより、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aから離す(図5(d)、図12参照)。
【0249】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放され、容器20にスターホイール4とホールド用ホイール5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。このとき、駆動モータ22を励磁状態として歯車23を回転させないので、ホールド用ホイール5は回転しない。
【0250】
また、容器20の搬送時において、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20の底面が搬送面1aに接触した状態で搬送面1a上をスライドしながら容器検査位置P2に搬送される。
【0251】
このため、容器20の秤量時に容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aを離隔させたときに、容器20が搬送面1aに衝突して揺れること等を防止でき、容器20の挙動を安定させることができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めして正確に秤量できる。
【0252】
一方、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放されたタイミングで、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4a、5aに容器20が投入されるとともに、容器搬出位置P3で凹部4a、5aから容器搬出部12に容器20が搬出される。
【0253】
なお、容器20が搬送されるときには、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、当該開放タイミングまで待たずに先行して容器20の投入および搬出を行ってもよい。
【0254】
容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20の秤量が終了すると、駆動モータ22を非励磁状態にして歯車23を回転自在にする。
【0255】
このとき、コイルスプリング8が最大限に伸びるように弾性変形することにより、接触支持部5Aと接触支持部4Aとが近づくようにホールド用ホイール5とスターホイール4とが相対回転し、容器20の一側面20aに接触支持部4Aの接触面4bが接触するとともに、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0256】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4が時計回転方向R1に回転駆動されると、秤量が終了した容器20は、接触支持部4Aと接触支持部5Aとにより姿勢が維持された状態で容器検査位置P2から容器搬出位置P3に搬送され、容器搬出位置P3で容器搬出部12に搬出される。
【0257】
次に、本実施形態の容器搬送装置21の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置21は、容器投入部11から順次投入される容器20を収容する接触支持部4A、5Aを有し、接触支持部4A、5Aに収容された容器20を容器検査位置P2に搬送するスターホイール4とホールド用ホイール5とを有する。
【0258】
スターホイール4は、容器20の搬送方向に回転自在に設けられており、ホールド用ホイール5は、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール4に対して相対回転自在に設けられている。
【0259】
接触支持部4Aは、スターホイール4の外周部に等間隔に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能であり、接触支持部5Aは、ホールド用ホイール5の外周部に等間隔に設けられ、容器20の他側面20bに接触可能である。
【0260】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0261】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させるので、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを防止できる。
【0262】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0263】
また、本実施形態の容器搬送装置21は、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ22と、ホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ22および歯車23とを有する。
【0264】
ホールド用ホイール5は、ホールド用ホイール5の回転方向に沿って形成された内歯5fを有し、歯車23は、内歯5fに噛み合い回転自在に構成され、駆動モータ22は、歯車23を回転駆動する。
【0265】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の移動させることができるとともに、駆動モータ22により歯車23を回転させてホールド用ホイール5を移動させることができる。このため、スターホイール4とホールド用ホイール5とを搬送方向に移動させ、かつ、容器検査位置P2で相対移動させることができる。
【0266】
また、容器搬送装置21は、スターホイール4に形成された開口窓4Wとホールド用ホイール5に形成された開口窓5Wとに設置され、スターホイール4からホールド用ホイールに動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対回転時に弾性変形自在なコイルスプリング8とを有する。
【0267】
容器搬送装置21は、駆動モータ22によって歯車23を回転させることにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対移動させ、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させる。
【0268】
これにより、コイルスプリング8を最大限に伸ばしたときに、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0269】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器20の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0270】
また、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させたときに、コイルスプリング8を介してホールド用ホイール5にスターホイール4の動力を伝達できるので、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に維持しつつ、駆動モータ6によってスターホイール4とホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることができる。
【0271】
また、駆動モータ22によって歯車23を回転させることにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させることにより、容器20から接触支持部5Aを離隔させることができる。
【0272】
これに加えて、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。
【0273】
この結果、簡素な構成の容器搬送装置21によって容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる上に、容器20が容器検査位置Pで接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止して、容器20を正確に検査できる。
【0274】
なお、本実施形態の容器搬送装置21は、スターホイール4とホールド用ホイール5に開口窓4W、5Wを形成し、開口窓4W、5Wにコイルスプリング8を設置しているが、開口窓4W、5Wおよびコイルスプリング8を廃止してもよい。
【0275】
この場合には、スターホイール4とホールド用ホイール5によって容器20を容器検査位置P2に搬送する際に、駆動モータ6によるスターホイール4の回転と、駆動モータ22および歯車23によるホールド用ホイール5の回転とを同期させる。
【0276】
次いで、容器20が容器検査位置P2に位置決めされたときに、駆動モータ22を駆動して歯車23を時計回転方向R1に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させる。これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放される。
【0277】
次いで、容器20を容器検査位置P2から搬出する際には駆動モータ22を駆動して歯車23を反時計回転方向R2に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を時計回転方向R1に回転させる。
【0278】
これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20に近づけて容器20の搬送を可能な状態にできる。
【0279】
なお、駆動モータ6と駆動モータ22とを同時に駆動して容器20に対して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に離隔させる、または接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に近づけるようにしてもよい。
【0280】
このように、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の搬送方向に移動させ、駆動モータ22により歯車23を回転させてホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることにより、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに、接触支持部4Aを容器20に接触させて容器20の姿勢を維持して容器検査位置P2に搬送できるとともに、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aとを容器20から離隔させることができる。
【0281】
このようにしても、容器投入位置P1から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に検査でき、容器20の検査時間を短縮できる。
【0282】
また、本実施形態の容器搬送装置21によれば、接触支持部4Aは、容器20の一側面20aに接触する接触面4bを有し、接触支持部5Aは、容器20の他側面20bに接触する接触面5bを有する。これに加えて、接触面5bは、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している(図5参照)。
【0283】
これにより、接触支持部4Aの接触面4bの全体を容器20に押し付けて容器20を搬送することができ、容器20の姿勢を安定的に維持して容器投入位置P1から容器検査位置P2に高速で搬送できる。
【0284】
次に、本発明の第4の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図13から図16に基づいて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0285】
図13に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置24と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置24に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置24から容器20を搬出する容器搬出部12とを備えている。
【0286】
容器搬送装置24は、スターホイール4とホールド用ホイール5とを備えている。ホールド用ホイール5には第1の実施形態のような開口部5Cは形成されておらず、ホールド用ホイール5は円板から構成されている。
【0287】
図13図14に示すように、スターホイール4の上部には駆動モータ6の駆動軸6Aに固定される固定部材7が設けられており、固定部材7は、スターホイール4の上面に固定されている。駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール4が回転する。
【0288】
容器搬送装置24は、ステッピングモータからなる駆動モータ25を備えている。駆動モータ25は、ホールド用ホイール5の下方に設置されており、本体1Aに取付けられている。駆動モータ25の駆動軸25Aは、ホールド用ホイール5に取付けられており、駆動モータ25は、ホールド用ホイール5を回転駆動する。つまり、駆動モータ25は、ホールド用ホイール5に直接動力を伝達することにより、ホールド用ホイール5を直接駆動する。
【0289】
本実施形態の駆動モータ6は、第3の駆動部を構成し、駆動モータ25は、第4の駆動部を構成する。
【0290】
次に、本実施形態の容器搬送装置24の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部4a、5aに容器20が投入される場合には、接触支持部4Aと接触支持部5Aに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0291】
次いで、駆動モータ25を駆動(励磁)して時計回転方向R1に回転させる。
これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して時計回転方向R1に相対回転し、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔が広くなる。このため、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成される。
【0292】
このときに、容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入される(図13参照)。容器20の投入時には接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成されるので、容器20の投入性能を向上できる。
【0293】
容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入されると、駆動モータ25を非励磁状態にしてホールド用ホイール5をフリーの状態にする。
【0294】
このとき、開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cが上下方向に重なるとともに、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dが上下方向に重なるように、スターホイール4とホールド用ホイール5がコイルスプリング8により付勢され、コイルスプリング8が最大に伸長される(図15参照)。コイルスプリング8が伸びる過程においてホールド用ホイール5がスターホイール4に対して反時計回転方向R2に相対回転する。
【0295】
コイルスプリング8が最大に伸長されると、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0296】
この状態で駆動モータ6を駆動することにより、スターホイール4を時計回転方向R1に回転させると、スターホイール4の動力がコイルスプリング8を介してホールド用ホイール5に伝達される。
【0297】
スターホイール4とホールド用ホイール5が回転すると、接触支持部4Aに容器20が押され、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0298】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール4の接触支持部4Aの接触面4bに接触し、接触支持部4Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。このとき、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される(図5(a)参照)。
【0299】
容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが接触支持部5Aの接触面5bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が接触支持部5Aに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0300】
また、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aとに完全に保持されることがない。
【0301】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面が搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0302】
凹部4a、5aに収容された容器20が容器検査位置P2に搬送されると(図5(b)参照)、駆動モータ6を停止させてスターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0303】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4とホールド用ホイール5を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触する。
【0304】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0305】
なお、スターホイール4とホールド用ホイール5の停止時には容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触することが多いが、容器20は搬送方向に対して上流側や下流側に振れるので、容器20の一側面20aが接触支持部4Aに接触することもあり、接触支持部4Aと接触支持部5Aに接触しないこともある。
【0306】
次いで、駆動モータ25を駆動(励磁)して時計回転方向R1に回転させる。これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して時計回転方向R1に相対回転し、接触支持部5Aの接触面5bが容器20の他側面20bから離れる(図5(c)参照)。
【0307】
このとき、コイルスプリング8が縮むように弾性変形し、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持したときよりも開口窓5Wの一端部5cと開口窓4Wの他端部4dの距離が縮まる。
【0308】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させ、コイルスプリング8をさらに圧縮させて接触支持部4Aを接触支持部5Aから離すことにより、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aから離す(図5(d)、図16参照)。
【0309】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放され、容器20にスターホイール4とホールド用ホイール5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。このとき、駆動モータ25を励磁状態とすることにより、ホールド用ホイール5は回転させない。
【0310】
また、容器20の搬送時において、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20の底面が搬送面1aに接触した状態で搬送面1a上をスライドしながら容器検査位置P2に搬送される。
【0311】
このため、容器20の秤量時に容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aを離隔させたときに、容器20が搬送面1aに衝突して揺れること等を防止でき、容器20の挙動を安定させることができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めして正確に秤量できる。
【0312】
一方、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放されたタイミングで、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4a、5aに容器20が投入されるとともに、容器搬出位置P3で凹部4a、5aから容器搬出部12に容器20が搬出される。
【0313】
なお、容器20が搬送されるときには、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、当該開放タイミングまで待たずに先行して容器20の投入および搬出を行ってもよい。
【0314】
容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20の秤量が終了すると、駆動モータ25を非励磁状態にしてホールド用ホイール5をフリーな状態にする。
【0315】
このとき、コイルスプリング8が最大限に伸びるように弾性変形することにより、接触支持部5Aと接触支持部4Aとが近づくようにホールド用ホイール5とスターホイール4とが相対回転し、容器20の一側面20aに接触支持部4Aの接触面4bが接触するとともに、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0316】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4が時計回転方向R1に回転駆動されると、秤量が終了した容器20は、接触支持部4Aと接触支持部5Aとにより姿勢が維持された状態で容器検査位置P2から容器搬出位置P3に搬送され、容器搬出位置P3で容器搬出部12に搬出される。
【0317】
次に、本実施形態の容器搬送装置24の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置24は、容器投入部11から順次投入される容器20を収容する接触支持部4A、5Aを有し、接触支持部4A、5Aに収容された容器20を容器検査位置P2に搬送するスターホイール4とホールド用ホイール5とを有する。
【0318】
スターホイール4は、容器20の搬送方向に回転自在に設けられており、ホールド用ホイール5は、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール4に対して相対回転自在に設けられている。
【0319】
接触支持部4Aは、スターホイール4の外周部に等間隔に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能であり、接触支持部5Aは、ホールド用ホイール5の外周部に等間隔に設けられ、容器20の他側面20bに接触可能である。
【0320】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0321】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させるので、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを防止できる。
【0322】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0323】
また、本実施形態の容器搬送装置24は、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ25と、ホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ25とを有する。
【0324】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の搬送方向に移動させ、駆動モータ25によりホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることにより、スターホイール4とホールド用ホイール5とを搬送方向に移動させ、かつ、容器検査位置P2で相対移動させることができる。
【0325】
また、容器搬送装置24は、スターホイール4に形成された開口窓4Wとホールド用ホイール5に形成された開口窓5Wとに設置され、スターホイール4からホールド用ホイールに動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対回転時に弾性変形自在なコイルスプリング8とを有する。
【0326】
容器搬送装置24は、駆動モータ25からホールド用ホイール5に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対移動させ、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させる。
【0327】
これにより、コイルスプリング8を最大限に伸ばしたときに、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0328】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器20の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0329】
また、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させたときに、コイルスプリング8を介してホールド用ホイール5にスターホイール4の動力を伝達できるので、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に維持しつつ、駆動モータ6によってスターホイール4とホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることができる。
【0330】
また、駆動モータ25からホールド用ホイール5に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させ、容器20から接触支持部5Aを離隔させることができる。
【0331】
これに加えて、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。
【0332】
この結果、簡素な構成の容器搬送装置24によって容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる上に、容器20が容器検査位置Pで接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止して、容器20を正確に検査できる。
【0333】
なお、本実施形態の容器搬送装置24は、スターホイール4とホールド用ホイール5に開口窓4W、5Wを形成し、開口窓4W、5Wにコイルスプリング8を設置しているが、開口窓4W、5Wおよびコイルスプリング8を廃止してもよい。
【0334】
この場合には、スターホイール4とホールド用ホイール5によって容器20を容器検査位置P2に搬送する際に、駆動モータ6によるスターホイール4の回転と、駆動モータ25によるホールド用ホイール5の回転とを同期させる。
【0335】
次いで、容器20が容器検査位置P2に位置決めされたときに、駆動モータ25を駆動してホールド用ホイール5を時計回転方向R1に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させる。これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放される。
【0336】
次いで、容器20を容器検査位置P2から搬出する際には駆動モータ25を駆動してホールド用ホイール5を反時計回転方向R2に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を時計回転方向R1に回転させる。
【0337】
これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20に近づけて容器20の搬送を可能な状態にできる。
【0338】
なお、駆動モータ6と駆動モータ25とを同時に駆動して容器20に対して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に離隔させる、または接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に近づけるようにしてもよい。
【0339】
このように、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の搬送方向に移動させ、駆動モータ25によりホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることにより、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに、接触支持部4Aを容器20に接触させて容器20の姿勢を維持して容器検査位置P2に搬送できるとともに、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aとを容器20から離隔させることができる。
【0340】
このようにしても、容器投入位置P1から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に検査でき、容器20の検査時間を短縮できる。
【0341】
また、本実施形態の容器搬送装置24によれば、接触支持部4Aは、容器20の一側面20aに接触する接触面4bを有し、接触支持部5Aは、容器20の他側面20bに接触する接触面5bを有する。これに加えて、接触面5bは、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している(図5参照)。
【0342】
これにより、接触支持部4Aの接触面4bの全体を容器20に押し付けて容器20を搬送することができ、容器20の姿勢を安定的に維持して容器投入位置P1から容器検査位置P2に高速で搬送できる。
【0343】
次に、本発明の第5の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図17図18に基づいて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。また、第4の実施形態の図15図16を援用して説明する。
【0344】
図17に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置26と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置26に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置26から容器20を搬出する容器搬出部12とを備えている。
【0345】
容器搬送装置26は、スターホイール4とホールド用ホイール5とを備えている。ホールド用ホイール5には第1の実施形態のような開口部5Cは形成されておらず、ホールド用ホイール5は円板から構成されている。
【0346】
図17図18に示すように、スターホイール4の上部には駆動モータ6の駆動軸6Aに固定される固定部材7が設けられており、固定部材7は、スターホイール4の上面に固定されている。駆動モータ6が回転駆動されると、固定部材7と一体でスターホイール4が回転する。
【0347】
容器搬送装置26は、ステッピングモータからなる駆動モータ27を備えている。駆動モータ27は、ホールド用ホイール5の下方に設置されており、本体1Aに取付けられている。駆動モータ27のモータ軸27Aの上端部にはプーリ27Bが取付けられている。
【0348】
ホールド用ホイール5の下方には駆動軸28が設けられており、駆動軸28は、ホールド用ホイール5に取付けられている。
【0349】
駆動軸28の下端部にはプーリ28Aが取付けられており、プーリ27Bとプーリ28Aにはタイミングベルト29が巻き掛けられている。
【0350】
駆動モータ27が回転すると、プーリ27Bからタイミングベルト29を介してプーリ28Aに動力が伝達され、駆動軸28によってホールド用ホイール5を回転駆動する。つまり、駆動モータ27は、タイミングベルト29を介してホールド用ホイール5を駆動する。
【0351】
本実施形態の駆動モータ6は、第3の駆動部を構成し、駆動モータ27、プーリ27B、駆動軸28、プーリ28Aおよびタイミングベルト29は、第4の駆動部を構成する。また、プーリ27B、駆動軸28、プーリ28Aおよびタイミングベルト29は、動力伝達部を構成する。
【0352】
次に、本実施形態の容器搬送装置26の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部4a、5aに容器20が投入される場合には、接触支持部4Aと接触支持部5Aに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ6を停止させて、スターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0353】
次いで、駆動モータ27を駆動(励磁)して時計回転方向R1に回転させる。このとき、駆動モータ27の動力がプーリ27B、タイミングベルト29、プーリ28Aを介して駆動軸28に伝達される。
【0354】
これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れるようにホールド用ホイール5がスターホイール4に対して時計回転方向R1に相対回転し、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔が広くなる。このため、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成される。
【0355】
このときに、容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入される(図17参照)。容器20の投入時には接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成されるので、容器20の投入性能を向上できる。
【0356】
容器投入位置P1で接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20が投入されると、駆動モータ27を非励磁状態にしてホールド用ホイール5をフリーの状態にする。
【0357】
このとき、開口窓4Wの一端部4cと開口窓5Wの一端部5cが上下方向に重なるとともに、開口窓4Wの他端部4dと開口窓5Wの他端部5dが上下方向に重なるように、スターホイール4とホールド用ホイール5がコイルスプリング8により付勢され、コイルスプリング8が最大に伸長される(図15参照)。コイルスプリング8が伸びる過程においてホールド用ホイール5がスターホイール4に対して反時計回転方向R2に相対回転する。
【0358】
コイルスプリング8が最大に伸長されると、スターホイール4の回転方向における接触支持部4Aの接触面4bと接触支持部5Aの接触面5bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0359】
この状態で駆動モータ6を駆動することにより、スターホイール4を時計回転方向R1に回転させると、スターホイール4の動力がコイルスプリング8を介してホールド用ホイール5に伝達される。
【0360】
スターホイール4とホールド用ホイール5が回転すると、接触支持部4Aに容器20が押され、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0361】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール4の接触支持部4Aの接触面4bに接触し、接触支持部4Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。このとき、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される(図5(a)参照)。
【0362】
容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが接触支持部5Aの接触面5bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が接触支持部5Aに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0363】
また、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部4Aと接触支持部5Aとに完全に保持されることがない。
【0364】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面が搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0365】
凹部4a、5aに収容された容器20が容器検査位置P2に搬送されると(図5(b)参照)、駆動モータ6を停止させてスターホイール4とホールド用ホイール5とを停止させる。
【0366】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール4とホールド用ホイール5を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触する。
【0367】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0368】
なお、スターホイール4とホールド用ホイール5の停止時には容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部5Aに接触することが多いが、容器20は搬送方向に対して上流側や下流側に振れるので、容器20の一側面20aが接触支持部4Aに接触することもあり、接触支持部4Aと接触支持部5Aに接触しないこともある。
【0369】
次いで、駆動モータ27を駆動(励磁)してタイミングベルト29を介してホールド用ホイール5を時計回転方向R1に回転させる。これにより、接触支持部5Aが接触支持部4Aから離れ、接触支持部5Aの接触面5bが容器20の他側面20bから離れる(図5(c)参照)。
【0370】
このとき、コイルスプリング8が縮むように弾性変形し、接触支持部4Aと接触支持部5Aによって容器20を保持したときよりも開口窓5Wの一端部5cと開口窓4Wの他端部4dの距離が縮まる。
【0371】
次いで、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させ、コイルスプリング8をさらに圧縮させて接触支持部4Aを接触支持部5Aから離すことにより、接触支持部4Aの接触面4bを容器20の一側面20aから離す(図5(d)、図16参照)。
【0372】
これにより、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放され、容器20にスターホイール4とホールド用ホイール5の荷重が加わることがない。この状態で容器秤量部3によって容器20が秤量される。このとき、駆動モータ27を励磁状態とすることにより、ホールド用ホイール5を回転させない。
【0373】
また、容器20の搬送時において、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20の底面が搬送面1aに接触した状態で搬送面1a上をスライドしながら容器検査位置P2に搬送される。
【0374】
このため、容器20の秤量時に容器20から接触支持部4Aと接触支持部5Aを離隔させたときに、容器20が搬送面1aに衝突して揺れること等を防止でき、容器20の挙動を安定させることができる。このため、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めして正確に秤量できる。
【0375】
一方、接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放されたタイミングで、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部4a、5aに容器20が投入されるとともに、容器搬出位置P3で凹部4a、5aから容器搬出部12に容器20が搬出される。
【0376】
なお、容器20が搬送されるときには、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、当該開放タイミングまで待たずに先行して容器20の投入および搬出を行ってもよい。
【0377】
容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20の秤量が終了すると、駆動モータ27を非励磁状態にしてホールド用ホイール5をフリーな状態にする。
【0378】
このとき、コイルスプリング8が最大限に伸びるように弾性変形することにより、接触支持部5Aと接触支持部4Aとが近づくようにホールド用ホイール5とスターホイール4とが相対回転し、容器20の一側面20aに接触支持部4Aの接触面4bが接触するとともに、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0379】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4が時計回転方向R1に回転駆動されると、秤量が終了した容器20は、接触支持部4Aと接触支持部5Aとにより姿勢が維持された状態で容器検査位置P2から容器搬出位置P3に搬送され、容器搬出位置P3で容器搬出部12に搬出される。
【0380】
次に、本実施形態の容器搬送装置26の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置26は、容器投入部11から順次投入される容器20を収容する接触支持部4A、5Aを有し、接触支持部4A、5Aに収容された容器20を容器検査位置P2に搬送するスターホイール4とホールド用ホイール5とを有する。
【0381】
スターホイール4は、容器20の搬送方向に回転自在に設けられており、ホールド用ホイール5は、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール4に対して相対回転自在に設けられている。
【0382】
接触支持部4Aは、スターホイール4の外周部に等間隔に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能であり、接触支持部5Aは、ホールド用ホイール5の外周部に等間隔に設けられ、容器20の他側面20bに接触可能である。
【0383】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部4Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0384】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させるので、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを防止できる。
【0385】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0386】
また、本実施形態の容器搬送装置26は、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ6と、ホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に回転させる駆動モータ27、プーリ27B、駆動軸28、プーリ28Aおよびタイミングベルト29とを有する。
【0387】
これにより、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の移動させることができるとともに、駆動モータ27によりタイミングベルト29を周回移動させてホールド用ホイール5を移動させることができる。このため、スターホイール4とホールド用ホイール5とを搬送方向に移動させ、かつ、容器検査位置P2で相対移動させることができる。
【0388】
また、容器搬送装置26は、スターホイール4に形成された開口窓4Wとホールド用ホイール5に形成された開口窓5Wとに設置され、スターホイール4からホールド用ホイールに動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対回転時に弾性変形自在なコイルスプリング8とを有する。
【0389】
容器搬送装置26は、駆動モータ27からタイミングベルト29を介してホールド用ホイール5に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対移動させ、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させる。
【0390】
これにより、コイルスプリング8を最大限に伸ばしたときに、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0391】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器20の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0392】
また、スターホイール4を容器20の搬送方向に回転させたときに、コイルスプリング8を介してホールド用ホイール5にスターホイール4の動力を伝達できるので、接触支持部4Aと接触支持部5Aとの間隔を容器の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に維持しつつ、駆動モータ6によってスターホイール4とホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることができる。
【0393】
また、駆動モータ27からホールド用ホイール5に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてホールド用ホイール5をスターホイール4に対して相対回転させ、容器20から接触支持部5Aを離隔させることができる。
【0394】
これに加えて、駆動モータ6からスターホイール4に動力を伝達することにより、コイルスプリング8を弾性変形させてスターホイール4をホールド用ホイール5に対して相対回転させることにより、容器20から接触支持部4Aを離隔させることができる。
【0395】
この結果、簡素な構成の容器搬送装置26によって容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる上に、容器20が容器検査位置Pで接触支持部4Aと接触支持部5Aに干渉することを確実に防止して、容器20を正確に検査できる。
【0396】
なお、本実施形態の容器搬送装置26は、スターホイール4とホールド用ホイール5に開口窓4W、5Wを形成し、開口窓4W、5Wにコイルスプリング8を設置しているが、開口窓4W、5Wおよびコイルスプリング8を廃止してもよい。
【0397】
この場合には、スターホイール4とホールド用ホイール5によって容器20を容器検査位置P2に搬送する際に、駆動モータ6によるスターホイール4の回転と、駆動モータ27によるホールド用ホイール5の回転とを同期させる。
【0398】
次いで、容器20が容器検査位置P2に位置決めされたときに、駆動モータ27を駆動してタイミングベルト29を介してホールド用ホイール5を時計回転方向R1に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を反時計回転方向R2に回転させる。これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aから容器20が開放される。
【0399】
次いで、容器20を容器検査位置P2から搬出する際には駆動モータ27を駆動してタイミングベルト29を介してホールド用ホイール5を反時計回転方向R2に回転させた後、駆動モータ6によってスターホイール4を時計回転方向R1に回転させる。
【0400】
これにより、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aを容器20に近づけて容器20の搬送を可能な状態にできる。
【0401】
なお、駆動モータ6と駆動モータ27とを同時に駆動して容器20に対して接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に離隔させる、または接触支持部4Aと接触支持部5Aとを同時に近づけるようにしてもよい。
【0402】
このように、駆動モータ6によってスターホイール4を容器20の搬送方向に移動させ、駆動モータ27によりタイミングベルト29を介してホールド用ホイール5を容器20の搬送方向に移動させることにより、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに、接触支持部4Aを容器20に接触させて容器20の姿勢を維持して容器検査位置P2に搬送できるとともに、容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部5Aとを容器20から離隔させることができる。
【0403】
このようにしても、容器投入位置P1から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に検査でき、容器20の検査時間を短縮できる。
【0404】
また、本実施形態の容器搬送装置26によれば、接触支持部4Aは、容器20の一側面20aに接触する接触面4bを有し、接触支持部5Aは、容器20の他側面20bに接触する接触面5bを有する。これに加えて、接触面5bは、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している(図5参照)。
【0405】
これにより、接触支持部4Aの接触面4bの全体を容器20に押し付けて容器20を搬送することができ、容器20の姿勢を安定的に維持して容器投入位置P1から容器検査位置P2に高速で搬送できる。
【0406】
なお、本実施形態の動力伝達部は、プーリ27B、駆動軸28、プーリ28Aおよびタイミングベルト29から構成されているが、これに限定されるものではない。
【0407】
例えば、モータ軸27Aの上端部にギヤを設けるとともに、駆動軸28の下端部にモータ軸27Aのギヤに噛み合うギヤを設け、モータ軸27A、モータ軸27Aのギヤ、駆動軸28および駆動軸28のギヤから動力伝達部を構成してもよい。
【0408】
次に、本発明の第6の実施形態に係る物品搬送装置の構成について、図19から図24に基づいて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0409】
図19図20に示すように、容器秤量装置1は、容器20を円周状の搬送コースに沿って搬送する物品搬送装置としての容器搬送装置31と、搬送コースの途中の容器検査位置P2で容器20の秤量を行なう容器秤量部3と、容器投入位置P1で容器搬送装置31に容器を投入する容器投入部11と、容器搬出位置P3で容器搬送装置31から容器を搬出する容器搬出部12とを備えている。
【0410】
容器搬送装置31は、スターホイール34とホールド用ホイール35とを備えている。本実施形態の容器搬送装置31は、スターホイール34とホールド用ホイール35は、スターホイール34の上側にホールド用ホイール35が設置されている。スターホイール34とホールド用ホイール35は、搬送方向が回転方向であって上下方向に重なる回転部材から構成されている。
【0411】
スターホイール34の外周部(端部)には凹部34aが形成されており、凹部34aは、スターホイール34の回転方向Rに等間隔で設けられている。スターホイール34の外周部には接触支持部34Aが設けられており、接触支持部34Aは、スターホイール34の回転方向Rに等間隔で設けられている。
【0412】
凹部34aは、スターホイール34の回転方向Rで接触支持部34Aの間に形成されている。すなわち、スターホイール34の外周部は回転方向Rに連続する凹凸形状に形成されている。
【0413】
スターホイール34とホールド用ホイール35は、容器秤量装置1の本体1A(図21図22図24に本体1Aの一部を示す)に設置されている。容器秤量装置1の本体1Aにはステッピングモータからなる駆動モータ36が設けられている(図19図20参照)。
【0414】
凹部34aのそれぞれには2つの容器20が収容される。接触支持部34Aの径方向の長さは、容器20の直径の2倍以上の長さに形成されている。
【0415】
スターホイール34には切り欠き34kが形成されており、ホールド用ホイール35は、一部が切り欠き34kに収容されている(図24参照)。
【0416】
ホールド用ホイール35の外周部には凹部35aが設けられており、凹部35aは、ホールド用ホイール35の回転方向Rに等間隔で設けられている。ホールド用ホイール35の外周部には接触支持部35Aが設けられており、接触支持部35Aは、ホールド用ホイール35の回転方向Rに等間隔で設けられている。
【0417】
凹部35aは、ホールド用ホイール35の回転方向Rで接触支持部35Aの間に形成されている。すなわち、ホールド用ホイール35の外周部は回転方向Rに連続する凹凸形状に形成されている。なお、凹部34a、35aおよび接触支持部34A、35Aは、スターホイール34およびホールド用ホイール35の回転方向Rに等間隔に設けられていなくてもよい。
【0418】
接触支持部34Aの径方向の外端に対して、接触支持部35Aの径方向の外端は内側に位置しており、接触支持部34Aと接触支持部35Aは上下方向に並んで形成されている。
【0419】
2つの容器20は、それぞれ接触支持部34Aと接触支持部35Aの間に位置するように接触支持部34Aと接触支持部35Aに収容される。すなわち、凹部34a、35aに収容される。
【0420】
具体的には、図24に示すように、接触支持部34Aの回転方向Rの接触面34bは、容器20の搬送方向の一側面(上流側の側面)20aに接触可能となっており、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している。
【0421】
つまり、接触支持部34Aの接触面34bは、容器20の一側面20aの上下方向全体に接触するように上下方向に延在している。
【0422】
本実施形態のスターホイール34は、ホールド用ホイール35と上下方向に対向する部位と、ホールド用ホイール35と水平方向に対向する部位とを有する。
【0423】
接触支持部35Aの回転方向Rの接触面35bは、容器20の搬送方向の他側面(下流側の側面)20bに接触可能となっている。容器20の下部20mは、物品の下部を構成し、容器20の上部20nは、物品の上部を構成する。
【0424】
容器20の搬送時において、スターホイール34の回転方向における接触支持部34Aの接触面34bと接触支持部35Aの接触面35bとの間隔は、例えば、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0425】
つまり、容器20の搬送時において、容器20は、接触支持部34Aの接触面34bが容器20の一側面20aに接触し、接触支持部35Aの接触面35bと容器20の他側面20bとの間に僅かな隙間が形成されるように接触支持部34Aと接触支持部35Aとに収容される(図22参照)。
【0426】
この隙間は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に行き過ぎない隙間で、かつ、容器20の搬送時に容器20が傾いて接触支持部35Aに寄り掛かることを防止できる隙間に形成される。
【0427】
これにより、搬送時において、接触支持部34Aと接触支持部35Aとに収容された容器20は、容器20の中心軸が鉛直軸と平行となる姿勢に維持されて搬送される。
【0428】
本実施形態のスターホイール34は、搬送部材および第1の搬送部材を構成し、ホールド用ホイール35は、搬送部材および第2の搬送部材を構成する。接触支持部34Aは、収容部および第1の接触支持部を構成し、接触支持部35Aは、収容部および第2の接触支持部を構成する。
【0429】
容器20の搬送方向は、時計回転方向R1であり、スターホイール34とホールド用ホイール35の回転方向Rは、第1の搬送部材と第2の搬送部材の回転方向である。これにより、容器20は、環状に搬送される。
【0430】
接触支持部34Aの接触面34bは、物品の一側面に接触する第1の接触面を構成し、接触支持部5Aの接触面35bは、物品の他側面に接触する第2の接触面を構成する。
【0431】
スターホイール34には長方形状の4つの開口窓34Wが形成されており、開口窓34Wは、長手方向がスターホイール34の回転方向Rに延在している。ホールド用ホイール35には長方形状の4つの開口窓35Wが形成されており、開口窓35Wは、長手方向がスターホイール34の回転方向Rに延在している。
【0432】
開口窓34Wと開口窓35Wは同じ大きさに形成されており、開口窓34Wと開口窓35Wが上下方向に対向したときに上下方向で合致する。
【0433】
図22図23に示すように、開口窓34Wと開口窓35Wにはコイルスプリング38が設置されている。開口窓34Wと開口窓35Wが上下方向に合致した状態において、コイルスプリング38の一端部38aは、開口窓34Wの一端部34cと開口窓35Wの一端部35cの両方に当接しており、コイルスプリング38の他端部38bは、開口窓34Wの他端部34dと開口窓35Wの他端部35dの両方に当接している。
【0434】
つまり、コイルスプリング38が最大に伸びた状態ではコイルスプリング38の付勢力によって開口窓34Wの一端部34cと開口窓35Wの一端部35cとが上下方向に対向し、開口窓34Wの他端部34dと開口窓35Wの他端部35dとが上下方向に対向する。
【0435】
コイルスプリング38が最大に伸びた状態においては、スターホイール34の回転方向における接触支持部34Aの接触面34bと接触支持部35Aの接触面35bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔となる。この状態で接触支持部34Aと接触支持部5Aとの間に容器20が収容可能となる。
【0436】
図19に示すように、容器搬送装置31には遊星歯車機構41が設けられている。遊星歯車機構41は、サンギヤ42を有し、サンギヤ42は、スターホイール34の中央部の上面に固定されており、スターホイール34と一体で回転する(図20図21参照)。
【0437】
接触支持部34A、35Aに対してホールド用ホイール35の径方向内方は開口しており、開口には内歯35gが形成されている。内歯35gは、ホールド用ホイール35の円周方向(回転方向)に亙って形成されている。
【0438】
図20に示すように、サンギヤ42は、ホールド用ホイール35と同じ高さ位置に設置されており、内歯35gの径方向内方に設置されている。
【0439】
サンギヤ42には駆動モータ36の駆動軸36Aが接続されており、駆動モータ36が回転駆動されると、サンギヤ42と一体でスターホイール34が回転する。
【0440】
遊星歯車機構41は、プラネタリキャリア43を有する。プラネタリキャリア43には円周右方に90°の間隔で離隔する4つの脚部43aが設けられており(図19参照)、脚部43aにはそれぞれピニオンギヤ43Aが回転自在に支持されている。ピニオンギヤ43Aは、サンギヤ42と内歯35gに噛み合っている。
【0441】
つまり、遊星歯車機構41は、ホールド用ホイール35に形成された内歯35gを有し、ホールド用ホイール35は、遊星歯車機構41のリングギヤに相当する。サンギヤ42は、太陽歯車を構成し、ピニオンギヤ43Aは、遊星歯車を構成する。
【0442】
図20に示すように、駆動モータ36の駆動軸36Aには筒状部36Bが設けられており筒状部36Bは、駆動軸36Aと一体で回転する。筒状部36Bには環状の電磁コイル44が内蔵されている。
【0443】
本体1Aには支持部1cが設けられており、支持部1cには環状の電磁コイル45が内蔵されている。
【0444】
プラネタリキャリア43には複数の溝部43bが形成されており、溝部43bは、上下方向で筒状部36Bに対向している。溝部43bは、プラネタリキャリア43の同一円周上で一定の長さで延在しており、プラネタリキャリア43の同一円周上で互いに離隔している。
【0445】
溝部43bに対して径方向内方には吸着体46が収容されている。吸着体46は、溝部43bの円周方向長さと同じ程度の長さに形成されており、溝部43bに収容された状態と溝部43bから突出する状態との間で上下方向に移動自在で、かつ、溝部43bの円周方向に移動不能となっている。つまり、吸着体46の円周方向の両端部は、溝部43bの円周方向の両端部に当接している。
【0446】
プラネタリキャリア43には複数の溝部43cが形成されている。溝部43cは、溝部43bに対してプラネタリキャリア43の径方向の内方に位置しており、上下方向で支持部1cに対向している。
【0447】
溝部43cは、プラネタリキャリア43の同一円周上で一定の長さで延在しており、プラネタリキャリア43の同一円周上で互いに離隔している。
【0448】
溝部43cには吸着体47が収容されている。吸着体47は、溝部43cの円周方向長さと同じ程度の長さに形成されており、溝部43cに収容された状態と溝部43cから突出する状態との間で上下方向に移動自在で、かつ、溝部43cの円周方向に移動不能となっている。つまり、吸着体47の円周方向の両端部は、溝部43cの円周方向の両端部に当接している。
【0449】
容器搬送装置31において、電磁コイル44が励磁されると、吸着体46が溝部43bから上方に突出し、吸着体46が電磁コイル44に吸着される。これにより、プラネタリキャリア43が駆動モータ36の駆動軸36Aに接続され、プラネタリキャリア43が駆動軸36Aと一体で回転する。
【0450】
プラネタリキャリア43が駆動モータ36の駆動軸36Aに接続された状態で、駆動モータ36によってサンギヤ42が回転駆動されると、サンギヤ42と一体でスターホイール34が回転する。
【0451】
このとき、プラネタリキャリア43がサンギヤ42と一体で回転し、脚部43aがスターホイール34の回転中心軸O回りに周回移動するため、ピニオンギヤ43Aがスターホイール34の回転中心軸O回りを自転せずに公転する。
【0452】
これにより、ピニオンギヤ43Aと内歯35gが噛み合うホールド用ホイール35がスターホイール34と一体で等速回転する。
【0453】
この状態では、接触支持部34Aと接触支持部35Aに収容された容器20がスターホイール34の回転によって接触支持部34Aに接触して押され、接触支持部35Aとの間に僅かな隙間を維持しながら搬送される。
【0454】
これにより、容器20が接触支持部34Aと接触支持部35Aによって完全に掴まれることがなく、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2を経て容器搬出位置P3まで搬送される。
【0455】
一方、電磁コイル45が励磁されると、吸着体47が溝部43cから上方に突出し、吸着体47が電磁コイル45に吸着される。これにより、プラネタリキャリア43が本体1Aに固定され、回転不能となる。
【0456】
プラネタリキャリア43が本体1Aに固定された状態で駆動モータ36が駆動されると、脚部43aがスターホイール34の回転中心軸O回りに周回移動せずに停止した状態となり、駆動モータ36によってサンギヤ42が回転する。
【0457】
これにより、ピニオンギヤ43Aがスターホイール34の回転中心軸O回りに公転せずに自転し、ピニオンギヤ43Aの回転によってホールド用ホイール35がスターホイール34に対して相対回転する。
【0458】
本実施形態の吸着体46、47は、電磁コイル44、45が励磁されたときに電磁コイル44、45に吸着され、電磁コイル44、45が非励磁状態になると電磁コイル44、45から離隔する部材であれば、何でもよい。
【0459】
本実施形態では、例えば、軽量な金属から構成されている。本実施形態の電磁コイル44および吸着体46と、電磁コイル45および吸着体47は、電磁クラッチを構成する。
【0460】
本実施形態の容器搬送装置31にあっても、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部34Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送し、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部34Aと接触支持部35Aを容器20から離隔させ、容器20の秤量の終了後に接触支持部34Aを容器20に接触させて容器搬出位置P3に搬送する。
【0461】
図19に示すように、スターホイール34には4つの凸部34eが形成されており、凸部34eはスターホイール34の回転方向Rに沿って延在している。
【0462】
ホールド用ホイール35には4つの切り欠き35eが設けられている。切り欠き35eは、ホールド用ホイール35の回転方向Rに延在しており、切り欠き35eには凸部34eに挿入されている。
【0463】
これにより、スターホイール34とホールド用ホイール35が相対回転したときに、切り欠き35eが凸部34eに沿って移動することにより、スターホイール34とホールド用ホイール35とが径方向にずれることを防止でき、スターホイール34とホールド用ホイール35とを円滑に相対回転できる。
【0464】
スターホイール34の回転方向Rにおける凸部34eの長さに対してスターホイール34の回転方向Rにおける切り欠き35eの長さは長く形成されており、何らかの原因によりホールド用ホイール35がスターホイール34に対して過度に相対回転した場合には、スターホイール34の回転方向Rにおける切り欠き35eの端部にスターホイール34の回転方向Rにおける凸部34eの端部が当接する。
【0465】
これにより、コイルスプリング38が過度に圧縮されることを防止でき、コイルスプリング38を保護できる。このため、コイルスプリング38の耐久性を向上できる。
【0466】
次に、本実施形態の容器搬送装置31の動作を説明する。
容器投入位置P1で凹部34a、35aに容器20が投入される場合には、接触支持部34Aと接触支持部35Aに容器20が投入されるタイミングで駆動モータ36を停止させて、スターホイール34とホールド用ホイール35とを停止させる。
【0467】
次いで、電磁コイル45を励磁して吸着体47を電磁コイル45に吸着する。これにより、プラネタリキャリア43が本体1Aに接続される(図21参照)。このとき、電磁コイル44は非励磁状態であり、駆動モータ36の駆動軸36Aとプラネタリキャリア43とが非接続状態である。この後、駆動モータ36を駆動(励磁)してサンギヤ42を反時計回転方向R2に回転させる。
【0468】
サンギヤ42が反時計回転方向R2に回転すると、スターホイール34が反時計回転方向R2に回転するとともに、ピニオンギヤ43Aが時計回転方向R1に自転し、ホールド用ホイール35が時計回転方向R1に回転する。
【0469】
ここで、吸着体47の円周方向の両端部は、溝部43cの円周方向の両端部に当接しているので、プラネタリキャリア43が本体1Aに対して回転することがなく、ピニオンギヤ43Aは、サンギヤ42の回りを周回移動せずに同じ位置で自転する。
【0470】
これにより、接触支持部34Aと接触支持部35Aとが互いに離れ、スターホイール34の回転方向Rにおける接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間隔が広くなり、接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成される。
【0471】
このときに、容器投入位置P1で接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20が投入される(図19参照)。容器20の投入時には接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20を収容する十分なスペースが形成されるので、容器20の投入性能を向上できる。
【0472】
容器投入位置P1で接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20が投入されると、駆動モータ36を非励磁状態にしてサンギヤ42を回転自在にする。
【0473】
このとき、開口窓34Wの一端部34cと開口窓35Wの一端部35cが上下方向に重なるとともに、開口窓34Wの他端部34dと開口窓35Wの他端部35dが上下方向に重なるように、スターホイール34とホールド用ホイール35がコイルスプリング38により付勢され、コイルスプリング38が最大に伸長される(図22参照)。
【0474】
コイルスプリング38が伸びる過程においてサンギヤ42が時計回転方向R1に回転するとともに、ピニオンギヤ43Aが反時計回転方向R2に回転してホールド用ホイール35が反時計回転方向R2に回転する。
【0475】
コイルスプリング38が最大に伸長されると、スターホイール34の回転方向における接触支持部34Aの接触面34bと接触支持部35Aの接触面35bとの間隔は、容器20の直径の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成される。
【0476】
次いで、電磁コイル45を非励磁状態としてプラネタリキャリア43と本体1Aとを非接続状態とし、電磁コイル44を励磁して吸着体46を電磁コイル44に吸着する。これにより、プラネタリキャリア43が駆動モータ36の駆動軸36Aに接続される(図20参照)。この後、駆動モータ36を駆動してサンギヤ42を時計回転方向R1に回転させる。
【0477】
サンギヤ42が時計回転方向R1に回転すると、スターホイール34がサンギヤ42と一体で時計回転方向R1を回転する。これに加えて、プラネタリキャリア43が時計回転方向R1に周回移動し、ピニオンギヤ43Aが自転せずにスターホイール34の回転中心軸O回りに公転する。
【0478】
これにより、接触支持部34Aの接触面34bと接触支持部35Aの接触面35bとが一定の距離を保ちながら、ホールド用ホイール35がスターホイール34と共に時計回転方向R1に回転する。
【0479】
ここで、吸着体46の円周方向の両端部は、溝部43bの円周方向の両端部に当接しているので、プラネタリキャリア43の筒状部36Bとプラネタリキャリア43とは円周方向に相対回転することがなく、プラネタリキャリア43は、駆動軸36Aと一体で回転する。
【0480】
このとき、接触支持部34Aに容器20が押され、容器20が容器投入位置P1から容器検査位置P2に向かって搬送される。
【0481】
つまり、容器20は、一側面20aがスターホイール34の接触支持部34Aの接触面34bに接触し、接触支持部34Aに押されることにより、容器検査位置P2に搬送される。
【0482】
このとき、容器20の他側面20bと接触支持部35Aの接触面35bとの間に僅かな隙間が形成され、容器20は、本体1Aの搬送面1a上をスライドしながら容器投入位置P1から容器検査位置P2に搬送される(図24(a)参照)。
【0483】
容器20の他側面20bと接触支持部35Aの接触面35bとの間に僅かな隙間が形成されるが、容器20の搬送に伴って容器20の他側面20bが接触支持部35Aの接触面35bに接触することもあり、容器20が過度に揺動しようとすると、容器20が接触支持部35Aに接触することにより、容器20が傾いた状態で搬送されることが防止される。
【0484】
また、容器20の他側面20bと接触支持部35Aの接触面35bとの間に僅かな隙間が形成されるので、容器20が接触支持部34Aと接触支持部35Aとに完全に保持されることがない。
【0485】
このため、容器20の底面が本体1Aの搬送面1a上をスライドさせることができ、容器20の底面が搬送面1aに強く衝突し、搬送中に容器20に強い衝撃が加わることを防止できる。
【0486】
凹部34a、35aに収容された容器20が容器検査位置P2に搬送されると(図24(b)参照)、駆動モータ36を停止させてスターホイール34とホールド用ホイール35とを停止させる。
【0487】
容器20の搬送時に容器20の他側面20bと接触支持部35Aの接触面35bとの間に僅かな隙間が形成されているので、容器20が容器検査位置P2に位置してスターホイール34とホールド用ホイール35を停止させたときに、容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部35Aに接触する。
【0488】
これにより、容器20が容器検査位置P2から下流側に過度に位置することを防止でき、容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできる。
【0489】
なお、スターホイール34とホールド用ホイール35の停止時には容器20の慣性によって容器20の他側面20bが接触支持部35Aに接触することが多いが、容器20は搬送方向に対して上流側や下流側に振れるので、容器20の一側面20aが接触支持部34Aに接触することもあり、接触支持部34Aと接触支持部35Aに接触しないこともある。
【0490】
次いで、電磁コイル44は非励磁状態にして駆動モータ36の駆動軸36Aとプラネタリキャリア43とを非接続状態とし、電磁コイル45を励磁して吸着体47を電磁コイル45に吸着する。
【0491】
これにより、プラネタリキャリア43が本体1Aに接続される(図21参照)。この後、駆動モータ36を駆動してサンギヤ42を反時計回転方向R2に回転させる。
【0492】
サンギヤ42が反時計回転方向R2に回転すると、スターホイール34が反時計回転方向R2に回転するとともに、ピニオンギヤ43Aが時計回転方向R1に自転し、ホールド用ホイール35が時計回転方向R1に回転する。
【0493】
これにより、接触支持部35Aと接触支持部34Aとが互いに離れ、スターホイール34の回転方向における接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間隔が広くなる(図24(c)参照)。
【0494】
このとき、コイルスプリング38が縮むように弾性変形し、接触支持部34Aと接触支持部35Aによって容器20を保持したときよりも開口窓35Wの一端部35cと開口窓34Wの他端部34dとの距離が縮まる。
【0495】
一方、接触支持部34Aと接触支持部35Aから容器20が開放されたタイミングで、容器投入位置P1で容器投入部11から凹部34a、35aに容器20が投入されるとともに、容器搬出位置P3で凹部34a、35aから容器搬出部12に容器20が搬出される。
【0496】
なお、容器20が搬送されるときには、容器20の他側面20bと接触支持部5Aの接触面5bとの間に僅かな隙間が形成されているので、当該開放タイミングまで待たずに先行して容器20の投入および搬出を行ってもよい。
【0497】
容器検査位置P2で容器秤量部3によって容器20の秤量が終了すると、駆動モータ36を非励磁状態にしてサンギヤ42とピニオンギヤ43Aを回転自在にする。
【0498】
このとき、コイルスプリング38が最大限に伸びるように弾性変形することにより、接触支持部35Aが接触支持部34Aに近づくようにホールド用ホイール35がスターホイール34に対して相対回転し、容器20の一側面20aに接触支持部34Aの接触面34bが接触するとともに、容器20の他側面20bと接触支持部35Aの接触面35bとの間に僅かな隙間が形成される。
【0499】
これにより、電磁コイル44に吸着体46が吸着された後、駆動モータ36によってスターホイール34が時計回転方向R1に回転駆動されると、秤量が終了した容器20は、接触支持部34Aと接触支持部35Aとにより姿勢が維持された状態で容器検査位置P2から容器搬出位置P3に搬送され、容器搬出位置P3で容器搬出部12に搬出される。
【0500】
次に、本実施形態の容器搬送装置31の効果を説明する。
本実施形態の容器搬送装置31は、容器投入部11から順次投入される容器20を収容する接触支持部34A、35Aを有し、接触支持部34A、35Aに収容された容器20を容器検査位置P2に搬送するスターホイール34とホールド用ホイール35とを有する。
【0501】
スターホイール34は、容器20の搬送方向に回転自在に設けられており、ホールド用ホイール35は、容器20の搬送方向に回転自在で、かつ、スターホイール34に対して相対回転自在に設けられている。
【0502】
接触支持部34Aは、スターホイール34の外周部に等間隔に設けられ、容器20の一側面20aに接触可能であり、接触支持部35Aは、ホールド用ホイール35の外周部に等間隔に設けられ、容器20の他側面20bに接触可能である。
【0503】
これに加えて、容器20が容器検査位置P2に位置していないときに接触支持部34Aを容器20に接触させることにより、容器20の姿勢を維持して搬送するので、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0504】
また、容器20が容器検査位置P2に位置したときに接触支持部34Aと接触支持部5Aを容器20から離隔させるので、容器20が容器検査位置P2で接触支持部4Aと接触支持部35Aに干渉することを防止できる。
【0505】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置P2に正確に位置決めできるとともに、容器検査位置P2で容器20を正確に秤量でき、容器20の秤量時間を短縮できる。
【0506】
また、本実施形態の容器搬送装置31は、スターホイール34とホールド用ホイール35を回転駆動する駆動モータ36および遊星歯車機構41を有し、遊星歯車機構41は、スターホイール34に取付けられ、駆動モータ36によって駆動されるサンギヤ42と、ホールド用ホイール35に形成された内歯35gと、サンギヤ42と内歯35gとに噛み合うピニオンギヤ43Aを回転自在に支持し、駆動モータ36によって回転駆動されるプラネタリキャリア43とを備えている。
【0507】
この構成により、容器投入部11から投入される容器20を接触支持部34Aと接触支持部35Aの間に収容し、容器20が容器検査位置P2に位置していないときには、プラネタリキャリア43を回転自在とし、サンギヤ42を回転させることにより、ピニオンギヤ43Aを周回移動させてピニオンギヤ43Aに噛み合うサンギヤ42と内歯35gとを一体で回転させる。
【0508】
これにより、接触支持部34Aを容器20に接触させて容器の姿勢を維持し、接触支持部35Aと容器20の間に隙間を形成するようにしてホールド用ホイール35を移動させることができ、容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送できる。
【0509】
この結果、容器投入部11から投入された容器20を容器検査位置P2まで高速で搬送して容器20を容器検査位置Pに正確に位置決めできる。
【0510】
また、本実施形態の容器搬送装置31は、容器20が容器検査位置P2に位置したときに、プラネタリキャリア43を駆動モータ36から切り離して非回転とし、駆動モータ36によってサンギヤ42を回転させ、かつ、ピニオンギヤ43Aを自転させることにより、スターホイール34とホールド用ホイール35とを相対回転させて接触支持部35Aを容器20の他側面20bから離隔させ、かつ、接触支持部34Aを容器20の一側面20aから離隔させる。
【0511】
これにより、容器20が容器検査位置P2で接触支持部34Aと接触支持部35Aとに干渉することを防止でき、容器検査位置Pで容器20を正確に検査できる。この結果、容器20の検査時間を短縮できる。
【0512】
また、本実施形態の容器搬送装置31は、スターホイール34に形成された開口窓34Wとホールド用ホイール35に形成された開口窓35Wとに設置され、スターホイール34からホールド用ホイール35に動力を伝達可能で、かつ、スターホイール4とホールド用ホイール5の相対回転時に弾性変形自在なコイルスプリング38とを有する。
【0513】
これにより、コイルスプリング38を最大限に伸ばしたときに、接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間隔を容器20の最大寸法公差よりも僅かに大きい間隔に形成して接触支持部34Aと接触支持部35Aとの間に容器20を収容して容器検査位置P2に搬送できる。
【0514】
このため、容器20を容器投入位置P1から容器検査位置P2まで高速で搬送でき、容器20の検査時間をより効果的に短縮できる。
【0515】
また、本実施形態の容器搬送装置31によれば、接触支持部34Aは、容器20の一側面20aに接触する接触面34bを有し、接触支持部35Aは、容器20の他側面20bに接触する接触面35bを有する。これに加えて、接触面35bは、容器20の下部20mから上部20nに亙って延在している。
【0516】
これにより、接触支持部34Aの接触面34bの全体を容器20に押し付けて容器20を搬送することができ、容器20の姿勢を安定的に維持して容器投入位置P1から容器検査位置P2に高速で搬送できる。
また、本実施形態の容器搬送装置2によれば、スターホイール34が、容器20の搬送方向が回転方向となる回転部材であり、ホールド用ホイール35が、スターホイール34の回転方向と正逆方向に回転自在な回転部材である。
【0517】
これにより、容器20が直線状に搬送されるものに比べて、容器搬送装置2の設置面積を低減できる。
【0518】
なお、本実施形態の容器搬送装置31は、スターホイール34とホールド用ホイール35に開口窓34W、35Wを形成し、開口窓34W、35Wにコイルスプリング38を設置しているが、開口窓34W、35Wおよびコイルスプリング38を廃止してもよい。
【0519】
この場合には、容器検査位置P2で容器20の秤量が終了したときに、電磁コイル45によって吸着体47を吸着した状態で駆動モータ36を時計回転方向R1に回転させ、ピニオンギヤ43Aを反時計回転方向R2に自転させることにより、接触支持部34Aと接触支持部35Aを容器20が近づければよい。
【0520】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0521】
2、21、24、26、31 容器搬送装置(物品搬送装置)
4 スターホイール(搬送部材、第1の搬送部材、第1の回転部材)
4A、34A 接触支持部(収容部、第1の接触支持部)
4b、34b 接触面(第1の接触面)
4h 折り曲げ部(調整部)
4W 開口窓(第1の開口窓)
5 ホールド用ホイール(搬送部材、第2の搬送部材、第2の回転部材)
5A、35A 接触支持部(収容部、第2の接触支持部)
5b、35b 接触面(第2の接触面)
5f 内歯(動力伝達部)
5i ボルト支持部(調整部)
5t 傾斜溝
5W 開口窓(第2の開口窓)
6 駆動モータ(第2の駆動部、第3の駆動部)
8、15 コイルスプリング(弾性部材)
9 アクチュエータ(第1の駆動部)
9C ローラ部(移動部)
11 容器投入部(物品投入部)
14 ボルト(調整部)
20 容器(物品)
20a 一側面(物品の一側面)
20b 他側面(物品の他側面)
20m 下部(物品の下部)
20n 上部(物品の上部)
22 25、27 駆動モータ(第4の駆動部)
23 歯車(第4の駆動部、動力伝達部)
27B...プーリ(第4の駆動部、動力伝達部)、
28 駆動軸(第4の駆動部、動力伝達部)
28A プーリ(第4の駆動部、動力伝達部)
29 タイミングベルト(第4の駆動部、動力伝達部)
34 スターホイール(搬送部材、第1の搬送部材、回転部材)
35 ホールド用ホイール(搬送部材、第2の搬送部材、回転部材)
35g 内歯
41 遊星歯車機構
42 サンギヤ(太陽歯車)
43 プラネタリキャリア(キャリア)
43A ピニオンギヤ(遊星歯車)
P2 容器検査位置(物品検査位置)
図1
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