(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032656
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20240305BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240305BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L29/78 618C
H01L29/78 618Z
H01L29/78 617K
H01L27/092 A
H01L29/78 301H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114645
(22)【出願日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108595
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】金 永權
(72)【発明者】
【氏名】姜 明吉
(72)【発明者】
【氏名】金 洞院
(72)【発明者】
【氏名】朴 範▲ちん▼
(72)【発明者】
【氏名】全 仁雨
(72)【発明者】
【氏名】鄭 秀眞
【テーマコード(参考)】
5F048
5F110
5F140
【Fターム(参考)】
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5F048BA01
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5F048BB11
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5F140BH06
5F140BJ27
5F140BK18
5F140CB04
(57)【要約】
【課題】電気的特性が向上した半導体素子を提供する。
【解決手段】本発明の実施形態に係る半導体素子は、第1方向に延びる活性領域を含む基板、上記基板上において上記活性領域と交差して第2方向に延びるゲート電極層、上記活性領域上において、上記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して上記活性領域から順次に配置され、上記ゲート電極層によって囲まれる複数のチャネル層、上記ゲート電極層の上記第1方向に沿った両側面上に配置されるゲートスペーサ層、及び上記ゲート電極層の両側において上記活性領域上に配置され、上記複数のチャネル層と連結されるソース/ドレイン領域を含み、上記複数のチャネル層のうち最上部のチャネル層は、上記第1方向に沿って互いに分離されて上記ゲートスペーサ層の下にそれぞれ配置されるチャネル部を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる活性領域を含む基板と、
前記基板上において前記活性領域と交差して第2方向に延びるゲート電極層と、
前記活性領域上において、前記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して前記活性領域から順次に配置され、前記ゲート電極層によって囲まれる複数のチャネル層と、
前記ゲート電極層の前記第1方向に沿った両側面上に配置されるゲートスペーサ層と、
前記ゲート電極層の両側において前記活性領域上に配置され、前記複数のチャネル層と連結されるソース/ドレイン領域と、を含み、
前記複数のチャネル層のうち最上部のチャネル層は、前記第1方向に沿って互いに分離されて前記ゲートスペーサ層の下にそれぞれ配置されるチャネル部を含む、半導体素子。
【請求項2】
前記チャネル部は、前記ゲートスペーサ層の側面よりも前記ゲート電極層に向かって突出した、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記複数のチャネル層と前記ゲート電極層との間に配置されるゲート誘電層をさらに含み、
前記チャネル部において、前記ゲート電極層に向かう内側面は前記ゲート誘電層で覆われた、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記ゲート電極層は、前記第1方向に沿って前記チャネル部の間で第1長さを有し、前記複数のチャネル層のうち、前記最上部のチャネル層の下のチャネル層の上面上において前記第1長さより長い第2長さを有する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第1方向に沿った断面において、前記ゲート電極層は、前記最上部のチャネル層の上部から前記最上部のチャネル層の下に延びる形状を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項6】
第1領域において第1方向に延びるように配置される第1活性領域、及び第2領域において前記第1方向に延びるように配置される第2活性領域を含む基板と、
前記第1領域上において前記第1活性領域と交差して第2方向に延びる第1ゲート構造物と、
前記第2領域上において前記第2活性領域と交差して前記第2方向に延びる第2ゲート構造物と、
前記第1活性領域上において、前記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して前記第1活性領域から順次に配置され、前記第1ゲート構造物によって囲まれる第1~第3チャネル層と、
前記第2活性領域上において、前記第3方向に沿って互いに離隔して前記第2活性領域から順次に配置され、前記第2ゲート構造物によって囲まれる第4~第6チャネル層と、を含み、
前記第3チャネル層は、前記第1ゲート構造物の下で前記第1方向に沿って互いに離隔して配置されるチャネル部を含む、半導体素子。
【請求項7】
前記第6チャネル層は、前記第2ゲート構造物の下で前記第1方向に沿って延びる一つの層で配置される、請求項6に記載の半導体素子。
【請求項8】
第1方向に延びる活性領域を含む基板と、
前記基板上において前記活性領域と交差して第2方向に延びるゲート構造物と、
前記活性領域上において、前記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して前記活性領域から順次に配置され、前記ゲート構造物によって囲まれる第1~第3チャネル層を含み、
前記第3チャネル層は、前記ゲート構造物の前記第1方向に沿った端部の下にそれぞれ配置されるチャネル部を含む、半導体素子。
【請求項9】
前記チャネル部は、前記ゲート構造物の垂直中心軸から前記第1方向に沿った外側にそれぞれ位置する、請求項8に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記チャネル部のそれぞれは、前記第1方向において、前記第1及び第2チャネル層の長さの半分よりも短い長さを有する、請求項8又は9に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子に対する高性能、高速化及び/又は多機能化等に対する要求が増加するにつれて、半導体素子の集積度が増加している。半導体素子の高集積化傾向に対応した微細パターンの半導体素子を製造するにあたり、微細な幅又は離隔距離を有するパターンを実現することが求められる。また、平面型(planar)MOSFET(metal oxide semiconductor FET)のサイズ縮小による動作特性の限界を克服するために、三次元構造のチャネルを備えるFinFETを含む半導体素子を開発するための努力がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が達成しようとする技術的課題の一つは、電気的特性が向上した半導体素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的な実施形態に係る半導体素子は、第1方向に延びる活性領域を含む基板、上記基板上において上記活性領域と交差して第2方向に延びるゲート電極層、上記活性領域上において、上記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して上記活性領域から順次に配置され、上記ゲート電極層によって囲まれる複数のチャネル層、上記ゲート電極層の上記第1方向に沿った両側面上に配置されるゲートスペーサ層、及び上記ゲート電極層の両側において上記活性領域上に配置され、上記複数のチャネル層と連結されるソース/ドレイン領域を含み、上記複数のチャネル層のうち最上部のチャネル層は、上記第1方向に沿って互いに分離されて上記ゲートスペーサ層の下にそれぞれ配置されるチャネル部を含むことができる。
【0005】
例示的な実施形態に係る半導体素子は、第1領域において第1方向に延びるように配置される第1活性領域及び第2領域において上記第1方向に延びるように配置される第2活性領域を含む基板、上記第1領域上において上記第1活性領域と交差して第2方向に延びる第1ゲート構造物、上記第2領域上において上記第2活性領域と交差して上記第2方向に延びる第2ゲート構造物、上記第1活性領域上において、上記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して上記第1活性領域から順次に配置され、上記第1ゲート構造物によって囲まれる第1~第3チャネル層、及び上記第2活性領域上において、上記第3方向に沿って互いに離隔して上記第2活性領域から順次に配置され、上記第2ゲート構造物によって囲まれる第4~第6チャネル層を含み、上記第3チャネル層は、上記第1ゲート構造物の下で上記第1方向に沿って互いに離隔して配置されるチャネル部を含むことができる。
【0006】
例示的な実施形態に係る半導体素子は、第1方向に延びる活性領域を含む基板、上記基板上において上記活性領域と交差して第2方向に延びるゲート構造物、及び上記活性領域上において、上記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔して上記活性領域から順次に配置され、上記ゲート構造物によって囲まれる第1~第3チャネル層を含み、上記第3チャネル層は、上記ゲート構造物の上記第1方向に沿った端部の下にそれぞれ配置されるチャネル部を含むことができる。
【発明の効果】
【0007】
最上部のチャネル層が一部除去されてチャネル部を含む形態を有することにより、寄生キャパシタンス(capacitance)を減少させて電気的特性が向上した半導体素子を提供することができる。
【0008】
本発明の多様かつ有益な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す平面図である。
【
図2】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図3】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
【
図4a】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
【
図4b】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
【
図4c】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
【
図5】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す平面図である。
【
図6】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図7a】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図7b】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図8】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図9】例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【
図10a】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10b】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10c】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10d】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10e】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10f】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10g】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10h】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図10i】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図11a】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図11b】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【
図11c】例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について次のように説明する。以下において、「上」、「上部」、「上面」、「下」、「下部」、「下面」、「側面」等の用語は図面符号で表記され、別途の指示がない限り、図面を基準として称するものと理解することができる。
【0011】
図1は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す平面図である。
【0012】
図2は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
図2は、
図1の半導体素子を切断線I-I’及びII-II’に沿って切断した断面を示す。説明の便宜上、
図1では、半導体素子の一部の構成要素のみを示している。
【0013】
図3は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
図3は、
図2の「A」領域を拡大して示す。
【0014】
図1~
図3を参照すると、半導体素子100は、活性領域105を含む基板101、活性領域105上に互いに垂直に離隔して配置される第1~第4チャネル層141、142、143、144をそれぞれ含むチャネル構造物140、活性領域105と交差して延び、ゲート電極層165をそれぞれ含むゲート構造物160、チャネル構造物140と接触するソース/ドレイン領域150、及びソース/ドレイン領域150に連結されるコンタクトプラグ180を含むことができる。半導体素子100は、カバー絶縁層107、素子分離層110、及び層間絶縁層190をさらに含むことができる。ゲート構造物160のそれぞれは、ゲート誘電層162及びゲートスペーサ層164をさらに含むことができる。
【0015】
半導体素子100では、活性領域105がフィン(fin)構造を有し、ゲート電極層165が活性領域105とチャネル構造物140との間、チャネル構造物140の第1~第4チャネル層141、142、143、144の間、及びチャネル構造物140上に配置されることができる。これにより、半導体素子100は、ゲートオールアラウンド(Gate-All-Around)型の電界効果トランジスタであるMBCFETTM(マルチブリッジチャネルFET(Multi Bridge Channel FET))構造のトランジスタを含むことができる。
【0016】
基板101は、x方向及びy方向に延びる上面を有することができる。基板101は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体、又はII-VI族化合物半導体を含むことができる。例えば、IV族半導体はシリコン、ゲルマニウム又はシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。基板101は、バルクウエハ、エピタキシャル層、SOI(シリコンオンインシュレータ(Silicon On Insulator))層、又はSeOI(セミコンダクタオンインシュレータ(Semiconductor On Insulator))層などで提供されてもよい。
【0017】
基板101は、上部に配置される活性領域105を含むことができる。活性領域105は、基板101内において素子分離層110によって定義され、第1方向、例えば、x方向に延びるように配置されることができる。但し、説明方式によって、活性領域105を基板101とは別途の構成として説明することも可能である。活性領域105は素子分離層110上に一部突出して、活性領域105の上面は素子分離層110の上面よりも高いレベルに位置することができる。活性領域105は、基板101の一部からなってもよく、基板101から成長したエピタキシャル層を含んでもよい。但し、ゲート構造物160の両側では活性領域105の一部がリセスされてリセス領域が形成され、上記リセス領域にソース/ドレイン領域150が配置されることができる。
【0018】
例示的な実施形態において、活性領域105は不純物を含むウェル(well)領域を含んでもよく、含まなくてもよい。例えば、p型トランジスタ(pFET)の場合、上記ウェル領域は、リン(P)、ヒ素(As)、又はアンチモン(Sb)のようなn型不純物を含むことができ、n型トランジスタ(nFET)の場合、上記ウェル領域は、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、又はインジウム(In)のようなp型不純物を含むことができる。上記ウェル領域は、例えば、活性領域105の上面から所定の深さに位置することができる。
【0019】
素子分離層110は、基板101内において活性領域105を定義することができる。素子分離層110は、例えば、シャロートレンチ素子分離(shallow trench isolation、STI)工程によって形成されることができる。素子分離層110は、活性領域105の上面を露出させることができ、上部を一部露出させることもできる。一部の実施形態において、素子分離層110は、活性領域105に隣接するほど、高いレベルを有するように屈曲した上面を有することができる。素子分離層110は絶縁物質からなることができる。素子分離層110は、例えば、酸化物、窒化物又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0020】
チャネル構造物140は、活性領域105がゲート構造物160と交差する領域において、活性領域105上に配置されることができる。チャネル構造物140のそれぞれは、z方向に互いに離隔して配置される複数のチャネル層である第1~第4チャネル層141、142、143、144を含むことができる。第1~第4チャネル層141、142、143、144は、活性領域105から順次に配置されることができる。チャネル構造物140はソース/ドレイン領域150と連結されることができる。
【0021】
第1~第4チャネル層141、142、143、144のうち最上部に配置される第4チャネル層144は、中心を含む一部が除去された形態を有することができる。第4チャネル層144は、x方向に沿って互いに分離され、離隔したチャネル部144P1、144P2を含むことができる。チャネル部144P1、144P2は、x方向に沿った断面において、ゲート構造物160の両側の縁領域又は端部の下にそれぞれ位置することができる。チャネル部144P1、144P2は、互いに実質的に同じレベルに位置することができる。第4チャネル層144は、ゲート構造物160の延長方向に垂直なx方向に沿った中心を含む領域が除去された形態を有し、上記除去領域はy方向に沿って延びることができる。これにより、チャネル部144P1、144P2も活性領域105上に位置しながらy方向に沿って延びる形態を有することができる。チャネル部144P1、144P2は、ゲート構造物160の垂直中心軸からx方向に沿って外側にそれぞれ配置されることができる。チャネル部144P1、144P2は、ゲート電極層165のx方向に沿った中心領域と垂直に重ならなくてもよい。
【0022】
チャネル部144P1、144P2は、外側面がソース/ドレイン領域150と接触し、内側面がゲート誘電層162で覆われることができる。チャネル部144P1、144P2には、上記内側面に隣接した領域に沿ってトランジスタの機能上のチャネル領域が形成されることができる。但し、一部の実施形態において、コンタクトプラグ180のリセスされた深さ、チャネル部144P1、144P2の残存形態などに応じて、第4チャネル層144は実質的にトランジスタのチャネル領域として機能しないこともある。
【0023】
チャネル部144P1、144P2は、ゲートスペーサ層164の下に配置されることができ、カバー絶縁層107の下にそれぞれ配置されることができる。それぞれのチャネル部144P1、144P2において、上面の少なくとも一部はカバー絶縁層107と接触することができ、下面の少なくとも一部は内部のスペーサ層130と接触することができる。一部の実施形態において、カバー絶縁層107が省略されることができ、この場合、チャネル部144P1、144P2はゲートスペーサ層164と接触することができる。
【0024】
図3に示すように、チャネル部144P1、144P2はそれぞれx方向に沿って第1長さL1を有することができる。第1長さL1は、以下の第1~第3チャネル層141、142、143の第2長さL2より短くてもよい。例えば、第1長さL1は、第2長さL2の半分より短くてもよく、例えば、第2長さL2の約1%~30%の範囲であってもよい。チャネル部144P1、144P2は、ゲートスペーサ層164の内側面よりもゲート電極層165に向かって突出した形態を有することができる。チャネル部144P1、144P2は、隣接する内部スペーサ層130の内側面からゲート電極層165に向かって第3長さL3だけ突出した形態を有することができる。但し、第3長さL3の相対的なサイズは、実施形態において様々に変更されてもよい。
【0025】
チャネル構造物140において、第1~第3チャネル層141、142、143は、x方向においてゲート構造物160の長さと同一又は類似の第2長さL2を有することができ、y方向において活性領域105の幅と同一又は小さい幅を有することができる。y方向に沿った断面において、第1~第3チャネル層141、142、143のうち下部に配置されたチャネル層は、上部に配置されたチャネル層と同一又はそれより大きい幅を有することができる。このように、最上部の第4チャネル層144は一部が除去された形態を有するため、半導体素子100の寄生キャパシタンスが減少でき、これによりAC性能が向上し、電力特性が向上することができる。また、このようなキャパシタンスの減少によって、チャネル構造物140のx方向に沿った長さの最小化が可能であり得る。
【0026】
一つのチャネル構造物140をなすチャネル層の個数及び形状は、実施形態において様々に変更されてもよい。一部の実施形態において、チャネル構造物140は、活性領域105に近いチャネル層であるほど、x方向における長さが増加する形状を有することもできる。例示的な実施形態において、第1~第4チャネル層141、142、143、144の側面の形状及び相対的な幅及び長さは様々に変更されてもよく、
図2に示す形態に限定されるものではない。
【0027】
チャネル構造物140は半導体物質からなることができ、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)のうち少なくとも一つを含むことができる。チャネル構造物140は、例えば、活性領域105と同じ物質からなることができる。一部の実施形態において、チャネル構造物140は、ソース/ドレイン領域150と隣接する領域に位置する不純物領域を含むこともできる。
【0028】
ソース/ドレイン領域150は、ゲート構造物160の両側において活性領域105の上部を一部リセスしたリセス領域に配置されることができる。ソース/ドレイン領域150は、チャネル構造物140の第1~第4チャネル層141、142、143、144のそれぞれのx方向に沿った外側面を覆うように配置されることができる。ソース/ドレイン領域150の上面は、チャネル構造物140上のゲート電極層165の下面と同一又は類似の高さに位置することができ、上記高さは実施形態において様々に変更されることができる。ソース/ドレイン領域150は、半導体物質、例えば、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)のうち少なくとも一つを含むことができ、不純物をさらに含むことができる。
【0029】
内部スペーサ層130は、z方向に沿って第1~第4チャネル層141、142、143、144の間においてゲート電極層165と並んで配置されることができる。ゲート電極層165は、内部スペーサ層130によってソース/ドレイン領域150と安定的に離隔し、電気的に分離されることができる。内部スペーサ層130は、ゲート電極層165と対向する内側面がゲート電極層165に向かって内側に凸に丸みを帯びた形状を有することができるが、これに限定されるものではない。内部スペーサ層130は、酸化物、窒化物及び酸窒化物からなることができ、特に低誘電率膜からなることができる。但し、実施形態に応じて、内部スペーサ層130は省略されてもよい。
【0030】
ゲート構造物160は、活性領域105及びチャネル構造物140上において活性領域105及びチャネル構造物140と交差して第2方向、例えば、y方向に延びるように配置されることができる。ゲート構造物160のゲート電極層165と交差する活性領域105及び/又はチャネル構造物140には、トランジスタの機能上のチャネル領域が形成されることができる。ゲート構造物160のそれぞれは、ゲート電極層165、ゲート電極層165と第1~第4チャネル層141、142、143、144の間のゲート誘電層162、及びゲート電極層165の側面上のゲートスペーサ層164を含むことができる。例示的な実施形態において、ゲート構造物160のそれぞれは、ゲート電極層165の上面上のキャッピング層をさらに含むことができる。あるいは、ゲート構造物160上の層間絶縁層190の一部はゲートキャッピング層と称することができる。
【0031】
ゲート誘電層162は、活性領域105とゲート電極層165との間、及びチャネル構造物140とゲート電極層165との間に配置されることができ、ゲート電極層165の面のうち少なくとも一部を覆うように配置されることができる。例えば、ゲート誘電層162は、ゲート電極層165の最上部面を除くすべての面を囲むように配置されることができる。ゲート誘電層162は、ゲート電極層165とゲートスペーサ層164との間に延びることができるが、これに限定されるものではない。ゲート誘電層162は、酸化物、窒化物又は高誘電率(high-k)物質を含むことができる。上記高誘電率物質は、シリコン酸化膜(SiO2)より高い誘電定数(dielectric constant)を有する誘電物質を意味することができる。上記高誘電率物質は、例えば、アルミニウム酸化物(Al2O3)、タンタル酸化物(Ta2O3)、チタン酸化物(TiO2)、イットリウム酸化物(Y2O3)、ジルコニウム酸化物(ZrO2)、ジルコニウムシリコン酸化物(ZrSixOy)、ハフニウム酸化物(HfO2)、ハフニウムシリコン酸化物(HfSixOy)、ランタン酸化物(La2O3)、ランタンアルミニウム酸化物(LaAlxOy)、ランタンハフニウム酸化物(LaHfxOy)、ハフニウムアルミニウム酸化物(HfAlxOy)、及びプラセオジム酸化物(Pr2O3)のうちいずれか一つであってもよい。実施形態に応じて、ゲート誘電層162は多層膜からなってもよい。
【0032】
ゲート電極層165は、活性領域105上において第1~第4チャネル層141、142、143、144の間を充填しながら、チャネル構造物140上に延びて配置されることができる。ゲート電極層165は、ゲート誘電層162によって第1~第4チャネル層141、142、143、144から離隔することができる。
【0033】
ゲート電極層165は、x方向に沿った断面において、第4チャネル層144の上部から第4チャネル層144のチャネル部144P1、144P2の間に沿って第3チャネル層143に向かって下に延びることができる。ゲート電極層165は、x方向に沿った断面において、ゲート誘電層162と共にチャネル部144P1、144P2の内側面の間に延びることができる。本実施形態において、ゲート電極層165において、チャネル部144P1、144P2の上記内側面の間での長さは、第3チャネル層143の上面上において長さより短くてもよい。
図2に示すように、x方向に沿った断面において、ゲート電極層165は、z方向に離隔した複数の領域を含むことができる。上記領域のうち、最上部の領域の下面は、ソース/ドレイン領域150の上面及び第4チャネル層144の上面より低いレベルに位置することができる。
【0034】
ゲート電極層165は導電性物質を含むことができ、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、又はタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物、及び/又はアルミニウム(Al)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo)などの金属物質、あるいはドープされた(doped)ポリシリコンのような半導体物質を含むことができる。実施形態に応じて、ゲート電極層165は2つ以上の多重層で構成されてもよい。
【0035】
ゲートスペーサ層164は、チャネル構造物140上において、ゲート電極層165の両側面上に配置されることができる。ゲートスペーサ層164は、ソース/ドレイン領域150とゲート電極層165を絶縁させることができる。ゲートスペーサ層164は、実施形態に応じて、多層構造で構成されてもよい。ゲートスペーサ層164は、酸化物、窒化物及び酸窒化物からなることができ、特に低誘電率膜からなることができる。
【0036】
カバー絶縁層107は、ゲートスペーサ層164と第4チャネル層144との間に配置されることができる。カバー絶縁層107は絶縁物質を含むことができ、例えば、酸化物、窒化物及び酸窒化物からなることができる。但し、実施形態に応じて、カバー絶縁層107は省略されるか、又はゲートスペーサ層164との境界が区分されないこともある。
【0037】
層間絶縁層190は、ソース/ドレイン領域150及びゲート構造物160を覆い、素子分離層110を覆うように配置されることができる。層間絶縁層190は、酸化物、窒化物及び酸窒化物のうち少なくとも一つを含むことができ、例えば、低誘電率物質を含むことができる。実施形態に応じて、層間絶縁層190は複数の絶縁層を含むことができる。
【0038】
コンタクトプラグ180は、層間絶縁層190を貫通してソース/ドレイン領域150と連結されることができ、ソース/ドレイン領域150に電気的な信号を印加することができる。コンタクトプラグ180は、アスペクト比に応じて下部の幅が上部の幅よりも狭くなる傾斜した側面を有することができるが、これに限定されるものではない。コンタクトプラグ180は上部から、例えば、チャネル構造物140の最上部の第4チャネル層144の下面よりも下に延びることができるが、これに限定されるものではない。一部の実施形態において、コンタクトプラグ180は、ソース/ドレイン領域150をリセスすることなく、ソース/ドレイン領域150の上面に沿って接触するように配置されることもできる。
【0039】
コンタクトプラグ180のそれぞれは、下面を含む下端に位置する金属シリサイド層を含むことができ、コンタクトプラグ180の側面をなしながら上記金属シリサイド層の上面上に延びるバリア層をさらに含むことができる。上記バリア層は、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、又はタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物を含むことができる。コンタクトプラグ180は、例えば、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo)などの金属物質を含むことができる。例示的な実施形態において、コンタクトプラグ180を構成する導電層の個数及び配置形態は様々に変更されてもよい。ゲート電極層165上にもコンタクトプラグのような配線構造物がさらに配置されてもよく、コンタクトプラグ180上にはコンタクトプラグ180と連結される配線構造物がさらに配置されてもよい。
【0040】
以下の実施形態に対する説明において、
図1~
図3を参照して上述した説明と重複する説明は省略する。
【0041】
図4a~
図4cは、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す部分拡大図である。
図4a~
図4cは、それぞれ
図3に対応する領域を示す。
【0042】
図4aを参照すると、半導体素子100aにおいて、第4チャネル層144の形状が
図3の実施形態と異なることができる。第4チャネル層144のチャネル部144P1、144P2のそれぞれは、z方向に沿って上部領域と下部領域とが非対称的な形状を有することができる。例えば、第4チャネル層144のチャネル部144P1、144P2のそれぞれは、x方向に沿って上部領域における長さL1uが下部領域における長さL1lより長い形状を有することができる。
【0043】
このような形状は、第4チャネル層144の中心領域を除去する工程におけるエッチング条件によるものであり得る。例示的な実施形態において、上記上部領域及び上記下部領域の相対的な長さ、上記上部領域及び上記下部領域の境界における形状などは様々に変更されてもよい。
【0044】
図4bを参照すると、半導体素子100bの第4チャネル層144において、ゲート電極層165に向かう内側面の位置は、
図3の実施形態と異なることができる。チャネル部144P1、144P2の上記内側面は、ゲートスペーサ層164及び/又は内部スペーサ層130の内側面と同一又はそれより外側に位置することができる。チャネル部144P1、144P2の上記内側面は、ゲートスペーサ層164及び/又は内部スペーサ層130に比べて、ゲート電極層165に向かって突出していなくてもよい。第4チャネル層144のチャネル部144P1、144P2のそれぞれのx方向に沿った長さL1bは、内部スペーサ層130の長さと同一又は類似していてもよい。本実施形態において、チャネル部144P1、144P2の間におけるゲート電極層165の長さは、第3チャネル層143の上面上におけるゲート電極層165の長さと実質的に同一又はそれよりも長くてもよい。
【0045】
このような形状は、第4チャネル層144の中心領域を除去する工程におけるエッチング条件によるものであり得る。このように、例示的な実施形態において、チャネル部144P1、144P2の内側面が突出するか又は外側にリセスされた形態及び程度は様々に変更されてもよい。また、チャネル部144P1、144P2上のカバー絶縁層107の形状も様々に変更されてもよい。
【0046】
図4cを参照すると、半導体素子100cにおいて、チャネル構造物140cは第4チャネル層144(
図3参照)を含まなくてもよい。本実施形態において、第4チャネル層144は全て除去されて残存しなくてもよい。これにより、ゲート誘電層162及びゲート電極層165は、最上部の内部スペーサ層130の上面、ソース/ドレイン領域150の側面、及びカバー絶縁層107の下面に沿って延びることができる。ゲート電極層165は、第4チャネル層144が除去された領域である最上部の内部スペーサ層130上において最大長さを有することができる。
【0047】
このように、例示的な実施形態において、第4チャネル層144は全て除去されてもよく、第4チャネル層144が除去された程度は様々に変更されてもよい。
【0048】
図5は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す平面図である。
【0049】
図6は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
図6は、
図5の半導体素子を切断線III-III’及びIV-IV’に沿って切断した断面図を示す。説明の便宜上、
図5では、半導体素子の一部の構成要素のみを示している。
【0050】
図5及び
図6を参照すると、半導体素子100dは、第1及び第2領域R1、R2を含むことができる。第1及び第2領域R1、R2は、互いに隣接又は離隔した領域であってもよい。第1領域R1には、第1活性領域105A、第1ソース/ドレイン領域150A、及び第1コンタクトプラグ180Aが配置され、第2領域R2には、第2活性領域105B、第2ソース/ドレイン領域150B、及び第2コンタクトプラグ180Bが配置されることができる。ゲート構造物160を含むその他の構成は、第1及び第2領域R1、R2にそれぞれ配置されることができる。例えば、第1領域R1はpFETが配置された領域であり、第2領域R2はnFETが配置された領域であることができる。他の実施形態において、第1及び第2領域R1、R2は、同じ導電型を有しながらも電気的特性の異なるトランジスタが配置される領域であってもよい。
【0051】
第1及び第2活性領域105A、105Bは、不純物を含むウェル(well)領域をそれぞれ含むことができる。例えば、pFETが配置される第1領域R1の第1活性領域105Aにおいて、上記ウェル領域は、リン(P)、ヒ素(As)、又はアンチモン(Sb)のようなn型不純物を含むことができる。nFETが配置される第2領域R2の第2活性領域105Bにおいて、上記ウェル領域は、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、又はアルミニウム(Al)のようなp型不純物を含むことができる。
【0052】
第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bは同一又は異なる内部構造を有することができる。第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bは互いに異なる物質を含むことができる。例えば、第1ソース/ドレイン領域150Aのゲルマニウム(Ge)濃度は、第2ソース/ドレイン領域150Bのゲルマニウム(Ge)濃度より高くてもよい。例えば、第1ソース/ドレイン領域150Aはシリコンゲルマニウム(SiGe)エピタキシャル層を含み、第2ソース/ドレイン領域150Bはシリコン(Si)エピタキシャル層を含むことができる。一部の実施形態において、第2ソース/ドレイン領域150Bはシリコンゲルマニウム(SiGe)エピタキシャル層を含まなくてもよい。第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bは、互いに異なる導電型の不純物を含むことができる。例えば、第1ソース/ドレイン領域150Aは上記p型不純物を含み、第2ソース/ドレイン領域150Bは上記n型不純物を含むことができる。
【0053】
第1及び第2領域R1、R2において、チャネル構造物140は互いに同じ構造を有することができる。チャネル構造物140において、最上部の第4チャネル層144は、
図1~
図3を参照して上述したように、x方向に離隔したチャネル部144P1、144P2を含むことができる。
【0054】
第1及び第2コンタクトプラグ180A、180Bは、互いに異なる深さに第1及び第2ソース/ドレイン領域150A、150Bをそれぞれリセスして配置されることができる。第1コンタクトプラグ180Aは第1ソース/ドレイン領域150Aを第1深さD1にリセスし、第2コンタクトプラグ180Bは第2ソース/ドレイン領域150Bを第1深さD1より小さい第2深さD2にリセスして配置されることができる。このようなリセス深さの差は、第1ソース/ドレイン領域150Aと第2ソース/ドレイン領域150Bとの物質の差異によるものであり得る。本実施形態において、第1コンタクトプラグ180Aが相対的に深くリセスされても、実質的に最上部の第4チャネル層144をトランジスタのチャネル領域として利用しないため、半導体素子100で要求される電気的特性には影響を与えないことができる。これにより、第1コンタクトプラグ180Aの形成工程が相対的に容易になり得る。
【0055】
図7a及び
図7bは、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
図7a及び
図7bは、
図6に対応する領域をそれぞれ示す。
【0056】
図7aを参照すると、半導体素子100eの第1及び第2領域R1、R2において、チャネル構造物140、140eは互いに異なる構造を有することができる。第1領域R1においてチャネル構造物140の第4チャネル層144は、
図6の実施形態と同様にチャネル部144P1、144P2を含むことができる。第2領域R2においてチャネル構造物140eの第4チャネル層144eは、第1領域R1のチャネル構造物140とは異なり、一つの層で配置されることができる。第4チャネル層144eは、チャネル部144P1、144P2を含まず、第1~第3チャネル層141、142、143と同じ形態を有することができる。これにより、第4チャネル層144eは、上部のゲート電極層165のx方向に沿った中心領域と垂直に重なることができる。
【0057】
図7bを参照すると、半導体素子100fの第1及び第2領域R1、R2において、チャネル構造物140f、140は互いに異なる構造を有することができる。第1領域R1においてチャネル構造物140fの第3チャネル層143は、上述した第4チャネル層144と同様に、互いに離隔したチャネル部143P1、143P2を含むことができる。第2領域R2においてチャネル構造物140の第4チャネル層144は、
図6の実施形態と同様にチャネル部144P1、144P2を含むことができる。
【0058】
チャネル構造物140fの第3チャネル層143のチャネル部143P1、143P2については、第4チャネル層144のチャネル部144P1、144P2に対する説明が同様に適用されることができる。例示的な実施形態において、このようにチャネル部で配置されるチャネル層の個数は様々に変更されてもよい。
【0059】
図7a及び
図7bの実施形態では、第1領域R1と第2領域R2の実質的なチャネル層の個数が異なることができる。「実質的なチャネル層」とは、例えば、所定の長さ以上の長さを有するチャネル層又は一つの層で配置されるチャネル層を意味することができる。例えば、第1領域R1であるpFET領域のトランジスタにおいて所定の長さを有するチャネル層の個数が、第2領域R2であるnFET領域のトランジスタにおいて所定の長さを有するチャネル層の個数より少なくてもよい。この場合、pFET領域により半導体素子100e、100fのキャパシタンス利得(capacitance gain)を確保することができ、第1コンタクトプラグ180Aの形成工程の工程マージンも確保することができる。
【0060】
図8は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
図8は、
図2の左側断面に対応する領域を示す。
【0061】
図8を参照すると、半導体素子100gは、
図2の実施形態とは異なり、内部スペーサ層130を含まなくてもよい。この場合、ソース/ドレイン領域150は、内部スペーサ層130が省略された領域に拡張した形状を有することができる。ゲート電極層165は、ゲート誘電層162によってソース/ドレイン領域150と離隔することができる。他の実施形態において、ソース/ドレイン領域150は、内部スペーサ層130が省略された領域に拡張せず、ゲート電極層165がx方向に沿って拡張して配置されることもできる。
【0062】
このような構造によれば、内部スペーサ層130が省略され、ソース/ドレイン領域150の成長時にソース/ドレイン領域150がより向上した結晶性を有することができる。一部の実施形態において、半導体素子100gの一部のトランジスタでのみ内部スペーサ層130が省略されることもできる。
【0063】
図9は、例示的な実施形態に係る半導体素子を示す断面図である。
【0064】
図9を参照すると、半導体素子100hにおいて、ゲート構造物160は第1及び第2ゲート構造物160A、160Bを含むことができ、半導体素子100hはライナー層112をさらに含むことができる。
【0065】
第1ゲート構造物160aについては、
図2を参照して上述した説明を同様に適用することができる。第2ゲート構造物160Bは、x方向に沿った断面において、垂直中心軸を基準として左右の領域が互いに非対称的な形状を有することができる。第2ゲート構造物160Bは、トランジスタを構成するゲート構造物であってもよく、又はトランジスタを構成しないダミーゲート構造物であってもよい。
【0066】
第2ゲート構造物160Bは活性領域150の端部と交差することができる。第2ゲート構造物160Bは、活性領域150の端部からx方向で素子分離層110に向かって外側に突出して配置されることができる。第2ゲート構造物160Bは、少なくとも一部が素子分離層110と接触することができる。第2ゲート構造物160Bは、素子分離層110に向かって下に突出した領域を含むことができる。これにより、第2ゲート構造物160Bの下端は、第1ゲート構造物160Aの下端より低いレベルに位置することができる。このような第2ゲート構造物160Bの形状は、第4チャネル層144を一部除去する工程の際に、素子分離層110の一部が共に除去されることによるものであり得る。第2ゲート構造物160Bの下端が活性領域105の上面から下に延びた深さD3は、実施形態において様々に変更されてもよい。
【0067】
第2ゲート構造物160Bのゲート電極層165のそれぞれは、x方向に沿って互いに隣接する内側領域及び外側領域を含むことができる。上記内側領域は、第1ゲート構造物160Aのゲート電極層165と類似の形状を有することができる。上記外側領域は、ゲート電極層165がz方向に沿って連続的に延びる領域であり得る。上記外側領域において、ゲート電極層165は、第1~第3チャネル層141、142、143の間の領域と第3チャネル層143の上部の領域とが互いに連結された形状を有することができる。ゲート電極層165は、上記外側領域において、素子分離層110に向かって下に突出した領域を有することができる。
【0068】
第2ゲート構造物160Bにおいて、素子分離層110に隣接したそれぞれの一側のゲートスペーサ層164は、チャネル構造物140の側面を通過して下に延びることができ、少なくとも一部が素子分離層110と接触することができる。第2ゲート構造物160Bにおいて、ゲート電極層165の素子分離層110に隣接した側面上には内部スペーサ層130が配置されなくてもよい。
【0069】
第2ゲート構造物160Bによって囲まれるチャネル構造物140hは、第1ゲート構造物160Aによって囲まれるチャネル構造物140の左側領域又は右側領域に対応する形状を有することができる。これにより、チャネル構造物140hは、第4チャネル層144をなすチャネル部144P1、144P2のうちいずれか一つを含むことができ、チャネル構造物140hの第1~第3チャネル層141、142、143は、x方向に沿って相対的に短く延びる形態を有することができる。チャネル構造物140hにおいて、x方向に沿った第1~第3チャネル層141、142、143の長さは、第4チャネル層144の長さより長くてもよいが、これに限定されるものではない。
【0070】
ライナー層112は、素子分離層110が位置するトレンチの内側壁に沿って位置することができ、相対的に薄い厚さで延びることができる。ライナー層112は、例えば、上記トレンチの形成後に基板101の露出した表面をキュアリング(curing)するための層であり得る。ライナー層112は、素子分離層110とは異なる絶縁性物質を含むことができ、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸窒化物を含むことができる。ライナー層112の上端は、第2ゲート構造物160Bのゲート誘電層162と接触することができる。
【0071】
一部の実施形態において、半導体素子100hは、他の実施形態の半導体素子の一領域にさらに配置されることができる。
【0072】
図10a~
図10iは、例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための工程順序に従って示した図である。
図10a~
図10iでは、
図2の半導体素子を製造するための製造方法の一実施形態について説明する。
【0073】
図10aを参照すると、基板101上に犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144を交互に積層することができる。
【0074】
犠牲層120は後続工程を通じて、
図2に示すように、第4チャネル層144の下のゲート誘電層162及びゲート電極層165に入れ替わる層であってもよい。犠牲層120は、第1~第4チャネル層141、142、143、144に対してそれぞれエッチング選択性を有する物質からなることができる。第1~第4チャネル層141、142、143、144は犠牲層120とは異なる物質を含むことができる。犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144は、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)のうち少なくとも一つを含む半導体物質を含むが、互いに異なる物質を含むことができ、また、不純物を含んでもよく、含まなくてもよい。例えば、犠牲層120はシリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、第1~第4チャネル層141、142、143、144はシリコン(Si)を含むことができる。
【0075】
犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144は、エピテキシャル成長工程を行うことにより形成されることができる。犠牲層120と交互に積層されるチャネル層の層数は、実施形態において様々に変更されてもよい。
【0076】
図10bを参照すると、カバー絶縁層107を形成し、犠牲層120、第1~第4チャネル層141、142、143、144、及び基板101を一部除去して活性領域105を含む活性構造物を形成し、素子分離層110を形成することができる。
【0077】
カバー絶縁層107は、第4チャネル層144の上面を覆うように形成されることができる。一部の実施形態において、カバー絶縁層107は積層された複数の絶縁層を含むことができる。カバー絶縁層107の厚さは実施形態において様々に変更されてもよい。
【0078】
上記活性構造物は、活性領域105、犠牲層120、及び第1~第4チャネル層141、142、143、144を含むことができる。上記活性構造物は、一方向、例えば、x方向に延びるライン形態で形成されることができ、y方向で隣接する活性構造物と互いに離隔して形成されることができる。上記活性構造物のy方向に沿った側面は互いに共面をなし、一直線上に位置することができる。
【0079】
活性領域105、犠牲層120、及び第1~第4チャネル層141、142、143、144のそれぞれの一部が除去された領域には、絶縁物質を埋め込んだ後、活性領域105が突出するように上記絶縁物質を一部除去することにより、素子分離層110が形成されることができる。素子分離層110の上面は、活性領域105の上面よりも低く形成されてもよい。
【0080】
図10cを参照すると、上記活性構造物上に犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164を形成することができる。
【0081】
犠牲ゲート構造物200のそれぞれは、後続工程を通じて、
図2に示すように、チャネル構造物140上においてゲート誘電層162及びゲート電極層165が配置される領域に形成される犠牲構造物であってもよい。犠牲ゲート構造物200は、上記活性構造物と交差して一方向に延びるライン形態を有することができる。犠牲ゲート構造物200は、例えば、y方向に延びることができる。犠牲ゲート構造物200のそれぞれは、順次に積層される第1及び第2犠牲ゲート層202、205及びマスクパターン層206を含むことができる。第1及び第2犠牲ゲート層202、205は、マスクパターン層206を用いてパターニングされることができる。
【0082】
第1及び第2犠牲ゲート層202、205は、それぞれ絶縁層及び導電層であってもよいが、これに限定されず、第1及び第2犠牲ゲート層202、205が一つの層で形成されてもよい。例えば、第1犠牲ゲート層202はシリコン酸化物を含み、第2犠牲ゲート層205はポリシリコンを含むことができる。マスクパターン層206は、シリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物を含むことができる。
【0083】
ゲートスペーサ層164は、犠牲ゲート構造物200の両側壁上に形成されることができる。ゲートスペーサ層164は低誘電率物質からなることができ、例えば、SiO、SiN、SiCN、SiOC、SiON、及びSiOCNのうち少なくとも一つを含むことができる。ゲートスペーサ層164の形成時に、犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164の外側からカバー絶縁層107が除去されることができる。但し、一部の実施形態において、カバー絶縁層107は以後の工程段階で除去されてもよい。
【0084】
図10dを参照すると、犠牲ゲート構造物200から露出した犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144を一部除去してリセス領域RCを形成し、犠牲層120を一部除去することができる。
【0085】
犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164をマスクとして用いて、露出した犠牲層120の一部及び第1~第4チャネル層141、142、143、144の一部を除去し、リセス領域RCを形成することができる。これにより、第1~第4チャネル層141、142、143、144は、x方向に沿って限定された長さを有するチャネル構造物140をなすことができる。
【0086】
犠牲層120は、例えば、湿式エッチング工程によってチャネル構造物140に対して選択的にエッチングされ、x方向に沿った側面から所定の深さで除去されることができる。犠牲層120は、上記のような側面エッチングによって内側に凹んだ側面を有することができる。但し、犠牲層120の側面の具体的な形状は、
図10dに示したものに限定されない。
【0087】
図10eを参照すると、内部スペーサ層130を形成し、リセス領域RCにソース/ドレイン領域150を形成することができる。
【0088】
内部スペーサ層130は、犠牲層120が一部除去された領域に絶縁物質を埋め込み、チャネル構造物140の外側に蒸着された上記絶縁物質を除去することにより形成することができる。内部スペーサ層130は、ゲートスペーサ層164と同じ物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。例えば、内部スペーサ層130は、SiN、SiCN、SiOCN、SiBCN、及びSiBNのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0089】
ソース/ドレイン領域150は、活性領域105及びチャネル構造物140の側面から、例えば、選択的エピタキシャル工程によって成長して形成されることができる。ソース/ドレイン領域150は、インサイチュ(in-situ)ドーピング又はエックスサイチュ(ex-situ)ドーピングによって不純物を含むことができる。一部の実施形態において、ソース/ドレイン領域150は、互いに異なるドーピング元素及び/又はドーピング濃度を有する複数の層を含むことができる。
【0090】
図10fを参照すると、層間絶縁層190を形成し、犠牲ゲート構造物200を除去することができる。
【0091】
層間絶縁層190は、犠牲ゲート構造物200及びソース/ドレイン領域150を覆う絶縁膜を形成し、平坦化工程を行い、マスクパターン層206を露出させることにより形成されることができる。上記平坦化工程中に、マスクパターン層206は少なくとも一部が除去されることができる。
【0092】
犠牲ゲート構造物200は、ゲートスペーサ層164、層間絶縁層190、及びチャネル構造物140に対して選択的に除去されることができる。犠牲ゲート構造物200が除去された後、第1犠牲ゲート層202の下に形成されていたカバー絶縁層107の一部も露出して除去されることができる。これにより、上部ギャップ領域URが形成されることができ、上部ギャップ領域URを介して第4チャネル層144の上面が露出することができる。
【0093】
図10gを参照すると、マスク層MLを形成し、第4チャネル層144のそれぞれの少なくとも一部を除去することができる。
【0094】
マスク層MLは、第4チャネル層144を露出させるように層間絶縁層190及びゲートスペーサ層164上に形成されることができる。マスク層MLは、フォトレジスト層及びハードマスク層のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0095】
第4チャネル層144は、エッチング工程によって少なくとも一部が除去されて互いに離隔したチャネル部144P1、144P2が形成されることができる。上記エッチング工程は、例えば、乾式エッチング工程であってもよい。上記エッチング工程は、犠牲層120に対して選択性を有するように行われ、最上部の犠牲層120上の第4チャネル層144のみを選択的に少なくとも一部除去することができる。
【0096】
本段階におけるマスク層MLのアライメント形態、上記エッチング工程条件等に応じて、
図4a~
図4cの実施形態の半導体素子100a、100b、100cが製造されることができる。また、
図9の実施形態の半導体素子100hの場合、本段階における第4チャネル層144の除去工程時に、活性領域105の端部に隣接した領域において素子分離層110の一部がリセスされることができる。
【0097】
図10hを参照すると、マスク層MLを除去し、犠牲層120を除去することができる。
【0098】
犠牲層120は、ゲートスペーサ層164、層間絶縁層190、及びチャネル構造物140に対して選択的に除去されることができる。これにより、下部ギャップ領域LRを形成することができる。例えば、犠牲層120がシリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、チャネル構造物140がシリコン(Si)を含む場合、犠牲層120は湿式エッチング工程を行ってチャネル構造物140に対して選択的に除去されることができる。上記除去工程中に、ソース/ドレイン領域150は、層間絶縁層190及び内部スペーサ層130によって保護されることができる。
【0099】
図10iを参照すると、ゲート構造物160を形成することができる。
【0100】
ゲート構造物160は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRを充填するように形成することができる。ゲート誘電層162は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRの内表面をコンフォーマルに覆うように形成されることができる。ゲート電極層165は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRを完全に埋め込むように形成した後、ゲート誘電層162及びゲートスペーサ層164と共に上部ギャップ領域URにおいて上部から所定の深さで除去されることができる。このとき、層間絶縁層190の一部も共に除去されることができるが、これに限定されるものではない。これにより、ゲート誘電層162、ゲート電極層165、及びゲートスペーサ層164をそれぞれ含むゲート構造物160が形成されることができる。
【0101】
次に、
図2を共に参照すると、コンタクトプラグ180を形成することができる。
【0102】
まず、ゲート構造物160上に層間絶縁層190をさらに形成することができる。層間絶縁層190をパターニングしてソース/ドレイン領域150を露出させるコンタクトホールを形成することができる。次に、上記コンタクトホール内に導電性物質を充填してコンタクトプラグ180を形成することができる。
【0103】
具体的に、上記コンタクトホール内にバリア層を形成する物質を蒸着した後、シリサイド工程を行い、下端にシリサイド層のような金属-半導体化合物層を形成することができる。次に、上記コンタクトホールを充填するように導電性物質を蒸着して、コンタクトプラグ180を形成することができる。これにより、
図1~
図3の半導体素子100が製造されることができる。
【0104】
図11a~
図11cは、例示的な実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するために、工程順序に従って示した図である。
図11a~
図11cでは、
図2の半導体素子を製造するための製造方法の一実施形態について説明する。
【0105】
図11aを参照すると、基板101上に犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144を交互に積層し、マスク層MLaを形成した後、第4チャネル層144の一部を除去することができる。
【0106】
犠牲層120及び第1~第4チャネル層141、142、143、144は、
図10aを参照して上述したものと同じ工程で形成することができる。マスク層MLaは、第4チャネル層144が除去されるべき領域、例えば、ゲート電極層165(
図2参照)に対応する領域を露出させるようにパターニングされて形成されることができる。第4チャネル層144は、露出した領域から一部が除去されて複数の層をなすことができる。上記除去工程は、例えば、乾式エッチング工程を含むことができる。
【0107】
図11bを参照すると、カバー絶縁層107aを形成し、活性領域105を含む活性構造物及び素子分離層110を形成した後、犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164を形成することができる。
【0108】
カバー絶縁層107aは、第4チャネル層144の間の領域及び上面を覆うように形成されることができる。一部の実施形態において、カバー絶縁層107は積層された複数の絶縁層を含むことができる。
【0109】
上記活性構造物及び素子分離層110は、
図10bを参照して上述したものと同じ工程で形成することができる。犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164は、
図10cを参照して上述したものと同じ工程で形成することができる。犠牲ゲート構造物200は、第4チャネル層144が除去された領域上に形成されることができる。
【0110】
図11cを参照すると、リセス領域RCを形成し、犠牲層120を一部除去することができる。本工程は、
図10dを参照して上述したものと同じ工程で形成することができる。
【0111】
次に、
図10eを参照して上述したように、内部スペーサ層130を形成し、リセス領域RCにソース/ドレイン領域150を形成し、
図10fを参照して上述したように、層間絶縁層190を形成し、犠牲ゲート構造物200を除去することができる。次に、
図10hを参照して上述したように、犠牲層120を除去した後、
図10iを参照して上述したように、ゲート構造物160を形成した後、コンタクトプラグ180を形成することができる。これにより、
図1~
図3の半導体素子100が製造されることができる。
【0112】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。よって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更、そして実施形態の組み合わせが可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【符号の説明】
【0113】
101:基板
105:活性領域
107:カバー絶縁層
110:素子分離層
120:犠牲層
130:内部スペーサ層
140:チャネル構造物
141、142、143、144:第1~第4チャネル層
144P1、144P2:チャネル部
150:ソース/ドレイン領域
160:ゲート構造物
162:ゲート誘電層
164:ゲートスペーサ層
165:ゲート電極層
180:コンタクトプラグ
190:層間絶縁層