(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032674
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】電動工具及び電動工具管理システム
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B25F5/00 C
B25F5/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132776
(22)【出願日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】P 2022135579
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吾郷 健太
(72)【発明者】
【氏名】牧野 純
(72)【発明者】
【氏名】能澤 伸幸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 謙吾
【テーマコード(参考)】
3C064
【Fターム(参考)】
3C064AC02
3C064BA23
3C064BA24
3C064BB10
3C064BB89
3C064CA41
3C064CA53
3C064CA80
3C064CB17
3C064CB62
3C064CB71
3C064CB95
3C064DA02
3C064DA43
3C064DA59
3C064DA60
3C064DA91
3C064EA02
3C064EA03
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、新たな方法により電動工具の使用の可否を判定できる電動工具及び電動工具管理システムを提供することである。
【解決手段】本発明に係る電動工具は、サーバと通信する第1通信装置と、第1制御装置と、を備えており、第1制御装置は、第1通信装置から第1制御装置への応答がない場合に、電動工具を使用できないように制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動工具は、
サーバと通信する第1通信装置と、
第1制御装置と、
を備えており、
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答がない場合に、前記電動工具を使用できないように制御する、
電動工具。
【請求項2】
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できる場合に、前記電動工具を使用できるように制御する、
請求項1に記載の電動工具。
【請求項3】
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できない場合に、前記電動工具を使用できるように制御する、
請求項1に記載の電動工具。
【請求項4】
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できない場合に、前記電動工具の使用回数又は使用時間を制限する、
請求項3に記載の電動工具。
【請求項5】
前記電動工具は、
本体IDを示す本体ID情報を記憶する第1記憶装置を、
更に備えており、
前記第1制御装置は、前記第1記憶装置が記憶している前記本体ID情報を前記第1通信装置に送信させ、
前記第1制御装置は、前記電動工具の使用許可通知を前記第1通信装置が前記サーバから受信した場合、前記電動工具を使用できるように制御し、前記電動工具の使用不許可通知を前記第1通信装置が前記サーバから受信した場合、前記電動工具を使用できないように制御する、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電動工具。
【請求項6】
前記電動工具は、
電池IDを示す電池ID情報を記憶する第2記憶装置を、
更に備えており、
前記第1制御装置は、前記第1記憶装置が記憶している前記本体ID情報及び前記第2記憶装置が記憶している前記電池ID情報を前記第1通信装置に送信させる、
請求項5に記載の電動工具。
【請求項7】
前記電動工具は、
駆動装置と、
本体用筐体と、
を更に備えており、
前記本体用筐体は、前記第1記憶装置、前記第1通信装置及び前記駆動装置を収容している、
請求項5に記載の電動工具。
【請求項8】
前記電動工具は、
電池と、
前記電池からの電力により駆動する駆動装置と、
電池用筐体と、
を更に備えており、
前記電池用筐体は、前記電池及び前記第2記憶装置を収容している、
請求項6に記載の電動工具。
【請求項9】
前記第1通信装置は、LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを介して前記サーバと通信する、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電動工具。
【請求項10】
請求項5に記載の電動工具と、
前記サーバと、
を備えており、
前記サーバは、
前記電動工具から送信されてきた前記本体ID情報を受信する第2通信装置と、
前記本体ID情報に含まれる前記本体IDと、前記本体IDに対応する前記電動工具の使用の可否とを含んでいる本体使用可否情報を記憶している第3記憶装置と、
前記第2通信装置が受信した前記本体ID情報と前記第3記憶装置が記憶している前記本体使用可否情報とに基づいて、前記電動工具の使用の可否を判定する第2制御装置と、
を備えており、
前記第2制御装置は、前記電動工具の使用許可通知又は前記電動工具の使用不許可通知を前記第2通信装置に前記電動工具へ送信させる、
管理システム。
【請求項11】
請求項6に記載の電動工具と、
前記サーバと、
を備えており、
前記サーバは、
前記電動工具から送信されてきた前記本体ID情報及び前記電池ID情報を受信する第2通信装置と、
前記本体ID情報に含まれる前記本体IDとユーザIDとが関連付けられた本体使用可否情報、及び、前記電池IDと前記ユーザIDとが関連付けられた使用可電池情報を記憶している第3記憶装置と、
前記第2通信装置が受信した前記本体ID及び前記電池ID情報と、前記第3記憶装置が記憶している前記本体使用可否情報及び前記使用可電池情報とに基づいて、前記電動工具の使用の可否を判定する第2制御装置と、
を備えており、
前記第2制御装置は、前記電動工具の使用許可通知又は前記電動工具の使用不許可通知を前記第2通信装置に前記電動工具へ送信させる、
管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動工具に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の電動工具が知られている。この電動工具では、使用者は、認証用機器を装着した状態で電動工具に接触することにより、電動工具を使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の電動工具において、新たな方法により電動工具の使用の可否を判定することが求められている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、新たな方法により電動工具の使用の可否を判定できる電動工具及び電動工具管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る電動工具は、
電動工具は、
サーバと通信する第1通信装置と、
第1制御装置と、
を備えており、
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答がない場合に、前記電動工具を使用できないように制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る電動工具によれば、新たな方法により電動工具の使用の可否を判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、管理システム1のブロック図である。
【
図5】
図5は、本体使用可否情報のテーブルである。
【
図6】
図6は、電動工具10の制御装置16の動作を示したフローチャートである。
【
図7】
図7は、サーバ110の制御装置112の動作を示したフローチャートである。
【
図9】
図9は、制御装置16及び認証装置32の動作を示したフローチャートである。
【
図10】
図10は、電動工具10aの制御装置16の動作を示したフローチャートである。
【
図11】
図11は、サーバ110aの制御装置112の動作を示したフローチャートである。
【
図14】
図14は、電動工具10bの制御装置16の動作を示したフローチャートである。
【
図15】
図15は、電動工具10cの制御装置16の第1動作を示したフローチャートである。
【
図16】
図16は、電動工具10cの制御装置16の第2動作を示したフローチャートである。
【
図17】
図17は、電動工具10cの制御装置16の第3動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
[管理システム1の構造]
以下に、本発明の実施形態に係る管理システム1の構造について図面を参照しながら説明する。
図1は、管理システム1のブロック図である。
【0010】
管理システム1は、
図1に示すように、電動工具10、サーバ110及び無線通信端末210を備えている。電動工具10、サーバ110及び無線通信端末210は、インターネット回線を介して互いに通信可能に接続されている。
【0011】
まず、電動工具10の構造について説明する。
図2は、電動工具10の正面図である。
図3は、電動工具10のブロック図である。
【0012】
電動工具10は、
図2及び
図3に示すように、制御装置16、通信装置18、記憶装置20、駆動回路22、駆動装置23、電源回路24、スイッチ26、本体用筐体28、電池30、認証装置32及び電池用筐体34を備えている。
【0013】
電池30、認証装置32及び電池用筐体34は、電池ユニット14である。電池30は、2次電池である。電池30は、例えば、リチウムイオン電池や全個体電池等である。認証装置32(第2記憶装置)は、電池IDを示す電池ID情報を記憶している。電池IDは、電池ユニット14を特定するための文字列である。認証装置32は、例えば、メモリである。電池用筐体34は、電池30及び認証装置32(第2記憶装置)を収容している。電池用筐体34は、例えば、樹脂や金属等により作製されたケースである。
【0014】
制御装置16、通信装置18、記憶装置20、駆動回路22、駆動装置23、電源回路24、スイッチ26及び本体用筐体28は、本体ユニット12である。電源回路24は、電池30から供給される電力を、適切な電圧を有する電力に変換する。電源回路24が出力した電力は、駆動回路22、制御装置16及び通信装置18に供給される。
【0015】
駆動回路22は、電源回路24から出力された電力により駆動装置23を駆動する。よって、駆動装置23は、電池30からの電力により駆動する。駆動装置23は、モータ及びギアの組み合わせである。
【0016】
スイッチ26は、駆動回路22と電源回路24との電力供給ライン上に設けられている。スイッチ26がON状態であるときには、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給される。スイッチ26がOFF状態であるときには、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。
【0017】
記憶装置20(第1記憶装置)は、本体IDを示す本体ID情報を記憶している。本体IDは、本体ユニット12を特定するための文字列である。記憶装置20は、例えば、メモリである。
【0018】
通信装置18(第1通信装置)は、サーバ110と通信する。本実施形態では、通信装置18(第1通信装置)は、LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを介してサーバ110と通信する。
【0019】
制御装置16は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御装置16は、通信装置18、記憶装置20、駆動回路22、スイッチ26及び認証装置32の動作を制御する。制御装置16は、記憶装置20(第1記憶装置)が記憶している本体ID情報を通信装置18(第1通信装置)に送信させる。
【0020】
本体用筐体28は、制御装置16、通信装置18(第1通信装置)、記憶装置20(第1記憶装置)、駆動回路22、駆動装置23、電源回路24及びスイッチ26を収容している。本体用筐体28は、例えば、樹脂や金属等により作製されたケースである。
【0021】
以上のような電動工具10では、ユーザは、電池ユニット14を本体ユニット12に着脱することができる。すなわち、ユーザは、電池ユニット14を交換できる。
【0022】
次に、サーバ110の構造について説明する。
図4は、サーバ110のブロック図である。
図5は、本体使用可否情報のテーブルである。
【0023】
サーバ110は、制御装置112(第2制御装置)、記憶装置114(第3記憶装置)及び通信装置116(第2通信装置)を備えている。通信装置116(第2通信装置)は、LPWAネットワークを介して電動工具10と通信する。通信装置116(第2通信装置)は、電動工具10から送信されてきた本体ID情報を受信する。
【0024】
記憶装置114(第3記憶装置)は、
図5に示すように、本体ID情報に含まれる本体IDと、本体IDに対応する電動工具10の使用の可否とを含んでいる本体使用可否情報を記憶している。本体使用可否情報では、本体ID情報に含まれる本体IDとユーザIDとが関連付けられている。記憶装置114は、例えば、メモリである。
【0025】
制御装置112は、例えば、CPUである。制御装置112は、記憶装置114及び通信装置116の動作を制御する。
【0026】
無線通信端末210は、例えば、スマートフォンである。ユーザは、電動工具10が盗難にあった場合、無線通信端末210を用いて、電動工具10の本体ID情報及び盗難通知をサーバ110に送信する。これにより、制御装置112は、電動工具10が使用できないように本体使用可否情報を更新する。
【0027】
[管理システム1の動作]
次に、管理システム1の動作について説明する。
図6は、電動工具10の制御装置16の動作を示したフローチャートである。
図7は、サーバ110の制御装置112の動作を示したフローチャートである。フローチャートは、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムが制御装置16により実行されることによって実現される。
【0028】
まず、ユーザは、電動工具10の電源を投入する。制御装置16は、電動工具10の電源が投入されたときに、通信装置18にコマンドを送信する(ステップS1)。コマンドは、通信装置18が動作可能か否かを確認するための問い合わせである。通信装置18が動作可能である場合、通信装置18は、制御装置16に応答を送信する。通信装置18が動作不可能である場合、通信装置18は、制御装置16に応答を送信しない。通信装置18が動作不可能である場合とは、通信装置18が故障している場合、及び、通信装置18が電動工具10から取り外されている場合を意味する。
【0029】
制御装置16は、通信装置18から応答があったか否かを判定する(ステップS2)。応答があった場合、本処理は、ステップS3に進む。応答がなかった場合、本処理は、ステップS4に進む。
【0030】
通信装置18(第1通信装置)から制御装置16(第1制御装置)への応答がない場合、制御装置16(第1制御装置)は、電動工具10を使用できないように制御する(ステップS4)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をOFF状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。この後、本処理は終了する。
【0031】
通信装置18から制御装置16への応答があった場合、制御装置16は、通信装置18(第1通信装置)がサーバ110と通信できるか否かを判定する(ステップS3)。通信装置18がサーバ110と通信できない場合、本処理は、ステップS5に進む。通信装置18がサーバ110と通信できる場合、本処理は、ステップS6に進む。
【0032】
通信装置18がサーバ110と通信できない場合、制御装置16は、電動工具10を条件付きで使用できるように制御する(ステップS5)。従って、制御装置16(第1制御装置)は、通信装置18(第1通信装置)から制御装置16(第1制御装置)への応答があり、かつ、通信装置18(第1通信装置)がサーバ110と通信できない場合に、電動工具10を使用できるように制御する。ただし、制御装置16(第1制御装置)は、通信装置18(第1通信装置)から制御装置16(第1制御装置)への応答があり、かつ、通信装置18(第1通信装置)がサーバ110と通信できない場合に、電動工具10の使用回数又は使用時間を制限する。
【0033】
通信装置18がサーバ110と通信できる場合、制御装置16(第1制御装置)は、記憶装置20(第1記憶装置)が記憶している本体ID情報を通信装置18(第1通信装置)に送信させる(ステップS6)。
【0034】
通信装置116は、電動工具10から送信されてきた本体ID情報を受信する。これにより、制御装置112は、本体ID情報を取得する(ステップS11)。制御装置112(第2制御装置)は、通信装置116(第2通信装置)が受信した本体ID情報と記憶装置114(第3記憶装置)が記憶している本体使用可否情報とに基づいて、電動工具10の使用の可否を判定する(ステップS12)。電動工具10の使用が可能である場合、本処理はステップS13に進む。電動工具10の使用が不可能である場合、本処理はステップS14に進む。
【0035】
電動工具10の使用が可能である場合、制御装置112(第2制御装置)は、電動工具10の使用許可通知を通信装置116(第2通信装置)に電動工具10へ送信させる(ステップS13)。
【0036】
電動工具10の使用が不可能である場合、制御装置112(第2制御装置)は、電動工具10の使用不許可通知を通信装置116(第2通信装置)に電動工具10へ送信させる(ステップS14)。
【0037】
通信装置18は、使用許可通知又は使用不許可通知を受信する。これにより、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知を取得する(ステップS7)。そして、制御装置16は、電動工具10を使用できるか否かを判定する(ステップS8)。すなわち、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知のいずれを取得したのかを判定する。
【0038】
制御装置16(第1制御装置)は、電動工具10の使用許可通知を通信装置18(第1通信装置)がサーバ110から受信した場合、電動工具10を使用できるように制御する(ステップS9)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をON状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給される。
【0039】
制御装置16(第1制御装置)は、電動工具10の使用不許可通知を通信装置18(第1通信装置)がサーバ110から受信した場合、電動工具10を使用できないように制御する(ステップS10)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をOFF状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。
【0040】
[効果]
電動工具10によれば、電動工具10の使用の可否を判定できる。より詳細には、電動工具10が盗難され、盗難者が通信装置18を破損する場合がある。このような場合、サーバ110は、電動工具10の使用を制限できない。そこで、通信装置18から制御装置16への応答がない場合、制御装置16は、電動工具10を使用できないように制御する。これにより、電動工具10が盗難された場合に、電動工具10の使用が制限される。
【0041】
電動工具10によれば、電動工具10の使用の可否を判定できる。より詳細には、制御装置16は、記憶装置20が記憶している本体ID情報を通信装置18に送信させる。そして、制御装置16は、電動工具10の使用許可通知を通信装置18がサーバ110から受信した場合、電動工具10を使用できるように制御する。制御装置16は、電動工具10の使用不許可通知を通信装置18がサーバ110から受信した場合、電動工具10を使用できないように制御する。これにより、電動工具10は、電動工具10の使用の可否を判定できる。更に、電動工具10が盗難された場合、電動工具10の使用をできなくなる。
【0042】
電動工具10では、通信装置18(第1通信装置)は、LPWAネットワークを介してサーバ110と通信する。LPWAネットワークでは、サーバ110は、電動工具10の位置を特定できる。これにより、電動工具10が盗難された場合に、サーバ110は、電動工具10の位置を特定できる。
【0043】
(第1変形例)
第1変形例に係る管理システム1aについて説明する。管理システム1aの構造は、管理システム1と同じであるので、
図1を援用する。
図8は、使用可電池情報のテーブルである。
【0044】
管理システム1aは、電池30が純正品の電池30であるか否かの判定が行われる点において管理システム1と相違する。そこで、記憶装置114(第3記憶装置)は、
図8に示す電動工具10aが使用可能な電池30の電池IDを含んでいる使用可電池情報を記憶している。使用可電池情報では、ユーザIDと電池IDとが関連付けられている。
【0045】
次に、管理システム1aの動作について説明する。
図9は、制御装置16及び認証装置32の動作を示したフローチャートである。
図10は、電動工具10aの制御装置16の動作を示したフローチャートである。
図11は、サーバ110aの制御装置112の動作を示したフローチャートである。フローチャートは、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムが制御装置16、認証装置32及び制御装置112により実行されることによって実現される。
【0046】
ここで、制御装置16は、コモンパブリックキーを有している。認証装置32は、プライベートキー、パブリックキー及びサーティフィケートを有している。コモンパブリックキー、プライベートキー、パブリックキー及びサーティフィケートは、互いに対応している。そのため、コモンパブリックキー、プライベートキー、パブリックキー及びサーティフィケートが互いに対応しているときには、制御装置16及び認証装置32が正常に認証できる。コモンパブリックキー、プライベートキー、パブリックキー及びサーティフィケートが互いに対応していないときには、制御装置16及び認証装置32が正常に認証できない。
【0047】
まず、制御装置16が、電池30が純正品であるか否かを判定する処理について
図9を参照しながら説明する。制御装置16は、認証装置32に認証要求を送信する(ステップS41)。認証装置32は、パブリックキーを暗号化して制御装置16に送信する(ステップS51)。
【0048】
制御装置16は、暗号化されたパブリックキーをコモンパブリックキーにより複号する。そして、制御装置16は、パブリックキーを取得できたか否かを判定する(ステップS42)。本ステップでは、制御装置16は、パブリックキーとコモンパブリックキーとが対応しているか否かを判定している。制御装置16は、パブリックキーとコモンパブリックキーとが対応していない場合、パブリックキーを取得できなかったと判定する。この場合、本処理はステップS47に進む。制御装置16は、パブリックキーとコモンパブリックキーとが対応している場合、パブリックキーを取得できたと判定する。この場合、本処理はステップS43に進む。
【0049】
パブリックキーを取得できた場合、制御装置16は、乱数を発生する(ステップS43)。そして、制御装置16は、乱数をパブリックキーにより暗号化して、乱数を認証装置32に送信する(ステップS44)。
【0050】
認証装置32は、パブリックキーにより乱数を複号する(ステップS52)。そして、認証装置32は、プライベートキーにより乱数を暗号化して、乱数を制御装置16に送信する(ステップS53)。
【0051】
制御装置16は、コモンパブリックキーにより乱数を複合し、ステップS43において発生した乱数と取得した乱数とが一致するか否かを判定する(ステップS45)。2つの乱数が一致する場合、本処理はステップS46に進む。2つの乱数が一致しない場合、本処理はステップS47に進む。
【0052】
乱数が一致する場合、制御装置16は、電池30が純正品であると判定する(ステップS46)。この場合、制御装置16は、電動工具10aの起動を許可する。これにより本処理が終了する。
【0053】
ステップS42においてパブリックキーを取得できない場合又はステップS45において乱数が一致しない場合、制御装置16は、電池30が純正品ではないと判定する(ステップS47)。この場合、制御装置16は、電動工具10aの起動を許可しない。これにより本処理が終了する。以上の処理により、電池30が純正品であるか否かの判定が行われる。更に、制御装置16は、電池30が純正品ではない場合、電動工具10aの起動を許可しても良い。この場合、制御装置16は、電池30が非純正品である情報をサーバ110aに対して通信装置18により送信する。
【0054】
次に、電池ユニット14の盗難判定について説明する。制御装置16(第1制御装置)は、記憶装置20が記憶している本体ID情報及び認証装置32(第2記憶装置)が記憶している電池ID情報を通信装置18(第1通信装置)に送信させる(ステップS21)。
【0055】
通信装置116(第2通信装置)は、電動工具10aから送信されてきた本体ID情報及び電池ID情報を受信する。これにより、制御装置112は、本体ID情報及び電池ID情報を取得する(ステップS31)。
【0056】
制御装置112(第2制御装置)は、通信装置116(第2通信装置)が受信した本体ID情報及び電池ID情報と、記憶装置114(第3記憶装置)が記憶している本体使用可否情報及び使用可電池情報とに基づいて、電動工具10aの使用の可否を判定する(ステップS32)。より詳細には、制御装置112は、受信した本体IDと対応するユーザIDを
図5の本体使用可否情報のテーブルから特定する。制御装置112は、受信した電池IDと対応するユーザIDを
図8の使用可電池情報のテーブルから特定する。そして、制御装置112は、特定した2つのユーザIDが一致するか否かを判定する。特定した2つのユーザIDが一致する場合には、電動工具10aが使用可能である。この場合、本処理はステップS33に進む。特定した2つのユーザIDが一致しない場合には、電動工具10aが使用不可能である。この場合、本処理はステップS34に進む。
【0057】
電動工具10aの使用が可能である場合、制御装置112は、電池ユニット14が盗難されていないと判定する。制御装置112(第2制御装置)は、電動工具10aの使用許可通知を制御装置112(第2通信装置)に電動工具10aへ送信させる(ステップS33)。
【0058】
電動工具10aの使用が不可能である場合、制御装置112は、電池ユニット14が盗難されたと判定する。制御装置112(第2制御装置)は、電動工具10aの使用不許可通知を制御装置112(第2通信装置)に電動工具10aへ送信させる(ステップS34)。
【0059】
通信装置18は、使用許可通知又は使用不許可通知を受信する。これにより、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知を取得する(ステップS22)。そして、制御装置16は、電動工具10aを使用できるか否かを判定する(ステップS23)。すなわち、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知のいずれを取得したのかを判定する。
【0060】
制御装置16(第1制御装置)は、電動工具10aの使用許可通知を通信装置18(第1通信装置)がサーバ110aから受信した場合、電動工具10aを使用できるように制御する(ステップS24)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をON状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給される。
【0061】
制御装置16(第1制御装置)は、電動工具10aの使用不許可通知を通信装置18(第1通信装置)がサーバ110aから受信した場合、電動工具10aを使用できないように制御する(ステップS25)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をOFF状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。
【0062】
以上のように、電動工具10aによれば、電池ユニット14が純正品であるか否かを判定できると共に、電池ユニット14が盗難されたか否かを判定できる。
【0063】
(第2変形例)
第2変形例に係る管理システム1bについて説明する。管理システム1bの構造は、管理システム1と同じであるので、
図1を援用する。
図12は、電動工具10bの正面図である。
図13は、電動工具10bのブロック図である。
図14は、電動工具10bの制御装置16の動作を示したフローチャートである。なお、第2変形例に係る管理システム1bについては、第1変形例に係る管理システム1aと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0064】
管理システム1bは、電動工具10bがトリガースイッチ40及び指紋センサ42を備えている点において管理システム1aと相違する。
図12に示すように、トリガースイッチ40は、ユーザが操作するスイッチである。トリガースイッチ40は、本体ユニット12の持ち手部分に設けられている。指紋センサ42は、トリガースイッチ40の表面に設けられている。なお、指紋センサ42は、電動工具10bのうち、ユーザの指が触れられる箇所に設けられていればよい。従って、指紋センサ42は、本体ユニット12又は電池ユニット14に設けられていればよい。本変形例では、指紋センサ42がトリガースイッチ40の表面に設けられることにより、ユーザの指紋をより確実に取得することができる。
【0065】
図13に示すように、トリガースイッチ40は、駆動回路22と電源回路24との間の電力供給ライン上に設けられている。トリガースイッチ40は、スイッチ26と直列に接続されている。従って、スイッチ26がON状態であるときに、トリガースイッチ40がON状態になると、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給される。スイッチ26がON状態であっても、トリガースイッチ40がOFF状態になると、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。
【0066】
制御装置16は、通信装置18、記憶装置20、駆動回路22、スイッチ26及び認証装置32に加え、指紋センサ42の動作を制御する。より詳細には、
図14に示すように、制御装置16は、電動工具10bの使用許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合(電動工具10bが盗難にあっていない場合)に、指紋センサ42にユーザの指紋を取得させない(ステップS26)。これにより、管理システム1bは、電動工具10bが盗難にあっていない場合に、電動工具10bの使いやすさを損なわないようにすることができる。一方、制御装置16は、電動工具10bの使用不許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合(電動工具10bが盗難にあった場合)には、指紋センサ42にユーザの指紋を取得させる(ステップS27)。また、制御装置16は、指紋センサ42が取得したユーザの指紋情報を通信装置18に送信させる(ステップS28)。通信装置116は、電動工具10bから送信されてきたユーザの指紋情報を受信する。これにより、制御装置112は、ユーザの指紋情報を取得する。管理システム1bによれば、電動工具10bを盗んだ者の特定に寄与することができる。
【0067】
(第3変形例)
第3変形例に係る管理システム1cについて説明する。管理システム1cの構造は、管理システム1と同じであるので、
図1を援用する。
図15は、電動工具10cの制御装置16の第1動作を示したフローチャートである。
図16は、電動工具10cの制御装置16の第2動作を示したフローチャートである。
図17は、電動工具10cの制御装置16の第3動作を示したフローチャートである。なお、第3変形例に係る管理システム1cについては、第2変形例に係る管理システム1bと異なる部分のみ説明し、後は省略する。なお、本変形例において、電動工具10bは、指紋センサ42を備えていなくてもよい。
【0068】
管理システム1cは、制御装置16が第1動作、第2動作及び第3動作を行う点において管理システム1bと相違する。以下に、管理システム1cの第1動作、第2動作及び第3動作について説明する。
【0069】
まず、管理システム1cの第1動作について説明する。第1動作は、ユーザが電池ユニット14を本体ユニット12に取り付けることにより開始される。第1動作のその他の動作は、
図15に示すように、電動工具10aの制御装置16の動作と同じであるため、説明を省略する。
【0070】
次に、管理システム1cの第2動作について説明する。第2動作は、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にすることにより開始される。
図16に示すように、制御装置16は、制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中であるか否かを判定する(ステップS61)。制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中である場合、第2動作は、終了する。制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御中である場合、制御装置16は、記憶装置20が記憶している本体ID情報及び認証装置32が記憶している電池ID情報を通信装置18に送信させる(ステップS62)。なお、電動工具10cから送信されてきた本体ID情報及び電池ID情報を受信するサーバ110aの動作は、第1変形例に係るサーバ110aの動作と同じであるため、説明を省略する。
【0071】
通信装置18は、使用許可通知又は使用不許可通知をサーバ110aから受信する。これにより、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知を取得する(ステップS63)。そして、制御装置16は、電動工具10cを使用できるか否かを判定する(ステップS64)。すなわち、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知のいずれを取得したのかを判定する。
【0072】
制御装置16は、電動工具10cの使用許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合、電動工具10cを使用できるように制御する(ステップS65)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をON状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給される。
【0073】
電動工具10cの使用不許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合、第2動作は、終了する。
【0074】
次に、管理システム1cの第3動作について説明する。第3動作は、ユーザがトリガースイッチ40をON状態からOFF状態にすることにより開始される。
図17に示すように、制御装置16は、制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御中であるか否かを判定する(ステップS71)。制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御中である場合、第3動作は、終了する。制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中である場合、制御装置16は、記憶装置20が記憶している本体ID情報及び認証装置32が記憶している電池ID情報を通信装置18に送信させる(ステップS72)。なお、電動工具10cから送信されてきた本体ID情報及び電池ID情報を受信するサーバ110aの動作は、第1変形例に係るサーバ110aの動作と同じであるため、説明を省略する。
【0075】
通信装置18は、使用許可通知又は使用不許可通知をサーバ110aから受信する。これにより、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知を取得する(ステップS73)。そして、制御装置16は、電動工具10cを使用できるか否かを判定する(ステップS74)。すなわち、制御装置16は、使用許可通知又は使用不許可通知のいずれを取得したのかを判定する。
【0076】
電動工具10cの使用許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合、第3動作は、終了する。
【0077】
制御装置16は、電動工具10cの使用不許可通知を通信装置18がサーバ110aから受信した場合、電動工具10cを使用できないように制御する(ステップS75)。具体的には、制御装置16は、スイッチ26をOFF状態に切り替える。これにより、電源回路24が出力した電力は、駆動回路22に供給されない。
【0078】
以上のような電動工具10cにおいても、電動工具10aと同じ効果を奏する。また、管理システム1cによれば、電池ユニット14の盗難判定をより確実に行い、かつ、電動工具10cが盗難にあっていない場合に、電動工具10cの使いやすさを損なわないようにすることができる。より詳細には、通信装置18とサーバ110との間の通信には、数ミリ秒~数秒程度の遅延が発生する。管理システム1cの第1動作は、ユーザが電池ユニット14を本体ユニット12に取り付けることにより開始される。従って、管理システム1cの第1動作は、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にすることにより開始されない。これにより、電動工具10cが盗難にあっていない場合に、トリガースイッチ40のON状態中に、管理システム1cが第1動作を行うことによる遅延が発生することはない。
【0079】
また、管理システム1cの第2動作は、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にすることにより開始される。このとき、制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中である場合、第2動作は、終了する。従って、制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中である場合には、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にしても、通信装置18とサーバ110との間の通信は行われない。これにより、電動工具10cが盗難にあっていない場合に、トリガースイッチ40のON状態中に、管理システム1cが第2動作を行うことによる遅延が発生することはない。
【0080】
一方、制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御中である場合には、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にしたときに、電動工具10cは、電池ユニット14の盗難判定を行う。制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御中である場合、電池ユニット14が盗難中であるケースと、過去に電池ユニット14が盗難されたが、現在は電池ユニット14の真のユーザの元にあるケースと、の2つのケースが考えられる。ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にしたときに、再度、電動工具10cが電池ユニット14の盗難判定を行うことにより、これら2つのケースを判別することができる。
【0081】
また、管理システム1cの第3動作は、ユーザがトリガースイッチ40をON状態からOFF状態にすることにより開始される。従って、管理システム1cの第3動作は、ユーザがトリガースイッチ40をOFF状態からON状態にすることにより開始されない。これにより、電動工具10cが盗難にあっていない場合に、トリガースイッチ40のON状態中に、管理システム1cが第3動作を行うことによる遅延が発生することはない。
【0082】
制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中である場合には、ユーザがトリガースイッチ40をON状態からOFF状態にしたときに、電動工具10cは、電池ユニット14の盗難判定を行う。これにより、制御装置16が電動工具10cを使用できるように制御中であっても、電池ユニット14が盗難中である場合に、制御装置16が電動工具10cを使用できないように制御することができる。
【0083】
以上のように、管理システム1cによれば、電池ユニット14の盗難判定をより確実に行い、かつ、電動工具10cが盗難にあっていない場合に、電動工具10cの使いやすさを損なわないようにすることができる。
【0084】
(その他の実施形態)
本発明に係る電動工具は、電動工具10,10a~10cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。また、電動工具10,10a~10cの構造を組み合わせてもよい。
【0085】
本発明に係る管理システムは、管理システム1,1a~1cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。また、管理システム1,1a~1cの構造を組み合わせてもよい。
【0086】
なお、制御装置16は、電動工具10の電源が投入されたときに、本体ID情報及び電池ID情報を通信装置18に送信させてもよい。
【0087】
なお、通信装置18は、電池用筐体34に収容されていてもよい。
【0088】
なお、制御装置16は、定期的に
図6及び
図10の処理を行ってもよい。
【0089】
なお、ユーザは、無線通信端末210を用いて、電動工具10の使用許可を申請できてもよい。
【0090】
本発明は、以下の構造を備える。
【0091】
(1)
電動工具は、
サーバと通信する第1通信装置と、
第1制御装置と、
を備えており、
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答がない場合に、前記電動工具を使用できないように制御する、
電動工具。
【0092】
(2)
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できる場合に、前記電動工具を使用できるように制御する、
(1)に記載の電動工具。
【0093】
(3)
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できない場合に、前記電動工具を使用できるように制御する、
(1)に記載の電動工具。
【0094】
(4)
前記第1制御装置は、前記第1通信装置から前記第1制御装置への応答があり、かつ、前記第1通信装置が前記サーバと通信できない場合に、前記電動工具の使用回数又は使用時間を制限する、
(3)に記載の電動工具。
【0095】
(5)
前記電動工具は、
本体IDを示す本体ID情報を記憶する第1記憶装置を、
更に備えており、
前記第1制御装置は、前記第1記憶装置が記憶している前記本体ID情報を前記第1通信装置に送信させ、
前記第1制御装置は、前記電動工具の使用許可通知を前記第1通信装置が前記サーバから受信した場合、前記電動工具を使用できるように制御し、前記電動工具の使用不許可通知を前記第1通信装置が前記サーバから受信した場合、前記電動工具を使用できないように制御する、
(1)ないし(4)のいずれかに記載の電動工具。
【0096】
(6)
前記電動工具は、
電池IDを示す電池ID情報を記憶する第2記憶装置を、
更に備えており、
前記第1制御装置は、前記第1記憶装置が記憶している前記本体ID情報及び前記第2記憶装置が記憶している前記電池ID情報を前記第1通信装置に送信させる、
(5)に記載の電動工具。
【0097】
(7)
前記電動工具は、
駆動装置と、
本体用筐体と、
を更に備えており、
前記本体用筐体は、前記第1記憶装置、前記第1通信装置及び前記駆動装置を収容している、
(5)又は(6)に記載の電動工具。
【0098】
(8)
前記電動工具は、
電池と、
前記電池からの電力により駆動する駆動装置と、
電池用筐体と、
を更に備えており、
前記電池用筐体は、前記電池及び前記第2記憶装置を収容している、
(6)に記載の電動工具。
【0099】
(9)
前記第1通信装置は、LPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを介して前記サーバと通信する、
(1)ないし(8)のいずれかに記載の電動工具。
【0100】
(10)
(5)に記載の電動工具と、
前記サーバと、
を備えており、
前記サーバは、
前記電動工具から送信されてきた前記本体ID情報を受信する第2通信装置と、
前記本体ID情報に含まれる前記本体IDと、前記本体IDに対応する前記電動工具の使用の可否とを含んでいる本体使用可否情報を記憶している第3記憶装置と、
前記第2通信装置が受信した前記本体ID情報と前記第3記憶装置が記憶している前記本体使用可否情報とに基づいて、前記電動工具の使用の可否を判定する第2制御装置と、
を備えており、
前記第2制御装置は、前記電動工具の使用許可通知又は前記電動工具の使用不許可通知を前記第2通信装置に前記電動工具へ送信させる、
管理システム。
【0101】
(11)
(6)に記載の電動工具と、
前記サーバと、
を備えており、
前記サーバは、
前記電動工具から送信されてきた前記本体ID情報及び前記電池ID情報を受信する第2通信装置と、
前記本体ID情報に含まれる前記本体IDとユーザIDとが関連付けられた本体使用可否情報、及び、前記電池IDと前記ユーザIDとが関連付けられた使用可電池情報を記憶している第3記憶装置と、
前記第2通信装置が受信した前記本体ID及び前記電池ID情報と、前記第3記憶装置が記憶している前記本体使用可否情報及び前記使用可電池情報とに基づいて、前記電動工具の使用の可否を判定する第2制御装置と、
を備えており、
前記第2制御装置は、前記電動工具の使用許可通知又は前記電動工具の使用不許可通知を前記第2通信装置に前記電動工具へ送信させる、
管理システム。
【符号の説明】
【0102】
1,1a~1c:管理システム
10,10a~10c:電動工具
12:本体ユニット
14:電池ユニット
16,112:制御装置
18,116:通信装置
20,114:記憶装置
22:駆動回路
23:駆動装置
24:電源回路
26:スイッチ
28:本体用筐体
30:電池
32:認証装置
34:電池用筐体
40:トリガースイッチ
42:指紋センサ
110,110a:サーバ
210:無線通信端末