(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032681
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】車両、及びそのバッテリ・エネルギー・ステーションのバッテリ状態に基づく充電管理方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240305BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20240305BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20240305BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20240305BHJP
B60L 53/10 20190101ALI20240305BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20240305BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20240305BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
H02J7/00 B
H02J7/00 P
H02J7/35 K
H02J3/38 110
H02J13/00 301A
H02J13/00 311T
B60L53/10
B60L58/12
B60L53/66
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023137036
(22)【出願日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】111132562
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】侯 一安
(72)【発明者】
【氏名】呉 國禎
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5G503
5H030
5H125
【Fターム(参考)】
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB10
5G064CB21
5G064DA11
5G066AA06
5G066HB09
5G066JB03
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA08
5G503CA10
5G503DA04
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
5H030AS08
5H030FF41
5H030FF52
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC22
5H125BC21
5H125CC06
5H125DD02
5H125EE27
5H125EE51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両の充電ステーションにおいて、電力網を正常に運用し続けるのと同時に、ユーザの需要を満たす充電管理方法を提供する。
【解決手段】複数のバッテリの格納と充電用の電子装置によって実行される車両及びそのバッテリ・エネルギー・ステーションのバッテリ状態に基づく充電管理方法であって、最初に、第1期間内の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。第1期間中の第1充電効率は、固定される。次に、少なくとも1台の車両のバッテリ状態をこの車両から受信する。バッテリ・エネルギー・ステーションの処理ユニットは、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされたかどうかを判定し、第1期間内に所定条件が満たされた場合、第1充電効率を調整し、調整後の第1充電効率でバッテリを充電する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリの格納と充電用の電子装置によって実行される、車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法であって、
前記充電管理方法は、
第1期間内の第1充電効率に従って、前記バッテリを充電するステップであって、前記第1期間中、前記第1充電効率は固定されるステップと、
少なくとも1台の車両のバッテリ状態を前記車両から受信するステップと、
前記バッテリ状態に従って、前記第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定するステップと、
前記第1期間中に前記所定条件が満たされた場合、前記第1充電効率を調整し、前記調整後の第1充電効率に従って、前記バッテリを充電するステップと、を含むことを特徴とする、
充電管理方法。
【請求項2】
前記バッテリ状態に従って、前記第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定する前記ステップは、
前記少なくとも1台の車両のバッテリ電力レベルが閾値より低いかどうかを判定するステップと、
前記バッテリ電力レベルが前記閾値より低い場合、前記第1期間中に前記所定条件が満たされていることを確認するステップと、を含む、請求項1に記載の充電管理方法。
【請求項3】
前記バッテリ状態に従って、前記第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定する前記ステップは、
ある期間にわたり、前記少なくとも1台の車両の前記バッテリ状態を前記車両から受信するステップと、
前記期間中、前記少なくとも1台の車両の前記バッテリ電力レベルが低下し続け、前記閾値を下回ったかどうかを判定するステップと、
前記期間中、前記少なくとも1台の車両の前記バッテリ電力レベルが低下し続け、前記閾値を下回った場合、前記第1期間中に前記所定条件が満たされていることを確認するステップと、を更に含む、請求項2に記載の充電管理方法。
【請求項4】
ある期間にわたり、前記少なくとも1台の車両の車両位置を前記車両から受信するステップと、前記車両位置に基づいて、前記少なくとも1台の車両が前記期間中に移動したかどうかを判定するステップと、前記少なくとも1台の車両が前記期間中に移動した場合、前記バッテリ状態に従って、前記第1期間内に前記所定条件が満たされたかどうかを判定するステップとを更に含む、請求項1に記載の充電管理方法。
【請求項5】
クラウドサーバが、ネットワークを通じて、少なくとも1台の車両の前記バッテリ状態と前記車両位置を受信するステップと、前記少なくとも1台の車両の前記車両位置に従って、前記第1期間中に前記所定条件を満たす前記電子装置を指定するステップであって、前記第1充電効率を調整するステップとを更に含み、前記電子装置は、前記車両位置の所定範囲内に位置している、請求項4に記載の充電管理方法。
【請求項6】
前記電子装置は、無線ネットワークを通じて、前記少なくとも1台の車両の前記バッテリ状態を前記車両から受信し、前記少なくとも1台の車両の前記車両位置は、前記電子装置の所定範囲内にある、請求項1に記載の充電管理方法。
【請求項7】
前記第1期間中に前記所定条件が満たされたかどうかを再度判定し、前記所定条件が満たされない場合、前記第1充電効率に従って、前記バッテリを再充電するステップも更に含む、請求項1に記載の充電管理方法。
【請求項8】
第2期間中、第2充電効率で前記バッテリを充電するステップであって、前記第1充電効率は前記第2充電効率と異なるステップも更に含み、前記第1期間中に前記所定条件が満たされると、調整後の前記第1充電効率は前記第2充電効率と等しくなる、請求項1に記載の充電管理方法。
【請求項9】
前記第1期間はオフピーク期間であり、前記第2期間はピーク期間であり、前記第2充電効率は前記第1充電効率よりも高い、請求項8に記載の充電管理方法。
【請求項10】
バッテリ・エネルギー・ステーションであって、複数のバッテリを含む、バッテリ・ストレージ・システムと、エネルギーモジュールと、前記バッテリ・ストレージ・システム及び前記エネルギーモジュールに結合する処理ユニットとを含み、前記エネルギーモジュールを使用して、第1期間中、第1充電効率に従って前記バッテリを充電し、前記第1期間中、前記第1充電効率は固定され、前記処理ユニットは、少なくとも1台の車両のバッテリ状態を前記車両から受信し、前記バッテリ状態に従って、前記第1期間内の所定条件が満たされているかどうかを判定し、前記第1期間内に前記所定条件が満たされた場合、前記処理ユニットが、前記第1充電効率を調整し、前記エネルギーモジュールを使用して、前記調整後の第1充電効率に従って、前記バッテリを充電する、バッテリ・エネルギー・ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ・エネルギー・ステーション、及び充電管理方法に関し、詳しくは、車両、並びに車両のバッテリ状態を収集し、車両のバッテリ状態に基づいて、充電効率を柔軟に調整してバッテリを充電する、車両のバッテリ・エネルギー・ステーションのバッテリ状態に基づく充電管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護への意識が高まり、電気自動車技術が進歩する中、化石燃料を動力源とする従来の自動車に代わる、電気を動力源とする電気自動車の開発が、自動車分野で徐々に重要な目標となっており、これにより、電気自動車の人気はますます高まっている。電気自動車の走行距離を伸ばして、電気自動車の利用意欲を高めるため、多くの国、又は都市では、充電ステーション、及びバッテリ・エネルギー・ステーションを公共の場所に設置し、電気自動車、及び/又は電動オートバイ向けに充電、又はバッテリ交換を提供することで、電気自動車をもっと便利に利用しやすくする構想を立て始めている。
【0003】
電気自動車の普及に伴って、電力需要も増加することとなる。既存の発電所、及び電力網の刷新には、莫大な費用と時間がかかるため、産業、家庭、公共等、電力を消費する様々な分野を絶え間なく充足させるというニーズは、既存の電力網に甚大な負担をかけ、ひいては、停電のリスクを高めることになる。電力網の危機を受けて、発電所、並びに、充電ステーション/バッテリ・エネルギー・ステーションの所有者等の消費者は、電力網での電力消費を管理するために、電力デマンドレスポンス等のエネルギー規制協定で協調することができる。
【0004】
一方、電気事業者によっては、ピーク時とオフピーク時の充電、又はバッテリ需要が異なる場合がある。例えば、電動オートバイのバッテリ需要は、ピーク中の方がオフピーク中よりも高い。ピーク時間中には、バッテリ・エネルギー・ステーションは、バッテリを最短でフル充電するために、バッテリを高速で充電する必要がある。しかし、オフピーク時間中、つまり、バッテリ需要が高くない場合、バッテリ・エネルギー・ステーションは、代わりにバッテリを低速で充電して、コストを節約することができる。電力網を正常に運用し続けるのと同時に、ユーザの需要をいかに満たすかは、同業界にとって解決すべき喫緊の課題である。
【0005】
先行技術1として、関連技術の特許文献1では、「An adapter power supply identification system and a charging method thereof」を開示している。このシステムは、少なくとも1つの充電アダプタデバイス、1つの充電プラグ、並びに少なくとも1つのサーバを含み、充電されるべき電気自動車デバイス、又は他の電子デバイスの所有者を必ず認証してから、充電する。しかし、先行技術1では、充電ステーションを設置する必要はなく、どの店舗からでも充電サービスを受けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【0007】
上記を鑑みて、本発明では、車両、及びそのバッテリ・エネルギー・ステーションのバッテリ状態に基づく充電管理方法を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションは、複数のバッテリ、エネルギーモジュール、及び処理ユニットを含むバッテリ・ストレージ・システムを備える。処理ユニットは、バッテリ・ストレージ・システム、及びエネルギーモジュールに結合し、エネルギーモジュールを使用して、第1期間中の第1充電効率に従ってバッテリを充電し、第1期間内の第1充電効率は固定されている。処理ユニットは、少なくとも1台の車両からバッテリ状態を受信し、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされるかどうかを判定する。第1期間内に所定条件が満たされた場合、処理ユニットが、第1充電効率を調整し、エネルギーモジュールを使用して、調整後の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。
【0009】
車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法という、本発明の一実施形態は、複数のバッテリの格納と充電で使用される、電子装置によって実行される。最初に、第1期間内の第1充電効率に従って、バッテリを充電し、第1期間中の第1充電効率は固定される。次に、少なくとも1台の車両のバッテリ状態をこの車両から受信し、バッテリ状態に従って、第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定する。第1期間中に所定条件が満たされた場合、第1充電効率を調整し、調整後の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。
【0010】
幾つかの実施形態において、バッテリ状態に従って、第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定することは、車両のバッテリの電力レベルが閾値より低いかどうかを判定することで実行される。バッテリ電力レベルが閾値より低い場合、第1期間中に所定条件が満たされていることを確認する。
【0011】
幾つかの実施形態において、ある期間にわたり、車両のバッテリ状態をこの車両から受信し、その期間中、車両のバッテリ電力レベルが低下し続け、閾値を下回ったかどうかを判定する。この期間中、車両のバッテリ電力レベルが低下し続け、閾値を下回った場合、第1期間中に所定条件が満たされていることを確認する。
【0012】
幾つかの実施形態において、ある期間にわたり、少なくとも1台の車両の車両位置をこの車両から受信し、車両位置に基づいて、少なくとも1台の車両がその期間中に移動したかどうかを判定する。車両がこの期間中に移動した場合、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされたかどうかを判定する。
【0013】
幾つかの実施形態において、クラウドサーバが、ネットワークを通じて、車両のバッテリ状態、及び車両位置をこの車両から受信し、車両位置に従って、第1期間中に所定条件が満たされている場合、第1充電効率を調整する電子装置を指定する。この電子装置は、車両位置から所定範囲内に位置している。
【0014】
幾つかの実施形態において、電子装置は、無線ネットワークを通じて、車両のバッテリ状態を車両から受信し、車両の車両位置は、電子装置の所定範囲内にある。
【0015】
幾つかの実施形態において、第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを再度判定し、所定条件が満たされない場合、第1充電効率に従って、バッテリを再充電する。
【0016】
幾つかの実施形態において、第2期間中、第2充電効率に従ってバッテリを充電し、第1充電効率は第2充電効率と異なり、第1期間中に所定条件が満たされると、調整後の第1充電効率は第2充電効率と等しくなる。
【0017】
幾つかの実施形態において、第1期間はオフピーク期間であり、第2期間はピーク期間であり、第2充電効率は第1充電効率よりも高い。
【0018】
本発明の上記方法は、符号化された方法で存在してもよい。プログラムコードが機械によってロード、実行されると、この機械は本発明を実装するためのデバイスとなる。
【0019】
本発明の上記の目的、特徴及び利点をより理解しやすくするために、添付の図面と共に、以下の実施形態を以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す概略図である。
【
図2】本発明の別の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す概略図である。
【
図3】本発明の別の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。
【
図5】本発明の別の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。
【
図6】本発明の別の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る所定条件を満たしたかどうかを判定する方法を示す流れ図である。
【
図8】本発明の別の実施形態に係る所定条件を満たしたかどうかを判定する方法を示す流れ図である。
【
図9】本発明の別の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す。本発明の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーション100は、電子装置に適用できる。図で見られるように、バッテリ・エネルギー・ステーション100は少なくとも、バッテリ・ストレージ・システム110、エネルギーモジュール120、ネットワーク接続ユニット130、並びに処理ユニット140を含む。バッテリ・ストレージ・システム110は、複数のバッテリ112を収容し、前記バッテリ112を選択的にロック、又は解放可能とする特定の機構(図示せず)を有する。バッテリ・エネルギー・ステーション100は、電動オートバイ、又は電気自動車等、少なくとも1つの電気デバイス用のバッテリを提供することができる。処理ユニット140からの信号に従って、電力をバッテリ・エネルギー・ステーション100に供給し、バッテリ112を充電するための総電流を取得するよう、エネルギーモジュール120は、電力網(図示せず)へと電気的に結合することができる。バッテリ・ストレージ・システム110は、各バッテリ112に対応する充電モジュールを含むことができ、充電モジュールは、対応するバッテリを充電するための上限電流及び/又は下限電流を有することに留意されたい。留意すべき点として、実施形態によっては、エネルギーモジュール120は、電力網によりバッテリ・エネルギー・ステーション100に供給される総電流を能動的に検出し、対応する総電流情報について、処理ユニット140に通知することができる。ネットワーク接続ユニット130をネットワークに接続することで、バッテリ・エネルギー・ステーション100はネットワーク接続機能を得ることができる。幾つかの実施形態において、ネットワーク300は、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、並びにWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークでよい。処理ユニット140は、バッテリ・エネルギー・ステーション100内のすべてのハードウェア及びソフトウェアの動作を制御し、本発明の車両のバッテリ状態に基づいて、充電管理方法を実行することができ、これについては、以下で詳述する。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す。本発明の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーション100は、電子装置に適用できる。図で見られるように、バッテリ・エネルギー・ステーション100は少なくとも、バッテリ・ストレージ・システム110、エネルギーモジュール120、ネットワーク接続ユニット130、処理ユニット140,並びに無線ネットワーク接続ユニット150を含む。同様に、バッテリ・ストレージ・システム110は、複数のバッテリ112を収容し、前記バッテリ112を選択的にロック、又は解放可能とする特定の機構(図示せず)を有する。バッテリ・エネルギー・ステーション100は、電動オートバイ、又は電気自動車等、少なくとも1つの電気デバイス用のバッテリを提供することができる。処理ユニット140からの信号に従って、電力をバッテリ・エネルギー・ステーション100に供給し、バッテリ112を充電するための総電流を取得するよう、エネルギーモジュール120は、電力網(図示せず)へと電気的に結合することができる。バッテリ・ストレージ・システム110は、各バッテリ112に対応する充電モジュールを含むことができ、充電モジュールは、対応するバッテリを充電するための上限電流及び/又は下限電流を有することに留意されたい。同様に、実施形態によっては、エネルギーモジュール120は、電力網によりバッテリ・エネルギー・ステーション100に供給される総電流を能動的に検出し、対応する総電流情報について、処理ユニット140に通知することができる。ネットワーク接続ユニット130をネットワークに接続することで、バッテリ・エネルギー・ステーション100はネットワーク接続機能を得ることができる。幾つかの実施形態において、ネットワークは、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、並びにWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークでよい。処理ユニット140は、バッテリ・エネルギー・ステーション100内のすべてのハードウェア及びソフトウェアの動作を制御し、本発明のバッテリ・エネルギー・ステーションのユーザインターフェイス管理方法を実行することができ、これについては、以下で詳述する。無線ネットワーク接続ユニット150は、Bluetooth、又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを能動的、あるいは受動的に検出することができる。無線ネットワークを通じて、無線ネットワーク接続ユニット150は、ユーザのモバイルデバイス又はユーザの車両の車両コントローラ等の電子デバイスと接続することができる。
【0023】
図3は、本発明の別の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーションを示す。同様に、本発明の実施形態に係るバッテリ・エネルギー・ステーション100は、電子装置に適用可能であり、電動オートバイ、又は電気自動車等、少なくとも1つの電気デバイスに提供できる複数のバッテリを備える。バッテリ・エネルギー・ステーション100は、
図1又は
図2で示す部品と同様の部品を有することができるので、ここでは繰り返さないことにする。バッテリ・エネルギー・ステーション100は、ネットワーク接続ユニット130を使用して、有線ネットワーク、電気通信ネットワーク、並びにWi-Fiネットワークのような無線ネットワーク等のネットワーク300を通じて、クラウドサーバ200に接続することができる。幾つかの実施形態では、クラウドサーバ200が、同じ場所又は異なる場所に位置する他のバッテリ・エネルギー・ステーションを同時に管理できることに留意されたい。上記のように、バッテリ・エネルギー・ステーション100のエネルギーモジュール120は、電力網によりバッテリ・エネルギー・ステーション100に供給される総電流を能動的に検出し、対応する総電流情報について、処理ユニット140に通知することができる。幾つかの実施形態において、同様に、クラウドサーバ200は、ネットワーク300を通じて、対応する総電流情報について、バッテリ・エネルギー・ステーション100に通知することもできる。幾つかの実施形態において、さらに、クラウドサーバ200は、ネットワーク300を通じて、ピーク時間、及びオフピーク時間等の様々な期間の関連情報をバッテリ・エネルギー・ステーション100に送信することもできる。バッテリ・エネルギー・ステーション100は、受信した情報に従って、関連する動作を実行することができる。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法は、複数のバッテリの格納と充電で使用される、
図1、又は
図2のバッテリ・エネルギー・ステーション等の電子装置によって、実行される。
【0025】
最初に、ステップS410で、第1期間中の第1充電効率に従って、バッテリを充電し、第1期間中の第1充電効率は固定される。例えば、バッテリ/充電モジュールごとに必要、又は許容される最大電流は17Aであり、バッテリ/充電モジュールごとに必要、又は許容される最小電流は6Aである。幾つかの実施形態において、第1期間はオフピーク期間でよく、第1充電効率は前述の最低電流を適用できる。幾つかの実施形態において、クラウドサーバは、ネットワークを通じて、第1期間に対応する情報をバッテリ・エネルギー・ステーションに送信することができることに留意されたい。ステップS420において、少なくとも1台の車両のバッテリ状態をこの車両から受信する。幾つかの実施形態では、対応する車両のバッテリ状態は、バッテリ識別データ、バッテリ電力レベル、電力比、及び/又はバッテリ寿命情報等を含められることに留意されたい。さらに、幾つかの実施形態において、電気通信ネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態をクラウドサーバに送信することができる。幾つかの実施形態において、Bluetoothネットワーク又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態を電子装置に送信することができる。次に、ステップS430で、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされたかどうかを判定する。注意すべき点として、幾つかの実施形態では、複数の車両のバッテリ状態を受信すると、複数の車両のバッテリ状態に従って、第1期間内の所定条件が満たされるかどうかを、同時に判定することができる。注意すべき点として、様々な要件、及び用途に応じて、所定条件を設計可能であり、これから、所定条件の例について説明するが、本発明における条件は、これに限定されるものではない。第1期間中に所定条件を満たさない場合(ステップS440の「いいえ」)、処理フローはステップS410に戻る。第1期間中に所定条件が満たされた場合(ステップS440の「はい」)、ステップS450で、第1充電効率を調整し、ステップS460で、調整後の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。幾つかの実施形態において、調整後の第1充電効率が、調整前の第1充電効率よりも高くなることに留意されたい。
【0026】
図5は、本発明の別の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。本発明の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法は、複数のバッテリの格納と充電で使用される、
図1、又は
図2で見られるバッテリ・エネルギー・ステーション等の電子装置によって、実行される。
【0027】
まず、ステップS510で、第1期間中の第1充電効率に従って、バッテリを充電し、第1期間中の第1充電効率は固定される。幾つかの実施形態において、第1期間はオフピーク期間でよく、第1充電効率は前述の最低電流を適用できる。同様に、幾つかの実施形態において、クラウドサーバは、ネットワークを通じて、第1期間に対応する情報をバッテリ・エネルギー・ステーションに送信できる。ステップS520で、少なくとも1台の車両のバッテリ状態をこの車両から受信する。同様に、幾つかの実施形態では、対応する車両のバッテリ状態は、バッテリ識別データ、バッテリ電力レベル、電力比、及び/又はバッテリ寿命情報等を含められる。さらに、幾つかの実施形態において、電気通信ネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態をクラウドサーバに送信することができる。幾つかの実施形態において、Bluetoothネットワーク又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態を電子装置に送信することができる。次に、ステップS530で、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされたかどうかを判定する。注意すべき点として、幾つかの実施形態では、複数の車両のバッテリ状態を受信すると、複数の車両のバッテリ状態に従って、第1期間内の所定条件が満たされるかどうかを、同時に判定することができる。注意すべき点として、様々な要件、及び用途に応じて、所定条件を設計可能であり、これから、所定条件の例について説明するが、本発明における条件は、これに限定されるものではない。第1期間中に所定条件を満たさない場合(ステップS540の「いいえ」)、処理フローはステップS510に戻る。第1期間内に所定条件が満たされた場合(ステップS540の「はい」)、ステップS550で、第1充電効率を調整し、ステップS560で、調整後の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。同様に、幾つかの実施形態において、調整後の第1充電効率の方が、調整前の第1充電効率よりも高くなる。その後、ステップS570で、第1期間中に受信したバッテリ状態に従って、所定条件が満たされているかどうかを再度判定する。依然として所定条件を満たす場合(ステップS570の「はい」)、フローはステップS560に戻る。所定条件を満たさない場合(ステップS570の「いいえ」)、処理フローはステップS510に戻り、バッテリは第1充電効率で再充電される。
【0028】
図6は、本発明の別の実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す流れ図である。本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法は、複数のバッテリの格納と充電で使用される、
図1、又は
図2のバッテリ・エネルギー・ステーション等の電子装置によって、実行される。
【0029】
最初に、ステップS610で、現在時刻を取得し、現在時刻が第1期間、又は第2期間であるかを判定する。電子装置はネットワークを通じてクラウドサーバに接続することができ、クラウドサーバは第1期間及び第2期間の対応する情報を受信する。ステップS620等で、現在時刻が第2期間である場合、第2期間中の第2充電効率に従って、バッテリを充電する。幾つかの実施形態において、第2充電効率は、バッテリ/充電モジュールごとに必要とされるか、又は許容される最高電流でよいことに留意されたい。ステップS630等で、現在時刻が第1期間である場合、第1期間中の第1充電効率に従って、バッテリを充電し、第1期間内の第1充電効率は固定される。幾つかの実施形態において、第1期間はオフピーク期間であり、第2期間はピーク期間でよいことに留意されたい。第1充電効率と第2充電効率は異なり、第2充電効率の方が第1充電効率よりも高い。幾つかの実施形態において、第1充電効率は、バッテリ/充電モジュールごとに必要とされるか、又は許容される最低電流を適用できる。ステップS640で、少なくとも1台の車両のバッテリ状態をこの車両から受信する。同様に、幾つかの実施形態では、対応する車両のバッテリ状態は、バッテリ識別データ、バッテリ電力レベル、電力比、及び/又はバッテリ寿命情報等を含められる。さらに、幾つかの実施形態において、電気通信ネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態をクラウドサーバに送信することができる。幾つかの実施形態において、Bluetoothネットワーク又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを通じて、対応する車両のバッテリ状態を電子装置に送信することができる。次に、ステップS650で、バッテリ状態に従って、第1期間内に所定条件が満たされたかどうかを判定する。注意すべき点として、幾つかの実施形態では、複数の車両のバッテリ状態を受信すると、複数の車両のバッテリ状態に従って、第1期間内の所定条件が満たされるかどうかを、同時に判定することができる。注意すべき点として、様々な要件、及び用途に応じて、所定条件を設計可能であり、これから、所定条件の例について説明するが、本発明における条件は、これに限定されるものではない。第1期間中に所定条件を満たさない場合(ステップS660の「いいえ」)、処理フローはステップS610に戻る。第1期間内に所定条件が満たされた場合(ステップS660の「はい」)、ステップS670で、第1充電効率を調整し、ステップS680で、調整後の第1充電効率に従って、バッテリを充電する。同様に、幾つかの実施形態において、調整後の第1充電効率の方が、調整前の第1充電効率よりも高くなる。その後、ステップS690で、第1期間内に受信したバッテリ状態に従って、所定条件が満たされているかどうかを再度判定する。依然として所定条件を満たす場合(ステップS690の「はい」)、処理フローはステップS680に戻る。所定条件を満たさない場合(ステップS690の「いいえ」)、処理フローはステップS610に戻る。
【0030】
前述したように、様々な要求及び用途に応じて、所定条件を設計することができる。所定条件に関する2つの例を、説明のために以下で例示する。
【0031】
図7は、本発明の一実施形態に係る所定条件を満たしたかどうかを判定する方法を示す。本実施形態において、バッテリ電力レベルに従って、所定条件を満たしているかどうかを判定することができる。最初に、ステップS710で、車両のバッテリ電力レベルが20%等の閾値より低いかどうかを判定する。バッテリ電力レベルが閾値を下回らない場合(ステップS720の「いいえ」)、処理フローを終了する。バッテリ電力レベルが閾値を下回った場合(ステップS720の「はい」)、ステップS730で、第1期間中に所定条件が満たされていることを確認する。
【0032】
図8は、本発明の一実施形態に係る所定条件を満たしたかどうかを判定する方法を示す。本実施形態において、バッテリ電力レベルに従って、所定条件を満たしているかどうかを判定することができる。最初に、ステップS810で、ある期間にわたり、車両のバッテリ状態をこの車両から受信し、ステップS820で、その期間中、車両のバッテリ電力レベルが低下し続け、閾値を下回ったかどうかを判定する。その期間中、車両のバッテリ電力レベルが低下し続けないか、又は、バッテリ電力レベルが閾値を下回らない場合(ステップS830の「いいえ)」、処理フローは終了する。その期間中、車両のバッテリ電力レベルが低下し続け、閾値よりも低くなった場合(ステップS830の「はい」)、ステップS840等で、第1期間中に所定条件が満たされていることを確認する。
【0033】
本発明が、所定条件を決定する前述の例に限定されるものではないことに留意されたい。様々な要求及び用途に応じて、所定条件を設計することができる。
【0034】
図9は、本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法を示す。本発明の一実施形態に係る車両のバッテリ状態に基づく充電管理方法は、複数のバッテリの格納と充電で使用される、
図1、又は
図2のバッテリ・エネルギー・ステーション等の電子装置によって、実行される。
【0035】
最初に、ステップS910で、ある期間にわたり、車両の車両位置をこの車両から受信し、ステップS920で、車両位置に基づいて、少なくとも1台の車両がその期間中に移動したかどうかを判定する。とりわけ、幾つかの実施形態において、電気通信ネットワーク等の無線ネットワークを介して、少なくとも1台の車両の車両位置をクラウドサーバに送信することができる。幾つかの実施形態において、Bluetoothネットワーク又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを介して、少なくとも1台の車両の車両位置を電子装置に送信することができる。その期間中に少なくとも1台の車両が移動しなかった場合(ステップS930の「いいえ」)、処理フローは終了する。つまり、車両が移動していない場合、車両は使用されていないと見なされ、バッテリ交換の必要はない。その期間中に車両が移動した場合(ステップS930における「はい」)、ステップS940で、バッテリ状態に従って、第1期間中に所定条件が満たされたかどうかを判定する。つまり、
図4、
図5、及び/又は
図6の実装例を実施する。
【0036】
幾つかの実施形態では、ネットワークを通じてクラウドサーバが車両のバッテリ状態及び車両位置を車両から受信すると、関連する決定及び調整を実施する必要性により、車両位置に従って、電子装置(バッテリ交換ステーション)を目的地として指定できることを、述べておく必要がある。この電子装置は、車両位置から所定範囲内に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、Bluetoothネットワーク又はWi-Fiネットワーク等の無線ネットワークを通じて、電子装置(バッテリ交換ステーション)が、車両のバッテリ状態と車両位置を車両から直接受信すると、車両位置は電子装置の所定範囲内にある。
【0037】
したがって、本発明の車両及びそのバッテリ・エネルギー・ステーションのバッテリ状態に基づく充電管理方法により、車両のバッテリ状態及び/又は位置を収集することができる。また、車両のバッテリ状態及び/又は位置に基づいて、充電効率を柔軟に調整してバッテリを充電することができるため、様々な期間中の電力需要の下で、数多くの用途を満たすことができる。
【0038】
本発明の方法、又はその特定の形態あるいは一部は、プログラムコードの形態であってもよい。プログラムコードは、フロッピーディスク、CD-ROM、ハードディスク、あるいは、他の機械可読(例えば、コンピュータ可読)記憶媒体等の物理媒体、又は外部形態に限定されないコンピュータプログラム製品に含まれてもよく、コードがコンピュータ等の機械によってロード、実行されると、その機械は本発明に関与するデバイスとなる。コードは、ワイヤ又はケーブル、光ファイバ、あるいは他の送信形態等の何らかの送信媒体を介して送信される場合もあり、コードがコンピュータ等の機械で受信、ロード、実行されると、その機械は本発明で使用するデバイスとなる。汎用処理ユニットに実装された場合、処理ユニットと組み合わされたコードは、特定論理回路の用途と同様に動作する独自のデバイスを提供する。
【0039】
一推奨実施形態によって本発明を上記のように開示してきたが、これは、本発明を限定することを意図するものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、一定の変更及び修正を行うことができ、したがって、本発明の保護範囲は、本明細書内で定められる添付の特許請求の範囲に従うものとする。