(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032695
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】自動電気圧力炊飯器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
A47J27/00 103C
A47J27/00 109R
A47J27/00 109S
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138945
(22)【出願日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108740
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108741
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108742
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108743
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108744
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0108745
(32)【優先日】2022-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518096010
【氏名又は名称】クク エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】キム、ソク
(72)【発明者】
【氏名】シン、ユジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウォンジュ
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA03
4B055AA08
4B055BA03
4B055BA07
4B055CA36
4B055CC17
4B055CD10
4B055EA01
4B055EA03
4B055EA08
4B055GA01
4B055GA04
4B055GB21
4B055GB39
4B055GC40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動炊事時に蒸気の漏出を感知して、蒸気の漏洩が感知されると炊事の進行を中断する自動電気圧力炊飯器を提供する。
【解決手段】自動炊事時に蒸気の漏出を感知して、蒸気の漏洩が感知されると炊事の進行を中断する自動電気圧力炊飯器において、炊飯がなされる内釜12が装着される本体10、本体を開閉する蓋20、蓋に結合されて内釜の上部を密閉する内釜蓋20b、本体に投入される水を貯蔵する水桶700、本体に投入される米を貯蔵する米びつ600、水桶で提供する水を内釜に移送する水移送管、米びつで提供する米を内釜に移送する米移送管、内釜蓋に形成されて米移送管を通じて移送された米を内釜に投入する米投入口、内釜蓋に形成されて移送管を通じて移送された水を前記内釜に投入する水取り出し口を含むことを特徴とする、自動電気圧力炊飯器を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯がなされる内釜が装着される本体、
前記本体を開閉する蓋、
前記蓋に結合されて前記内釜の上部を密閉する内釜蓋、
前記本体に投入される水を貯蔵する水桶、
前記本体に投入される米を貯蔵する米びつ、
前記水桶で提供する水を前記内釜に移送する水移送管、
前記米びつで提供する米を前記内釜に移送する米移送管、
前記内釜蓋に形成されて前記米移送管を通じて移送された米を前記内釜に投入する米投入口、
前記内釜蓋に形成されて前記水移送管を通じて移送された水を前記内釜に投入する水取り出し口、を含む、
自動電気圧力炊飯器。
【請求項2】
前記本体が結合され、前記水桶が結合され水の投入を制御する水桶結合部と、前記米びつが結合される米びつ結合部を含むベースを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項3】
前記米びつ結合部は、前記米びつに吐出された米が前記米移送管に流入する前に米が一時的に留まる米吸入部を具備し、
前記米びつから吐出された米が前記米移送管に沿って前記内釜の内部に投入されるように吸入圧を発生させる吸入ファン、
前記米移送管を通じての米の移送可能有無を判別するマイコン、
前記米吸入部の下側に備えられて水分値を検出する静電容量センサ、
を含み、
前記マイコンは前記静電容量センサが測定した水分値が許容範囲以内であるかを判断し、前記水分値が許容範囲から外れた場合、正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項2に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項4】
前記米びつと前記米びつ結合部の間に設置され、穀物を混合計量して穀物を吐出できる計量器、および、
前記自動電気圧力炊飯器の機能を制御するマイコン、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項5】
前記米びつは複数個のホールを具備し、
前記計量器は、複数個に区画された計量室を具備し、前記米びつに備えられた前記複数個のホールのうちいずれか一つと重なる位置に回転可能に設置される主計量器と、複数個に区画された計量室を具備し、前記米びつに備えられた前記複数個のホールのうち残りと重なる位置に設置され、前記主計量器に対して一方向の回転のみ可能に設置される補助計量器を具備し、
前記主計量器および前記補助計量器の下部に設置され、前記米びつから前記主計量器および前記補助計量器に流入した穀物を吐出する吐出口が備えられた計量器ハウジング、および、
前記主計量器を両方向に回転させることができるモータ、をさらに含み、
前記モータの回転方向により前記主計量器のみ利用するか、前記主計量器と前記補助計量器をすべて利用できることを特徴とする、請求項4に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項6】
前記水桶は第1水流出口、前記第1水流出口の周囲に下方に突出形成された第1結合水路および前記水流出口を貫通する第1チェックバルブおよび前記第1水流出口を閉鎖する方向に前記第1チェックバルブを加圧する第1圧縮スプリングを具備し、
前記水桶結合部は前記第1結合水路が挿入される第2結合水路、水を前記水移送管側に排出する第2水流出口、前記第2水流出口を貫通する第2チェックバルブおよび前記第2水流出口を閉鎖する方向に前記第2チェックバルブを加圧する第2圧縮スプリングを具備し、
前記水桶が前記水桶結合部に結合される時に前記第1チェックバルブと前記第2チェックバルブが開放されることを特徴とする、請求項2に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項7】
前記水桶結合部は前記第2水流出口と連結される給水パイプ、前記給水パイプと前記水移送管の間に設置され、水を前記内釜側に供給するポンプをさらに含み、
前記水桶の水は前記第1水流出口を通じて前記水桶から流出して前記第2水流出口、前記給水パイプ、前記ポンプおよび前記水移送管を順に通過して前記内釜に流れることを特徴とする、請求項6に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項8】
前記水桶結合部には前記水桶の周囲に形成される水溜まり部が備えられ、
前記水溜まり部は、前記第2結合水路の周囲に備えられることを特徴とする、請求項6に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項9】
前記米投入口に結合されるサイクロン米分離器、
前記米びつから吐出された米が前記米移送管に沿って前記内釜の内部に投入されるように吸入圧を発生させる吸入ファン、
前記サイクロン米分離器と前記吸入ファンを連結する空気吸入管、
前記サイクロン米分離器の軸方向を貫通して前記米投入口を開閉するバルブ、
前記バルブの上端を加圧するリンクおよび前記リンクを回転させるアクチュエータを具備するバルブ開閉装置、および、
正常な作動条件で前記吸入ファンの作動を感知して、前記米移送管を通じての米の移送可能有無を判断するマイコン、を含み、
前記米移送管は前記米びつと連結され、前記サイクロン米分離器の接線方向に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項10】
前記水取り出し口に設置されて蒸気の漏出を防止する二重チェックバルブを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項11】
前記二重チェックバルブには、正常炊飯時より設定温度以上の高温であるかどうかを感知するための第2温度センサが設置されることを特徴とする、請求項10に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項12】
前記二重チェックバルブは、
プレート状であり、給水部を具備する上部パーツ、上下移動によって前記上部パーツの前記給水部を開放および閉鎖するチェックバルブ、前記上部パーツに結合され、内部に前記チェックバルブが上下移動可能に設置され、前記給水部を通じて流入した水が出水されるように流路および出水部を具備する下部パーツおよび前記下部パーツと前記チェックバルブに両端が固定され、前記チェックバルブが前記給水部を閉鎖する方向に前記チェックバルブを加圧する弾性部材を含み、
前記チェックバルブは、前記上部パーツの前記給水部を開放および閉鎖する第1パーツと前記下部パーツの前記出水部を開放および閉鎖する第2パーツを具備することを特徴とする、請求項10に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項13】
正常炊飯時より設定温度以上の高温であるかどうかを感知するための第2温度センサの少なくとも一部が前記給水部内に突出するように設置されることを特徴とする、請求項12に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項14】
前記米投入口に設置される第1温度センサ、
前記水取り出し口に設置される第2温度センサ、
前記第1温度センサおよび前記第2温度センサのうち少なくともいずれか一つの温度センサで正常炊飯時より設定温度以上の高温が感知されると、蒸気が漏洩すると判断して炊事の進行を中断し、故障案内の通知をするマイコン、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項15】
前記水桶の漏水が感知されると炊事の進行を中断するマイコンを含み、
前記水桶が結合される水桶結合部には前記水桶の周囲に形成される水溜まり部が備えられ、前記水溜まり部には漏水感知のためのセンサが設置され、
マイコンは前記センサが漏水を感知すると正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項16】
前記米投入口には、ホッパ型の第1パーツ、前記米移送管が連結される第2パーツ、空気吸入管が連結される第3パーツおよび前記第1パーツの下端に付着され開閉ホールを形成するシーリング材を具備し、前記第2パーツは前記第1パーツと前記第3パーツを連通させる連通ホールを具備するサイクロン米分離器が備えられたことを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項17】
前記第1パーツ内に少なくとも一部が突出するように設置された第1温度センサ、
前記第1温度センサで正常炊飯時より設定温度以上の高温が感知されると、蒸気が漏洩すると判断して炊事の進行を中断し、故障案内の通知をするマイコン、を含むことを特徴とする、請求項16に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項18】
正常な作動条件でのみ自動炊事を進めるように制御するマイコンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項19】
前記米びつから吐出された米が前記米移送管に沿って前記内釜の内部に投入されるように吸入圧を発生させる吸入ファン、をさらに含み、
前記マイコンは前記吸入ファンの電流値またはRPMを測定して、設定条件より電流値が低くなったり、RPMが設定条件より高くなる場合、前記米移送管が前記正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項20】
前記蓋に設置され、前記内釜蓋が前記内釜を密閉するようにロックおよびロック解除するロッキング装置、をさらに含み、
前記マイコンは前記内釜がロック解除状態の時に前記正常な作動条件から外れたと判断し、前記ロッキング装置を作動させて前記内釜をロックした後、自動炊事を進めることを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項21】
前記内釜は磁性体で製造され、
前記内釜の近接の有無を感知する磁力感知部、をさらに含み、
前記マイコンは前記磁力感知部の出力信号により前記内釜の装着有無を判断し、前記内釜が装着されていない場合、前記正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項22】
前記内釜の温度を感知する温度センサ、をさらに含み、
前記マイコンは前記内釜を加熱し、所定の時間間隔で温度変化を感知して前記内釜に内容物の有無を判断し、前記内釜に内容物がある場合、前記正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項23】
前記米びつは貯蔵された穀物の残余量を感知するセンサ、をさらに含み、
前記マイコンは貯蔵された穀物の残余量が炊事に要求される穀物量より小さい場合、前記正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項24】
前記水桶と前記水移送管が結合され、前記水桶周囲に形成される水溜まり部を具備する水桶結合部、をさらに含み、
前記水溜まり部には漏水感知のためのセンサが設置され、
前記マイコンは前記漏水感知のためのセンサが漏水を感知すると前記正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止することを特徴とする、請求項18に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項25】
前記水桶結合部に設置され、前記水移送管を通じて前記水桶から水を前記内釜側に供給するポンプ、をさらに含み、
前記マイコンは漏水感知時に前記ポンプを作動させて前記水桶内の水をすべて前記内釜に排出させることを特徴とする、請求項24に記載の自動電気圧力炊飯器。
【請求項26】
前記自動電気圧力炊飯器は排水機能を設定することができ、前記マイコンは排水機能が設定されると前記ポンプを作動させて前記水移送管内に残存する水をすべて前記内釜に排出することを特徴とする、請求項25に記載の自動電気圧力炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動電気圧力炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気炊飯器は使用者が望むだけの米と水を内釜の中に直接入れて炊飯し、米と水の比率が一定であってこそおいしいご飯を炊くことができた。米と水の比率を合わせることに熟練していない使用者のために、最近では指定した容量に合うように定量の米と水を自動で投入して炊飯できる自動炊飯器が発売された。
【0003】
自動電気圧力炊飯器は、米びつと水桶に予め穀物と水を貯蔵した状態で、米移送管および水移送管と、米移送のための吸入圧を提供するために吸入ファンと米投入構造を連結する空気吸入管等を通じて米と水を内釜内に投入する構造を有する。
【0004】
したがって、米移送管および水移送管と、米移送のための吸入圧を提供するために吸入ファンと米投入構造を連結する空気吸入管などの一般の圧力炊飯器に比べて、蒸気が漏洩され得る経路がさらに多い。したがって、この経路を通じて蒸気が漏洩することを迅速に感知して自動炊事を中断しないか、蒸気が漏洩することを確実に防止しなければ、自動電気圧力炊飯器に設置された部品と管路を損傷させる可能性がある。
【0005】
したがって、自動電気圧力炊飯器の蒸気の漏洩を感知し、蒸気の漏洩を防止できる構造の開発が要求される。
【0006】
また、水桶を水桶結合部に長期間に亘って結合と分離を繰り返していれば、漏水防止リングの摩耗、破損、破裂、異物の流入などによって漏水が発生し得る。または水桶が破損する場合にも漏水が発生し得る。漏水が発生する場合、水桶内の水がすべて漏水されるまで継続して漏水が起きることになるので、過量の漏水による追加的な問題まで発生する可能性がある。したがって、水桶の漏水を感知し、これに対応できる構造の開発が要求される。
【0007】
また、米びつに濡れた米が投入されたり、水などの液体が混入したり、米が濡れた状態で米を移送させると、濡れた米が米移送管や米吸入部、バルブのような投入経路にくっついて管路を詰まらせる機構的な問題を起こし得る。また、投入経路上に濡れたまま残留する米には細菌やかびなどが繁殖できるため、衛生的な問題を起こし得る。したがって、米びつに濡れた米や液体が混入することを感知し、マイコン(図示されず)を通じてこれを使用者に知らせて誤使用を防止できる構造の開発が要求される。
【0008】
また、自動電気圧力炊飯器は使用時に蓋を繰り返し開閉することになり、この過程で米移送管または空気吸入管が折り曲げられて管路が狭くなり得る。米吸入部に吐出された米が狭くなった米移送管に流入すると、米移送管が折り曲げられた位置付近でボトルネック現象によって米が米移送管を詰まらせる恐れがある。また空気吸入管が折り曲げられて狭くなることになると、流路抵抗が大きくなることによって吸入力が落ちて米が正しく移送されることができずに米移送管が詰まり得る。したがって、このような問題点を解決できる自動電気圧力炊飯器の開発が要求される。
【0009】
また、従来の米びつは米を保管するところと米計量器が1個ずつのみ構成されているので、米のように1個の穀物のみ使用可能であった。したがって、使用者が米以外の他の穀物を混ぜることを望む場合、使用者が穀物を混ぜた後に米びつに入れて使わなければならなかった。したがって、2個以上の穀物を自動で計量して吐出することができ、穀物の混合比も調節可能な構造を具備する自動電気圧力炊飯器の開発が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】中国登録実用新案第205866584号
【特許文献2】特許第3918630号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は自動炊事時に蒸気の漏出を感知して、蒸気の漏洩が感知されると炊事の進行を中断する自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【0012】
本発明は自動炊事時に水桶の漏水を感知して、水桶の水を内釜にすべて排出できる自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【0013】
本発明は米びつに濡れた米や液体が混入することを感知し、マイコンを通じてこれを使用者に知らせて誤使用を防止できる自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【0014】
本発明は米移送管の詰まりの有無を判断し、米移送管の詰まりが発生した場合、自動炊事を中止し、使用者にこれを知らせることができる自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【0015】
本発明は炊事時に発生する蒸気を自ら遮断できる二重チェックバルブを具備する自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【0016】
本発明は2個以上の保管室と計量器を有し、1個のモータを利用して穀物を自動で計量、吐出することができ、穀物の混合比も調節可能な自動電気圧力炊飯器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は炊飯がなされる内釜が装着される本体;前記本体を開閉する蓋;前記蓋に結合されて前記内釜の上部を密閉する内釜蓋;前記本体に投入される水を貯蔵する水桶;前記本体に投入される米を貯蔵する米びつ;前記水桶で提供する水を前記内釜に移送する水移送管;前記米びつで提供する米を前記内釜に移送する米移送管;前記内釜蓋に形成されて前記米移送管を通じて移送された米を前記内釜に投入する米投入口;前記内釜蓋に形成されて前記水移送管を通じて移送された水を前記内釜に投入する水取り出し口;を含むことを特徴とする自動電気圧力炊飯器を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明が提供する自動電気圧力炊飯器は、漏洩した蒸気を温度変化を通じて感知できる温度センサがサイクロン米分離器や二重チェックバルブに設置されて、周辺温度の上昇により温度変化を感知するのではなく蒸気の漏洩を直接感知することにより検出正確度を高めることができるという長所がある。
【0019】
本発明が提供する自動電気圧力炊飯器は、水桶の水が漏水されるとこれを感知することができる。水桶の水が漏水されることが感知されると、マイコンは正常な作動条件から外れるものと判断して自動炊事を中止した後、ポンプを作動させて水桶内部の水をすべて内釜に流す。それに伴い、水桶の水が自動電気圧力炊飯器の外部に溢れることを防止することができる。
【0020】
本発明が提供する自動電気圧力炊飯器は、米吸入部の下側に静電容量センサを設置することによって静電容量センサで測定した水分値を検出し、検出された水分値が許容範囲内であるかを判断することによって、米びつに濡れた米や液体が混入することを感知し、マイコンを通じてこれを使用者に知らせて誤使用を防止することができる。
【0021】
本発明が提供する自動電気圧力炊飯器は、マイコンが正常な作動条件と米移送管が詰まった時の吸入ファンの電流値またはRPMから米移送管の詰まりの有無を判断し、設定条件より電流値が低くなったり、RPMが設定条件より高くなる場合、米移送管が正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止し、使用者にこれを知らせることができるという長所がある。
【0022】
本発明が提供する自動電気圧力炊飯器は、炊事時にチェックバルブが給水部と出水部をすべて閉鎖し、自動電気圧力炊飯器の内釜の内部の蒸気圧が高くなるにつれてチェックバルブが出水部を閉鎖する密着力が高くなる。したがって、炊き水、穀物カスなどが混ざっている蒸気がバルブ内に流入せずに遮断されて衛生的な給水をすることができ、弾性部材の挙動を阻害したり性能を低下させることを防止することができる。また、内部圧力密閉性を高めて高圧を維持させてくれることによって、食感が良くおいしいご飯を提供することができる。
【0023】
本発明に係る自動電気圧力炊飯器は、2個以上の保管室と計量器を有し、1個のモータを利用して穀物を自動で計量および吐出することができ、穀物の混合比も調節可能な構造であり、使用者の便宜性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶と米びつが分離された様子を図示した斜視図である。
【
図3】
図1のA’-A’線に沿って切った断面図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入経路を中心に図示した横断面図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部の下部を図示した図面である。
【
図6】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水投入経路を図示した断面図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶結合部を図示した断面図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶結合部の下面を図示した図面である。
【
図9】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶と水桶結合部のチェックバルブを図示した断面図である。
【
図10】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の蓋に設置されたロッキング装置がロック解除位置にある様子を図示した図面である。
【
図11】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の蓋に設置されたロッキング装置がロック位置にある様子を図示した図面である。
【
図12】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器のロッキング装置の一部を図示した斜視図である。
【
図13】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の内部蓋に米投入構造とバルブが設置された様子を図示した斜視図である。
【
図14】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造のバルブが閉鎖された様子を図示した断面図である。
【
図15】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造のバルブが開放された様子を図示した断面図である。
【
図16】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入経路を図示した断面図である。
【
図17】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつおよび計量器を図示した断面図である。
【
図18】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつの底面を図示した図面である。
【
図19】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつの底面に設置されたスイーパーの設置の様子を図示した断面図である。
【
図20】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する主計量器を図示した図面である。
【
図21】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する補助計量器を図示した図面である。
【
図22】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングを図示した図面
【
図23】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部を図示した断面図である。
【
図24】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する補助計量器の回転軸の下面を図示した図面である。
【
図25】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパーツの逆回転を防止する様子を図示した図面である。
【
図26】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパーツの正回転を許容する様子を図示した図面である。
【
図27】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの正回転時の計量器の回転を図示した図面である。
【
図28】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの逆回転時の計量器の回転を図示した図面である。
【
図29】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの正回転時の穀物の吐出経路を図示した断面図である。
【
図30】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの逆回転時の穀物の吐出経路を図示した断面図である。
【
図31】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するマグネットとマグネットセンサを図示した断面図である。
【
図32】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部の底面に設置されたマグネットセンサを図示した図面である。
【
図33】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の平面図である。
【
図34】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の断面図である。
【
図35】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第3パーツの上面図である。
【
図38】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第2パーツを図示した上面図である。
【
図41】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第2パーツを図示した側面図である。
【
図42】本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第1パーツを図示した斜視図である。
【
図43】本発明の第2実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の断面図である。
【
図44】本発明の第3実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の断面図である。
【
図45】本発明の第4実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の断面図である。
【
図46】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの斜視図である。
【
図48】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの上部パーツを下部から見た斜視図である。
【
図49】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの下部パーツを上部から見た斜視図である。
【
図52】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブのチェックバルブを図示した斜視図である。
【
図53】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの開放時の様子を図示した断面図である。
【
図54】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に開放された様子を図示した断面図である。
【
図55】本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に蒸気を遮断する様子を図示した断面図である。
【
図56】本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの分解斜視図である。
【
図57】本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に開放された様子を図示した断面図である。
【
図58】本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に蒸気を遮断する様子を図示した断面図.
【
図59】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられたサイクロン米分離器を通じての蒸気の漏洩経路を図示した図面である。
【
図60】本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられた二重チェックバルブを通じての蒸気の漏洩経路を図示した図面である。
【
図61】本発明の第7実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられたサイクロン米分離器を通じての蒸気の漏洩を感知する感知構造を図示した図面である。
【
図62】本発明の第8実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられた二重チェックバルブを通じての蒸気の漏洩を感知する感知構造を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する
【0026】
図1は本発明の一実施例に係る米投入構造を具備する自動電気圧力炊飯器の斜視図であり、
図2は本発明の一実施例に係る米投入構造を具備する自動電気圧力炊飯器の水桶と米びつが分離された様子を図示した斜視図であり、
図3は
図1のA’-A’線に沿って切った断面図であり、
図4は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入経路を図示した横断面図であり、
図5は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部の下部を図示した図面である。
【0027】
本発明の一実施例に係る米投入構造を具備する自動電気圧力炊飯器は、ベース1上に本体10が結合され、本体10には本体10を開閉する蓋20が設置される。蓋20は本体10の上側に備えられて開閉される内部蓋20bと内部蓋20bの上部をカバーする外部蓋20aを含む。この時、外部蓋20aは自動電気圧力炊飯器の外観を形成するものの、前記内部蓋20bに設置された各種電装部品および配線を保護することができる。また、内部蓋20bには内釜上部を密閉する内釜蓋30が結合される。
【0028】
また自動電気圧力炊飯器は本体10に自動で投入される水を貯蔵する水桶700および本体10に自動で投入される米を貯蔵する米びつ600を含む。ここでベース1は本体10の一側に水桶700が結合されて水の投入を制御する水桶結合部70と、米びつ600が結合されて米びつ600に含まれた計量器630、640が結合される米びつ結合部60を具備する。水桶結合部70と米びつ結合部60には後述する水移送管92と米移送管94が連結される。
【0029】
米びつ600の下部には複数個の室からなる計量器630、640が装着され、米びつ結合部60には計量器630、640を駆動するモータ62が設置される。モータ62の回転を制御することによって計量器630、640を通じての米の吐出を制御することができる。計量器630、640がモータ62により所定角度回転されると、計量器630、640の室に入っていた米が米移送管94と連結された米吸入部64に落ちる。強制流動を発生させるためには外気の流入が必要であり、米吸入部64には外気が流入する複数個の通孔65が形成される。この時、通孔65の大きさは米粒の大きさより小さくなければならない。吸入ファン80の吸入圧により通孔65を通じて流入した外気は、米吸入部64に落ちた米粒と共に米移送管94に沿ってサイクロン米分離器100に移動する。
【0030】
本体10には米と水が投入されて実質的に炊飯がなされ、ご飯を適正温度で保管する内釜12が設置され、内釜12周囲に熱板ヒーターや誘導加熱装置などの加熱手段(図示されず)が設置される。
【0031】
一方、本体10には自動炊事をはじめとして自動電気圧力炊飯器の機能を制御するマイコン(図示されず)が設置されるが、マイコン(図示されず)は自動炊事機能が正常に作動できるかを判断し、正常な作動条件でのみ自動炊事を進め、正常な作動条件から外れる場合には自動炊事を中止して使用者に知らせる。
【0032】
内部蓋20bの下面には内釜12と結合されてロッキングされるロッキング装置300が備えられ、内釜蓋30には水取り出し口32および米投入口34が形成される。水取り出し口32は水移送管92により水桶結合部70と連結される。米投入口34上にサイクロン米分離器100が設置される。また、本体10にはサイクロン米分離器100の接線方向にサイクロン米分離器100と連結され、米びつ結合部60と連結された米移送管94、サイクロン米分離器100の一側に連結され、吸入ファン80と連結されて吸入圧を発生させる空気吸入管96、サイクロン米分離器100の軸方向を貫通し、サイクロン米分離器100の開閉ホール102を開閉するバルブ200およびバルブ200の上端を押して開閉するバルブ開閉装置500が設置される。
【0033】
一方、米びつ600に濡れた米が投入されたり、水などの液体が混入したり、米が濡れた状態で米を移送させると、濡れた米が米移送管94や米吸入部64、バルブ200のような投入経路にくっついて管路を詰まらせる機構的な問題を起こし得る。また、投入経路上に濡れたまま残留する米には細菌やかびなどが繁殖できるため、衛生的な問題を起こし得る。したがって、米びつ600に濡れた米や液体が混入することを感知し、マイコン(図示されず)を通じてこれを使用者に知らせて誤使用を防止することができる。
【0034】
米びつ600に濡れた米や液体が混入されると下に落ちて米吸入部64に溜まることになる。したがって、米吸入部64の下側に静電容量センサ66を設置することによって静電容量センサで測定した水分値を検出し、検出された水分値が許容範囲内であるかを判断して正常な作動条件を判断することができる。マイコン(図示されず)は静電容量センサ66により米吸入部64に濡れた米が投入されたり水が溜まったことが感知されると、自動炊事のための正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止する。したがって、米を移送せず使用者に誤使用を知らせる。
【0035】
図6は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水投入経路を図示した断面図であり、
図7は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶結合部を図示した断面図であり、
図8は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶結合部の下面を図示した図面であり、
図9は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の水桶と水桶結合部のチェックバルブを図示した断面図である。
【0036】
水桶700から内釜12まで水が移送される水投入経路は次の通りである。水桶700は水桶結合部70に結合され、マイコン(図示されず)の信号によりポンプ75が作動することによって貯蔵空間710内に貯蔵された水が給水パイプ73を経てポンプ75に流入した後、水移送管92、水取り出し口32を経て自動で内釜12に提供される。水取り出し口32には後述する二重チェックバルブ(400;
図46参照)が設置されて水取り出し口32を開閉し、水取り出し口32を通じて炊事中に蒸気が流入することを遮断する。
【0037】
水桶700は、水が貯蔵される貯蔵空間710の底面711に水を流出するための第1水流出口714を具備する。第1水流出口714周囲に下方に突出した第1結合水路712が形成される。第1チェックバルブ722が第1水流出口714を貫通するように設置される。第1チェックバルブ722の両端部のうち貯蔵空間710内に位置した端部には第1シーリング部材724が設置される。また、第1チェックバルブ722の両端部のうち貯蔵空間710の外部、すなわち、第1結合水路712内に位置した端部と水桶700の底面711の下面の間に第1圧縮スプリング726が第1チェックバルブ722に挿入設置される。第1圧縮スプリング726は第1チェックバルブ722を下降させる方向に復原力が作用し、それにより第1シーリング部材724が第1水流出口714を閉鎖する方向に加圧される。水桶700の底面711には外周に沿って段713が形成されて水桶底面711を水桶結合部70の底から離隔させてくれる。
【0038】
水桶結合部70には水桶700の第1結合水路712が挿入される第2結合水路72が設置される。第2結合水路72周囲には水溜まり部71が形成される。水桶結合部70は水溜まり部71の内側に第2結合水路72の上端に結合される内側端部71aを具備し、水溜まり部71の外側に水桶700の段713に対応する形状と大きさを有する外側端部71bを具備する。すなわち、内側端部71aと外側端部71bの間の凹んでいる空間が水溜まり部71となる。後述するように、水桶700にクラックが発生したり第1または第2チェックバルブ722、72aの破損などによって水桶700の水が漏水されると水溜まり部に水が溜まることになる。
【0039】
第2結合水路72の中央には第1結合水路712を通じて第2結合水路72内に流入した水を排出するための第2水流出口72dが形成される。第2結合水路72の内径は第1結合水路712の外径より大きい形態で、第2結合水路72内に第1結合水路712が挿入される。第2チェックバルブ72aが第2水流出口72dを貫通するように設置される。第2チェックバルブ72aの両端部のうち第2結合水路72内に位置した端部には第2圧縮スプリング72cが挿入設置される。第2圧縮スプリング72cは第2チェックバルブ72aの上端と第2結合水路72の底面に両端がそれぞれ支持されるように設置されて第2チェックバルブ72aが上昇する方向に加圧する。また、第2チェックバルブ72aの両端部のうち第2結合水路72の外部、すなわち、給水パイプ73内に位置した端部には第2シーリング部材72bが設置される。第2圧縮スプリング72cが第2チェックバルブ72aを上昇させる方向に復原力が作用し、それにより第2シーリング部材72bが第2結合水路72の下面に密着して第2水流出口72dを閉鎖する。
【0040】
水桶700を水桶結合部70から分離すると、
図9に図示された通り、第1チェックバルブ722および第2チェックバルブ72aはそれぞれ第1圧縮スプリング726および第2圧縮スプリング72cにより第1水流出口714および第2水流出口72dを閉鎖する。
【0041】
また、水桶700を水桶結合部70に結合させると、互いに対向するように配置された第1チェックバルブ722と第2チェックバルブ72aの端部が接触し、第1圧縮スプリング726と第2圧縮スプリング72cが圧縮されながら第1水流出口714および第2水流出口72dを開放する。
【0042】
水桶700の水は第1水流出口714を通じて水桶700から流出して第2水流出口72d、給水パイプ73、ポンプ75、水移送管92を順に通過して内釜12に流れる。
【0043】
この時、第1結合水路712と第2結合水路72の間の結合部を通じて漏水が起きることを防止するために、水桶結合部70の内側端部71a、第1結合水路712および第2結合水路72の間に漏水防止リング76が設置される。漏水防止リング76は第2結合水路72と内側端部71aの間に設置され、水桶700が水桶結合部70に設置される時に漏水防止リング76の内周が第1結合水路712の外周に密着するように設置される。
【0044】
水桶700を水桶結合部70に長期間に亘って結合と分離を繰り返していると、漏水防止リング76の摩耗、破損、破裂、異物の流入などによって漏水が発生する可能性がある。または水桶700が破損する場合にも漏水が発生する可能性がある。漏水が発生する場合、水桶700内の水がすべて漏水されるまで継続して漏水が起きることになるので、過量の漏水による追加的な問題まで発生する可能性がある。
【0045】
本発明の一実施例では、水桶700の水が漏水されると水溜まり部71に水が溜まることになり、水溜まり部71の底面に漏水を感知できる静電容量センサ74を付着することによって漏水を感知することができる。水桶700の水が漏水されることが感知されると、まずマイコン(図示されず)は正常な作動条件から外れるものと判断して自動炊事を中止した後、ポンプ75を作動させて水桶700の内部の水をすべて内釜12に流す。それにより水桶700の水が自動電気圧力炊飯器の外部に溢れることを防止することができる。
【0046】
一方、水桶700で漏水が起きた時でなくても、長時間製品を使わずに保管する時、水桶700の水は使用者が分離して排水することができるが、ポンプ75から内釜12まで水を移送する水移送管92の内部には略20ccの水が溜まったまま残存する。水移送管92内の水が長時間溜まっている場合、衛生問題が発生する可能性がある。したがって、長時間保管時に自動電気圧力炊飯器は排水機能を設定することができ、水移送管92内に残存する水を除去することができる。使用者が排水機能を設定する場合、マイコン(図示されず)はポンプ75を作動させて水移送管92内の水をすべて内釜12に排出させて水移送管92内に水が残留しないようにする。内釜12に排出された水は使用者が空にするように案内することができる。
【0047】
図10は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の内部蓋に設置されたロッキング装置がロック解除位置にある様子を図示した図面であり、
図11は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の蓋に設置されたロッキング装置がロック位置にある様子を図示した図面であり、
図12は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器のロッキング装置の一部を図示した斜視図であり、
図13は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造が蓋に設置された様子を図示した斜視図である。
【0048】
本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器は、炊事時に内釜12内を高温高圧で維持しながら炊飯がなされる。この時、内釜(12;
図4参照)と蓋が完全に結合されないと、高圧を耐えることが出来なかった蓋20または内釜蓋30が開放されたり爆発が起きて大きな事故につながる恐れがある。これを防止するために、一般的な電気圧力炊飯器と同様に内釜12外周に形成された拘束突起(12a;
図1参照)と内部蓋20bの下面に設置されたロッキングリング310がロック/解除されることによって内釜12とロッキングリング310が結合および解除されるようにし、ロッキングリング310に内釜12が結合されない場合、炊事がなされない。
【0049】
図1~
図4および
図10~13を参照する。本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の蓋に設置されたロッキング装置300は、内部蓋20bの下面に、内釜蓋30の外側に設置されるロッキングリング310を具備する。ロッキングリング310は内釜12の上部に位置し、内部蓋20bの下部に回転可能であるように結合されるリム部314と、リム部314から上部に突出する突起312、内釜12の拘束突起12aと噛み合う複数個のロック突起316からなる。この時、ロッキングリング310のロック突起316は内釜12の各拘束突起12aと対応するように半径方向内側に折り曲げられ、ロック突起316の回転角度に応じて拘束突起12aを選択的に拘束することができる。
【0050】
詳細には、各ロック突起316が拘束突起12aの下部に配置されるロック角度ではロック突起316が拘束突起12aの下面に位置して内釜12と蓋20がロックされ得、各ロック突起316が拘束突起12aの間空間に配置されるロック解除角度ではロック突起316が拘束突起12aの間空間を通過して内釜12と蓋20のロック状態が解除され得る。
【0051】
この時、内部蓋20bは一定の曲率を有する弧状のガイドホール320を具備し、ロッキングリング310の突起312はガイドホール320を貫通して内部蓋20bの上部に突出するように備えられる。突起312はロッキングラック330と連結されるが、ロッキングラック330はラックギア部334の一側に突起312側に向かって延長形成されて突起312が挿入される連結ホール332が形成される。一方、ラックギア部334と噛み合うロッキングピニオン340が設置され、ロッキングピニオン340はモータ350の駆動軸と連結されて正回転/逆回転する。
【0052】
ここで、本体10乃至蓋20にはロックおよびロック解除を制御する入力部(図示されず)およびマイコン(図示されず)が備えられ、前記マイコン(図示されず)は入力された入力部(図示されず)の信号によりモータ350の駆動軸(図示されず)が正回転乃至逆回転されるように制御し、駆動軸(図示されず)の回転力はギアボックス355を通じてロッキングピニオン340に伝達される。
【0053】
本発明の一実施例では、ロッキングピニオン340が時計回り方向に回転されると、ロッキングピニオン340が右側に移動しながらロッキングリング310が反時計回り方向に回転してロックが解除される。その反対に、ロッキングピニオン340が反時計回り方向に回転されると、ロッキングピニオン340が左側に移動しながらロッキングリング310が時計回り方向に回転してロックがなされる。
【0054】
この時、内釜12のロックキングがなされたかどうかを感知する開閉感知部(図示されず)がロッキング装置300に含まれ得る。
【0055】
開閉感知部(図示されず)は前記ロッキングリング310の上面に結合されるものの、ロッキングリング310のロック回転方向およびロック解除回転方向に相互に離隔して配置される一対の磁石部(図示されず)と、内部蓋20bに備えられるものの、ロッキングリング310のロック時にロック回転方向側に配置された第1磁石部(図示されず)の位置およびロッキングリング310のロック解除時にロック解除回転方向側に配置された第2磁石部(図示されず)の位置に対応するようにそれぞれ配置されて磁力を感知する一対のリードスイッチ(図示されず)を含むことが好ましい。
【0056】
この時、リードスイッチ(図示されず)間の離隔角度は、磁石部(図示されず)間の離隔角度にロッキングリング310のロック位置からロック解除位置までの回転角度を足した値で設定されることが好ましい。すなわち、ロッキングリング310のロック時にロック回転方向側に配置された第1磁石部(図示されず)は前記リードスイッチ(図示されず)のうち時計回り方向に位置した第1リードスイッチ(図示されず)の下部に配置され、ロック解除回転方向側に配置された第2磁石部(図示されず)は前記リードスイッチ(図示されず)のうち反時計回り方向に位置した第2リードスイッチ(図示されず)の下部から時計回り方向に離隔した位置に配置される。
【0057】
同様に、前記ロッキングリング310のロック解除時にロック解除回転方向側に配置された第2磁石部(図示されず)は反時計回り方向に位置した第2リードスイッチ(図示されず)の下部に配置され、ロック回転方向側に配置された第1磁石部(図示されず)は時計回り方向に位置した第1リードスイッチ(図示されず)の下部から反時計回り方向に離隔した位置に配置される。
【0058】
これに伴い、一対のリードスイッチ(図示されず)それぞれがロッキングリング310のロック状態およびロック解除状態を正確に区分して感知することができ、ロッキングリング310がロック角度乃至ロック解除角度まで回転されるとともに、各リードスイッチ(図示されず)が各磁石部(図示されず)の磁力を感知してモータ350の駆動を中止させることができる。
【0059】
詳細には、モータ350はリードスイッチ(図示されず)のうちロッキングリング310の回転方向に配置された一つの感知信号により回転が中断されるようにマイコン(図示されず)により制御されることが好ましい。
【0060】
例えば、前記ロッキングリング310のロック解除角度で、リードスイッチ(図示されず)のうち反時計回り方向に位置した第2リードスイッチ(図示されず)は前記磁石部(図示されず)のうち反時計回り方向に位置した第2磁石部(図示されず)により感知状態となる。この時、時計回り方向に位置した第1磁石部(図示されず)は時計回り方向に位置した第1リードスイッチ(図示されず)から反時計回り方向に離隔して配置される。
【0061】
ここで、マイコン(図示されず)は第1リードスイッチ(図示されず)と第2リードスイッチ(図示されず)が磁石部(図示されず)を感知したかどうかにより、ロッキングリング310がロックされたかロック解除されたかを判断することができる。それに伴い、入力部(図示されず)を通じて炊事命令が入力されたりIoTなどで遠隔地から送った炊事命令が受信された場合、まずマイコンは自動電気圧力炊飯器が正常な作動条件を満足するかを判断し、正常な作動条件である場合にのみ自動炊事を進める。自動電気圧力炊飯器の正常な作動条件は後述するように、蓋の開閉の有無、蓋のロック/ロック解除状態、内釜12の有無、水、米の残量確認、米移送管を通じての米の移送可能有無、内釜12内の残存調理物の有無を感知して判断し、蓋のロック/ロック解除状態以外の正常な作動条件がすべて満足される場合、自動でロッキングリング310を回転させて蓋をロックするオートロッキング動作を遂行して自動炊事を進める。すなわち、オートロッキング動作の遂行は自動炊事進行前のいずれの段階でなされてもよい。
【0062】
マイコン(図示されず)が先に蓋20の開閉の有無を感知し、蓋20が開放されている場合に自動炊事の進行を中止し使用者に知らせる。蓋20が閉まっていると感知されると、ロッキング装置300のロック/ロック解除の有無を感知する。もし、ロッキングリング310がロック解除位置にある場合、マイコン(図示されず)はロッキング装置300を作動させてオートロッキングを遂行し、前記ロッキングリング310が時計回り方向に回転するようにモータ350を駆動する。これに伴い、時計回り方向に位置した第1磁石部(図示されず)が時計回り方向に位置した第1リードスイッチ(図示されず)の下部に移動され、時計回り方向に位置した第1リードスイッチ(図示されず)の感知信号によりモータ350の回転が中断される。
【0063】
もし、ロック解除のための命令が入力部(図示されず)を通じて入力されると、マイコン(図示されず)は前記ロッキングリング310が反時計回り方向に回転するようにモータ350を駆動する。これに伴い、反時計回り方向に位置した第2磁石部(図示されず)が反時計回り方向に位置した第2リードスイッチ(図示されず)の下部に移動され、反時計回り方向に位置した第2リードスイッチ(図示されず)の感知信号によりモータ350の回転が中断される。
【0064】
マイコン(図示されず)は内釜12が装着されたかどうかと、内釜12に内容物の有無を判断し、内釜12が装着されていて内釜12に内容物がない場合にのみ正常な作動条件と判断して炊事を進める。すなわち、内釜12が装着されていないか、内釜12に内容物があると判断される場合、マイコン(図示されず)は正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止する。内釜12の装着の有無は、誘導加熱方式を利用する自動圧力炊飯器の場合、磁性体である内釜12と近接した位置の本体10の内部に装着されて内釜12との近接の有無による磁力の変化を感知して信号を出力する磁力感知部(図示されず)を設置し、磁力感知部(図示されず)の出力信号によりマイコン(図示されず)で内釜12の有無を判断することができる。
【0065】
内釜12内に内容物がある状態で自動炊事が進行される時は、正常な炊事とならずに製品が焼損する危険がある。したがって、内釜12内に内容物の有無を判断し、内容物がない時に炊事が進行されるべきである。
【0066】
本体10は内釜12の温度を測定する温度センサ(図示されず)をさらに含み、マイコン(図示されず)を通じて内釜12を加熱する加熱装置に炊事電源を印加し、内釜12の温度変化を感知すると内容物がない時と内釜12内に内容物がある時に温度差が現れる。例えば、表1を参照する。60秒間加熱時の内容物がない時と残ったご飯が300gである時を比較すれば約15℃の差を示す。
【0067】
【0068】
したがって、60秒間加熱後の内釜12の温度を測定して設定温度(例えば、72℃)以上の場合に内容物がないと判断して次の段階に進むことができ、設定温度以下の場合は内容物があると判断して自動炊事を進まずに使用者に知らせる。
【0069】
この時、炊事電源の印加時間を長くする場合、内釜12内の内容物の有/無によって温度差がさらに大きくなるので検出精度を高めることができる。また内釜12の温度測定を1回のみ進行するのではなく数回進行することによって検出精度を高めることができる。例えば、60秒、80秒、100秒などの時間間隔をおいて内釜12の温度を測定し、該当時点の温度と測定時点間の温度変化を算出して比較することによって、さらに正確に内容物の有無を判断することができる。
【0070】
次にマイコン(図示されず)は米びつ600内の米を内釜12に供給可能な状態であるかを判断し、水桶700内の水を内釜12に供給可能な状態であるかを判断する。米残余量の感知および水桶700内の水残余量を感知した後、米残余量と水残余量がすべて炊事に必要な量より多いか同じである時、正常な作動条件と判断して炊事機能が始まる。
【0071】
米びつ600は米びつ600内の米残余量の感知のための米感知センサ602、603を具備することができる。米感知センサ602、603は通常IRセンサが利用され、米びつ600の蓋601に設置されるか、米びつ600の側壁上端に設置され得る。
【0072】
米が不足した場合だけでなく、米びつ600が米びつ結合部60に結合されていない場合、前記のように、米びつ600内に水が感知されたり、濡れた米が投入された場合にも米の供給が不可能である。米の供給が不可能な場合、自動炊事機能を停止して使用者に知らせる。また、後述するように米移送管94の詰まりが発生した時も米の供給が不可能である。
【0073】
同様に、水桶700は水桶700内の水残余量の感知のための水感知センサ(図示されず)を具備することができる。水感知センサ(図示されず)は通常IRセンサや静電容量センサが利用される。
【0074】
水が不足した場合だけでなく、水桶700が水桶結合部70に結合されていない場合、水桶700の漏水が感知された場合にも水の供給が不可能である。水の供給が不可能な場合、マイコン(図示されず)は正常な作動条件から外れたと判断し、自動炊事を中止して使用者に知らせる。
【0075】
前述された自動電気圧力炊飯器の正常な作動条件を判断する順序は例示的なもので、各段階の順序は必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、各正常な作動条件の判断順序に優先順位があるものではなく、必要に応じて判断順序が変更されてもよい。
【0076】
炊事機能は開閉ホール102を開放し、蒸気排出口を閉鎖するソレノイドバルブを作動させて蒸気排出口を閉鎖した後、吸入ファンを動作させて米びつ下部の計量器630、640を動作させて米の計量とともに米を内釜12に投入する。米の計量が完了すれば計量器630、640の動作を停止させた後、吸入ファン80の動作を停止させ、蒸気排出口を閉鎖するソレノイドバルブの作動を停止させて蒸気排出口を開放し、最後に開閉ホール102を再び閉鎖する。この時、開閉ホール102の開放順序と蒸気排出口の閉鎖順序は互いに変わってもよい。
【0077】
図14は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造のバルブが閉鎖された様子を図示した断面図であり、
図15は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造のバルブが開放された様子を図示した断面図である。
【0078】
本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造は、前述した通り、サイクロン米分離器100の開閉ホール102はバルブ200により開閉され、バルブ200を開放するためにバルブ200の上端を加圧するバルブ開閉装置500が備えられる。
【0079】
バルブ開閉装置500はリンク510と、リンク510を回転動作させるアクチュエータ520を含む。リンク510はバルブ200を押す加圧端512と、アクチュエータ520と連結される結合端514を含み、加圧端512と結合端514の間のリンク510の胴体の中間には回転軸530が連結される。それにより、アクチュエータ520が上下の直線運動をする際にリンク510は回転軸530を中心に回転しながら、シーソーのように動くことになる。この時、バルブ200を押す加圧端512にはローラ513が設置されることが好ましい。加圧端の下降時にローラ513が回転しながらバルブ200を押すようにすることによって、より滑らかに動作することができる。
【0080】
アクチュエータ520の上端はリンク510と連結され、アクチュエータ520の下端にはスイッチ540が設置され、アクチュエータ520の上、下運動を感知する。アクチュエータ520が下降してスイッチ540を押す状態ではバルブ200が開閉ホール102を閉鎖した状態であり、アクチュエータ520が上昇してスイッチ540との接触が解除された場合はリンク510がバルブ200を押して開閉ホール102を開放した状態である。このように、バルブ200の開閉の有無を感知して制御に利用することができる。
【0081】
図16は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入経路を図示した断面図である。
【0082】
前記のように、バルブ200を開放した以後、吸入ファン80を作動させる。吸入ファン80の吸入圧は空気吸入管96、サイクロン米分離器100、米移送管94を通じて米吸入部64に作用する。マイコン(図示されず)が米びつ結合部60に設置されたモータ62を作動させて米びつ600の下部に設置された計量器630、640を回転させると、計量器630、640を通じて適正量の米が米吸入部64に吐出され、吐出された米は吸入ファン80で発生させた吸入圧により米移送管94に沿って内釜12内部に投入される。
【0083】
この時、吸入ファン80には後述するサイクロン米分離器100を通じて濾された米粒が自動電気圧力炊飯器の吸入ファン80に流入しないように濾すフィルタ82が設置される。したがって、吸入ファン80はフィルタ82を経たきれいな空気のみ外部に排出することができる。
【0084】
図13および
図16を参照する。必然的に自動電気圧力炊飯器は使用時に蓋を繰り返し開閉することになり、この過程で米移送管94または空気吸入管96が折り曲げられて管路が狭くなり得る。米吸入部64に吐出された米が狭くなった米移送管94に流入すると、米移送管94が折り曲げられた位置付近でボトルネック現象によって米が米移送管94を詰まらせる恐れがある。また空気吸入管96が折り曲げられて狭くなることになると、流路抵抗が大きくなることによって吸入力が落ちて米が正しく移送されることができずに米移送管94が詰まり得る。
【0085】
マイコン(図示されず)は正常な作動条件と米移送管94が詰まった時の吸入ファン80の電流値またはRPMから米移送管94の詰まりの有無を判断することができる。
【0086】
米移送管94の詰まりが発生した時、正常な作動条件より吸入ファン80の電流値は低くなりRPMが高くなることのうちいずれか一つ以上に基づいて詰まりの有無を判断することができる。したがって、マイコンは吸入ファンの電流値またはRPMを測定し、設定条件より電流値が低くなったり、RPMが設定条件より高くなる場合、米移送管が正常な作動条件から外れたと判断して自動炊事を中止し、使用者にこれを知らせる。
【0087】
図17は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつおよび計量器を図示した断面図である。
【0088】
本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の計量部は、穀物などを保管する米びつ600と、米びつ600の下部に設置され、米びつ600の底面620に形成されたホール621、622を通じて保管された穀物が排出されると一定量を計量して下部に吐出できる主計量器630および補助計量器640を含む。米びつ600は着脱可能な隔壁613によって二つ以上の空間に区画可能であり、
図17では主保管室612と補助保管室614に区画されている。主計量器630と補助計量器640は計量器ハウジング650に回転可能に設置され、計量器ハウジング650は底面620のホール621、622と重ならない位置に穀物を吐出する吐出口651、652を具備する。
【0089】
計量器ハウジング650は米びつ結合部60上に結合される。米びつ結合部60には計量器630、640に回転力を提供するモータ62が設置され、モータ62の軸が米びつ結合部60の軸ホール62aを貫通して主動ギア62bと結合される。また、米びつ結合部60には米吸入部64が備えられ、米吸入部64には一時的に吐出された穀物が留まる。吐出口651、652を通じて吐出された穀物は米吸入部64と連結された米移送管(94;
図4参照)を通じて内釜(12;
図4参照)に移動する。
【0090】
図18は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつの底面を図示した図面であり、
図19は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつの底面に設置されたスイーパーの設置の様子を図示した断面図である。
【0091】
図17~
図19を参照する。米びつ600の底面620には保管室612、614から穀物が吐出されるホール621、622が形成される。ホール621、622は各保管室612、614の対応位置に各1個ずつ備えられることが好ましく、本発明の一実施例では2個が備えられた。ホール621、622の少なくとも一側に設置され、下側に突出して計量器630、640に吐出された穀物を計量室内に掃き集めて入れるスイーパー623、624が設置される。スイーパー623、624は実質的に計量器630、640の回転方向の前方に位置したもののみ活用されるので、一方向にのみ回転する計量器640が装着される補助保管室614側のスイーパー624は正回転の回転進行方向に1個のみ設置される。主保管室612に設置される主計量器630は正方向の回転と逆方向の回転がすべてなされ得るので、スイーパー623がホール621の両側にそれぞれ付着される。
【0092】
スイーパー623、624はL字状に折り曲げられており、上面623aは底面620を貫通して結合される突起623cにより付着され、折り曲げられてホール621を通じて下側に延びたスイーパー面623bは計量器630に投入された穀物の上面を掃いて扁平にさせて計量器に入れられる穀物の量を定量に維持するだけでなく、計量器630と米びつ600の底面620の間に穀物が挟まって計量器630の回転を妨害することを防止することができる。
【0093】
スイーパー623、624はゴムやシリコンのようにやわらかくて弾性のある材質からなることが好ましい。
【0094】
一方、米びつ600の底面620はブレード型ロータ627、628が各計量器630、640の中心軸に連結され得るようにロータ軸ホール625、626を具備する。ブレード型ロータ627、628は計量器630、640とともに回転しながら米びつ600内の穀物をかきまわすことによって、ホール621、622を通じて穀物がよく排出されるようにすることができる。また、米びつ600内に貯蔵された穀物を掻き回して上面を平坦化して穀物の残余量の感知時に正確度を高めてくれる。この時、ブレード型ロータ627、628はロータ軸ホール625、626に結合されるロータ軸627a、628aとロータ軸627a、628aの両側に延びたブレード627b、628bからなる。この時、ブレード627b、628bの断面は、回転時に穀物が乗り越えやすいように上端に行くほど断面積が狭くなる。換言すると、ブレード627b、628bの断面の形状は三角形であり得る。また、ブレード627b、628bの下面は米びつ600の底面620と接触する。
【0095】
図20は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の主計量器を図示した図面である。
【0096】
図17および
図20を参照する。主計量器630は計量器ハウジング650内に設置される。主計量器630の中心軸631の下部にはモータ62の主動ギア62bと結合する下部溝631bが形成され、中心軸631の上部にはブレード型ロータ627のロータ軸627aが結合される上部溝631aが形成される。主動ギア62bと下部溝631bが結合してモータ62の回転力が主計量器630に伝達され、上部溝631aに噛み合ったロータ軸627aが回転してブレード型ロータ627が回転しながら穀物を掻き回す。
【0097】
主計量器630はまた、中心軸631と同心をなす円筒状であり、外周面にギアの歯形632aが形成された外輪632および外輪632と中心軸631をスポークのように放射状に連結し、複数個の計量室630aに区画する複数個の隔壁633を具備する。主計量器630は計量室630aが主保管室612の下部のホール621および計量器ハウジング650の主吐出口651と重なる位置に設置されなければならない。
【0098】
また、主計量器630の回転量および回転の有無を検知できるように、マグネット635が一つ以上備えられ得る。マグネット635は外輪632の内周面に配置され、必要に応じて設置個数を異にすることができる。主計量器630はマグネット635を挿入できるマグネット収容部634を具備し、マグネット収容部634内にマグネット635を挿入した後、弾性を有するゴム材質の栓636で防いで固定することができる。
【0099】
図21は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する補助計量器を図示した図面である。
【0100】
補助計量器640はインナーパーツ640aの外周面にアウターパーツ640bが結合された形態であり、インナーパーツ640aの外周面の下端にラチェット突起645aが形成され、アウターパーツ640bの下端にラチェットギア642bが形成されて、アウターパーツ640bがインナーパーツ640aに対して一方向の回転のみ許容される。
【0101】
インナーパーツ640aは回転の中心となる中心軸642aと円筒状であり中心軸642aと同心をなし、外周面の下端にラチェット突起645aが形成された外輪644aと、外輪644aと中心軸642aをスポークのように放射状に連結し、複数個の計量室641aに区画する複数個の隔壁646aを具備する。
【0102】
アウターパーツ640bはインナーパーツ640aの外周面に結合される円筒状であり、ラチェットギア642bが下端に形成されて主計量器630のギアの歯形632aと噛み合う歯形644bが外周面に形成される。それに伴い、アウターパーツ640bが反時計回り方向に回転する場合、ラチェット突起645aとラチェットギア642bが互いに噛み合いながらインナーパーツ640aはアウターパーツ640bとともに回転する。反面、アウターパーツ640bが時計回り方向に回転する時はアウターパーツ640bのラチェットギア642bがインナーパーツ640aのラチェット突起645aを伝って登りながら相対回転が許容されて、インナーパーツ640aに対してアウターパーツ640bが回転しながら空回りすることになる。
【0103】
補助計量器640は計量室641aが補助保管室614の下部のホール622および計量器ハウジング650の補助吐出口652と重なる位置に設置されなければならない。
【0104】
図22は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングを図示した図面である。
【0105】
図17および
図22を参照する。計量器ハウジング650は、底面650aと側壁650bを具備し、底面650aには前記のように、主計量器630に流入した穀物を下部に吐出する主吐出口651と補助計量器640に流入した穀物を下部に吐出する補助吐出口652が形成される。
【0106】
また、主計量器630の設置位置にモータ62と連結された主動ギア62bが貫通して主計量器630と連結され得るようにギアホール653を具備する。そして、補助計量器640の設置位置には後述する逆回転防止部を結合するための結合軸654が形成される。結合軸654は補助計量器640側に突出形成される。結合軸654は回転を防止するために六角柱の形態であることが好ましい。
【0107】
図23は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部を図示した断面図である。
【0108】
図22および
図23を参照する。逆回転防止部は結合軸654に差し込まれ計量器ハウジング650に下端が支持される弾性部材654a、弾性部材654aの上端によって上下移動可能に支持され、結合軸654に結合される結合ホールを具備するラチェット部654b、ラチェット部654bが上部に離脱せずにラチェット部654bの上部位置を制限し結合軸654に固定されるストッパー654cを具備する。この時、ラチェット部654bが結合軸654に対して回転しないように、前記のように、結合軸654は六角柱のように角ばった形態であり、結合ホールは結合軸654に対応する形状を有する。本発明の一実施例では結合軸654と結合ホールが回転を防止できる形態であれば、六角柱と六角ホールの形状や四角柱や四角ホールの形状であるか、キーホールなどが形成された円柱の形状であってもよい。
【0109】
ラチェット部654bは結合軸654に回転せずに上下移動のみをし、弾性部材654aにより上方に移動するように力を受けるが、ストッパー654cにより最高点が制限される。
【0110】
図24は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する補助計量器の回転軸の下面を図示した図面であり、
図25は発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパーツの逆回転を防止する様子を図示した図面であり、
図26は発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパーツの正回転を許容する様子を図示した図面である。
【0111】
補助計量器のインナーパーツ640aの中心軸642aは下面にラチェットギア643aが形成され、逆回転防止部のラチェット部654bが弾性部材654aにより加圧されて接触する。それにより、インナーパーツ640aは時計回り方向の回転が制限される。反面、反時計回り方向の回転時には弾性部材654aにより支持されたラチェット部654bの傾斜面と中心軸642aのラチェットギア643aの傾斜面に沿って回転を許容しつつ、ラチェット部654bが弾性部材654aにより支持されて上下に進退を繰り返す。
【0112】
アウターパーツ640bが時計回り方向に回転する時は、相対回転が許容されてインナーパーツ640aに対してアウターパーツ640bが回転しながら空回りしなければならないが、インナーパーツ640aとアウターパーツ640bの摩擦力によってインナーパーツ640aがアウターパーツ640bをしたがって回転し得るが逆回転防止部によってインナーパーツ640aの時計回り方向の回転、すなわち逆回転を防止することができる。
【0113】
図27は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの正回転時の計量器の回転を図示した図面である。
【0114】
以下において、モータ62の正回転は時計回り方向を、モータ62の逆回転は反時計回り方向を意味する。したがって、モータ62と同じ方向に回転することになる主計量器630は時計回り方向が正方向であり、主計量器630に噛み合って回転するので主計量器630と反対に回転することになる補助計量器640の場合、反時計回り方向の回転が正方向の基準となる。
【0115】
モータ62が正方向に回転する場合、主計量器630のギア歯形632aと補助計量器640の歯形644bが互いに噛み合いながら回転する。補助計量器640の場合、前述した通り、アウターパーツ640bはインナーパーツ640aに対して反時計回り方向の回転が不可能であるので、アウターパーツ640bとインナーパーツ640aが共に回転しなければならず、逆回転防止部はインナーパーツ640aの反時計回り方向の回転を許容するので、補助計量器640はモータ62の正回転時に回転が可能である。
【0116】
したがって、計量器ハウジング650の主吐出口651および補助吐出口652を通じて穀物が吐出される。
【0117】
図28は、本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの逆回転時の計量器の回転を図示した図面である。
【0118】
モータ62が逆方向に回転する場合、主計量器630のギア歯形632aと補助計量器640の歯形644bが互いに噛み合いながら補助計量器640のアウターパーツ640bは時計回り方向に回転する。アウターパーツ640bはインナーパーツ640aに対して時計回り方向の回転が許容され、逆回転防止部はインナーパーツ640aの時計回り方向の回転を制限するので、補助計量器640はモータ62の逆回転時にインナーパーツ640aは停止した状態でアウターパーツ640bのみ回転する。したがって、インナーパーツ640aに形成された計量室641aとインナーパーツ640aの中心軸642aに連結されたブレード型ロータ628も回転しない。
【0119】
したがって、計量器ハウジング650の補助吐出口652を通じて穀物が吐出されない。
【0120】
図29は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの正回転時の穀物の吐出経路を図示した断面図、
図30は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部のモータの逆回転時の穀物の吐出経路を図示した断面図である。
【0121】
モータ62の正回転時に米びつ600に貯蔵された穀物は、ホール621、622を通じて主計量器630と補助計量器640に流入して、回転によって計量器ハウジング650の主吐出口651と補助吐出口652の位置に到達すれば米吸入部64に吐出される。
【0122】
反面、モータ62の逆回転時には米びつ600に貯蔵された穀物は、ホール621を通じて主計量器630に流入して、回転によって計量器ハウジング650の主吐出口651の位置に到達すれば米吸入部64に吐出される。
【0123】
この時、米びつ600の各保管室612、614は底面に備えられた複数個のホール621、622に穀物が容易に移動するようにホール621、622に向かって傾斜した傾斜面612a、614aを具備することができる。傾斜面612a、614aを形成する場合、保管室612、614内の穀物がホール621、622を通じて吐出された後、自重によって傾斜面612a、614aに沿って滑り落ちるため、保管室612、614内に吐出されずに角に穀物が残っていることを防止することができる。
【0124】
図31は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するマグネットとマグネットセンサを図示した断面図、
図32は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米びつ結合部の底面に設置されたマグネットセンサを図示した図面である。
【0125】
前記のように、主計量器630には一つ以上のマグネット635が設置され、米びつ結合部60にはマグネットセンサ68が設置されて、主計量器630が回転してマグネット635が近接した場合、マグネットセンサ68がこれを検知する。マグネット635がマグネットセンサ68に検知された回数を計算してマイコン(図示されず)が主計量器630の回転量を検証する。設定された回転量が満足されるまでモータが回転し続けて穀物を計量して排出する。穀物粒が挟まることなどにより計量器630、640の拘束が発生して未回転される場合、これを検知することができる。例えば、モータ62に回転信号が印加されているが主計量器630のマグネット635が回転することが検知されない時、マイコン(図示されず)ではこれを計量器630、640の拘束状態と判断することができる。この時、主計量器630に挿入されたマグネット635の個数が多いほど回転量の感知精度が高くなる。したがって、吐出される穀物の計量精度を高めることができる。
【0126】
以下において、本発明に係る穀物の混合計量が可能な計量部の作動方法を簡略に説明する。
【0127】
図17~
図32を参照する。使用者は、穀物吐出量と混合比をマイコン(図示されず)に入力することができる。米びつ600の主保管室612と補助保管室614に互いに異なる穀物が入れられている状態で、米びつ600の蓋601に付着されたセンサ602、603は米びつ600内に保管された穀物上面の高さを測定して穀物量を確認する。残った穀物量が入力された吐出量より多い場合、次の工程を進める。残った穀物量が充分な場合、モータ62が正回転して主計量器630と補助計量器640が同時に回転する。この時、マグネットセンサ68が主計量器630のマグネット635を感知して設定値だけの回転量を確認しながら吐出量を検証する。補助保管室614に保管された穀物量が望むだけ混合されたらモータ62は逆回転をして主計量器630のみを作動させ、以後は主保管室612に保管された穀物のみ吐出される。主保管室612の穀物の吐出時にもマグネットセンサ68が主計量器630のマグネット635を感知して設定値だけの回転量を確認しながら吐出量を検証する。
【0128】
主計量器630と補助計量器640の歯形632a、644bの歯数と計量室630a、641aの内容積が同じである時、モータ62の正回転時に計量器630、640が同じ量を吐出するので各穀物の吐出比は1:1である。したがって、モータ62の逆回転時に主計量器630のみが回転し補助計量器640のインナーパーツ640aは回転しないので穀物の吐出比は1:0である。
【0129】
したがって、主計量器630と補助計量器640の穀物の混合比を使用者が(M:S)(ただし、M≧S)に設定時、正回転:逆回転の比率をS:(M-S)に設定すればよい。例えば使用者が穀物混合比を5:2で入力した場合、マイコン(図示されず)は正回転:逆回転比を2:3に設定すればよい。
【0130】
また、混合穀物を利用せずに単一の穀物を利用する場合にも、主計量器630と補助計量器640をすべて利用して穀物を計量することによって、計量をより迅速かつ正確に遂行できる。例えば主計量器630と補助計量器640の吐出比が1:1であると仮定する時、正回転のみ可能であるとすれば、主計量器630と補助計量器640が同時に回転しながら主計量器630の計量単位量に対する偶数倍でのみ吐出が可能である。しかし、逆回転が可能である場合、主計量器630の計量単位量の奇数倍に該当する量を吐出することができる。例えば主計量器630の計量単位量の5倍を吐出しようとする場合、正回転2回、逆回転1回をすればよい。もちろん、主計量器630と補助計量器640の吐出比が1:1ではない場合にも、同じ方式で単一の穀物の計量に利用することができる。
【0131】
図33は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の平面図であり、
図34は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器の断面図であり、
図35は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第3パーツの上面図であり、
図36は
図35のG-Gに沿って切断した断面図であり、
図37は
図35のB-Bに沿って切断した断面図であり、
図38は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第2パーツを図示した上面図であり、
図39は
図38のF-Fに沿って切断した断面図であり、
図40は
図38のS-Sに沿って切断した断面図であり、
図41は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第2パーツを図示した側面図であり、
図42は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器が具備する第1パーツを図示した斜視図である。
【0132】
本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備するサイクロン米分離器100は、ホッパ型の第1パーツ110、米移送管(94;
図16参照)が連結される第2パーツ120、空気吸入管(96;
図16参照)が連結される第3パーツ130および第1パーツ110の下端に付着されて開閉ホール102を形成するシーリング材140を具備する。サイクロン米分離器100はサイクロン流動を形成するために全体的に円形の断面を有する。
【0133】
第1パーツ110は、下に行くほど直径が狭くなるホッパ形態であり、第1パーツ110の上端に第2パーツ120が結合される。
【0134】
第2パーツ120は米移送管94を連結するための投入コネクタ122が形成され、投入コネクタ122は断面形状が円形である第2パーツ120の接線方向に連結される。ここで接線方向とは、第2パーツ120と投入コネクタ122が完全に接線をなすという意味ではなく、円形である投入コネクタ122を通じて流入した流動が第2パーツ120の内面に付着されて流れ得る程度に接線に最大限近い位置に連結されるという意味である。
【0135】
第2パーツ120はリング状をなすように上部に突出して投入コネクタ122を通じて流入した流動が竜巻を起こすように流入流動形成空間123を提供する壁体124を具備する。壁体124の中央には円形の凹部127が形成され、壁体124は第3パーツ130とともに排出流動形成空間133をなす。排出流動形成空間133は、凹部127の周辺にリング状(ドーナツ状)に形成され、排出流動形成空間133に流入した空気が竜巻を起こして排出されるように流動を誘導する。リング状の排出流動形成空間133を形成し、中にバルブ200が貫通するようにすることによって、流動の遠心回転力を低下させずに米を吸入し流動を排出しながらバルブ200を開閉できるという長所がある。
【0136】
一方、凹部127の中央には後述するバルブ200の軸部210が貫通できるホール126aが形成される。また、凹部127の中心には上、下に突出して後述するバルブ200の軸部210をガイドするバルブガイド部126が形成される。バルブガイド部126の中央は軸部210が貫通できるようにホール126aが形成される。一方、凹部127の底面でバルブガイド部126の周囲には、第1パーツ110と第2パーツ120により定義された空間から空気が流動できる連通ホール125が形成される。
【0137】
第3パーツ130は第2パーツ120の上部に結合し、排出流動形成空間133を形成できるように第2パーツ120の壁体124の上面および内側面と所定間隔をおいて壁体134が形成される。第3パーツ130の壁体134の中央にも凹部135が形成され、第3パーツ130の凹部135は第2パーツの凹部127と同心をなし、第2パーツの凹部127より小さい直径を有する。排出流動形成空間133に流入した流動は第3パーツ130に形成された第1排出コネクタ132を通じて空気吸入管(96;
図16参照)と連結される。
【0138】
図35~
図37を参照する。第3パーツ130の壁体134は上部に突出して膨らんでいる形状を有するが、バルブ開閉装置500のリンク510が動くことができるように突出せずに扁平な形態で形成された退避部138が形成される。また、第3パーツ130の壁体134の外周には第2パーツ120との結合のためにねじ締結部136が形成される。また、第2パーツ120とのねじ締結の前に結合位置を案内して位置を維持できるように、第3パーツ130の壁体134は下部に延長形成された結合フック139を具備する。
【0139】
また、前記のように、第3パーツは壁体134の中央に凹部135を具備し、凹部135の中央にはバルブ200の軸部210が貫通するホール137を具備する。
【0140】
図38~
図41を参照する。第2パーツ120は、第3パーツ130のねじ締結部136と結合するねじ締結部128が形成される。第3パーツ130のねじ締結部136と第2パーツ120のねじ締結部128は重なる位置に形成され、ねじsにより締結される。また、第3パーツ130とのねじ締結前に結合位置を案内して位置を維持できるように、第3パーツ130の結合フック139が挿入されて結合される結合溝121が壁体124の外面に形成される。
【0141】
また、第2パーツ120は第1パーツ110との締結のために下方に延長形成されたフック129を具備する。
図42を参照する。第1パーツ110はフック129が挿入される結合ホール116を具備する。
【0142】
バルブ200は、サイクロン米分離器100を貫通する軸部210と、軸部210の下端に結合してシーリング材140と密着して開閉ホール102を閉鎖するストッパー220、ストッパー220を貫通して軸部210に結合されて把持可能なハンドル230を具備する。
【0143】
第3パーツ130の外部に突出した軸部210の上端にはキャップ240が結合され、バルブ200を上方に移動させる力を提供する弾性部材250が軸部210の外周に差し込まれる。弾性部材250は第3パーツ130とキャップ240の間に設置される。すなわち、第3パーツ130の凹部135に弾性部材250の下端が支持され、キャップ240の下面に弾性部材250の上端が支持される。前記アクチュエータ520による力がリンク510を通じて伝達されない場合、弾性部材250の復原力によってバルブ200の軸部210が上方に移動し、ストッパー220がシーリング材140と密着して開閉ホール102を閉鎖する。
【0144】
ストッパー220はバルブ200開放時に米が内釜によく滑り落ちることができる傘状、すなわちパラボラアンテナ状に形成されることが好ましい。すなわち、ストッパー220は中央が上方に突出し外周が下方に傾斜した形態である。圧力炊事時に内釜の圧力によく耐えられるようにステンレススチール材質で形成されることが好ましい。
【0145】
シーリング材140はストッパー220との密閉力を高めるために、ストッパー220側に突出形成されたシーリングリブ142、144が二つ以上備えられることが好ましい。また、シーリング材140はストッパー220に密着できるように、下端の直径が大きく上端に行くほど直径が狭くなる傾斜した円筒状である。前述した通り、シーリング材140の中央が開閉ホール102となり、シーリング材140により形成される開閉ホール102がストッパー220により開閉される。
【0146】
ストッパー220は前述した通り、ハンドル230によって軸部210に固定される。軸部210の下端にはねじタブ212が形成され、ハンドル230の上端にも軸部210のねじタブ212と結合するねじ部232が形成されて、ハンドル230と軸部210の間にねじ結合がなされる。この時、ストッパー220の中央には貫通ホール222が形成されるが、ハンドル230の上端のねじ部232がストッパー220の貫通ホール222を貫通して軸部210のねじタブ212に結合することで、ストッパー220を固定する役割を兼ねる。
【0147】
この時、ハンドル230は使用者が把持しやすい形状を有する下端部231を具備する。ハンドル230はストッパー220の貫通ホール222周囲にストッパー220の下面と接触する接触面233が形成される。接触面233にはリング状の凹溝234が形成され、凹溝234内にO-ring235が挿入されて、軸部210、ストッパー220、ハンドル230の結合部の隙間に炊事時の圧力が漏洩することを遮断する。
【0148】
一方、シーリング材140およびストッパー220は内面に米粒が積もりやすい。この場合、ハンドル230を引っ張って、シーリング材140とストッパー220の間に隙間を作った後、シーリング材140およびストッパー220の内面を掃除することができる。または、マイコン(図示されず)を通じて掃除機能を遂行することができる。掃除機能を選択すると、蓋20が開放された状態でバルブ開閉装置500がバルブ200を開放し、使用者は開放されたバルブ200の内部の異物を除去して掃除を遂行できる。以後、蓋20を閉めるとバルブ開閉装置500はバルブ200を閉鎖する。
【0149】
また、掃除機能を選択してバルブ200が開放された状態で、ハンドル230とストッパー220を分解して軸部210とサイクロン米分離器100の内面の一部、シーリング材140まで掃除が可能であり、分解されたハンドル230とストッパー220は洗浄が可能である。掃除が完了すると、ストッパー220とハンドル230を再び結合して蓋を閉めるとバルブ開閉装置500はバルブ200を閉鎖する。
【0150】
前記のように、リンク510がアクチュエータ520の動きによって回転しながらリンク510の加圧端512がバルブ200のキャップ240を加圧しながらバルブ200の軸部210が下降する。それにより軸部210に固定されたストッパー220も下降して開閉ホール102が開放される。開閉ホール102が開放されると、米移送管94を通じて移動した米びつ50の米がサイクロン米分離器100の接線方向に連結された投入コネクタ122を通じて空気とともにサイクロン米分離器100内に吸入され、遠心力によって螺旋状に回転しながら下降して、シーリング材140とストッパー220の間の隙間を通じて内釜12に排出される。一方、吸入された空気は微細米粒とともに連通ホール125を通じて排出流動形成空間133に移動した後、第1排出コネクタ132を通じて排出される。
【0151】
図43は、本発明の第2実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造の断面図である。本発明の第2実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造は第1パーツ110aの形状を除いては第1実施例と同一である。この時、第1パーツ110aの内面に螺旋状溝112aを形成する場合、米吸入時に米が遠心力によって螺旋状溝112aの回転方向に回転しながら下降して、より容易に米を下へ移送して排出することができる。
【0152】
図44は、本発明の第3実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造の断面図である。
【0153】
本発明の第3実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造は、第1パーツ110bの形状とインナーパーツ150bの存在を除いては第1実施例と同一である。
【0154】
サイクロン米分離器100bの第1パーツ110b内に米粒を叩くためにインナーパーツ150bが結合される。インナーパーツ150bと第1パーツ110bは密着せずに隙間114bを置いて結合される。インナーパーツ150bには一般的な米粒の大きさより小さな通孔152bが多数含まれ、投入された米がインナーパーツ150bを螺旋状に回転しながら下降する時、摩擦によって米表面の粉が落ち、強力な回転遠心力によって米粒が通孔152bを通じて隙間114bに排出される。
【0155】
この時、インナーパーツ150bはより米粒をよく叩けるように、微細に隆起したパターンを追加で具備することができる。例えば、ヘアーラインパターンやドットパターンなど、必要に応じていかなるパターンが形成されてもよい。
【0156】
一方、第1パーツ110bは米粒と空気の一部を排出できる第2排出コネクタ112bを具備する。第2排出コネクタ112bは空気吸入管96bに連結されて吸入ファンの吸入圧により米粒と空気の一部を吸い込む。第2排出コネクタ112bを通じては比較的粒子が大きい米粒が排出され、第3パーツ130に形成された第1排出コネクタ132bを通じて軽い微細な米粒が排出される。空気吸入管96bは所定の位置で2個に分枝されて、一つは第1パーツ110bに連結され、一つは第3パーツ130に連結される。さらに詳細には、第1排出コネクタ132bは連結管95bを通じて吸入ファン80と連結された空気吸入管96bに連結され、第2排出コネクタ112bは空気吸入管96bに直接連結される。第2排出コネクタ112bがさらに下部に位置して第2排出コネクタ112bが空気吸入管96bに直接連結されることが管路の組立および配置にさらに有利であるが、第1排出コネクタ132bが空気吸入管96bに連結され、第2排出コネクタ112bが連結管95bを通じて空気吸入管96bに連結されるように実施してもよい。
【0157】
また、第1パーツ110bの下部にはシーリング材140が付着され、シーリング材140に形成された開閉ホール102がバルブ200により開閉される。バルブ200の作動は第1実施例と同一にリンク(510;
図14、15参照)とアクチュエータ(520;
図14、15参照)によって行われる。
【0158】
図45は、発明の第4実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造の断面図である。
【0159】
本発明の第4実施例に係る自動電気圧力炊飯器の米投入構造は。第1実施例のサイクロン米分離器100で第3パーツ(130;
図34参照)が省略されることにより、他の部品の構成および連結関係が変更された。本発明の第4実施例に係るサイクロン米分離器100cは、ホッパ型の第1パーツ110cに排出コネクタ112cが形成され、空気吸入管(96;
図16参照)と連結される。第1パーツ110cの内側には複数個の打抜き孔を具備するインナーパーツ150cが第1パーツ110cと間隔114cを置いて装着される。第1パーツ110cとインナーパーツ150cの上部には第2パーツ120cが結合される。第2パーツ120cには投入コネクタ122cが形成され、米移送管(94;
図16参照)と連結される。
【0160】
また、第1パーツ110cの下部にはシーリング材140cが付着され、シーリング材140cに形成された開閉ホール102がバルブ200により開閉される。第1および第2の実施形態と同様に、リンク(510;
図14、15参照)およびアクチュエータ(520;
図14、15参照)によってバルブ200の作動が行われる。
【0161】
図46は本発明の第1実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの斜視図であり、
図47は
図46のb-b線に沿って切断した断面図である。
【0162】
本発明の第1実施例に係る炊飯器用二重チェックバルブ400は、プレート状であり中央に水を給水するための給水部410bを具備する上部パーツ410と、上部パーツ410に結合されて所定の空間421を形成し、給水部410bを通じて流入した水が出水される出水部422を具備する下部パーツ420を含む。
【0163】
上部パーツ410と下部パーツ420により定義される空間421内にチェックバルブ430が設置され、チェックバルブ430は空間421内で上下に移動し、給水部410bと出水部422を開放したり閉鎖する。チェックバルブ430は弾性部材440によって上方に力を受けており、したがって弾性部材440によりチェックバルブ430は常に給水部410bと出水部422を閉鎖している。給水部410bに形成された給水流路412bを通じて水が流入する時、水圧が弾性部材440によりチェックバルブ430に加えられる圧力より大きい時にチェックバルブ430は下方に移動し、給水部410bと出水部422が開放されて水が炊飯器内に流入する。そして、水の供給が中断されると、弾性部材440の復原力によってチェックバルブ430が上方に移動し、それにより給水部410bと出水部422がすべて閉鎖される。
【0164】
一方、炊事の進行時に、内釜が加熱して蒸気が発生することによって内部圧力が増加すれば、チェックバルブ430が蒸気の圧力によって上方に加圧され、チェックバルブ430が出水部422に密着してシーリングする。したがって、炊事過程でできる炊き水や、穀物カスが混ざっている蒸気がチェックバルブ430の内部に流入することを遮断し、内部圧力を高圧に維持することができる。
【0165】
図48は、本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの上部パーツを下部から見た斜視図である。
図47および
図48を参照する。上部パーツ410は、プレート部410aの中央に給水部410bが形成される。給水部410bはプレート部410aの上方に突出したパイプ状であり、水が流れる給水流路412bを形成する。給水部410bの上端部は水移送管92と連結され、給水部410bの下端は下部パーツ420の空間421と連通する。給水部410bの下端には、後述するチェックバルブ430のガイド突起431aをガイドするガイドホール412aとガイドホール412aの外側周りに形成される一つ以上の給水口414aを具備する。ガイドホール412aは円筒状ガイド胴体411aにより形成され、ガイド胴体411aは支持体413aにより給水部410bの下端に支持される。支持体413aの存在のため給水口414aが複数個で区画形成される。
【0166】
プレート部410aは給水部410bの下端部の周りに下方に突出した第1リブ415aを具備し、第1リブ415aはチェックバルブ430との接触圧力を高めて水密性を向上させる。また、下部パーツ420との結合面に介在されるO-ring450の水密性を向上させるために、O-ring450を加圧する第2リブ416aが第1リブ415aと間隔をおいて同心をなして下方に突出形成される。
【0167】
また、プレート部410aには下部パーツ(420;
図54参照)との締結のための第1締結ホール417aと後述する固定プレート(460;
図54参照)との締結のための第2締結ホール418aが形成される。固定プレート460および下部パーツ420もそれぞれ第1締結ホール417aおよび第2締結ホール418aと対応する位置に締結ホールを具備し、締結ホールを貫通するねじによってねじ結合される。
【0168】
図49は本発明の第5実施例に係る炊飯器用二重チェックバルブの下部パーツを上部から見た斜視図であり、
図50は
図49のc-cに沿って切断した断面図であり、
図51は
図49のd-dに沿って切断した断面図である。
【0169】
下部パーツ420は上部パーツ410に結合され、内部にチェックバルブ430を設置できる空間421が形成される。空間421はチェックバルブ430より大きく形成されて空間421とチェックバルブ430の間に給水された水が流れる流路が形成される。
【0170】
上部パーツ410と結合時、シーリングのために上部パーツ410と接触する面にO-ring450を介在するためのO-ring収容部424を具備する。O-ring収容部424は内側壁424aと外側壁424bとの間の凹状の空間からなり、O-ring収容部424内にO-ring450が挿入される
【0171】
またO-ring収容部424の外側に突出延長された延長部に締結ホール425が形成される。締結ホール425は前述した上部パーツ410の第1締結ホール417aと整列され、締結ホール425と第1締結ホール417a双方に結合されるねじによって下部パーツ420と上部パーツ410が結合される。
【0172】
空間421は上部パーツ410の給水口414aと連通し、下部パーツ420の下端には出水部422が形成される。
【0173】
空間421と出水部422の間には直径を狭め傾斜面を形成する小径部423が存在する。ここで小径部423は、空間421の下端の直径が狭くなる部分と出水部422の上端の直径が次第に大きくなる部分を共に指称するものと定義する。すなわち、小径部423の上部は空間421の一部であり、小径部423の下部は出水部422の一部である。小径部423は中央部が最も直径が狭く、上、下端に行くほど直径が次第に大きくなるように傾斜するように形成される。すなわち、空間421から下部に行くほど直径が狭くなり、出水部422では再び直径が次第に大きくなる。
【0174】
小径部423の中央には後述するチェックバルブ430の軸部433が貫通する軸ホール423bが形成される。軸ホール423bはチェックバルブ430の軸部433が貫通し、軸部の動きによって出水部422に位置したチェックバルブ430の第2パーツ432が上下に移動しながら出水部422を開閉する。小径部423の軸ホール423b周りで上部に突出形成されたガイドリブ423aを具備する。
図47を参照する。ガイドリブ423aの外周には弾性部材440の下端が固定支持される。また、ガイドリブ423aは複数個備えられ、ガイドリブ423aの間には間隔部423cが形成されるが、間隔部423cが空間421に流入した水を出水部422に送る出水口の役割をする。
【0175】
チェックバルブ430の後退時に、ガイドリブ423aの上端は後述する弾性部材支持リブ(431c;
図52参照)の下端と接触することになる。すなわち、ガイドリブ423aはチェックバルブ430の後退時に後退位置を決定することになる。
【0176】
図52は、本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブのチェックバルブを図示した斜視図である。
【0177】
チェックバルブ430は大きく三つの部分に分かれ得、円板状であって、上部パーツ(410;
図47参照)の給水口(414a;
図48参照)を開閉する第1パーツ431と、下部に行くほど直径が大きくなる漏斗状であって下部パーツ420の出水部422を開閉する第2パーツ432と、第1パーツ431と第2パーツ432を連結する軸部433を具備する。
【0178】
第1パーツ431の上面には上部に突出したガイド突起431aを具備し、ガイド突起431aは前述した上部パーツ(410;
図48参照)の給水部(410b;
図48参照)内に形成されるガイドホール(412a;
図48参照)内に挿入される。ガイド突起431aがガイドホール412a内に挿入されてチェックバルブ430の上下移動をガイドし、チェックバルブ430の第1パーツ431がティルティングされることを防止して水密性を向上させることができる。
【0179】
第2パーツ432は前述した通り、下部に行くほど直径が大きくなる漏斗状である。出水部422の上端、すなわち小径部(423;
図51参照)は下部に行くほど直径が大きくなる漏斗状であり、第2パーツ432と小径部423が密着して炊飯器側で蒸気や穀物カス、炊き水などが空間(421;
図47参照)に流入することを防止する。
【0180】
この時、第2パーツ432は小径部423と接触する外周面に環状突出リブ432aを具備する。環状突出リブ432aはチェックバルブ430の動作時に小径部423と接触して圧縮されながら密閉力を向上させることができる。
【0181】
軸部433は前述した通り、小径部423に形成される軸ホール423bに挿入され、チェックバルブ430の上下運動をガイドする。一方、軸部433の上端には円板状であって弾性部材を固定するための固定端431bと固定端431bから延びた+字状の弾性部材支持リブ431cが形成される。
【0182】
図53は、本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの開放時の様子を図示した断面図である。
【0183】
水が給水部410bの給水流路412bを通じて流入すると、水圧がチェックバルブ430の第1パーツ(431;
図52参照)に作用する。水圧が弾性部材440の加圧力より大きく作用すれば、チェックバルブ430全体が下降することになり、第1パーツは給水口414aを開放し第2パーツは軸ホール423bを開放する。したがって、水が給水流路412bを通じて流入して、給水口414a、下部パーツ420の内部の空間421、軸ホール423bおよび出水部422を経て炊飯器内に流入する。
【0184】
図54は本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが内釜蓋に結合された後に開放された様子を図示した断面図、
図55は本発明の第5実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが内釜蓋に結合された後に蒸気を遮断する様子を図示した断面図である。
【0185】
自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブは固定プレート460によって内釜蓋30に固定される。この時、下部パーツ420と固定プレート460、内釜蓋30が互いに接触する地点にシーリング材480が設置されて水の流出を防ぐ。内釜蓋30には下部パーツ420を通じて出水された水を自動電気圧力炊飯器の内釜の内部に流す水取り出し口32が複数個備えられる。この時、内釜蓋30は出水部422を通じて出水された水が水取り出し口32に容易に抜け出られるように下方に膨らんで突出した突出部31を形成し、突出部31に水取り出し口32を形成する。
【0186】
図56は本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブの分解斜視図であり、
図57は本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に開放された様子を図示した断面図であり、
図58は本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブが蓋に結合された後に蒸気を遮断する様子を図示した断面図である。
【0187】
本発明の第6実施例に係る自動電気圧力炊飯器が具備する二重チェックバルブは第5実施例とほとんど同一であるが、下部パーツが別途に形成されず、固定プレートと一体に形成される。
【0188】
上部パーツ410、チェックバルブ430、弾性部材440、O-ring450は第5実施例と同一であり、固定プレート460’に形成されたバルブ設置空間421’内にチェックバルブ430、弾性部材440、O-ring450を配置して上部パーツ410を締結する。固定プレート460’と下部パーツが一体に形成されることによって、出水部420’も固定プレート460’に形成される。
【0189】
バルブ設置空間421’は上部パーツ410と結合され、バルブ設置空間421’の下部には出水部420’が形成される。バルブ設置空間421’と出水部420’の間には直径を狭め傾斜面を形成する小径部423’が存在する。
【0190】
小径部423’の中央には後述するチェックバルブ430が貫通する軸ホール423b’が形成される。小径部423’の軸ホール423b’周りで上部に突出形成されたガイドリブ423a’を具備する。
図57を参照する。ガイドリブ423a’の外周には弾性部材440の下端が固定支持される。また、ガイドリブ423a’は二個以上に分割されて間隔部423c’を有するが、間隔部423c’がバルブ設置空間421’に流入した水を出水部420’に送る出水口の役割をする。
【0191】
給水時に、水圧によってチェックバルブ430が弾性部材440の弾性力に打ち勝って下方に移動し、上部パーツ410の給水部と固定プレート460’の出水部420’を開放する。したがって、水は給水流路、上部パーツ410の給水部、バルブ設置空間421’、出水部420’を経て内釜蓋30に形成された突出部31に流れ出た後、突出部31に形成された水取り出し口32を通じて炊飯器内部に流入する。
【0192】
炊事時に、チェックバルブ430は弾性部材440により上部パーツ410の給水部と固定プレート460’の出水部420’を閉鎖している状態であり、自動電気圧力炊飯器の内釜の内部の蒸気圧が高くなるにつれてチェックバルブ430の第2パーツ432と小径部423’の密着力が高くなる。したがって、炊き水、穀物カスなどが混ざっている蒸気がバルブ内に流入せずに遮断されて衛生的な給水をすることができ、弾性部材440の挙動を阻害したり性能を低下させることを防止することができる。また、内部圧力密閉性を高めて高圧を維持させてくれることによって、食感が良くおいしいご飯を提供することができる。
【0193】
図59は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられたサイクロン米分離器を通じての蒸気の漏洩経路を図示した図面であり、
図60は本発明の一実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられた二重チェックバルブを通じての蒸気の漏洩経路を図示した図面である。
【0194】
米と水が順に内釜12内に供給されると、内釜12がマイコン(図示されず)により制御される誘導加熱ヒーター、熱板ヒーターなどの加熱部(図示されず)により加熱して炊事が始まる。炊事過程で発生する内釜12と内釜蓋30で密閉された空間は蒸気が排出されないため高圧状態となる。この時、蒸気が漏洩すると高圧の蒸気が爆発的に排出されることによって、製品の破損はもちろん安全事故が発生し得る。
【0195】
サイクロン米分離器100に設置されるバルブ200や二重チェックバルブ400には、蒸気の排出を防止するためのシーリング部材が備えられるが、誤使用環境で穀物カスなどがバルブ200や二重チェックバルブ400に固着されてシーリング部材が損傷する恐れがある。この場合、サイクロン米分離器100や二重チェックバルブ400を通じて蒸気が漏洩され得る。
【0196】
サイクロン米分離器100を通じて蒸気が漏洩する時、高温高圧の蒸気が米移送管94を通じて計量器630、640とこれを作動させるモータ62、計量器630、640を作動させるための付属品を焼損させ得る。また、高温高圧の蒸気は空気吸入管96を通じて吸入ファン80側に浸透することができ、吸入ファン80とフィルタ82を焼損させ得る。
【0197】
一方、二重チェックバルブ400を通じて高温高圧の蒸気が水移送管92側に浸透すると、水移送管92に残存する水の温度が上昇し、水移送管92内部の圧力が増加して、水移送管92の連結部を通じて蒸気が流出したり管路が破損したりポンプ75が破損するなど、部品の焼損が発生し得る。
【0198】
したがって、サイクロン米分離器100と水流入部である二重チェックバルブ400を通じて蒸気の漏洩が発生すれば、迅速にこれを感知して内釜12の加熱を中止し、蒸気圧がこれ以上高くならないようにすることが好ましい。
【0199】
図61は本発明の第7実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられたサイクロン米分離器を通じての蒸気の漏洩を感知する感知構造を図示した図面であり、
図62は本発明の第8実施例に係る自動電気圧力炊飯器に備えられた二重チェックバルブを通じての蒸気の漏洩を感知する感知構造を図示した図面である。
【0200】
炊事の進行時、内釜12に米を投入する投入部であるサイクロン米分離器100dと水を投入する二重チェックバルブ400dを通じての蒸気の漏洩を感知できるように、サイクロン米分離器100dと二重チェックバルブ400dはそれぞれ第1および第2温度センサ150d、414dを具備する。
【0201】
サイクロン米分離器100dでは第1パーツ120dに第1温度センサ150dを、二重チェックバルブ400dでは給水部410dに第2温度センサ414dを位置させるのが、設置が容易でありマイコン(図示されず)と信号線を連結することが容易である。図面に図示された通り、第1および第2温度センサ150d、414dはそれぞれ第1パーツ120dと給水部410d内に突出形成される。すなわち、第1および第2温度センサ150d、414dが水移送管92および米移送管94と連結される経路上に直接露出されているため、水移送管92および米移送管94に蒸気が漏洩時にこれをすぐに感知することができる。これは、第1パーツ120dや、二重チェックバルブ400dの給水部410dに直接温度センサを設置せずに、サイクロン米分離器100dや二重チェックバルブ400dの外部に温度センサが設置されて間接的に蒸気の漏洩を感知することに比べて検出正確度を高めることができる。サイクロン米分離器100dや二重チェックバルブ400dの外部に温度センサが設置された場合、漏洩した蒸気が温度センサに直接向かわずに他の方向に漏洩する場合、周辺温度が高くなってからでないと温度センサが蒸気の漏洩を感知することができない。この場合、自動電気圧力炊飯器の蒸気の漏洩による故障や破損を引き起こし得る。
【0202】
マイコン(図示されず)は少なくともいずれか一つの温度センサ150d、414dが正常炊飯時より設定温度以上の異常高温が感知されると、蒸気が漏洩すると判断して自動炊事を中止し、故障案内の通知を視覚的にまたは聴覚的に表出する。
【0203】
以上で説明した通り、本発明は前述した特定の好ましい実施例に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変形実施が可能であることは言うまでもなく、そのような変更は請求の範囲の記載の範囲内にあることになる。