(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032922
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】薬情出力システム、薬情出力装置、サーバ及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20240305BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024013259
(22)【出願日】2024-01-31
(62)【分割の表示】P 2023017930の分割
【原出願日】2014-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】596079138
【氏名又は名称】東日本メディコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127384
【弁理士】
【氏名又は名称】坊野 康博
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】久津間 信明
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓也
(72)【発明者】
【氏名】野本 禎
(57)【要約】
【課題】薬剤の交付状況の変化を容易に把握することができるようになること。
【解決手段】矩形状の用紙の所定部分が接着されることにより、袋状に構成される、薬剤を収納する薬袋であって、用紙の一領域に、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情が表示される表示領域が設けられ、一領域が設けられた裏面の四周縁部に接着剤添付する領域を示す接着剤添付部が設けられていることを特徴とする、薬袋。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む薬情出力システムであって、
前記サーバは、
前記ネットワークを介して受信した患者の処方箋の情報と、前記処方箋よりも過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更の種別を示す変更種別を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更種別を示す薬剤変更表示であって、前記変更前の薬剤から前記変更後の薬剤への変化の内容を説明する表示を含ませた薬剤変更表示を含む薬情のデータを前記端末装置に送信する薬情送信手段と、
を備え、
前記端末装置は、
前記サーバから送信された前記薬情のデータを表示部に表示又は薬情書面に印刷させる薬情出力手段を備えることを特徴とする薬情出力システム。
【請求項2】
前記薬情送信手段は、前記変化の内容の説明を、前記特定手段により特定された変更種別に対応した説明とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の薬情出力システム。
【請求項3】
前記薬情送信手段は、前記特定手段により特定された変更種別が、剤型が異なる薬剤に変更されたという種別である場合に、前記変化の内容の説明に、変更前の薬剤の剤型と変更後の剤型を示す内容を含ませる、
ことを特徴とする請求項2に記載の薬情出力システム。
【請求項4】
前記薬情送信手段は、前記特定手段により特定された変更種別が、ジェネリック医薬品に変更されたという種別である場合に、前記変化の内容の説明に、変更前の薬剤と価格が異なることを示す内容を含ませる、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の薬情出力システム。
【請求項5】
前記薬情送信手段は、前記特定手段により特定された変更種別が、成分が異なる薬剤に変更されたという種別である場合に、前記変化の内容の説明に、変更前の薬剤と、効果又は安全性に差異があることを示す内容を含ませる、
ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の薬情出力システム。
【請求項6】
ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む薬情出力システムを構成するサーバであって、
前記ネットワークを介して受信した患者の処方箋の情報と、前記処方箋よりも過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更の種別を示す変更種別を特定する特定手段と、
前記特定手段による特定に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更種別を示す薬剤変更表示であって、前記変更前の薬剤から前記変更後の薬剤への変化の内容を説明する表示を含ませた薬剤変更表示を含む薬情のデータを前記端末装置に送信する薬情送信手段と、
を備え、
前記端末装置において前記薬情のデータを表示又は印刷させることを特徴とするサーバ。
【請求項7】
ネットワークを介して通信可能に構成された端末装置とサーバとを含む薬情出力システムにおけるサーバを構成するコンピュータに、
前記ネットワークを介して受信した患者の処方箋の情報と、前記処方箋よりも過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更の種別を示す変更種別を特定する特定機能と、
前記特定機能による特定に基づいて、薬剤が変更したこと及び前記薬剤の変更種別を示す薬剤変更表示であって、前記変更前の薬剤から前記変更後の薬剤への変化の内容を説明する表示を含ませた薬剤変更表示を含む薬情のデータを前記端末装置に送信する薬情送信機能と、
を実現させ、
前記端末装置において前記薬情のデータを表示又は印刷させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬情出力システム、サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、患者が病院・医院等から交付された処方箋を薬局に持参すると、薬局では、患者に処方箋に記載された薬剤が交付するとともに、交付する薬剤の説明が記載された薬情書面を交付することがある。
薬局がこのような薬情書面を作成するには、近年の情報処理技術の発展に伴い、情報処理技術が導入されて、薬剤の説明や写真を記憶したデータベースを備えるコンピュータにより、薬局の担当者が処方箋の情報をコンピュータに入力すると、コンピュータが処方箋の薬剤に関する薬情書面を作成するようになってきている。このような薬情書面は、患者が薬剤の飲み方を含む薬剤の情報を把握するために役立つものである。
例えば、特許文献1には、交付された薬剤の名前・写真の他、薬剤の使用時期と使用量を示すカレンダーが記載された薬剤指導書を印刷する作成システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような薬剤指導書(薬情書面)は、過去に薬剤の交付内容と、今回の薬剤の交付内容とに変化が生じていたとしても、その変化を把握することは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、薬剤の交付内容の変化を容易に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の薬袋は、矩形状の用紙の所定部分が接着されることにより、袋状に構成される、薬剤を収納する薬袋であって、当該用紙の一領域に、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情が表示される表示領域が設けられ、前記一領域が設けられた裏面の四周縁部に接着剤添付する領域を示す接着剤添付部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の薬情出力装置は、患者の処方箋の情報を記憶する、処方箋記憶手段と、前記処方箋の情報と前記処方箋よりも過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情のデータを出力する、薬情出力手段と、を備える。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様のプログラムは、患者の処方箋の情報を記憶するステップと、前記処方箋の情報と前記処方箋よりも過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情のデータを生成するステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、薬剤の交付内容の変化を容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】記憶部の処方箋データベースを示す図である。
【
図5】薬情出力装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】薬情出力装置が出力する薬情の一例を示す図である。
【
図7】従来出力されていた薬情の一例を示す図である。
【
図8】薬情出力装置が出力する薬情の一例を示す図である。
【
図9】薬情出力装置が出力する薬情の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
本発明の薬情出力装置10が出力する薬情書面の適用場面について
図1を参照して説明する。
図1は、薬局における薬剤提供業務を示す概念図である。
図1(1)は、各作業の流れを示し、
図1(2)は、各作業の内容を示している。
図1(1)を参照して、薬剤提供業務は、窓口において患者から処方箋を受け付けた後に、処方箋に従い薬剤を調剤し、調剤が適切であると最終監査において認められた場合に、窓口において患者に当該薬剤を提供するといった一連の流れにより構成される。このような薬剤提供業務は、一例として
図1(2)に示す各作業、即ち「受付」「薬歴確認」「処方監査」「患者情報収集」「調剤設計」「服薬に関する説明」「調剤決定」「調剤」「最終監査」「薬剤交付会計」により構成することができる。これら各作業は、互いに独立して進行できるものもある。
薬情書面の出力は、本実施形態では、「薬剤交付会計」の作業の際に行われるものである。例えば、薬剤提供業務を構成する各作業のうち、薬局の受付担当者が「受付」において処方箋の情報を受けつけて、担当者のうち、薬剤師が「患者情報収集」「調剤」「薬剤交付会計」「薬歴確認」「処方監査」「調剤設計」「服薬に関する説明」「調剤決定」「最終監査」を行い、処方箋の薬剤を交付しても問題ないと判断された後に、「薬剤交付会計」において薬情書面の出力が行われる。「薬剤交付会計」の作業において、薬情の出力によって作成された薬情書面は、薬剤師が薬剤を交付するとともに、患者に交付される。
【0013】
[薬情出力装置10の構成]
本発明の薬情出力装置10は、薬剤の提供業務を構成する各作業の担当者により用いられる装置である。
【0014】
薬情出力装置10は、薬局において薬剤提供業務を多面的に支援することを目的としたものであり、各種演算処理を行う制御部11や各種情報を記憶する記憶部12に加え、キーボードやタッチパネル等により実現される入力部13及びディスプレイによる表示部14を備えた汎用パーソナルコンピュータである。そして、薬情出力装置10は、印刷機20と有線ないし無線で接続されている。このような薬情出力装置10は、各種プログラムがインストールされており、制御部11がこれらプログラムに従い動作することで、レセコン機能や薬歴管理機能に加え、本発明に特有の薬情出力機能を発揮する。この薬情出力機能は、担当者が処方箋の情報を入力部13から薬情出力装置10に入力すると、受け付けた処方箋の情報と過去の処方箋の情報との変化を検出して、変化した点を明示した薬情のデータを出力する機能である。
【0015】
なお、出力するとは、薬情のデータを薬情出力装置から薬情出力装置以外に出すことをいい、薬情のデータに基づいて印刷機20に薬情を印刷して薬剤書面を作成させることの他、ディスプレイ等の表示部14に薬情を表示させることや有線又は無線の通信回線を通じて他端末に薬情のデータを送信することを含むものである。
また、薬情書面とは、薬局において、薬剤が交付される際に、薬剤とともに交付される薬剤を服薬する際に参考となる説明が記載された書面をいい、薬剤を服薬する際に参考となる説明が記載された、一枚の用紙、シールや薬を収納する薬袋が含まれる。薬情とは、薬情書面に記載される薬剤を服用する際に参考となる説明の情報をいう。
【0016】
[薬情出力装置10の機能的構成]
続いて、薬情出力機能を発揮するための薬情出力装置10の機能的構成を、
図2を参照して説明する。
図2は、薬情出力装置10の機能的構成を示す、模式図である。薬情出力機能の発揮において、薬情出力装置10の制御部11は、処方箋受付部111と、薬剤変更特定部112と、変更種別特定部113と、用法変更特定部114と、薬情出力部115とが機能する。また、記憶部12には、処方箋データベース121と、薬剤データベース122とが設けられる。
【0017】
処方箋受付部111は、処方箋の情報を入力部13から処方箋の情報として受け付ける。処方箋受付部111は、受け付けた処方箋の情報を処方箋データベース121に記憶する。
具体的には、処方箋受付部111は、窓口を担当する、薬局の受付担当者が患者から処方箋を受け取り、処方箋の内容を入力部13から入力して、処方箋の情報を受け付ける。処方箋受付部111は、受け付けた処方箋の情報を、受付日時及び患者を特定する情報と関連付けて処方箋データベース121に記憶する。
なお、処方箋の情報の受け付けは、各種態様があってよく、例えば、処方箋の画像をスキャナーから取得して、取得した画像に基づいて処方箋の情報を受け付けてもよいし、有線又は無線の通信回線を介して処方箋の情報を受信することにより受け付けてもよい。
【0018】
ここで、
図3を参照して処方箋データベース121について説明する。
図3は、処方箋データベース121の記憶内容を例示する模式図である。処方箋データベース121は、受け付けた処方箋の情報を記憶するデータベースであって、レセコン機能や薬歴管理機能のために利用される他、薬情出力機能においては、後述する薬剤変更特定部112や用法変更特定部114において、薬剤の変化を特定するために用いられる。
処方箋データベース121は、処方箋を特定する処方箋IDと、患者を特定する情報と、処方箋の受付けた日時を示す受付日と、処方箋に記載されていた薬剤を示す処方薬剤と、処方薬剤がいつの時点でどのくらいの分量を服用するかを示す用法用量を記憶する。
【0019】
図2に戻り、薬剤変更特定部112は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、過去所定の期間分の処方箋の情報とを比較して、薬剤の変化を特定する。
具体的には、薬剤変更特定部112は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報に基づいて、当該処方箋の対象となる患者に関連付けられた、過去所定の期間分の処方箋の情報を処方箋データベース121から抽出する。そして、薬剤変更特定部112は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、抽出した過去所定の期間分の処方箋の情報とにおいて、薬剤の変化を特定する。
【0020】
例えば、薬剤変更特定部112は、12月15日に、処方箋受付部111が患者「甲」の処方箋を受け付けた場合に、処方箋ID「001001」に対応する処方箋の情報を、処方箋データベース121から抽出する。処方箋ID「001001」に対応する処方箋の情報は、受け付けた処方箋の対象となる患者「甲」と関連付けられた、過去1ヶ月分の処方箋の情報である。そして、薬剤変更特定部112は、受け付けた処方箋の情報(E錠、F錠、Cカプセル、D錠)と過去の処方箋の情報(A錠、B錠、C錠、D錠)とを比較して、E錠、F錠、Cカプセルが処方箋に追加され、A錠、B錠、C錠が処方箋から除かれたことを薬剤の変化として特定する。
【0021】
また、例えば、薬剤変更特定部112は、12月15日に、処方箋受付部111が患者「丙」の処方箋を受け付けた場合に、処方箋ID「001003」に対応する処方箋の情報を、処方箋データベース121から抽出する。処方箋ID「001003」に対応する処方箋の情報は、受け付けた処方箋の対象となる患者「丙」と関連付けられた、過去1ヶ月分の処方箋の情報である。そして、薬剤変更特定部112は、受け付けた処方箋の情報(A錠、B錠、G錠)と過去の処方箋の情報(A錠、B錠、C錠)とを比較して、G錠が処方箋に追加され、C錠が処方箋から除かれたことを変化として特定する。
【0022】
なお、過去所定の期間分とは、患者が処方箋の変化があったことを十分に認識して記憶に定着させうる期間であって処方箋の変化を患者に明示することが望まれる期間をいい、本実施形態では、1ヶ月分の処方箋の情報を抽出するようになっている。
【0023】
変更種別特定部113は、薬剤変更特定部112が特定した薬剤の変化を、変更種別に分類する。
具体的には、変更種別特定部113は、薬剤変更特定部112が特定した薬剤の変化について、薬剤データベース122を参照して薬剤の情報(販売名、一般名称、薬効分類名、効能・効果等)を抽出し、抽出した薬剤の情報が共通する場合に追加された薬剤と除かれた薬剤とを対応付けて、対応付けの有無及び対応付けの内容ごとに変更種別を分類する。
【0024】
ここで、薬剤の変更種別とは、処方箋における薬剤の変化を、薬情にどのように表示するかを示す種別をいう。本実施形態において、薬剤の変更種別は、追加された薬剤と除かれた薬剤とが対応付けられた「変更」及び追加された薬剤と除かれた薬剤とが対応付けられなかった「追加」・「削除」に分類される。そして、「変更」は、対応付けの内容が追加された薬剤と除かれた薬剤との間において、販売名が同一であって剤型が異なる「剤型変更」、薬剤間において販売名が異なり、一般名称が同一である「ジェネリック変更」、販売名及び一般名称は異なり、薬効分類名又は効能・効果が同一である「成分変更」に分類される。
【0025】
例えば、E錠、F錠、Cカプセルが処方箋に追加され、A錠、B錠、C錠が処方箋から除かれたことを薬剤の変化とする場合に、販売名が同一であって剤型が異なるCカプセルとC錠とを、「変更」・「剤型変更」とする。また、薬剤間において販売名が異なり、一般名称が同一であるE錠とA錠とを「変更」・「ジェネリック変更」とする。また、販売名及び一般名称は異なり、薬効分類名が同一であるF錠とB錠とを「変更」・「成分変更」とする。
【0026】
即ち、変更種別特定部113は、追加された薬剤と除外された薬剤とを対応付けて、対応付けられなかった追加された薬剤、対応付けられなかった除外された薬剤又は対応付けられた追加された薬剤と除外された薬剤との組み合わせを、「追加」、「削除」又は「変更」の何れかに分類する。そして、変更種別特定部113は、追加された薬剤と除外された薬剤との組み合わせを「変更」に分類した場合に、さらに対応付けが、販売名が同一であって剤型が異なるときに「剤型変更」、薬剤間において販売名が異なり、一般名称が同一であるときに「ジェネリック変更」、販売名及び一般名称は異なり、薬効分類名又は効能・効果が同一であるときに「成分変更」として分類する。
【0027】
ここで、
図4を参照して薬剤データベース122について説明する。
図4は、薬剤データベース122の記憶内容を例示する模式図である。薬剤データベース122は、薬剤に関する情報を記憶するデータベースであって、医薬品の提供企業が発行している添付文書に由来する情報を主として、構成されている。薬剤データベース122は、変更種別特定部113が薬剤の変更種別を分類する際に用いられる他、薬情出力部115が出力する薬情を参照するため等に用いられる。
薬剤データベース122は、薬剤を特定する薬剤IDと、薬剤の販売名を示す販売名と、薬剤の成分に関する一般的な名称を示す一般名称と、薬剤がどのような薬効を有するかを示す薬効分類名と、薬剤がどのような疾患に効果があるかを示す効能・効果とを含んで記憶する。
【0028】
図2に戻り、用法変更特定部114は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、過去所定の期間分の処方箋の情報とを比較して、同一の薬剤において用法用量の変化があったことを特定する。
具体的には、用法変更特定部114は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報に基づいて、当該処方箋の対象となる患者に関連付けられた、過去所定の期間分の処方箋の情報を処方箋データベース121から抽出する。そして、用法変更特定部114は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、抽出した過去所定の期間分の処方箋の情報とにおいて、同一の薬剤において用法用量の変化があったことを特定する。
【0029】
例えば、用法変更特定部114は、12月15日に、処方箋受付部111が患者「乙」の処方箋を受け付けた場合に、処方箋ID「001002」に対応する処方箋の情報を、処方箋データベース121から抽出する。処方箋ID「001002」に対応する処方箋の情報は、受け付けた処方箋の対象となる患者「乙」と関連付けられた、過去1ヶ月分の処方箋の情報である。そして、薬剤変更特定部112は、受け付けた処方箋の情報(A錠(朝1)、B錠(朝2 昼2 夕2)、C錠(朝1 夕1)、D錠(朝1 昼1 夕1))と過去の処方箋の情報(A錠(朝1)、B錠(朝1 夕1)、C錠(朝1 夕1)、D錠(朝1 昼1 夕1))とを比較して、B錠の用法用量が「朝1 夕1」から「朝2 昼2 夕2」に変化したことを特定する。
【0030】
薬情出力部115は、特定した処方箋の変化に基づいて異なる表現形式で薬情を出力する。具体的には、薬情出力部115は、特定した処方箋の変化に基づいて薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情のデータを生成する。薬情出力部115は、生成した薬情のデータに基づいて、出力を行うようになっており、例えば、薬情出力部115は、薬情のデータを印刷機20に出力して印刷させるようになっている。
【0031】
[薬情出力装置10の処理]
続いて、
図5を参照して、薬情出力装置10の処理について説明する。
図5は、薬情出力装置10の処理の流れを示す模式図である。
薬情出力装置10の処理は、薬局の受付担当者が処理を開始させる所定の操作を受け付けたことを契機に開始される。薬情出力装置10は、処理が開始されると、薬情出力装置10の処方箋受付部111は、薬局の受付担当者が入力部13から処方箋の情報を入力することにより、処方箋の情報を受け付ける(ステップS1)。処方箋受付部111は、受け付けた処方箋の情報を、処方箋データベース121に記憶する(ステップS2)。
【0032】
ステップS2に続いて、薬情出力装置10の薬剤変更特定部112は、ステップS1において処方箋受付部111が受け付けた処方箋の対象となる患者に関連付けられた、過去の処方箋の情報を処方箋データベース121から抽出する(ステップS3)。そして、薬剤変更特定部112は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、抽出した過去所定の期間分の処方箋の情報とにおいて、薬剤の変化を特定する(ステップS4)。
【0033】
続いて、変更種別特定部113は、薬剤変更特定部112が薬剤の変化を特定したかを確認し、薬剤変更特定部112が薬剤の変化を特定した場合には、変更種別を分類するためにステップS6に処理を進める。また、変更種別特定部113は、薬剤変更特定部112が薬剤の変化を特定したかを確認し、薬剤変更特定部112が薬剤の変化を特定しなかった場合には、変更種別を分類せずにステップS7に処理を進める(ステップS5)。
そして、変更種別特定部113は、薬剤変更特定部112が薬剤の変化を特定した場合に、薬剤データベース122を参照して薬剤の情報(販売名、一般名称、薬効分類名、効能・効果等)を抽出する。変更種別特定部113は、抽出した薬剤の情報が共通する場合に追加された薬剤と除かれた薬剤とを対応付けて、対応付けの有無及び対応付けの内容ごとに変更種別を分類する(ステップS6)。
【0034】
続いて、用法変更特定部114は、処方箋受付部111が受け付けた処方箋の情報と、過去所定の期間分の処方箋の情報とを比較して、同一の薬剤において用法用量の変化があったことを特定する(ステップS7)。
【0035】
続いて、薬情出力部115は、特定した処方箋の変化に基づいて薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬情のデータを生成する(ステップS8)。
【0036】
ここで、薬情出力部115が生成する薬情のデータに基づいて出力された薬情書面を例示して説明する。
図6は、受け付けた処方箋と過去の処方箋とにおいて、薬剤の変化が生じた場合であって薬剤が対応付けられたときに生成される薬情のデータに基づいて出力される薬剤書面を例示する図である。
薬情書面は、交付される薬剤の説明及び写真が示される欄であるV1と、V2が、変化が生じる前の薬剤・用法用量が示される欄であるV2と、薬剤の用法用量が示される欄であるV3とを含んで構成されている。
【0037】
V1は、E1欄、F1欄、C1欄を含んでおり、それぞれE錠、F錠、Cカプセルに関する名称・説明・写真が示されている。説明は、薬剤データベース122から抽出した薬剤の一般的な説明に関する部分と、変化の内容を説明する変更種別ごとに異なる部分とから構成されている。例えば、E1欄の説明は、「コレステロールを下げるお薬です。…」とする一般的な説明に関する部分と、「A錠と同一成分の安価なお薬です。」とするA錠からE錠への変化の内容を説明する部分とから構成されている。
【0038】
また、変化の内容を説明する部分は、変更種別ごとに異なっている。例えば、E1欄には、「A錠と同一成分の安価なお薬です。」として、「ジェネリック変更」の変更種別に対応する説明が生成される。「ジェネリック変更」の変更種別に対応する説明は、従前の薬剤の名称と、成分が同一であって価格が安いことを示す記載から構成されている。
例えば、F1欄には、「B錠より効果の強いお薬です。」として、「成分変更」の変更種別に対応する説明が生成される。「成分変更」の変更種別に対応する説明は、従前の薬剤の名称と、効果又は安全性に差異があることを示す記載から構成されている。
例えば、C1欄には、「錠剤からカプセルになりました。」として、「剤型変更」の変更種別に対応する説明が生成される。「成分変更」の変更種別に対応する説明は、従前の薬剤の剤型と本薬剤の剤型を示す記載から構成されている。
【0039】
V2は、E1に示されているE錠に対応する除外された薬剤であるA錠の写真を示すA1欄がE1と対応すると明確な位置に示され、F1に示されているF錠に対応する除外された薬剤であるB錠の写真を示すB1欄がF1と対応すると明確な位置に示され、C1に示されているCカプセルに対応する除外された薬剤であるC錠の写真を示すC2欄がC1と対応すると明確な位置に示され、薬剤の変化が明確になるように示されている。
【0040】
V3は、E錠、F錠、Cカプセル及びD錠の用法用量が示されている。V3欄のうち、左欄から順番に、朝、昼、夕にどのくらい服薬するかが示されている。例えば、V3欄のうち、D錠の行には、朝 1錠、昼 1錠、夕 1錠を服用すべきことが示されている。
【0041】
図7は、
図6で示した薬剤を交付する際に、本発明を適用しなかった場合に、交付される従来の薬情書面(
図7(1))と、
図6で示した薬剤の交付の前回訪問時に交付された薬情書面(
図7(2))とを例示する図である。
図7(1)に示す薬情書面は、交付する薬剤(E錠、F錠、Cカプセル、D錠)が示され、それぞれの薬剤の説明がなされている。しかしながら、
図7(1)の薬情書面は、患者が、前回の薬剤からどのように変化したかを一見して把握できない。そのため、患者は、習慣的に、薬剤を服用することができていた場合にも、薬剤が変化し、習慣的に服薬していた薬剤と新たに服薬する薬剤との対応関係を把握できずに、飲み忘れたり、誤った服用を行ったりしてしまうことがある。
そして、患者は、薬剤が変化した際にどのように変化したかを把握しようとすると、
図7(1)で示す今回交付された薬情書面と、
図7(2)で示す前回交付された薬情書面とを見比べなければ薬剤の変化を把握することができなかった。また、患者は、
図7(1)で示す今回交付された薬情書面と、
図7(2)で示す前回交付された薬情書面とを見比べたとしても、例えば、「コレステロールを下げるお薬です。」等の説明を比較しなければ、A錠がE錠に変化したかを把握することができずに、飲み忘れたり、誤った服用を行ったりしてしまうことがある。具体的には、ジェネリック変更や成分変更の場合に、患者が処方変更前の残った薬剤と処方変更後の薬剤とを重複して服用してしまうことにより、患者の体調に変調をきたしてしまうことがある。
そこで、本発明のように、患者が薬剤の交付状況の変化を容易に把握することができる薬情を簡単に出力する必要性がある。出力された薬情は、医薬品の適正使用のためのツールとして機能する。
【0042】
図8は、受け付けた処方箋と過去の処方箋とにおいて、薬剤の変化が生じた場合であって薬剤が対応付けられなかったときに生成される薬情のデータに基づいて出力された薬情書面を例示する図である。
G1欄には、追加された薬剤であるG錠についての説明や写真が示されており、新たに追加されたことを示す「新規」と表示されるG2欄が示されている。
また、C3欄には、除外された薬剤であるC錠が表示されており、除外され且つC錠に対応する薬剤がないことが明確になるように、C3欄を×とする表示がされている。
【0043】
図9は、受け付けた処方箋と過去の処方箋とにおいて、用法用量の変化が生じた場合に生成される薬情のデータに基づいて出力された薬情書面を例示する図である。
B2欄には、B錠の用法用量が示されており、朝 2錠、昼 2錠、夕 2錠を服薬すべきであることが示されている。
【0044】
図5に戻り、薬情出力部115は、生成した薬情のデータに基づいて出力を行い(例えば、印刷機20に印刷されて)(ステップS9)、処理を終了する。
【0045】
なお、本実施形態において、ステップS9において印刷される薬情書面は、薬剤を交付する際に、薬剤を収納する袋である薬袋として構成される。
具体的には、本実施形態において、薬情書面は、矩形状の用紙であって、用紙の中央部に縦の破線が印刷されている。薬情書面は、破線を境とする何れかの面に、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示を含む薬剤情報が表示される表示領域が設けられている。そして、破線及び薬剤情報が表示されている面の裏面には、四周縁部に接着剤添付部が印刷されている。
このような、薬袋として構成される薬情は、破線部を境に山折に折りたたまれて、接着剤添付部に接着剤を設けることにより貼り合わされて、袋状に構成される。そして、薬袋として構成された薬情書面には、薬剤情報に該当する薬剤が収納されて、薬局の担当者から患者に交付される。
【0046】
以上、本実施形態について説明した。このような薬情出力装置10によれば、処方箋の情報と過去の処方箋の情報との間の変化に基づいて、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示(A1、B1、C2、G2等)又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示(B2等)が記載された薬情を簡単に出力することができ、患者が薬剤の交付状況の変化を容易に把握することができるようになる。
【0047】
また、薬情出力装置10によれば、変化に追加された薬剤と除かれた薬剤とを含む場合に、追加された薬剤と除かれた薬剤とを対応付けて、どの薬剤がどの薬剤に変化したかを自動的に薬情に反映させるため、薬剤変更表示が記載された薬情を簡単に出力することができ、患者が薬剤の交付状況の変化を容易に把握することができるようになる。
【0048】
また、薬情出力装置10によれば、変化に追加された薬剤と除かれた薬剤とを含む場合に、追加された薬剤と除かれた薬剤とを対応付けて、剤型変更、ジェネリック変更又は成分何れかに該当する旨を示す、薬情を簡単に出力することができ、患者がどのような薬剤の変化があったかを容易に把握することができるようになる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0050】
また、本実施形態において、薬情は薬袋として構成されているが、薬情を表示する領域が設けられているものであれば、これに限られず、例えば、薬情のみが印刷される用紙であってもよいし、薬情が表示される面と反対面に接着剤貼付面が設けられたシールであってもよい。
【0051】
また、本実施形態において、薬剤変更特定部112は、過去所定の期間分として、1ヶ月分の処方箋の情報を抽出するようになっているが、患者が処方箋の変化を十分に認識しうる期間であれば、1ヶ月分に限られず、適宜適切な期間が設定されてよい。
また、このような過去所定の期間は、患者や薬剤ごとに異なる期間が設定されてよく、例えば、高齢な患者は、一般的に薬剤の変化を十分に認識するまで時間がかかるためより長期間の6ヶ月の期間が設定されてよく、急性疾患に対する薬剤は、一般的に服薬している期間が少なく習慣になっており、薬剤の変化を十分に認識するまで時間がかからないため、より短期間の2週間の期間が設定されてよい。
【0052】
また、本実施形態において、薬剤が変更したことを示す薬剤変更表示又は用法用量が変更したことを示す用法用量変更表示の何れかの表示を含む薬情を例示したが、薬情出力部115が出力する薬情は、これに限られず、薬剤変更表示及び用法用量変更表示の双方を含んでよい。薬情出力部115は、薬剤変更表示及び用法用量変更表示の双方を含むには、薬剤変更表示及び用法用量変更表示が薬情を占める割合が大きくなり過ぎないように、薬剤変更表示及び用法用量変更表示を縮小させて表示させてもよい。
【0053】
また、本願発明は、
図2に示す機能的構成を備える端末装置に対して適用することができる。このとき、
図2に示す機能的構成を備えるとは、当該機能的構成を実現するソフトウェアを端末装置にインストールすることに加え、所定のサーバにインストールされたソフトウェアを端末装置がネットワークを介して利用可能な状態も含む。即ち、インターネットを通じて顧客にビジネス用アプリケーションを提供する、所謂ASPサービスについても本願発明を適用することができる。
【0054】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能がコンピュータに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0055】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0056】
10 薬情出力装置
11 制御部
111 処方箋受付部
112 薬剤変更特定部
113 変更種別特定部
114 用法変更特定部
115 薬情出力部
12 記憶部
121 処方箋データベース
122 薬剤データベース
13 入力部
14 表示部
20 印刷機
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、薬情出力システム、薬情出力装置、サーバ及びプログラムに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の処方箋情報を取得する処方箋情報取得手段と、
前記患者の薬歴に関する情報を取得する薬歴情報取得手段と、
前記処方箋情報取得手段によって取得された前記処方箋情報に示される薬剤と、前記薬歴情報取得手段によって取得された前記患者の過去の薬歴とに基づいて、前記処方箋情報において、処方された薬剤の変更を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更の内容を判定する変更内容判定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更と、前記変更内容判定手段によって判定された前記薬剤の変更の内容とを含む前記患者の処方薬剤に関する情報を出力する薬情出力手段と、
を備えることを特徴とする薬情出力システム。
【請求項2】
前記特定手段は、前記薬剤の変更として、薬剤が追加されたこと及び薬剤が削除されたことを特定することを特徴とする請求項1に記載の薬情出力システム。
【請求項3】
前記変更内容判定手段は、前記薬剤の変更の内容として、薬剤の剤型の変更、販売名が異なり一般名称が同一である薬剤への変更、及び、販売名及び一般名称は異なり薬効分類名または効能効果が同一である薬剤への変更の少なくともいずれかを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の薬情出力システム。
【請求項4】
前記薬情出力手段は、前記患者の処方薬剤に関する情報として、前記薬剤の変更と当該薬剤の変更の内容を説明する情報とを対応付けた情報を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薬情出力システム。
【請求項5】
前記特定手段は、前記処方箋情報に示される薬剤と、前記患者の過去所定の期間分の処方箋の情報に示される薬剤とを比較して、処方された薬剤の変更を特定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薬情出力システム。
【請求項6】
患者の処方箋情報を取得する処方箋情報取得手段と、
前記患者の薬歴に関する情報を取得する薬歴情報取得手段と、
前記処方箋情報取得手段によって取得された前記処方箋情報に示される薬剤と、前記薬歴情報取得手段によって取得された前記患者の過去の薬歴とに基づいて、前記処方箋情報において、処方された薬剤の変更を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更の内容を判定する変更内容判定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更と、前記変更内容判定手段によって判定された前記薬剤の変更の内容とを含む前記患者の処方薬剤に関する情報を出力する薬情出力手段と、
を備えることを特徴とする薬情出力装置。
【請求項7】
ネットワークを介して端末装置と通信可能に構成されたサーバであって、
患者の処方箋情報を取得する処方箋情報取得手段と、
前記患者の薬歴に関する情報を取得する薬歴情報取得手段と、
前記処方箋情報取得手段によって取得された前記処方箋情報に示される薬剤と、前記薬歴情報取得手段によって取得された前記患者の過去の薬歴とに基づいて、前記処方箋情報において、処方された薬剤の変更を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更の内容を判定する変更内容判定手段と、
前記特定手段によって特定された前記薬剤の変更と、前記変更内容判定手段によって判定された前記薬剤の変更の内容とを含む前記患者の処方薬剤に関する情報を前記端末装置に出力する薬情出力手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項8】
コンピュータに、
患者の処方箋情報を取得する処方箋情報取得機能と、
前記患者の薬歴に関する情報を取得する薬歴情報取得機能と、
前記処方箋情報取得機能によって取得された前記処方箋情報に示される薬剤と、前記薬歴情報取得機能によって取得された前記患者の過去の薬歴とに基づいて、前記処方箋情報において、処方された薬剤の変更を特定する特定機能と、
前記特定機能によって特定された前記薬剤の変更の内容を判定する変更内容判定機能と、
前記特定機能によって特定された前記薬剤の変更と、前記変更内容判定手段によって判定された前記薬剤の変更の内容とを含む前記患者の処方薬剤に関する情報を出力する薬情出力機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。