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特開2024-33117システム、携帯端末、サーバ、情報処理装置、プログラム、又は方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033117
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】システム、携帯端末、サーバ、情報処理装置、プログラム、又は方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136511
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】399103847
【氏名又は名称】SOMPOひまわり生命保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】蓮井 智子
(72)【発明者】
【氏名】土橋 沙江
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人のライフデザイン支援を提供。
【解決手段】コンピュータプログラムは、一又は複数の情報処理装置を、利用者の健康データを取得する取得手段、利用者のイベントデータを取得する取得手段並びに健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、利用者の健康データ及び/又は利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理手段、として動作させる。所定の文章は、利用者に対し、健康データ及び/又はイベントデータに対応した所定の行動を促すレコメンドを示す文章を含む。所定の行動を促すレコメンドは、健康データ及び/又はイベントデータに応じた専門家とのコミュニケーション、健康データ及び/又はイベントデータに応じた検査キットの情報提供又は健康データ及び/又はイベントデータに応じた保険商品のデータの提供、に対する、利用者の意向の表明を促すものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の情報処理装置を、
利用者の健康データを取得する取得手段、
前記利用者のイベントデータを取得する取得手段、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理手段、
として動作させるためのコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記所定の文章は、前記利用者に対し、前記健康データ及び/又は前記イベントデータに対応した所定の行動を促すレコメンドを示す文章を含む、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記所定の行動を促すレコメンドは、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた専門家とのコミュニケーション、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた検査キットの情報提供、又は、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた保険商品のデータの提供、
に対する、前記利用者の意向の表明を促すものである、
請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記一又は複数の情報処理装置を、
年齢軸と金銭軸を2次元上に表示する表示手段として、
動作させるためのコンピュータプログラムであって、
前記取得手段は、前記利用者の過去及び未来の年齢と前記年齢に対応する収支を取得し、
前記表示手段は、前記利用者の年齢と前記年齢に対応する収支とを対応付けて表示する請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記イベントデータは、予め定められたイベントの種類と、前記イベントに対応する年齢と、前記イベントの費用を含み、
前記表示手段は、前記イベントデータを利用して、
前記年齢軸に対応付けて前記イベントの種類を示すアイコンを表示し、
前記イベントの費用を減算した収支を前記年齢軸における前記金銭軸上に表示する、
請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記イベントデータは、更に、前記イベントに対する前記利用者の充実度を含み、
前記表示手段は、前記イベントの対応する年齢を前記年齢軸に対応付けて、前記イベントの前記充実度を充実度の軸に対応付けて、前記イベントの充実度を表示する、
請求項5に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記保険商品のデータにおいて、
前記イベントデータが利用されず前記健康データが利用されて特定された保険の種類と、前記健康データが利用されず前記イベントデータが利用されて特定された保険の種類と、に同一の保険商品がある場合を含む、
請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記利用者は、女性である、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記健康データは、生理、更年期、及び/又は、妊娠、のデータを含む、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記イベントデータは、結婚、妊娠、出産、及び/又は、家の購入、のデータを含む、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記一又は複数の情報処理装置は、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記一又は複数の情報処理装置は、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える、
請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
利用者の健康データを取得する取得部、
前記利用者のイベントデータを取得する取得部、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理部、
を備える一又は複数の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える、請求項13又は14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
一又は複数の情報処理装置が
利用者の健康データを取得するステップ、
前記利用者のイベントデータを取得するステップ、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理ステップ、
を実行する方法。
【請求項17】
前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える、請求項16又は17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願において開示された技術は、システム、携帯端末、サーバ、情報処理装置、プログラム、又は方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人から得られた情報をより適切に利用する技術が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-28881号公報
【特許文献2】特開2001-147957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれの上記技術においても、利用者のデータを客観的に活用するには不十分である。そこで、本発明に係る様々な実施形態は、上記の課題を解決するために、システム、携帯端末、サーバ、情報処理装置、プログラム、又は方法を通信する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一例に係るコンピュータプログラムは、
一又は複数の情報処理装置を、
利用者の健康データを取得する取得手段、
前記利用者のイベントデータを取得する取得手段、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理手段、
として動作させるためのコンピュータプログラム。
【0006】
一例に係る一又は複数の情報処理装置は、
利用者の健康データを取得する取得部、
前記利用者のイベントデータを取得する取得部、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理部、
を備える一又は複数の情報処理装置。
【0007】
一例に係る方法は、
一又は複数の情報処理装置が
利用者の健康データを取得するステップ、
前記利用者のイベントデータを取得するステップ、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理ステップ、
を実行する方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態により、人のライフデザインの支援が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施例に係る情報処理装置の機能の具体例を示すブロック図である。
図2図2は、一実施例に係る各情報処理装置同士の一例の関係を示すブロック図である。
図3図3は、一実施例に係るシステムによる処理のフローの一例である。
図4図4は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図5(a)】図5(a)は、一実施例に係るルールの関係を示す表である。
図5(b)】図5(b)は、一実施例に係るルールの関係を示す表である。
図5(c)】図5(c)は、一実施例に係るルールの関係を示す表である。
図6図6は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図7図7は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図8図8は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図9図9は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図10図10は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図11図11は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図12図12は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図13図13は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図14図14は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図15図15は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図16図16は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図17図17は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図18図18は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図19図19は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図20図20は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図21図21は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図22図22は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図23図23は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図24図24は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図25図25は、一実施例に係るシステムの画面の一例である。
図26図26は、一実施例に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を適宜参照して、本発明に係る様々な実施例を説明する。
【0011】
1.本願発明の一例のシステムに係る機能
本願に係る一例のシステムは、人に係る情報を取得し、かかる情報に基づいて、レコメンドに係る情報を生成する機能を有する。一例のシステムは、図1のように、取得部、ルール適用部、通信部、及び/又は、表示部、を備えてよい。他の一例のシステムは、取得部、通信部、及び、表示部、を備えてよい。また、他の一例のシステムは、取得部、ルール適用部、及び、通信部、を備えてよい。
【0012】
1.1.取得部
取得部は、データを取得する機能を有する。取得部は、例えば、女性利用者の健康データ、女性利用者のイベントデータ、女性利用者の現在の状況、女性利用者の感性、質問(問い合わせ)に対する回答、行動目標、及び/又は、これらの下位概念のデータ、などを取得してよい。
【0013】
取得の態様は、種々のものでよい。例えば、サーバ及び/又はクラウドが携帯端末又は他の情報処理装置から有線又は無線の通信を介して取得する態様でもよいし、サーバ及び/又はクラウド内のプログラムが携帯端末又は他の情報処理装置内のプログラムから有線又は無線の通信を介して取得する態様でもよいし、サーバ及び/又はクラウド内のプログラムが前記サーバ及び/又はクラウド内の記憶装置から取得する態様でもよいし、サーバ及び/又はクラウド内のプログラムが前記サーバ及び/又はクラウド内のプログラムから取得する態様でもよいし、携帯端末又は携帯端末内のプログラムが利用者の入力によってデータを取得する態様でもよいし、携帯端末又は携帯端末内のプログラムが携帯端末内のプログラムや携帯端末内の記憶装置から取得する態様でもよい。
【0014】
取得部は、通信を利用してデータを取得してもよいし、記憶媒体を利用してデータを取得してもよい。
【0015】
1.2.ルール適用部
ルール適用部は、予め用意されたルールを適用する機能を有する。ルールは、利用者に対して問いかける質問の選択肢と、かかる選択肢の各々が回答された場合に表示する所定の文章と、の関係を示すものであってよい。また、ルールは、利用者の複数の入力データに応じて、対応する回答を示すものであってもよい。その他、ルールは、これらに限られず、本願において説明される種々の入力に対する応答の対応関係を示すものであってよい。
【0016】
ルール適用部は、自動会話モジュールが起動されることによって、自動会話モジュールの実行によって実現されてよい。ルール適用部は、機械学習機能などを利用せずに、予め関係性を規定することにより、人が予め調整できるものである利点を有する。
【0017】
1.3.通信部
通信部は、上述のデータの一部又は全部を通信する機能を有する。通信部は、携帯端末との間で通信する機能を有してよい。また、通信部は、管理端末との間で通信する機能を有してよい。通信は、送信及び/又は受信を含んでよい。通信は、有線又は無線であってよい。通信部は、周知の通信技術を利用してよい。
【0018】
1.4.表示部
表示部は、データを表示する機能を有する。
【0019】
表示部は、女性利用者の健康データ、女性利用者のイベントデータ、女性利用者の現在の状況、女性利用者の感性、質問(問い合わせ)に対する回答、行動目標、及び/又は、これらの下位概念の情報、等を表示してよい。
【0020】
なお、本願書類において、女性利用者の健康データ、女性利用者のイベントデータ、女性利用者の現在の状況、女性利用者の感性、質問(問い合わせ)に対する回答、行動目標、及び/又は、これらの下位概念の情報は、通信や処理の過程において、適宜、形式の変更や情報の追加、修正、削除、がされてよい。
【0021】
2.実施例
2.1.実施例における全体像の例
実施例に係るシステムは、利用者が利用する携帯端末、携帯端末から取得した情報を処理するサーバ、を備えてよい。例えば、図2は、一例のシステムを図示する。本図において、携帯端末21aと21bは、ネットワーク22を介して、サーバ23aと情報の通信が可能なように接続されていてよい。本図では、携帯端末を2つ図示しているが、一または複数であってよく、その数は限定されない。携帯端末は、本例に係るシステムを利用する利用者が利用するもの(利用者端末ということもある。)であってよい。また、本願に係る技術を実装したプログラムが、利用者端末に、インターネットを介してダウンロードされ、インストールされたプログラムは、本願書類において、利用者アプリということもある。なお、利用者アプリは、利用者端末上に直接インストールされてもよいし、利用者端末上の他のソフトウェアを介してインストールされてもよい。例えば、利用者端末上のSNSアプリケーション上の一つのモジュールとして、利用者アプリがインストールされ、利用者端末上で実行されてもよい。なお、本願において、利用者アプリによって実現される機能は、インターネット上のWEBブラウザ上で実行できてもよい。この場合、利用者アプリにおいて実装される機能は、利用者アプリに代えて、インターネット上でアクセスされるWEBブラウザ上で実行可能なプログラムにおいて実装されてよい。なお、一実施例に係るシステムは、一の利用者端末のみから構成されてもよい。
【0022】
なお、かかる利用者アプリは、利用者のアカウントを作成できてよい。この場合、利用者のアカウントは、利用者を特定する情報が利用されてよい。利用者を特定する情報は、利用者の氏名、利用者の電子メール、利用者の電話番号、利用者を特定するID、利用者の加入している保険商品を特定する情報、及び/又は、利用者の住所を含んでよい。利用者の加入している保険商品を特定する情報から、利用者を特定できるためである。また、利用者を特定するIDは、利用者が加入している保険商品と関連付けられているものでよい。
【0023】
また、本図においては、サーバ23aは、管理者端末23bおよび23cと接続されているが、かかる構成例に限らなくてよい。管理者端末はなくてもよいし、管理者端末は2以上の複数であってもよい。サーバ23aは、一又は複数のサーバであってよく、一又は複数のサーバは、一又は複数の情報処理装置であってよい。また、サーバ23aは、クラウドであってもよい。また、サーバ23aは、サーバ及び/又はクラウドの場合において、サーバ及び/又はクラウドが実行される情報処理装置自体は、サーバ及び/又はクラウド内で実行される処理の実行者自身が所有する情報処理装置であってもよいし、かかる実行者自身が所有しない情報処理装置であってもよい。後者の場合、第三者の所有の情報処理装置を利用する態様であってよい。情報処理装置については、後述する。また、本図に記載されていないが、更に、利用者に対してアドバイスを提供するアドバイザーが利用する情報処理装置(本願書類において、アドバイザー端末装置ということもある。)が、上述のシステムとデータの通信が可能なように接続されていてもよい。アドバイザー端末装置は、携帯端末であってよい。
【0024】
なお、本願書類において、システムという語は、サーバ、クラウド、携帯端末、などの単体又は複数の情報処理装置を指してよい。例えば、システムは、一又は複数のサーバ、及び、一又は複数の携帯端末、を指してよい。また、例えば、システムは、一又は複数のサーバのみを指してもよいし、一又は複数の携帯端末のみを指してもよい。また、サーバは、追加的に又は代替的に、クラウドであってもよい。携帯端末は、携帯可能な情報処理装置であれば種々の装置が考えられ、例えば、スマートフォン、タブレット、PDA、ノートパソコン、ラップトップ、タブレットPC、ハンドヘルド、ポータブルコンピュータ、などであってよい。
【0025】
次に、本例のシステムの利用される態様について説明する。
【0026】
2.2.実施例1
本例の実施例に係るシステムは、一の利用者端末から構成される例である。
【0027】
次に、本例のシステムの処理の流れを、図3を用いて説明する。ここでは、利用者端末に、上述のとおり、利用者アプリが予めダウンロードされ、インストールされてよい。また、利用者アプリに、利用者のアカウントが設定されてよく、認証手段によって、特定の利用者のみが利用可能とされてよい。利用者アプリには、後述のとおり、利用者のプライバシーに係るデータ(特に、女性特有の症状や考え)が入力され、利用者アプリはプライバシーに係るデータを記憶するため、認証技術によって保護される必要性は高い。
【0028】
また、本例のシステムは、特定の企業に所属する従業員であってよい。この場合、本例のシステムの利用についての対価を、かかる特定の企業との契約で取得できる利点がある。
【0029】
また、本例のシステムの利用者は、女性従業員であってよい。この場合、本例のシステムは、後述のとおり、生理、妊娠、更年期などの身体的現象と、結婚、出産(子供)、家の購入、仕事(キャリア)という社会的現象の中において、特に一般的に時限性があるとされる妊娠や出産を含む人生のデザインを、(これらの一部ではなく)これらを包括的に扱うことのできる利点がある。
【0030】
ステップ1
本実施形態のシステムとしての利用者アプリは、女性利用者から、女性利用者の健康データ、及び/又は、女性利用者のイベントデータを取得する。
【0031】
利用者アプリは、女性利用者に対して、種々の質問を表示し、かかる質問に対する回答のデータとして、女性利用者の健康データ、及び/又は、女性利用者のイベントデータを取得してよい。
【0032】
例えば、利用者アプリは、図4のような画面を表示してよい。本画面は、利用者アプリが利用者に問いかける種々の質問をカテゴライズしたものである。利用者アプリにおいて、女性利用者は、これらに対して順次回答し、利用者アプリは、女性利用者の回答を記憶してよい。女性利用者は、利用者アプリによる種々の問いかけに対して回答することにより、より自らを見つめなおす機会を得ることができる利点がある。
【0033】
<ステップ1.1>
例えば、利用者アプリは、女性利用者の現在の状況及び/又は女性利用者の感性についての質問を表示し、かかる質問に対する回答のデータを取得してよい。女性利用者の現在の状況についての質問は、例えば、年齢、結婚の有無、子供の有無、子供の人数、子供の年齢、妊娠の有無、妊活中であるかどうか、現在の健康、現在の症状、不妊治療中であるかどうか、現在の収入、及び/又は、現在の支出、などを含んでよく、これらに対する回答のデータを利用者アプリは記憶してよい。
【0034】
なお、収入及び支出は、利用者についての家計簿のデータから取得してもよい。かかる利用者の家計簿のデータは、利用者アプリと異なるデータベースに格納されていてよい。利用者アプリは、利用者のアカウントデータを利用して、かかるデータベースから、利用者の家計簿のデータを取得してよい。家計簿のデータは、過去の収入と支出のデータが含まれてよい。
【0035】
また、女性利用者の感性についての質問は、女性利用者が現在直感的に否定的感情を持つ対象を選択させる質問であってよい。かかる質問は、日常生活、行動特性、健康、お金、キャリア、結婚、妊娠(子供)、などのカテゴリーに分かれていてよい。
【0036】
このような質問の中で、健康や症状に関して女性利用者が悩みを持っている場合、その悩みを迅速に解決できることも好ましい。そこで、本実施形態のシステムは、女性利用者が健康についての悩みを有する(例えば、何かしらの症状がある)という入力を得た場合、後述の自動会話モジュールを起動させてよい。健康についての悩みは、例えば、特に女性利用者が抱えがちな生理、妊娠、更年期、STD(性感染症)、などに関する悩みであってよい。具体的には、本実施形態のシステムは、肌荒れ、むくみ、胸の痛み、頭痛などの身体的な悩みや、いらいら、落ち込み、集中力低下、食欲不振などの精神的な悩み、などの選択肢による入力に対して、自動会話モジュールを起動させ、選択肢に対する回答のルールを適用することで、かかる自動会話モジュール内で、女性利用者に対して回答をしてよい。
【0037】
ここで、上述の回答のルールの一例は、例えば、図5(a)における対応関係であってよい。本図において、例えば、利用者アプリは、女性利用者から女性利用者の悩み1を取得した場合、起動された自動会話モジュールが、対応する可能性のある疾病2を表示してよい。この場合、自動会話モジュールは、更に、将来の発症の可能性がある疾病が存在する場合にはその疾病3、及び/又は、症状と関連性のある対応する保険の候補4を表示してよい。ここで保険の候補4は、症状に基づいて発症の可能性のある疾病が保険の給付対象であるなど、症状を有する女性利用者が検討することが好ましい保険であってよい。なお、これらの将来の発症の可能性がある疾病3や保険の候補4は、女性利用者が興味を持つ場合もあれば持たない場合もある。特に、これらに興味が持たないにもかかわらず説明を表示すると、かえって利用者の興味を削ぎ、反感が生じる可能性もある。そこで、疾病3や保険の候補4のデータを表示する前に、女性利用者に対して問いかけをして、表示の意向を確認してもよい。
【0038】
例えば、疾病3については「将来可能性のある疾病について知りたいですか?」であったり、「疾病に対する将来の備えとなる保険について知りたいですか?」などの問いかけである。このような問いかけに対して、肯定的回答がある場合に限り、自動会話モジュールは、対応する疾病3や保険の候補4のデータを表示してよい。
【0039】
なお、上述における保険商品は、女性利用者のニーズ・悩みやイベントに対応したものであってよい。ここで、ニーズ・悩みやイベントと、直接的のみ関係する保険商品でもよいし、間接的に関係する保険商品でもよい。例えば、月経のトラブルという健康の悩みに対してがん保険の提案が考えられる一方、結婚や子供というイベントに対しても将来の保障としてのがん保険が考えられてよい。このように、自動会話モジュールにおいて提案される保険商品のデータの提供においては、前記イベントデータが利用されず前記健康データが利用されて特定された保険の種類と、前記健康データが利用されず前記イベントデータが利用されて特定された保険の種類と、に同一の保険商品があってよい。
【0040】
なお、上述では、利用者アプリが女性利用者の悩みを取得し、自動的に自動会話モジュールが起動されて、かかるデータが自動会話モジュールを介して表示される態様を示したが、自動会話モジュールの起動の前に、女性利用者に対して、自らの症状や悩み(健康、お金、仕事などの悩み)についての具体的な回答を希望するかどうか(例えば、自動会話モジュールの起動を希望するかどうか、又は、自動会話モジュールの表示を画面上拡大する又は全画面にするかどうか)を問いかけてもよい。この場合、例えば、利用者アプリは、まず、女性利用者に対して、症状や悩みについての詳細を希望する問いかけに対して肯定的回答が得られた場合において、自動会話モジュールを起動してもよい。
【0041】
なお、自動会話モジュールは、実行ファイルの形式が取られていてよいが、それに限られない。また、自動会話モジュールは、利用者アプリに組み込まれていてもよいし、利用者アプリと独立でもよい。自動会話モジュールの起動とは、自動会話モジュールを実行することを意味し、利用者アプリによる実行からシームレスに自動会話モジュールが実行されてよい。
【0042】
また、図5(b)及び図5(c)は、自動会話モジュールが利用する他のルールの一例である。本図において、利用者アプリにおける、生理、結婚、妊孕性、子ども、生活、更年期、将来、などの種々の話題において、女性利用者のデータとして取得した未既婚1及び年代3の該当を前提として、女性利用者のニーズ・悩み2に該当する場合、対応して(同一の行において)、提案対象保険(自分)4、提案対象保険(夫)5、及び/又は、提案対象保険(子)6を、自動会話モジュールは、表示してよい。かかる構成により、女性利用者のニーズや悩みに対して対応した保険の提案を行い、女性利用者のニーズや悩みの解消を試みることができる利点がある。なお、自動会話モジュールは、上述の提案対象保険の表示に加えて、後述の専門家とのコミュニケーションの問いかけを行ってもよい。この場合、ある程度の保険商品のデータを利用者に表示しつつ、より詳細は、専門家とのコミュニケーションにつなげることができる利点がある。このように、利用者の意向を確認しつつ自動会話モジュールの利用、そして、更に利用者の意向を確認しつつ、専門家とのコミュニケーションの予約日時の決定、というように段階を踏むことで、利用者の意図に沿った形で詳しい情報の提供や相談をフレキシブルにできる利点がある。なお、自動会話モジュールは、上述の提案対象の保険に際し、提案対象の保険のデータの表示以外に、各行において対応する話題1ないし3を表示してもよい。例えば、自動会話モジュールは、女性利用者のニーズ・悩みに対して、提案対象保険4乃至6及び話題1乃至3を、乱数を利用して選択して、表示してもよい。この場合、自動会話モジュールは、それらの話題の変遷が人間にとっても自然なように、予め定められた話題の転換の表現を、周知技術を用いて表示してよい。
【0043】
また、上述の自動会話モジュールは、上述の女性の悩みのうち、健康に関するもの以外に悩みについても、起動されて、女性利用者による質問に対して、ルールベースで、回答してよい。
【0044】
例えば、自動会話モジュールは、女性利用者に対して、専門家とのコミュニケーションについての女性利用者の意向の表明を促してもよい。例えば、自動会話モジュールは、専門家とのコミュニケーションを希望するかどうかを問いかけてよい。この問いかけに対し、女性利用者から、専門家とのコミュニケーションを希望するなどの肯定的回答が得られた場合、自動会話モジュールは、専門家とのコミュニケーションのための予約希望日時を問い合わせてよい。この場合、更に、女性利用者に対して、どのような専門家とのコミュニケーションを希望するかの複数の専門家の選択肢を提示し、女性利用者によって選択された一の専門家に対するコミュニケーションとの予約希望日時を問い合わせてもよい。複数の選択肢は、例えば、生理、妊娠、更年期などの健康に関する専門家、仕事やキャリアに関する専門家、保険に関する専門家、及び/又は、お金に関する専門家、等の多様な専門家の選択肢があってよい。上述の女性利用者が選択肢から専門家を選択する態様に加えて又は代えて、その前の女性利用者の回答に基づいて、専門家を選択又は専門家の候補を表示してもよい。例えば、女性利用者が健康に関する悩みの回答を入力し利用者アプリが健康に関する悩みのデータを取得したことに対応して、健康に関する専門家の候補を表示してもよい。また、女性利用者が保険の加入についての悩みの回答を入力し利用者アプリが保険の加入の悩みのデータを取得したことに対応して、保険に関する専門家の候補を表示してもよい。以上のように、専門家が特定された後の専門家との予約日時の特定段階において、自動会話モジュールは、特定された専門家との予約日時の確認のために、所定のサーバとデータの通信を行ってよい。自動会話モジュールは、特定された専門家との予約日時のデータを、所定のサーバから取得した場合に限り、かかるデータを表示してよい。専門家との予約日時の確認は、所定のサーバとのデータの通信が必要となり、利用者端末上のみの処理ではなくインターネットを介した通信が必要となることから、事前に専門家とのコミュニケーションについての問いかけを行い、かつ、肯定的回答が得られた場合に限りこのような処理をする構成とすることにより、処理負担を減少させ、かつ利用者に処理時間の待機時間を無意味に感じさせない利点がある。
【0045】
自動会話モジュールは、女性利用者の特定の症状(例えば、不妊状態である)のデータを取得する場合、かかる症状を検査可能な検査キットの提供についてのデータを表示してよい。この場合、自動会話モジュールは、女性利用者の特定の症状のデータを取得した場合、まず、検査キットの提供についての女性利用者の意向の表明を促してもよい。例えば、自動会話モジュールは、検査キットの提供についての、詳細なデータを希望するかどうかを問いかけてよい。この問いかけに対し、女性利用者から、詳細なデータを希望するなどの肯定的回答が得られた場合、自動会話モジュールは、検査キットの提供についての詳細データを表示してよい。詳細データは、例えば、検査キットの型番、検査キットの機能、検査キットの効果、検査キットの購入にあたって必要な負担金額、検査キットの購入の具体的な手続き、及び/又は、検査キットの発送タイミング、などを含み、自動会話モジュールは、これらのデータを表示してよい。ここで、自動会話モジュールは、特に検査キットの発送タイミングやそのための在庫の確認のために、所定のサーバとデータの通信を行ってよい。自動会話モジュールは、検査キットの発送タイミングと在庫のデータを、所定のサーバから取得した場合に限り、かかるデータを表示してよい。検査キットの発送タイミングや在庫の確認は、所定のサーバとのデータの通信が必要となり、利用者端末上のみの処理ではなくインターネットを介した通信が必要となることから、事前に上述の検査キットの詳細データについての問いかけを行い、かつ、肯定的回答が得られた場合に限りこのような処理をする構成とすることにより、処理負担を減少させ、かつ利用者に処理時間の待機時間を無意味に感じさせない利点がある。なお、検査キットの機能は、例えば、排卵、卵子の数、体調に重要な役割をもつホルモンの値、妊娠に向けた体の状況、及び/又は、体調に対するホルモンの影響、などを検査するものであってよい。
【0046】
また、自動会話モジュールは、保険商品のデータの提供についても、同様の処理をしてよい。すなわち、自動会話モジュールは、女性利用者の特定の症状(例えば、不妊状態である)のデータを取得する場合、かかる症状に対応する上述の保険商品のデータを表示してよい。この場合、自動会話モジュールは、女性利用者の特定の症状のデータを取得した場合、まず、保険商品のデータの提供についての女性利用者の意向の表明を促してもよい。例えば、自動会話モジュールは、保険商品のデータの提供についての、詳細なデータを希望するかどうかを問いかけてよい。この問いかけに対し、女性利用者から、詳細なデータを希望するなどの肯定的回答が得られた場合、自動会話モジュールは、保険商品のデータの提供についての詳細データを表示してよい。詳細データは、例えば、保険商品の名称、保障内容、保障期間、保障の条件、保険の金額、及び/又は、保険商品の契約のための手続、などを含み、自動会話モジュールは、これらのデータを表示してよい。ここで、自動会話モジュールは、女性利用者のデータを利用して、女性利用者に適した保険を選定したり、女性利用者に対する保険条件を決定したり、及び/又は、女性利用者に対する保険の金額を決定したりしてよい。この場合、自動会話モジュールは、女性利用者のデータを利用した利用者用保険データ(例えば、かかる女性利用者に対応する、保険商品の選定、保険条件の決定、及び/又は、保険の金額)の決定のために、所定のサーバとデータの通信を行ってよい。自動会話モジュールは、かかる利用者用保険データを、所定のサーバから取得した場合に限り、かかるデータを表示してよい。利用者用保険データの確認は、所定のサーバとのデータの通信が必要となり、利用者端末上のみの処理ではなくインターネットを介した通信が必要となることから、事前に上述の利用者用保険データについての問いかけを行い、かつ、肯定的回答が得られた場合に限りこのような処理をする構成とすることにより、処理負担を減少させ、かつ利用者に処理時間の待機時間を無意味に感じさせない利点がある。なお、所定のサーバは、自動会話モジュール(利用者アプリ)からの女性利用者のデータに基づいて、所定のルールに基づいて、利用者用保険データを決定してよい。所定のサーバは、例えば、利用者アプリとデータ通信が可能であり、利用者アプリからの女性利用者のデータを用いて、特に、利用者の年齢、性別、既往症、症状、及び/又は、過去の保険請求(有無及び内容)、等を利用して、予め定められた利用可能な保険を特定するルールを用いて、女性利用者が利用可能であり、女性利用者に対応する利用者用保険データを特定し、かかる利用者用保険データを、利用者アプリに伝達してよい。
【0047】
<ステップ1.2>
例えば、利用者アプリは、女性利用者の考え方についての質問を表示し、かかる質問に対する回答のデータを取得してよい。女性利用者の考え方についての質問は、抽象的なものであってよい。例えば、新しいことを始めるのが好きなタイプであるかどうか、人前で自分の考え方をいえるタイプであるかどうか、などであってよい。かかる質問に対する回答は、予め定められた選択肢からの選択であってよい。
【0048】
なお、この場合、利用者アプリは、予め、上述の回答の選択肢と、かかる回答の組み合わせに基づいた女性利用者のタイプと、の関係をルール形式で有してよく、利用者アプリは、上述の選択された選択肢に対して、上述のルールに適用することで、女性利用者のタイプを特定し、かかるタイプを表示してよい。また、かかるタイプについての説明も、利用者アプリは、関連付けて表示してよい。かかるルールが適切に調整されている場合、女性利用者は、上述の質問に対する回答によって、自分がどのようなタイプであるかを、自分が選択した考え方との関係で、理解できる利点がある。
【0049】
<ステップ1.3>
また、例えば、利用者アプリは、女性利用者の直感的な質問を表示し、かかる質問に対する回答のデータを取得してよい。女性利用者の直感的な質問は、キーワードを選択する態様であってよい。かかる質問は、例えば、人生に大切にしたいキーワードとして、「公正」、「ポジティブ」、「自由」、「素直」などの複数のキーワードなどの選択肢を選択させるものであってよい。
【0050】
なお、この場合、利用者アプリは、予め、上述のキーワードの選択肢と、女性利用者のタイプと、の関係をルール形式で有してよく、利用者アプリは、上述の選択された選択肢に対して、上述のルールに適用することで、女性利用者のタイプを特定し、かかるタイプを表示してよい。また、かかるタイプについての説明も、利用者アプリは、関連付けて表示してよい。かかるルールが適切に調整されている場合、女性利用者は、上述の質問に対する回答によって、自分がどのようなタイプであるかを、自分が人生において大切と考えるキーワードとの関係で、理解できる利点がある。
【0051】
<ステップ1.4>
また、例えば、利用者アプリは、女性利用者の現在より前の過去及び/又は現在より後の将来における、所定のライフイベントデータを取得し、表示してよい。
【0052】
例えば、ここで、ライフイベントデータは、予め定められてよい。ライフイベントデータは、結婚、子供、住宅、及び/又は、その他、などであってよい。
【0053】
利用者は、利用者アプリにおいて、所定のライフイベントから一のライフイベントの種類を選択し、かかるライフイベントが起こった過去の年齢と、かかるライフイベントに必要であった費用を、入力してよい。利用者アプリは、かかる入力に対応して、予め定められたイベントの種類と、前記イベントに対応する年齢と、前記イベントの費用を取得して記憶してよい。
【0054】
例えば、図6は、利用者アプリが、利用者に対して、ライフイベントデータを入力する画面の一例を示すものである。利用者は、利用者アプリにおいて、所定のイベントを、複数のライフイベントから選択し、かかるイベントに対応する年齢、内容、費用、を入力してよい。また、利用者アプリは、かかるイベントについての充実度を、利用者に入力させて良い。充実度は、利用者が、人生においてそのイベントがどの程度充実していたかを示す度合いを主観的に入力するものであってよい。本図では、5段階としているが、かかる段階数に限られず、充実度を示す度合いとして、5段階よりも、少なくてもよいし、多くてもよい。
【0055】
また、利用者アプリは、利用者の年齢と、対応した年齢における収支を計算してよい。かかる収支は、利用者の収入と支出を利用して、計算してよい。例えば、各年における利用者の収支は、対応する年の利用者の収入から利用者の支出を減算することで計算してよい。
【0056】
利用者の過去の収支は、例えば、上述の家計簿のデータの過去の収入と支出から計算されてよい。また、利用者の将来の収支は、過去の収入と支出から周知のシミュレーション技術を用いて計算されてよい。ここで、周知のシミュレーション技術においては、年齢ごとの収入及び支出の平均値が利用されてよい。また、かかる利用者の過去及び/又は未来の収入の平均値は、利用者が所属する企業における従業員の年齢に対応した収入の平均値が利用されてよい。この場合、利用者が雇用されている企業において現実に支払われている収入のデータが利用されるため、精度の高いデータを利用出来る利点がある。なお、この場合、利用者アプリは、予め、利用者が雇用されている企業の年齢ごとの収入の平均額を、取得し記憶してよい。かかる収入の平均額は、本件のシステムの管理者が、利用者の雇用されている企業との間の契約によって取得し、本件のシステム内に記憶させてよい。なお、かかる収入の平均額が、年毎に更新される場合、社会状況の変化に応じた精度の高いデータを利用出来る利点がある。また、利用者の将来の支出は、利用者の上述の将来のライフイベントのデータが用いられてよい。
【0057】
利用者アプリは、上述のように算定した利用者の過去及び/又は将来の、収入、及び/又は、支出を利用して、2次元上の年齢軸と金銭軸に対応付けて、表示してよい。例えば、利用者アプリは、年齢軸と金銭軸を2次元上で表示してよい。また、利用者アプリは、前記利用者の過去及び未来の年齢と前記年齢に対応する収支を取得し、前記利用者の年齢と前記年齢に対応する収支とを対応付けて表示してよい。
【0058】
また、利用者アプリは、予め定められたイベントの種類と、前記イベントに対応する年齢と、及び/又は、前記イベントの費用を含むイベントデータを利用して、上述の年齢軸に対応付けて前記イベントの種類を示すアイコンを表示し、前記イベントの費用を減算した収支を前記年齢軸における前記金銭軸上に表示してよい。
【0059】
例えば、図7は、利用者アプリ上で、ライフイベントが表示されている一例である。横軸の年齢軸における各年齢において、支出と収支の内訳を含む収入1を棒で示す棒グラフが示されており、また、各年齢において、充実度2をプロットした折れ線グラフが表示されている。これによって、年齢に対する収支と収入(及び支出)の推移を理解できるとともに、各イベント時の充実度も理解できる。これらが、過去のものであれば、過去を振り替えることができ、将来のものは将来の準備を検討できる。なお、過去のイベントと将来のイベントを種々の態様で区別して表示してよい。たとえば、過去と将来のイベントを、色、線の態様、などで区別して、表示してよい。この場合、過去と未来を明確に理解できる利点がある。また、各年齢におけるライフイベントの詳細3も表示されてよい。本図においては、結婚、住宅購入、及び、出産、が表示されている。また、ライフイベントは、自分、家族、又は仕事、のいずれか一つに分類されてよい。例えば、結婚は自分に分類され、住宅購入、出産は、家族に分類されてよい。仕事に分類されるものとしては、例えば、入社、昇進、転職(退職)、などであってよい。分類4において特定の分類(例えば、自分)の入力を受けた場合、利用者アプリは、対応したライフイベント(例えば、対応して自分に分類されるライフイベント)のみを表示してよい。この場合、対応する分類のみが表示されて、分かりやすい利点がある。
【0060】
<ステップ1.5>
また、例えば、利用者アプリは、女性利用者の具体的な行動目標を取得し、表示してよい。かかる行動目標は、複数の将来における目標であってよい。例えば、行動目標は、1週間の目標、1年間の目標、3年間の目標、などの所定の期間における行動目標であってよい。これらの各期間の目標は、互いに関連付けられていてよい。例えば、3年間の目標を設定し、かかる3年間の目標に向けて1年間の目標を設定し、かかる1年間の目標に向けて1週間の目標が設定されてよい。また、各行動目標は、一又は複数の行動目標を入力可能であってよい。
【0061】
図8は、利用者アプリが、3年以内に1~5の行動目標の入力可能な画面の例である。また、3年間の目標、1年間の目標、1週間の目標を入力により、利用者アプリがこれらを記憶し、これらを表示した画面の例が図9である。また、行動目標は、所定の関係者に共有できてよい。例えば、本図において、「タイムラインへシェア」1が選択されると、他の利用者アプリに、行動目標が共有され、利用者アプリにおいて表示されてよい。また、「編集する」2が選択されると、これらの行動目標は、編集が可能であってよい。
【0062】
例えば、図10は、上述の「タイムラインへシェア」1が選択された場合に表示される画面の一例である。本画面では、シェアした旨を表示するとともに、他の利用者のデータも表示している例を示す。ここで、他の利用者のデータは、例えば、利用者の年齢の属する年代、他の利用者が各利用者アプリに入力した上述のステップ1.1、1.2及び/又は1.3において特定されたタイプ、及び/又は、他の利用者の行動目標、を含んでよい。かかる他の利用者のデータは、同一のグループに属する利用者のデータ、又は、同一のグループの属性で整列されたデータ、であってよい。ここで、同一のグループは、シェアする利用者アプリの利用者の属性と同一の属性の利用者であってよい。属性は、例えば、利用者の年齢の属する年代、利用者の未既婚、利用者アプリの利用される行政区域(例えば、東京都)、及び/又は、上述のステップ1.1、1.2及び/又は1.3において特定された女性利用者のタイプ、等であってよい。この場合、利用者と考え方が同一の傾向を有する者や感じ方が同一の傾向を有する者の利用者のデータが表示されるため、他の利用者の行動目標を参考にしつつ、自らも頑張る気持ちになることができる可能性がある利点がある。なお、上述のシェアは、利用者アプリ上で「タイムラインへシェア」の選択に対応して、利用者アプリの記憶する行動目標を、所定のサーバとデータを通信して、所定のサーバに記憶させ、かかる所定のサーバから、他の利用者アプリに対してかかる行動目標を通信し、他の利用者アプリにおいてかかる行動目標が表示される、という処理であってよい。さらに、本図が示すとおり、他の利用者の行動目標においては、「応援する」という選択ができてよい。この場合、他の利用者の行動目標に対して、応援などの肯定的評価の意思を示すことにより、その利用者のその行動目標を応援することができてよい。より具体的には、例えば、利用者U1が利用する利用者アプリUA1が、他の利用者U2の行動目標U2Tを表示しているとする。ここで、利用者アプリUA1において、利用者U2と関連付けられた行動目標U2Tに対して、「応援する」が選択されたとする。この場合、利用者アプリUA1は、U2Tに対して「応援する」が選択されたというデータを、所定のサーバに送信してよい。そして、所定のサーバは、行動目標U2Tに対して「応援する」を選択された回数をカウントして、記憶してよい。また、所定のサーバは、利用者アプリUA1以外の他の利用者アプリからも、行動目標U2Tに対する選択を、カウントしてよい。ここで、カウントは、同一の利用者アプリからの選択は、1回のみカウントする構成としてもよいし、所定の期間内の選択を1回などカウントする回数が限定する構成としてもよい。所定のサーバは、行動目標U2Tに対して、かかるカウントされた回数を、利用者U2の利用する利用者アプリUA2に送信してよく、利用者アプリUA2は、かかる回数を行動目標U2Tと関連付けて表示してよい。この場合、利用者U2は、行動目標U2Tに対するカウントの数を通して、どのくらいの人から「応援」されたかを理解することができる利点がある。
【0063】
また、上述のように、これらの行動目標は、編集が可能であってよく、上述の「編集する」2の選択に対応して、図11の画面において、行動目標が編集できてよい。利用者アプリは、かかる編集に対応して、編集された行動目標を記憶し、表示及び/又は他の利用者へのシェアをしてよい。
【0064】
なお、上述の「編集」は所定のタイミングに編集する機会を利用者に与えてもよい。また、例えば、利用者アプリは、所定の期間経過後に、目標を編集する機会を与えてよい。所定の期間は、例えば、設定された目標の期間に対応する期間であってよく、例えば、1週間の目標であれば1週間後に編集の機会が与えられてよく、1年間の目標であれば1年後に編集の機会が与えられてよい。また、1年間の目標、3年間の目標、であれば、その中間期間における編集の機会であってもよい。例えば、1年間であれば、半年、3か月、などであってもよく、3年間であれば、1年間、2年間、などであってもよい。かかる編集の機会を付与する手段は、例えば、利用者アプリにおいて編集する機会であることを通知する表示をする、などであってよい。
【0065】
例えば、図12は、ライン上で実行される利用者アプリが、ラインを利用して通知する例である。ここで「行動目標を振り返る」と、利用者アプリは、図13のように、進捗についての入力が可能となる。その進捗に対する結果の入力に各々対応して、図14のように、フィードバックがされてよい。
【0066】
以上、ステップ1.1~1.5まで入力後、利用者アプリは、図15のような画面を表示してよい。
【0067】
<ステップ2>
利用者アプリは、取得したデータに基づいて、利用者に個別のデータを表示してよい。
【0068】
例えば、図16は、女性利用者がステップ1.4において入力して利用者アプリが記憶した、種々のイベントデータが表示する一例である。ライフデザイン1が選択されており、女性利用者の過去と将来の各種のイベントのデータを年齢と対応付けられた収支と共に表示させている。特に、年齢軸と、金銭的な収支と、精神的観点のデータを示す充実度と、を同一のグラフ内で示すとともに、選択されたライフイベントの詳細を示すことができるものであり、自分の人生の過去と将来を一目で分かりやすく理解できるものである。なお、本図では「自分 家族 仕事 住宅」2を選択的に表示するが、これらの全てを表示するパターンも含めた種々の組み合わせの表示が可能であってよい。健康面のみ、金銭面のみ、仕事のみ、という個別の観点のみを表示するものとは異なり、人生全体を俯瞰的に理解して見直しかつ将来を意識する観点で、健康面、金銭面、及び、仕事面の全てを一度に表示できる点に特徴がある。すなわち、ライフデザインにおいて、健康のみ、金銭のみ、仕事のみ、の観点を検討するのでは人生全体をデザインするのに不十分であり、これらを総合的に表示することは難しいものであった。健康面、金銭面、及び、仕事面の全てを一度に表示できることにより、人生全体を理解できるものとなる。特に、過去におけるイベントデータを振り返り自らを理解しつつ、将来におけるイベントデータの入力及び閲覧により、将来の理想の人生を考える契機となり、理解できるようになる利点がある。また図の3は、自分の人生における自分、お金、健康、家族、仕事という、女性が直面する全く異なる観点を図示するものである。本図と異なり、自分、お金、健康、家族、仕事の女性利用者特有の比重に応じて、表示面積が変更されてもよい。例えば、自分、お金、健康、家族、仕事の表示面積が、各々、1:1:1:1:1という均等であってもよいし、1:1:3:1:1のように異なる比率であってもよい。また、所定の図形(例えば、円や正方形)を自分、お金、健康、家族、仕事の比重に応じて、表示面積が変更されてもよく、例えば、自分、お金、健康、家族、仕事の面積比率は、所定の図形のうち、各々、20%、20%、20%、20%、20%と均等に占めるものであってもよいし、各々、10%、10%、40%、20%、20%と異なるものであってもよい。これらの比重は、上述のステップ1.1乃至1.5において入力されたデータに基づいてよい。例えば、ステップ1.1乃至1.5のうちの問いかけにおいて健康を重視する回答が高ければ、健康の比重が高くなるようになってよい。これらは、ステップ1.1乃至1.5の問いかけと関連付けられた所定のルールを適用する(例えば、問いかけの選択肢に対する回答に対応付けられた定数の合計等)ことによって、自分、お金、健康、家族、仕事の上述の比重を算出してよい。
【0069】
図17は、女性利用者がステップ1.1、1.2及び/又は1.3において入力して利用者アプリが記憶した、「今のあなた」1を示す、女性利用者のタイプを特定するデータに基づいて表示する一例である。また、図18は、女性利用者がステップ1.5において入力して利用者アプリが記憶した、「行動目標」1を示す、種々の行動目標を表示する一例である。
【0070】
女性利用者は、上述の「ライフデザイン」、「今のあなた」、及び「行動目標」を、タブの入力によって、切り替えるのみで、利用者自身が入力したデータに基づいて客観的に可視化された自分自身を見つめなおす機会を得ることができる利点がある。特に、年齢という後戻りができないものの中で、過去のライフデザインと今のあなたという過去と現在を客観的に見比べつつ、将来の理想となるライフデザインを示し、その理想を具体的な行動目標を将来(例えば、3年間)から、直近(例えば、1週間)までブレイクダウンして、自らの具体的な明日からの行動を明確にでき、より自分自身の人生を自分のできる範囲でコントロールすることを支援するものである。特に、女性利用者は、上述のとおり、健康面においては生理、妊孕性、更年期が存在し、かつ、ライフイベントとしての結婚、出産、家の購入、仕事、という複数の異なる観点が、年齢の一定の制限の下で存在しうることから、偶然に左右される部分はあっても、女性利用者が、全体としてのイベントの位置づけを理解できるよう閲覧可能とする利用者アプリの独自の特徴を有するものである。
【0071】
また、本例のシステムは、付加的に、利用者の健康を、定期的に確認する機能を有してよい。特に、本例のシステムが、女性利用者を対象として、女性特有の健康データを定期的に確認して取得できる場合、かかるデータを利用して、早期に専門家とのコミュニケーションを促して、女性利用者に早期に適切なアドバイスの提供を支援したり、より女性利用者が直面しうる状況に適合した保険商品のデータを提供できる可能性が向上する利点がある。
【0072】
本例のシステムは、例えば、女性利用者特有の健康データとして、生理データを取得してよい。例えば、図19のように、利用者アプリは、女性利用者の生理データとして、前回の生理日、生理周期、及び/又は、平均的な生理日数、などを取得してよい。利用者アプリは、例えば、前回の生理日に、生理周期及び平均的な生理日数を加算することで、将来の生理日の予測をしてよい。
【0073】
また、本例のシステムは、例えば、がん検診についての健康データを取得してもよい。図20は、利用者アプリが、がん検診についてのデータを取得する画面の一例である。例えば、子宮がんについては、前回の子宮がん検診日、前回の子宮がん検診の種類、前回の子宮がん検診の結果、及び/又は、前回の子宮がん検診の結果の詳細、などの子宮がん検診データを取得してよい。また、乳がんについては、前回の乳がん検診日、前回の乳がん検診の種類、前回の乳がん検診の結果、及び/又は、前回の乳がん検診の結果の詳細、などの乳がん検診データを取得してよい。また、利用者アプリは、かかる子宮がん検診データ、及び/又は、乳がん検診データ、などの検診データを取得して、記憶してよい。なお、利用者アプリは、かかる検診データを、所定のサーバに送信し、所定のサーバは、かかる検診データを、かかる女性利用者と関連付けて、記憶してよい。
【0074】
さらに、本例のシステムは、女性利用者の健康のためのセルフケアを女性利用者に選択させ、利用者アプリはそのデータを取得してよい。例えば、利用者アプリは、図21のように、セルフケアとしては、婦人科の受診、ピルの服用、たばこの本数、などのデータを取得し、表示してよい。
【0075】
利用者アプリは、さらに、以上の取得した健康データを、表示してよい。例えば、図22のように、利用者アプリは、セルフケアレポート1、生理管理2、及び/又は、がん検診管理3、を表示してよい。利用者アプリは、過去の一又は複数のセルフケアレポートを表示可能であってよい。また、利用者アプリは、月単位で、過去の生理日及び/又は予測される将来の生理日を表示してよい。さらに、利用者アプリは、過去のがん検診日及び/又は将来のがん検診日を表示してよい。これらの表示により、利用者は、過去と将来についての健康に関するデータを、客観的に理解することができる利点がある。
【0076】
また、利用者アプリは、生理予定日において、女性利用者に対して、通知してもよい。例えば、図23のように、生理予定日になったら、通知してよい。この場合、次の生理日の入力が可能であってよい。例えば、利用者アプリは、図24のように、次の生理データの入力を促し、入力されたデータを記憶してよい。
【0077】
また、利用者アプリは、そのように現実の生理日のデータを利用して、ある時点から生理日の周期が変更した場合、何らかの症状の異変を通知してもよい。例えば、利用者アプリは、現実に取得した複数の生理日に基づいて、将来の生理日の予測する方程式を利用してよい。かかる方程式は、例えば、ニュートン法や、回帰分析などの予測方程式が利用されてよい。利用者アプリは、かかる方程式と過去の複数の現実の生理日に基づいた将来の予測に対し、現実の生理日が所定の値以上に異なる日であるデータを取得した場合、女性利用者に対して、生理周期が乱れていることを通知してよい。また、この場合、利用者アプリは、更に、自動会話モジュールを起動して、生理周期の乱れに対するデータの詳細についての表示の意向を女性利用者に問い合わせ、女性利用者からの肯定的な評価を得た場合は、かかるデータの詳細を表示してよい。また、この場合、利用者アプリは、かかる自動会話モジュールによって、更に、生理に関する検査キットの情報提供の選択肢、及び/又は、現実の婦人科などの専門家とのコミュニケーションの予約の選択肢、を提供してよい。これらの場合において、利用者アプリにおける自動会話モジュールは、上述と同様に、事前に、女性利用者に対して、検査キットの情報提供、及び/又は、専門家とのコミュニケーション、についての詳細なデータの提供についての意向の表明を促して女性利用者に対して表示し、女性利用者からの肯定的な評価を得た場合に限り、これらの詳細についてのデータを表示してよい。
【0078】
また、利用者アプリは、例えば、前回の子宮がん検診日、及び/又は、前回の乳がん検診日、を利用して、次回の好ましい対応するがん検診日(例えば、前回から半年後、又は、1年後、など)を設定し、かかる検診日から所定の日数前などに、女性利用者に対して通知してよい。例えば、利用者アプリは、図25のように表示してよい。これにより、定期的ながん検診を女性利用者に促すことができる利点がある。また、利用者アプリは、例えば、前回の子宮がん検診の種類、及び/又は、前回の乳がん検診の種類、を利用して、検診されていないがん検診についての通知をしてよい。例えば、利用者アプリは、予め女性利用者が検診を受けた方が好ましいがんの検診の種類のリストを有し、これらのうち、女性利用者が検診を受けていないものについて、定期的に(例えば、半年に一度、1年に一度など)女性利用者に対して通知してもよい。この場合、女性利用者としては、検診を受けていないがん検診について理解することができ、そのようながん検診を促すことができる利点がある。また、利用者アプリは、前回の子宮がん検診の結果、前回の子宮がん検診の結果の詳細、前回の乳がん検診の結果、及び/又は、前回の乳がん検診の結果の詳細、を利用して、自動会話モジュールにおけるレコメンドのデータを特定してよい。例えば、がん検診において陰性であれば、運動のレコメンドにおいて負荷の高い運動のレコメンドを表示するのに対し、がん検診において陽性であれば、運動のレコメンドをする場合においても、所定のレベルより負荷の高い運動のレコメンドは行わず、所定のレベル以下の負荷の運動のレコメンドであってよい。また、利用者アプリの自動会話モジュールは、がん検診において陰性であれば陰性を前提とした保険商品のデータを表示するのに対し、がん検診において陽性であれば陽性を前提とした保険商品のデータを表示してよい。
【0079】
なお、本例では、特定の企業に所属する従業員が利用者アプリを利用する例を説明したが、かかる例に限らない。特定の企業に所属しない、一般消費者が、利用者アプリを利用する態様であってもよい。この場合、各一般消費者との間での利用契約を締結することにより、利用が可能とすればよい。
【0080】
2.3.様々な実施態様について
第1の態様によるコンピュータプログラムは、「
一又は複数の情報処理装置を、
利用者の健康データを取得する取得手段、
前記利用者のイベントデータを取得する取得手段、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理手段、
として動作させるためのコンピュータプログラム」である。ここで、自動会話モジュールが利用する、健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係は、例えば、図5(a)乃至図5(c)における女性利用者のニーズ・悩みと、かかる表における対応する同一の行内の疾病や保険商品についての文章の対応関係であってよい。疾病や保険商品についての文章は、疾病や保険商品の説明が含まれてよい。
【0081】
第2の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1の態様において「
前記所定の文章は、前記利用者に対し、前記健康データ及び/又は前記イベントデータに対応した所定の行動を促すレコメンドを示す文章を含む」ものである。
【0082】
第3の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1又は2の態様において「
前記所定の行動を促すレコメンドは、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた専門家とのコミュニケーション、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた検査キットの情報提供、又は、
前記健康データ及び/又は前記イベントデータに応じた保険商品のデータの提供、
に対する、前記利用者の意向の表明を促すものである」。
【0083】
第4の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第3のいずれか一の態様において「
前記一又は複数の情報処理装置を、
年齢軸と金銭軸を2次元上に表示する表示手段として、
動作させるためのコンピュータプログラムであって、
前記取得手段は、前記利用者の過去及び未来の年齢と前記年齢に対応する収支を取得し、
前記表示手段は、前記利用者の年齢と前記年齢に対応する収支とを対応付けて表示する」ものである。
【0084】
第5の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第4のいずれか一の態様において「
前記イベントデータは、予め定められたイベントの種類と、前記イベントに対応する年齢と、前記イベントの費用を含み、
前記表示手段は、前記イベントデータを利用して、
前記年齢軸に対応付けて前記イベントの種類を示すアイコンを表示し、
前記イベントの費用を減算した収支を前記年齢軸における前記金銭軸上に表示する、」ものである。
【0085】
第6の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第5のいずれか一の態様において「
前記イベントデータは、更に、前記イベントに対する前記利用者の充実度を含み、
前記表示手段は、前記イベントの対応する年齢を前記年齢軸に対応付けて、前記イベントの前記充実度を充実度の軸に対応付けて、前記イベントの充実度を表示する」ものである。
【0086】
第7の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第6のいずれか一の態様において「
前記保険商品のデータにおいて、
前記イベントデータが利用されず前記健康データが利用されて特定された保険の種類と、前記健康データが利用されず前記イベントデータが利用されて特定された保険の種類と、に同一の保険商品がある場合を含む」ものである。
【0087】
第8の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第7のいずれか一の態様において「前記利用者は、女性」である。
【0088】
第9の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第8のいずれか一の態様において「前記健康データは、生理、更年期、及び/又は、妊娠、のデータを含む」である。
【0089】
第10の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第9のいずれか一の態様において「前記イベントデータは、結婚、妊娠、出産、及び/又は、家の購入、のデータを含む」である。
【0090】
第11の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第10のいずれか一の態様において「前記一又は複数の情報処理装置は、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える」ものである。
【0091】
第12の態様によるコンピュータプログラムは、「前記一又は複数の情報処理装置は、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える」ものである。
【0092】
第13の態様による一又は複数の情報処理装置は、「
利用者の健康データを取得する取得部、
前記利用者のイベントデータを取得する取得部、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理部、
を備える」ものである。
【0093】
第14の態様による情報処理装置は、上記第13の態様において「前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える」ものである。
【0094】
第15の態様による情報処理装置は、上記第13又は14の態様において「前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える」ものである。
【0095】
第16の態様による方法は、「
一又は複数の情報処理装置が
利用者の健康データを取得するステップ、
前記利用者のイベントデータを取得するステップ、
健康データ及び/又はイベントデータと所定の文章との対応関係を利用する自動会話モジュールを起動して、前記利用者の健康データ及び/又は前記利用者のイベントデータに対応する所定の文章を表示させる表示処理ステップ、
を実行する方法」である。
【0096】
第17の態様による方法は、上記第16の態様において「前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを記憶するメモリを備える」ものである。
【0097】
第18の態様による方法は、上記第16又は17の態様において「前記情報処理装置が、前記自動会話モジュールの実行ファイルを実行する演算装置を備える」ものである。
【0098】
3.情報処理装置
上述の実施例及び実施態様に係るシステムに利用される、携帯端末、サーバ、又は、クラウドは、一又は複数の情報処理装置から構成されてよい。情報処理装置10は、図26のように、バス11、演算装置12、記憶装置13、入力装置14、表示装置15及び通信IF16を有してよい。また、情報処理装置10は、ネットワーク19を介して、携帯端末と、直接または間接的に接続されてよい。また、情報処理装置10は、図示しないデータベースと接続されてよい。また、データベースは、情報処理装置10内に含まれていてもよい。
【0099】
バス11は、演算装置12、記憶装置13、入力装置14、表示装置15及び通信IF16の間の情報を伝達する機能を有してよい。
【0100】
演算装置12の例としては、例えばプロセッサが挙げられる。これは、CPUであってもよいし、MPUであってもよい。また、グラフィックスプロセッシングユニット、デジタルシグナルプロセッサなどを有してもよい。要するに、演算装置12は、プログラムの命令を実行できる装置であればよい。
【0101】
記憶装置13は、情報を記録する装置である。これは、外部メモリと内部メモリのいずれでもよく、主記憶装置と補助記憶装置のいずれでもよい。また、磁気ディスク(ハードディスク)、光ディスク、磁気テープ、半導体メモリなどでもよい。また、ネットワークを介した記憶装置又は、ネットワークを介したクラウド上の記憶装置を有してもよい。
【0102】
なお、演算装置に近い位置で情報を記憶する、レジスタ、L1キャッシュ、L2キャッシュなどは、本図の模式図においては、演算装置12内に含まれる場合もあるが、計算機アーキテクチャのデザインにおいて、情報を記録する装置としては、記憶装置13がこれらを含んでもよい。要するに、演算装置12、記憶装置13及びバス11が協調して、情報処理を実行できるよう構成されていればよい。
【0103】
記憶装置13は、本発明に関連するサービスを実行するプログラムを備えることができる。また、本発明に関連するサービスを実行する際に必要なデータを、適宜記録することもできる。
【0104】
また、上記は、演算装置12が、記憶装置13に備えられたプログラムに基づいて実行される場合を記載したが、上記のバス11、演算装置12と記憶装置13が組み合わされた形式の一つとして、本件システムに係る情報処理を、ハードウェア回路自体を変更することができるプログラマブルロジックデバイス又は実行する情報処理が決まっている専用回路で実現されてもよい。
【0105】
入力装置14は、情報を入力するものであるが、他の機能を有してもよい。入力装置14としては、キーボード、マウス、タッチパネル、又はペン型の指示装置などの指示装置が挙げられる。
【0106】
表示装置15は、例えば、ディスプレイがあるが、他の機能を有してもよい。また、表示装置15は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどでもよい。要するに、情報を表示できる装置であればよい。また、タッチパネルのように入力装置14を一部に備えてもよい。
【0107】
ネットワーク19は、通信IF16と共に、情報を伝達する。すなわち、情報処理装置である10の情報を、ネットワークを介して他の情報端末18に伝達できるようにする機能を有する。通信IF16は、どのような接続形式でもよく、USB、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、PCI、SCSIなどでもよい。ネットワーク19は、有線と無線のいずれでもよく、光ファイバ、同軸ケーブル、イーサネットケーブルなどを用いてもよい。
【0108】
本図では、一台の情報処理装置10として説明したが、情報処理装置10は、複数の情報処理装置で構成されてもよい。当該複数の情報処理装置は、内部的に接続されていてもよいし、外部的に接続されていてもよい。また、情報処理装置10が複数の情報処理装置で構成される場合、その所有者は、異なってもよい。また、情報処理装置10を本願発明に係るシステムとして運営する者は、情報処理装置10の所有者と異なっていてもよい。また、上記のサーバは、物理的な存在であってもよいし、仮想的なものであってもよい。例えば、クラウドコンピューティングを用いて、情報処理装置10を仮想的に実現してもよい。
【0109】
本願書類の実施例において述べた発明例は、本願書類で説明されたものに限らず、その技術的思想の範囲内で、種々の例に適用できることはいうまでもない。
【0110】
また、本願書類で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能なものであってよい。特にサーバが行う処理として説明した技術は、クラウド、又はサーバとクラウドの組み合わせの情報処理装置によって処理されてよい。また、本願書類で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能であってよい。例えば、サーバが行う処理として説明した技術は、サーバに実装されるコンピュータプログラムが有する機能によって、実現されてよい。また、これらのプログラムは、非一過性又は一時的な記憶媒体に記憶されてよい。
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26