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特開2024-33134背部痛を緩和し、椎間関節及び脊椎骨を減圧する電動脊椎バックラック整形外科用装置
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  • 特開-背部痛を緩和し、椎間関節及び脊椎骨を減圧する電動脊椎バックラック整形外科用装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033134
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】背部痛を緩和し、椎間関節及び脊椎骨を減圧する電動脊椎バックラック整形外科用装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20240306BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240306BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
A61F5/01 D
A47C7/62 Z
A61H7/00 300H
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022136545
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】522344987
【氏名又は名称】ボフダン ミロスワフ ルクリンスキー
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ボフダン ミロスワフ ルクリンスキー
【テーマコード(参考)】
3B084
4C098
4C100
【Fターム(参考)】
3B084JA03
3B084JC13
4C098AA01
4C098BB02
4C098BC28
4C098BD04
4C098BD15
4C100AA13
4C100AA33
4C100BA01
4C100BB02
4C100CA02
4C100CA06
4C100DA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電動脊椎背部痛緩和装置を提供する。
【解決手段】装置は、使用者の脊椎を支えるために椅子の背もたれに組み込みまたは後付けされるように構成された固定フレームを有する。装置は、フレーム102を有し、ヒトの椎間関節または椎骨に機械的圧力を加えるための統合電源を有する。剛性フレームは、フレームの2本の長いアーム1020,1022の間のスペースに取り付けられ交差する複数の平行なロッド104を担持する。頸部領域、胸部領域、および腰部領域における各ロッドは、痛みを緩和するために脊椎の横突起の下に位置する一対のバレル状または球状のスピンドル結節106a、106bを担持する。電源は、押しボタン116を使用して選択的に作動させることができ、装置は、シングルアクションモードとブロックアクションモードの2つのモードのいずれか一方で動作する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のアームを有する長方形のフレームと;
前記一対のアームの間のスペースに取り付けられ交差する複数のロッドと;
ヒトの脊椎の頸部、胸部および腰部領域の位置に配置される少なくとも3つのグループを形成する前記複数のロッドと;
それぞれ一対のスピンドル結節を有し、各対の結節の間隔が7.5cmである、前記頸部、胸部および腰部領域のグループ内の各ロッドと;
前記結節内に機械的圧力を生成するための電力を供給する電源と;
を備え、
前記機械的圧力を、前記頸部、胸部、および腰部の領域のうちの1つに最大6秒間加えることを特徴とする、電動脊椎バックラック整形外科用装置。
【請求項2】
一対のアームを有する長方形のフレームと;
前記一対のアームの間のスペースに取り付けられ交差する複数のロッドと;
ヒトの脊椎の頸部、胸部および腰部領域の位置に配置される少なくとも3つのグループを形成する前記複数のロッドと;
それぞれ一対のスピンドル結節を有し、各対の結節の間隔が7.5cmである、前記頸部、胸部および腰部領域のグループ内の各ロッドと;
前記結節内に機械的圧力を生成するための電力を供給する電源と;
を備え、
前記機械的圧力を5対の前記腰部スピンドル結節に加えることで、複数の椎骨を同時に加圧することを特徴とする、ヒトの脊椎支持フレーム。
【請求項3】
前記スピンドル結節は、円形またはバレル形状であることを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
【請求項4】
前記電源は、一体型電池であることを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
【請求項5】
前記電力は、前記アームのうちの一方のアームに設けられた押しボタンを押すと伝達されることを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
【請求項6】
前記電力は、前記電池から配線回路を介して伝達されることを特徴とする、請求項4に記載のフレーム。
【請求項7】
前記フレームは、椅子の製造時に前記椅子に組み込まれることを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
【請求項8】
前記フレームは、椅子の背もたれに後付けされることを特徴とする、請求項2に記載のフレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、整形外科的な背部痛(back pain)を和らげる装置の分野に関する。より詳細には、本発明は、ヒトの脊椎(spine)の椎間関節を減圧するために任意の椅子に組み込みまたは後付けできる新規の装置に関する。一対のスピンドル結節は、減圧のために脊椎の椎間関節(facet joint)に当接しており、椅子への受動的な着座のために引き起こされる背部痛を緩和するのに役立つ。
【背景技術】
【0002】
背景として、ヒトの脊椎は、脊柱としても知られる、縦型構造に配置された多数の椎骨または骨の単位で構成されている。脊柱は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨という5つの異なる領域で構成されている。さらに、ヒトの脊椎は、2つの機能を果たす。つまり、身体を構造的に支えるとともに、屈曲、伸展、左右の側屈、回転の6次元で自由に動くことができる。支えと動きを達成するために、上部の3つのセクション(頸椎、胸椎、腰椎)の椎骨は、背中の構造的剛性を損なうことなく、互いに相対的に動くことができるようにする必要がある。これは、関節運動を可能にしながら椎骨を一緒にロックする椎間関節を使用することにより達成される。関節は、2つの骨の面が一緒になったときに形成されるため、椎間関節と呼ばれる。
【0003】
残念ながら、椎間関節は比較的簡単に圧迫されやすい。椎間関節が圧迫されると、脊椎の椎骨が自由に動けなくなる。ヒトは椎間関節が圧迫されるため、こわばりや背部痛を感じる。すべての背部痛の最大98%が、椎間関節の圧迫によるものか、直接的に関連性があるという様々な研究結果が出ている。
【0004】
椎間関節の圧迫による背部痛は、自動車、航空機、家具、およびすべての座りがちな位置などの座席で一般的な問題である。オフィスで働く人、ドライバー、パイロット、日常的に通勤する人は、椎間関節の圧迫による背部痛や不快感を起こしやすい。現在の座席構造は、椎間関節の圧迫による背部痛の問題に対処していないため、使用者の脊椎を減圧することによって背部痛を緩和する方法および装置が望まれている。
【0005】
したがって、受動座位の状態で脊椎を減圧することにより背部痛の問題を解決する装置に対する必要性が、当技術分野において長年にわたって感じられてきた。また、自動車、航空機および家具の座席に組み込み可能な背部痛緩和装置に対する必要性が、当技術分野において長年にわたって感じられてきた。さらに、脊椎の健康を改善する背部支持装置に対する必要性が、当技術分野において長年にわたって感じられてきた。さらにまた、ヒトの脊椎の湾曲に適合する装置に対する必要性が、当技術分野において長年にわたって感じられてきた。最後に、椎間関節の減圧を行う装置に対する必要性が、当技術分野において長年にわたって感じられてきた。
【0006】
本発明の電動脊椎バックラック装置は、前述の目的のすべてを達成し、背部痛を和らげるための脊椎電動装置を使用者に提供する。該装置のスピンドルは、機械的に作動して、脊椎全体/各関節の動きを引き起し、これにより椎間関節の減圧を引き起こす。該装置のスピンドルペネトレーション(spindle penetration)は、個々の人の組織の厚さ/質量層組織および筋肉に依存し、該装置は、スピンドル上の脊椎関節の分布に関係なく、効果的に機能する。
【発明の概要】
【0007】
以下は、開示する発明の幾つかの態様の基本的理解を与える簡単な要約である。本要約は広範囲な概要ではなく、主要/重要な要素を特定すること、またはその範囲を線引きすることを意図していない。本要約の唯一の目的は、後述する詳細説明に対する前置きとして幾つかの一般的な概念を簡単に示すことである。
【0008】
本明細書で開示および請求される主題は、その一実施形態において、プラスチックまたは同様の材料で作られた電動脊椎整形外科用装置を含み、椅子に座っている人々の背部痛を和らげるために椅子に組み込みまたは後付けするように構成される。前記装置は、一対のアームを有する長方形のフレームと;前記一対のアームの間のスペースに取り付けられ交差する複数のロッドと;ヒトの脊椎の頸部、胸部、腰部および骨盤領域の位置に配置されるグループを形成する前記複数のロッドと;それぞれ一対のスピンドル結節を有し、各対の結節が7.5cmの間隔で配置され、円形又はバレル形状を呈する、前記頸部、胸部および腰部領域のグループ内の各ロッドと;前記結節内に機械的圧力を生成するための電力を供給する電源と;を備え、前記機械的圧力を、前記頸部、胸部、および腰部の領域のうちの1つに最大6秒間、または複数の椎間関節に同時に加えることを特徴とする。
【0009】
本発明の多くの利益及び利点は、以下の詳述の見解および理解に関係する当該技術分野の当業者に明らかになるであろう。
【0010】
上記目的及び関連する目的の達成のために、以下の記述および付属の図面と関連して、開示するイノベーションの一定の例示的な態様を本明細書で説明する。しかしながら、これらの態様は、本明細書で開示する原理を採用することのできる種々の方法のごく一部を示しているにすぎず、これらの態様は、このようなすべての態様及びその均等物を含むことを意図している。他の利点及び新規な特徴は、以下の詳細な照明を図面と併せて考察すると、その以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下に説明する添付図面では、同じ参照符号は、各図面を通じて同様の部品を指す。
【0012】
図1】開示されたアーキテクチャによる本発明の電動脊椎バックラック装置の1つの潜在的な実施形態を示す斜視図である。
図2】開示されたアーキテクチャによる本発明の電動脊椎バックラック整形外科用装置の異なるモードを示すブロック図である。
図3】開示されたアーキテクチャによる本発明の整形外科用脊椎バックラック装置で使用されるスピンドルの結節を示す拡大図である。
図4】開示されたアーキテクチャによる椅子に設置された、本発明の電動整形外科用脊椎バックラック装置100の1つの潜在的な実施形態を示す斜視図である。
図5】開示されたアーキテクチャによる装置100が設置された椅子400に使用者が座っていることを示す斜視図である。
図6】開示されたアーキテクチャによる脊椎の椎間関節(facet joints)に位置すると共に当接するスピンドル結節(spindle nodules)の位置を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、本発明について添付図面を参照して説明し、同一の構成要素については全図面に渡って同一の参照番号を付すことにする。以下の説明では、説明の目的上、本発明について徹底的に理解できるようにするために、数多くの具体的な詳細が記載される。それに関する説明を容易にするために、周知の構造及び装置がブロック図の形で示される。以下、様々な実施形態について説明する。図面は、実施形態の説明を容易にするためにのみ記載されていることに留意されたい。図面は、本発明の網羅的な説明として意図されるものでもなければ、本発明の範囲を限定するものとして意図されるものでもない。さらに、図示の実施形態は、示されているすべての態様または利点を有する必要はない。したがって、他の実施形態では、異なる実施形態から本明細書に記載された特徴のうちのいずれかを組み合わせることができる。
【0014】
上述のように、受動的な着座が行われている間に脊椎を減圧することにより背部痛の問題を解決する装置が、当技術分野で長い間必要とされてきた。自動車、航空機および家具の座席に組み込める背部痛み緩和装置に対する必要性も、当技術分野において長い間求められてきた。
【0015】
最初に図面を参照して、図1は、開示されたアーキテクチャによる本発明の電動バックラック装置の1つの潜在的な実施形態の斜視図である。本発明の電動脊椎バックラック装置100は、椎間関節を減圧して背部痛を緩和するのに役立つ整形外科用脊椎バックラック装置である。装置100は、人間の脊椎を支持するように設計され、脊椎の形状に適合する。より具体的には、装置100は、副作用なしに、脊椎の頸部、胸部、および腰部の椎間関節を減圧する。電動脊椎バックラック整形外科用装置100は、骨格の痛みおよび緊張を完全に和らげ、柔軟性、可動性、および可動域を増加させるのに役立つ。
【0016】
装置100は、人間の脊椎の自然な形状を反映しており、頑丈なプラスチックなどの耐久性があり硬い材料で作られたフレーム102を有する。フレーム102は、第1ロッドグループ104を有し、第1ロッドグループ104の各ロッドは、椎間関節に圧力を加えるための一対のバレル形状の結節106a、106bを含むスピンドル106を担持する。わかりやすくするために、ロッドの1つだけの結節に参照符号が付されている。より具体的には、スピンドル結節106a、106bは、脊柱の頸部上の間に位置する椎間関節を減圧するために使用される。
【0017】
同様に、第2ロッドグループ108は、第1ロッドグループ104の下に位置し、第2ロッドグループ108の各ロッドは、脊椎の胸部(thoracic colum)の椎間関節を圧迫するための一対のバレル形状の結節110a、110bを含むスピンドル110を担持する。各ロッドに一対のバレル形状の結節114a、114bを含むスピンドル114を有する第3ロッドグループ112は、人間の脊椎の腰部(lumbar column)を減圧するために使用される。各ロッドの一対のスピンドルは、スピンドルが脊椎の椎間関節に当接するように位置決められる。
【0018】
第1ロッドグループ104および第3ロッドグループ112は、フレーム102の凸形状上に位置し、第2ロッドグループ108は、フレーム102の凹形状上に位置する。さらに、フレーム102の各ロッドは、第1アーム1020と第2アーム1022との間に延びている。
【0019】
整形外科用装置100は、フレーム102のアームの1つに配置され、フレーム102に沿って通過する回路118に結合される押しボタン116を有し、ここで、押しボタン116は、一体型電池(integrated battery)120から、椎間関節を減圧するためにスピンドルペネトレーション(spindle penetration)を適用するための一対のスピンドル106、110、114に電流を流すように構成される。好ましい実施形態では、機械的圧力によって加えられるスピンドルペネトレーションの深さは、個々の人の組織の厚さ/質量層組織および筋肉に応じて、横方向に最大10mmであり得る。
【0020】
各スピンドルの結節の間の横方向距離は7.5cmであり、各結節の対(ペア)の距離は同じであり、使用者の脊椎に対称的な効果を与えることができる。整形外科用装置100は、椎間関節を一方向、すなわち、(最初の第1ロッドグループ104から最後の第3ロッドグループ112まで機械的圧力を加える)脊椎の上部から脊椎の下部へ、または、(最後の第3ロッドグループ112から第1ロッドグループ104まで機械的圧力を加える)脊椎の下部から脊椎の上部へ、のいずれかの方向に減圧するための機械的圧力をかけるように構成される。
【0021】
図2は、開示されたアーキテクチャによる本発明の電動整形外科用装置の異なるモードを示すブロック図を示す。装置100は、シングルアクションモード202およびブロックアクションモード204の2つのモードで動作するように構成される。押しボタン116は、脊椎の椎間関節を減圧するための2つのモード202、204のうちの1つを選択するために使用されてもよい。シングルアクションモード202では、脊椎の任意のセッション、すなわち、脊椎の頸部、胸部、または腰部(lumbar section)の1つに一度に圧力が加えられる。一例として、シングルアクションモード202では、脊椎の腰部(lumbar column)のL1~L5椎の椎間関節に圧力を加える。圧力は、最大6秒間加えられるように構成されており、一定または断続的に加えられ得る。
【0022】
ブロックアクションモード204では、5つのスピンドルのセットが同時に作動し、複数の椎骨が加圧され、脊椎の異なるセッションに位置する異なる椎間関節を減圧することができる。ブロックアクションモード204では、4つのスピンドルの異なるセットが連続的に加圧され、椎間関節を減圧することができる。
【0023】
図3は、開示されたアーキテクチャによる本発明の整形外科用脊椎バックラック装置に用いられるスピンドルの結節の拡大図を示す。結節106a、106bは、約48mmの直径を有し、使用者が装置100に背を向けて座ると、結節が脊椎の椎間関節または椎骨に当接するように、円形またはバレル形状を有する。ロッド104の幅は約14mmであり、長さに沿って均一である。
【0024】
結節106a、106bの中心302、304間の距離は、約75mmであり、これは、ヒトの脊椎を通るヒトの脊椎の椎間関節間のギャップ/距離に合わせて特別に設計されたものである。本実施形態では、結節106a、106bは例示的なものであるが、装置100で使用されるすべての結節は、使用者の脊椎の椎間関節/椎骨に均一な機械的圧力を加えることができるように、同じ形状およびサイズを有していてもよいことに留意されたい。
【0025】
図4は、開示されたアーキテクチャによる椅子に設置される本発明の電動整形外科用脊椎バックラック装置100の1つの潜在的な実施形態を示す斜視図である。脊椎バックラック装置100は、自動車、航空機、オフィスの座席などに設置され、装置100が設置された座席に座っている使用者の脊椎の椎間関節/椎骨を減圧できるように構成される。
【0026】
例示的な椅子400に示すように、装置100は、図5に示すように、スピンドルの結節が、椅子400に座っている使用者の椎間関節に当接するように、背もたれ402の向きに位置決めされる。一実施形態では、装置100を、椅子400に組み込むか、あるいは椅子400に後付けすることができる。
【0027】
椅子400の設計および使用者の要求に基づいて、フレーム内のスピンドルおよびロッドの数は変化し得、結節によって加えられる機械的圧力さえも変化し得ることを理解されたい。装置100は、図2で説明したシングルアクションモードとブロックアクションモードの両方で動作することができる。
【0028】
図5は、開示されたアーキテクチャによる装置100が設置された状態で椅子400に座っている使用者を示す斜視図である。使用者500は、結節が脊椎の椎間関節に当接する脊椎を支持しながら、組み込み型装置100を有する椅子400に違和感なく座ることができる。図示のように、例示的な結節106a、106bは、結節が椎間関節/椎骨を減圧し、背部痛を緩和するのに役立つ機械的圧力を加えるように、椅子400の背もたれ402などに設置される。
【0029】
電動整形外科用脊椎バックラック100の他の形状、設計および構成が考えられ、装置の有用性に影響を与えることなく、本発明の範囲に含まれる。したがって、該装置は、いかなるタイプの座席にも設置できるため、自動車、オフィス、航空機などで使用できる。該装置100は、異なるサイズ、形状、材料などで提供できる。
【0030】
脊椎バックラックカーシートサポートは、旅行中や休憩中に背中で機能する。この装置は着脱可能で、車やトラックから電車や航空機まで、あらゆる輸送手段で使用できる。
【0031】
図6は、開示されたアーキテクチャにより脊椎の椎間関節に位置決めされ当接するスピンドル結節の位置を示す拡大図である。スピンドルの例示的な結節610a、610bは、脊椎600の片側または両側602、604を押し上げるように構成されている。木製結節610a、610bは横突起602、604の下で押し上げる。次に、これは、個々の椎骨606を持ち上げ、椎骨606を椎間関節608の周りで枢動させる。その結果、関節608が減圧され、脊椎が伸びる。したがって、関節の可動性と軟部組織の弾性が高まり、剛性が低下する。
【0032】
以下の明細書および特許請求の範囲の全体にわたって個別の特徴や構成要素を指すために一定の用語を用いている。当業者であれば当然理解できることであるが、人が違えば同じ特徴や構成要素を異なる名称で呼ぶ可能性がある。この文書は、名称は異なるが機能は異ならない構成要素や特徴を互いに区別しようとするものではない。本明細書で使用される「電動脊椎バックラック装置」、「バックラック装置」、「電動整形外科用装置」、「整形外科用装置」および「装置」は交換可能であり、本発明の電動脊椎バックラック装置100を指す。
【0033】
上記にもかかわらず、本発明の電動脊椎バックラック装置100は、上記の目的を達成する限り、本発明の全体概念に影響を与えることなく、当技術分野で知られている任意の適切なサイズおよび構成とすることができる。当業者は、図に示すように、電動脊椎バックラック装置100が、本開示の範囲内で、例示のみを目的とするものであることを理解するであろう。電動バックラック装置100の寸法は、使用者の便宜のために重要な設計パラメータであるが、電動脊椎バックラック装置100は、使用中に最適な性能を保証し、および/または使用者のニーズおよび/または好みに合った任意のサイズであってもよい。
【0034】
本発明の範囲から逸脱することなく、考察した例示的な実施形態に対して様々な変更及び追加を行うことができる。上述した実施形態は特定の特徴を参照するが、本発明の範囲は、異なる組み合わせの特徴を有する実施形態及び説明された特徴のすべてを含むわけではない実施形態も含む。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲と共にそのすべての均等物内にあるすべてのそのような代替、変更、及び変形を包含することを意図する。
【0035】
上記で述べた内容は、請求項に係わる主題の実施例を含む。当然、請求項に係わる主題を説明するために、構成要素または方法の考えられるあらゆる組み合わせを述べることは不可能であるが、請求項に係わる主題について多くのさらなる組み合わせおよび置き換えが可能であることは、当業者には理解されよう。したがって、請求項に係わる主題は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲に含まれる、すべてのこのような代替形態、修正形態、および変形形態を包含するものとする。さらに、用語「含む(include)」は、詳細な説明または特許請求の範囲において使用される限りにおいて、用語「備える(comprising)」が特許請求項において遷移語(transitional word)として用いられるときに解釈されるように、つまり、用語「備える(comprising)」と同様に、包含的であることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】