(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003317
(43)【公開日】2024-01-15
(54)【発明の名称】圧着端子、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット、圧着端子の製造方法、および圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法。
(51)【国際特許分類】
H01R 4/18 20060101AFI20240105BHJP
H01R 4/62 20060101ALI20240105BHJP
H01R 43/16 20060101ALI20240105BHJP
H01R 43/048 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
H01R4/18 A
H01R4/62 A
H01R43/16
H01R43/048 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102371
(22)【出願日】2022-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000153720
【氏名又は名称】株式会社白山
(74)【代理人】
【識別番号】110000844
【氏名又は名称】弁理士法人クレイア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 博志
(72)【発明者】
【氏名】山下 英樹
(72)【発明者】
【氏名】稲川 康二
【テーマコード(参考)】
5E063
5E085
【Fターム(参考)】
5E063CC06
5E063GA02
5E063GA07
5E063GA09
5E085BB02
5E085BB12
5E085CC03
5E085DD16
5E085EE23
5E085FF01
5E085HH06
5E085HH13
5E085HH22
5E085HH24
5E085HH26
5E085HH29
5E085HH34
5E085JJ06
5E085JJ36
5E085JJ38
5E085JJ47
(57)【要約】
【課題】かしめた場合の把持力を維持した圧着端子、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット、圧着端子の製造方法および圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の圧着端子100は、銅配管300とアルミニウム配管200とが接合され、銅配管300の端部をプレス処理し、プレス処理した銅配管300の圧接部360に孔350または切り欠き部355を形成したものである。圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット700は、上記圧着端子100と、圧着端子100のアルミニウム配管200内へ挿入されるアルミニウム配線500と、を含むものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅配管とアルミニウム配管とが接合され、前記銅配管の端部をプレス処理し、前記プレス処理した前記銅配管に孔または切欠部を形成した、圧着端子。
【請求項2】
前記銅配管と前記アルミニウム配管との接合は、前記銅配管と前記アルミニウム配管とを、2段アプセットによる加熱圧接で接合し、前記銅配管と前記アルミニウム配管との間に金属間化合物(合金層)の発生を抑制した、請求項1記載の圧着端子。
【請求項3】
少なくとも前記銅配管に防錆処理またはめっき処理による外層が形成された、請求項1記載の圧着端子。
【請求項4】
銅配管とアルミニウム配管とが接合され、前記銅配管の端部をプレス処理し、前記プレス処理した前記銅配管に孔または切欠部を形成した圧着端子と、
前記圧着端子の前記アルミニウム配管内へ挿入されるアルミニウム配線と、を含む、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット。
【請求項5】
銅配管と、アルミニウム配管とを接合した圧着端子の製造方法であって、
前記銅配管の端部と前記アルミニウム配管の端部とを突き合わせて所定時間および第1の所定圧力で加圧するスクイズ工程と、
前記スクイズ工程後、所定時間で前記第1の所定圧力を、加圧しつつ、通電によるジュール熱を利用して接合面を溶融させる抵抗溶接工程と、
前記通電を継続した状態で所定時間、前記第1の所定圧力に加えて、前記第1の所定圧力よりも大きい第2の所定圧力を加える強加圧工程と、
前記通電を停止した後、所定時間、前記第1の所定圧力および前記第2の所定圧力を加えるホールド工程と、
前記銅配管の端部をプレスするプレス工程と、
前記プレス工程によりプレスされた前記銅配管の端部に、孔または切欠部を形成する形成工程と、を含む圧着端子の製造方法。
【請求項6】
前記抵抗溶接工程の前に、前記アルミニウム配管または前記銅配管のいずれか一方から他方へ、中子を挿入する中子挿入工程を、さらに含み、
前記ホールド工程の後に冷間圧接工程を、さらに含む、請求項5記載の圧着端子の製造方法。
【請求項7】
銅配管と、アルミニウム配管とを接合した圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法であって、
前記銅配管の端部と前記アルミニウム配管の端部とを突き合わせて所定時間および第1の所定圧力で加圧するスクイズ工程と、
前記スクイズ工程後、所定時間で前記第1の所定圧力を、加圧しつつ、通電によるジュール熱を利用して接合面を溶融させる抵抗溶接工程と、
前記通電を継続した状態で所定時間、前記第1の所定圧力に加えて、前記第1の所定圧力よりも大きい第2の所定圧力を加える強加圧工程と、
前記通電を停止した後、所定時間、前記第1の所定圧力および前記第2の所定圧力を加えるホールド工程と、
前記銅配管の端部をプレスするプレス工程と、
前記プレス工程によりプレスされた前記銅配管の端部に、孔または切欠部を形成する形成工程と、
前記形成工程の後に、アルミニウム配線を前記アルミニウム配管内に挿入する挿入工程と、
前記アルミニウム配管をかしめる、かしめ工程と、を含む、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧着端子、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット、圧着端子の製造方法および圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
圧着端子または銅配管とアルミニウム配管などの異種金属の配管を接合する方法に関しても、多くの技術が開示されている。
【0003】
特許文献1(特開2014-164926号公報)には、十分な強度やばね特性を確保しつつ、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制した圧着端子について開示されている。
【0004】
特許文献1記載の圧着端子は、電線の導体部分を圧着する圧着部を有する圧着端子であって、前記圧着端子の基材は、銅または銅合金により構成され、前記圧着部の少なくとも内面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている、ものである。
【0005】
特許文献2(特開2013-20862号公報)には、銅系金属基材の圧着端子をアルミ電線導体と接合して使用してもCu-Al異種金属接触腐食の生じないアルミ電線圧着端子について開示されている。
【0006】
特許文献2記載のアルミ電線圧着端子は、アルミニウム系金属の複数の素線からなる導体部を有するアルミ電線の前記導体部に圧着される圧着部と、前記圧着部に連続して設けられた電気接触部とからなる圧着端子であって、圧着端子の基材が銅系金属であり、圧着端子の少なくとも表側表面及び裏側表面にアルミニウム系金属からなるアルミニウム層が形成されているものである。
【0007】
特許文献3(特開2012-69449号公報)には、バレル片で圧着する電線導体に対して異種金属で構成しても導電性を確保しながら電食の発生を防止することのできる圧着端子、接続構造体およびコネクタについて開示されている。
【0008】
特許文献3記載の圧着端子は、電線導体の外周を絶縁性の被覆体で被覆した被覆電線における前記被覆体の先端より所定長さ露出させた前記電線導体の露出部分を囲繞して圧着する圧着部を構成するバレル片を、幅方向両側に備えた圧着端子であって、前記バレル片を、前記電線導体と異なる導電性の異種金属で構成するとともに、前記電線導体の前記露出部分の長さより長手方向に長く形成し、前記圧着部における囲繞面の少なくとも一部に電食防止手段を備え、前記圧着部が、前記電線導体の先端よりも先端側から前記被覆体の先端側被覆部分までを連続して一体的に囲繞するように、前記バレル片で圧着するものである。
【0009】
特許文献4(特開2015-191776号公報)には、複雑なめっき処理を行うことなく、異種の金属材料からなる圧着端子と導体とを接続した際の導体の腐食を遅延させることができ、しかも、水の浸入による腐食も抑制できる圧着端子と電線の接続構造について開示されている。
【0010】
特許文献4の圧着端子は、導体を絶縁性の被覆で覆った電線と、前記電線の端末部の前記被覆が除去されて前記導体が露出した導体露出部を圧着する導体圧着部と前記電線の端末部に残された前記被覆の一部を圧着する被覆圧着部とを有する電線接続部が、前記導体圧着部の前端から前記被覆圧着部の後端まで連続する断面U字状に形成されると共に、前記導体と異なる金属材料からなる圧着端子と、前記電線の端末部に圧着された状態の前記電線接続部の外周を覆うように前記圧着端子の金属材料と異なる電位の金属を吹き付けて成膜された中間電位膜と、を備えたものである。
【0011】
特許文献5(特開昭60-9591号公報)には、異種金属のパイプ同士をばらつきの少ない状態で接続することのできる異種金属パイプの接続方法が開示されている。
【0012】
特許文献5に記載の異種パイプの接続方法は、異なる金属材料で作った2種のパイプを設け、これら双方のパイプ内に、各相手方の材料で作った棒を挿着し、双方のパイプの端面同士を当接し、当接部に通電加熱あるいは熱間圧接処理を施してパイプ同士を接続している。
【0013】
また、特許文献6(特開昭56-062685号公報)には、圧接されるべき金属母材の接触面に酸化物や他の汚染物質が存在していても圧接を短時間に確実に行なうことができ、接合部では完全に母材同士による強固な継手が得られる、金属母材を圧接する方法が開示されている。
【0014】
特許文献6に記載の金属母材を圧接する方法は、共晶反応を利用して金属母材を圧接する方法であって、圧接すべき2つの金属母材を該母材の塑性変形応力以下の所定の接触圧力で接触させ、該接触圧力がかけられた状態で接触部を母材の融点以下且つ共晶温度以上の温度に加熱して接合面に共晶反応による共晶融液を生成させる段階と、次に前記接合面に上記圧力より高いアプセット圧力を加えて前記共晶融液を接合面から排除する段階と、を包含する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2014-164926号公報
【特許文献2】特開2013-20862号公報
【特許文献3】特開2012-69449号公報
【特許文献4】特開2015-191776号公報
【特許文献5】特開昭60-9591号公報
【特許文献6】特開昭56-062685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
特許文献1、2では、銅または銅合金に対してアルミニウム合金またはアルミニウムめっきを設けているため電気的抵抗または経年劣化による腐食または電蝕の問題が生じる。
特許文献3では、絶縁コーティング部を設けることで電蝕の防止を図っているが、電気的抵抗または経年劣化による腐食または電蝕の問題が生じる。
特許文献4では、中間電位膜を形成することで導体の腐食を遅延させているが、長期の経年劣化または電気的抵抗により腐食または電蝕の問題が生じる。
【0017】
特許文献5では、配管の内側に出るバリを中ぐり加工で除去しており、追加の工数が発生する点で問題となる。
特許文献6では、大きなアプセット圧力を付加し、接合面間に残留する共晶融液を排出するものであるが、共晶現象を利用することで、接合部分の界面にアルミニウムと銅との金属間化合物(合金層)からなる共晶層が残り、この共晶層は非常に硬く延性がないため接合部分が脆弱となる。また、金属表面に水滴、銅イオンおよび塩素等の腐食因子が付着すると、腐食因子により金属が酸化反応を起こし、腐食(錆)が発生するが、共晶層が残る場合、接合部分がより腐食されやすくなる。また、腐食因子が残存することにより、電気的抵抗が低減されず、問題となる。
【0018】
本発明の主な目的は、かしめた場合の把持力を維持した圧着端子、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット、圧着端子の製造方法および圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、かしめた場合の把持力を維持し、経年変化による電蝕および電気的抵抗の低減を防止する圧着端子、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット、圧着端子の製造方法および圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
(1)
一局面に従う圧着端子は、銅配管とアルミニウム配管とが接合され、銅配管の端部をプレス処理し、プレス処理した銅配管に孔または切欠部を形成したものである。
【0020】
この場合、アルミニウム配管および銅配管が直列に接続された状態で、銅配管の端部をプレス処理し、銅配管に孔または切欠部を形成した、圧着端子を得ることができる。
例えば、平板からアルミニウム配線を挿入するための筒形状部を形成した場合、筒形状部に継ぎ目が生じる。その結果、アルミニウム配線を、かしめた場合、応力が当該継ぎ目の端部を開く方向に働き、アルミニウム配線の把持力を失う場合がある。一方、本発明に係る圧着端子においては、アルミニウム配管内にアルミニウム配線を挿入し、圧着してかしめるため、アルミニウム配線の把持力を保持することができる。
【0021】
(2)
第2の発明に係る圧着端子は、一局面にかかる圧着端子において、銅配管とアルミニウム配管との接合は、銅配管とアルミニウム配管とを、2段アプセットによる加熱圧接で接合し、銅配管とアルミニウム配管との間に金属間化合物(合金層)の発生を抑制してもよい。
【0022】
この場合、銅配管とアルミニウム配管との接合部に金属間化合物(合金層)の生成が抑制されているので、界面の電気抵抗を抑制することができ、界面内部の腐食等に対する電気的メリットを得ることができる。さらに、電気的抵抗が低減されるため、電化製品等の部品として有効に利用することができる。
また、銅配管とアルミニウム配管との接合部の内部にアルミニウムのバリが形成されるので、アルミニウム配管の接合部より銅配管側へアルミニウム配線を突っ込むことを防止することができる。
【0023】
(3)
第3の発明に係る圧着端子は、一局面にかかる圧着端子において、少なくとも銅配管に防錆処理またはめっき処理による外層が形成されてもよい。
【0024】
この場合、銅配管に外層が形成されているので、銅の経年劣化による錆を防止することができる。
【0025】
(4)
他の局面にかかる圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットは、銅配管とアルミニウム配管とが接合され、銅配管の端部をプレス処理し、プレス処理した銅配管に孔または切欠部を形成した圧着端子と、圧着端子のアルミニウム配管内へ挿入されるアルミニウム配線と、を含むものである。
【0026】
この場合、アルミニウム配管および銅配管が直列に接続された状態で、銅配管の端部をプレス処理し、銅配管に孔または切欠部を形成し、アルミニウム配線を挿入してかしめることで、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットを得ることができる。
例えば、平板からアルミニウム配線を挿入するための筒形状部を形成した場合、筒形状部に継ぎ目が生じる。その結果、アルミニウム配線を、かしめた場合、応力が当該継ぎ目の端部を開く方向に働き、アルミニウム配線の把持力を失う場合がある。一方、本発明に係る圧着端子付きのアルミニウム配線においては、アルミニウム配管内にアルミニウム配線を挿入し、圧着してかしめるため、アルミニウム配線の把持力を保持することができる。
【0027】
(5)
さらに他の局面に従う圧着端子の製造方法は、銅配管と、アルミニウム配管とを接合した圧着端子の製造方法であって、銅配管の端部とアルミニウム配管の端部とを突き合わせて所定時間および第1の所定圧力で加圧するスクイズ工程と、スクイズ工程後、所定時間で第1の所定圧力を、加圧しつつ、通電によるジュール熱を利用して接合面を溶融させる抵抗溶接工程と、通電を継続した状態で所定時間、第1の所定圧力に加えて、第1の所定圧力よりも大きい第2の所定圧力を加える強加圧工程と、通電を停止した後、所定時間、第1の所定圧力および第2の所定圧力を加えるホールド工程と、銅配管の端部をプレスするプレス工程と、プレス工程によりプレスされた銅配管の端部に、孔または切欠部を形成する形成工程と、を含むものである。
【0028】
この場合、2段アプセットによる加熱圧接で、金属間化合物(合金)の発生を抑止することができる。その結果、強度の高い圧着端子を得ることができる。また、本発明にかかる製造方法で得られた圧着端子は、アルミニウム配線の把持力を保持することができる。
【0029】
(6)
第6の発明にかかる圧着端子の製造方法は、さらに他の局面にかかる圧着端子の製造方法において、抵抗溶接工程の前に、アルミニウム配管または銅配管のいずれか一方から他方へ、中子を挿入する中子挿入工程を、さらに含み、ホールド工程の後に冷間圧接工程を、さらに含んでもよい。
【0030】
この場合、中子挿入工程により、配管内部のバリを最小限に抑制することができるため、後のプレス工程において安定した処理を行うことができる。また、冷間圧接(常温圧接)工程を行ってさらに金属加工物(合金層)の発生を抑制してもよい。また、アルミニウム配管側から銅配管側へ、アルミニウムより融点が高い、丸棒形状の絶縁体、または絶縁を施した鋼鉄からなる中子を挿入してもよい。なお、中子を先端がテーパー形状を備えた丸棒とし、銅配管側からアルミニウム配管側へ挿入するようにしてもよい。
【0031】
(7)
さらに他の局面に従う圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造方法は、銅配管と、アルミニウム配管と、を接合した圧着端子付きのアルミニウム配線の製造方法であって、銅配管の端部とアルミニウム配管の端部とを突き合わせて所定時間および第1の所定圧力で加圧するスクイズ工程と、スクイズ工程後、所定時間で第1の所定圧力を、加圧しつつ、通電によるジュール熱を利用して接合面を溶融させる抵抗溶接工程と、通電を継続した状態で所定時間、第1の所定圧力に加えて、第1の所定圧力よりも大きい第2の所定圧力を加える強加圧工程と、通電を停止した後、所定時間、第1の所定圧力および第2の所定圧力を加えるホールド工程と、銅配管の端部をプレスするプレス工程と、プレス工程によりプレスされた銅配管の端部に、孔または切欠部を形成する形成工程と、形成工程の後に、アルミニウム配線をアルミニウム配管内に挿入する挿入工程と、アルミニウム配管をかしめる、かしめ工程と、を含むものである。
【0032】
この場合、アルミニウム配管および銅配管を直列に接続した状態で、銅配管の端部をプレス処理し、銅配管に孔または切欠部を形成し、アルミニウム配線を挿入してかしめることで、圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットを得ることができる。
例えば、平板からアルミニウム配線を挿入するための筒形状部を形成した場合、筒形状部に継ぎ目が生じる。その結果、アルミニウム配線を、かしめた場合、応力が当該継ぎ目の端部を開く方向に働き、アルミニウム配線の把持力を失う場合がある。一方、本発明に係る圧着端子付きのアルミニウム配線においては、アルミニウム配管内にアルミニウム配線を挿入し、圧着してかしめるため、アルミニウム配線の把持力を保持することができる。
2段アプセットによる加熱圧接で、接合面に金属間化合物(合金層)の発生を抑止することができる。その結果、強度の高い圧着端子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本実施形態の圧着端子の一例を示す模式的外観図である。
【
図2】本実施形態の圧着端子の他の例を示す模式的外観図である。
【
図3】本実施形態の圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの一例を示す模式的外観図である。
【
図4】本実施形態の圧着端子の一例を上視した模式的断面図である。
【
図5】本実施形態の圧着端子の一例を横視した模式的断面図である。
【
図6】本実施形態の圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの一例を上視した模式的断面図である。
【
図7】本実施形態の圧着端子の製造工程の一例を示す模式的フローチャートである。
【
図8】本実施形態の圧着端子の製造工程に用いる製造装置の原理を示す模式図である。
【
図9】圧着端子の製造工程の各工程における通電、加圧、経過時間などの制御パラメータを示す模式図である。
【
図11】プレス工程および孔加工工程の一例を説明するための模式的説明図である。
【
図12】圧着端子付きのアルミニウム配線ユニットの製造工程の一例を示す模式的フローチャートである。
【
図13】アルミニウム板を筒状にした場合の従来の圧着端子の一例を示す模式図である。
【
図14】本発明のアルミニウム配線ユニットの効果の一例を示す模式図である。
【
図15】本実施形態の圧着端子の製造工程の他の例を示す模式的フローチャートである。
【
図16】本実施形態の圧着端子の他の例を横視した模式的断面図である。
【
図17】本実施形態の圧着端子と同じ素材の銅板およびアルミニウム板の接合後、さらに冷間圧接(常温圧接)した場合の接続部の拡大図である。
【
図18】本実施形態の圧着端子と同じ素材の2段アプセットによる加熱圧接で接合した銅板とアルミニウム板とに、冷間圧接工程をさらに実施したものを、JIS Z2371に準拠して240時間の塩水噴霧試験を行った場合の塩水噴霧前後の接合面の状態を観察した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
以下の説明においては、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0035】
(圧着端子100)
図1は、本実施形態の圧着端子100の一例を示す模式的外観図である。
図1に示すように、圧着端子100は、アルミニウム配管200および銅配管300が接合され、銅配管300の一部がプレス工程により圧接された圧接部360を有し、圧接部360に孔350が形成されている。
【0036】
(圧着端子100)
図2は、本実施形態の圧着端子の他の例を示す模式的外観図である。
図2に示すように、圧着端子100は、アルミニウム配管200および銅配管300が接合され、銅配管300の一部がプレス工程により圧接された圧接部360を有し、圧接部360に切り欠き部355が形成されている。
【0037】
(圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700)
図3に示すように、
図1に示した圧着端子100のアルミニウム配管200の一端側からアルミニウム配線500が挿入され、アルミニウム配管200の一端側がかしめられて、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700が形成される。なお、
図3においては、
図1の圧着端子100を用いた場合を説明したが、これに限定されず、
図2の圧着端子100を用いても良い。
【0038】
(圧着端子100の断面説明)
図4は、本実施形態の圧着端子100の一例を上視した模式的断面図であり、
図5は、本実施形態の圧着端子100の一例を横視した模式的断面図である。
【0039】
図4および
図5に示すように、圧着端子100は、主にアルミニウム配管200および銅配管300が軸方向に接合され、銅配管300の一端側をプレス工程により圧接された圧接部360を形成し、孔350を形成したものである。また、アルミニウム配管200と銅配管300との接合部の内側には、バリ220が形成されている。本実施の形態におけるバリ220は、アルミニウム配管200の一部が溶出し、張り出したものである。なお、アルミニウム配管200と銅配管300との接合部の外側にも接合で、バリが生じるが当該外側のバリは除去処理を行っている。
【0040】
(圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の断面説明)
図6は、本実施形態の圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の一例を上視した模式的断面図である。
【0041】
図6に示すように、圧着端子100のアルミニウム配管200の一端部からアルミニウム配線500が挿入され、アルミニウム配線500の先端部が、バリ220に突き当たり、銅配管300側まで挿入されることが防止されている。そのため、アルミニウム配線500と銅配管300との絶縁を実現することができる。
次に、アルミニウム配管200が、かしめられてアルミニウム配線500が固定され、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700が形成される。
なお、
図6においては、圧着端子100の銅配管300に対して防錆処理が実施されており、防錆処理部600が形成されている。
【0042】
(圧着端子100の製造工程)
次に、圧着端子100の製造工程について説明を行う。
図7は、本実施形態の圧着端子100の製造工程を示す模式的フローチャートである。
図8は本実施形態の圧着端子100の製造工程に用いる製造装置800の原理を示す模式図、
図9は圧着端子100の製造工程の各工程における通電、加圧、経過時間などの制御パラメータを示す模式図、
図10は
図8のパラメータの一例を示す表である。
【0043】
図7のフローチャートに沿って、本実施形態の圧着端子100の製造工程の流れを説明する。
図7および
図8に示すように、圧着端子100の製造工程おいて、製造装置800のチップ治具221、電極222でアルミニウム配管200を挟持する(治具固定工程:ステップS1)。同様に、製造装置800のチップ治具321、電極322で銅配管300を挟持する(治具固定工程:ステップS1)。
【0044】
次に、突き合わせ工程(ステップS2)において、アルミニウム配管200および銅配管300の端部が互いに接触される。そして、
図7および
図8に示すように、製造装置800の加圧装置820により所定の圧力(P1)で所定の時間加圧が開始される(スクイズ工程:ステップS3)。例えば、この所定の圧力(P1)は、摩擦抵抗を考慮しない状態で、0.25MPa(78N:アルミニウム配管200および銅配管300との接合面の単位面積当たり、7.5N/mm
2 )以上0.35MPa(110N:アルミニウム配管200および銅配管300との接合面の単位面積当たり、10.5N/mm
2 )以下の範囲であることが望ましい。
【0045】
ステップS3の処理であるスクイズ工程は、本実施の形態において、チップ治具221、電極222、チップ治具321、電極322を加圧してから、電極に溶接電流を流し始めるまでの時間を意味しており、具体的には、1sec以上2sec以下の範囲であることが望ましい。
【0046】
次いで、
図7、
図8および
図9に示すように、抵抗溶接工程を開始する(ステップS4)。ここで、製造装置800の加熱用電源840により電極222、電極322間に通電が開始され、溶接電流が流れ、ジュール熱で、アルミニウム配管200および銅配管300との接合面を加熱する。なお、当該通電の制御詳細については、後述する。
ステップS4の処理である抵抗溶接工程では、接合面において溶融したアルミニウムがバリとして生じる。抵抗溶接工程は、チップ間隔TD(製造装置800において、銅配管300とアルミニウム配管200とをそれぞれ固定する2つのチップ治具221、電極222、チップ治具321、電極322間の距離)が溶接前より溶接距離L1まで短くなったら終了し、次の強加圧工程に移行する。
【0047】
続いて、抵抗溶接工程と重ねた状態で、強加圧工程を開始する(ステップS5)。
強加圧工程は、製造装置800の加熱用電源840により電流を流したままの状態で、強加圧装置830で一次圧力P1より強い二次圧力P2で所定の時間の間加圧する。この2次圧力(P2)は、摩擦抵抗を考慮しない状態で、0.5MPa以上(アルミニウム配管200および銅配管300との接合面の単位面積当たり、752N/mm2 以上)の範囲であることが望ましい。
また、ステップS5の処理である強加圧工程は、抵抗溶接工程の終盤において実施され、抵抗溶接工程と重複する時間は、0.05sec以上1.00sec以下であることが望ましい。
【0048】
続いて、
図7、
図8および
図9に示すように、強加圧工程のみを実施するホールド工程を開始する(ステップS6)。ステップS6の処理であるホールド工程においては、通電切L2まで短くなったら、圧力(P1+P2)で加圧したまま、加熱用電源840をオフした状態である。ホールド工程の時間T2は、1sec以上5sec以下であることが望ましい。
なお、本実施の形態においては、ホールド工程という工程を追加しているが、ホールド工程を強加圧工程に含めてもよい。すなわち、強加圧工程において通電切後をホールド工程と称しているのみで、圧力P1+P2で加圧した状態であるからである。
次に、チップ治具221、電極222およびチップ治具321、電極322を取り外し、アルミニウム配管200および銅配管300の接合部のバリを除去する(ステップS7)。当該バリ除去工程においては、やすり、グラインダー、スチールワイヤブラシ、ステンレスワイヤーブラシ、バレル研磨、磁気研磨、ショットブラスト等、任意の手法においてバリを除去することが望ましい。
【0049】
また、
図8の製造装置800は、銅配管300およびアルミニウム配管200を固定するとともに、電流を通電するチップ治具221、電極222、チップ治具321、電極322、チップ治具を固定するクランプ、固定ブロック850、移動ブロック860、圧力P1を印加する加圧装置820、圧力P2を印加する強加圧装置830、および電極222、電極322間に電流を流し、銅配管300とアルミニウム配管200との接合面を加熱する加熱用電源840を備える。加圧装置820はいわゆるエアシリンダであるが、強加圧装置830はエアシリンダのロッドの力を、てこの原理で増倍しており、銅配管300とアルミニウム配管200との接合面に非常に大きな力が印加されるように構成されている。
【0050】
チップ間隔TDは例えば10mm(銅配管300側が5mm、アルミニウム配管200側が5mm)である。例えばL1=4mm、L2=4.5mmの場合、抵抗溶接工程(ステップS4)終了時にはこのチップ間隔TDが6mm、通電切の段階では、チップ間隔TDが5.5mm、最終段階のチップ間隔TDの理想は0.0mmであるが、バリが生じるため、0.2mm程度になる。
【0051】
図9に示すように、銅配管300およびアルミニウム配管200をそれぞれチップ治具221、電極222、チップ治具321、電極322に固定し、加圧装置820で圧力P1を印加する(スクイズ工程)。次に加熱用電源840で電極222、電極322に間に電流を流して銅配管300とアルミニウム配管200との接合面を加熱する。接合面の温度が上昇するにつれて、接合面に合金層からなる溶融層が形成され、合わせてアルミニウム配管200のアルミニウムが溶融し、銅配管300の内側に伸長してバリ220が形成される。なお、銅配管300の外側にもバリが形成される。チップ間隔TDが溶接前よりL1だけ短くなったら、圧力P1に加えて、強加圧装置230で圧力P2を印加する。このとき、接合面に形成された金属間化合物を含む溶融層40が圧力に押されて配管の外側に突出する。
その後、チップ間隔TDが溶接前よりL2短くなったら加熱用電源840の電流をオフし、さらにホールド時間T2を経過したら圧力P1と圧力P2とを同時にオフする。
【0052】
次いで、
図11は、プレス工程および孔加工工程の一例を説明するための模式的説明図である。
【0053】
次に、
図7および
図11に示すように、結合された銅配管300およびアルミニウム配管200に対して、銅配管300の端部をプレス処理する(ステップS8)。すなわち、
図11に示すように、銅配管300の端部をプレス装置PSによりプレス処理する。
次いで、
図7および
図11に示すように、プレスされた銅配管300の圧接部360に対して孔350を形成する(ステップS9)。
なお、
図11に示すように、銅配管300の圧接部360に対して切り欠き部355を形成してもよい。
【0054】
以上の製造工程により、本発明にかかる圧着端子100を得ることができる。特に、銅配管300とアルミニウム配管200との接合部に金属間化合物(合金層)の生成が抑制されているので、機械的強度を有し、かつ界面の電気抵抗を抑制することができる。その結果、圧着端子100は、電気的抵抗が低減されるため、電化製品等の部品として有効に利用することができる。
【0055】
(圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の製造工程)
続いて、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の製造工程について説明を行う。
図12は、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の製造工程の一例を示すフローチャートであり、
図13は、アルミニウム板を筒状にした場合の従来の圧着端子900の一例を示す模式図であり、
図14は、アルミニウム配線ユニット700の効果の一例を示す模式図である。
【0056】
図12に示す圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の製造工程は、ステップS1からステップS9の処理は、上記の
図7の圧着端子100の製造工程と同じである。そのため、説明を省略し、ステップS10から説明を行う。
【0057】
まず、圧着端子100のアルミニウム配管200の端部側からアルミニウム配線500を挿入する(ステップS10)。この場合、アルミニウム配線500の端部が、アルミニウム配管200内のバリ220に接触することで、アルミニウム配線500の銅配管300側への過剰な挿入を防止することができる。
最後に、アルミニウム配線500を挿入したアルミニウム配管200の端部をかしめる(ステップS11)。
その結果、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700を得ることができる。
【0058】
(圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700の効果説明)
次に、
図13に示すように、従来の圧着端子900として、アルミニウム板920を筒状にして形成した場合、切れ目KLが必ず生じる。
この場合、
図14(a)に示すように、かしめ工程直後においては、アルミニウム板920がアルミニウム配線500を保持することができている場合が多いが、
図14(b)に示すように、経年変化によりアルミニウム配線500の反力が矢印の方向に継続して加わり、切れ目KLが開いてしまうという症状が発生する。その結果、アルミニウム配線500への把持力が弱くなり、電気的導通が不安定になる。
【0059】
一方、本実施の形態に係る圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700においては、アルミニウム配管200を用いているため、切れ目KLが生じない。その結果、本発明に係る圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700においては、アルミニウム配管200内にアルミニウム配線500を挿入し、圧着してかしめるため、アルミニウム配線500の把持力を保持することができる。
【0060】
(圧着端子100の製造工程の中子400を用いた例)
図15は、本実施形態の圧着端子100の製造工程の他の例を示す模式的フローチャートであり、
図16は、本実施形態の圧着端子100の他の例を横視した模式的断面図である。
【0061】
図15に示す圧着端子100の製造工程の他の例においては、
図7の圧着端子100の製造工程の一例とステップS1の処理が異なる。
図15の圧着端子100の製造工程においては、製造装置800のチップ治具221、電極222でアルミニウム配管200を挟持する(治具固定工程:ステップS1a)。同様に、製造装置800のチップ治具321、電極322で銅配管300を挟持する(治具固定工程:ステップS1a)。そして、さらに、アルミニウム配管200側から中子400を挿入する挿入工程(中子挿入工程:ステップS1a)を含む。
【0062】
この結果、
図16に示すように、圧着端子100の内側にバリ220が大きく発生することを防止することができる。なお、バリ220は、アルミニウム配管200から銅配管300の内周面の一部に均一に形成される。
【0063】
また、
図15に示すように、ステップS6処理のホールド工程と、ステップS7処理のバリ除去工程との間において、冷間圧接(常温圧接とも言う。)工程(ステップS6a)の処理を実施してもよい。その結果、アルミニウム配管200および銅配管300との間の接合部に、金属間化合物(合金層)の発生をさらに抑制することができる。
【0064】
(実施例)
本実施形態の圧着端子100の製造工程を用いて、外径6.4mm内径5.2mmの銅配管300と、外径6.35mm内径4.3mmのアルミニウム配管200とを接続した。
製造装置800としては、株式会社白山製のBSH-2を用いた。通電制御方式はON-OFF制御を用いた。なお、ON-OOF制御のみならず、スロープ制御、オンオフ制御、位相制御の1つまたは複数を組み合わせて使用してもよい。
圧力P1は0.3Mpa、圧力P2は0.5Mpaであって、圧力P1と圧力P2との差は少ないが、圧力P2はてこの原理で力が増倍されており、銅配管300とアルミニウム配管200の接合面の単位面積当たりの押圧力は、圧力P1では9.0N/mm2であるのに対して圧力P2では752.6N/mm2と非常に大きくなっている。
【0065】
本実施形態の2段アプセットによる加熱圧接で接合した場合の接合面250には金属間化合物(合金層)が残ってはいるがその厚さは薄く、機械強度、電気的抵抗などの点で実用上問題ないレベルであると思われる。
しかし、
図17に示すように、本実施形態の加熱圧接で接合した圧着端子と同じ素材の銅板およびアルミニウム板の接合後、さらに冷間圧接(常温圧接ともいう)することにより接合面250の金属間化合物(合金層)をさらに薄くすることもできた。
【0066】
図18は、本実施形態の圧着端子100と同じ素材の2段アプセットによる加熱圧接で接合した銅板とアルミニウム板とに、冷間圧接工程をさらに実施したものを、JIS Z2371に準拠して240時間の塩水噴霧試験を行った場合の塩水噴霧前後の接合面の状態を観察した模式図である。
【0067】
塩水噴霧試験では接合された銅板とアルミニウム板との間にケーブルを付け、ループを作った状態で塩水を噴霧した。試験後の写真からわかるように240時間の塩水噴霧によっても界面内部の腐食は進んでおらず、本実施形態の圧着端子100は、電気的にもメリットがあることが分かった。
【0068】
本発明においては、銅配管300が「銅配管」に相当し、アルミニウム配管200が「アルミニウム配管」に相当し、圧接部360が「プレス処理した銅配管」に相当し、孔350が「孔」に相当し、切り欠き部355が「切欠部」に相当し、圧着端子100が「圧着端子」に相当し、抵抗溶接工程および強加圧工程が「2段アプセットによる加熱圧接」に相当し、防錆処理部600が「防錆処理またはめっき処理による外層」に相当し、アルミニウム配線500が「アルミニウム配線」に相当し、圧着端子100付きのアルミニウム配線ユニット700が「圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット」に相当する。
【0069】
本発明の好ましい一実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0070】
100 圧着端子
200 アルミニウム配管
300 銅配管
350 孔
355 切り欠き部
360 圧接部
500 アルミニウム配線
600 防錆処理部
700圧着端子付きのアルミニウム配線ユニット