(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033201
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】屋内作業用の足場部材およびそれを用いた足場
(51)【国際特許分類】
E04G 1/28 20060101AFI20240306BHJP
E06C 1/39 20060101ALI20240306BHJP
C08J 9/36 20060101ALI20240306BHJP
E04G 1/17 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
E04G1/28
E06C1/39 A
C08J9/36 CER
C08J9/36 CEZ
E04G1/17
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136646
(22)【出願日】2022-08-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】522345205
【氏名又は名称】株式会社室内高所
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 猛
【テーマコード(参考)】
2E044
4F074
【Fターム(参考)】
2E044AA06
2E044BA06
2E044BB02
2E044EE13
4F074AA13
4F074AG10
4F074BA01
4F074CE64
4F074CE98
4F074DA02
4F074DA08
4F074DA15
4F074DA50
4F074DA59
(57)【要約】
【課題】足場として積み上げても崩れにくい屋内作業用の足場部材を提供する。
【解決手段】直方体状の本体11と、その表面に設けられるコーティング層12とを備えている足場部材10。本体11は、中実の発泡樹脂成形体からなる。コーティング層12は、本体11の全ての面に設けられている。コーティング層12は不燃性の合成樹脂からなる。この足場部材10を2つ以上積み重ねて屋内作業用の足場1は組み立てられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上を積み重ねて屋内作業用の足場にするための足場部材であって、
平行な上下面を有する発泡樹脂成形体と、
その表面に設けられたコーティング層とを有する、
屋内作業用の足場部材。
【請求項2】
前記コーティング層が不燃性である、
請求項1記載の足場部材。
【請求項3】
前記発泡樹脂成形体が難燃性である、
請求項2記載の足場部材。
【請求項4】
前記コーティング層は、伸び率が25%以上である合成樹脂からなる、
請求項1記載の足場部材。
【請求項5】
前記発泡樹脂成形体が、発泡スチロール製であり、
前記コーティング層が、ポリウレタン製、ポリウレア製またはポリウレタンウレア製である、
請求項1記載の足場部材。
【請求項6】
請求項1~5記載の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、
上面に床板が設けられている、足場。
【請求項7】
請求項1~5記載の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、
上面に柵が設けられている、足場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つ以上を積み重ねることにより足場とする屋内作業用の足場部材およびそれを用いた足場に関する。
【背景技術】
【0002】
建物内における天井の清掃、照明の取り換え等の作業は、建物内に足場を組み立てて行われる。このような足場は、一般的に、アルミニウム等の金属製の角筒材や角棒材を柱や桟として組み立てた上で床材を固定して組み立てる。
しかし、建物の床等に金属製の足場を組み立てると、足場としての総重量が大きくなり、床を損傷するおそれがある。特に、足場の総重量は柱に集中するため、柱近辺の床が凹む等して損傷しやすい。古い木造の建物では、より一層の注意が必要である。現在、重要文化財等の神社や仏閣等の修繕作業は、床等を解体し、地面に足場を組み立てて行われている。
【0003】
一方、屋内作業用の足場として、特許文献1や2などが知られている。
特許文献1には、積み重ねて屋内作業用の足場とするための踏台であって、直方体状の発泡樹脂からなる台材と、それを収容する袋体とからなり、袋体に連結部材が設けられた踏台が開示されている。
特許文献2には、発泡スチロールからなる部材を積み重ねた2つの支持部材と、その支持部材の間に架け渡される床部材とからなる足場が開示されている。
特許文献1、2の足場は、直方体状の部材を積み重ねているため、従来の足場のように脚(柱)で総重量を支持するものでなく、床と接している面で総重量を支持するため、力を分散でき床に対する負担を軽減することができる。また各部材は発泡スチロール等の発泡樹脂からなるため、総重量も軽くすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平3-33142号公報
【特許文献2】特開2011-80333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、屋内作業において、作業者は、部材を積み重ねることによって構築された足場の上面を行き来して作業を行うため、積み重ねた部材同士が崩れないようにする必要がある。また作業面積を大きくする場合、部材を上下だけでなく左右にも並べる必要があり、上下に隣接した部材同士の連結強度だけでなく、左右に隣接した部材同士の連結強度も重要となる。さらに発泡スチロール等の発泡樹脂成形体は、樹脂成形体に比べて強度が低下する、特に、角等の強度が低下するため、使用することによって角等が欠けることがある。
特許文献1は、台材を収容した袋体に連結部材を設けているため、各踏台に外力が加わったとき、その応力は連結部である連結部材にかかり、連結部が取り付けられた袋体が破れたり、連結部材自身が壊れたりして、積み重ねられた踏台が崩れるおそれがある。またこの袋体は、使用することによって、台材の角等が欠けることを防止するものではない。
特許文献2も、各部材を粘着テープ等で外部から固定するものである。そのため、特許文献1と同様に、外力を受けたとき、その応力は各テープにかかり、テープが破れ、積み重ねられた踏台が崩れるおそれがある。そして、この足場も、使用することによって各支持部材の角が欠けるおそれがある。
特に、仏閣や神社等の修繕は、作業期間が半年以上の長期にわたるため、長期に渡って使用可能な足場が求められている。
本発明はこのような事情を鑑みて研究・開発されたものであり、足場として積み上げても崩れにくく、耐久性の高い屋内作業用の足場部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の足場部材は、2つ以上を積み重ねて屋内作業用の足場にするための足場部材であって、平行な上下面を有する発泡樹脂成形体と、その表面に設けられたコーティング層とを有することを特徴としている。
本発明の足場部材は、平行な上下面を有する三次元構造体を呈しているため、2つ以上を上下に積み重ねることができる。また本発明の足場部材は発泡樹脂成形体を用いているため、一つ一つを軽量化することができ、複数を積み上げて足場としても総重量を抑えることができる。さらに、本発明の足場部材は、発泡樹脂成形体の表面にコーティング層を設けているため、そのコーティング層のタック性(粘着性)によって、例えば、積み重ねられた足場部材同士に所定の力を加えて合わせることにより、足場部材同士が互いにずれないように連結させることができる。またコーティング層は、発泡樹脂体の表面に一体化されているため、使用によって発泡樹脂成形体の角等が欠けたりするのを防止する。よって、本発明の足場部材で組み立てられた足場は耐久性が高く、崩れにくい。
【0007】
本発明の足場部材であって、前記コーティング層が不燃性であるものが好ましい。コーティング層に不燃性を持たすことによって、火災時において燃焼しないため、長期間設置する屋内足場として好ましい。特に、重要文化財等の神社や仏閣等の修繕作業に好ましい。またその場合、発泡樹脂成形体を難燃性とするのが好ましい。
本発明の足場部材であって、前記コーティング層は伸び率が25%以上である合成樹脂からなるのが好ましい。伸び率が25%以上とすることにより、タック性(粘着性)が強くなり、つみ重ねた足場部材同士を一層強く連結させることができる。
本発明の足場部材であって、前記発泡樹脂成形体が発泡スチロール製であり、前記コーティング層がポリウレタン製、ポリウレア製またはポリウレタンウレア製であるものが好ましい。
【0008】
本発明の足場の第1の態様は、本発明の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、上面に床板が設けられていることを特徴としている。このように上面に床板を設けることにより、作業員が足場部材の粘着によって躓くなどの不都合を解消することができる。
本発明の足場の第2の態様は、本発明の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、上面に柵が設けられていることを特徴としている。このように柵を設けることにより、作業員は安心して作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の屋内作業用の足場部材は、軽量であり、上下に積み上げたとき足場部材同士が互いにずれないように連結させることができる。また使用によって角等が欠けにくい。よって、本発明の足場部材で組み立てられた足場は、建物の床等を損傷しにくく、かつ、崩れにくく作業者にとって安全である。特に、本発明の足場は、作業期間が半年以上の長期にわたる仏閣や神社等の修繕に好ましく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1aおよび
図1bはそれぞれ本発明の足場部材の第1の実施形態を示す斜視図およびX-X線断面図、
図1cはその足場部材によって組み立てられた足場の斜視図であり、
図1dはさらに柵を設けた足場の斜視図である。
【
図2】
図2a、
図2bおよび
図2cはそれぞれ本発明の足場部材の第2、第3および第4の実施形態を示す斜視図であり、
図2d、
図2eおよび
図2fはそれぞれ
図2aの足場部材、
図2bの足場部材および
図2cの足場部材によって組み立てられた足場の斜視部である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は次の実施形態に限定されるものではない。
【0012】
[足場部材1]
図1aの足場部材10は、直方体状の本体11と、その表面に設けられるコーティング層12とを備えている。
足場部材10の重量は、例えば、上限が40kg以下、30kg以下、25kg以下、特に20kg以下である。足場部材10の重量が40kgより重いと作業員が一人で持ち運ぶのが困難となり、重機無しでの組み立てが困難となる。一方、重量は軽い方が好ましいが、軽すぎると一つ当たりの足場部材が小さくなり、足場を組み立てるのが煩雑となる。そのため、足場部材10の重量の下限は、例えば、5kg以上が好ましい。
足場部材10の高さは、下限が20cm以上、30cm以上、特に35cm以上である。高さが低すぎると、積み上げ段数を大きくする必要があるためである。一方、積み上げやすさを考慮すると高さの上限は、100cm以下である。足場部材10が直方体形状を呈している場合、高さが縦および横より小さい直方体、特に、高さが縦および横の1/2以下となる扁平な直方体が好ましい。例えば、縦100cm×横200cm×高さ40cmの直方体が挙げられる。
【0013】
[本体11]
本体11は、中実の発泡樹脂成形体からなる。発泡樹脂成形体は、合成樹脂と、発泡剤とを含む原料から成形し、熱等によって発泡剤を発泡させることによって成形したものである。
発泡樹脂成形体の原料の合成樹脂としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。特に、ポリスチレン(発泡スチロール)は、自己消化性を有し、強度的に好ましい。この場合、例えば、ビーズ法発泡スチロール(EPS)が好ましい。
発泡樹脂成形体の原料には、難燃剤あるいは不燃剤を混合させ、発泡樹脂成形体として難燃性または不燃性を持たすのが好ましい。これにより火災時でも燃焼しにくい、または、燃焼しないため、長期間設置する屋内足場として好ましい。特に、発泡樹脂成形体としてポリスチレンを用いる場合、難燃剤を混合させて難燃性を持たすのが好ましい。さらに、発泡樹脂成形体の原料に、本発明の効果を損なわない程度に、他の添加剤を加えてもよい。
【0014】
[発泡樹脂成形体の物性]
発泡樹脂成形体の密度は、50kg/m3以下、30kg/m3以下であり、好ましくは25kg/m3以下であり、特に好ましくは20kg/m3以下である。密度は小さい方が、軽量化できるために好ましいが10kg/m3より小さいものは、強度を考慮すると現実的ではない。
発泡樹脂成形体の発泡倍率は、20倍以上、好ましくは50倍以上、特に好ましくは60倍以上である。
発泡樹脂成形体の圧縮強度は、JIS K 7220:2006(硬質発泡プラスチック-圧縮特性の求め方)に従って測定した10%変形時の圧縮応力は、10kN/m2以上、好ましくは15kN/m2以上、特に好ましくは20kN/m2以上である。圧縮強度が高い方が、足場部材として強度を持たせることができて好ましい。一方、100kN/m2より大きいものは現実的ではない。
【0015】
[コーティング層12]
コーティング層12は、直方体の本体11の全ての面に設けられている。
コーティング層12の伸び率(試験方法:ASTM D412、JIS K 7113に相当)の下限は25%以上、50%以上、100%以上、150%以上、好ましくは200%以上、250%以上、に好ましくは280%以上である。またその伸び率の上限は500%以下、好ましくは400%以下、350%以下、特に好ましくは320%以下である。25%より小さいと、コーティング層12に発現するタック性が小さくなり、複数の足場部材を積み重ね、所定の力を加えて合わせたときの結合力が弱くなる。また伸び率が低いと、コーティング層12が割れやすくなり、また、薄く設けることが困難になる。500%より大きい場合、複数の足場部材を積み重ねた後、足場部材10同士を離間するような外力が加わったとき、粘着コーティング層12が本体11から剥がれやすくなる。
このようなコーティング層12としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリウレタン系樹脂等の合成樹脂が挙げられる。特に、ポリウレタン製、ポリウレア製、あるいは、ポリウレタンウレア製が好ましく挙げられる。これらは、耐摩耗性が高く、硬化速度が速くて好ましい。特に、軟質ポリウレタン、軟質ポリウレア、軟質ポリウレタンウレアが好ましく挙げられる。
またコーティング層12は、JIS K 6911(2006、A法に準用)に基づいて不燃性であることが好ましい。コーティング層12に、不燃性を持たすことによって、火災時等における燃焼が防げるため、長期間設置する重要文化財等の修繕作業用の屋内足場として好ましい。
【0016】
次に、コーティング層12の他の物性について説明する。
コーティング層12の硬度の上限はショアD硬度50以下、ショアA硬度90以下、好ましくはショアA硬度80以下、特に好ましくはショアA硬度75以下である。一方、硬度の下限は、ショアA硬度40以上、ショアA硬度50以上、好ましくはショアA硬度60以上、特に好ましくはショアA硬度65以上である。硬度が高すぎると、コーティング層12が割れやすくなり、薄くすることが困難になり、十分な粘着性が得られない。一方、硬度が低すぎるとコーティング層として強度を十分に得られにくくなる。
コーティング層12の引張強度(試験方法:ASTM D412、JIS K 7113に相当))の下限は、1MPa以上、好ましくは5MPa以上、特に好ましくは10MPa以上であり、その上限は30MPa以下、20MPa以下、特に好ましくは15MPa以下である。
このようなコーティング層12には、本発明の効果に影響を与えない範囲で添加剤を入れてもよい。特に、JIS K 6911(2006、A法に準用)に基づいて不燃性となるように添加剤(不燃剤)を入れるのが好ましい。
コーティング層12の厚みの下限は、0.2mm以上、好ましくは0.3m以上、特に好ましくは0.4mm以上である。一方、厚みの上限は、3mm以下、好ましくは2mm以下、1.5mm以下、特に好ましくは1.0mm以下である。コーティング層12の厚みが3mmより厚くなると足場部材の重量へ影響が大きくなる。一方、コーティング層12の厚みを0.2mmより薄くなると、足場部材を足場として組み立てた後、足場部材10同士を離間するような外力が加わったとき、粘着コーティング層12が本体11から剥がれやすくなる。
【0017】
「足場1」
図1cの足場1は、
図1aの足場部材10を5回し3段のはい積み(はい回し)によって組み立てられたものである。
この足場1の作業面となる上面には、床板15を設けている。これにより、作業員が足場部材10の粘着によって躓くなどの現場の不都合を解消することができる。また足場1には、足場部材10の結合を支持するべく、ラッシングベルト16等で足場1の全体を巻回させたり、角当て17で足場1のエッジを支持させたりしてもよい。このように各足場部材10を他の部材で補助することにより、複数の足場部材10を一層強固に結合させることができる。
図1cの足場1では、複数の足場部材10をはい積み(はい回し)で積み上げているが、その積み上げ方法は特に限定されるものではなく、足場部材1をブロックのように並べた段を複数積み上げるブロック積み、足場部材1をブロックのように並べた段の向きを一段ずつ変えて積む交互列積み、レンガ積みなど作業場の状況等において作業者が適宜決めることができる。
さらに、
図1dは、足場1に柵20を設けたものである。柵20は、4本の支柱21と、それを連結するロープ22とからなっている。また足場1の上面(少なくとも床板15および床板15と一番上の足場部材10)には、支柱21を挿入するための孔18が形成されている。このように足場1の上に柵を設けることにより、作業者の安全を図ることができる。なお、柵20の形態は、作業者を足場1から落下するのを防ぐことができれば、特に限定されるものではなく、ロープ22の代わりにフェンスを設けたりしてもよい。また一番上の足場部材10に柵20を設け、足場部材10の上面の空いている領域に床板15を設けるようにしてもよい。
【0018】
このように足場部材10は、発泡樹脂成形体から構成されているため、複数個を積み上げて足場1を形成しても、総重量を抑えることができ、木造物の床等を損傷しにくい。特に、古い木造建築物の補修用の足場として好ましく用いることができる。また足場部材10は、上下または左右に隣接しているコーティング層12同士を当接させることにより、隣接している足場部材10同士が互いにずれないように連結または結合させることができる。特に、足場部材10は、隣接した足場部材10と、上下面および前後左右面の6面とで左右に結合しているため、一方向に力を受けても崩れにくい。
【0019】
[他の形態]
図1の足場部材10は直方体形状を呈しているが、平行な上下面を有する三次元構造であれば、特に限定されるものではない。例えば、
図2aの三角柱形状の足場部材10aや、
図2bの八角柱形状の足場部材10b、
図2cの円柱形状の足場部材10cのように少なくとも上下面を有する三次元構造であれば良い。
図2aの足場部材10aや
図2cの足場部材10bのように、上下面に対して垂直な平面(側面)を有する三次元構造である場合、左右に隣接した足場部材同士を互いにずれないように連結することができて好ましい。なお、
図2dの足場1aは
図2aの足場部材10aを積み上げたものであり、
図2eの足場1bは
図2bの足場部材10bを積み上げたものであり、
図2fの足場1cは
図2cの足場部材10cを積み上げたものである。この積み上げ方法は特に限定されるものではなく、
図2dの足場1aのように隙間なく並べてもよく、
図2eの足場10bや
図2fの足場10cのように、左右に隣接する足場部材同士に隙間があってもよい。
【符号の説明】
【0020】
1、1a、1b、1c 足場
10、10a、10b、10c 足場部材
11 本体
12 コーティング層
15 床板
16 ベルト
17 角当て
18 孔
20 柵
21 支柱
22 ロープ
【手続補正書】
【提出日】2022-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上を積み重ねて屋内作業用の足場にするための足場部材であって、
発泡樹脂成形体と、
その表面全体に設けられた合成樹脂製のコーティング層とを有し、
前記発泡樹脂成形体は難燃性であり、
前記コーティング層はJIS K 6911(2006、A法に準用)に基づいて不燃性である、
室内作業用の足場部材。
【請求項2】
前記足場は、神社、仏閣、重要文化財または木造建築物を補修または修繕するためのものである、
請求項1記載の足場部材。
【請求項3】
前記コーティング層の厚みは0.2mm以上、3mm以下である、
請求項1記載の足場部材。
【請求項4】
前記コーティング層は、伸び率が25%以上である合成樹脂からなる、
請求項1記載の足場部材。
【請求項5】
前記発泡樹脂成形体が、発泡スチロール製であり、
前記コーティング層が、ポリウレタン製、ポリウレア製またはポリウレタンウレア製である、
請求項1記載の足場部材。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、
上面に床板が設けられている、足場。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の足場部材を複数積み上げて組み立てられる足場であって、
上面に柵が設けられている、足場。