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  • 特開-車両用シート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033228
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】車両用シート
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/74 20060101AFI20240306BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240306BHJP
【FI】
A47C7/74 C
B60N2/90
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136702
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 啓志郎
(72)【発明者】
【氏名】阿部 拓実
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
【Fターム(参考)】
3B084JA03
3B084JG04
3B087DE01
(57)【要約】
【課題】空気が流れる流路を形成する部材の穴あき等による空気漏れを抑制する。
【解決手段】車両用シートは、シートバックフレームと、シートバックパッド22と、係止部材44と、サポート部材24と、流路形成部材72と、を備えている。サポート部材24は、係止部材44に係止される被係止部62Aと、被係止部62Aに隣接する部分からシートバックパッド22とは反対側へ向けて突出する突起部66と、を有している。突起部66のシートバックパッド22に対する突出高さH1が係止部材44のシートバックパッド22に対する突出高さH2よりも高く設定されている。流路形成部材72の一部分は突起部66に沿って配置されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートバックの骨格を構成するシートバックフレームと、
前記シートバックフレームに取付けられたシートバックパッドと、
一部が前記シートバックパッドに埋設されていると共に他の一部が前記シートバックパッドから突出している係止部材と、
前記シートバックフレームに支持されていると共に着座乗員の背部と前記シートバックパッドを介して対向するように配置され、前記係止部材に係止される被係止部と、前記被係止部に隣接する部分から前記シートバックパッドとは反対側へ向けて突出する突起部と、を有し、前記突起部の前記シートバックパッドに対する突出高さが前記係止部材の前記シートバックパッドに対する突出高さよりも高く設定されたサポート部材と、
着座乗員側から吸引された空気又は着座乗員側へ向けて流れる空気の流路を形成すると共に前記サポート部材に沿って配置され、その一部分が前記突起部に沿って配置された流路形成部材と、
を備えた車両用シート。
【請求項2】
前記突起部において前記流路形成部材と接触する面は、平面状に形成されている請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記突起部は、前記係止部材を挟むように複数設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
【請求項4】
前記突起部は、該突起部の突出方向と交差する方向を厚み方向とする板状のリブとなっている請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の車両用シート。
【請求項5】
前記サポート部材には、前記流路形成部材がシート前後方向に通過する通過孔が形成されていると共に、前記被係止部及び前記突起部が、前記通過孔の縁部に形成されており、
前記流路形成部材が前記突起部に沿って湾曲している請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、シートに着座した人体の背中へ向けて送風を行うことができるシート空調装置を備えたシートが開示されている。この文献に記載されたシートは、プレートによって人体の腰部を支えるランバーサポートと、シートに着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクトと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-29508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、着座乗員に向けて送風を行う機構を備えた車両用シートにおいては、送風を行う機構の車両用シートへの搭載性等の観点で、空気が流れる流路を形成する部材をポリウレタンフフィルム等の柔らかい素材で形成することが考えられる。この場合、空気が流れる流路を形成する部材の穴あき等による空気漏れを抑制できることが望ましいが、上記特許文献1に記載された構成はこの点を考慮していない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、空気が流れる流路を形成する部材の穴あき等による空気漏れを抑制することができる車両用シートを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の車両用シートは、シートバックの骨格を構成するシートバックフレームと、前記シートバックフレームに取付けられたシートバックパッドと、一部が前記シートバックパッドに埋設されていると共に他の一部が前記シートバックパッドから突出している係止部材と、前記シートバックフレームに支持されていると共に着座乗員の背部と前記シートバックパッドを介して対向するように配置され、前記係止部材に係止される被係止部と、前記被係止部に隣接する部分から前記シートバックパッドとは反対側へ向けて突出する突起部と、を有し、前記突起部の前記シートバックパッドに対する突出高さが前記係止部材の前記シートバックパッドに対する突出高さよりも高く設定されたサポート部材と、着座乗員側から吸引された空気又は着座乗員側へ向けて流れる空気の流路を形成すると共に前記サポート部材に沿って配置され、その一部分が前記突起部に沿って配置された流路形成部材と、を備えている。
【0007】
第1の態様の車両用シートでは、サポート部材がシートバックフレームに支持されており、このサポート部材の被係止部は、シートバックパッドから突出する係止部材に係止されている。ここで、サポート部材は、被係止部に隣接する部分からシートバックパッドとは反対側へ向けて突出する突起部を備えている。この突起部のシートバックパッドに対する突出高さは、係止部材のシートバックパッドに対する突出高さよりも高く設定されている。これにより、流路形成部材が突起部に接触することにより、流路形成部材と係止部材との接触を抑制することができ、流路形成部材の穴あき等による空気漏れを抑制することができる。
【0008】
第2の態様の車両用シートは、第1の態様の車両用シートにおいて、前記突起部において前記流路形成部材と接触する面は、平面状に形成されている。
【0009】
第2の態様の車両用シートによれば、サポート部材の突起部において流路形成部材と接触する面が平面状に形成されていることにより、突起部と流路形成部材とが接触することにより流路形成部材に傷が生じることを抑制することができる。
【0010】
第3の態様の車両用シートは、第1の態様又は第2の態様の車両用シートにおいて、前記突起部は、前記係止部材を挟むように複数設けられている。
【0011】
第3の態様の車両用シートによれば、突起部が係止部材を挟むように複数設けられていることにより、流路形成部材と係止部材との接触をより一層抑制することができる。
【0012】
第4の態様の車両用シートは、第1の態様~第3の態様のいずれか1つの態様の車両用シートにおいて、前記突起部は、該突起部の突出方向と交差する方向を厚み方向とする板状のリブとなっている。
【0013】
第4の態様の車両用シートによれば、突起部が上記の構成のリブとなっていることにより、突起部を設けることによるサポート部材の重量の増加を抑制することができる。
【0014】
第5の態様の車両用シートは、第1の態様~第4の態様のいずれか1つの態様の車両用シートにおいて、前記サポート部材には、前記流路形成部材がシート前後方向に通過する通過孔が形成されていると共に、前記被係止部及び前記突起部が、前記通過孔の縁部に形成されており、前記流路形成部材が前記突起部に沿って湾曲している。
【0015】
第5の態様の車両用シートによれば、流路形成部材が、サポート部材の通過孔を通過していると共に突起部に沿って湾曲している。この構成では、流路形成部材において突起部に沿って湾曲している部分が係止部材に接触することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る車両用シートは、空気が流れる流路を形成する部材の穴あき等による空気漏れを抑制することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態の車両用シートを示す側面図である。
図2】シートバックを示す斜視図である。
図3図2に示された3-3線に沿って切断した断面をシート斜め後方側から見た斜視図である。
図4】サポート部材において係止部材に係止されている部分を拡大して示す拡大斜視図である。
図5】係止部材及び突起部の高さの差を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1図5を用いて、本実施形態の車両用シート10について説明する。
【0019】
図1には、本実施形態の車両用シート10をシート左側から見た側面図が示されている。なお、図中における矢印FRはシート前方側、矢印UPはシート上方側、矢印RHはシート幅方向右側、矢印LHはシート幅方向左側をそれぞれ示している。また、以下の説明で特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、シート前後方向の前後、シート上下方向の上下、シート幅方向の左右を示すものとする。
【0020】
図1に示されるように、車両用シート10は、着座乗員の臀部を下方側から支持するシートクッション12と、着座乗員の背部をシート後方側から支持するシートバック14と、着座乗員の頭部をシート後方側から支持するヘッドレスト16と、を備えている。また、車両用シート10は、着座乗員の背部に向けて送風を行うシート空調装置18を備えている。
【0021】
図2及び図3に示されるように、シートバック14は、当該シートバックの骨格を構成するシートバックフレーム20と、シートバックフレーム20に取付けられたシートバックパッド22と、シートバックフレーム20に支持されたサポート部材24と、を備えている。
【0022】
シートバックフレーム20は、左右方向に間隔をあけて配置され上下方向に延びる左右一対のサイドフレーム26と、左右一対のサイドフレーム26の上端部を左右方向につなぐ上フレーム28と、左右一対のサイドフレーム26の下端部を左右方向につなぐ下フレーム30と、を備えている。また、シートバックフレーム20は、上フレーム28の下方側において左右一対のサイドフレーム26の上端側を左右方向につなぐ中間フレーム32を備えている。中間フレーム32の左右の両側部分には、後述する係止ワイヤ60が係止される左右一対のサポート部材支持部34がそれぞれ形成されている。さらに、シートバック14は、上フレーム28の左右方向の中央部と中間フレーム32の左右方向の中央部とを上下方向につなぐブロアベース36を備えている。
【0023】
シートバックパッド22は、ウレタン等の弾力性を有する部材を用いて形成されている。このシートバックパッド22は、着座乗員の背部と前後方向に対向して配置されるメイン部38と、メイン部38の左右の両側からそれぞれ前方側へ向けて突出する左右一対のサイドサポート部40と、を備えている。なお、シートバックパッド22内には、棒状の金属が所定の形状に折り曲げられること等によって形成されたワイヤ部材42(図3参照)が埋設されている。また、シートバックパッド22における着座乗員側は、図示しない表皮材に覆われている。さらに、メイン部38及び表皮材には、後述する流路形成部材72からの空気を着座乗員側へ向けて流すための小さな開口が複数形成されている。
【0024】
図4に示されるように、シートバックパッド22における着座乗員とは反対側には、係止部材44が固定されている。この係止部材44は、棒状の金属が環状に曲げられることによって形成されたホグリングと呼ばれる部材であり、シートバックパッド22の後部における左右方向の中央部かつ後述するサポート部材24の被係止部62Aと対応する部分に配置されている。係止部材44の一部はシートバックパッド22に埋設されており、係止部材44の他の一部44Aはシートバックパッド22の後面からから後方側へ突出している。なお、図示は省略するが、係止部材44の内部には、シートバックパッド22に埋設されたワイヤ部材42(図3参照)が挿通されている。
【0025】
図2及び図3に示されるように、サポート部材24は、ランバーサポートと呼ばれる部材であり、着座乗員の背部とシートバックパッド22等を介して前後方向に対向するように配置されている。このサポート部材24は、前方側から見て上下方向を長手方向とする略矩形状に形成されたサポート部材本体46を備えている。このサポート部材本体46は、一例として樹脂材料を用いて形成されており、上下方向及び左右方向に延在する第1延在部48と、第1延在部48の上端から後方側へ向けて屈曲して延びる第2延在部50と、第2延在部50の後端から上方側へ向けて屈曲して延びる第3延在部52と、を備えている。
【0026】
第3延在部52における第2延在部50側の左右方向の中央部には、前後方向に貫通する通過孔54が形成されている。通過孔54の縁部は、前方側から見て左右方向を長手方向とする矩形状に形成されている。第3延在部52の左右方向の中央部には、凹孔56が形成されており、この凹孔56の下方側は通過孔54とつながっている。
【0027】
また、図3に示されるように、サポート部材本体46は、通過孔54の下縁から後方側へ向けて突出するように形成されたガイド壁部58を備えている。このガイド壁部58において後述する流路形成部材72側の面は、後方側へ向かうにつれて上方側へ傾斜している傾斜面58Aとなっている。
【0028】
また、図2に示されるように、サポート部材24は、中間フレーム32の左右一対のサポート部材支持部34に係止される係止ワイヤ60を備えている。この係止ワイヤ60は、一例として棒状の金属が所定の形状に曲げられることにより形成されており、左右方向に延びる基部62と、基部62の左右の両端から上方側へ向けてそれぞれ延びる左右一対のフレーム係止部64と、を備えている。基部62は、サポート部材本体46の第3延在部52にインサート成形等により固定されている。また、基部62の左右方向の中央部は、凹孔56を左右方向に横切る被係止部62Aとなっている。換言すると、基部62の左右方向の中央部は、凹孔56の左右の両縁に掛け渡された被係止部62Aとなっている。図4に示されるように、この被係止部62Aが、係止部材44に挿通された状態で当該係止部材44に係止されている。図1に示されるように、左右一対のフレーム係止部64は、中間フレーム32の左右一対のサポート部材支持部34にそれぞれ係止されている。これにより、サポート部材24の上部がシートバックフレーム20に支持されている。なお、サポート部材24の下部もシートバックフレーム20に支持されている。
【0029】
また、図3及び図4に示されるように、サポート部材本体46は、被係止部62Aに隣接する部分からシートバックパッド22とは反対側(後方側)へ向けて突出する複数の突起部66を備えている。図4に示されるように、本実施形態では、2つの突起部66が被係止部62Aの右側に設けられていると共に、2つの突起部66が被係止部62Aの左側に設けられている。すなわち、本実施形態では、複数の突起部66が、被係止部62Aに係止された係止部材44を左右から挟むように設けられた構成となっている。これに加えて、被係止部62A及び複数の突起部66は、通過孔54の上縁部に沿って設けられた構成となっている。また、本実施形態の突起部66は、サポート部材本体46に形成されたリブ68と一体に形成された構成となっている。突起部66と一体に形成されたリブ68は、左右方向を厚み方向とする板状に形成されている。さらに、突起部66の後面66Aから下面66Bにかけては平面状に形成されている。
【0030】
ここで、図5に示されるように、突起部66のシートバックパッド22に対する後方側への突出高さをH1とする。また、係止部材44のシートバックパッド22に対する後方側への突出高さをH2とする。そして、本実施形態では、突起部66のシートバックパッド22に対する後方側への突出高H1が、係止部材44のシートバックパッド22に対する後方側への突出高さH2よりも高く設定されている。
【0031】
図1に示されるように、シート空調装置18は、シートバック14内に設けられたブロア70と、着座乗員の背部側から吸引された空気をブロア70側へ流すための流路形成部材72と、を含んで構成されている。図1及び図2に示されるように、ブロア70は、ブロアベース36の後面側に固定されている。なお、本実施形態のシート空調装置18は、着座乗員の背部側から吸引された空気をブロア70側へ流す構成となっているが、本発明の構成は、ブロア70からの空気を着座乗員の背部側へ流すタイプのシート空調装置にも適用することができる。
【0032】
図2及び図3に示されるように、流路形成部材72は、ポリウレタンフフィルム等の柔らかい素材で形成されている。この流路形成部材72は、矩形の筒状に形成された第1流路部74と、第1流路部74と連通された第2流路部76と、を備えている。第1流路部74の上端部は、ブロア70(図1参照)に接続されている。また、第1流路部74の上下方向の中間部74Aは、下方側へ向かうにつれて前方側へ緩やかに湾曲されていると共にサポート部材本体46の通過孔54を前後方向に通過している。これにより、第1流路部74の下端部74Bが、サポート部材本体46に対して前方側に配置されている。ここで、図3に示されるように、第1流路部74の前後方向の中間部74Aの前面74Cは、サポート部材本体46の突起部66の後面66A及び下面66Bに沿って配置されている。また、第1流路部74の前後方向の中間部74Aの後面74Dは、サポート部材本体46のガイド壁部58の傾斜面58Aに沿って配置されている。
【0033】
図2に示されるように、第2流路部76は、サポート部材本体46の第1延在部48の前面に沿って配置されている。着座乗員の背部側の空気は、シートバックパッド22のメイン部38及び表皮材に形成された開口を通じて第2流路部76内に流れるようになっている。
【0034】
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0035】
図1図4に示されるように、以上説明した本実施形態の車両用シート10では、サポート部材24がシートバックフレーム20に支持されており、このサポート部材24の被係止部62Aは、シートバックパッド22から突出する係止部材44に係止されている。ここで、サポート部材24のサポート部材本体46は、被係止部62Aに隣接する部分からシートバックパッド22とは反対側へ向けて突出する複数の突起部66を備えている。図5に示されるように、この突起部66のシートバックパッド22に対する突出高さH1は、係止部材44のシートバックパッド22に対する突出高さH2よりも高く設定されている。これにより、流路形成部材72の第1流路部74の前面74Cが突起部66に接触することにより、第1流路部74と係止部材44との接触を抑制することができ、第1流路部74が係止部材44に接触することによる第1流路部74の穴あき等による空気漏れを抑制することができる。
【0036】
また、本実施形態では、図4に示されるように、複数の突起部66において第1流路部74の前面74Cと接触する面(突起部66の後面66Aから下面66Bにかけての部位)が平面状に形成されている。これにより、突起部66と第1流路部74とが接触することにより第1流路部74に傷が生じることを抑制することができる。
【0037】
さらに、本実施形態では、複数の突起部66が、被係止部62Aに係止された係止部材44を左右から挟むように設けられた構成となっている。これにより、第1流路部74と係止部材44との接触をより一層抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態では、突起部66は、サポート部材本体46に形成されたリブ68と一体に形成された構成となっている。これにより、リブ68と突起部66とを個別に設けた構成と比べて、サポート部材本体46の重量の増加を抑制することができる。
【0039】
さらに、本実施形態では、第1流路部74の上下方向の中間部74Aが、サポート部材本体46の通過孔54を通過していると共に複数の突起部66に沿って湾曲している。この構成では、第1流路部74の上下方向の中間部74Aが係止部材44に接触することを抑制することができる。
【0040】
なお、本実施形態では、流路形成部材72の第1流路部74の上下方向の中間部74Aが、サポート部材本体46の通過孔54を通過している例について説明したが、本発明はこれに限定されない。このような構成を採るか否かは、ブロア70の搭載位置等を考慮して適宜設定すればよい。
【0041】
また、本実施形態では、突起部66をサポート部材本体46に形成されたリブ68と一体に形成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、リブ68を設けない構成においては、突起部66のみをサポート部材本体46に設けた構成としてもよい。
【0042】
さらに、本実施形態では、被係止部62Aに係止された係止部材44を左右から挟むように複数の突起部66を設けた構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。突起部の配置や数は、流路形成部材72の形状等を考慮して適宜設定すればよい。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0044】
10 車両用シート
14 シートバック
20 シートバックフレーム
22 シートバックパッド
24 サポート部材
44 係止部材
54 通過孔
62A 被係止部
66 突起部
68 リブ
72 流路形成部材
H1 突起部のシートバックパッドに対する突出高さ
H2 係止部材のシートバックパッドに対する突出高さ
図1
図2
図3
図4
図5