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特開2024-33265データ管理装置、データ管理プログラム、データ管理方法、及びデータ管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033265
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】データ管理装置、データ管理プログラム、データ管理方法、及びデータ管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/18 20120101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136762
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA39
(57)【要約】
【課題】 ジャーナルデータの参照者の利便性を確保すると共に、データの記憶容量の圧迫を効率的に防止することができるデータ管理装置を提供する。
【解決手段】 本発明のデータ管理装置は、自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する記憶手段とを有する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する記憶手段と
を有することを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
前記記憶媒体に記憶された前記ジャーナルデータの構成要素の保管期間と、現在の日付とを比較して、現在の日付が前記ジャーナルデータの構成要素の保管期間を経過していた場合には、前記ジャーナルデータの構成要素を削除すると共に、前記記憶媒体に前記ジャーナルデータの構成要素が削除済みであることを示すデータである削除済みデータを記憶する削除手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記削除済みデータは、削除理由を示す情報を含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
外部装置から前記ジャーナルデータの参照要求があった場合、前記ジャーナルデータの構成要素の一部が削除済みである場合、削除済みの構成要素については、前記削除済みデータを返信する提供手段をさらに有することを特徴とする請求項2又は3に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する記憶手段と
して機能させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【請求項6】
データ管理装置に使用するデータ管理方法であって、
取得手段及び記憶手段を有し、
前記取得手段は、自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得し、
前記記憶手段は、前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する
ことを特徴とするデータ管理方法。
【請求項7】
データ管理装置と、自動取引装置とを備えるデータ管理システムであって、
前記データ管理装置には、請求項1に記載のデータ管理装置を適用したことを特徴とするデータ管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ管理装置、データ管理プログラム、データ管理方法、及びデータ管理システムに関し、例えば、各拠点に設置された自動取引装置の電子化ジャーナル(ジャーナルデータ)を収集して一元管理するシステムに適用し得る。
【背景技術】
【0002】
従来、簡便かつ容易な操作で、預金の預け入れ、引き出し、振込、両替等の各種の取引を迅速に行えることから、金融機関の店舗等には多くの現金自動預け払い機(以下、「ATM(Automatic Teller Machine)」と呼ぶ)等の自動取引装置が設置されている。
【0003】
ATMを利用した取引では、その取引日時、口座番号、取引時のカメラ画像および取引内容を含む取引情報が、リアルタイムに管理センタ等にジャーナルデータとして収集される。また、管理センタ(サーバ)の記憶容量は限りがあるので、従来から収集されたジャーナルデータを圧縮及び削減するために、様々な手法が用いられている。
【0004】
例えば、特許文献1では、ATM内でのジャーナルデータを取引の重要度によってカメラ画像の品質を変動させる等して、記憶容量を圧縮する技術が開示されている。また、特許文献2では、ジャーナルデータを一元管理するシステムにおいて、サーバに記憶されたジャーナルデータの削除のタイミングを一律に所定のパターンから選択する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-165503号公報
【特許文献2】特開2009-205564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術のように、ATMで電子ジャーナルデータを記憶する際にデータを間引く(品質を劣化させたりして容量を削減することを含む)方式や一律にジャーナルデータを間引くタイミングを設定する方式では以下の課題が存在する。
【0007】
第1に、直近のデータ(ジャーナルデータ)は、一見不要と考えられるデータを含め詳細なデータを確認する機会が多い(例えば、犯罪調査、顧客対応など)が、サーバの集中管理では、既に間引かれたジャーナルデータしか参照できず、本来必要な情報が参照できない可能性がある。
【0008】
また、ジャーナルデータを間引くタイミングの設定は管理者が行うため、調査等を行うジャーナルの参照者はデータが間引かれたことを知る手段が無い。また、ジャーナルの参照者は、なぜデータが間引かれたか理由を知ることもできない。
【0009】
そのため、ジャーナルデータの参照者の利便性を確保すると共に、データの記憶容量の圧迫を効率的に防止することができるデータ管理装置、データ管理プログラム、データ管理方法、及びデータ管理システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の本発明のデータ管理装置は、(1)自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得する取得手段と、(2)前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する記憶手段とを有することを特徴とする。
【0011】
第2の本発明のデータ管理プログラムは、コンピュータを、(1)自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得する取得手段と、(2)前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶する記憶手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
第3の本発明のデータ管理方法は、データ管理装置に使用するデータ管理方法であって、取得手段及び記憶手段を有し、(1)前記取得手段は、自動取引装置の取引に関するジャーナルデータを取得し、(2)前記記憶手段は、前記取得手段が取得した前記ジャーナルデータを、前記取引の内容に基づき前記ジャーナルデータを構成する構成要素ごとに保管期間を設定して記憶媒体に記憶することを特徴とする。
【0013】
第4の本発明のデータ管理システムは、データ管理装置と、自動取引装置とを備えるデータ管理システムであって、前記データ管理装置には、第1の本発明のデータ管理装置を適用したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ジャーナルデータの参照者の利便性を確保すると共に、データの記憶容量の圧迫を効率的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係るデータ管理システムの全体構成について示したブロック図である。
図2】実施形態に係るATMの外観斜視図である。
図3】実施形態に係るATMの機能的構成について示したブロック図である。
図4】実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバの機能的構成について示したブロック図である。
図5】実施形態に係る保管期間設定データの一例を示す説明図である。
図6】実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバの特徴動作(ジャーナルデータ追加処理)を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバの特徴動作(ジャーナルデータ削除処理)を示すフローチャートである。
図8】実施形態に係る電子化ジャーナル検索メニュー画面の一例を示す説明図である。
図9】実施形態に係る検索結果画面の一例を示す説明図である。
図10】実施形態に係る検索結果詳細画面の一例を示す説明図(その1)である。
図11】実施形態に係る検索結果詳細画面の一例を示す説明図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(A)主たる実施形態
以下、本発明によるデータ管理装置、データ管理プログラム、データ管理方法及びデータ管理システムの一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明のデータ管理装置を、電子ジャーナル集中管理サーバに適用した例について説明する。
【0017】
(A-1)実施形態の構成
図1は、この実施形態に係るデータ管理システム1000の全体構成について示したブロック図である。
【0018】
図1に示すように、データ管理システム1000では、営業店L1、営業店L2、及び管理センタL3という3つの拠点に分散して装置が配置されている。
【0019】
データ管理システム1000では、金融機関の営業店L1に、2台のATM1(1-1~1-2)が配置されている。また、別の営業店L2も営業店L1と同様の配置がされている。なお、データ管理システム1000において営業店の数は限定されないものである。また、各営業店に配置するATM1の数も限定されないものである。
【0020】
<営業店>
ATM1は、利用者から取引(例えば、振込取引や預入取引等)を受付けると、その取引の実行依頼(トランザクション処理の依頼)を図示しないホストコンピュータに送信して、利用者の所望する取引を行うものである。ホストコンピュータとしては、例えば、既存のATMを用いた取引処理が可能なホストコンピュータを適用することができるため詳しい説明は省略する。
【0021】
各ATM100は、LAN(Local Area Network)に接続している。そして、営業店内LANには、ジャーナル検索PC4(4-1、4-2)も接続されている。
【0022】
ジャーナル検索PC4は、後述する電子ジャーナル集中管理サーバ2を介して、ストレージ3内に蓄積されたジャーナルデータ(電子ジャーナルデータ群I)を参照可能な端末である。ジャーナル検索PC4としては、例えば、WebブラウザがインストールされたPC等を適用することができる。
【0023】
営業店L1、営業店L2には、管理センタL3へ接続するためのルータR1、ルータR2が配置されている。ルータR1、及びルータR2は、ネットワークN及び管理センタL3のルータR3を介して、管理センタL3内のLAN(電子ジャーナル集中管理サーバ2)に接続することができる。
【0024】
なお、営業店L1、営業店L2、及び管理センタL3と間のネットワークNには種々様々なネットワーク構成を適用することができる。例えば、ネットワークNとしては、インターネット等のオープンなネットワークを適用しても良いし、通信キャリアが提供するセキュリティ性の高いネットワーク回線を適用しても良い。
【0025】
<管理センタ>
管理センタL3には、電子ジャーナル集中管理サーバ2及び上述のジャーナル検索PC4(4-3)が配置されている。
【0026】
電子ジャーナル集中管理サーバ2は、各ATM1から受信したジャーナルデータをストレージ3に蓄積する処理等を行うものである。電子ジャーナル集中管理サーバ2は、例えば、PCやワークステーション等に、ジャーナルデータを処理するためのデータ管理プログラム等をインストールすることにより実現することができる。また、ストレージ3上には、各ATM1から受信したジャーナルデータを保存するための電子ジャーナルデータ群I等が保持される。
【0027】
<ATM>
図2は、この実施形態に係るATM1の外観斜視図である。
【0028】
図2においてATM1は、操作表示部14、カード入出口15、通帳入出口16、紙幣入出口17、硬貨入出口18、レシート排出口19、顔カメラ12、及び手元カメラ13を有する。
【0029】
操作表示部14は、例えば、取引種類の選択メニュー画面、各取引の操作画面、取引内容の確認画面等を表示したり、利用者が入力した入力情報を取り込んだりするものである。操作表示部14は、例えば、タッチパネル方式の操作表示部を適用することができる。なお、操作表示部14は、操作部と表示部とが一体となったタッチパネル方式のものに限らず、操作部と表示部とがそれぞれ物理的に別の構成のものであっても良い。
【0030】
カード入出口15は、利用者がキャッシュカードを挿入したり又はキャッシュカードを取り出したりするものである。
【0031】
通帳入出口16は、利用者が通帳を挿入したり又は通帳を取り出したりするものである。
【0032】
紙幣入出口17は、利用者が紙幣を挿入したり又は紙幣を取り出したりするものである。紙幣入出口17は、例えば、開閉可能な開閉体(以下、シャッタ)を有するバケットタイプのものを用いても良いし、若しくは、シャッタを有しないバケットタイプのものを用いることができる。
【0033】
硬貨入出口18は、利用者が硬貨を投入したり又は投入を取り出したりするものである。硬貨入出口18も、上述の紙幣入出口17と同様のシャッタを有することができる。この実施形態では、紙幣入出口17及び硬貨入出口18は共通のシャッタを利用することを前提とするが、各々別々のシャッタで構成しても良い。
【0034】
レシート排出口19は、取引内容を印刷したレシート(明細票)を排出するものである。
【0035】
顔カメラ12は、利用者の顔を含む利用者の上半身を撮影する監視カメラである。顔カメラ12は、例えば、利用者を撮影し易いようにATM1の上部に配置される。なお、顔カメラ12は、利用者の顔が撮影できるのであれば、ATM1の周辺(例えば、天井)に配置しても良い。
【0036】
手元カメラ13は、紙幣入出口17及び硬貨入出口18付近の、紙幣や硬貨の投入や取り出しのために利用者の手が頻繁に出入りする領域を撮影する監視カメラである。
【0037】
図3は、この実施形態に係るATM1の機能的構成について示したブロック図である。図3において、ATM1は、制御部10、記憶部20、操作表示制御部30、ジャーナル記憶部40、通信部50、カード処理部60、紙幣入出金部70、硬貨入出金部80、通帳処理部90、明細票発行部100、及び画像取得部110を有する。
【0038】
制御部10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部20から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引、収納処理や出金取引等の種々の処理を行う。
【0039】
記憶部20は、制御部10が実行する処理プログラム等を記憶するものであり、例えば、フラッシュメモリやHDD等により構成される。
【0040】
操作表示制御部30は、制御部10の制御の下、操作表示部14の動作を制御するものである。操作表示制御部30は、制御部10から画面情報に基づいて、操作表示部14に画面を表示させたり、又は操作表示部14から入力された情報を制御部10に与えたりするものである。
【0041】
ジャーナル記憶部40は、利用者が行なった取引の情報を含むジャーナルデータを記憶するものである。
【0042】
通信部50は、ネットワークNを介して、電子ジャーナル集中管理サーバ2と接続するためのネットワークインタフェースである。
【0043】
カード処理部60は、制御部10の制御の下、カード入出口15からキャッシュカードを取り込んだり又は排出したりするものである。また、カード処理部60は、カード入出口15から挿入されたキャッシュカードの格納部(例えば、磁気格納部やICチップ等)に格納されているカード情報を読み取り、そのカード情報を制御部10に与えるものである。さらに、カード処理部60は、カード入出口15から挿入されたキャッシュカードの券面を撮影する機能を備える。
【0044】
紙幣入出金部70は、制御部10の制御の下、紙幣を金種別に収納・管理するものである。
【0045】
硬貨入出金部80は、制御部10の制御の下、紙幣を金種別に収納・管理するものである。
【0046】
通帳処理部90は、制御部10の制御の下、通帳入出口16から通帳を取り込んだり又は排出したりするものである。また、通帳処理部90は、通帳入出口16から挿入された通帳の格納部(例えば、磁気データ格納部やICチップ等)に格納されている通帳情報(例えば、磁気ストライプデータ)を読み取り、その通帳情報を制御部10に与えるものである。
【0047】
明細票発行部100は、制御部10の制御の下、明細票に取引結果を印刷して、レシート排出口19から発行(排出)を行うものである。
【0048】
画像取得部110は、上述の顔カメラ12及び手元カメラ13を有し、例えば、制御部10とは有線(USBケーブル等)で接続される。画像取得部110の顔カメラ12及び手元カメラ13は、制御部10の制御の下、取引中に所定のタイミング(この実施形態では計3回)で利用者の顔面及び手元を撮影する。
【0049】
<電子ジャーナル集中管理サーバ>
図4は、この実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバ2の機能的構成について示したブロック図である。図4において、電子ジャーナル集中管理サーバ2は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を有する。
【0050】
制御部21は、図示しないCPUを中心に構成されており、ROM、RAM、記憶部22から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御してジャーナルデータに対する種々の処理を行う。
【0051】
記憶部22は、制御部21が実行する処理プログラム等を記憶するものであり、例えば、フラッシュメモリやHDD等により構成される。
【0052】
通信部23は、ネットワークNを介して各ATM1や各ジャーナル検索PC4と接続するためのネットワークインタフェースである。
【0053】
上述の制御部21は、ジャーナルデータ収集部24、ジャーナルデータ提供部25、ジャーナルデータ削除部26、及びジャーナルデータ保管期間設定部27を有する。
【0054】
ジャーナルデータ収集部24は、通信部23を介して各ATM1へのジャーナルデータの収集指示の送信及びATM1からのジャーナルデータの受信を行う機能(取得手段)を有する。また、ジャーナルデータ収集部24は、収集したジャーナルデータを構成要素ごとに保管期間を定めてストレージ3(電子ジャーナルデータ群I)に記憶する機能(記憶手段)を有する。
【0055】
ジャーナルデータ提供部25は、ジャーナル検索PC4に対してストレージ3に蓄積されたジャーナルデータを提供する機能(提供手段)を有する。例えば、ジャーナルデータ提供部25は、ジャーナル検索PC4からの検索条件を含む検索要求を受信すると、ストレージ3の電子ジャーナルデータ群Iを検索して、その検索結果をジャーナル検索PC4に返信する。検査結果は、例えば、ジャーナル検索PC4のwebブラウザで表示できるように、HTML(Hyper Text Markup Language)等のデータ形式で送信される。
【0056】
ジャーナルデータ削除部26は、保管期間が経過したジャーナルデータの各要素を電子ジャーナルデータ群Iから削除する機能(削除手段)を有する。また、ジャーナルデータ削除部26は、ジャーナルデータの各要素を削除した際、削除に係る情報(削除した各要素を特定する情報、保管期間の年数等)を削除済みデータ群Jに追加する。
【0057】
ジャーナルデータ保管期間設定部27は、ジャーナルデータの各要素の保管期間を設定する保管期間設定データFを有する。この実施形態では、ジャーナルデータを構成する情報の構成要素(例えば、取引の明細内容、券面画像、カメラ画像)ごとに保管期限を設定する。
【0058】
図5は、この実施形態に係る保管期間設定データFの一例を示す説明図である。
【0059】
図5に示すように、保管期間設定データFは、ジャーナルデータの区分(種類)を示す「区分」と、各区分の条件(削除条件)を示す「条件」と、ジャーナルデータの各構成要素の保管期間を示す「情報の保管期間」の項目を有する。なお、上記条件は、複数の各条件のうち一つでも満たされる場合に成立する(or)条件である。例えば、取り扱い金額が10万円未満の「支払」の取引を行ったとした場合、「取引金額10万円以上」の条件は満たさないが、取り扱い金額に関わらず、「支払」の条件は成立することになる。また、複数の条件が成立する場合の取り扱いについては後述する。
【0060】
この実施形態では、ジャーナルデータは、ATM1を用いて利用者(顧客)が行った各取引の履歴を示す区分である「取引」と、ATM1の各種障害の履歴を示す区分である「障害」と、上述の取引及び障害以外のATM1に対する操作を示す区分である「その他」の区分を有する。なお、ジャーナルデータの区分の例は、上記に限定されない。また、特許請求の範囲の「取引」は、ここでの狭義の意味の取引に加えて、障害及びその他を含む上位概念である。
【0061】
条件(削除条件)は、各区分の内容を細分化したものである。例えば、図5の例では、取引は、「支払」、「入金」、「残高照会」、「通帳記帳」、「両替」、「振替え」、「宝くじ」、「払込み」の9種類の取引に加えて、各取引における取扱い金額10万円以上が条件である「取扱い金額10万円以上」が示されている。即ち、保管期間設定データFでは、各条件についてジャーナルデータの構成要素ごとの保管期間を設定できる。
【0062】
また、障害では、障害の内容を示すエラーコードごとに保管期間を設定できる。変形例として、エラーコードをグループ化して、グループ化したエラーコード群ごとに保管期間を設定しても良い。
【0063】
その他は、図5の例では、ATM1に対する係員(保守員)による操作を示す「係員操作」と、ATM1の現金ユニット(紙幣入出金部70及び硬貨入出金部80)に対する操作(例えば、現金回収操作)を示す「現金ユニット操作」の2種類が示されている。現金ユニットに係るジャーナルデータは、単なる係員操作のジャーナルデータよりも重要度が高いため(保管期間を長く確保したいため)、ここでは、通常の係員操作とは別に項目を設けている。
【0064】
情報の保管期間は、図5の例ではジャーナルデータの各構成要素を大別して3種類(明細、券面画像、カメラ画像(3個のカメラ画像のそれぞれ))に分けて、保管期間を設定している例が示されている
図5の明細は、ジャーナルデータの本体内容であり、取引内容(日時、取引金額等)、障害内容、及び操作内容に対する保管期間が記載される項目である。また、券面は、ATM1で読み取られたキャッシュカード券面のイメージデータの保管期間が記載される項目である。そして、カメラ(カメラ1~3)は、ATM1で、各取引等において顔カメラ12及び手元カメラ13を用いて、3回のタイミングで撮影された顔カメラ12及び手元カメラ13の各カメラ画像の合成画像(合成カメラ画像)の保管期限が記載される項目である。なお、この実施形態では、ジャーナルデータごとに最大3個の合成カメラ画像が含まれることになるが、合成カメラ画像の数は特に限定されるものでは無い。
【0065】
従来、ジャーナルデータは、所定期間(5年)経過で一律1取引分すべてのデータがストレージから自動削除される運用が行われていた。この実施系形態の電子ジャーナル集中管理サーバ2では、上述の保管期間設定データFによって、ジャーナルデータを構成する各データ要素の保管期間を個別に定義することを可能にしている。
【0066】
上述のジャーナルデータ削除部26では、蓄積されたジャーナルデータについて、保管期間設定データFの条件に合致する(保管期間が経過した)構成要素ごとにデータを削除する。なお、複数の条件に合致する場合、例えば、保管期間はより保管期間の長い条件を優先して適用しても良い。例えば、図5の例では、5万円の振込取引を実施したジャーナルデータの場合、「取引=振込」のみに条件が合致するため、明細、券面は5年保管し、カメラ1~3は1年保管と判断する。また、15万円の入金取引を実施したジャーナルデータの場合、「取引=入金」と「取扱い金額10万円以上」の2つの条件に該当し、より保管期間が長い条件として明細、券面、カメラ1~3は全て5年保管となる。
【0067】
なお、図5の条件には、例えばジャーナルデータ内の要素で判別できる条件(例えば自行カードや他行カードなど)をさらに追加しても良い。
【0068】
(A-2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバ2の動作を説明する。
【0069】
(A-2-1)ジャーナルデータのレコード追加処理
図6は、この実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバ2の特徴動作(ジャーナルデータ追加処理)を示すフローチャートである。
【0070】
<S101>
電子ジャーナル集中管理サーバ2のジャーナルデータ収集部24は、所定のタイミング(リアルタイムでも良い)で各ATM1からジャーナルデータを収集すると、ストレージ3の電子ジャーナルデータ群Iに収集データを追加(レコード追加)する処理を行う。ここでは、電子ジャーナルデータ群Iは、例えば、データベースで管理されているテーブルであり、ジャーナルデータ(各要素)がレコードとして追加される。
【0071】
なお、この実施形態のジャーナルデータは、例えば、ATM1が設置されている店舗の店番、ATM1の機番、利用者との取引における取引通番、取引を開始した日時である取引日時、その取引の取引種別、口座番号、取引金額、及び明細書印字等の明細データと、キャッシュカードの券面画像を含む券面データと、取引中に複数回撮影したカメラ画像の撮影日時、及び当該カメラ画像を含むカメラデータ等により構成される。
【0072】
また、この実施形態では、1件のジャーナルデータから電子ジャーナルデータ群Iに追加するレコードは、レコードの各要素(明細データ、券面データ、カメラデータ1~3)の分だけ存在する。即ち、1件のジャーナルデータから明細データのレコード、券面データのレコード、カメラデータのレコード(3件分のカメラデータがある場合3件分のレコード)が存在することになる。なお、上記は一例であり、1件のジャーナルデータを電子ジャーナルデータ群Iでどのように管理するかは種々様々な手法を用いることができる。
【0073】
<S102>
ジャーナルデータ収集部24は、電子ジャーナルデータ群Iに新たに追加したレコード(明細データ、券面データ、カメラデータの各レコード)について、保管期間設定データFを参照して、各区分の各条件に合致した保管期間を取得する。
【0074】
<S103>
ジャーナルデータ収集部24は、明細データのレコードについて、処理を行った現在の日付に上述のステップS102で取得した該当する保管期間を加算した削除可能日(保管期間の有効期限)をレコードに登録する処理を行う(例えば、明細データのレコード中の削除可能日のカラムに算出した値を登録する)。
【0075】
<S104>
ジャーナルデータ収集部24は、券面データのレコードについて、処理を行った現在の日付に上述のステップS102で取得した該当する保管期間を加算した削除可能日をレコードに登録する処理を行う(例えば、券面データのレコード中の削除可能日のカラムに算出した値を登録する)。
【0076】
<S105>
ジャーナルデータ収集部24は、カメラデータ(カメラ1~3のデータ)のレコードについて、処理を行った現在の日付に上述のステップS102で取得した該当する保管期間を加算した削除可能日をレコードに登録する処理を行う(例えば、カメラデータのレコード中の削除可能日のカラムに算出した値を入力する)。
【0077】
<S106>
ジャーナルデータ収集部24は、収集したジャーナルデータの全てについて、上述のステップS101~ステップS105の処理を行った場合には、一連の処理を終了する。一方、未処理のジャーナルデータが残っている場合には、ジャーナルデータ収集部24は、再度ステップS101からレコードを追加する処理を実行する。
【0078】
(A-2-2)ジャーナルデータ(レコード)の削除処理
図7は、この実施形態に係る電子ジャーナル集中管理サーバ2の特徴動作(ジャーナルデータ削除処理)を示すフローチャートである。図7の処理は、例えば、毎日所定のタイミング(例えば、夜間)に実行される。
【0079】
<S201>
電子ジャーナル集中管理サーバ2のジャーナルデータ削除部26は、電子ジャーナルデータ群I中の各レコード(明細データ、券面データ、カメラデータの各レコード)の削除可能日が現在の日付(本日日付)以前であるか否か判定を行い、削除可能日が本日日付以前である場合には次のステップS202の処理を行い、一方、削除可能日が本日日付の翌日以降である場合には後述するステップS203に移行する。
【0080】
<S202>
ジャーナルデータ削除部26は、上述のステップS201の処理で削除可能日が本日日付以前である場合には、該当するレコードを電子ジャーナルデータ群Iから削除する処理を行う。この際、ジャーナルデータ削除部26は、削除したレコードの削除理由を示す情報(例えば、期間経過による削除を示すコード)を、削除済みデータ群Jに追加する。
【0081】
<S203>
ジャーナルデータ削除部26は、電子ジャーナルデータ群I中の全てのレコードについて、上述のステップS201~ステップS202の処理を行った場合には、一連の処理を終了する。一方、未処理のレコードが残っている場合には、ジャーナルデータ削除部26は、再度ステップS201からレコードを削除するか否か判定する処理を実行する。
【0082】
(A-2-3)ジャーナルデータの検索・閲覧
次に、上述の図6の処理により、電子ジャーナル集中管理サーバ2のストレージ3(電子ジャーナルデータ群I)に記憶されたデータをジャーナル検索PC4から検索・閲覧する具体例を示すものとする。
【0083】
電子ジャーナル集中管理サーバ2のジャーナルデータ提供部25は、ジャーナル検索PC4から電子化ジャーナル検索の要求を受けると、ジャーナル検索PC4に対してストレージ3に蓄積されたジャーナルデータを検索するための画面(以下、「電子化ジャーナル検索メニュー画面」と呼ぶ)を表示するための情報を返信する。ジャーナル検索PC4では、当該情報を受けとるとWEBブラウザに電子化ジャーナル検索メニュー画面を表示する。
【0084】
図8は、この実施形態に係る電子化ジャーナル検索メニュー画面200の一例を示す説明図である。
【0085】
図8において、電子化ジャーナル検索メニュー画面200は、ATM1が設置されている各店舗を識別ための番号である店番を入力する店番入力欄201と、各ATM1を識別するための番号である機番(号機)を入力する機番入力欄202と、各ジャーナルデータを識別するための番号であるジャーナル番号を入力するジャーナル番号入力欄203と、ジャーナルデータの開始日時を入力する開始日時入力欄204と、ジャーナルデータの終了日時を入力する終了日時入力欄205と、ジャーナルデータの区分(取引、障害、その他)を選択する区分選択欄206と、各区分における取引種別を選択する取引種別選択欄207と、各金融機関を識別するコードを入力する金融機関番号入力欄208と、金融機関の各支店を識別するコードを入力する支店番号入力欄209と、口座番号を入力する口座番号入力欄210と、取扱金額の上限と下限を入力する金額入力欄211と、ATM1のエラーコードを入力する212と、各入力欄及び又は選択欄で入力及び又は選択された値を検索条件としてジャーナルデータを検索する検索開始ボタン213と、各入力欄及び又は選択欄で入力及び又は選択された値(キー)をクリア(消去)する全検索キークリアボタン214と、専用の初期画面(図示せず)に遷移する(戻る)遷移ボタン215とを備える。
【0086】
図8の例では、検索する「店番」と「ジャーナル番号」は必須入力としているが、どの項目を必修入力するか否かは特に限定されるものではない。
【0087】
ジャーナルデータ提供部25は、各入力欄及び又は選択欄で値(条件)が入力された後、検索開始ボタン213の押下を受け付けると、電子ジャーナルデータ群Iから検索条件にヒットする取引(ジャーナルデータ)を抽出する。ジャーナルデータ提供部25は、抽出したデータを閲覧するための画面(以下、「検索結果画面」と呼ぶ)を表示するための情報をジャーナル検索PC4に返信する。ジャーナル検索PC4では、当該情報を受けとるとWEBブラウザに検索結果画面を表示する。
【0088】
図9は、この実施形態に係る検索結果画面300の一例を示す説明図である。
【0089】
図9において、検索結果画面300は、検索条件にヒットしたデータの一覧を表示する検索結果一覧表示欄301と、検索結果一覧表示欄301に表示されたデータの詳細を表示するための詳細表示ボタン302と、検索結果一覧表示欄301に表示されたデータの内、出力のチェックボックスにチェック(選択)されたデータを印刷するための印刷ボタン303と、検索結果一覧表示欄301に表示された全てのデータをCSV(Comma Separated Values)形式でファイル出力するためのCSV出力ボタン304と、上述の電子化ジャーナル検索メニュー画面200に遷移する(戻る)ための検索メニュー遷移ボタン305とを有する。
【0090】
ジャーナルデータ提供部25は、検索結果一覧表示欄301に表示されたデータが選択された状態(データがハイライト状態、詳細表示のラジオボタンが選択された状態)で、詳細表示ボタン302の押下を受け付けると、選択されたデータの詳細情報を表示するための画面(以下、「検索結果詳細画面」と呼ぶ)を表示するための情報をジャーナル検索PC4に返信する。ジャーナル検索PC4では、当該情報を受けとるとWEBブラウザに検索結果詳細画面を表示する。
【0091】
図10は、この実施形態に係る検索結果詳細画面400の一例を示す説明図(その1)である。
【0092】
図10において、検索結果詳細画面400は、所望する検索結果の取引の基本情報(明細データ)を表示する情報表示欄401と、顔カメラ12及び手元カメラ13で撮影した画像の合成画像を表示するカメラ画像表示欄402(402A、402B)と、複数の合成画像から所望する合成画像に切り替える画像切替ボタン403と、カード券面を表示する券面表示欄404と、明細票に印字した情報を表示する明細票印字情報表示欄405と、現在詳細表示しているデータから検索結果において前のデータの詳細を表示する前データボタン406と、現在詳細表示しているデータから検索結果において次のデータの詳細を表示する次データボタン407と、印刷(紙媒体で印刷するだけでなくPDF等のファイル形式で印刷内容を保存する場合も含む)するための印刷ボタン408と、カメラ画像表示欄402に表示された画像を所定のファイル形式(JPEG等)で保存する画像保存ボタン409と、上述の検索結果画面300に遷移する(戻る)検索結果遷移ボタン410とを有する。
【0093】
上述の情報表示欄401及び明細票印字情報表示欄405には、図6の処理で追加された明細データに係るレコードの情報が表示される。同様に、カメラ画像表示欄402にはカメラデータに係るレコードの情報(複数のカメラ画像のデータ)が表示される。そして、券面表示欄404には券面データに係るレコードの情報(券面画像のデータ)が表示される。
【0094】
図10の検索結果詳細画面400の例では、ジャーナルデータ中、特に削除された要素は見られない。一方、図11は、図10の状態から時が経過して(図7のレコード削除処理が実行されて)、データの要素の一部が削除された例が示されている。図11の検索結果詳細画面450と、図10の検索結果詳細画面400の差異点として、検索結果詳細画面450のカメラ画像表示欄402には、カメラ画像(カメラデータに係るレコード)が削除された旨が、削除した理由(保管期間の3年超過)と共に示されている。同様に、券面表示欄404には、券面画像(券面データに係るレコード)が削除された旨が、削除した理由(保管期間の4年超過)と共に示されている。
【0095】
(A-3)実施形態の効果
この実施形態のデータ管理システム1000において、電子ジャーナル集中管理サーバ2が、保管期間設定データF(図5)に示したような各取引レコードの重要度等による条件によって、ジャーナルデータを構成するデータのうち明細データ、券面データ、カメラデータそれぞれで個別の保管期間を定義できるようにし、削除されたデータの参照時に削除されたことと、その理由を明確に表示できるようにすることにより、以下の効果が得られる。
【0096】
<第1の効果>
従来は一律の条件によって保管期間を定めていた為、検索時に既にデータが削除されており、参照できない場合が発生しやすい傾向にあった。取引の重要度によって、参照が必要なデータ要素の保管期間をより長く、参照が不要なデータ要素の保管期間を短く設定することで、サーバ集中管理に必要な膨大な記憶媒体リソースを効率的に節約でき、同じ記憶媒体リソースであっても、従来よりも長期間の保管が可能になる。
【0097】
<第2の効果>
ジャーナルの参照に関して、検索してデータが表示されない場合、従来技術では「データが削除されたから」なのか、「元々データが存在しなかったから」なのかの判別がつかず、誤った判断をしてしまうケースがあった。図11に示した表示方法により、データが元々存在していた場合に「削除済み」であることと、「削除理由」を、ジャーナルを参照する者に明示し、データが無い理由を示すことにより誤った判断をしないようになる効果が期待できる。
【0098】
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、以下の変形実施形態にも適用できる。
【0099】
(B-1)上述した実施形態において、保管期間設定データF(図5)の条件はジャーナルデータ中に記憶された情報から判別できる条件に限定しているが、例えばATM1の店舗番号、号機等の固有情報を元に、ATM1の設置場所の条件(店舗内、店舗外)などのジャーナルデータ中以外の管理情報を含めることも可能である。
【0100】
(B-2)上述した実施形態において、カメラ画像データは、保管年数を経過後は削除するとして示したが、削除の代わりに画像のリサイズや圧縮により、容量を減らすことによっても効果を出すことができる。この場合、検索結果詳細画面450には、削除済みである旨の代わりに元データからデータ容量を削減した旨を表示することになる。
【符号の説明】
【0101】
1…ATM、2…電子ジャーナル集中管理サーバ、21…制御部、22…記憶部、23…通信部、24…ジャーナルデータ収集部、25…ジャーナルデータ提供部、26…ジャーナルデータ削除部、27…ジャーナルデータ保管期間設定部、1000…データ管理システム、F…保管期間設定データ、I…電子ジャーナルデータ群、J…削除済みデータ群。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図10
図11